JP2023070282A - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Shinji Sugaya
威生 三宅
Takeo Miyake
貴敏 飯塚
Takatoshi IIZUKA
拓矢 渡井
Takuya WATAI
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Abstract

【課題】先端部の表面に燃料が付着することを抑制し、燃焼の安定性の向上を図ることができる燃料噴射装置を提供する。【解決手段】燃料噴射装置は、ノズル本体と、噴射孔形成部材12と、弁体20と、を備えている。噴射孔形成部材12は、シート面124aを有するシート部124と、シート部124に形成された噴射孔19と、を有している。そして、噴射孔形成部材12の外周面120における噴射孔19が形成された箇所には、外周面120から突出する滑り止め部120bが設けられる。【選択図】図3

Description

本発明は、燃料噴射装置に関するものである。
従来、内燃機関として、燃料噴射装置によりシリンダ内に燃料を直接噴射する筒内噴射型の内燃機関が用いられている。従来の燃料噴射装置に関する技術としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。
特許文献1には、弁体と弁体の先端側において燃料を噴射する複数の噴射孔が形成された噴射孔形成部とを備えた燃料噴射装置に関する技術が記載されている。そして、特許文献1では、噴射孔形成部には、噴射孔形成部の中心軸線と第1噴射孔軸線との交差角度がθ1となる第1噴射孔と、噴射孔形成部の中心軸線と第2噴射孔軸線との交差角度がθ1よりも大きいθ2となる第2噴射孔と、が形成されることが記載されている。
図6は、従来の噴射孔の形成方法を示す図である。
図6に示す従来の燃料噴射装置201の噴射孔形成部は、シート部224と、サック室225が形成されている。また、噴射孔形成部の外周面120は、略半球状に形成されている。そして、シート部224を貫通するように噴射孔218、219が形成されている。噴射孔218、219は、穴あけパンチP1を外周面220からプレス加工することで形成される。さらに、噴射孔219の外周面220側には、面押し穴219cと、噴射孔の長さを調整するためのザグリ穴219bが形成される。
国際公開第2018/101118号
しかしながら、図6に示すように、外周面220の法線方向とは軸線が傾斜する噴射孔219のザグリ穴219bを形成する場合、穴あけパンチP1が外周面220に沿って図中の矢印の方向、すなわち半径方向の外側に向かって滑りが発生する。その結果、ザグリ穴219bの中心軸と噴射孔219の中心軸の位置にずれが発生するおそれがあった。
そして、ザグリ穴219bの中心軸が噴射孔219の中心軸からずれることで、噴射孔219から噴射された燃料がザグリ穴219bの壁面に付着し、この壁面に付着した燃料が噴射孔形成部の表面に伝わっていた。その結果、ザグリ穴219bの壁面を伝って外周面220に濡れ広がった燃料が煤となることで、輝炎が発生しやすくなり、排ガス性能が悪化する、という問題を有していた。
本目的は、上記の問題点を考慮し、先端部の表面に燃料が付着することを抑制し、燃焼の安定性の向上を図ることができる燃料噴射装置を提供することにある。
上記課題を解決し、目的を達成するため、燃料噴射装置は、ノズル本体と、噴射孔形成部材と、弁体と、を備えている。ノズル本体は、点火プラグが配置された内燃機関のシリンダに設置される。噴射孔形成部材は、ノズル本体の先端部に設けられる。弁体は、噴射孔形成部材に設けたシート面に接触及び離反する弁体側シート面が形成される。
噴射孔形成部材は、シート面を有するシート部と、シート部に形成された噴射孔と、を有している。そして、噴射孔形成部材の外周面における噴射孔が形成された箇所には、外周面から突出する滑り止め部が設けられる。
上記構成の燃料噴射装置によれば、先端部の表面に燃料が付着することを抑制し、燃焼の安定性の向上を図ることができる。
実施の形態例にかかる燃料噴射装置を示す断面図である。 実施の形態例にかかる燃料噴射装置を内燃機関に搭載した状態を示す模式図である。 実施の形態例にかかる燃料噴射装置の先端部を拡大して示す断面図である。 実施の形態例にかかる燃料噴射装置の先端部を示す正面図である。 実施の形態例にかかる燃料噴射装置の噴射孔を拡大して示すもので、図4に示すT-T線断面図である。 従来の燃料噴射装置における噴射孔の形成方法を示す図である。
以下、燃料噴射装置の実施の形態例について、図1~図6を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.実施の形態例
1-1.燃料噴射装置の構成
まず、実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかる燃料噴射装置の構成について図1を参照して説明する。
図1は、燃料噴射装置を示す分解斜視図である。
図1に示す燃料噴射装置は、内燃機関として、入行程、圧縮行程、燃焼(膨張)行程、排気行程の4行程を繰り返す4サイクルエンジンに用いられるものである。また、燃料噴射装置1は、各気筒のシリンダの中に燃料を噴射する筒内噴射型の内燃機関に適用されるものである。
図1に示すように、燃料噴射装置1は、ノズル本体10と、弁体20と、可動コア30と、固定コア40と、コイル50と、ハウジング70と、接続部80と、フィルタ90と、を備えている。また、燃料噴射装置1は、第1ばね61と、第2ばね63と、調整部材62とを備えている。
[ノズル本体]
ノズル本体10は、筒状に形成されている。ノズル本体10の中心軸線AX1に沿う軸線方向Da「以下、単に「軸線方向Da」という」の一端部である先端部には、第1内部空間130が形成されている。また、ノズル本体10の軸線方向Daの他端部である後端部には、先端部よりも外径が大きい大径部14が形成されている。この大径部14には、第2内部空間140が形成されている。第1内部空間130と第2内部空間140は、ノズル本体10の軸線方向Daに沿って形成された連通孔16によって連通している。
第1内部空間130は、ノズル本体10の先端部から軸線方向Daの内側に向けて凹んだ凹部である。この第1内部空間130には、噴射孔形成部材12が挿入又は圧入により取り付けられている。また、噴射孔形成部材12は、ノズル本体10における先端部の開口部の内周縁において全周に亘って溶接されることで、ノズル本体10に固定される。噴射孔形成部材12には、燃料を噴射する複数の噴射孔18、19が形成されている。なお、噴射孔形成部材12及び噴射孔18、19の詳細な構成については、後述する。
また、ノズル本体10における先端部側の外周面には、複数(本例では2つ)の溝131が形成されている。溝131は、ノズル本体10の外周面の周方向に沿って連続して形成されている。溝131には、シール部材15がはめ込まれている。シール部材15は、燃料噴射装置1が内燃機関のシリンダ301(図2参照)に取り付けられた際に、シリンダ301と燃料噴射装置1との隙間を密閉する。
第2内部空間140は、大径部14の後端側が開口し、軸線方向Daの先端側に向けて凹んだ有底の凹部である。第2内部空間140には、後述する可動コア30と、固定コア40の一部が配置される。第2内部空間140における底部の中央部には、第2内部空間140と同心円上に形成されたばね収容部141が形成されている。ばね収容部141は、第2内部空間140の底部から先端部に向けて円筒状に凹んだ凹部である。このばね収容部141には、第2ばね63の一端部が収容される。
[弁体]
このノズル本体10の内部には、弁体20が軸線方向Daに沿って移動可能に配置されている。弁体20は、円柱状に形成されている。弁体20は、後端部21と、先端部23と、後端部21と先端部23の中間を示す中間部22とを有している。先端部23は、弁体20の軸線方向Daの先端側に形成され、後端部21は、弁体20の軸線方向Daの後端側に形成されている。
先端部23は、ノズル本体10の先端部に設けた噴射孔形成部材12に収容されている。先端部23は、弁体20が軸線方向Daに沿って移動することで、噴射孔形成部材12に設けた噴射孔18、19を開閉する。なお、先端部23の詳細な構成については、後述する。
中間部22は、先端部23における軸線方向Daの後端側から連続して設けられている。中間部22は、ノズル本体10の連通孔16に配置される。中間部22の外周面221と、連通孔16の内周面との間には、間隙G1が形成されている。中間部22における軸線方向Daの後端側からは、後端部21が連続して設けられている。
後端部21は、ノズル本体10における第2内部空間140に配置される。後端部21は、中間部22の外径よりも大きな略円柱状に形成されている。後端部21は、後述する固定コア40の筒孔内に内挿される。後端部21には、後端側摺動部211と、複数の流路形成部212と、係合部213が設けられている。
後端側摺動部211は、後端部21における外周面に形成されている。後端側摺動部211は、後述する固定コア40の内周面41に摺動可能に支持される。これにより、弁体20は、固定コア40により軸線方向Daに沿って移動可能に支持される。
複数の流路形成部212は、後端部21の外周面を軸線方向Daに沿って複数切り欠くことで形成されている。そして、流路形成部212は、後述する固定コア40の内周面41との間に燃料が通過する流路FCを形成する。
係合部213は、後端部21に設けた流路形成部212よりも軸線方向Daの先端部側に設けられている。そして、係合部213は、後端部21の外周面から径方向の外側に向けて張り出している。この係合部213は、弁体20の開閉弁動作時に後述する可動コア30と係合する。
また、後端部21における軸線方向Daの後端部側の端面には、第1ばね61の一端部が当接されている。弁体20は、第1ばね61により軸線方向Daの先端部側(閉弁側)に向けて付勢されている。
上述した構成を有する弁体20は、SUS等の金属材料等で形成されている。
[可動コア]
次に、可動コア30について説明する。可動コア30は、ノズル本体10の第2内部空間140において、弁体20の後端部21と第2内部空間140の底部との間に配置されている。また、可動コア30の外周面と第2内部空間の内周面との間には、微小な間隙G3が形成されている。そのため、可動コア30は、第2内部空間140内において軸線方向Daに沿って移動可能に配置される。
可動コア30は、円筒状に形成されている。可動コア30には、挿通孔31と、偏心貫通孔32が形成されている。挿通孔31及び偏心貫通孔32は、可動コア30における軸線方向Daの一端部から他端部にかけて貫通する貫通孔である。挿通孔31は、可動コア30の中心軸上に形成されている。そして、挿通孔31には、弁体20の中間部22が挿通している。
偏心貫通孔32は、可動コア30の中心軸から偏心した位置に形成されている。偏心貫通孔32は、流路形成部212と固定コア40の内周面41によって形成された流路FCに連通している。そして、偏心貫通孔32は、燃料が通過する流路FCを形成する。
可動コア30における軸線方向Daの先端側の端面には、第2ばね63の他端部が当接している。そのため、第2ばね63は、可動コア30とノズル本体10のばね収容部141の間に介在される。また、可動コア30における軸線方向Daの後端側の端面には、固定コア40が当接している。
[固定コア]
次に、固定コア40は、可動コア30を磁気吸引力によって吸引する部材である。固定コア40は、外周面に凹凸を有する略円筒状に形成されている。固定コア40における軸線方向Daの先端部は、ノズル本体10の大径部14の内側、すなわち第2内部空間140内に圧入されている。そして、ノズル本体10と固定コア40は、溶接により接合される。れにより、ノズル本体10と固定コア40との間の隙間が密閉され、ノズル本体10の内部の空間が密閉される。
また、固定コア40の先端部は、第2内部空間140に配置された可動コア30における軸線方向Daの後端側の端面と対向する。固定コア40における可動コア30の対向する先端部を、硬質クロムメッキや無電解ニッケルメッキ等のメッキによって被覆してもよい。これにより、可動コア30が衝突する固定コア40の先端部の耐久性及び信頼性を向上させることができる。
同様に、可動コア30における固定コア40と対向する後端部を、硬質クロムメッキや無電解ニッケルメッキ等のメッキによって被覆してもよい。これにより、可動コア30として比較的柔らかい軟磁性ステンレス鋼を適用した場合でも、可動コア30の耐久性及び信頼性を確保することができる。
なお、固定コア40における軸線方向Daの後端部側は、ノズル本体10の第2内部空間140から軸線方向Daの後端に向けて突出している。
固定コア40には、貫通孔42が形成されている。貫通孔42は、中心軸線AX1と同軸上に形成されている。そして、貫通孔42は、燃料が通過する流路FCを形成する。また、固定コア40における軸線方向Daの後端部には、貫通孔42に連通する開口部43が形成されている。この開口部43から貫通孔42に向けて燃料が導入される。また、開口部43から貫通孔42にかけてフィルタ90が挿入されている。
さらに、貫通孔42における軸線方向Daの先端部側には、第1ばね61及び調整部材62が配置されている。第1ばね61は、調整部材62よりも貫通孔42の先端部側に配置されている。調整部材62は、貫通孔42に圧入されて、固定コア40の内部に固定されている。また、貫通孔42の先端部からが、弁体20の後端部21が挿入される。第1ばね61は、調整部材62と弁体20の後端部21の間に介在される。そして、第1ばね61は、弁体20をノズル本体10の先端部に向けて軸線方向Daに付勢している。
また、調整部材62における固定コア40に対する固定位置を調整することで、第1ばね61における弁体20の付勢力を調整することができる。これにより、弁体20の先端部23がノズル本体10の後述する噴射孔形成部材12に設けたシート面124aに押し付ける初期荷重を調整することができる。
ここで、第1ばね61が弁体20をノズル本体10の先端部に向けて付勢する付勢力は、第2ばね63が可動コア30を固定コア40に向けて付勢する付勢力よりも大きく設定されている。
[コイル]
次に、コイル50について説明する。コイル50は、円筒状のコイルボビン51に巻回されている。そして、コイル50は、コイルボビン51に巻回されて、ノズル本体10における大径部14の外周面の一部及び固定コア40の先端部の外周面の一部を覆うようにして配置される。コイル50の巻き始めと巻き終わりの端部は、不図示の配線を介して後述する接続部80のコネクタ81の電力供給用の端子811に接続されている。コイル50及びコイルボビン51の外周には、ハウジング70が固定されている。
[ハウジング]
ハウジング70は、有底の円筒状に形成されている。ハウジング70における軸線方向Daの先端部である底部には、貫通孔71が形成されている。貫通孔71は、底部の中央部に形成されている。この貫通孔71には、ノズル本体10の大径部14が挿入される。そして、貫通孔71の開口縁とノズル本体10の外周面との間は、例えば、全周にわたって溶接されている。これにより、ノズル本体10は、ハウジング70に固定される。
また、ハウジング70は、固定コア40の先端部側、コイルボビン51及びコイル50の外周を囲むようにして配置される。そして、ハウジング70の内周面は、ノズル本体10の大径部14及びコイル50と対向し、外周ヨーク部を形成する。このように、コイル50の周りには、固定コア40、可動コア30、ノズル本体10及びハウジング70を含むトロダイル状の磁気通路が形成されている。
[接続部]
接続部80は、樹脂により形成されている。そして、接続部80は、固定コア40、コイル50、コイルボビン51及びハウジング70との間に充填される。また、接続部80は、ハウジング70よりも軸線方向Daの後端側において、固定コア40の後端部を除く外周面を覆う。そして、接続部80は、電力供給用の端子811を有するコネクタ81を形成するようにモールド成形されている。端子811は、不図示のプラグの接続端子に接続される。これにより、燃料噴射装置1は、高電圧電源又はバッテリ電源に接続される。そして、不図示のエンジンコントロールユニット(ECU)によってコイル50に対する通電が制御される。
1-2.燃料噴射装置の動作例
次に、上述した構成を有する燃料噴射装置1の動作例について図1及び図2を参照して説明する。
図2は、燃料噴射装置1を内燃機関に搭載した状態を示す模式図である。
図2に示すように、燃料噴射装置1は、内燃機関を構成するシリンダ301の壁面に設置される。そして、燃料噴射装置1は、燃料を噴射する先端部であるノズル本体10の先端部が、シリンダ301の内壁面とピストン302で形成される燃焼室310内に配置される。また、燃料噴射装置1におけるノズル本体10の先端部は、点火プラグ300に向けて配置される。
上述したように、第1ばね61の付勢力は、第2ばね63の付勢力よりも大きく設定されている。そのため、後述するコイル50が通電されていない状態では、弁体20の先端部23は、後述する噴射孔形成部材12のシート面124aに押し付けられる。その結果、噴射孔18、19に至る流路FCは、弁体20に閉じられて閉弁状態となる。
次に、ECUによってコイル50に通電されると、固定コア40、可動コア30、ノズル本体10及びハウジング70を含む磁気回路に磁束が流れる。そして、固定コア40には、可動コア30を吸引する磁気吸引力が発生する。固定コア40の磁気吸引力が、第1ばね61の付勢力、すなわち設定荷重を超えると、可動コア30は、固定コア40へ向けて移動する。可動コア30は、固定コア40と対向する端面、すなわち後端側端面が固定コア40の先端側端面に衝突するまで移動する。
可動コア30が移動する際に、弁体20の後端部21に設けた係合部213と可動コア30が係合する。そのため、弁体20は、可動コア30と共に固定コア40に向けて軸線方向Daに沿って後端側に向けて移動する。
弁体20が固定コア40へ向けて移動することで、弁体20の先端部23が噴射孔形成部材12から離反する。そのため、弁体20と噴射孔形成部材12との間に形成された噴射孔18に至るまでの流路FCが開通し、噴射孔18、19が開いた開弁状態となる。
弁体20が開弁位置(開弁状態)にあるとき、フィルタ90を介して、燃料が固定コア40の開口部43に導入される。そして、燃料は、固定コア40の貫通孔42を通ってノズル本体10に向けて流れる。また、燃料は、貫通孔42に配置された調整部材62及び第1ばね61を通過し、弁体20の流路形成部212と固定コア40の内周面41との間に形成された流路FCを流れる。そして、燃料は、可動コア30の偏心貫通孔32を介して、ノズル本体10の第2内部空間140に流入する。
第2内部空間140に流入した燃料は、弁体20とノズル本体10の連通孔16との間に形成された間隙G1を通過し、ノズル本体10の第1内部空間130に流れる。そして、燃料は、弁体20の先端部23と噴射孔形成部材12との間に形成された流路FCを流れて、噴射孔18、19を介して燃焼室310内へ噴射される。
また、ECUによってコイル50の通電が中断されると、固定コア40、可動コア30、ノズル本体10及びハウジング70を含む磁気回路を流れる磁束が消滅する。そして、可動コア30を吸引する固定コア40の磁気吸引力も消滅する。そのため、第1ばね61における弁体20をノズル本体10の噴射孔形成部材12に向けて付勢する弾性力が、第2ばね63における可動コア30を固定コア40に向けて付勢する弾性力よりも大きい初期状態に戻る。
これにより、弁体20は、第1ばね61によってノズル本体10の噴射孔形成部材12に向けて付勢されて、軸線方向Daに沿って先端部へ移動する。また、弁体20の係合部213と係合する可動コア30は、弁体20と共に軸線方向Daに沿って先端側に向けて移動する。これにより、弁体20の先端部23が後述する噴射孔形成部材12のシート面124aに押し付けられ、噴射孔18、19に至る流路FCは、弁体20に閉じられて閉弁状態となる。その結果、燃料噴射装置1による燃料の噴射が停止される。
2.噴射孔、噴射孔形成部材、及び弁体の先端部の詳細な構成
次に、噴射孔18、19、噴射孔形成部材12及び弁体20の先端部23の詳細な構成について図1、図3から図5を参照して説明する。
図3は、燃料噴射装置1の先端部を拡大して示す断面図、図4は、燃料噴射装置1の先端部を示す正面図である。
図1、図3に示すように、噴射孔形成部材12は、ノズル本体10の第1内部空間130の内壁面に圧入される筒部122と、筒部122の軸線方向Daの先端部側から連続するシート部124とを有している。また、噴射孔形成部材12の外周面120は、略半球状に形成されている。なお、外周面120の詳細な構成については、後述する。
筒部122の内周面121には、弁体20の先端部23に設けた先端側摺動部231が摺動する。また、筒部122には、複数の切り欠き部123が形成されている。複数の切り欠き部123は、筒部122の内周面121の周方向に等間隔に形成されている。そして、切り欠き部123と先端側摺動部231との間には、燃料が通過する流路FCが形成される。そして、流路FCは、シート部124に向けて延在している。
シート部124は、筒部122における軸線方向Daの先端部側の開口を塞ぐようにして筒部122に連続して形成されている。シート部124は、軸線方向Daの先端側に向けて突出する略半球状の凹部である。シート部124における内部には、後述する弁体20の球面部230が接触及び離反するシート面124aが形成されている。シート面124aは、軸線方向Daの先端側に向かうに従い縮径する円錐台形状に形成されている。
また、シート部124における軸線方向Daの先端部には、サック室125が形成されている。サック室125は、シート面124aにおける軸線方向Daの先端部に形成され、シート面124aからさらに軸線方向Daの先端部側に向けて略半球状凹んだ凹部である。また、サック室125は、燃料噴射装置1の中心軸線AX1上に形成されている。このサック室125には、後述する弁体20における球面部230の凸部233の少なくとも一部が挿入される。
弁体20の先端部23は、球面部230と、先端側摺動部231とを有している。先端側摺動部231は、噴射孔形成部材12における筒部122の内周面121を摺動する。先端側摺動部231よりも軸線方向Daの先端部側には、球面部230が連続して形成されている。
球面部230は、略半球状に形成されている。球面部230は、弁体側シート面232と、凸部233とを有している。弁体側シート面232は、シート部124のシート面124aに対向し、シート面124aに対して接近及び離反する。そして、弁体側シート面232がシート面124aに接触した際に、後述する噴射孔18、19に至る流路FCが閉じられる。また、弁体側シート面232がシート面124aから離反すると、弁体側シート面232とシート面124aとの間に燃料が通過する流路FCが形成され、後述する噴射孔18、19から燃料が噴射される。弁体側シート面232とシート面124aが接触した際に、凸部233の一部は、サック室125に挿入に挿入される。
また、シート面124aには、複数(本例では、5つ)の噴射孔18、19が形成されている。噴射孔18、19は、シート面124aから外周面120にかけて貫通している。噴射孔18、19は、点火プラグ300において火花が発生する点火領域300a(図2参照)に向けられている。そのため、噴射孔18、19から噴射される噴霧F1、F2は、点火領域300aに向かう。
噴射孔18、19は、噴霧を形成するオリフィス孔18a、19aと、ザグリ穴18b、19bと、平面形成用の面押し穴18c,19cの3段形状に形成されている。オリフィス孔18a、19aは、シート面124aから外周面120に向けて延在している。ザグリ穴18b、19bは、オリフィス孔19a、19aを囲むようにして形成されており、オリフィス孔18a、19aにおける外周面120側の端部から外周面120に向けて延在している。ザグリ穴18b、19bは、オリフィス孔18a、19aの長さを調整するために形成される。また、面押し穴18c、19cは、外周面120からザグリ穴18b、19bに向けて凹んだ凹部であり、ザグリ穴18b、19bの周囲を囲むようにして形成されている。
なお、本例では、シート部噴射孔18、19を3段形状とした例を説明したが、噴射孔18、19の段数は、これに限定されるものではない。例えば、噴射孔18、19を4段以上に形成してもよく、面押し穴18c、19cをなくし、ザグリ穴18b、19bとオリフィス孔18a、19aの2段形状としてもよい。
噴射孔18、19のうち噴射孔18は、その軸線が外周面120の法線方向と平行に形成されている。また、噴射孔18、19のうち噴射孔19は、その軸線が外周面120の法線方向に対して傾斜している。さらに、噴射孔19は、その軸線AX2と中心軸線X1との角度θが他の噴射孔18よりも小さく形成されている。
ここで、噴射孔18、19が形成される噴射孔形成部材12の外周面120は、第1外周面120aと、滑り止め部120bとを有している。第1外周面120aは、噴射孔形成部材12の中心軸線AX1上に曲率中心が位置している。図3及び図4に示すように、滑り止め部120bは、第1外周面120aよりも半径方向の外側に配置されている。滑り止め部120bは、第1外周面120aを囲むようにしてリング状に形成されている。そして、滑り止め部120bは、第1外周面120aから外側に向けて半円状に突出した突起である。
図5は、噴射孔19及び滑り止め部120bを拡大して示す断面図である。
図3から図5に示すように、滑り止め部120bは、軸線AX2と中心軸線X1との角度θが他の噴射孔18よりも小さく形成された噴射孔19のザグリ穴19b及び面押し穴19cの一部は、滑り止め部120b上に形成されている。第1外周面の曲率中心は、噴射孔形成部材12の中心軸線AX1上に位置しているのに対して、滑り止め部120bの曲率中心は、噴射孔19の軸線AX2上に位置している。また、滑り止め部120bの曲率半径SR2は、第1外周面120aの曲率半径SR1よりも小さく設定されている(SR2<SR1)。さらに、滑り止め部120bの頂点は、噴射孔19の軸線AX2よりも噴射孔形成部材12の半径方向の外側に位置している。
滑り止め部120bを設けたことで、噴射孔19の面押し穴19cやザグリ穴19bを穴あけパンチを用いて形成する際に、穴あけパンチが噴射孔形成部材12の外周面120上で滑ることを防止することができる。また、滑り止め部120bの頂点は、穴あけパンチが滑る方向である噴射孔19の軸線AX2よりも噴射孔形成部材12の半径方向の外側に位置している。これにより、滑り止め部120bにより、穴あけパンチの滑りを効率よく防止することができる。
穴あけパンチの滑りを防止できるため、噴射孔19の面押し穴19cやザグリ穴19bを所定の位置に形成することができる。したがって、面押し穴19cやザグリ穴19bの位置ずれを防止することができるため、オリフィス孔19aから噴射された燃料が面押し穴19cやザグリ穴19bの壁面に付着することを抑制できる。その結果、面押し穴19cやザグリ穴19bの壁面を伝って外周面120に燃料が濡れ広がることを抑制できるため、噴射孔形成部材12の先端部に燃料が付着することを抑制し、燃焼の安定性の向上を図ることができる。
なお、本例では、滑り止め部120bを、第1外周面120aを囲むようにリング状に形成した例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、外周面120から略半球状に突出する凸部であってもよい。この場合、滑り止め部120bは、複数の噴射孔18、19のうち穴あけパンチの滑りが最も発生しやすい噴射孔19のみに形成してもよい。ここで、滑りが発生しやすい噴射孔19とは、軸線AX2と中心軸線X1で形成される角度θが他の噴射孔18よりも小さい噴射孔である。
また、滑り止め部120bの形状は、半円状に限定されるものではなく、例えば、角柱状や錐状等その他各種の形状でもよく、穴あけパンチの滑りを防止できる形状であればよい。なお、滑り止め部120bをリング状に形成することで、凸部として形成する場合に比べて、噴射孔形成部材12の加工を容易に行うことができる。
なお、上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
なお、本明細書において、「平行」及び「直交」等の単語を使用したが、これらは厳密な「平行」及び「直交」のみを意味するものではなく、「平行」及び「直交」を含み、さらにその機能を発揮し得る範囲にある、「略平行」や「略直交」の状態であってもよい。
1…燃料噴射装置、 10…ノズル本体、 12…噴射孔形成部材、 18、19…噴射孔、 18a、19a…オリフィス孔、 18b、19b…ザグリ穴、 18c、19c…面押し穴、 20…弁体、 23…先端部、 30…可動コア、 40…固定コア、 50…コイル、 70…ハウジング、 80…接続部、 120…外周面、 120a…第1外周面、 120b…滑り止め部、 121…内周面、 122…筒部、 123…切り欠き部、 124…シート部、 124a…シート面、 125…サック室、 230…球面部、 231…先端側摺動部、 232…弁体側シート面、 233…凸部、 300…点火プラグ、 300a…点火領域、 301…シリンダ、 302…ピストン、 310…燃焼室、 AX1…中心軸線、 Da…軸線方向、 F1、F2…噴霧

Claims (6)

  1. 点火プラグが配置された内燃機関のシリンダに設置されるノズル本体と、
    前記ノズル本体の先端部に設けられた噴射孔形成部材と、
    前記噴射孔形成部材に設けたシート面に接触及び離反する弁体側シート面が形成された弁体と、を備え、
    前記噴射孔形成部材は、
    前記シート面を有するシート部と、
    前記シート部に形成された噴射孔と、を有し、
    前記噴射孔形成部材の外周面における前記噴射孔が形成された箇所には、前記外周面から突出する滑り止め部が設けられる
    燃料噴射装置。
  2. 前記噴射孔は、前記シート面から前記噴射孔形成部材の外周面に向けて延在するオリフィス孔と、
    前記外周面から前記オリフィス孔に向けて凹んだザグリ穴と、を有し、
    前記ザグリ穴の一部は、前記滑り止め部に形成される
    請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記噴射孔形成部材には、前記噴射孔が複数形成され、
    複数の前記噴射孔のうちその軸線と前記噴射孔形成部材の中心軸線とで形成される角度が他の噴射孔よりも小さい噴射孔の一部が、前記滑り止め部に形成される
    請求項1に記載の燃料噴射装置。
  4. 前記滑り止め部の頂点は、前記噴射孔の軸線よりも前記噴射孔形成部材の半径方向の外側に形成される
    請求項1に記載の燃料噴射装置。
  5. 前記噴射孔形成部材の前記外周面には、中心軸線上に曲率中心が位置する第1外周面が形成され、
    前記滑り止め部は、前記第1外周面の周囲を囲むようにリング状に形成される
    請求項1に記載の燃料噴射装置。
  6. 前記滑り止め部は、半円状に形成され、その曲率半径は、前記第1外周面の曲率半径よりも小さく形成される
    請求項5に記載の燃料噴射装置。
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