JP2023067258A - ナット部材及びナット部材の取付方法 - Google Patents

ナット部材及びナット部材の取付方法 Download PDF

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Abstract

【課題】四角穴から脱落することを防止することができるナット部材を提供する。【解決手段】ナット部材10は、ネジ孔16を有し、四角ナットであるナット本体12と、ナット本体12に取り付けられた弾性部材14とを備える。ナット本体12の四つの角部18には、ナット本体12に形成された第1軸方向端面20からナット本体12の軸方向に切り欠かれた形状を有する段差部24が形成されている。弾性部材14は、第1軸方向端面20側に設けられ、かつ、第1軸方向端面20に対してナット本体12の径方向に拡がる形状を有する。【選択図】図12

Description

本願の開示する技術は、ナット部材及びナット部材の取付方法に関する。
対象物に形成された四角穴に取り付けられるナット部材としては、次のものが公知である(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。すなわち、公知のナット部材は、四角ナットであるナット本体と、ナット本体を保持する板バネ状のケージ部材とを有する。公知のナット部材では、対象物の正面側からナット本体が四角穴に挿入され、ナット本体が対象物の背面側に移動すると、ケージ部材の引掛け部が対象物の表面に引っ掛かる。そして、ナット本体のネジ孔にネジが螺入されると、四角穴に対してナット本体が回転し、ナット本体の角部が対象物の裏面に係止される。このようにして、公知のナット部材は、四角穴に取り付けられる。
特開2014-1839号公報 特開2015-129561号公報
しかしながら、公知のナット部材では、ナット本体のネジ孔に螺入されているネジが緩まる方向に回転すると、ナット本体がネジと共回りし、ナット本体が四角穴を通過可能な状態になる場合がある。この場合には、ナット本体が四角穴を通過することによりナット部材が四角穴から脱落する虞がある。
本願の開示する技術は、一つの側面として、四角穴から脱落することを防止することができるナット部材及びナット部材の取付方法を提供することを目的とする。
本願の開示する技術の一観点に係るナット部材は、ネジ孔を有し、四角ナットであるナット本体と、ナット本体に取り付けられた弾性部材とを備える。ナット本体の四つの角部には、ナット本体に形成された一対の軸方向端面のうちの第1軸方向端面からナット本体の軸方向に切り欠かれた形状を有する段差部が形成されている。弾性部材は、第1軸方向端面側に設けられ、かつ、第1軸方向端面に対してナット本体の径方向に拡がる形状を有する。
本願の開示する技術によれば、例えば、ナット部材が四角穴から脱落することを防止することができる。
情報処理装置の一例を示す斜視図である。 レールキットの一例を示す斜視図である。 実施形態に係るナット部材が四角穴に取り付けられた状態を正面側から見た斜視図である。 実施形態に係るナット部材が四角穴に取り付けられた状態を背面側から見た斜視図である。 実施形態に係るナット部材を正面側から見た斜視図である。 実施形態に係るナット本体を単体で示す斜視図である。 実施形態に係るナット本体の二面図である。 実施形態に係る弾性部材を正面側から見た斜視図である。 実施形態に係る弾性部材の二面図である。 実施形態に係るナット部材が四角穴に取り付けられる様子の一例を示す説明図である。 実施形態に係るナット部材が四角穴に取り付けられる様子の一例を示す説明図である。 実施形態に係るナット部材が四角穴に取り付けられる様子の一例を示す説明図である。 実施形態に係る弾性部材の変形例を示す平面図である。
以下、図面を参照しながら、本願の開示する技術の一実施形態を説明する。
図1には、情報処理装置50の一例が示されている。矢印FRは、情報処理装置50の前後方向の前側を示しており、矢印RHは、情報処理装置50の左右方向の右側を示しており、矢印UPは、情報処理装置50の上下方向の上側を示している。情報処理装置50は、ラック52と、電子機器70とを有する。図1では、一例として、ラック52に一つの電子機器70が搭載されているが、ラック52には、ラック52の上下方向に並べて複数の電子機器70を搭載することが可能である。図1では、ラック52に対して電子機器70を支持するためのレールキット等の図示が省略されている。
ラック52は、上枠54と、下枠56と、複数の柱58とを有する。上枠54及び下枠56は、平面視で四角枠状に形成されており、複数の柱58は、上枠54及び下枠56の四隅に配置されている。複数の柱58は、上枠54及び下枠56に接続されている。各柱58には、柱58の上下方向に延びる板状の固定部60が設けられている。固定部60には、複数の四角穴62が形成されている。複数の四角穴62は、柱58の上下方向に配列されている。各四角穴62は、一例として、正面視で正方形に形成されている。この場合の正方形には、四角穴62の角部が直角な面で形成される以外に曲面で形成される場合も含まれる。
電子機器70は、例えば、サーバである。電子機器70は、機器本体72と、フロントベゼル74とを有する。フロントベゼル74は、機器本体72の前面部に設けられている。フロントベゼル74には、機器本体72に対して電子機器70の左右両側に延出する延出部76が形成されている。
電子機器70がラック52に搭載された状態において、延出部76は、固定部60と重ね合わされる。延出部76には、ネジ78が設けられている。ネジ78は、例えば、脱落防止ネジである。図1の吹き出しAは、固定部60を背面側から見た図を示す。四角穴62には、後述するナット部材10が取り付けられる。ネジ78がナット部材10と螺合することにより、フロントベゼル74が固定部60に固定される。
図2には、レールキット80の一例が示されている。レールキット80は、レール本体82と、取付部84とを有する。レール本体82は、正面視でL字状に形成されている。レール本体82には、電子機器70が載置される。取付部84は、レール本体82の前後方向の両端部に設けられている。取付部84は、固定部60と重ね合わされる。図2の吹き出しBは、固定部60を背面側から見た図を示す。後述するナット部材10が四角穴62に取り付けられた状態で、取付部84を貫通するネジ86がナット部材10と螺合することにより、取付部84が固定部60に固定される。
次に、本実施形態に係るナット部材10の構成を説明する。
図3及び図4には、ナット部材10が四角穴62に取り付けられた状態が示されており、図5には、ナット部材10が単体で示されている。ナット部材10は、ナット本体12と、弾性部材14とを備える。図6及び図7には、ナット本体12が単体で示されており、図8及び図9には、弾性部材14が単体で示されている。
ナット本体12は、ネジ孔16を有する。ネジ孔16は、ナット本体12の軸方向に貫通する。ナット本体12は、四角ナットである。すなわち、ナット本体12は、正面視で四つの角部18を有する。ナット本体12は、正面視で正方形に形成されている。この場合の正方形には、ナット本体12の角部18が直角な面で形成される以外に曲面で形成される場合も含まれる。ナット本体12は、第1軸方向端面20と、第2軸方向端面22とを有する。第1軸方向端面20は、ナット本体12の軸方向一方側に位置する端面であり、第2軸方向端面22は、ナット本体12の軸方向他方側に位置する端面である。
ナット本体12の四つの角部18には、第1軸方向端面20からナット本体12の軸方向に切り欠かれた形状を有する段差部24が形成されている。段差部24は、第1軸方向端面20からナット本体12の軸方向に延びる第1面26と、第1面26からナット本体12の径方向外側に延びる第2面28とを有する。ナット本体12の径方向は、四つの角部18のうちの互いに対向する二つの角部18を結ぶ対角線が延びる方向に相当する。ナット本体12の四つの角部18に段差部24が形成されることにより、第1軸方向端面20と第2面28との間には、段差が生じている。
ナット本体12は、四つの角部18に段差部24がそれぞれ形成されることにより、ナット本体12の軸方向に区分けされた二つの構造部を有する。すなわち、第1の構造部は、嵌合部30であり、第2の構造部は、係止部32である。嵌合部30は、第1軸方向端面20から複数の第1面26までを有する部分であり、係止部32は、第2面28から第2軸方向端面22までを有する部分である。嵌合部30及び係止部32の詳細については、後述する。
ナット本体12には、四つの側面34が形成されている。以下、四つの側面34を区別して説明する必要がある場合、四つの側面34のそれぞれを第1側面34A、第2側面34B、第3側面34C、及び第4側面34Dと称する。第1側面34Aは、第2側面34Bと反対側の側面であり、第3側面34Cは、第4側面34Dと反対側の側面である。各第1面26は、ナット本体12の正面視で各側面34に対して45度傾斜している。
ナット本体12は、ナット本体12の径方向を深さ方向とする一対の溝36を有する。以下、一対の溝36を区別して説明する必要がある場合、一対の溝36のそれぞれを第1溝36A及び第2溝36Bと称する。第1溝36Aは、第1側面34A及び第1軸方向端面20にそれぞれ開口しており、第2溝36Bは、第2側面34B及び第1軸方向端面20にそれぞれ開口する。第1溝36Aは、第1側面34Aの法線方向から見て矩形状に延びる溝であり、第2溝36Bは、第2側面34Bの法線方向から見て矩形状に延びる溝である。第1溝36A及び第2溝36Bは、一例として同一の形状である。
また、ナット本体12は、直線溝38を有する。直線溝38は、ネジ孔16を跨いで直線状に延びる。すなわち、直線溝38は、ネジ孔16と第3側面34Cとの間に位置する第1直線溝38Aと、ネジ孔16と第4側面34Dとの間に位置する第2直線溝38Bとを有する。第1直線溝38Aは、第1軸方向端面20、第3側面34C、及びネジ孔16の内周面にそれぞれ開口し、第2直線溝38Bは、第1軸方向端面20、第4側面34D、及びネジ孔16の内周面にそれぞれ開口する。
弾性部材14は、一例として、板金製である。弾性部材14は、ナット本体12の軸方向から見て楕円形に形成されている。以下、弾性部材14をナット本体12の軸方向から見た場合の形状である楕円形を単に楕円形と称する。
弾性部材14は、楕円形の長軸方向に対をなす一対の引掛け部40を有する。また、弾性部材14は、楕円形の短軸方向の両側に位置する一対の挿入部42を有する。弾性部材14のうち一対の挿入部42以外の部分が一対の引掛け部40である。一対の引掛け部40は、一対の挿入部42を支点にして弾性部材14の板厚方向に弾性変形する板バネである。
挿入部42は、溝36に挿入可能な矩形状に形成されている。特に図示しないが、一対の挿入部42は、弾性部材14が楕円形の短軸方向に拡げられた状態から一対の溝36にそれぞれ挿入される。一対の挿入部42が一対の溝36にそれぞれ挿入されることにより、弾性部材14は、ナット本体12に取り付けられる。弾性部材14がナット本体12に取り付けられた状態では、弾性部材14が第1軸方向端面20側に設けられる。弾性部材14は、係止部32よりも第1軸方向端面20側の位置であれば、どの位置に設けられてもよい。また、一例として、一対の引掛け部40は、第1軸方向端面20に設けられているが、係止部32よりも第1軸方向端面20側の位置であれば、どの位置に設けられてもよい。
弾性部材14は、第1軸方向端面20に対してナット本体12の径方向に拡がる形状を有する。具体的には、弾性部材14がナット本体12に取り付けられた状態では、一対の引掛け部40が第1軸方向端面20に対してナット本体12の径方向に拡がる。すなわち、弾性部材14がナット本体12に取り付けられた状態では、一対の引掛け部40は、第1軸方向端面20に対して楕円形の長軸方向の両側に突出する。
一対の引掛け部40は、楕円形の長軸方向の両側に位置する第3側面34C及び第4側面34Dから突出するが、楕円形の短軸方向の両側に位置する第1側面34A及び第2側面34Bからは突出しない形状に形成されている。つまり、弾性部材14は、楕円形の長軸方向には第3側面34Cと第4側面34Dとの間の寸法よりも長く形成されている。また、弾性部材14は、楕円形の短軸方向には第1側面34Aと第2側面34Bとの間の寸法と同じ寸法に形成されている。
次に、本実施形態に係るナット部材10の取付方法と併せてナット部材10の構成をさらに詳しく説明する。
図10には、マイナスドライバ90を用いてナット部材10が四角穴62に取り付けられる様子の一例が示されている。図11には、ナット部材10が四角穴62に取り付けられる様子の一例が正面側から見た斜視図及び背面側から見た斜視図によってそれぞれ示されている。また、図12には、ナット部材10が四角穴62に取り付けられる様子の一例が三面図によって示されている。
四角穴62が形成された固定部60は、「対象物」の一例である。また、四角穴62の軸方向一方側(すなわち、正面側)に位置する開口62Aは、「第1開口」の一例であり、四角穴62の軸方向他方側(すなわち、背面側)に位置する開口62Bは、「第2開口」の一例である。以下、開口62Aを正面側開口62Aと称し、開口62Bを背面側開口62Bと称する。
本実施形態に係るナット部材10の取付方法では、第1ステップとして、マイナスドライバ90の先端部が直線溝38に差し込まれ、ナット部材10がマイナスドライバ90の先端部に支持される。そして、ナット本体12の四角形状と四角穴62の四角形状とが整合する回転角度にナット本体12の回転角度が調節された状態で、ナット本体12が第2軸方向端面22を先にして四角穴62の正面側開口62Aから四角穴62に挿入される。
ナット本体12の四角形状と四角穴62の四角形状とが整合する場合のナット本体12の回転角度は、「第1回転角度」の一例である。一例として、この場合の回転角度を0度とする。図10から図12には、一例として、正面視で直線溝38が水平方向と平行な状態でナット本体12の四角形状と四角穴62の四角形状とが整合する例が示されている。ナット本体12は、ナット本体12の回転角度が0度である場合に、第2軸方向端面22を先にして正面側開口62Aから四角穴62に挿入可能な外形を有する。
上述のように、ナット本体12が第2軸方向端面22を先にして正面側開口62Aから四角穴62に挿入された場合、一対の引掛け部40が正面側開口62Aの周辺部にそれぞれ引っ掛けられた状態となる。正面側開口62Aの周辺部とは、固定部60の正面(すなわち、表面)のうちの正面側開口62Aの周辺に位置する領域のことである。正面側開口62Aの周辺部には、正面側開口62Aの周縁部も含まれる。一対の引掛け部40は、正面側開口62Aの周辺部に引っ掛けられる位置にまでナット本体12の径方向に拡がっている。
次いで、第2ステップとして、ナット本体12がマイナスドライバ90によって押し込まれる。これにより、弾性部材14(より具体的には、一対の引掛け部40)の弾性変形を伴って、ナット本体12が四角穴62の背面側開口62Bから退出する位置に移動する。ナット本体12が四角穴62の背面側開口62Bから退出する位置に移動した場合でも、一対の引掛け部40が正面側開口62Aの周辺部に引っ掛けられた状態に維持される長さに引掛け部40の長さは設定されている。
そして、ナット本体12が四角穴62の背面側開口62Bから退出する位置に移動した状態で、マイナスドライバ90を回転させることにより、ナット本体12が回転する。第2ステップでのナット本体12の回転角度は、「第2回転角度」の一例である。一例として、この場合の回転角度は、45度である。図10から図12には、一例として、マイナスドライバ90を左に回転させる例が示されている。ナット本体12が回転すると、ナット本体12の回転に伴って弾性部材14も回転する。
次いで、第3ステップとして、ナット本体12が45度回転した状態で、マイナスドライバ90がナット本体12から引き抜かれる。マイナスドライバ90がナット本体12から引き抜かれると、弾性部材14の復元力が発生する。そして、弾性部材14の復元力を利用することにより、ナット本体12の嵌合部30が背面側開口62Bから四角穴62に挿入されて四角穴62に嵌合され、かつ、ナット本体12の係止部32が背面側開口62Bの周辺部に係止される。背面側開口62Bの周辺部とは、固定部60の背面(すなわち、裏面)のうちの背面側開口62Bの周辺に位置する領域のことである。
嵌合部30は、四つの第1面26を有している。嵌合部30が四角穴62に嵌合された状態では、より詳しくは、四つの第1面26が四角穴62の四つの辺(すなわち、四つの内側の側面)と嵌合された状態になる。また、係止部32は、四つの第2面28を有している。係止部32が背面側開口62Bの周辺部に係止された状態では、より詳しくは、四つの第2面28が四角穴62の背面側開口62Bの周辺部に係止された状態になる。
本実施形態に係るナット部材10の取付方法では、以上の要領で、ナット部材10が四角穴62に取り付けられる。なお、上記第1ステップ、第2ステップ、及び第3ステップが上記とは逆の順番で実行されることにより、ナット部材10を四角穴62から取り外すことができる。
次に、本実施形態の作用及び効果を説明する。
以上詳述したように、ナット本体12は、ナット本体12の回転角度が0度である場合に、第2軸方向端面22を先にして四角穴62の正面側開口62Aから四角穴62に挿入可能な外形を有する。したがって、第1ステップでは、ナット本体12を正面側開口62Aから四角穴62に挿入することができる。これにより、例えば、ナット本体12を背面側開口62Bから四角穴62に挿入する必要がある構造に比して、ナット本体12を四角穴62に挿入する場合の作業性を向上させることができる。
また、ナット本体12は、第1軸方向端面20に開口し、かつ、ネジ孔16を跨いで直線状に延びる直線溝38を有する。したがって、直線溝38にマイナスドライバ90の先端部を差し込むことにより、ナット部材10をマイナスドライバ90の先端部で支持することができる。これにより、第1ステップでは、ナット部材10をマイナスドライバ90の先端部で支持した状態で、ナット本体12を正面側開口62Aから四角穴62に挿入することができる。また、第2ステップでは、マイナスドライバ90によってナット本体12を押し込むことにより、ナット本体12を四角穴62の背面側開口62Bから退出する位置に移動させることができる。さらに、第2ステップでは、マイナスドライバ90を回転させることにより、ナット本体12を45度回転させることができる。
また、ナット部材10を四角穴62に取り付けるために専用の工具を用いなくて済むので、専用の工具を用いる場合に比して、作業性を向上させることができる。
また、弾性部材14は、第1軸方向端面20側に設けられ、かつ、第1軸方向端面20に対してナット本体12の径方向に拡がる形状を有する。具体的には、弾性部材14は、正面側開口62Aの周辺部に引っ掛けられる一対の引掛け部40を有する。したがって、第2ステップでマイナスドライバ90によってナット本体12が押し込まれた場合でも、一対の引掛け部40が正面側開口62Aの周辺部に引っ掛けられた状態に維持される。これにより、ナット部材10が四角穴62から脱落することが防止されるので、ナット本体12が四角穴62の背面側開口62Bから退出する位置に移動させた状態で、ナット本体12を45度回転させることができる。
また、ナット本体12の四つの角部18には、ナット本体12の第1軸方向端面20からナット本体12の軸方向に切り欠かれた形状を有する段差部24が形成されている。そして、ナット本体12の四つの角部18に段差部24がそれぞれ形成されることにより、ナット本体12は、嵌合部30と、係止部32とを有する。嵌合部30は、第3ステップでナット本体12が45度回転した状態でマイナスドライバ90が引き抜かれた場合に、背面側開口62Bから四角穴62に挿入されて四角穴62に嵌合される。したがって、ナット部材10が四角穴62に取り付けられた状態では、ナット本体12のネジ孔16に螺入されているネジ(例えば、図1に示すネジ78)が緩まる方向に回転しても、ナット本体12がネジと共回りすることを抑制することができる。これにより、ナット部材10が四角穴62から脱落することを防止することができる。
また、係止部32は、嵌合部30が四角穴62に嵌合された状態で、背面側開口62Bの周辺部に係止される。したがって、ナット本体12が固定部60の正面側に移動することを係止部32によって制限することができるので、ナット部材10が四角穴62から固定部60の正面側へ脱落することを防止することができる。
また、一対の引掛け部40は、正面側開口62Aの周辺部に引っ掛けられる形状を有する。したがって、ナット部材10が四角穴62に取り付けられた状態では、ナット本体12が固定部60の背面側に移動することを弾性部材14によって抑制することができる。これにより、ナット部材10が四角穴62から固定部60の背面側へ脱落することを防止することができる。
つまり、ナット部材10が四角穴62に取り付けられた状態では、弾性部材14及び係止部32によって固定部60が挟持されるので、ナット部材10が四角穴62から脱落することを防止することができる。
また、段差部24は、第1軸方向端面20からナット本体12の軸方向に延びる第1面26と、第1面26からナット本体12の径方向外側に延びる第2面28とを有する。したがって、ナット本体12の四つの角部18に段差部24がそれぞれ形成されることにより、ナット本体12に嵌合部30及び係止部32の二つの構造部を付与することができる。
また、弾性部材14は、ナット本体12の軸方向から見て楕円形に形成されている。したがって、第3ステップでナット本体12が45度回転した状態では、作業者が、楕円形の長軸が45度傾斜していることを確認することで、ナット部材10が四角穴62に正しく取り付けられていることを把握することができる。
つまり、弾性部材14の傾斜角度が0度である場合には、ナット部材10がアンロック状態であることを作業者が把握することができる。一方、弾性部材14の傾斜角度が45度である場合には、ナット部材10がロック状態であることを作業者が把握することができる。
また、作業者は、ナット本体12に形成された直線溝38が45度傾斜していることを確認することによっても、ナット部材10が四角穴62に正しく取り付けられていることを把握することができる。
つまり、直線溝38の傾斜角度が0度である場合には、ナット部材10がアンロック状態であることを作業者が把握することができる。一方、直線溝38の傾斜角度が45度である場合には、ナット部材10がロック状態であることを作業者が把握することができる。
また、弾性部材14は、ナット本体12の軸方向から見て楕円形に形成されている。したがって、例えば、第2ステップでマイナスドライバ90によってナット本体12が押し込まれた場合には、弾性部材14を板厚方向に弾性変形させることができる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
上記実施形態において、ナット部材10は、ラック52を有する情報処理装置50に適用されているが、情報処理装置50以外に装置又は機器等に適用されてもよい。
また、四角穴62は、正面視で正方形に形成されているが、正面視で長方形に形成されていてもよい。また、四角穴62が正面視で長方形に形成された場合、ナット本体12は、正面視で四角穴62と整合する長方形に形成されていてもよい。
また、ナット本体12は、直線溝38を有するが、直線溝38は省かれてもよい。
また、弾性部材14は、ナット本体12の軸方向から見て楕円形に形成されているが、第1軸方向端面20に対してナット本体12の径方向に拡がる形状であれば、楕円形以外の形状に形成されていてもよい。
また、弾性部材14は、一対の引掛け部40が一体に形成された構成であるが、一対の引掛け部40は、別体でもよい。
図13には、弾性部材14の変形例が示されている。図13には、第2ステップとして、弾性部材14(より具体的には、一対の引掛け部40)の弾性変形を伴って、ナット本体12が四角穴62の背面側開口62Bから退出する位置に移動した状態が示されている。図13に示されるように、一対の引掛け部40には、折曲部44が形成されていてもよい。折曲部44の折曲角度は、折曲部44が正面側開口62Aの周辺部に重ね合わされた状態で引っ掛けられる角度に設定されている。
このように構成されていると、ナット本体12が四角穴62の背面側開口62Bから退出する位置に移動した場合でも、ナット部材10が四角穴62の背面側に脱落することをより一層効果的に防止することができる。
以上、本願の開示する技術の一実施形態について説明したが、本願の開示する技術は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
なお、上述の本願の開示する技術の一実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
ネジ孔を有し、四角ナットであるナット本体と、
前記ナット本体に取り付けられた弾性部材と、
を備え、
前記ナット本体の四つの角部には、前記ナット本体に形成された一対の軸方向端面のうちの第1軸方向端面から前記ナット本体の軸方向に切り欠かれた形状を有する段差部が形成されており、
前記弾性部材は、前記第1軸方向端面側に設けられ、かつ、前記第1軸方向端面に対して前記ナット本体の径方向に拡がる形状を有する、
ナット部材。
(付記2)
前記段差部は、前記第1軸方向端面から前記ナット本体の軸方向に延びる第1面と、
前記第1面から前記ナット本体の径方向外側に延びる第2面と、を有する、
付記1に記載のナット部材。
(付記3)
前記ナット本体は、前記ナット本体が対象物に形成された四角穴に対して第1回転角度に回転した場合に、前記一対の軸方向端面のうちの第2軸方向端面を先にして前記四角穴の第1開口から前記四角穴に挿入可能な外形を有する、
付記1又は付記2に記載のナット部材。
(付記4)
前記ナット本体は、前記ナット本体が前記四角穴の第2開口から退出する位置に移動した状態で前記四角穴に対して第2回転角度に回転した場合に、前記第2開口から前記四角穴に挿入されて前記四角穴に嵌合される嵌合部と、
前記嵌合部が前記四角穴に嵌合された状態で、前記第2開口の周辺部に係止される係止部と、を有する、
付記3に記載のナット部材。
(付記5)
前記弾性部材は、前記第1開口の周辺部に引っ掛けられる引掛け部を有する、
付記3又は付記4に記載のナット部材。
(付記6)
前記弾性部材は、前記ナット本体の軸方向から見て楕円形に形成されている、
付記5に記載のナット部材。
(付記7)
前記弾性部材は、前記楕円形の長軸方向に対をなす一対の前記引掛け部を有する、
付記6に記載のナット部材。
(付記8)
前記ナット本体は、前記ナット本体の径方向を深さ方向とする一対の溝を有し、
前記弾性部材は、前記楕円形の短軸方向の両側に位置し、前記一対の溝に挿入された挿入部を有する、
付記6又は付記7に記載のナット部材。
(付記9)
前記ナット本体は、前記第1軸方向端面に開口し、かつ、前記ネジ孔を跨いで直線状に延びる直線溝を有する、
付記1から付記8の何れか一つに記載のナット部材。
(付記10)
ネジ孔を有し、四角ナットであるナット本体を、対象物に形成された四角穴に対して第1回転角度に回転させた状態で、前記四角穴の第1開口から前記四角穴に挿入し、
前記ナット本体に取り付けられた弾性部材の引掛け部を前記第1開口の周辺部に引っ掛けた状態とし、
前記弾性部材の弾性変形を伴って前記ナット本体を前記四角穴の第2開口から退出する位置に移動させた状態で、前記ナット本体を前記四角穴に対して第2回転角度に回転させ、
前記ナット本体を前記第2回転角度に回転させた状態で、前記弾性部材の復元力を利用することにより、前記ナット本体の嵌合部を前記四角穴に挿入して前記四角穴に嵌合し、かつ、前記ナット本体の係止部を前記第2開口の周辺部に係止させる、
ことを含むナット部材の取付方法。
(付記11)
前記ナット本体の四つの角部には、前記ナット本体に形成された一対の軸方向端面のうちの第1軸方向端面から前記ナット本体の軸方向に切り欠かれた形状を有する段差部が形成されており、
前記弾性部材は、前記第1軸方向端面側に設けられ、かつ、前記第1軸方向端面に対して前記ナット本体の径方向に拡がる形状を有する、
付記10に記載のナット部材の取付方法。
10 ナット部材
12 ナット本体
14 弾性部材
16 ネジ孔
18 角部
20 第1軸方向端面
22 第2軸方向端面
24 段差部
26 第1面
28 第2面
30 嵌合部
32 係止部
34 側面
36 溝
38 直線溝
40 引掛け部
42 挿入部
44 折曲部
50 情報処理装置
52 ラック
54 上枠
56 下枠
58 柱
60 固定部
62 四角穴
62A 正面側開口
62B 背面側開口
70 電子機器
72 機器本体
74 フロントベゼル
76 延出部
78 ネジ
80 レールキット
82 レール本体
84 取付部
86 ネジ
90 マイナスドライバ

Claims (8)

  1. ネジ孔を有し、四角ナットであるナット本体と、
    前記ナット本体に取り付けられた弾性部材と、
    を備え、
    前記ナット本体の四つの角部には、前記ナット本体に形成された一対の軸方向端面のうちの第1軸方向端面から前記ナット本体の軸方向に切り欠かれた形状を有する段差部が形成されており、
    前記弾性部材は、前記第1軸方向端面側に設けられ、かつ、前記第1軸方向端面に対して前記ナット本体の径方向に拡がる形状を有する、
    ナット部材。
  2. 前記段差部は、前記第1軸方向端面から前記ナット本体の軸方向に延びる第1面と、
    前記第1面から前記ナット本体の径方向外側に延びる第2面と、を有する、
    請求項1に記載のナット部材。
  3. 前記ナット本体は、前記ナット本体が対象物に形成された四角穴に対して第1回転角度に回転した場合に、前記一対の軸方向端面のうちの第2軸方向端面を先にして前記四角穴の第1開口から前記四角穴に挿入可能な外形を有する、
    請求項1又は請求項2に記載のナット部材。
  4. 前記ナット本体は、前記ナット本体が前記四角穴の第2開口から退出する位置に移動した状態で前記四角穴に対して第2回転角度に回転した場合に、前記第2開口から前記四角穴に挿入されて前記四角穴に嵌合される嵌合部と、
    前記嵌合部が前記四角穴に嵌合された状態で、前記第2開口の周辺部に係止される係止部と、を有する、
    請求項3に記載のナット部材。
  5. 前記弾性部材は、前記第1開口の周辺部に引っ掛けられる引掛け部を有する、
    請求項3又は請求項4に記載のナット部材。
  6. 前記弾性部材は、前記ナット本体の軸方向から見て楕円形に形成されている、
    請求項5に記載のナット部材。
  7. 前記ナット本体は、前記第1軸方向端面に開口し、かつ、前記ネジ孔を跨いで直線状に延びる直線溝を有する、
    請求項1から請求項6の何れか一項に記載のナット部材。
  8. ネジ孔を有し、四角ナットであるナット本体を、対象物に形成された四角穴に対して第1回転角度に回転させた状態で、前記四角穴の第1開口から前記四角穴に挿入し、
    前記ナット本体に取り付けられた弾性部材の引掛け部を前記第1開口の周辺部に引っ掛けた状態とし、
    前記弾性部材の弾性変形を伴って前記ナット本体を前記四角穴の第2開口から退出する位置に移動させた状態で、前記ナット本体を前記四角穴に対して第2回転角度に回転させ、
    前記ナット本体を前記第2回転角度に回転させた状態で、前記弾性部材の復元力を利用することにより、前記ナット本体の嵌合部を前記四角穴に挿入して前記四角穴に嵌合し、かつ、前記ナット本体の係止部を前記第2開口の周辺部に係止させる、
    ことを含むナット部材の取付方法。
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