JP2023072140A - 排油ポンプ、排油ポンプの組付方法及び油圧装置 - Google Patents

排油ポンプ、排油ポンプの組付方法及び油圧装置 Download PDF

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李其儒
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Abstract

【課題】周知の排油ポンプは、組付手順が繁雑で、油圧装置のベースに装入しにくく、且つベースとの結合度に劣り、溶接方式で排油ポンプを油圧装置に固定する手法は、溶接の質をコントロールしにくく、コストや品質に支障をきたす。本発明は、従来技術の問題を解消する排油ポンプを提供する。【解決手段】閉塞部材41とピストン部材43の間に弾性部材42が設けられ、閉塞部材は、プラグ、プラグに接続される弁体、プラグと弁体の間に設けられる弾性ユニット、及び、弾性ユニットと弁体の間に設けられる第1球体を含む。ピストン部材は、弁口カバー、ピストン、第2球体、プランジャ、第1シールリング433及び第2シールリング436を含む。ピストンの両端は、それぞれ弁口カバー及びプランジャに接続される。第2球体は弁口カバーとピストンの間に設けられ、第1シールリング及び第2シールリングはピストン及びプランジャの外表面にそれぞれ周設される。【選択図】図2

Description

本発明は、排油ポンプ、排油ポンプの組付方法及び油圧装置に関し、特に、分割方式で油圧装置に組み付け可能な排油ポンプ及びその組付方法に関する。
走行の安全性に鑑みて、現在、多くの車両にはアンチロック・ブレーキ・システム(Anti-lock Braking System)が搭載されている。アンチロック・ブレーキ・システムは、車輪のブレーキ動作を制御する能力を有しており、運転に際して緊急事態に遭遇した場合や路面環境がよくない場合に、作動力を調整することで、タイヤのロック又はスリップによる車両の制御不能を回避可能とする。
一般的に、アンチロック・ブレーキ・システムは、ソフトウェア(例えば、演算プログラム)、ハードウェア(例えば、制御装置)及び伝動機構の組み合わせと連携によって作動力を調整することで、各種状況下での車両の操縦性を強化可能とする。現在、アンチロック・ブレーキ・システムでは、伝動機構として油圧装置を使用するのが主流となっている。しかし、通常、アンチロック・ブレーキ・システム用の油圧装置は複数の部品・部材を有しており、組み立て時に多数の工程が必要となるほか、密封性に対する要求水準が高い。そのため、溶接が一般的な密着及び密封の手段とされている。
ところが、溶接は、部品・部材の複雑な接合面を施工しやすくはあるものの、耐震動性や耐高温性が欠如している。これに対し、モータやポンプを備える油圧装置には、運転時に震動や熱気が発生するため、長期間が経過すると、油圧装置内の部品・部材の密封性が次第に弱まる恐れがある。特に、運転中の非常時に急ブレーキをかけると、高速運転下で油圧装置に発生する震動や高温によって、溶接された部品・部材に直接的な断裂や分離が生じ、アンチロック・ブレーキ・システムが機能喪失に陥る恐れがある。
一方、排油ポンプは、油圧装置内で油量を制御するユニットとして、迅速且つ間欠的な作動を実現せねばならず、特に、運転時には応力と震動が発生するため、油圧装置内に緊密に配置する必要がある。しかし、周知の排油ポンプの構造では、組付手順が繁雑となり、油圧装置のベースに装入しにくく、且つベースとの結合度に劣る。また、周知の溶接方式で排油ポンプを油圧装置に固定する手法では、溶接の質をコントロールしにくく、製造コストや製品の品質に支障をきたす。
そこで、従来技術の瑕疵を解消するために、本発明の実施例における排油ポンプは、これを構成する部品・部材を、閉塞部材、ピストン部材及び弾性部材という予め組み立て可能な3つの部材に分割する。そして、改良を施した部品・部材の構造を利用して、組み合わせ関係を簡略化するとともに、リベット方式で前記排油ポンプを油圧装置の本体内に固定及び密封する。こうすることで、溶接方式で油圧装置の部品・部材を組み付け及び密封する必要がなくなり、走行の安全性が向上する。
上記の少なくとも1つの目的に基づいて、本発明の実施例における排油ポンプの組付方法では、排油ポンプの部品・部材を、事前分割方式で、閉塞部材、ピストン部材及び弾性部材等の3つの部材に予め組み立てておく。その後、ピストン部材、弾性部材、閉塞部材を油圧装置の本体における設置溝に順に装入し、最後に、リベットで排油ポンプを油圧装置の本体内に固定する。分割方式の排油ポンプの組付方法では、各部材を設置溝に組み付ける工程において、各部材の機能に基づき適切な配置方法を採用可能である。よって、組付手順が簡略化されて、排油ポンプを容易に油圧装置に装入可能となるだけでなく、組み付け後の排油ポンプの強度、及び排油ポンプと油圧装置との結合度も強化される。
上記の少なくとも1つの目的に基づいて、本発明の実施例における油圧装置は、本体、排油ポンプ、及び本体に装設される油圧アセンブリ(例えば、モータ、増圧弁、減圧弁、電子制御ユニット等であるが、これらに限らない)を含む。本体は、排油ポンプを収容するための設置溝を有している。分割方式で設置溝に組み付けられる排油ポンプは、各部材の外形が、設置溝における各部材を収容する部分に対応しているため、排油ポンプを緊密且つ精密に設置溝の内壁に密着させることが可能である。これにより、排油ポンプと油圧装置の本体との結合度が向上するとともに、排油ポンプと油圧装置の構造関係が強化される。
上記の少なくとも1つの目的に基づいて、本発明の実施例は、排油ポンプを提供する。前記排油ポンプは、閉塞部材、ピストン部材及び弾性部材を含む。閉塞部材とピストン部材が接続され、弾性部材がこれらの間に設けられる。閉塞部材は、プラグ、弁体、弾性ユニット及び第1球体を含む。弁体はプラグに接続され、弾性ユニットはプラグと弁体の間に設けられる。第1球体は弾性ユニットと弁体の間に設けられる。ピストン部材は、弁口カバー、ピストン、第2球体、プランジャ、第1シールリング及び第2シールリングを含む。ピストンは、弁口カバーとプランジャに接続される。第2球体は弁口カバーとピストンの間に設けられ、第1シールリング及び第2シールリングはピストン及びプランジャの外表面にそれぞれ周設される。
選択的に、ピストンの第1接続端及び第2接続端は、それぞれ弁体及びプランジャに接続される。第1接続端の外径は第2接続端の外径よりも大きい。弁体の内径とピストンにおける第1接続端の外径はほぼ等しい。プランジャの外径はピストンの第2接続端の外径よりも小さい。
選択的に、ピストンは、2つの中空区間を有する中空カラムであり、2つの中空区間の内径は等しくない。
選択的に、排油ポンプは、更に、第1シールリングの両側にそれぞれ設けられる2つのガスケットを含む。
選択的に、排油ポンプは、更に、ピストンに設けられる給油孔と、弁体に設けられる排油孔を含む。
選択的に、第1シールリングはXリングであり、第2シールリングはOリングであり、弾性部材及び弾性ユニットはバネであり、第1球体及び第2球体はスチールボールである。
上記の少なくとも1つの目的に基づいて、本発明の実施例は、給油路、排油路及び設置溝を有する装置に適用される排油ポンプの組付方法を提供する。前記組付方法は、以下を含む。即ち、ピストン部材を組み立て、組み立て済みのピストン部材を締り嵌め方式で装置の設置溝内における給油路寄りの一端に事前圧接し、弾性部材を設置溝内に装入して弁口カバーに接触させ、閉塞部材を組み立て、組み立て済みの閉塞部材を締り嵌め方式で設置溝内に事前圧接し、ピストン部材、弾性部材及び閉塞部材が排油ポンプを構成し、排油ポンプを設置溝内にリベット固定する。
選択的に、閉塞部材を設置溝に事前圧接するステップでは、閉塞部材の弁体とピストン部材のピストンを接続して、弾性部材を閉塞部材とピストン部材の間に位置規制する。
上記の少なくとも1つの目的に基づいて、本発明の実施例は油圧装置を提供する。前記油圧装置は、設置溝を有する本体、設置溝内に設けられる排油ポンプ、及び本体に装設される油圧アセンブリを含む。排油ポンプの第1シールリングの外側面及び第2シールリングの外側面は、それぞれ設置溝の内壁と密着する。
選択的に、排油ポンプのピストンは円柱体をなしており、最大外径部分の外表面が設置溝の内壁と密着する。
簡単に言うと、本発明の実施例で提供する排油ポンプ、排油ポンプの組付方法及び油圧装置は、例えば、予め組み立て可能な3つの部材(閉塞部材、ピストン部材及び弾性部材)といった改良を施した排油ポンプの部品・部材構造を利用して組み合わせ関係を簡略化しているため、組付工程が減少するとともに、溶接による密封を回避可能である。こうして、リベットによる固定方式を利用することで、油圧装置の密封性と持久性を向上可能となり、ひいては走行の安全性を確保できる。よって、油圧装置についてニーズのある各種市場(例えば、車両メーカー、オートバイメーカー、ABSメーカー等)に対し優位性を有している。
本発明における上記及びその他の目的、特徴並びに利点をより明瞭簡潔とすべく、添付の図面を組み合わせて、以下に詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例における排油ポンプの概略図である。 図2は、本発明の実施例における排油ポンプの分解図である。 図3は、本発明の実施例における排油ポンプを油圧装置の本体に組み付けた場合の断面図である。 図4は、本発明の実施例における排油ポンプの組付方法のフローチャートである。 図5は、本発明の実施例における油圧装置の断面図である。
本発明の目的、特徴及び効果が十分に理解されるよう、ここで、下記の具体的実施例を通じ、且つ添付の図面を組み合わせて、本発明につき以下の通り詳細に説明する。
本発明の実施例は、排油ポンプを提供する。前記排油ポンプの部品・部材は、閉塞部材、ピストン部材及び弾性部材という3つの部材に予め組み立て可能である。油圧装置の本体は、排油ポンプ及びその他のアセンブリ(例えば、モータ、増圧弁、減圧弁等とするが、これらに限らない)をそれぞれ設置するための複数の連通する設置溝を有している。排油ポンプの閉塞部材、ピストン部材及び弾性部材は、分割方式で本体における設置溝の1つに装設可能である。排油ポンプの各部材はいずれも本体の設置溝と係合する組み合わせ構造を有しているため、組み付け後には、排油ポンプ内の各部品・部材と本体との結合がいっそう安定し、組付工程の簡略化も可能となる。そこで、本発明の実施例は、更に、排油ポンプの組付方法及び油圧装置を提供する。
まず、本発明の実施例における排油ポンプの概略図、分解図、及び油圧装置の本体に組み付けた場合の断面図である図1、図2及び図3を合わせて参照する。排油ポンプ40は、略円柱状をなしており、プラグ端及びその反対側のプランジャ端を有している。また、閉塞部材41、弾性部材42及びピストン部材43という3つの部材に分割可能である。閉塞部材41は排油ポンプ40のプラグ端に位置し、ピストン部材43は排油ポンプ40のプランジャ端に位置する。また、弾性部材42は、閉塞部材41とピストン部材43の間に位置する。閉塞部材41は、プラグ411、弾性ユニット412、第1球体413及び弁体414を含む。プラグ411は排油ポンプ40のプラグ端に設けられ、弾性ユニット412及び第1球体413はプラグ411内に設けられる。また、弁体414がプラグ411に接続されることで、弾性ユニット412及び第1球体413がこれらの間に規定される。弾性ユニット412の一端はプラグ411に突き当てられ、他端は第1球体413に突き当てられる。第1球体413は、通常の状態(例えば、静止状態又は非作動状態とするが、これらに限らない)では弁体414の貫通孔4141を閉塞している。弁体414は内部に空間を有しており、弾性部材42を収容可能である。
詳述すると、プラグ411は、内部に収容空間を有する略円柱体をなしており、一端に収容空間と連通する開口を有するとともに、他端が閉鎖面となっている。弾性ユニット412と第1球体413は、プラグ411の開口を通じて収容空間内に設けられる。弁体414は、内部に収容空間を有する略円柱体をなしており、一端に収容空間と連通する開口を有するとともに、他端が貫通孔4141を有する閉鎖面となっている。貫通孔4141は収容空間と連通している。弁体414は、貫通孔4141を有する閉鎖面の一端で、プラグ411における開口を有する一端に接続されて、弾性ユニット412及び第1球体413をこれらの間に位置規制することで、閉塞部材41を構成する。
ピストン部材43は、弁口カバー431、第2球体432、第1シールリング433、ピストン434、プランジャ435及び第2シールリング436を含む。プランジャ435は排油ポンプ40のプランジャ端に設けられ、第2シールリング436がプランジャ435の外表面に周設される。ピストン434の両端は、それぞれ弁口カバー431及びプランジャ435に接続される。第1シールリング433は、ピストン434の外表面に周設され、第2球体432は弁口カバー431とピストン434の間に収容される。通常の状態(例えば、静止状態又は非作動状態とするが、これらに限らない)において、第2球体432はピストン434の貫通孔4341を閉塞している。ピストン434は、弁口カバー431の一端に接続されるとともに、弁体414の空間に接続される。これにより、ピストン434は弁体414に接続される。また、弾性部材42の両端は、それぞれ弁体414及び弁口カバー431に突き当てられる。
詳述すると、ピストン434は略円柱体をなしており、両端がそれぞれ第1接続端及び第2接続端となっている。第1接続端の外径D1は、第2接続端の外径D2よりも大きい。ピストン434は、内部に2つの中空区間を有する中空カラムでもあり、2つの中空区間が連通している。第1中空区間は貫通孔4341に接続される。且つ、第1中空区間の内径D5は第2中空区間の内径D6よりも小さい。また、第1中空区間は第1接続端に近接しており、第2中空区間は第2接続端に近接している。本実施例において、第1中空区間の長さは第1接続端の長さと同等ではなく、第2中空区間の長さは第2接続端の長さと同等ではない。しかし、本発明は、ピストンの中空区間及び対応する円柱の外径の配置をこれに限定しない。ピストン434の第1接続端は、弁口カバー431と係合することで弁口カバー431とピストン434を接続する係合構造を含んでいる。弁口カバー431は、例えば略丸型キャップ状(ただし、これに限らない)をなしており、丸型キャップの円弧状壁に設けられる複数の穴を含む。丸型キャップの内部は第2球体432を収容するために用いられる。また、丸型キャップの一部の内壁とスカートが、ピストン434の係合構造と係合するために用いられる。ただし、本発明は、係合構造や、係合構造と弁口カバー431の連結関係及び方式をこれに限定しない。このように、弁口カバー431は、ピストン434の第1接続端に固設されるとともに、第2球体432を弁口カバー431とピストン434の間に規定する。ピストン434は、第2接続端を介してプランジャ435に接続される。プランジャ435は略円柱体をなしている。プランジャ435の外径D3は、ピストン434の第2接続端の外径D2よりも小さいが、第2中空区間の内径D6よりは大きい。第1シールリング433及び第2シールリング436は、ピストン434における第1接続端の外表面と、プランジャ435の外表面にそれぞれ覆設されてピストン部材43を構成する。
一実施例において、ピストン部材43は、更に、第1シールリング433の対向する両側にそれぞれ設けられる2つのガスケット4331及び4332を含む。つまり、2つのガスケット4331及び4332もピストン434における第1接続端の外表面に覆設される。このほか、排油ポンプ40は、更に、ピストン434の第2接続端に設けられる給油孔4342と、弁体414における貫通孔4141を有する一端の側壁に設けられる排油孔4142を含み、排油ポンプ40に対する油の給排を可能としている。
弾性部材42は、弁体414の収容空間内に位置している。且つ、弾性部材42の一端は弁体414の収容空間の内壁に突き当てられ、他端は弁口カバー431に突き当てられる。ピストン部材43におけるピストン434の第1接続端は、閉塞部材41における弁体414の開口端に接続される。ピストン434の第1接続端の外径D1と、弁体414の収容空間の内径D4はほぼ等しい。接続後には、弾性部材42がピストン部材43と閉塞部材41の間に位置規制されて、排油ポンプ40が構成される。
一実施例において、弾性ユニット412と弾性部材42は戻しバネであり、第1球体413と第2球体432は同一サイズのスチールボールである。また、第1シールリング433はXリングであり、第2シールリング436はOリングである。ただし、本発明は上記に限らない。
加えて、図5を参照する。図5は、本発明の実施例における排油ポンプが組み付けられた油圧装置の断面図である。排油ポンプ40を油圧装置1における本体10の設置溝13に組み付ける際には、排油ポンプ40の3つの事前組立部材である閉塞部材41、弾性部材42及びピストン部材43を、それぞれ独立した各部材として予め組み立てておく。こうすることで、3つの部材を順に設置溝13に装入して固定及び密封するだけで、排油ポンプ40を設置溝13内に固設することができる。詳述すると、まず、組み立て済みのピストン部材43をプランジャ435の一端から設置溝13に装入して、ピストン434の外表面(特に、最大外径D1を有する第1接続端の外表面)を設置溝13の内壁に密着させる。また、第1シールリング433と第2シールリング436をそれぞれ締り嵌め方式で設置溝13内に設置して、第1シールリング433の外側面及び第2シールリング436の外側面を設置溝13の内壁にしっかりと密着させる。これにより、ピストン部材43を固定するとともに、密封効果を達成する。プランジャ435におけるピストン434に接続されていない一端は、設置溝13と連通する別の設置溝11に進入して駆動ユニット20に伝動可能に接続される。続いて、弾性部材42を設置溝13に装入して、ピストン部材43に近接させる。その後、組み立て済みの閉塞部材41を締り嵌め方式で設置溝13に装入する。弾性部材42は、閉塞部材41の弁体414によって、弁体414の収容空間内に覆われる。3つの部材全てが本体10の設置溝13に事前圧接されたあと、リベット方式で排油ポンプ40を本体10に固定する。
上記の排油ポンプ40の構造及び配置によれば、排油ポンプ40の部材数が減少するだけでなく、排油ポンプ40を予め3つの部材として組み立て可能なため、排油ポンプ40を油圧装置1の本体10に組み付ける際のステップ及び手順を簡略化できる。
続いて、本発明の実施例で記載する排油ポンプの組付フローについて説明する。図4を参照して、排油ポンプ40は、本体10を有する油圧装置1への組み付けに適している。そこで、ステップS101において、油圧装置1の本体10を提供する。本体10には、設置溝13、給油路101及び排油路102が設けられている。設置溝13は複数の空間を有しており、各空間の内径が異なっている。空間は、外側から内側(本体10の外表面の開口から設置溝13の内部へと延伸する方向)に向かって、各空間の内径が大径から小径へ徐々に縮小するよう配置されている。
次に、ステップS102において、ピストン部材43を組み立てる。前記ステップでは、第2球体432を弁口カバー431に装入し、ピストン434における貫通孔4341を有する一端(第1接続端)を弁口カバー431の開口に結合することで、第2球体432を弁口カバー431内に規定する。更に、プランジャ435を締り嵌め方式でピストン431の第2接続端に結合する。また、第1シールリング433及び第2シールリング436を、ピストン434及びプランジャ435の外表面にそれぞれ覆設する。ステップS103において、組み立て済みのピストン部材43を、本体の外表面の開口に対して軸心が垂直となる方向に、プランジャ435が内側を向くようにして設置溝13に装入するとともに、本体10の設置溝13における給油路101寄りの一端に締り嵌め方式で事前圧接する。第1シールリング433及び第2シールリング436は、設置溝13内の異なる分割空間との境界面にそれぞれ係合する。第1シールリング433及び第2シールリング436の外側面は、それぞれ設置溝13の内壁にしっかりと密着する。且つ、ピストン434の最大外径(第1接続端)の一部の外表面も設置溝13の内壁と密着して、ピストン部材43を設置溝13内に位置決めする。
ステップS104では、本体の外表面の開口に対して軸心が垂直となる方向に、弾性部材42を本体10の設置溝13内に装入して、弾性部材42をピストン部材43の弁口カバー431に接触させる。
ステップS105において、閉塞部材41を組み立てる。前記ステップでは、弾性ユニット412及び第1球体413をプラグ411の収容空間内に装入し、弁体414における貫通孔4141を有する一端を、プラグ411における収容空間の開口を有する一端に干渉配置方式で結合して、閉塞部材41の組み立てを完了する。ステップS106において、組み立て済みの閉塞部材41を、本体の外表面の開口に対して軸心が垂直となる方向に、弁体414が内側を向くようにして設置溝13に装入するとともに、本体10の設置溝13における排油路102寄りの一端に締り嵌め方式で事前圧接する。弁体414の開口は、ピストン434の第1接続端に締り嵌め方式で結合されて、弾性部材42、弁口カバー431及び第2球体432を内部に収容することで排油ポンプ40を構成する。また、弁体414は、設置溝13内の異なる分割空間との境界面に係合して、閉塞部材41を設置溝13内に位置決めする。
ステップS107において、排油ポンプ40のプラグ端(即ち、閉塞部材41のプラグ411)をリベット固定することで、排油ポンプ40を本体10の設置溝13に固定する。
上述したように、排油ポンプ40は、3つの部材に分割して順に組み付けることが可能である。閉塞部材41とピストン部材43は、部品・部材を予め組み立て可能な部材である。また、本実施例において、弾性部材42は単一の部材であるため予め組み立てる必要はないが、本発明はこれに限らない。弾性部材42が複数の部品・部材を含む場合には、予め部材として組み立ててもよい。
このほか、本実施例において、閉塞部材41とピストン部材43は、それぞれ油圧装置1の本体10に組み付ける前に予め組み立てておく(ステップS102及びS105)。ただし、本発明では、閉塞部材41、弾性部材42及びピストン部材43の組み付け順を上記に限らず、本体10に組み付ける前に各部材の組み立てが完了していればよい。
一実施例において、閉塞部材41、弾性部材42及びピストン部材43は、いずれも予め組み立てを完了してから、本体10に対する組み付けのステップを開始する。まず、プランジャ435(即ち、排油ポンプ40のピストン端)が設置溝13に面する方向において、ピストン部材43を設置溝13内に装入し、ピストン部材43の外表面を設置溝13の内壁にしっかりと密着させる。続いて、弾性部材42を設置溝43に装入して、ピストン部材43の弁口カバー431に接触させる。その後、弁体414が設置溝13に面する方向において、閉塞部材41を設置溝13内に装入し、閉塞部材41の外表面を設置溝13の内壁にしっかりと密着させる。
事前圧接方式で3つの部材を連結することで、排油ポンプ40を形成可能である。事前圧接のフローでは、まず、3つの部材を設置溝13に装入したあと、事前圧接を一度に行ってもよいし、1つの部材を装入する度に事前圧接を1回行ってもよい。ただし、本発明はこれに限らない。
排油ポンプ40が本体10の設置溝13に組み付けられたあと、設置溝13における本体10の給油路101に近接する位置には、ピストン部材43と連通する給油室が形成されており、設置溝13における本体10の排油路102に近接する位置には、閉塞部材41と連通する排油室が形成されているため、油圧装置1内の作動液(例えば油であるが、これに限らない)は、本体10の給油路101を経由して給油室に進入可能となり、ピストン434の給油孔を通じてピストン部材43に流れ込む。そして、第2球体432が力を受けて貫通孔4341から離れると、作動液は貫通孔4341と弁口カバー431の穴から閉塞部材41の弁体414に流れ込む。続いて、第1球体413が力を受けて貫通孔4141から離れると、作動液は貫通孔4141と排油孔4142を通過して排油室に流れ込み、排油路102を通じて排油ポンプ40から排出される。作動液の流動は排油ポンプ40の作動によって決定される。排油ポンプ40は、駆動ユニット20によりピストン部材43が作動して、内部の高圧や低圧及び部材の位置ずれを生じることで、作動液の流動を引き起こす。
一実施例において、油圧装置1はアンチロック・ブレーキ装置であり、本体10はベースであり、駆動ユニット20はモータである。本体10に設けられて連通する設置溝11及び13を利用して、排油ポンプ40は伝動可能にモータに接続される。伝動可能な接続とは、モータが、排油ポンプ40との間の部材配置(例えば、軸受及び回動部材とするが、これらに限らない)を利用し、運転時に回動部材を駆動して間接的に排油ポンプを作動させることである。ただし、本発明は、装置やユニットの種類及び配置方式をこれに限定しない。
以上を総括すると、従来技術と比較して、本発明の実施例で記載する排油ポンプ、組付方法及び油圧装置の技術的効果は以下の通りである。
従来技術では、油圧装置の複数の部品・部材を溶接方式で固定及び密封していた。しかし、溶接の善し悪しは部品・部材の密封性に直接影響を及ぼす。且つ、溶接の接点は耐震動性にも耐高温性にも欠けるため、油圧装置の動作時に安全性の懸念が存在していた。これに対し、本発明の実施例で記載する油圧装置は、部品・部材の構造を利用して組み合わせ関係を簡略化しており、溶接方式を使用することなく、リベット締め技術で所望の密封性を達成可能である。これにより、高速運転に伴う震動や高温によって部品・部材が破損したり断裂したりすることがなくなる。加えて、本発明で記載する組付方法では、排油ポンプを予め3つの部材として組み立て可能なため、本体への組付工程を減少させることができ、組み付け効率が向上する。また、周知の排油ポンプと比較して、本発明の実施例で記載する排油ポンプは、外表面全体の大部分が油圧装置の内壁に密着する。そのため、油圧装置との結合がより緊密となり、密封性が強化され、排油ポンプの変位も防止される。
上記では、本発明を好ましい実施例によって開示したが、当業者は、上記実施例は本発明を説明するためのものにすぎないと理解すべきであり、本発明の範囲を制限するものと解釈すべきではない。注意すべき点として、上記の実施例と等価の変形及び置換はいずれも本発明の範囲に含まれるとみなすべきである。従って、本発明の保護の範囲は、特許請求の範囲による規定を基準とすべきである。
1 油圧装置
10 本体
11 設置溝
13 設置溝
20 駆動ユニット
40 排油ポンプ
41 閉塞部材
42 弾性部材
43 ピストン部材
101 給油路
102 排油路
411 プラグ
412 弾性ユニット
413 第1球体
414 弁体
431 弁口カバー
432 第2球体
433 第1シールリング
434 ピストン
435 プランジャ
436 第2シールリング
4141 貫通孔
4142 排油孔
4331 ガスケット
4332 ガスケット
4341 貫通孔
4342 給油孔
D1~D6 直径
S101~S108 フローステップ

Claims (10)

  1. プラグ、前記プラグに接続される弁体、前記プラグと前記弁体の間に設けられる弾性ユニット、及び、前記弾性ユニットと前記弁体の間に設けられる第1球体、を含む閉塞部材と、
    弁口カバー、前記弁口カバーに接続されるピストン、前記弁口カバーと前記ピストンの間に設けられる第2球体、前記ピストンに接続されるプランジャ、前記ピストンの外表面に周設される第1シールリング、及び、前記プランジャの外表面に周設される第2シールリング、を含むピストン部材と、
    前記閉塞部材と前記ピストン部材の間に設けられる弾性部材と、を含む排油ポンプ。
  2. 前記ピストンの第1接続端及び第2接続端は、それぞれ前記弁体及び前記プランジャに接続され、前記第1接続端の外径は前記第2接続端の外径よりも大きく、前記弁体の内径と前記ピストンにおける前記第1接続端の外径はほぼ等しく、前記プランジャの外径は前記ピストンの前記第2接続端の外径よりも小さい請求項1に記載の排油ポンプ。
  3. 前記ピストンは、2つの中空区間を有する中空カラムであり、前記2つの中空区間の内径は等しくない請求項1に記載の排油ポンプ。
  4. 更に、前記第1シールリングの両側にそれぞれ設けられる2つのガスケットを含む請求項1に記載の排油ポンプ。
  5. 更に、前記ピストンに設けられる給油孔と、前記弁体に設けられる排油孔を含む請求項1に記載の排油ポンプ。
  6. 前記第1シールリングはXリングであり、前記第2シールリングはOリングであり、前記弾性部材及び前記弾性ユニットはバネであり、前記第1球体及び前記第2球体はスチールボールである請求項1に記載の排油ポンプ。
  7. 請求項1~6に記載の排油ポンプの組付方法であって、給油路、排油路及び設置溝を有する装置に適用され、
    前記ピストン部材を組み立て、
    組み立て済みの前記ピストン部材を締り嵌め方式で前記装置の前記設置溝内における前記給油路寄りの一端に事前圧接し、
    前記弾性部材を前記設置溝内に装入して前記弁口カバーに接触させ、
    前記閉塞部材を組み立て、
    組み立て済みの前記閉塞部材を締り嵌め方式で前記設置溝内に事前圧接し、前記ピストン部材、前記弾性部材及び前記閉塞部材が前記排油ポンプを構成し、
    前記排油ポンプを前記設置溝内にリベット固定する、組付方法。
  8. 前記閉塞部材を前記設置溝に事前圧接するステップでは、前記閉塞部材の前記弁体と前記ピストン部材の前記ピストンを接続して、前記弾性部材を前記閉塞部材と前記ピストン部材の間に位置規制する請求項7に記載の組付方法。
  9. 設置溝を有する本体、
    前記本体の前記設置溝内に設けられる請求項1~6に記載の排油ポンプ、及び、
    前記本体に装設される油圧アセンブリ、を含み、
    前記排油ポンプの前記第1シールリングの外側面及び前記第2シールリングの外側面は、それぞれ前記設置溝の内壁と密着する油圧装置。
  10. 前記排油ポンプの前記ピストンは円柱体をなしており、最大外径部分の外表面が前記設置溝の内壁と密着する請求項9に記載の油圧装置。
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