JP2023076306A - 折り畳み式簡易ベッド - Google Patents

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Yoshihiro Mizutani
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Abstract

【課題】未経験者であってもより簡単にかつ短時間で組み立てることができ、従来のものと比較して遜色ない強度を確保した折り畳み式簡易ベッドを提供する。【解決手段】この折り畳み式簡易ベッドは、6個の平面視長方形のスリーブ100と、縦方向に3個、横方向に2個の合計6個並べられたスリーブ100の上に載せられる上板と、前記スリーブ100の内側に嵌め込まれる6個の支持部材200とを備えており、前記支持部材200は、高さ寸法がスリーブ100の高さ寸法と略等しく設定されており、すべての端縁部210、230がスリーブ100の内面に接触するようになっている。【選択図】図1

Description

本発明は、折り畳み式の簡易ベッドに関する。
本願の発明者は、段ボール紙等の厚紙を使用した折り畳み式の簡易ベッドを創案した。意匠登録第1447634号、同1447633号及び同1443277号である。
この折り畳み式の簡易ベッドは、6個のスリーブと、このスリーブに納められる合計24個の個装箱と、2枚の上板と、各個装箱内に筋交いに入れられる24枚の補強板とを有している。
前記個装箱は、一般的な大きさ(316mm×215mm×343mm)の組立式の段ボール箱である。また、前記スリーブは、前記個装箱が4個(2×2)納められるものであって、底面及び上面を欠いた四角筒状になっている。前記上板は、4個の個装箱が納められた6個のスリーブを縦方向に3個、横方向に2個の合計6個を並べたのとほぼ同等の大きさに設定された段ボール紙等の厚紙である。
これらのものから構成される折り畳み式簡易ベッドは、4個の個装箱が納められた6個のスリーブを縦方向に3個、横方向に2個の合計6個を並べて、その上に2枚の上板を載せて形作られる。
前記上板を上側に折り曲げると、下側の個装箱が現れる。この個装箱は、被服や小物を収納するための収納スペースとして使用することもできる。
かかる折り畳み式の簡易ベッドは、地震、津波、台風等の自然災害発生時の避難所等で使用されるものであり、床面との間が個装箱分だけ空いているので、身体を冷やすことなく眠ることができ、特に、高齢者にとってはベッドは起き上がりやすいので、この折り畳み式簡易ベッドを使用するとストレスの多い避難所生活であっても、健康を害したりすることなく寝たきりを未然に防止することができる。
個装箱は、避難所から仮設住宅等に移動する際に荷物を入れる梱包箱としても利用可能である。
意匠登録第1447634号公報 意匠登録第1447633号公報 意匠登録第1443277号公報 特開2018-110763号公報
しかしながら、上記の折り畳み式会ベッドでは、合計24個の個装箱を組み立てる必要あるため、完成に到るまでには熟練者でも約5分、未経験者であれば約8分が必要であった。
本発明は、上記事情に鑑みて創案されたもので、より簡単でかつ短時間で組み立てられる折り畳み式簡易ベッドを提供することを目的にしている。
本発明に係る折り畳み式簡易ベッドは、複数個の平面視正方形又は長方形のスリーブと、並べられた前記複数個のスリーブの上に載せられる上板と、前記スリーブの内側に嵌め込まれる複数個の支持部材とを備えており、前記支持部材は、高さ寸法がスリーブの高さ寸法と略等しく設定されており、すべての端縁部がスリーブの内面に接触するように構成されている。
また 前記支持部材は、平面視正方形又は長方形の1枚の板材を折曲形成して構成されるものであってもよいし、平面視長方形の同形の2枚の半板材と、この半板材を繋ぎ合わせる1枚の接続シートとを有しており、2枚の半板材は同一平面上で長辺同士を向かい合わせた状態で前記接続シートによって接続されており、半板材を折曲形成して構成されるものであってもよい。
さらに、前記支持部材は、平面視正方形又は長方形の2枚の板材を組み合わせて構成されるものであってもよい。
なお、前記スリーブ、上板及び支持部材は、段ボールシートで構成されている。
本発明に係る折り畳み式簡易ベッドは、スリーブの内側に支持部材を嵌め込んでいるので、従来のもののように多数(24個=4×6)の個装箱を組み立てる必要がないので、熟練者であれば約3分、未経験者であっても3分とより簡単にかつ短時間で組み立てることができる。
しかも、この折り畳み式簡易ベッドは、スリーブの内側に支持部材が嵌め込まれているので、従来のものと比較して遜色ない強度を確保することができる。
本発明の実施の形態に係る折り畳み式簡易ベッドを構成するスリーブと支持部材との関係を示す概略的斜視図である。 本発明の実施の形態に係る折り畳み式簡易ベッドを構成するスリーブに支持部材を嵌め込む状態を示す概略的斜視図である。 本発明の実施の形態に係る折り畳み式簡易ベッドを構成するスリーブを6個並べた状態の概略的斜視図である。 本発明の実施の形態に係る折り畳み式簡易ベッドの概略的斜視図である。 本発明の実施の形態に係る折り畳み式簡易ベッドを構成する支持部材の概略的斜視図である。 本発明の実施の形態に係る折り畳み式簡易ベッドを構成する支持部材を形作る板材の概略的平面図である。 本発明の実施の形態に係る折り畳み式簡易ベッドを構成する支持部材を形作る板材を支持部材に変形させる手順を示す概略的斜視図である。 本発明の実施の形態に係る折り畳み式簡易ベッドを構成する支持部材を形作る板材を支持部材に変形させる手順を示す概略的斜視図である。 本発明の実施の形態に係る折り畳み式簡易ベッドを構成する支持部材を形作る板材の他の例を示す概略的斜視図である。 本発明の実施の形態に係る折り畳み式簡易ベッドを構成する支持部材を形作る板材のその他の例を示す概略的斜視図である。 本発明の実施の形態に係る折り畳み式簡易ベッドを構成するスリーブと支持部材との他の関係を示す概略的斜視図である。
本発明の実施の形態に係る折り畳み式簡易ベッド1000は、6個の平面視長方形のスリーブ100と、縦方向に3個、横方向に2個の合計6個並べられたスリーブ100の上に載せられる上板300と、前記スリーブ100の内側に嵌め込まれる6個の支持部材200とを備えており、前記支持部材200は、高さ寸法がスリーブ100の高さ寸法と略等しく設定されており、すべての端縁部210、220、230がスリーブ100の内面に接触するようになっている。
なお、図1においては、端縁部220、端縁部230の一方はスリーブ100の側面140、110に隠れて見えていない。
前記スリーブ100は、直方体の4つの側面110、120、130、140と、上面170のみ、すなわち直方体の底面を欠いた状態で構成される枠体である。かかるスリーブ100は、長さ寸法618mm、幅寸法523mm、深さ寸法350mmのいわゆるA式みかん箱タイプの段ボール箱から底面を取り除いたものとほぼ等しくなっている。
このスリーブ100の上面170は、2つの内側フラップ150と2つの外側フラップ160とから構成され、すべてのフラップ150、160を閉じるとスリーブ100の上側が閉塞されるようになっている。
かかるスリーブ100を図3に示すように縦方向に3個、横方向に2個の合計6個を並べると、一般的なシングルサイズのベッドとほぼ同じ大きさになる。
なお、これらのスリーブ100は個々が独立していてもよいし、適宜な方法、例えば接着剤や粘着テープ等で連結してもよい。
前記上板300は、長方形状の段ボールシートであって、短辺が1046mm(523mm×2)、長辺1854mm(618mm×3)のサイズに形成されている。この上板300は、サイズからもわかるように、縦方向に3個、横方向に2個の合計6個を並べたスリーブ100の上に載せられるものである。
かかる上板300は、必要に応じた枚数(通常は2~3枚のことが多い)を6個の並べた前記スリーブ100の上に載置されることで敷蒲団やマットレス等の寝具(図示省略)を載せる部分を平坦にする。
前記支持部材200は、図6に示す平面視長方形の1枚の板材200Aを折曲形成して構成される。
支持部材200を構成する板材200Aは、図6に示すように、短辺210A、211Aが700mm、長辺220A、221Aが1046mmのサイズの長方形状であり、一方の短辺210Aの端部から309mmの位置に短辺に平行な第1の罫線231A、一方の長辺220Aから523mmの位置に短辺210Aに平行な半カット線230A、他方の短辺211Aから309mmの位置に短辺に平行な第2の罫線232Aがそれぞれ形成されている。前記半カット線230Aは、長辺220A、221Aの中央位置に形成されている。
さらに、一方の短辺210Aの端部から350mmの位置に長辺220A、221Aに平行な半カット・切断線240Aが形成されている。この半カット・切断線240Aは、一方の短辺210Aから第1の罫線231Aまでの間は半カット線541A、他方の短辺211Aから第2の罫線232Aまでの間も半カット線242A、第1の罫線231Aと第2の罫線232Aとの間は切断線243Aとなっている。
なお、図6~図8において、罫線は破線で、半カット線は一点鎖線で、切断線は二重線でそれぞれ示している。
かかる板材200Aの第1の罫線231A及び第2の罫線232Aを谷折り、半カット線230Aを山折りすると、半カット・切断240Aの切断線243Aが第1の罫線231Aと第2の罫線232Aとの間に形成されているため、図5に示すように、全体として平面視十字形状に折曲されて支持部材200となる。
まず、板材200Aを半カット・切断線240Aから山折りに折曲し(図7参照)、次に両短辺210A、211A側から中央方向に向かって押し込んで(図8に示す太矢印B方向)半カット線230Aを山折りに折曲すると(図8参照)、第1の罫線231A及び第2の罫線232Aは自然と谷折りになるので、全体として平面視略十字形状の支持部材200とすることができる。
すなわち、支持部材200は板材200Aを、2回折曲するだけで簡単に形成することができる。
なお、板材200Aの折曲手順は上述のものに限定されるものではなく、板材200Aの短辺210A、211Aを中央に向かって押し込んで半カット線230Aを山折りにすると同時に第1の罫線231A及び第2の罫線232Aを谷折りにし、その後半カット・切断線240Aを山折りにすることで支持部材200を形作ることもできる。
いずれにせよ、板材200Aを2回折曲することで簡単に支持部材200を形作ることができる。
このようにして十字形状に形成された支持部材200は、板材200Aの短辺210Aの長さが700mmに設定されているため、高さ寸法がスリーブ100の高さ寸法と略等しくなる。
かかる支持部材200は、図1及び図2に示すように、スリーブ100の内側に嵌め込まれる。すなわち、支持部材200の4つのすべての端縁部210、220、230(板材200Aの短辺210A、220A、半カット線230Aが相当する)が、スリーブ100の内面に接触するようにしてスリーブ100の内側に嵌め込まれるのである。
内側に支持部材200が嵌め込まれたスリーブ100は、支持部材200がないスリーブ100より上方からの力に対する耐久力が高くなっている。
このように内側に支持部材200が嵌め込まれたスリーブ100を縦方向に3個、横方向に2個の合計6個並べ、その上に上板300を載せる。
これで折り畳み式簡易ベッド1000が完成する。
すなわち、この折り畳み式簡易ベッド1000は、以下のような工程で形作ることができる。
(1)6個のスリーブ100を拡げる。
(2)6個の板材200Aをそれぞれ2回折曲して6個の支持部材200を形作る。
(3)6個のスリーブ100の内側にそれぞれ支持部材200を1個ずつ嵌め込む。
(4)6個のスリーズ100の一対の内側フラップ150、一対の外側フラップ160を閉じて上面170を形成し、一対の外側フラップ160を粘着テープ等の適宜な手段で連結する。
(5)6個のスリーブ100を縦方向に3個、横方向に2個並べる。
(7)6個のスリーブ100の上に上板300を載せる。
このようにして完成した折り畳み式簡易ベッド1000の上板300には、マットレスや敷蒲団等の適宜な寝具が載せられる。
上述した実施の形態における支持部材200は、1枚の板材200Aを折曲形成することで構成されるとしたが、以下のような2枚の板材250B、250Bと1枚の接続シート260Bからでも支持部材200を構成することが可能である。
すなわち、この支持部材200を構成する板材200Bは、平面視長方形の同形の2枚の半板材250B、250Bと、この2枚の半板材250B、250Bを繋ぎ合わせる1枚の接続シート260Bとを有しており、2枚の半板材250B、250Bは同一平面上で長辺同士を向かい合わせた状態で前記接続シート260Bによって接続されている。
前記半板材250Bは、上述した板材200Aの半分の大きさであり、長辺同士を向かい合わせると板材200Aと同じ大きさになる。
なお、接続シート260Bは、板材200Bより若干小さめに設定されている。
かかる板材200Bは、上述した板材200Aの第1の罫線231A、第2の罫線232A、半カット線230Aと同様の位置にに第1の罫線231B、第2の罫線232B、半カット線230Bが形成されている。
しかしながら、この板材200Bは、2枚の半板材250B、250B及び接続シート260Bから構成されているために、半カット・切断線240Aに相当するものは形成する必要がない。
かかる板材200Bを板材200Aと同様に2回折曲して、平面視十字形状の支持部材200を構成する。
このように板材200Bを2枚の半板材250B、250Bと1枚の接続シート260Bで構成すると、半カット線241A、242Aと切断線243Aとを同一線上に形成する半カット・切断線240Aの形成のような手間のかかる加工が不必要になるというメリットがある。
なお、接続シート260Bは、図9に示すようなサイズでなくともよく、2枚の半板材250B、250Bを接続することができればよいので、一般的に荷造り等に使用されるガムテープと称される幅広の粘着テープを流用してもよい。
また、支持部材200は、図10に示すように、2枚の板材200C、210Cに半幅寸法の切れ込み201C、211Cを形成しておき、この2枚の板材200C、210Cを切れ込み201C、211Cで組み合わせることで平面視十字形状の支持部材200を構成することも可能である。
このように2枚の板材200C、210C0を組み合わせることで板材200を構成すると、上述の板材200のように罫線231A、232A、231B、232B、半カット線230A、230B、半カット・切断線240Aのような手間が係る加工が不必要になるというメリットがある。
さらに、上述した実施の形態では、支持部材200はスリーブ100に対して平面視十字形状にして嵌め込まれるとしたが、図11に示すように、スリーブ100の四隅に支持部材200の端縁部210、220、230が接するように、すなわち平面視X字形状に嵌め込むことで構成することも可能である。
なお、図11では、端縁部220、端縁部230の一方はスリーブ100の側面140、110に隠れて見えていない。
さらに、上述の実施の形態では、スリーブ100には底面がないとして説明したが、底面を有するものであってもよいことはいうまでもない。
また、スリーブ100の上面170を構成する内側フラップ150、外側フラップ160は強度の観点からは設けた方がベターであるが、スリーブ100等を構成する段ボールシートの強度によっては設けなくても強度を確保することができる。
100 スリーブ
200 支持部材
200A 板材
300 上板
1000 折り畳み式簡易ベッド

Claims (5)

  1. 複数個の平面視正方形又は長方形のスリーブと、並べられた前記複数個のスリーブの上に載せられる上板と、前記スリーブの内側に嵌め込まれる複数個の支持部材とを具備しており、前記支持部材は、高さ寸法がスリーブの高さ寸法と略等しく設定されており、すべての端縁部がスリーブの内面に接触することを特徴とする折り畳み式簡易ベッド。
  2. 前記支持部材は、平面視正方形又は長方形の1枚の板材を折曲形成して構成されることを特徴とする請求項1記載の折り畳み式簡易ベッド。
  3. 前記支持部材は、平面視長方形の同形の2枚の半板材と、この半板材を繋ぎ合わせる1枚の接続シートとを有しており、2枚の半板材は同一平面上で長辺同士を向かい合わせた状態で前記接続シートによって接続されており、半板材を折曲形成して構成されることを特徴とする請求項1記載の折り畳み式簡易ベッド。
  4. 前記支持部材は、平面視正方形又は長方形の2枚の板材を組み合わせて構成されることを特徴とする請求項1記載の折り畳み式簡易ベッド。
  5. 前記スリーブ、上板及び支持部材は、段ボールシートで構成されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の折り畳み式簡易ベッド。
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