JP2023069243A - 地図作成システムおよびプログラム - Google Patents

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Sadasuke Kashi
篤志 大城
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Abstract

【課題】自律的に走行可能な移動体のための地図作成にかかる負荷を軽減する。【解決手段】システムは、コンピュータ支援設計によって設計されたエリアのレイアウト図を示すレイアウトデータを、地図データに変換し、ユーザ操作に基づき、走行経路を示す経路データを地図上に設定し、移動体のセンサによるスキャンによって生成されるスキャンデータを地図データと照合し、照合結果に基づき、移動体の地図における位置を推定する。移動体を経路を走行させながら、走行中に推定される位置と、各位置の推定に用いたスキャンデータとを含む情報を取得し、取得情報から、移動体を走行させるための環境地図を作成する。【選択図】図1

Description

本発明は、移動体のための地図を作成するシステムおよびプログラムに関する。
生産現場の一例である工場または倉庫では、地図データに従って自律的に走行しながら部品または製品を搬送する搬送台車を利用している。このような地図データの作成方法が、例えば、特開2019-175137号公報(特許文献1)に示される。特許文献1は、自律的に移動することが可能な移動体は、周囲の空間を繰り返しスキャンしてスキャンごとにセンサデータを出力し、センサデータと予め用意された地図データとを照合して、照合結果に基づき移動体の位置および姿勢を示す位置情報を順次出力し、出力された位置情報を参照しながら駆動装置を制御して移動体を移動させる構成を有し、センサデータを利用して移動している空間の部分地図データを生成し、地図データの一部を部分地図データで更新する(要約書)。
特開2019-175137号公報
特許文献1に示されるような予め用意された地図データは、例えば手動によって作成される。より具体的には、レーザやカメラなどの周囲をスキャンするセンサを搭載した搬送台車を、ユーザがリモコンや操作端末を操作してエリアを走らせながらスキャン動作を行わせる。これにより、取得されたスキャンデータから、搬送台車が走行するための環境地図が予め準備される。このように、地図を予め作成する際には、ユーザがリモコンや操作端末を利用し搬送台車を走行させ周辺の空間をスキャンさせていた。そのため、広い工場や倉庫等では地図作成のための作業工数の軽減が望まれていた。
本開示は、自律的に走行可能な移動体のための地図作成にかかる負荷を軽減する技術を提供することを1つの目的とする。
この開示にかかる自律的に移動可能な移動体の地図作成システムでは、移動体は周囲をスキャンするセンサを有し、地図作成システムは、予め定められたエリアについて、コンピュータ支援設計によって設計された当該エリアのレイアウト図を示すレイアウトデータを、地図データに変換する変換手段と、ユーザ操作を受付けるとともに、受付けたユーザ操作に基づき、地図において移動体を走行させる経路を示す経路データを設定する経路設定手段と、センサによるスキャンによって生成されるスキャンデータを地図データと照合し、照合結果に基づき、移動体の地図における位置を推定する位置推定手段と、移動体を経路データが示す経路を走行させながら、走行中に推定される複数の位置と、各複数の位置の推定に用いたスキャンデータとを含む情報を取得する取得手段と、取得された情報から、移動体を走行させるための環境地図を作成する環境地図作成手段と、を備える。
この開示によれば、環境地図は、予め定められたエリアのレイアウトを示すコンピュータ支援設計によって設計されたレイアウトデータを利用して作成できるから、予め環境地図を作成しておく必要はなく、その分、環境地図作成にかかる工数を少なくできて、ユーザ負担も軽減できる。
上述の開示において、経路設定手段は、地図データが示す地図画像を画面に表示するとともに、当該画面に対するユーザ操作を受付けるUI(ユーザインタフェース)手段を有し、画面に表示される地図画像に対するユーザ操作に基づき、経路を示す経路データを設定する。
上述の開示によれば、UI手段は、ユーザに、地図に対し、経路を示す経路データを設定することを支援する環境を提供できる。
上述の開示において、経路設定手段は、画面に表示される地図画像に対するユーザ操作に基づき、地図において移動体を走行させる走行経路を矢印として設定する。
上述の開示によれば、UI手段は、地図画像に矢印を引くことで経路設定を可能にする環境を提供できる。
上述の開示において、矢印の方向と長さは、それぞれ、走行する方向と距離を示す。したがって、UI手段は、矢印の方向と長さによって、経路の方向と距離の指定を可能にする環境を提供できる。
上述の開示において、経路設定手段は、画面に対するユーザ操作に基づき、地図において移動体を通過させる順序を有した走行のための複数の目標点として設定する。
この開示によれば、UI手段は、地図画像に順序関係を有した複数の目標点を設定することで、経路設定を可能にする環境を提供できる。
上述の開示において、UI手段は、設定された経路を移動体に走行開始させるためのユーザ操作、または、当該走行を停止させるためのユーザ操作を受付けるUI画像を、画面に表示する。
上述の開示によれば、上述の開示において、UI手段は、経路を設定する画面において、移動体に経路を走行開始させるユーザ操作または当該走行を停止させるユーザ操作を可能にする環境を提供できる。
この開示に係るプログラムは、自律的に移動可能な移動体の地図を作成する方法をプロセッサに実行させるためのプログラムである。この移動体は、周囲をスキャンするセンサを有する。方法は、予め定められたエリアについて、コンピュータ支援設計によって設計された当該エリアのレイアウト図を示すレイアウトデータを、地図データに変換するステップと、ユーザ操作を受付けるとともに、受付けたユーザ操作に基づき、地図において移動体を走行させる経路を示す経路データを設定するステップと、センサによるスキャンによって生成されるスキャンデータを地図データと照合し、照合結果に基づき、移動体の地図における位置を推定するステップと、移動体を経路データが示す経路を走行させながら、走行中に推定される複数の位置と、各位置の推定に用いたスキャンデータとを含む情報を取得するステップと、取得された情報から、移動体を走行させるための環境地図を作成するステップと、を備える。
上述の開示によれば、環境地図は、予め定められたエリアのレイアウトを示すコンピュータ支援設計によって設計されたレイアウトデータを利用して作成できるから、予め環境地図を作成しておく必要はなく、その分、環境地図作成にかかる工数を少なくできて、ユーザ負担も軽減できる。
本開示によれば、自律的に走行可能な移動体のための地図作成にかかる作業工数を軽減できる。
実施の形態に従う地図作成システム1の概要を模式的に示す図である。 本実施の形態に係る走行制御装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。 本実施の形態にかかる自律型搬送台車300のハードウェア構成例を示すブロック図である。 本実施の形態に係る走行制御装置100のモジュール構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係る自律型搬送台車300のモジュール構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係る機器の外観例を示す図である。 本実施の形態に係る地図作成の全体処理を示す概略的に示すフローチャートである。 図7のステップS10でインポートされるCADデータが示すレイアウトの一例を示す図である。 図7のステップS13およびS15の処理の具体例を示すフローチャートである。 図7のステップS17の経路を設定する処理の一例を示すフローチャートである。 本実施の形態に係るスキャンエリア設定画面の一例を示す図である。 図7のステップS17の経路を設定する処理の他の例を示すフローチャートである。 本実施の形態に係るスキャンエリア設定画面の他の例を示す図である。 本実施の形態に係る自己位置推定の結果を示す表示画面例を示す図である。 本実施の形態に係る走行中の表示画面の一例を示す図である。 本実施の形態に係る環境地図の表示の一例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に従う実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。
<用語>
本明細書で記載される用語を関連する技術とともに説明する。
「移動体」は、移動のための駆動力を発生させて移動可能に構成された装置を示す。
「自律型搬送台車」は、車輪と、車輪の駆動部と、積み荷を載置または収容する部材とを備え、指示された場所まで自律的に走行するコンピュータ搭載型の車またはロボットを示す。自律型搬送台車は、人を搬送してもよい。「自律型搬送台車」は移動体の一例である。
「走行制御装置」は、移動体と通信することにより、移動体の走行を管理するコンピュータに相当する。
「自律的走行」は、移動体が走行指令に従って、駆動力を発生させるように駆動部を制御することで、走行することを示す。走行指令は、移動体が備えるコンピュータが生成する指令、または、走行制御装置のコンピュータが生成し移動体に転送する指令を含む。
「レイアウトデータ」は、工場や倉庫など予め定められたエリアに配置される設備、壁などのレイアウト図を示すデータであって、コンピュータの支援によって設計されたレイアウト図を表すデータを示す。レイアウトデータは、例えばCAD(Computer Aided Design)によって設計されたデータを含む。
「地図データ」は、エリアを多次元座標系で既定される空間の情報として示す。より具体的には、当該空間における各位置を示す座標値に関連付けて当該位置の周囲の環境を、すなわち周囲のオブジェクト(設備、壁など)の面形状を、多次元座標の座標値で示す。本実施の形態で走行制御装置および移動体は共通の座標系を扱うよう構成される。
「レーザスキャナ」は、レーザ光を照射する光源と、反射光を受光する受光部を備え、光源を中心にして、左右水平に予め定められた角度回転することにより、レーザ光を走査角度範囲(レーザスキャナがレーザ光を向ける方向を変えられる面)で振り、レーザ光の反射光(設備や壁等のオブジェクトに反射されたレーザ光)が戻ってくるまでの時間から周囲のオブジェクトまでの距離を測定する測距装置を構成する。測距装置としては、レーザスキャナに限定されず、例えばカメラ(またはイメージセンサ)、LIDAR(Light Detection and Ranging)、ミリ波レーダ、および磁気センサなどを適用できる。
「スキャンデータ」は、レーザスキャナの測定(以下、レーザスキャンともいう)による取得されるデータを示す。レーザスキャナの走査角度範囲が例えば240度の範囲であるとき、レーザスキャナが1度変位で角度を回転させて距離を測定する場合には、レーザスキャナの位置(すなわち、レーザスキャナを備える移動体の位置を示す座標値)から面上の240個の各点までの距離を示す。
「面形状情報」は、このようなスキャンデータから、レーザスキャナの座標値と、面上の240個の各点までの距離とから、面上の240個の各点の座標値である点群として取得され、このような点群の各点の座標値は面の形状情報、より特定的には断面の面形状情報を示す。
「自己位置推定」は、スキャンデータに基づいて地図上における移動体の位置を推定することを示す。より具体的には、自己位置推定では、スキャンデータを地図データと照合し、照合の結果に基づき、スキャンデータが示す面形状に一致すると推定される面形状に関連付けられた座標値を移動体の位置と決定する。本実施の形態では、走行制御装置と移動体が共通して扱う座標系をX,Yで既定される2次元座標系とする。この場合、移動体の地図上の位置を示す座標値として自己位置(Xc、Yc、θc)が推定される。なお、値θcは、移動体の向き、より特定的には旋回角度を示す。
「環境地図」は、本開示にかかる地図作成システムにより作成されるエリアの地図であって、移動体がエリアを自律走行するために用いる地図を示す。環境地図は、エリアの各位置について、当該位置の座標値と周囲環境の面形状情報(すなわち、240個の点群の座標値)を含む。
<A.適用例>
まず、図1を参照して、本発明が適用される場面の一例について説明する。図1は、実施の形態に従う地図作成システム1の概要を模式的に示す図である。図1の地図作成システム1は、例えば工場内の環境地図を作成するために適用される。
地図作成システム1は、走行制御装置100と、走行制御装置100と無線ネットワーク30を介して通信する1または複数の自律型搬送台車300と、走行制御装置100とネットワーク45を介して通信するPC(Personal Computer)200とを備える。無線ネットワーク30は、Wi-Fiルータを中継器として備える。無線ネットワーク30には、例えば、IEEE802.11の規格を適用できる。ネットワーク45は、例えば、LAN(Local Area Network)またはUSB(Universal Serial Bus)を適用できる。なお、PC200は、走行制御装置100とネットワーク45を介してデータを遣り取りするとしているが、PC200は、USBメモリ、メモリカードなどの記憶媒体を介してデータを遣り取りしてもよい。
PC200は、CADツールを備える。ユーザは工場内のエリアについて、CADツールを利用して、生産ラインの設備、壁などのオブジェクトのレイアウト図を示すCADデータ50を作成する。PC200は、作成されたCADデータ50のファイルを走行制御装置100に転送する。
走行制御装置100は、CADデータが示すレイアウト図を、地図データに変換する(ステップR1)。この変換は、CADのファイル形式(例えば、ファイル形式としてはDWG、STEP、DXF、DWFなど)を、地図ファイル形式(例えば、拡張子がmapのファイル)に変換する。これにより仮の地図を示す仮の地図データを作成する。なお、CADの図面ファイルの形式を、地図データのファイル形式に変換する方法は、公知の方法を用いることができるから、ここでは詳細説明は繰り返さない。
走行制御装置100は、ユーザ操作に基づき、地図データが示す地図において自律型搬送台車300を走行させる経路を設定する(ステップR2)。より具体的には、走行制御装置100は、経路設定のために、仮の地図データが示す地図を画面に表示するとともに、当該画面に対するユーザ操作を受付けるUI(ユーザインタフェース)ツールを提供する。走行制御装置100は、画面に対する経路設定のユーザ操作に基づき、仮の地図において自律型搬送台車300を走行させる経路を設定する。
走行経路が設定された仮の地図が取得されると、走行制御装置100は、自律型搬送台車300と、スキャンデータおよび走行指令を遣り取りしながら、環境地図を作成する(ステップR3~R7)。
まず、自律型搬送台車300は、走行経路のスタート位置に置かれる。自律型搬送台車300はスタート位置で、レーザスキャンを実施し、スキャンデータを取得し、取得したスキャンデータを走行制御装置100に転送する(ステップR5)。
走行制御装置100は、スタート位置の自律型搬送台車300から転送されたスキャンデータに基づき自己位置推定を実施し、推定された自己位置(Xc、Yc、θc)に基づく走行指令を自律型搬送台車300に転送する(ステップR3、R4)。
より具体的には、走行制御装置100は、仮の地図において推定された自己位置(Xc、Yc、θc)と仮の地図上に設定された経路の位置(座標値)とを照合し、照合結果に基づき、経路上の走行する方向を決定し、決定された方向に走行するよう走行指令を生成し、自律型搬送台車300に転送する。自律型搬送台車300は、走行制御装置100から転送された走行指令に従い走行する(ステップR6)。このように、自律型搬送台車300は、スタート位置から出発し経路に沿って走行する。
自律型搬送台車300は、走行中は、レーザスキャンを繰り返し実施する。自律型搬送台車300は、レーザスキャンを実施する毎に、取得したスキャンデータを走行制御装置100に転送する。走行制御装置100は、自律型搬送台車300から転送されたスキャンデータを受信する毎に、自己位置推定と走行指令送信の処理(ステップR3とR4)を実施する。また、受信したスキャンデータを走行情報と関連付けてスキャン情報として格納する。走行情報は、直前の時間t(j)でレーザスキャンしたときの自己位置(Xc、Yc、θc)と今回の時間t(j+1)でレーザスキャンしたときの自己位置(Xc、Yc、θc)との差を示す。
このように、自律型搬送台車300は、走行制御装置100から推定された自己位置に基づく走行指令を繰り返し受信し、受信した走行指令に従い走行を継続することで、仮の地図上の経路に沿って走行することができる。
走行制御装置100は、自律型搬送台車300が経路のゴールに到達したとき、自律型搬送台車300に停止の走行指令を転送する。ゴール到着時に、走行制御装置100に格納されているスキャン情報は、経路のスタート位置~ゴール位置まで走行する間に取得された(スキャンデータ、走行情報)の組を時系列に含んだ情報を示す。
走行制御装置100は、スキャン情報から環境地図を作成する(ステップR7)。環境地図が作成されると、走行制御装置100は、各自律型搬送台車300からスキャンデータを受信する毎に、当該自律型搬送台車300について環境地図に基づく自己位置推定および走行指令の生成を実施し、生成された走行指令を当該自律型搬送台車300に転送する。これにより、エリア内を1または複数の自律型搬送台車300は、環境地図に従って自律走行できる。
このような環境地図は、自律型搬送台車300が走行するべきエリアのレイアウトを示すCADデータ50を利用して作成できるから、予め環境地図を作成しておく必要はなく、その分、環境地図作成にかかる工数を少なくできて、ユーザ負担も軽減できる。
上記に述べた手順で環境地図が作成されると、自律型搬送台車300は環境地図に従って走行できる。例えば、環境地図が自律型搬送台車300にインストールされるケースを説明する。
走行制御装置100から環境地図のデータが転送されると、自律型搬送台車300は転送された環境地図のデータを自律型搬送台車300が有する記憶部にインストールし、インストールされた環境地図に従って工場内を自律的に走行する。より具体的には、自律型搬送台車300は、指定された目標位置まで所定経路を走行しながら繰り返しレーザスキャンを実施し、各レーザスキャンで得られたスキャンデータと環境地図のデータとを照合して、照合結果に基づき、自己位置推定し、推定された自己位置(Xc、Yc、θc)に基づき、指定された目標位置にまで移動するための走行指令を生成する。走行指令に従って駆動装置を制御して、自律型搬送台車300を走行させることで、目標位置に到達できる。
なお、環境地図を用いた自己位置(Xc、Yc、θc)の推定と走行指令の生成は、自律型搬送台車300ではなく走行制御装置100によって実施されてもよい。その場合は、自律型搬送台車300はスキャンデータを走行制御装置100に転送し、走行制御装置100は、スキャンデータと環境地図のデータとを照合して、照合結果に基づき、自己位置推定し、推定された自己位置(Xc、Yc、θc)に基づき、指定された目標位置にまで移動するための走行指令を生成する。生成された走行指令を自律型搬送台車300に転送する。自律型搬送台車300は、走行制御装置100から転送された走行指令に従って駆動装置を制御して、自律的に走行することで、目標位置に到達する。
<B.構成例>
図2は、本実施の形態に係る走行制御装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図2を参照して、走行制御装置100は、主たるコンポーネントとして、タイマ101と、プロセッサ103と、メモリ104と、ストレージ105と、PC200と通信するための通信インターフェイス120と、メモリカードインターフェイス128と、自律型搬送台車300と通信するための無線通信インターフェイス130と、操作パネル140とを含む。走行制御装置100が備えるこれらのコンポーネントは、内部バス102を介して互いに通信可能に接続されている。
プロセッサ103は、ストレージ105に格納されているプログラムを読出して、読出されたプログラムをメモリ104に展開し、展開されたプログラムを実行することにより、各種処理を実現する。メモリ104は、主に揮発性記憶装置を含む。例えば、メモリ104は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)およびSRAM(Static Random Access Memory)などを含む。
ストレージ105は、OS(Operating System)を含むシステムプログラム106と、通信プログラム107と、環境地図作成のための地図作成プログラム108と、各種のデータとを格納する。プロセッサ103は、システムプログラム106の制御のもとで、適宜データを参照しながら通信プログラム107と、地図作成プログラム108を実行する。ストレージ105は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)などの不揮発性記憶装置を含む。
通信プログラム107は、PC200または自律型搬送台車300などと通信するための通信インターフェイス120または無線通信インターフェイス130を制御する。地図作成プログラム108は、CADデータ50のファイルを地図データのファイルに変換する変換プログラム401と、自己位置推定プログラム402と、走行指令を生成する指令生成プログラム403と、後述のUIツール3Aを用いてユーザ操作に従い仮の地図に経路を設定する経路設定プログラム404と、上記に述べたスキャン情報を管理するためのスキャン情報プログラム405とを含む。また、ストレージ105は、ファイル形式のCADデータ50と、仮の地図データ113と、スキャン情報114と、環境地図データ115と、コンフィグ情報118とを格納する。コンフィグ情報118は、走行制御装置100が1または複数の自律型搬送台車300を管理するための情報、例えば通信アドレス、レーザスキャンの範囲などを含む。
メモリカードインターフェイス128は、メモリカード129を着脱可能に構成されており、メモリカード129に対してデータを書込み、メモリカード129から各種データ(地図作成プログラム108やCADデータ112を含む各種データなど)を読出すことが可能になっている。メモリカード129は、小型の記憶媒体であって、例えばフラッシュメモリなどを含み、具体的にはSDカードなどを含む。
操作パネル140は、キーボード、マウスなどのユーザ操作を受付けるための操作部141と、ディスプレイなどの表示部142を含む。操作部141と表示部142は、一体的に構成されたタッチパネルとして提供されてもよい。
図3は、本実施の形態にかかる自律型搬送台車300のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3を参照して、自律型搬送台車300は、主たるコンポーネントとして、プロセッサ303と、メモリ304と、ストレージ306と、走行制御装置100と通信するための無線通信インターフェイス320と、ユーザ操作を受付ける操作パネル150とデータを遣り取りするパネルインターフェイス330と、レーザスキャナ341と、各種のセンサを含むセンサ群340と、車輪360と接続する駆動装置350とを含む。自律型搬送台車300が備えるこれらのコンポーネントは、内部バス301を介して互いに通信可能に接続されている。
プロセッサ303は、ストレージ306に格納されている各種のプログラムを読み出し、メモリ304に展開し実行することにより、各種処理を実現する。メモリ304は、DRAMやSRAMなどの揮発性記憶装置からなる。ストレージ306は、例えばHDDなどの不揮発性記憶装置から構成されて、走行指令に従って駆動装置を制御する制御信号を出力する自律走行プログラム307と、レーザスキャナ341を駆動するともにレーザスキャナ341からの検知信号を処理してスキャンデータを取得するスキャンプログラム309と、走行制御装置100と通信するための通信プログラム310を格納する。
センサ群340は、自律型搬送台車300の周囲の障害物を検出するための赤外線センサ、物体との接触を検出する接触センサなどの各種のセンサを含む。なお、赤外線センサに代えて、レーザスキャナ341を障害物検知のセンサとして利用することもできる。
駆動装置350は、自律走行プログラム307によって出力される制御信号により、車輪360を駆動するよう制御される。駆動装置350は、例えばサーボモータなどのアクチュエータを含む。
自律型搬送台車300は、例えば搭載した図示しないバッテリによって駆動される。電池切れ(電圧低下)の場合は、自律型搬送台車300は、図示しない充電ステーションで待機し充電される。
自律型搬送台車300は、駆動力を提供する駆動装置350としてのモータの軸に、車輪360の車軸が連接される。自律型搬送台車300は走行指令に従って、モータの回転量(回転方向、回転速度など)を制御することでモータの回転に連動して車輪360が回転することで、自律的に走行する。自律型搬送台車300は、例えば複数の車輪360で走行するよう構成されて、各車輪360に接続されるモータの回転量を走行指令20に含まれる旋回角度に従って個別に制御することで、車輪360毎に回転量を異ならせて、指令に従う角度で旋回する。これにより、自律型搬送台車300は、走行指令に従った方向へ旋回し走行できる。なお、本実施の形態では、説明を簡単にするために、自律型搬送台車300は一定速度で走行するよう構成される。
図4は、本実施の形態に係る走行制御装置100のモジュール構成の一例を示す図である。図5は、本実施の形態に係る自律型搬送台車300のモジュール構成の一例を示す図である。図4と図5では、プロセッサがプログラム等を実行することにより実現されるモジュールが示されている。
図4を参照して、走行制御装置100は、変換プログラム401が実行されることにより、PC200またはメモリカード129から転送されるCADデータ50のファイルを仮の地図データ113のファイルに形式的に変換する変換部131と、通信プログラム107に対応のモジュールを構成する通信制御部132と、経路設定プログラム404に対応のモジュールを構成する経路設定部133と、地図作成プログラム108が実行されることで実現されるモジュールを構成する環境地図生成部134と、自己位置推定プログラム402に対応のモジュールを構成する自己位置推定部135と、指令生成プログラム403に対応のモジュールを構成する走行指令部136とを含む。
図5を参照して、自律型搬送台車300は、スキャンプログラム309に対応のモジュールを構成するスキャン処理部31と、自律走行プログラム307に対応のモジュールを構成する走行制御部32と、操作パネル150とデータを遣り取りするようパネルインターフェイス330を制御するモジュールを構成するパネル制御部33を含む。
図4または図5に示すモジュールは、対応のプログラムが、プロセッサ103またはプロセッサ303などの1つ以上のプロセッサにより実行されることで実現されてもよく、または、プログラムとASIC(Application Specific Integrated Circuit),FPGA(Field-Programmable Gate Array)などの回路との組合せにより実現されてもよい。
図6は、本実施の形態に係る機器の外観例を示す図である。図6を参照して、走行制御装置100はネットワーク45のルータを中継器として用いて、自律型搬送台車300とスキャンデータ10および走行指令20を遣り取りする。自律型搬送台車300の筐体には、側面にレーザスキャナ341が装着され、また、ユーザが操作可能なように操作パネル150が装着される。レーザスキャナ341の検知範囲は限定されないが、例えば16メートルおよび240度である。操作パネル150は、情報を表示するディスプレイと、各種操作ボタンとを有し、筐体に通信ケーブルを介し接続し、装着される。
<C.処理>
地図作成に係る処理と、処理で用いられるデータと関連付けて説明する。
(c1.全体処理)
図7は、本実施の形態に係る地図作成の全体処理を示す概略的に示すフローチャートである。まず、走行制御装置100は、PC200(またはメモリカード129)からCADデータ50をインポートし、インポートされたCADデータ50を仮の地図データ113に形式的に変換する(ステップS10)。このとき走行制御装置100は、設備、装置や壁等の進入できない箇所に進入禁止エリアを仮の地図上に配置する(ステップS13)。この配置はユーザ操作により調整されて、その後、仮の地図を、仮の地図データ113として格納する(ステップS15)。
走行制御装置100は、UIツール3Aを用いることにより、仮の地図データ113が示す地図画像を表示部142の画面に表示し、操作部141から受付けるユーザ操作に従い、画面上で地図画像に対して指定される経路を、仮の地図に設定する(ステップS17)。
ユーザは、自律型搬送台車300を工場内の走行するエリアに配置し、操作パネル150を操作して、自律型搬送台車300の電源をONした後、レーザスキャンの開始を指示する。この開始指示は、後述するボタン75の操作に応答して実施されてもよい。
自律型搬送台車300は、指示に応答して、レーザスキャンを開始し、取得されたスキャンデータ10を走行制御装置100に転送する(ステップS19)。その後は、走行制御装置100が、自律型搬送台車300から転送されるスキャンデータ10に基づき自己位置推定を実施し(ステップS21)、推定された自己位置(Xc、Yc、θc)から走行指令20を生成し、生成した走行指令20を自律型搬送台車300に転送する(ステップS23)。自律型搬送台車300は、走行制御装置100から受信する走行指令20に従って走行しながらレーザスキャンするスキャン走行を実施し、スキャンデータ10を走行制御装置100に転送する。走行制御装置100は、自律型搬送台車300からスキャンデータ10が転送される毎に、転送されたスキャンデータ10を受信し、受信したスキャンデータ10を走行情報と関連付けた組を生成し、当該組をスキャンデータ10の受信(転送)順番に時系列に有したスキャン情報114として格納する(ステップS25)。
自律型搬送台車300が、経路のゴール位置に到達すると、スタート位置からゴール位置まで走行する間に取得されたスキャンデータ10と走行情報の複数の組を時系列に有するスキャン情報114が取得される。走行制御装置100は、自律型搬送台車300がゴール位置に到達すると、その後、スキャン情報114に基づき、環境地図を示す環境地図データ115を作成する(ステップS27)。
図7のステップS10、S13およびS15は、図1のステップR1に対応し、ステップS17はステップR2に対応し、ステップS21はステップR3に対応し、ステップS23はステップR4とR6に対応し、ステップS25とS27はそれぞれステップR5とR7に対応する。
図7の処理では、環境地図を作成するために、自律型搬送台車300はスタート位置からゴール位置までの一方方向に走行したが、往復走行してもよい。つまり、自律型搬送台車300は、ゴール位置に到達すると180度旋回して、ゴール位置からスタート位置にまで戻る経路(復路)を走行する。この復路の走行中も図7のステップS21~S25の処理が実施される。このように、自律型搬送台車300は経路を往復走行することで、スキャン情報114の情報量を増やすことができて、環境地図の精度を上げることができる。また、経路をスキャンしながら走行する開始と終了は、操作パネル150を介したユーザのボタン操作または、後述するボタン75およびボタン76の操作に応じて実施されてもよい。
(c2.CADデータが示すレイアウト)
図8は、図7のステップS10でインポートされるCADデータが示すレイアウトの一例を示す図である。図8を参照して、CADデータ50は、生産ラインに関連した設備と、部品や製品をストックするストッカ設備とがレイアウトされることを示す。図8では、生産ラインとして、設備EQ-A01~設備EQ-A06を有する生産ラインと、設備EQ-B01~設備EQ-B06を有する生産ラインと、設備EQ-C01~設備EQ-C06を有する生産ラインと、設備EQ-D01~設備EQ-D06を有する生産ラインと、設備EQ-E01~設備EQ-E06を有する生産ラインと、設備EQ-F01~設備EQ-F06を有する生産ラインとがレイアウトされている。
(c3.仮の地図を作成する処理)
図9は、図7のステップS13およびS15の処理の具体例を示すフローチャートである。走行制御装置100は、ステップS10で変換された仮の地図データ113をスキャン(走査)する(ステップS30)。走行制御装置100は、スキャンの結果に基づき、仮の地図において設備や壁などのオブジェクトがレイアウトされているかを判定する(ステップS31)。これらオブジェクトはレイアウトされていないと判定すると(ステップS31でNO)処理は終了するが、レイアウトされていると判定すると(ステップS31でYES)、走行制御装置100は、検出されたオブジェクトに自律型搬送台車300が進入できないように、これらオブジェクトがレイアウトされた位置(領域)に進入禁止エリアを配置し(ステップS33)、進入禁止エリアが配置された仮の地図データ113を格納する(ステップS35)。また、走行制御装置100は、ユーザ操作を受付けて、受付けたユーザ操作に従って、仮の地図を調整し、調整後の情報を仮の地図データ113に上書きして、保存してもよい(ステップS37)。
(c4.経路を設定する処理の一例)
図10は、図7のステップS17の経路を設定する処理の一例を示すフローチャートである。本実施の形態では、仮の地図上に設定される経路は、線や面(エリア)の概念を有する。図11は、本実施の形態に係るスキャンエリア設定画面の一例を示す図である。図10の処理では、図11に示されるように、仮の地図上に矢印70の線で経路が設定される。矢印の向きが走行する方向を示し、矢印の長さが距離を示す。
図10を参照して、走行制御装置100は、UIツール3Aを用いて、スキャンエリア設定画面を表示部142に表示する(ステップS40)。スキャンエリア設定画面には、仮の地図データ113に基づく仮の地図の画像が表示される。
走行制御装置100は、操作部141を介して、仮の地図の画像に対するユーザ操作を受付け、受付けたユーザ操作が示す経路を入力する(ステップS41)。経路入力を終了するユーザ操作を受付けると(ステップS43)、経路のデータを仮の地図データ113に設定(付加)する処理(ステップS45、S47、S49)を実施する。
より具体的には、経路は、矢印線で示される。走行制御装置100は、ユーザ操作によって入力された経路を構成する複数の矢印線のそれぞれについて、当該矢印線の開始端および終了端それぞれの座標(x、y、θ)と長さを、仮の地図データ113に含める。また、複数の矢印線の開始端のうち、ユーザが経路のスタート位置と指定した開始端には、スタート位置の識別子が付加される。同様に、複数の矢印線の終了端のうち、ユーザが経路のゴール位置と指定した終了端には、ゴール位置の識別子が付加される。このように、仮の地図データ113には、ユーザが設定した経路を示すデータが含まれる。
図11を参照して、スキャンエリア設定画面は、仮の地図の画像が進入禁止エリア73の部分画像を含んで表示される。ユーザは、仮の地図の画像を表示する画面上に、進入禁止エリア73を避けて矢印をマウス操作で引く。図11では、仮の地図の画像に、ユーザ操作により指定されたスタート位置71とゴール位置72とを示すアイコンと、自律型搬送台車300のアイコン42eが重畳表示されている。図11の画面では、経路上のスキャン走行開始のボタン75とスキャン走行終了のボタン76が表示される。このようにUIツール3Aは、設定された経路を自律型搬送台車300にスキャン走行開始させるためのユーザ操作と、当該スキャン走行を停止させるためのユーザ操作を受付けるUI画像として、ボタン75と76を画面に表示する。ユーザは、ボタン75を操作することにより、自律型搬送台車300に経路をスキャン走行開始させることができる。ユーザは、ボタン76を操作することにより、自律型搬送台車300のスキャン走行を停止させることができる。
走行制御装置100は、ボタン75が操作されたときスキャン走行開始の走行指令20およびボタン76が操作されたときスキャン走行停止の走行指令20を、それぞれ、自律型搬送台車300へ転送する。走行制御装置100は、自己位置推定を実施する毎に、推定された自己位置(Xc、Yc、θc)に対応する図11の仮の地図の画像上の位置に、アイコン42eが表示されるように、図11の画面を更新する。このように、ユーザは、自律型搬送台車300の現在位置が視覚的に報知される。報知される自律型搬送台車300の現在位置は、ボタン75またはボタン76を操作するタイミング決定の支援情報となり得る。
なお、ボタン75とボタン76の一方が図11の画面に表示されて、他方の操作ボタンは、操作パネル150のハードウェアキー(ボタン)などに、その役割を担わせてもよい。
(c5.経路を設定する処理の他の例)
図12は、図7のステップS17の経路を設定する処理の他の例を示すフローチャートである。図13は、本実施の形態に係るスキャンエリア設定画面の他の例を示す図である。図13では、仮の地図上に上記の矢印ではなく、矢印開始端と終了端の座標(x、y、θ)のみをポイントGn(ただし、n=1,2,3・・・)の情報137として設定する。すなわち、通過する順序(n=1、2、3・・・)を有した走行のための複数の目標点(ポイントGn)として設定する。情報137は、スタート位置71から直進走行を開始して、旋回するべき各位置をポイントGnとして示している。ポイントGnのθは、旋回すべき角度のデータを示す。図13の画面でも、図11と同様にボタン75とボタン76の操作を受付けるようにしてもよい。情報137は、別画面として表示されてもよい。
図12を参照して、走行制御装置100は、UIツール3Aを用いて、スキャンエリア設定画面を表示部142に表示する(ステップS50)。スキャンエリア設定画面は、仮の地図データ113に基づく仮の地図の画像を含む。
走行制御装置100は、操作部141を介して、仮の地図の画像に対するユーザ操作を受付け、受付けたユーザ操作が示す複数のポイントGnを入力する(ステップS51)。ポイントGnの入力を終了するユーザ操作を受付けると、各ポイントGnについて、座標(x、y、θ)と旋回角度を有する情報137を、仮の地図データ113に設定する(ステップS53)。
このような設定経路に従えば、走行制御装置100は、自己位置推定部135および走行指令部136として、現在の自己位置(Xc、Yc、θc)を推定し、推定した自己位置を仮の地図データ113が有する情報137の各ポイントGnの位置と照合し、照合結果に基づき次のGoalであるGi(i=1,2,3,・・・n)への目標方向を決定し、決定した目標方向に走行させる、走行指令20を生成し自律型搬送台車300に転送する。
(c6.推定される自己位置の調整)
図14は、本実施の形態に係る自己位置推定の結果を示す表示画面例を示す図である。走行制御装置100は、自己位置推定部135として、自律型搬送台車300から転送されたスキャンデータ10を仮の地図データ113と照合し、照合の結果に基づき、面形状に一致の程度(類似する程度)を示す一致度42fを導出する。
図14の仮の地図を表示する画面では、走行制御装置100は、自己位置推定部135として、一致度42fと現在の自律型搬送台車300の位置にアイコン42eとを表示する。また、スキャンデータ10が示す面の形状を示す点群42cと、仮の地図データ113が示す面の形状の点群42dとをプロットして表示する。点群42cと点群42dとのプロット位置の離間の程度(ずれ量)は、一致度42fと相関する。
ユーザは、これら点群の離間の程度または一致度42fに基づき、離間の程度が小さくなるように、または、一致度42fが大きくなるように、アイコン42eの位置または向きを調整するよう操作する。
より具体的には、ユーザは、操作部141を介して、表示部142の画面に対してアイコン42eの位置または向きを調整するようスライド操作などする。走行制御装置100は、当該スライド操作の操作量に基づき、旋回角度を決定し、決定した旋回角度を含むように走行指令20を生成する。このような一致度42fまたは離間の程度に基づき調整された走行指令20が転送されることで、自律型搬送台車300が経路に沿って走行する確度を高めることができる。
(c7.走行中の表示画面例)
図15は、本実施の形態に係る走行中の表示画面の一例を示す図である。図15を参照して、走行制御装置100は、自己位置推定部135として、図15の画面を表示部142に表示する。図15の画面では、仮の地図の画像が表示されるとともに、当該仮の地図の画像に重畳して、推定された自己位置(現在位置)においてアイコン42eと、推定された自己位置でレーザスキャンされる周囲環境を示す部分画像74とが表示される。ユーザは、図15の画面から、レーザスキャンされる周囲環境を把握することができる。
(c8.環境地図)
図16は、本実施の形態に係る環境地図の表示の一例を示す図である。スキャン情報114に従って作成される環境地図データ115は、表示画面では、走行情報が示すスタート位置からグール位置まで連続する推定された自己位置に沿って、スキャンデータ10が示す面形状を示す点群がプロットされる画像して表示される。
図16を参照すると、部分画像138と139は、スキャンされた面形状を示す周囲環境に対応する画像を示す。部分画像139はレーザスキャンして取得されたストッカの面形状の点群を示し、部分画像138はレーザスキャンして取得された各生産ラインの設備を面形状の点群を示す。部分画像138と139の間の進入禁止領域に相当の画像73Aは、環境地図を作成した時に残っている進入禁止領域を示し、各設備間への自律型搬送台車300の進入は禁止しているため、環境地図においては当該画像は削除せずに残す。
<D.変形例>
上記に示す表示画面の情報は、走行制御装置100から自律型搬送台車300に送信されて、自律型搬送台車300は受信した画面情報を操作パネル150のディスプレイに表示させてもよい。この場合、画面に対するユーザ操作は、操作パネル150を介して受付けられる。また、UI画像としてのボタン75とボタン76が提供する走行開始と走行停止を指示するユーザ操作を受付ける役割は、操作パネル150のハードウェアのボタンに担わせてもよい。
また、上記の地図作成システム1では、走行制御装置100が環境地図を作成する地図作成装置として扱われるが、他の局面では、地図作成装置は自律型搬送台車300に備えられてもよい。より具体的には、自律型搬送台車300は、自己位置推定部135および走行指令部136を備えるよう構成される。この場合、走行制御装置100は、CADデータ50から経路が設定された仮の地図データ113を生成し自律型搬送台車300に転送する。自律型搬送台車300は、転送されたた仮の地図データ113を用いて、自己位置推定部135および走行指令部136として動作し、環境地図データ115を生成する。また、さらなる他の局面では、自律型搬送台車300は、走行制御部32が有する変換部131と、経路設定部133と、環境地図生成部134と、自己位置推定部135と、走行指令部136を備えるように構成してもよい。このような構成によれば、走行制御装置100と協働することなく、すなわち独立して自律型搬送台車300において地図作成システム1を実現できる。このように地図作成システム1は、走行制御装置100と自律型搬送台車300が協働して構成されるシステムと、自律型搬送台車300においてのみ構成されるシステムとを含み得る。
<E.プログラム>
走行制御装置100のプロセッサ103は、ストレージ105のプログラムを実行することにより、また、自律型搬送台車300のプロセッサ303はストレージ306のプログラムを実行することにより、環境地図を作成するための環境を提供する。
環境地図を作成するための環境を実現するためのプログラムおよびデータは、ネットワーク45または無線ネットワーク30を介してストレージ105またはストレージ306にダウンロードされてもよい。または、メモリカード129などの記録媒体を介してストレージ105またはストレージ306にダウンロードされるとしてもよい。このような記録媒体は、コンピュータその他装置、機械等が記録されたプログラム等の情報を読み取り可能なように、当該プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的または化学的作用によって蓄積する媒体である。
<F.付記>
上述したような本実施の形態は、以下のような技術思想を含む。
[構成1]
自律的に移動可能な移動体(300)の地図作成システム(1)であって、
前記移動体は、周囲をスキャンするセンサ(341)を有し、
前記地図作成システムは、
予め定められたエリアについて、コンピュータ支援設計によって設計された当該エリアのレイアウト図を示すレイアウトデータ(50)を、地図データ(113)に変換する変換手段(131)と、
ユーザ操作を受付けるとともに、受付けたユーザ操作に基づき、前記地図において前記移動体を走行させる経路を示す経路データ(70,137)を設定する経路設定手段(133)と、
前記センサによるスキャンによって生成されるスキャンデータ(10)を前記地図データと照合し、照合結果に基づき、前記移動体の前記地図における位置を推定する位置推定手段(135)と、
前記移動体を前記経路データが示す前記経路を走行させながら、走行中に推定される複数の前記位置と、各前記複数の位置の推定に用いた前記スキャンデータとを含む情報(114)を取得する取得手段(405)と、
取得された前記情報から、前記移動体を走行させるための環境地図(115)を作成する環境地図作成手段(134)と、を備える、地図作成システム。
[構成2]
前記経路設定手段は、
前記地図データが示す地図画像を画面に表示するとともに、当該画面に対するユーザ操作を受付けるUI(ユーザインタフェース)手段(3A)を有し、
前記画面に表示される地図画像に対する前記ユーザ操作に基づき、前記経路を示す経路データを設定する、構成1に記載の地図作成システム。
[構成3]
前記経路設定手段は、
前記画面に表示される地図画像に対する前記ユーザ操作に基づき、前記地図において前記移動体を走行させる走行経路を矢印(70)として設定する、構成2に記載の地図作成システム。
[構成4]
前記矢印の方向と長さは、それぞれ、走行する方向と距離を示す、構成3に記載に地図作成システム。
[構成5]
前記経路設定手段は、
前記画面に対する前記ユーザ操作に基づき、前記地図において前記移動体を通過させる順序を有した走行のための複数の目標点(Gn)として設定する、構成2に記載の地図作成システム。
[構成6]
前記UI手段は、設定された前記経路を前記移動体に走行開始させるためのユーザ操作、または、当該走行を停止させるためのユーザ操作を受付けるUI画像(75、76)を、前記画面に表示する、構成2から5のいずれか1に記載の地図作成システム。
[構成7]
自律的に移動可能な移動体(300)の地図を作成する方法をプロセッサに実行させるためのプログラムであって、
前記移動体は、周囲をスキャンするセンサ(341)を有し、
前記方法は、
予め定められたエリアについて、コンピュータ支援設計によって設計された当該エリアのレイアウト図を示すレイアウトデータ(50)を、地図データ(113)に変換するステップと、
ユーザ操作を受付けるとともに、受付けたユーザ操作に基づき、前記地図において前記移動体を走行させる経路を示す経路データを設定するステップと、
前記センサによるスキャンによって生成されるスキャンデータ(10)を前記地図データと照合し、照合結果に基づき、前記移動体の前記地図における位置を推定するステップと、
前記移動体を前記経路データが示す前記経路を走行させながら、走行中に推定される複数の前記位置と、各前記複数の位置の推定に用いた前記スキャンデータとを含む情報(114)を取得するステップと、
取得された前記情報から、前記移動体を走行させるための環境地図(115)を作成するステップと、を備える、プログラム。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 地図作成システム、10 スキャンデータ、20 走行指令、31 スキャン処理部、32 走行制御部、33 パネル制御部、42c,42d 点群、42e アイコン、42f 一致度、50 CADデータ、71 スタート位置、72 ゴール位置、73 進入禁止エリア、75,76 ボタン、100 走行制御装置、108 地図作成プログラム、113 仮の地図データ、114 スキャン情報、115 環境地図データ、118 コンフィグ情報、131 変換部、132 通信制御部、133 経路設定部、134 環境地図生成部、135 自己位置推定部、136 走行指令部、137 情報、140,150 操作パネル、300 自律型搬送台車、307 自律走行プログラム、309 スキャンプログラム、341 レーザスキャナ、350 駆動装置、360 車輪、401 変換プログラム、402 自己位置推定プログラム、403 指令生成プログラム、404 経路設定プログラム、405 スキャン情報プログラム、Gn ポイント。

Claims (7)

  1. 自律的に移動可能な移動体の地図作成システムであって、
    前記移動体は、周囲をスキャンするセンサを有し、
    前記地図作成システムは、
    予め定められたエリアについて、コンピュータ支援設計によって設計された当該エリアのレイアウト図を示すレイアウトデータを、地図データに変換する変換手段と、
    ユーザ操作を受付けるとともに、受付けたユーザ操作に基づき、前記地図において前記移動体を走行させる経路を示す経路データを設定する経路設定手段と、
    前記センサによるスキャンによって生成されるスキャンデータを前記地図データと照合し、照合結果に基づき、前記移動体の前記地図における位置を推定する位置推定手段と、
    前記移動体を前記経路データが示す前記経路を走行させながら、走行中に推定される複数の前記位置と、各前記複数の位置の推定に用いた前記スキャンデータとを含む情報を取得する取得手段と、
    取得された前記情報から、前記移動体を走行させるための環境地図を作成する環境地図作成手段と、を備える、地図作成システム。
  2. 前記経路設定手段は、
    前記地図データが示す地図画像を画面に表示するとともに、当該画面に対するユーザ操作を受付けるUI(ユーザインタフェース)手段を有し、
    前記画面に表示される地図画像に対する前記ユーザ操作に基づき、前記経路を示す経路データを設定する、請求項1に記載の地図作成システム。
  3. 前記経路設定手段は、
    前記画面に表示される地図画像に対する前記ユーザ操作に基づき、前記地図において前記移動体を走行させる走行経路を矢印として設定する、請求項2に記載の地図作成システム。
  4. 前記矢印の方向と長さは、それぞれ、走行する方向と距離を示す、請求項3に記載に地図作成システム。
  5. 前記経路設定手段は、
    前記画面に対する前記ユーザ操作に基づき、前記地図において前記移動体を通過させる順序を有した走行のための複数の目標点として設定する、請求項2に記載の地図作成システム。
  6. 前記UI手段は、設定された前記経路を前記移動体に走行開始させるためのユーザ操作、または、当該走行を停止させるためのユーザ操作を受付けるUI画像を、前記画面に表示する、請求項2から5のいずれか1項に記載の地図作成システム。
  7. 自律的に移動可能な移動体の地図を作成する方法をプロセッサに実行させるためのプログラムであって、
    前記移動体は、周囲をスキャンするセンサを有し、
    前記方法は、
    予め定められたエリアについて、コンピュータ支援設計によって設計された当該エリアのレイアウト図を示すレイアウトデータを、地図データに変換するステップと、
    ユーザ操作を受付けるとともに、受付けたユーザ操作に基づき、前記地図において前記移動体を走行させる経路を示す経路データを設定するステップと、
    前記センサによるスキャンによって生成されるスキャンデータを前記地図データと照合し、照合結果に基づき、前記移動体の前記地図における位置を推定するステップと、
    前記移動体を前記経路データが示す前記経路を走行させながら、走行中に推定される複数の前記位置と、各前記複数の位置の推定に用いた前記スキャンデータとを含む情報を取得するステップと、
    取得された前記情報から、前記移動体を走行させるための環境地図を作成するステップと、を備える、プログラム。
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