以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
(実施形態)
〔1.情報処理〕
以下、図1を用いて、情報処理システム1が実行する情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。情報処理システム1は、電子商取引(EC:Electronic Commerce)サービスに関する情報処理を実行する。例えば、情報処理システム1の情報処理装置100は、ネットワーク(例えば、インターネット)上の商取引サイトに出店する事業者の債権の買い取りに関する情報処理を実行する。商取引サイトは、例えば電子商店街(オンラインモール)である。なお、商取引サイトは、以下に示す情報処理が適用可能であれば、電子商店街に限られず、例えば、オンラインショッピングサイト、オークションサイト、フリーマーケットサイト等の様々な形態の商取引サイトであってもよい。また、以下では、商取引サイトに出店する事業者を出店者と記載し、商取引サイトに出店後にその商取引サイトから退店した事業者を退店者と記載する場合がある。
以下に示す情報処理では、債権の一例として将来債権を対象として処理する場合を示す。ここでいう将来債権は、例えば、商取引サイトに出店したストアについて未だ発生していない将来の売上である。将来債権は、商取引サイトに出店したストアが商取引サイトにおいて将来発生させることが期待される売上であってもよい。なお、以下に示す将来債権を対象とする処理は一例に過ぎず、債権は、将来債権に限らず、以下に示す情報処理が適用可能であれば、どのような債権であってもよい。例えば、債権は、ファクタリングの対象とすることが法令等で許可されている債権であれば、どのような債権であってもよい。
〔1-1.情報処理システムの構成〕
図1~図6に示す処理の説明に先立って、図1及び図7を用いて情報処理システム1の構成について説明する。図7は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。図7に示すように、情報処理システム1は、ユーザ端末10と、ストア装置20と、ウェブサーバ30と、情報処理装置100とが含まれる。ユーザ端末10と、ストア装置20と、ウェブサーバ30と、情報処理装置100とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、図7に示した情報処理システム1には、複数台のユーザ端末10や、複数台のストア装置20や、複数台のウェブサーバ30や、複数台の情報処理装置100が含まれてもよい。
ユーザ端末10は、ユーザによって利用されるコンピュータである。ユーザ端末10は、ユーザが携帯可能なデバイス(端末装置)である。例えば、ユーザ端末10は、ブラウザに表示されるウェブページやアプリケーション用のコンテンツ等のコンテンツにアクセスするユーザによって利用される。例えば、ユーザ端末10は、ユーザが商取引サイトのコンテンツ(ウェブページ等)を閲覧するためや、商取引サイトにおいて商品を購入したり、商品情報の評価(いわゆるレビュー)を投稿したりするために利用される。
ユーザ端末10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。図1は、ユーザ端末10がスマートフォンである場合を示す。なお、以下では、ユーザ端末10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザをユーザ端末10と読み替えることもできる。
ストア装置20は、ストアに関する事業を行う事業者によって利用されるコンピュータである。例えば、ストア装置20は、商取引サイトに出店するストア(店舗)の事業者(出店者)によって利用される。ストア装置20は、ウェブサーバ30との間で情報を送受信する。事業者は、ストア装置20を用いて、ウェブサーバ30が提供する商取引サイトへの出店を行う。ストア装置20は、事業者が商取引サイトへ出店するストアに関する各種情報をウェブサーバ30へ送信する。例えば、ストア装置20は、ストアに関する各種情報を情報処理装置100に送信する。ストア装置20は、情報処理装置100が要求する情報を、情報処理装置100に送信する。
ストア装置20は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(ノートパソコン)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等により実現される。図1は、ストア装置20がノートパソコンである場合を示す。なお、以下では、ストア装置20をストアまたはストアを出店した事業者(出店者)と表記する場合がある。すなわち、以下では、ストアまたは事業者(出店者)をストア装置20と読み替えることもできる。
ウェブサーバ30は、ユーザに対して電子商取引サービスを提供するサーバ装置である。ウェブサーバ30は、ネットワーク上の電子商店街等の商取引サイトを提供する。ウェブサーバ30は、ユーザに商取引サイトにおけるオンラインショッピングのサービスを提供する。例えば、ウェブサーバ30は、ユーザが利用するユーザ端末10からの要求に応じて商取引サイトに関する各種情報を提供したり、ユーザが購入を希望する商品の購入処理を実行したりする。
ウェブサーバ30が提供する商取引サイトにおいては、各事業者が種々のカテゴリの商品を扱う店舗(ストア)を出店する。ウェブサーバ30は、事業者が利用するストア装置20から商取引サイトへの出店の要求を受け付ける。ウェブサーバ30は、ストア装置20から事業者が商取引サイトへ出店するストアに関する各種情報を受信する。ウェブサーバ30は、要求元の事業者が出店するストアを商取引サイトに追加する。なお、上述したウェブサーバ30と、ストア装置20及びユーザ端末10との間の情報通信等は、一般的な電子商取引サービスでのオンラインショッピングの場合と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ウェブサーバ30は、情報処理装置100へ情報提供を行う。ウェブサーバ30は、情報処理装置100が処理に必要な様々な情報を情報処理装置100へ送信する。ウェブサーバ30は、商取引サイトに関する情報を情報処理装置100へ提供する。例えば、ウェブサーバ30は、商取引サイトにおいて収集した各種情報を情報処理装置100へ提供する。例えば、ウェブサーバ30は、商取引サイトにおける各ストアの販売に関する履歴や各ユーザの購入に関する履歴等の様々な情報を情報処理装置100へ提供する。ウェブサーバ30は、ストア装置20及びユーザ端末10から収集した情報を情報処理装置100へ提供する。
情報処理装置100は、商取引サイトに出店する事業者の債権の買い取りに関する情報処理を実行するコンピュータである。例えば、情報処理装置100は、各種情報を用いて、債権の買い取りに関する条件(「ファクタリング条件」ともいう)を決定する決定装置である。また、情報処理装置100は、各種情報を用いて、ストアの債権の買取上限額を決定する。また、情報処理装置100は、推定(予測)したストアの退店確率に基づいて、ストアの将来債権に対応する売掛金の回収態様を決定する。また、情報処理装置100は、商取引サイトに出店する複数のストアのうち、債権の買い取りの提案先となる提案先ストアを決定する。
〔1-2.情報処理システムにおける処理の全体概要〕
ここから、図1~図6を用いて、情報処理システム1が行う情報処理の一例について説明する。まず、図1を用いて、情報処理システム1の各装置間での情報の送受信を含む情報処理システム1における処理の概要を説明した後、図2~図6を用いて各情報処理の詳細を説明する。なお、情報処理システム1において提供される電子商取引サービスについては、債権の買い取りに関する点以外は、一般的な電子商取引サービスと同様であるため、債権の買い取りに関する処理以外の点の詳細な説明は適宜省略する。
まず、事業者が利用するストア装置20は、事業者のストアを出店する処理を行う(ステップS1)。例えば、ストア装置20は、事業者の操作に応じてストアの出店をウェブサーバ30に要求し、ウェブサーバ30は、ストア装置20からの要求に応じて事業者のストアを商取引サイトへ追加する。
また、ユーザ端末10を利用するユーザは、ウェブサーバ30が提供する商取引サイトを利用する(ステップS2)。例えば、ウェブサーバ30は、ユーザが利用するユーザ端末10からの要求に応じて、ユーザに商取引サイトにおけるオンラインショッピングのサービスを提供する。例えば、ウェブサーバ30は、商取引サイトに関する各種情報をユーザ端末10へ提供したり、ユーザが購入を希望する商品の購入処理を実行したりする。
そして、情報処理装置100は、処理に用いる情報をウェブサーバ30から取得する(ステップS3)。情報処理装置100は、商取引サイトに関する情報をウェブサーバ30から受信する。例えば、情報処理装置100は、ウェブサーバ30が商取引サイトのサービスで収集した各種情報をウェブサーバ30から取得する。例えば、情報処理装置100は、商取引サイトにおける各ストアの販売に関する履歴や各ユーザの購入に関する履歴等の様々な情報をウェブサーバ30から取得する。なお、情報処理装置100は、ストア装置20またはユーザ端末10から情報を取得してもよい。
そして、情報処理装置100は、取得した情報を用いて、各種の情報処理を実行する(ステップS4)。情報処理装置100は、取得した情報を用いて、決定処理を実行する。例えば、情報処理装置100は、取得した情報を用いて、債権の買い取りに関する条件を決定する決定処理を実行するが、この点の詳細は後述する。
そして、情報処理装置100は、決定処理により決定した情報を用いて、事業者へサービスを提供する(ステップS5)。例えば、情報処理装置100は、決定処理により決定した情報を用いて、事業者へ情報提供サービスを行う。情報処理装置100は、決定処理により決定した情報を、事業者が利用するストア装置20へ送信する。例えば、情報処理装置100は、決定処理により決定した情報に基づくストアの債権の買取上限額を示す情報を、事業者が利用するストア装置20へ送信する。このように、情報処理装置100は、決定処理により決定した情報を用いて、事業者へ情報提供を行うことにより、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供することができる。なお、情報処理装置100がストアへ提供するサービスの詳細については後述する。
〔1-3.情報処理の詳細〕
上述した情報処理システム1が行う情報処理を前提として、情報処理装置100により実行される各種の情報処理の詳細を説明する。なお、上記で説明した内容と同様の点については適宜説明を省略する。また、以下で説明する各種の処理は適宜組み合わせてもよい。
〔1-3-1.分類に基づく処理〕
例えば、情報処理装置100は、複数のストアを複数のグループにグルーピング(分類)したグルーピング結果を用いて、決定処理を行ってもよい。この場合、情報処理装置100は、ストアのデータ(ストア情報)に基づいて算出した回収不能になる確率を示す情報に基づいて、ストアをグルーピングし、グループごとに指標値の一例である買取上限月数等のファクタリング条件を決定する。そして、情報処理装置100は、買取上限月数にストアの売上実績(直近一カ月等)に基づく値を乗じて買取上限額を決定する。このような分類に基づく処理の一例を、図2を用いて説明する。図2は、情報処理装置が実行する情報処理の一例を示す図である。なお、図2の例では商取引サイトに出店されたストアの一例として、ストアSP1、SP2、SP12、SP15等の一部のストアのみを図示するが、商取引サイトには多数のストアが出店しているものとする。
図2では、ストアが商取引サイトから退店する確率(可能性)を示すスコア(「退店スコア」ともいう)を出力する学習モデル(以下単に「モデル」ともいう)であるモデルM1を用いて、情報処理装置100がグルーピングを行う場合を一例して示す。モデルM1は、退店モデルであり、機械学習により学習されるモデルである。なお、退店に関する情報を用いたグルーピングは、一例に過ぎず、情報処理装置100は、退店に限らず、債権が回収不能になるリスクに関する情報を用いてストアのグルーピングを行ってもよい。
例えば、債権が回収不能になるリスクには、商取引サイトにとってネガティブな事象(「ネガティブ事象」ともいう)が含まれる。ネガティブ事象には、ネガティブ事象を発生させ得るストアにより様々な行為(「ネガティブ行為」ともいう)が含まれる。例えば、ネガティブ事象には、規約違反、連絡不能、違反物販売、悪質な広告、偽物販売、出店料滞納、ストア評価の急落、キャンセル多発、配送遅延等が含まれる。例えば、情報処理装置100は、上述したようなネガティブ事象を含む様々なリスクに関する情報を用いてストアのグルーピングを行ってもよい。また、情報処理装置100は、ストアの退店等のリスクに関する情報に限らず、ストアの将来性に関する情報を用いてストアのグルーピングを行ってもよい。
また、情報処理装置100は、学習モデルを提供するモデル提供サーバ等からモデルM1を取得してもよいし、自装置でモデルM1を学習してもよい。例えば、情報処理装置100は、モデルM1を学習する場合、モデル情報記憶部122(図10参照)に格納された学習データLDT1を用いて、モデルM1を学習する。例えば、学習データLDT1には、ストアに関する情報(「ストア情報」ともいう)と、そのストアが退店したか否かを示すラベル(「正解情報」ともいう)とを対応付けたデータが含まれる。
なお、ストア情報には、ストアの事業者の事業に関する情報(事業情報)、ストアで取引(販売)される商品に関する情報(商品情報)、ストアで取引(販売)される商品のカテゴリに関する情報(カテゴリ情報)、ストアの売上に関する情報(売上情報)、ストアに関連する評価対象の評価に関する情報(評価情報)等、様々な情報が含まれてもよいが、詳細は後述する。また、例えば、各ストアの正解情報としては、そのストアが退店した場合は「1」が割り当てられ、そのストアが退店していない場合は「0」が割り当てられる。例えば、各ストアの正解情報としては、ある時点(時点X)までのストアのストア情報に、そのストアが時点Xから一年以内に退店した場合は「1」が割り当てられ、そのストアが時点Xから一年以内に退店していない場合は「0」が割り当てられてもよい。この場合、情報処理装置100は、一年に限らず、所望の期間(例えば一カ月、六カ月、五年等)内にストアが退店する確率(可能性)を推定(予測)するモデルを生成することができる。
例えば、情報処理装置100は、モデルM1が出力するスコアが、モデルM1に入力したストアのストア情報に対応付けられた正解情報(ラベル)に近づくように、バックプロパゲーション(誤差逆伝播法)等の手法により学習処理を行う。例えば、情報処理装置100は、ストアの事業情報、商品情報、カテゴリ情報、売上情報、及び評価情報等の少なくとも1つを含むストア情報が入力されたモデルM1が出力するスコアが、そのストアに対応付けられた正解情報に近づくように学習処理を行う。例えば、情報処理装置100は、正解情報が「1」である場合、その正解情報が割り当てられたストアのストア情報が入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「1」に近づくように、学習処理を行う。また、例えば、情報処理装置100は、正解情報が「0」である場合、その正解情報が割り当てられたストアのストア情報が入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「0」に近づくように、学習処理を行う。
例えば、情報処理装置100は、学習処理によりノード間で値が伝達する際に考慮される重み(すなわち、接続係数)の値を調整する。このように、情報処理装置100は、モデルM1における出力と、入力に対応する正解情報との誤差が少なくなるようにパラメータ(接続係数)を補正するバックプロパゲーション等の処理によりモデルM1を学習する。例えば、情報処理装置100は、所定の損失(ロス)関数を最小化するようにバックプロパゲーション等の処理を行うことによりモデルM1を生成する。これにより、情報処理装置100は、モデルM1のパラメータを学習する学習処理を行うことができる。
なお、モデルの学習手法については、上述した手法に限定されるものではなく、任意の公知技術が適用可能である。なお、各モデルの生成は、機械学習に関する種々の従来技術を適宜用いて行われてもよい。例えば、モデルの生成は、SVM(Support Vector Machine)等の教師あり学習の機械学習に関する技術を用いて行われてもよい。また、例えば、モデルの生成は、教師なし学習の機械学習に関する技術を用いて行われてもよい。例えば、モデルの生成は、深層学習(ディープラーニング)の技術を用いて行われてもよい。例えば、モデルの生成は、DNN(Deep Neural Network)やRNN(Recurrent Neural Network)やCNN(Convolutional Neural Network)等の種々のディープラーニングの技術を適宜用いて行われてもよい。なお、上記モデルの生成に関する記載は例示であり、モデルの生成は、取得可能な情報等に応じて適宜選択された学習手法により行われてもよい。すなわち、情報処理装置100は、学習データに含まれるストア情報が入力された場合に、正解情報に対応するスコアを出力するようにモデルM1を学習可能であれば、どのような手法によりモデルM1の生成を行ってもよい。
ここから、上述した内容を前提として、図2に示す情報処理について詳細に説明する。まず、図2では、情報処理装置100は、商取引サイトに出店する複数のストアの各々について退店スコアを算出する。情報処理装置100は、ストアSP1のストア情報SINF1をモデルM1に入力する(ステップS11-1)。例えば、情報処理装置100は、ストアSP1の事業情報、商品情報、カテゴリ情報、売上情報、及び評価情報等の少なくとも1つを含むストア情報SINF1をモデルM1に入力する。ストア情報SINF1が入力されたモデルM1は、スコアを出力する(ステップS11-2)。図2の例では、ストア情報SINF1が入力されたモデルM1は、スコアSC1に示すようなスコア「0.9」を出力する。このように、ストアSP1の退店スコアは「0.9」であり「1」に近いため、情報処理装置100は、ストアSP1が商取引サイトから退店する可能性が高いと推定することができる。
また、情報処理装置100は、ストアSP2のストア情報SINF2をモデルM1に入力する(ステップS11-3)。例えば、情報処理装置100は、ストアSP2の事業情報、商品情報、カテゴリ情報、売上情報、及び評価情報等の少なくとも1つを含むストア情報SINF2をモデルM1に入力する。ストア情報SINF2が入力されたモデルM1は、スコアを出力する(ステップS11-4)。図2の例では、ストア情報SINF2が入力されたモデルM1は、スコアSC2に示すようなスコア「0.05」を出力する。このように、ストアSP2の退店スコアは「0.05」であり「0」に近いため、情報処理装置100は、ストアSP2が商取引サイトから退店する可能性が低いと推定することができる。
同様に、情報処理装置100は、ストアSP12のストア情報SINF12をモデルM1に入力し(ステップS11-5)、ストア情報SINF12が入力されたモデルM1がスコアを出力する(ステップS11-6)。図2の例では、ストア情報SINF12が入力されたモデルM1は、スコアSC12に示すようなスコア「0.07」を出力する。また、情報処理装置100は、ストアSP15のストア情報SINF15をモデルM1に入力し(ステップS11-7)、ストア情報SINF15が入力されたモデルM1がスコアを出力する(ステップS11-8)。図2の例では、ストア情報SINF15が入力されたモデルM1は、スコアSC15に示すようなスコア「0.15」を出力する。同様の処理により、情報処理装置100は、ストアSP1、SP2、SP12、SP15以外のストアについても同様に退店スコアを算出するが詳細な説明は省略する。
そして、情報処理装置100は、各ストアの退店スコアに基づいて、複数のストアを複数のグループに分類する(ステップS12)。情報処理装置100は、各ストアの退店スコアと複数の閾値とを用いて、各ストアを複数のグループにグルーピングする。例えば、情報処理装置100は、閾値情報記憶部123(図11参照)に記憶されたグルーピングに関する閾値を用いて、各ストアを複数のグループにグルーピングする。図2では説明を簡単にするために、「0.1」間隔で増加する9個の閾値を用いる場合を一例として説明する。具体的には、値「0.1」の第1閾値TH1、値「0.2」の第2閾値TH2、値「0.3」の第3閾値TH3、値「0.4」の第4閾値TH4、値「0.5」の第5閾値TH5、値「0.6」の第6閾値TH6、値「0.7」の第7閾値TH7、値「0.8」の第8閾値TH8、値「0.9」の第9閾値TH9が用いられる。
情報処理装置100は、各ストアの退店スコアと9個の閾値(第1閾値TH1~第9閾値TH9)とを比較した比較結果に応じて、各ストアを複数のグループにグルーピングする。情報処理装置100は、図2のグルーピング情報GLT1に示すように、各ストアの退店スコアに応じて、各ストアを10個のグループにグルーピングする。具体的には、情報処理装置100は、第1グループ、第2グループ、第3グループ、第4グループ、第5グループ、第6グループ、第7グループ、第8グループ、第9グループ、及び第10グループいずれかに各ストアを分類する。なお、グループの数は10個に限らず、例えば5個、15個等の任意の数であってもよい。
ここで、図2のグルーピング情報GLT1に示すように、各グループには、将来債権の買取対象とする月数(「買取対象月数」ともいう)が対応付けられている。これにより、情報処理装置100は、グループごとに、債権の買い取りに関する条件を決定する。例えば、情報処理装置100は、退店確率が低いと推定されるストアが属するグループ程、長い買取対象月数を割り当てると決定する。このように、情報処理装置100は、退店の可能性が低いグループ程、そのグループに属するストアに有利な条件を決定する。すなわち、情報処理装置100は、リスクが低いグループ程、そのグループに属するストアに有利な条件を決定する。
図2の例では、退店確率が最も低いと推定されるストアが属する第1グループには買取対象月数として最長の「3」が対応付けられる。この場合、情報処理装置100は、第1グループに属するストアについては三カ月先までの将来債権の買い取りの対象とすることを示す。
また、退店確率が最も高いと推定されるストアが属する第10グループには買取対象月数として最短の「0」が対応付けられる。この場合、情報処理装置100は、第10グループに属するストアについては将来債権の買い取りを行わないことを示す。例えば、情報処理装置100は、将来債権以外の買い取りも行う場合、第10グループに属するストアについては将来債権以外の買い取りのみを行う。
例えば、情報処理装置100は、退店スコアが第1閾値TH1未満であるストアを第1グループに分類する。図2では、情報処理装置100は、退店スコアが「0.05」であり、第1閾値TH1の「0.1」未満であるストアSP2を第1グループに分類する。また、情報処理装置100は、退店スコアが「0.07」であり、第1閾値TH1の「0.1」未満であるストアSP12を第1グループに分類する。
また、情報処理装置100は、退店スコアが第1閾値TH1以上であり第2閾値TH2未満であるストアを第2グループに分類する。図2では、情報処理装置100は、退店スコアが「0.15」であり、第1閾値TH1の「0.1」以上であり第2閾値TH2の「0.2」未満であるストアSP15を第2グループに分類する。
また、情報処理装置100は、退店スコアが第2閾値TH2以上であり第3閾値TH3未満であるストアを第3グループに分類する。図2では、情報処理装置100は、退店スコア(例えば「0.23」)が第2閾値TH2の「0.2」以上であり第3閾値TH3の「0.3」未満であるストアSP3を第3グループに分類する。同様に、情報処理装置100は、第3閾値TH3~第9閾値TH9を用いて、条件を満たすストアを第4グループ~第9グループに分類する。
また、情報処理装置100は、退店スコアが第9閾値TH9以上であるストアを第10グループに分類する。図2では、情報処理装置100は、退店スコアが「0.9」であり、第9閾値TH9の「0.9」以上であるストアSP1を第10グループに分類する。
なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、様々な情報を適宜用いて各ストアを複数のグループにグルーピングしてもよい。例えば、情報処理装置100は、各ストアの退店スコアに各ストアの売上を乗算した値(「損害スコア」ともいう)を用いてグルーピングしてもよい。この場合、情報処理装置100は、損害スコアが低い程、債権の買い取りに関する条件が良いグループに分類してもよい。
また、情報処理装置100は、閾値を用いずに各ストアを複数のグループにグルーピングしてもよい。例えば、情報処理装置100は、比率や対数に関する情報を基にグルーピングしてもよい。例えば、情報処理装置100は、各グループに属するスコアができる限り同じ比率になるように、グルーピングしてもよい。例えば、情報処理装置100は、各ストアを退店スコアが低い方から順にソートして、各グループに均等にグループが分類されるように第1グループから第10グループに10分割してもよい。
そして、情報処理装置100は、分類結果に応じて各ストアの将来債権の買取上限額を決定する(ステップS13)。例えば、情報処理装置100は、図2中の算出関数FC1に示すような「買取上限額=売上×買取対象月数」の式を用いて、各ストアの将来債権の買取上限額を決定する。具体的には、情報処理装置100は、ストアの売上に、そのストアが属するグループに割り当てられた買取対象月数を乗算した値を、そのストアの将来債権の買取上限額を決定する。ストアの売上には、そのストアの直前一カ月の売上の値が用いられてもよいし、過去の月の売上の平均値が用いられてもよい。なお、直前一カ月の売上及び過去の月の売上の平均値は一例に過ぎず、ストアの売上には、そのストアの一カ月の売上として利用可能な値であればどのような値が用いられてもよく、例えば今後の一カ月の売上の予測値(推定値)が用いられてもよい。
例えば、情報処理装置100は、ストアSP1の売上が値SL1である場合、買取対象月数が「0」である第10グループに属するストアSP1については、買取上限額を「0(=SL1×0)」と決定する。なお、値SL1は、例えば「3万円」、「15万円」等の具体的な数値であるものとする。
また、情報処理装置100は、ストアSP2の売上が値SL2である場合、買取対象月数が「3」である第1グループに属するストアSP2については、買取上限額を「PL2(=SL2×3)」と決定する。なお、値SL2は、例えば「5万円」、「12万円」等の具体的な数値であるものとする。すなわち、買取上限額PL2は、売上の値SL2の3倍の値となる。同様に、情報処理装置100は、他のストアについても買取上限額を決定する。
なお、情報処理装置100は、他の情報を用いて買取上限額を調整してもよい。例えば、情報処理装置100は、過去にファクタリングを利用履歴があるストアであって、遅延などが無く回収が完了したストアについては、買取上限額を上昇させてもよい。例えば、情報処理装置100は、ユーザの評価が高いストアや将来性が高いストアについては、買取上限額を上昇させてもよい。例えば、情報処理装置100は、後述する将来性モデルが出力したスコアが所定の閾値以上である場合、買取上限額を上昇させてもよい。
そして、情報処理装置100は、決定した情報を用いて情報提供を行う(ステップS14)。例えば、情報処理装置100は、買取上限額が所定の値以上であるストアにその買取上限額を示す情報を提供してもよい。この場合、情報処理装置100は、買取上限額が所定の値(例えば10万円等)以上であるストアのストア装置20に、その買取上限額を示す情報を送信してもよい。また、情報処理装置100は、買取対象月数が所定の値以上であるストアにその買取上限額または買取対象月数を示す情報を提供してもよい。この場合、情報処理装置100は、買取対象月数が所定の値(例えば2ヵ月等)以上であるストアのストア装置20に、その買取上限額または買取対象月数を示す情報を送信してもよい。
このように、情報処理装置100は、商取引サイトに出店する複数のストアを複数のグループに分類し、分類したグループごとに、債権の買い取りに関する条件を決定する。これにより、情報処理装置100は、決定した条件に応じた債権の買い取りを行うことができるため、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。例えば、将来債権についてファクタリングを行う場合、将来債権を買い取るため、近い将来に退店されてしまうと資金回収が困難になる場合がある。そこで、情報処理装置100は、退店等のリスクに応じたグルーピングを行い、そのグループごとに買取対象月数等の指標値を決定することで、資金回収が困難になる可能性を低減させることができる。
なお、上述した例では、学習モデルであるモデルM1を用いて、退店スコアを算出する場合を一例として示したが、情報処理装置100は、学習モデルを用いることなく、各ストアの退店スコアを算出してもよい。この場合、情報処理装置100は、例えば、ルールベースで、各ストアの退店スコアを算出してもよい。情報処理装置100は、例えば条件と退店スコアとを対応付けたルール情報を用いて、各ストアの退店スコアを算出してもよい。情報処理装置100は、ストア情報と各ルール(条件)とを比較し、ストアのストア情報がルールを満たす場合、そのルールの退店スコアをそのストアの退店スコアとしてもよい。また、情報処理装置100は、ストア情報と各グループに属するルール(条件)とを比較し、ストアのストア情報がルールを満たすグループにそのストアを分類してもよい。
〔1-3-2.期間に対応するモデルに基づく処理〕
なお、上述したグルーピングに基づく処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、グルーピングを行うことなく、債権の買い取りに関する条件を決定してもよい。この場合、情報処理装置100は、ストアのデータ(ストア情報)を用いてある期間内に退店や規約違反等のネガティブ事象の発生確率する確率(可能性)を推定する学習モデルを生成し、推定した情報に基づいて将来債権の買取上限月数等のファクタリング条件を決定する。
なお、図3では、商取引サイトからのストアの退店をネガティブ事象の一例として説明するが、上述したように、ネガティブ事象は、ストアの退店に限らず、規約違反、連絡不能、違反物販売、悪質な広告、偽物販売、出店料滞納、ストア評価の急落、キャンセル多発、配送遅延等であってもよい。例えば、情報処理装置100は、期間ごとのストアの退店の確率(可能性)を示すスコアを出力する複数のモデルを用いてストアが退店する可能性が所定の基準を満たす期間を推定し、その期間に基づいてファクタリング条件を決定する。
この点について、図3を用いて説明する。図3は、情報処理装置が実行する情報処理の一例を示す図である。図3では、期間に対応するモデルに基づく処理を一例として説明する。図3の例ではストアSP12がファクタリング条件を決定する対象となるストア(「対象ストア」ともいう)である場合を一例として説明するが、対象ストアはストアSP12に限らず、商取引サイトに出店するいずれのストアであってもよい。なお、上述した内容と同様の点については適宜説明を省略する。
図3では、ストアが商取引サイトから所定の期間内に退店する確率(可能性)を示すスコア(退店スコア)を出力する学習モデル(モデル)であるモデルM11、M12、M13、M14等の複数のモデルを用いて、情報処理装置100が決定処理を行う場合を一例して示す。モデルM11、M12、M13、M14等は、各々が異なる期間に対応する退店モデルであり、機械学習により学習されるモデルである。
ここで、モデルM11は、その時点から一ヶ月の間に対象ストアが商取引サイトから退店する確率(可能性)を示すスコアを出力するモデルである。モデルM12は、その時点から二ヶ月の間に対象ストアが商取引サイトから退店する確率(可能性)を示すスコアを出力するモデルである。モデルM13は、その時点から三ヶ月の間に対象ストアが商取引サイトから退店する確率(可能性)を示すスコアを出力するモデルである。モデルM14は、その時点から四ヶ月の間に対象ストアが商取引サイトから退店する確率(可能性)を示すスコアを出力するモデルである。なお、図3では、モデルM11、M12、M13、M14のみを図示するが、五ヶ月の間に対象ストアが商取引サイトから退店する確率(可能性)を示すスコアを出力するモデルM15、六ヶ月の間に対象ストアが商取引サイトから退店する確率(可能性)を示すスコアを出力するモデルM16等の各期間に対応するモデルが用いられてもよい。また、期間が一ヶ月に限らず、一週間等の任意の間隔であってもよい。
また、情報処理装置100は、学習モデルを提供するモデル提供サーバ等から複数のモデルM11、M12、M13、M14等を取得してもよいし、自装置で複数のモデルM11、M12、M13、M14等を学習してもよい。例えば、情報処理装置100は、モデルM11を学習する場合、モデル情報記憶部122(図10参照)に格納された学習データLDT11を用いて、モデルM11を学習する。例えば、学習データLDT11には、ストアに関する情報(ストア情報)と、ストア情報中の最新の情報が取得された時点(「起算時点」ともいう)から一ヶ月以内にストアが退店したか否かを示すラベル(正解情報)とを対応付けたデータが含まれる。
例えば、各ストアの正解情報としては、そのストアが起算時点から一ヶ月以内に退店した場合は「1」が割り当てられ、そのストアが起算時点から一ヶ月以内に退店していない場合は「0」が割り当てられる。情報処理装置100は、ストアのストア情報が入力されたモデルM11が出力するスコアが、そのストアに対応付けられた正解情報に近づくように学習処理を行う。例えば、情報処理装置100は、正解情報が「1」である場合、その正解情報が割り当てられたストアのストア情報が入力された場合に、モデルM11が出力するスコアが「1」に近づくように、学習処理を行う。また、例えば、情報処理装置100は、正解情報が「0」である場合、その正解情報が割り当てられたストアのストア情報が入力された場合に、モデルM11が出力するスコアが「0」に近づくように、学習処理を行う。なお、モデルM11の学習処理については、モデルM1の学習処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
また、情報処理装置100は、モデルM12を学習する場合、モデル情報記憶部122に格納された学習データLDT12を用いて、モデルM12を学習する。例えば、学習データLDT12には、ストアに関する情報(ストア情報)と、ストア情報中の最新の情報が取得された時点(起算時点)から二ヶ月以内にストアが退店したか否かを示すラベル(正解情報)とを対応付けたデータが含まれる。
例えば、各ストアの正解情報としては、そのストアが起算時点から二ヶ月以内に退店した場合は「1」が割り当てられ、そのストアが起算時点から二ヶ月以内に退店していない場合は「0」が割り当てられる。情報処理装置100は、ストアのストア情報が入力されたモデルM12が出力するスコアが、そのストアに対応付けられた正解情報に近づくように学習処理を行う。例えば、情報処理装置100は、正解情報が「1」である場合、その正解情報が割り当てられたストアのストア情報が入力された場合に、モデルM12が出力するスコアが「1」に近づくように、学習処理を行う。また、例えば、情報処理装置100は、正解情報が「0」である場合、その正解情報が割り当てられたストアのストア情報が入力された場合に、モデルM12が出力するスコアが「0」に近づくように、学習処理を行う。なお、モデルM12の学習処理については、モデルM1、M11の学習処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
同様に、情報処理装置100は、モデルM13を学習する場合、モデル情報記憶部122に格納された学習データLDT13を用いて、モデルM13を学習し、モデルM14を学習する場合、モデル情報記憶部122に格納された学習データLDT14を用いて、モデルM14を学習する。例えば、学習データLDT13には、ストアに関する情報(ストア情報)と、ストア情報中の最新の情報が取得された時点(起算時点)から三ヶ月以内にストアが退店したか否かを示すラベル(正解情報)とを対応付けたデータが含まれる。例えば、学習データLDT14には、ストアに関する情報(ストア情報)と、ストア情報中の最新の情報が取得された時点(起算時点)から四ヶ月以内にストアが退店したか否かを示すラベル(正解情報)とを対応付けたデータが含まれる。なお、モデルM13、M14の学習処理については、モデルM1、M11、M12の学習処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。なお、情報処理装置100は、学習データに含まれるストア情報が入力された場合に、正解情報に対応するスコアを出力するようにモデルM11、M12、M13、M14を学習可能であれば、どのような手法によりモデルM11、M12、M13、M14の生成を行ってもよい。
ここから、上述した内容を前提として、図3に示す情報処理について詳細に説明する。まず、図3では、情報処理装置100は、対象ストアであるストアSP12について期間ごとに退店スコアを算出する。情報処理装置100は、ストアSP12のストア情報SINF12-1を、一ヶ月の間に退店する確率(可能性)を予測するモデルM11に入力する(ステップS21-1)。例えば、情報処理装置100は、ストアSP12の事業情報、商品情報、カテゴリ情報、売上情報、及び評価情報等の少なくとも1つを含むストア情報SINF12-1をモデルM11に入力する。ストア情報SINF12-1が入力されたモデルM11は、退店スコアを出力する(ステップS21-2)。図3の例では、ストア情報SINF12-1が入力されたモデルM11は、スコアSC12-1に示すような、一ヶ月の間に退店する確率(可能性)を示す退店スコア「0.02」を出力する。このように、ストアSP12の一ヶ月の間に退店する確率(可能性)を示す退店スコアは「0.02」であり「0」に近いため、情報処理装置100は、ストアSP12が、その時点から一ヶ月の間に商取引サイトから退店する可能性が低いと推定することができる。
また、情報処理装置100は、ストアSP12のストア情報SINF12-2を、二ヶ月の間に退店する確率(可能性)を予測するモデルM12に入力する(ステップS21-3)。例えば、ストア情報SINF12-2は、ストア情報SINF12-1と同じストア情報である。なお、期間ごとにモデルの入力が異なる場合、ストア情報SINF12-2は、ストア情報SINF12-1と異なってもよく、例えば収集期間が異なるストア情報であってもよい。ストア情報SINF12-2が入力されたモデルM12は、退店スコアを出力する(ステップS21-4)。図3の例では、ストア情報SINF12-2が入力されたモデルM12は、スコアSC12-2に示すような、二ヶ月の間に退店する確率(可能性)を示す退店スコア「0.2」を出力する。
同様に、情報処理装置100は、ストアSP12のストア情報SINF12-3を、三ヶ月の間に退店する確率(可能性)を予測するモデルM13に入力し(ステップS21-5)、ストア情報SINF12-3が入力されたモデルM13が退店スコアを出力する(ステップS21-6)。例えば、ストア情報SINF12-3は、ストア情報SINF12-1と同じストア情報である。なお、期間ごとにモデルの入力が異なる場合、ストア情報SINF12-3は、ストア情報SINF12-1及びストア情報SINF12-2と異なってもよい。図3の例では、ストア情報SINF12-3が入力されたモデルM13は、スコアSC12-3に示すような、三ヶ月の間に退店する確率(可能性)を示す退店スコア「0.52」を出力する。
また、情報処理装置100は、ストアSP12のストア情報SINF12-4を、四ヶ月の間に退店する確率(可能性)を予測するモデルM14に入力し(ステップS21-7)、ストア情報SINF12-4が入力されたモデルM14が退店スコアを出力する(ステップS21-8)。図3の例では、ストア情報SINF12-4が入力されたモデルM14は、スコアSC12-4に示すような、四ヶ月の間に退店する確率(可能性)を示す退店スコア「0.65」を出力する。このように、情報処理装置100は、期間が長くなるにつれて、値が大きくなる退店スコアを算出する。なお、情報処理装置100は、五ヶ月の間に退店する確率(可能性)を示す退店スコアや六ヶ月の間に退店する確率(可能性)を示す退店スコアを算出してもよい。
そして、情報処理装置100は、期間ごとのストアSP12の退店スコアに基づいて、ストアSP12の将来債権の買取対象月数を決定する(ステップS22)。例えば、情報処理装置100は、閾値情報記憶部123(図11参照)に記憶された退店時期推定に関する閾値を用いて、ストアSP12の退店する可能性が高くなる時期を推定する。図3では、退店時期推定に関する閾値TH11の値が0.5である場合を一例として説明する。
情報処理装置100は、各モデルが出力した退店スコアと、閾値TH11とを比較し、その比較結果に基づいて、対象ストアの将来債権の買取対象月数を決定する。例えば、情報処理装置100は、退店スコアが閾値TH11以上となった学習モデルのうち、最も期間が短い学習モデルに対応する期間を、対象ストアの将来債権の買取対象月数に決定する。図3では、情報処理装置100は、モデルM11、M12、M13、M14等が出力した退店スコアと、閾値TH11の値「0.5」との比較により、ストアSP12の将来債権の買取対象月数を決定する。情報処理装置100は、三ヶ月の間に退店する確率(可能性)を予測するモデルM13が出力した退店スコア「0.52」が閾値TH11以上であるため、図3の対象月数情報TM1に示すように、ストアSP12の将来債権の買取対象月数を「3」に決定する。
なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、種々の情報を適宜用いて、対象ストアの将来債権の買取対象月数を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、退店スコアが閾値TH11以上となった学習モデルのうち、最も期間が短い学習モデルに対応する期間よりも短い期間を、対象ストアの将来債権の買取対象月数に決定してもよい。この場合、情報処理装置100は、退店スコアが閾値TH11以上となったモデルM13に対応する期間(三ヶ月)よりも短い期間(例えば2ヵ月等)を、ストアSP12の将来債権の買取対象月数に決定してもよい。また、例えば、情報処理装置100は、各期間の退店スコアを累積した値を用いて、将来債権の買取対象月数を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、退店スコアを月の短い順に累積することにより、累積スコアを算出し、累積スコアと閾値とを比較し、累積スコアが閾値を超えたときの月数を買取対象月数に決定してもよい。この場合、情報処理装置100は、例えば一ヶ月後の退店スコアが「0.02」であり、二ヶ月後の退店スコアが「0.2」である場合、累積スコアを「0.22(=0.02+0.2)」と算出する。そして、閾値が「0.2」である場合、情報処理装置100は、累積スコア「0.22」が閾値「0.2」を超えた月数「2」を買取対象月数に決定する。
そして、情報処理装置100は、決定した買取対象月数とストアSP12の売上の情報に基づいて、ストアSP12の将来債権の買取上限額を決定するが、図2で説明した処理と同様であるため詳細な説明は省略する。例えば、情報処理装置100は、算出関数FC1(図2参照)を用いて、ストアSP2の売上が値SL2である場合、ストアSP12の買取上限額を「PL2(=SL2×3)」と決定する。
そして、情報処理装置100は、決定した情報を用いて情報提供を行う(ステップS23)。なお、情報提供については図2で説明した処理と同様であるため詳細な説明は省略するが、例えば、情報処理装置100は、ストアSP12の事業者に買取対象月数または買取上限額を示す情報を提供してもよい。この場合、情報処理装置100は、ストアSP12の事業者が利用するストア装置20に、ストアSP12の買取対象月数または買取上限額を示す情報を送信してもよい。
このように、情報処理装置100は、対象ストアについて期間ごとに退店スコアを予測し、予測した期間ごとの退店スコアを用いて、債権の買い取りに関する条件を決定する。これにより、情報処理装置100は、決定した条件に応じた債権の買い取りを行うことができるため、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。例えば、将来債権についてファクタリングを行う場合、将来債権を買い取るため、近い将来に退店されてしまうと資金回収が困難になる場合がある。そこで、情報処理装置100は、対象ストアが退店する可能性が高くなる期間を予測し、その期間に応じて買取対象月数等の指標値を決定することで、資金回収が困難になる可能性を低減させることができる。
上述したように、例えば、情報処理装置100は、ストアの退店までの期間を推定し、その期間の売上を買取対象期間とすることにより、買取対象とする債権額を増やすことができる。なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、様々な情報を用いてファクタリング条件を決定する。例えば、情報処理装置100は、ネガティブ事象の各々の発生確率を推定する複数のモデルを用いてもよい。この場合、情報処理装置100は、ネガティブ事象に対応する複数のモデルが出力した複数のスコアを用いてストアの退店確率を推定してもよい。情報処理装置100は、ネガティブ事象の各々の発生確率を算出して、算出した発生確率に基づいてストアの退店確率を推定して、推定した退店確率に基づいてファクタリング条件を決定してもよい。
〔1-3-3.社会状況に基づく処理〕
なお、情報処理装置100は、ストアの情報に限らず、様々な情報を用いてもよい。例えば、情報処理装置100は、社会の経済状況等の社会状況を用いてもよい。この場合、情報処理装置100は、株価等の社会状況に基づいて退店ストア総数(以下単に「退店ストア数」や「退店数」ともいう)を推定し、推定した退店ストア数に基づいて買取条件を設定してもよい。例えば、情報処理装置100は、推定した退店ストア数をストアのグルーピングに反映する。
なお、図4では、商取引サイトから退店するストアの数(退店ストア数)をネガティブ事象の発生数の一例として説明するが、上述したように、発生数の推定対象とするネガティブ事象は、ストアの退店に限らず、規約違反、連絡不能、違反物販売、悪質な広告、偽物販売、出店料滞納、ストア評価の急落、キャンセル多発、配送遅延等であってもよい。このように、対象とするネガティブ事象の発生数は退店数に限らず、様々なネガティブ事象の発生数であってもよい。例えば、情報処理装置100は、社会の経済状況を示す社会状況情報を用いて退店ストア数を推定し、推定した退店ストア数に基づいてファクタリング条件を決定する。
この点について、図4を用いて説明する。図4は、情報処理装置が実行する情報処理の一例を示す図である。図4は、社会状況に基づく処理の一例を示す。図4では、社会状況に基づき推定した退店数を基にグルーピングに用いる閾値を変更する処理を一例として説明する。具体的には、図4では、社会状況に基づき推定した退店数を基に、図2で用いた閾値を変更する処理を一例として説明する。なお、上述した内容と同様の点については適宜説明を省略する。
図4では、社会状況に対応する退店ストアの数を示すスコアを出力する学習モデル(モデル)であるモデルM31を用いて、情報処理装置100が閾値の変更を行う場合を一例して示す。モデルM31は、退店ストアの数の推定に用いるモデルであり、機械学習により学習されるモデルである。図4では、モデルM31が退店ストアの数を示すスコアとして、退店数を出力する場合を一例として説明するが、モデルM31が出力するスコアは退店数自体に限らず、退店数の算出に用いる値(例えばその時点での退店数に対する比率等)であってもよい。
また、情報処理装置100は、学習モデルを提供するモデル提供サーバ等からモデルM31を取得してもよいし、自装置でモデルM31を学習してもよい。例えば、情報処理装置100は、モデルM31を学習する場合、モデル情報記憶部122(図10参照)に格納された学習データLDT31を用いて、モデルM31を学習する。例えば、学習データLDT31には、社会状況に関する情報(「社会状況情報」ともいう)と、その社会状況に対応する退店数を示すラベル(「正解情報」ともいう)とを対応付けたデータが含まれる。
なお、社会状況情報には、景気(経済状況)に関する情報等の様々な社会状況を示す情報が含まれる。例えば、社会状況情報は、株価、失業率、金利等、経済状況を示す様々な情報が含まれる。例えば、社会状況の正解情報としては、その社会状況に対応する時点における退店ストアの数が対応付けられる。図4では、各社会状況の正解情報としては、ある時点(時点X)の社会状況情報に、その時点Xから三カ月後の退店ストア数が割り当てられる場合を一例として示す。情報処理装置100は、社会状況に対応する時点から半年後の退店数を推定するモデルM31を生成する。なお、情報処理装置100は、三カ月後に限らず、社会状況の時点に対応する所望の将来(例えば一カ月後、六カ月後、一年後、五年後等)の退店ストア数を推定(予測)するモデルを生成することができる。
例えば、情報処理装置100は、モデルM31が出力するスコアが、モデルM31に入力したストアの社会状況情報に対応付けられた正解情報(ラベル)に近づくように、学習処理を行う。例えば、情報処理装置100は、正解情報が「100」である場合、その正解情報が割り当てられたストアの社会状況情報が入力された場合に、モデルM31が出力するスコアが「100」に近づくように、学習処理を行う。また、例えば、情報処理装置100は、正解情報が「5」である場合、その正解情報が割り当てられたストアの社会状況情報が入力された場合に、モデルM31が出力するスコアが「5」に近づくように、学習処理を行う。商取引サイトからストアが退店した場合、そのストアからの債権の回収が不能になるため、図4では、情報処理装置100は、債権の回収不能数として、商取引サイトからストアの退店数を推定するために用いるモデルM31を学習する。なお、モデルM31の学習処理については、モデルM1等の学習処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。なお、情報処理装置100は、学習データに含まれる社会状況情報が入力された場合に、正解情報に対応するスコアを出力するようにモデルM31を学習可能であれば、どのような手法によりモデルM31の生成を行ってもよい。
ここから、上述した内容を前提として、図4に示す情報処理について詳細に説明する。まず、情報処理装置100は、処理時点(現在)の社会状況を示す社会状況情報SDT11をモデルM31に入力する(ステップS31-1)。例えば、情報処理装置100は、現在の株価、失業率、金利等の少なくとも1つを含む社会状況情報SDT11をモデルM31に入力する。社会状況情報SDT11が入力されたモデルM31は、スコアを出力する(ステップS31-2)。図4の例では、社会状況情報SDT11が入力されたモデルM31は、スコアSC31に示すような退店数「NW1」を出力する。なお、退店数NW1は、推定される退店数を示す具体的な値(例えば200等)であるものとする。このように、図4では、情報処理装置100は、債権の回収不能数として、商取引サイトからストアの退店数を推定する。
そして、情報処理装置100は、推定した退店数に基づいて、閾値を決定する(ステップS32)。図4では、情報処理装置100は、その時点まで用いていた閾値情報TL1を、閾値情報TL2に変更する。例えば、情報処理装置100は、推定した退店数NW1が所定の条件を満たす場合、閾値を下げる。例えば、情報処理装置100は、その時点(現在)での退店数(「現時点実測値」ともいう)よりも、退店数NW1の方が大きい場合、閾値を下げる。図4では、説明を簡単にするために、情報処理装置100が各閾値を0.5だけ低下させる場合を一例として説明するが、情報処理装置100は、その時点(現在)での退店数(現時点実測値)と、退店数NW1との比較に応じて、閾値を上昇または低下させることにより、閾値を変更してもよい。この場合、情報処理装置100は、退店数NW1が、現時点実測値と異なることを所定の条件として、閾値を決定してもよい。
例えば、情報処理装置100は、現時点実測値と、退店数NW1との比較結果に応じて、閾値を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、現時点実測値と、退店数NW1との差または比に応じて各閾値を下げてもよい。例えば、情報処理装置100は、現時点実測値に対する退店数NW1が「0.9」である場合、各閾値に「0.9」を乗算することにより、各閾値を更新してもよい。例えば、情報処理装置100は、現時点実測値に対する退店数NW1が「1.05」である場合、各閾値に「1.05」を乗算することにより、各閾値を更新してもよい。また、情報処理装置100は、各閾値を個別に変更してもよい。例えば、情報処理装置100は、その時点(現在)での退店数と退店数NW1との差または比に応じて、第1閾値TH1のみを下げてもよい。なお、上記は一例に過ぎず、情報処理装置100は、様々な情報を適宜用いた処理により、閾値を変更してもよい。
そして、情報処理装置100は、変更後の閾値情報TL2を用いて、複数のストアを複数のグループに分類する(ステップS33)。なお、ステップS33以降の処理は、各閾値の値以外は、図1のステップS12以降の処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
このように、情報処理装置100は、経済状況に基づいて推定される退店数に基づいて、閾値を変更し、変更した閾値を用いて複数のストアを複数のグループに分類し、分類したグループごとに、債権の買い取りに関する条件を決定する。これにより、情報処理装置100は、経済状況に応じて適切に調整された閾値を用いて処理を行い、債権の買い取りを行うことができるため、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。例えば、将来債権についてファクタリングを行う場合、将来債権を買い取るため、近い将来に退店されてしまうと資金回収が困難になる場合がある。そこで、情報処理装置100は、経済状況を加味した上でグルーピングを行い、そのグループごとに買取対象月数等の指標値を決定することで、資金回収が困難になる可能性を低減させることができる。
なお、上述した例では、学習モデルであるモデルM31を用いて、退店数を算出する場合を一例として示したが、情報処理装置100は、学習モデルを用いることなく、退店数を算出してもよい。この場合、情報処理装置100は、例えば、ルールベースで、退店数を算出してもよい。情報処理装置100は、例えば条件と退店数とを対応付けたルール情報を用いて、退店数を算出してもよい。情報処理装置100は、社会状況情報と各ルール(条件)とを比較し、社会状況情報がルールを満たす場合、そのルールの退店数を用いてもよい。また、情報処理装置100は、グルーピングを行うことなく、債権の買い取りに関する条件を決定してもよい。この場合、情報処理装置100は、推定した退店数(発生数)に応じて、将来債権の買取対象月数を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、推定した退店数(発生数)を変数(説明変数)として、買取対象月数を出力値(目的変数)とする関数を用いて、将来債権の買取対象月数を決定してもよい。
上述のように、情報処理装置100は、社会状況(経済状況)に基づいて、退店数を推定し、推定した退店数に基づいて、グルーピングに用いる閾値を変更する。情報処理装置100は、経済状況を基に将来の退店ストア数を推定し、推定した退店ストア数を基に変更した閾値を用いてグルーピングし、ファクタリング条件を決定する。このように、情報処理装置100は、ファクタリングの条件に対応付けられたグループにストアをグルーピングすることで、ストアのファクタリング条件を推定した退店数を基に決定することができる。
なお、情報処理装置100は、将来の社会状況(経済状況)を示す予測情報に基づいて、退店数を推定し、推定した退店数に基づいて、グルーピングに用いる閾値を変更してもよい。この場合、情報処理装置100は、所定の外部装置から提供される将来の社会状況(経済状況)を示す予測情報を取得し、取得した予測情報を用いて、退店数を推定してもよい。また、情報処理装置100は、社会状況(経済状況)に基づいて、退店数を推定し、推定した退店数に基づいて、各グループのファクタリング条件を変更してもよい。例えば、情報処理装置100は、推定した退店数が所定数以上である場合、各グループの買い取り対象月数を低下させてもよい。また、例えば、情報処理装置100は、推定した退店数が所定数未満である場合、各グループの買い取り対象月数を増加させてもよい。
なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、様々な情報を用いて処理を行ってもよい。例えば、情報処理装置100は、その時点(現在)の退店ストア数と、推定した退店ストア数とに基づいて、債権の買い取りに関する条件を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、退店数の相対的数値に基づいてファクタリング条件を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、その時点(現在)の退店ストア数と現在を「1」とし、推定した退店ストア数がその1.2倍である「1.2」である場合、ファクタリング条件を2割低下させてもよい。この場合、情報処理装置100は、現在の一のストアの買取対象月数が「2」である場合、その一のストアの買取対象月数を「1.6」に低下させてもよい。
また、例えば、情報処理装置100は、現在の退店ストア総数が100であり、景気状況が下降気味で来年は退店ストア数が200と推定される場合、グルーピングする際の閾値を変更してもよい。この場合、例えば、情報処理装置100は、ある閾値の値を「0.6」から「0.5」に変更してもよい。これにより、情報処理装置100は、あるグループに属する退店スコア0.6-0.8から、0.5-0.8に変更してもよい。情報処理装置100は、買取対象月数を減らしてもよい。
また、情報処理装置100は、様々な要素ごとに退店スコア数を予測してもよい。例えば、情報処理装置100は、商取引サイトで取り扱われる商品ごとに退店ストア数を予測してもよい。この場合、情報処理装置100は、商品ごとの経済状況に基づいて、商品ごとに退店ストア数を予測してもよい。例えば、情報処理装置100は、その時点で流行している商品(トレンド商品)である場合、その商品については退店スコア数を低く予測してもよい。例えば、情報処理装置100は、コロナウィルス等の感染症が流行している時点で在宅グッズが流行している場合、在宅グッズに関連する商品については退店スコア数を低く予測してもよい。
〔1-3-4.カテゴリに基づく処理〕
なお、情報処理装置100は、ストアが取り扱う商品のカテゴリに応じて、ストアのファクタリング条件を決定してもよい。この場合、情報処理装置100は、対象ストアの過去の売上の傾向と、商取引サイトで取り扱われる商品のカテゴリごとの過去の売上の傾向とに基づいて、対象ストアの債権のファクタリング条件を決定してもよい。
なお、図5では、ストアが主に取り扱う商品(主力商品)に対応するカテゴリ(「メインカテゴリ」ともいう)と、主力商品以外でストアが取り扱う商品(サブ商品)に対応するカテゴリ(「サブカテゴリ」ともいう)とに応じて処理を行う場合を一例として示す。この点について、図5を用いて説明する。図5は、情報処理装置が実行する情報処理の一例を示す図である。図5では、カテゴリに基づく処理を一例として説明する。なお、情報処理装置100は、対象ストアが取り扱う商品のカテゴリに応じて、対象ストアの債権のファクタリング条件を決定すれば、メインカテゴリ及びサブカテゴリ等のカテゴリの種別を分けることなく、対象ストアの債権のファクタリング条件を決定してもよい。
図5の例ではストアSP15がファクタリング条件を決定する対象となるストア(対象ストア)である場合を一例として説明するが、対象ストアはストアSP15に限らず、商取引サイトに出店するいずれのストアであってもよい。なお、上述した内容と同様の点については適宜説明を省略する。
図5では、カテゴリごとの売上の傾向を推定するスコアを出力する学習モデル(モデル)であるモデルM41を用いて、情報処理装置100が決定処理を行う場合を一例して示す。モデルM41は、カテゴリに対応するストアの売上の傾向を推定するカテゴリ売上モデルであり、機械学習により学習されるモデルである。なお、図5では、メインカテゴリ及びサブカテゴリに共通のモデルM41を用いる場合を示すが、メインカテゴリとサブカテゴリとは個別のモデルが用いられてもよい。
また、情報処理装置100は、学習モデルを提供するモデル提供サーバ等からモデルM41等を取得してもよいし、自装置でモデルM41等を学習してもよい。例えば、情報処理装置100は、モデルM41を学習する場合、モデル情報記憶部122(図10参照)に格納された学習データLDT41を用いて、モデルM41を学習する。例えば、学習データLDT41には、一のストアが取り扱う商品の一のカテゴリに関する情報(ストア別カテゴリ情報)及び商取引サイトにおけるその一のカテゴリに関する情報(サイト内カテゴリ情報)と、その一のストアにおける一のカテゴリの売上の傾向を示すラベル(正解情報)とを対応付けたデータが含まれる。
例えば、学習データLDT41には、ある時点(時点X)での一のストアにおける一のカテゴリに属する商品の売上を示す情報を含むストア別カテゴリ情報、及びある時点(時点X)での商取引サイト全体でのその一のカテゴリに属する商品の売上を示す情報を含むサイト内カテゴリ情報と、その一のストアにおける一のカテゴリの売上の時点X以降の変化を示すラベル(正解情報)とを対応付けたデータが含まれる。ストア別カテゴリ情報には、ある時点(時点X)までのストアにおける一のカテゴリに属する商品の売上の推移を示す情報が含まれてもよい。例えば、ストア別カテゴリ情報には、ある時点(時点X)までの複数の時点に対応するストアにおける一のカテゴリに属する商品の複数の売上の情報が含まれてもよい。
サイト内カテゴリ情報には、ある時点(時点X)までの商取引サイト全体における一のカテゴリに属する商品の売上の推移を示す情報が含まれてもよい。例えば、サイト内カテゴリ情報には、ある時点(時点X)までの複数の時点に対応する商取引サイト全体における一のカテゴリに属する商品の複数の売上の情報が含まれてもよい。なお、ストア別カテゴリ情報とサイト内カテゴリ情報とを合わせてモデル入力情報と記載する場合がある。例えば、時点Xにおける一のストアにおける一のカテゴリの売上と、時点Xから所定の期間経過後の時点(時点Y)との関係を示す値が正解情報として対応付けられる。
例えば、時点Yにおける一のストアにおける一のカテゴリの売上が、時点Xにおける一のストアにおける一のカテゴリの売上の1.5倍(すなわち売上増加)である場合、値「1.5」が正解情報として対応付けられる。このように、一のストアにおける一のカテゴリの売上の時点X以降に増加している場合、1よりも大きい値が正解情報として対応付けられる。時点Yにおける一のストアにおける一のカテゴリの売上が、時点Xにおける一のストアにおける一のカテゴリの売上の0.6倍(すなわち売上減少)である場合、値「0.6」が正解情報として対応付けられる。例えば、一のストアにおける一のカテゴリの売上の時点X以降に減少している場合、1よりも小さい値が正解情報として対応付けられる。すなわち、学習データLDT41には、ある時点(時点X)から一のカテゴリが上昇トレンドであるか、下降トレンドであるか否かを示す情報が正解情報として含まれる。なお、上記は一例に過ぎず、正解情報には様々な情報が用いられてもよい。例えば、正解情報には時点Yの売上の値自体が用いられてもよい。この場合、モデルM41は、対象ストアにおけるカテゴリの売上の推定値を示すスコアを出力する。
情報処理装置100は、対象ストアの一のカテゴリに対応するモデル入力情報が入力されたモデルM41が出力するスコアが、そのモデル入力情報に対応付けられた正解情報に近づくように学習処理を行う。例えば、情報処理装置100は、正解情報が「1.2」である場合、その正解情報が割り当てられたモデル入力情報が入力された場合に、モデルM41が出力するスコアが「1.2」に近づくように、学習処理を行う。また、えば、情報処理装置100は、正解情報が「0.8」である場合、その正解情報が割り当てられたモデル入力情報が入力された場合に、モデルM41が出力するスコアが「0.8」に近づくように、学習処理を行う。なお、モデルM41の学習処理については、モデルM1等の学習処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。また、情報処理装置100は、学習データに含まれるモデル入力情報が入力された場合に、正解情報に対応するスコアを出力するようにモデルM41を学習可能であれば、どのような手法によりモデルM41の生成を行ってもよい。
ここから、上述した内容を前提として、図5に示す情報処理について詳細に説明する。まず、情報処理装置100は、ストアSP15のメインカテゴリとサブカテゴリとを決定する。例えば、情報処理装置100は、ストアSP15のストア情報を参照して、ストアSP15のメインカテゴリとサブカテゴリとを決定する。例えば、情報処理装置100は、ストアSP15が取り扱うカテゴリのうち、最も売上が大きいカテゴリをメインカテゴリに決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、ストアSP15が取り扱うカテゴリのうち、最も商品数が多いカテゴリをメインカテゴリに決定してもよい。また、情報処理装置100は、ストアSP15が取り扱うカテゴリのうち、メインカテゴリ以外をサブカテゴリに決定してもよい。
なお、上述したメインカテゴリ及びサブカテゴリの決定は一例に過ぎず、情報処理装置100は、様々な情報を適宜用いて、メインカテゴリ及びサブカテゴリを決定してもよい。情報処理装置100は、ストアSP15が取り扱うカテゴリのうち、メインカテゴリの次に売上が大きいカテゴリをサブカテゴリに決定してもよい。また、情報処理装置100は、ストアSP15が取り扱うカテゴリのうち、メインカテゴリの次に商品数が多いカテゴリをサブカテゴリに決定してもよい。
情報処理装置100は、出店者情報記憶部121(図9参照)に記憶されたカテゴリ情報を用いて、ストアSP15のメインカテゴリとサブカテゴリとを決定してもよい。なお、ストアSP15のメインカテゴリとサブカテゴリとがストアSP15の事業者により指定される場合、情報処理装置100は、ストアSP15の事業者による指定に応じて、ストアSP15のメインカテゴリとサブカテゴリとを決定する。以下では、ストアSP15のメインカテゴリがカテゴリ#1に決定され、サブカテゴリがカテゴリ#2に決定された場合を、一例として説明する。カテゴリ#1およびカテゴリ#2は、例えば、食品、飲料、酒類、衣類、化粧品等の具体的なカテゴリであるものとする。
情報処理装置100は、処理時点(現在)のストアSP15のメインカテゴリであるカテゴリ#1に対応するモデル入力情報MINF15-1をモデルM41に入力する(ステップS41-1)。例えば、情報処理装置100は、現在のストアSP15のカテゴリ#1に属する商品の売上を示す情報を含むストア別カテゴリ情報、及び現在の商取引サイト全体でのそのカテゴリ#1に属する商品の売上を示す情報を含むサイト内カテゴリ情報を含むモデル入力情報MINF15-1をモデルM41に入力する。モデル入力情報MINF15-1が入力されたモデルM41は、スコアを出力する(ステップS41-2)。図5の例では、モデル入力情報MINF15-1が入力されたモデルM41は、スコアSC31に示すようなスコア「VL41」を出力する。なお、メインスコアVL41は、ストアSP15のメインカテゴリ(カテゴリ#1)について推定されるトレンドの傾向を示す値(例えば0.4、2.5等)であるものとする。
また、情報処理装置100は、処理時点(現在)のストアSP15のサブカテゴリであるカテゴリ#2に対応するモデル入力情報MINF15-2をモデルM41に入力する(ステップS41-3)。例えば、情報処理装置100は、現在のストアSP15のカテゴリ#2に属する商品の売上を示す情報を含むストア別カテゴリ情報、及び現在の商取引サイト全体でのそのカテゴリ#2に属する商品の売上を示す情報を含むサイト内カテゴリ情報を含むモデル入力情報MINF15-2をモデルM41に入力する。モデル入力情報MINF15-2が入力されたモデルM41は、スコアを出力する(ステップS41-4)。図5の例では、モデル入力情報MINF15-2が入力されたモデルM41は、スコアSC31に示すようなスコア「VL42」を出力する。なお、サブスコアVL42は、ストアSP15のサブカテゴリ(カテゴリ#2)について推定されるトレンドの傾向を示す値(例えば0.6、1.8等)であるものとする。
そして、情報処理装置100は、ストアSP15が取り扱う商品のカテゴリのトレンド傾向に基づいて、ストアSP15の将来債権の買取上限額を決定する(ステップS42)。図5では、情報処理装置100は、ストアSP15が取り扱う商品のカテゴリのトレンド傾向に基づいて、ストアSP15の将来債権の買取対象月数を決定する。例えば、情報処理装置100は、メインカテゴリのスコア(メインスコア)と、サブカテゴリのスコア(サブスコア)を変数(説明変数)として、買取対象月数を出力値(目的変数)とする関数(「月数算出関数FC2」ともいう)を用いて、ストアSP15の将来債権の買取対象月数を決定する。
例えば、月数算出関数FC2は、メインスコアと第1係数(第1重み)とを乗算した第1値と、サブスコアと第2係数(第2重み)とを乗算した第2値とにより買取対象月数を算出する関数である。例えば、月数算出関数FC2は、第1値と第2値との合算値を買取対象月数として出力する。例えば、情報処理装置100は、メインカテゴリのスコア(メインスコア)に対応する第1重みを、サブカテゴリのスコア(サブスコア)に対応する第2重みよりも大きくなるように、各重みの値を決定してもよい。また、情報処理装置100は、第2重みに所定の減衰値(例えば0.8等)を乗算した値を、サブスコアに乗算して第2値を算出してもよい。
図5では、情報処理装置100は、ストアSP15のメインスコアVL41に第1重みを乗算した第1値と、ストアSP15のサブスコアVL42に第2重みを乗算した第2値とによりストアSP15の買取対象月数を示す値VL43を算出する。なお、値VL43は、買取対象月数を示す具体的な値(例えば、1.5、3等)であるものとする。
ここで、情報処理装置100は、様々な情報を用いてカテゴリの重み付けを決定してもよい。情報処理装置100は、様々な情報を用いて第1重みの値及び第2重みの値を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、カテゴリの商品点数で重みづけしてもよいし、カテゴリの売上で重みづけしてもよい。例えば、情報処理装置100は、カテゴリの商品点数が多い程、重みの値を大きくしてもよいし、カテゴリの売上が多い程、重みの値を大きくしてもよい。例えば、情報処理装置100は、メインカテゴリの売上が多い程、第1重みの値を大きくしてもよい。例えば、情報処理装置100は、サブカテゴリの商品点数が多い程、第2重みの値を大きくしてもよい。
そして、情報処理装置100は、決定した買取対象月数とストアSP15の売上の情報に基づいて、ストアSP15の将来債権の買取上限額を決定するが、図2で説明した処理と同様であるため詳細な説明は省略する。情報処理装置100は、図5の買取上限情報PL1に示すように、ストアSP15の買取上限額を「PL41」と決定する。例えば、情報処理装置100は、算出関数FC1(図2参照)を用いて、ストアSP15の売上が値SL15である場合、ストアSP15の買取上限額を「PL41(=SL15×VL43)」と決定する。
そして、情報処理装置100は、決定した情報を用いて情報提供を行う(ステップS43)。なお、情報提供については図2で説明した処理と同様であるため詳細な説明は省略するが、例えば、情報処理装置100は、ストアSP15の事業者に買取対象月数または買取上限額を示す情報を提供してもよい。この場合、情報処理装置100は、ストアSP15の事業者が利用するストア装置20に、ストアSP15の買取対象月数または買取上限額を示す情報を送信してもよい。
このように、情報処理装置100は、対象ストアについてカテゴリの情報を用いて、債権の買い取りに関する条件を決定する。これにより、情報処理装置100は、対象ストアが取り扱う商品のカテゴリに応じた債権の買い取りを行うことができるため、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。例えば、将来債権についてファクタリングを行う場合、将来債権を買い取るため、近い将来に退店されてしまうと資金回収が困難になる場合がある。そこで、情報処理装置100は、対象ストアが取り扱う商品のカテゴリのトレンドに応じて買取対象月数等の指標値を決定することで、資金回収が困難になる可能性を低減させることができる。
上述した例では、情報処理装置100は、ストアが取り扱っている商品のカテゴリごとの上昇トレンド、下降トレンドを示すスコアを算出し、ファクタリング条件を決定する。なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、様々な情報を用いてファクタリング条件を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、メインカテゴリのスコアが高ければ、買取上限額を上昇させてもよい。また、情報処理装置100は、商品数が多いカテゴリ程、重みづけを大きくしてもよい。また、情報処理装置100は、売上が多いカテゴリ程、重みづけを大きくしてもよい。上述したように、各ストアについて、メインカテゴリ等はあらかじめ登録されていてもよい。また、情報処理装置100は、対象ストアが全体として人気があるカテゴリを取り扱っている場合、そのカテゴリでのシェア(占有率)に基づいて、対象ストアのファクタリング条件を決定してもよい。
また、情報処理装置100は、対象ストアにおいて取扱う商品が最も多いカテゴリがメインカテゴリかどうかで重みづけを変更してもよい。例えば、情報処理装置100は、特定のカテゴリの上昇または下降の傾向が通常より顕著である等、所定の条件を満たすかに応じて場合、対象ストアのファクタリング条件を決定してもよい。また、例えば、情報処理装置100は、ストアの売上が下降傾向である場合であっても、その時点での人気のカテゴリ(例えばコロナ関連グッズ等)を取り扱っているストアである場合、そのストアのファクタリング条件を良くしてもよい。
〔1-3-5.複数の観点のモデルに基づく処理〕
なお、情報処理装置100は、1つの観点でのモデルに限らず、複数の観点のモデルに基づいて処理を行ってもよい。この場合、情報処理装置100は、ストアが商取引サイトからの退店を予測する退店モデル(退店予測モデル)と、ストアの将来可能性を予測する将来性モデル(将来可能性予測モデル)との2つのモデルを用いて、将来債権の買取上限月数等のファクタリング条件を決定する。
なお、図6では、商取引サイトからのストアの退店をネガティブ事象の一例として説明するが、上述したように、ネガティブ事象は、ストアの退店に限らず、規約違反、連絡不能、違反物販売、悪質な広告、偽物販売、出店料滞納、ストア評価の急落、キャンセル多発、配送遅延等であってもよい。例えば、情報処理装置100は、退店モデルであるモデルM1と将来性モデルであるモデルM2との2つの異なる観点でのモデルを用いて、期間ごとのストアの退店の確率(可能性)を示すスコアを出力する複数のモデルを用いて、ストアの債権の買い取りに関する条件を決定する。
この点について、図6を用いて説明する。図6は、情報処理装置が実行する情報処理の一例を示す図である。図6では、複数の観点のモデルに基づく処理の一例を説明する。図5の例ではストアSP12がファクタリング条件を決定する対象となるストア(対象ストア)である場合を一例として説明するが、対象ストアはストアSP12に限らず、商取引サイトに出店するいずれのストアであってもよい。なお、上述した内容と同様の点については適宜説明を省略する。例えば、図6で用いるモデルM1は、図2のモデルM1と同様であるため、その学習処理等の説明については省略する。
図6では、商取引サイトに出店するストアの売上に関する将来可能性を示すスコア(「将来性スコア」ともいう)を出力する学習モデル(モデル)であるモデルM2を用いて、情報処理装置100が決定処理を行う場合を一例して示す。モデルM2は、将来性モデルであり、機械学習により学習されるモデルである。
また、情報処理装置100は、学習モデルを提供するモデル提供サーバ等からモデルM2を取得してもよいし、自装置でモデルM2を学習してもよい。例えば、情報処理装置100は、モデルM2を学習する場合、モデル情報記憶部122(図10参照)に格納された学習データLDT2を用いて、モデルM2を学習する。例えば、学習データLDT2には、ストアに関する情報(ストア情報)と、ストア情報中の最新の情報が取得された時点(取得時点)以降に、そのストアの売上がどのように変化したかを示すラベル(正解情報)とを対応付けたデータが含まれる。
例えば、ストアの正解情報としては、そのストアが取得時点から所定の期間経過後(例えば一ヶ月等)に売上が1.5倍(すなわち売上増加)になった場合は「1.5」が割り当てられ、そのストア取得時点から所定の期間経過後に売上が0.8倍(すなわち売上減少)になった場合は「0.8」が割り当てられる。情報処理装置100は、ストアのストア情報が入力されたモデルM2が出力するスコアが、そのストアに対応付けられた正解情報に近づくように学習処理を行う。例えば、情報処理装置100は、正解情報が「1.8」である場合、その正解情報が割り当てられたストアのストア情報が入力された場合に、モデルM2が出力するスコアが「1.8」に近づくように、学習処理を行う。また、例えば、情報処理装置100は、正解情報が「0.2」である場合、その正解情報が割り当てられたストアのストア情報が入力された場合に、モデルM2が出力するスコアが「0.2」に近づくように、学習処理を行う。この場合、ストアが売上に関して将来性が高い場合は1よりも大きい値のスコアを出力し、ストアが売上に関して将来性が率い場合は1よりも小さい値のスコアを出力するモデルM2が生成される。なお、モデルM2の学習処理については、モデルM1の学習処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ここから、上述した内容を前提として、図6に示す情報処理について詳細に説明する。まず、図6では、情報処理装置100は、対象ストアであるストアSP12について退店スコア及び将来性スコアを算出する。情報処理装置100は、処理時点(現在)のストアSP12のストア情報SINF12をモデルM1に入力する(ステップS51-1)。ストア情報SINF12が入力されたモデルM1は、スコアを出力する(ステップS51-2)。図6の例では、ストア情報SINF12が入力されたモデルM1は、スコアSC51に示すようなスコア「VL51」を出力する。なお、退店スコアVL51は、ストアSP12が商取引サイトから退店する確率(可能性)を示す値(例えば0.1、0.75等)であるものとする。
また、情報処理装置100は、処理時点(現在)のストアSP12のストア情報SINF12をモデルM2に入力する(ステップS51-3)。ストア情報SINF12が入力されたモデルM2は、スコアを出力する(ステップS51-4)。図6の例では、ストア情報SINF12が入力されたモデルM2は、スコアSC52に示すようなスコア「VL52」を出力する。なお、将来性スコアVL52は、ストアSP12の売上に関する将来性を示す値(例えば0.6、1.5等)であるものとする。なお、図6では説明を簡単にするために、モデルM1及びモデルM2の入力情報が同じである場合を示したが、モデルM1及びモデルM2の入力情報は異なってもよい。
そして、情報処理装置100は、ストアSP12の退店スコアVL51と将来性スコアVL52とに基づいて、ストアSP12の将来債権の買取上限額を決定する(ステップS52)。図6では、情報処理装置100は、ストアSP12の退店スコアVL51と将来性スコアVL52とに基づいて、ストアSP12の将来債権の買取対象月数を決定する。例えば、情報処理装置100は、退店スコアと将来性スコアを変数(説明変数)として、買取対象月数を出力値(目的変数)とする関数(「月数算出関数FC3」ともいう)を用いて、ストアSP12の将来債権の買取対象月数を決定する。
例えば、月数算出関数FC3は、退店スコアの逆数と第1係数(第1重み)とを乗算した第1値と、将来性スコアと第2係数(第2重み)とを乗算した第2値とにより買取対象月数を算出する関数である。例えば、月数算出関数FC3は、第1値と第2値との合算値を買取対象月数として出力する。
図6では、情報処理装置100は、ストアSP12の退店スコアVL51の逆数に第1重みを乗算した第1値と、ストアSP12の将来性スコアVL52に第2重みを乗算した第2値とによりストアSP12の買取対象月数を示す値VL53を算出する。なお、値VL53は、買取対象月数を示す具体的な値(例えば、1.5、3等)であるものとする。
なお、第1重みの値及び第2重みの値は適宜設定されてもよい。例えば、ストアの退店リスクを重要視する場合は第1重みの値を大きく設定してもよい。また、例えば、ストアの将来性を重要視する場合は第2重みの値を大きく設定してもよい。
そして、情報処理装置100は、決定した買取対象月数とストアSP12の売上の情報に基づいて、ストアSP12の将来債権の買取上限額を決定するが、図2で説明した処理と同様であるため詳細な説明は省略する。情報処理装置100は、図6の買取上限情報PL2に示すように、ストアSP12の買取上限額を「PL51」と決定する。例えば、情報処理装置100は、算出関数FC1(図2参照)を用いて、ストアSP12の売上が値SL12である場合、ストアSP12の買取上限額を「PL51(=SL12×VL53)」と決定する。
そして、情報処理装置100は、決定した情報を用いて情報提供を行う(ステップS53)。なお、情報提供については図2で説明した処理と同様であるため詳細な説明は省略するが、例えば、情報処理装置100は、ストアSP12の事業者に買取対象月数または買取上限額を示す情報を提供してもよい。この場合、情報処理装置100は、ストアSP12の事業者が利用するストア装置20に、ストアSP12の買取対象月数または買取上限額を示す情報を送信してもよい。
このように、情報処理装置100は、複数の観点に基づいて、対象ストアの債権の買い取りに関する条件を決定する。これにより、情報処理装置100は、複数の観点を総合的に考慮して、対象ストアの債権の買い取りを行うことができるため、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。例えば、将来債権についてファクタリングを行う場合、将来債権を買い取るため、近い将来に退店されてしまうと資金回収が困難になる場合がある。そこで、情報処理装置100は、対象ストアの退店リスクや将来性を総合的に加味した買取対象月数等の指標値を決定することで、資金回収が困難になる可能性を低減させることができる。
上述したように、情報処理装置100は、退店モデルと将来性モデルとを分割しておくことで、学習データが膨大になることを抑制しつつ、処理の精度を高めることができる。なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、様々な情報を用いて処理を行ってもよい。例えば、退店モデルは、過去のストアのデータを入れて、所定期間内に退店したかどうかを出力するように学習されたモデルであってもよい。また、将来性モデルは、将来的に売上アップするか否かに限らず、来客数、商品数、ストアの評価数等を予測するモデルであってもよい。例えば、情報処理装置100は、流行している(バズっている)商品の取り扱い比率が高くなっているか否か等に応じて、ストアのファクタリング条件を決定してもよい。
〔1-3-6.回収態様の決定〕
次に、ファクタリングが行われた場合の金銭の回収態様の決定の一例を説明する。例えば、情報処理装置100は、ストアへの将来債権に関するファクタリングが行われた場合に、将来債権に対応する売掛金の回収態様を決定する。情報処理装置100は、ストアの退店確率に基づいて回収率の下限を決定する。例えば、情報処理装置100は、ストアの所定期間後の退店確率に応じて、月々の償還率の下限を決定する。例えば、情報処理装置100は、一月ごとに退店確率を予測して、退店確率が所定の閾値を超えた月までに回収が完了するように回収率の下限を決定する。
例えば、情報処理装置100は、期間ごとの退店スコアを算出し、退店スコアが閾値を超える期間を回収期間に決定し、決定した回収期間内に全額回収できるように下限を決定する。この場合、情報処理装置100は、図3に示すような各々が異なる期間に対応する複数のモデルを用いて、回収期間に決定する。この点について、図3を参照しつつ説明する。なお、以下では、ストアSP12が対象ストアであり、ストアSP12が将来債権に関するファクタリングを行う場合を一例として説明する。また、上述した処理と同様の点については適宜説明を省略する。
例えば、情報処理装置100は、期間ごとのストアSP12の退店確率を示す退店スコアに基づいて、ストアSP12の将来債権に対応する売掛金の回収態様を決定する。例えば、情報処理装置100は、閾値情報記憶部123(図11参照)に記憶された退店時期推定に関する閾値を用いて、ストアSP12の将来債権に対応する売掛金の回収期間を決定する。
情報処理装置100は、各モデルが出力した退店スコアと、閾値TH11とを比較し、その比較結果に基づいて、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収期間に決定する。例えば、情報処理装置100は、退店スコアが閾値TH11以上となった学習モデルのうち、最も期間が短い学習モデルに対応する期間を、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収期間に決定する。情報処理装置100は、モデルM11、M12、M13、M14等が出力した退店スコアと、閾値TH11の値「0.5」との比較により、ストアSP12の将来債権に対応する売掛金の回収期間を決定する。情報処理装置100は、三ヶ月の間に退店する確率(可能性)を予測するモデルM13が出力した退店スコア「0.52」が閾値TH11以上であるため、ストアSP12の将来債権に対応する売掛金の回収期間を「三ヶ月」に決定する。
なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、種々の情報を適宜用いて、将来債権に対応する売掛金の回収期間を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、退店スコアが閾値TH11以上となった学習モデルのうち、最も期間が短い学習モデルに対応する期間よりも短い期間を、将来債権に対応する売掛金の回収期間に決定してもよい。この場合、情報処理装置100は、退店スコアが閾値TH11以上となったモデルM13に対応する期間(三ヶ月)よりも短い期間(例えば2ヵ月等)を、ストアSP12の将来債権に対応する売掛金の回収期間に決定してもよい。
そして、情報処理装置100は、決定した回収期間に応じて、ストアSP12の将来債権に対応する売掛金の回収率を決定する。例えば、情報処理装置100は、決定した回収期間内に全額回収できるように回収率を決定する。例えば、情報処理装置100は、ストアSP12の将来債権に対応する売掛金の回収期間を三ヶ月に決定した場合、三ヶ月以内に全額回収できるように、ストアSP12の月ごとの支払率(回収率)を「33.4%」に決定する。
そして、情報処理装置100は、決定した情報を対象ストアに通知する。例えば、情報処理装置100は、ストアSP12の事業者が利用するストア装置20に、回収期間が「三ヶ月」であり、月ごとの支払率(回収率)が「33.4%」であることを示す情報を送信する。
このように、情報処理装置100は、対象ストアについて期間ごとに退店スコアを予測し、予測した期間に応じて、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収態様を決定する。これにより、情報処理装置100は、対象ストアが退店するリスクを加味した回収態様を決定することができるため、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。例えば、将来債権についてファクタリングを行う場合、将来債権を買い取るため、近い将来に退店されてしまうと資金回収が困難になる場合がある。そこで、情報処理装置100は、対象ストアが退店する可能性が高くなる期間を予測し、その期間に応じて回収期間及び回収率を決定することで、資金回収が困難になる可能性を低減させることができる。
上述した処理により、情報処理装置100は、回収率をストア側が設定できる場合であっても、回修期間が伸びないように回収率の下限を決定することができる。上述したように、情報処理装置100は、債権の回収率の下限を決定する。例えば、情報処理装置100は、十カ月後に退店確率が最大になる場合、ファクタリングした額の10%を毎月回収するように回収態様を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、九カ月後に退店確率が最大になる場合、九カ月間で全額回収できるように回収率を決定してもよい。
なお、情報処理装置100は、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収が所定の条件を満たす場合、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収態様を更新してもよい。例えば、情報処理装置100は、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収が遅延した場合、対象ストアの退店確率を更新し、更新した対象ストアの退店確率に基づいて、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収態様を更新する。例えば、閾値を超える期間が五カ月から四カ月になった場合、情報処理装置100は、回収期間を一ヶ月短くして、その期間での回収率を決定してもよい。
このように、情報処理装置100は、ストアが支払いを遅延する場合、回収期間を延長してもよいし、回収率を再度算出してもよい。また、情報処理装置100は、ファクタリングしなおす場合に、回収率を再度算出してもよい。
〔1-3-7.ストアへのサービス提供〕
ここから、ストアへのサービス提供の一例を説明する。情報処理装置100は、図2に示すステップS5においてストアへのサービス提供を行う。情報処理装置100は、ファクタリングの提案先となるストア(「提案先ストア」ともいう)を決定する。例えば、情報処理装置100は、商取引サイトに出店する複数のストアの各々に関するストア情報に基づいて、複数のストアのうち、債権の買い取りの提案先となる提案先ストアを決定する。
そして、情報処理装置100は、決定した提案先ストアに債権の買い取りを提案する情報を提供する。例えば、情報処理装置100は、決定した提案先ストアについて、図2~図5に示すような決定処理によりその提案先ストアの買取対象月数や買取上限額を決定し、決定した買取対象月数や買取上限額を示す情報を提案先ストアに提供する。例えば、情報処理装置100は、図2~図5に示すような決定処理により決定した提案先ストアの買取対象月数または買取上限額を示す情報を、提案先ストアの事業者が利用するストア装置20に送信する。
ここで、情報処理装置100は、様々な情報を用いて、提案先ストアを決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、ストアが広告を出しているか否かを示す情報を含むストア情報を用いて、提案先ストアを決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、広告を出しているか否かに応じて、提案先ストアを決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、広告を出していないストアを提案先ストアに決定する。これにより、情報処理装置100は、現状広告を出しておらず、出せば売上が伸びることが予想されるストアに対してファクタリングを提案することができる。
また、例えば、情報処理装置100は、ストアが取り扱う商品である取扱商品を示す情報を含むストア情報を用いて、提案先ストアを決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、ストアの取扱商品に応じて、提案先ストアを決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、取扱商品の数が所定の閾値未満のストアを提案先ストアに決定する。これにより、情報処理装置100は、商品アイテム数が少なく、商品アイテム数を増やせば売上が伸びることが予想されるストアに対してファクタリングを提案することができる。
また、情報処理装置100は、商取引サイトに出店するストアと、ストアが売上増大のための施策(「実行施策」ともいう)を行った場合の売上の変化との関連性の特徴を学習した学習モデル(「施策効果予測モデル」ともいう)を用いて、提案先ストアを決定してもよい。この場合、情報処理装置100は、提案先決定モデルが出力するスコアが所定の閾値以上であるストアを、提案先ストアに決定する。この場合、情報処理装置100は、提案先ストアにファクタリング条件とともに、実行施策を提案する。また、情報処理装置100は、実行施策の実行を条件として、提案先ストアにファクタリング条件を提案してもよい。
例えば、施策効果予測モデルは、ストアのストア情報と、そのストアが行った実行施策を示す施策情報とを入力として、そのストアが施策を行った場合の売上の増減を示す値を出力とするモデルである。例えば、情報処理装置100は、ストアのストア情報及びそのストアが行った実行施策を示す施策情報を含むモデル入力情報と、そのモデル入力情報に対応する売上の増減を示す値(正解情報)とが対応付けられた学習データを用いて、施策効果予測モデルを学習する。なお、情報処理装置100は、学習モデルを提供するモデル提供サーバ等から施策効果予測モデルを取得してもよい。
例えば、情報処理装置100は、広告等の施策を行った場合の売上の変化(増減)を学習したモデル(施策効果予測モデル)を用いて、ファクタリング提案先を決定してもよい。情報処理装置100は、あるストアについて施策効果予測モデルが広告等の施策を行った場合に売上が増加することを示すスコアを出力する場合、そのストアを提案先ストアに決定してもよい。
上述したように、情報処理装置100は、ファクタリングの提案先ストアを決定する。なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、様々な情報を適宜用いて処理を行ってもよい。例えば、情報処理装置100は、広告を出す場所を変更すれば伸びるストアがある場合、そのストアにファクタリングを提案してもよい。また、例えば、情報処理装置100は、将来性があるカテゴリの商品を取り扱っていて、広告を出す場所を変更すれば伸びるストアが場合、そのストアにファクタリングを提案してもよい。また、情報処理装置100は、広告の提供先にするユーザ(ターゲットユーザ)を示す情報と、そのターゲットユーザへの広告を行う場合のファクタリング条件とを提案してもよい。
〔2.情報処理装置の構成〕
次に、図8を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。図8は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。図8に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、ユーザ端末10、ストア装置20、及びウェブサーバ30との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、図8に示すように、出店者情報記憶部121と、モデル情報記憶部122と、閾値情報記憶部123と、グループ情報記憶部124と、社会状況情報記憶部125と、商取引サイト情報記憶部126と、ファクタリング情報記憶部127とを有する。また、記憶部120は、上記に限らず、種々の情報を記憶してもよい。
(出店者情報記憶部121)
実施形態に係る出店者情報記憶部121は、商取引サイトに出店する事業者に関する情報を記憶する。例えば、出店者情報記憶部121は、商取引サイトに事業者(出店者)が出店したストア(店舗)に関する各種情報を記憶する。例えば、出店者情報記憶部121に記憶される情報は、通信ネットワークを介して、ウェブサーバ30から取得される。図9は、実施形態に係る出店者情報記憶部の一例を示す図である。図9に示す出店者情報記憶部121は、「出店者」、「ストア」、「出店日」、「退店日」、「退店理由」、「ストア情報」、「スコア情報」といった項目を有する。また、「ストア情報」には、「事業情報」、「商品情報」、「カテゴリ情報」、「売上情報」、「評価情報」といった項目が含まれる。また、「スコア情報」には、「退店」、「将来性」といった項目が含まれる。
「出店者」は、商取引サイトに出店する事業者を識別する情報(事業者IDまたは名称等)を示す。例えば、「出店者」は、商取引サイトに過去に出店していた、もしくは現時点で出店している事業者を識別する情報を示す。「ストア」は、事業者が商取引サイトに出店したストア(店舗)を示す。
なお、図9に示す出店者情報記憶部121では、各事業者が1つのストアを商取引サイトに出店する例を示すが、各事業者は、複数のストアを商取引サイトに出店してもよい。この場合、事業者は、取り扱う商品のカテゴリや、事業形態に応じて、ストアを使い分けることができる。例えば、強制退店等により退店されたストアを有する事業者の他のストアについても退店させる(出店の権利を失わせる)処理が行なわれてもよい。
「出店日」は、商取引サイトに出店した日を示す。「退店日」は、商取引サイトから退店した日を示す。なお、現時点で退店していない事業者(あるいはストア)については、退店日の項目は空欄(「-」(ハイフン))となる。
「ストア情報」は、ストアに関する各種情報が含まれる。「ストア情報」には、ストアの事業者が登録した情報(登録データ)、及びストアの運営により蓄積される履歴(実績データ)が含まれる。例えば、「ストア情報」には、情報処理装置100がモデルの学習に用いる情報が含まれる。
「事業情報」は、事業に関する情報を示す。「事業情報」には、法人または個人事業主等の事業形態を示す情報、資本金等の事業資金に関する情報、ストアの業種を示す情報、ストアの継続年数等、事業に関する各種情報が含まれる。また、「事業情報」には、事業者に関する情報が含まれてもよい。例えば、「事業情報」には、事業者の属性情報等が含まれてもよい。また、「事業情報」には、事業者の財務状況を示す財務情報が含まれてもよい。なお、上記は一例に過ぎず、「事業情報」には、事業に関する様々な情報が含まれてもよい。図9の例では、「事業情報#1」といった抽象的な符号で示すが、ストアに対応する事業情報が格納される。
「商品情報」は、ストアで取引される商品に関する情報を示す。「商品情報」には、商品を識別する情報(JANコードまたは商品ID等)、商品名、商品の画像、商品の説明文、商品の価格、商品の在庫数、商品のカテゴリ等、商品に関する各種情報が含まれる。なお、上記は一例に過ぎず、「商品情報」には、商品に関する様々な情報が含まれてもよい。図9の例では、「商品情報#1」といった抽象的な符号で示すが、ストアに対応する商品情報が格納される。
「カテゴリ情報」は、ストアで取引される商品のカテゴリに関する情報を示す。「カテゴリ情報」には、ストアで取引される商品のカテゴリを示す情報が含まれる。「カテゴリ情報」には、そのストアが主として(メインで)取引する商品のカテゴリであるメインカテゴリ、そのストアがメインカテゴリ以外で取引する商品のカテゴリであるサブカテゴリ等を示す情報が含まれる。
例えば、メインカテゴリやサブカテゴリは、ストアの事業者が指定してもよいし、ストアの売上等から決定されてもよい。また、メインカテゴリが複数あってもよく、サブカテゴリは無くてもよい。なお、上記は一例に過ぎず、「カテゴリ情報」には、カテゴリに関する様々な情報が含まれてもよい。図9の例では、「カテゴリ情報#1」といった抽象的な符号で示すが、ストアに対応するカテゴリ情報が格納される。
「売上情報」は、ストアの売上に関する情報を示す。「売上情報」には、ストアでの売上を示す情報が含まれる。「売上情報」には、ストアにおける商品の売上件数を示す情報が、ストアにおける商品の売上金額を示す情報が含まれる。例えば、「売上情報」には、一日、一週間、一カ月等の期間ごと売上を示す情報が含まれる。「売上情報」には、ストアで取引される商品ごとの売上を示す情報、カテゴリごとの売上を示す情報等、売上に関する様々な情報が含まれてもよい。
なお、「売上情報」には、商品ごとの売上件数や売上金額等の情報が含まれてもよい。「売上情報」には、商品の売上件数や売上金額の値や、取り扱う商品数に対する売上件数の割合や、件数や金額の集計期間等、売上件数や売上金額に関する種々の情報が含まれてもよい。なお、上記は一例に過ぎず、「売上情報」には、売上に関する様々な情報が含まれてもよい。図9の例では、「売上情報#1」といった抽象的な符号で示すが、ストアに対応する売上情報が格納される。
「評価情報」は、事業者、事業者が出店したストア、及びストアで取引される商品等への評価に関する情報を示す。「評価情報」には、ユーザからの評価を示す情報が含まれる。例えば、「評価情報」には、商取引サイトのストアに対応するページへの一日のアクセス数(ページビュー数)、ストアに対してユーザが投稿したレビューの数を示すストアレビュー数、ユーザが投稿したレビューにおいてストアを評価したストア評点等の情報が含まれる。ページビュー数には、一日に限らず所定の期間(一週間等)のページビュー数が含まれてもよい。例えば、ストアレビュー数は、ストアにおける1日の平均のストアレビュー数であってもよい。
例えば、ストア評点は、最低点「1」から最高点「5」までの5段階であってもよい。なお、ストア評点は、ストアが退店する迄にユーザから投稿されたレビューにおける評点の平均点であってもよい。なお、ストアレビュー数やストア評点は、所定期間(例えば1週間など)において集計した数や評点の平均が記憶されてもよいし、現時点までの累積数が記憶されてもよいし、現時点までの累積数をストアの継続年数で割った数など、様々な態様で集計された情報が記憶されてもよい。例えば、「評価情報」には、ページビューに対して投稿されたレビュー数の割合を示す情報が含まれてもよい。
例えば、「評価情報」には、商品に対して投稿されたレビューの数を示す商品レビュー数、商品に対してユーザが投稿したレビューにおける評点を示す商品評点等の情報が含まれる。例えば、商品評点は、最低点「1」から最高点「5」までの5段階であってもよい。なお、例えば、商品評点は、ストアにおける商品の取り扱いが終了する迄にユーザから投稿されたレビューにおける評点の平均点であってもよい。なお、上記は一例に過ぎず、「評価情報」には、評価に関する様々な情報が含まれてもよい。図9の例では、「評価情報#1」といった抽象的な符号で示すが、ストアに対応する評価情報が格納される。
「スコア情報」は、ストアに対するスコア情報を示す。「スコア情報」には、情報処理装置100が推定した各種情報が含まれる。例えば、「スコア情報」には、モデルが出力したスコアが格納される。なお、図9に示すように、例えば既に退店したストア等、スコア算出の対象外のストアについては、スコア情報の項目は空欄(「-」(ハイフン))となる。
「退店」は、ストアが商取引サイトから退店する確率(可能性)を示す。「退店」には、ストアが退店する確率(可能性)を示す退店スコアが格納される。例えば、「退店」には、退店モデル(例えばモデルM1)が出力したスコア(退店スコア)が格納される。図9の例では、「退店スコア#1」といった抽象的な符号で示すが、例えば「0.7」等の具体的な値(数値)が格納される。
「将来性」は、ストアの将来性を示す。「将来性」には、ストアの将来性を示す将来性スコアが格納される。例えば、「将来性」には、将来性モデル(例えばモデルM2)が出力したスコア(将来性スコア)が格納される。図9の例では、「将来性スコア#1」といった抽象的な符号で示すが、例えば「0.5」、「10」等の具体的な値(数値)が格納される。
なお、出店者情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、出店者情報記憶部121は、退店したストアの退店理由を示す情報を記憶してもよい。例えば、退店理由は、後述するモデル生成処理における正解情報の区別に利用される。例えば、出店者情報記憶部121は、商取引サイトから強制的に退店させられたことを示す強制退店や、事業者による自発的な退店であることを示す休店等の情報を、退店理由を示す情報として記憶してもよい。
(モデル情報記憶部122)
実施形態に係るモデル情報記憶部122は、モデルに関する情報を記憶する。例えば、モデル情報記憶部122は、学習処理により学習(生成)された学習済みモデル(モデル)の情報(モデルデータ)を記憶する。モデル情報記憶部122は、学習に用いたデータ(学習データ)を学習済みモデル(モデル)に対応付けて記憶する。図10は、実施形態に係るモデル情報記憶部の一例を示す図である。図10に示した例では、モデル情報記憶部122は、「モデルID」、「用途」、「モデルデータ」、「学習データ」といった項目が含まれる。図10の例では、モデル情報記憶部122は、学習に用いたデータ(学習データ)を学習済みモデル(モデル)に対応付けて記憶する。
「モデルID」は、モデルを識別するための識別情報を示す。「用途」は、対応するモデルの用途を示す。「モデルデータ」は、モデルのデータを示す。図10等では「モデルデータ」に「MDT1」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、モデルの構成(ネットワーク構成)の情報やパラメータに関する情報等、そのモデルを構成する種々の情報が含まれる。例えば、「モデルデータ」には、ネットワークの各層におけるノードと、各ノードが採用する関数と、ノードの接続関係と、ノード間の接続に対して設定される接続係数とを含む情報が含まれる。
「学習データ」は、学習済みモデル(モデル)の学習に用いられたデータを示す。「学習データ」には、対応するモデルの学習に用いられたデータセットを示す情報が記憶される。例えば、「学習データ」は、データ(入力情報)とそのデータに対応する正解情報(出力情報)とを対応付けて、学習データ(「学習用データ」ともいう)として記憶する。図10では「学習データ」に「LDT1」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、データ(入力情報)とそのデータに対応する正解情報(出力情報)等、対応するモデルの学習に用いられたデータに関する種々の情報が含まれる。
図10では、モデルID「M1」により識別されるモデル(モデルM1)は、用途が「退店」であることを示す。すなわち、モデルM1は、入力されたデータに対応するストアが商取引サイトから退店する確率(可能性)を示す情報(スコア)を出力するモデルであることを示す。また、モデルM1のモデルデータは、モデルデータMDT1であることを示す。また、モデルM1の学習に用いられた学習データは、学習データLDT1であることを示す。
また、モデルID「M2」により識別されるモデル(モデルM2)は、用途が「将来性」であることを示す。すなわち、モデルM2は、入力されたデータに対応するストアの将来性を示す情報(スコア)を出力するモデルであることを示す。例えば、モデルM2は、入力されたデータに対応するストアの売上の変化を推定するための情報(スコア)を出力する。モデルM2のモデルデータは、モデルデータMDT2であることを示す。また、モデルM2の学習に用いられた学習データは、学習データLDT2であることを示す。
モデルID「M11」により識別されるモデル(モデルM11)は、用途が「一月後退店」であることを示す。すなわち、モデルM11は、入力されたデータに対応するストアが、商取引サイトから一カ月以内に退店する確率(可能性)を示す情報(スコア)を出力するモデルであることを示す。また、モデルM11のモデルデータは、モデルデータMDT11であることを示す。また、モデルM11の学習に用いられた学習データは、学習データLDT11であることを示す。
モデルID「M12」により識別されるモデル(モデルM12)は、用途が「二月後退店」であることを示す。すなわち、モデルM12は、入力されたデータに対応するストアが、商取引サイトから二カ月以内に退店する確率(可能性)を示す情報(スコア)を出力するモデルであることを示す。また、モデルM12のモデルデータは、モデルデータMDT12であることを示す。また、モデルM12の学習に用いられた学習データは、学習データLDT12であることを示す。
モデルID「M13」により識別されるモデル(モデルM13)は、用途が「三月後退店」であることを示す。すなわち、モデルM13は、入力されたデータに対応するストアが、商取引サイトから三カ月以内に退店する確率(可能性)を示す情報(スコア)を出力するモデルであることを示す。また、モデルM13のモデルデータは、モデルデータMDT13であることを示す。また、モデルM13の学習に用いられた学習データは、学習データLDT13であることを示す。
なお、図10ではモデルM13までを図示するが、モデル情報記憶部122は、例えば四月後退店を予測するモデルM14等、様々な期間に対応する退店の確率を推定(予測)するモデルを記憶してもよい。
モデルID「M31」により識別されるモデル(モデルM31)は、用途が「退店数」であることを示す。すなわち、モデルM31は、商取引サイトから退店するストアの数(退店数)を示す情報(スコア)を出力するモデルであることを示す。また、モデルM31のモデルデータは、モデルデータMDT31であることを示す。また、モデルM31の学習に用いられた学習データは、学習データLDT31であることを示す。
なお、モデルM31は一例に過ぎず、モデル情報記憶部122は、退店数の推定に用いるモデルM31に限らず、様々なネガティブ行為の発生数を推定(予測)するモデルを記憶してもよい。
モデルID「M41」により識別されるモデル(モデルM41)は、用途が「カテゴリ売上」であることを示す。すなわち、モデルM41は、入力されたデータに対応するカテゴリの商品についての商取引サイトでの売上を示す情報(スコア)を出力するモデルであることを示す。また、モデルM41のモデルデータは、モデルデータMDT41であることを示す。また、モデルM41の学習に用いられた学習データは、学習データLDT41であることを示す。カテゴリごとにモデルが学習される場合、モデル情報記憶部122は、カテゴリごとのモデルをカテゴリに対応付けて記憶してもよい。
なお、モデル情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
(閾値情報記憶部123)
実施形態に係る閾値情報記憶部123は、閾値に関する各種情報を記憶する。図11は、実施形態に係る閾値情報記憶部の一例を示す図である。図11に示す閾値情報記憶部123は、「閾値」、「値」、「用途」といった項目が含まれる。
「閾値」は、閾値を識別する情報を示す。「値」は、対応する閾値の具体的な数値(値)を示す。「用途」は、対応する閾値が用いられる用途を示す。
図11の例では、閾値「TH1」により識別される閾値(閾値TH1)の値は、「0.9」であることを示す。閾値TH1の用途は、グルーピング(分類)であることを示す。すなわち、閾値TH1は、ストアのグルーピング(分類)に用いる第1閾値であることを示す。例えば、閾値TH1は、第1グループのストアを分類するために用いられる第1閾値である。
閾値「TH2」により識別される閾値(閾値TH2)の値は、「0.8」であることを示す。閾値TH2の用途は、グルーピング(分類)であることを示す。すなわち、閾値TH2は、ストアのグルーピング(分類)に用いる第2閾値であることを示す。例えば、閾値TH2は、第2グループのストアを分類するために用いられる第2閾値である。
閾値「TH11」により識別される閾値(閾値TH11)の値は、「VL11」であることを示す。閾値TH11の用途は、退店時期の推定であることを示す。すなわち、閾値TH11は、ストアが商取引サイトから退店する時期がいつであるかを推定するために用いる閾値であることを示す。なお、図11の例では、「VL11」といった抽象的な符号で示すが、各閾値の値は用途に応じた具体的な数値である。
閾値「TH21」により識別される閾値(閾値TH21)の値は、「VL21」であることを示す。閾値TH21の用途は、提案先の決定であることを示す。すなわち、閾値TH21は、提案を行うストアを決定するために用いる閾値であることを示す。
なお、閾値情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
(グループ情報記憶部124)
実施形態に係るグループ情報記憶部124は、グループに関する各種情報を記憶する。グループ情報記憶部124は、複数のグループの各々に対応する複数のグループに関する各種情報を記憶する。図12は、実施形態に係るグループ情報記憶部の一例を示す図である。図12に示すグループ情報記憶部124は、「グループID」、「グループ情報」、「メンバー」といった項目が含まれる。
「グループID」は、グループを識別するための識別情報を示す。「グループ情報」は、対応するグループでのグループ情報を示す。例えば、「グループ情報」は、グループに設定される指標値(月数)の情報等を含むグループ情報を示す。図12では「グループ情報」に「SM1」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、グループに設定される指標値(月数)等といった具体的な情報が格納される。
「メンバー」は、グループのメンバーを示す。例えば、「メンバー」には、グループに属するメンバー(ストア)を識別する情報(ストアID等)が記憶される。
図12では、グループID「GP1」により識別されるグループ(第1グループ)のグループ情報は、グループ情報SM1であることを示す。図12では、第1グループであるグループGP1には、指標値として「3」が設定されることを示す。例えば、第1グループであるグループGP1には、指標値として月数「3」が設定される。グループGP1には、メンバーとして、ストアSP2、SP12等が属することを示す。
なお、グループ情報記憶部124は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
(社会状況情報記憶部125)
実施形態に係る社会状況情報記憶部125は、社会状況に関する各種情報を記憶する。図13の例では、景気に関する社会状況情報を記憶する。図13は、実施形態に係る社会状況情報記憶部の一例を示す図である。図13に示す社会状況情報記憶部125は、「社会状況ID」、「時点」、「社会状況情報」といった項目が含まれる。
「社会状況ID」は、社会状況(オブジェクト)を識別するための識別情報を示す。なお、各社会状況IDに対応付けて、その社会状況IDに対応する社会状況を特定するための文字情報等が記憶されてもよい。「時点」は、対応する社会状況であった時間(時点)を示す。例えば、「時点」は、対応する社会状況情報が取得された時間(時点)を示す。なお、図8の例では、時点を「時点#1」といった抽象的な符号で示すが、括弧内の「19XY年Z月…」等のように、対応する期間を示す情報等が含まれてもよい。
「社会状況情報」は、社会状況IDにより識別される社会状況に関する情報を示す。なお、図13の例では、社会状況情報を「SDT1」といった抽象的な符号で示すが、各社会状況情報は、社会状況IDにより識別される社会状況に対応する時点における景気(経済状況)に関する情報等の様々な社会状況を示す情報が含まれる。例えば、社会状況情報は、株価、失業率、金利等、経済状況を示す様々な情報が含まれる。
図13の例では、社会状況ID「SC1」により識別される社会状況は、時点#1に対応する社会状況であることを示す。社会状況ID「SC1」により識別される社会状況の社会状況情報は、社会状況情報SDT1であることを示す。
なお、社会状況情報記憶部125は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
(商取引サイト情報記憶部126)
実施形態に係る商取引サイト情報記憶部126は、商取引サイトに関する各種情報を記憶する。例えば、商取引サイト情報記憶部126は、商取引サイトにおける全体の売上等、商取引サイトに関する統計的情報を記憶する。図14は、実施形態に係る商取引サイト情報記憶部の一例を示す図である。図14に示す商取引サイト情報記憶部126は、「カテゴリ」、「カテゴリ別売上情報」といった項目が含まれる。なお、図14の例では、カテゴリごとの売上情報を記憶する場合を一例として示すが、商取引サイト情報記憶部126は、カテゴリごとの売上情報に限らず、様々な情報を記憶してもよい。
「カテゴリ」は、カテゴリを識別するための識別情報を示す。図14では「カテゴリ」に「カテゴリ#1」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、カテゴリの名称やカテゴリの識別子(カテゴリID)等、カテゴリを特定するための情報が格納される。
「カテゴリ別売上情報」は、対応するカテゴリに属する商品の商取引サイトにおける売上を示す。図14では「カテゴリ別売上情報」に「カテゴリ売上#1」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、対応するカテゴリの売上を示す情報が格納される。なお、カテゴリ別売上情報には、カテゴリの売上のみに限らず、カテゴリの販売数等、カテゴリでの売上に関する各種情報が含まれてもよい。
図14では、カテゴリ#1の売上は、カテゴリ売上#1であることを示す。例えば、カテゴリ#1に属する商品の商取引サイトでの売上は、カテゴリ売上#1が示す値である。また、カテゴリ#2の売上は、カテゴリ売上#2であり、カテゴリ#3の売上は、カテゴリ売上#3であることを示す。
なお、商取引サイト情報記憶部126は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
(ファクタリング情報記憶部127)
実施形態に係るファクタリング情報記憶部127は、ファクタリングに関する各種情報を記憶する。図15は、実施形態に係るファクタリング情報記憶部の一例を示す図である。図15に示すファクタリング情報記憶部127は、「ストア」、「ファクタリング情報」といった項目が含まれる。
「ストア」は、ストアを識別するための識別情報を示す。「ファクタリング情報」は、対応するストアのファクタリングに関する情報(ファクタリング情報)を示す。例えば、「ファクタリング情報」は、対応するストアのファクタリングを利用中であるか否かを示す。例えば、「ファクタリング情報」が「-」(ハイフン)であるストアは、ファクタリングを利用していないストアであることを示す。
「ファクタリング情報」がファクタリング情報#*(*は任意の数)であるストアは、ファクタリングを利用中のストアであることを示す。図15では「ファクタリング情報」に「ファクタリング情報#12」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、ファクタリングの金額やその回収態様(回収期間や回収間隔等)等、ファクタリングに関する具体的な情報が格納される。
図15では、ストアSP1は、ファクタリングを利用していないことを示す。また、ストアSP12は、ファクタリングを利用中であり、そのファクタリング情報がファクタリング情報#12であることを示す。
なお、ファクタリング情報記憶部127は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
(制御部130)
図8の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図8に示すように、制御部130は、取得部131と、学習部132と、推定部133と、分類部134と、判定部135と、決定部136と、提供部137とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図8に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
(取得部131)
取得部131は、種々の情報を取得する。取得部131は、ユーザ端末10等の外部装置から各種情報を取得する。また、取得部131は、記憶部120から各種情報を取得する。また、取得部131は、出店者情報記憶部121や、モデル情報記憶部122や、閾値情報記憶部123や、グループ情報記憶部124や、社会状況情報記憶部125や、商取引サイト情報記憶部126や、ファクタリング情報記憶部127等から各種情報を取得する。
取得部131は、通信部110を介して、外部の情報処理装置から各種情報を受信する。取得部131は、受信した情報を記憶部120に格納する。取得部131は、ユーザ端末10、ストア装置20またはウェブサーバ30から各種情報を受信する。取得部131は、ユーザが利用するユーザ端末10から情報を取得する。取得部131は、ストア装置20から各種情報を取得する。例えば、取得部131は、出店者が利用するストア装置20から出店者が商取引サイトに出店したストアに関する情報を取得する。例えば、取得部131は、ウェブサーバ30から各種情報を取得する。例えば、取得部131は、ウェブサーバ30から商取引サイトに関する情報を取得する。例えば、取得部131は、ウェブサーバ30から商取引サイトのストアに関する情報を取得する。
取得部131は、ネットワーク上の商取引サイトに出店する複数のストアの各々に関するストア情報を取得する。取得部131は、学習モデル(モデル)を取得する。取得部131は、ネットワーク上の商取引サイトに出店するストアである対象ストアの過去の売上を示すストア売上情報を取得する。取得部131は、商取引サイトで取り扱われる商品のカテゴリごとの過去の売上を示すカテゴリ売上情報を取得する。取得部131は、ネットワーク上の商取引サイトに出店するストアである対象ストアの過去の売上の推移を示すストア売上情報を取得する。取得部131は、商取引サイトで取り扱われる商品のカテゴリごとの過去の売上の推移を示すカテゴリ売上情報を取得する。
取得部131は、ネットワーク上の商取引サイトに出店するストアにより生じる事象であって、商取引サイトにとってネガティブな事象であるネガティブ事象の発生確率を予測する第1学習モデルを取得する。取得部131は、商取引サイトに出店するストアの売上に関する将来可能性を予測する第2学習モデルを取得する。取得部131は、ストアのストア情報を入力として、ネガティブ事象がストアにより生じる発生確率を示すスコアを出力する第1学習モデルを取得する。
取得部131は、ストアのストア情報を入力として、ストアの売上に関する将来可能性を示すスコアを出力する第2学習モデルを取得する。取得部131は、ストアの債権が回収不能になる発生確率を予測する第1学習モデルを取得する。取得部131は、商取引サイトからのストアの退店の発生確率を予測する第1学習モデルを取得する。
取得部131は、ネットワーク上の商取引サイトに出店する複数のストアの各々に関するストア情報を取得する。取得部131は、複数のストアの各々が広告を出しているか否かを示す情報を含むストア情報を取得する。取得部131は、複数のストアの各々が取り扱う商品である取扱商品を示す情報を含むストア情報を取得する。
(学習部132)
学習部132は、学習モデル(モデル)を学習する学習処理を実行する。例えば、学習部132は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、学習処理を実行する。学習部132は、外部の情報処理装置からの情報や記憶部120に記憶された情報に基づいて、学習処理を実行する。学習部132は、モデル情報記憶部122に記憶された情報に基づいて、学習処理を実行する。学習部132は、学習により生成したモデルをモデル情報記憶部122に格納する。
学習部132は、ネットワーク上の商取引サイトに出店するストアにより所定の期間内に生じる事象であって、商取引サイトにとってネガティブな事象であるネガティブ事象の発生確率を予測する学習モデルを学習する。学習部132は、ストアのストア情報を入力として、ネガティブ事象がストアにより生じる発生確率を示すスコアを出力する学習モデルを学習する。
学習部132は、ストアの債権が回収不能になる発生確率を予測する学習モデルを学習する。学習部132は、商取引サイトからのストアの退店の発生確率を予測する学習モデルを学習する。
学習部132は、各々が異なる期間に対応する複数の学習モデルであって、各々が対応する期間内にネガティブ事象がストアにより生じる発生確率を予測する複数の学習モデルを学習する。学習部132は、各々が対応する期間内にネガティブ事象がストアにより生じる発生確率を示すスコアを出力する複数の学習モデルを学習する。
学習部132は、学習処理を行う。学習部132は、各種学習を行う。学習部132は、取得部131により取得された情報に基づいて、各種情報を学習する。学習部132は、モデルを学習(生成)する。学習部132は、モデル等の各種情報を学習する。学習部132は、学習によりモデルを生成する。学習部132は、種々の機械学習に関する技術を用いて、モデルを学習する。例えば、学習部132は、モデル(ネットワーク)のパラメータを学習する。学習部132は、種々の機械学習に関する技術を用いて、モデルを学習する。
学習部132は、モデルM1、M2、M11、M12、M13、M21、M22、M31、M41等の各種の学習モデルを生成する。学習部132は、ネットワークのパラメータを学習する。例えば、学習部132は、モデルM1、M2、M11、M12、M13、M21、M22、M31、M41等の各種の学習モデルのネットワークのパラメータを学習する。学習部132は、モデル情報記憶部122に記憶された学習用データを用いて、学習処理を行うことにより、モデルM1、M2、M11、M12、M13、M21、M22、M31、M41等の各種の学習モデルを生成する。例えば、学習部132は、音声認識に用いられるモデルを生成する。学習部132は、モデルM1、M2、M11、M12、M13、M21、M22、M31、M41等の各種の学習モデルのネットワークのパラメータを学習することにより、モデルM1、M2、M11、M12、M13、M21、M22、M31、M41等の各種の学習モデルを生成する。
学習部132は、モデル情報記憶部122に記憶された学習用データ(教師データ)に基づいて、学習処理を行う。学習部132は、モデル情報記憶部122に記憶された学習用データを用いて、学習処理を行うことにより、モデルM1、M2、M11、M12、M13、M21、M22、M31、M41等の各種の学習モデルを生成する。
例えば、学習部132は、ストアの退店の確率(可能性)の推定に用いるモデルを生成する。例えば、学習部132は、ストアのストア情報が入力された場合に、そのストア情報に対応するストアが商取引サイトから退店する確率(可能性)を示すスコアを出力するモデルを生成する。学習部132は、モデルM1のネットワークのパラメータを学習することにより、モデルM1を生成する。
学習部132による学習の手法は特に限定されないが、例えば、データ(入力情報)とその正解情報(出力情報)とを紐づけた学習用データを用意し、その学習用データを多層ニューラルネットワークに基づいた計算モデルに入力して学習してもよい。また、例えばCNN(Convolutional Neural Network)、3D-CNN等のDNN(Deep Neural Network)に基づく手法が用いられてもよい。学習部132は、音声等のような時系列データを対象とする場合、再帰型ニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network:RNN)やRNNを拡張したLSTM(Long Short-Term Memory units)に基づく手法を用いてもよい。
(推定部133)
推定部133は、種々の情報を推定する推定処理を実行する。推定部133は、推定処理により推定した情報を記憶部120に格納する。例えば、推定部133は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、推定処理を実行する。推定部133は、記憶部120に記憶された各種情報に基づいて、推定処理を実行する。推定部133は、外部の情報処理装置から受信された各種情報に基づいて、推定処理を実行する。
推定部133は、学習部132により学習されたモデルを用いて、推定処理を実行する。例えば、推定部133は、分類部134により分類された情報に基づいて、推定処理を実行する。例えば、推定部133は、判定部135により判定された情報に基づいて、推定処理を実行する。例えば、推定部133は、決定部136により決定された情報に基づいて、推定処理を実行する。
推定部133は、ネットワーク上の商取引サイトに出店するストアにより生じる事象であって、商取引サイトにとってネガティブな事象であるネガティブ事象の発生数を、社会の経済状況を示す社会状況情報を用いて推定する。推定部133は、ストアの債権の回収不能数を発生数として推定する。推定部133は、商取引サイトから退店するストア数を発生数として推定する。推定部133は、社会の経済状況と、商取引サイトからの退店数との関連性の特徴を学習した学習モデルを用いて、商取引サイトから退店するストア数を推定する。
推定部133は、ネットワーク上の商取引サイトに出店するストアである対象ストアが所定の期間後に商取引サイトから退店する確率である退店確率を推定する。推定部133は、商取引サイトに出店するストアと、商取引サイトからの退店との関連性の特徴を学習した学習モデルを用いて、対象ストアの退店確率を推定する。
推定部133は、各々が異なる期間に対応する複数の学習モデルであって、各々が対応する期間内におけるストアが退店する確率を推定する複数の学習モデルを用いて、対象ストアの退店確率を推定する。推定部133は、各々が対応する期間内にストアが退店する確率を示すスコアを出力する複数の学習モデルを用いて、対象ストアの退店確率を推定する。推定部133は、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収が遅延に関する条件を満たす場合、対象ストアの退店確率を更新する。
(分類部134)
分類部134は、種々の情報を分類する分類処理を実行する。分類部134は、分類処理により分類した情報を記憶部120に格納する。例えば、分類部134は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、分類処理を実行する。分類部134は、記憶部120に記憶された各種情報に基づいて、分類処理を実行する。分類部134は、外部の情報処理装置から受信された各種情報に基づいて、分類処理を実行する。
分類部134は、学習部132により学習されたモデルを用いて、分類処理を実行する。例えば、分類部134は、決定部136により決定された情報に基づいて、分類処理を実行する。例えば、分類部134は、判定部135により判定された情報に基づいて、分類処理を実行する。例えば、分類部134は、推定部133により推定された情報に基づいて、分類処理を実行する。
分類部134は、ネットワーク上の商取引サイトに出店する複数のストアの各々に関するストア情報に基づいて、複数のストアを複数のグループに分類する。分類部134は、ストア情報に基づく複数のストアの各々の債権の回収不能のリスクに応じて、複数のストアを複数のグループに分類する。分類部134は、商取引サイトからの退店の可能性に応じて、複数のストアを複数のグループに分類する。
分類部134は、商取引サイトに出店するストアと、商取引サイトからの退店との関連性の特徴を学習した学習モデルを用いて、複数のストアを複数のグループに分類する。分類部134は、複数のストアの各々が販売する商品の情報を含むストア情報に基づいて、複数のストアを複数のグループに分類する。分類部134は、複数のストアの各々の売上の情報を含むストア情報に基づいて、複数のストアを複数のグループに分類する。分類部134は、推定部133により推定された発生数に基づく閾値を用いて、商取引サイトに出店する複数のストアを複数のグループに分類する。
(判定部135)
判定部135は、各種情報を判定する判定処理を実行する。例えば、判定部135は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、判定処理を実行する。例えば、判定部135は、記憶部120に記憶された情報に基づいて、判定処理を実行する。
判定部135は、学習部132により学習されたモデルを用いて、判定処理を実行する。例えば、判定部135は、推定部133により推定された情報に基づいて、判定処理を実行する。例えば、判定部135は、分類部134により分類された情報に基づいて、判定処理を実行する。例えば、判定部135は、決定部136により決定された情報に基づいて、判定処理を実行する。
判定部135は、カテゴリごとの過去の売上に基づいて、カテゴリごとの売上の傾向を判定する。判定部135は、カテゴリごとの過去の売上の推移に基づいて、カテゴリごとの売上の傾向を判定する。例えば、判定部135は、モデルM41が出力したスコアを用いて、カテゴリごとの売上の傾向を判定する。例えば、判定部135は、モデルM41が出力したスコアが所定の閾値(例えば1.2等)以上である場合、モデルM41へ入力されたモデル入力情報に対応するカテゴリの売上の傾向が上昇トレンドであると判定する。例えば、判定部135は、モデルM41が出力したスコアが所定の閾値(例えば0.8等)未満である場合、モデルM41へ入力されたモデル入力情報に対応するカテゴリの売上の傾向が下降トレンドであると判定する。
判定部135は、種々の情報を生成する生成処理を実行してもよい。判定部135は、生成した情報を記憶部120に格納する。例えば、判定部135は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、生成処理を実行する。判定部135は、記憶部120に記憶された各種情報に基づいて、生成処理を実行する。判定部135は、外部の情報処理装置から受信された各種情報に基づいて、生成処理を実行する。
例えば、判定部135は、決定部136により決定された情報に基づいて、生成処理を実行する。例えば、判定部135は、判定部135により判定された情報に基づいて、生成処理を実行する。例えば、判定部135は、分類部134により分類された情報に基づいて、生成処理を実行する。例えば、判定部135は、推定部133により推定された情報に基づいて、生成処理を実行する。
判定部135は、コンテンツを生成する。判定部135は、例えば、判定部135は、Java(登録商標)等の種々の技術を適宜用いて、ユーザ端末10へ提供する画面(コンテンツ)を生成する。なお、判定部135は、CSSやJavaScript(登録商標)やHTMLの形式に基づいて、ユーザ端末10へ提供する画面(コンテンツ)を生成してもよい。また、例えば、判定部135は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)やGIF(Graphics Interchange Format)やPNG(Portable Network Graphics)など様々な形式で画面(コンテンツ)を生成してもよい。
(決定部136)
決定部136は、種々の情報を決定する決定処理を実行する。決定部136は、決定した情報を記憶部120に格納する。例えば、決定部136は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、決定処理を実行する。決定部136は、記憶部120に記憶された各種情報に基づいて、決定処理を実行する。例えば、決定部136は、外部の情報処理装置から受信された各種情報に基づいて、決定処理を実行する。
決定部136は、学習部132により学習されたモデルを用いて、決定処理を実行する。例えば、決定部136は、推定部133により推定された情報に基づいて、決定処理を実行する。例えば、決定部136は、分類部134により分類された情報に基づいて、決定処理を実行する。例えば、決定部136は、判定部135により判定された情報に基づいて、決定処理を実行する。
例えば、決定部136は、推定部133により推定された情報に基づいて、各種情報を算出する。例えば、決定部136は、判定部135により判定された情報に基づいて、各種情報を算出する。例えば、決定部136は、判定部135により生成された情報に基づいて、各種情報を算出する。例えば、決定部136は、分類部134により分類された情報に基づいて、各種情報を算出する。決定部136は、モデルを用いて各種のスコアを算出する。例えば、決定部136は、各種のスコアを算出する。
決定部136は、分類部134により分類されたグループごとに、債権の買い取りに関する条件を決定する。決定部136は、リスクが低いグループ程、当該グループに属するストアに有利な条件を決定する。決定部136は、退店の可能性が低いグループ程、当該グループに属するストアに有利な条件を決定する。
決定部136は、グループごとに、将来債権の買い取りに関する条件を決定する。決定部136は、グループごとに、将来債権の買取りの指標値を決定する。決定部136は、一のストアが属するグループの指標値と、一のストアの売上とに基づいて、一のストアの将来債権の買取上限額を決定する。決定部136は、一のストアが属するグループの指標値と、一のストアの売上とを乗算した値に基づいて、一のストアの買取上限額を決定する。決定部136は、グループごとに、将来債権の買取り対象とする月数を指標値として決定する。
決定部136は、学習部132により学習された学習モデルを用いて予測した対象ストアによるネガティブ事象の発生確率に基づいて、対象ストアの債権の買い取りに関する条件を決定する。決定部136は、対象ストアの債権が回収不能になる発生確率が低い程、対象ストアに有利な条件を決定する。決定部136は、対象ストアの退店の発生確率が低い程、対象ストアに有利な条件を決定する。
決定部136は、対象ストアによるネガティブ事象の発生確率に基づいて、対象ストアの将来債権の買い取りに関する条件を決定する。決定部136は、対象ストアの将来債権の買取りの指標値を決定する。決定部136は、対象ストアの指標値と、対象ストアの売上とに基づいて、対象ストアの将来債権の買取上限額を決定する。決定部136は、対象ストアの指標値と、対象ストアの売上とを乗算した値に基づいて、対象ストアの買取上限額を決定する。決定部136は、対象ストアの将来債権の買取り対象とする月数を指標値として決定する。
決定部136は、複数の学習モデルを用いて、対象ストアの将来債権の買取り対象とする月数を指標値として決定する。決定部136は、スコアが閾値以上となった学習モデルのうち、最も期間が短い学習モデルに対応する期間に基づいて、対象ストアの将来債権の買取り対象とする月数を決定する。
決定部136は、推定部133により推定された発生数に基づいて、債権の買い取りに関する条件を決定する。
決定部136は、ストア売上情報が示す対象ストアの売上の傾向と、カテゴリ売上情報が示す対象ストアが取り扱う商品である取扱商品に対応するカテゴリの売上の傾向とに基づいて、対象ストアの債権の買取上限額を決定する。決定部136は、ストア売上情報が示す対象ストアの売上推移の傾向と、カテゴリ売上情報が示す対象ストアが取り扱う商品である取扱商品に対応するカテゴリの売上推移の傾向とに基づいて、対象ストアの債権の買取上限額を決定する。決定部136は、対象ストアの取扱商品に基づいて、対象ストアに対応する対象カテゴリを決定し、決定した対象カテゴリの売上推移の傾向に基づいて、対象ストアの債権の買取上限額を決定する。
決定部136は、対象ストアの取扱商品に基づいて、対象ストアに対応する複数の対象カテゴリを決定し、決定した複数の対象カテゴリの各々の売上推移の傾向に基づいて、対象ストアの債権の買取上限額を決定する。決定部136は、商取引サイトにおける複数の対象カテゴリの商品数に応じた重み付けに基づいて、対象ストアの債権の買取上限額を決定する。決定部136は、商取引サイトで取り扱われる商品数が多いカテゴリ程、重み付けを大きくして、対象ストアの債権の買取上限額を決定する。
決定部136は、複数の対象カテゴリのうち、メインカテゴリを決定し、決定したメインカテゴリの売上推移の傾向に基づいて、対象ストアの債権の買取上限額を決定する。決定部136は、複数の対象カテゴリのうち、メインカテゴリとは異なるカテゴリよりも、メインカテゴリの重みを大きくして、対象ストアの債権の買取上限額を決定する。
決定部136は、所定の時点までのストアの売上推移の傾向及び当該ストアの取扱商品に対応するカテゴリの売上推移の傾向と、所定の時点以後の当該ストアの売上との関連性の特徴を学習した学習モデルを用いて、対象ストアの債権の買取上限額を決定する。
決定部136は、対象ストアの将来債権の買取上限額を決定する。決定部136は、対象ストアの売上推移の傾向と、対象ストアの取扱商品に対応するカテゴリの売上推移の傾向とに基づいて、対象ストアの将来債権の買取りの指標値を決定し、決定した指標値を用いて、対象ストアの将来債権の買取上限額を決定する。決定部136は、判定部135による判定結果に応じて、対象ストアの債権の買取上限額を決定する。
例えば、決定部136は、判定部135により対象ストアのカテゴリの売上が上昇トレンドであると判定された場合、対象ストアの債権の買取上限額を上昇させてもよい。この場合、決定部136は、判定部135により対象ストアのメインカテゴリの売上が上昇トレンドであると判定された場合、対象ストアの債権の買取上限額を上昇させてもよい。また、例えば、決定部136は、判定部135により対象ストアのカテゴリの売上が下降トレンドであると判定された場合、対象ストアの債権の買取上限額を減少させてもよい。この場合、決定部136は、判定部135により対象ストアのメインカテゴリの売上が下降トレンドであると判定された場合、対象ストアの債権の買取上限額を減少させてもよい。
決定部136は、第1学習モデルを用いて予測した対象ストアによるネガティブ事象の発生確率と、第2学習モデルを用いて予測した対象ストアの売上の将来可能性とに基づいて、対象ストアの債権の買い取りに関する条件を決定する。決定部136は、対象ストアの債権が回収不能になる発生確率が低い程、対象ストアに有利な条件を決定する。決定部136は、対象ストアの退店の発生確率が低い程、対象ストアに有利な条件を決定する。
決定部136は、商取引サイトに出店するストアと、商取引サイトからの退店との関連性の特徴を学習した第1学習モデルを用いて、対象ストアの債権の買い取りに関する条件を決定する。決定部136は、対象ストアによるネガティブ事象の発生確率と、対象ストアの売上の将来可能性とに基づいて、対象ストアの将来債権の買い取りに関する条件を決定する。
決定部136は、推定部133により推定された対象ストアの退店確率に基づいて、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収態様を決定する。決定部136は、対象ストアの退店確率に基づいて、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収率を決定する。決定部136は、期間ごとの対象ストアの退店確率に基づいて、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収態様を決定する。
決定部136は、スコアが閾値以上となった学習モデルのうち、最も期間が短い学習モデルに対応する期間に基づいて、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収態様を決定する。決定部136は、スコアが閾値以上となった学習モデルのうち、最も期間が短い学習モデルに対応する期間を、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収期間に決定し、回収期間に応じて、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収率を決定する。
決定部136は、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収が所定の条件を満たす場合、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収態様を更新する。決定部136は、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収が遅延に関する条件を満たす場合、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収態様を更新する。決定部136は、更新された対象ストアの退店確率に基づいて、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収態様を更新する。
決定部136は、複数のストアの各々に関するストア情報に基づいて、複数のストアのうち、債権の買い取りの提案先となる提案先ストアを決定する。決定部136は、広告を出しているか否かに応じて、提案先ストアを決定する。決定部136は、広告を出していないストアを提案先ストアに決定する。
決定部136は、取扱商品に応じて、提案先ストアを決定する。決定部136は、取扱商品の数が所定の閾値未満のストアを提案先ストアに決定する。
決定部136は、商取引サイトに出店するストアと、当該ストアが売上増大のための施策を行った場合の売上の変化との関連性の特徴を学習した学習モデルを用いて、提案先ストアを決定する。決定部136は、ストアのストア情報を入力として、施策を行った場合の売上の変化を示すスコアを出力する学習モデルを用いて、提案先ストアを決定する。決定部136は、学習モデルが出力するスコアが所定の閾値以上であるストアを、提案先ストアに決定する。
(提供部137)
提供部137は、各種情報を提供する。提供部137は、通信部110を介して、外部の情報処理装へ各種情報を送信する。提供部137は、ユーザ端末10やストア装置20やウェブサーバ30へ各種情報を送信する。提供部137は、コンテンツをユーザ端末10へ送信する。
提供部137は、決定部136により決定された情報を提供する。提供部137は、判定部135により判定された情報を提供する。提供部137は、判定部135により生成された情報を提供する。提供部137は、分類部134により分類された情報を提供する。提供部137は、推定部133により推定された情報を提供する。
提供部137は、決定部136により決定された情報を、対象となるストアが利用するストア装置20へ送信する。提供部137は、決定部136により決定された条件を示す情報を提供する。提供部137は、決定部136により決定された買取上限額を示す情報を提供する。提供部137は、決定部136により決定された対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収態様を示す情報を提供する。提供部137は、決定部136により決定された提案先ストアに債権の買い取りを提案する情報を提供する。
〔3.処理手順〕
次に、図16~図22を用いて、実施形態に係る情報処理装置100が実行する情報処理の手順について説明する。図16~図22は、情報処理装置が実行する情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、図16について説明する。例えば、図16は、情報処理装置100が行うグループごとの債権の買い取りに関する条件の決定の一例を示す。図16では、情報処理装置100は、ネットワーク上の商取引サイトに出店する複数のストアの各々に関するストア情報に基づいて、複数のストアを複数のグループに分類する(ステップS101)。そして、情報処理装置100は、グループごとに、債権の買い取りに関する条件を決定する(ステップS102)。
次に、図17について説明する。例えば、図17は、情報処理装置100が行うモデルの学習及び学習したモデルを用いた処理の例を示す。図17では、情報処理装置100は、ネットワーク上の商取引サイトに出店するストアにより所定の期間内に生じる事象であって、商取引サイトにとってネガティブな事象であるネガティブ事象の発生確率を予測する学習モデルを学習する(ステップS201)。そして、情報処理装置100は、学習モデルを用いて予測した対象ストアによるネガティブ事象の発生確率に基づいて、対象ストアの債権の買い取りに関する条件を決定する(ステップS202)。
次に、図18について説明する。例えば、図18は、情報処理装置100が行う社会の経済状況に応じた債権の買い取りに関する条件の決定の例を示す。図18では、情報処理装置100は、ネットワーク上の商取引サイトに出店するストアにより生じる事象であって、商取引サイトにとってネガティブな事象であるネガティブ事象の発生数を、社会の経済状況を示す社会状況情報を用いて推定する(ステップS301)。そして、情報処理装置100は、推定された発生数に基づいて、債権の買い取りに関する条件を決定する(ステップS302)。
次に、図19について説明する。例えば、図19は、情報処理装置100が行う債権の買取上限額の決定の例を示す。図19では、情報処理装置100は、ネットワーク上の商取引サイトに出店するストアである対象ストアの過去の売上を示すストア売上情報を取得する(ステップS401)。また、情報処理装置100は、商取引サイトで取り扱われる商品のカテゴリごとの過去の売上を示すカテゴリ売上情報を取得する(ステップS402)。そして、情報処理装置100は、ストア売上情報が示す対象ストアの売上の傾向と、カテゴリ売上情報が示す対象ストアが取り扱う商品である取扱商品に対応するカテゴリの売上の傾向とに基づいて、対象ストアの債権の買取上限額を決定する(ステップS403)。
次に、図20について説明する。例えば、図20は、情報処理装置100が行う複数のモデルを用いた処理の例を示す。図20では、情報処理装置100は、ネットワーク上の商取引サイトに出店するストアにより生じる事象であって、商取引サイトにとってネガティブな事象であるネガティブ事象の発生確率を予測する第1学習モデルを取得する(ステップS501)。また、情報処理装置100は、商取引サイトに出店するストアの売上に関する将来可能性を予測する第2学習モデルを取得する(ステップS502)。そして、情報処理装置100は、第1学習モデルを用いて予測した対象ストアによるネガティブ事象の発生確率と、第2学習モデルを用いて予測した対象ストアの売上の将来可能性とに基づいて、対象ストアの債権の買い取りに関する条件を決定する(ステップS503)。
次に、図21について説明する。例えば、図21は、情報処理装置100が行う将来債権に対応する売掛金の回収態様の決定の例を示す。図21では、情報処理装置100は、ネットワーク上の商取引サイトに出店するストアである対象ストアが所定の期間後に商取引サイトから退店する確率である退店確率を推定する(ステップS601)。そして、情報処理装置100は、対象ストアの退店確率に基づいて、対象ストアの将来債権に対応する売掛金の回収態様を決定する(ステップS602)。
次に、図22について説明する。例えば、図22は、情報処理装置100が行う債権の買い取りの提案先の決定の例を示す。図22では、情報処理装置100は、ネットワーク上の商取引サイトに出店する複数のストアの各々に関するストア情報を取得する(ステップS701)。そして、情報処理装置100は、複数のストアの各々に関するストア情報に基づいて、複数のストアのうち、債権の買い取りの提案先となる提案先ストアを決定する(ステップS702)。
〔4.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、取得部131と、決定部136とを有する。取得部131は、ネットワーク上の商取引サイトに出店するストアにより生じる事象であって、商取引サイトにとってネガティブな事象であるネガティブ事象の発生確率を予測する第1学習モデルと、商取引サイトに出店するストアの売上に関する将来可能性を予測する第2学習モデルとを取得する。決定部136は、第1学習モデルを用いて予測した対象ストアによるネガティブ事象の発生確率と、第2学習モデルを用いて予測した対象ストアの売上の将来可能性とに基づいて、対象ストアの債権の買い取りに関する条件を決定する。
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、第1学習モデルを用いて予測した対象ストアによるネガティブ事象の発生確率と、第2学習モデルを用いて予測した対象ストアの売上の将来可能性とに基づいて、対象ストアの債権の買い取りに関する条件を決定することにより、決定した条件に応じた債権の買い取りを行うことができるため、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、ストアのストア情報を入力として、ネガティブ事象がストアにより生じる発生確率を示すスコアを出力する第1学習モデルを取得する。
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、ストアのストア情報を入力として、ネガティブ事象がストアにより生じる発生確率を示すスコアを出力する第1学習モデルを用いることにより、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、ストアのストア情報を入力として、ストアの売上に関する将来可能性を示すスコアを出力する第2学習モデルを取得する。
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、ストアのストア情報を入力として、ストアの売上に関する将来可能性を示すスコアを出力する第2学習モデルを用いることにより、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、ストアの債権が回収不能になる発生確率を予測する第1学習モデルを取得する。
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、ストアの債権が回収不能になる発生確率を予測する第1学習モデルを用いることにより、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。
また、実施形態に係る情報処理装置100において、決定部136は、対象ストアの債権が回収不能になる発生確率が低い程、対象ストアに有利な条件を決定する。
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ストアの債権が回収不能になる発生確率が低い程、対象ストアに有利な条件を決定することにより、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、商取引サイトからのストアの退店の発生確率を予測する第1学習モデルを取得する。
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、商取引サイトからのストアの退店の発生確率を予測する第1学習モデルを用いることにより、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。
また、実施形態に係る情報処理装置100において、決定部136は、対象ストアの退店の発生確率が低い程、対象ストアに有利な条件を決定する。
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ストアの退店の発生確率が低い程、対象ストアに有利な条件を決定することにより、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。
また、実施形態に係る情報処理装置100において、決定部136は、商取引サイトに出店するストアと、商取引サイトからの退店との関連性の特徴を学習した第1学習モデルを用いて、対象ストアの債権の買い取りに関する条件を決定する。
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、学習モデルを用いて、対象ストアの債権の買い取りに関する条件を決定することにより、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。
また、実施形態に係る情報処理装置100において、決定部136は、対象ストアによるネガティブ事象の発生確率と、対象ストアの売上の将来可能性とに基づいて、対象ストアの将来債権の買い取りに関する条件を決定する。
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ストアの将来債権の買い取りに関する条件を決定することにより、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。
また、実施形態に係る情報処理装置100において、決定部136は、対象ストアの将来債権の買取りの指標値を決定する。
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対対象ストアの将来債権の買取りの指標値を決定することにより、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。
また、実施形態に係る情報処理装置100において、決定部136は、対象ストアの指標値と、対象ストアの売上とに基づいて、対象ストアの将来債権の買取上限額を決定する。
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ストアの指標値と売上とに基づいて、対象ストアの買取上限額を決定することにより、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。
また、実施形態に係る情報処理装置100において、決定部136は、対象ストアの指標値と、対象ストアの売上とを乗算した値に基づいて、対象ストアの買取上限額を決定する。
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ストアの指標値と売上とを乗算した値に基づいて、対象ストアの買取上限額を決定することにより、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。
また、実施形態に係る情報処理装置100において、決定部136は、対象ストアの将来債権の買取り対象とする月数を指標値として決定する。
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ストアの将来債権の買取り対象とする月数を指標値として決定することにより、債権の買い取りに関する適切なサービスを提供可能にすることができる。
また、実施形態に係る情報処理装置100は、提供部137を有する。提供部137は、決定部136により決定された条件を示す情報を提供する。
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、条件を示す情報を提供することで、適切な情報提供を行うことができる。
〔5.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置100は、例えば図23に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図23は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
以上、本願の実施形態及び変形例のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
〔6.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。