JP2023075731A - 鉄筋結束機およびリール - Google Patents
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Abstract
【課題】鉄筋結束機が回転動作を実行することなく、リールの種類を検出することができる技術を開示する。【解決手段】鉄筋結束機は、ボビンと、ボビンに巻回されているワイヤと、を備えているリールと、リールを回転可能に取り付けるためのリール取付部と、ボビンに巻回されているワイヤを、鉄筋の周りに送り出す送り部と、鉄筋の周りのワイヤを捩る捩り部と、リールの種類を検出する種類検出部と、リール取付部と、送り部と、捩り部と、種類検出部を支持する支持部と、を備えている。ボビンは、ワイヤが巻回されている胴部と、胴部に回転可能に支持されており、リールの種類を示す種類情報を保持する情報部と、を備えている。種類検出部は、情報部から種類情報を検出する。【選択図】図20
Description
本発明は、鉄筋結束機およびリールに関する。
特許文献1に、鉄筋結束機が開示されている。鉄筋結束機は、ボビンおよびボビンに巻回されているワイヤを備えているリールと、リールを回転可能に取り付けるためのリール取付部と、ボビンに巻回されているワイヤを鉄筋の周りに送り出す送り部と、鉄筋の周りのワイヤを捩る捩り部と、タグリーダと、リール取付部、送り部、捩り部、およびタグリーダを支持する支持部と、を備えている。ボビンは、ワイヤが巻回されている胴部と、胴部に固定されている鍔部と、鍔部に取り付けられており、リールの種類を示す種類情報を保持するRFタグと、を備えている。タグリーダは、RFタグと対向したときにリールの種類情報を検出する。
上記の鉄筋結束機は、リールの種類情報を検出するために、リールがリール取付部に取り付けられた後に、RFタグがタグリーダと対向する位置までリールを回転させる回転動作を実行する必要がある。本明細書では、鉄筋結束機が回転動作を実行することなく、リールの種類を検出することができる技術を開示する。
本明細書が開示する鉄筋結束機は、ボビンと、ボビンに巻回されているワイヤと、を備えているリールと、リールを回転可能に取り付けるためのリール取付部と、ボビンに巻回されているワイヤを、鉄筋の周りに送り出す送り部と、鉄筋の周りのワイヤを捩る捩り部と、リールの種類を検出する種類検出部と、リール取付部と、送り部と、捩り部と、種類検出部を支持する支持部と、を備えている。ボビンは、ワイヤが巻回されている胴部と、胴部に回転可能に支持されており、リールの種類を示す種類情報を保持する情報部と、を備えている。種類検出部は、情報部から種類情報を検出する。
上記の構成によれば、情報部が胴部に対して回転可能であるため、リール全体を回転させることなく、情報部を胴部に対して種類検出部に対向する位置まで回転させた後に、リールをリール取付部に取り付けることができる。鉄筋結束機が回転動作を実行することなく、リールの種類を検出することができる。
本明細書が開示する鉄筋結束機は、ボビンと、ボビンに巻回されているワイヤと、を備えているリールを回転可能に取り付けるためのリール取付部と、ボビンに巻回されているワイヤを、鉄筋の周りに送り出す送り部と、鉄筋の周りのワイヤを捩る捩り部と、リールの種類を検出する種類検出部と、リール取付部と、送り部と、捩り部と、種類検出部を支持する支持部と、を備えている。ボビンは、ワイヤが巻回されている胴部と、胴部に回転可能に支持されており、リールの種類を示す種類情報を保持する情報部と、を備えている。種類検出部は、情報部から種類情報を検出する。
上記の構成によれば、上記の鉄筋結束機と同様の効果を奏することができる。
本明細書が開示するリールは、鉄筋結束機のリール取付部に回転可能に取り付けられて使用される。リールは、ボビンと、ボビンに巻回されているワイヤと、を備えている。ボビンは、ワイヤが巻回されている胴部と、胴部に回転可能に支持されており、リールの種類を示す種類情報を保持する情報部と、を備えている。情報部の種類情報は、鉄筋結束機により検出される。
上記の構成によれば、情報部が胴部に対して回転可能であるため、リール全体を回転させることなく、情報部を胴部に対して、鉄筋結束機が情報部を検出することができる特定の位置まで回転させた後に、リールを鉄筋結束機のリール取付部に取り付けることができる。鉄筋結束機に回転動作を実行させることなく、リールの種類を検出させることができる。
本明細書が開示するリールは、鉄筋結束機のリール取付部に回転可能に取り付けられて使用される。リールは、ボビンと、ボビンに巻回されているワイヤと、を備えている。ボビンは、ワイヤが巻回されている胴部と、胴部に回転可能に支持されており、リールの種類を示す種類情報を保持する情報部と、を備えている。
上記の構成によれば、情報部が胴部に対して回転可能であるため、リール全体を回転させることなく、情報部が特定の位置に配置されるように情報部を胴部に対して回転させた後に、リールを鉄筋結束機のリール取付部に取り付けることができる。情報部が特定の位置に配置された状態でのみ、情報部からリールの情報を検出可能な鉄筋結束機にリールを取り付ける場合であっても、鉄筋結束機に回転動作を実行させることなく、リールの種類を検出させることができる。
以下では、本発明の代表的かつ非限定的な具体例について、図面を参照して詳細に説明する。この詳細な説明は、本発明の好ましい例を実施するための詳細を当業者に示すことを単純に意図しており、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、以下に開示される追加的な特徴ならびに発明は、さらに改善された鉄筋結束機およびリール、その製造方法及び使用方法を提供するために、他の特徴や発明とは別に、又は共に用いることができる。
また、以下の詳細な説明で開示される特徴や工程の組み合わせは、最も広い意味において本発明を実施する際に必須のものではなく、特に本発明の代表的な具体例を説明するためにのみ記載されるものである。さらに、上記及び下記の代表的な具体例の様々な特徴、ならびに、独立及び従属クレームに記載されるものの様々な特徴は、本発明の追加的かつ有用な実施形態を提供するにあたって、ここに記載される具体例のとおりに、あるいは列挙された順番のとおりに組合せなければならないものではない。
本明細書及び/又は特許請求の範囲に記載された全ての特徴は、実施例及び/又はクレームに記載された特徴の構成とは別に、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、個別に、かつ互いに独立して開示されることを意図するものである。さらに、全ての数値範囲及びグループ又は集団に関する記載は、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、それらの中間の構成を開示する意図を持ってなされている。
1またはそれ以上の実施形態において、リール取付部は、支持部に回転可能に支持されているターンテーブルを備えていてもよい。リールがリール取付部に取り付けられたときに、ボビンは、ターンテーブルに固定されてもよい。
上記の構成によれば、ターンテーブルが支持部に支持されているため、ターンテーブルを支持部に着脱せずに済む。ターンテーブルの回転軸の位置がずれることを抑制することができる。これにより、リールの回転軸の位置がずれることを抑制することができる。
1またはそれ以上の実施形態において、リールがリール取付部に取り付けられたときに、情報部は、支持部に固定されてもよい。
上記の構成によれば、リールが回転しているときでも、情報部の位置は、リールの回転前の情報部の位置と同一となる。リールを回転させる動作が実行されているときでも、リールの種類を検出することができる。
1またはそれ以上の実施形態において、情報部および支持部の一方は、突部を備えていてもよい。情報部および支持部の他方は、突部を受け入れて突部と係合する受入部を備えていてもよい。
上記の構成によれば、簡素な構成により、情報部を支持部に固定することができる。
1またはそれ以上の実施形態において、ボビンは、胴部の一端に配置されている鍔部をさらに備えていてもよい。胴部に巻回されたワイヤは、情報部と鍔部との間に配置されていてもよい。
上記の構成によれば、情報部を、ワイヤを胴部に保持するための部品として使用することができる。リールの部品点数を減らすことができる。
1またはそれ以上の実施形態において、ボビンは、胴部の両端に配置されている一対の鍔部をさらに備えていてもよい。胴部に巻回されたワイヤは、一対の鍔部の間に配置されていてもよい。情報部は、一対の鍔部の一方に対して、胴部に巻回されたワイヤと反対側に配置されていてもよい。
上記の構成によれば、リールに、ワイヤを巻回する部分とは別に、リールの種類情報を保持する部分を設けることができる。情報部が胴部に巻回されたワイヤと接触することを抑制することができる。
1またはそれ以上の実施形態において、ボビンは、リールの回転軸に沿う方向に関して、胴部に対して情報部を固定する固定部材を備えていてもよい。
上記の構成によれば、リールの回転軸に沿う方向に関して、種類検出部に対する情報部の位置がずれることを抑制することができる。
1またはそれ以上の実施形態において、情報部は、胴部に着脱可能に支持されていてもよい。
上記の構成によれば、リールの種類に応じた情報部を胴部に取り付けることができる。複数の種類のリールが存在する場合、胴部を共通の部品として使用することができる。
1またはそれ以上の実施形態において、情報部は、リールの種類情報を保持するRFIDタグを備えていてもよい。種類検出部は、RFIDタグからリールの種類情報を読み取り可能なタグリーダを備えていてもよい。
上記の構成によれば、簡素な構成により、リールの種類を検出することができる。
1またはそれ以上の実施形態において、情報部は、リールの種類情報を保持するNFCタグを備えていてもよい。種類検出部は、NFCタグからリールの種類情報を読み取り可能なタグリーダを備えていてもよい。
上記の構成によれば、簡素な構成により、リールの種類を検出することができる。
(第1実施例)
図1に示すように、鉄筋結束機2は、複数の鉄筋RをワイヤWを用いて結束する。例えば、鉄筋結束機2は、直径が16mm以下の細径の鉄筋Rや、直径が16mmよりも大きい(例えば直径が25mmまたは32mm)の太径の鉄筋RをワイヤWを用いて結束する。ワイヤWの直径は、例えば0.5mmから2.0mmの間の値である。
図1に示すように、鉄筋結束機2は、複数の鉄筋RをワイヤWを用いて結束する。例えば、鉄筋結束機2は、直径が16mm以下の細径の鉄筋Rや、直径が16mmよりも大きい(例えば直径が25mmまたは32mm)の太径の鉄筋RをワイヤWを用いて結束する。ワイヤWの直径は、例えば0.5mmから2.0mmの間の値である。
図1に示すように、鉄筋結束機2は、本体4と、グリップ6と、バッテリ取付部8と、バッテリパックBと、リールホルダ10と、を備えている。グリップ6は、作業者により把持される。グリップ6は、本体4の後側下部に配置されている。グリップ6は、本体4と一体的に形成されている。グリップ6の前面上部には、トリガ12が設けられている。グリップ6の内部には、トリガ12が押し込まれたか否かを検出するトリガスイッチ14(図3参照)が配置されている。バッテリ取付部8は、グリップ6の下部に配置されている。バッテリ取付部8は、グリップ6と一体的に形成されている。バッテリパックBは、バッテリ取付部8に対してスライドさせることにより着脱可能である。バッテリパックBは、例えば、リチウムイオンバッテリ等の二次電池を備えている。リールホルダ10は、本体4の前側下部に配置されている。リールホルダ10は、グリップ6よりも前側に配置されている。なお、本実施例では、後述する捩り部46の長手方向を前後方向と呼び、前後方向に直交する方向を上下方向と呼び、前後方向および上下方向に直交する方向を左右方向と呼ぶ。
鉄筋結束機2は、ハウジング16を備えている。ハウジング16は、支持部15の一部を構成している。図2に示すように、ハウジング16は、右ハウジング18と、左ハウジング20と、モータカバー22と、を備えている。右ハウジング18は、本体4と、グリップ6と、バッテリ取付部8の右半面の形状を規定している。左ハウジング20は、本体4と、グリップ6と、バッテリ取付部8の左半面の形状を規定している。モータカバー22は、右ハウジング18の外側に取り付けられている。図1に示すように、左ハウジング20の後側上部には、操作表示部24が配置されている。操作表示部24は、主電源スイッチ24aと、主電源LED24bと、を備えている。主電源スイッチ24aは、鉄筋結束機2の主電源のオン/オフを切り替えるためのユーザからの操作を受け入れる。主電源LED24bは、鉄筋結束機2の主電源のオン/オフの状態を表示する。
図2に示すように、リールホルダ10は、ホルダハウジング26と、メインカバー28と、補助カバー30と、を備えている。ホルダハウジング26と補助カバー30は、支持部15の一部を構成している。ホルダハウジング26は、本体4の前側下部と、バッテリ取付部8の前部に固定されている。ホルダハウジング26の左端は、開口している。メインカバー28は、ホルダハウジング26の下部の回動軸26a周りに回動可能に、ホルダハウジング26に取り付けられている。メインカバー28は、捩りバネ31(図3参照)により、開く方向に付勢されている。ホルダハウジング26には、メインカバー28が閉じた状態であることを検出する閉状態検出センサ(図示省略)が取り付けられている。補助カバー30は、ホルダハウジング26の右面を覆っている。補助カバー30は、ホルダハウジング26の右面との間に補助空間30aを画定する。
図1に示すように、左ハウジング20の前側下部には、メインカバー28を閉じた状態で保持するためのロックレバー32が配置されている。ロックレバー32を回動させると、捩りバネ31(図3参照)の付勢力により、メインカバー28がホルダハウジング26に対して開かれる。メインカバー28が閉じた状態では、ホルダハウジング26とメインカバー28により、収容空間26b(図3参照)が画定される。収容空間26bには、ワイヤWを備えているリール33(図3参照)が配置される。図2に示すように、ホルダハウジング26の前面には、孔26cが形成されている。ユーザは、孔26cからリール33を見ることにより、リール33のワイヤWの残量を確認することができる。
図3に示すように、鉄筋結束機2は、制御回路基板36を備えている。制御回路基板36は、バッテリ取付部8の内部に配置されている。制御回路基板36は、バッテリパックBと、トリガスイッチ14と、操作表示部24のそれぞれと、図示省略の配線により電気的に接続している。また、制御回路基板36は、ホルダハウジング26に取り付けられた閉状態検出センサ(図示省略)と、図示省略の配線により電気的に接続している。
鉄筋結束機2は、送り部38と、案内部40と、切断部44と、捩り部46と、を備えている。送り部38は、本体4の前側下部の内部に配置されている。案内部40は、本体4の前部に配置されている。切断部44は、本体4の下部の内部に配置されている。捩り部46は、本体4の内部に配置されている。
図4に示すように、送り部38は、送りモータ50と、減速部52と、送りユニット54と、を備えている。送りモータ50は、例えば、ブラシレスモータである。送りモータ50は、右ハウジング18(図2参照)よりも右側に配置されており、モータカバー22(図2参照)により覆われている。送りモータ50は、制御回路基板36と図示省略の配線により電気的に接続している。送りモータ50は、バッテリパックB(図2参照)から供給される電力により動作する。
減速部52は、例えば、遊星歯車機構を備えている。減速部52は、送りモータ50の回転を減速する。
送りユニット54は、ベース部材56と、ガイド部材58と、駆動ギヤ60と、第1送りギヤ62と、第2送りギヤ64と、リリースレバー66と、圧縮バネ68と、を備えている。ガイド部材58は、ベース部材56に固定されている。ガイド部材58は、ガイド孔58aを有している。ガイド孔58aは、下端部が広くて上端部が狭いテーパ形状を有している。ガイド孔58aには、ワイヤWが挿通される。
駆動ギヤ60には、減速部52から回転が伝達される。第1送りギヤ62は、ベース部材56に回転可能に支持されている。第1送りギヤ62は、駆動ギヤ60と噛み合っている。第1送りギヤ62は、駆動ギヤ60の回転により回転する。第1送りギヤ62は、溝62aを有する。溝62aは、第1送りギヤ62の外周面において、第1送りギヤ62の回転方向に沿う方向に形成されている。第2送りギヤ64は、第1送りギヤ62と噛み合っている。第2送りギヤ64は、リリースレバー66に回転可能に支持されている。第2送りギヤ64は、溝64aを有する。溝64aは、第2送りギヤ64の外周面において、第2送りギヤ64の回転方向に沿う方向に形成されている。リリースレバー66は、揺動軸66aを介してベース部材56に揺動可能に支持されている。圧縮バネ68は、リリースレバー66を右ハウジング18(図2参照)に対して、第2送りギヤ64が第1送りギヤ62に近づく方向に付勢する。これにより、第2送りギヤ64が第1送りギヤ62に押し当てられる。この結果、ワイヤWは、第1送りギヤ62の溝62aと第2送りギヤ64の溝64aとの間に挟持される。図5に示すように、リリースレバー66の下端は、ロックレバー32がメインカバー28の保持を解除する方向に回動すると、ロックレバー32により押し込まれて、右ハウジング18に向けて移動する。これにより、第2送りギヤ64は、第1送りギヤ62から離反する。この状態では、ユーザは、第1送りギヤ62の溝62aと第2送りギヤ64の溝64aとの間に、リール33(図4参照)のワイヤWをセットすることができる。なお、図2に示すように、左ハウジング20の前面とモータカバー22の前面には、ユーザが第1送りギヤ62と第2送りギヤ64が噛み合う個所を視認可能な窓16aが形成されている。
図4に示すように、ワイヤWが第1送りギヤ62の溝62aと第2送りギヤ64の溝64aとの間に挟持された状態で、送りモータ50が回転することにより、ワイヤWが移動する。本実施例では、送りモータ50が正回転すると、駆動ギヤ60が図4に示す方向D1に回転して、ワイヤWがリール33から案内部40に向けて送り出される。送りモータ50が逆回転すると、駆動ギヤ60が図4に示す方向D2に回転して、ワイヤWが送り部38からリール33に向けて引き戻される。
図6に示すように、案内部40は、上側カールガイド70と、下側カールガイド71と、を備えている。上側カールガイド70と下側カールガイド71は、本体4の前部に配置されている。上側カールガイド70の下端は、下側に向かって開口している。これにより、上側カールガイド70には、上側ワイヤ通路70aが形成されている。下側カールガイド71は、上側カールガイド70の下側に配置されている。下側カールガイド71の上端は、上側に向かって開口している。これにより、下側カールガイド71には、下側ワイヤ通路71aが形成されている。
送り部38(図4参照)から送られるワイヤWは、上側ワイヤ通路70aに送られる。ワイヤWは、後側から前側に向かって上側ワイヤ通路70aを通過する。このとき、ワイヤWには、下向きの巻きぐせが付与される。上側ワイヤ通路70aを通過したワイヤWは、下側ワイヤ通路71aに送られる。ワイヤWは、前側から後側に向かって下側ワイヤ通路71aを通過する。これにより、ワイヤWが鉄筋Rの周りに巻回される。
図7に示すように、切断部44は、固定カッタ部材72と、可動カッタ部材74と、第1レバー部材76と、第2レバー部材78と、リンク部材80と、捩りバネ82と、を備えている。図6に示すように、固定カッタ部材72と可動カッタ部材74は、送り部38から案内部40に向けてワイヤWが送られる通路上に配置されている。固定カッタ部材72は、ワイヤWが通過可能な孔72aを有する。可動カッタ部材74は、固定カッタ部材72の周りを摺動して回動可能に、固定カッタ部材72に支持されている。可動カッタ部材74は、ワイヤWが通過可能な孔74aを有する。図7に示すように、固定カッタ部材72の孔72aと可動カッタ部材74の孔74aが連通している状態(以下では連通状態とも呼ぶ)では、ワイヤWは、固定カッタ部材72の孔72aと可動カッタ部材74の孔74aを通過することができる。この状態から可動カッタ部材74が固定カッタ部材72に対して図6に示す方向D3に回動した状態(以下では切断状態とも呼ぶ)になると、ワイヤWは、固定カッタ部材72と可動カッタ部材74により切断される。
図7に示すように、第1レバー部材76と第2レバー部材78は、互いに固定されている。第1レバー部材76と第2レバー部材78は、軸RXの周りを揺動可能である。第1レバー部材76の下端と第2レバー部材78の下端は、リンク部材80の後端に回動可能に連結している。リンク部材80の前端は、可動カッタ部材74の下端と回動可能に連結している。リンク部材80の後端は、捩りバネ82により、前側に向けて付勢されている。第1レバー部材76と第2レバー部材78の下端が前側に向かう方向に揺動すると、リンク部材80は、前側に向かって移動し、固定カッタ部材72と可動カッタ部材74は連通状態となる。図8に示すように、第1レバー部材76と第2レバー部材78の下端が後側に向かう方向に揺動すると、リンク部材80は、後側に向かって移動し、固定カッタ部材72と可動カッタ部材74は切断状態となる。
図9に示すように、捩り部46は、捩りモータ86と、減速部88と、保持部90と、回転制限部92と、を備えている。捩りモータ86は、例えば、ブラシレスモータである。捩りモータ86は、右ハウジング18(図1参照)と左ハウジング20(図1参照)に固定されている。捩りモータ86は、制御回路基板36(図3参照)と図示省略の配線により電気的に接続している。捩りモータ86は、バッテリパックB(図1参照)から供給される電力により動作する。
減速部88は、右ハウジング18と左ハウジング20に固定されている。減速部88は、例えば、遊星歯車機構を備えている。減速部88は、捩りモータ86の回転を減速する。
図10に示すように、保持部90は、ベアリングボックス96と、キャリアスリーブ98と、クラッチプレート100と、スクリューシャフト102と、インナスリーブ104と、アウタスリーブ106と、プッシュプレート108と、クランプシャフト110と、右クランプ112と、左クランプ114と、を備えている。
ベアリングボックス96は、減速部88に固定されている。ベアリングボックス96は、ベアリング96aを介して、キャリアスリーブ98を回転可能に支持している。キャリアスリーブ98には、減速部88から回転が伝達される。捩りモータ86が正回転すると、後側から見て、キャリアスリーブ98は、左ねじの方向に回転する。捩りモータ86が逆回転すると、後側から見て、キャリアスリーブ98は、右ねじの方向に回転する。
図11に示すように、キャリアスリーブ98の後部の内表面には、前後方向に延びるクラッチ溝98aが形成されている。クラッチ溝98aの前端には、第1壁部98bと、第2壁部98cが形成されている。キャリアスリーブ98の後端から第1壁部98bまでの前後方向の距離は、キャリアスリーブ98の後端から第2壁部98cまでの前後方向の距離よりも小さい。クラッチプレート100は、キャリアスリーブ98の内部に配置されている。クラッチプレート100には、クラッチ溝98aに対応するクラッチ片100aが形成されている。クラッチプレート100は、キャリアスリーブ98の内部に配置されている圧縮バネ116により、キャリアスリーブ98に対して後側に向けて付勢されている。クラッチプレート100は、キャリアスリーブ98に対して、クラッチ片100aがクラッチ溝98aの第1壁部98bに当接する位置まで前進可能である。ワイヤWを捩るときには、キャリアスリーブ98がクラッチプレート100に対して後側から見て左ねじの方向に回転することにより、クラッチプレート100は、キャリアスリーブ98に対して、クラッチ片100aがクラッチ溝98aの第2壁部98cに当接する位置まで前進可能となる。
スクリューシャフト102の後部102aは、キャリアスリーブ98に前側から挿入されており、クラッチプレート100に固定されている。スクリューシャフト102の後部102aと前部102bとの間には、径方向に突出するフランジ102cが形成されている。スクリューシャフト102の前部102bの外周面には、螺旋状のボール溝102dが形成されている。スクリューシャフト102の前端には、前部102bよりも小径の係合部102eが形成されている。
図10に示すように、スクリューシャフト102の前部102bには、圧縮バネ118が取り付けられている。スクリューシャフト102の前部102bは、インナスリーブ104に後側から挿入されている。インナスリーブ104には、ボール120を保持するボール孔104aが形成されている。ボール120は、スクリューシャフト102のボール溝102dに嵌合する。インナスリーブ104の後端には、径方向に突出するフランジ104bが形成されている。インナスリーブ104は、アウタスリーブ106に後側から挿入されている。アウタスリーブ106は、インナスリーブ104に固定されている。回転制限部92(図17参照)により、アウタスリーブ106の回転が許容されている場合には、スクリューシャフト102が回転すると、インナスリーブ104とアウタスリーブ106は一体的に回転する。回転制限部92により、アウタスリーブ106の回転が禁止されている場合には、スクリューシャフト102が回転すると、インナスリーブ104とアウタスリーブ106は、スクリューシャフト102に対して前後方向に移動する。具体的には、捩りモータ86が正回転して、スクリューシャフト102が後側から見て左ねじの方向に回転すると、インナスリーブ104とアウタスリーブ106は、スクリューシャフト102に対して前側に移動する。また、捩りモータ86が逆回転して、スクリューシャフト102が後側から見て右ねじの方向に回転すると、インナスリーブ104とアウタスリーブ106は、スクリューシャフト102に対して後側に移動する。プッシュプレート108は、アウタスリーブ106の後端と、インナスリーブ104のフランジ104bとの間に配置されている。このため、インナスリーブ104とアウタスリーブ106が前後方向に移動すると、プッシュプレート108も前後方向に移動する。アウタスリーブ106の前部には、アウタスリーブ106の前端から後側に向けて延びるスリット106aが形成されている。
クランプシャフト110は、インナスリーブ104に前側から挿入されている。クランプシャフト110の後端には、スクリューシャフト102の係合部102eが挿入されている。クランプシャフト110は、スクリューシャフト102に固定されている。図12に示すように、クランプシャフト110には、平板部110aと、開口110bと、フランジ110cが形成されている。平板部110aは、クランプシャフト110の前端に配置されており、上下方向と前後方向に沿った平板形状を有する。平板部110aには、ピン122(図13参照)が嵌合する孔110dが形成されている。開口110bは、平板部110aよりも後側に配置されている。開口110bは、クランプシャフト110を左右方向に貫通しており、前後方向に延びている。フランジ110cは、開口110bよりも後側に配置されており、径方向に突出している。
図13に示すように、右クランプ112は、クランプシャフト110の開口110bを右側から左側に貫通するように、クランプシャフト110に取り付けられている。左クランプ114は、右クランプ112よりも下側で、クランプシャフト110の開口110bを左側から右側に貫通するように、クランプシャフト110に取り付けられている。
図14に示すように、右クランプ112は、ベース部112aと、下側突出部112bと、上側突出部112cと、当接部112dと、上側ガード部112eと、前側ガード部112fと、を備えている。ベース部112aは、前後方向と左右方向に沿った平板形状を有する。下側突出部112bは、ベース部112aの右端部に配置されており、ベース部112aから下側に向けて突出している。上側突出部112cは、ベース部112aの右前端に配置されており、ベース部112aから上側に向けて突出している。当接部112dは、上側突出部112cの上端から左側に向けて突出している。上側ガード部112eは、当接部112dの上端から左側に受けて突出している。前側ガード部112fは、上側突出部112cと当接部112dの前端から左側に向けて突出している。ベース部112aには、カム孔112g、112hが形成されている。カム孔112g、112hは、後端から前端に向けて、まず前側に向けて延びた後、屈曲して右前側に向けて延び、さらに屈曲して前側に向けて延びる形状を有する。
図15に示すように、左クランプ114は、ベース部114aと、ピン保持部114bと、下側突出部114cと、当接部114dと、後側ガード部114eと、前側ガード部114fと、を備えている。ベース部114aは、前後方向と左右方向に沿った平板形状を有する。ピン保持部114bは、ベース部114aの左前端に配置されており、ベース部114aよりも上側で、ピン122(図13参照)を摺動可能に保持する。下側突出部114cは、ベース部114aの左前端に配置されており、ベース部114aから下側に向けて突出している。当接部114dは、下側突出部114cの下端から右側に向けて突出している。後側ガード部114eは、当接部114dの後端から右側に向けて突出している。前側ガード部114fは、当接部114dの前端から右側に向けて突出している。ベース部114aには、カム孔114g、114hが形成されている。カム孔114g、114hは、後端から前端に向けて、まず前側に向けて延びた後、屈曲して左前側に向けて延びた後、屈曲して前側に向けて延び、さらに屈曲して左前側に延びた後、屈曲して前側に向けて延びる形状を有する。
図13に示すように、右クランプ112と左クランプ114をクランプシャフト110に取り付けた状態では、カムスリーブ124が、カム孔112gとカム孔114gを貫通するように配置され、カムスリーブ126が、カム孔112hとカム孔114hを貫通するように配置される。また、支持ピン128が、カムスリーブ124を貫通するように配置され、支持ピン130がカムスリーブ126を貫通するように配置される。右クランプ112と左クランプ114と、クランプシャフト110のフランジ110cとの間には、円環形状のクッション131が取り付けられている。
図9に示すように、クランプシャフト110をインナスリーブ104に取り付けた状態では、右クランプ112と左クランプ114は、アウタスリーブ106のスリット106aに入り込むとともに、支持ピン128、130がアウタスリーブ106に連結される。クランプシャフト110がアウタスリーブ106に対して前後方向に移動すると、支持ピン128に取り付けられたカムスリーブ124がカム孔112g、114g内で前後方向に移動し、支持ピン130に取り付けられたカムスリーブ126がカム孔112h、114h内で前後方向に移動することにより、右クランプ112と左クランプ114が左右方向に移動する。
図13に示すように、クランプシャフト110がアウタスリーブ106から前側に突出している初期状態では、右クランプ112は、左クランプ114に対して最も右側に位置している。この状態では、右クランプ112の上側突出部112cとクランプシャフト110の平板部110aとの間にワイヤWが通過可能な右側ワイヤ通路132が形成されており、右側ワイヤ通路132の上側が上側ガード部112eにより覆われている。右クランプ112のこの状態を、全開状態と呼ぶ。この状態から、アウタスリーブ106がクランプシャフト110に対して前側に移動すると、右クランプ112がクランプシャフト110に向けて左側に移動する。この状態では、右クランプ112の当接部112dの下端とクランプシャフト110の平板部110aの上端との間で、ワイヤWが挟持されるとともに、右側ワイヤ通路132の前側が前側ガード部112fにより覆われる。右クランプ112のこの状態を、全閉状態と呼ぶ。
クランプシャフト110がアウタスリーブ106から前側に突出している初期状態では、左クランプ114は、クランプシャフト110に対して最も左側に位置している。この状態では、左クランプ114の下側突出部114cとクランプシャフト110の平板部110aとの間に、ワイヤWが通過可能な左側ワイヤ通路134が形成されている。左クランプ114のこの状態を、全開状態と呼ぶ。この状態から、アウタスリーブ106がクランプシャフト110に対して前側に移動すると、左クランプ114がクランプシャフト110に向けて右側に移動する。この状態でも、ワイヤWは、左側ワイヤ通路134を通過可能であるが、左側ワイヤ通路134の後側が後側ガード部114eにより覆われるとともに、左側ワイヤ通路134の前側が前側ガード部114fにより覆われる。左クランプ114のこの状態を、半開状態と呼ぶ。この状態から、アウタスリーブ106がクランプシャフト110に対してさらに前側に移動すると、左クランプ114がクランプシャフト110に向けてさらに右側に移動する。この状態では、左クランプ114の当接部114dの上端とクランプシャフト110の平板部110aの下端との間で、ワイヤWが挟持される。左クランプ114のこの状態を、全閉状態と呼ぶ。
送り部38(図6参照)から案内部40(図6参照)に送られるワイヤWは、案内部40に到達する前に、左側ワイヤ通路134を通過する。このため、左クランプ114が全閉状態となり、切断部44(図6参照)によりワイヤWが切断されると、左クランプ114とクランプシャフト110により、鉄筋Rの周りに巻回されたワイヤWの終端が保持される。
また、案内部40に案内されたワイヤWは、右側ワイヤ通路132を通過する。このため、右クランプ112が全閉状態となると、右クランプ112とクランプシャフト110により、鉄筋Rの周りに巻回されたワイヤWの先端が保持される。
図16に示すように、アウタスリーブ106の後部外表面には、フィン138が形成されている。フィン138は、前後方向に延びている。本実施例では、アウタスリーブ106の外周面において、8個のフィン138が、互いに45度の間隔を有して配置されている。また、本実施例では、8個のフィン138は、7個のショートフィン138aと、1個のロングフィン138bと、を備えている。ロングフィン138bの前後方向の長さは、ショートフィン138aの前後方向の長さよりも長い。前後方向において、ロングフィン138bの後端の位置は、ショートフィン138aの後端の位置と同一である。前後方向において、ロングフィン138bの前端の位置は、ショートフィン138aの前端の位置よりも前側にある。
回転制限部92は、アウタスリーブ106のフィン138に対応する位置に配置されている。回転制限部92は、フィン138と協働して、アウタスリーブ106の回転を許容または禁止する。図17に示すように、回転制限部92は、ベース部材140と、上ストッパ142と、下ストッパ144と、捩りバネ146、148と、を備えている。ベース部材140は、右ハウジング18(図1参照)に固定されている。上ストッパ142は、揺動軸140aを介して、ベース部材140の上部に揺動可能に支持されている。上ストッパ142は、規制片142aを備えている。規制片142aは、上ストッパ142の下部に位置している。捩りバネ146は、規制片142aを外側に開く方向(即ち、規制片142aがベース部材140から離れる方向)に付勢している。下ストッパ144は、揺動軸142bを介して、ベース部材140の下部に揺動可能に支持されている。下ストッパ144は、規制片144aを備えている。規制片144aは、下ストッパ144の上部に位置している。規制片144aの後端は、規制片142aの後端よりも前側に配置されている。捩りバネ148は、規制片144aを外側に開く方向(即ち、規制片144aがベース部材140から離れる方向)に付勢している。
上ストッパ142に関して、捩りモータ86(図10参照)が正回転して、スクリューシャフト102(図10参照)が後側から見て左ねじの方向に回転する場合、アウタスリーブ106のフィン138(図16参照)が規制片142aに当接すると、上ストッパ142によりアウタスリーブ106の回転が禁止される。一方、捩りモータ86が逆回転して、スクリューシャフト102が後側から見て右ねじの方向に回転する場合、アウタスリーブ106のフィン138は規制片142aに当接して、そのまま規制片142aを押し込む。この場合、上ストッパ142は、アウタスリーブ106の回転を禁止しない。
下ストッパ144に関して、捩りモータ86が正回転して、スクリューシャフト102が後側から見て左ねじの方向に回転する場合、アウタスリーブ106のフィン138は規制片144aと当接しても、そのまま規制片144aを押し込む。この場合、下ストッパ144は、アウタスリーブ106の回転を禁止しない。一方、スクリューシャフト102が後側から見て右ねじの方向に回転する場合、アウタスリーブ106のフィン138は規制片144aと当接すると、下ストッパ144によりアウタスリーブ106の回転が禁止される。
次に、図1に示す鉄筋結束機2の動作について説明する。鉄筋結束機2は、作業者によりトリガ12が操作されると、結束動作を実行する。鉄筋結束機2が結束動作を実行する際、送り出し工程と、先端保持工程と、引き戻し工程と、終端保持工程と、切断工程と、捩り工程と、復帰工程が実行される。
(送り出し工程)
鉄筋結束機2の初期状態から、図4に示す送りモータ50が正回転(即ち、図4に示される方向D1に回転)すると、送り部38は、リール33のワイヤWを所定長さだけ送り出す。ワイヤWの先端は、固定カッタ部材72、可動カッタ部材74、左側ワイヤ通路134、案内部40、右側ワイヤ通路132を順に通過する。これにより、ワイヤWが鉄筋Rの周りに円環状に巻回される。ワイヤWの送り出しが完了すると、送りモータ50が停止する。
鉄筋結束機2の初期状態から、図4に示す送りモータ50が正回転(即ち、図4に示される方向D1に回転)すると、送り部38は、リール33のワイヤWを所定長さだけ送り出す。ワイヤWの先端は、固定カッタ部材72、可動カッタ部材74、左側ワイヤ通路134、案内部40、右側ワイヤ通路132を順に通過する。これにより、ワイヤWが鉄筋Rの周りに円環状に巻回される。ワイヤWの送り出しが完了すると、送りモータ50が停止する。
(先端保持工程)
送り出し工程の終了後、図10に示す捩りモータ86が正回転すると、スクリューシャフト102が左ねじの方向に回転する。この際に、アウタスリーブ106は、回転制限部92により左ねじの方向の回転が禁止される。このため、アウタスリーブ106はインナスリーブ104とともに、クランプシャフト110に対して前進し、右クランプ112が全閉状態となり、左クランプ114が半開状態となる。これにより、ワイヤWの先端が右クランプ112とクランプシャフト110により保持される。ワイヤWの先端を保持したことが検知されると、捩りモータ86は停止する。
送り出し工程の終了後、図10に示す捩りモータ86が正回転すると、スクリューシャフト102が左ねじの方向に回転する。この際に、アウタスリーブ106は、回転制限部92により左ねじの方向の回転が禁止される。このため、アウタスリーブ106はインナスリーブ104とともに、クランプシャフト110に対して前進し、右クランプ112が全閉状態となり、左クランプ114が半開状態となる。これにより、ワイヤWの先端が右クランプ112とクランプシャフト110により保持される。ワイヤWの先端を保持したことが検知されると、捩りモータ86は停止する。
(引き戻し工程)
先端保持工程の終了後、図4に示す送りモータ50が逆回転(即ち、図4に示される方向D2に回転)すると、送り部38は、鉄筋Rの周りに巻回されたワイヤWを引き戻す。ワイヤWの先端が右クランプ112とクランプシャフト110に保持されているため、鉄筋Rの周りのワイヤWが縮径する。ワイヤWの引き戻しが完了すると、送りモータ50が停止する。
先端保持工程の終了後、図4に示す送りモータ50が逆回転(即ち、図4に示される方向D2に回転)すると、送り部38は、鉄筋Rの周りに巻回されたワイヤWを引き戻す。ワイヤWの先端が右クランプ112とクランプシャフト110に保持されているため、鉄筋Rの周りのワイヤWが縮径する。ワイヤWの引き戻しが完了すると、送りモータ50が停止する。
(終端保持工程)
引き戻し工程の終了後、図10に示す捩りモータ86が正回転すると、スクリューシャフト102は、左ねじの方向に回転する。この際に、アウタスリーブ106は、回転制限部92により左ねじの方向の回転が禁止される。このため、アウタスリーブ106はインナスリーブ104とともに、クランプシャフト110に対して前進し、左クランプ114が全閉状態となる。これにより、ワイヤWの終端が左クランプ114とクランプシャフト110により保持される。
引き戻し工程の終了後、図10に示す捩りモータ86が正回転すると、スクリューシャフト102は、左ねじの方向に回転する。この際に、アウタスリーブ106は、回転制限部92により左ねじの方向の回転が禁止される。このため、アウタスリーブ106はインナスリーブ104とともに、クランプシャフト110に対して前進し、左クランプ114が全閉状態となる。これにより、ワイヤWの終端が左クランプ114とクランプシャフト110により保持される。
(切断工程)
終端保持工程の終了後、図10に示す捩りモータ86がさらに正回転すると、スクリューシャフト102が左ねじの方向に回転する。この際に、アウタスリーブ106は、回転制限部92により左ねじの方向の回転が禁止されている。このため、アウタスリーブ106は、インナスリーブ104とともに、クランプシャフト110に対してさらに前進し、図8に示すように、プッシュプレート108は、第2レバー部材78の上端を前側に向けて押し倒す。これにより、固定カッタ部材72と可動カッタ部材74によりワイヤWが切断される。ワイヤWの切断が完了すると、捩りモータ86は停止する。
終端保持工程の終了後、図10に示す捩りモータ86がさらに正回転すると、スクリューシャフト102が左ねじの方向に回転する。この際に、アウタスリーブ106は、回転制限部92により左ねじの方向の回転が禁止されている。このため、アウタスリーブ106は、インナスリーブ104とともに、クランプシャフト110に対してさらに前進し、図8に示すように、プッシュプレート108は、第2レバー部材78の上端を前側に向けて押し倒す。これにより、固定カッタ部材72と可動カッタ部材74によりワイヤWが切断される。ワイヤWの切断が完了すると、捩りモータ86は停止する。
(捩り工程)
切断工程の終了後、図10に示す捩りモータ86がさらに正回転すると、スクリューシャフト102が左ねじの方向に回転する。この際、アウタスリーブ106は、回転制限部92により左ねじの方向の回転が許容されている。このため、アウタスリーブ106、インナスリーブ104、クランプシャフト110、右クランプ112、左クランプ114が一体となって左ねじの方向に回転する。これにより、鉄筋Rの周りに巻回されたワイヤWが捩られる。ワイヤWの捩りが完了すると、捩りモータ86は停止する。
切断工程の終了後、図10に示す捩りモータ86がさらに正回転すると、スクリューシャフト102が左ねじの方向に回転する。この際、アウタスリーブ106は、回転制限部92により左ねじの方向の回転が許容されている。このため、アウタスリーブ106、インナスリーブ104、クランプシャフト110、右クランプ112、左クランプ114が一体となって左ねじの方向に回転する。これにより、鉄筋Rの周りに巻回されたワイヤWが捩られる。ワイヤWの捩りが完了すると、捩りモータ86は停止する。
(復帰工程)
捩り工程の終了後、図10に示す捩りモータ86が逆回転すると、スクリューシャフト102が右ねじの方向に回転する。この際に、アウタスリーブ106は、回転制限部92により右ねじの方向の回転が禁止されている。このため、アウタスリーブ106は、インナスリーブ104とともに、クランプシャフト110に対して後退する。左クランプ114が半開状態を経て全開状態となり、右クランプ112が全開状態となる。その後、回転制限部92により右ねじの方向の回転が許容されると、アウタスリーブ106、インナスリーブ104、クランプシャフト110、右クランプ112、左クランプ114が、一体となって右ねじの方向に回転する。ロングフィン138bが下ストッパ144に当接すると、アウタスリーブ106の回転が再び禁止されて、アウタスリーブ106がインナスリーブ104とともに、クランプシャフト110に対して再び後退する。捩り部46が初期状態に復帰したことが検知されると、捩りモータ86が停止する。
捩り工程の終了後、図10に示す捩りモータ86が逆回転すると、スクリューシャフト102が右ねじの方向に回転する。この際に、アウタスリーブ106は、回転制限部92により右ねじの方向の回転が禁止されている。このため、アウタスリーブ106は、インナスリーブ104とともに、クランプシャフト110に対して後退する。左クランプ114が半開状態を経て全開状態となり、右クランプ112が全開状態となる。その後、回転制限部92により右ねじの方向の回転が許容されると、アウタスリーブ106、インナスリーブ104、クランプシャフト110、右クランプ112、左クランプ114が、一体となって右ねじの方向に回転する。ロングフィン138bが下ストッパ144に当接すると、アウタスリーブ106の回転が再び禁止されて、アウタスリーブ106がインナスリーブ104とともに、クランプシャフト110に対して再び後退する。捩り部46が初期状態に復帰したことが検知されると、捩りモータ86が停止する。
鉄筋結束機2では、使用される鉄筋Rの直径に応じて、様々な太さのワイヤWが選択される。また、鉄筋Rが使用される環境等に応じて、被覆体(例えば、樹脂材料)により覆われたワイヤWや、メッキ加工されたワイヤWが選択される。ワイヤWの太さや、被覆体の有無、メッキ加工の有無に応じて、リール33(図18参照)の種類が区別されている。また、鉄筋結束機2には、リール33以外のリール、例えば、鉄筋結束機2の製造者以外の者により製造されたリールを使用することができない。このため、鉄筋結束機2は、リール33の種類を検出するための種類検出部158を備えている。
まず、リール33を説明する。図18に示すように、リール33は、リールホルダ10の収容空間26bに配置される。リール33は、左右方向に延びる回転軸AXの周りを回転可能に、リールホルダ10に支持されている。リール33は、ボビン160と、ワイヤWと、を備えている。ボビン160の中心軸は、リール33の回転軸AXと等しい。
図19に示すように、ボビン160は、胴部162と、一対の鍔部164、166と、複数(本実施例では6個)の突部168と、を備えている。以下では、一対の鍔部164、166を、それぞれ左鍔部164、右鍔部166と呼ぶことがあり、右鍔部166を情報部166と呼ぶことがある。胴部162と、一対の鍔部164、166と、6個の突部168は、例えば、樹脂材料からなる。
胴部162は、外側筒部170と、内側筒部172と、接続部173と、フランジ部174と、を備えている。外側筒部170と内側筒部172は、略円筒形状を有する。図18に示すように、外側筒部170の外周面には、ワイヤWが複数層に巻回されている。内側筒部172は、外側筒部170の内側に配置されている。内側筒部172の内周面の左端には、軸受溝172aが形成されている。接続部173は、外側筒部170の内周面と内側筒部172の外周面との間に配置されている。接続部173は、外側筒部170と内側筒部172を接続している。
図20に示すように、フランジ部174は、外側筒部170の右端に配置されている。フランジ部174は、第1フランジ部178と、第2フランジ部180と、を備えている。第1フランジ部178は、幅広の円環形状を有する。第1フランジ部178は、外側筒部170の外周面から径方向外側に向かって延びている。第1フランジ部178は、外側筒部170の外周面の円周方向に沿って延びている。第2フランジ部180は、円周方向に部分的に途切れた円筒形状を有する。第2フランジ部180は、第1フランジ部178の周縁から、外側筒部170の長手方向(リール33の回転軸AX)に沿って外側筒部170から離れる方向に延びている。
図19に示すように、左鍔部164と右鍔部166は、幅広の円環形状を有する。左鍔部164と右鍔部166は、胴部162に着脱可能に取り付けられている。ワイヤW(図18参照)は、左鍔部164と右鍔部166との間に配置されている。左鍔部164は、胴部162の左端近傍に配置されている。図20に示すように、左鍔部164は、複数(本実施例では3個)の係合片182を備えている。3個の係合片182は、リール33の回転軸AXの周りに(リール33の回転方向に沿って)、等間隔に配置されている。本実施例では、隣接する係合片182は、リール33の回転軸AXの周りに120度の角度に対応する間隔を有して配置されている。
外側筒部170は、外側筒部170を厚み方向に貫通する複数(本実施例では3個)の被係合孔170aを有する。被係合孔170aは、外側筒部170の左端近傍に配置されている。3個の被係合孔170aは、リール33の回転軸AXの周りに(リール33の回転方向に沿って)、等間隔に配置されている。本実施例では、隣接する被係合孔170aは、リール33の回転軸AXの周りに120度の角度に対応する間隔を有して配置されている。
左鍔部164を胴部162に取り付けるとき、左鍔部164を、リール33の回転軸AXに沿って胴部162の左側から胴部162に差し込み、外側筒部170の外周面に沿ってスライドさせる。図21に示すように、左鍔部164の係合片182は、被係合孔170aに係合する。これにより、左鍔部164は、胴部162に対して固定される。また、左鍔部164は、胴部162に対して回転することができない。
図19に示すように、右鍔部166は、胴部162の右端に配置されている。右鍔部166は、右鍔本体部184と、複数(本実施例では4個)の突部185と、を備えている。右鍔本体部184の内周面の直径は、外側筒部170の外周面の直径よりもわずかに大きい。本実施例では、4個の突部185は、リール33の種類を示す種類情報を保持する部材として機能する。突部185は、リール33の回転軸AXに沿って、右鍔本体部184の外面(右面)から外側(右側)に突出している。突部185は、第2フランジ部180よりも、リール33の回転軸AXから離れた位置に配置されている。4個の突部185は、リール33の回転軸AXの周りに(リール33の回転方向に沿って)、等間隔に配置されている。本実施例では、隣接する突部185は、リール33の回転軸AXの周りに90度の角度に対応する間隔を有して配置されている。
図20に示すように、ボビン160は、複数(本実施例では5個)の固定片186を備えている。固定片186は、外側筒部170の右端近傍に配置されている。固定片186は、リール33の回転軸AXに沿う方向に関して、第1フランジ部178と離れて配置されている。固定片186は、外側筒部170の外周面から径方向外側に向かって突出している。5個の固定片186は、リール33の回転軸AXの周りに(リール33の回転方向に沿って)、等間隔に配置されている。本実施例では、隣接する固定片186は、リール33の回転軸AXの周りに72度の角度に対応する間隔を有して配置されている。固定片186は、外側筒部170の外周面に対して傾斜する案内面186aを有する。案内面186aは、外側筒部170の左端から右端に向かうにつれて、外側筒部170の外周面から離れる。
右鍔部166を胴部162に取り付けるとき、右鍔部166を、リール33の回転軸AXに沿って胴部162の左側から胴部162に差し込み、外側筒部170の外周面に沿ってスライドさせる。右鍔部166が固定片186まで到達した後にさらにスライドさせると、右鍔部166は、案内面186aを乗り越える。図21に示すように、右鍔部166が案内面186aを乗り越えると、右鍔本体部184は、固定片186と第1フランジ部178との間に入り込む。これにより、右鍔部166は、リール33の回転軸AXに沿う方向に関して、胴部162に対して固定される。右鍔本体部184の内周面の直径が外側筒部170の外周面の直径よりもわずかに大きいため、右鍔部166は、胴部162に回転可能に支持される。
図19に示すように、6個の突部168は、外側筒部170の内周面と内側筒部172の外周面との間から、リール33の回転軸AXに沿って、右鍔本体部184の外面(右面)よりも外側(右側)に向かって延びている。突部168は、円柱形状を有する。6個の突部168は、リール33の回転軸AXの周りに(リール33の回転方向に沿って)、等間隔に配置されている。本実施例では、隣接する突部168は、リール33の回転軸AXの周りに60度の角度に対応する間隔を有して配置されている。
図18に示すように、リールホルダ10は、リール33をリールホルダ10に対して回転可能に取り付けるためのリール取付部190を備えている。リール取付部190は、左側リール取付部192と、右側リール取付部194と、を備えている。
左側リール取付部192は、メインカバー28に取り付けられている。左側リール取付部192は、ストッパ196と、キャップ198と、圧縮バネ200と、を備えている。ストッパ196は、右端に底壁196aを備える円筒形状を有する。メインカバー28には、差込開口28aが形成されており、ストッパ196は、メインカバー28の左側から差込開口28aに挿入されている。ストッパ196は、ストッパ196の左端に配置されているフランジ196bを備えている。フランジ196bは、メインカバー28に左側から当接可能である。これにより、ストッパ196が左側から右側に向かって差込開口28aから抜け出ることが抑制されている。キャップ198は、メインカバー28の左面に固定されている。キャップ198は、ストッパ196が右側から左側に向かって差込開口28aから抜け出ることを抑制する。圧縮バネ200の一端は、キャップ198に固定されており、圧縮バネ200の他端は、ストッパ196の底壁196aに当接している。メインカバー28がホルダハウジング26に対して閉じられた状態で、リール33が収容空間26bに配置されているとき、圧縮バネ200は、ストッパ196を内側筒部172の軸受溝172aに向けて付勢する。ストッパ196は、軸受溝172aに受け入れられて、内側筒部172を摺動可能に支持する。
右側リール取付部194は、ターンテーブル202と、ベアリング204と、を備えている。ターンテーブル202は、左右方向に延びる回転軸の周りを回転可能である。ターンテーブル202の回転軸は、リール33の回転軸AXと等しい。ターンテーブル202は、ターンテーブル本体206と、係合部材208と、シャフト部材210と、を備えている。ターンテーブル本体206は、略円板形状を有する。ターンテーブル本体206は、複数(本実施例では6個)の受入部206aを備えている。受入部206aの個数は、突部168の個数と等しい。受入部206aは、円形の断面形状を有する。受入部206aは、ターンテーブル本体206の左面から凹んでいる。図示省略しているが、6個の受入部206aは、リール33の回転軸AXの周りに(リール33の回転方向に沿って)、等間隔に配置されている。本実施例では、隣接する受入部206aは、リール33の回転軸AXの周りに60度の角度に対応する間隔を有して配置されている。
係合部材208は、略円柱形状を有する、係合部材208は、ターンテーブル本体206の左面から左側に向かって延びている。リール33が収容空間26bに配置されているとき、係合部材208は、内側筒部172に右側から挿入されて、内側筒部172と係合している。
シャフト部材210は、ターンテーブル本体206の右面から右側に向かって延びている。シャフト部材210は、略円柱形状を有する。シャフト部材210は、ベアリング204を介してホルダハウジング26に回転可能に支持されている。
ホルダハウジング26は、複数(本実施例では4個)の受入部212を備えている。受入部212の個数は、突部185の個数と等しい。受入部212は、ホルダハウジング26の左面から凹んでいる。受入部212は、ターンテーブル202よりも、リール33の回転軸AXから離れた位置に配置されている。図示省略しているが、4個の受入部212は、リール33の回転軸AXの周りに(リール33の回転方向に沿って)、等間隔に配置されている。本実施例では、リール33の回転軸AXの周りに90度の角度に対応する間隔を有して配置されている。
リールホルダ10は、回転検出用磁気センサ216(図22参照)と、複数(本実施例では2個)の回転検出用磁石218(図22参照)と、を備えている。図22に示すように、回転検出用磁気センサ216は、センサ基板220に固定されている。図22では、回転検出用磁気センサ216は、破線により図示されている。センサ基板220は、ホルダハウジング26(図18参照)の右面に固定されている。回転検出用磁気センサ216は、リール33(図18参照)の回転軸AXに沿う方向に関して、ターンテーブル本体206と対向する位置に配置されている。
2個の回転検出用磁石218は、ターンテーブル本体206の右面に固定されている。2個の回転検出用磁石218は、リール33の回転軸AXの周りに(リール33の回転方向に沿って)、180度の角度に対応する間隔を有して配置されている。回転検出用磁石218は、ターンテーブル202と一体となって回転する。回転検出用磁石218は、ターンテーブル202が回転しているときに、回転検出用磁気センサ216と対向する位置を通過する。回転検出用磁気センサ216は、回転検出用磁石218と対向すると、例えば、磁気の変動を検出し、回転検出用磁石218を検出する。これにより、ターンテーブル202の回転、即ち、リール33の回転が検出される。
次に、種類検出部158を説明する。図18に示すように、種類検出部158は、ホルダハウジング26の右面に固定されている。このため、種類検出部158は、リール33が回転しても、回転しない。種類検出部158は、リール33の回転軸AXに沿う方向に関して、特定の受入部212と重なり合う位置に配置されている。種類検出部158は、制御回路基板36(図3参照)と図示省略の配線により電気的に接続している。配線を、収容空間26bの外側に配置することができ、配線が回転するターンテーブル202やリール33と接触することを抑制することができる。種類検出部158は、情報部166の突部185が特定の受入部212に受け入れられて受入部212と係合したときに、突部185を検出する。例えば、種類検出部158は、突部185が受入部212に係合したことをスイッチ等により検出する接触式の検出部であってもよく、突部185が受入部212に係合したことを撮影画像等により検出する非接触式の検出部であってもよい。種類検出部158が撮影画像により検出する非接触式の検出部である場合、ホルダハウジング26の受入部212が配置される部分は、透明部材からなってもよい。
次に、リール33の種類を検出する方法を説明する。まず、リールホルダ10のメインカバー28が開いた状態で、リール33の各突部168を、ターンテーブル202の各受入部206aに差し込む。これにより、突部168が受入部206aと係合する。また、情報部166を胴部162に対して、情報部166の各突部185がホルダハウジング26の各受入部212に対向する位置まで回転させて、各突部185を各受入部212に差し込む。これにより、突部185が受入部212と係合する。4個の突部185はリール33の種類を示す種類情報を保持する部材として機能するため、4個の突部185を受入部212に係合することができた場合、ユーザは、取り付けようとするリール33が鉄筋結束機2(図1参照)の製造者により製造されたリール33であることを容易に把握することができる。一方で、突部185を受入部212に係合することができない場合、ユーザは、取り付けようとするリールが鉄筋結束機2の製造者により製造されたリール33でないことを容易に把握することができる。
次に、メインカバー28を閉じ、ロックレバー32(図1参照)を回動させてメインカバー28を閉じた状態に保持する。ターンテーブル202の係合部材208が内側筒部172に挿入されて内側筒部172と係合し、ストッパ196が内側筒部172の軸受溝172aに受け入れられる。これにより、リール33は、ホルダハウジング26に対して回転可能にリール取付部190に取り付けられる。
次に、制御回路基板36(図3参照)は、リール33の種類を検出するための種類検出処理を実行する。制御回路基板36は、ホルダハウジング26に取り付けられた閉状態検出スイッチ(図示省略)を介して、メインカバー28が閉じた状態であることを検出すると、種類検出処理を実行する。種類検出処理は、例えば、新規に購入した鉄筋結束機2において、リール33をリールホルダ10に取り付けた場合や、使用済みのリール33を新しいリール33に交換するために新しいリール33をリールホルダ10に取り付けた場合に実行される。種類検出処理は、ワイヤWを用いて鉄筋Rを結束する結束動作と異なる。
制御回路基板36は、メインカバー28が閉じた状態であると判断すると、種類検出部158が突部185と受入部212との係合を検出しているか否かを判断する。制御回路基板36は、種類検出部158が突部185と受入部212との係合を検出していると判断すると、取り付けられたリール33が鉄筋結束機2(図1参照)の製造者により製造されたリール33であると判断する。最後に、制御回路基板36は、鉄筋結束機2を動作可能な状態に切り替える。
(効果)
鉄筋結束機2は、ボビン160と、ボビン160に巻回されているワイヤWと、を備えているリール33と、リール33を回転可能に取り付けるためのリール取付部190と、ボビン160に巻回されているワイヤWを、鉄筋Rの周りに送り出す送り部38と、鉄筋Rの周りのワイヤWを捩る捩り部46と、リール33の種類を検出する種類検出部158と、リール取付部190と、送り部38と、捩り部46と、種類検出部158を支持する支持部15と、を備えている。ボビン160は、ワイヤWが巻回されている胴部162と、胴部162に回転可能に支持されており、リール33の種類を示す種類情報を保持する情報部166と、を備えている。種類検出部158は、情報部166から種類情報を検出する。
鉄筋結束機2は、ボビン160と、ボビン160に巻回されているワイヤWと、を備えているリール33と、リール33を回転可能に取り付けるためのリール取付部190と、ボビン160に巻回されているワイヤWを、鉄筋Rの周りに送り出す送り部38と、鉄筋Rの周りのワイヤWを捩る捩り部46と、リール33の種類を検出する種類検出部158と、リール取付部190と、送り部38と、捩り部46と、種類検出部158を支持する支持部15と、を備えている。ボビン160は、ワイヤWが巻回されている胴部162と、胴部162に回転可能に支持されており、リール33の種類を示す種類情報を保持する情報部166と、を備えている。種類検出部158は、情報部166から種類情報を検出する。
上記の構成によれば、情報部166が胴部162に対して回転可能であるため、リール33全体を回転させることなく、情報部166を胴部162に対して種類検出部158に対向する位置まで回転させた後に、リール33をリール取付部190に取り付けることができる。鉄筋結束機2が回転動作を実行することなく、リール33の種類を検出することができる。
また、鉄筋結束機2は、ボビン160と、ボビン160に巻回されているワイヤWと、を備えているリール33を回転可能に取り付けるためのリール取付部190と、ボビン160に巻回されているワイヤWを、鉄筋Rの周りに送り出す送り部38と、鉄筋Rの周りのワイヤWを捩る捩り部46と、リール33の種類を検出する種類検出部158と、リール取付部190と、送り部38と、捩り部46と、種類検出部158を支持する支持部15と、を備えている。ボビン160は、ワイヤWが巻回されている胴部162と、胴部162に回転可能に支持されており、リール33の種類を示す種類情報を保持する情報部166と、を備えている。種類検出部158は、情報部166から種類情報を検出する。
上記の構成によれば、上記の鉄筋結束機2と同様の効果を奏することができる。
また、リール33は、鉄筋結束機2のリール取付部190に回転可能に取り付けられて使用される。リール33は、ボビン160と、ボビン160に巻回されているワイヤWと、を備えている。ボビン160は、ワイヤWが巻回されている胴部162と、胴部162に回転可能に支持されており、リール33の種類を示す種類情報を保持する情報部166と、を備えている。情報部166の種類情報は、鉄筋結束機2により検出される。
上記の構成によれば、情報部166が胴部162に対して回転可能であるため、リール33全体を回転させることなく、情報部166を胴部162に対して、鉄筋結束機2が情報部166を検出することができる特定の位置まで回転させた後に、リール33を鉄筋結束機2のリール取付部190に取り付けることができる。鉄筋結束機2に回転動作を実行させることなく、リール33の種類を検出させることができる。
また、リール33は、鉄筋結束機2のリール取付部190に回転可能に取り付けられて使用される。リール33は、ボビン160と、ボビン160に巻回されているワイヤWと、を備えている。ボビン160は、ワイヤWが巻回されている胴部162と、胴部162に回転可能に支持されており、リール33の種類を示す種類情報を保持する情報部166と、を備えている。
上記の構成によれば、情報部166が胴部162に対して回転可能であるため、リール33全体を回転させることなく、情報部166が特定の位置に配置されるように情報部166を胴部162に対して回転させた後に、リール33を鉄筋結束機2のリール取付部190に取り付けることができる。情報部166が特定に配置された状態でのみ、情報部166からリール33の情報を検出可能な鉄筋結束機2にリール33を取り付ける場合であっても、鉄筋結束機2に回転動作を実行させることなく、リール33の種類を検出させることができる。
また、リール取付部190は、支持部15に回転可能に支持されているターンテーブル202を備えている。リール33がリール取付部190に取り付けられたときに、ボビン160は、ターンテーブル202に固定される。
上記の構成によれば、ターンテーブル202が支持部15に支持されているため、ターンテーブル202を支持部15に着脱せずに済む。ターンテーブル202の回転軸の位置がずれることを抑制することができる。これにより、リール33の回転軸AXの位置がずれることを抑制することができる。
また、リール33がリール取付部190に取り付けられたときに、情報部166は、支持部15に固定される。
上記の構成によれば、リール33が回転しているときでも、情報部166の位置は、リール33の回転前の情報部166の位置と同一となる。リール33を回転させる動作が実行されているときでも、リール33の種類を検出することができる。
また、情報部166は、突部185を備えている。支持部15は、突部185を受け入れて突部185と係合する受入部212を備えている。
上記の構成によれば、簡素な構成により、情報部166を支持部15に固定することができる。
また、ボビン160は、胴部162の一端に配置されている鍔部164をさらに備えている。胴部162に巻回されたワイヤWは、情報部166と鍔部164との間に配置される。
上記の構成によれば、情報部166を、ワイヤWを胴部162に保持するための部品として使用することができる。リール33の部品点数を減らすことができる。
また、ボビン160は、リール33の回転軸AXに沿う方向に関して、胴部162に対して情報部166を固定するフランジ部174および固定片186を備えている。
上記の構成によれば、リール33の回転軸AXに沿う方向に関して、種類検出部158に対する情報部166の位置がずれることを抑制することができる。
また、情報部166は、胴部162に着脱可能に支持されている。
上記の構成によれば、リール33の種類に応じた情報部166を胴部162に取り付けることができる。複数の種類のリール33が存在する場合、胴部162を共通の部品として使用することができる。
(対応関係)
フランジ部174および固定片186が、「固定部材」の一例である。
フランジ部174および固定片186が、「固定部材」の一例である。
(第2実施例)
図面を参照して第2実施例を説明する。第2実施例では、第1実施例と異なる点のみを説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。図23に示すように、第2実施例では、ボビン160の情報部166は、突部276をさらに備えている。突部276は、リール33の種類を示す種類情報を保持する部材として機能する。突部276は、リール33の回転軸AXに沿って、右鍔本体部184の外面(右面)から外側(右側)に突出している。突部276は、例えば、鉄筋結束機2(図1参照)の製造者と他の者とを区別可能な立体形状を有していてもよい。この立体形状は、例えば、鉄筋結束機2の製造者を示す文字情報(例えば、Makita(登録商標))からなる立体形状であってもよい。
図面を参照して第2実施例を説明する。第2実施例では、第1実施例と異なる点のみを説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。図23に示すように、第2実施例では、ボビン160の情報部166は、突部276をさらに備えている。突部276は、リール33の種類を示す種類情報を保持する部材として機能する。突部276は、リール33の回転軸AXに沿って、右鍔本体部184の外面(右面)から外側(右側)に突出している。突部276は、例えば、鉄筋結束機2(図1参照)の製造者と他の者とを区別可能な立体形状を有していてもよい。この立体形状は、例えば、鉄筋結束機2の製造者を示す文字情報(例えば、Makita(登録商標))からなる立体形状であってもよい。
図24に示すように、ホルダハウジング26は、受入部312をさらに備えている。受入部312は、ホルダハウジング26の左面から凹んでいる。受入部312は、ターンテーブル202よりも、リール33の回転軸AXから離れた位置に配置されている。受入部312は、情報部166の突部276に対応する形状を有する。
本実施例の種類検出部158は、非接触式の検出部である。種類検出部158は、リール33の回転軸AXに沿う方向に関して、受入部312と重なり合う位置に配置されている。種類検出部158は、突部276が受入部312に受け入れられたときに、例えば、撮影画像を使用して突部276を検出する。なお、変形例では、種類検出部158は、接触式の検出部であってもよい。この場合、種類検出部158は、突部276が受入部312に受け入れられて、例えば、スイッチが突部276により押されると、突部276を検出する。
次に、リール33の種類を検出する方法を説明する。まず、リールホルダ10のメインカバー28が開いた状態で、リール33の各突部168を、ターンテーブル202の各受入部206aに差し込む。また、右鍔部166を胴部162に対して、情報部166の突部276がホルダハウジング26の受入部312に対向する位置まで回転させて、突部276を受入部312に差し込むとともに、各突部185(図23参照)を各受入部212(図18参照)に差し込む。突部276はリール33の種類を示す種類情報を保持する部材として機能するため、受入部312が突部276を受け入れることができた場合、ユーザは、取り付けようとするリール33が鉄筋結束機2(図1参照)の製造者により製造されたリール33であることを容易に把握することができる。一方で、受入部312が突部276を受け入れることができない場合、ユーザは、取り付けようとするリールが鉄筋結束機2の製造者により製造されたリール33でないことを容易に把握することができる。
次に、メインカバー28を閉じ、ロックレバー32(図1参照)を回動させてメインカバー28を閉じた状態に保持する。ターンテーブル202の係合部材208が内側筒部172に挿入されて内側筒部172と係合し、ストッパ196が内側筒部172の軸受溝172aに受け入れられる。これにより、リール33は、ホルダハウジング26に対して回転可能にリール取付部190に取り付けられる。
制御回路基板36(図3参照)は、メインカバー28が閉じた状態であると判断すると、種類検出部158を制御して、画像を撮影する。次に、制御回路基板36は、撮像画像を使用して、突部276が受入部312に受け入れられているか否かを判断する。制御回路基板36は、突部276が受入部312に受け入れられていると判断すると、取り付けられたリール33が鉄筋結束機2(図1参照)の製造者により製造されたリール33であると判断する。最後に、制御回路基板36は、鉄筋結束機2を動作可能な状態に切り替える。
(第3実施例)
図面を参照して第3実施例を説明する。第3実施例では、第1実施例と異なる点のみを説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。図25に示すように、第3実施例では、ボビン160の情報部166は、RFIDタグ376をさらに備えている。RFIDタグ376は、右鍔本体部184の外面に固定されている。RFIDタグ376は、リール33の種類を示す種類情報を保持している。
図面を参照して第3実施例を説明する。第3実施例では、第1実施例と異なる点のみを説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。図25に示すように、第3実施例では、ボビン160の情報部166は、RFIDタグ376をさらに備えている。RFIDタグ376は、右鍔本体部184の外面に固定されている。RFIDタグ376は、リール33の種類を示す種類情報を保持している。
図26に示すように、種類検出部158は、リール33がリール取付部190に取り付けられたときに、リール33の回転軸AXに沿う方向に関して、RFIDタグ376と重なり合う位置に配置されている。種類検出部158は、RFIDタグ376と通信可能なタグリーダ358を備えている。タグリーダ358は、RFIDタグ376からリール33の種類情報を読み取り可能である。
次に、リール33の種類を検出する方法を説明する。以下では、種類検出処理を説明する。制御回路基板36(図3参照)は、メインカバー28が閉じた状態であると判断すると、タグリーダ358を動作させる。タグリーダ358がRFIDタグ376からリール33の種類情報を読み取り、制御回路基板36がタグリーダ358からリール33の種類情報を取得した場合、制御回路基板36は、取得したリール33の種類情報が種類特定テーブルに含まれるか否かを判断する。種類特定テーブルは、リール33の種類情報を含んでいる。制御回路基板36は、取得したリール33の種類情報が種類特定テーブルに含まれていると判断した場合、取り付けられたリール33が鉄筋結束機2(図1参照)の製造者により製造されたリール33であると判断し、鉄筋結束機2を動作可能な状態に切り替える。また、制御回路基板36は、取得したリール33の種類情報に応じて、ワイヤWを鉄筋Rに結束する条件を鉄筋結束機2に設定する。制御回路基板36は、取得したリール33の種類情報が種類特定テーブルに含まれていないと判断した場合、取り付けられたリールが鉄筋結束機2の製造者により製造されたリール33でないと判断し、鉄筋結束機2を動作不可能な状態に切り替える。
一方、制御回路基板36は、タグリーダ358を動作してから所定の期間を経過しても、タグリーダ358からリール33の種類情報を取得できない場合、リール33の種類情報の読み取りが失敗したと判断する。次に、制御回路基板36は、取り付けられたリールが鉄筋結束機2の製造者により製造されたリール33でないと判断し、鉄筋結束機2を動作不可能な状態に切り替える。
(効果)
情報部166は、リール33の種類情報を保持するRFIDタグ376を備えている。種類検出部158は、RFIDタグ376からリール33の種類情報を読み取り可能なタグリーダ358を備えている。
情報部166は、リール33の種類情報を保持するRFIDタグ376を備えている。種類検出部158は、RFIDタグ376からリール33の種類情報を読み取り可能なタグリーダ358を備えている。
上記の構成によれば、簡素な構成により、リール33の種類を検出することができる。
(第4実施例)
図面を参照して第4実施例を説明する。第4実施例では、第1実施例と異なる点のみを説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。図25に示すように、第4実施例では、情報部166は、NFCタグ376をさらに備えている。NFCタグ376は、右鍔本体部184の外面(右面)に固定されている。NFCタグ376は、リール33の種類を示す種類情報を保持している。
図面を参照して第4実施例を説明する。第4実施例では、第1実施例と異なる点のみを説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。図25に示すように、第4実施例では、情報部166は、NFCタグ376をさらに備えている。NFCタグ376は、右鍔本体部184の外面(右面)に固定されている。NFCタグ376は、リール33の種類を示す種類情報を保持している。
図26に示すように、種類検出部158は、リール33がリール取付部190に取り付けられたときに、リール33の回転軸AXに沿う方向に関して、NFCタグ376と重なり合う位置に配置されている。種類検出部158は、NFCタグ376と近距離無線通信可能なタグリーダ358を備えている。タグリーダ358は、NFCタグ376からリール33の種類情報を読み取り可能である。
次に、リール33の種類を検出する方法を説明する。以下では、種類検出処理を説明する。制御回路基板36(図3参照)は、メインカバー28が閉じた状態であると判断すると、タグリーダ358を動作させる。タグリーダ358がNFCタグ376からリール33の種類情報を読み取り、制御回路基板36がタグリーダ358からリール33の種類情報を取得した場合、制御回路基板36は、取得したリール33の種類情報が種類特定テーブルに含まれるか否かを判断する。種類特定テーブルは、リール33の種類情報を含んでいる。制御回路基板36は、取得したリール33の種類情報が種類特定テーブルに含まれていると判断した場合、取り付けられたリール33が鉄筋結束機2(図1参照)の製造者により製造されたリール33であると判断し、鉄筋結束機2を動作可能な状態に切り替える。また、制御回路基板36は、取得したリール33の種類情報に応じて、ワイヤWを鉄筋Rに結束する条件を鉄筋結束機2に設定する。制御回路基板36は、取得したリール33の種類情報が種類特定テーブルに含まれていないと判断した場合、取り付けられたリールが鉄筋結束機2の製造者により製造されたリール33でないと判断し、鉄筋結束機2を動作不可能な状態に切り替える。
一方、制御回路基板36は、タグリーダ358を動作してから所定の期間を経過しても、タグリーダ358からリール33の種類情報を取得できない場合、リール33の種類情報の読み取りが失敗したと判断する。次に、制御回路基板36は、取り付けられたリールが鉄筋結束機2の製造者により製造されたリール33でないと判断し、鉄筋結束機2を動作不可能な状態に切り替える。
(効果)
情報部166は、リール33の種類情報を保持するNFCタグ376を備えている。種類検出部158は、NFCタグ376からリール33の種類情報を読み取り可能なタグリーダ358を備えている。
情報部166は、リール33の種類情報を保持するNFCタグ376を備えている。種類検出部158は、NFCタグ376からリール33の種類情報を読み取り可能なタグリーダ358を備えている。
上記の構成によれば、簡素な構成により、リール33の種類を検出することができる。
(第5実施例)
図面を参照して第5実施例を説明する。第5実施例では、第1実施例と異なる点のみを説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。図27に示すように、第5実施例では、ボビン160の胴部162は、第1実施例のフランジ部174を備えておらず、外側筒部170と、内側筒部172と、接続部173のみを備えている。
図面を参照して第5実施例を説明する。第5実施例では、第1実施例と異なる点のみを説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。図27に示すように、第5実施例では、ボビン160の胴部162は、第1実施例のフランジ部174を備えておらず、外側筒部170と、内側筒部172と、接続部173のみを備えている。
左鍔部164は、胴部162と一体的に形成されている。左鍔部164は、胴部162の左端に配置されている。左鍔部164は、左鍔部164を厚み方向(左右方向)に貫通する係止溝464を有する。係止溝464は、左鍔部164の内周面から外周面まで延びる案内部464aと、左鍔部164の内周面近傍において案内部464aに接続する始端係止部464bと、左鍔部164の外周面近傍において案内部464aに接続する終端係止部464cと、を備えている。外側筒部170に巻回されるワイヤW(図18参照)の一端は、始端係止部464bで左鍔部164に係止されている。また、外側筒部170に巻回されるワイヤWの他端は、終端係止部464cで左鍔部164に係止されている。
右鍔部166は、胴部162と一体的に形成されている。右鍔部166は、胴部162の右端近傍に配置されている。右鍔部166は、第1実施例の複数の突部185を備えていない。右鍔部166の外周面の直径は、左鍔部164の外周面の直径よりも小さい。
図28に示すように、ボビン160は、情報部466をさらに備えている。情報部466は、胴部162に着脱可能に取り付けられている。情報部466は、右鍔部166よりも胴部162の右端側に配置されている。情報部466は、右鍔部166に対して、胴部162に巻回されたワイヤW(図18参照)と反対側に配置されている。情報部466は、リング部468と、複数(本実施例では4個)の突部470と、を備えている。突部470の個数は、受入部212(図18参照)の個数と等しい。リング部468は、幅広の円環形状を有する。リング部468は、外側筒部170の外周面を円周方向に囲んでいる。リング部468の外周面の直径は、右鍔本体部184の外周面の直径よりも小さい。リング部468の内周面の直径は、外側筒部170の外周面の直径よりもわずかに大きい。
本実施例では、4個の突部470は、リール33の種類を示す種類情報を保持する部材として機能する。突部470は、リール33の回転軸AXに沿って、リング部468の外面(右面)から外側(右側)に向かって突出している。4個の突部470は、リール33の回転軸AXの周りに(リール33の回転方向に沿って)、等間隔に配置されている。本実施例では、隣接する突部470は、リール33の回転軸AXの周りに90度の角度に対応する間隔を有して配置されている。突部470は、リール33がリール取付部190(図18参照)に取り付けられたとき、ホルダハウジング26の受入部212(図18参照)に受け入れられて受入部212と係合する。
ボビン160は、複数(本実施例では4個)の固定部材474をさらに備えている。固定部材474は、右鍔部166よりも胴部162の右端側に配置されている。4個の固定部材474は、リール33の回転軸AXの周りに(リール33の回転方向に沿って)、等間隔に配置されている。本実施例では、隣接する固定部材474は、リール33の回転軸AXの周りに90度の角度に対応する間隔を有して配置されている。
固定部材474は、第1固定部476と、第2固定部478と、を備えている。第1固定部476は、外側筒部170の外周面と右鍔本体部184の外面(右面)の両方に接続している。第2固定部478は、右鍔部166よりも胴部162の右端側で、外側筒部170の外周面に接続している。第2固定部478は、リール33の回転軸AXに沿う方向に関して、第1固定部476と離れて配置されている。第2固定部478は、外側筒部170の外周面に対して傾斜する案内面478aを有する。案内面478aは、外側筒部170の右端から左端に向かうにつれて、外側筒部170の外周面から離れる。
情報部466を胴部162に取り付けるとき、情報部466を、リール33の回転軸AXに沿って胴部162の右側から胴部162に差し込み、外側筒部170の外周面に沿ってスライドさせる。情報部466が第2固定部478まで到達した後にさらにスライドさせると、情報部466は、案内面478aを乗り越える。図29に示すように、情報部466が案内面478aを乗り越えると、リング部468は、第1固定部476と第2固定部478との間に入り込む。これにより、情報部466は、リール33の回転軸AXに沿う方向に関して、胴部162に対して固定される。リング部468の内周面の直径が外側筒部170の外周面の直径よりもわずかに大きいため、情報部466は、胴部162に回転可能に支持される。
(効果)
ボビン160は、胴部162の両端に配置されている一対の鍔部164、166をさらに備えている。胴部162に巻回されたワイヤWは、一対の鍔部164、166の間に配置されている。情報部466は、鍔部166に対して、胴部162に巻回されたワイヤWと反対側に配置されている。
ボビン160は、胴部162の両端に配置されている一対の鍔部164、166をさらに備えている。胴部162に巻回されたワイヤWは、一対の鍔部164、166の間に配置されている。情報部466は、鍔部166に対して、胴部162に巻回されたワイヤWと反対側に配置されている。
上記の構成によれば、リール33に、ワイヤWを巻回する部分とは別に、リール33の種類情報を保持する部分を設けることができる。情報部466が胴部162に巻回されたワイヤWと接触することを抑制することができる。
(変形例)
一実施形態において、突部185の個数は、4個に限られず、3個以下であってもよく、5個以上であってもよい。
一実施形態において、突部185の個数は、4個に限られず、3個以下であってもよく、5個以上であってもよい。
一実施形態において、ボビン160の情報部166は、突部185を備えておらず、突部276のみを備えていてもよい。
一実施形態において、ホルダハウジング26は、受入部212を備えておらず、突部を備えていてもよい。情報部166、466は、突部185、470を備えていなくてもよい。この場合、情報部166、466は、ホルダハウジング26の突部を受け入れて突部と係合する受入部を備えていてもよい。
2 :鉄筋結束機
10 :リールホルダ
15 :支持部
26 :ホルダハウジング
26b :収容空間
28 :メインカバー
30 :補助カバー
30a :補助空間
31 :捩りバネ
33 :リール
36 :制御回路基板
38 :送り部
40 :案内部
44 :切断部
46 :捩り部
158 :種類検出部
160 :ボビン
162 :胴部
164 :左鍔部
166 :右鍔部、情報部
168 :突部
174 :フランジ部
184 :右鍔本体部
185 :突部
186 :固定片
190 :リール取付部
192 :左側リール取付部
194 :右側リール取付部
202 :ターンテーブル
206 :ターンテーブル本体
206a :受入部
212 :受入部
216 :回転検出用磁気センサ
218 :回転検出用磁石
220 :センサ基板
276 :突部
312 :受入部
358 :タグリーダ
376 :RFIDタグ、NFCタグ
466 :情報部
468 :リング部
470 :突部
474 :固定部材
AX :回転軸
B :バッテリパック
R :鉄筋
W :ワイヤ
10 :リールホルダ
15 :支持部
26 :ホルダハウジング
26b :収容空間
28 :メインカバー
30 :補助カバー
30a :補助空間
31 :捩りバネ
33 :リール
36 :制御回路基板
38 :送り部
40 :案内部
44 :切断部
46 :捩り部
158 :種類検出部
160 :ボビン
162 :胴部
164 :左鍔部
166 :右鍔部、情報部
168 :突部
174 :フランジ部
184 :右鍔本体部
185 :突部
186 :固定片
190 :リール取付部
192 :左側リール取付部
194 :右側リール取付部
202 :ターンテーブル
206 :ターンテーブル本体
206a :受入部
212 :受入部
216 :回転検出用磁気センサ
218 :回転検出用磁石
220 :センサ基板
276 :突部
312 :受入部
358 :タグリーダ
376 :RFIDタグ、NFCタグ
466 :情報部
468 :リング部
470 :突部
474 :固定部材
AX :回転軸
B :バッテリパック
R :鉄筋
W :ワイヤ
Claims (13)
- ボビンと、前記ボビンに巻回されているワイヤと、を備えているリールと、
前記リールを回転可能に取り付けるためのリール取付部と、
前記ボビンに巻回されている前記ワイヤを、鉄筋の周りに送り出す送り部と、
前記鉄筋の周りの前記ワイヤを捩る捩り部と、
前記リールの種類を検出する種類検出部と、
前記リール取付部と、前記送り部と、前記捩り部と、前記種類検出部を支持する支持部と、を備えており、
前記ボビンは、
前記ワイヤが巻回されている胴部と、
前記胴部に回転可能に支持されており、前記リールの前記種類を示す種類情報を保持する情報部と、を備えており、
前記種類検出部は、前記情報部から前記種類情報を検出する、鉄筋結束機。 - 前記リール取付部は、前記支持部に回転可能に支持されているターンテーブルを備えており、
前記リールが前記リール取付部に取り付けられたときに、前記ボビンは、前記ターンテーブルに固定される、請求項1に記載の鉄筋結束機。 - 前記リールが前記リール取付部に取り付けられたときに、前記情報部は、前記支持部に固定される、請求項2に記載の鉄筋結束機。
- 前記情報部および前記支持部の一方は、突部を備えており、
前記情報部および前記支持部の他方は、前記突部を受け入れて前記突部と係合する受入部を備えている、請求項3に記載の鉄筋結束機。 - 前記ボビンは、前記胴部の一端に配置されている鍔部をさらに備えており、
前記胴部に巻回された前記ワイヤは、前記情報部と前記鍔部との間に配置されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の鉄筋結束機。 - 前記ボビンは、前記胴部の両端に配置されている一対の鍔部をさらに備えており、
前記胴部に巻回された前記ワイヤは、前記一対の鍔部の間に配置されており、
前記情報部は、前記一対の鍔部の一方に対して、前記胴部に巻回された前記ワイヤと反対側に配置されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の鉄筋結束機。 - 前記ボビンは、前記リールの回転軸に沿う方向に関して、前記胴部に対して前記情報部を固定する固定部材を備えている、請求項1から6のいずれか一項に記載の鉄筋結束機。
- 前記情報部は、前記胴部に着脱可能に支持されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の鉄筋結束機。
- 前記情報部は、前記リールの前記種類情報を保持するRFIDタグを備えており、
前記種類検出部は、前記RFIDタグから前記リールの前記種類情報を読み取り可能なタグリーダを備えている、請求項1から8のいずれか一項に記載の鉄筋結束機。 - 前記情報部は、前記リールの前記種類情報を保持するNFCタグを備えており、
前記種類検出部は、前記NFCタグから前記リールの前記種類情報を読み取り可能なタグリーダを備えている、請求項1から8のいずれか一項に記載の鉄筋結束機。 - ボビンと、前記ボビンに巻回されているワイヤと、を備えているリールを回転可能に取り付けるためのリール取付部と、
前記ボビンに巻回されている前記ワイヤを、鉄筋の周りに送り出す送り部と、
前記鉄筋の周りの前記ワイヤを捩る捩り部と、
前記リールの種類を検出する種類検出部と、
前記リール取付部と、前記送り部と、前記捩り部と、前記種類検出部を支持する支持部と、を備えており、
前記ボビンは、
前記ワイヤが巻回されている胴部と、
前記胴部に回転可能に支持されており、前記リールの前記種類を示す種類情報を保持する情報部と、を備えており、
前記種類検出部は、前記情報部から前記種類情報を検出する、鉄筋結束機。 - 鉄筋結束機のリール取付部に回転可能に取り付けられて使用されるリールであって、
ボビンと、
前記ボビンに巻回されているワイヤと、を備えており、
前記ボビンは、
前記ワイヤが巻回されている胴部と、
前記胴部に回転可能に支持されており、前記リールの種類を示す種類情報を保持する情報部と、を備えており、
前記情報部の前記種類情報は、前記鉄筋結束機により検出される、リール。 - 鉄筋結束機のリール取付部に回転可能に取り付けられて使用されるリールであって、
ボビンと、
前記ボビンに巻回されているワイヤと、を備えており、
前記ボビンは、
前記ワイヤが巻回されている胴部と、
前記胴部に回転可能に支持されており、前記リールの種類を示す種類情報を保持する情報部と、を備えている、リール。
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- 2022-08-31 WO PCT/JP2022/032819 patent/WO2023089908A1/ja unknown
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Publication number | Publication date |
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WO2023089908A1 (ja) | 2023-05-25 |
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