JP2023072479A - 診断支援装置、およびコンピュータプログラム - Google Patents
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- Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
Abstract
【解決手段】診断支援装置24では、モダリティ10で撮像される胸部や骨盤部の単純X線写真が用いられる。椎体骨折または大腿骨近位部骨折部位が存在すると判定される写真と、存在しないと判定される写真とに基づいて、椎体骨折または大腿骨近位部骨折部位の存在可能性が機械学習により学習される。胸部や骨盤部の単純X線写真の椎体領域に、骨折部位の存在可能性が有ると判定された場合、骨折部位を含む領域に対して、他の領域と区別可能な態様の表示情報が、表示情報付与部24aにより付与される。これにより、骨折部位を含む領域を、精度良く迅速に検出することができる。
【選択図】図1
Description
って撮像し、取得された画像情報に基づいて、診断を支援するための診断支援
装置、診断支援方法、およびコンピュータプログラムに関する。
、症例報告書、医学書等)に基づいて、診断が行われる場合が多い。この場合
、患者の所定部位を医療用の撮影装置(例えば、CT装置、MRI装置等)に
よって撮像し、取得された画像情報に基づいて、診断を支援することが知られ
ている。
上や検出プロセスの迅速化が、可能となってきている。例えば、特許文献1で
は、血管部位のCT画像の処理により、血管における病変を自動的に検出する
技術が、開示されている。具体的には、造影CT画像および非造影CT画像の
差分に基づいて、CT画像内に位置特定された血管の石灰化プラークが、精度
良く検出され得る。
鬆症の罹患数が急増してきている。骨粗鬆症は、椎体骨折、大腿骨近位部骨折
等の脆弱性骨折の要因となり、結果的に、疼痛、歩行困難等が現れ得る。この
症状は、QOLおよびADLの低下に直結するため、適切な治療介入が求めら
れている。
められる場合、骨密度が計測されるまでも無く、骨粗鬆症と診断されて治療介
入がなされる。しかしながら、患者に椎体骨折または大腿骨近位部骨折が発生
している場合であっても、その症状は、軽症または無症状である場合が多い。
このため、患者が椎体骨折または大腿骨近位部骨折に気付かないまま時間経過
し、骨粗鬆症に関する治療介入が、適切になされていないことがある。適切に
治療介入されている事例は、全体の20%程度にも満たないとの報告もあり、
適切な治療介入に向け、骨粗鬆症の患者を特定するための技術が、求められて
いる。上記特許文献においては、この観点の課題や解決するための技術は、記
載されていない。
外来受診時に撮像されるものである。このため、胸部や骨盤部の単純X線写真
は、取得される機会が多い画像情報の1つであると言える。加え、胸部や骨盤
部の単純X線写真内に、患者の椎体や大腿骨も映し出されるため、椎体骨折ま
たは大腿骨近位部骨折の存在の有無が確認され得る。即ち、胸部や骨盤部の単
純X線写真は、検査対象となり得るとともに、画像情報の処理として学習処理
が用いられる場合、胸部や骨盤部の単純X線写真の多量のサンプルを入手し易
い。本発明は、この知見に基づくものである。
置によって撮像し、取得された画像情報に基づいて、診断を支援するための診
断支援装置、診断支援方法、およびコンピュータプログラムにおいて、骨粗鬆
症の患者を、精度良く迅速に特定し得るものを提供することにある。
療用の撮影装置によって撮像し、取得された画像情報に基づいて、診断を支援
するためのものである。
をX線撮影装置によって取得された胸部や骨盤部の単純X線写真が用いられ、
胸部や骨盤部の単純X線写真内に写し出される骨に異常部位が存在すると判定
される異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真と、胸部や骨盤部の単純X線写真
内に写し出される骨に異常部位が存在しないと判定される正常胸部や正常骨盤
部の単純X線写真とに基づいて、異常部位の存在可能性を機械学習により学習
しておき、X線撮影装置によって取得された胸部や骨盤部の単純X線写真にお
ける存在可能性に応じて、X線撮影装置によって取得された胸部や骨盤部の単
純X線写真に対して、異常に関する表示情報を付与する表示情報付与部が備え
られたことにある。
する可能性が有るものを、精度良く迅速に検出することができる。ここにおい
て、骨の異常部位としては、例えば、椎体骨折または大腿骨近位部骨折部位、
骨粗鬆症部位、低骨密度部位等である。従って、骨粗鬆症の患者を、精度良く
迅速に特定することができる。
常骨盤部の単純X線写真として、胸部や骨盤部の単純X線写真内に写し出され
る椎体または大腿骨近位部に骨折部位が存在すると判定されるものが用いられ
るとともに、正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真として、胸部や骨盤部の単
純X線写真内に写し出される椎体や大腿骨に骨折部位が存在しないと判定され
るものが用いられ、機械学習による学習として、骨折部位の存在可能性が学習
されるように構成され、表示情報の付与として、X線撮影装置によって取得さ
れた胸部や骨盤部の単純X線写真であって、存在可能性が有ると判定されるも
のに対し、X線撮影装置によって取得された胸部や骨盤部の単純X線写真内の
領域であって、存在可能性が有ると判定される部位を含む領域に対して、他の
領域の色彩と区別可能な色彩を付与するように構成されると好適である。
部や異常骨盤部の単純X線写真として、胸部や骨盤部の単純X線写真内に写し
出される骨に骨粗鬆症部位が存在すると判定されるものが用いられるとともに
、正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真として、胸部や骨盤部の単純X線写真
内に写し出される骨に骨粗鬆症部位が存在しないと判定されるものが用いられ
、機械学習による学習として、骨粗鬆症部位の存在可能性が学習されるように
構成され、表示情報の付与として、X線撮影装置によって取得された胸部や骨
盤部の単純X線写真であって、存在可能性が有ると判定されるものに対し、X
線撮影装置によって取得された胸部や骨盤部の単純X線写真内の領域に対し、
骨粗鬆症に関する表示情報を付与するように構成されてもよい。
部や異常骨盤部の単純X線写真として、胸部や骨盤部の単純X線写真内に写し
出される骨に低骨密度部位が存在すると判定されるものが用いられるとともに
、正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真として、胸部や骨盤部の単純X線写真
内に写し出される骨に低骨密度部位が存在しないと判定されるものが用いられ
、機械学習による学習として、低骨密度部位の存在可能性が学習されるように
構成され、表示情報の付与として、X線撮影装置によって取得された胸部や骨
盤部の単純X線写真であって、存在可能性が有ると判定されるものに対し、X
線撮影装置によって取得された胸部や骨盤部の単純X線写真内の領域に対し、
低骨密度に関する表示情報を付与するように構成されてもよい。
習による学習として、異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真および正常胸部や
正常骨盤部の単純X線写真に対応する情報が、ニューラルネットワーク構造の
深層学習アルゴリズムに入力され、存在可能性が有るか否かを示す情報が、深
層学習アルゴリズムに基づいて出力されるように構成されると好適である。
療用の撮影装置によって撮像し、取得された画像情報に基づいて、診断を支援
するためのものである。
をX線撮影装置によって取得された胸部や骨盤部の単純X線写真が用いられ、
胸部や骨盤部の単純X線写真内に写し出される骨に異常部位が存在すると判定
される異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真と、胸部や骨盤部の単純X線写真
内に写し出される骨に異常部位が存在しないと判定される正常胸部や正常骨盤
部の単純X線写真とに基づいて、異常部位の存在可能性を機械学習により学習
しておき、X線撮影装置によって取得された胸部や骨盤部の単純X線写真にお
ける存在可能性に応じて、X線撮影装置によって取得された胸部や骨盤部の単
純X線写真に対して、異常に関する表示情報を付与する表示情報付与ステップ
が備えられたことにある。
患者を、精度良く迅速に特定することができる。
定部位を医療用の撮影装置によって撮像し、取得された画像情報に基づいて、
診断を支援するためのものである。
部や骨盤部をX線撮影装置によって取得された胸部や骨盤部の単純X線写真が
用いられ、コンピュータを、胸部や骨盤部の単純X線写真内に写し出される骨
に異常部位が存在すると判定される異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真と、
胸部や骨盤部の単純X線写真内に写し出される骨に異常部位が存在しないと判
定される正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真とに基づいて、異常部位の存在
可能性を機械学習により学習しておき、X線撮影装置によって取得された胸部
や骨盤部の単純X線写真における存在可能性に応じて、X線撮影装置によって
取得された胸部や骨盤部の単純X線写真に対して、異常に関する表示情報を付
与する表示情報付与部として機能させることにある。
と同様、骨粗鬆症の患者を、精度良く迅速に特定することができる。
グラムの実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る診断支援装置を適用したシステム100の
機能的な構成を説明するための図であり、機能ブロック図となっている。シス
テム100は、要素としてモダリティ10と、コンピュータ20とを備えてい
る。
イスによりコンピュータ20と接続されている。モダリティ10は、患者の所
定部位を撮像可能に構成されており、取得された画像情報(胸部や骨盤部の単
純X線写真A10)は、コンピュータ20に順次送られるようになっている。
10の例を説明するための図である。モダリティ10により、検査として患者
の正面胸部や骨盤部が撮像される場合、非造影の胸部や骨盤部の単純X線写真
A10が取得される。胸部や骨盤部の単純X線写真A10においては、X線の
吸収が大きい部位である骨に対応する領域A11は、白色を呈し、X線の吸収
が小さい部位に対応する領域A12は、黒色または灰色を呈する。骨に対応す
る領域A11は、椎体領域A13を含んでいる。椎体領域A13は、頚椎の一
部、胸椎、腰椎の一部にそれぞれ対応する領域で構成される。
24、および情報処理制御部25を備えている。
スである。表示部22は、モニタ等であり、各種処理された情報を視認可能な
映像として表示するためのデバイスである。記憶部23は、ハードディスク装
置、不揮発性メモリ等であり、画像情報等の各種情報やプログラムなどを記憶
しているデバイスである。
24aは、胸部や骨盤部の単純X線写真A10内に写し出される骨において、
異常部位の存在可能性があると判定される部位を含む領域Bに対して、表示情
報を付与する(後述する図6を参照)。この表示情報の付与としては、領域B
に対し、他の領域の色彩と区別可能な色彩が付与される。区別可能な色彩とし
て、操作者により設定可能となっており、白色・黒色・灰色以外の色彩であっ
て、例えば、読影医の注意を惹く色彩である赤色等が用いられると好適である
。
単純X線写真および正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真に基づく機械学習に
よる学習が適用される。異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真は、胸部や骨盤
部の単純X線写真内に写し出される骨に異常部位が存在すると判定されるもの
である。正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真は、胸部や骨盤部の単純X線写
真内に写し出される骨に異常部位が存在しないと判定されるものである。本実
施形態における骨の異常部位としては、椎体や大腿骨の骨折部位が相当する。
また、機械学習による学習として、深層学習アルゴリズムが用いられる(後述
する図4を参照)。深層学習アルゴリズムにより、胸部や骨盤部の単純X線写
真A10が入力される場合、「椎体や大腿骨に骨折部位が存在する可能性が有
る」または「椎体や大腿骨に骨折部位が存在可能性は無い」という判定が、2
値分類的に出力され得る。加えて、椎体や大腿骨の所定部位であって、骨折の
可能性が有ると判定される部位が、特定され得る。
線写真においては、外部医療機関等にて撮像されたものを用いてもよいし、本
システム100のモダリティ10により、別途取得して学習に用いてもよい。
また、異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真としては、撮像対象の患者年齢が
45歳以上のものであって、胸椎(Th1~Th12)および腰椎(L1、L
2)のうち何れか一箇所または複数箇所に骨折の既往があり、受傷後に撮像さ
れた胸部や骨盤部の単純X線写真が用いられると好適である。一方、正常胸部
や正常骨盤部の単純X線写真としては、撮像対象の患者年齢が45歳以上のも
のであって、胸椎(Th1~Th12)および腰椎(L1、L2)のうち何れ
にも骨折の既往がない状態で撮像された胸部や骨盤部の単純X線写真が用いら
れると好適である。
体の変形度に基づいてもよい。例えば、椎体の変形度が、判定量的評価法にお
ける4段階グレード(グレード0、1、2、および3)のうち、グレード2、
および3に相当する変形度に該当する場合、椎体に骨折が有ると判定される。
この場合、グレード2、および3相当の変形度として、正常時の椎体高・椎体
面積に比して、椎体高が25%以上低下・椎体面積が20%以上減少している
と、骨折が有ると判定される。一方、これらの判定条件から除外される胸部や
骨盤部の単純X線写真は、正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真となる。
。異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真および正常胸部や正常骨盤図の単純X
線写真は、学習の前に、それぞれ画像処理されると好適である。前処理として
、例えば、1つの胸部や骨盤部の単純X線写真のオリジナル画像C10に対し
、2通りの画像処理が実行されて、オリジナル画像C10に対応する上部フォ
ーカス画像C11および下部フォーカス画像C12が、それぞれ取得される。
ては、胸部や骨盤部の単純X線写真内において、上位胸椎(Th1~Th6)
および中位胸椎(Th7~Th10)の領域がフォーカスされるよう、オリジ
ナル画像C10のウィンドウレベル・ウィンドウ幅が調整される。下部フォー
カス画像C12の画像処理としては、胸部や骨盤部の単純X線写真内において
、下位胸椎(Th11、Th12)および腰椎の領域がフォーカスされるよう
、オリジナル画像C10のウィンドウレベル・ウィンドウ幅が調整される。深
層学習アルゴリズムには、異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真および正常胸
部や正常骨盤部の単純X線写真ともに、オリジナル画像C10、上部フォーカ
ス画像C11、および下部フォーカス画像C12が、それぞれ入力されるよう
になっている。
である。異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真および正常胸部や正常骨盤部の
単純X線写真(オリジナル画像C10、上部フォーカス画像C11、および下
部フォーカス画像C12)が入力される学習アルゴリズムは、ニューラルネッ
トワークD10を備えた深層学習アルゴリズムとなっている。ニューラルネッ
トワークD10は、入力層D11、複数の中間層D12、出力層D13を備え
ている。
11のノード数は、224×224=50,176個である。入力層D11か
ら、複数の中間層D12を介して、出力層D13に入力される値は、例えば、
シグモイド関数等の所定の活性化関数F(x)に受け渡されて出力される。こ
れにより、「椎体や大腿骨に骨折部位が存在する可能性が有る」に対応する値
(例えば、0.5≦F(x)<1)、または「椎体や大腿骨に骨折部位が存在
する可能性は無い」に対応する値(例えば、0<F(x)<0.5)が、2値
分類的に出力され得る。加え、椎体の所定部位であって、骨折の可能性が有る
と判定される部位が、特定され得る。この深層学習アルゴリズムは、多数の学
習用の画像情報、および、教師データとの照らし合わせに基づいて、最適解が
出力されるように構成される。このため、深層学習アルゴリズムを用いること
で、ユーザにより、別途特徴量を算出する等の手間が不要となり得る。なお、
本実施形態において、「大腿骨」は、大腿骨近位部を含んでいる。
支援装置24とそれぞれ接続されており、コンピュータ20全体を制御するよ
うになっている。情報処理制御部25は、診断支援装置24に向けて、モダリ
ティ10によって取得された胸部や骨盤部の単純X線写真A10に対応する画
像情報に対して、上述した前処理(ウィンドウ処理)、骨折部位の存在可能性
判定・特定処理、および表示情報の付与処理の実行を指示する。
や骨盤部の単純X線写真A10に対応する画像情報(診断支援装置24による
処理後の画像情報も含む)の表示、蓄積、検索等の処理も、実行されるように
なっている。以上の情報処理は、記憶されているプログラムがメモリにロード
され、CPUにてそれぞれ実行される。
図5は、システム100および診断支援装置24の作動を説明するためのフ
ローチャートである。先ず、ステップ501にて、モダリティ10により患者
の胸部が撮影され、胸部や骨盤部の単純X線写真A10が取得される。胸部や
骨盤部の単純X線写真A10は、画像情報としてコンピュータ20に受け渡さ
れる。
や骨盤部の単純X線写真A10に対応する画像情報に対して、前処理が実行さ
れる。前処理として、胸部や骨盤部の単純X線写真A10のウィンドウ処理が
実行されて、1つの胸部や骨盤部の単純X線写真A10から、オリジナル画像
C10、上部フォーカス画像C11、および下部フォーカス画像C12が生成
される。
折部位の存在可能性が有るか否かの判定、および骨折部位の特定が実行される
。前処理にて生成されたオリジナル画像C10、上部フォーカス画像C11、
および下部フォーカス画像C12が、上述した深層学習アルゴリズムに入力さ
れる。「椎体や大腿骨に骨折部位が存在する可能性が有る」に対応する値が出
力される場合、同時に、椎体領域A13や大腿骨のうち骨折の可能性が有ると
判定される部位が特定される。この場合、ステップ503にて、「Yes」と
判定されて、ステップ504に進む。
の単純X線写真A10内の領域であって、上述のように判定・特定された部位
を含む領域Bに対して、他の領域の色彩と区別可能な色彩である赤色が付与さ
れる。
写真A10を映像表示する。この場合、図6に示すように、胸部や骨盤部の単
純X線写真A10の椎体領域A13や骨盤部において、赤色の領域Bが表示さ
れる。これにより、読影医により、領域Bに含まれる椎体や大腿骨の部位に、
骨折の可能性があると容易に認識され得る。この領域Bの表示は、陳旧性椎体
骨折の診断支援に対し、特に有効となり得る。
「椎体や大腿骨に骨折部位が存在する可能性は無い」に対応する値が出力され
る場合、「No」と判定されて、ステップ505に直ちに進む。この場合、ス
テップ505にて、領域Bが存在しない胸部や骨盤部の単純X線写真A10が
、そのまま映像表示される。
単純X線写真A10の中から、椎体領域A13や骨盤部における骨折の可能性
があると判定される部位を、精度良く迅速に検出することができる。従って、
骨粗鬆症の患者を、精度良く迅速に特定することができる。
上記実施形態では、椎体または骨盤部の骨折部位の存在可能性が判定されてい
たが、これに代えて、骨粗鬆症部位の存在可能性が判定されるようにしてもよ
い。以下、上記実施形態と異なる部分を説明する。
部や骨盤部の単純X線写真内に写し出される骨に骨粗鬆症部位が存在すると判
定されるものが用いられる。正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真には、胸部
や骨盤部の単純X線写真内に写し出される骨に骨粗鬆症部位が存在しないと判
定されるものが用いられる。
骨粗鬆症の診断ガイドラインに基づいてもよい。例えば、椎体や大腿骨に脆弱
性骨折が認められる場合、骨粗鬆症部位が存在すると判定される。また、他の
骨部位(肋骨骨折など)に脆弱性骨折が認められ、かつ、骨密度BMDが若年
平均YAMの80%未満である場合も、骨粗鬆症部位が存在すると判定される
。また、大腿骨近位部骨折の家族歴があり、かつ、BMDがYAMの70%以
上かつ80%未満である場合も、骨粗鬆症部位が存在すると判定される。また
、BMDがYAMの70%未満である場合も、骨粗鬆症部位が存在すると判定
される。一方、これらの判定条件から除外される胸部や骨盤部の単純X線写真
は、正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真となる。なお、骨粗鬆症の判定に用
いられるYAM値は、若年齢(腰椎:20~44歳、大腿骨:20~29歳)
の平均骨密度を基準値として、当該基準値に対しての骨密度の割合(%)であ
る。YAM値の利用は一例であり、他の指標が用いられてもよい。YAM値以
外の利用については、後述する。
D10の出力層D13より、「骨に骨粗鬆症部位が存在する可能性が有る」に
対応する値(例えば、0.5≦F(x)<1)、または「骨に骨粗鬆症部位が
存在する可能性は無い」に対応する値(例えば、0<F(x)<0.5)が、
2値分類的に出力され得る。
領域の色彩と区別可能な色彩を付与するのに代えて、骨粗鬆症部位が存在する
と判定される胸部単純X線写真A10内の領域に対し、骨粗鬆症に関する表示
情報が付与されるように構成される。骨粗鬆症に関する表示情報としては、例
えば、「骨粗鬆症の可能性有り」等のテキスト表示が付与される。
03に対応するステップ701にて、診断支援装置24により、骨粗鬆症部位
の存在可能性が有るか否かの判定が実行される。深層学習アルゴリズムにより
、「骨に骨粗鬆症部位が存在する可能性が有る」に対応する値が出力される場
合、ステップ701にて、「Yes」と判定されて、ステップ702に進む。
写真A10内の領域に対し、所定位置に「骨粗鬆症の可能性有り」のテキスト
表示が付与される。次いで、ステップ505に進む。この場合、図8に示すよ
うに、胸部単純X線写真A10において、「骨粗鬆症の可能性有り」と視認で
きるテキストEが表示される。これにより、読影医により、骨粗鬆症の可能性
があると容易に認識され得る。
ら、骨粗鬆症の可能性があると判定される胸部や骨盤部の単純X線写真A10
を、精度良く迅速に検出することができる。従って、骨粗鬆症の患者を、精度
良く迅速に特定することができる。
されていたが、これに代えて、低骨密度部位の存在可能性が判定されるように
してもよい。以下、上記実施形態と異なる部分を説明する。
部や骨盤部の単純X線写真内に写し出される骨に低骨密度部位が存在すると判
定されるものが用いられる。正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真には、胸部
や骨盤部の単純X線写真内に写し出される骨に低骨密度部位が存在しないと判
定されるものが用いられる。
BMDがYAMの70%から80%である場合、低骨密度部位が存在すると判
定される。一方、この判定条件から除外される胸部や骨盤部の単純X線写真は
、正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真となる。
がなされるのに代えて、推定された骨密度(の範囲)が出力される。この場合
、異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真および正常胸部や正常骨盤部の単純X
線写真と、骨密度(BMDがYAMの0%~100%の範囲)とが、セットと
なって学習が実行される。ニューラルネットワークD10の出力層D13では
、多クラス分類がなされるよう、例えば、ソフトマックス関数等の所定の活性
化関数が用いられる。多クラス分類としては、例えば、BMDがYAMの75
%~71%、70%~66%、65%~61%、60%~56%のように、5
%の数値幅をもって範囲ごとにクラス分類がなされる。また、数値幅を増減す
ることで、連続性を調整するようにしてもよい。これにより、胸部や骨盤部の
単純X線写真A10の各クラスに分類される可能性が、それぞれ出力され得、
もっとも分類される可能性が高いクラスが抽出されることで、骨密度(の範囲
)が推定され得る。そして、推定された骨密度に基づいて「骨に低骨密度部位
が存在する可能性が有る」と判定され得る。例えば、推定された骨密度が、B
MDがYAMの70%以下の範囲となる場合、「骨に低骨密度部位が存在する
可能性が有る」と判定される。
領域の色彩と区別可能な色彩を付与するのに代えて、低骨密度部位が存在する
と判定される胸部や骨盤部の単純X線写真A10内の領域に対し、低骨密度に
関する表示情報が付与されるように構成される。低骨密度に関する表示情報と
しては、例えば、「YAM70%~66%」等、推定された骨密度に対応する
テキスト表示が付与される。
03に対応するステップ901にて、診断支援装置24により、低骨密度部位
の存在可能性が有るか否かの判定が実行される。深層学習アルゴリズムにより
骨密度が推定され、推定された骨密度が「BMDがYAMの70%以下の範囲
」である場合、ステップ901にて、「Yes」と判定されて、ステップ90
2に進む。
の単純X線写真A10内の領域に対し、所定位置に、推定された骨密度に対応
するテキスト表示が付与される。次いで、ステップ505に進む。この場合、
図10に示すように、例えば、「BMDがYAMの70%~66%」のように
骨密度が推定されたとき、胸部や骨盤部の単純X線写真A10において、「Y
AM70%~66%」と視認できるテキストEが表示される。これにより、読
影医により、低骨密度の可能性があると容易に認識され得る。YAM値の他、
骨密度、T-score、Z-score、%AGEが表示されても良い。T
-scoreおよびYAM値は、20歳を基準とした相対値である。Z-sc
ore、%AGEは、同年代を基準とした相対値である。
、YAM値が連続変数として出力されて表示されるようになっていてもよい。
また、例えば、出力されたYAM値が80%以上の場合に「正常」、70~8
0%の場合に「低骨密度」、70%未満の場合に「骨粗鬆症」と表示・判定さ
れるようにしてもよい。
示されるようにしてもよい。この場合、異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真
および正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真と、骨密度の値とがセットとなっ
て学習が実行される。ニューラルネットワークD10の出力層D13では、骨
密度の値が連続変数として出力されてもよいし、骨密度の値が多クラス分類さ
れてもよい。
示されるようにしてもよい。この場合、異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真
および正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真と、T-scoreとがセットと
なって学習が実行される。ニューラルネットワークD10の出力層D13では
、T-scoreが連続変数として出力されてもよい。T-scoreは、若
年齢(20~44歳)の平均骨密度を0(ゼロ)の基準値とし、当該基準値か
らの標準偏差を1SDとした場合の骨密度に対応する値であり、例えば、出力
されたT-scoreが-1以上の場合に「正常」、-2.5~-1の場合に
「低骨密度」、-2.5未満の場合に「骨粗鬆症」と表示・判定されるように
してもよい。
は、%AGEが表示されるようにしてもよい。Z-scoreは、T―sco
reに対応しており、同年代で比較した値である。%AGEは、YAM値に対
応しており、同年代で比較した値である。これらの場合、異常胸部や異常骨盤
部の単純X線写真および正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真と、Z-sco
re、又は、%AGEとがセットとなって学習が実行される。ニューラルネッ
トワークD10の出力層D13では、Z-score、又は、%AGEが連続
変数として出力されてもよいし、Z-score、又は、%AGEが多クラス
分類されてもよい。
ら、低骨密度の可能性があると判定される胸部や骨盤部の単純X線写真A10
を、精度良く迅速に検出することができる。従って、骨粗鬆症の患者を、精度
良く迅速に特定することができる。
示情報付与部、A10…胸部や骨盤部の単純X線写真、A13…椎体領域、B
…領域、D10…ニューラルネットワーク、E…テキスト。
Claims (7)
- 医師による診断に際し、患者の所定部位を医療用の撮影装置によって撮像し
、取得された画像情報に基づいて、前記診断を支援するための診断支援装置に
おいて、
前記画像情報として、
前記患者の胸部をX線撮影装置によって取得された胸部や骨盤部の単純X線
写真が用いられ、
胸部や骨盤部の単純X線写真内に写し出される骨に異常部位が存在すると判
定される異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真と、胸部や骨盤部の単純X線写
真内に写し出される骨に前記異常部位が存在しないと判定される正常胸部や正
常骨盤部の単純X線写真とに基づいて、前記異常部位の存在可能性を機械学習
により学習しておき、前記X線撮影装置によって取得された前記胸部や骨盤部
の単純X線写真における前記存在可能性に応じて、前記X線撮影装置によって
取得された前記胸部や骨盤部の単純X線写真に対して、前記異常に関する表示
情報を付与する表示情報付与部を備えた診断支援装置。 - 請求項1に記載の診断支援装置において、
前記表示情報付与部は、
前記異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真として、胸部や骨盤部の単純X線
写真内に写し出される椎体や大腿骨に骨折部位が存在すると判定されるものが
用いられるとともに、
前記正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真として、胸部や骨盤部の単純X線
写真内に写し出される椎体や大腿骨に前記骨折部位が存在しないと判定される
ものが用いられ、
前記機械学習による学習として、前記骨折部位の前記存在可能性が学習され
るように構成され、
前記表示情報の付与として、前記X線撮影装置によって取得された前記胸部
や骨盤部の単純X線写真であって、前記存在可能性が有ると判定されるものに
対し、前記X線撮影装置によって取得された前記胸部や骨盤部の単純X線写真
内の領域であって、前記存在可能性が有ると判定される部位を含む領域に対し
て、他の領域の色彩と区別可能な色彩を付与するように構成された診断支援装
置。 - 請求項1に記載の診断支援装置において、
前記表示情報付与部は、
前記異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真として、胸部や骨盤部の単純X線
写真内に写し出される骨に骨粗鬆症部位が存在すると判定されるものが用いら
れるとともに、
前記正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真として、胸部や骨盤部の単純X線
写真内に写し出される骨に前記骨粗鬆症部位が存在しないと判定されるものが
用いられ、
前記機械学習による学習として、前記骨粗鬆症部位の前記存在可能性が学習
されるように構成され、
前記表示情報の付与として、前記X線撮影装置によって取得された前記胸部
や骨盤部の単純X線写真であって、前記存在可能性が有ると判定されるものに
対し、前記X線撮影装置によって取得された前記胸部や骨盤部の単純X線写真
内の領域に対し、前記骨粗鬆症に関する表示情報を付与するように構成された
診断支援装置。 - 請求項1に記載の診断支援装置において、
前記表示情報付与部は、
前記異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真として、胸部や骨盤部の単純X線
写真内に写し出される骨に低骨密度部位が存在すると判定されるものが用いら
れるとともに、
前記正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真として、胸部や骨盤部の単純X線
写真内に写し出される骨に前記低骨密度部位が存在しないと判定されるものが
用いられ、
前記機械学習による学習として、前記低骨密度部位の前記存在可能性が学習
されるように構成され、
前記表示情報の付与として、前記X線撮影装置によって取得された前記胸部
や骨盤部の単純X線写真であって、前記存在可能性が有ると判定されるものに
対し、前記X線撮影装置によって取得された前記胸部や骨盤部の単純X線写真
内の領域に対し、前記低骨密度に関する表示情報を付与するように構成された
診断支援装置。 - 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の診断支援装置において、
前記表示情報付与部は、
前記機械学習による学習として、前記異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真
および前記正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真に対応する情報が、ニューラ
ルネットワーク構造の深層学習アルゴリズムに入力され、前記存在可能性が有
るか否かを示す情報が、前記深層学習アルゴリズムに基づいて出力されるよう
に構成された診断支援装置。 - 医師による診断に際し、患者の所定部位を医療用の撮影装置によって撮像し
、取得された画像情報に基づいて、前記診断を支援するための診断支援方法に
おいて、
前記画像情報として、
前記患者の胸部をX線撮影装置によって取得された胸部や骨盤部の単純X線
写真が用いられ、
胸部や骨盤部の単純X線写真内に写し出される骨に異常部位が存在すると判
定される異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真と、胸部や骨盤部の単純X線写
真内に写し出される骨に前記異常部位が存在しないと判定される正常胸部や正
常骨盤部の単純X線写真とに基づいて、前記異常部位の存在可能性を機械学習
により学習しておき、前記X線撮影装置によって取得された前記胸部や骨盤部
の単純X線写真における前記存在可能性に応じて、前記X線撮影装置によって
取得された前記胸部や骨盤部の単純X線写真に対して、前記異常に関する表示
情報を付与する表示情報付与ステップを備えた診断支援方法。 - 医師による診断に際し、患者の所定部位を医療用の撮影装置によって撮像し
、取得された画像情報に基づいて、前記診断を支援するためのコンピュータプ
ログラムにおいて、
前記画像情報として、
前記患者の胸部をX線撮影装置によって取得された胸部や骨盤部の単純X線
写真が用いられ、
コンピュータを、
胸部や骨盤部の単純X線写真内に写し出される骨に異常部位が存在すると判定される異常胸部や異常骨盤部の単純X線写真と、胸部や骨盤部の単純X線写真内に写し出される骨に前記異常部位が存在しないと判定される正常胸部や正常骨盤部の単純X線写真とに基づいて、前記異常部位の存在可能性を機械学習により学習しておき、前記X線撮影装置によって取得された前記胸部や骨盤部の単純X線写真における前記存在可能性に応じて、前記X線撮影装置によって取得された前記胸部や骨盤部の単純X線写真に対して、前記異常に関する表示情報を付与する表示情報付与部として機能させるコンピュータプログラム。
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