JP2023065998A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維製品の皮脂洗浄性、及び泥洗浄性に優れ、並びに洗浄液の泡立ちが抑制された液体洗浄剤組成物、及びこれを用いた繊維製品の洗浄方法を提供する。【解決手段】下記(a)成分、(b)成分、(c)成分を含有し、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量との質量比(a)/(b)が0.1以上10以下である、液体洗浄剤組成物。(a)成分:下記一般式(1a)で表されるノニオン界面活性剤R1a-O-(PO)n-(EO)m-H (1a)〔式中のR1aは炭素数10以上24以下の脂肪族炭化水素基であり、EOはエチレンオキシ基であり、POはプロピレンオキシ基であり、EOとPOはこの順でブロック結合をしており、nはPOの平均付加モル数であり、0.1以上20以下の数であり、mはEOの平均付加モル数であり、4以上25以下の数である。〕(b)成分:アニオン界面活性剤(但し、下記(c)成分は除く)(c)成分:炭素数10以上20以下の脂肪酸又はその塩【選択図】なし

Description

本発明は液体洗浄剤組成物、及びこれを用いた繊維製品の洗浄方法に関する。
衣料等の繊維製品用の洗浄剤組成物において、洗浄成分としてアニオン界面活性剤やノニオン界面活性剤が用いられる。アニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩に代表される、スルホン酸基又はその塩を有するアニオン界面活性剤、アルキル硫酸エステル塩及びポリオキシアルキレン硫酸エステル塩に代表される、硫酸エステル塩を有するアニオン界面活性剤が知られている。衣料用洗剤の提供者は、生活者の悩みとなる皮脂や泥といった複数種の汚れに対して高い洗浄力を同時に達成するために、ノニオン界面活性剤を併用している。
一方で、洗浄設備や洗浄方法によっては、洗浄中に形成された泡があふれ出さないよう、泡の抑制も重要な要素である。例えば、ドラム式洗濯機では、節水により、洗剤が高濃度となると、泡が過剰に形成されないように泡抑制が必要な場合がある。また、トラップ構造といった排水設備の構造によっても、泡が溢れないように、泡抑制が必要な場合がある。
特許文献1には、一般式(1)で表される特定のPO・EOブロック付加型の非イオン界面活性剤であって、アルキル基が、炭素数11以下の飽和直鎖炭化水素基5~95モル%と炭素数12以上の飽和直鎖炭化水素基5~95モル%とから構成される非イオン界面活性剤(a)と、アルキルベンゼンスルホン酸及び/又はその塩(b)とを含有する、低温での流動性に優れ、かつ高い洗浄力を有する液体洗浄剤組成物が開示されている。
特許文献2には、炭素数12~14の含有量が80重量%以上である脂肪族アルコールから合成された、下記一般式(1)で示される非イオン界面活性剤であって、未反応アルコール含有率が4重量%以下の下記一般式(2)で示される化合物から誘導されてなることを特徴とする、アルキルフェノール系非イオン界面活性剤に匹敵する優れた界面活性能を有し、広範な用途分野で利用し得る脂肪族アルコール系非イオン界面活性剤が開示されている。
特開2010-47654号公報 特開2005-47871号公報
本発明は、繊維製品の皮脂洗浄性、及び泥洗浄性に優れ、並びに洗浄液の泡立ちが抑制された液体洗浄剤組成物、及びこれを用いた繊維製品の洗浄方法を提供する。
本発明は、下記(a)成分、(b)成分、(c)成分を含有し、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量との質量比(a)/(b)が0.1以上10以下である、液体洗浄剤組成物に関する。
(a)成分:下記一般式(1a)で表されるノニオン界面活性剤
1a-O-(PO)-(EO)-H (1a)
〔式中のR1aは炭素数10以上24以下の脂肪族炭化水素基であり、EOはエチレンオキシ基であり、POはプロピレンオキシ基であり、EOとPOはこの順でブロック結合をしており、nはPOの平均付加モル数であり、0.1以上20以下の数であり、mはEOの平均付加モル数であり、4以上25以下の数である。〕
(b)成分:アニオン界面活性剤(但し、下記(c)成分は除く)
(c)成分:炭素数10以上20以下の脂肪酸又はその塩
また本発明は、本発明の液体洗浄剤組成物及び水を混合して得た洗浄液で繊維製品を洗浄し、その後該繊維製品を水ですすぐ、繊維製品の洗浄方法に関する。
本発明によれば、繊維製品の皮脂洗浄性、及び泥洗浄性に優れ、並びに洗浄液の泡立ちが抑制された液体洗浄剤組成物、及びこれを用いた繊維製品の洗浄方法が提供される。
本発明の液体洗浄剤組成物、及びこれを用いた繊維製品の洗浄方法が、繊維製品の皮脂洗浄性、及び泥洗浄性に優れ、並びに洗浄液の泡立ちが抑制できる理由は必ずしも定かではないが以下のように推定される。本発明は、皮脂、泥などの汚れ粒子の分散性に優れるアニオン界面活性剤と、皮脂洗浄性に優れるノニオン界面活性剤を併用することで広い洗浄スペクトルを獲得することが可能となる。さらに本発明の液体洗浄剤組成物は、ノニオン界面活性剤として(a)成分の化学構造のものを採用し、さらに(a)成分と(b)成分を特定の質量比で含有することで、(b)成分が形成する強固な泡膜を破泡しやすく改質し、さらに(c)成分を併用することでさらに抑泡性を高めることが可能となる。さらに本発明の液体洗浄剤組成物は、(c)成分の中でも泡膜に優先的に配向しやすい、炭素数14以上16以下の脂肪酸の含有量を最適化することで、さらに抑泡性を向上することが可能である。
[液体洗浄剤組成物]
<(a)成分>
本発明の(a)成分は、下記一般式(1a)で表されるノニオン界面活性剤である。
1a-O-(PO)-(EO)-H (1a)
〔式中のR1aは炭素数10以上24以下の脂肪族炭化水素基であり、EOはエチレンオキシ基であり、POはプロピレンオキシ基であり、EOとPOはこの順でブロック結合をしており、nはPOの平均付加モル数であり、0.1以上20以下の数であり、mはEOの平均付加モル数であり、4以上25以下の数である。〕
一般式(1a)中、R1aは、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、炭素数10以上、好ましくは12以上、より好ましくは14以上、そして、24以下、好ましくは20以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは16以下の脂肪族炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基、より好ましくはアルキル基である。
一般式(1a)中、nは、POの平均付加モル数であり、抑泡性の観点から、0.1以上、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは3以上、そして、皮脂洗浄性・泥洗浄性の観点から、20以下、好ましくは10以下、更に好ましくは8以下、より更に好ましくは6以下、より更に好ましくは4以下の数である。皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、nは、好ましくは2以上8以下の数である。
一般式(1a)中、mは、EOの平均付加モル数であり、皮脂洗浄性・泥洗浄性の観点から、4以上、好ましくは7以上、より好ましくは10以上、そして、抑泡性の観点から、25以下、好ましくは20以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは17以下の数である。
<(b)成分>
本発明の(b)成分は、アニオン界面活性剤(但し、前記(c)成分は除く)である。
(b)成分のアニオン界面活性剤としては、(b1)炭素数14以上16以下の内部オレフィンスルホン酸塩(以下、(b1)成分ともいう)、(b2)炭素数10以上20以下のアルキル基又はアルケニル基を有する硫酸エステル塩(以下、(b2)成分ともいう)、(b3)炭素数10以上20以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩(以下、(b3)成分ともいう)、(b4)炭素数10以上20以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルベンゼンスルホン酸塩(以下、(b4)成分ともいう)から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤が挙げられる。
(b)成分は、皮脂洗浄性・泥洗浄性の観点から、好ましくは(b1)成分、(b3)成分、及び(b4)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤であり、より好ましくは(b3)成分である。
(b)成分は、抑泡性の観点から、好ましくは(b1)成分、及び(b4)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤であり、より好ましくは(b4)成分である。
(b1)成分の炭素数14以上16以下の内部オレフィンスルホン酸塩は、炭素数14以上16以下の内部オレフィンをスルホン化して得ることができる。前記内部オレフィンとは二重結合が2位より内部に存在するオレフィンを表す。内部オレフィンは、例えば1-アルコールを脱水して得られた1-オレフィンを異性化して得ることができる。内部オレフィンをスルホン化すると、定量的にβ-サルトンが生成し、β-サルトンの一部は、γ-サルトン、オレフィンスルホン酸へと変化し、更にこれらは中和・加水分解工程においてヒドロキシアルカンスルホン酸塩と、オレフィンスルホン酸塩へと転換する(例えば、J. Am. Oil Chem. Soc. 69, 39(1992)) 。ここで、得られるヒドロキシアルカンスルホン酸のヒドロキシ基は、アルカン鎖の内部にあり、オレフィンスルホン酸塩の二重結合はオレフィン鎖の内部にある。また、得られる生成物は、主にこれらの混合物であり、またその一部には、炭素鎖の末端にヒドロキシ基を有するヒドロキシアルカンスルホン酸、又は炭素鎖の末端に二重結合を有するα-オレフィンスルホン酸が微量に含まれる場合もある。本明細書では、これらの各生成物及びそれらの混合物を総称して内部オレフィンスルホン酸という。また、ヒドロキシアルカンスルホン酸を内部オレフィンスルホン酸のヒドロキシ体(以下、HASともいう。)、オレフィンスルホン酸を内部オレフィンスルホン酸のオレフィン体(以下、IOSともいう。)という。
なお、本発明における(b1)成分の質量に関する規定は、カリウム塩として換算される。
内部オレフィンスルホン酸塩の炭素数は、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは14以上、そして、好ましくは16以下である。なお、内部オレフィンスルホン酸塩の炭素数は、スルホン酸が共有結合した内部オレフィンの炭素数を表す。
内部オレフィンスルホン酸塩には、スルホン酸の位置が炭素鎖の1位に存在する、いわゆるアルファオレフィンスルホン酸塩(以下、α-オレフィンスルホン酸塩ともいう。)を微量に含有するものも含まれる。該内部オレフィンスルホン酸中のα-オレフィンスルホン酸塩の含有量は、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、含有量の上限として好ましくは10質量%以下、より好ましくは7質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは3質量%以下、そして、好ましくは0.01質量%以上である。
内部オレフィンスルホン酸塩は、主たる成分として二重結合が2位以上に存在する炭素数14以上16以下のオレフィンをスルホン化して得ることが出来る。該内部オレフィンをスルホン化すると、定量的にβ-サルトンが生成し、β-サルトンの一部は、γ-サルトン、オレフィンスルホン酸へと変化し、更にこれらは中和・加水分解工程においてヒドロキシアルカンスルホン酸と、オレフィンスルホン酸へと転換する(例えば、J. Am.Oil Chem. Soc. 69, 39(1992))。ここで、得られるヒドロキシアルカンスルホン酸のヒドロキシ基は、アルカン鎖の内部にあり、オレフィンスルホン酸の二重結合はオレフィン鎖の内部にある。また、得られる生成物は、主にこれらの混合物であり、またその一部には、炭素鎖の末端にヒドロキシ基を有するヒドロキシアルカンスルホン酸、又は炭素鎖の末端に二重結合を有するオレフィンスルホン酸が微量に含まれる場合もある。
本明細書では、これらの各生成物及びそれらの混合物を総称して内部オレフィンスルホン酸塩という。また、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩を内部オレフィンスルホン酸塩のヒドロキシ体(HAS)、オレフィンスルホン酸塩を内部オレフィンスルホン酸塩のオレフィン体(IOS)という。
なお、内部オレフィンスルホン酸塩中の化合物の質量比は、HPLC-MSにより測定できる。具体的には、例えば、後述の実施例の方法で、内部オレフィンスルホン酸塩のHPLC-MSピーク面積から質量比を求めることができる。
前記の内部オレフィンスルホン酸塩は、ヒドロキシ体とオレフィン体とを含んでいてよい。内部オレフィンスルホン酸塩中の内部オレフィンスルホン酸塩のオレフィン体の含有量と内部オレフィンスルホン酸塩のヒドロキシ体の含有量との質量比(オレフィン体/ヒドロキシ体)は、0/100以上、更に5/95以上、そして、50/50以下、更に40/60以下、更に30/70以下、更に25/75以下であることが出来る。
(b2)成分の炭素数10以上20以下のアルキル基又はアルケニル基を有する硫酸エステル塩の、前記アルキル基又はアルケニル基の炭素数は、皮脂洗浄性・泥洗浄性の観点から、好ましくは12以上、そして、好ましくは16以下である。(b2)成分はアルキル基を有するものが好ましい。
なお、本発明における(b2)成分の質量に関する規定は、ナトリウム塩として換算される。
(b3)成分の炭素数10以上20以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩の、前記アルキル基又はアルケニル基の炭素数は、皮脂洗浄性・泥洗浄性の観点から、好ましくは12以上、そして、好ましくは16以下である。
(b3)成分は、皮脂洗浄性・泥洗浄性の観点から、アルキル基を有するものが好ましい。(b3)成分のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基及びオキシプロピレン基から選ばれる1種以上の基が挙げられる。オキシアルキレン基は、(b3)成分は、オキシアルキレン基の平均付加モル数が、皮脂洗浄性・泥洗浄性の観点から、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上、更に好ましくは2以上、そして、好ましくは4以下、より好ましくは3以下である。
(b3)成分は、皮脂洗浄性・泥洗浄性の観点から、下記一般式(b3-1)で表される化合物(以下、(b3-1)成分ともいう。)が好ましい。
1b-O-[(PO)/(EO)]-SOM (b3-1)
〔式中、R1bは炭素数10以上20以下の脂肪族炭化水素基であり、POはプロピレンオキシ基であり、EOとPOはブロック型結合又はランダム型結合であり、/はPOとEOの結合順序を問わないことを示す記号であり、pはPOの平均付加モル数であり、0.5以上10以下の数であり、qはEOの平均付加モル数であり、0.5以上10以下の数であり、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム又は有機アンモニウムである。〕
なお、本発明における(b3-1)成分の質量に関する規定は、モノエタノールアミン塩として換算される。
一般式(b3-1)中、R1bは、皮脂洗浄性・泥洗浄性の観点から、炭素数10以上、好ましくは12以上、そして、20以下、好ましくは18以下、より好ましくは16以下、更に好ましくは14以下の脂肪族炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基、より好ましくはアルキル基である。
一般式(b3-1)中、pは、POの平均付加モル数であり、皮脂洗浄性・泥洗浄性の観点から、0.5以上、好ましくは1以上、更に好ましくは2以上、そして、10以下、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、更に好ましくは4以下、より更に好ましくは3以下の数である。
一般式(b3-1)中、qは、EOの平均付加モル数であり、皮脂洗浄性・泥洗浄性の観点から、0.5以上、好ましくは1以上、更に好ましくは2以上、そして、10以下、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、更に好ましくは4以下、より更に好ましくは3以下の数である。
(b3)成分は、皮脂洗浄性・泥洗浄性の観点から、下記一般式(b3-2)で表される化合物(以下、(b3-2)成分ともいう。)が好ましい。
2b-O-(EO)-SOM (b3-2)
〔式中、R2bは炭素数10以上20以下の脂肪族炭化水素基であり、EOはエチレンオキシ基であり、rはEOの平均付加モル数であり、0.5以上5以下の数であり、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム又は有機アンモニウムである。〕
なお、本発明における(b3-2)成分の質量に関する規定は、ナトリウム塩として換算される。
一般式(b3-2)中、R2bは、皮脂洗浄性・泥洗浄性の観点から、炭素数10以上、好ましくは12以上、そして、20以下、好ましくは18以下、より好ましくは16以下、更に好ましくは14以下の脂肪族炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基、より好ましくはアルキル基である。
一般式(b3-2)中、rは、EOの平均付加モル数であり、皮脂洗浄性・泥洗浄性の観点から、0.5以上、好ましくは1以上、そして、5以下、好ましくは4以下、更に好ましくは3以下の数である。
(b4)成分の炭素数10以上20以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルベンゼンスルホン酸塩の、前記アルキル基又はアルケニル基の炭素数は、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは12以上、そして、好ましくは16以下、より好ましくは14以下である。
なお、本発明における(b4)成分の質量に関する規定は、ナトリウム塩として換算される。
(b)成分の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属(1/2原子)塩、アンモニウム塩又は有機アンモニウム塩が挙げられる。アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩が挙げられる。有機アンモニウム塩としては、炭素数1以上6以下のアルカノールアンモニウム塩が挙げられる。(b)成分の塩は、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、アルカリ金属塩、又は炭素数1以上6以下のアルカノールアンモニウム塩が好ましい。
なお、本発明における(b1)~(b4)成分以外の(b)成分の質量に関する規定は、ナトリウム塩として換算される。
<(c)成分>
本発明の(c)成分は、炭素数10以上20以下の脂肪酸又はその塩である。
(c)成分の脂肪酸の炭素数は、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは12以上、そして、好ましくは20以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは16以下である。
(c)成分は、飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸であり、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは飽和脂肪酸である。
(c)成分の脂肪酸の塩としては、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属(1/2原子)塩、アンモニウム塩又は有機アンモニウム塩が挙げられる。
なお、本発明における(c)成分の質量に関する規定は、酸型として換算される。
<組成等>
本発明の液体洗浄剤組成物は、(a)成分を、皮脂洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは2質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上、より更に好ましくは15質量%以上、より更に好ましくは20質量%以上、そして、泥洗浄性の観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下、より更に好ましくは28.5質量%以下含有する。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(b)成分を、泥洗浄性の観点から、好ましくは2質量%以上、より好ましくは4質量%以上、更に好ましくは6質量%以上、より更に好ましくは8質量%以上、そして、皮脂洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは28.5質量%以下、より更に好ましくは27.5質量%以下、より更に好ましくは25質量%以下、より更に好ましくは20質量%以下含有する。
本発明の液体洗浄剤組成物において、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量との質量比(a)/(b)は、皮脂洗浄性・抑泡性の観点から、0.1以上、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.25以上、更に好ましくは0.5以上、そして、泥洗浄性の観点から、10以下、好ましくは7以下、より好ましくは5以下である。本発明の液体洗浄剤組成物において、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量との質量比(a)/(b)は、好ましくは0.5以上10以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物において、(b)成分として(b1)成分を含有する場合、(a)成分の含有量と(b1)成分の含有量との質量比(a)/(b1)は、皮脂洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.25以上、より更に好ましくは0.5以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは7以下、更に好ましくは5以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物において、(b)成分として(b1)成分と(b3-1)成分を含有する場合、(b1)成分の含有量と(b3-1)成分の含有量との質量比(b1)/(b3-1)は、皮脂洗浄性・泥洗浄性の観点から、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上、更に好ましくは1.25以上、そして、抑泡性の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは7以下、より更に好ましくは4以下、より更に好ましくは2以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(c)成分を、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは7質量%以下含有する。
本発明の液体洗浄剤組成物において、(a)成分の含有量と(c)成分の含有量との質量比(a)/(c)は、皮脂洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上、更に好ましくは2.5以上、より更に好ましくは3以上、より更に好ましくは3.5以上、そして、泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは15以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは7.5以下、より更に好ましくは5.5以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物において、(c)成分として、炭素数14以上16以下の脂肪酸又はその塩を含有する場合、(c)成分中、炭素数14以上16以下の脂肪酸又はその塩の含有量は、抑泡性の観点から、好ましくは20質量%以上、より好ましくは25質量%以上、更に好ましくは30質量%以上、より更に好ましくは35質量%以上、より更に好ましくは40質量以上、そして、100質量%以下、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物において、(c)成分として、炭素数12の脂肪酸又はその塩と、炭素数14の脂肪酸又はその塩を含有する場合、(c)成分中、炭素数12の脂肪酸又はその塩(C12脂肪酸)の含有量と炭素数14の脂肪酸又はその塩(C14脂肪酸)の含有量との質量比(C12脂肪酸/C14脂肪酸)は、抑泡性の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは3以下、より更に好ましくは2.5以下、より更に好ましくは2以下、より更に好ましくは1.5以下、そして、0以上である。
本発明の液体洗浄剤組成物において、(c)成分として、炭素数14の脂肪酸又はその塩と、炭素数16の脂肪酸又はその塩を含有する場合、(c)成分中、炭素数14の脂肪酸又はその塩(C14脂肪酸)の含有量と炭素数16の脂肪酸又はその塩(C16脂肪酸)の含有量との質量比(C14脂肪酸/C16脂肪酸)は、皮脂洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは6以下、より更に好ましくは5以下、より更に好ましくは2.5以下、より更に好ましくは1.5以下、そして、0以上である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、更に(d)成分として、水酸基を有する有機溶剤を含有することができる。
(d)成分の具体例は、下記の(d1)~(d5)の化合物を挙げることができる。
(d1)エタノール、イソプロパノール等の炭素数2以上4以下の1価のアルコール
(d2)エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン等の炭素数2以上8以下の2価以上6価以下の多価アルコール
(d3)ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等の炭素数4以上12以下のグリコールエーテル
(d4)ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、1-メトキシ-2-プロパノール、1-エトキシ-2-プロパノール、1-メチルグリセリルエーテル、2-メチルグリセリルエーテル、1,3-ジメチルグリセリルエーテル、1-エチルグリセリルエーテル、1,3-ジエチルグリセリルエーテル、1-ペンチルグリセリルエーテル、2-ペンチルグリセリルエーテル、1-オクチルグリセリルエーテル、2-エチルヘキシルグリセリルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等の2価以上4価以下の多価アルコールのアルキル(炭素数1以上10以下)エーテル
(d5)フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、平均分子量約480のポリエチレングリコールモノフェニルエーテル、2-ベンジルオキシエタノール、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル等のグリコールの芳香族エーテル
(d)成分は、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくはフェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びブチレングリコールから選ばれる1種以上であり、より好ましくはフェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコール、及びプロピレングリコールから選ばれる1種以上である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(d)成分を、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは4質量%以上、より更に好ましくは6質量%以上、そして、好ましくは25質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは8質量%以下含有する。
本発明の液体洗浄剤組成物は、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、更に(e)成分として、pH調整剤を含有することができる。
pH調整剤としては、
(1)塩酸や硫酸などの無機酸、クメンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、(o-、m-、p-)キシレンスルホン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、マロン酸、マレイン酸などの有機酸などの酸剤、及び
(2)水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、アンモニアやその誘導体、モノエタノールアミンやジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン塩など、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ剤
から選ばれる化合物が挙げられる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(e)成分を、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、より更に好ましくは4質量%以上、そして、好ましくは9質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは7質量%以下含有する。
本発明の液体洗浄剤組成物の残部は水である。水は一般に液体洗浄剤に使用されている水を用いるが、脱イオン水(イオン交換水)や次亜塩素酸ソーダをイオン交換水に対して1mg/kg以上5mg/kg以下、添加した水を使用することが出来る。また、蒸留水、水道水も使用できる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、水を、好ましくは5質量%以上、より好ましくは7質量%以上、更に好ましくは10質量%以上、そして、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは50質量%以下含有する。
前記成分の他に、本発明の液体洗浄剤組成物には、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、下記(f1)~(f8)成分を配合してもよい。
(f1)ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、カルボキシメチルセルロースなどの再汚染防止剤及び分散剤
(f2)過酸化水素、過炭酸ナトリウム又は過硼酸ナトリウム等の漂白剤
(f3)テトラアセチルエチレンジアミン、特開平6-316700号の一般式(I-2)~(I-7)で表される漂白活性化剤等の漂白活性化剤
(f4)セルラーゼ、アミラーゼ、ペクチナーゼ、プロテアーゼ及びリパーゼから選ばれる1種以上の酵素
(f5)蛍光染料、例えばチノパールCBS(商品名、チバスペシャリティケミカルズ製)やホワイテックスSA(商品名、住友化学社製)として市販されている蛍光染料
(f6)ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウム等の酸化防止剤
(f7)色素、香料、ダイクロサン等の抗菌防腐剤、シリコーン等の消泡剤
(f8)(a)成分、(b)成分以外の界面活性剤
本発明の液体洗浄剤組成物の25℃におけるpHは、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは5以上、より好ましくは6以上、更に好ましくは7以上、そして、好ましくは9以下、より好ましくは8.7以下、更に好ましくは8.3以下である。pHは、下記に記載のpHの測定法に従って測定する。
[pHの測定法]
pHメーター(HORIBA製 pH/イオンメーター D-74)にpH測定用複合電極(HORIBA製 9615S計量法型式JF15)を接続し、電源を投入する。pH電極内部液としては、飽和塩化カリウム水溶液(3.33モル/L)を使用する。次に、pH4.01標準液(フタル酸塩標準液)、pH6.86(中性リン酸塩標準液)、pH9.18標準液(ホウ酸塩標準液)をそれぞれ100mLビーカーに充填し、25℃の恒温槽に30分間浸漬する。恒温に調整された標準液にpH測定用電極を3分間浸し、pH6.86→pH9.18→pH4.01の順に校正操作を行う。測定対象となるサンプルを25℃に調整し、前記のpHメーターの電極をサンプルに浸漬し2分後のpHを測定する。
本発明の液体洗浄剤組成物は、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、繊維製品用として好適に用いることができる。
本発明の液体洗浄剤組成物で洗浄する繊維は、疎水性繊維、親水性繊維のいずれでも良い。疎水性繊維としては、例えば、タンパク質系繊維(牛乳タンパクガゼイン繊維、プロミックスなど)、ポリアミド系繊維(ナイロンなど)、ポリエステル系繊維(ポリエステルなど)、ポリアクリロニトリル系繊維(アクリルなど)、ポリビニルアルコール系繊維(ビニロンなど)、ポリ塩化ビニル系繊維(ポリ塩化ビニルなど)、ポリ塩化ビニリデン系繊維(ビニリデンなど)、ポリオレフィン系繊維(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリウレタン系繊維(ポリウレタンなど)、ポリ塩化ビニル/ポリビニルアルコール共重合系繊維(ポリクレラールなど)、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維(ベンゾエートなど)、ポリフルオロエチレン系繊維(ポリテトラフルオロエチレンなど)、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、シリコーンカーバイト繊維、岩石繊維(ロックファイバー)、鉱滓繊維(スラッグファイバー)、金属繊維(金糸、銀糸、スチール繊維)等が例示される。親水性繊維としては、例えば、種子毛繊維(綿、もめん、カポックなど)、靭皮繊維(麻、亜麻、苧麻、大麻、黄麻など)、葉脈繊維(マニラ麻、サイザル麻など)、やし繊維、いぐさ、わら、獣毛繊維(羊毛、モヘア、カシミヤ、らくだ毛、アルパカ、ビキュナ、アンゴラなど)、絹繊維(家蚕絹、野蚕絹)、羽毛、セルロース系繊維(レーヨン、ポリノジック、キュプラ、アセテートなど)等が例示される。
繊維製品としては、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、前記の疎水性繊維や親水性繊維を用いた織物、編物、不織布等の布帛及びそれを用いて得られたアンダーシャツ、Tシャツ、ワイシャツ、ブラウス、スラックス、帽子、ハンカチ、タオル、ニット、靴下、下着、タイツ、マスク等の製品が挙げられる。
[繊維製品の洗浄方法]
本発明は、本発明の液体洗浄剤組成物及び水を混合して得た洗浄液(以下、本発明の洗浄液ともいう)で繊維製品を洗浄し、その後該繊維製品を水ですすぐ、繊維製品の洗浄方法を提供する。
本発明の繊維製品の洗浄方法には、本発明の液体洗浄剤組成物で述べた事項を適宜適用することができる。
本発明の繊維製品の洗浄方法において、洗浄液中の(a)成分の含有量と(b)成分の含有量との質量比(a)/(b)、(a)成分の含有量と(b1)成分の含有量との質量比(a)/(b1)、(b1)成分の含有量と(b3-1)成分の含有量との質量比(b1)/(b3-1)、(a)成分の含有量と(c)成分の含有量との質量比(a)/(c)、(c)成分中の炭素数14以上16以下の脂肪酸又はその塩の含有量、質量比(C12脂肪酸/C14脂肪酸)、質量比(C14脂肪酸/C16脂肪酸)の範囲は、本発明の液体洗浄剤組成物で記載した範囲と同じである。
本発明の繊維製品の洗浄方法に使用する水は、硬度を有する水が好ましい。水の硬度は、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、ドイツ硬度で、好ましくは1°dH以上、より好ましくは2°dH以上、更に好ましくは3.5°dH以上、より更に好ましくは5°dH以上、より更に好ましくは7°dH以上、そして、好ましくは20°dH以下、より好ましくは18°dH以下、更に好ましくは15°dH以下である。
ここで、本明細書におけるドイツ硬度(°dH)とは、水中におけるカルシウム及びマグネシウムの濃度を、CaCO3 換算濃度で1mg/L(ppm)=約0.056°dH(1°dH=17.8ppm)で表したものを指す。このドイツ硬度のためのカルシウム及びマグネシウムの濃度は、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を使用したキレート滴定法で求められる。
本明細書における水のドイツ硬度の具体的な測定方法を下記に示す。
<水のドイツ硬度の測定方法>
〔試薬〕
・0.01mol/l EDTA・2Na溶液:エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの0.01mol/l水溶液(滴定用溶液、0.01 M EDTA-Na2、シグマアルドリッチ(SIGMA-ALDRICH)社製)
・Universal BT指示薬(製品名:Universal BT(株)同仁化学研究所製)
・硬度測定用アンモニア緩衝液(塩化アンモニウム67.5gを28w/v%アンモニア水570mlに溶解し、イオン交換水で全量を1000mlとした溶液)
〔硬度の測定〕
(1)試料となる水20mlをホールピペットでコニカルビーカーに採取する。
(2)硬度測定用アンモニア緩衝液2ml添加する。
(3)Universal BT指示薬を0.5ml添加する。添加後の溶液が赤紫色であることを確認する。
(4)コニカルビーカーをよく振り混ぜながら、ビュレットから0.01mol/l EDTA・2Na溶液を滴下し、試料となる水が青色に変色した時点を滴定の終点とする。
(5)全硬度は下記の算出式で求める。
硬度(°dH)=T×0.01×F×56.0774×100/A
T:0.01mol/l EDTA・2Na溶液の滴定量(mL)
A:サンプル容量(20mL、試料となる水の容量)
F:0.01mol/l EDTA・2Na溶液のファクター
本発明の洗浄液で繊維製品を洗浄する方法は、特に制限されるものではないが、例えば、本発明の洗浄液に対象繊維製品を浸漬させる方法を挙げることができる。ここで、浸漬とは、本発明の洗浄液に、当該繊維が浸される状態をいう。浸漬処理により繊維製品を洗浄する場合、撹拌を行って繊維製品を洗浄してもよい。
本発明の繊維製品の洗浄方法では、洗浄液を含んだ繊維製品を手洗いすることができる。手洗いの方法としては、繊維製品を手でもみ洗いする方法、繊維製品を押し洗いする方法、繊維製品同士を手で擦り合わせる方法などが挙げられる。手洗いの場合、本発明の液体洗浄剤組成物は、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、水1Lに対して、好ましくは1.0g以上、より好ましくは1.5g以上、更に好ましくは2.0g以上、そして、好ましくは10g以下、より好ましくは7g以下、更に好ましくは5g以下の濃度で用いられる。
本発明の繊維製品の洗浄方法では、繊維製品を洗濯機で洗浄することができる。
洗濯機での洗浄の場合、本発明の液体洗浄剤組成物は、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、水1Lに対して、好ましくは0.2g以上、より好ましくは0.5g以上、更に好ましくは1.0g以上、そして、好ましくは8g以下、より好ましくは5g以下、更に好ましくは3g以下の濃度で用いられる。
洗濯機としては、例えば、縦型洗濯機、二層式洗濯機、ドラム式洗濯機、パルセータ式洗濯機、アジテータ式洗濯機、小型洗濯機などが挙げられる。これらの洗濯機は、それぞれ家庭用として市販されているものを使用することができる。
本発明の洗浄液は、各成分の含有量がこの範囲となるように本発明の液体洗浄剤組成物を水で希釈して調製することが好ましい。具体的な希釈倍率としては、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは500倍以上、より好ましくは750倍以上、そして、好ましくは5000倍以下、より好ましくは3000倍以下であってよい。
本発明の洗浄液は、(a)成分を、皮脂洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは0.0005質量%以上、より好ましくは0.0015質量%以上、更に好ましくは0.003質量%以上、より更に好ましくは0.005質量%以上、そして、泥洗浄性の観点から、好ましくは0.2質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下、更に好ましくは0.075質量%以下、より更に好ましくは0.05質量%以下含有する。
本発明の洗浄液は、(b)成分を、泥洗浄性の観点から、好ましくは0.0005質量%以上、より好ましくは0.0015質量%以上、更に好ましくは0.0025質量%以上、そして、皮脂洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは0.2質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下、更に好ましくは0.075質量%以下、より更に好ましくは0.05質量%以下、より更に好ましくは0.04質量%以下、より更に好ましくは0.03質量%以下、より更に好ましくは0.02質量%以下含有する。
本発明の洗浄液は、(c)成分を、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.0003質量%以上、更に好ましくは0.0005質量%以上、そして、好ましくは0.015質量%以下、より好ましくは0.01質量%以下、更に好ましくは0.0075質量%以下含有する。
本発明の洗浄液は、(d)成分を含有する場合、(d)成分を、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは0.00015質量%以上、より好ましくは0.0005質量%以上、更に好ましくは0.001質量%以上、そして、好ましくは0.05質量%以下、より好ましくは0.025質量%以下、更に好ましくは0.01質量%以下含有する。
本発明の洗浄液は、(e)成分を含有する場合、(e)成分を、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.0003質量%以上、更に好ましくは0.0005質量%以上、そして、好ましくは0.01質量%以下、より好ましくは0.0075質量%以下、更に好ましくは0.005質量%以下含有する。
洗浄液の温度は、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは0℃以上、より好ましくは3℃以上、更に好ましくは5℃以上、そして、好ましくは40℃以下、より好ましくは35℃以下である。
洗浄時間は、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは2分以上、より好ましくは3以上、そして、好ましくは60分以下、より好ましくは45分以下である。
洗浄液のpHは、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは6以上、より好ましくは7以上、更に好ましくは7.5以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは9.5以下、更に好ましくは9以下である。洗浄液のpHも本発明の液体洗浄剤組成物のpHと同様に測定できる。洗浄液は、25℃におけるpHが前記範囲であってよい。
繊維製品の質量(kg)と洗浄液の量(リットル)の比で表される浴比の値、すなわち洗浄液の量(リットル)/繊維製品の質量(kg)(以下、この比を浴比とする場合もある)の値は、皮脂洗浄性・泥洗浄性・抑泡性の観点から、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは4以上、より更に好ましくは5以上、そして、好ましくは40以下、より好ましくは30以下、更に好ましくは20以下である。
本発明の繊維製品の洗浄方法が対象とする、繊維、及び繊維製品は、本発明の液体洗浄剤組成物で記載したものと同じである。
本発明の繊維製品の洗浄方法では、前記の繊維製品の洗浄において、本発明の洗浄液で繊維製品を洗った後に、すすぎを行うこともできる。本発明において、すすぎとは、洗浄液を含んだ繊維製品を新しい水と接触することで、繊維製品に含まれる洗浄液と共にキャリーオーバーされる本発明の成分の量を減少させる工程を言う。なお、すすぎで用いる水の温度や量は、本発明の洗浄操作で用いた水と、同じでも異なっていてもよい。すすぎは、複数回行うことができる。
すすぎ水の温度は、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上、そして、好ましくは40℃以下、より好ましくは30℃以下である。
また、この方法では、処理時間は、好ましくは1分以上、より好ましくは2分以上、そして、好ましくは30分以下、より好ましくは20分以下、更に好ましくは15分以下である。
本発明の繊維製品の洗浄方法で処理された繊維製品は、脱水し、自然乾燥あるいは加熱乾燥機により乾燥させる。乾燥後の繊維製品は、より仕上がりを重視する場合にはアイロンをかけても差し支えない。
<配合成分>
実施例及び比較例では、以下の成分を用いた。
<(a)成分>
・C12/14PO2EO10:ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエチレン(10)アルキルエーテル(一般式(1a)中、R1aが炭素数12と14のアルキル基(質量比C12/C14=7/3)、nが2、mが10の化合物)
・C12/14PO4EO10:ポリオキシプロピレン(4)ポリオキシエチレン(10)アルキルエーテル(一般式(1a)中、R1aが炭素数12と14のアルキル基(質量比C12/C14=7/3)、nが4、mが10の化合物)
・C12/14PO8EO10:ポリオキシプロピレン(8)ポリオキシエチレン(10)アルキルエーテル(一般式(1a)中、R1aが炭素数12と14のアルキル基(質量比C12/C14=7/3)、nが8、mが10の化合物)
・C12/14PO2EO18:ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエチレン(18)アルキルエーテル(一般式(1a)中、R1aが炭素数12と14のアルキル基(質量比C12/C14=7/3)、nが2、mが18の化合物)
・C12/14PO3.7EO16.5:ポリオキシプロピレン(3.7)ポリオキシエチレン(16.5)アルキルエーテル(一般式(1a)中、R1aが炭素数12と14のアルキル基(質量比C12/C14=7/3)、nが3.7、mが16.5の化合物)
・C12/14PO8EO18:ポリオキシプロピレン(8)ポリオキシエチレン(18)アルキルエーテル(一般式(1a)中、R1aが炭素数12と14のアルキル基(質量比C12/C14=7/3)、nが8、mが18の化合物)
・C12/14PO2.5EO10:ポリオキシプロピレン(2.5)ポリオキシエチレン(20)アルキルエーテル(一般式(1a)中、R1aが炭素数12と14のアルキル基(質量比C12/C14=7/3)、nが2.5、mが20の化合物)
・C12/14PO0.5EO10:ポリオキシプロピレン(0.5)ポリオキシエチレン(10)アルキルエーテル(一般式(1a)中、R1aが炭素数12と14のアルキル基(質量比C12/C14=7/3)、nが0.5、mが10の化合物)
<(a’)成分((a)成分の比較成分)>
・C12/14PO2:ポリオキシプロピレン(2)アルキルエーテル(一般式(1a)中、R1aが炭素数12と14のアルキル基(質量比C12/C14=7/3)、nが2、mが0の化合物)
・C12/14PO2.5EO1:ポリオキシプロピレン(2.5)ポリオキシエチレン(1)アルキルエーテル(一般式(1a)中、R1aが炭素数12と14のアルキル基(質量比C12/C14=7/3)、nが2.5、mが1の化合物)
・C12EO10:ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテル(一般式(1a)中、R1aが炭素数12のアルキル基、nが0、mが10の化合物)
<(b)成分>
・C16IOS:炭素数16の内部オレフィンスルホン酸カリウム塩、(b1)成分
C16IOSは、炭素数16の内部オレフィンを用いて、特開2014-76988号の製造例に記載の方法を参考にして得た。得られたC16IOSの内部オレフィンスルホン酸カリウム塩中のオレフィン体(オレフィンスルホン酸カリウム)/ヒドロキシ体(ヒドロキシアルカンスルホン酸カリウム)の質量比は17/83である。C16IOS中のヒドロキシ体のスルホン酸基の位置分布の質量割合は、1位/2位/3位/4位/5位/6~9位=2.3%/23.6%/18.9%/17.5%/13.7%/11.2%/6.4%/6.4%/0%(合計100質量%)であった。また、(IO-1S)/(IO-2S)≒1.6(質量比)である。
内部オレフィンスルホン酸塩におけるスルホン酸基の位置分布の質量割合は、高速液体クロマトグラフィー/質量分析計(HPLC-MS)により測定した。具体的には、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によりスルホン酸基が結合しているヒドロキシ体を分離し、それぞれを質量分析計(MS)にかけることで同定した。結果、そのHPLC-MSピーク面積から各々の割合を求めた。本明細書においては、ピーク面積から求めた各々の割合を質量割合として算出した。
尚、測定に使用した装置及び条件は次の通りであった。HPLC装置「LC-20ASXR」((株)島津製作所製)、カラム「ODS Hypersil(登録商標)」(4.6×250mm、粒子サイズ:3μm、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)、サンプル調製(メタノールで1000倍希釈)、溶離液A(10mM酢酸アンモニウム添加水)、溶離液B(10mM酢酸アンモニウム添加 メタクリロニトリル/水=95/5(v/v)溶液)、グラジェント(0分(A/B=60/40)→15.1~20分(30/70)→20.1~30分(60/40)、MS装置「LCMS-2020」((株)島津製作所製)、ESI検出(陰イオン検出m/z:321.10(炭素数16の(b1)成分)、カラム温度(40℃)、流速(0.5mL/min)、インジェクション容量(5μL)
内部オレフィンスルホン酸塩のヒドロキシ体/オレフィン体の質量比は、HPLC-MSにより測定した。具体的には、HPLCによりヒドロキシ体とオレフィン体を分離し、それぞれをMSにかけることで同定した。結果、そのHPLC-MSピーク面積から各々の割合を求めた。
尚、測定に使用した装置および条件は次の通りであった。HPLC装置(商品名:アジレントテクノロジー1100、アジレントテクノロジー社製)、カラム(商品名:L-columnODS4.6×150mm、一般財団法人化学物質評価研究機構製)、サンプル調製(メタノールで1000倍希釈)、溶離液A(10mM酢酸アンモニウム添加水)、溶離液B(10mM酢酸アンモニウム添加メタノール)、グラジェント(0分(A/B=30/70%)→10分(30/70%)→55分(0/100%)→65分(0/100%)→66分(30/70%)→75分(30/70%))、MS装置(商品名:アジレントテクノロジー1100MS SL(G1946D)),MS検出(陰イオン検出 m/z60-1600、UV240nm)
また、炭素数の脂肪族炭化水素基を有するα-オレフィンスルホ酸塩を規定量外部標準としてC16IOSに添加し、α-オレフィンスルホン酸塩のピーク面積と、C16IOSのピーク面積を対比してC16IOSの質量を算出した。C16IOSの分子量からC16IOSのモル数を算出した。C16IOSの分子量は酸型で算出した。内部オレィンスルホン酸塩のオレフィン体の分子量は304.5、HAS体の分子量は322.6である。
・APES:ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸エステル塩(一般式(b3-1)中、R1bが炭素数12、14の直鎖1級アルキル基、PO、EOがこの順でブロック結合であり、pが2、qが2、Mがモノエタノールアンモニウムイオンの化合物)、(b3-1)成分
・LAS:アルキルベンゼンスルホン酸(ネオぺレックスG25、花王(株)製)、(b4)成分
・AES:ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(オキシエチレン基の平均付加モル数2)、(b3-2)成分
<(c)成分>
・C12脂肪酸:ラウリン酸、富士フイルム和光純薬(株)製、和光特級、042-23281
・C14脂肪酸:ミリスチン酸、富士フイルム和光純薬(株)製、和光特級、134-03435
・C16脂肪酸:パルミチン酸、富士フイルム和光純薬(株)製、試薬特級、165-00102
<(d)成分>
・PHG10:フェノキシエタノール、花王(株)製
・BDG:ジエチレングリコールモノブチルエーテル、花王(株)製
<(e)成分>
・CSA:クメンスルホン酸、花王(株)製
・MEA:モノエタノールアミン、花王(株)製
<液体洗浄剤組成物の調製>
200mL容量のガラス製ビーカーに長さ5cmのテフロン(登録商標)製スターラーピースを投入し質量を測定した。20℃のイオン交換水10g、(b)成分、(c)成分、(d)成分、さらに最終的なpHが8.0になるような所定量の(e)成分を投入しpHを調整後、40℃のウォーターバス内で、100r/minで5分撹拌した。次に25℃のウォーターバス内で、(a)成分又は(a’)成分を投入し、100r/minで20分間撹拌した。次に、内容物の質量が100gになるように、イオン交換水を入れ、再度100r/minで30秒間撹拌し、表1~3に記載の液体洗浄剤組成物を得た。
調製した液体洗浄剤組成物の25℃におけるpHを下記の方法により測定した。
[pHの測定法]
pHメーター(HORIBA製 pH/イオンメーター D-74)にpH測定用複合電極(HORIBA製 9615S計量法型式JF15)を接続し、電源を投入する。pH電極内部液としては、飽和塩化カリウム水溶液(3.33モル/L)を使用する。次に、pH4.01標準液(フタル酸塩標準液)、pH6.86(中性リン酸塩標準液)、pH9.18標準液(ホウ酸塩標準液)をそれぞれ100mLビーカーに充填し、25℃の恒温槽に30分間浸漬する。恒温に調整された標準液にpH測定用電極を3分間浸し、pH6.86→pH9.18→pH4.01の順に校正操作を行う。測定対象となるサンプルを25℃に調整し、前記のpHメーターの電極をサンプルに浸漬し2分後のpHを測定する。
[モデル皮脂人工汚染布の調製]
下記組成のモデル皮脂人工汚染液を布に付着させてモデル皮脂人工汚染布を調製した。モデル皮脂人工汚染液の布への付着は、グラビアロールコーターを用いて人工汚染液を布に印刷することで行った。モデル皮脂人工汚染液を布に付着させモデル皮脂人工汚染液を作製する工程は、グラビアロールのセル容量58cm/m、塗布速度1.0m/min、乾燥温度100℃、乾燥時間1minで行った。布は木綿2003(谷頭商店製)を使用した。
*モデル皮脂人工汚染液の組成:ラウリン酸0.4質量%、ミリスチン酸3.1質量%、ペンタデカン酸2.3質量%、パルミチン酸6.2質量%、ヘプタデカン酸0.4質量%、ステアリン酸1.6質量%、オレイン酸7.8質量%、トリオレイン13.0質量%、パルミチン酸n-ヘキサデシル2.2質量%、スクアレン6.5質量%、卵白レシチン液晶物1.9質量%、鹿沼赤土8.1質量%、カーボンブラック0.01質量%、水残部(合計100質量%)
[泥汚染布の調製]
泥汚染液を布に付着させて泥汚染布を調製した。泥汚染液は、鹿沼園芸土粉粉砕土を代替フロン系溶剤中に1L当たり120g分散させた泥汚染液に、木綿メリヤス布(谷頭商店製)を浸漬し、ブラッシング付着することで調製した。
[皮脂洗浄力、泥洗浄力の評価]
上記で作製したモデル皮脂人工汚染布(6cm×6cm)5枚もしくは泥汚染布(6cm×6cm)5枚を、ターゴトメーター(Ueshima, MS-8212)にて、85rpmで10分間洗浄した。洗浄における同浴には木綿メリヤス布(谷頭商店、6cm×6cm)を合計30g入れることで浴比を20に調整した。洗浄条件は、何れも、表1~3に記載の液体洗浄剤組成物の濃度が0.033質量%(3000倍希釈)になるように水(水は、イオン交換水、塩化カルシウム及び塩化マグネシウムを用いて、Ca/Mg=8/2(質量比)の比率で、下記の方法により測定したドイツ硬度が4°dHに調製し、水の温度は20℃に調整した。)を注入し、水温は20℃で洗浄を行った。洗浄液のpHを本発明の液体洗浄剤組成物のpHの測定法に従って測定した結果、pHは7.0であった。洗浄後、市水(20℃)で3分間すすいだ。その後二層式洗濯機を用いてすすぎ後の汚染布の脱水処理を1分間行った後、20℃、43%RHの条件下で12時間放置し乾燥させた。洗浄率(%)を下記の方法にて測定し、5枚の平均値を求めた。結果を表1~3に示した。なお、汚染前の原布、及び洗浄前後の550nmにおける反射率は、測色色差計(日本電色株式会社製、Z-300A)にて測定した。洗浄率は値が高い方が好ましい。
洗浄率(%)=100×[(洗浄後の反射率-洗浄前の反射率)/(原布の反射率-洗浄前の反射率)]
[水のドイツ硬度の測定方法]
〔試薬〕
・0.01mol/l EDTA・2Na溶液:エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの0.01mol/l水溶液(滴定用溶液、0.01 M EDTA-Na2、シグマアルドリッチ社(SIGMA-ALDRICH)製)
・Universal BT指示薬(製品名:Universal BT、(株)同仁化学研究所製)
・硬度測定用アンモニア緩衝液(塩化アンモニウム67.5gを28w/v%アンモニア水570mlに溶解し、イオン交換水で全量を1000mlとした溶液)
〔硬度の測定〕
(1)試料となる水20mlをホールピペットでコニカルビーカーに採取する。
(2)硬度測定用アンモニア緩衝液2ml添加する。
(3)Universal BT指示薬を0.5ml添加する。添加後の溶液が赤紫色であることを確認する。
(4)コニカルビーカーをよく振り混ぜながら、ビュレットから0.01mol/l EDTA・2Na溶液を滴下し、試料となる水が青色に変色した時点を滴定の終点とする。
(5)全硬度は下記の算出式で求める。
硬度(°dH)=T×0.01×F×56.0774×100/A
T:0.01mol/l EDTA・2Na溶液の滴定量(mL)
A:サンプル容量(20mL、試料となる水の容量)
F:0.01mol/l EDTA・2Na溶液のファクター
[泡立ち試験方法]
泡立ち試験に使用する水は、イオン交換水に塩化カルシウムと塩化マグネシウムを質量比で8:2の割合で投入し、前記の方法により測定したドイツ硬度を4°dHに調製した泡立ち試験用の水を用いた。表1~3に記載の液体洗浄剤組成物が、洗浄液中の濃度において0.133質量%(750倍希釈)となるように洗泡立ち試験用の水と混合し、泡立ち試験液を得た。No.8のスクリュー管に泡立ち試験液を50g入れた。振とう器(ヤマト科学(株)、型番:SA300)で300回/分、5分間、泡立ち試験液入りのスクリュー管を垂直往復振とう処理した。処理後、振とう機からスクリュー管を外した直後の泡立ち試験液の水面から泡の表面までの泡高さを測定した。泡高さは定規を用いて小数点第1位まで測定した。泡高さは値が低い方が好ましい。
Figure 2023065998000001
Figure 2023065998000002
Figure 2023065998000003

Claims (7)

  1. 下記(a)成分、(b)成分、(c)成分を含有し、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量との質量比(a)/(b)が0.1以上10以下である、液体洗浄剤組成物。
    (a)成分:下記一般式(1a)で表されるノニオン界面活性剤
    1a-O-(PO)-(EO)-H (1a)
    〔式中のR1aは炭素数10以上24以下の脂肪族炭化水素基であり、EOはエチレンオキシ基であり、POはプロピレンオキシ基であり、EOとPOはこの順でブロック結合をしており、nはPOの平均付加モル数であり、0.1以上20以下の数であり、mはEOの平均付加モル数であり、4以上25以下の数である。〕
    (b)成分:アニオン界面活性剤(但し、下記(c)成分は除く)
    (c)成分:炭素数10以上20以下の脂肪酸又はその塩
  2. (c)成分中、炭素数14以上16以下の脂肪酸又はその塩の含有量が30質量%以上である、請求項1に記載の液体洗浄剤組成物。
  3. (c)成分中、炭素数12の脂肪酸又はその塩(C12脂肪酸)の含有量と炭素数14の脂肪酸又はその塩(C14脂肪酸)の含有量との質量比(C12脂肪酸/C14脂肪酸)が3以下である、請求項1又は2に記載の液体洗浄剤組成物。
  4. (c)成分中、炭素数14の脂肪酸又はその塩(C14脂肪酸)の含有量と炭素数16の脂肪酸又はその塩(C16脂肪酸)の含有量との質量比(C14脂肪酸/C16脂肪酸)が10以下である、請求項1~3の何れか1項に記載の液体洗浄剤組成物。
  5. (b)成分が、(b1)炭素数14以上16以下の内部オレフィンスルホン酸塩、(b2)炭素数10以上20以下のアルキル基又はアルケニル基を有する硫酸エステル塩、(b3)炭素数10以上20以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、及び(b4)炭素数10以上20以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルベンゼンスルホン酸塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤である、請求項1~4の何れか1項に記載の液体洗浄剤組成物。
  6. 繊維製品用である、請求項1~5の何れか1項に記載の液体洗浄剤組成物。
  7. 請求項1~6の何れか1項に記載の液体洗浄剤組成物及び水を混合して得た洗浄液で繊維製品を洗浄し、その後該繊維製品を水ですすぐ、繊維製品の洗浄方法。
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