JP2023064616A - 粒子付着装置及びフィルタの製造方法 - Google Patents

粒子付着装置及びフィルタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フィルタ基材の種類や大きさに左右されずに、均一な厚みの捕集層を形成することが可能な粒子付着装置を提供する。【解決手段】ホルダー10と、チャンバー20と、ノズル30と、取込口40と、流れ制御部材50とを備える粒子付着装置100である。ホルダー10は、第1端面71a及び第2端面71bを有するフィルタ基材70を保持する。チャンバー20は、ホルダー10に連通し、フィルタ基材70の第1端面71aがチャンバー20内の空間に面するように配置される。ノズル30は、フィルタ基材70の第1端面71aに対向するチャンバー20の対向面21に配置され、粒子を含有するエアロゾルをフィルタ基材70の第1端面71aに向かって噴射可能である。取込口40は、チャンバー20の対向面21に設けられ、周囲ガスを取込み可能である。流れ制御部材50は、取込口40が設けられた対向面21上に配置され、周囲ガスの流れを制御可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、粒子付着装置、フィルタの製造方法及び柱状ハニカム構造フィルタに関する。
ディーゼルエンジン、ガソリンエンジンなどの内燃機関から排出される排ガス中にはススなどの粒子状物質(以下、PM:Particulate Matterと記す。)が含まれる。ススは人体に対し有害であり排出が規制されている。現在、排ガス規制に対応するために、通気性のある小細孔隔壁に排ガスを通過させ、ススなどのPMを濾過するDPF及びGPFに代表されるフィルタが幅広く用いられている。
PMを捕集するためのフィルタとしては、第1端面から第2端面まで延び、第1端面が開口して第2端面に目封止部を有する複数の第1セルと、第1端面から第2端面まで延び、第2端面が開口して第1端面に目封止部を有する複数の第2セルとを備え、第1セルと第2セルとが多孔質隔壁を挟んで交互に隣接配置されているウォールフロー式の柱状ハニカム構造フィルタが知られている。
近年、排ガス規制強化に伴い、より厳しいPMの排出基準(PN規制:Particle Matterの個数規制)が導入されており、フィルタにはPMの高捕集性能(PN高捕集効率)が要求されている。そこで、セルを形成する多孔質隔壁の表面にPMを捕集するための層(以下、「捕集層」という。)を形成することが知られている。
捕集層の形成装置としては、ハニカムフィルタの基材(以下、「ハニカム基材」と略す)を固定するためのワーク固定部と;ワーク固定部の一の側に配設され、加圧気体を用いて粉体(「粒子」ともいう)を気流(「流体」ともいう)に乗せて搬送する粉体搬送部と;粉体搬送部とワーク固定部との間に設けられた閉じていない空間であり、粉体搬送部から気流に乗って搬送された粉体を他の気体と更に混合してワーク固定部に固定されるハニカム基材へ導入する導入部と;ワーク固定部の他の側に配設され、吸引手段を用いて、ワーク固定部の他の側をワーク固定部の一の側に対して減圧にして、ワーク固定部に固定されるハニカム基材を通過した気体を吸引する吸引部とを有する装置が提案されている(特許文献1)。この装置によれば、吸引手段によってハニカム基材を通過した気体が吸引されるため、気流が整流される。この整流された気流に粉体を導入して固気二相流を形成することで、ハニカム基材に粉体を均一且つ安定に供給することが可能となるため、均一な厚さの捕集層を形成することができるとされている。
特許第5597148号公報
特許文献1に記載の装置は、主に、直径が小さい(例えば、直径が140mm未満の)ハニカム基材に捕集層を形成するのには適しているものの、直径が大きい(例えば、直径が180mm以上の)ハニカム基材に捕集層を形成すると、捕集層の厚みが不均一になり易い。具体的には、流体の流れ方向に直交するハニカム基材の断面において、ハニカム基材の中心部周辺には厚みが大きい捕集層が形成される一方で、ハニカム基材の外周部付近には厚みが小さい捕集層が形成され易い。この原因としては、流体の流れ方向に直交する断面において、粒子が外周部付近まで十分に拡散する前にハニカム基材に供給されてしまうためであると推察される。
なお、特許文献1は、ハニカム基材に捕集層を形成することを前提としているが、ハニカム基材以外のフィルタ基材についても、その大きさによっては均一な厚みの捕集層が形成され難いという同様の問題がある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、フィルタ基材の種類や大きさに左右されずに、均一な厚みの捕集層を形成することが可能な粒子付着装置及びフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、均一な厚みの捕集層を有する柱状ハニカム構造フィルタを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の問題を解決すべく粒子付着装置の構造について鋭意研究を行った結果、周囲ガスの流れを制御可能な流れ制御部材を特定の位置に設けることにより、チャンバー内の流体に旋回流を発生させて粒子の拡散を促進させ得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、流体が流入可能な第1端面及び前記流体が流出可能な第2端面を有するフィルタ基材を保持するためのホルダーと、
前記ホルダーに連通するチャンバーであって、前記フィルタ基材の前記第1端面が前記チャンバー内の空間に面するように配置されたチャンバーと、
前記フィルタ基材の前記第1端面に対向する前記チャンバーの対向面に配置され、粒子を含有するエアロゾルを前記フィルタ基材の前記第1端面に向かって噴射可能なノズルと、
前記チャンバーの前記対向面に設けられ、周囲ガスを取込み可能な取込口と、
前記取込口が設けられた前記対向面上に配置され、前記周囲ガスの流れを制御可能な流れ制御部材と
を備える粒子付着装置である。
また、本発明は、前記粒子付着装置を用いるフィルタの製造方法である。
さらに、本発明は、第1端面から第2端面まで延び、前記第1端面が開口して前記第2端面に目封止部を有する複数の第1セルと、前記第1端面から前記第2端面まで延び、前記第2端面が開口して前記第1端面に目封止部を有する複数の第2セルとを有し、前記第1セルと前記第2セルとが多孔質隔壁を挟んで交互に隣接配置されている柱状ハニカム基材と、
前記第1セル及び前記第2セルの少なくとも一方の表面に形成された捕集層と
を備え、
前記捕集層における厚みの差が15μm以下である、柱状ハニカム構造フィルタである。
本発明によれば、フィルタ基材の種類や大きさに左右されずに、均一な厚みの捕集層を形成することが可能な粒子付着装置及びフィルタの製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、均一な厚みの捕集層を有する柱状ハニカム構造フィルタを提供することができる。
本発明の実施形態に係る粒子付着装置の概略図である。 本発明の実施形態に係る粒子付着装置に用いられる柱状ハニカム基材の模式的な断面図である。 図2の柱状ハニカム基材の模式的な端面図である。 複数の羽根を有する部材の模式的な上面図である。 図4の部材の周方向の模式的な拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る別の粒子付着装置の概略図である。 エアロゾルジェネレータの具体例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る別の粒子付着装置の概略図である。 本発明の実施形態に係る柱状ハニカム構造フィルタの模式的な断面図である。 図9の柱状ハニカム構造フィルタの模式的な端面図である。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施形態に対し変更、改良などが適宜加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
(1)粒子付着装置
図1は、本発明の実施形態に係る粒子付着装置の概略図である。
図1に示されるように、粒子付着装置100は、ホルダー10と、チャンバー20と、ノズル30と、取込口40と、流れ制御部材50とを備える。ホルダー10は、流体が流入可能な第1端面71a及び流体が流出可能な第2端面71bを有するフィルタ基材70を保持する。チャンバー20は、ホルダー10に連通し、フィルタ基材70の第1端面71aがチャンバー20内の空間に面するように配置されている。ノズル30は、フィルタ基材70の第1端面71aに対向するチャンバー20の対向面21に配置され、粒子を含有するエアロゾルをフィルタ基材70の第1端面71aに向かって噴射可能である。取込口40は、チャンバー20の対向面21に設けられ、周囲ガスを取込み可能である。流れ制御部材50は、取込口40が設けられた対向面21上に配置され、周囲ガスの流れを制御可能である。このような構成とすることにより、流れ制御部材50において周囲ガスの流れを制御してチャンバー20内の流体に旋回流を発生させ、チャンバー20内の流体(エアロゾル)における粒子の拡散を促進させることができる。その結果、流体の流れ方向に直交する断面において、中心領域と外周領域との間における粒子の拡散量の差が小さくなるため、均一な厚みの捕集層を形成することができる。
以下、捕集層が形成されるフィルタ基材70、及び粒子付着装置100の各構成部材について詳細に説明する。
<フィルタ基材70>
フィルタ基材70としては、流体が流入可能な第1端面71a及び流体が流出可能な第2端面71bを有していれば特に限定されず、各種形状のものを用いることができる。例えば、フィルタ基材70は、ウォールフロー式の柱状ハニカム基材とすることができる。ウォールフロー式の柱状ハニカム基材を用いて作製される柱状ハニカム構造フィルタは、燃焼装置、典型的には車両に搭載されるエンジンからの排ガスラインに装着されるススなどのPMを捕集するDPF及びGPFとして使用可能である。
ここで、ウォールフロー式の柱状ハニカム基材の模式的な断面図(セルが延びる方向に平行な断面図)及び端面図(第1端面の端面図)を図2及び3に示す。
図2及び3に示されるように、柱状ハニカム基材72は、第1端面71aから第2端面71bまで延び、第1端面71aが開口して第2端面71bに目封止部73を有する複数の第1セル74と、第1端面71aから第2端面71bまで延び、第2端面71bが開口して第1端面71aに目封止部73を有する複数の第2セル75とを備えている。また、柱状ハニカム基材72は、第1セル74及び第2セル75の外側に外周壁76、第1セル74と第2セル75との間に多孔質隔壁77を更に備えている。第1セル74と第2セル75とが多孔質隔壁77を挟んで交互に隣接配置されることにより、第1端面71a及び第2端面71bはそれぞれハニカム状を呈している。
柱状ハニカム基材72の大きさは、特に限定されないが、第1セル74及び第2セル75が延びる方向に直交する断面において180mm以上の直径を有することができる。180mm以上の直径を有する柱状ハニカム基材72については、従来の捕集層の形成装置を用いて均一な厚みの捕集層を形成することが難しかったのに対し、本発明の実施形態に係る粒子付着装置100を用いることにより、均一な厚みの捕集層を形成することが可能となる。
ここで、本明細書において「直径」とは、柱状ハニカム基材72の上記断面が円状でない場合は円相当径のことを意味する。
柱状ハニカム基材72を構成する材料としては、特に限定されないが、セラミックスを挙げることができる。セラミックスとしては、コージェライト、ムライト、リン酸ジルコニウム、チタン酸アルミニウム、炭化珪素、珪素-炭化珪素複合材(例:Si結合SiC)、コージェライト-炭化珪素複合体、ジルコニア、スピネル、インディアライト、サフィリン、コランダム、チタニア、窒化珪素などが挙げられる。これらのセラミックスは、単独又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
柱状ハニカム基材72の端面形状は、特に限定されないが、例えば、円形、楕円形、レーストラック形及び長円形などのラウンド形状、三角形、四角形などの多角形とすることができる。なお、図示した柱状ハニカム基材72は、端面形状が円形状である場合の例である。
セル(第1セル74及び第2セル75)が延びる方向に直交する断面におけるセルの形状は、特に限定されないが、四角形、六角形、八角形、又はこれらの組み合わせであることが好ましい。これらの中でも、四角形(特に、正方形)及び六角形が好ましい。セル形状をこのようにすることにより、柱状ハニカム構造フィルタに流体を流したときの圧力損失を小さくすることができる。
多孔質隔壁77の平均厚みの上限は、圧力損失を抑制するという観点から、好ましくは0.238mm以下、より好ましくは0.228mm以下、更に好ましくは0.220mm以下である。ただし、柱状ハニカム基材72の強度を確保するという観点からは、多孔質隔壁77の平均厚みの下限は、好ましくは0.194mm以上、より好ましくは0.204mm以上、更に好ましくは0.212mm以上である。
多孔質隔壁77の厚みは、セル(第1セル74、第2セル75)の延びる方向に直交する断面において、隣接するセルの重心同士を線分で結んだときに当該線分が隔壁を横切る長さを指す。多孔質隔壁77の平均厚みは、全ての多孔質隔壁77の厚みの平均値を指す。
柱状ハニカム基材72のセル密度(単位断面積当たりのセルの数)は、特に限定されず、例えば6~2000セル/平方インチ(0.9~311セル/cm2)、好ましくは50~1000セル/平方インチ(7.8~155セル/cm2)、より好ましくは100~400セル/平方インチ(15.5~62.0セル/cm2)とすることができる。
柱状ハニカム基材72は、一体成形品として提供することができる。また、柱状ハニカム基材72は、それぞれが外周壁を有する複数の柱状ハニカムセグメントを、側面同士で接合して一体化したセグメント接合体として提供することもできる。柱状ハニカム基材72をセグメント接合体として提供することにより、耐熱衝撃性を高めることができる。
柱状ハニカム基材72は、当該技術分野において公知の方法を用いて製造することができる。柱状ハニカム基材72の製造方法について以下に例示的に説明する。
まず、セラミックス原料、分散媒、造孔材及びバインダーを含有する原料組成物を混練して坏土を形成した後、坏土を押出成形することにより所望の柱状ハニカム成形体に成形する。原料組成物中には分散剤などの添加剤を必要に応じて配合することができる。押出成形に際しては、所望の全体形状、セル形状、隔壁厚み、セル密度などを有する口金を用いることができる。
柱状ハニカム成形体を乾燥した後、柱状ハニカム成形体の両端面の所定位置に目封止部を形成した上で目封止部を乾燥し、目封止部を有する柱状ハニカム成形体を得る。この後、柱状ハニカム成形体に対して脱脂及び焼成を実施することで柱状ハニカム構造体(柱状ハニカム基材72)を得る。
セラミックス原料は、焼成後に残存し、セラミックスとして柱状ハニカム構造体の骨格を構成する部分の原料である。セラミックス原料としては、焼成後に上述したセラミックスを形成することが可能な原料を使用することができる。セラミックス原料は、例えば粉末の形態で提供することができる。セラミックス原料としては、コージェライト、ムライト、ジルコン、チタン酸アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、ジルコニア、スピネル、インディアライト、サフィリン、コランダム、チタニアなどのセラミックスを得ることが可能な原料が挙げられる。このような原料の具体例としては、限定的ではないが、シリカ、タルク、アルミナ、カオリン、蛇紋石、パイロフェライト、ブルーサイト、ベーマイト、ムライト、マグネサイト、水酸化アルミニウムなどが挙げられる。セラミックス原料は、単独又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
柱状ハニカム構造フィルタがDPF及びGPFなどに用いられる場合、セラミックスとしてコージェライトを好適に使用することができる。この場合、セラミックス原料としてはコージェライト化原料を使用することができる。コージェライト化原料とは、焼成によりコージェライトとなる原料である。コージェライト化原料は、アルミナ(Al23)(アルミナに変換される水酸化アルミニウムの分を含む):30~45質量%、マグネシア(MgO):11~17質量%及びシリカ(SiO2):42~57質量%の化学組成を有することが望ましい。
分散媒としては、水、又は水とアルコールなどの有機溶媒との混合溶媒などを挙げることができるが、特に水を好適に用いることができる。
造孔材としては、焼成後に気孔となるものであれば、特に限定されず、例えば、小麦粉、澱粉、発泡樹脂、吸水性樹脂、多孔質シリカ、炭素(例:グラファイト)、セラミックスバルーン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、アクリル、フェノールなどを挙げることができる。造孔材は、単独又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。造孔材の含有量は、焼成体の気孔率を高めるという観点からは、セラミックス原料100質量部に対して0.5質量部以上であることが好ましく、2質量部以上であることがより好ましく、3質量部以上であることが更により好ましい。造孔材の含有量は、焼成体の強度を確保するという観点からは、セラミックス原料100質量部に対して10質量部以下であることが好ましく、7質量部以下であることがより好ましく、4質量部以下であることが更により好ましい。
バインダーとしては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコールなどの有機バインダーを例示することができる。特に、バインダーとしてメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを併用することが好適である。また、バインダーの含有量は、ハニカム成形体の強度を高めるという観点から、セラミックス原料100質量部に対して4質量部以上であることが好ましく、5質量部以上であることがより好ましく、6質量部以上であることが更により好ましい。バインダーの含有量は、焼成工程での異常発熱によるキレ発生を抑制する観点から、セラミックス原料100質量部に対して9質量部以下であることが好ましく、8質量部以下であることがより好ましく、7質量部以下であることが更により好ましい。バインダーは、単独又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
分散剤としては、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸石鹸、ポリエーテルポリオールなどを用いることができる。分散剤は、単独又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。分散剤の含有量は、セラミックス原料100質量部に対して0~2質量部であることが好ましい。
柱状ハニカム成形体の端面を目封止する方法は、特に限定されるものではなく、公知の手法を採用することができる。目封止部73の材料については、特に制限はないが、強度や耐熱性の観点からセラミックスであることが好ましい。セラミックスとしては、コージェライト、ムライト、ジルコン、チタン酸アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、ジルコニア、スピネル、インディアライト、サフィリン、コランダム、及びチタニアからなる群から選ばれる少なくとも1種類を含有するセラミックス材料であることが好ましい。焼成時の膨張率を同じにでき、且つ耐久性の向上につながるため、目封止部73は柱状ハニカム成形体の本体部分と同じ材料組成とすることが更により好ましい。
ハニカム成形体を乾燥した後、脱脂及び焼成を実施することで柱状ハニカム構造体(柱状ハニカム基材72)を製造することができる。乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程の条件はハニカム成形体の材料組成に応じて公知の条件を採用すればよく、特段に説明を要しないが、具体的な条件の例を以下に挙げる。
乾燥工程においては、例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥などの従来公知の乾燥方法を用いることができる。これらの中でも、柱状ハニカム成形体全体を迅速且つ均一に乾燥することができる点で、熱風乾燥と、マイクロ波乾燥又は誘電乾燥とを組み合わせた乾燥方法が好ましい。
目封止部を形成する場合は、乾燥した柱状ハニカム成形体の両端面に目封止部を形成した上で目封止部を乾燥することが好ましい。目封止部は、第1端面から第2端面まで延び、第1端面が開口して第2端面に目封止部を有する複数の第1セルと、第1端面から第2端面まで延び、第2端面が開口して第1端面に目封止部を有する複数の第2セルとが、多孔質隔壁を挟んで交互に隣接配置されるように、所定位置に形成する。
次に脱脂工程について説明する。バインダーの燃焼温度は200℃程度、造孔材の燃焼温度は300~1000℃程度である。従って、脱脂工程は柱状ハニカム成形体を200~1000℃程度の範囲に加熱して実施すればよい。加熱時間は特に限定されないが、通常は10~100時間程度である。脱脂工程を経た後の柱状ハニカム成形体は仮焼体と称される。
焼成工程は、柱状ハニカム成形体の材料組成にもよるが、例えば仮焼体を1350~1600℃に加熱して、3~10時間保持することで行うことができる。このようにして、第1端面71aから第2端面71bまで延び、第1端面71aが開口して第2端面71bに目封止部73を有する複数の第1セル74と、第1端面71aから第2端面71bまで延び、第2端面71bが開口して第1端面71aに目封止部73を有する複数の第2セル75とを備え、第1セル74と第2セル75とが多孔質隔壁77を挟んで交互に隣接配置されている柱状ハニカム構造体(柱状ハニカム基材72)が作製される。
<ホルダー10>
ホルダー10は、フィルタ基材70を保持する部材である。ホルダー10は、フィルタ基材70の第1端面71aが露出した状態で、ノズル30に対向する位置で保持できるように構成される。1つの態様において、ホルダー10はフィルタ基材70(例えば、柱状ハニカム基材72の外周壁76)を把持するためのチャック機構11を有することができる。チャック機構11としては、特に限定されないが、バルーンチャックが例示的に挙げられる。ホルダー10は、フィルタ基材70を通過したエアロゾルが拡散せずに一方向に整流するための、ハウジング12を有する。
ホルダー10に用いられる材料としては、例えば、金属、セラミックスなどを用いることができる。金属としては、ステンレス鋼、チタン合金、銅合金、アルミ合金、真鍮などが挙げられる。耐久信頼性が高いという理由により、ホルダー10の材料はステンレス鋼であることが好ましい。
<チャンバー20>
チャンバー20は、円筒状又は角筒などの筒状の部材である。チャンバー20は、ホルダー10に連通しており、フィルタ基材70の第1端面71aがチャンバー20内の空間に面するように配置されている。
チャンバー20は、ホルダー10に接続される側壁22と、フィルタ基材70の第1端面71aに対向する面(対向面21)を有する。対向面21は、ノズル30の挿入口を有する。このような構成とすることにより、ノズル30から噴射されるエアロゾルをチャンバー20内に直接導入することができる。
チャンバー20に用いられる材料としては、例えば、金属、セラミックスなどを用いることができる。金属としては、ステンレス鋼、チタン合金、銅合金、アルミ合金、真鍮などが挙げられる。耐久信頼性が高いという理由により、チャンバー20の材料はステンレス鋼であることが好ましい。
チャンバー20の対向面21には、周囲ガスを取込み可能な取込口40が設けられる。周囲ガスを対向面21に設けられた取込口40から取込むことで、ノズル30から噴射されたエアロゾルの流れ方向と同じ方向に周囲ガスが流入するため、エアロゾルに対する外乱がなくなってエアロゾルを安定させることができる。
取込口40の形状は、特に限定されず、円形、楕円形、レーストラック形及び長円形などのラウンド形状、三角形、四角形などの多角形とすることができる。
取込口40の大きさ及び数は、対向面21の大きさに応じて適宜設定すればよく、特に限定されない。
対向面21としては、一つの態様において、パンチングプレート及び/又は不織布を使用することができる。また、対向面21の外面には、凝集した粉、フィルタ基材70の破片、塵などの取込みを抑制するためにフィルタを設置してもよい。
エアロゾルの流れ方向に直交するチャンバー20内の流路断面積が、フィルタ基材70の第1端面71aよりも大きい場合、流路断面積がフィルタ基材70の第1端面71aに向かって漸減するように、テーパー部23を側壁22の下流側に形成してもよい。テーパー部23の下流側端部の輪郭は、フィルタ基材70の第1端面71aの外周輪郭と合致させることが好ましい。このような構成とすることにより、粒子がフィルタ基材70の第1端面71aに供給され易くなる。
ノズル30の出口からフィルタ基材70の第1端面71aまでの距離は、フィルタ基材70の第1端面71aの面積に応じて設計するのが好ましい。具体的には、フィルタ基材70の第1端面71aの面積が大きくなるにつれて、ノズル30の出口からフィルタ基材70の第1端面71aまでの距離を長くすることが、エアロゾルの流れ方向に直交する方向にエアロゾルが均一に広がり易いという理由により好ましい。一つの態様において、ノズル30の出口からフィルタ基材70の第1端面71aまでの距離は、500mm~2000mmとすることができる。
<ノズル30>
ノズル30としては、粒子を含有するエアロゾルをフィルタ基材70の第1端面71aに向かって噴射可能であれば特に限定されない。
ノズル30は、フィルタ基材70の第1端面71aに対して直交する方向にエアロゾルが噴射される位置及び向きに設置することが好ましく、フィルタ基材70の第1端面71aの中心部に向かってエアロゾルが噴射される位置及び向きに設置することがより好ましい。
ノズル30は、一つの態様において、対向面21の中心部に設けられるとともに、取込口40がノズル30の周囲の対向面21に複数設けられていることが好ましい。このような構成とすることにより、チャンバー20内で周囲ガスと混合されたエアロゾルにおける粒子の拡散を促進させる効果を高めることができる。
<流れ制御部材50>
流れ制御部材50は、取込口40が設けられた対向面21(対向面21の内面)上に配置され、周囲ガスの流れを制御可能な部材である。
流れ制御部材50は、周囲ガスの流れを制御可能な構造を有していれば特に限定されないが、周囲ガスの流れを制御可能な複数の羽根51を有することが好ましい。
対向面21に対する複数の羽根51の傾斜角θは、特に限定されないが、好ましくは80°以下、より好ましくは70°以下、更に好ましくは60°以下である。このような傾斜角θに制御することにより、周囲ガスに旋回流を発生させ、ノズル30から噴射されたエアロゾルと効率良く混合することができるため、周囲ガスと混合されたエアロゾルにおける粒子の拡散を促進させることができる。一方、傾斜角θが小さくなりすぎると、粒子が羽根51に付着し易くなって原料ロスが増えることがある。そのため、傾斜角θは、好ましくは10°以上、より好ましくは15°以上、更に好ましくは30°以上である。
取込口40が設けられた対向面21上に複数の羽根51を設ける場合、複数の羽根51のみを設けてもよいが、設置の容易性の観点から、複数の羽根51を有する部材を設けてもよい。
ここで、複数の羽根51を有する部材の模式的な上面図を図4に示す。また、この部材の周方向の模式的な拡大断面図(対向面21も一緒に表す)を図5に示す。
図4及び5に示されるように、複数の羽根51を有する部材は、対向面21と平行な平面部52と、平面部52に設けられ且つ取込口40の少なくとも一部を露出させる複数の開口部53とを更に有し、複数の羽根51が、平面部52と開口部53との境界に設けられ且つ開口部53側に傾斜していることが好ましい。また、複数の羽根51は、開口部53の外縁形状と略同一の形状を有することが好ましい。このような形状の部材であれば、板状の部材に対し、開口部53及び複数の羽根51となる部分(平面部52と開口部53との境界は除く)に切込みを入れた後、切込みを入れた部分を押出すことによって容易に製造することができる。
複数の羽根51は、一つの態様において、対向面21の中心部から外周部に向かう径方向に2列以上設けることができる。このような構造とすることにより、周囲ガスに旋回流を発生させる効果を高めることができる。
流れ制御部材50に用いられる材料としては、例えば、金属、セラミックスなどを用いることができる。金属としては、ステンレス鋼、チタン合金、銅合金、アルミ合金、真鍮などが挙げられる。耐久信頼性が高いという理由により、流れ制御部材50の材料はステンレス鋼であることが好ましい。
本発明の実施形態に係る粒子付着装置100は、図6に示されるように、ノズル30に接続されたエアロゾルジェネレータ60を更に備えることができる。ノズル30とエアロゾルジェネレータ60との接続方法としては、特に限定されないが、例えば接続管61によって接続することができる。エアロゾルジェネレータ60を用いることにより、エアロゾルをノズル30に安定して供給することが可能となる。
エアロゾルジェネレータ60は、流体(駆動ガス)とともに粒子を噴射する装置である。エアロゾルジェネレータ60の種類は、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。例えば、高速の流体によって生じた負圧を利用して、粒子を吸引して流体とともに排出する機構を有するエアロゾルジェネレータ60を用いることができる。
流体(駆動ガス)としては、圧力調整した圧縮空気などの圧縮ガスを使用することでノズル30からのエアロゾルの噴射流量を制御可能である。また、駆動ガスとして、粒子の凝集を抑制するためにドライエアー(例えば、露点が10℃以下)を使用することが好ましい。
エアロゾルジェネレータ60は、粒子との接触による摩擦で磨耗するのを低減するために、粒子と接する面に、ダイヤモンド、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)、炭窒化珪素(SiCN)、炭化珪素(SiC)、窒化珪素(SiN)や超硬材料、又はこれらの合金や組合せからなる材料の層が形成されていることが好ましい。この層は、コーティング、メッキ、ライニングなどによって形成することができる。
ここで、エアロゾルジェネレータ60の具体例を図7に示す。
図7に示されるエアロゾルジェネレータ420は、
加圧された駆動ガスを流すための駆動ガス流路427と、
駆動ガス流路427の途中に設けられて駆動ガス流路427の外周側から駆動ガス流路427内に向かって粒子(例えば、セラミックス粒子422)を吸引可能な供給口427iと、
駆動ガス流路427の先端に取り付けられてエアロゾルを噴射可能なノズル421と、
セラミックス粒子422を吸引搬送するための流路423であって、供給口427iに連通する出口423eを備えた流路423と、
セラミックス粒子422を収容するとともに、吸引搬送するための流路423にセラミックス粒子422を供給するための収容部429と
を有する。
収容部429には、例えば漏斗を使用することができる。所定の粒度分布に調整されたセラミックス粒子422が収容部429内に収容されている。収容部429に収容されているセラミックス粒子422は、駆動ガス流路427からの吸引力を受けて、収容部429の底部に設けられた出口429eから流路423を通って出口423eまで搬送された後、供給口427iから駆動ガス流路427内に導入される。この際、収容部の入口429iから吸引される周囲ガス(典型的には空気)も、セラミックス粒子422とともに流路423を通って駆動ガス流路427内に導入される。出口423eと供給口427iは共通している。また、駆動ガス流路427を流れる駆動ガスの流れ方向に対して略垂直な方向からセラミックス粒子422が駆動ガス流路427内に導入される。
駆動ガス流路427内に供給されたセラミックス粒子422は、駆動ガス流路427を流れる駆動ガスと衝突し、解砕されながら混合されてエアロゾルとなり、ノズル421から噴射される。ノズル421は、柱状ハニカム構造体の入口側底面に対して垂直な方向にエアロゾルが噴射される位置及び向きに設置することが好ましい。より好ましくは、ノズル421は、入口側底面の中心部に向かって入口側底面に対して垂直な方向にエアロゾルが噴射される位置及び向きに設置される。
収容部429へのセラミックス粒子422の供給は、限定的ではないが、例えば、スクリューフィーダー及びベルトコンベヤーなどの粉体定量供給機4211を用いて実施するのが好ましい。粉体定量供給機4211から排出されるセラミックス粒子422は、重力によって収容部429内に落下させることができる。
好ましい態様において、駆動ガス流路427は、流路が絞られたベンチュリ部427vを途中に有し、供給口427iがベンチュリ部427vのうち最も流路が絞られた箇所よりも下流側に設けられている。駆動ガス流路427がベンチュリ部427vを有すると、ベンチュリ部427vを通過する駆動ガスの速度が上昇するので、ベンチュリ部427vの下流において供給されるセラミックス粒子422に対して、より高速の駆動ガスを衝突させることができるため、解砕力が向上する。駆動ガスによる解砕力を高めるため、供給口427iは、ベンチュリ部427vのうち最も流路が絞られた箇所の下流側であって当該箇所に隣接して設けることがより好ましい。当該構成は、例えば、駆動ガス流路427及び吸引搬送するための流路423の接続を、ベンチュリエジェクター4210を用いて行うことで実現できる。
ベンチュリ部427vを通過する直前の駆動ガスの流速の下限は、セラミックス粒子の解砕力を高めるという観点から、13m/s以上であることが好ましく、20m/s以上であることがより好ましく、26m/s以上であることが更により好ましい。ベンチュリ部427vを通過する直前の駆動ガスの流速の上限は特に設定されないが、通常は50m/s以下であり、典型的には40m/s以下である。
ベンチュリ部427vの流路断面積に対するベンチュリ部427vの直前における流路断面積の比の下限は、解砕力を高めるという観点で、8以上であることが好ましく、16以上であることがより好ましい。ベンチュリ部427vの流路断面積に対するベンチュリ部427vの直前における流路断面積の比の上限は、特に制限はないが、大きすぎるとベンチュリ部427vの圧損が大きくなることから、64以下であることが好ましく、32以下であることがより好ましい。ここで、ベンチュリ部427vの流路断面積は、ベンチュリ部427vにおいて最も流路の狭い箇所における流路断面積を意味する。また、ベンチュリ部427vの直前における流路断面積は、ベンチュリ部427vの上流側において流路が狭くなる直前の流路断面積を意味する。
ベンチュリエジェクター4210を用いると、例えば駆動ガスを駆動ガス流路427に流したときに、吸引搬送するための流路423に対して大きな吸引力を付与することができ、吸引搬送するための流路423がセラミックス粒子422によって詰まるのを防止することができる。ベンチュリエジェクター4210は、吸引搬送するための流路423がセラミックス粒子422によって詰まったときのセラミックス粒子422の除去手段としても有効である。
駆動ガスとしては、圧力調整した圧縮空気等の圧縮ガスを使用することでノズル421からのエアロゾルの噴射流量を制御可能である。駆動ガスとしては、セラミックス粒子の凝集を抑制するためにドライエアー(例えば、露点が10℃以下)を使用することが好ましい。
微細なセラミックス粒子422は凝集しやすいという性質がある。しかしながら、本実施形態に係るエアロゾルジェネレータ420を使用することで、凝集が抑制された狙い通りの粒度分布をもつセラミックス粒子422を噴射することが可能となる。
本発明の実施形態に係る粒子付着装置100は、図8に示されるように、フィルタ基材70の第2端面71bに吸引力を与えるためのブロア65を更に備えることができる。ブロア65は、ホルダー10に排気管66を介して接続することができる。ブロア65を用いることにより、ブロア65からの吸引力に応じてチャンバー20に流入する周囲ガスの流量を調整することが可能となる。
ブロア65は、排気機能を有する装置である。ブロア65の種類は、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。
なお、排気管66には、流量計(図示していない)を設置し、流量計で計測されるガス流量を監視するとともに、ガス流量に応じてブロア65の強弱を制御してもよい。
(2)フィルタの製造方法
本発明の実施形態に係るフィルタの製造方法は、粒子付着装置100を用いて行われる。粒子付着装置100は、流れ制御部材50によって周囲ガスの流れを制御してチャンバー20内の流体に旋回流を発生させることができるので、チャンバー20内の流体(エアロゾル)における粒子の拡散を促進させることができる。そのため、粒子付着装置100を用いることにより、均一な厚みの捕集層を備えるフィルタを製造することができる。
本発明の実施形態に係るフィルタの製造方法は、一つの態様において、フィルタ基材70をホルダー10に保持する工程(以下、「保持工程」という)と、チャンバー20の対向面21に設けられた取込口40から取込まれた周囲ガスの流れを流れ制御部材50で制御しつつノズル30からエアロゾルをフィルタ基材70の第1端面71aに向かって噴射し、フィルタ基材70に粒子を付着させる工程(以下、「粒子付着工程」という)とを含む。このような工程を実施することにより、粒子付着装置100の適切な制御が可能となるため、均一な厚みの捕集層を備えるフィルタを製造することができる。
保持工程では、フィルタ基材70の第1端面71aがチャンバー20内の空間に面するように配置して保持される。保持方法は、ホルダー10の種類に応じて適宜設定すればよく特に限定されない。
粒子付着工程では、流れ制御部材50によって周囲ガスの流れを制御してチャンバー20内の流体に旋回流を発生させることができるので、ノズル30からエアロゾルをフィルタ基材70の第1端面71aに向かって噴射すると、周囲ガスの旋回流によって粒子の拡散を促進させることができる。そのため、フィルタ基材70の第1端面71aに到達する前に、周囲ガスと混合されたエアロゾル中に粒子を均一に分散させることができる。その結果、チャンバー20内の空間に面したフィルタ基材70の第1端面71a全体に粒子が均一に供給され、均一な厚みの捕集層を形成することが可能となる。例えば、フィルタ基材70が柱状ハニカム基材72である場合、第1端面71aにおいて開口した第1セル74に粒子が吸い込まれ、第1セル74に吸い込まれた粒子は第1セル74の表面に付着して捕集層が形成される。
第1セル74の表面に付着させる粒子の膜厚安定性を高めるという観点から、粒子付着工程において、チャンバー20内を流れるエアロゾルの平均流速は0.5m/s~3.0m/sが好ましく、1.0~2.0m/sがより好ましい。
第1セル74の表面に付着させる粒子の膜厚安定性を高めるという観点から、粒子付着工程において、柱状ハニカム基材72内を流れるエアロゾルの平均流速の下限は0.5m/s以上であることが好ましく、1m/s以上であることがより好ましい。また、多孔質隔壁77の高気孔率を維持するために、柱状ハニカム基材72内を流れるエアロゾルの平均流速の上限は20m/s以下とすることが好ましく、15m/s以下とすることが好ましい。
粒子付着工程を継続すると、粒子の付着量の増加に伴い、フィルタ基材70の第1端面71aと第2端面71bとの間の圧力損失が上昇する。よって、粒子の付着量と圧力損失との関係を予め求めておくことで、圧力損失に基づいて粒子付着工程の終点を決定することができる。そこで、粒子付着装置100は、フィルタ基材70の第1端面71a及び第2端面71bの間の圧力損失を測定するために差圧計を設置し、当該差圧計の値に基づいて粒子付着工程の終点を決定してもよい。
フィルタ基材70が柱状ハニカム基材72である場合、粒子付着工程を実施すると、柱状ハニカム基材72の第1端面71aには粒子が付着しているので、スクレーバなどの治具で第1端面71aを均しながら粒子をバキュームなどで吸引除去することが好ましい。
エアロゾル中に含まれる粒子としては、特に限定されないが、セラミックス粒子であることが好ましい。
セラミックス粒子としては、多孔質隔壁77を構成する先述したセラミックスの粒子が使用される。例えば、コージェライト、炭化珪素(SiC)、タルク、マイカ、ムライト、セルベン、チタン酸アルミニウム、アルミナ、窒化珪素、サイアロン、リン酸ジルコニウム、ジルコニア、チタニア及びシリカから選択される1種類又は2種類以上を含有するセラミックス粒子を使用することができる。セラミックス粒子の主成分は炭化珪素、アルミナ、シリカ、コージェライト又はムライトであることが好ましい。セラミックス粒子の主成分とは、セラミックス粒子の50質量%以上を占める成分を指す。セラミックス粒子はSiCが50質量%以上を占めることが好ましく、70質量%以上を占めることがより好ましく、90質量%以上を占めることが更により好ましい。
粒子付着工程後、粒子を付着させたフィルタ基材70を最高温度1000℃以上で1時間以上、例えば1時間~6時間保持する条件、典型的には、最高温度1100℃~1400℃で1時間~6時間保持する条件で加熱処理することでフィルタが完成する。加熱処理は、例えば、電気炉又はガス炉内に、粒子を付着させたフィルタ基材70を載置することで実施することができる。加熱処理により、粒子同士が結合するとともに粒子がフィルタ基材70に焼き付き、捕集層が形成される。加熱処理を空気などの酸素含有条件下で実施すると、酸化膜が粒子表面に生成され粒子同士の結合が促進される。これにより、フィルタ基材70から剥離し難い捕集層が得られる。
(3)柱状ハニカム構造フィルタ
図9は、本発明の実施形態に係る柱状ハニカム構造フィルタの模式的な断面図(セルが延びる方向に平行な断面図)である。また、図10は、この柱状ハニカム構造フィルタの模式的な端面図(第1端面の端面図)である。
図9及び10に示されるように、本発明の実施形態に係る柱状ハニカム構造フィルタ200は、第1端面71aから第2端面71bまで延び、第1端面71aが開口して第2端面71bに目封止部73を有する複数の第1セル74と、第1端面71aから第2端面71bまで延び、第2端面71bが開口して第1端面71aに目封止部73を有する複数の第2セル75とを有し、第1セル74と第2セル75とが多孔質隔壁77を挟んで交互に隣接配置されている柱状ハニカム基材72と、第1セル74の表面に形成された捕集層80とを備えている。なお、図9及び10では、第1セル74の表面に捕集層80が形成された例を示しているが、捕集層80は、第2セル75の表面、又は第1セル74及び第2セル75の両方の表面に形成されていてもよい。
本発明の実施形態に係る柱状ハニカム構造フィルタ200は、捕集層80における厚みの差が15μm以下、好ましくは13μm以下である。この範囲内の差であれば、捕集層80が均一な厚みであるということができるため、粒子状物質(PM)の捕集効果を向上させることができる。
捕集層80の厚みは、第1セル74及び第2セル75が延びる方向に直交する柱状ハニカム構造フィルタ200の断面において、特に中心部と外周部との間で差が生じ易い。そのため、捕集層80における厚みの差は、当該断面において、中心部の厚みと外周部の厚みとの差を求めることによって算出することが好ましい。ここで、中心部とは、当該断面において、中心から径(中心から外周までの距離)の1/3までの距離にある部分のことを意味し、外周部とは、外周から径の1/3までの距離にある部分のことを意味する。
捕集層80の厚みは、株式会社キーエンス製の3次元測定機(型式VR-3200又はVR-5200)を用いて測定することができる。測定は、端面(第1端面71a,第2端面71b)からセル(第1セル74及び第2セル75)が延びる方向に25mmの位置で行えばよい。
本発明の実施形態に係る柱状ハニカム構造フィルタ200は、柱状ハニカム構造フィルタ200の第1端面71aにススなどの粒子状物質(PM)を含む排ガスが供給されると、排ガスが第1セル74に導入されて第1セル74内を下流に向かって進む。第1セル74は下流側の第2端面71bに目封止部73を有するため、排ガスは第1セル74と第2セル75を区画する、捕集層80が形成された多孔質隔壁77を透過して第2セル75に流入する。粒子状物質は、捕集層80が形成された多孔質隔壁77を通過できないため、第1セル74内に捕集されて堆積する。粒子状物質が除去された後、第2セル75に流入した清浄な排ガスは第2セル75内を下流に向かって進み、下流側の第2端面71bから流出される。
本発明の実施形態に係る柱状ハニカム構造フィルタ200は、第1セル74及び第2セル75が延びる方向に直交する断面において180mm以上の直径を有することが好ましい。従来の粒子付着装置では、180mm以上の直径を有する柱状ハニカム基材72に対して均一な厚みの捕集層80を形成することは難しいのに対し、本発明の実施形態に係る粒子付着装置100では、180mm以上の直径を有する柱状ハニカム基材72に対しても均一な厚みの捕集層80を形成することが可能である。
本発明の実施形態に係る柱状ハニカム構造フィルタ200は、フィルタ基材70として柱状ハニカム基材72を用い、上述のフィルタの製造方法にしたがって製造することができる。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(A)柱状ハニカム基材の製造
コージェライト化原料100質量部に、造孔材を3質量部、分散媒を55質量部、有機バインダーを6質量部、分散剤を1質量部それぞれ添加し、混合及び混練して坏土を調製した。コージェライト化原料としては、アルミナ、水酸化アルミニウム、カオリン、タルク及びシリカを使用した。分散媒としては水を使用し、造孔材としては吸水性ポリマーを使用し、有機バインダーとしてはヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用し、分散剤としては脂肪酸石鹸を使用した。
この坏土を押出成形機に投入し、所定形状の口金を介して押出成形することにより円柱状のハニカム成形体を得た。得られたハニカム成形体を誘電乾燥及び熱風乾燥した後、所定の寸法となるように両端面を切断してハニカム乾燥体を得た。
得られたハニカム乾燥体について、第1セル及び第2セルが交互に隣接配置するようにコージェライトを材料として目封止した後に、大気雰囲気下、約200℃で加熱脱脂し、更に大気雰囲気下、1420℃で5時間焼成し、柱状ハニカム基材を得た。
柱状ハニカム基材の仕様は以下の通りである。
全体形状:直径270mm×高さ300mmの円柱状
セルが延びる方向に直交する断面におけるセル形状:正方形
セル密度(単位断面積当たりのセルの数):200セル/平方インチ(31.1セル/cm2
多孔質隔壁の厚み:0.2mm(口金の仕様に基づく公称値)
(B)柱状ハニカム構造フィルタの製造
上記の柱状ハニカム基材に対して、図8に示す構成の粒子付着装置を用い、チャンバーの対向面に設けられた取込口から取込まれた周囲ガスの流れを流れ制御部材で制御しつつノズルからセラミックス粒子を含有するエアロゾルを柱状ハニカム基材の第1端面に向かって噴射し、柱状ハニカム基材の第1セルの表面にセラミックス粒子を付着させた。
粒子付着装置の仕様及び稼働条件は以下である。
<流れ制御部材>
構造:図4に示す構造の流れ制御部材(対向面の中心部から外周部に向かう径方向に2列の羽根が設けられている)
対向面に対する羽根の傾斜角θ:15~60°(各実施例における具体的な傾斜角θは表1に示す。なお、比較例1では、流れ制御部材を用いなかった。)
<チャンバー>
形状:円筒形
内径:300mm
長さ:850mm
周囲ガス:空気
対向面の構造:パンチングプレート
取込口へのフィルタ設置:有
ノズルの位置:対向面の中央部
ノズルの出口から柱状ハニカム基材の第1端面までの距離:850mm
<エアロゾルジェネレータ>
製品名:なし(自社製作)(図7に示す構造を有する)
種類:連続式エアロゾルジェネレータ
駆動ガス流路及び吸引搬送するための流路の接続方式:ベンチュリエジェクター
セラミックス粒子の供給口の設置個所:ベンチュリ部のうち最も流路が絞られた箇所の下流側であって当該箇所に隣接する位置
収容部へのセラミックス粒子の供給方法:スクリューフィーダー
収容部の種類:漏斗
収容部に収容するセラミックス粒子の種類:SiC粒子
セラミックス粒子の体積基準の粒度分布(レーザー回折・散乱法により測定):メジアン径(D50)=3μm、粒度が10μm以上のSiC粒子:≦20体積%
駆動ガス:圧縮ドライエアー(露点10℃以下)
吸引される周囲ガス:空気
吸引搬送するための流路を流れる周囲ガスの平均流量:40L/min
吸引される周囲ガスと合流する前の駆動ガス流路を流れる駆動ガスの平均流量:80L/min
ベンチュリ部の流路断面積に対するベンチュリ部の直前における流路断面積の比=1:0.028
ノズルから噴射されるエアロゾルの平均流速:26m/秒(アネモマスター[KANOMAX 型式:6162]によりノズルから10~20mm下流側の位置で測定)
ノズルから噴射されるエアロゾルの平均流量:120L/min(流量計により測定)
ノズルから噴射されるエアロゾル中のセラミックス粒子の質量流量:0.5g/s(流量計により測定)
<稼働条件>
ブロアの吸い込み流量:4000L/分
柱状ハニカム基材内を流れるエアロゾルの平均流速:約10m/秒(流量/セル開口面積により算出)
セラミックス粒子の付着工程の終点:差圧計の値が+0.1kPa~+0.4kPa(製品容積によって設定される膜質量が違うため、差圧値も異なる)に到達した時点
次に、このようにして得られたセラミックス粒子が付着した柱状ハニカム基材の第1端面をスクレーバで均しながら、第1端面に付着したセラミックス粒子をバキュームで吸引除去した。その後、この柱状ハニカム基材を電気炉に入れ、最高温度1200℃で2時間保持する条件にて大気雰囲気下で加熱処理することで、第1セルの表面に捕集層を形成した柱状ハニカム構造フィルタを得た。
上記で得られた柱状ハニカム構造フィルタについて、第1端面から第1セルが延びる方向に25mmの位置で株式会社キーエンス製の3次元測定機(型式VR-3200又はVR-5200)を用いて中心部及び外周部における捕集層の厚みを求めた。
また、上記の柱状ハニカム構造フィルタの製造において、セラミックス粒子の付着工程における原料ロスを算出した。原料ロスの算出は、捕集層の形成に用いたセラミックス粒子の供給量から柱状ハニカム基材に付着したセラミックス粒子の量を引くことによって算出した。捕集層の形成に用いたセラミックス粒子の供給量は、スクリューフィーダーにおけるセラミックス粒子の供給量とした。また、柱状ハニカム基材に付着したセラミックス粒子の量は、捕集層の形成前後の柱状ハニカム基材の質量差から算出した。
上記の評価結果を表1に示す。
Figure 2023064616000002
表1に示されるように、流れ制御部材を備えていない粒子付着装置を用いて形成された捕集層は、中心部と外周部との間の厚みの差が大きかった(比較例1)のに対し、流れ制御部材を備える粒子付着装置を用いて形成された捕集層は、中心部と外周部との間の厚みの差が小さかった(実施例1~4)。また、流れ制御部材の羽根の傾斜角θが小さくなるほど、羽根にセラミックス粒子が付着し易くなるため、原料ロスが多くなる傾向にあった。
以上の結果からわかるように、本発明によれば、フィルタ基材の種類や大きさに左右されずに、均一な厚みの捕集層を形成することが可能な粒子付着装置及びフィルタの製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、均一な厚みの捕集層を有する柱状ハニカム構造フィルタを提供することができる。
10 ホルダー
20 チャンバー
21 対向面
22 側壁
23 テーパー部
30 ノズル
40 取込口
50 流れ制御部材
51 羽根
52 平面部
53 開口部
60 エアロゾルジェネレータ
61 接続管
65 ブロア
66 排気管
70 フィルタ基材
71a 第1端面
71b 第2端面
72 柱状ハニカム基材
73 目封止部
74 第1セル
75 第2セル
76 外周壁
77 多孔質隔壁
80 捕集層
100 粒子付着装置
200 柱状ハニカム構造フィルタ
420 エアロゾルジェネレータ
421 ノズル
422 セラミックス粒子
423 流路
423e 出口
427 駆動ガス流路
427i 供給口
427v ベンチュリ部
429 収容部
429i 入口
429e 出口
4210 ベンチュリエジェクター
4211 粉体定量供給機
すなわち、本発明は、流体が流入可能な第1端面及び前記流体が流出可能な第2端面を有するフィルタ基材を保持するためのホルダーと、
前記ホルダーに連通するチャンバーであって、前記フィルタ基材の前記第1端面が前記チャンバー内の空間に面するように配置されたチャンバーと、
前記フィルタ基材の前記第1端面に対向する前記チャンバーの対向面に配置され、粒子を含有するエアロゾルを前記フィルタ基材の前記第1端面に向かって噴射可能なノズルと、
前記チャンバーの前記対向面に設けられ、周囲ガスを取込み可能な取込口と、
前記取込口が設けられた前記対向面上に配置され、前記周囲ガスの流れを制御可能な複数の羽根を有する流れ制御部材と
を備える粒子付着装置である。

Claims (15)

  1. 流体が流入可能な第1端面及び前記流体が流出可能な第2端面を有するフィルタ基材を保持するためのホルダーと、
    前記ホルダーに連通するチャンバーであって、前記フィルタ基材の前記第1端面が前記チャンバー内の空間に面するように配置されたチャンバーと、
    前記フィルタ基材の前記第1端面に対向する前記チャンバーの対向面に配置され、粒子を含有するエアロゾルを前記フィルタ基材の前記第1端面に向かって噴射可能なノズルと、
    前記チャンバーの前記対向面に設けられ、周囲ガスを取込み可能な取込口と、
    前記取込口が設けられた前記対向面上に配置され、前記周囲ガスの流れを制御可能な流れ制御部材と
    を備える粒子付着装置。
  2. 前記流れ制御部材は、前記対向面に対して10~80°の傾斜角を有する複数の羽根を有する、請求項1に記載の粒子付着装置。
  3. 前記流れ制御部材は、前記対向面と平行な平面部と、前記平面部に設けられ且つ前記取込口の少なくとも一部を露出させる複数の開口部とを更に有し、
    前記羽根は、前記平面部と前記開口部との境界に設けられ且つ前記開口部側に傾斜している、請求項2に記載の粒子付着装置。
  4. 前記羽根が、前記開口部の外縁形状と略同一の形状を有する、請求項3に記載の粒子付着装置。
  5. 前記羽根は、前記対向面の中心部から外周部に向かう径方向に2列以上設けられている、請求項2~4のいずれか一項に記載の粒子付着装置。
  6. 前記ノズルが前記対向面の中心部に設けられるとともに、前記取込口が前記ノズルの周囲の前記対向面に複数設けられている、請求項1~5のいずれか一項に記載の粒子付着装置。
  7. 前記フィルタ基材は、前記第1端面から前記第2端面まで延び、前記第1端面が開口して前記第2端面に目封止部を有する複数の第1セルと、前記第1端面から前記第2端面まで延び、前記第2端面が開口して前記第1端面に目封止部を有する複数の第2セルとを備え、前記第1セルと前記第2セルとが多孔質隔壁を挟んで交互に隣接配置されている柱状ハニカム基材である、請求項1~6のいずれか一項に記載の粒子付着装置。
  8. 前記柱状ハニカム基材は、前記第1セル及び前記第2セルが延びる方向に直交する断面において180mm以上の直径を有する、請求項7に記載の粒子付着装置。
  9. 前記ノズルに接続されたエアロゾルジェネレータを更に備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の粒子付着装置。
  10. 前記フィルタ基材の前記第2端面に吸引力を与えるためのブロアを更に備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の粒子付着装置。
  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の粒子付着装置を用いるフィルタの製造方法。
  12. 前記フィルタ基材を前記ホルダーに保持する工程と、
    前記チャンバーの前記対向面に設けられた前記取込口から取込まれた前記周囲ガスの流れを前記流れ制御部材で制御しつつ前記ノズルから前記エアロゾルを前記フィルタ基材の前記第1端面に向かって噴射し、前記フィルタ基材に前記粒子を付着させる工程と
    を含む、請求項11に記載のフィルタの製造方法。
  13. 前記粒子がセラミックス粒子である、請求項11又は12に記載のフィルタの製造方法。
  14. 前記セラミックス粒子の主成分が炭化珪素、アルミナ、シリカ、コージェライト又はムライトである、請求項13に記載のフィルタの製造方法。
  15. 第1端面から第2端面まで延び、前記第1端面が開口して前記第2端面に目封止部を有する複数の第1セルと、前記第1端面から前記第2端面まで延び、前記第2端面が開口して前記第1端面に目封止部を有する複数の第2セルとを有し、前記第1セルと前記第2セルとが多孔質隔壁を挟んで交互に隣接配置されている柱状ハニカム基材と、
    前記第1セル及び前記第2セルの少なくとも一方の表面に形成された捕集層と
    を備え、
    前記捕集層における厚みの差が15μm以下である、柱状ハニカム構造フィルタ。
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