JP2023068923A - 蓄電制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リン酸鉄リチウムを含む正極と、リチウムイオンを吸蔵可能なグラファイトを含む負極と、を備える複数の電池セルが互いに直列接続されている蓄電装置において、蓄電装置が満充電となるまで充電が行われない場合においても、各電池セルのSOCのばらつきを好適に低減すること。【解決手段】蓄電制御装置40は、リン酸鉄リチウムを含む正極13と、リチウムイオンを吸蔵可能なグラファイトを含む負極14と、を備える複数の電池セル12が互いに直列接続されている蓄電装置11を制御する。蓄電制御装置40は、蓄電装置11に流れる充電電流Icが一定となる定電流モードにて蓄電装置11の充電を行う処理と、蓄電装置11の充電が終了した後に、取得された各閉回路電圧から導出される複数の電池セル12の電圧差に少なくとも基づいて、各電池セル12のSOCが互いに近づくように複数の電池セル12の少なくとも一部の充放電を行う処理と、を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電制御装置に関する。
特許文献1には、複数の電池セルが互いに直列接続されている蓄電装置を制御する蓄電制御装置としての充電率平均化装置が開示されている。特許文献1では蓄電装置として、リン酸鉄リチウムを含む正極を備えた電池セルが用いられている。当該電池セルの充放電特性においては、SOCの変化に対する開回路電圧の変化が乏しいプラトー領域が満充電付近を除く広範囲のSOCにわたって存在している。そこで、特許文献1に開示されている充電率平均化装置は、満充電となり充電処理を停止した直後における各電池セルの開回路電圧に基づいて各電池セルのSOC(充電率:State of Charge)が互いに近づくように各電池セルを放電する均等化処理を行う。
特開2018-129958号公報
ところで、蓄電装置においては、例えば充電時間の短縮や電池セルの劣化抑制を目的として、満充電となるまで充電が行われない場合がある。この場合、特許文献1のような満充電となり充電処理を停止した直後の開回路電圧を用いて各電池セルの均等化処理が実行できなくなるおそれがある。そのため、蓄電装置が満充電となるまで充電が行われない場合には、各電池セルのSOCのばらつきを低減することが困難となるおそれがある。
上記課題を解決する蓄電制御装置は、リン酸鉄リチウムを含む正極と、リチウムイオンを吸蔵可能なグラファイトを含む負極と、を備える複数の電池セルが互いに直列接続されている蓄電装置を制御する蓄電制御装置であって、前記蓄電装置に流れる充電電流が一定となる定電流モードにて前記蓄電装置の充電が行われている状況において、前記複数の電池セルの閉回路電圧をそれぞれ取得する電圧取得部と、前記蓄電装置の充電が終了した後に、前記電圧取得部によって取得された前記各閉回路電圧から導出される前記複数の電池セルの電圧差に少なくとも基づいて、前記各電池セルのSOCが互いに近づくように前記複数の電池セルの少なくとも一部の充放電を行うセルバランス制御部と、を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、リン酸鉄リチウムイオンを含む正極とリチウムイオンを吸蔵可能な負極とを備える電池セルを備える蓄電装置では、定電流モードでの充電が進むにつれて閉回路電圧が大きくなる。定電流モードでの充電が進むと、電池セルのSOCが上昇する。充電電流が一定となる定電流モードでの充電中では、閉回路電圧とSOCとの間に正の相関が現れる。これに伴い、閉回路電圧の電圧差とSOCとの間に相関が現れる。そのため、蓄電装置が満充電となるまで充電が行われない場合においても、各電池セルの充放電を行うに際し定電流モードでの充電中における閉回路電圧の電圧差とSOCとの間の相関を用いることで各電池セルのSOCのばらつきを低減することが容易となる。
また、本構成では、充電終了後の各電池セルの充放電に用いられる電圧差は、蓄電装置の充電が行われている状況、すなわち蓄電装置の充電が終了する以前、に取得された各電池セルの閉回路電圧から導出される。すなわち蓄電制御装置は、蓄電装置の充電が終了する以前に取得された各電池セルの電圧差に少なくとも基づいて、各電池セルの充放電を行う。これにより、蓄電装置の充電が終了する以前に取得された各電池セルの閉回路電圧に少なくとも基づいて、蓄電装置の充電が終了した後に、各電池セルの充放電を行うことができる。したがって、蓄電装置が満充電となるまで充電が行われない場合においても、各電池セルのSOCのばらつきを低減することができる。
さらに、通常、閉回路電圧は電池セルに流れる充電電流等より変動する。これに伴い、例えば充電中に充電電流が変動すると、当該充電中に閉回路電圧とSOCとの相関、及び閉回路電圧の電圧差とSOCとの相関が変動することとなる。
そこで、本構成によれば、充電電流が一定となる定電流モードでの充電における閉回路電圧を用いることで、充電電流の変動による閉回路電圧とSOCとの相関、及び閉回路電圧の電圧差とSOCとの相関の変動が抑制される。
さらに本構成によれば、当該閉回路電圧から導出される複数の電池セルの電圧差に基づいて、複数の電池セルの少なくとも一部の充放電が行われるため、SOCのばらつきを精度良く低減することができる。
したがって、蓄電装置が満充電となるまで充電が行われない場合においても、各電池セルのSOCのばらつきを好適に低減することができる。
上記蓄電制御装置は、前記定電流モードにて充電が行われている状況において前記電池セルの少なくとも一部の温度を取得する温度取得部を備え、前記セルバランス制御部は、前記電圧差及び前記温度取得部によって取得された前記温度に少なくとも基づいて、前記各電池セルのSOCが互いに近づくように前記複数の電池セルの少なくとも一部の充放電を行うことを特徴とする、ものであってもよい。
電池セルの温度が変化すると、例えば電池セルの内部抵抗が変化する。電池セルの内部抵抗が変化すると、充電電流による電池セルの電圧降下量の変化が生じる。当該電圧降下量が変化すると、閉回路電圧及び電圧差が変化する。このように、電池セルの温度は、SOCと電圧差との相関に影響を及ぼす。
そこで、かかる構成によれば、定電流モードにて充電が行われている状況における電圧差と電池セルの温度とに少なくとも基づき各電池セルの充放電を行うことで、電池セルの温度に応じたSOCと閉回路電圧の電圧差との相関を考慮することが可能となる。したがって、電池セルの温度変化に起因するSOCと電圧差との相関の変化に対応することができる。
上記蓄電制御装置において、前記電圧取得部は、前記定電流モードにて前記蓄電装置の充電が行われている状況において、前記複数の電池セルの閉回路電圧のうちの最大の閉回路電圧である最大閉回路電圧が所定の特定電圧に達したタイミングにおける前記各閉回路電圧を取得し、当該タイミングにおける前記各閉回路電圧が前記電圧取得部によって取得された場合、前記電圧差は、当該タイミングにおける前記各閉回路電圧から導出されることを特徴とする、ものであってもよい。
例えば、複数の閉回路電圧がそれぞれ特定電圧に達した順番に基づき、各電池セルの充放電が行われる場合、閉回路電圧のいずれかが特定電圧に達しないまま充電が終了されることによって、各電池セルの充放電をすることが困難となる不都合が生じる。
その点、かかる構成によれば、電圧取得部は、最大閉回路電圧以外の閉回路電圧が特定電圧以上となっていなくても、最大閉回路電圧が特定電圧となったタイミングで閉回路電圧を取得する。セルバランス制御部は、当該タイミングで取得された閉回路電圧から導出される電圧差に基づき、各電池セルの充放電を行う。そのため、全ての閉回路電圧が特定電圧に達していなくても、各電池セルの充放電を行うことができる。したがって、上記不都合を解消することができる。
上記蓄電制御装置において、前記蓄電装置を充電するモードである充電モードは、前記定電流モードと、前記蓄電装置に流れる充電電流が前記定電流モードにおける充電電流より小さくなる後段充電モードと、を含み、前記充電モードは、前記定電流モードである状況において前記最大閉回路電圧が前記特定電圧以上になると、前記定電流モードから前記後段充電モードへ切り替わる、ものであってもよい。
定電流モードでは、SOCの上昇に伴い、SOCの変化に起因する閉回路電圧の変化量も大きくなる。当該閉回路電圧の変化量の増大に伴い、SOCのばらつきに起因する閉回路電圧のばらつきが大きくなる。そのため、定電流モードでの充電によってSOCが上昇するにつれて、当該閉回路電圧のばらつきが、閉回路電圧の電圧差として検出されやすくなる。
そこで、かかる構成によれば、特定電圧は充電モードが定電流モードから後段充電モードへ切り替わる契機となる電圧である。特定電圧は、定電流モード中でも特に充電が進行している状態の閉回路電圧を示す。そのため、閉回路電圧が特定電圧に達したタイミングにおける各閉回路電圧の電圧差は、それより前の各閉回路電圧の電圧差に比べて大きくなる。これにより、各閉回路電圧の電圧差の検出が容易となるため、各電池セルのSOCのばらつきが把握しやすくなる。したがって、各電池セルのSOCのばらつきをより好適に低減することができる。
上記蓄電制御装置において、前記電圧取得部は、前記定電流モードにて前記蓄電装置の充電が行われている状況において、前記最大閉回路電圧が前記特定電圧未満である場合に、所定の更新契機で前記各閉回路電圧を取得し、前記最大閉回路電圧が前記特定電圧未満の状況にて前記蓄電装置の充電が終了した場合、前記電圧差は、前記電圧取得部によって取得された前記閉回路電圧のうち最新の閉回路電圧から導出されることを特徴とする、ものであってもよい。
かかる構成によれば、例えば最大閉回路電圧が特定電圧に達する前に蓄電装置の充電が終了した場合でも、取得部が閉回路電圧の電圧差を取得する。ここで、取得された最新の閉回路電圧は、それより前の閉回路電圧に比べてSOCのばらつきによって大きくばらつく。これに伴い、当該最新の閉回路電圧から導出される電圧差は、それより前に取得された閉回路電圧から導出される電圧差よりも大きい。そのため、各閉回路電圧の電圧差の検出が容易となる。したがって、定電流モード中に充電が中止される場合にも、SOCのばらつきを低減することができる。
上記蓄電制御装置において、前記蓄電装置は、前記各電池セルに並列接続されている複数のセルバランス回路を備え、前記複数のセルバランス回路はそれぞれ、放電抵抗と、前記放電抵抗に直列接続されたセルバランススイッチと、を備え、前記セルバランス制御部は、前記電圧差に少なくとも基づいて、前記各セルバランススイッチの制御態様を決定し、その制御態様に基づいて前記各セルバランススイッチを制御することによって、前記各電池セルのSOCが互いに近づくように前記放電抵抗を介して前記複数の電池セルの少なくとも一部の放電を行うことを特徴とする、ものであってもよい。
かかる構成によれば、各電池セルのSOCのばらつきを低減するための制御の簡素化を図ることができる。
本発明によれば、リン酸鉄リチウムを含む正極と、リチウムイオンを吸蔵可能なグラファイトを含む負極と、を備える複数の電池セルが互いに直列接続されている蓄電装置において、蓄電装置が満充電となるまで充電が行われない場合においても、各電池セルのSOCのばらつきを好適に低減することができる。
充電システムの全体構成を説明するための図である。 図1の電池セルのSOCと開回路電圧との定性的な関係、及び電池セルのSOCと閉回路電圧との定性的な関係を示す図である。 図1の蓄電制御装置が行う充電制御処理の一例を示すシーケンスである。 図3の充電制御処理で用いられる電圧差とセル温度とON期間との関係を示す図である。 図3の充電制御処理を行った場合の各セル電圧の変化を示す図である。 図5のうち、充電モードが定電流モードから後段充電モードへ切り替わるときの各セル電圧の変化を示す図である。
<構成>
以下、蓄電制御装置が適用される充電システムの一実施形態について説明する。
図1に示すように、充電システム100は、充電装置101と、蓄電ユニット10と、を備える。充電装置101は、充電電流Icを出力する電力源である。充電装置101は、スイッチング素子102と、ECU103と、を備える。充電電流Icは、スイッチング素子102の制御態様に応じて変化する。ECU103は、充電電流Icが目標値となるようにスイッチング素子102の制御する電子制御ユニット(Electronic Control Unit)である。
蓄電ユニット10は、充電装置101と接続される。蓄電ユニット10は、充電装置101から出力される充電電流Icが流れることによって充電される。蓄電ユニット10は、蓄電装置11と、複数のセルバランス回路20と、電流センサ31と、温度センサ32と、蓄電制御装置40と、を備える。
蓄電装置11は、複数の電池セル12が互いに直列接続されている直列接続体である。
電池セル12は、充放電可能な二次電池である。各電池セル12は、リン酸鉄リチウムを含む正極13と、リチウムイオンを吸蔵可能なグラファイトを含む負極14と、を備える。電池セル12には充電電流Icが流れる。充電電流Icが電池セル12に流れることにより、電池セル12の充電が行われる。
図1に示すように、複数のセルバランス回路20はそれぞれ、放電抵抗21と、放電抵抗21に直列接続されたセルバランススイッチ22と、電圧センサ23と、を備える。セルバランス回路20はそれぞれ、各電池セル12に並列接続されている。本実施形態のセルバランス回路20は、パッシブセルバランス回路である。
セルバランススイッチ22は、ON/OFFを切り替え可能なスイッチである。セルバランススイッチ22がONとなることにより、電池セル12から放電抵抗21への放電が行われる。セルバランススイッチ22の具体的態様は任意である。
電圧センサ23は、各電池セル12の電圧Vcを測定する。以下、説明の便宜上、電圧センサ23が測定する電池セル12の電圧Vcをセル電圧Vcという。電圧センサ23の具体的態様は任意である。
電流センサ31は、充電電流Icを測定する。電流センサ31は、充電装置101と蓄電装置11との間に設けられている。電流センサ31の具体的態様は任意である。
温度センサ32は、電池セル12の少なくとも一部の温度Tcを測定する。以下、説明の便宜上、電池セル12の温度Tcをセル温度Tcという。本実施形態では、温度センサ32は、複数の電池セル12のうちの1つの電池セル12のセル温度Tcを測定する。温度センサ32の具体的態様は任意である。
蓄電制御装置40は、蓄電装置11の充放電のための充電制御処理を実行する。充電制御処理を実行するにあたり、蓄電制御装置40は、蓄電装置11の充電に必要な充電電流Icの目標値をECU103に送信する。ECU103は、充電装置101から出力される充電電流Icが受信した目標値となるように、スイッチング素子102を制御する。言い換えれば、蓄電制御装置40は、充電装置101による充電を制御するための指令をECU103に与えている。これにより、蓄電制御装置40は、蓄電装置11の充電の制御を行う。蓄電制御装置40は、1又は複数の充電モードにて蓄電装置11の充電の制御を行う。充電モードは蓄電装置11を充電するモードである。本実施形態の充電モードは、定電流モードM1と、後段充電モードM2と、を含む。
定電流モードM1では、蓄電装置11に流れる充電電流Icが一定となる。なお、充電電流Icが一定であるとは、充電電流Icが目標となる値から不変となるものに限られず、充電電流Icが目標となる値から所定の範囲内で変動することを許容するものである。
後段充電モードM2では、蓄電装置11に流れる充電電流Icが定電流モードM1における充電電流Icより小さくなる。本実施形態の後段充電モードM2では、あるセル電圧Vcが閾値に達する毎に充電電流Icが段階的に小さくなる多段式の充電モードである。なお、後段充電モードM2は、これに限らず、蓄電装置11の電圧が一定となる条件のもと、充電電流Icが連続的に小さくなる定電圧モードであってもよい。
また、充電制御処理において、蓄電制御装置40は、各セルバランススイッチ22のON/OFFを制御することにより、各電池セル12の放電を行うことができる。
蓄電制御装置40の具体的なハード構成は任意である。例えば、蓄電制御装置40は、充電制御処理を実行するプログラムや必要な情報が記憶されたメモリと、上記プログラムに基づいて充電制御処理を実行するCPUとを有する構成でもよい。
蓄電制御装置40は、充電制御処理の一部又は全部を実行する1又は複数の専用ハードウェア回路を有する構成でもよいし、1又は複数の専用ハードウェア回路とソフトウェア処理を実行するCPUとの組み合わせでもよい。換言すれば、蓄電制御装置40は、例えば1つ以上の専用のハードウェア回路、及び、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサ(制御回路)の少なくとも一方によって実現されていればよい。
ここで、図2を用いて、電池セル12の開回路電圧VocvとSOCとの関係、及び定電流モードM1にて充電が行われている状況における電池セル12の閉回路電圧VccvとSOCとの関係について説明する。開回路電圧Vocvとは、電池セル12の充電が行われていない状況におけるセル電圧Vcである。閉回路電圧Vccvとは、充電が行われている状況におけるセル電圧Vcである。電池セル12の充電が行われているか否かは、例えば充電電流Icが所定の値以上か否かによって判断可能である。図2では、定電流モードM1にて充電が行われている状況でのあるセル温度Tc1での閉回路電圧VccvをVccv1と、当該セル温度Tc1よりも高いセル温度Tc2での閉回路電圧VccvをVccv2と、それぞれ表す。
図2に示すように、電池セル12の開回路電圧Vocvは、SOCに応じて大きく変化せず、電池セル12のSOCに対してほぼ一定となる。そのため、SOCが異なる電池セル12の間での開回路電圧Vocvの差は小さい。
これに対し、定電流モードM1にて蓄電装置11の充電が行われている状況では、閉回路電圧Vccv1,Vccv2とSOCとの間に正の相関が現れる。具体的には、定電流モードM1では、SOCの上昇に伴い、SOCの変化に起因する閉回路電圧Vccv1,Vccv2の変化量も大きくなる。このときの閉回路電圧Vccv1,Vccv2の変化量は、開回路電圧Vocvの変化量に比べて大きい。特に、SOCが90%以上の場合、SOCの上昇に対する閉回路電圧Vccv1,Vccv2の変化量が、開回路電圧Vocvの変化量に比べて顕著に大きくなる。
閉回路電圧Vccvと電池セル12のSOCとの関係は、セル温度Tcによっても変化する。具体的には、閉回路電圧Vccvは、セル温度Tcの上昇によって小さくなる傾向にある。例えば、SOCが同じ値の場合、あるセル温度Tc1での閉回路電圧Vccv1は、当該セル温度Tc1より高いセル温度Tc2での閉回路電圧Vccv2よりも大きい。また、閉回路電圧Vccv1と閉回路電圧Vccv2とが同じ電圧値の場合、セル温度Tc1の電池セル12のSOCは、セル温度Tc2の電池セル12のSOCより小さい。このような変化は、例えばセル温度Tcの変化が引き起こす電池セル12の内部抵抗の変化によって生じる。
次に図3を用いて、蓄電制御装置40が行う充電制御処理の一例について説明する。
図3に示すように、ステップS1において、蓄電制御装置40は、充電装置101と蓄電ユニット10との接続を確認する。蓄電制御装置40は、充電装置101が蓄電ユニット10に接続されていないと判断した場合、充電制御処理を終了する。一方、蓄電制御装置40は、充電装置101が接続されていると判断した場合、ステップS2に進む。
ステップS2において、蓄電制御装置40は、定電流モードM1にて蓄電装置11の充電を行う。定電流モードM1における充電電流Icの大きさは任意に設定可能であるが、例えば、電池セル12の過電流未満に設定すればよい。
次にステップS3に進み、蓄電制御装置40は、定電流モードM1にて蓄電装置11の充電が行われている状況において、各電圧センサ23から各電池セル12の閉回路電圧Vccvを、温度センサ32からセル温度Tcを、それぞれ取得する。上述したように、定電流モードM1にて充電が行われている状況における閉回路電圧Vccv及びセル温度Tcは、電池セル12のSOCと相関がある。以下では、電池セル12のSOCと相関があるパラメータを、導出パラメータと総称することがある。導出パラメータは、少なくとも閉回路電圧Vccvを含む。導出パラメータは、セル温度Tcを含む。
蓄電制御装置40は、各閉回路電圧Vccvから最大閉回路電圧Vmaxと、最小閉回路電圧Vminと、各電池セル12の電圧差δVと、を導出する。最大閉回路電圧Vmaxは、複数の閉回路電圧Vccvのうちの最大の電圧である。最小閉回路電圧Vminは、複数の閉回路電圧Vccvのうちの最小の電圧である。電圧差δVは、最小閉回路電圧Vminに対する各閉回路電圧Vccvの差である。最大閉回路電圧Vmax、最小閉回路電圧Vmin、及び電圧差δVもまた、導出パラメータに含まれる。ステップS3の処理を実行する蓄電制御装置40が、電圧取得部及び温度取得部に相当する。
ステップS3において、蓄電制御装置40は、電流センサ31から充電電流Icを取得してもよい。蓄電制御装置40は、取得した充電電流IcをECU103に送信する。ECU103は、蓄電制御装置40から受信した充電電流Icが目標値となるようにスイッチング素子102の制御を行う。
次にステップS4に進み、蓄電制御装置40は、充電を途中で終了するか否かを判定する。充電を途中で終了する場合とは、例えばユーザが図示しない充電終了ボタンを操作した場合である。
ステップS4の判定結果が否定の場合、すなわち、蓄電制御装置40が充電を継続すると判定した場合、ステップS5に進み、蓄電制御装置40は、最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vd以上か否かを判定する。特定電圧Vdは任意に設定可能である。特定電圧Vdは、例えば電池セル12が過充電となる電圧未満の値などに設定される。
ステップS5の判定結果が否定の場合、すなわち、最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vd未満の場合、蓄電制御装置40は、ステップS3に戻り、再度、閉回路電圧Vccv並びにセル温度Tcの取得及び電圧差δVの導出等を行う。なお、ステップS3の処理の再度の実行は、例えば所定の更新契機で行われる。当該更新契機は、任意に設定可能である。これにより、蓄電制御装置40は、定電流モードM1にて蓄電装置11の充電が行われている状況において、最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vd未満である場合に、所定の更新契機で閉回路電圧Vccvを取得する。
一方、ステップS5の判定結果が肯定の場合、すなわち最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vd以上の場合、ステップS6に進み、蓄電制御装置40は、最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vdに達したタイミングにおける閉回路電圧Vccv及びセル温度Tcを取得し、当該タイミングにおける閉回路電圧Vccvの電圧差δVの導出を行う。これらの取得及び導出の具体的態様は、ステップS3の処理と同様である。ステップS6の処理が行われている場合とは、蓄電制御装置40が、閉回路電圧Vccvが特定電圧Vdに達したタイミングにおける閉回路電圧Vccvを取得している場合に相当する。
次にステップS7に進み、充電モードが定電流モードM1から後段充電モードM2へ切り替わる。本実施形態では、ステップS5の判定結果が肯定となる、すなわち定電流モードM1である状況において最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vd以上になると、充電モードが定電流モードM1から後段充電モードM2へ切り替わる。したがって、本実施形態の特定電圧Vdは、充電モードが定電流モードM1から後段充電モードM2へ切り替わる契機となる電圧である。
次にステップS8に進み、蓄電制御装置40は、後段充電モードM2で蓄電装置11の充電を行う。
次にステップS9に進み、蓄電制御装置40は蓄電装置11の充電を終了するか否かを判定する。ステップS9での判定結果が否定の場合、蓄電制御装置40は蓄電装置11の充電を継続する。一方、ステップS9での判定結果が肯定の場合、ステップS10に進み、蓄電制御装置40は、充電終了処理を行い、蓄電装置11の充電を終了する。なお、充電を終了するか否かの判定方法の具体的態様は任意であるが、蓄電制御装置40は、例えば充電電流Icが所定の値以下であるか否かに基づいて当該判定を行う。充電電流Icが当該値以下である場合に、ステップS9での判定結果が肯定となる。充電電流Icが当該値より大きい場合に、ステップS9での判定結果が否定となる。さらに、蓄電制御装置40は、後段充電モードM2での充電中に充電装置101と蓄電ユニット10との接続が解除されたか否かに基づいて、ステップS9での判定を行ってもよい。例えば、蓄電制御装置40は、後段充電モードM2での充電中に当該接続が解除された場合に、ステップS9での判定結果が肯定となる。後段充電モードM2での充電中に当該接続が解除されていない場合に、ステップS9での判定結果が否定となる。また、蓄電制御装置40は、充電終了ボタンが操作されたか否かに基づいて、当該判定を行ってもよい。充電終了ボタンが操作された場合、ステップS9での判定結果が肯定となり、充電終了ボタンが操作されていない場合、ステップS9での判定結果が否定となる。
なお、ステップS9での判定結果が肯定である場合とは、少なくとも定電流モードM1での充電が完了している場合に対応する。
蓄電制御装置40は、ステップS10において蓄電装置11の充電が終了した後に、ステップS11及びステップS12の処理を実行することによって、ステップS3又はステップS6にて取得された閉回路電圧Vccvから導出される複数の電池セル12の電圧差δVに少なくとも基づいて、各電池セル12のSOCが互いに近づくように複数の電池セル12の少なくとも一部の放電を行う。特に、ステップS6にて最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vdに達したタイミングにおける閉回路電圧Vccvが取得された場合、蓄電制御装置40は、当該閉回路電圧Vccvから導出される電圧差δVに少なくとも基づいて、各電池セル12のSOCが互いに近づくように複数の電池セル12の少なくとも一部の放電を行う。言い換えれば、ステップS6にて当該タイミングにおける各閉回路電圧Vccvが取得された場合、電圧差δVは、当該タイミングにおける各閉回路電圧Vccvから導出される。蓄電制御装置40は、当該電圧差δVに基づいて、電池セル12の放電を行う。本実施形態では、蓄電制御装置40は、ステップS3又はステップS6にて取得された閉回路電圧Vccvから導出される複数の電池セル12の電圧差δV及びセル温度Tcに少なくとも基づいて、各電池セル12のSOCが互いに近づくように複数の電池セル12の少なくとも一部の放電を行う。電圧差δV等に少なくとも基づいて行われる処理には、電圧差δV等のみに基づいて行われる処理に限られない。電圧差δV等に少なくとも基づいて行われる処理には、例えば電圧差δVを含む導出パラメータに基づいて行われる処理も含まれる。
まず、ステップS11において、蓄電制御装置40は、電圧差δVに少なくとも基づいて、各電池セル12の放電の態様を決定する。本実施形態では、蓄電制御装置40は、電圧差δV及びセル温度Tcに少なくとも基づいて、各電池セル12の放電の態様を決定する。ステップS5での判定結果が肯定となった上でステップS10の充電終了処理が行われている場合、蓄電制御装置40は、ステップS6にて取得されたセル温度Tc及び導出された電圧差δVを用いてステップS11の処理を実行する。
本実施形態では、蓄電制御装置40は、各セルバランススイッチ22の制御態様を決定することにより、各電池セル12の放電量を決定する。各電池セル12の放電量は各電池セル12のSOCが互いに近づくように設定されている。
放電量は、ON期間Pmnが長いほど多くなる。ON期間Pmnとは、セルバランススイッチ22がONである期間である。そのため、本実施形態では、放電量に対応するパラメータとして、各セルバランススイッチ22のON期間Pmnが用いられる。
ここで、ON期間Pmnの決定方法について説明する。
図4に示すように、蓄電制御装置40は、電圧差δVとセル温度TcとON期間Pmnとの相関を利用することで、各電圧差δV及びセル温度Tcに基づいてON期間Pmnを決定する。本実施形態では、当該相関は、電圧参照値δVm及び温度参照値Tnを引数とするON期間Pmnのテーブルとしてメモリに記憶されている。テーブルには、電圧参照値δVm及び温度参照値Tn毎に、各電圧差δV及びセル温度Tcに対応するON期間Pmnが記憶されている。電圧参照値δVm、温度参照値Tn、及びON期間Pmnに用いられるm及びnは、それぞれ自然数である。本実施形態のm及びnは、説明の便宜上、それぞれ1から3までの自然数である。異なる自然数mには、それぞれ異なる電圧参照値δVmが割り当てられている。電圧参照値δVmは、任意に設定可能であるが、例えばSOCが0%の場合の閉回路電圧VccvとSOCが100%のときの閉回路電圧Vccvとの差の範囲内で適宜設定すればよい。SOCが0%のときの閉回路電圧Vccv及びSOCが100%のときの閉回路電圧Vccvはそれぞれ、例えば蓄電ユニット10の仕様や想定される使用態様に基づき、ユーザが任意に設定したものである。異なる自然数nには、それぞれ異なる温度参照値Tnが割り当てられている。各電圧参照値δVm及び各温度参照値Tnに対して、1つのON期間Pmnが設定されている。当該相関は、例えば予め試験やシミュレーション等により得られたものを用いればよい。
ここで、ON期間Pmnは、電圧参照値δVmの値が大きくなるにつれて長くなる。具体的には、温度参照値Tnが同じ第1の温度参照値T1の場合であっても、電圧差δVが第1の電圧参照値δV1に対応する場合のON期間P11は、第1の電圧参照値δV1より大きい第2の電圧参照値δV2に対応するON期間P21よりも長くなる。したがって、電池セル12の放電量は、電圧参照値δVmが大きくなるにつれて多くなる。
ON期間Pmnは、温度参照値Tnの値が大きくなるにつれて短くなる。具体的には、電圧参照値δVmが同じ第1の電圧参照値δV1に対応する場合であっても、セル温度Tcが第1の温度参照値T1に対応する場合のON期間P11は、第1の温度参照値T1より高い第2の温度参照値T2に対応する場合のON期間P12に比べて短くなる。したがって、電池セル12の放電量は、温度参照値Tnの値が大きくなるにつれて少なくなる。
蓄電制御装置40は、ステップS6にて導出された各電圧差δVを電圧参照値δVmと比較し、電圧差δVに最も近い電圧参照値δVmを導出する。同様に、蓄電制御装置40は、ステップS6にて取得したセル温度Tcを温度参照値Tnと比較し、セル温度Tcに最も近い温度参照値Tnを導出する。ステップS6で取得された閉回路電圧Vccvから導出される電圧差δVは、ステップS3で取得された閉回路電圧Vccvから導出される電圧差δVに比べて大きい。そのため、蓄電制御装置40は、ステップS11の処理を実行するに際し、ステップS6で取得されたセル温度Tc及び導出された電圧差δVを用いることで、ステップS3で取得されたセル温度Tc及び導出された電圧差δVを用いる場合に比べて各電池セル12のSOCのばらつきを容易に把握することができる。
このようにして、蓄電制御装置40は、1つの電池セル12毎に、閉回路電圧Vccvを電圧参照値δVmと、セル温度Tcを温度参照値Tnと、それぞれ対応づける。蓄電制御装置40は、対応付けられた電圧参照値δVm及び温度参照値Tnに基づき、上記テーブルを参照することで、対応する電池セル12に並列に接続されたセルバランススイッチ22のON期間Pmnを決定する。蓄電制御装置40は、このような処理を各電圧差δV及びセル温度Tcに対して行い、各セルバランススイッチ22のON期間Pmnを決定する。特に、蓄電制御装置40は、取得した閉回路電圧Vccvの最小閉回路電圧Vminに対する電圧差δVが大きくなるにつれて長くなるようにON期間Pmnを決定する。
蓄電制御装置40は、決定されたON期間Pmnとなるように、各セルバランススイッチ22のON/OFFに関する制御態様を決定する。電圧参照値δVmが0の場合のON期間Pmnは0であってもよい。ON期間が0である場合、対応するセルバランススイッチ22はOFF状態である。すなわち、各セルバランススイッチ22の制御態様は、各セルバランススイッチ22のON/OFFと、各セルバランススイッチ22のON期間Pmnを含む。なお、閉回路電圧Vccvが最小閉回路電圧Vminと一致する場合、蓄電制御装置40は、当該閉回路電圧Vccvの電池セル12の放電を行わなくてもよい。
図3に示すように、次にステップS12に進み、蓄電制御装置40は、ステップS11で決定された放電の態様、詳細にはセルバランススイッチ22の制御態様に基づいて各セルバランススイッチ22を制御する。より詳細には、蓄電制御装置40は、各セルバランススイッチ22のON期間が、ステップS11で決定されたON期間Pmnとなるように各セルバランススイッチ22のON/OFFを制御する。これにより、蓄電制御装置40は、放電抵抗21を介して複数の電池セル12の少なくとも一部の放電を行う。本実施形態では、蓄電制御装置40は、複数の電池セル12のSOCが最小閉回路電圧Vminを有する電池セル12のSOCと一致するように、最小閉回路電圧Vminを有する電池セル12以外の電池セル12の放電を行う。当該放電を行うことにより、各電池セル12のSOCが互いに近づく。蓄電制御装置40は、各電池セル12のSOCが互いに一致するように、各電池セル12の放電を行ってもよい。本実施形態では、ステップS11及びステップS12の処理を実行する蓄電制御装置40が、セルバランス制御部に相当する。
一方、ステップS4の判定結果が肯定の場合、すなわち、蓄電制御装置40が充電を途中で終了する場合、ステップS10に進み、充電終了処理を行い、充電を終了する。ステップS4の判定結果が肯定の場合とは、最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vd未満の状況にて蓄電装置11の充電が終了した場合に該当する。
なお、ステップS4での判定結果が肯定である場合とは、定電流モードM1での充電が途中で終了した場合に対応する。言い換えれば、ステップS4での判定結果が肯定である場合とは、ステップS9での判定結果が肯定である場合とは異なり、定電流モードM1での充電が完了する前にステップS10の充電終了処理が行われる場合に対応する。
蓄電制御装置40は、ステップS10において蓄電装置11の充電が終了した後に、ステップS11及びステップS12の処理を実行することによって、各電池セル12の放電を行う。
ステップS11において、蓄電制御装置40は、電圧差δVに少なくとも基づいて、各電池セル12の放電の態様を決定する。本実施形態では、電圧差δV及びセル温度Tcに少なくとも基づいて、各電池セル12の放電の態様を決定する。ここでは、蓄電制御装置40は、充電を途中で終了するため、最後のステップS3で取得されたセル温度Tc及び導出された電圧差δVに基づいて、各電池セル12の放電の態様を決定する。
次にステップS12に進み、蓄電制御装置40は、ステップS11で決定された放電の態様、詳細にはセルバランススイッチ22の制御態様に基づいて各セルバランススイッチ22を制御する。
ステップS4での判定結果が肯定となった上でステップS11及びステップS12の処理が行われた場合、最後のステップS3で取得されたセル温度Tc及び導出された電圧差δVは、蓄電制御装置40によって取得されたセル温度Tc及び導出された電圧差δVのうち最新の電圧差δV及びセル温度Tcである。したがって、蓄電制御装置40は、最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vd未満の状況にて蓄電装置11の充電が終了した場合、導出された電圧差δVのうち最新の電圧差δVに少なくとも基づいて、各電池セル12のSOCが互いに近づくように複数の電池セル12の少なくとも一部を放電させる。言い換えれば、最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vd未満の状況にて蓄電装置11の充電を終了した場合、電圧差δVは、ステップS3にて取得された閉回路電圧Vccvのうち最新の閉回路電圧Vccvから導出される。この場合、蓄電制御装置40は、当該電圧差δVに少なくとも基づいて電池セル12の放電を行う。
<作用>
次に本実施形態の作用について説明する。
図5に示すように、定電流モードM1での充電が進むと、各電池セル12のSOCが上昇する。定電流モードM1の充電中では、閉回路電圧VccvとSOCとの間に図2で示される正の相関があるため、各電池セル12の閉回路電圧Vccvが上昇する。
図6に示すように、各電池セル12のSOCにばらつきがある場合、当該ばらつきに応じて各電池セル12の閉回路電圧Vccvのばらつきが生じる。閉回路電圧Vccvのばらつきは、図2で示した充放電特性により、SOCのばらつきが大きいほど大きくなる。閉回路電圧Vccvのばらつきが大きくなるにつれて、電圧差δVが大きくなる。これにより、電圧差δVとSOCとの間に正の相関が現れる。蓄電制御装置40は、このような電圧差δVとSOCとの相関を利用して、電圧差δVに基づいて、ON期間Pmnを決定する。
<効果>
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)蓄電制御装置40は、リン酸鉄リチウムを含む正極13と、リチウムイオンを吸蔵可能なグラファイトを含む負極14と、を備える複数の電池セル12が互いに直列接続されている蓄電装置11を制御する。蓄電制御装置40は、蓄電装置11に流れる充電電流Icが一定となる定電流モードM1にて蓄電装置11の充電を行うステップS2の処理と、定電流モードM1にて蓄電装置11の充電が行われている状況において、複数の電池セル12の閉回路電圧Vccvをそれぞれ取得するステップS3及びステップS6の処理と、ステップS10にて蓄電装置11の充電が終了した後に、ステップS3又はステップS6で取得された各閉回路電圧Vccvから導出される複数の電池セル12の電圧差δVに少なくとも基づいて、各電池セル12のSOCが互いに近づくように複数の電池セル12の少なくとも一部の放電を行うステップS11及びステップS12の処理と、を実行する。
リン酸鉄リチウムイオンを含む正極13とリチウムイオンを吸蔵可能な負極14とを備える電池セル12を備える蓄電装置11では、定電流モードM1での充電が進むにつれて閉回路電圧Vccvが大きくなる。定電流モードM1での充電が進むと、電池セル12のSOCが上昇する。充電電流Icが一定となる定電流モードM1での充電中では、閉回路電圧VccvとSOCとの間に正の相関が現れる。これに伴い、閉回路電圧Vccvの電圧差δVとSOCとの間に相関が現れる。そのため、蓄電装置11が満充電となるまで充電が行われない場合においても、各電池セル12の充放電を行うに際し定電流モードM1での充電中における閉回路電圧Vccvの電圧差δVとSOCとの間の相関を用いることで、各電池セル12のSOCのばらつきを低減することが容易となる。
また、本構成では、ステップS12での充電終了後の各電池セル12の充放電に用いられる電圧差δVは、蓄電装置11の充電が行われている状況、すなわち蓄電装置11の充電が終了するステップS10以前のステップS3又はステップS6、にて取得された各電池セル12の閉回路電圧Vccvから導出される。すなわち蓄電制御装置40は、蓄電装置11の充電が終了する以前に取得された各電池セル12の状態に基づいて、各電池セル12の充放電を行う。これにより、蓄電装置11の充電が終了する以前に取得された各電池セル12の閉回路電圧Vccvに少なくとも基づいて、蓄電装置11の充電が終了した後に、ステップS12にて各電池セル12の充放電を行うことができる。したがって、蓄電装置11が満充電となるまで充電が行われない場合においても、電池セル12のSOCのばらつきを低減することができる。
さらに、通常、閉回路電圧Vccvは電池セル12に流れる充電電流Ic等により変動する。これに伴い、例えば充電中に充電電流Icが変動すると、当該充電中に閉回路電圧VccvとSOCとの相関、及び閉回路電圧Vccvの電圧差δVとSOCとの相関が変動することとなる。
そこで、本構成によれば、充電電流Icが一定となる定電流モードM1での充電における閉回路電圧Vccvを用いることで、充電電流Icの変動による閉回路電圧VccvとSOCとの相関、及び閉回路電圧Vccvの電圧差δVとSOCとの相関の変動が抑制される。当該閉回路電圧Vccvから導出される複数の電池セル12の電圧差δVに基づいて、複数の電池セル12の少なくとも一部の充放電が行われるため、SOCのばらつきを精度良く低減することができる。
したがって、蓄電装置11が満充電となるまで充電が行われない場合においても、各電池セル12のSOCのばらつきを好適に低減することができる。
(2)蓄電制御装置40は、定電流モードM1にて充電が行われている状況において電池セル12の少なくとも一部の温度としてのセル温度Tcを取得するステップS3又はステップS6の処理を実行する。蓄電制御装置40は、ステップS11及びステップS12にて、ステップS3又はステップS6にて取得されたセル温度Tc及び導出された電圧差δVに少なくとも基づいて、各電池セル12のSOCが互いに近づくように複数の電池セル12の少なくとも一部の放電を行う。
セル温度Tcが変化すると、例えば電池セル12の内部抵抗が変化する。電池セル12の内部抵抗が変化すると、充電電流Icによる電池セル12の電圧降下量の変化が生じる。当該電圧降下量が変化すると、閉回路電圧Vccv及び電圧差δVが変化する。このように、セル温度Tcは、SOCと電圧差δVとの相関に影響を及ぼす。
そこで、かかる構成によれば、定電流モードM1にて充電が行われている状況における電圧差δVとセル温度Tcとに少なくとも基づき各電池セル12の放電を行うことで、セル温度Tcに応じたSOCと電圧差δVとの相関を考慮することが可能となる。したがって、セル温度Tcの変化に起因するSOCと電圧差δVとの相関の変化に対応することができる。
(3)蓄電制御装置40は、定電流モードM1にて蓄電装置11の充電が行われている状況において、複数の電池セル12の閉回路電圧Vccvのうちの最大の電圧である最大閉回路電圧Vmaxが所定の特定電圧Vdに達したタイミングにおける各閉回路電圧Vccvを取得するステップS6の処理を実行する。
かかる構成において、ステップS11及びステップS12にて、当該タイミングにおける各閉回路電圧Vccvが取得された場合、電圧差δVは、当該タイミングにおける各閉回路電圧Vccvから導出される。
例えば、複数の閉回路電圧Vccvがそれぞれ特定電圧Vdに達した順番に基づき、各電池セル12の放電が行われる場合、閉回路電圧Vccvのいずれかが特定電圧Vdに達しないまま充電が終了されることによって、各電池セル12の放電をすることが困難となる不都合が生じる。
その点、かかる構成によれば、蓄電制御装置40は、最大閉回路電圧Vmax以外の閉回路電圧Vccvが特定電圧Vd以上となっていなくても、最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vdとなったタイミングで閉回路電圧Vccvを取得する。蓄電制御装置40は、当該タイミングで取得された電圧差δVに基づき、各電池セル12の放電を行う。そのため、全ての閉回路電圧Vccvが特定電圧Vdに達していなくても、各電池セル12の放電を行うことができる。したがって、上記不都合を解消することができる。
(4)蓄電装置11を充電するモードである充電モードは、定電流モードM1と、蓄電装置11に流れる充電電流Icが定電流モードM1における充電電流Icより小さくなる後段充電モードM2と、を含む。蓄電制御装置40がステップS7の処理を実行することにより、充電モードは、定電流モードM1である状況において最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vd以上になると、定電流モードM1から後段充電モードM2へ切り替わる。
定電流モードM1では、SOCの上昇に伴い、SOCの変化に起因する閉回路電圧Vccvの変化量も大きくなる。当該閉回路電圧Vccvの変化量の増大に伴い、SOCのばらつきに起因する閉回路電圧Vccvのばらつきが大きくなる。そのため、定電流モードM1での充電によってSOCが上昇するにつれて、当該閉回路電圧Vccvのばらつきが、閉回路電圧Vccvの電圧差δVとして、検出されやすくなる。
そこで、かかる構成によれば、特定電圧Vdは充電モードが定電流モードM1から後段充電モードM2へ切り替わる契機となる電圧である。特定電圧Vdは、定電流モードM1中でも特に充電が進行している状態の閉回路電圧Vccvを示す。そのため、閉回路電圧Vccvが特定電圧Vdに達したタイミングにおける各閉回路電圧Vccvの電圧差δVは、それより前の各閉回路電圧Vccvの電圧差δVに比べて大きくなる。これにより、各閉回路電圧Vccvの電圧差δVの検出が容易となるため、各電池セル12のSOCのばらつきが把握しやすくなる。したがって、各電池セル12のSOCのばらつきをより好適に低減することができる。
(5)蓄電制御装置40は、定電流モードM1にて蓄電ユニット10の充電が行われている状況において、最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vd未満である場合に、所定の更新契機で各閉回路電圧Vccvを取得するステップS3の処理を実行する。
かかる構成において、最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vd未満の状況にて蓄電装置11の充電が終了した場合、電圧差δVは、ステップS3にて取得された閉回路電圧Vccvのうち最新の閉回路電圧Vccvから導出される。
かかる構成によれば、例えば最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vdに達する前に蓄電装置11の充電が終了した場合でも、蓄電制御装置40は、閉回路電圧Vccvを取得し、当該閉回路電圧Vccvを用いて電圧差δVを導出するステップS3の処理を実行する。ここで、ステップS3にて取得された最新の閉回路電圧Vccvは、それより前の閉回路電圧Vccvに比べてSOCのばらつきによって大きくばらつく。これに伴い、当該最新の閉回路電圧Vccvに基づき導出される電圧差δVは、それより前に取得された閉回路電圧Vccvに基づき導出される電圧差δVよりも大きい。そのため、各閉回路電圧Vccvの電圧差δVの検出が容易となる。したがって、定電流モードM1中に充電が中止される場合にも、SOCのばらつきを低減することができる。
(6)蓄電装置11は、各電池セル12に並列接続されている複数のセルバランス回路20を備える。複数のセルバランス回路20はそれぞれ、放電抵抗21と、放電抵抗21に直列接続されたセルバランススイッチ22と、を備える。蓄電制御装置40は、ステップS11の処理を実行することにより、電圧差δVに少なくとも基づいて、各セルバランススイッチ22の制御態様を決定する。蓄電制御装置40は、ステップS11で決定された制御態様に基づいて各セルバランススイッチ22を制御するステップS12の処理を実行することによって、各電池セル12のSOCが互いに近づくように放電抵抗21を介して複数の電池セル12の少なくとも一部の放電を行う。
かかる構成によれば、各電池セル12のSOCのばらつきを低減するための制御の簡素化を図ることができる。
<変形例>
実施形態は、以下のように変更して実施することができる。実施形態及び以下の変形例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・蓄電制御装置40は、ON期間Pmnの決定に際し、例えば電圧差δVやセル温度Tcを引数とする関数を用いてもよい。蓄電制御装置40は、電圧差δVやセル温度Tcを当該関数に代入することにより、ON期間Pmnを決定すればよい。当該関数は、予め試験又はシミュレーション等により得られたものを用いればよい。
・蓄電制御装置40は、蓄電ユニット10に含まれていてもよいし、蓄電ユニット10と別体として設けられていてもよい。例えば、蓄電制御装置40は、ECU103に含まれていてもよいし、蓄電ユニット10及びECU103とは別体の部材であってもよい。
・ECU103が蓄電制御装置40に代えて上記蓄電制御処理を行ってもよい。言い換えれば、ECU103が蓄電制御装置40として機能してもよい。この場合、例えば、ECU103は、電流センサ31から充電電流Icを取得してもよい。ECU103は、各電圧センサ23及び温度センサ32と接続可能に構成されていてもよい。ECU103は、各電圧センサ23及び温度センサ32と接続されることにより、各セル電圧Vcとセル温度Tcとを取得可能になる。また、これに伴い、ECU103は、各セル電圧Vcに基づいて、電圧差δVを導出可能になる。ECU103は、例えば、セルバランススイッチ22と接続されることにより、各セルバランススイッチ22のON/OFFを制御可能に構成されていてもよい。
また、蓄電制御装置40は、ECU103と協同して上記蓄電制御処理を行ってもよい。この場合、例えば、ECU103が充電モードの制御のための処理を実行する。具体的には、ECU103がステップS1からステップS10までの処理を実行する。ECU103は、蓄電装置11の充電を終了した場合、例えばステップS10の処理を行った場合、蓄電制御装置40に対して、蓄電装置11の充電が終了したことを示す信号を送信する。蓄電制御装置40は、当該信号の取得を契機に、ステップS11の処理及びステップS12の処理を順に実行する。また、ECU103は、充電モードを切り替えたことに基づいて、切替通知信号を蓄電制御装置40に送信し、蓄電制御装置40は、切替通知信号を受信したことに基づいて直ちに各セル電圧Vcを取得してもよい。
・電流センサ31は、蓄電制御装置40が電流センサ31から充電電流Icを取得可能であれば、蓄電ユニット10の外部に設けられていてもよい。電流センサ31は、例えば充電装置101に設けられていてもよいし、充電装置101及び蓄電ユニット10と別の部材として、充電装置101と蓄電ユニット10との間に設けられていてもよい。
・各セルバランススイッチ22の制御態様は実施形態のものに限られず、任意の形で表される。例えば、セルバランススイッチ22の制御態様は、ON期間Pmnに限られず、1又は複数のスイッチングパターンを含むものであってもよいし、デューティ比を含むものであってもよい。また、蓄電制御装置40は、電圧差δV及びセル温度Tcから各電池セル12の放電量の決定やSOCの推定を行い、それらの結果に基づいて各セルバランススイッチ22の制御態様を決定してもよい。
・セルバランス回路20は、放電抵抗21と、セルバランススイッチ22と、を備える、いわゆるパッシブセルバランス回路でなくてもよい。セルバランス回路20は、例えば、アクティブセルバランス回路であってもよい。蓄電制御装置40は、アクティブセルバランス回路を制御することにより、ある電池セル12が放電した電力を他の電池セル12に充電することができる。蓄電制御装置40は、例えばステップS11において、電圧差δVやセル温度Tcに基づき、アクティブセルバランス回路が備えるスイッチの制御態様を決定する。次にステップS12に進み、蓄電制御装置40は、ステップS11で決定された制御態様に基づき、アクティブセルバランス回路が備えるスイッチを制御することにより、各電池セル12のSOCが互いに近づくように、複数の電池セル12の少なくとも一部の充放電を行う。アクティブセルバランス回路の具体的態様は任意であり、コンデンサを用いたものであっても、コンバータを用いたものであってもよい。要は、蓄電制御装置40は、電圧差δVに少なくとも基づいて、各電池セル12のSOCが互いに近づくように各電池セル12の少なくとも一部の充放電を行ってもよい。
・蓄電制御装置40は、定電流モードM1にて蓄電装置11の充電が行われている状況において、最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vd未満である場合に、更新契機でセル電圧Vcを取得するステップS3の処理を実行しなくてもよい。要は、蓄電制御装置40は、セル温度Tcの取得及び電圧差δVの導出を行うステップS6の処理を実行し、ステップS6で取得された電圧差δV及びセル温度Tcに基づいて、ステップS11において各セルバランススイッチ22の制御態様を決定すればよい。
・充電モードが定電流モードM1から後段充電モードM2へ切り替わるための条件は、最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vd以上となるか否かという条件に限らない。例えば、蓄電制御装置40は、ステップS6の処理を行った後に、ステップS5とは異なる条件を満たした場合にステップS7の処理を行ってもよい。ステップS5とは異なる条件とは、例えば、最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vdより大きい所定の切替電圧以上となるか否かである。最大閉回路電圧Vmaxが当該切替電圧未満の場合、蓄電制御装置40は定電流モードM1での充電を継続する。一方、最大閉回路電圧Vmaxが当該切替電圧以上の場合、蓄電制御装置40はステップS7の処理を実行する。
・充電モードは、定電流モードM1を含んでいれば任意である。したがって、充電モードは、後段充電モードM2を含まなくてもよい。
・温度センサ32は、複数の電池セル12のうちの2以上の電池セル12のセル温度Tcを測定してもよい。この場合、蓄電制御装置40は、当該電池セル12のセル温度Tcの平均値を、蓄電制御処理にて用いるセル温度Tcとして用いてもよい。
また、温度センサ32は、複数の電池セル12の全てのセル温度Tcをそれぞれ測定してもよい。この場合、蓄電制御装置40は、各電池セル12に対応する電圧差δV及びセル温度Tcに基づいて、各電池セル12の放電を行っても良い。
・蓄電制御装置40が各閉回路電圧Vccvを取得するタイミングは定電流モードM1での充電中であれば任意である。蓄電制御装置40は、例えば最大閉回路電圧Vmaxが特定電圧Vdに達する前のタイミングにおける閉回路電圧Vccvを取得してもよい。
・蓄電制御装置40は、例えばセル温度Tcに基づいて、ステップS11及びステップS12の処理を行わなくてもよい。この場合、蓄電制御装置40は、ステップS3において、セル温度Tcを取得しなくてもよい。また、蓄電制御装置40は、電圧差δVに加え、さらに充電電流Icや前回ステップS12の処理を行ってからの経過時間等の他のパラメータに基づいて、ステップS11及びステップS12の処理を行ってもよい。要は、蓄電制御装置40は、少なくとも電圧差δVに基づいて、ステップS11及びステップS12の処理を行うことで、電池セル12の充放電を行えばよい。
<付記>
上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について説明する。
(付記)各セルバランススイッチの制御態様は、各セルバランススイッチのON/OFFと、各セルバランススイッチがONである場合にはその期間であるON期間を含み、セルバランス制御部は、取得した閉回路電圧の最小閉回路電圧に対する電圧差が大きくなるにつれて長くなるようにON期間を決定し、決定されたON期間に基づいて、各セルバランススイッチを制御するとよい。
かかる構成によれば、最小閉回路電圧の電池セルを基準として各電池セルの放電を行うことで、各電池セルのSOCが最小閉回路電圧の電池セルのSOCに近づけることができる。したがって、電池セルのばらつきを最小閉回路電圧の電池セルに合わせて低減することができる。
11…蓄電装置、12…電池セル、13…正極、14…負極、20…セルバランス回路、21…放電抵抗、22…セルバランススイッチ、40…蓄電制御装置、Ic…充電電流、M1…定電流モード、M2…後段充電モード、Tc…セル温度、Vccv…閉回路電圧、Vd…特定電圧、Vmax…最大閉回路電圧、Vmin…最小閉回路電圧、Pmn…ON期間、δV…電圧差。

Claims (6)

  1. リン酸鉄リチウムを含む正極と、リチウムイオンを吸蔵可能なグラファイトを含む負極と、を備える複数の電池セルが互いに直列接続されている蓄電装置を制御する蓄電制御装置であって、
    前記蓄電装置に流れる充電電流が一定となる定電流モードにて前記蓄電装置の充電が行われている状況において、前記複数の電池セルの閉回路電圧をそれぞれ取得する電圧取得部と、
    前記蓄電装置の充電が終了した後に、前記電圧取得部によって取得された前記各閉回路電圧から導出される前記複数の電池セルの電圧差に少なくとも基づいて、前記各電池セルのSOCが互いに近づくように前記複数の電池セルの少なくとも一部の充放電を行うセルバランス制御部と、
    を備えていることを特徴とする蓄電制御装置。
  2. 前記蓄電制御装置は、前記定電流モードにて充電が行われている状況において前記電池セルの少なくとも一部の温度を取得する温度取得部を備え、
    前記セルバランス制御部は、前記電圧差及び前記温度取得部によって取得された前記温度に少なくとも基づいて、前記各電池セルのSOCが互いに近づくように前記複数の電池セルの少なくとも一部の充放電を行うことを特徴とする、請求項1に記載の蓄電制御装置。
  3. 前記電圧取得部は、前記定電流モードにて前記蓄電装置の充電が行われている状況において、前記複数の電池セルの閉回路電圧のうちの最大の閉回路電圧である最大閉回路電圧が所定の特定電圧に達したタイミングにおける前記各閉回路電圧を取得し、
    当該タイミングにおける前記各閉回路電圧が前記電圧取得部によって取得された場合、前記電圧差は、当該タイミングにおける前記各閉回路電圧から導出されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の蓄電制御装置。
  4. 前記蓄電装置を充電するモードである充電モードは、前記定電流モードと、前記蓄電装置に流れる充電電流が前記定電流モードにおける充電電流より小さくなる後段充電モードと、を含み、
    前記充電モードは、前記定電流モードである状況において前記最大閉回路電圧が前記特定電圧以上になると、前記定電流モードから前記後段充電モードへ切り替わる、請求項3に記載の蓄電制御装置。
  5. 前記電圧取得部は、前記定電流モードにて前記蓄電装置の充電が行われている状況において、前記最大閉回路電圧が前記特定電圧未満である場合に、所定の更新契機で前記各閉回路電圧を取得し、
    前記最大閉回路電圧が前記特定電圧未満の状況にて前記蓄電装置の充電が終了した場合、前記電圧差は、前記電圧取得部によって取得された前記閉回路電圧のうち最新の閉回路電圧から導出されることを特徴とする、請求項3又は4に記載の蓄電制御装置。
  6. 前記蓄電装置は、前記各電池セルに並列接続されている複数のセルバランス回路を備え、
    前記複数のセルバランス回路はそれぞれ、放電抵抗と、前記放電抵抗に直列接続されたセルバランススイッチと、を備え、
    前記セルバランス制御部は、前記電圧差に少なくとも基づいて、前記各セルバランススイッチの制御態様を決定し、その制御態様に基づいて前記各セルバランススイッチを制御することによって、前記各電池セルのSOCが互いに近づくように前記放電抵抗を介して前記複数の電池セルの少なくとも一部の放電を行うことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の蓄電制御装置。
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