JP2023067300A - スタッキング用スツール - Google Patents
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Abstract
【課題】座部が円形のスツールはスタックすることができた。座部が楕円であるとずり落ちてスタックできないが、安定してスタックできるようにする。【解決手段】座部と、前記座部を支える脚部とを備えるスツールであって、前記座部は、楕円を含むオーバルの形状である。前記座部の裏面に、それぞれ、前記座部の外形に略相似でありかつ略同心に配置されている複数の線状の突起21を設けるようにした。【選択図】図3
Description
この発明は、収納時に積み重ねることができるスタッキング可能なスツールに関し、特に、その座部(座板、座クッション)の形状が円ではなく、楕円などのオーバルであるものに関する。
スタッキング用スツールのスタッキングとはスツール(椅子)を積み重ねることであり、スタッキングにより専有面積が小さくなり収納スペースを小さくできるメリットがある。スツール(stool)とは、背もたれのない一人用腰掛のことである。スタッキング用スツールとして、その座部が円形であるものが知られている。また、座部が略正方形の椅子・スツールでスタッキング可能なものとして、特許文献1乃至3に記載されたものがある。
座部が円形であるスタッキング用スツールは、複数のスツールをスタックした状態においても安定している。座部が円形であるため、多少ずれても(具体的には座部の中心を通る垂直な軸に回転させても)安定しており、スタックした複数のスツールは崩れることがない。また、座部が略正方形の椅子・スツールは、その脚部同士が接触し座部が動かないように保持されるので安定している(特許文献1乃至3)。
しかし、座部の形状が中心からの距離が一定である円ではなく、中心からの距離が変化する楕円である場合、上に載せられたスツールがずれることで安定が崩れることがある。このため、スツールの座部に円以外の形状を採用することができなかった。
この発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、スツールの座部を楕円などのオーバルの形状としたときでも安定してスタックできるスタッキング用スツールを提供することを目的とする。
この発明は、座部と、前記座部を支える脚部とを備えるスツールであって、
前記座部は、楕円を含むオーバルの形状であり、
前記座部の裏面には、前記座部の外形に略相似でありかつ略同心に配置されている複数の線状の突起が設けられていることを特徴とするものである。
前記座部は、楕円を含むオーバルの形状であり、
前記座部の裏面には、前記座部の外形に略相似でありかつ略同心に配置されている複数の線状の突起が設けられていることを特徴とするものである。
前記座部の裏面を覆い、内部に前記脚部の上部部分であって前記座部を支える部分を収納する裏面カバーを備え、前記裏面カバーに前記複数の線状の突起が設けられているようにしてもよい。
前記複数の線状の突起は、それぞれ途中で切れているようにしてもよい。
この発明によれば、前記座部の裏面に複数の線状の突起を設けたので、スツールの座部を楕円などのオーバルの形状とした場合でもスタックしたときのずれを防止でき、安定してスタックの状態を維持できた。
発明の実施の形態に係るスタッキング用スツールについて、図面を参照して説明を加える。
図1乃至図4に示すように、本スツールは、着座のための座部1と、座部1を支える脚部3とを備える。脚部3の先端(下端)にはキャスター(車輪)4が取り付けられている。キャスター4に代えてアジャスターやプラスチックのキャップを取り付けるようにしてもよい。座部1はクッション材あるいは合板材などから構成される。座部1は、平面図において楕円を含むオーバルの形状をしている。この点、座部が円形の従来のスツールとは異なる。座部1の裏面には、座部1の外形に略相似でありかつ略同心に配置されている複数の線状の突起21が設けられている。図2からわかるように、平面図において脚は座部1の外側に出ており、脚部3は座部1よりも大きい。本スツールを複数スタックしたとき、下側のスツールの座部1の表面が、上側のスツールの座部1の裏面に接する。
図の例では、本スツールは、座部1の裏面を覆い、内部に座部支持部3a(脚部3の上部部分であって座部を支える部分)を収納する裏面カバー2を備える。この裏面カバー2の表面(取り付け後は座部1の裏面に相当する)に複数の線状の突起21が設けられている。図示の複数の突起21のパターンは一例であって、これに限定されない。また、裏面カバー2は必須ではなく、複数のスツールをスタックしたときに座部1の表面に接する部分(座部1の裏面)に複数の線状の突起21を設けるようにすればよい。
図の例では、脚部3は4本の足を備える。この例では、パイプ状の部材をコの字形に曲げて2本の足を構成する部材を作り、それら2つを中心で結合して脚部3とする。結合部分は概ね座部1の裏面中心に位置する。パイプ状の部材の端にはキャスター4がそれぞれ嵌め込みで取り付けられる。コの字形の中間の部分は座部1を支える座部支持部3aとなる。図示していないが、座部支持部3aには脚部3を座部1に取り付けるためのネジを通す穴が設けられている。
裏面カバー2には、パイプ状の脚部3、座部支持部3aを逃げるための欠き取り部23が4箇所に設けられている。裏面カバー2及び脚部3は、裏面カバー2の取り付けネジ穴22にネジを通して締め付けることにより、座部1に取り付けられる。
図5乃至図7は裏面カバー2の詳細を示す。図7は、図2のA-A矢視断面図である。
図5中央の正面図からわかるように、裏面カバー2の外周は、座部1の形状と相似でやや小さい形状、すなわち、楕円を含むオーバルの形状をしている(裏面カバー2の外周形状は他の形状であってもよく、座部1の形状と相似であることは必須ではない)。裏面カバー2の表面(座部の裏面に相当する)には、座部1の外形に略相似でありかつ略同心に配置されている複数の線状の突起21が設けられている。突起21により本スツールをスタックしたときにずり落ちることを防止できている。図の例では、複数の線状の突起21は、それぞれ途中で切れている(符号X)。切れている箇所Xには突起21は設けられていない。図において、その数は10箇所である。突起21のオーバルの半径の小さなところではXが多く(6箇所)、半径の大きなところではXが少ない(4箇所)。この図の例では、Xで切れている部分の長さは、最外周の突起21のオーバルの長径aの3-4%である。切れている箇所Xを設けることで、ずり落ちの防止の効果をさらに高めている。
複数の線状の突起21は、それぞれ概ね同心楕円の形状をしている(具体的には座部1の外周を概ね相似に縮小したもの、ただし正確な相似形ではなくてもよい)。図の例は10本の線状の突起21を備える。その大きさについて説明を加えると、裏面カバー2のオーバルの長径Aを100%としたとき、最外周の突起21のオーバルの長径aは約80%、最内周の突起21のオーバルの長径a'は約45%、裏面カバー2のオーバルの短径Bを100%としたとき、最外周の突起21のオーバルの短径bは約73%、最内周の突起21のオーバルの短径b'は約27%となっていて、内側の突起21の形状は相似から離れていく。複数の線状の突起21の間隔は略一定である。
オーバル(oval)は、幾何学で卵形や長円や、あるいは楕円に似た曲線のことである。また卵形・長円形・楕円形のことも指す。1本のオーバルは、スムーズ・滑らかな曲線であり、交差しておらず、凸状で、閉じた、平面上の曲線である。少なくとも一箇所、線対称な部分がある。
図7からわかるように、座部1の表面はその中央部分がやや凸状をなし、裏面カバー2の中央部分は少し凹んでいる。なお、座部1の中央部分がやや凹み、裏面カバー2の中央部分がやや凸状をなす構成でもよい。
図8は、3つのスツールをスタックしたときの画像である。これらはいずれもスタックが安定に維持される状態を示す。図8(a)は長軸・単軸が一致するように整頓して積み重ねた状態であり、上に置いたスツールがずり落ちることはない。図8(b)乃至(d)は、3つのスツールをやや乱雑にずらしてスタックした様子を示す。このような状態であっても、線状の突起21の作用により上に置いたスツールがずり落ちることはない。これに対し、線状の突起21が無い場合はずれが徐々に大きくなり、上に置いたスツールがずり落ちてしまった。
発明の実施の形態に係るスツールによれば、その座部を楕円などのオーバルの形状とした場合でも、複数のスツールをスタックしたときのずれを防止でき、スタックの状態を維持できた。これにより安定してスタックできるようになる。
1 座部(座クッション、合板座板、国産材座板)
2 裏面カバー(下部覆い)
21 線状の突起
22 取り付けネジ穴
23 脚用の欠き取り部
3 脚部(支持部材)
3a 座部支持部
4 キャスター(車輪)
2 裏面カバー(下部覆い)
21 線状の突起
22 取り付けネジ穴
23 脚用の欠き取り部
3 脚部(支持部材)
3a 座部支持部
4 キャスター(車輪)
Claims (3)
- 座部と、前記座部を支える脚部とを備えるスツールであって、
前記座部は、楕円を含むオーバルの形状であり、
前記座部の裏面には、前記座部の外形に略相似でありかつ略同心に配置されている複数の線状の突起が設けられていることを特徴とするスツール。 - 前記座部の裏面を覆い、内部に前記脚部の上部部分であって前記座部を支える部分を収納する裏面カバーを備え、前記裏面カバーに前記複数の線状の突起が設けられていることを特徴とする請求項1記載のスツール。
- 前記複数の線状の突起は、それぞれ途中で切れていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスツール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021178396A JP2023067300A (ja) | 2021-10-30 | 2021-10-30 | スタッキング用スツール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021178396A JP2023067300A (ja) | 2021-10-30 | 2021-10-30 | スタッキング用スツール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023067300A true JP2023067300A (ja) | 2023-05-16 |
Family
ID=86326964
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021178396A Pending JP2023067300A (ja) | 2021-10-30 | 2021-10-30 | スタッキング用スツール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023067300A (ja) |
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2021
- 2021-10-30 JP JP2021178396A patent/JP2023067300A/ja active Pending
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