JP2023068247A - 食品汚染予測装置、推論装置、機械学習装置、食品汚染予測方法、推論方法、及び、機械学習方法 - Google Patents

食品汚染予測装置、推論装置、機械学習装置、食品汚染予測方法、推論方法、及び、機械学習方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2023068247000001
【課題】食品事故の発生原因となり得る危害原因物質を直接検査しなくても危害原因物質の発生状況を簡易に予測することを可能とする食品汚染予測装置を提供する。
【解決手段】食品汚染予測装置6は、危害原因物質とは異なる環境汚染指標の検出状況を含む環境汚染指標情報を取得する情報取得部600と、情報取得部600により取得された環境汚染指標情報を、学習地点における環境汚染指標の検出状況を含む環境汚染指標情報と、その学習地点における危害原因物質の発生状況を含む危害原因物質情報との相関関係を機械学習により学習させた学習モデル12に入力することで出力される危害原因物質情報に基づいて、その予測地点における危害原因物質の発生状況を予測する予測部601とを備える。
【選択図】 図12

Description

本発明は、食品汚染予測装置、推論装置、機械学習装置、食品汚染予測方法、推論方法、及び、機械学習方法に関する。
食品製造環境にて製造される食品の安全性を担保するため、食品が消費者に提供されるまでの各工程では、各種の食品衛生検査が実施されている。例えば、特許文献1には、衛生情報管理コンピュータと、各食品工場において衛生検査を行い、検査結果である衛生情報を衛生情報管理コンピュータに送る衛生検査装置とを備える衛生計測システムが開示されている。
特開2002-015007号公報
特許文献1に開示された衛生計測システムでは、衛生検査装置として、例えば、食品中の細菌数を測定する装置を用いることで、食品の衛生検査が実施される。衛生検査に用いられる衛生検査装置は、当然ながら検査対象とする菌種の細菌を検査するものであるが、検査対象に含まれない菌種の細菌を検査することができない。そのため、食品事故の発生原因となり得る危害原因物質が、衛生検査装置の検査対象に含まれない菌種である場合には、その危害原因物質についての検査を実施できない。また、その危害原因物質が、衛生検査装置の検査対象に含まれる菌種であったとしても、衛生検査装置による衛生検査に長時間を要するような場合には、食品事故の発生防止のための迅速な対応を取ることができない。
本発明は、上記の課題に鑑み、危害原因物質を直接検査しなくても危害原因物質の発生状況を簡易に予測することを可能とする食品汚染予測装置、推論装置、機械学習装置、食品汚染予測方法、推論方法、及び、機械学習方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る食品汚染予測装置は、
食品事故の発生原因となり得る危害原因物質の発生状況を予測する食品汚染予測装置であって、
予測地点における、前記危害原因物質とは異なる環境汚染指標の検出状況を含む環境汚染指標情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部により取得された前記環境汚染指標情報を、学習地点における前記環境汚染指標の検出状況を含む前記環境汚染指標情報と、前記学習地点における前記危害原因物質の発生状況を含む危害原因物質情報との相関関係を機械学習により学習させた学習モデルに入力することで出力される前記危害原因物質情報に基づいて、前記予測地点における前記危害原因物質の発生状況を予測する予測部と、を備える。
本発明の一態様に係る食品汚染予測装置によれば、危害原因物質とは異なる環境汚染指標の検出状況を含む環境汚染指標情報を学習モデルに入力することで出力される危害原因
物質情報に基づいて、危害原因物質の発生状況が予測されるので、危害原因物質を直接検査しなくても危害原因物質の発生状況を簡易に予測することができる。
上記以外の課題、構成及び効果は、後述する発明を実施するための形態にて明らかにされる。
食品製造管理システム1の一例を示す全体構成図である。 食品工場10のレイアウトの一例を示す全体概略図である。 工程管理データベース40の一例を示すデータ構成図である。 ゾーン管理データベース41の一例を示すデータ構成図である。 作業者管理データベース42の一例を示すデータ構成図である。 検査データベース43の一例を示すデータ構成図である。 コンピュータ900の一例を示すハードウエア構成図である。 第1の実施形態に係る機械学習装置5の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る学習モデル12及び学習用データ13の一例を示す図である。 機械学習装置5による機械学習方法の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る食品汚染予測装置6の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る食品汚染予測装置6の一例を示す機能説明図である。 食品汚染予測装置6による食品汚染予測方法の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る機械学習装置5aの一例を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る学習モデル12a及び学習用データ13aの一例を示す図である。 第2の実施形態に係る食品汚染予測装置6aの一例を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る食品汚染予測装置6aの一例を示す機能説明図である。 第3の実施形態に係る機械学習装置5bの一例を示すブロック図である。 第3の実施形態に係る学習モデル12b及び学習用データ13bの一例を示す図である。 第3の実施形態に係る食品汚染予測装置6bの一例を示すブロック図である。 第3の実施形態に係る食品汚染予測装置6bの一例を示す機能説明図である。 第4の実施形態に係る機械学習装置5cの一例を示すブロック図である。 第4の実施形態に係る学習モデル12c及び学習用データ13cの一例を示す図である。 第4の実施形態に係る食品汚染予測装置6cの一例を示すブロック図である。 第4の実施形態に係る食品汚染予測装置6cの一例を示す機能説明図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための実施形態について説明する。以下では、本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術による
ものとする。
(第1の実施形態)
図1は、食品製造管理システム1の一例を示す全体構成図である。図2は、食品工場10のレイアウトの一例を示す全体概略図である。
本実施形態に係る食品製造管理システム1は、原材料から半製品を経て製品を製造する食品製造環境としての食品工場10に適用されたシステムである。食品製造管理システム1は、食品工場10における食品事故の発生原因となり得る危害原因物質の発生状況を、危害原因物質とは異なる環境汚染指標の検出状況にて管理するシステムとして機能する。原材料は、例えば、農産物、畜産物、水産物等であり、食品工場10にて製造される製品は、例えば、生鮮食品、加工食品、飲料品等の任意の食品である。
環境汚染指標は、食品製造環境の汚染状態を評価するための指標である。環境汚染指標は、食品製造環境に特定の因子が存在する状況を検出することで評価可能であり、特定の因子には、例えば、細菌、ウィルス、アレルゲン、ウイロイド、カビ等が含まれる。細菌の具体例としては、一般生菌、大腸菌群、大腸菌(E.coli)、腸球菌、耐熱性芽胞菌、クロストリジア、ブドウ菌、ビブリオ属菌等が挙げられる。ウィルスの具体例としては、ノロウイルス、サポウイルス等が挙げられる。アレルゲンの具体例としては、卵由来タンパク質、乳由来タンパク質、小麦由来タンパク質、エビ由来タンパク質、カニ由来タンパク質等が挙げられる。ウイロイドの具体例としては、ジャガイモやせいもウイロイド、トマト退緑萎縮ウイロイド等が挙げられる。カビの具体例としては、クロカビ、アオカビ、コウジカビ等が挙げられる。なお、環境汚染指標は、食品製造環境の汚染状態を表す指標となるものであれば、上記の例に限られない。
危害原因物質は、食品事故の発生原因となり得る物質である。危害原因物質は、主に生物学的な物質であり、その具体例としては、サルモネラ菌、腸炎ビブリオ菌、黄色ブドウ球菌、リステリア菌、カンピロバクター菌、腸管出血性大腸菌(O157等)、セレウス菌、ウエルシュ菌等が挙げられる。なお、危害原因物質は、食品事故の発生原因となり得るものであれば、上記の例に限られない。
食品工場10では、図2に示すように、例えば、原材料の受入、容器の受入、洗浄、殺菌、加工(複数の加工段階を含むものでよい)、充填、封入、製品検査、出荷等の複数の工程からなる食品製造工程が順次行われる。食品工場10は、各工程を行うためのゾーン100がそれぞれ定められ、各ゾーン100には、例えば、食品洗浄装置、食品殺菌装置、食品加工装置、食品搬送装置、調理器具、作業台等の設備機器が設置される。各ゾーン100は、汚染作業区域、準清潔作業区域、及び、清潔作業区域と呼ばれる属性に応じて管理される。
食品製造管理システム1は、その主要な構成として、図1に示すように、作業者端末装置2と、環境汚染指標検査装置3Aと、危害原因物質検査装置3Bと、製造管理装置4と、機械学習装置5と、食品汚染予測装置6とを備える。各装置2~6は、例えば、汎用又は専用のコンピュータ(後述の図7参照)で構成されるとともに、有線又は無線のネットワーク7に接続されて、各種のデータを相互に送受信可能に構成される。なお、各装置2~6の数やネットワーク7の接続構成は、図1の例に限られず、適宜変更してもよい。
作業者端末装置2は、食品工場10にて作業する作業者(工程作業者、検査作業者、工場管理者等)が使用する端末装置であり、据置型の装置でもよいし、携帯型の装置でもよい。作業者端末装置2は、例えば、アプリケーションプログラム、ウェブブラウザ等の表示画面やリーダライタを介して各種の入力操作を受け付けるとともに、表示画面を介して
各種の情報を表示する。
環境汚染指標検査装置3Aは、試料に含まれる環境汚染指標を検出可能な装置である。環境汚染指標検査装置3Aは、例えば、食品工場10にて使用される設備機器やドアノブに付着した環境汚染指標の検査、食品工場10にて取り扱われる食品(原材料、半製品、製品等)に付着した環境汚染指標の検査、作業者の身体や作業服に付着した環境汚染指標の検査、食品工場10における空気中に浮遊する環境汚染指標の検査等に用いられる。また、環境汚染指標検査装置3Aは、食品工場10を模擬した試験環境としての試験室11で実施される食品汚染解析試験においても、環境汚染指標の検査に用いられる。なお、環境汚染指標検査装置3Aは、検査対象となる1又は複数種類の環境汚染指標が決められたものであるが、検査対象や検査手法が異なる複数タイプの環境汚染指標検査装置3Aが使用されてもよい。
環境汚染指標検査装置3Aは、例えば、検査キットや測定器等で構成され、環境汚染指標の検出状況を検査する。環境汚染指標検査装置3Aが、環境汚染指標の検出状況をデータとして出力可能に構成されている場合には、その環境汚染指標の検出状況を示す環境汚染指標検出情報を、例えば、製造管理装置4や食品汚染予測装置6に送信する。環境汚染指標検査装置3Aが、上記のような環境汚染指標検出情報を送信する機能を備えない場合には、検査作業者が、作業者端末装置2に対して環境汚染指標の検出状況を入力する入力操作を行うことで、作業者端末装置2が、その入力操作に基づく環境汚染指標検出情報を送信する。
危害原因物質検査装置3Bは、試料に含まれる危害原因物質を検出可能な装置であり、食品汚染解析試験において危害原因物質の検査に用いられる。なお、危害原因物質検査装置3Bは、検査対象となる1又は複数種類の危害原因物質が決められたものであるが、検査対象や検査手法が異なる複数タイプの危害原因物質検査装置3Bが使用されてもよい。また、危害原因物質検査装置3Bは、食品工場10にて危害原因物質の検査に用いられてもよい。
危害原因物質検査装置3Bは、環境汚染指標検査装置3Aと同様に、検査キットや測定器等で構成され、危害原因物質の発生状況を検査する。危害原因物質検査装置3Bが、危害原因物質の発生状況をデータとして出力可能に構成されている場合には、その危害原因物質の発生状況を示す危害原因物質発生情報を、例えば、機械学習装置5に送信する。危害原因物質検査装置3Bが、上記のような危害原因物質発生情報を送信する機能を備えない場合には、検査作業者が、作業者端末装置2に対して危害原因物質の発生状況を入力する入力操作を行うことで、作業者端末装置2が、その入力操作に基づく危害原因物質発生情報を送信する。
なお、環境汚染指標検査装置3A及び危害原因物質検査装置3Bは、形態学的検査、生化学的性状検査、血清学的検査、及び、遺伝学的検査のうち、いずれの検査手法を実施するものでもよいし、複数の検査手法を組み合わせて実施するものでもよい。
製造管理装置4は、食品製造工程の各工程における実施状況を管理するための工程管理データベース40と、食品工場10の各ゾーン100の属性、空間状況、清掃状況等を管理するためのゾーン管理データベース41と、各ゾーン100にて作業する作業者の作業状況を管理するための作業者管理データベース42と、環境汚染指標検査装置3Aによる環境汚染指標の検査結果を管理するための検査データベース43とを備える。各データベース40~43の詳細は後述する。なお、製造管理装置4は、複数の食品工場10を管理するものでもよい。
機械学習装置5は、機械学習の学習フェーズの主体として動作する装置である。機械学習装置5は、例えば、試験室11で実施された食品汚染解析試験の試験結果を学習用データ13として取得し、その学習用データ13に基づいて、食品汚染予測装置6にて用いられる学習モデル12を機械学習により生成する。学習済みの学習モデル12は、ネットワーク7や記録媒体等を介して食品汚染予測装置6に提供される。
食品汚染解析試験は、食品工場10にて想定される様々な食品製造環境を再現するように、様々な試験条件にて実施される。各試験条件において特定の地点(学習地点)にてサンプリングされた試料の各々に対して環境汚染指標検査装置3A及び危害原因物質検査装置3Bを用いることで、その試験結果として、環境汚染指標検査装置3Aによる検査結果(環境汚染指標の検出状況)と、危害原因物質検査装置3Bによる検査結果(危害原因物質の発生状況)とが取得される。なお、食品汚染解析試験は、食品工場10とは別の場所に設けられた試験室11で実施されることを基本とするが、食品工場10を利用して実施されてもよい。
食品汚染予測装置6は、機械学習の推論フェーズの主体として動作する装置である。食品汚染予測装置6は、機械学習装置5により生成された学習モデル12を用いて、食品工場10における特定の地点(予測地点)にてサンプリングされた試料に対する環境汚染指標の検出状況に基づいて、その地点における危害原因物質の発生状況を予測する。その予測結果としての危害原因物質の発生状況を示す危害原因物質発生情報は、例えば、作業者端末装置2に提供されて、検査作業者や工場管理者に提示される。また、危害原因物質発生情報は、製造管理装置4に提供されて、検査データベース43に蓄積される。
図3は、工程管理データベース40の一例を示すデータ構成図である。工程管理データベース40は、製造ロット別に、各工程の実施状況を管理するデータベースである。
製造管理装置4は、例えば、洗浄工程、殺菌工程、加工工程等で使用される食品洗浄装置、食品殺菌装置、食品加工装置から製造パラメータを示す製造パラメータ情報を随時受信し、工程管理データベース40に登録する。製造管理装置4は、原材料、半製品及び製品に対する検査工程が工程作業者により実施されたときに、工程作業者が使用する作業者端末装置2から各検査工程の実施結果をそれぞれ示す原材料受入検査結果情報、及び、半製品検査結果情報を随時受信し、工程管理データベース40に登録する。
図4は、ゾーン管理データベース41の一例を示すデータ構成図である。ゾーン管理データベース41は、ゾーン100別に、属性、空間状況、及び、清掃状況を管理するデータベースである。
製造管理装置4は、工場管理者が使用する作業者端末装置2から各ゾーン100の属性(汚染作業区域、準清潔作業区域、清潔作業区域)を示すゾーン属性情報を受信し、ゾーン管理データベース41に登録する。製造管理装置4は、食品工場10の各ゾーン100の空間状況を制御するための環境制御機器群(例えば、空調機器、換気機器、空気清浄機器等)から各ゾーン100の空間状況(例えば、気温、湿度、空気清浄度、気圧等)を示す空間情報を随時受信し、ゾーン管理データベース41に登録する。その際、空間情報は、所定の計測周期で気温、湿度、空気清浄度、気圧等が計測される度にゾーン管理データベース41に登録されることで、時系列データとして登録される。製造管理装置4は、各ゾーン100にて清掃作業が工程作業者により実施されたときに、工程作業者が使用する作業者端末装置2から各ゾーン100の清掃状況を示す清掃情報を受信し、ゾーン管理データベース41に登録する。
図5は、作業者管理データベース42の一例を示すデータ構成図である。作業者管理デ
ータベース42は、作業者別に、作業者ID、及び、動線情報を管理するデータベースである。
製造管理装置4は、作業者が使用する作業者端末装置2や入退室管理システム(不図示)等から作業者の位置情報を随時受信することで、作業者の動線(移動軌跡)を示す動線情報を作業者管理データベース42に登録する。作業者IDは、例えば、工程管理データベース40の各工程やゾーン管理データベース41の清掃作業を行った作業者を特定するための情報として使用されるため、動線情報と、工程管理データベース40又はゾーン管理データベース41とを参照することで、各工程や清掃作業を行ったときの作業者の動線が特定可能である。
図6は、検査データベース43の一例を示すデータ構成図である。検査データベース43は、環境汚染指標検査装置3Aによる環境汚染指標の検査作業別に、検査時刻、検査地点、環境汚染指標検出情報、及び、危害原因物質発生情報を管理するデータベースである。
製造管理装置4は、環境汚染指標の検査作業が検査作業者により実施されたときに、検査作業者が使用する作業者端末装置2又は環境汚染指標検査装置3Aから環境汚染指標検出情報を随時受信し、検査データベース43に登録する。その際、試料がサンプリングされた検査時刻や検査地点(例えば、ゾーン100と、ゾーン100内の位置座標)も合わせて登録される。また、製造管理装置4は、食品汚染予測装置6による環境汚染指標検出情報に対する危害原因物質発生情報(予測結果)を食品汚染予測装置6から随時受信し、その危害原因物質発生情報(予測結果)を検査データベース43に登録する。なお、危害原因物質検査装置3Bが、食品工場10にて危害原因物質の検査に用いられ、製造管理装置4が、危害原因物質検査装置3Bによる危害原因物質発生情報(検査結果)を作業者端末装置2又は危害原因物質検査装置3Bから受信した場合には、その危害原因物質発生情報(検査結果)を検査データベース43に登録するようにしてもよい。その際、危害原因物質発生情報の予測結果と検査結果とは、それぞれの情報が識別可能に検査データベース43に登録される。
(各装置のハードウエア構成)
図7は、コンピュータ900の一例を示すハードウエア構成図である。食品製造管理システム1の各装置2~6は、汎用又は専用のコンピュータ900により構成される。
コンピュータ900は、図7に示すように、その主要な構成要素として、バス910、プロセッサ912、メモリ914、入力デバイス916、出力デバイス917、表示デバイス918、ストレージ装置920、通信I/F(インターフェース)部922、外部機器I/F部924、I/O(入出力)デバイスI/F部926、及び、メディア入出力部928を備える。なお、上記の構成要素は、コンピュータ900が使用される用途に応じて適宜省略されてもよい。
プロセッサ912は、1つ又は複数の演算処理装置(CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-processing unit)、DSP(digital signal processor)、GPU(Graphics Processing Unit)等)で構成され、コンピュータ900全体を統括する制御部として動作する。メモリ914は、各種のデータ及びプログラム930を記憶し、例えば、メインメモリとして機能する揮発性メモリ(DRAM、SRAM等)と、不揮発性メモリ(ROM)、フラッシュメモリ等とで構成される。
入力デバイス916は、例えば、キーボード、マウス、テンキー、電子ペン等で構成さ
れ、入力部として機能する。出力デバイス917は、例えば、音(音声)出力装置、バイブレーション装置等で構成され、出力部として機能する。表示デバイス918は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパー、プロジェクタ等で構成され、出力部として機能する。入力デバイス916及び表示デバイス918は、タッチパネルディスプレイのように、一体的に構成されていてもよい。ストレージ装置920は、例えば、HDD、SSD(Solid State Drive)等で構成され、記憶部として機能する。ストレージ装置920は、オペレーティングシステムやプログラム930の実行に必要な各種のデータを記憶する。
通信I/F部922は、インターネットやイントラネット等のネットワーク940(図1のネットワーク7と同じであってもよい)に有線又は無線により接続され、所定の通信規格に従って他のコンピュータとの間でデータの送受信を行う通信部として機能する。外部機器I/F部924は、カメラ、プリンタ、スキャナ、リーダライタ等の外部機器950に有線又は無線により接続され、所定の通信規格に従って外部機器950との間でデータの送受信を行う通信部として機能する。I/OデバイスI/F部926は、各種のセンサ、アクチュエータ等のI/Oデバイス960に接続され、I/Oデバイス960との間で、例えば、センサによる検出信号やアクチュエータへの制御信号等の各種の信号やデータの送受信を行う通信部として機能する。メディア入出力部928は、例えば、DVDドライブ、CDドライブ等のドライブ装置で構成され、DVD、CD等のメディア(非一時的な記憶媒体)970に対してデータの読み書きを行う。
上記構成を有するコンピュータ900において、プロセッサ912は、ストレージ装置920に記憶されたプログラム930をメモリ914に呼び出して実行し、バス910を介してコンピュータ900の各部を制御する。なお、プログラム930は、ストレージ装置920に代えて、メモリ914に記憶されていてもよい。プログラム930は、インストール可能なファイル形式又は実行可能なファイル形式でメディア970に記録され、メディア入出力部928を介してコンピュータ900に提供されてもよい。プログラム930は、通信I/F部922を介してネットワーク940経由でダウンロードすることによりコンピュータ900に提供されてもよい。また、コンピュータ900は、プロセッサ912がプログラム930を実行することで実現する各種の機能を、例えば、FPGA、ASIC等のハードウエアで実現するものでもよい。
コンピュータ900は、例えば、据置型コンピュータや携帯型コンピュータで構成され、任意の形態の電子機器である。コンピュータ900は、クライアント型コンピュータでもよいし、サーバ型コンピュータやクラウド型コンピュータでもよい。コンピュータ900は、各装置2~6以外の装置にも適用されてもよい。
(機械学習装置5)
図8は、第1の実施形態に係る機械学習装置5の一例を示すブロック図である。機械学習装置5は、制御部50、通信部51、学習用データ記憶部52、及び、学習済みモデル記憶部53を備える。
制御部50は、学習用データ取得部500及び機械学習部501として機能する。通信部51は、ネットワーク7を介して外部装置(例えば、作業者端末装置2、環境汚染指標検査装置3A、危害原因物質検査装置3B、食品汚染予測装置6等)と接続され、各種のデータを送受信する通信インターフェースとして機能する。
学習用データ取得部500は、通信部51及びネットワーク7を介して外部装置と接続され、入力データとしての環境汚染指標情報と、出力データとしての危害原因物質情報とで構成される学習用データ13を取得する。学習用データ13は、教師あり学習における
教師データ(トレーニングデータ)、検証データ及びテストデータとして用いられるデータである。また、危害原因物質情報は、教師あり学習における正解ラベルとして用いられるデータである。
学習用データ記憶部52は、学習用データ取得部500で取得した学習用データ13を複数組記憶するデータベースである。なお、学習用データ記憶部52を構成するデータベースの具体的な構成は適宜設計すればよい。
機械学習部501は、学習用データ記憶部52に記憶された複数組の学習用データ13を用いて機械学習を実施する。すなわち、機械学習部501は、学習モデル12に学習用データ13を複数組入力し、学習用データ13に含まれる環境汚染指標情報と危害原因物質情報との相関関係を学習モデル12に学習させることで、学習済みの学習モデル12を生成する。
学習済みモデル記憶部53は、機械学習部501により生成された学習済みの学習モデル12(具体的には、調整済みの重みパラメータ群)を記憶するデータベースである。学習済みモデル記憶部53に記憶された学習済みの学習モデル12は、ネットワーク7や記録媒体等を介して実システム(例えば、食品汚染予測装置6)に提供される。なお、図8では、学習用データ記憶部52と、学習済みモデル記憶部53とが別々の記憶部として示されているが、これらは単一の記憶部で構成されてもよい。
図9は、第1の実施形態に係る学習モデル12及び学習用データ13の一例を示す図である。学習モデル12の機械学習に用いられる学習用データ13は、環境汚染指標情報と、危害原因物質情報とで構成される。
学習用データ13を構成する環境汚染指標情報は、学習地点における環境汚染指標の検出状況を示す環境汚染指標検出情報を含む。環境汚染指標の検出状況は、1又は複数種類の環境汚染指標に対する検出状況であり、例えば、検出の有無、検出数、検出レベル等で表される。検出レベルは、段階値又は連続値であり、連続値の場合には、所定の範囲(例えば、0~1)に正規化された値でもよい。
本実施形態では、環境汚染指標情報に含まれる環境汚染指標の検出状況は、一般生菌、大腸菌群、大腸菌、及び、腸球菌からなる4種の環境汚染指標に対する検出レベル(0~1の範囲で正規化)である場合について説明する。なお、環境汚染指標情報として、他の環境汚染指標に対する検出状況を用いてもよく、その場合には、学習モデル12及び学習用データ13における入力データのデータ構成を適宜変更すればよい。
学習用データ13を構成する危害原因物質情報は、環境汚染指標検出情報に対応する学習地点における危害原因物質の発生状況を示す危害原因物質発生情報を含む。危害原因物質の発生状況は、1又は複数種類の危害原因物質に対する発生状況であり、例えば、発生の有無、発生数、発生レベル等で表される。発生レベルは、段階値又は連続値であり、連続値の場合には、所定の範囲(例えば、0~1)に正規化された値でもよい。
本実施形態では、危害原因物質情報に含まれる危害原因物質の発生状況は、リステリア菌の発生レベル(0~1の範囲で正規化)である場合について説明する。なお、危害原因物質情報として、他の危害原因物質に対する発生状況を含むものでもよく、その場合には、学習モデル12及び学習用データ13における出力データのデータ構成を適宜変更すればよい。
学習用データ取得部500は、食品汚染解析試験が実施されたときに、環境汚染指標検
査装置3Aによる環境汚染指標検出情報を作業者端末装置2又は環境汚染指標検査装置3Aから受信するとともに、危害原因物質検査装置3Bによる危害原因物質発生情報を作業者端末装置2又は危害原因物質検査装置3Bから受信することで、学習用データ13を取得する。
学習モデル12は、例えば、ニューラルネットワークの構造を採用したものであり、入力層120、中間層121、及び、出力層122を備える。各層の間には、各ニューロンをそれぞれ接続するシナプス(不図示)が張られており、各シナプスには、重みがそれぞれ対応付けられている。各シナプスの重みからなる重みパラメータ群が、機械学習により調整される。
入力層120は、入力データとしての環境汚染指標情報に対応する数のニューロンを有し、環境汚染指標情報の各値が各ニューロンにそれぞれ入力される。出力層122は、出力データとしての危害原因物質情報に対応する数のニューロンを有し、環境汚染指標情報に対する危害原因物質情報の予測結果(推論結果)が、出力データとして出力される。学習モデル12が、回帰モデルで構成される場合には、危害原因物質情報は、所定の範囲(例えば、0~1)に正規化された数値でそれぞれ出力される。また、学習モデル12が、分類モデルで構成される場合には、危害原因物質情報は、各クラスに対するスコア(確度)として、所定の範囲(例えば、0~1)に正規化された数値でそれぞれ出力される。
(機械学習方法)
図10は、機械学習装置5による機械学習方法の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS100において、学習用データ取得部500は、機械学習を開始するための事前準備として、所望の数の学習用データ13を取得し、その取得した学習用データ13を学習用データ記憶部52に記憶する。ここで準備する学習用データ13の数については、最終的に得られる学習モデル12に求められる推論精度を考慮して設定すればよい。
次に、ステップS110において、機械学習部501は、機械学習を開始すべく、学習前の学習モデル12を準備する。ここで準備する学習前の学習モデル12は、図9に例示したニューラルネットワークモデルで構成されており、各シナプスの重みが初期値に設定されている。
次に、ステップS120において、機械学習部501は、学習用データ記憶部52に記憶された複数組の学習用データ13から、例えば、ランダムに1組の学習用データ13を取得する。
次に、ステップS130において、機械学習部501は、1組の学習用データ13に含まれる環境汚染指標情報(入力データ)を、準備された学習前(又は学習中)の学習モデル12の入力層120に入力する。その結果、学習モデル12の出力層122から推論結果として危害原因物質情報(出力データ)が出力されるが、当該出力データは、学習前(又は学習中)の学習モデル12によって生成されたものである。そのため、学習前(又は学習中)の状態では、推論結果として出力された出力データは、学習用データ13に含まれる危害原因物質情報(正解ラベル)とは異なる情報を示す。
次に、ステップS140において、機械学習部501は、ステップS120において取得された1組の学習用データ13に含まれる危害原因物質情報(正解ラベル)と、ステップS130において出力層から推論結果として出力された危害原因物質情報(出力データ)とを比較し、各シナプスの重みを調整する処理(バックプロバケーション)を実施する
ことで、機械学習を実施する。これにより、機械学習部501は、環境汚染指標情報と危害原因物質情報との相関関係を学習モデル12に学習させる。
次に、ステップS150において、機械学習部501は、所定の学習終了条件が満たされたか否かを、例えば、学習用データ13に含まれる危害原因物質情報(正解ラベル)と、推論結果として出力された危害原因物質情報(出力データ)とに基づく誤差関数の評価値や、学習用データ記憶部52内に記憶された未学習の学習用データ13の残数に基づいて判定する。
ステップS150において、機械学習部501が、学習終了条件が満たされておらず、機械学習を継続すると判定した場合(ステップS150でNo)、ステップS120に戻り、学習中の学習モデル12に対してステップS120~S140の工程を未学習の学習用データ13を用いて複数回実施する。一方、ステップS150において、機械学習部501が、学習終了条件が満たされて、機械学習を終了すると判定した場合(ステップS150でYes)、ステップS160に進む。
そして、ステップS160において、機械学習部501は、各シナプスに対応付けられた重みを調整することで生成された学習済みの学習モデル12(調整済みの重みパラメータ群)を学習済みモデル記憶部53に記憶し、図10に示す一連の機械学習方法を終了する。機械学習方法において、ステップS100が学習用データ記憶工程、ステップS110~S150が機械学習工程、ステップS160が学習済みモデル記憶工程に相当する。
以上のように、本実施形態に係る食品汚染予測装置6及び食品汚染予測方法によれば、環境汚染指標検出情報を含む環境汚染指標情報から、当該環境汚染指標情報に対する危害原因物質情報を予測(推論)することが可能な学習モデル12を提供することができる。
(食品汚染予測装置6)
図11は、第1の実施形態に係る食品汚染予測装置6の一例を示すブロック図である。図12は、第1の実施形態に係る食品汚染予測装置6の一例を示す機能説明図である。食品汚染予測装置6は、制御部60、通信部61、及び、学習済みモデル記憶部62を備える。
制御部60は、情報取得部600、予測部601及び出力処理部602として機能する。通信部61は、ネットワーク7を介して外部装置(例えば、作業者端末装置2、環境汚染指標検査装置3A、製造管理装置4、機械学習装置5等)と接続され、各種のデータを送受信する通信インターフェースとして機能する。
情報取得部600は、通信部61及びネットワーク7を介して外部装置と接続され、予測地点における環境汚染指標の検出状況を示す環境汚染指標検出情報を含む環境汚染指標情報を取得する。
例えば、情報取得部600は、食品製造工程の各工程が実施されている最中に、食品工場10内の特定の地点(予測地点)にて環境汚染指標検査装置3Aによる環境汚染指標の検査が行われたときの検査結果として、作業者端末装置2又は環境汚染指標検査装置3Aから環境汚染指標検出情報を受信することで、環境汚染指標情報を取得する。また、情報取得部600は、環境汚染指標の検査結果が検査データベース43に登録されている場合には、環境汚染指標検出情報を製造管理装置4から受信することで、環境汚染指標情報を取得する。
予測部601は、上記のように、情報取得部600により取得された予測地点における
環境汚染指標情報を入力データとして学習モデル12に入力することで出力される危害原因物質情報に基づいて、当該予測地点における危害原因物質の発生状況を予測する。
学習済みモデル記憶部62は、予測部601にて用いられる学習済みの学習モデル12を記憶するデータベースである。なお、学習済みモデル記憶部62に記憶される学習モデル12の数は1つに限定されず、例えば、機械学習の手法、環境汚染指標検査装置3Aのタイプ(検査対象や検査手法)、危害原因物質検査装置3Bのタイプ(検査対象や検査手法)、環境汚染指標情報に含まれるデータの種類、危害原因物質情報に含まれるデータの種類等のように、条件が異なる複数の学習済みモデルが記憶され、選択的に利用可能としてもよい。また、学習済みモデル記憶部62は、外部コンピュータ(例えば、サーバ型コンピュータやクラウド型コンピュータ)の記憶部で代用されてもよく、その場合には、予測部601は、当該外部コンピュータにアクセスすればよい。
出力処理部602は、予測部601により生成された危害原因物質情報を出力するための出力処理を行う。例えば、出力処理部602は、その危害原因物質情報を作業者端末装置2に送信することで、その危害原因物質情報に基づく表示画面が作業者端末装置2に表示されてもよいし、その危害原因物質情報を製造管理装置4に送信することで、その危害原因物質情報が検査データベース43に登録されてもよい。
(食品汚染予測方法)
図13は、食品汚染予測装置6による食品汚染予測方法の一例を示すフローチャートである。以下では、検査作業者が環境汚染指標検査装置3Aを用いて環境汚染指標の検査を行った場合の食品汚染予測装置6の動作例について説明する。
まず、ステップS200において、検査作業者が、環境汚染指標検査装置3Aを用いて予測地点において環境汚染指標の検査を行うと、環境汚染指標検査装置3Aは、その検査結果である環境汚染指標検出情報を食品汚染予測装置6に送信する。
次に、ステップS210において、食品汚染予測装置6の情報取得部600は、ステップS200にて送信された環境汚染指標検出情報を受信することで、予測地点における環境汚染指標の検出状況を含む環境汚染指標情報を取得する。
次に、ステップS220において、予測部601は、ステップS210にて取得された環境汚染指標情報を学習モデル12に入力することで、当該環境汚染指標情報に対する危害原因物質情報を出力データとして生成し、予測地点における危害原因物質の発生状況を予測する。
次に、ステップS230において、出力処理部602は、ステップS220にて生成された危害原因物質情報を出力するための出力処理として、その危害原因物質情報を、検査作業者や工場管理者が使用する作業者端末装置2に送信する。なお、危害原因物質情報の送信先は、作業者端末装置2に加えて又は代えて、製造管理装置4でもよい。
次に、ステップS240において、作業者端末装置2は、ステップS230にて送信された危害原因物質情報を受信すると、その危害原因物質情報に基づいて表示画面を表示することで、その予測地点における危害原因物質の発生状況が検査作業者や工場管理者に提示される。上記の食品汚染予測方法において、ステップS210が情報取得工程、ステップS220が予測工程、ステップS230が出力処理工程に相当する。
以上のように、本実施形態に係る食品汚染予測装置6及び食品汚染予測方法によれば、危害原因物質とは異なる環境汚染指標の検出状況を含む環境汚染指標情報が学習モデル1
2に入力することで出力される危害原因物質情報に基づいて、危害原因物質の発生状況が予測されるので、危害原因物質を直接検査しなくても危害原因物質の発生状況を簡易に予測することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、環境汚染指標情報が、環境汚染指標検出情報の他に、予測地点又は学習地点を含む食品製造環境の状況を示す食品製造環境情報を含む点で第1の実施形態と相違する。以下では、第2の実施形態に係る機械学習装置5a及び食品汚染予測装置6aについて、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図14は、第2の実施形態に係る機械学習装置5aの一例を示すブロック図である。図15は、第2の実施形態に係る学習モデル12a及び学習用データ13aの一例を示す図である。学習用データ13aは、学習モデル12aの機械学習に用いられる。
学習用データ13aを構成する環境汚染指標情報は、学習地点における環境汚染指標検出情報と、その学習地点を含む食品製造環境の状況を示す食品製造環境情報とを含む。環境汚染指標情報は、危害原因物質の発生状況に影響を与える食品製造環境情報として、例えば、原材料受入検査結果情報、半製品検査結果情報、製品検査結果情報、製造パラメータ情報、ゾーン属性情報、空間情報、清掃情報、及び、作業者情報が挙げられる。食品製造環境情報に含まれる各情報は、工程管理データベース40(図3)、ゾーン管理データベース41(図4)、及び、作業者管理データベース42(図5)に登録された情報に対応する。環境汚染指標情報は、食品製造環境情報として、食品製造環境の状況を示す情報であれば、上記以外の情報を含むものでもよい。なお、学習用データ13aを構成する危害原因物質情報は、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
原材料受入検査結果情報は、原材料に対して受入検査が行われたときの検査結果を示すものであり、例えば、良否度合等である。半製品検査結果情報は、半製品に対して検査が行われたときの検査結果を示すものであり、例えば、良否度合等である。製品検査結果情報は、製品に対して検査が行われたときの検査結果を示すものであり、例えば、良否度合等である。
製造パラメータ情報は、食品製造工程における製造パラメータを示すものであり、例えば、食品洗浄装置の洗浄温度や洗浄時間、食品殺菌装置の殺菌温度や殺菌時間、食品加工装置の加熱温度や加熱時間等である。
ゾーン属性情報は、食品製造環境におけるゾーン100の属性を示すものであり、例えば、汚染作業区域、準清潔作業区域、及び、清潔作業区域で分類される。
空間情報は、食品製造環境における空間状況を示すものであり、例えば、気温、湿度、空気清浄度、気圧等である。
清掃情報は、作業者により食品製造環境の清掃作業が行われたときの清掃状況を示すものであり、例えば、清掃作業を行った作業者、清掃作業後の経過時間、清掃作業時の洗浄剤、清掃作業時の清掃方法等である。
作業者情報は、食品製造環境において作業する作業者の作業状況を示すものであり、例えば、作業者の動線等である。
学習用データ取得部500は、上記の食品製造環境情報に対応する試験条件に従って試験室11の試験設備を動作させることで食品汚染解析試験が実施されたときに、その試験
結果を環境汚染指標検出情報及び危害原因物質発生情報として取得するとともに、その試験条件を食品製造環境情報として取得することで、学習用データ13aを取得する。
機械学習部501は、学習モデル12aに学習用データ13aを複数組入力し、学習用データ13aに含まれる環境汚染指標情報と危害原因物質情報との相関関係を学習モデル12aに学習させることで、学習済みの学習モデル12aを生成する。
図16は、第2の実施形態に係る食品汚染予測装置6aの一例を示すブロック図である。図17は、第2の実施形態に係る食品汚染予測装置6aの一例を示す機能説明図である。
情報取得部600は、予測地点における環境汚染指標検出情報及び食品製造環境情報を含む環境汚染指標情報を取得する。その際、情報取得部600は、工程管理データベース40、ゾーン管理データベース41、及び、作業者管理データベース42に登録された情報を参照し、食品製造環境情報を取得する。なお、食品製造環境情報は、原材料受入検査結果情報、半製品検査結果情報、製品検査結果情報、製造パラメータ情報、ゾーン属性情報、空間情報、清掃情報、及び、作業者情報のうち少なくとも1つを含むものでもよいし、食品製造環境の状況を示す情報であれば、上記以外の情報を含むものでもよい。
予測部601は、上記のように、情報取得部600により取得された予測地点における環境汚染指標情報を入力データとして学習モデル12に入力することで出力される危害原因物質情報に基づいて、当該予測地点における危害原因物質の発生状況を予測する。
以上のように、本実施形態に係る食品汚染予測装置6a及び食品汚染予測方法によれば、環境汚染指標検出情報及び食品製造環境情報を含む環境汚染指標情報を学習モデル12aに入力することで出力される危害原因物質情報に基づいて、危害原因物質の発生状況が予測されるので、危害原因物質を直接検査しなくても危害原因物質の発生状況を簡易に予測することができる。その際、食品製造環境情報が反映されるため、危害原因物質の発生状況をより高精度に予測することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、環境汚染指標情報が、所定の領域内の複数の地点における環境汚染指標の検出状況を含み、危害原因物質情報が、その領域における危害原因物質の発生分布状況を含む点で第1の実施形態と相違する。以下では、第3の実施形態に係る機械学習装置5b及び食品汚染予測装置6bについて、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図18は、第3の実施形態に係る機械学習装置5bの一例を示すブロック図である。図19は、第3の実施形態に係る学習モデル12b及び学習用データ13bの一例を示す図である。学習用データ13bは、学習モデル12bの機械学習に用いられる。
学習用データ13bを構成する環境汚染指標情報は、学習領域内に複数の学習地点における環境汚染指標検出情報を含む。図19に示す環境汚染指標情報は、9箇所の地点P11~P33において環境汚染指標の検査が行われたときの環境汚染指標検査装置3Aによる検査結果に基づく環境汚染指標検出情報を含むものである。
学習用データ13bを構成する危害原因物質情報は、学習領域における危害原因物質の発生分布状況を示す危害原因物質発生分布情報を含む。危害原因物質発生分布情報は、例えば、学習領域を所定の大きさのメッシュ状に区切ったときに、各メッシュにおける危害原因物質の発生状況を示すものである。図19に示す危害原因物質情報は、学習領域を9
つのメッシュQ11~Q33に区切ったときの危害原因物質発生分布情報を含み、危害原因物質発生分布情報は、9つのメッシュ内のそれぞれの地点(例えば、各メッシュの中心)において危害原因物質の検査が行われたときの危害原因物質検査装置3Bによる検査結果に基づくものである。なお、危害原因物質の発生状況が、例えば、0~1の範囲を有する発生レベルで表される場合には、危害原因物質の発生分布状況は、学習領域に対応するマップ上に対して、各メッシュの発生レベルの値に応じた濃淡色やカラー色で表される。
学習用データ取得部500は、食品汚染解析試験が実施されたときに、試験室11内の複数の地点(学習地点)における環境汚染指標検査装置3Aによる環境汚染指標の検出状況を取得するとともに、試験室11内の複数の地点(各メッシュに対応する地点であり、学習地点と同一の地点でもよいし、異なる地点でもよい)における危害原因物質検査装置3Bによる危害原因物質の発生状況を取得することで、学習用データ13bを取得する。
機械学習部501は、学習モデル12bに学習用データ13bを複数組入力し、学習用データ13bに含まれる環境汚染指標情報と危害原因物質情報との相関関係を学習モデル12bに学習させることで、学習済みの学習モデル12bを生成する。
図20は、第3の実施形態に係る食品汚染予測装置6bの一例を示すブロック図である。図21は、第3の実施形態に係る食品汚染予測装置6bの一例を示す機能説明図である。
情報取得部600は、食品工場10(予測領域)内の複数の予測地点における環境汚染指標検出情報を含む環境汚染指標情報を取得する。なお、予測領域は、食品工場10の全体でもよいし、1又は複数のゾーン100でもよいし、1又は複数のゾーン100の一部でもよい。
予測部601は、上記のように、情報取得部600により取得された食品工場10における環境汚染指標情報を入力データとして学習モデル12bに入力することで出力される危害原因物質情報に基づいて、当該食品工場10における危害原因物質の発生分布状況を予測する。危害原因物質の発生分布状況は、各メッシュの発生レベルの値に応じた濃淡色やカラー色を割り当てることで、例えば、バイオハザードマップとして利用可能である。
以上のように、本実施形態に係る食品汚染予測装置6b及び食品汚染予測方法によれば、環境汚染指標検出情報を含む環境汚染指標情報を学習モデル12bに入力することで出力される危害原因物質情報に基づいて、危害原因物質の発生分布状況が予測されるので、危害原因物質を直接検査しなくても危害原因物質の発生分布状況を簡易に予測することができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、環境汚染指標情報が、第3の実施形態と同様に、所定の領域内の複数の地点における環境汚染指標の検出状況を含み、危害原因物質情報が、その領域における危害原因物質の汚染源を含む点で第1の実施形態と相違する。以下では、第4の実施形態に係る機械学習装置5c及び食品汚染予測装置6cについて、第1及び第3の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図22は、第4の実施形態に係る機械学習装置5cの一例を示すブロック図である。図23は、第4の実施形態に係る学習モデル12c及び学習用データ13cの一例を示す図である。学習用データ13cは、学習モデル12cの機械学習に用いられる。
学習用データ13cを構成する環境汚染指標情報は、第3の実施形態と同様に、学習領
域内に複数の学習地点における環境汚染指標検出情報を含む。
学習用データ13cを構成する危害原因物質情報は、学習領域における危害原因物質の汚染源を示す危害原因物質汚染源情報を含む。危害原因物質汚染源情報は、図23に示すように、学習領域における汚染源の位置を示すものでもよいし、汚染源が存在する、所定の大きさを有する領域を示すものでもよい。
学習用データ取得部500は、食品汚染解析試験が実施されたときに、試験室11内の複数の地点(学習地点)における環境汚染指標検査装置3Aによる環境汚染指標の検出状況を取得するとともに、試験室11内の複数の地点における危害原因物質検査装置3Bによる危害原因物質の発生状況を取得し、危害原因物質の汚染源の位置を特定することで、学習用データ13cを取得する。
機械学習部501は、学習モデル12cに学習用データ13cを複数組入力し、学習用データ13cに含まれる環境汚染指標情報と危害原因物質情報との相関関係を学習モデル12cに学習させることで、学習済みの学習モデル12cを生成する。
図24は、第4の実施形態に係る食品汚染予測装置6cの一例を示すブロック図である。図25は、第4の実施形態に係る食品汚染予測装置6cの一例を示す機能説明図である。
情報取得部600は、食品工場10(予測領域)内の複数の予測地点における環境汚染指標検出情報を含む環境汚染指標情報を取得する。なお、予測領域は、食品工場10の全体でもよいし、1又は複数のゾーン100でもよいし、1又は複数のゾーン100の一部でもよい。
予測部601は、上記のように、情報取得部600により取得された食品工場10における環境汚染指標情報を入力データとして学習モデル12cに入力することで出力される危害原因物質情報に基づいて、当該食品工場10における危害原因物質の汚染源を予測する。
以上のように、本実施形態に係る食品汚染予測装置6c及び食品汚染予測方法によれば、環境汚染指標検出情報を含む環境汚染指標情報を学習モデル12cに入力することで出力される危害原因物質情報に基づいて、危害原因物質の汚染源が予測されるので、危害原因物質を直接検査しなくても危害原因物質の汚染源を簡易に予測することができる。
(他の実施形態)
本発明は上述した実施形態に制約されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。そして、それらはすべて、本発明の技術思想に含まれるものである。
上記実施形態は、適宜組み合わせてもよく、例えば、第3の実施形態又は第4の実施形態に第2の実施形態を組み合わせることで、環境汚染指標情報が、環境汚染指標検出情報及び食品製造環境情報を含むようにしてもよいし、第3の実施形態に第4の実施形態を組み合わせることで、危害原因物質情報が、危害原因物質発生分布情報及び危害原因物質汚染源情報を含むようにしてもよい。その場合には、学習モデル及び学習用データのデータ構成を適宜変更すればよい。
上記実施形態では、食品汚染予測装置6、6a~6cは、環境汚染指標情報が取得された時点(現在時点)に対する危害原因物質情報を予測するものとして説明したが、その現
在時点よりも将来の時点(将来時点)における危害原因物質情報を予測するようにしてもよい。その際、食品汚染予測装置6、6a~6cは、現在時点の危害原因物質情報と、将来時点の危害原因物質情報とを予測するようにしてもよいし、複数の将来時点(例えば、1時間毎)の危害原因物質情報を予測することにより危害原因物質情報の経時変化を予測するようにしてもよい。その場合には、学習モデル及び学習用データのデータ構成を適宜変更すればよい。
上記実施形態では、製造管理装置4、機械学習装置5、5a~5c及び食品汚染予測装置6、6a~6cは、別々の装置で構成されたものとして説明したが、それら3つの装置が、単一の装置で構成されていてもよいし、それら3つの装置のうち任意の2つの装置が、単一の装置で構成されていてもよい。また、機械学習装置5、5a~5c及び食品汚染予測装置6、6a~6cの少なくとも一方は、作業者端末装置2に組み込まれていてもよい。
上記実施形態では、機械学習部501による機械学習を実現する学習モデル12、12a~12cとして、ニューラルネットワークを採用した場合について説明したが、他の機械学習のモデルを採用してもよい。他の機械学習のモデルとしては、例えば、決定木、回帰木等のツリー型、バギング、ブースティング等のアンサンブル学習、再帰型ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワーク、LSTM等のニューラルネット型(デ
ィープラーニングを含む)、階層型クラスタリング、非階層型クラスタリング、k近傍法
、k平均法等のクラスタリング型、主成分分析、因子分析、ロジスティク回帰等の多変量解析、サポートベクターマシン等が挙げられる。
(機械学習プログラム及び食品汚染予測プログラム)
本発明は、機械学習装置5が備える各部としてコンピュータ900を機能させるプログラム(機械学習プログラム)や、機械学習方法が備える各工程をコンピュータ900に実行させるためのプログラム(機械学習プログラム)の態様で提供することもできる。また、本発明は、食品汚染予測装置6が備える各部としてコンピュータ900を機能させるためのプログラム(食品汚染予測プログラム)や、上記実施形態に係る食品汚染予測方法が備える各工程をコンピュータ900に実行させるためのプログラム(食品汚染予測プログラム)の態様で提供することもできる。
(推論装置、推論方法及び推論プログラム)
本発明は、上記実施形態に係る食品汚染予測装置6(食品汚染予測方法又は食品汚染予測プログラム)の態様によるもののみならず、危害原因物質情報を推論するために用いられる推論装置(推論方法又は推論プログラム)の態様で提供することもできる。その場合、推論装置(推論方法又は推論プログラム)としては、メモリと、プロセッサとを含み、このうちのプロセッサが、一連の処理を実行するものとすることができる。当該一連の処理とは、環境汚染指標情報を取得する情報取得処理(情報取得工程)と、情報取得処理にて環境汚染指標情報を取得すると、危害原因物質の発生状況、発生分布状況又は汚染源を推論する推論処理(推論工程)とを含む。
推論装置(推論方法又は推論プログラム)の態様で提供することで、食品汚染予測装置を実装する場合に比して簡単に種々の装置への適用が可能となる。推論装置(推論方法又は推論プログラム)が危害原因物質情報を推論する際、上記実施形態に係る機械学習装置及び機械学習方法により生成された学習済みの学習モデルを用いて、予測部が実施する推論手法を適用してもよいことは、当業者にとって当然に理解され得るものである。
1…食品製造管理システム、2…作業者端末装置、3A…環境汚染指標検査装置、
3B…危害原因物質検査装置、4…製造管理装置、5、5a~5c…機械学習装置、
6、6a~6c…食品汚染予測装置、7…ネットワーク、
10…食品工場、11…試験室、
12、12a~12c…学習モデル、13、13a~13c…学習用データ、
40…工程管理データベース、41…ゾーン管理データベース、
42…作業者管理データベース、43…検査データベース、
50…制御部、51…通信部、52…学習用データ記憶部、
53…学習済みモデル記憶部、
60…制御部、61…通信部、62…学習済みモデル記憶部
500…学習用データ取得部、501…機械学習部、
600…情報取得部、601…予測部、602…出力処理部

Claims (15)

  1. 食品事故の発生原因となり得る危害原因物質の発生状況を予測する食品汚染予測装置であって、
    予測地点における、前記危害原因物質とは異なる環境汚染指標の検出状況を含む環境汚染指標情報を取得する情報取得部と、
    前記情報取得部により取得された前記環境汚染指標情報を、学習地点における前記環境汚染指標の検出状況を含む前記環境汚染指標情報と、前記学習地点における前記危害原因物質の発生状況を含む危害原因物質情報との相関関係を機械学習により学習させた学習モデルに入力することで出力される前記危害原因物質情報に基づいて、前記予測地点における前記危害原因物質の発生状況を予測する予測部と、を備える、
    食品汚染予測装置。
  2. 前記情報取得部は、
    予測領域内の複数の前記予測地点における前記環境汚染指標の検出状況を含む前記環境汚染指標情報を取得し、
    前記予測部は、
    前記情報取得部により取得された前記環境汚染指標情報を、学習領域内の複数の前記学習地点における前記環境汚染指標の検出状況を含む前記環境汚染指標情報と、前記学習領域における前記危害原因物質の発生分布状況を含む危害原因物質情報との相関関係を機械学習により学習させた学習モデルに入力することで出力される前記危害原因物質情報に基づいて、前記予測領域における前記危害原因物質の発生分布状況を予測する、
    請求項1に記載の食品汚染予測装置。
  3. 前記情報取得部は、
    予測領域内の複数の前記予測地点における前記環境汚染指標の検出状況を含む前記環境汚染指標情報を取得し、
    前記予測部は、
    前記情報取得部により取得された前記環境汚染指標情報を、学習領域内の複数の前記学習地点における前記環境汚染指標の検出状況を含む前記環境汚染指標情報と、前記学習領域における前記危害原因物質の汚染源を含む危害原因物質情報との相関関係を機械学習により学習させた学習モデルに入力することで出力される前記危害原因物質情報に基づいて、前記予測領域における前記危害原因物質の汚染源を予測する、
    請求項1又は請求項2に記載の食品汚染予測装置。
  4. 前記環境汚染指標情報が、
    前記予測地点又は前記学習地点を含む食品製造環境の状況を示す食品製造環境情報を含む、
    請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の食品汚染予測装置。
  5. 前記環境汚染指標情報が、
    前記食品製造環境情報として、前記食品製造環境に対する清掃状況を示す清掃情報を含む、
    請求項4に記載の食品汚染予測装置。
  6. 前記環境汚染指標情報が、
    前記食品製造環境情報として、
    前記食品製造環境にて行われる食品製造工程で使用される原材料の受入検査結果を示す原材料受入検査結果情報、
    前記食品製造工程で製造される製品の検査結果を示す製品検査結果情報、及び、
    前記食品製造工程で製造される半製品の検査結果を示す半製品検査結果情報のうち少なくとも1つを含む、
    請求項4又は請求項5に記載の食品汚染予測装置。
  7. 前記環境汚染指標情報が、
    前記食品製造環境情報として、前記食品製造環境にて行われる食品製造工程における製造パラメータを示す製造パラメータ情報を含む、
    請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の食品汚染予測装置。
  8. 前記環境汚染指標情報が、
    前記食品製造環境情報として、前記食品製造環境における空間状況を示す空間情報を含む、
    請求項4乃至請求項7のいずれか一項に記載の食品汚染予測装置。
  9. 前記環境汚染指標情報が、
    前記食品製造環境情報として、前記食品製造環境におけるゾーンの属性を示すゾーン属性情報を含む、
    請求項4乃至請求項8のいずれか一項に記載の食品汚染予測装置。
  10. 前記環境汚染指標情報が、
    前記食品製造環境情報として、前記食品製造環境において作業する作業者の作業状況を示す作業者情報を含む、
    請求項4乃至請求項9のいずれか一項に記載の食品汚染予測装置。
  11. メモリと、プロセッサとを備え、食品事故の発生原因となり得る危害原因物質の発生状況を推論する推論装置であって、
    前記プロセッサは、
    予測地点における、前記危害原因物質とは異なる環境汚染指標の検出状況を含む環境汚染指標情報を取得する情報取得処理と、
    前記情報取得処理にて前記環境汚染指標情報を取得すると、前記予測地点における前記危害原因物質の発生状況を推論する推論処理と、を実行する、
    推論装置。
  12. 食品事故の発生原因となり得る危害原因物質の発生状況を予測するための学習モデルを生成する機械学習装置であって、
    学習地点における、前記危害原因物質とは異なる環境汚染指標の検出状況を含む前記環境汚染指標情報と、前記学習地点における前記危害原因物質の発生状況を含む危害原因物質情報とで構成される学習用データを複数組記憶する学習用データ記憶部と、
    複数組の前記学習用データを前記学習モデルに入力することで、前記環境汚染指標情報と前記危害原因物質情報との相関関係を前記学習モデルに学習させる機械学習部と、
    前記機械学習部により前記相関関係を学習させた前記学習モデルを記憶する学習済みモデル記憶部と、を備える、
    機械学習装置。
  13. 食品事故の発生原因となり得る危害原因物質の発生状況を予測する食品汚染予測方法であって、
    予測地点における、前記危害原因物質とは異なる環境汚染指標の検出状況を含む環境汚染指標情報を取得する情報取得工程と、
    前記情報取得工程により取得された前記環境汚染指標情報を、学習地点における前記環境汚染指標の検出状況を含む前記環境汚染指標情報と、前記学習地点における前記危害原
    因物質の発生状況を含む危害原因物質情報との相関関係を機械学習により学習させた学習モデルに入力することで出力される前記危害原因物質情報に基づいて、前記予測地点における前記危害原因物質の発生状況を予測する予測工程と、を備える、
    食品汚染予測方法。
  14. メモリと、プロセッサとを備える推論装置により実行されて、食品事故の発生原因となり得る危害原因物質の発生状況を推論する推論方法であって、
    前記プロセッサは、
    予測地点における、前記危害原因物質とは異なる環境汚染指標の検出状況を含む環境汚染指標情報を取得する情報取得工程と、
    前記情報取得工程にて前記環境汚染指標情報を取得すると、前記予測地点における前記危害原因物質の発生状況を推論する推論工程と、を実行する、
    推論方法。
  15. 食品事故の発生原因となり得る危害原因物質の発生状況を予測するための学習モデルを生成する機械学習方法であって、
    学習地点における、前記危害原因物質とは異なる環境汚染指標の検出状況を含む前記環境汚染指標情報と、前記学習地点における前記危害原因物質の発生状況を含む危害原因物質情報とで構成される学習用データを学習用データ記憶部に複数組記憶する学習用データ記憶工程と、
    複数組の前記学習用データを前記学習モデルに入力することで、前記環境汚染指標情報と前記危害原因物質情報との相関関係を前記学習モデルに学習させる機械学習工程と、
    前記機械学習工程により前記相関関係を学習させた前記学習モデルを学習済みモデル記憶部に記憶する学習済みモデル記憶工程と、を備える、
    機械学習方法。
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