JP2023075723A - 空調システム - Google Patents

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Naho Shirakawa
大介 松原
Daisuke Matsubara
聡司 峯澤
Satoshi Minesawa
拓也 古橋
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【課題】使用者が手動で温冷感を入力する必要なく、就寝時における温冷感の個人差を考慮に入れた空調が可能である空調システムを提供する。【解決手段】空調システムは、室内の空気調和を行う空調手段と、室内の人の皮膚温度、心拍数、呼吸数、体動の少なくともいずれかを含む生体情報を取得する生体情報取得手段と、人の睡眠中において生体情報取得手段が取得した生体情報に基づいて、人の生体情報の睡眠時安静値を設定する安静値設定手段と、人の睡眠中において生体情報取得手段が取得した生体情報の値と安静値設定手段により設定された睡眠時安静値との差に応じて、空調手段を制御する制御手段と、を備える。安静値設定手段は、一日のうちの同じ時間帯における人の就床から起床までを1回の睡眠とし、2回以上の睡眠における生体情報に基づいて、人の睡眠時安静値を設定する。【選択図】図3

Description

本開示は、空調システムに関するものである。
温冷感・快適感クレームを入力できる例えばリモコン等の入力装置と、室内の温度等の温熱要素についてコントロールして就寝前・睡眠中・起床後の異なる運転モードを、少なくとも1つ以上記憶している運転モード記憶部と、人体周囲の温熱環境を計測する温熱環境計測部と、温熱環境計測部で計測されたデータと温冷感・快適感クレームからの情報とを演算処理するマイクロコンピュータと、マイクロコンピュータからの命令によって空気調和機を制御する温熱環境制御部と、を具備し、就寝時の温冷感が所望のものになるように室内の温度等の温熱要素についてコントロールする空気調和機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平09-170797号公報
しかしながら、特許文献1に示されるような技術では、就寝時において温冷感の個人差を考慮に入れた空気調和機の制御を実現するために、リモコン等の入力装置に温冷感・快適感クレームを手動で入力する必要がある。
本開示は、このような課題を解決するためになされたものである。その目的は、使用者が手動で温冷感を入力する必要なく、就寝時における温冷感の個人差を考慮に入れた空調が可能であり、睡眠環境の温熱的快適性を向上できる空調システムを提供することにある。
本開示に係る空調システムは、室内の空気調和を行う空調手段と、前記室内の人の皮膚温度、心拍数、呼吸数、体動の少なくともいずれかを含む生体情報を取得する生体情報取得手段と、前記人の睡眠中において前記生体情報取得手段が取得した生体情報に基づいて、前記人の生体情報の睡眠時安静値を設定する安静値設定手段と、前記人の睡眠中において前記生体情報取得手段が取得した生体情報の値と前記安静値設定手段により設定された睡眠時安静値との差に応じて、前記空調手段を制御する制御手段と、を備え、前記安静値設定手段は、一日のうちの同じ時間帯における前記人の就床から起床までを1回の睡眠とし、2回以上の睡眠における生体情報に基づいて、前記人の睡眠時安静値を設定する。
本開示に係る空調システムによれば、使用者が手動で温冷感を入力する必要なく、就寝時における温冷感の個人差を考慮に入れた空調が可能であり、睡眠環境の温熱的快適性を向上できるという効果を奏する。
実施の形態1に係る空調システムが適用された寝室の構成を模式的に示す側面図である。 実施の形態1に係る空調システムが備える空気調和機の室内機の構成を模式的に示す断面図である。 実施の形態1に係る空調システムの制御系統の構成を示すブロック図である。 就床から起床までの睡眠状態の時間変化の一例を示す図である。 実施の形態1に係る空調システムにおける布団ずれの検出について説明する図である。 実施の形態1に係る空調システムにおける布団ずれの検出について説明する図である。 実施の形態1に係る空調システムの動作の一例を示すフロー図である。 実施の形態1に係る空調システムの動作の一例を示すフロー図である。
本開示に係る空調システムを実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。なお、本開示は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、各実施の形態の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、又は各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
実施の形態1.
図1から図8を参照しながら、本開示の実施の形態1について説明する。図1は空調システムが適用された寝室の構成を模式的に示す側面図である。図2は空調システムが備える空気調和機の室内機の構成を模式的に示す断面図である。図3は空調システムの制御系統の構成を示すブロック図である。図4は就床から起床までの睡眠状態の時間変化の一例を示す図である。図5及び図6は空調システムにおける布団ずれの検出について説明する図である。図7及び図8は空調システムの動作の一例を示すフロー図である。
この実施の形態に係る空調システムは、図1に示すように、空気調和機100を備えている。空気調和機100は、空気の温度を調節することで、寝室1の室内の空気調和を行う空調手段である。空気調和機100は、冷房運転及び暖房運転の一方又は両方を含む空調運転が可能である。また、空気調和機100は、除湿運転、加湿運転、送風運転のいずれか1つ以上の運転を可能としてもよい。
寝室1は、主に人が就寝するための部屋である。寝室1内には寝具3がある。図示の例では、寝具3は寝台であるベッドである。ただし、寝具3はベッドに限らず、他に例えば、寝室1の床に敷かれた布団等であってもよい。
空気調和機100は、室外機110及び室内機120を備えている。室外機110は、寝室1の室外である屋外2に設置されている。室内機120は、寝室1の室内に設置されている。室外機110と室内機120とは、図示しない冷媒配管で接続されている。室内機120は、室内の壁面又は天井面に設置されている。図示の例では、室内機120は、室内の壁面における天井に近い位置に設置されている。
次に、図2を参照しながら、この実施の形態の空気調和機100の室内機120の構成について説明する。同図に示すように、室内機120は、筐体121を備えている。筐体121は、中空箱状の部材である。筐体121は、例えば、横長で前面から下面にかけて斜めに切り欠かれた略直方体状に形成されている。
筐体121の上面部には、吸込口122が形成されている。吸込口122は、外部から筐体121の内部に空気を取り込むための開口である。筐体121の下面には、吹出口123が形成されている。吹出口123は、筐体121の内部から外部へと空気を排出するための開口である。筐体121の前面側は、前面パネル129で覆われている。
筐体121の内部には、吸込口122から吹出口123へと通じる風路が形成されている。吸込口122には、プレフィルタ128が設置されている。プレフィルタ128は、吸込口122から筐体121の内部へと入る空気から、比較的大きなごみ、塵、埃等を取り除くためのものである。
前述した風路におけるプレフィルタ128の風下側には、熱交換器124が設置されている。熱交換器124は、前述の風路を流れる空気と熱交換を行って、前述の風路を流れる空気を加熱又は冷却する。空気を加熱するか冷却するかは、空気調和機100が暖房運転であるか冷房運転であるかによる。
筐体121の内部には、ドレンパン127が設けられている。ドレンパン127は、熱交換器124の下方に配置されている。ドレンパン127は、熱交換器124のフィンの表面で生じた凝縮水を受けるためのものである。
前述した風路における熱交換器124の風下側には、送風ファン125が設置されている。送風ファン125は、吸込口122から吹出口123へと向かう空気流を、前述の風路中に生成するためのものである。
吹出口123には、ルーバ126が設けられている。ルーバ126は、吹出口123から吹き出す空気の吹き出し角度を調整するためのものである。図2の断面図では、ルーバ126として、上下風向板が表れている。ルーバ126の上下風向板は、筐体121の前面側から見て、手前側と奥側とに設置されている。また、手前側と奥側の各上下風向板は、それぞれ左右に分割されている。そして、ルーバ126の上下風向板の向きを変えることで、室内機120は、送風方向を上下に変更可能である。
また、ここでは図示が省略されているが、ルーバ126は、左右風向板も備えている。左右風向板は、吹出口123から吹き出す空気の左右方向の吹き出し角度を調整するためのものである。
送風ファン125が動作すると、吸込口122から吹出口123へと向かう空気流が前述の風路中に生成され、吸込口122から空気が吸い込まれ、吹出口123から空気が吹き出される。吸込口122から吸い込まれた空気は、筐体121内部の前述した風路を、プレフィルタ128、熱交換器124、送風ファン125の順に通過する空気流となり、吹出口123から吹き出す。この際、送風ファン125の風下側に配置されたルーバ126の上下風向板及び左右風向板により、吹出口123から吹き出される風の方向すなわち送風方向が調整される。
以上のように構成された空気調和機100の室内機120は、寝室1内に送風する。そして、室内機120は、送風する気流の温度及び風向を変更可能である。空気調和機100は、寝室1内の室温が設定温度になるように空気調和を行う。設定温度は、例えば、空気調和機100の図示しないリモートコントローラ等への操作により設定される。
次に、図3も参照しながら、この実施の形態に係る空調システムの構成について説明を続ける。この実施の形態に係る空調システムは、制御装置200を備えている。制御装置200は、例えばマイクロコンピュータ等を備えた処理回路により構成されている。制御装置200がマイクロコンピュータを備えている場合、制御装置200は、図示しないプロセッサ及びメモリを備えている。メモリには、制御用のプログラムが記憶されている。プロセッサは、メモリに記憶されているプログラムを読み出して実行する。
プロセッサが制御用のプログラムを実行することで、制御装置200は予め設定された処理を実行して空気調和機100の動作を制御する。また、特に、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することで、後述する情報取得部210、睡眠状態検出部220、安静値設定部221、季節変動出力部222、推奨情報出力部223、布団ずれ検出部224、空調制御部231及び報知制御部232の各部の機能が実現される。
なお、制御装置200の機能を実現する処理回路は、例えば、専用ハードウェアとして形成されていてもよい。また、処理回路は、その一部が専用ハードウェアとして形成され、かつ、さらにプロセッサ及びメモリを備えていてもよい。一部が少なくとも1つの専用ハードウェアである処理回路には、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又はこれらを組み合わせたものが該当する。
プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータあるいはDSPともいう。メモリには、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM及びEEPROM等の不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、又は磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク及びDVD等が該当する。
処理回路が少なくとも1つのプロセッサ及び少なくとも1つのメモリを備える場合、制御装置200の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアはプログラムとして記述され、メモリに格納される。前述したように、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、予め設定された処理を実行して制御装置200の機能を実現する。
このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって、制御装置200の機能を実現することができる。なお、制御装置200は、空気調和機100に設けられてもよいし、空気調和機100の外部に設けられてもよい。また、空気調和機100は、単一の制御装置200により動作が制御される構成に限定されるものではない。空気調和機100は、複数の装置が連携することで動作を制御されてもよい。
制御装置200は、通信部201、記憶部202、情報取得部210、睡眠状態検出部220、安静値設定部221、季節変動出力部222、推奨情報出力部223、布団ずれ検出部224、空調制御部231及び報知制御部232を備えている。通信部201は、制御装置200が空調システムの外部と通信を行うための通信モジュールである。通信部201による通信は、有線方式、無線方式のいずれであってもよい。通信部201による通信には、既存の通信規格を利用してもよい。
例えば、図1に示すように、寝具3の上にはスマートフォン30が置かれている。スマートフォン30は、空調システムの外部機器の一例である。スマートフォン30は、図示しない加速度センサ等のセンサ類を備えている。スマートフォン30は、加速度センサの検出結果を制御装置200に送信する。通信部201は、こうしてスマートフォン30から送信された加速度センサの検出結果を受信可能である。なお、スマートフォン30と制御装置200とは、赤外線通信、近距離無線通信等を用いて直接に(Peer-to-Peerで)通信してもよいし、インターネット、家庭内LAN等の通信ネットワークを介して通信してもよい。また、スマートフォン30と制御装置200とは、図示しないホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)を介して情報をやり取りしてもよい。
情報取得部210は情報源から、必要な情報を取得する。ここで説明する構成例では、情報取得部210の情報源として、表面温度センサ21、室温センサ22、外気温センサ23、スマートフォン30がある。室温センサ22は、寝室1内の室温を検出するセンサである。外気温センサ23は、屋外2の外気温を検出するセンサである。
表面温度センサ21は、例えば、図1に示すように、空気調和機100の室内機120に設けられている。表面温度センサ21は、例えば、一方向に並べた複数のサーモパイルを備えている。複数のサーモパイルのそれぞれは、赤外線の受光及び温度の検出を個別に実行可能な素子を有している。そして、表面温度センサ21は、複数のサーモパイルの前述の一方向と直交する方向に向きを変えることができる。このようにすることで、表面温度センサ21は、一方向に並んだ複数のサーモパイルのそれぞれを走査させて、予め設定された対象範囲内について表面温度を検出することができる。この対象範囲は、寝室1内の全体をカバーすることが望ましい。
表面温度センサ21は、サーモパイルに代えて、SOI(Silicon on Insulator)ダイオード方式の非冷却赤外線イメージセンサを備えていてもよい。SOIダイオード方式の場合、センサ部にシリコンダイオードを使用しているため、シリコン半導体ラインのみで製造可能であり、生産コストが安いというメリットがある。
表面温度センサ21は、このような構成により、前述した対象範囲内を走査して当該範囲内の表面温度分布を非接触で取得する。表面温度センサ21の検出結果、すなわち、表面温度センサ21により取得した表面温度分布データを、制御装置200等で処理することで、例えば背景との温度差から、室内における人を含む熱源の有無及びその位置、人体の表面皮膚温度、人の身体の部位(肌の露出部と非露出部、頭部等)等を検出することができる。また、表面温度センサ21の検出結果に基づいて、室内の人の体感温度も得ることができる。この場合、肌を露出している人体ほど体感温度を検出しやすい。さらに、表面温度センサ21により取得した表面温度分布データを、制御装置200等で処理することで、寝室1内の人の位置及び姿勢も検出できる。そして、検出された寝室1内の人の位置及び姿勢から、人が寝具3で寝ているか否かについても検出できる。
情報取得部210は、表面温度センサ21、室温センサ22及び外気温センサ23のそれぞれから情報を取得する。また、情報取得部210は、通信部201が受信したスマートフォン30の加速度センサの検出結果についても取得する。
情報取得部210は、寝室1内の人の生体情報を取得する生体情報取得手段である。情報取得部210が取得する生体情報には、寝室1内の人の皮膚温度、心拍数、呼吸数、体動の少なくともいずれかが含まれている。例えば、図1に示すようにスマートフォン30が寝具3の上に置かれている場合、寝具3で寝ている人の動きに伴って寝具3が振動し、スマートフォン30も振動する。スマートフォン30の加速度センサは、このような寝ている人の体動に伴う寝具3の振動等の動きを検出する。すなわち、この場合、生体情報取得手段である情報取得部210が取得する生体情報には、寝室1内の人の体動が含まれる。
また、前述したように、表面温度センサ21により人体の皮膚温度を検出可能である。すなわち、この場合、生体情報取得手段である情報取得部210が取得する生体情報には、寝室1内の人の皮膚温度が含まれる。生体情報取得手段である情報取得部210が取得する生体情報に、寝室1内の人の心拍数、呼吸数が含まれる場合、空調システムは、心拍検出用センサ又は呼吸検出用センサとして、例えば、準ミリ波・ミリ波レーダー応用センサを備えている。そして、心臓の鼓動、呼吸時の肺の収縮による胸部の動き等をセンサにより検出することで、寝室1内の人の心拍数、呼吸数を非接触で取得できる。
記憶部202は、情報取得部210が取得した生体情報を時系列で記憶する。睡眠状態検出部220は、記憶部202に記憶されている生体情報、すなわち、情報取得部210が取得した生体情報に基づいて、寝室1内の人の睡眠状態を検出する。図4は、睡眠を開始してから起床するまでの睡眠の深さを示す睡眠深度と体動との関係を示している。同図において、体動を示す縦線の高さは体動の大きさを示しており、高い縦線は大きな体動を示す。
同図に示すように、人が睡眠を開始してから次に目覚めるまでの間には、睡眠深度1、2、3、4の順に睡眠が深くなるように移行し、その後、睡眠深度3、2、1、REM睡眠へと移行するという睡眠サイクルが通常約90分周期で繰り返される。睡眠前半は眠りが深く、気流や温湿度など外的な刺激に比較的鈍感である。一方、睡眠後半は眠りが浅くなり、睡眠深度3、4になることがあまりなく、外的な刺激に反応しやすくなる。
一般に睡眠が深いほど体動が少なくなるため、体動の頻度から睡眠状態を推定することができる。例えば、体動を検出した時刻を記憶部202に記憶しておき、睡眠状態検出部220は、過去の一定時間に発生した体動の合計回数と睡眠状態を判別するための基準回数とを比較し、比較結果から睡眠状態を推定する。あるいは、体動が検出された時間間隔、すなわち体動を検出してから次に体動を検出するまでの時間を基準回数と比較し、比較結果から睡眠状態を推定してもよい。また、例えば、表面温度センサ21により検出された寝室1内の人の位置及び姿勢を用いる等、その他の方法で睡眠状態を推定してもよい。このような睡眠状態検出部220により、寝室1内の人の就床時刻及び起床時刻を推定可能である。
安静値設定部221は、人の睡眠中において生体情報取得手段である情報取得部210が取得した生体情報に基づいて、当該人の生体情報の睡眠時安静値を設定する。前述したように、記憶部202は、情報取得部210が取得した生体情報を時系列で記憶している。安静値設定部221は、睡眠状態検出部220により推定された就床時刻及び起床時刻を用いて、記憶部202に記憶されている生体情報から人の睡眠中における生体情報を抽出する。そして、安静値設定部221は、抽出された睡眠中の生体情報の値の例えば平均値を算出することで、当該人の生体情報の睡眠時安静値を設定する。
この際、安静値設定部221は、2回以上の睡眠における生体情報に基づいて、睡眠時安静値を設定する。すなわち、安静値設定部221は、2回以上の睡眠中の生体情報の値の例えば平均値を算出することで、当該人の生体情報の睡眠時安静値を設定する。ここで、この実施形態に係る空調システムにおいては、一日のうちの同じ時間帯における人の就床から起床までを1回の睡眠としている。通常、この時間帯は夜間時間帯である。この場合、安静値設定部221は、2夜以上の睡眠における生体情報に基づいて、睡眠時安静値を設定する。
例えば、安静値設定部221は、睡眠状態検出部220により過去に推定された就床時刻及び起床時刻に基づいて、睡眠時間帯を特定する。この特定した睡眠時間帯が前述した「一日のうちの同じ時間帯」に相当する。そして、安静値設定部221は、特定した睡眠時間帯における就床から起床までを1回の睡眠とする。また、睡眠時間帯を使用者がスマートフォン30等を操作して入力できるようにしてもよい。
なお、睡眠時安静値は、一年を通じて常に同じになるとは限らず季節変動することも考えられる。そこで、例えば一ヶ月ごと、季節ごと等の一定期間ごとに生体情報の平均値を算出して睡眠時安静値を設定してもよい。
また、睡眠時安静値が季節変動する場合、睡眠時安静値と室温及び外気温の一方又は両方との間に相関が見られる可能性が考えられる。そこで、安静値設定部221は、室温センサ22により検出された室温、及び、外気温センサ23により検出された外気温の一方又は両方に応じて睡眠時安静値を設定してもよい。この場合、安静値設定部221は、例えば、学習済モデル記憶部と推論部とを備えている。
学習済モデル記憶部には、学習済モデルが記憶されている。学習済モデルは、室温及び外気温の一方又は両方が含まれる入力データから睡眠時安静値を推論するためのものである。学習済モデルは、過去の室温及び外気温の一方又は両方と睡眠時安静値とが含まれる学習用データを用いた機械学習により予め生成される。例えば、教師あり学習等の公知のアルゴリズムを用いた機械学習により予め生成される。学習済モデルを生成する際の学習アルゴリズムには、教師あり学習等の公知のアルゴリズムを用いることができる。教師あり学習とは、入力と結果のデータの組を与えることで、それらの学習用データにある特徴を学習し、入力から結果を推論する手法である。
推論部は、学習済モデル記憶部に記憶されている学習済モデルを用いて、室温センサ22により検出された室温、及び、外気温センサ23により検出された外気温の一方又は両方を含む入力データから、睡眠時安静値を推論する。推論部は、室温及び外気温の少なくとも一方を含む入力データを学習済モデルに入力することで、入力データから推論される睡眠時安静値を出力することができる。そして、安静値設定部221は、推論部からの出力値を睡眠時安静値に設定する。
空調制御部231は、前述した空調手段である空気調和機100を制御する制御手段である。空気調和機100は、図示しないリモートコントローラ(リモコン)である。使用者は、リモコンを操作することで、室内機120の電源のON/OFF、運転モード、風向、風量等の設定、選択された運転モードにおける設定温度の変更等を行うことができる。また、リモコンには、使用者に対し各種の情報を表示するための液晶ディスプレイ、LEDランプ、音声メッセージ等を鳴動可能なスピーカ等が備えられている。
空調制御部231は、リモコンに対する操作に応じて空気調和機100を制御する。例えば、空調制御部231は、室温センサ22により検出される室温が設定温度になるように空気調和機100を動作させる。
また、この実施形態に係る空調システムにおいては、空調制御部231は、情報取得部210が取得した生体情報の値と安静値設定部221により設定された睡眠時安静値とを用いて、空気調和機100を制御する。より詳しくは、空調制御部231は、情報取得部210が取得した生体情報の現在値と安静値設定部221により設定された睡眠時安静値との差に応じて、空気調和機100を制御する。
例えば、生体情報が心拍数の場合、一般に室温が高いと心拍数が大きくなり、室温が低いと心拍数が小さくなることが知られている。心拍数の現在値が睡眠時安静値より大きい場合、当該人は暑いと感じている可能性がある。そこで、例えば、空気調和機100が冷房運転中に、心拍数の現在値が睡眠時安静値より大きく、かつ、現在値と睡眠時安静値との差の絶対値が制御判定基準値以上である場合、空調制御部231は、空気調和機100の設定温度を下げるよう制御する。また、逆に心拍数の現在値が睡眠時安静値より小さい場合、当該人は寒いと感じている可能性がある。そこで、例えば、空気調和機100が暖房運転中に、心拍数の現在値が睡眠時安静値より小さく、かつ、現在値と睡眠時安静値との差の絶対値が制御判定基準値以上である場合、空調制御部231は、空気調和機100の設定温度を上げるよう制御する。
このような空調システムによれば、安静値設定部221により人の睡眠中に取得した生体情報に基づいて、生体情報の睡眠時安静値が設定される。そして、空調制御部231は、睡眠中における生体情報の現在値と安静値設定手段により設定された睡眠時安静値との差に応じて、空気調和機100を制御する。このため、使用者が手動で温冷感を入力する必要なく、就寝時における温冷感の個人差を考慮に入れた空調が可能であり、睡眠環境の温熱的快適性を向上できる。この際、一日のうちの同じ睡眠時間帯における人の就床から起床までを1回の睡眠として、2回以上の睡眠における生体情報に基づいて睡眠時安静値が設定される。このため、睡眠時安静値の設定時に体調不良等の偶然性に左右され難くすることができるため、温冷感の個人差をより正確に空気調和機100の制御に反映できる。
報知制御部232は、寝室1内の人の睡眠中において生体情報の現在値と睡眠時安静値との差が、予め設定された異常判定基準値以上となった場合に、空気調和機100を制御して、異常な生体情報が検出された旨を寝室1内の人等に通知させてもよい。この場合、報知制御部232及び空気調和機100は、人の睡眠中において情報取得部210が取得した生体情報の値と安静値設定部221により設定された睡眠時安静値との差が、予め設定された基準値以上となった場合に通知する通知手段を構成している。また、報知制御部232は、通信部201を介してスマートフォン30に通知信号を送信し、スマートフォン30から異常な生体情報が検出された旨を通知させてもよい。
図3に示すように、空調システムの制御装置200は、季節変動出力部222を備えてもよい。季節変動出力部222は、情報取得部210が取得した生体情報に基づいて、当該人の生体情報の季節変動を出力する。季節変動出力部222は、記憶部202に記憶されている生体情報の時系列データから、例えば1週間ないし2週間程度の期間の移動平均を算出し、算出した移動平均を季節変動として出力する。
そして、空調制御部231は、さらに季節変動出力部222により出力された生体情報の季節変動に応じて、空気調和機100を制御する。例えば、季節変動として心拍数が増加する傾向にあるとき、寝室1内の人が暑いと感じ始めている時季であると考えられる。そこで、空調制御部231は、就床時刻よりも前に寝室1内を冷房しておく予冷を行うように空気調和機100を制御する。また、季節変動として心拍数が減少する傾向にあるとき、寝室1内の人が寒いと感じ始めている時季であると考えられる。そこで、空調制御部231は、就床時刻よりも前に寝室1内を暖房しておく予暖を行うように空気調和機100を制御する。なお、就床時刻は、例えば、前述したように睡眠状態検出部220により推定したものが使用できる。このようにすることで、温冷感の個人差を反映して、季節に応じた空気調和機100の制御を行うことができる。
また、空調システムの制御装置200は、推奨情報出力部223を備えてもよい。推奨情報出力部223は、季節変動出力部222により出力された生体情報の季節変動に基づいて、睡眠時の寝具及び服装の一方又は両方についての推奨情報を出力する。前述したように、季節変動として心拍数が増加する傾向にあるとき、寝室1内の人が暑いと感じ始めている時季であると考えられる。そこで、推奨情報出力部223は、睡眠時の寝具について、例えば、毛布を使用しない、あるいは、掛布団を薄くすることを推奨する推奨情報を出力する。また、推奨情報出力部223は、睡眠時の服装について、例えば、春夏用の寝間着を着用することを推奨する推奨情報を出力する。一方、季節変動として心拍数が減少する傾向にあるとき、寝室1内の人が寒いと感じ始めている時季であると考えられる。そこで、推奨情報出力部223は、睡眠時の寝具について、例えば、毛布を使用する、あるいは、掛布団を厚くすることを推奨する推奨情報を出力する。また、推奨情報出力部223は、睡眠時の服装について、例えば、秋冬用の寝間着を着用することを推奨する推奨情報を出力する。
報知制御部232は、空気調和機100を制御して、推奨情報出力部223から出力された推奨情報を、寝室1内の人に報知させる。例えば、報知制御部232は、空気調和機100のリモコンの液晶ディスプレイに、推奨情報を表示させる。また、報知制御部232は、通信部201を介して推奨情報をスマートフォン30に送信し、スマートフォン30から推奨情報を報知させてもよい。このようにすることで、温冷感の個人差を反映して、季節に応じた寝具、寝間着についてアドバイスし、快適性の向上を図ることができる。
図3に示すように、空調システムの制御装置200は、布団ずれ検出部224を備えてもよい。布団ずれ検出部224を備える場合、情報取得部210が取得する生体情報には、寝室1内の人の皮膚温度が少なくとも含まれている。そして、布団ずれ検出部224は、情報取得部210により取得された生体情報に含まれる皮膚温度に基づいて、布団ずれの発生を検出する。
この布団ずれの発生の検出について、図5及び図6の例を参照しながら説明する。布団ずれ検出部224は、情報取得部210により取得された寝室1内の人の皮膚温度を用いて、寝具3で就寝している人の体が布団から露出している面積を求める。図5及び図6において、網掛けは表面温度センサ21により検出された表面温度が高い領域を示している。また、網掛けが濃いほど検出された表面温度が高いことを示している。濃い網掛け部は、寝具3で就寝している人の皮膚温度が検出された領域である。当該領域は、人の頭部、胴体等のうち布団から露出している部分に相当する。薄い網掛け部は、寝具3で就寝している人の皮膚温度よりは低いが、周囲の寝具3の表面温度よりは高い温度が検出された領域である。当該領域は、人の呼気、あるいは、人の手足の一部等のうち布団から露出している部分に相当する。
図5は、就寝直後の状態である。図6は、就寝中に布団ずれが発生した状態である。このように、布団ずれが発生すると寝具3で就寝している人の体が布団から露出している面積が増加する。そこで、布団ずれ検出部224は、寝具3で就寝している人の体が布団から露出している面積の時間変化から布団ずれの発生を検出する。例えば、人の体が布団から露出している面積が就寝開始時よりも一定以上増加した場合に、布団ずれの発生を検出する。
制御装置200が布団ずれ検出部224を備える場合、空調制御部231は、布団ずれ検出部224により布団ずれの発生が検出された場合に、空気調和機100の制御を変更してもよい。例えば、布団ずれが発生すると人の体が冷えやすくなる。そこで、空調制御部231は、布団ずれ検出部224により布団ずれの発生が検出された場合に、空気調和機100の冷房又は暖房の設定温度を上げるように制御してもよい。
また、布団ずれ検出部224により布団ずれの発生が検出された場合、空調制御部231は、人の皮膚温度を確認して空気調和機100の制御内容を決定してもよい。この場合、例えば、布団ずれ検出部224により布団ずれの発生が検出された場合、情報取得部210により取得された皮膚温度が低下しているか否かを空調制御部231は確認する。そして、皮膚温度が低下していれば、布団ずれの発生により就寝している人が寒く感じている可能性があるとして、空調制御部231は、空気調和機100の冷房又は暖房の設定温度を上げるように制御する。一方、皮膚温度が低下していなければ、空調制御部231は、空気調和機100について現状の制御を継続する。
また、報知制御部232は、布団ずれ検出部224により布団ずれの発生が検出された場合に、空気調和機100を制御して、布団ずれの発生を寝室1内の人に通知させてもよい。例えば、報知制御部232は、空気調和機100のリモコンの液晶ディスプレイに布団の状態の確認を促すメッセージ等を表示させる。この場合、報知制御部232及び空気調和機100は、布団ずれ検出部224により布団ずれの発生が検出された場合に通知する通知手段を構成している。また、報知制御部232は、通信部201を介してスマートフォン30に通知信号を送信し、スマートフォン30から布団ずれの発生を通知させてもよい。
通信部201は、記憶部202に記憶されている生体情報、すなわち、情報取得部210が取得した生体情報をシステム外部、例えば、スマートフォン30等に送信してもよい。特に、通信部201は、人の起床時に情報取得部210が取得した生体情報を外部のスマートフォン30等に送信してもよい。人が起床したか否かは、例えば、睡眠状態検出部220の検出結果から判定できる。この場合、通信部201は、人の起床時に情報取得部210が取得した生体情報を外部に送信する送信手段を構成している。
通信部201は、例えば、起床時の人の皮膚温度をスマートフォン30に送信する。このようにすることで、起床時の体温を自動的に測定し、スマートフォン30で確認できる。また、スマートフォン30等にインストールされた健康管理アプリケーション等により、容易に日々の健康管理を行うことができるようになる。また、例えばメッセンジャーアプリケーション等を介して、学校、幼稚園、保育園等に生徒、児童、園児の登校、登園前の体温を容易に連絡できる。
次に、図7及び図8のフロー図を参照しながら、以上のように構成された空調システムの動作の一例について説明する。図7及び図8は合わせて1つの動作フローを図示している。まず、ステップS1において、情報取得部210は、室温センサ22、外気温センサ23により検出された環境データを取得する。取得された環境データは記憶部202に記憶される。なお、環境データについては、常時測定し、一日の最高気温、最低気温を記録しておく。また、空調制御部231は、必要に応じて、あるいは、設定内容に応じて、寝室1内を予冷、予暖するように空気調和機100を制御する。
ステップS1の後、寝室1内の人が就床すると(ステップS2)、ステップS3において、情報取得部210は、表面温度センサ21、スマートフォン30(の加速度センサ)、心拍検出用センサ等で検出された生体情報を取得する。続くステップS4において、記憶部202は、ステップS3で取得された生体情報を、睡眠に入る前の覚醒時の値として記憶する。また、情報取得部210は、過去の例えば1週間分の生体情報(心拍数等)の値から覚醒時平均値を算出する。記憶部202は、算出された覚醒時平均値を記憶する。ステップS4の後、制御装置200は次にステップS5の処理を行う。
ステップS5においては、睡眠状態検出部220は、過去の生体情報に基づいて通常の就床時刻を特定する。記憶部202は、特定された通常の就床時刻を記憶する。なお、通常の就床時刻は、スマートフォン30等を用いて使用者が登録してもよい。この通常の就床時刻に合わせて、空気調和機100は事前に予冷、予暖し、寝室1内を睡眠に適した室温にしておく。予冷、予暖時の設定温度は、空気調和機100の既定の設定温度でもよいし、室温センサ22及び外気温センサ23の検出結果から空調制御部231が決定してもよい。特に季節の変わり目で、空気調和機100が運転されていない期間が続いた場合、報知制御部232は、空気調和機100の使用が好ましいタイミングをスマートフォン30等を通じて通知してもよい。また、一時的に異常に暑い日、寒い日である場合等も同様に、スマートフォン30等を通じて通知してもよい。
続くステップS6において、空調制御部231は、情報取得部210により取得された心拍数の現在値がステップS4で算出した覚醒時平均値より大きいか否かを判定する。心拍数の現在値が覚醒時平均値より大きい場合、制御装置200は次にステップS7の処理を行う。ステップS7においては、空調制御部231は、冷房の設定温度を下げるよう空気調和機100を制御する。ステップS7の後、制御装置200はステップS6に戻って処理を継続する。一方、ステップS6で心拍数の現在値が覚醒時平均値より大きくない場合、制御装置200は次にステップS8の処理を行う。
ステップS8においては、空調制御部231は、情報取得部210により取得された心拍数の現在値が、基準値より大きいか否かを判定する。この際の基準値は、安静値設定部221により設定された睡眠時安静値に前述した制御判定基準値を加えた値に設定される。心拍数の現在値がこのような基準値より大きい場合、制御装置200は次にステップS9の処理を行う。
ステップS9においては、報知制御部232は、情報取得部210により取得された心拍数の現在値が、前述した異常判定基準値より大きいか否かを判定する。なお、異常判定基準値は、睡眠時安静値に前述した制御判定基準値を加えた値よりも大きな値に設定される。心拍数の現在値が異常判定基準値より大きい場合、制御装置200は次にステップS10の処理を行う。ステップS10においては、報知制御部232は、例えば、睡眠している人の同居家族等のスマートフォン30に通知信号を送信し、異常な生体情報が検出された旨を同居家族に通知させる。ステップS10の後、制御装置200は次にステップS12の処理を行う。
一方、心拍数の現在値が異常判定基準値より大きくない場合、制御装置200は次にステップS11の処理を行う。ステップS11においては、空調制御部231は、冷房の設定温度を下げるよう空気調和機100を制御する。ステップS10及びステップS11の各ステップの後、制御装置200は次にステップS12の処理を行う。また、ステップS8で心拍数の現在値が基準値より大きくない場合も、制御装置200は次にステップS12の処理を行う。
図8に示すステップS12においては、布団ずれ検出部224は、就寝者の体の露出面積の変化を確認し、布団ずれが発生しているか否かを判定する。布団ずれが発生している場合、制御装置200は次にステップS13の処理を行う。ステップS13においては、報知制御部232は、情報取得部210により取得された皮膚温度が低下しているか否かを判定する。皮膚温度が低下している場合、制御装置200は次にステップS14の処理を行う。
ステップS14においては、報知制御部232は、例えば、睡眠している人の同居家族等のスマートフォン30に通知信号を送信し、布団ずれが発生している旨を同居家族に通知させる。ステップS14の後、制御装置200はステップS12に戻って処理を継続する。一方、ステップS13で皮膚温度が低下していない場合、ステップS15で空調制御部231は、寝冷えを抑制するために冷房の設定温度を上げるよう空気調和機100を制御する。ステップS15の後、制御装置200は次にステップS16の処理を行う。また、ステップS12で布団ずれが発生していない場合も、制御装置200は次にステップS16の処理を行う。
ステップS16においては、空調制御部231は、例えばリモコン操作、オフタイマー設定等により運転終了するか、又は、睡眠状態検出部220により睡眠者の起床が検出されたかを判定する。運転終了しない場合であり、かつ、起床も検出されない場合には、制御装置200は図7のステップS8に戻って処理を継続する。一方、運転終了する場合、又は、起床が検出された場合、制御装置200は次にステップS17の処理を行う。
ステップS17においては、空調制御部231は、空気調和機100の冷房運転を停止させる。続くステップS18において、安静値設定部221は、睡眠中において情報取得部210が取得した生体情報の心拍数に基づいて、心拍数の睡眠時安静値を設定する。この際、安静値設定部221は記憶部202に記憶されている過去の心拍数データについても参照し、一日のうちの同じ睡眠時間帯における就床から起床までを1回の睡眠とした場合に、2回以上の睡眠における心拍数の平均値を算出することで睡眠時安静値を設定する。
また、ステップS18においては、情報取得部210は、表面温度センサ21の検出結果から起床時の皮膚温度を取得する。そして、通信部201は、取得した起床時の皮膚温度を外部のスマートフォン30等に送信する。ステップS18の後、制御装置200は次にステップS19の処理を行う。
ステップS19においては、季節変動出力部222は、情報取得部210が取得した生体情報の心拍数の移動平均を算出し、心拍数の季節変動を出力する。また、季節変動出力部222は、情報取得部210が取得した室温の移動平均を算出し、室温の季節変動を出力してもよい。そして、推奨情報出力部223は、季節変動出力部222により出力された心拍数及び室温の季節変動が増加傾向にあるか否かを判定する。心拍数及び室温の季節変動が増加傾向にある場合、制御装置200は次にステップS20の処理を行う。
ステップS20においては、推奨情報出力部223は、寝室1内の人が暑いと感じ始めている時季であるとして、睡眠時の寝具の量を少なくすること等を推奨する推奨情報を出力する。そして、報知制御部232により、スマートフォン30等を通じて推奨情報が寝室1内の人に報知される。ステップS20の処理が完了すると、一連の動作は終了となる。また、ステップS19で心拍数及び室温の季節変動が増加傾向にない場合も、一連の動作は終了となる。
以上のように構成された空調システムによれば、年間通して変動する外気温、室温等の環境、心拍数等の生体情報を基に、季節に応じた冷暖房を個人差を考慮に入れた上で行うことができる。また、季節に応じた寝具、寝間着についても、個人差を考慮に入れてアドバイスできる。このため、夏は寝冷えを防止するとともに、温度調節の難しい春、秋の中間期、及び、一時的に平年とは大きく異なる気温となった日等にも対応した睡眠環境を提供することが可能である。
次に、この実施形態に係る空調システムの変形例について説明する。空調システムは、空調手段である空気調和機100を複数有していてもよい。例えば、家屋の複数の部屋のそれぞれに空気調和機100を設置し、各部屋にある複数の空気調和機100が空調システムに含まれるようにしてもよい。この場合、空気調和機100が設置された各部屋のそれぞれに表面温度センサ21等が設けられることになる。この場合、情報取得部210は、各部屋の表面温度センサ21の検出結果のそれぞれを取得する。したがって、前述した生体情報取得手段は、複数の空調手段のそれぞれに対応して設けられる。そして、空調制御部231は、各部屋の空気調和機100のそれぞれを、空気調和機100に対応する生体情報取得手段により取得された生体情報を用いて制御する。
家族が同居している家屋においては、それぞれの家族が就寝する部屋は予め決められて固定されていることが一般的である。すなわち、各部屋での就寝者は固定されている。換言すれば、複数の空気調和機100のそれぞれに対して、就寝時にその空気調和機100を使用する者が対応付けられている。そして、この変形例においては、検出された生体情報が異常であった場合に通知する通知対象者が、各部屋つまり複数の空気調和機100のそれぞれに対して設定されている。この場合、通知対象者毎に通知に用いる機器等も設定される。例えば、通知対象者が所持するスマートフォン30、通知対象者が普段滞在している部屋の空気調和機100のリモコン等が、通知に用いる機器等に相当する。
このようにすることで、複数の空気調和機100及び生体情報取得手段を仲介として、各部屋での就寝者と通知対象者とが対応付けられることになる。そして、この変形例においては、報知制御部232は、睡眠時安静値との差が異常判定基準値以上となる値の生体情報を取得した生体情報取得手段に対応した空調手段に対して設定された通知対象者に通知するように、空調制御部231、スマートフォン30等に通知信号を送信する。したがって、各部屋での就寝者に対応付けられた通知対象者に通知が行われる。
このような変形例によれば、ある部屋での就寝者の生体情報に異常が検出された場合に、当該就寝者以外の予め設定された通知対象者に通知することができる。例えば、子供部屋で就寝している子供の生体情報に異常が検出された場合に、居間にいる両親等に通知することができる。したがって、生体情報の異常に対して同居家族等の対処を促すことが可能である。なお、このような通知対象者への通知は、生体情報の異常検出時だけでなく布団ずれ検出部224により布団ずれが検出された場合に行ってもよい。
1 寝室
2 屋外
3 寝具
21 表面温度センサ
22 室温センサ
23 外気温センサ
30 スマートフォン
100 空気調和機
110 室外機
120 室内機
121 筐体
122 吸込口
123 吹出口
124 熱交換器
125 送風ファン
126 ルーバ
127 ドレンパン
128 プレフィルタ
129 前面パネル
200 制御装置
201 通信部
202 記憶部
210 情報取得部
220 睡眠状態検出部
221 安静値設定部
222 季節変動出力部
223 推奨情報出力部
224 布団ずれ検出部
231 空調制御部
232 報知制御部

Claims (8)

  1. 室内の空気調和を行う空調手段と、
    前記室内の人の皮膚温度、心拍数、呼吸数、体動の少なくともいずれかを含む生体情報を取得する生体情報取得手段と、
    前記人の睡眠中において前記生体情報取得手段が取得した生体情報に基づいて、前記人の生体情報の睡眠時安静値を設定する安静値設定手段と、
    前記人の睡眠中において前記生体情報取得手段が取得した生体情報の値と前記安静値設定手段により設定された睡眠時安静値との差に応じて、前記空調手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記安静値設定手段は、一日のうちの同じ時間帯における前記人の就床から起床までを1回の睡眠とし、2回以上の睡眠における生体情報に基づいて、前記人の睡眠時安静値を設定する空調システム。
  2. 前記生体情報取得手段が取得した生体情報に基づいて、前記人の生体情報の季節変動を出力する季節変動出力手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記季節変動出力手段により出力された生体情報の季節変動にさらに応じて前記空調手段を制御する請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記季節変動出力手段により出力された生体情報の季節変動に基づいて、睡眠時の寝具及び服装の一方又は両方についての推奨情報を出力する推奨情報出力手段をさらに備えた請求項2に記載の空調システム。
  4. 前記生体情報取得手段が取得する生体情報には、前記人の皮膚温度が少なくとも含まれ、
    前記生体情報取得手段により取得された生体情報に含まれる皮膚温度に基づいて、前記人の体が布団から露出している面積の時間変化から布団ずれの発生を検出する布団ずれ検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記布団ずれ検出手段により布団ずれの発生が検出された場合に、前記空調手段の制御を変更する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空調システム。
  5. 前記布団ずれ検出手段により布団ずれの発生が検出された場合に通知する通知手段をさらに備えた請求項4に記載の空調システム。
  6. 前記人の睡眠中において前記生体情報取得手段が取得した生体情報の値と前記安静値設定手段により設定された睡眠時安静値との差が、予め設定された基準値以上となった場合に通知する通知手段をさらに備えた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の空調システム。
  7. 前記空調手段は、複数設けられ、
    前記生体情報取得手段は、複数の前記空調手段のそれぞれに対応して設けられ、
    複数の前記空調手段のそれぞれに対して通知対象者が設定され、
    前記通知手段は、睡眠時安静値との差が前記基準値以上となる値の生体情報を取得した前記生体情報取得手段に対応した前記空調手段に対して設定された通知対象者に通知する請求項6に記載の空調システム。
  8. 前記人の起床時に前記生体情報取得手段が取得した生体情報を外部に送信する送信手段をさらに備えた請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の空調システム。
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