JP2023068281A - 車両および車両の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】バッテリが搭載された車両において、SOC表示の変化がユーザに与え得る違和感を抑制する。【解決手段】車両1は、バッテリ22が搭載された車両である。車両1は、ユーザに情報を提示するHMI40と、HMI40を制御する統合ECU50と、ユーザによる車両1のReadyOFF状態への切替操作を受け付けるパワースイッチ30とを備える。統合ECU50は、切替操作がパワースイッチ30により受け付けられた場合に、車両1がReadyOFF状態である期間中にバッテリのSOCが変化し得ることを表すメッセージを表示するようにHMI40を制御する。【選択図】図8
Description
本開示は、車両および車両の制御方法に関し、より特定的には、バッテリが搭載された車両の制御技術に関する。
特開2020-89055号公報(特許文献1)は、複数のセルの充電状態(SOC:State Of Charge)を均等化するセルバランスシステムのユーザインターフェースを開示する。ユーザインターフェースは、セル毎またはモジュール毎に電圧値、電流値、SOCなどを表示する表示部を備える。
近年、走行用のバッテリが搭載されたプラグインハイブリッド車(PHEV:Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、電気自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)等の車両の普及が進んでいる。バッテリのSOCは、車両の航続距離に直接的に影響する。したがって、多くのユーザにとってSOCは重大な関心事である。したがって、車両のインストルメントパネル等にはSOCが表示される。
本発明者らは、バッテリのSOC表示に関して以下のような課題が生じ得る点に着目した。一般に、バッテリは複数のモジュールを含む。複数のモジュール間ではSOCにばらつきが生じ得る。一方で、SOCのばらつき度合いは、時間経過とともに変化し得る。したがって、どのようにSOCを表示するかが課題となり得る。SOC表示が変化した場合、ユーザに違和感を与え得る。特に、車両が走行していないにも拘わらずSOC表示が上昇した場合、ユーザに違和感を与える可能性が考えられる。
本開示は上記課題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、SOC表示の変化がユーザに与え得る違和感を抑制することである。
(1)本開示のある局面に従う車両は、バッテリが搭載された車両である。車両は、ユーザに情報を提示する表示装置と、表示装置を制御する制御装置と、ユーザによる車両の走行不能状態への切替操作を受け付ける操作部とを備える。制御装置は、切替操作が操作部により受け付けられた場合に、車両が走行不能状態である期間中にバッテリのSOCが変化し得ることを表すメッセージを表示するように表示装置を制御する。
(2)制御装置は、車両が走行不能状態である期間中にバッテリのSOCが上昇し得ることを表すメッセージを表示するように表示装置を制御する。
上記(1),(2)の構成においては、車両が走行不能状態に切り替えられるのに先立って、車両が走行不能状態である期間中にバッテリのSOCが変化し得る旨のメッセージが表示される。これにより、ユーザにとってはSOC変化(SOC上昇)に対する精神的な準備が可能になる。よって、SOC表示の変化(特に上昇)がユーザに与え得る違和感を抑制できる。
(3)制御装置は、切替操作が受け付けられた場合に、車両が走行不能状態に切り替えられるのに先立ってメッセージを表示するように表示装置を制御し、メッセージの表示後に車両を走行不能状態に切り替える。
上記(3)の構成によれば、ユーザがメッセージを認識した後には、切替操作に従って車両を走行不能状態に切り替えることができる。
(4)バッテリは複数のモジュールを含む。車両は、複数のモジュールの電圧を均等化する均等化制御を実行可能に構成された均等化装置をさらに備える。制御装置は、均等化制御の実行前または実行中に切替操作が受け付けられた場合に、上記メッセージを表示するように表示装置を制御する。
(5)制御装置は、均等化制御の実行中に、均等化制御を実行中であることを表す他のメッセージを表示するように表示装置を制御する。
上記(5)の構成によれば、SOC表示の変化の原因が均等化制御であることをユーザが認識できるので、SOC表示の変化がユーザに与え得る違和感をより確実に抑制できる。
(6)制御装置は、車両の停車後、バッテリの分極が緩和されるのに要する時間が経過する前に切替操作が受け付けられた場合に、上記メッセージを表示するように表示装置を制御する。
(7)制御装置は、上記メッセージを文字情報としてSOCメータの近傍に表示するように表示装置を制御する。
(8)制御装置は、バッテリのSOCが上昇する様子を表すSOCメータの画像を上記メッセージとして表示するように表示装置を制御する。
(9)本開示の他の局面に従う、バッテリが搭載された車両の制御方法は、車両の走行不能状態への切替操作を受け付けるステップと、切替操作が受け付けられた場合に、車両が走行不能状態である期間中にバッテリのSOCが上昇し得ることを表すメッセージを表示装置に表示するステップとを含む。
上記(9)の方法によれば、上記(1)の構成と同様に、SOC表示の変化がユーザに与え得る違和感を抑制できる。
本開示によれば、バッテリが搭載された車両において、SOC表示の変化がユーザに与え得る違和感を抑制する。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
[実施の形態]
<システム構成>
図1は、本開示の実施の形態に係る車両の全体構成を概略的に示す図である。車両1は、本実施の形態では電気自動車である。ただし、車両1の種類は、走行用のバッテリが搭載された車両であれば、これに限定されるものではない。車両1は、ハイブリッド車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)であってもよいし、プラグインハイブリッド車であってもよいし、燃料電池車(FCEV:Fuel Cell Electric Vehicle)であってもよい。
<システム構成>
図1は、本開示の実施の形態に係る車両の全体構成を概略的に示す図である。車両1は、本実施の形態では電気自動車である。ただし、車両1の種類は、走行用のバッテリが搭載された車両であれば、これに限定されるものではない。車両1は、ハイブリッド車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)であってもよいし、プラグインハイブリッド車であってもよいし、燃料電池車(FCEV:Fuel Cell Electric Vehicle)であってもよい。
車両1は、インレット11と、AC/DCコンバータ12と、充電リレー(CHR:Charge Relay)13と、電力制御装置(PCU:Power Control Unit)14と、モータジェネレータ(MG:Motor Generator)15と、電池パック20と、パワースイッチ30と、HMI(Human Machine Interface)40と、統合ECU(Electronic Control Unit)50とを備える。電池パック20は、システムメインリレー(SMR:System Main Relay)21と、バッテリ22と、電圧センサ23と、電流センサ24と、温度センサ25と、均等化ユニット26と、電池ECU27とを含む。
インレット11は、充電ケーブル91の先端に設けられた充電コネクタを挿入可能に構成されている。充電ケーブル91を介して、車両1と、車両1の外部に設置された外部電源(たとえば系統電源)92とが電気的に接続される。車両1は、外部電源92から供給される電力を用いてバッテリ22を充電(外部充電)可能に構成されている。車両1は、車両1から外部機器(系統電源、電気機器など)に電力を供給可能に構成されていてもよい。
AC/DCコンバータ12は、インレット11とCHR13との間に電気的に接続されている。AC/DCコンバータ12は、外部電源92からインレット11を介して供給される交流電力を直流電力に変換し、その直流電力をCHR13に出力する。また、AC/DCコンバータ12は、バッテリ22(またはPCU14)からCHR13を介して供給される直流電力を交流電力に変換し、その交流電力をインレット11に出力する。
CHR13は、AC/DCコンバータ12とSMR21とを結ぶ電力線に電気的に接続されている。CHR13は、統合ECU50からの制御信号に従って開放/閉成される。
PCU14は、たとえば、インバータと、コンバータ(いずれも図示せず)とを含む。PCU14は、統合ECU50からの制御信号に従って、バッテリ22とMG15との間で双方向の電力変換を実行する。
MG15は、たとえば永久磁石がロータ(図示せず)に埋設された三相交流回転電機である。MG15は、バッテリ22からの供給電力を用いて駆動軸を回転させる。また、MG15は回生制動によって発電することも可能である。MG15によって発電された交流電力は、PCU14により直流電力に変換されてバッテリ22に充電される。
SMR21は、CHR13とバッテリ22とを結ぶ電力線に電気的に接続されている。SMR21は、電池ECU27からの制御信号に従って閉成される。
図2は、バッテリ22、センサおよび均等化ユニット26の構成をより詳細に説明するための図である。バッテリ22においては、複数のセルが並列接続されることによりモジュール(スタック、ブロックとも称される)が構成されている。そして、複数のモジュールが直列接続されることによりバッテリ22が構成されている。
バッテリ22は、たとえば直列接続されたM個のモジュール221~22Mを含む。モジュール221~22Mの各々は、並列接続されたN個のセルを含む。M,Nは2以上の自然数である。ただし、本開示において組電池が並列接続されたセルを含むことは必須ではなく、N=1であってもよい。
各セルは、リチウムイオン電池またはニッケル水素電池などの蓄電池(二次電池)である。バッテリ22は、MG15を駆動するための電力を蓄え、PCU14を通じてMG15へ電力を供給する。また、バッテリ22は、外部充電時にはAC/DCコンバータ12から出力された電力により充電される。さらに、バッテリ22は、MG15の発電時(回生発電時など)にもPCU14を通じて発電電力を受けて充電される。
電圧センサ23は、電圧センサ231~23Mを含む。電圧センサ231は、モジュール221の電圧を検出する。他の電圧センサ232~23Mについても同様である。電流センサ24は、モジュール221~22Mを流れる電流を検出する。温度センサ25は、所定位置におけるバッテリ22の温度を検出する。各センサは、その検出結果を示す信号を電池ECU27に出力する。
均等化ユニット26は、均等化回路261~26Mを含む。均等化回路261は、モジュール221に並列接続され、一般的な均等化回路と同様に、放電抵抗Rb1と、スイッチング素子(トランジスタ等)SW1とを含む。他の均等化回路262~26Mについても同様である。
電池ECU27は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ271と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などのメモリ272と、各種信号を入出力する入出力ポート(図示せず)とを含む。電池ECU27は、電池パック20の各センサからの信号の入力ならびにメモリ272に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、バッテリ22を管理する。具体的には、電池ECU27は、各センサからの信号に基づいて、各モジュール221~22MのSOC(State Of Charge)を算出する。
バッテリ22では、時間の経過に伴い、セルの個体差、自己放電電流のばらつき、電圧センサ231~23Mの消費電流のばらつき等に起因して、複数のモジュール221~22M間のSOCがばらつき得る。電池ECU27は、電圧センサ231~23Mからモジュール221~22Mの電圧を取得する。そして、電池ECU27は、モジュール221~22Mの電圧が互いにほぼ等しくなるまで、複数のモジュールのうちの対象モジュール(1以上のモジュール)に対応するスイッチング素子をオン動作させ、それにより、対象モジュールを放電させる。この制御を「均等化制御」と称する。均等化制御を実行することで、モジュール221~22M間のSOC不均等を解消できる。なお、SOCとOCV(Open Circuit Voltage)との間には、SOCの増加とともにOCVも単調増加するという相関関係が存在するので、均等化の対象はOCVであってもよい。
図1に戻り、パワースイッチ30は、車両1の電源ポジションを選択するユーザ(たとえばドライバ)の操作を受け付ける。車両1の電源ポジションについては図4にて説明する。なお、パワースイッチ30は、本開示に係る「操作部」に相当する。
HMI40は、ユーザの操作を受け付けたり、様々な情報およびデータをユーザに提示したりする。
図3は、HMI40の構成例を示す図である。HMI40は、たとえば、インストルメントパネル(以下、「インパネ」と記載する)41と、HUD(Head-Up Display)42と、ナビゲーション画面43とを含む。
インパネ41は、メータ類が設置された計器盤であり、統合ECU50からの制御信号に従って車両1の様々な状態を表示する。具体的には、インパネ41は、スピードメータ、トリップメータ、バッテリ22のSOC、警告灯類を表示する。なお、インパネ41に代えてマルチインフォメーションディスプレイ(MID:Multi-Information Display)も採用され得る。
HUD42は、ドライバの視界前方に各種情報を虚像として投影する。具体的には、HUD42は、車両1の車速、目的地への進行方向、交通標識などを表示する。HUD42にバッテリ22のSOCを表示してもよい。
ナビゲーション画面43は、ナビゲーションシステム(図示せず)のディスプレイである。ナビゲーションシステムは、人工衛星(図示せず)からの電波に基づいて車両1の位置を特定するためのGPS受信機を含む。ナビゲーションシステムは、車両1のGPSデータと道路地図データとに基づいて、車両1の現在地と車両1の目的地に向けた推奨経路とをナビゲーション画面43に表示する。ナビゲーション画面43にもバッテリ22のSOCを表示できる。
図1を再び参照して、統合ECU50は、電池ECU27と同様に、プロセッサ51と、メモリ52と、入出力ポート(図示せず)とを含む。プロセッサ51は、車両1に設けられた各センサからの信号の入力ならびにメモリ52に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両1が所望の状態となるように機器類(AC/DCコンバータ12、CHR13、PCU14、HMI40など)を制御する。なお、車両1に搭載されるECUは、適宜、統合して構成されていてもよいし機能毎に分割して構成されていてもよい。
図4は、車両1における電源ポジションの遷移図である。ユーザは、パワースイッチ30およびブレーキペダル(図示せず)を操作することによって電源ポジションを選択する。この例では、電源ポジションは、イグニッションオフ(IG-OFF)ポジションと、ACC(アクセサリー)ポジションと、イグニッションオン(IG-ON)ポジションと、起動ポジションと、ReadyONポジションとを含む。
IG-OFFポジションは、車両1の電源オフ状態に相当する。IG-OFFポジションでは、車両1に搭載された各機器への電源供給が遮断される。ACCポジションでは、オーディオ類、エアコン等のアクセサリー機器に対して給電される。IG-ONポジションでは、さらに、車両1の走行に必要な機器類に対しても給電される。起動ポジションが選択されると、車両1を走行可能な状態とするようにシステムが起動される。システム起動後にはシステムチェックが実行され、走行条件が成立すると、ReadyONポジションへ遷移する。これにより、車両1がユーザによるアクセルペダル(図示せず)の操作に応じて走行可能な状態となる。
車両1の走行システムの起動状態を「ReadyON状態」と呼び、車両1の走行システムの停止状態を「ReadyOFF状態」と呼ぶ。車両1がReadyOFF状態である場合(電源ポジションがIG-OFFポジションまたはACCポジションである場合)に、ユーザがブレーキペダルを踏んだ状態でパワースイッチ30を押下操作すると、統合ECU50は、車両1をReadyOFF状態からReadyON状態へと切り替える。他方、車両1がReadyON状態である場合(電源ポジションがIG-ONポジション、起動ポジションまたはReadyONポジションである場合)に、ユーザがパワースイッチ30を押下操作すると、統合ECU50は、車両1をReadyON状態からReadyOFF状態へと切り替える。なお、車両1がReadyON状態でのパワースイッチ30の押下操作は、本開示に係る「切替操作」に相当する。
<SOC表示>
以下では、バッテリ22のSOCがインパネ41に表示される例について代表的に説明する。しかし、バッテリ22のSOCの表示先はHUD42またはナビゲーション画面43であってもよい。なお、インパネ41、HUD42およびナビゲーション画面43のうちの少なくとも1つが本開示に係る「表示装置」に相当する。
以下では、バッテリ22のSOCがインパネ41に表示される例について代表的に説明する。しかし、バッテリ22のSOCの表示先はHUD42またはナビゲーション画面43であってもよい。なお、インパネ41、HUD42およびナビゲーション画面43のうちの少なくとも1つが本開示に係る「表示装置」に相当する。
図5は、バッテリ22のSOCの表示態様の一例を示す図である。インパネ41には、バッテリ22のSOCが、たとえば直線状のメータ(カラースケール)と数値とによって表示される。前述のように、複数のモジュール221~22M間ではSOC不均等を生じ得る。インパネ41に表示されるSOCは、複数のモジュール221~22MのSOCのうちの代表値であり、たとえば最低値である。
<停車時におけるSOC変化>
本発明者らは、車両1が停車しているにも拘わらずSOC表示が変化(特に上昇)した場合に、ユーザに違和感を与える可能性がある点に着目した。そのような状況は以下に説明する2種類の要因によって生じ得る。
本発明者らは、車両1が停車しているにも拘わらずSOC表示が変化(特に上昇)した場合に、ユーザに違和感を与える可能性がある点に着目した。そのような状況は以下に説明する2種類の要因によって生じ得る。
図6は、均等化制御によるSOC上昇を説明するための図である。ここでは理解を容易にするため、電池パック20に含まれる3つのモジュールを例に説明する。この例では、均等化制御の実行前には3つのモジュールのSOCは50%、40%、50%である。この場合、インパネ41には最低値であるSOC=40%と表示される。均等化制御の実行後には、3つのモジュールのSOCがいずれも約45%になるとする。そうすると、インパネ41にはSOC=45%と表示される。このような場合には、「車両1では回生発電も行われておらず外部充電も行われていないのに、SOCが40%から45%に上昇した」とユーザが違和感を覚える可能性がある。
図7は、分極緩和によるSOC上昇を説明するための図である。車両1の走行時には、基本的にはバッテリ22が放電過多(放電が充電よりも行われやすい状態)になるため、各モジュールの電圧が低下する。他方、車両1が停車してバッテリ22の充放電が行われなくなると、時間経過とともに分極が緩和されることで、各モジュールの電圧(OCV)が緩やかに上昇する。その結果、OCVに基づいて算出されるSOCも見かけ上、上昇する。図7の例では、車両1が停車直後には44%であったSOCが一定時間の経過後には46%に上昇している。このような場合にも、「車両1では回生発電も行われておらず外部充電も行われていないのに、SOCが44%から46%に上昇した」とユーザが違和感を覚える可能性がある。
そこで、本実施の形態においては、均等化制御が実行されたり分極が緩和されたりすることによって、インパネ41に表示されるSOCが上昇し得る場合には、前もってユーザに、SOCが上昇する可能性が報知される。SOCが上昇する可能性をユーザが事前に認識しておくことで、インパネ41におけるSOC表示が実際に上昇しても、予想通りの変化とユーザが受け止めることができる。よって、本実施の形態によれば、SOC表示の変化がユーザに与え得る違和感を抑制できる。
<処理フロー>
図8は、本実施の形態におけるインパネ41の表示制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、たとえば予め定められた条件成立時(たとえばReadyON状態において所定の周期毎)にメインルーチンから呼び出されて実行される。各ステップは、電池ECU27または統合ECU50によるソフトウェア処理により実現されるが、電池ECU27または統合ECU50内に配置されたハードウェア(電気回路)により実現されてもよい。また、ステップをSと略す。
図8は、本実施の形態におけるインパネ41の表示制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、たとえば予め定められた条件成立時(たとえばReadyON状態において所定の周期毎)にメインルーチンから呼び出されて実行される。各ステップは、電池ECU27または統合ECU50によるソフトウェア処理により実現されるが、電池ECU27または統合ECU50内に配置されたハードウェア(電気回路)により実現されてもよい。また、ステップをSと略す。
S1において、統合ECU50は、車両1のReadyON状態においてユーザによるパワースイッチ30の押下操作があったかどうかを判定する。パワースイッチ30の押下操作がない場合(S1においてNO)、統合ECU50は、処理をメインルーチンに戻す。パワースイッチ30の押下操作を受け付けると(S1においてNO)、統合ECU50は、処理をS2に進める。
S2において、統合ECU50は、電池ECU27との通信により、均等化制御の実行条件が成立しているかどうかを判定する。統合ECU50は、たとえば複数のモジュール221~22M間のSOCのばらつきが所定値よりも大きい場合(一例として、最大SOCと最小SOCとの差が所定値よりも大きい場合)に、均等化制御の実行条件が成立していると判定できる。均等化制御の実行条件が成立している場合(S2においてYES)、統合ECU50は、電池ECU27と協調しながら均等化制御を実行するように均等化ユニット26を制御する(S3)。均等化制御については図2にて説明したため、ここでの説明は繰り返さない。その後、統合ECU50は、処理をS5に進める。
均等化制御の実行条件が成立していない場合(S2においてNO)、統合ECU50は、処理をS4に進め、車両1の停車時(バッテリ22の最後の充放電時)からの経過時間が所定時間未満であるかどうかを判定する。所定時間は、バッテリ22の分極緩和に要する時間(典型的には数分~数時間)であり、事前実験の結果に基づいて定められる。停車時からの経過時間が所定時間未満である場合(S4においてYES)、統合ECU50は、処理をS5に進める。なお、停車時からの経過時間が所定時間以上である場合(S4においてNO)には、統合ECU50は、処理をメインルーチンに戻す。
S5において、統合ECU50は、車両1が停車している間にバッテリ22のSOC表示が変化(上昇)する可能性をあることを表すメッセージを表示するようにインパネ41を制御する。加えて、均等化制御の実行中である場合には、統合ECU50は、均等化制御の実行中であることを表示するようにインパネ41を制御することが望ましい。
図9は、本実施の形態におけるバッテリ22のSOC表示態様の一例を示す図である。バッテリ22のSOCが変化(上昇)する可能性をある旨が、たとえば文字情報としてインパネ41に表示される。図9には「SOC調整中」との文字情報が表示される例が示されている。文字情報は、SOCが「上昇する」ことを必ずしも明示しなくてもよく、SOCが低下だけでなく上昇する可能性を示唆する表現であればよい。この例のように「調整」との表現を用いてもよいし、たとえば「変化」との表現を用いてもよい。「調整」および「変化」は「上昇」を包含する、より広い表現である。文字情報はSOCメータ近傍に表示されることが望ましい。この例では、文字情報はSOCメータ上に表示されている。文字情報が動的に変化する(点滅する、色が変化するなど)表示態様が採用されてもよい。これによりユーザの注意を喚起できる。
図10は、本実施の形態におけるバッテリ22のSOCの表示態様の他の一例を示す図である。文字情報に代えてまたは加えて、画像によって、バッテリ22のSOCが変化(上昇)する可能性をあることがインパネ41に表示されてもよい。たとえば、静的なアイコンをSOCメータに表示させたり、動的に変化するイラスト(アニメーション)をSOCメータに表示させたりすることができる。図10に示す例では、バッテリ22に蓄えられた電力を液体に見立て、その液体内で発生した泡が上昇する様子のアニメーションによって、SOC上昇が表現されている。なお、文字情報および画像の両方をインパネ41に表示してもよい。
図11は、本実施の形態における均等化制御の表示態様の一例を示す図である。図11に示すように、統合ECU50は、たとえば「SOC調整中」との文字情報44に加えて、均等化制御を示すアイコン(バッテリのイラスト)45を表示させることができる。これにより、SOC上昇の理由をユーザが把握できるので、SOC表示の変化がユーザに与え得る違和感をより確実に抑制できる。
図8を再び参照して、統合ECU50は、インパネ41へのメッセージの表示開始時刻から規定時間が経過するまでは処理をS5に戻すことで、メッセージの表示を継続させる(S6においてNO)。規定時間が経過すると(S6においてYES)、統合ECU50は、処理をS7に進め、車両1をReadyON状態からReadyOFF状態へと遷移させる。
以上のように、本実施の形態においては、均等化制御または分極緩和に起因するSOC変化(上昇)が起こり得る場合には、その旨がユーザにReadyOFF時に予め報知される。これにより、ユーザにとってはSOC変化に対する精神的な準備が可能になる。そうすると、次のReadyON時に実際にSOC変化が起こっても、ユーザは、予想の範囲内の出来事に過ぎないと捉えることができる。よって、本実施の形態によれば、SOC表示の変化がユーザに与え得る違和感を抑制できる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、11 インレット、12 AC/DCコンバータ、13 CHR、14 PCU、15 MG、20 電池パック、21 SMR、22 バッテリ、221~22M モジュール、23,231~23M 電圧センサ、24 電流センサ、25 温度センサ、26 均等化ユニット、261~26M 均等化回路、27 電池ECU、271 プロセッサ、272 メモリ、30 パワースイッチ、40 HMI、41 インパネ、42 HUD、43 ナビゲーション画面、50 統合ECU、51 プロセッサ、52 メモリ、91 充電ケーブル、92 外部電源。
Claims (9)
- バッテリが搭載された車両であって、
ユーザに情報を提示する表示装置と、
前記表示装置を制御する制御装置と、
前記ユーザによる前記車両の走行不能状態への切替操作を受け付ける操作部とを備え、
前記制御装置は、前記切替操作が前記操作部により受け付けられた場合に、前記車両が走行不能状態である期間中に前記バッテリのSOCが変化し得ることを表すメッセージを表示するように前記表示装置を制御する、車両。 - 前記制御装置は、前記車両が走行不能状態である期間中に前記バッテリのSOCが上昇し得ることを表すメッセージを表示するように前記表示装置を制御する、請求項1に記載の車両。
- 前記制御装置は、前記切替操作が受け付けられた場合に、前記車両が走行不能状態に切り替えられるのに先立って前記メッセージを表示するように前記表示装置を制御し、前記メッセージの表示後に前記車両を走行不能状態に切り替える、請求項1または2に記載の車両。
- 前記バッテリは、複数のモジュールを含み、
前記車両は、前記複数のモジュールの電圧を均等化する均等化制御を実行可能に構成された均等化装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記均等化制御の実行前または実行中に前記切替操作が受け付けられた場合に、前記メッセージを表示するように前記表示装置を制御する、請求項1~3のいずれか1項に記載の車両。 - 前記制御装置は、前記均等化制御の実行中に、前記均等化制御を実行中であることを表す他のメッセージを表示するように前記表示装置を制御する、請求項4に記載の車両。
- 前記制御装置は、前記車両の停車後、前記バッテリの分極が緩和されるのに要する時間が経過する前に前記切替操作が受け付けられた場合に、前記メッセージを表示するように前記表示装置を制御する、請求項1~3のいずれか1項に記載の車両。
- 前記制御装置は、前記メッセージを文字情報としてSOCメータの近傍に表示するように前記表示装置を制御する、請求項1~6のいずれか1項に記載の車両。
- 前記制御装置は、前記バッテリのSOCが上昇する様子を表すSOCメータの画像を前記メッセージとして表示するように前記表示装置を制御する、請求項1~6のいずれか1項に記載の車両。
- バッテリが搭載された車両の制御方法であって、
前記車両の走行不能状態への切替操作を受け付けるステップと、
前記切替操作が受け付けられた場合に、前記車両が走行不能状態である期間中に前記バッテリのSOCが変化し得ることを表すメッセージを表示装置に表示するステップとを含む、車両の制御方法。
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