JP2023071335A - 搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リニアモータの原理で走行するスライダについて、その使用に伴う摩耗などのメンテナンス作業を簡易にし得る搬送装置を提供する。【解決手段】環状の第1の軌道10に物品Wの受入位置2及び排出位置3を配設した搬送装置である。第1の軌道10から、第2の軌道20と、交換用のスライダ5が置かれた第3の軌道30が分岐し、軌道に沿ってガイドレール16,21,31及び電磁コイル15が配設される。制御手段40は、永久磁石4と複数の車輪6を備えたスライダ5がそれぞれの軌道を走行し得るよう、磁界の大きさを切替える指令を行うと共に、物品Wを支持して搬送する走行動作を制御する。制御手段40は、スライダ5の使用状態の監視情報を取得する監視情報取得手段41,42,43と、監視情報と使用状態判定用のしきい値に基づき、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ5a,5bについての警告信号を生成する警告信号生成手段とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、リニアモータの原理で走行するスライダによって物品を搬送する搬送装置に関する。
従来、周囲に駆動コイルを配設した軌道を、永久磁石を有したスライダがリニアモータの原理で走行することによって、物品を搬送する搬送装置が知られている。例えば特許文献1には、無端状の周回走行路を独立して走行可能な複数のスライダを備えた搬送装置が開示されている。これらの搬送装置の多くは、スライダに複数のローラ(車輪)が配設されており、これらのローラが転動することによってスライダが軌道に沿って走行し得るように構成されている。
特許第6797395号公報
しかしながら、スライダが搬送ラインを1日あたり走行する距離は、数十kmから数百kmに至ることもあり、走行距離の累積値が増加する程、ローラが摩耗する等、使用限界を早期に迎えてしまうことになる。仮に、ローラの摩耗が限界に達するとレールの破損等の重大なトラブルにつながり、機械停止により長期間にわたり生産ができない状態に陥りかねない。このため、日々、搬送装置を稼働させる前に、それぞれのスライダを細目に点検する必要があるが、点検などのメンテナンス作業に手間が掛かってしまう。
本発明は、リニアモータの原理で走行するスライダについて、その使用に伴う摩耗などのメンテナンス作業を簡易にし得る搬送装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の搬送装置は次の手段をとる。先ず請求項1に係る発明は、前工程から搬送されてくる物品(W)を受ける受入位置(2)と、前記物品(W)を後工程に向けて排出する排出位置(3)と、永久磁石(4)と複数の車輪(6)と前記物品(W)を支持する支持手段が配設された複数のスライダ(5)と、前記受入位置(2)と前記排出位置(3)が配設された環状の第1の軌道(10)と、前記第1の軌道(10)における前記排出位置(3)より下流となる復路(14)に前記第1の軌道(10)から分岐するように配設された第2の軌道(20)と、前記第1の軌道(10)から分岐するように配設されると共に、前記スライダ(5)の交換用としての前記スライダ(5c)が置かれた第3の軌道(30)と、前記軌道(10,20,30)のそれぞれに沿って配設されたガイドレール(16,21,31)及び磁界を発する電磁コイル(15)と、前記スライダ(5)のそれぞれが前記軌道(10,20,30)のそれぞれを走行し得るように、前記電磁コイル(15)が発する磁界の大きさを切替える指令を行うと共に、前記スライダ(5)のそれぞれを走行させて前記受入位置(2)で前記支持手段によって支持した前記物品(W)を前記排出位置(3)に搬送するように、前記スライダ(5)の走行動作を制御する制御手段(40)を備えており、前記制御手段(40)は、前記スライダ(5)のそれぞれの使用状態を監視した監視情報を取得する監視情報取得手段(41,42,43)と、前記監視情報取得手段(41,42,43)で得た監視情報と予め定めた使用状態判定用のしきい値に基づき、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ(5a,5b)についての警告信号を生成する警告信号生成手段と、を備えることを特徴とする。
この請求項1に係る発明によれば、搬送装置は、物品(W)の受入位置(2)から排出位置(3)まで搬送される物品(W)を支持しながら第1の軌道(10)を走行するスライダ(5)を備えている。スライダ(5)は制御手段(40)によって走行動作が制御されている。制御手段(40)は、監視情報取得手段(41,42,43)と警告信号生成手段を備える。監視情報取得手段(41,42,43)は、定期的に第1の軌道(10)を走行中のスライダ(5)について、その使用に伴う状態の変化を監視して監視情報を取得する。警告信号生成手段は、使用状態判定用のしきい値を予め設定することで、監視情報としきい値に基づいて、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ(5a,5b)について警告信号を生成する。これにより、第1の軌道(10)を走行中のスライダ(5)の中から、メンテナンスのために第2の軌道(20)に移動させて走行停止させるべきスライダ(5)を判別できる。よって、搬送装置を稼働する前にそれぞれのスライダ(5)を細目に点検する手間を軽減でき、スライダ(5)のメンテナンス作業の簡易化を図ることができる。
次に、請求項1に従属する請求項2に係る発明は、前記警告信号生成手段が生成する前記警告信号は、前記監視情報と予め定めた異常判定用のしきい値に基づき生成される、異常が生じているスライダ(5a)についての異常信号と、前記監視情報と予め定めた異常予告判定用のしきい値に基づき生成される、異常の到来が予定されているスライダ(5b)についての異常予告信号とを含み、前記異常信号に基づき、前記異常が生じているスライダ(5a)を第2の軌道(20)へ移動させると共に、前記第3の軌道(30)に置かれた前記交換用としての前記スライダ(5c)を前記第1の軌道(10)に移動させることを特徴とする。
この請求項2に係る発明によれば、警告信号生成手段は、異常が生じているスライダ(5a)についての異常信号と、異常の到来が予定されているスライダ(5b)についての異常予告信号を生成する。これにより、継続使用が危ぶまれる状態のスライダ(5a,5b)のうち、より消耗が進んで異常が生じているスライダ(5a)を判別できる。この異常信号に基づいて、制御手段(40)により異常が生じているスライダ(5a)が第1の軌道(10)から第2の軌道(20)へ自動的に移動する。またこれと共に、第3の軌道(30)に待機している交換用のスライダ(5c)が、第1の軌道(10)に自動的に移動する。よって、第1の軌道(10)を走行中のスライダ(5)からメンテナンスが必要なスライダ(5)をスムーズに退避させて、走行させるスライダ(5)を自動交換することができる。
次に、請求項1に従属する請求項3に係る発明は、前記警告信号生成手段が生成する前記警告信号は、前記監視情報と予め定めた異常判定用のしきい値に基づき生成される、異常が生じているスライダ(5a)についての異常信号と、前記監視情報と予め定めた異常予告判定用のしきい値に基づき生成される、異常の到来が予定されているスライダ(5b)についての異常予告信号とを含み、前記警告信号生成手段が生成した前記異常信号又は前記異常予告信号に基づき、前記使用継続が危ぶまれる状態のスライダ(5a,5b)それぞれの使用状態を表示する表示部(47)と、前記表示部(47)に表示された使用状態に応じて、前記使用継続が危ぶまれる状態のスライダ(5a,5b)を第2の軌道(20)へ移動させると共に、前記第3の軌道(30)に置かれた前記交換用としての前記スライダ(5c)を前記第1の軌道(10)に移動させる指令の操作が可能な操作手段(48)とを有することを特徴とする。
この請求項3に係る発明によれば、警告信号生成手段は、異常が生じているスライダ(5a)についての異常信号と、異常の到来が予定されているスライダ(5b)についての異常予告信号を生成する。これにより、継続使用が危ぶまれる状態のスライダ(5a,5b)のうち、より消耗が進んで異常が生じているスライダ(5a)を判別できる。この異常信号又は異常予告信号に基づいて、表示部(47)に前記使用継続が危ぶまれる状態のスライダ(5a,5b)それぞれの使用状態が表示される。よって、オペレータは、表示されたスライダ(5)の使用状態に応じて、第1の軌道(10)を走行中のスライダ(5)の中からメンテナンスが必要なスライダ(5)を選択し、操作手段(48)を介して第2の軌道(20)へ退避させることができる。またこれと共に、第3の軌道(30)に待機している交換用のスライダ(5c)を、第1の軌道(10)に移動させることができる。
次に、請求項1から請求項3のいずれか一項に従属する請求項4に係る発明は、前記制御手段(40)は、前記使用継続が危ぶまれる状態のスライダ(5a,5b)の使用状態を報知する報知手段(45)が接続されており、前記報知手段(45)は、前記警告信号生成手段が生成した前記警告信号に基づき警報することを特徴とする。
この請求項4に係る発明によれば、警告信号生成手段が生成した警告信号に基づいて、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ(5a,5b)の使用状態が報知手段(45)によって報知される。これにより、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ(5a,5b)の存在を認識し易くなる。
次に、請求項1から請求項4のいずれか一項に従属する請求項5に係る発明は、前記監視情報取得手段(41,42,43)は、前記スライダ(5)の走行距離を累積した走行距離情報を取得することを特徴とする。
この請求項5に係る発明によれば、第1の軌道(10)を走行中のスライダ(5)について累積した走行距離を監視し、スライダ(5)の使用状態を判定するための走行距離情報を取得できる。警告信号生成手段は、この走行距離情報と予め定めた走行距離に関する使用状態判定用のしきい値に基づいて、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ(5a,5b)について警告信号を生成する。よって、スライダ(5)の累積した走行距離情報からメンテナンスが必要なスライダ(5)を判別できる。
次に、請求項1から請求項5のいずれか一項に従属する請求項6に係る発明は、前記監視情報取得手段(41,42,43)は、前記スライダ(5)の前記複数の車輪(6)の中で摩耗し易い車輪(6)付近の本体部の側面までの距離(L3)を算出したスライダ距離情報を取得することを特徴とする。
この請求項6に係る発明によれば、第1の軌道(10)を走行中のスライダ(5)について、摩耗しやすい車輪(6)付近の本体部の側面までの距離(L3)を算出したスライダ距離情報を取得できる。これにより、摩耗した車輪(6)によって姿勢が傾いたり、位置がずれたりした状態のスライダ(5)を判別できる。警告信号生成手段は、このスライダ距離情報と予め定めた使用状態判定用のしきい値に基づいて、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ(5a,5b)について警告信号を生成する。このようにして、スライダ距離情報からスライダ(5)の車輪(6)の摩耗状態を判定し、メンテナンスが必要なスライダ(5)を判別できる。
次に、請求項1から請求項6のいずれか一項に従属する請求項7に係る発明は、前記監視情報取得手段(41,42,43)は、前記スライダ(5)の前記複数の車輪(6)の中で摩耗し易い車輪(6)の径(D)の変化を算出した車輪計測情報を取得することを特徴とする。
この請求項7に係る発明によれば、第1の軌道(10)を走行中のスライダ(5)について、摩耗しやすい車輪(6)の径(D)が計測される。これにより、走行に伴う車輪(6)の径(D)の変化を算出した車輪計測情報を取得できる。警告信号生成手段は、この車輪計測情報と予め定めた使用状態判定用のしきい値に基づいて、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ(5a,5b)について警告信号を生成する。このようにして、車輪計測情報からスライダ(5)の車輪(6)の摩耗状態を判定し、メンテナンスが必要なスライダ(5)を判別できる。
本発明は、リニアモータの原理で走行するスライダについて、その使用に伴う摩耗などのメンテナンス作業を簡易にし得る搬送装置を提供することができる。
実施形態に係る搬送装置の平面概略図である。 スライダを走行方向からみた図である。 スライダを左右方向からみた図である。 スライダの車輪と外径センサの位置関係を示す概略図である。 スライダと距離センサの位置関係を示す概略図である。 スライダ走行距離による処理フローを示す図である。 スライダの車輪の外径による処理フローを示す図である。 スライダ本体の側面までの距離による処理フローを示す図である。
本実施形態について、図1から図8を用いて説明する。本実施形態に係る搬送装置は、予め定めた走行軌道をリニアモータの原理で走行するスライダ5により物品Wを支持し、搬送するための装置である。
搬送装置は、図1に示すように、第1の軌道として環状の周回走行路10を備えている。周回走行路10の配置形態は、楕円形状とされている。そのため、周回走行路10は、水平方向に所定間隔離間して平行に配設した直線走路と、直線走路の端部に接続された湾曲走路とにより無端状に形成される。直線走路の一方には、物品Wの搬送路12が設定されている。搬送路12は、前処理工程(前工程)から不定間隔で搬送されてくる物品Wを受ける受入位置2と、受け入れた物品Wを後処理工程(後工程)に向けて排出する排出位置3が設定されている。周回走行路10上には、永久磁石4を備えた複数のスライダ5が一方向に循環走行し得るように配設されている。
周回走行路10における排出位置3より下流となる復路14には、第2の軌道として、周回走行路10から分岐するようにスライダ5の退避走路20が配設されている。また、周回走行路10における退避走路20への分岐点から受入位置2までの間には、第3の軌道として、周回走行路10から分岐するように待機走路30が配設されている。また、周回走行路10、退避走路20、待機走路30に沿って、磁界を発する電磁コイル15が配設されている。
搬送装置は、スライダ5の走行動作(走行タイミング、走行速度、走行距離)を制御する制御手段として、制御部40を備えている。制御部40は、スライダ5に埋設された永久磁石4が発する磁束の変化を、電磁コイル15を介して検出することによって、それぞれのスライダ5の位置を常に把握する。制御部40は、スライダ5がそれぞれ独立して周回走行路10、退避走路20、待機走路30を走行し得るように、電磁コイル15が発する磁界の大きさを切替える指令を行う。またこの指令と共に、走行するそれぞれのスライダ5が受入位置2で後述する支持手段によって支持した物品Wを排出位置3に搬送するように、スライダ5の走行動作を制御する。
スライダ5は、永久磁石4と複数の車輪6と物品Wを支持する支持手段を有している。ここで、スライダ5の前後方向をスライダ5の走行方向に沿った方向とし、上下左右の方向を図2、図3に示すように定めて説明する。スライダ5は回転可能に支持された4つの車輪6を有しており、これらの車輪6は、スライダ5の本体部の上下両側に2つずつ設けられている。本体部の上側における2つの車輪6は、互いに高さが異なるように配設されており、本体部の下側における2つの車輪6も、互いに高さが異なるように配設されている。また、スライダ5の本体部の左右両側には永久磁石4が埋設されている。
スライダ5の本体部の上方には、支持手段として、搬送する物品Wを載置する台が配設される。なお、支持手段としては、物品Wを把持する把持手段、物品Wの後方に接触して物品Wを押送する押送手段等を備えていても良い。各スライダ5は、周回走行路10の搬送路12において、受入位置2に物品Wが到来するごとに、一つずつ物品Wを載置して排出位置3に物品Wを搬送し得る。
搬送装置は、図1に示すように、各スライダ5を支持して走行案内する第1ガイドレール16を備えている。第1ガイドレール16は、周回走行路10の内周側において、周回走行路10に沿って上下一対で配設されている(図2参照)。上下一対の第1ガイドレール16における上レールと下レールの間には、電磁コイルユニット(電磁コイル15)が配設されている。制御部40の指令により、電磁コイル15への給電切り替えが行われ、電磁コイル15による磁界が変化する。変化した磁界とスライダ5の永久磁石4との間で生じる吸引力の大きさが変化することにより、スライダ5が第1ガイドレール16に沿って走行する。
電磁コイルユニットは、電磁コイル15の周回走行路10側が強磁性体で覆われている。これにより、電源供給かOFFになっても、スライダ5に埋設された永久磁石4と強磁性体との間で磁力が作用しスライダ5が落下しないようになっている。また、スライダ5は、周回走行路10を走行する際に、4つの車輪6が第1ガイドレール16のみに接触する。スライダ5は、電磁コイルユニットから僅かではあるが、一定の距離だけ離間するように形成されている。
退避走路20は、周回走行路10における排出位置3より下流となる復路14に、周回走行路10から分岐するように配設されている。また、退避走路20に沿って第2ガイドレール21が配設されている。第2ガイドレール21は、第1ガイドレール16より外周側に設けられ、周回走行路10の排出位置3から受入位置2に復帰するまでの間の第1ガイドレール16に対して、第2ガイドレール21の一端側が対向するように配設されている。第2ガイドレール21は、一端側から直線的に延在しており、他端側にはスライダ5を退避させる退避領域22が設けられている。
待機走路30は、周回走行路10における退避走路20への分岐点から受入位置2までの間に、周回走行路10から分岐するように配設されている。待機走路30は、スライダ5の交換用としての予備スライダ5cが配置される。また、待機走路30に沿って第3ガイドレール31が配設されている。第3ガイドレール31は、第1ガイドレール16より外周側に設けられ、第2ガイドレール21からから受入位置2に復帰するまでの間の第1ガイドレール16に対して、第3ガイドレール31の一端側が対向するように配設されている。第3ガイドレール31は、一端側から直線的に延在しており、他端側には予備スライダ5cを待機させておく待機領域32が設けられている。
第2ガイドレール21は、退避走路20に沿って上下一対で配設されている(図2参照)。上下一対の第2ガイドレール21における上レールと下レールの間には、電磁コイルユニット(電磁コイル15)が配設されている。第3ガイドレール31は、待機走路30に沿って上下一対で配設されている(図2参照)。上下一対の第3ガイドレール31における上レールと下レールの間には、電磁コイルユニットが配設されている。
制御部40は、スライダ5のそれぞれの使用状態を監視した監視情報を取得する監視情報取得手段を備えている。監視情報は、スライダ5の使用履歴や摩耗状態、形状変化等の情報であり、後述する走行距離情報、スライダ距離情報、車輪計測情報が含まれる。監視情報取得手段として、周回走行路10の復路14の外周側に、外径センサ41、距離センサ42、バーコードリーダ43が配設されている。スライダ5が排出位置3で物品Wを排出した後、周回走行路10における復路14を走行する際に、外径センサ41、距離センサ42、バーコードリーダ43が取得した監視情報を入力して、それぞれのスライダ5について演算によって得た監視情報を記憶、更新する。
制御部40は、警告信号生成手段を備えている。警告信号生成手段は、監視情報と予め定めた使用状態判定用のしきい値に基づき、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ5a,5bについての警告信号を生成する。警告信号生成手段が生成する警告信号は、異常が生じているスライダ5aについての異常信号と、異常の到来が予定されているスライダ5bについての異常予告信号とを含む。なお、異常信号は、監視情報と予め定めた異常判定用のしきい値に基づき生成されるものであり、異常予告信号は、監視情報と予め定めた異常予告判定用のしきい値に基づき生成されるものである。
制御部40は、異常信号に基づき、異常が生じているスライダ5aを退避走路20へ移動させると共に、待機走路30に置かれた交換用としてのスライダ5を周回走行路10に移動させる。スライダ5が走行する軌道を周回走行路10から退避走路20に切り替えるには、第1ガイドレール16と第2ガイドレール21とが対向する領域にスライダ5が到来した際に、周回走行路10側の電磁コイル15への給電を停止して、退避走路20側の電磁コイル15への給電を開始する。これにより、永久磁石4が退避走路20側の電磁コイル15から磁界を受けて、スライダ5が走行する軌道を変更する。
制御部40には、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ5a,5bの使用状態を報知する報知手段45が接続されている。報知手段45は、警告信号生成手段が生成した警告信号に基づき警報する。報知手段45としては、ランプ、タッチパネル等が挙げられる。例えば、ランプが異常予告信号に基づき黄色点灯し、異常信号に基づき赤色点灯する設定としても良い。また、タッチパネルが異常信号又は異常予告信号に基づき点滅表示する設定としても良い。
スライダ5はそれぞれ識別番号が設けられており、その本体部には、バーコードリーダ43で識別番号を読み取ることができる二次元バーコード8が付されている(図3参照)。制御部40が把握していたスライダ5の位置情報は、搬送装置の電源リセットにより失われてしまうため、制御部40に予めスライダ5の識別番号を登録し、この識別番号と監視情報を識別情報として記憶する。制御部40には、予備スライダ5cを含むすべてのスライダ5の識別情報が予め記憶されている。また、スライダ5の識別番号は視認可能に付されており、オペレータが警告表示を見た際に、どのスライダ5の表示であるかを認識できるようになっている。
制御部40は、スライダ5の走行距離を累積した走行距離情報を取得する、バーコードリーダ43を備えている。具体的には、周回走行路10における復路14をスライダ5が走行する際に、バーコードリーダ43で識別番号を読み取り、スライダ5の識別情報を取り込む。制御部40に予め記憶されたスライダ5の1周分の走行距離の値を累積値に加算し、記憶、更新する。制御部40には、設定操作部46を介して走行距離の限界値L1(異常判定用のしきい値)及び限界予告値L2(異常予告判定用のしきい値)が予め入力されている。制御部40は、制御部40の内部データをもとにスライダ5の一日当たりの走行距離を積算し、予め入力したしきい値と比較してスライダ5の使用状態を判定する。
スライダ5を退避させるまでに至った走行距離を制御部40で集計平均化し、この数値を限界値に置き換えていくことにより、次回交換日時から、精度の高い予兆保全が可能となる。
図1、図4に示すように、制御部40は、スライダ5の車輪6の径の変化を算出した車輪計測情報を取得する、外径センサ41を備えている。具体的には、周回走行路10における復路14をスライダ5が走行する際に、スライダ5における複数の車輪6の中で摩耗し易い車輪6の外径Dを定期的に外径センサ41で計測し、形状変化(摩耗による径の減少値)の情報を取得する。
外径センサ41は、例えばフォトセンサが適用される。計測対象の車輪6は、スライダ5の4つの車輪6の中で最も荷重のかかる車輪6とされている。制御部40には、設定操作部46を介して車輪摩耗警告値(異常予告判定用のしきい値)及び車輪摩耗限界値(異常判定用のしきい値)が予め入力されている。制御部40は、バーコードリーダ43で読み取ったスライダ5の識別番号をスライダ識別情報と紐づけし、取得した車輪計測情報と予め入力したしきい値とを比較してスライダ5の使用状態を判定する。
図1、図5に示すように、制御部40は、スライダ5の本体部の側面までの距離L3を算出したスライダ距離情報を取得する、距離センサ42を備えている。具体的には、周回走行路10における復路14をスライダ5が走行する際に、スライダ5における複数の車輪6の中で摩耗し易い車輪6付近の本体部の側面までの距離L3を定期的に距離センサ42で計測する。これにより、摩耗した車輪6によって姿勢が傾いたり、位置がずれたりした状態のスライダ5の位置変化の情報を取得する。
距離センサ42は、例えばフォトセンサが適用される。計測位置は、スライダ5の車輪6の中で最も荷重のかかる車輪6付近を特定して計測する。車輪6付近とは、例えば最も荷重のかかる車輪6から、上下方向に50mm離れた本体部の側面箇所である。制御部40には、設定操作部46を介してスライダ変位警告値(異常予告判定用のしきい値)及びスライダ変位限界値(異常判定用のしきい値)が予め入力されている。制御部40は、バーコードリーダ43で読み取ったスライダ5の識別番号をスライダ識別情報と紐づけし、取得したスライダ距離情報と予め入力したしきい値とを比較してスライダ5の使用状態を判定する。
退避領域22に退避したスライダ5は、人手によって外され、メンテナンスが行われる。退避動作時には、予め待機走路30に配置された予備スライダ5cが自動的に周回走行路10に合流される。これにより、物品Wの搬送を止めることなくスライダ5を自動交換することができる。
スライダ5の退避走路20への移動は、制御部40による自動退避に限られず、オペレータの操作により特定のスライダ5を退避させるようにしても良い。制御部40には、表示部47と操作手段48が接続されている。表示部47は、警告信号生成手段が生成した異常信号又は異常予告信号に基づき、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ5a,5bそれぞれの使用状態を表示する。操作手段48は、表示部47に表示された使用状態に応じて、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ5a,5bを退避走路20へ移動させると共に、待機領域32(待機走路30)に置かれた交換用としてのスライダ5を周回走行路10に移動させる指令の操作が可能である。
表示部47及び操作手段48として、タッチパネルなどが適用される。例えば、タッチパネルに特定のスライダ5についての異常の旨を報知するに留めて、異常の旨の報知情報を確認したオペレータが、タッチパネルでの操作を介して、特定のスライダ5を退避走路20に移動させるようにしても良い。
<スライダ走行距離による処理フロー>
次に、スライダ5の走行距離情報を取得することによりスライダ5の使用状態を判定する処理について、図6を用いて説明する。走行距離のしきい値として、例えば限界値L1が30,000km(メーカー保証値)、限界予告値L2が24,000km(保証値の80%)に設定され、制御部40に予め記憶されている。また、スライダ5の1周分の走行距離の値が制御部40に予め記憶されている。
制御部40は、周回走行路10における復路14を走行するスライダ5について、バーコードリーダ43でスライダ5の識別番号を読み取り、識別情報を取り込む(ステップS1)。取得した識別情報と、制御部40に記憶されたスライダ5の走行距離の累積値と紐づける。制御部40に記憶されたスライダ5の1周分の走行距離の値を累積値に加算し、走行距離情報として記憶、更新する(ステップS2)。更新値Aが限界値L1以下であり(ステップS3:No)、かつ限界予告値L2を上回る場合(ステップS4:Yes)、異常の到来が予定されているスライダ5bとして判定し、異常予告信号を生成する。そして異常予告信号に基づいて、ランプを黄色点灯させて警告表示を行う(ステップS5)。
更新値Aが限界値L1を上回る場合(ステップS3:Yes)、異常が生じているスライダ5aとして判定し、異常信号を生成する。異常信号に基づいて、ランプを赤色点灯させて警告表示を行うと共に、異常が生じているスライダ5aを退避走路20へ強制退避させ(ステップS6、S7)、予備スライダ5cを待機領域32から出走させる(ステップS8)。
なお、スライダ走行距離情報からスライダ5の交換日時を予測し表示する、タッチパネル等を設けても良い。例えば1日の走行距離が100kmの場合、交換までの残り日数が300日となる。
<スライダの車輪の外径による処理フロー>
次に、スライダ5の車輪計測情報を取得することによりスライダ5の使用状態を判定する処理について、図7を用いて説明する。制御部40には、車輪摩耗状態を判定するための外径減少値Bのしきい値が予め記憶されている。
制御部40は、周回走行路10における復路14を走行するスライダ5について、バーコードリーダ43でスライダ5の識別番号を読み取り、識別情報を取り込む(ステップT1)。また、外径センサ41で計測された車輪計測情報を取り込む(ステップT2)。取得した車輪計測情報から車輪6の外径減少値Bを算出し(ステップT3)、識別情報と照合してスライダ5を特定する(ステップT4)。外径減少値Bがしきい値を下回る場合(ステップT5:Yes)、判定回数のカウント値Nを初期値=0にリセットする(ステップT6)。外径減少値Bがしきい値以上の場合には(ステップT5:No)、警告表示を行うための警告信号を生成すると共に、判定回数をカウントし、カウント値Nに1を加算してNとして記憶する(ステップT7)。また、警告信号に基づいて、ランプを橙色点滅させて警告表示を行う(ステップT8)。
カウント値Nは、予め規定回数が設定され、その設定値が制御部40に記憶されている。カウント値Nが設定値を上回った場合(ステップT9:Yes)、異常が生じているスライダ5aとして判定し、スライダ5を退避させるための異常信号を生成する。そして異常信号に基づいて、異常が生じているスライダ5aを退避走路20へ強制退避させ(ステップT10)、予備スライダ5cを待機領域32から出走させる(ステップT11)。なお、外径センサ41による1回のみの計測では誤計測の可能性もありうるため、外径減少値Bがしきい値以上であると一定回数連続して判定された場合に、スライダ5を退避させる設定となっている。
車輪計測情報を取得してスライダ5の使用状態を判定する処理においては、外径減少値Bのしきい値を2種類設定して、使用状態を2段階で判定するようにしても良い。例えば、車輪摩耗警告値を0.8mm、車輪摩耗限界値を1mmとして、外径減少値Bが警告値のみを上回った場合は、警告表示を行う。外径減少値Bが限界値を上回った場合は、警告表示を行うと共に、異常が生じているスライダ5aを強制退避させる。
<スライダ本体の側面までの距離による処理フロー>
次に、スライダ距離情報を取得することによりスライダ5の使用状態を判定する処理について、図8を用いて説明する。制御部40には、車輪摩耗状態を判定するためのスライダ5までの距離と、その変位量Cのしきい値と、カウント値Nの設定値が予め記憶されている。
制御部40は、周回走行路10における復路14を走行するスライダ5について、バーコードリーダ43でスライダ5の識別番号を読み取り、識別情報を取り込む(ステップU1)。また、距離センサ42で計測されたスライダ距離情報を取り込む(ステップU2)。取得したスライダ距離情報から変位量Cを算出し(ステップU3)、識別情報と照合してスライダ5を特定する(ステップU4)。変位量Cがしきい値を下回る場合(ステップU5:Yes)、判定回数のカウント値Nを初期値=0にリセットする(ステップU6)。変位量Cがしきい値以上の場合には(ステップU5:No)、警告表示を行うための警告信号を生成すると共に、判定回数をカウントし、カウント値Nに1を加算してNとして記憶する(ステップU7)。また、警告信号に基づいて、ランプを茶色点滅させて警告表示を行う(ステップU8)。
カウント値Nが設定値を上回った場合(ステップU9:Yes)、異常が生じているスライダ5aとして判定し、スライダ5を退避させるための異常信号を生成する。そして異常信号に基づいて、異常が生じているスライダ5aを退避走路20へ強制退避させ(ステップU10)、予備スライダ5cを待機領域32から出走させる(ステップU11)。なお、距離センサ42による1回のみの計測では誤計測の可能性もありうるため、変位量Cがしきい値以上であると一定回数連続して判定された場合に、スライダ5を退避させる設定となっている。
スライダ距離情報を取得してスライダ5の使用状態を判定する処理においては、変位量Cのしきい値を2種類設定して、使用状態を2段階で判定するようにしても良い。例えば、スライダ変位警告値を0.4mm、スライダ変位限界値を0.5mmとして、変位量Cが警告値のみを上回った場合は、警告表示を行う。変位量Cが限界値を上回った場合は、警告表示を行うと共に、異常が生じているスライダ5aを強制退避させる。
上記実施形態に係る搬送装置は、次のような効果がある。
(1)搬送装置は、物品Wの受入位置2から排出位置3まで搬送される物品Wを支持しながら周回走行路10(第1の軌道)を走行するスライダ5を備えている。スライダ5は制御部40(制御手段)によって走行動作(走行タイミング、走行速度、走行距離)が制御されている。制御部40は、外径センサ41、距離センサ42、バーコードリーダ43(監視情報取得手段)と警告信号生成手段を備える。外径センサ41、距離センサ42、バーコードリーダ43は、定期的に周回走行路10を走行中のスライダ5について、その使用に伴う状態の変化を監視して監視情報を取得する。警告信号生成手段は、使用状態判定用のしきい値を予め設定することで、監視情報としきい値に基づいて、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ5a,5bについて警告信号を生成する。これにより、周回走行路10を走行中のスライダ5の中から、メンテナンスのために退避走路20(第2の軌道)に移動させて走行停止させるべきスライダ5を判別できる。よって、搬送装置を稼働する前にそれぞれのスライダ5を細目に点検する手間を軽減でき、スライダ5のメンテナンス作業の簡易化を図ることができる。
(2)警告信号生成手段は、異常が生じているスライダ5aについての異常信号と、異常の到来が予定されているスライダ5bについての異常予告信号を生成する。これにより、継続使用が危ぶまれる状態のスライダ5a,5bのうち、より消耗が進んで異常が生じているスライダ5aを判別できる。この異常信号に基づいて、制御部40により異常が生じているスライダ5aが周回走行路10から退避走路20へ自動的に移動する。またこれと共に、待機領域32に待機している交換用のスライダ5が、周回走行路10に自動的に移動する。よって、周回走行路10を走行中のスライダ5からメンテナンスが必要なスライダ5をスムーズに退避させて、走行させるスライダ5を自動交換することができる。
(3)警告信号生成手段は、異常が生じているスライダ5aについての異常信号と、異常の到来が予定されているスライダ5bについての異常予告信号を生成する。これにより、継続使用が危ぶまれる状態のスライダ5a,5bのうち、より消耗が進んで異常が生じているスライダ5aを判別できる。この異常信号又は異常予告信号に基づいて、表示部47に使用継続が危ぶまれる状態のスライダ5a,5bそれぞれの使用状態が表示される。よって、オペレータは、表示されたスライダ5の使用状態に応じて、周回走行路10を走行中のスライダ5の中からメンテナンスが必要なスライダ5を選択し、操作手段48を介して退避走路20へ退避させることができる。またこれと共に、待機領域32に待機している交換用の予備スライダ5cを、周回走行路10に移動させることができる。
(4)警告信号生成手段が生成した警告信号に基づいて、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ5a,5bの使用状態が報知手段45によって報知される。これにより、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ5a,5bの存在を認識し易くなる。
(5)制御部40は、スライダ5の識別番号を読み取ることができるバーコードリーダ43を備えており、記憶されたスライダ5の識別情報と紐づけできる。これにより、周回走行路10を走行中のスライダ5について、累積した走行距離を監視し、使用状態を判定するための走行距離情報を取得できる。警告信号生成手段は、この走行距離情報と予め定めた走行距離に関する使用状態判定用のしきい値に基づいて、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ5a,5bについて警告信号を生成する。よって、スライダ5の累積した走行距離情報からメンテナンスが必要なスライダ5を判別できる。
(6)制御部40が備える距離センサ42によって、周回走行路10を走行中のスライダ5について、摩耗しやすい車輪6付近の本体部までの距離L3を算出したスライダ距離情報を取得できる。これにより、摩耗した車輪6によって姿勢が傾いたり、位置がずれたりした状態のスライダ5を判別できる。警告信号生成手段は、このスライダ距離情報と予め定めた使用状態判定用のしきい値に基づいて、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ5a,5bについて警告信号を生成する。このようにして、スライダ距離情報からスライダ5の車輪6の摩耗状態を判定し、メンテナンスが必要なスライダ5を判別できる。
(7)制御部40が備える外径センサ41によって、周回走行路10を走行中のスライダ5について摩耗しやすい車輪6の外径Dが計測される。これにより、走行に伴う車輪6の外径Dの変化を算出した車輪計測情報を取得できる。警告信号生成手段は、この車輪計測情報と予め定めた使用状態判定用のしきい値に基づいて、使用継続が危ぶまれる状態のスライダ5a,5bについて警告信号を生成する。このようにして、車輪計測情報からスライダ5の車輪6の摩耗状態を判定し、メンテナンスが必要なスライダ5を判別できる。
(8)スライダ5の使用状態判定用のしきい値について、限界値と限界値より少し手前の警告レベルで留める限界予告値の2種類を定めることにより、異常が到来する予定のスライダと、異常が生じているスライダの2段階で使用状態を判定することができる。
<変更例>
本発明は、上述した実施形態で説明した構成に限定されず、要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
(1)上記実施形態では、スライダ5が周回走行路10(第1の軌道)において直線的に走行する際に、スライダ5を退避走路20(第2の軌道)にレーンチェンジするようにそれぞれのガイドレール16,21を配設した例を示したが、これに限られず、スライダ5が第1の軌道を曲線的に走行する際に、スライダ5を第2の軌道にレーンチェンジさせても良い。
(2)退避領域22を配設する位置は、物品Wを排出した後の復路14が好ましく、上記実施形態に特定されない。
(3)外径センサ41、距離センサ42、バーコードリーダ43の配設の順番は任意に設定でき、これらの並ぶ順番を入れ替えても良い。
(4)走行しているスライダ5の車輪6の外径Dをフォトセンサで計測する例を示したが、これに限られず、例えば走行停止状態のスライダ5の車輪6をカメラで撮影して車輪6の外径Dを計測する等、様々な計測手法を採用できる。また、距離センサ42からスライダ5までの距離の計測についても同様に、様々な計測手法を採用できる。
(5)排出位置3の下流側には、製袋充填機やカートナー・ケーサー等の箱詰包装機、給袋包装機等、様々な包装機を配設することができる。
(6)受入位置2に物品Wを一列で受け入れる例を示したが、これに限られず、複数列で配送される物品Wを、複数のスライダ5が同時に載置する等、様々な物品受渡方法に対応し得るように構成しても良い。
(7)環状の第1の軌道とは、物品Wの受入位置2で物品Wを受け入れたスライダ5が複数の目的地からその都度選択されて移動する軌道構造であっても、周回走行して受入位置2に復帰する構造を含む。
(8)第1の軌道において、受入位置2と排出位置3を必要に応じて様々な位置に配設できる。また、受入位置2と排出位置3をそれぞれ複数配設した態様としても良い。
(9)スライダ5が走行する軌道に沿って物品Wが移動するように、スライダ5に対して物品Wを後方から押送する押送体や、チャッキング手段等の物品Wを支持する支持手段を配設しても良い。
(10)制御部40は、累積されたスライダ5の監視情報から、次回以降の使用状態判定用のしきい値を更新設定できる学習機能を備えていても良い。これにより、スライダ5の異常到来の予期についてより精度の高い判定が可能となる。
W:物品 D:外径 L3:スライダの本体部の側面までの距離
2:受入位置 3:排出位置 4:永久磁石 5:スライダ
5a:異常が生じているスライダ(使用継続が危ぶまれる状態のスライダ)
5b:異常の到来が予定されているスライダ(使用継続が危ぶまれる状態のスライダ)
5c:予備スライダ(交換用としてのスライダ) 6:車輪
10:周回走行路(第1の軌道) 12:搬送路 14:復路 15:電磁コイル
16:第1ガイドレール 20:退避走路(第2の軌道) 21:第2ガイドレール
22:退避領域 30:待機走路(第3の軌道) 31:第3ガイドレール
32:待機領域 40:制御部(制御手段) 41:外径センサ(監視情報取得手段)
42:距離センサ(監視情報取得手段) 43:バーコードリーダ(監視情報取得手段)
45:報知手段 46:設定操作部 47:表示部 48:操作手段

Claims (7)

  1. 前工程から搬送されてくる物品を受ける受入位置と、
    前記物品を後工程に向けて排出する排出位置と、
    永久磁石と複数の車輪と前記物品を支持する支持手段が配設された複数のスライダと、
    前記受入位置と前記排出位置が配設された環状の第1の軌道と、
    前記第1の軌道における前記排出位置より下流となる復路に前記第1の軌道から分岐するように配設された第2の軌道と、
    前記第1の軌道から分岐するように配設されると共に、前記スライダの交換用としての前記スライダが置かれた第3の軌道と、
    前記軌道のそれぞれに沿って配設されたガイドレール及び磁界を発する電磁コイルと、
    前記スライダのそれぞれが前記軌道のそれぞれを走行し得るように、前記電磁コイルが発する磁界の大きさを切替える指令を行うと共に、前記スライダのそれぞれを走行させて前記受入位置で前記支持手段によって支持した前記物品を前記排出位置に搬送するように、前記スライダの走行動作を制御する制御手段を備えており、
    前記制御手段は、
    前記スライダのそれぞれの使用状態を監視した監視情報を取得する監視情報取得手段と、
    前記監視情報取得手段で得た監視情報と予め定めた使用状態判定用のしきい値に基づき、使用継続が危ぶまれる状態のスライダについての警告信号を生成する警告信号生成手段と、を備えることを特徴とする搬送装置。
  2. 前記警告信号生成手段が生成する前記警告信号は、
    前記監視情報と予め定めた異常判定用のしきい値に基づき生成される、異常が生じているスライダについての異常信号と、
    前記監視情報と予め定めた異常予告判定用のしきい値に基づき生成される、異常の到来が予定されているスライダについての異常予告信号と、を含み、
    前記異常信号に基づき、前記異常が生じているスライダを第2の軌道へ移動させると共に、前記第3の軌道に置かれた前記交換用としての前記スライダを前記第1の軌道に移動させることを特徴とする、請求項1に記載の搬送装置。
  3. 前記警告信号生成手段が生成する前記警告信号は、
    前記監視情報と予め定めた異常判定用のしきい値に基づき生成される、異常が生じているスライダについての異常信号と、
    前記監視情報と予め定めた異常予告判定用のしきい値に基づき生成される、異常の到来が予定されているスライダについての異常予告信号と、を含み、
    前記警告信号生成手段が生成した前記異常信号又は前記異常予告信号に基づき、前記使用継続が危ぶまれる状態のスライダそれぞれの使用状態を表示する表示部と、
    前記表示部に表示された使用状態に応じて、前記使用継続が危ぶまれる状態のスライダを第2の軌道へ移動させると共に、前記第3の軌道に置かれた前記交換用としての前記スライダを前記第1の軌道に移動させる指令の操作が可能な操作手段と、を有することを特徴とする、請求項1に記載の搬送装置。
  4. 前記制御手段は、前記使用継続が危ぶまれる状態のスライダの使用状態を報知する報知手段が接続されており、
    前記報知手段は、前記警告信号生成手段が生成した前記警告信号に基づき警報することを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の搬送装置。
  5. 前記監視情報取得手段は、前記スライダの走行距離を累積した走行距離情報を取得することを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の搬送装置。
  6. 前記監視情報取得手段は、前記スライダの前記複数の車輪の中で摩耗し易い車輪付近の本体部の側面までの距離を算出したスライダ距離情報を取得することを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の搬送装置。
  7. 前記監視情報取得手段は、前記スライダの前記複数の車輪の中で摩耗し易い車輪の径の変化を算出した車輪計測情報を取得することを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の搬送装置。
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