JP2023064353A - 結束機 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータに掛かる負荷やモータの発熱を抑制しつつ、結束動作に掛かる時間を平滑化できるようにした結束機を提供する。【解決手段】鉄筋結束機は、電池電圧に応じてモータ80及び送りモータ31への通電の遮断及び復帰を行う制限回路100を備え、制限回路100は、モータ80及び送りモータ31に流れる電流を検出する電流検出回路103と、電流検出回路103で検出されたモータ80に流れるモータ電流値Va、または、送りモータ31に流れるモータ電流値Vaが電流制限閾値Vr以上となると、遮断信号Sg2を出力するコンパレータ部104と、コンパレータ部104から遮断信号Sg2が入力されると、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1を遮断するゲートドライバ105を備え、バッテリ15からモータ80及び送りモータ31に流れる電流を遮断する。【選択図】図8B

Description

鉄筋等の結束物をワイヤで結束する結束機に関する。
コンクリート建造物には強度を向上させるために鉄筋が使用されており、コンクリート打設時に鉄筋が所定の位置からずれないように、ワイヤで結束している。
従来から、2本以上の鉄筋にワイヤを巻き、鉄筋に巻いたワイヤを捩じって当該2本以上の鉄筋をワイヤで結束する鉄筋結束機と称す結束機が提案されている。
このような鉄筋結束機では、ワイヤを捩じる捩り部を駆動するモータの背面側に冷却ファンを配置し、感熱素子を搭載した電源回路基板をモータの近傍に配置して、感熱素子の検出温度に基づき、内部温度が基準値以上のときは冷却ファンを起動し、モータと電源回路基板の両方を冷却できるようにして、鉄筋結束機の温度を適正範囲内に制御して長時間連続運転を可能にする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005-127134号公報
バッテリは、充電後、結束動作の実行に伴い電圧(電池電圧)が低下する。このため、バッテリの充電直後はモータの回転数(回転速度)が相対的に高くなり、結束動作の実行に伴い電圧が低下して、モータの回転数(回転速度)が相対的に低くなる。
モータの回転数(回転速度)が相対的に高くなると、結束物をワイヤで結束する一連の動作に掛かる時間が短縮される。但し、モータ8に掛かる負荷が増加し、モータの発熱量も増加する。
一方、モータの回転数(回転速度)が相対的に低くなると、負荷が軽減され、発熱も抑制されるが、結束動作に掛かる時間が伸びる。このため、バッテリの充電直後と、ある程度の回数結束動作を実行した後では、結束動作に掛かる時間に差異を感じる。
本発明は、このような課題を解決するためなされたもので、モータに掛かる負荷やモータの発熱を抑制しつつ、結束動作に掛かる時間を平滑化できるようにした結束機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、ワイヤを送るワイヤ送り部と、結束物に巻き付けられたワイヤを切断する切断部と、結束物に巻き付けられ、切断部で切断されたワイヤを捩じる結束部と、ワイヤ送り部、切断部及び結束部の何れか1つまたは複数を駆動する少なくとも1つのモータと、バッテリからモータに電流が流れる間で、モータに流れる電流が少ない区間と比較して、モータに電流が多く流れる区間で、バッテリの電池電圧に応じてモータに流れる電流を制限する制御部を備えた結束機である。
本発明では、モータに電流が多く流れる区間で、バッテリの電池電圧に応じてモータに流れる電流が一時的に制限される。
本発明によれば、電池電圧に応じてモータを制御して、結束物をワイヤで結束する一連の動作に掛かる時間を、負荷や発熱の増加を抑制しつつ短縮し、かつ、電池電圧の増減によらず平滑化することができる。
本実施の形態の鉄筋結束機の全体構成の一例を示す側面から見た内部構成図である。 本実施の形態の鉄筋結束機の要部構成の一例を示す側面から見た内部構成図である。 本実施の形態の鉄筋結束機の要部構成の一例を示す側面から見た内部構成図である。 本実施の形態の鉄筋結束機の要部構成の一例を示す側面から見た内部構成図である。 本実施の形態の結束部の一例を示す平面図である。 本実施の形態の結束部の一例を示す平面図である。 本実施の形態の結束部の一例を示す平面図である。 本実施の形態の結束部の変形例を示す要部平面図である。 本実施の形態の結束部の変形例を示す要部平面図である。 本実施の形態の結束部の変形例を示す要部平面図である。 本実施の形態の切断部の一例を示す平面図である。 本実施の形態の切断部の一例を示す平面図である。 本実施の形態の切断部の一例を示す斜視図である。 本実施の形態の切断部の一例を示す斜視図である。 本実施の形態の切断部の一例を示す斜視図である。 本実施の形態の切断部の変形例を示す平面図である。 本実施の形態の切断部の変形例を示す平面図である。 本実施の形態の減速機の一例を示す側断面図である。 本実施の形態の減速機の一例を示す斜視図である。 本実施の形態の減速機の変形例を示す要部側断面図である。 本実施の形態の減速機の変形例を示す斜視図である。 本実施の形態のカール形成部の一例を示す平面図である。 本実施の形態のカール形成部の一例を示す平面図である。 本実施の形態のカール形成部の一例を示す平面図である。 本実施の形態のカール形成部の一例を示す平面図である。 本実施の形態のマガジンの一例を示す平面図である。 本実施の形態のマガジンの一例を示す斜視図である。 本実施の形態のマガジンの一例を示す正面断面図である。 本実施の形態のマガジンの一例を示す側断面図である。 鉄筋結束機の制御機能の一例を示すブロック図である。 モータに流れる電流を制限する機能をハードウエアで実現した構成の一例を示すブロック図である。 モータに流れる電流を制限する機能をソフトウエアで実現した構成の一例を示すブロック図である。 本実施の形態の結束部、伝達部及び切断部の動作の一例を示す動作説明図である。 本実施の形態の結束部、伝達部及び切断部の動作の一例を示す動作説明図である。 本実施の形態の結束部、伝達部及び切断部の動作の一例を示す動作説明図である。 本実施の形態の結束部、伝達部及び切断部の動作の一例を示す動作説明図である。 本実施の形態の結束部、伝達部及び切断部の動作の一例を示す動作説明図である。 本実施の形態の結束部、伝達部及び切断部の動作の一例を示す動作説明図である。 本実施の形態の結束部、伝達部及び切断部の動作の一例を示す動作説明図である。 モータに流れる電流を制限する動作の一例を示すフローチャートである。 鉄筋の結束動作でモータに流れる電流の波形を示すグラフである。 本実施の形態の伝達部の変形例を示す側面図である。 本実施の形態の伝達部の変形例を示す側面図である。 本実施の形態の伝達部の変形例を示す側面図である。 本実施の形態の伝達部の変形例を示す側断面図である。 本実施の形態の伝達部の変形例を示す側断面図である。 本実施の形態の伝達部の変形例を示す側断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の結束機の実施の形態としての鉄筋結束機の一例について説明する。
<本実施の形態の鉄筋結束機の全体構成例>
図1は、本実施の形態の鉄筋結束機の全体構成の一例を示す側面から見た内部構成図である。
鉄筋結束機1Aは、ワイヤWを矢印Fで示す正方向に送り、結束物である鉄筋Sの周囲に巻き回し、鉄筋Sの周囲に巻き回されたワイヤWを、矢印Rで示す逆方向に送って鉄筋Sに巻き付けて切断した後、ワイヤWを捩じり、鉄筋SをワイヤWで結束する。
鉄筋結束機1Aは、上述した機能を実現するため、ワイヤWが収容されるマガジン2と、ワイヤWを送るワイヤ送り部3と、ワイヤWをガイドするワイヤガイド4を備える。また、鉄筋結束機1Aは、ワイヤ送り部3で送られるワイヤWを鉄筋Sの周囲に巻き回す経路を構成するカール形成部5と、鉄筋Sに巻き付けられたワイヤWを切断する切断部6を備える。更に、鉄筋結束機1Aは、鉄筋Sに巻き付けられたワイヤWを捩じる結束部7と、結束部7を駆動する駆動部8と、結束部7の動作を切断部6に伝達する伝達部9を備える。
また、鉄筋結束機1Aは、作業者が手に持って使用する形態であり、本体部10とハンドル部11を備える。
マガジン2は収容部の一例で、長尺状のワイヤWが繰り出し可能に巻かれたリール20が回転、着脱可能に収納される。ワイヤWは、塑性変形し得る金属線で構成されたワイヤ、金属線が樹脂で被覆されたワイヤ、あるいは撚り線のワイヤが使用される。
1本のワイヤWで鉄筋Sを結束する構成では、1本のワイヤWがリール20の図示しないハブ部に巻かれ、リール20が回転しながら1本のワイヤWを引き出せるようになっている。また、複数本のワイヤWで鉄筋Sを結束する構成では、複数本のワイヤWがハブ部に巻かれ、リール20が回転しながら同時に複数本のワイヤWを引き出せるようになっている。例えば、2本のワイヤWで鉄筋Sを結束する構成では、2本のワイヤWがハブ部に巻かれ、リール20が回転しながら同時に2本のワイヤWを引き出せるようになっている。
ワイヤ送り部3は、ワイヤWを挟持して送る一対の送りギア30を備える。ワイヤ送り部3は、図示しない送りモータの回転動作が伝達されて送りギア30が回転する。これにより、ワイヤ送り部3は、一対の送りギア30の間に挟持したワイヤWを、ワイヤWの延在方向に沿って送る。複数本、例えば2本のワイヤWを送り、鉄筋Sを結束する構成では、2本のワイヤWが並列された状態で送られる。
ワイヤ送り部3は、図示しない送りモータの回転方向の正逆を切り替えることで、送りギア30の回転方向が切り替えられ、矢印Fで示す正方向にワイヤWを送るか、矢印Rで示す逆方向にワイヤWを送るか、ワイヤWの送り方向の正逆が切り替えられる。
ワイヤガイド4は、ワイヤWを正方向に送る送り方向に対して、ワイヤ送り部3の上流側及び下流側の所定の位置に設けられる。2本のワイヤWを送り、鉄筋Sを結束する構成では、ワイヤ送り部3の上流側に設けられるワイヤガイド4は、2本のワイヤWの径方向の向きを規制し、進入してきた2本のワイヤWを並列にして、一対の送りギア30の間にガイドする。ワイヤ送り部3の下流側に設けられるワイヤガイド4は、2本のワイヤWの径方向の向きを規制し、進入してきた2本のワイヤWを並列にして、切断部6及びカール形成部5にガイドする。
カール形成部5は、ワイヤ送り部3で送られるワイヤWに巻き癖をつけるカールガイド50と、カールガイド50で巻き癖を付けられたワイヤWを結束部7に誘導する誘導ガイド51を備える。鉄筋結束機1Aでは、ワイヤ送り部3で送られるワイヤWの経路がカール形成部5で規制されることで、ワイヤWの軌跡が図1に二点鎖線で示すようなループRuとなり、ワイヤWが鉄筋Sの周囲に巻き回される。
鉄筋結束機1Aは、カール形成部5のカールガイド50と誘導ガイド51が、本体部10の前側の端部に設けられる。
切断部6は、固定刃部60と、固定刃部60との協働でワイヤWを切断する可動刃部61を備える。切断部6は、固定刃部60を支点軸とした可動刃部61の回転動作でワイヤWを切断する。本明細書では切断部6は、固定刃部60と、固定刃部60を支点軸として回転する可動刃部61で説明するが、可動刃部61は、回転動作でなく、直線式にスライドする摺動タイプでもよい。
伝達部9は、結束部7の動作で回転するカム90と、カム90と可動刃部61を連結するリンク91を備える。伝達部9は、結束部7の動作を、カム90及びリンク91を介して切断部6の可動刃部61に伝達する。
結束部7は、ワイヤWを係止する係止部材70と、係止部材70を作動させるスリーブ71を備える。駆動部8は、モータ80と、減速及びトルクの増幅を行う減速機81を備える。
結束部7は、駆動部8に駆動されることで、スリーブ71が係止部材70を作動させてワイヤWを係止する。また、結束部7は、スリーブ71の動作と連動した切断部6によるワイヤWの切断後、ワイヤWを捩じって鉄筋Sを結束する。
鉄筋結束機1Aは、ワイヤ送り部3、ワイヤガイド4、切断部6、結束部7,駆動部8、伝達部9等が本体部10の内部に収納される。鉄筋結束機1Aは、本体部10の前側の内部に結束部7が設けられ、後側の内部に駆動部8が設けられる。また、鉄筋結束機1Aは、鉄筋Sが突き当てられる突き当て部16が、本体部10の前側の端部で、カールガイド50と誘導ガイド51との間に設けられる。
更に、鉄筋結束機1Aは、ハンドル部11が本体部10から下方向に延在し、ハンドル部11の下部にバッテリ15が着脱可能に取り付けられる。また、鉄筋結束機1Aは、マガジン2がハンドル部11の前方に設けられる。
鉄筋結束機1Aは、ハンドル部11の前側にトリガ12が設けられ、ハンドル部11の内部にスイッチ13が設けられる。鉄筋結束機1Aは、トリガ12の操作で押されるスイッチ13の状態に応じて、制御部14がモータ80及び図示しない送りモータを制御する。
<本実施の形態の鉄筋結束機の要部構成例>
図2A~図2Cは、本実施の形態の鉄筋結束機の要部構成の一例を示す側面から見た内部構成図であり、図2Aは、主に結束部7、切断部6及び伝達部9を示した図、図2Bは、図2Aにおける切断部6及び伝達部9を断面で示した図、図2Cは、図2Aにおけるスリーブ71の外形を二点鎖線で表し内部構成を示した図である。また、図3A~図3Cは、本実施の形態の結束部の一例を示す平面図、図3D~図3Fは、本実施の形態の結束部の変形例を示す要部平面図である。
・結束部の実施の形態例
次に、各図を参照して、本実施の形態の結束部の一例について説明する。結束部7は、スリーブ71を移動、回転させて、係止部材70を作動させる回転軸72を備える。結束部7と駆動部8は、回転軸72とモータ80が減速機81を介して連結され、回転軸72が、減速機81を介してモータ80に駆動される。
係止部材70は、回転軸72と連結されるセンターフック70Cと、センターフック70Cに対して開閉する第1のサイドフック70R及び第2のサイドフック70Lを備える。
結束部7において、センターフック70C及び第1のサイドフック70R、第2のサイドフック70Lが設けられた側を前側、回転軸72が減速機81と連結される側を後側とする。
センターフック70Cは、回転軸72の一方の端部である前端に、回転軸72に対して回転可能、回転軸72と一体的に回転可能、かつ、回転軸72と一体的に軸方向への移動が可能な構成を介して連結される。
第1のサイドフック70Rは、回転軸72の軸方向に沿った一方の端部である先端側が、センターフック70Cに対して一方の側部に位置する。また、第1のサイドフック70Rは、回転軸72の軸方向に沿った他方の端部である後端側が、センターフック70Cに軸71bで回転可能に支持される。
第2のサイドフック70Lは、回転軸72の軸方向に沿った一方の端部である先端側が、センターフック70Cに対して他方の側部に位置する。また、第2のサイドフック70Lは、回転軸72の軸方向に沿った他方の端部である後端側が、センターフック70Cに軸71bで回転可能に支持される。
これにより、係止部材70は、軸71bを支点とした回転動作で、第1のサイドフック70Rの先端側がセンターフック70Cに対して離接する方向に開閉する。また、第2のサイドフック70Lの先端側がセンターフック70Cに対して離接する方向に開閉する。
回転軸72は、減速機81と一体的に回転可能、かつ、減速機81に対して軸方向に移動可能とする構成を有した連結部72bを介して、他方の端部である後端が減速機81に連結される。連結部72bは、回転軸72を減速機81に近づく方向である後方へ付勢し、軸方向に沿った回転軸72の位置を規制するバネ72cを備える。これにより、回転軸72は、バネ72cにより後方へ押される力を受けながら、減速機81から離れる方向である前方へ移動可能に構成される。よって、回転軸72及び回転軸72と連結される係止部材70は、バネ72cにより後方へ押される力を受けながら、連結部72bで規定される所定量まで、前方へ移動可能である。
スリーブ71は、矢印A1で示す前方向の端部から、回転軸72の軸方向に沿った所定の長さの範囲が、径方向に2分割された形状で、第1のサイドフック70R、第2のサイドフック70Lが入る形状である。また、スリーブ71は、回転軸72の周囲を覆う筒状で、回転軸72が挿入される筒状の空間の内周面に突出する図示しない凸部を有し、この凸部が、回転軸72の外周に軸方向に沿って形成された送りネジ72aの溝部に入る。
スリーブ71は、回転軸72が回転すると、図示しない凸部と回転軸72の送りネジ72aの作用により、回転軸72の軸方向に沿った方向である前後方向へ、回転軸72の回転方向に応じて移動する。また、スリーブ71は、回転軸72の軸方向に沿って送りネジ72aの前方向の端部まで移動すると、回転軸72と一体的に回転する。
スリーブ71は、第1のサイドフック70R及び第2のサイドフック70Lを開閉する開閉ピン71aを備える。第1のサイドフック70Rは、開閉ピン71aが挿入される開閉ガイド孔73Rを備え、第2のサイドフック70Lは、開閉ピン71aが挿入される開閉ガイド孔73Lを備える。
開閉ガイド孔73R、73Lは、スリーブ71の移動方向に沿って延在する溝で構成される。開閉ガイド孔73Rは、スリーブ71と連動して移動する開閉ピン71aの直線方向の動きを、軸71bを支点とした第1のサイドフック70Rの回転による開閉動作に変換する形状の開閉部73aを備える。また、開閉ガイド孔73Lは、スリーブ71と連動して移動する開閉ピン71aの直線方向の動きを、軸71bを支点とした第2のサイドフック70Lの回転による開閉動作に変換する形状の開閉部73aを備える。開閉部73aは、スリーブ71及び開閉ピン71aの移動方向に対して傾斜した溝で構成される。
第1のサイドフック70Rがセンターフック70Cに対して開いた状態で、スリーブ71が矢印A1で示す前側に移動すると、第1のサイドフック70Rは、開閉ガイド孔73Rに形成される開閉部73aにおいて、第1のサイドフック70Rが閉じる方向である内側の壁面が、開閉ピン71aで押される。これにより、第1のサイドフック70Rは、軸71bを支点として回転し、センターフック70Cに対して矢印H1で示す近づく方向に移動する。
第1のサイドフック70Rがセンターフック70Cに対して閉じた状態で、スリーブ71が矢印A2で示す後側に移動すると、第1のサイドフック70Rは、開閉ガイド孔73Rに形成される開閉部73aにおいて、第1のサイドフック70Rが開く方向である外側の壁面が、開閉ピン71aで押される。これにより、第1のサイドフック70Rは、軸71bを支点として回転し、センターフック70Cに対して矢印H2で示す離れる方向に移動する。
第2のサイドフック70Lがセンターフック70Cに対して開いた状態で、スリーブ71が矢印A1で示す前側に移動すると、第2のサイドフック70Lは、開閉ガイド孔73Lに形成される開閉部73aにおいて、第2のサイドフック70Lが閉じる方向である内側の壁面が、開閉ピン71aで押される。これにより、第2のサイドフック70Lは、軸71bを支点として回転し、センターフック70Cに対して矢印H1で示す近づく方向に移動する。
第2のサイドフック70Lがセンターフック70Cに対して閉じた状態で、スリーブ71が矢印A2で示す後側に移動すると、第2のサイドフック70Lは、開閉ガイド孔73Rに形成される開閉部73aにおいて、第2のサイドフック70Lが開く方向である外側の壁面が、開閉ピン71aで押される。これにより、第2のサイドフック70Lは、軸71bを支点として回転し、センターフック70Cに対して矢印H2で示す離れる方向に移動する。
第2のサイドフック70Lに設けられる開閉ガイド孔73Lは、係止部73bと係止解除部73cを備える。開閉ガイド孔73Lは、矢印A1で示す前側へのスリーブ71の移動方向に対し、開閉部73aの下流側に係止部73bが形成され、係止部73bの下流側に係止解除部73cが形成される。
係止部73bは、開閉ガイド孔73Lにおいて、第2のサイドフック70Lが閉じる方向である矢印H1方向に向いた内側の壁面に形成される。係止部73bは、開閉ガイド孔73Lの外側の壁面に対し、開閉ピン71aの直径と同等程度の寸法を開けて対向し、外側の壁面に対して平行に延伸する。
係止解除部73cは、開閉ガイド孔73Lの内側の壁面に、係止部73bに対して凹む凹部を設けて構成される。係止解除部73cは、開閉ガイド孔73Lの外側の壁面に対し、開閉ピン71aの直径より若干大きな寸法を開けて対向し、外側の壁面に対して平行に延伸する。
第2のサイドフック70Lは、図3Bに示すように、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73Lの係止部73bに位置する範囲では、ワイヤWの移動を許容しない状態でワイヤWが係止される。ここで、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73Lの係止部73bに位置する範囲で、後述するように、ワイヤWを逆方向に送り、鉄筋Sに巻き付ける動作が行われる。
これに対し、スリーブ71に連動して開閉ピン71aが矢印A1方向に移動して、図3Cに示すように、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73Lの係止解除部73cに位置する範囲では、第2のサイドフック70Lとセンターフック70Cとの間からワイヤWが抜けない程度の所定量、第2のサイドフック70Lがセンターフック70Cに対して矢印H2で示す離れる方向に移動可能となる。
スリーブ71は、ワイヤWの一方の端部である先端側を所定の方向に押して曲げることで、ワイヤWを所定の形状に成形する曲げ部71c1を備える。また、スリーブ71は、切断部6で切断されたワイヤWの他方の端部である終端側を所定の方向に押して曲げることで、ワイヤWを所定の形状に成形する曲げ部71c2を備える。曲げ部71c1及び曲げ部71c2は、スリーブ71の矢印A1で示す前方向の端部に形成される。
スリーブ71は、矢印A1で示す前方向に移動することで、センターフック70Cと第2のサイドフック70Lで係止されたワイヤWの先端側を曲げ部71c1で押して、鉄筋S側へ曲げる。また、スリーブ71は、矢印A1で示す前方向に移動することで、センターフック70Cと第1のサイドフック70Rで係止され、切断部6で切断されたワイヤWの終端側を曲げ部71c2で押して、鉄筋S側へ曲げる。
結束部7は、回転軸72の回転動作と連動した係止部材70及びスリーブ71の回転を規制する回転規制部74を備える。回転規制部74は、回転規制羽根74aをスリーブ71に備え、回転規制羽根74aが係止される図示しない回転規制爪を本体部10に備える。
回転規制羽根74aは、スリーブ71の外周から径方向に突出する複数の凸部を、スリーブ71の周方向に所定の間隔で設けて構成される。回転規制羽根74aは、スリーブ71に固定され、スリーブ71と一体的に移動、回転する。
回転規制部74は、係止部材70でワイヤWを係止し、ワイヤWを鉄筋Sに巻き付けた後切断し、更に、スリーブ71の曲げ部71c1、71c2でワイヤWを折り曲げて成形する動作域では、回転規制羽根74aが係止される。回転規制羽根74aが係止されると、回転軸72の回転に連動したスリーブ71の回転が規制され、回転軸72の回転動作でスリーブ71が前後方向へ移動する。
また、回転規制部74は、係止部材70で係止したワイヤWを捩じる動作域では、回転規制羽根74aの係止が解除される。回転規制羽根74aの係止が解除されると、回転軸72の回転に連動してスリーブ71が回転する。係止部材70は、スリーブ71の回転と連動して、ワイヤWを係止したセンターフック70C、第1のサイドフック70R及び第2のサイドフック70Lが回転する。回転軸72の軸方向に沿ったスリーブ71及び係止部材70の動作域において、係止部材70でワイヤWを係止する動作域を第1の動作域と称す。また、係止部材70で係止されたワイヤWを捩じる動作域を第2の動作域と称す。
結束部7は、伝達部9を作動させる移動部材75を備える。移動部材75は、スリーブ71に対して回転可能に取り付けられ、スリーブ71の回転には非連動で、スリーブ71と連動して前後方向に移動可能に構成される。
移動部材75は、伝達部9のカム90と係合する係合部75aを備える。係合部75aは、スリーブ71の回転には非連動で、スリーブ71と連動して前後方向に移動する。
なお、第2のサイドフック70Lに設けられる開閉ガイド孔73Lの変形例として、図3Dに示す変形例では、開閉ガイド孔73Lは、第1の係止部73bと、係止解除部73cと、第2の係止部73dを備える構成でも良い。開閉ガイド孔73Lは、矢印A1で示す前側へのスリーブ71の移動方向に対し、開閉部73aの下流側に第1の係止部73bが形成され、第1の係止部73bの下流側に係止解除部73cが形成され、係止解除部73cの下流側に第2の係止部73dが形成される。
第1の係止部73b及び第2の係止部73dは、開閉ガイド孔73Lにおいて、第2のサイドフック70Lが閉じる方向である矢印H1方向に向いた内側の壁面に形成される。第1の係止部73b及び第2の係止部73dは、開閉ガイド孔73Lの外側の壁面に対し、開閉ピン71aの直径と同等程度の寸法を開けて対向し、外側の壁面に対して平行に延伸する。
係止解除部73cは、開閉ガイド孔73Lの内側の壁面に、第1の係止部73b及び第2の係止部73dに対して凹む凹部を設けて構成される。係止解除部73cは、開閉ガイド孔73Lの外側の壁面に対し、開閉ピン71aの直径より若干大きな寸法を開けて対向し、外側の壁面に対して平行に延伸する。
図3Dに示す変形例では、第2のサイドフック70Lは、開閉ピン71aが矢印A1方向に移動する動作で、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73Lの内側の壁面に沿って移動し、開閉ピン71aが実線で示すように開閉ガイド孔73Lの第1の係止部73bに位置する範囲では、ワイヤWの移動を許容しない状態でワイヤWが係止される。
これに対し、開閉ピン71aが矢印A1方向に移動して、開閉ピン71aが二点鎖線で示すように開閉ガイド孔73Lの係止解除部73cに位置する範囲では、開閉ピン71aに対して開閉ガイド孔73Lが二点鎖線で示す位置まで変位可能であり、第2のサイドフック70Lとセンターフック70Cとの間からワイヤWが抜けない程度の所定量、第2のサイドフック70Lがセンターフック70Cに対して矢印H2で示す離れる方向に移動可能となる。
更に、開閉ピン71aが矢印A1方向に移動して、開閉ピン71aが破線で示すように開閉ガイド孔73Lの第2の係止部73dに位置する範囲では、ワイヤWの移動を許容しない状態でワイヤWが係止される。ここで、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73Lの第2の係止部73dに位置する範囲で、後述するように、結束部7でワイヤWを捩じる動作が行われる。
図3Eに示す変形例では、開閉ガイド孔73Lは、第1の係止部73bと、係止解除部73cと、第2の係止部73dを備える。係止解除部73cは、第1の係止部73bとつながる部位は、開閉ガイド孔73Lの外側の壁面に対し、開閉ピン71aの直径より若干大きな寸法を開けて対向する。また、係止解除部73cは、外側の壁面に対して傾斜した斜面で構成され、第2の係止部73dとつながる。
図3Eに示す変形例では、第2のサイドフック70Lは、開閉ピン71aが矢印A1方向に移動する動作で、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73Lの内側の壁面に沿って移動し、開閉ピン71aが実線で示すように開閉ガイド孔73Lの第1の係止部73bに位置する範囲では、ワイヤWの移動を許容しない状態でワイヤWが係止される。
これに対し、開閉ピン71aが矢印A1方向に移動して、開閉ピン71aが二点鎖線で示すように開閉ガイド孔73Lの係止解除部73cに位置する範囲では、開閉ピン71aに対して開閉ガイド孔73Lが二点鎖線で示す位置まで変位可能であり、第2のサイドフック70Lとセンターフック70Cとの間からワイヤWが抜けない程度の所定量、第2のサイドフック70Lがセンターフック70Cに対して矢印H2で示す離れる方向に移動可能となる。また、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73Lの係止解除部73cに位置する範囲では、開閉ピン71aが第2の係止部73dに近づくに従い、第2のサイドフック70Lがセンターフック70Cに対して離れる方向への移動可能量が小さくなる。
そして、開閉ピン71aが矢印A1方向に移動して、開閉ピン71aが破線で示すように開閉ガイド孔73Lの第2の係止部73dに位置する範囲では、ワイヤWの移動を許容しない状態でワイヤWが係止される。
図3Fに示す変形例では、開閉ガイド孔73Lは、第1の係止部73bと、係止解除部73cと、第2の係止部73dを備える。係止解除部73cは、第1の係止部73bとつながる部位は、開閉ガイド孔73Lの外側の壁面に対し、開閉ピン71aの直径より若干大きな寸法を開けて対向する。また、係止解除部73cは、外側の壁面に対して傾斜した斜面で構成され、第2の係止部73dとつながる。
第2の係止部73dは、係止解除部73cとつながる斜面で構成される。第2の係止部73dは、開閉ガイド孔73Lの内側の壁面と外側の壁面との間隔が、開閉ガイド孔73Lの前側に向けて小さくなり、開閉ガイド孔73Lの前側の端部において、内側の壁面と外側の壁面が、開閉ピン71aの直径と同等程度の寸法を開けて対向する。
図3Fに示す変形例では、第2のサイドフック70Lは、開閉ピン71aが矢印A1方向に移動する動作で、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73Lの内側の壁面に沿って移動し、開閉ピン71aが実線で示すように開閉ガイド孔73Lの第1の係止部73bに位置する範囲では、ワイヤWの移動を許容しない状態でワイヤWが係止される。
これに対し、開閉ピン71aが矢印A1方向に移動して、開閉ピン71aが二点鎖線で示すように開閉ガイド孔73Lの係止解除部73cに位置する範囲では、開閉ピン71aに対して開閉ガイド孔73Lが二点鎖線で示す位置まで変位可能であり、第2のサイドフック70Lとセンターフック70Cとの間からワイヤWが抜けない程度の所定量、第2のサイドフック70Lがセンターフック70Cに対して矢印H2で示す離れる方向に移動可能となる。また、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73Lの係止解除部73cに位置する範囲では、開閉ピン71aが第2の係止部73dに近づくに従い、第2のサイドフック70Lがセンターフック70Cに対して離れる方向への移動可能量が小さくなる。
そして、開閉ピン71aが矢印A1方向に移動して、開閉ピン71aが破線で示すように開閉ガイド孔73Lの第2の係止部73dに位置すると、ワイヤWの移動を許容しない状態でワイヤWが係止される。
・切断部の実施の形態例
図4A、図4Bは、本実施の形態の切断部の一例を示す平面図、図4C~図4Eは、本実施の形態の切断部の一例を示す斜視図、図4F、図4Gは、本実施の形態の切断部の変形例を示す平面図であり、次に、各図を参照して、本実施の形態の切断部の一例について説明する。
固定刃部60は刃部の一例で、可動刃部61の回転の軸となる円柱形状であり、ワイヤWの送り経路に沿って円柱形状の径方向に貫通した開口60aを備える。開口60aは、ワイヤWが通ることが可能な形状である。2本のワイヤWで鉄筋Sを結束する構成では、開口60aの断面形状は、2本のワイヤWが並列する方向に沿った長孔形状である。
好ましくは、開口60aは、矢印Fで示す正方向へのワイヤWの送りに対し、開口60aの導入側及び排出側の開口面積が広がるような例えばテーパ形状を有する。固定刃部60は、正方向に送られるワイヤWの送り方向に対してワイヤガイド4の下流側に設けられる。
2本のワイヤWで鉄筋Sを結束する構成では、固定刃部60は、可動刃部61が摺動する周面に露出する開口60aの端部に第1の突き当て部60bと第2の突き当て部60cを備える。固定刃部60は、複数本のワイヤWが並列する方向に複数の突き当て部が設けられ、本例では、2本のワイヤWが並列する方向に沿って、一の突き当て部である第1の突き当て部60bと、他の突き当て部である第2の突き当て部60cが設けられる。
固定刃部60は、矢印D1で示す可動刃部61の移動方向に対し、手前側に第1の突き当て部60bが設けられ、奥側に第2の突き当て部60cが設けられる。固定刃部60は、第1の突き当て部60bと第2の突き当て部60cの間に、矢印D1で示す可動刃部61の移動方向に対し、第2の突き当て部60cを後退させた段差部60dが形成される。後退させる量は、好ましくはワイヤWの直径の半分程度である。
固定刃部60は、第1の突き当て部60bに突き当てられたワイヤWが、第2の突き当て部60c方向に移動することを抑制する規制部60eを備える。規制部60eは、矢印D1で示す可動刃部61の移動方向に対して略直交する方向に延伸する平面であり、第1の突き当て部60bと段差部60dとの間に設けられる。
可動刃部61は刃部の一例で、固定刃部60の周面に沿って摺動する形状であり、固定刃部60を支点軸とした回転動作で、固定刃部60の開口60aの開口端に摺接する。
切断部6は、異物の侵入を規制する壁部62a、62bを備える。壁部62a、62bは、固定刃部60の開口60aに対し、可動刃部61の回転動作に沿って上流側と下流側に設けられる。壁部62a、62bは、固定刃部60を支点とした可動刃部61の回転動作の軌跡に沿った形状で、本体部10の前端の開口から入るゴミや、ワイヤW、鉄筋Sが摺れることにより発生する削り屑等の異物が、可動刃部61の周囲に入り込むことが抑制される。これにより、可動刃部61の作動不良や、可動刃部61を回転させるための負荷の増加を抑制することができる。
切断部6は、可動刃部61が初期位置から矢印D1に方向に回転すると、固定刃部60の開口60aに通されたワイヤWが、可動刃部61により開口60aの開口端に押し付けられる。並列する2本のワイヤWのうち、一方のワイヤWは、可動刃部61の動作で固定刃部60の第1の突き当て部60bの端縁部に押し付けられ、他方のワイヤWは、固定刃部60の第2の突き当て部60cに入る。これにより、一方のワイヤWにせん断する力が加わり、一方のワイヤWの切断が、他方のワイヤWに先行して開始される。
可動刃部61が矢印D1方向に回転することで、一方のワイヤである1本目のワイヤWの切断を開始した後、この1本目のワイヤWが所定の位置まで切断されると、他方のワイヤである2本目のワイヤWが可動刃部61の動作で固定刃部60の第2の突き当て部60cの端縁部に押し付けられる。
これにより、2本目のワイヤWの切断が開始される。好ましくは、1本目のワイヤWの切断を開始した後、この1本目のワイヤWが径方向の半分以上切断されると、2本目のワイヤWの切断が開始されるように、第1の突き当て部60bと第2の突き当て部60cの形状が設定される。すなわち、矢印D1で示す可動刃部61の回転方向に沿った第1の突き当て部60bの端縁部から第2の突き当て部60cの端縁部までの距離が、ワイヤWの径方向の略半分に設定される。
可動刃部61が更に矢印D1に回転すると、先行して切断が開始された一方のワイヤWの切断が完了する。そして、可動刃部61が更に矢印D1方向に切断完了位置まで回転すると、遅延して切断が開始された他方のワイヤWの切断が完了する。
固定刃部60は、第1の突き当て部60bと第2の突き当て部60cとの間に、矢印D1で示す可動刃部61の移動方向に対して略直交する方向に延伸する平面を有した規制部60eが形成される。
これにより、可動刃部61により第1の突き当て部60bに突き当てられたワイヤWが、第2の突き当て部60c方向に移動することが抑制される。また、ワイヤWが第2の突き当て部60c方向に移動することが抑制されることで、段差部60dが摩耗することが抑制され、矢印D1で示す可動刃部61の回転方向に沿った第1の突き当て部60bの端縁部から第2の突き当て部60cの端縁部までの距離の差が減少することが抑制される。よって、2本のワイヤWの切断を開始するタイミングの位相差を確保でき、2本のワイヤWの切断が略同時期に開始されることによる負荷の増加を抑制することができる。
なお、規制部60eは、矢印D1で示す可動刃部61の移動方向に対して略直交する方向に延伸する平面を、第1の突き当て部60bと段差部60dとの間の一部に設けて構成しても良い。また、規制部60eは、段差部60dが、第1の突き当て部60bから第2の突き当て部60cに向けて、矢印D1で示す可動刃部61の移動方向とは逆方向(矢印D2)に沿って第1の突き当て部60bから突出する斜面または曲面で構成しても良い。
更に、規制部60eは、図4Fに示すように、第1の突き当て部60bと第2の突き当て部60cとの間で、矢印D1で示す可動刃部61の移動方向とは逆方向(矢印D2)に沿って第1の突き当て部60b及び第2の突き当て部60cから突出した凸部で構成しても良い。これにより、第1の突き当て部60bが凹形状となり、可動刃部61により第1の突き当て部60bに突き当てられたワイヤWが、第2の突き当て部60c方向に移動することが抑制される。
また、規制部60eは、図4Gに示すように、第1の突き当て部60bと第2の突き当て部60cとの間を仕切る形状としても良い。これにより、第1の突き当て部60bと第2の突き当て部60cが独立し、可動刃部61により第1の突き当て部60bに突き当てられたワイヤWが、第2の突き当て部60c方向に移動することが抑制される。
・伝達部の実施の形態例
次に、各図を参照して、本実施の形態の伝達部9の一例について説明する。伝達部9は、カム90が軸90aを支点に回転可能に支持される。軸90aは、本体部10の内部に取り付けられるフレーム10aに取り付けられる。フレーム10aは、リンク91の移動方向を規制するガイド部10bを備える。ガイド部10bは、板状のフレーム10aを貫通した長穴で構成される。
カム90は変位部材の一例で、軸90aからの長さが変位するカム溝92を備える。カム溝92は、軸90aを中心としたカム90の径方向及び周方向に延伸し、フレーム10aのガイド部10bと交差する。カム溝92は、板状のカム90を貫通することで、カム溝90とガイド部10bの交点が連通する。
カム90は、軸90aを支点とした回転動作で、カム溝92においてガイド部10bと交差する部位が変化し、軸90aから、カム溝92とガイド部10bとの交点までの長さが変化する。
カム90は、軸90aを支点とした回転動作で、軸90aとカム溝92との間の長さの変化量が、カム90の同じ回転量に対して大きい範囲と小さい範囲が設定される。本例では、軸90aとカム溝92との間の長さの変化量が最も大きい第1の範囲92aと、軸90aとカム溝92との間の長さの変化量が、第1の範囲92aより小さい第2の範囲92bと、軸90aとカム溝92との間の長さの変化量がほとんど無い第3の範囲92cを備える。
カム90は、軸90aを支点として矢印C1方向に回転する回転動作で、カム溝92において第1の範囲92aがガイド部10bと交差する間は、第2の範囲92bがガイド部10bと交差する間と比較して、軸90aから、カム溝92とガイド部10bとの交点までの長さが短く、かつ、軸90aとカム溝92との間の長さの変化量が大きくなる。
また、カム90は、軸90aを支点として矢印C1方向に回転する回転動作で、カム溝92において第2の範囲92bがガイド部10bと交差する間は、第1の範囲92aがガイド部10bと交差する間と比較して、軸90aから、カム溝92とガイド部10bとの交点までの長さが長く、かつ、軸90aとカム溝92との間の長さの変化量が小さくなる。
更に、カム90は、軸90aを支点として矢印C1方向に回転する回転動作で、カム溝92において第3の範囲92cがガイド部10bと交差する間は、第2の範囲92bがガイド部10bと交差する間と比較して、軸90aから、カム溝92とガイド部10bとの交点までの長さが同等程度で、かつ、軸90aとカム溝92との間の長さの変化量が更に小さく、略一定となる。
カム90は、スリーブ71の動きが移動部材75を介して伝達される被係合部93を備える。被係合部93は、軸90aを挟んでカム溝92と反対側に設けられ、矢印A1、A2で示すスリーブ71の前後方向への移動に連動した移動部材75の移動による係合部75aの軌跡上に配置される。被係合部93は、スリーブ71が矢印A1で示す前方向に移動する動作で、移動部材75の係合部75aが係合する。
カム90は、軸90aを支点とした回転動作で、カム溝92において第1の範囲92aがガイド部10bと交差する矢印C2方向にバネ94で付勢される。バネ94は、例えば軸90aに取り付けられる捻りコイルバネで構成される。なお、カム90の矢印C2で示す回転方向は、リンク91で連結された可動刃部61が切断完了位置から初期位置へ戻る方向である。可動刃部61が切断完了位置から初期位置へ戻る動作で、バネ94の力でカム90が矢印C2へ回転できなくなる場合を考慮して、移動部材75に押圧凸部76を備えると共に、カム90に被押圧凸部96を備える。可動刃部61が切断完了位置に回転するまで、移動部材75が矢印A1方向に移動すると共に、カム90が回転すると、押圧凸部76と被押圧凸部96が対向する。そして、スリーブ71が矢印A2方向に移動する動作で、押圧凸部76が被押圧凸部96を押すことで、カム90の矢印C2方向への回転を強制的に開始させることができる。
リンク91は伝達部材の一例で、矢印A1で示す前方向の端部が可動刃部61に連結され、矢印A2で示す後方向の端部がカム90に連結される。リンク91は、カム90のカム溝92及びフレーム10aのガイド部10bに入る軸部91aを備える。軸部91aは、カム溝92に入る回転体91a1と、回転体91a1を回転可能に支持し、ガイド部10bに入るリンク91に対して非回転な軸91a2で構成され、カム溝92とガイド部10bとの交点でカム溝92及びガイド部10bに挿入される。軸部91aは、軸90aを支点としたカム90の回転動作で、カム溝92及びガイド部10bに沿って移動する。ここで、軸90aを支点としたカム90の回転動作で、カム溝92と回転体91a1が摺動することで回転体91a1の周方向に掛かる力と、ガイド部10bと軸91a2が摺動することで軸91a2の周方向に掛かる力は、反対向きの力となる。そこで、軸部91aにおいて、回転体91a1と軸91a2は別部品で構成される。なお、軸部91aは、カム溝92に入る第1の回転体と、ガイド部10bに入る第2の回転体と、第1の回転体と第2の回転体を回転可能に支持する軸を備える構成としても良い。
スリーブ71が矢印A1で示す前方向に移動すると、移動部材75は、スリーブ71と連動して矢印A1で示す前方向に移動する。移動部材75は、矢印A1で示す前方向に移動する動作で、係合部75aがカム90の被係合部93と係合する。
カム90は、移動部材75が矢印A1で示す前方向に更に移動すると、被係合部93が前方向に押されることで、軸90aを支点に矢印C1方向に回転する。カム90が矢印C1方向に回転すると、カム溝92においてガイド部10bと交差する部位が変化し、軸90aから、カム溝92とガイド部10bとの交点までの長さが、増加する方向に変化する。
これにより、カム90が矢印C1方向に回転し、リンク91の軸部91aがカム溝92及びガイド部10bに沿って移動すると、軸部91aがカム90の軸90aから離れる方向に移動する。
伝達部9は、リンク91の軸部91aがカム90の軸90aから離れる方向に移動すると、カム90の回転動作が、リンク91の延伸方向に沿った移動に変換される。
これにより、カム90の回転動作が、リンク91を介して可動刃部61に伝達され、可動刃部61が矢印D1方向に回転する。よって、スリーブ71が前方向に移動する動作で可動刃部61が所定の方向に回転し、ワイヤWが切断される。
カム溝92において第1の範囲92aがガイド部10bと交差する間は、切断部6において可動刃部61が回転を開始し、1本目のワイヤWの切断が開始されるまでの間である。1本目のワイヤWの切断が開始されるまでの間は、負荷が低い領域である。
また、カム溝92において第2の範囲92bがガイド部10bと交差する間は、切断部6において可動刃部61が回転し、1本目のワイヤWの切断が開始してから、2本目のワイヤWの切断が終了するまでの間である。1本目のワイヤWの切断が開始してから、2本目のワイヤWの切断が終了するまでの間は、負荷が高い領域である。更に、カム溝92において第3の範囲92cがガイド部10bと交差する間は、2本目のワイヤWの切断が終了して、可動刃部61の回転が停止している間である。こうすることで、移動部材75の移動量に対して、ワイヤカット動作と完了したカッタは、必要以上に回転させる必要がない。
なお、以上の実施の形態では、カム90は、リンク91と連結される第1の連結部位であるカム溝92とガイド部10bとの交点から、軸90aまでの長さが、カム溝92の形状により、軸90aを支点とした回転動作で切り替えられる構成である。
これにより、カム90は、可動刃部61の回転量(移動量)と、可動刃部61が発生し得る力を、可動刃部61の回転範囲(移動範囲)の中で切り替えられるようにした。
これに対し、カム90は、スリーブ71と連結される第2の連結部位である被係合部93から、軸90aまでの長さが、軸90aを支点とした回転動作で切り替えられる構成としても良い。
・減速機の実施の形態例
図5Aは、本実施の形態の減速機の一例を示す側断面図、図5Bは、本実施の形態の減速機の一例を示す斜視図、図5Cは、本実施の形態の減速機の変形例を示す要部側断面図、図5Dは、本実施の形態の減速機の変形例を示す斜視図であり、次に、各図を参照して、本実施の形態の減速機の一例について説明する。
減速機81は、入力軸と出力軸が同軸上に並ぶ遊星ギアで構成され、入力軸となるモータ80の軸80aに取り付けられる第1のサンギア82aと、第1のサンギア82aと噛み合う第1のプラネタリギア83aと、第1のプラネタリギア83aを支持する第1のプラネットケージ84aを備える。
また、減速機81は、第1のプラネットケージ84aに設けられる第2のサンギア82bと、第2のサンギア82bと噛み合う第2のプラネタリギア83bと、第2のプラネタリギア83bを支持する第2のプラネットケージ84bを備える。
更に、減速機81は、第1のプラネタリギア83a及び第2のプラネタリギア83bが噛み合うインターナルギア85を備える。
減速機81は、インターナルギア85が本体部10に固定される。また、減速機81は、第1のプラネットケージ84aと第2のプラネットケージ84bが、モータ80の軸80aと同軸上に配置される。更に、減速機81は、第2のプラネットケージ84bが回転軸72と連結され、出力軸を構成する。
減速機81は、第2のプラネットケージ84bの軸方向に沿った一方の側である前側部84fが、インターナルギア85から突出する。第2のプラネットケージ84bは、インターナルギア85から突出した前側部84fが、ベアリング86を介して本体部10に回転可能に支持される。
また、第2のプラネットケージ84bは、軸方向に沿った他方の側である後側部84rが、インターナルギア85の内部に位置し、後側部84rが、支持部材87によりインターナルギア85に支持される。インターナルギア85は、本体部10に固定されているので、第2のプラネットケージ84bの後側部84rは、すべり軸受を構成する支持部材87及びインターナルギア85を介して本体部10に支持される。なお、支持部材87は、ベアリングで構成されても良い。
また、減速機81は、第1のプラネットケージ84aと第2のプラネタリギア83bの間にギア押さえ88を備える。ギア押さえ88は、中心に第2のサンギア82bが入る穴が開けられた円板状の部材で構成され、第2のサンギア82bの外側で、第1のプラネットケージ84aと第2のプラネタリギア83bの間に入れられ、第1のプラネットケージ84aと第2のプラネタリギア83bの隙間を確保する。
これにより、第2のプラネットケージ84bは、軸方向に沿った前側部84fと後側部84rが本体部10に支持される。よって、簡単な構成で、第2のプラネットケージ84bが軸方向に対して傾くことが抑制され、サンギアとプラネタリギア、プラネタリギアとインターナルギアのかみ合いが変化すること、軸方向に並ぶギア同士、ギアとプラネットケージ等が干渉することが抑制される。
なお、図5C、図5Dに示す変形例の減速機81のように、第1のプラネットケージ84aと一体でギア押さえ88aを備えても良い。ギア押さえ88aは、中心に第2のサンギア82bが入る穴が開けられた円板状の部材が、第2のサンギア82bの外側で、第1のプラネットケージ84aと一体に設けられる。これにより、ギア押さえ88aは、第2のサンギア82bの外側で、第1のプラネットケージ84aと第2のプラネタリギア83bの間に入り、第1のプラネットケージ84aと第2のプラネタリギア83bの隙間を確保する。
・カール形成部の実施の形態例
図6A~図6Dは、本実施の形態のカール形成部の一例を示す平面図であり、次に、各図を参照して、本実施の形態のカール形成部の一例について説明する。
カール形成部5は、カール形成部5においてワイヤWの送り経路を構成するガイド溝52と、ガイド溝52との協働でワイヤWに巻き癖をつける第1のガイド部材53a及び第2のガイド部材53bを備える。
第1のガイド部材53aは、カールガイド50においてワイヤ送り部3で正方向に送られるワイヤWの導入部側に設けられ、ガイド溝52によるワイヤWの送り経路に対して、ワイヤWにより形成されるループRuの径方向の内側に配置される。第1のガイド部材53aは、ガイド溝52に沿って送られるワイヤWが、ワイヤWにより形成されるループRuの径方向の内側に入り込まないように、ワイヤWの送り経路を規制する。
第2のガイド部材53bは、カールガイド50においてワイヤ送り部3で正方向に送られるワイヤWの排出部側に設けられ、ガイド溝52によるワイヤWの送り経路に対して、ワイヤWにより形成されるループRuの径方向の外側に配置される。
カール形成部5は、第1のガイド部材53aをワイヤWの送り経路から退避させる退避機構54を備える。退避機構54は、カールガイド50を本体部10に固定するフレーム55に、軸54aを支点に回転可能に取り付けられ、第1のガイド部材53aがワイヤWの送り経路に対して突出する方向及び退避する方向に変位する。
退避機構54は、第1のガイド部材53aがワイヤWの送り経路に突出する方向に、バネ等の付勢部材56で付勢される。
また、退避機構54は、第1のガイド部材53aがワイヤWの送り経路に対して退避する方向に退避機構54を変位させる誘導部57を備える。誘導部57は、ワイヤWを鉄筋Sに巻き付ける動作において、ワイヤWに押されることで、第1のガイド部材53aがワイヤWの送り経路に対して退避する方向に退避機構54を変位させる力が生じる斜面で構成される。
更に、退避機構54は、ガイド溝52の一部を構成するワイヤガイド部58を備える。ワイヤガイド部58は、第1のガイド部材53aがワイヤWの送り経路に対して突出する方向に退避機構54が移動すると、ワイヤWの送り経路に突出し、ガイド溝52の一部を構成する。また、ワイヤガイド部58は、第1のガイド部材53aがワイヤWの送り経路に対して退避する方向に退避機構54が移動すると、ワイヤWの送り経路に突出し、ワイヤWがガイド溝52の外側に露出する経路を閉塞する。
カール形成部5は、カールガイド50で巻き癖が付けられ、誘導ガイド51で結束部7に誘導されるワイヤWの送り経路に、ワイヤWの先端が突き当てられる送り規制部59を備える。
退避機構54は、スリーブ71と連動する移動部材75に係合し、移動部材75と連動する開閉規制部材55aに接する開閉規制部54bを備える。退避機構54は、第1のガイド部材53aがワイヤWの送り経路に対して突出する方向に移動した状態で、開閉規制部54bが開閉規制部材55aに接することで、軸54aを支点とした回転が規制される。
また、係止部材70でワイヤWを係止する結束部7の動作と連動して開閉規制部材55aが移動し、開閉規制部材55aの開口部55bが退避機構54の開閉規制部54bと対向する位置に移動すると、開閉規制部54bが開口部55bに入ることで、退避機構54の軸54aを支点とした回転の規制が解除される。これにより、退避機構54は、第1のガイド部材53aがワイヤWの送り経路に対して退避する方向に、軸54aを支点とした回転動作で移動可能となる。
・マガジンの実施の形態例
図7Aは、本実施の形態のマガジンの一例を示す正面図、図7Bは、本実施の形態のマガジンの一例を示す斜視図である。また、図7Cは、本実施の形態のマガジンの一例を示す正面断面図、図7Dは、本実施の形態のマガジンの一例を示す側断面図であり、次に、各図を参照して、本実施の形態のマガジンの一例について説明する。
マガジン2は、側壁部2aの周囲に周壁部2bが立設した形態で、側壁部2aと反対側の面が開口する。マガジン2は、開閉可能な蓋部21を備える。蓋部21は、周壁部2bに設けたヒンジ部21aを支点とした回転動作で、マガジン2の開口を開閉する。マガジン2は、蓋部21を開けることで、リール20の着脱が可能である。
マガジン2は、二点鎖線で示すリール20の収容位置20aと、破線で示すマガジン2内におけるワイヤWの送り経路20bの間に分離部22を備える。分離部22は、マガジン2の側壁部2aから、周壁部2bに沿ってリール20の軸線方向に突出する。
分離部22は、マガジン2において、リール20の収容位置20aに対し、ワイヤWが送り出される送出口20cの反対側に設けられる。マガジン2において、送出口20cに対する反対側は、矢印Rで示す逆方向にワイヤWを送る動作で、ワイヤWの撓みが生じやすい範囲であり、次に矢印Fで示す正方向にワイヤWを送る動作で、撓んだワイヤWがリール20に巻かれたワイヤWに近づく方向に変位しやすい範囲である。これにより、分離部22は、矢印Fで示す正方向にワイヤWを送る動作で、撓んだワイヤWがリール20に近づきやすい範囲で、マガジン2に収容されたリール20と、ワイヤWの送り経路20bを分離する。
分離部22は、ワイヤWの送り方向の上流側の端部と下流側の端部に回転部材23を備える。回転部材23は、回転の軸が、ワイヤWの送り方向に対して交差する方向に延伸し、正方向または逆方向に送られるワイヤWが接することで、回転可能に設けられる。
分離部22は、回転部材23を回転可能に支持する押さえ部材22aを備える。押さえ部材22aは、分離部22の側壁部2aと反対側の部位に取り付けられる。回転部材23は、軸方向に沿った一方の側が側壁部2aに回転可能に支持され、軸方向に沿った他方の側が押さえ部材22aに回転可能に支持される。
分離部22は、蓋部21に支持される支持凹部22bを備える。また、蓋部21は分離部22を支持する支持凸部21bを備える。支持凹部22bは支持部の一例で、閉じた蓋部21と対向する押さえ部材22aに所定形状の凹部を設けて構成される。支持凸部21bは支持部の一例で、蓋部21を閉じると、分離部22の支持凹部22bに挿抜可能に嵌る所定形状の凸部を設けて構成される。なお、分離部22に支持凸部を備え、蓋部21に支持凹部を備える構成としても良い。また、分離部22に支持凸部と支持凹部を備え、分離部22の支持凸部と支持凹部に対応して、蓋部21に支持凹部と支持凸部を備える構成としても良い。
マガジン2は、矢印Fで示す正方向へのワイヤWの送り方向に対し、分離部22の上流側にワイヤWの逃げ部24を備える。逃げ部24は、リール20の収容位置20aの外周位置と、周壁部2bとの間を所定の長さとして、収容位置20aに収容されたリール20と、周壁部2bとの間に、矢印Rで示す逆方向にワイヤWを送る動作で、ワイヤWが撓むことが可能な空間を設けて構成される。
逃げ部24は、矢印Fで示す正方向へのワイヤWの送り方向に沿って、リール20の収容位置20aの外周位置からの長さが徐々に広がり、逃げ部24の壁部の起点位置24aが、周壁部2bと円弧でつながる。
マガジン2は、ワイヤWの送り経路20bに座屈規制部21cを備える。座屈規制部21cは蓋部21に設けられ、蓋部21が閉じると、収容位置20aの外周と送出口20cの間でワイヤWの送り経路20bに露出する。座屈規制部21cは、摩擦係数の少ない材質で構成された円柱状、円筒状の部材、ローラ等で構成され、主に矢印Rで示す逆方向に送られるワイヤWが接した際に、摩擦による送りの抵抗が生じることを抑制して、ワイヤWが座屈することを抑制する。
マガジン2は、送出口20cにガイド壁部2cを備える。ガイド壁部2cは、送出口20cの後側に、周壁部2bと繋がり、ワイヤWの送り方向に沿って立設する面を設けて構成される。
マガジン2は、蓋部21と周壁部2bの間にワイヤWが入ることを規制する侵入規制凹部2dと侵入規制凸部21dを備える。侵入規制凹部2dは侵入規制部の一例で、閉じた蓋部21と対向する周壁部2bに所定形状の凹部を設けて構成される。侵入規制凸部21dは侵入規制部の一例で、蓋部21を閉じると、周壁部2bの侵入規制凹部2dに挿抜可能に嵌る所定形状の凸部を設けて構成される。なお、周壁部2bに侵入規制凸部を備え、蓋部21に侵入規制凹部を備える構成としても良い。また、周壁部2bに侵入規制凸部と侵入規制凹部を備え、周壁部2bの侵入規制凸部と侵入規制凹部に対応して、蓋部21に侵入規制凹部と侵入規制凸部を備える構成としても良い。
分離部22は、押さえ部材22bと回転部材23との間にワイヤWが侵入することを規制するガイド凸部22cを備える。ガイド凸部22cは、矢印Fで示す正方向へのワイヤWの送り方向に対し、上流側に位置する回転部材23に対応して設けられ、押さえ部材22bから、回転部材23の軸方向の一方の端部近傍で、周面に沿って突出する凸部を設けて構成される。
・制御部の実施の形態例
図8Aは、鉄筋結束機の制御機能の一例を示すブロック図である。鉄筋結束機1Aは、図1に示すトリガ12の操作で押される操作スイッチ13の状態に応じて、制御部14がモータ80及び送りモータ31を制御し、鉄筋SをワイヤWで結束する一連の動作を実行する。
バッテリ15は、充電後、鉄筋SをワイヤWで結束する動作の実行に伴い電圧(電池電圧)が低下する。このため、バッテリ15の充電直後はモータ80等の回転数(回転速度)が相対的に高くなり、結束動作の実行に伴い電圧が低下して、モータ80等の回転数(回転速度)が相対的に低くなる。
モータ80等の回転数(回転速度)が相対的に高くなると、鉄筋SをワイヤWで結束する一連の動作に掛かる時間が短縮される。但し、モータ80等による駆動対象物に掛かる負荷が増加し、モータ80等の発熱量も増加する。
一方、モータ80等の回転数(回転速度)が相対的に低くなると、負荷が軽減されるが、鉄筋SをワイヤWで結束する一連の動作に掛かる時間が伸びる。このため、バッテリ15の充電直後と、ある程度の回数結束動作を実行した後では、鉄筋SをワイヤWで結束する一連の動作に掛かる時間に差異を感じる。
そこで、鉄筋結束機1Aは、バッテリ15の電圧(電池電圧)に応じてモータ80及び送りモータ31を制御して、鉄筋SをワイヤWで結束する一連の動作に掛かる時間を、負荷や発熱の増加を抑制しつつ短縮し、かつ、電池電圧の増減によらず平滑化する。
鉄筋結束機1Aは、電池電圧に応じたモータ80及び送りモータ31の制御の一例として、モータ80及び送りモータ31に流れる電流を制限する制御を、ハードウエアまたはソフトウエアで実現する。
図8Bは、モータに流れる電流を制限する機能をハードウエアで実現した構成の一例を示すブロック図である。鉄筋結束機1Aは、電池電圧に応じてモータ80及び送りモータ31に流れる電流を制限する制御をハードウエアで実現するため、制御部14は、電池電圧に応じてモータ80及び送りモータ31への通電の遮断及び復帰を行う制限回路100を備える。
また、制御部14は、モータ80及び送りモータ31を制御するマイクロコンピュータ101と、マイクロコンピュータ101の制御に応じてバッテリ15からモータ80及び送りモータ31に電流を流し、モータ80及び送りモータ31を駆動するモータドライバ102を備える。なお、モータ80と送りモータ31は、独立した制限回路100、モータドライバ102で制御、駆動される。
マイクロコンピュータ101は、モータ80及び送りモータ31を駆動する所定のタイミングでゲート信号Sg1を出力する。モータ80を駆動するモータドライバ102は、マイクロコンピュータ101からゲート信号Sg1が入力されると、バッテリ15からモータ80に電流を流す。また、送りモータ31を駆動するモータドライバ102は、マイクロコンピュータ101からゲート信号Sg1が入力されると、バッテリ15から送りモータ31に電流を流す。
制限回路100は、電池電圧をモータ80及び送りモータ31に流れる電流で検出する電流検出回路103を備える。電流検出回路103は、モータ80及び送りモータ31に流れる電流を電圧に変換するため、シャント抵抗103aと、差動増幅器(オペアンプ)103bを備える。
また、モータ80に対応した制限回路100では、モータ80に流れる電流(モータ電流値)Va、送りモータ31に対応した制限回路100では、送りモータ31に流れるモータ電流値Vaと、同電流の制御の要否を判断する基準となる閾値(電流制限閾値)Vrとの高低に応じて、モータ80及び送りモータ31に流れる電流を遮断する信号(遮断信号)Sg2を出力するコンパレータ部104を備える。
更に、制限回路100は、コンパレータ部104の出力に応じて、モータドライバ102によるモータ80及び送りモータ31の駆動の有無を切り替えるゲートドライバ105を備える。
コンパレータ部104は、電流検出回路103で検出されたモータ80に流れるモータ電流値Vaと、閾値生成部104aで生成された電流制限閾値Vrが入力され、モータ80に流れるモータ電流値Vaが電流制限閾値Vr以上となると、遮断信号Sg2を出力する。
また、コンパレータ部104は、電流検出回路103で検出された送りモータ31に流れるモータ電流値Vaと、閾値生成部104aで生成された電流制限閾値Vrが入力され、送りモータ31に流れるモータ電流値Vaが電流制限閾値Vr以上となると、遮断信号Sg2を出力する。
なお、シャント抵抗103aとオペアンプ103bを備えた電流検出回路103では、抵抗の電圧低下を電流値に換算して電流検出を行っており、コンパレータ部104は、モータ電流値Vaと電流制限閾値Vrとの比較を電圧の大小で行っているが、電流を検知していることと同等である。
ゲートドライバ105は、マイクロコンピュータ101とモータドライバ102の間に設けられ、コンパレータ部104から遮断信号Sg2が非入力であると、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1をモータドライバ102に入力する。
これにより、モータ80に対応した制限回路100では、バッテリ15からモータ80に電流が流れ、モータ80が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。また、送りモータ31に対応した制限回路100では、バッテリ15から送りモータ31に電流が流れ、送りモータ31が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。
これに対し、ゲートドライバ105は、コンパレータ部104から遮断信号Sg2が入力されると、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1を遮断し、モータドライバ102に非入力とする。モータドライバ102は、ゲート信号Sg1が入力されないことで、バッテリ15からモータ80及び送りモータ31に流れる電流を遮断する。
これにより、モータ80に対応した制限回路100では、バッテリ15からモータ80に流れる電流が遮断され、モータ80が惰性で回転する。この場合、電池電圧で駆動される場合と比較して、モータ80の回転数(回転速度)は低下する。また、送りモータ31に対応した制限回路100では、バッテリ15から送りモータ31に流れる電流が遮断され、送りモータ31が惰性で回転する。この場合、電池電圧で駆動される場合と比較して、送りモータ31の回転数(回転速度)は低下する。
コンパレータ部104は、マイクロコンピュータ101から制限解除信号Sg3が入力されると、遮断信号Sg2の出力を停止する。なお、コンパレータ部104は、送りモータ31に流れるモータ電流値Vaが電流制限閾値Vr未満となると、遮断信号Sg2の出力を停止しても良い。
ゲートドライバ105は、コンパレータ部104で遮断信号Sg2の出力が停止されると、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1の遮断を解除し、ゲート信号Sg1をモータドライバ102に入力する。
これにより、モータ80に対応した制限回路100では、バッテリ15からモータ80に電流が流れ、モータ80が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。また、送りモータ31に対応した制限回路100では、バッテリ15から送りモータ31に電流が流れ、送りモータ31が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。
従って、モータ電流値Vaが電流制限閾値Vr以上になると、モータ80及び送りモータ31に流れる電流が遮断されることで、電池電圧が所定の閾値以上であると、モータ80及び送りモータ31に流れる電流を制限して回転数(回転速度)を一時的に低下させる制御が行われる。
制限回路100は、モータ80及び送りモータ31に流れる電流の制限の要否を判断する基準を変える制限値可変用並列抵抗106を備える。制限値可変用並列抵抗106は、本例では、電流検出回路103の出力とコンパレータ部104の入力の間に設けられ、マイクロコンピュータ101からの制限値制御信号Sg4によって抵抗値が可変とされることで、コンパレータ部104に入力される電圧の高低が切り替えられる。
これにより、コンパレータ部104に入力されるモータ電流値Vaに対して、電流制限閾値Vrの高低が相対的に変化することになり、モータ80及び送りモータ31に流れる電流の制限の要否を判断する基準が変わり、制限を掛ける電流値が高くなるように、電流制限閾値を低くする、または、制限を掛ける電流値が低くなるように、電流制限閾値を高くすることができる。なお、制限値可変用並列抵抗106を、閾値生成部104aとコンパレータ部104の入力の間に設け、電流制限閾値Vrの高低を変化させても良い。
制御部14は、上述した構成要素が1つの集積回路、または、複数の集積回路等で構成され、基板に実装されることで、電池電圧に応じたモータ80及び送りモータ31の制御の一例として、モータ80及び送りモータ31に流れる電流を制限する制限回路100が、ハードウエアとして構成される。
図8Cは、モータに流れる電流を制限する機能をソフトウエアで実現した構成の一例を示すブロック図である。鉄筋結束機1Aは、電池電圧に応じてモータ80及び送りモータ31に流れる電流を制限する制御をソフトウエアで実現するため、制御部14は、電池電圧に応じてモータ80及び送りモータ31を制御するマイクロコンピュータ101と、マイクロコンピュータ101の制御に応じてバッテリ15からモータ80及び送りモータ31に電流を流し、モータ80及び送りモータ31を駆動するモータドライバ102を備える。
マイクロコンピュータ101は、モータ80及び送りモータ31を駆動する所定のタイミングでゲート信号Sg1を出力する。モータ80を駆動するモータドライバ102は、マイクロコンピュータ101からゲート信号Sg1が入力されると、バッテリ15からモータ80に電流を流す。また、送りモータ31を駆動するモータドライバ102は、マイクロコンピュータ101からゲート信号Sg1が入力されると、バッテリ15から送りモータ31に電流を流す。
制御部14は、電池電圧をモータ80及び送りモータ31に流れる電流で検出する電流検出回路103を備える。電流検出回路103は、モータ80及び送りモータ31に流れる電流を電圧に変換するため、電圧を降下させる抵抗(シャント抵抗)103aと、降下分の電圧を増幅する差動増幅器(オペアンプ)103bを備える。
また、制御部14は、マイクロコンピュータ101の出力に応じて、モータドライバ102によるモータ80及び送りモータ31の駆動の有無を切り替えるゲートドライバ105を備える。
マイクロコンピュータ101は、モータ80を駆動するタイミングではモータ80に流れる電流(モータ電流値)Va、送りモータ31を駆動するタイミングでは送りモータ31に流れるモータ電流値Vaを取得し、モータ電流値Vaが、同電流の制御の要否を判断する基準となる閾値以上となると、モータ80及び送りモータ31に流れる電流を遮断する遮断信号Sg2を出力する。
また、マイクロコンピュータ101は、モータ電流値Vaが、同電流の制御の要否を判断する基準となる閾値未満となると、遮断信号Sg2に代えて制限解除信号Sg3を出力する。なお、制御部14は、遮断信号Sg2の出力からの時間の経過で、制限解除信号Sg3を出力しても良い。
ゲートドライバ105は、マイクロコンピュータ101とモータドライバ102の間に設けられ、マイクロコンピュータ101から遮断信号Sg2が非入力であると、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1をモータドライバ102に入力する。
これにより、モータ80に対応した制限回路100では、バッテリ15からモータ80に電流が流れ、モータ80が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。また、送りモータ31に対応した制限回路100では、バッテリ15から送りモータ31に電流が流れ、送りモータ31が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。
これに対し、ゲートドライバ105は、マイクロコンピュータ101から遮断信号Sg2が入力されると、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1を遮断し、モータドライバ102に非入力とする。モータドライバ102は、ゲート信号Sg1が入力されないことで、バッテリ15からモータ80及び送りモータ31に流れる電流を遮断する。
これにより、モータ80に対応した制限回路100では、バッテリ15からモータ80に流れる電流が遮断され、モータ80が惰性で回転する。この場合、電池電圧で駆動される場合と比較して、モータ80の回転数(回転速度)は低下する。また、送りモータ31に対応した制限回路100では、バッテリ15から送りモータ31に流れる電流が遮断され、送りモータ31が惰性で回転する。この場合、電池電圧で駆動される場合と比較して、送りモータ31の回転数(回転速度)は低下する。
更に、ゲートドライバ105は、マイクロコンピュータ101から制限解除信号Sg3入力されると、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1の遮断を解除し、ゲート信号Sg1をモータドライバ102に入力する。
これにより、モータ80に対応した制限回路100では、バッテリ15からモータ80に電流が流れ、モータ80が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。また、送りモータ31に対応した制限回路100では、バッテリ15から送りモータ31に電流が流れ、送りモータ31が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。
従って、モータ電流値Vaが電流制限をする閾値以上になると、モータ80及び送りモータ31に流れる電流が遮断されることで、電池電圧が所定の閾値以上であると、モータ80及び送りモータ31に流れる電流を制限して回転数(回転速度)を一時的に低下させる制御が行われる。
そして、制御部14は、電池電圧に応じたモータ80及び送りモータ31の制御の一例として、モータ電流値Vaに応じてモータ80及び送りモータ31に流れる電流を制限する制御が、ソフトウエアで実現される。
<本実施の形態の鉄筋結束機の動作例>
次に、各図を参照して、本実施の形態の鉄筋結束機1Aにより鉄筋SをワイヤWで結束する動作について説明する。
鉄筋結束機1Aは、ワイヤWが一対の送りギア30の間に挟持され、このワイヤWの先端が、送りギア30の挟持位置と、切断部6の固定刃部60との間に位置した状態が待機状態となる。また、鉄筋結束機1Aは、待機状態では、スリーブ71及びスリーブ71に取り付けられた第1のサイドフック70R、第2のサイドフック70L、センターフック70Cが、矢印A2で示す後方向に移動し、図3Aに示すように、第1のサイドフック70Rがセンターフック70Cに対して開き、第2のサイドフック70Lがセンターフック70Cに対して開いた状態である。
鉄筋Sがカール形成部5のカールガイド50と誘導ガイド51との間に入れられ、トリガ12が操作されると、図示しない送りモータが正回転方向に駆動され、ワイヤ送り部3でワイヤWが矢印Fで示す正方向に送られる。
複数本、例えば2本のワイヤWを送る構成の場合、ワイヤガイド4により、2本のワイヤWが当該ワイヤWにより形成されるループRuの軸方向に沿って並列された状態で送られる。
正方向に送られるワイヤWは、センターフック70Cと第1のサイドフック70Rの間を通り、カール形成部5のカールガイド50に送られる。ワイヤWは、カールガイド50を通ることで、鉄筋Sの周囲に巻き回される巻き癖が付けられる。
カールガイド50で巻き癖が付けられたワイヤWは、誘導ガイド51に誘導され、更にワイヤ送り部3で正方向に送られることで、誘導ガイド51によりセンターフック70Cと第2のサイドフック70Lの間に誘導される。そして、ワイヤWは、先端が送り規制部59に突き当てられるまで送られる。ワイヤWの先端が送り規制部59に突き当てられる位置まで送られると、図示しない送りモータの駆動が停止される。
ワイヤWの正方向への送りを停止した後、モータ80が正回転方向に駆動される。スリーブ71は、係止部材70でワイヤWを係止する第1の動作域では、回転規制羽根74aが係止されることで、回転軸72の回転に連動したスリーブ71の回転が規制される。これにより、スリーブ71は、モータ80の回転が直線移動に変換され、前方向である矢印A1方向に移動する。
係止部材70は、スリーブ71が矢印A1で示す前方向に移動することで、開閉ピン71aの軌跡と開閉ガイド孔73R、73Lの形状により、第1のサイドフック70R及び第2のサイドフック70Lが、軸71bを支点とした回転動作でセンターフック70Cに近づく方向に移動する。
すなわち、スリーブ71が矢印A1で示す前方向に移動すると、第1のサイドフック70Rは、開閉ガイド孔73Rに形成される開閉部73aにおいて、第1のサイドフック70Rが閉じる方向である内側の壁面が、開閉ピン71aで押される。これにより、第1のサイドフック70Rは、軸71bを支点として回転し、センターフック70Cに対して近づく方向に移動する。
また、スリーブ71が矢印A1で示す前方向に移動すると、第2のサイドフック70Lは、開閉ガイド孔73Lに形成される開閉部73aにおいて、第2のサイドフック70Lが閉じる方向である内側の壁面が、開閉ピン71aで押される。これにより、第2のサイドフック70Lは、軸71bを支点として回転し、センターフック70Cに対して近づく方向に移動する。
これにより、第1のサイドフック70R及び第2のサイドフック70Lが、センターフック70Cに対して閉じる。
第1のサイドフック70Rがセンターフック70Cに対して閉じると、第1のサイドフック70Rとセンターフック70Cとの間に挟まれたワイヤWが、第1のサイドフック70Rとセンターフック70Cとの間を移動することが可能な形態で係止される。
これに対し、第2のサイドフック70Lがセンターフック70Cに対して閉じると、図3Bに示すように、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73Lの係止部73bに位置する範囲では、第2のサイドフック70Lとセンターフック70Cとの間に挟まれたワイヤWが、第2のサイドフック70Lとセンターフック70Cとの間から抜けない形態で係止される。
第1のサイドフック70R及び第2のサイドフック70Lが閉じる動作で、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73Lの係止部73bに位置し、ワイヤWを係止する位置までスリーブ71を前進させた後、モータ80の回転を一時停止し、図示しない送りモータを逆回転方向に駆動する。
これにより、一対の送りギア30が逆転し、一対の送りギア30の間に挟持されたワイヤWが、矢印Rで示す逆方向に送られる。ワイヤWの先端側が、第2のサイドフック70Lとセンターフック70Cとの間から抜けない形態で係止されているので、ワイヤWを逆方向に送る動作で、ワイヤWは鉄筋Sに巻き付けられる。
また、ワイヤWを鉄筋Sに巻き付ける動作において、退避機構54の誘導部57がワイヤWに押されることで、第1のガイド部材53aがワイヤWの送り経路に対して退避する。
マガジン2は、リール20を回転させる駆動手段が設けられていないことから、矢印Fで示す正方向にワイヤWを送る動作で、ワイヤWの送りに従動してリール20が回転する。但し、マガジン2とリール20の摺動抵抗により、ワイヤWがリール20に巻き付けられる力が掛かった状態で、ワイヤWの送りに従動してリール20が回転する。一方、ワイヤWの正方向への送りが停止すると、リール20はその慣性で若干回転が継続することから、リール20に巻かれたワイヤWが弛んでリール20の径方向に広がる。
また、矢印Rで示す逆方向にワイヤWを送る動作で、リール20はワイヤWに押される形態で回転するが、ワイヤ送り部3によるワイヤWの送り速度に対して、リール20の回転は遅延する。
これにより、矢印Rで示す逆方向にワイヤWを送る動作で、リール20の径方向に沿って広がる方向にワイヤWが撓む。このため、マガジン2において、送出口20cに対する反対側は、次にワイヤWを矢印Fで示す正方向に送る動作で、ワイヤWがリール20に巻き付けられる力が掛かると、撓んだワイヤWがリール20に巻かれたワイヤWに近づく方向に変位しやすい範囲となる。そこで、マガジン2は、収容位置20aとワイヤWの送り経路20bの間で、マガジン2においてワイヤWが送り出される送出口20cに対して反対側に分離部22を備える。
これにより、分離部22は、矢印Fで示す正方向にワイヤWを送る動作で、撓んだワイヤWがリール20に近づきやすい範囲で、マガジン2に収容されたリール20と、ワイヤWの送り経路20bを分離する。
従って、逆方向に送られ撓んだワイヤWが、次に正方向に送られる動作でリール20に近づく方向に変位することが抑制され、リール20から引き出されたワイヤWが、リール20に巻かれたワイヤWに絡むことが抑制される。
また、分離部22は、ワイヤWの送り方向の上流側の端部と下流側の端部に回転部材23を備えることで、主に正方向に送られるワイヤWが回転部材23に接して、回転部材23が回転する。これにより、ワイヤWが分離部材22対して摺動する際の摺動抵抗が低減される。
更に、マガジン2は、矢印Fで示す正方向へのワイヤWの送り方向に対し、分離部22の上流側にワイヤWの逃げ部24を備えることで、矢印Rで示す逆方向に送られたワイヤWが、分離部22の上流側で撓むことが可能な空間が確保される。
これにより、逆方向に送られるワイヤWが、リール20から離れる方向に撓むことができ、リール20から引き出されたワイヤWが、リール20に巻かれたワイヤWに絡むことが抑制される。特に、分離部22の上流側に逃げ部24を備えることで、リール20とマガジン2の周壁部2bとの間の空間が確保され、逆方向に送られたワイヤWが、マガジン2の周壁部2bに当たることが抑制される。従って、マガジン2の周壁部2bにワイヤWが当たることで負荷が掛かり、ワイヤWがリール20の内径方向に座屈することを抑制することができ、座屈したワイヤWがリール20に巻かれたワイヤWに絡むことが抑制される。更に、ワイヤWの送り方向(矢印F方向)に沿ってガイド壁部2cを設けることで、リール20内のワイヤWが膨らむことを抑制し、ワイヤWが絡むことを抑制することができる。また、ワイヤWが侵入規制凹部2d及び侵入規制凸部21dより上流側で撓んで、撓んだワイヤWがマガジン2と蓋部21との間に侵入することを防止することができる。
また、矢印Fで示す正方向にワイヤWを送る動作で、ワイヤWの送り方向に対して上流側に位置する回転部材23にワイヤWが接する。そこで、回転部材23の軸方向の一方の端部近傍で、回転部材23の周面に沿って突出するガイド凸部22cを押さえ部材22bに備える。これにより、回転部材23に接したワイヤWが、回転部材23の軸方向に移動して、押さえ部材22bと回転部材23との間に侵入することが規制される。
更に、マガジン2は、蓋部21を閉じると、分離部22の支持凹部22bに蓋部21の支持凸部21bが嵌ることで、分離部22の蓋部21側が、閉じた蓋部21で支持される。これにより、分離部22にワイヤWにより力が掛かっても、分離部22が変形することが抑制される。
ワイヤWを鉄筋Sに巻き付けて、図示しない送りモータの逆回転方向の駆動を停止した後、モータ80を正回転方向に駆動することで、スリーブ71を更に矢印A1で示す前方向に移動させる。
図9A~図9Gは、本実施の形態の結束部、伝達部及び切断部の動作の一例を示す動作説明図である。図9Aに示すように、スリーブ71が矢印A1で示す前方向に移動すると、移動部材75は、スリーブ71と連動して矢印A1で示す前方向に移動する。
移動部材75は、矢印A1で示す前方向に移動する動作で、図9Bに示すように、係合部75aがカム90の被係合部93と係合する。スリーブ71が矢印A1で示す前方向に移動して、移動部材75の係合部75aがカム90の被係合部93と係合するまでの領域を空走領域と称す。
カム90は、移動部材75が矢印A1で示す前方向に更に移動すると、被係合部93が前方向に押されることで、軸90aを支点に矢印C1方向に回転する。カム90が矢印C1方向に回転すると、カム溝92においてガイド部10bと交差する部位が変化し、カム90の軸90aから、カム溝92とガイド部10bとの交点までの長さが、増加する方向に変化する。
リンク91は、カム溝92とガイド部10bとの交点でカム溝92及びガイド部10bに軸部91aが挿入され、軸90aを支点としたカム90も回転動作で、軸部91aがカム溝92及びガイド部10bに沿って移動する。
これにより、カム90が矢印C1方向に回転し、カム90の軸90aから、カム溝92とガイド部10bとの交点までの長さが、増加する方向に変化すると、リンク91の軸部91aがカム溝92及びガイド部10bに沿って移動することで、軸部91aがカム90の軸90aから離れる方向に移動する。
伝達部9は、リンク91の軸部91aがカム90の軸90aから離れる方向に移動すると、カム90の回転動作が、リンク91の延伸方向に沿った移動に変換される。
これにより、カム90の回転動作が、リンク91を介して可動刃部61に伝達され、可動刃部61が矢印D1方向に回転する。
可動刃部61が矢印D1に方向に回転すると、並列する2本のワイヤWのうち、一方のワイヤWは、可動刃部61の動作で固定刃部60の第1の突き当て部60bの端縁部に押し付けられ、他方のワイヤWは、固定刃部60の第2の突き当て部60cに入ることで、一方のワイヤWの切断が、他方のワイヤWに先行して開始される。
上述したように、カム90が軸90aを支点に矢印C1方向に回転することで可動刃部61が矢印D1方向に回転し、図9Cに示すように、可動刃部61による1本目のワイヤWの切断が開始されるまでの領域を空転領域と称す。空走領域及び空転領域は、可動刃部61に掛かる負荷が低い領域である。
空転領域では、カム溝92において第1の範囲92aがガイド部10bと交差する。カム溝92において第1の範囲92aがガイド部10bと交差する間は、第2の範囲92bがガイド部10bと交差する間と比較して、軸90aから、カム溝92とガイド部10bとの交点までの長さが短く、かつ、軸90aとカム溝92との間の長さの変化量が大きくなる。
これにより、カム90を回転させるスリーブ71の移動量に対し、可動刃部61の回転量が相対的に多くなる。一方、空転領域では、ワイヤWの切断が開始されていないので、可動刃部61に掛かるワイヤを切断する負荷が無いため、可動刃部61とリンク91を介して連結されるカム90に掛かる負荷の増加が抑制される。
カム90は、移動部材75を介してスリーブ71と連結されているので、カム90に掛かる負荷の増加が抑制されることで、スリーブ71を移動させる回転軸72、回転軸72と減速機81を介して連結されるモータ80に掛かる負荷の増加が抑制される。
よって、1本目のワイヤWの切断が開始されるまでの負荷の低い領域では、可動刃部61の回転量を相対的に多くすることで、ワイヤWの切断が開始される位置まで可動刃部61を回転させる時間を短縮できる。
可動刃部61が1本目のワイヤWの切断を開始する位置まで、移動部材75が矢印A1で示す前方向に移動すると、図9Dに示すように、カム90は、軸90aを支点とした回転動作で、カム溝92において第2の範囲92bがガイド部10bと交差する。
カム溝92において第2の範囲92bがガイド部10bと交差する間は、カム90の軸90aから、カム溝92とガイド部10bとの交点までの長さが、増加する方向に変化し、リンク91の軸部91aがカム溝92及びガイド部10bに沿って移動することで、軸部91aがカム90の軸90aから離れる方向に移動する。
これにより、移動部材75が矢印A1で示す前方向に更に移動してカム90が矢印C1方向に回転し、カム90の回転動作が、リンク91を介して可動刃部61に伝達されて、可動刃部61が更に矢印D1方向に回転することで、1本目のワイヤWの切断が開始される。
可動刃部61が矢印D1方向に回転することで、一方のワイヤである1本目のワイヤWの切断を開始した後、この1本目のワイヤWが所定の位置まで切断されると、他方のワイヤである2本目のワイヤWが可動刃部61の動作で固定刃部60の第2の突き当て部60cの端縁部に押し付けられる。
これにより、2本目のワイヤWの切断が開始される。本例では、1本目のワイヤWの切断を開始した後、この1本目のワイヤWが径方向の半分以上切断されると、2本目のワイヤWの切断が開始される。
上述したように、1本目のワイヤWの切断が開始され、カム溝92において第2の範囲92bがガイド部10bと交差する間は、第1の範囲92aがガイド部10bと交差する間と比較して、軸90aから、カム溝92とガイド部10bとの交点までの長さが長く、かつ、軸90aとカム溝92との間の長さの変化量が小さくなる、
これにより、スリーブ71の移動量に対し、可動刃部61の回転量が相対的に小さくなる。一方、リンク91を介してカム90で可動刃部61を作動させることにより可動刃部61が発生し得る力は増加する。
1本目のワイヤWの切断が開始されると、可動刃部61に掛かる負荷が増加する。一方、可動刃部61が発生し得る力が増加することで、可動刃部61に掛かる負荷が打ち消され、可動刃部61とリンク91を介して連結されるカム90に掛かる負荷の増加が抑制される。
カム90に掛かる負荷の増加が抑制されることで、スリーブ71を移動させる回転軸72、回転軸72と減速機81を介して連結されるモータ80に掛かる負荷の増加が抑制される。
可動刃部61が矢印D1方向に回転し、1本目のワイヤWの切断を開始する位置から、2本目のワイヤWの切断を開始する位置まで、移動部材75が矢印A1で示す前方向に移動すると、図9Eに示すように、カム90は、軸90aを支点とした回転動作で、カム溝92において第2の範囲92bがガイド部10bと交差する。
可動刃部61が更に矢印D1に回転すると、先行して切断が開始された一方のワイヤWの切断が完了する。そして、可動刃部61が更に矢印D1に回転すると、遅延して切断が開始された他方のワイヤWの切断が完了する。
可動刃部61が矢印D1方向に回転し、2本目のワイヤWの切断を開始する位置から、上述したように、2本目のワイヤWの切断を終了する位置まで、移動部材75が矢印A1で示す前方向に移動すると、図9Fに示すように、カム90は、軸90aを支点とした回転動作で、カム溝92において第2の範囲92bがガイド部10bと交差する。
2本目のワイヤWの切断が開始されると、可動刃部61に掛かる負荷が更に増加する。一方、可動刃部61が発生し得る力が増加することで、可動刃部61に掛かる負荷が打ち消され、可動刃部61とリンク91を介して連結されるカム90に掛かる負荷の増加が抑制される。
カム90に掛かる負荷の増加が抑制されることで、スリーブ71を移動させる回転軸72、回転軸72と減速機81を介して連結されるモータ80に掛かる負荷の増加が抑制される。
よって、1本目のワイヤWの切断が開始されて、2本目のワイヤWの切断が終了するまでの負荷の高い領域では、可動刃部61が発生し得る力を増加させることで、モータ80に掛かる負荷の増加を抑制できる。また、負荷が高い領域では、可動刃部61の回転量が相対的に少なくなるが、負荷の低い領域では、可動刃部61の回転量を相対的に多くすることで、ワイヤWの切断が終了するまでに掛かる時間が長くなることを抑制できる。
可動刃部61が2本目のワイヤWの切断を終了する位置まで、移動部材75が矢印A1で示す前方向に移動すると、図9Gに示すように、カム90は、軸90aを支点とした回転動作で、カム溝92において第3の範囲92cがガイド部10bと交差する。
カム溝92において第3の範囲92cがガイド部10bと交差する間は、第2の範囲92bがガイド部10bと交差する間と比較して、軸90aから、カム溝92とガイド部10bとの交点までの長さが同等程度で、かつ、軸90aとカム溝92との間の長さの変化量が更に小さく、略一定となる。
これにより、スリーブ71の移動量に対し、可動刃部61の相対的な回転量が更に小さくなる。ワイヤWの切断が終了すると、可動刃部61を回転させる必要はない。一方、ワイヤWの切断後、ワイヤWを曲げるため、スリーブ71は矢印A1で示す前方向に移動させる必要がある。
そこで、カム溝92において第3の範囲92cがガイド部10bと交差する間は、スリーブ71の移動量に対し、可動刃部61の回転量を減少させ、ワイヤWの切断後に可動刃部61が回転することによる負荷の増加が抑制されることで、可動刃部61とリンク91を介して連結されるカム90に掛かる負荷の増加が抑制される。
よって、2本目のワイヤWの切断が終了してから、スリーブ71の移動を停止するまでの領域では、可動刃部61が回転することによりカム90に掛かる負荷の増加を抑制することで、スリーブ71を移動させる回転軸72、回転軸72と減速機81を介して連結されるモータ80に掛かる負荷の増加を抑制できる。
なお、回転軸72の1回転当たりのスリーブ71の移動量は、送りネジ72aのリード角で規定される。そこで、従来の鉄筋結束機に対して、送りネジ72aのリード角を大きくする。送りネジ72aのリード角は、8°以上15°以下であることが好ましい。一方、可動刃部61に掛かる負荷が高い領域では、可動刃部61の回転量が相対的に少なくなるものの、可動刃部61が発生し得る力を増加させ、可動刃部61に掛かる負荷の低い領域では、可動刃部61の回転量を相対的に多くする。これにより、ワイヤWの切断が終了するまでに掛かる時間が長くなることを抑制できると共に、従来と比較して、結束動作全体に掛かる時間を短縮できる。
また、断面形状が円形のワイヤWを切断する動作では、刃部が直径の位置に到達したワイヤが切断される直前付近で最も負荷が高くなる。そこで、並列した2本のワイヤWを切断する構成で、ワイヤWの切断を開始するタイミングに位相差を設ける。まず、1本目のワイヤWの切断を開始した後、このワイヤWが径方向の半分以上の位置まで切断されると、2本目のワイヤWの切断を開始する。
並列した2本のワイヤWを同時に切断することに比較して、1本のワイヤWを切断する方が、負荷が軽減される。これにより、まず、1本のワイヤWの切断を先行して開始することで、負荷が軽減される。また、1本目のワイヤWが径方向の半分以上の位置まで切断されて、負荷が最大となる位置を通過してから、2本目のワイヤWの切断を開始することで、2本のワイヤWを切断する場合でも、負荷が軽減される。更に、1本目のワイヤWの切断が完了より前に、2歩目のワイヤWの切断を開始することで、切断に要する時間の増加が抑制される。
更に、鉄筋Sに巻き付けたワイヤWを切断する動作で、スリーブ71が矢印A1で示す前方向に移動し、図3Cに示すように、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73Lの係止解除部73cに位置する範囲に移動すると、第2のサイドフック70Lがセンターフック70Cに対して所定量離れる方向に移動可能となる。
上述したように、ワイヤWを逆方向に送り、鉄筋Sに巻き付ける動作では、ワイヤWの先端側が、第2のサイドフック70Lとセンターフック70Cとの間から抜けない形態で係止されている必要がある。これに対し、第2のサイドフック70Lでセンターフック70CにワイヤWを押し付ける力の反力がスリーブ71に掛かり、この反力が、スリーブ71を移動、回転させる回転軸72、回転軸72と減速機81を介して連結されるモータ80に掛かる負荷となる。
そこで、第2のサイドフック70Lは、開閉ガイド孔73Lに係止部73bと係止解除部73cを備え、鉄筋SにワイヤWを巻き付ける動作では、スリーブ71を、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73Lの係止部73bに対向する位置に移動させ、鉄筋SにワイヤWを巻き付けた後は、スリーブ71を、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73Lの係止解除部73cに対向する位置に移動させる。
これにより、鉄筋SにワイヤWを巻き付ける動作では、ワイヤWの先端側を、第2のサイドフック70Lとセンターフック70Cとの間から抜けない形態で係止することができる。また、鉄筋SにワイヤWを巻き付けた後は、第2のサイドフック70Lがセンターフック70Cに対して所定量離れる方向に移動可能となり、第2のサイドフック70Lでセンターフック70CにワイヤWを押し付ける力の反力が低減し、モータ80に掛かる負荷が低減される。
モータ80を正回転方向に駆動することで、スリーブ71を矢印A1で示す前方向に移動させて、上述したように、ワイヤWを切断するとほぼ同時に、曲げ部71c1、71c2が鉄筋Sに接近する方向へ移動する。これにより、センターフック70Cと第2のサイドフック70Lで係止されたワイヤWの先端側を、曲げ部71c1で鉄筋S側へ押圧して、係止位置を支点として鉄筋S側へ曲げる。スリーブ71が更に前方向に移動することで、第2のサイドフック70Lとセンターフック70Cとの間で係止されたワイヤWが、曲げ部71c1で挟まれた状態で保持される。
また、センターフック70Cと第1のサイドフック70Rで係止され、切断部6で切断されたワイヤWの終端側を、曲げ部71c2で鉄筋S側へ押圧して、係止位置を支点として鉄筋S側へ曲げる。スリーブ71が更に前方向に移動することで、第1のサイドフック70Rとセンターフック70Cとの間で係止されたワイヤWが、曲げ部71c2で挟まれた状態で保持される。
ワイヤWの先端側及び切断後の終端側を鉄筋S側に折り曲げた後、モータ80が更に正回転方向に駆動されることで、スリーブ71が更に前方向に移動する。スリーブ71が所定の位置まで移動することで、係止部材70で係止したワイヤWを捩じる動作域に到達すると、回転規制羽根74aの係止が解除される。
これにより、モータ80が更に正回転方向に駆動されることで、回転軸72と連動してスリーブ71が回転し、係止部材70で係止したワイヤWが捩じられる。
結束部7は、スリーブ71が回転してワイヤWを捩じる第2の動作域では、係止部材70で係止されたワイヤWが捩じられることで、スリーブ71が回転軸72の軸方向に沿って前方に引っ張られる力が加わる。これに対し、スリーブ71が軸方向に沿って前方に移動させる力が加わると、回転軸72がバネ72cにより後方へ押される力を受けながら前方へ移動し、前方へ移動しながらワイヤWを捩じる。
従って、ワイヤWは、係止部材70、スリーブ71及び回転軸72が、バネ72cにより後方へ押される力を受けた状態で前方へ移動しながら捩じられることで、ワイヤWの捩じられた部位と鉄筋Sとの隙間が小さくなり、鉄筋Sに沿うような形態で鉄筋Sに密着する。これにより、ワイヤWを捩じる前の弛みを除去し、ワイヤWを鉄筋Sに密着させた状態で結束することができる。
ワイヤWを捩じることで、モータ80に掛かる負荷が最大となったことが検知されると、モータ80の正転が停止される。次に、モータ80が逆回転方向に駆動されることで、回転軸72が逆回転し、回転軸72の逆回転に追従してスリーブ71が逆回転すると、回転規制羽根74aが係止されることで、回転軸72の回転に連動したスリーブ71の回転が規制される。これにより、スリーブ71は、後方向である矢印A2方向に移動する。
スリーブ71が後方向に移動すると、曲げ部71c1、71c2がワイヤWから離れ、曲げ部71c1、71c2によるワイヤWの保持が解消される。また、スリーブ71が後方向に移動すると、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73R、73Lを通過する。これにより、第1のサイドフック70Rは、軸71bを支点とした回転動作で、センターフック70Cから離れる方向に移動する。また、第2のサイドフック70Lは、軸71bを支点とした回転動作で、センターフック70Cから離れる方向に移動する。これにより、係止部材70からワイヤWが抜ける。
なお、図3D~図3Fに示す変形例の開閉ガイド孔73Lのように、開閉ガイド孔73Lに第2の係止部73dを備える構成とすることで、ワイヤWを捻る動作が可能となる位置まで、スリーブ71が更に前方向に移動すると、開閉ピン71aが開閉ガイド孔73Lの第2の係止部73dに位置する。これにより、ワイヤWを捻る力がワイヤWに掛かっても、第2のサイドフック70Lとセンターフック70Cの間からワイヤWが抜けることが抑制される。
次に、上述した結束動作で、モータに流れる電流の制限をハードウエアで実現した制御について、図8B等を参照に説明する。
制御部14は、ワイヤWを鉄筋Sの周囲に巻き回すため、ワイヤWを正方向に送る動作、及び、ワイヤWを鉄筋Sに巻き付ける動作で、マイクロコンピュータ101が、送りモータ31を駆動する所定のタイミングでゲート信号Sg1を出力する。送りモータ31を駆動するモータドライバ102は、マイクロコンピュータ101からゲート信号Sg1が入力されると、バッテリ15から送りモータ31に電流を流す。これにより、送りモータ31は、電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。
送りモータ31が回転すると、送りモータ31に流れるモータ電流値Vaが電流検出回路103で検出される。コンパレータ部104は、電流検出回路103で検出された送りモータ31に流れるモータ電流値Vaと、閾値生成部104aで生成された電流制限閾値Vrが入力され、送りモータ31に流れるモータ電流値Vaが電流制限閾値Vr未満であると、遮断信号Sg2を出力しない。
ゲートドライバ105は、コンパレータ部104から遮断信号Sg2が非入力であると、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1を遮断しない。これにより、送りモータ31が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転を継続する。
コンパレータ部104は、送りモータ31に流れるモータ電流値Vaが電流制限閾値Vr以上となると、遮断信号Sg2を出力する。ゲートドライバ105は、コンパレータ部104から遮断信号Sg2が入力されると、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1を遮断し、モータドライバ102に非入力とする。モータドライバ102は、ゲート信号Sg1が入力されないことで、バッテリ15から送りモータ31に流れる電流が遮断され、送りモータ31が惰性で回転する。この場合、電池電圧で駆動される場合と比較して、送りモータ31の回転数(回転速度)は低下する。
コンパレータ部104は、マイクロコンピュータ101から制限解除信号Sg3が入力されると、遮断信号Sg2の出力を停止する。
ゲートドライバ105は、コンパレータ部104で遮断信号Sg2の出力が停止されると、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1の遮断を解除し、ゲート信号Sg1をモータドライバ102に入力する。
これにより、バッテリ15から送りモータ31に電流が流れ、送りモータ31が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。
従って、モータ電流値Vaが電流制限閾値Vr以上になると、送りモータ31に流れる電流が遮断されることで、電池電圧が所定の閾値以上であると、送りモータ31に流れる電流を制限して回転数(回転速度)を一時的に低下させる制御が行われる。
制御部14は、結束部7でワイヤWを係止する動作、切断部6でワイヤWを切断する動作及び結束部7でワイヤWを捻る動作で、マイクロコンピュータ101が、モータ80を駆動する所定のタイミングでゲート信号Sg1を出力する。モータ80を駆動するモータドライバ102は、マイクロコンピュータ101からゲート信号Sg1が入力されると、バッテリ15からモータ80に電流を流す。これにより、モータ80は、電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。
モータ80が回転すると、モータ80に流れるモータ電流値Vaが電流検出回路103で検出される。コンパレータ部104は、電流検出回路103で検出されたモータ80に流れるモータ電流値Vaと、閾値生成部104aで生成された電流制限閾値Vrが入力され、モータ80に流れるモータ電流値Vaが電流制限閾値Vr未満であると、遮断信号Sg2を出力しない。
ゲートドライバ105は、コンパレータ部104から遮断信号Sg2が非入力であると、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1を遮断しない。これにより、モータ80が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転を継続する。
コンパレータ部104は、モータ80に流れるモータ電流値Vaが電流制限閾値Vr以上となると、遮断信号Sg2を出力する。ゲートドライバ105は、コンパレータ部104から遮断信号Sg2が入力されると、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1を遮断し、モータドライバ102に非入力とする。モータドライバ102は、ゲート信号Sg1が入力されないことで、バッテリ15からモータ80に流れる電流が遮断され、モータ80が惰性で回転する。この場合、電池電圧で駆動される場合と比較して、モータ80の回転数(回転速度)は低下する。
コンパレータ部104は、マイクロコンピュータ101から制限解除信号Sg3が入力されると、遮断信号Sg2の出力を停止する。
ゲートドライバ105は、コンパレータ部104で遮断信号Sg2の出力が停止されると、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1の遮断を解除し、ゲート信号Sg1をモータドライバ102に入力する。
これにより、バッテリ15からモータ80に電流が流れ、モータ80が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。
従って、モータ電流値Vaが電流制限閾値Vr以上になると、モータ80に流れる電流が遮断されることで、電池電圧が所定の閾値以上であると、モータ80に流れる電流を制限して回転数(回転速度)を一時的に低下させる制御が行われる。
鉄筋結束機1Aは、従来の鉄筋結束機に対して、送りネジ72aのリード角を大きく、8°以上15°以下で設定される。回転軸72の1回転当たりのスリーブ71の移動量は、送りネジ72aのリード角で規定されるので、鉄筋結束機1Aは、従来の鉄筋結束機に対して、回転軸72の1回転当たりのスリーブ71の移動量が従来より大きくなる。このため、電池電圧に応じて、送りモータ31及びモータ80に流れる電流を制限して回転数(回転速度)を一時的に低下させる制御を行っても、鉄筋SをワイヤWで結束する一連の動作に掛かる時間が、負荷や発熱の増加を抑制しつつ従来より短縮され、かつ、電池電圧の増減によらず平滑化することができる。
図10は、モータに流れる電流を制限する動作の一例を示すフローチャートで、次に、上述した結束動作で、モータに流れる電流の制限をソフトウエアで実現した制御について、図8C、図10等を参照に説明する。
制御部14は、ワイヤWを鉄筋Sの周囲に巻き回すため、ワイヤWを正方向に送る動作、及び、ワイヤWを鉄筋Sに巻き付ける動作で、図10のステップSA1に示すように、マイクロコンピュータ101が、送りモータ31を駆動する所定のタイミングでゲート信号Sg1を出力する。送りモータ31を駆動するモータドライバ102は、マイクロコンピュータ101からゲート信号Sg1が入力されると、図10のステップSA2に示すように、バッテリ15から送りモータ31に電流を流す。これにより、送りモータ31は、電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。
送りモータ31が回転すると、図10のステップSA3に示すように、送りモータ31に流れるモータ電流値Vaが電流検出回路103で検出される。マイクロコンピュータ101は、図10のステップSA4に示すように、送りモータ31に流れるモータ電流値Vaと、同電流の制御の要否を判断する基準となる閾値(電流制限閾値)を比較し、送りモータ31に流れるモータ電流値Vaが電流制限閾値以上であると判断すると、図10のステップSA5に示すように、遮断信号Sg2を出力する。
ゲートドライバ105は、マイクロコンピュータ101から遮断信号Sg2が入力されると、図10のステップSA6に示すように、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1を遮断し、モータドライバ102に非入力とする。モータドライバ102は、ゲート信号Sg1が入力されないことで、図10のステップSA7に示すように、バッテリ15から送りモータ31に流れる電流が遮断され、送りモータ31が惰性で回転する。この場合、電池電圧で駆動される場合と比較して、送りモータ31の回転数(回転速度)は低下する。
マイクロコンピュータ101は、図10のステップSA8に示すように、モータ電流値Vaが電流制限閾値以上となってから一定時間が経過したと判断すると、図10のステップSA9に示すように、遮断信号Sg2に代えて制限解除信号Sg3を出力する。ゲートドライバ105は、マイクロコンピュータ101から制限解除信号Sg3入力されると、図10のステップSA10に示すように、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1の遮断を解除し、ゲート信号Sg1をモータドライバ102に入力する。
これにより、図10のステップSA2に示すように、バッテリ15から送りモータ31に電流が流れ、送りモータ31が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。
従って、モータ電流値Vaが電流制限閾値以上になると、送りモータ31に流れる電流が遮断されることで、電池電圧が所定の閾値以上であると、送りモータ31に流れる電流を制限して回転数(回転速度)を一時的に低下させる制御が行われる。
マイクロコンピュータ101は、図10のステップSA4で、送りモータ31に流れるモータ電流値Vaが、電流制限閾値未満であると判断すると、遮断信号Sg2を出力しない。
ゲートドライバ105は、マイクロコンピュータ101から遮断信号Sg2が非入力であると、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1を遮断しない。これにより、送りモータ31が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転を継続する。
マイクロコンピュータ101は、送りモータ31の回転を継続すると、図10のステップSA11に示すように、送りモータ31の回転量が、回転停止位置に到達したか判断する。
マイクロコンピュータ101は、送りモータ31の回転量が、回転停止位置に到達したと判断すると、図10のステップSA12に示すように、ゲート信号Sg1の出力を停止する。ゲート信号の出力が停止されると、図10のステップSA13に示すように、バッテリ15から送りモータ31に流れる電流が遮断され、送りもモータ31の回転が停止する。
制御部14は、結束部7でワイヤWを係止する動作、切断部6でワイヤWを切断する動作及び結束部7でワイヤWを捻る動作と、結束部7でワイヤWの係止を解除する動作で、マイクロコンピュータ101が、モータ80を駆動する所定のタイミングでゲート信号Sg1を出力する。モータ80を駆動するモータドライバ102は、マイクロコンピュータ101からゲート信号Sg1が入力されると、バッテリ15からモータ80に電流を流す。これにより、モータ80は、電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。
モータ80が回転すると、図10のステップSA3に示すように、モータ80に流れるモータ電流値Vaが電流検出回路103で検出される。マイクロコンピュータ101は、図10のステップSA4に示すように、モータ80に流れるモータ電流値Vaと、同電流の制御の要否を判断する基準となる閾値(電流制限閾値)を比較し、モータ80に流れるモータ電流値Vaが電流制限閾値以上であると判断すると、図10のステップSA5に示すように、遮断信号Sg2を出力する。
ゲートドライバ105は、マイクロコンピュータ101から遮断信号Sg2が入力されると、図10のステップSA6に示すように、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1を遮断し、モータドライバ102に非入力とする。モータドライバ102は、ゲート信号Sg1が入力されないことで、図10のステップSA7に示すように、バッテリ15からモータ80に流れる電流が遮断され、モータ80が惰性で回転する。この場合、電池電圧で駆動される場合と比較して、モータ80の回転数(回転速度)は低下する。
マイクロコンピュータ101は、図10のステップSA8に示すように、モータ電流値Vaが電流制限閾値以上となってから一定時間が経過したと判断すると、図10のステップSA9に示すように、遮断信号Sg2に代えて制限解除信号Sg3を出力する。ゲートドライバ105は、マイクロコンピュータ101から制限解除信号Sg3入力されると、図10のステップSA10に示すように、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1の遮断を解除し、ゲート信号Sg1をモータドライバ102に入力する。
これにより、図10のステップSA2に示すように、バッテリ15からモータ80に電流が流れ、モータ80が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転する。
従って、モータ電流値Vaが電流制限閾値以上になると、モータ80に流れる電流が遮断されることで、電池電圧が所定の閾値以上であると、モータ80に流れる電流を制限して回転数(回転速度)を一時的に低下させる制御が行われる。
マイクロコンピュータ101は、図10のステップSA4で、モータ80に流れるモータ電流値Vaが、電流制限閾値未満であると判断すると、遮断信号Sg2を出力しない。
ゲートドライバ105は、マイクロコンピュータ101から遮断信号Sg2が非入力であると、マイクロコンピュータ101から出力されたゲート信号Sg1を遮断しない。これにより、モータ80が電池電圧に応じた回転数(回転速度)で回転を継続する。
マイクロコンピュータ101は、モータ80の回転を継続すると、図10のステップSA11に示すように、モータ80の回転量が、回転停止位置に到達したか判断する。
マイクロコンピュータ101は、モータ80の回転量が、回転停止位置に到達したと判断すると、図10のステップSA12に示すように、ゲート信号Sg1の出力を停止する。ゲート信号の出力が停止されると、図10のステップSA13に示すように、バッテリ15からモータ80に流れる電流が遮断され、モータ80の回転が停止する。
図11は、鉄筋の結束動作でモータに流れる電流の波形を示すグラフである。ワイヤWを正方向に送る動作E1、及び、ワイヤWを鉄筋Sに巻き付ける動作E3で、送りモータ31を回転させるため、送りモータ31に通電されると、通電開始直後では、送りモータ31に流れる電流が増加する。また、送りモータ31に逆電流を流して回転を停止させる制動動作でも、送りモータ31に流れる電流が増加する。
また、結束部7でワイヤWを係止する動作E2、切断部6でワイヤWを切断する動作E4及び結束部7でワイヤWを捻る動作E5と、結束部7でワイヤWの係止を解除する動作E6で、モータ80を回転させるため、モータ80に通電されると、通電開始直後では、モータ80に流れる電流が増加する。また、モータ80に逆電流を流して回転を停止させる制動動作でも、モータ80に流れる電流が増加する。
このため、バッテリ15の電池電圧が相対的に高い充電直後では、モータ電流値Vaが電流制限閾値Vr以上となりやすい。特に、送りモータ31及びモータ80の起動時に、モータ電流値Vaが増加する。
このため、モータ電流値Vaと電流制限閾値を比較することで、バッテリ15からモータ80及び送りモータ31に電流が流れる間で、モータ80及び送りモータ31に流れる電流が少ない区間と比較して、負荷や発熱が大きくなるモータ80及び送りモータ31に電流が多く流れる区間で、バッテリ15の電池電圧に応じてモータ80及び送りモータ31に流れる電流が制限される。
これにより、モータ電流値Vaが電流制限閾値以上になると、モータ80または送りモータ31に流れる電流が一時的に遮断されることで、モータ80及び送りモータ31の負荷が軽減され、発熱を抑制できる。
次に、上述した結束動作で、モータに流れる電流を制限する制御の変形例を説明する。例えば、電池電圧(モータ電流値)に応じて、制動動作でのPWM制御のデューティ比を変更しても良い。例えば、図11に示す結束部7でワイヤWを係止する動作E2から、ワイヤWを鉄筋Sに巻き付ける動作E3に切り替わる際には、モータ80の回転(正転)を停止させるが、その際、モータ80に逆電流を流してモータ80にブレーキをかける制動動作が行われる。
電池電圧が高いと、電池電圧が低い場合と比較して、モータ80の回転数(回転速度)が大きくなる。そこで、電池電圧が低い場合と比べてデューティ比を低くして、制動動作を行う。
これに対し、電池電圧が低いと、電池電圧が高い場合と比較して、モータ80の回転数(回転速度)が低くなる。そこで、電池電圧が高い場合と比べてデューティ比を高くして、制動動作を行う。これにより、電池電圧が高い場合の制動動作での発熱が抑制される。
なお、電池電圧に応じてPWM制御のデューティ比を変更しても良く、電池電圧が高いと、電池電圧が低い場合と比較して、デューティ比を低くすることで、電池電圧が高い場合の制動動作での発熱が抑制される。
また、電池電圧に応じて電流と電圧の位相差を制御し、進角を変更しても良い。電池電圧が高いと、電池電圧が低い場合と比較して進角を小さくし、トルクを増加させつつ回転数を低下させる。これに対し、電池電圧が低いと、電池電圧が高い場合と比較して進角を大きくし、回転数を増加させる。これにより、鉄筋SをワイヤWで結束する一連の動作に掛かる時間が、電池電圧の増減によらず平滑化される。また、電池電圧が高い場合に、トルクを増加させつつ回転数を低下させることで、発熱が抑制される。
更に、モータに掛かる負荷を考慮し、電源ONからの結束回数に応じて電流制限を可変としても良い。すなわち、ワイヤWが巻かれた新しいリール20は、ワイヤWの弛みが少ないことから、ワイヤWを正方向に送る動作でリール20を回転させてワイヤWを引き出す必要がある。このため、リール20を交換した後の数回の結束動作は、送りモータ31に掛かる負荷が高くなり、送りモータ31に流れる電流が増加し送りモータ31が発熱する。
これに対し、結束動作を繰り返し行っていくと、鉄筋SにワイヤWを巻き付けるため、ワイヤWを逆方向に送る動作で、リール20に巻かれたワイヤWが緩み、マガジン2内でワイヤWの遊びが生じた状態になるため、ワイヤWを正方向に送る動作でリール20を回転させる量が少なくて済み、送りモータ31に掛かる負荷が低くなり、送りモータ31に流れる電流が減少して送りモータ31の発熱が抑制される。
鉄筋結束機1Aでは、リール20の交換時には、イニシャライズ作業を行うため、一度電源をOFFとし、再度電源をONとする操作が必要である。そこで、制御部14は、一連の結束動作の回数を計数し、電源がONとなった後、結束動作を所定回数行うまでは、制限を掛ける電流値が高くなるように、電流制限閾値を低くし、その後の結束動作では、制限を掛ける電流値が低くなるように、電流制限閾値を高くする。これにより、電池電圧が高い場合に、リール交換直後の送りモータ31の回転数(回転速度)が大きくなることで、送りモータ31の発熱が増加することが抑制される。
また、一例の結束動作で、先行する動作での電流制限に応じて、後続する動作の電流制限の制御を切り替えても良い。例えば、ワイヤWを正方向に送る動作、ワイヤWを逆方向に送る動作で送りモータ31を駆動した際に、モータ電流値が電流制限閾値以上となり、電流制限を実行すると、ワイヤWを捩じる動作でモータ80を駆動した際に、モータ電流値が電流制限閾値以上となっても、電流制限をしない、あるいは、電流制限閾値を高くして、電流制限の頻度を減らす。これにより、鉄筋SをワイヤWで結束する一連の動作に掛かる時間が、電池電圧の増減によらず平滑化される。
更に、モータ80、送りモータ31の温度、モータ80、送りモータ31の周囲の温度等、モータの環境温度を検出し、モータの環境温度に応じて電流制限の制御を切り替えても良い。例えば、モータの環境温度が高い場合は、モータの環境温度が低い場合と比較して、モータ電流値が電流制限閾値以上となると、電流制限をする、あるいは、電流制限閾値を低くして、電流制限の頻度を増やす。これにより、電池電圧が高い場合に、モータの環境温度が高い状態で、モータの回転数(回転速度)が大きくなることで、モータの発熱が増加することが抑制される。
・伝達部の実施の変形例
図12A~図12Cは、本実施の形態の伝達部の変形例を示す側面図、図13A~図13Cは、本実施の形態の伝達部の変形例を示す側断面図であり、次に、各図を参照して、本実施の形態の変形例の伝達部9Bについて説明する。
伝達部9Bは、結束部7の動作で回転するカッタレバー95と、カッタレバー95と可動刃部61を連結するリンク91を備える。伝達部9Bは、結束部7の動作を、カッタレバー95と、リンク91を介して切断部6の可動刃部61に伝達する。
伝達部9Bは、カッタレバー95が軸90bを支点に回転可能に支持される。軸90bは、本体部10の内部に取り付けられるフレーム10aに取り付けられる。
カッタレバー95は変位部材の一例で、移動部材75を介してスリーブ71と連結される第1のカッタレバー95a及び第2のカッタレバー95bを備える。カッタレバー95は、第1のカッタレバー95aが移動部材75に設けた第1の係合部75bに係合し、第2のカッタレバー95bが移動部材75に設けた第2の係合部75cに係合する。
カッタレバー95は、スリーブ71と連結される第2の連結部位として、スリーブ71と連動する移動部材75に押される作用点から、軸90bまでの長さが、第1のカッタレバー95aと第2のカッタレバー95bで異なる。軸90bから、移動部材75に押される作用点までの長さは、第1のカッタレバー95aより第2のカッタレバー95bの方が長く構成される。
すなわち、第1のカッタレバー95aにおいて移動部材75に押される作用点である第1の係合部75bから軸90bまでの長さより、第2のカッタレバー95bにおいて移動部材75に押される作用点である第2の係合部75cから軸90bまでの長さが長く構成される。
矢印A1で示す前方向に移動するスリーブ71に連動して、移動部材75が前方向に移動すると、まず、第1の係合部75bが第1のカッタレバー95aに係合する。スリーブ71が更に矢印A1で示す前方向に移動すると、第2の係合部75cが第2のカッタレバー95bに係合する。また、第1のカッタレバー95aと第1の係合部75bの係合が解除される。
リンク91は、矢印A1で示す前方向の端部が可動刃部61に連結され、矢印A2で示す後方向の端部がカッタレバー95に連結される。
次に、伝達部9Bの動作について説明する。スリーブ71が矢印A1で示す前方向に移動すると、移動部材75は、スリーブ71と連動して矢印A1で示す前方向に移動する。移動部材75は、矢印A1で示す前方向に移動する動作で、図13Bに示すように、第1の係合部75bが第1のカッタレバー95aに係合する。
カッタレバー95は、移動部材75が矢印A1で示す前方向に更に移動すると、スリーブ71の移動量に対し、軸90bから、第1のカッタレバー95aにおいて移動部材75の第1の係合部75bに押される作用点までの長さに応じた比で、軸90bを支点に矢印C1方向に回転する。
カッタレバー95が矢印C1方向に回転することで、カッタレバー95の回転動作が、リンク91を介して可動刃部61に伝達され、可動刃部61が矢印D1方向に回転する。よって、スリーブ71が前方向に移動する動作で可動刃部61が矢印D1方向に回転し、ワイヤWの切断が開始される。
スリーブ71が更に矢印A1で示す前方向に移動すると、図12Cに示すように、移動部材75の第2の係合部75cが第2のカッタレバー95bに係合する。これにより、スリーブ71の移動量に対し、軸90bから、第2のカッタレバー95bにおいて移動部材75の第2の係合部75cに押される作用点までの長さに応じた比で、カッタレバー95が軸90bを支点に矢印C1方向に回転する。また、第1のカッタレバー95aと第1の係合部75bの係合が解除される。
第1のカッタレバー95aと第1の係合部75bが係合している間は、切断部6において可動刃部61が回転を開始し、1本目のワイヤWの切断が開始されるまでの間である。また、第2のカッタレバー95bと第2の係合部75cが係合している間は、切断部6において可動刃部61が更に回転し、1本目のワイヤWの切断が開始してから、2本目のワイヤWの切断が終了するまでの間である。
カッタレバー95において、軸90bから、移動部材75に押される作用点までの長さは、第1のカッタレバー95aより第2のカッタレバー95bの方が長く構成される。これにより、第1のカッタレバー95aと第1の係合部75bが係合している間は、カッタレバー95を回転させるスリーブ71の移動量に対し、可動刃部61の回転量が相対的に多くなる。
一方、第1のカッタレバー95aと第1の係合部75bが係合している間は、ワイヤWの切断が開始されていないので、可動刃部61に掛かる負荷の増加が抑制され、可動刃部61とリンク91を介して連結されるカッタレバー95に掛かる負荷の増加が抑制される。
カッタレバー95は、移動部材75を介してスリーブ71と連結されているので、カッタレバー95に掛かる負荷の増加が抑制されることで、スリーブ71を移動させる回転軸72、回転軸72と減速機81を介して連結されるモータ80に掛かる負荷の増加が抑制される。
よって、1本目のワイヤWの切断が開始されるまでの負荷の低い領域では、可動刃部61の回転量を相対的に多くすることで、ワイヤWの切断が開始される位置まで可動刃部61を回転させる時間を短縮できる。
第2のカッタレバー95bと第2の係合部75cが係合している間は、カッタレバー95を回転させるスリーブ71の移動量に対し、可動刃部61の回転量が相対的に小さくなる。一方、軸90bから、移動部材75に押される作用点までの長さが、第1のカッタレバー95aより第2のカッタレバー95bの方が長く構成されるので、リンク91を介してカッタレバー95から可動刃部61が発生し得る力が増加する。
1本目のワイヤWの切断が開始されると、可動刃部61に掛かる負荷が増加する。一方、可動刃部61が発生し得る力が増加することで、可動刃部61に掛かる負荷が打ち消され、可動刃部61とリンク91を介して連結されるカッタレバー95に掛かる負荷の増加が抑制される。
カッタレバー95に掛かる負荷の増加が抑制されることで、スリーブ71を移動させる回転軸72、回転軸72と減速機81を介して連結されるモータ80に掛かる負荷の増加が抑制される。
よって、1本目のワイヤWの切断が開始されて、2本目のワイヤWの切断が終了するまでの負荷の高い領域では、可動刃部61が発生し得る力を増加させることで、モータ80に掛かる負荷の増加を抑制できる。また、負荷が高い領域では、可動刃部61の回転量が相対的に少なくなるが、負荷の低い領域では、可動刃部61の回転量を相対的に多くすることで、ワイヤWの切断が終了するまでに掛かる時間が長くなることを抑制できる。
なお、以上の実施の形態では、軸90bを支点としたカッタレバー95の回転動作で、移動部材75の第1の係合部75bと第1のカッタレバー95aが係合するか、移動部材75の第2の係合部75cと第2のカッタレバー95bが係合するかが切り替えられることで、カッタレバー95は、軸90bからスリーブ71と連結される第1の連結部位までの長さが切り替えられる構成である。
これにより、カッタレバー95は、可動刃部61の回転量(移動量)と、可動刃部61が発生し得る力を、可動刃部61の回転範囲(移動範囲)の中で切り替えられるようにした。
これに対し、カッタレバー95は、軸90bを支点とした回転動作で、リンク91が連結される部位を切り替えられるようにして、軸90bからリンク91と連結される第2の連結部位までの長さを切り替えられる構成としても良い。
1A・・・鉄筋結束機、10・・・本体部、2・・・マガジン、2a・・・側壁部、2b・・・周壁部、2c・・・ガイド壁部、2d・・・侵入規制凹部、20・・・リール、20a・・・収容位置、20b・・・送り経路、20c・・・送出口、21・・蓋部、21a・・・ヒンジ部、21b・・・支持凸部、21c・・・座屈規制部、21d・・・侵入規制凸部、22・・・分離部、22a・・・押さえ部材、22b・・・支持凹部、22c・・・ガイド凸部、23・・・回転部材、24・・・逃げ部、24a・・・起点位置、3・・・ワイヤ送り部、30・・・送りギア、31・・・送りモータ、5・・・カール形成部、50・・・カールガイド、51・・・誘導ガイド、52・・・ガイド溝、53a・・・第1のガイド部材、53b・・・第2のガイド部材、54・・・退避機構、54a・・・軸、54b・・・開閉規制部、55・・・フレーム、55a・・・開閉規制部材、56・・・付勢部材、57・・・誘導部、58・・・ワイヤガイド部、59・・・送り規制部、6・・・切断部、60・・・固定刃部(刃部)、60a・・・開口、60b・・・第1の突き当て部(一の突き当て部)、60c・・・第2の突き当て部(他の突き当て部)、60d・・・段差部、60e・・・規制部、61・・・可動刃部(刃部)、62a、62b・・・壁部、7・・・結束部、70・・・係止部材、70R・・・第1のサイドフック、70L・・・第2のサイドフック、70C・・・センターフック、71・・・スリーブ、71a・・・開閉ピン、72・・・回転軸、72a・・・送りネジ、73R、73L・・・開閉ガイド孔、73a・・・開閉部、73b・・・係止部、第1の係止部、73c・・・係止解除部、73d・・・第2の係止部、74・・・回転規制部、74a・・・回転規制羽根、75・・・移動部材、75a・・・係合部、75b・・・第1の係合部、75c・・・第2の係合部、8・・・駆動部、80・・・モータ、81・・・減速機、82a・・・第1のサンギア、82b・・・第2のサンギア、83a・・・第1のプラネタリギア、83b・・・第2のプラネタリギア、84a・・・第1のプラネットゲージ、84b・・・第2のプラネットゲージ、85・・・インターナルギア、86・・・ベアリング、87・・・支持部材、88・・・ギア押さえ、9・・・伝達部、90・・・カム(変位部材)、90a、90b・・・軸、91・・・リンク(伝達部材)、92・・・カム溝、92a・・・第1の範囲、92b・・・第2の範囲、92c・・・第3の範囲、93・・・被係合部、95・・・カッタレバー(変位部材)、95a・・・第1のカッタレバー、95b・・・第2のカッタレバー、14・・・制御部、15・・・バッテリ、100・・・制限回路、101・・・マイクロコンピュータ、102・・・モータドライバ、103・・・電流検出回路、103a・・・シャント抵抗、103b・・・オペアンプ、104・・・コンパレータ部、104a・・・閾値生成部、105・・・ゲートドライバ、106・・・制限値可変用並列抵抗、W・・・ワイヤ

Claims (7)

  1. ワイヤを送るワイヤ送り部と、
    結束物に巻き付けられたワイヤを切断する切断部と、
    結束物に巻き付けられ、前記切断部で切断されたワイヤを捩じる結束部と、
    前記ワイヤ送り部、前記切断部及び前記結束部の何れか1つまたは複数を駆動する少なくとも1つのモータと、
    バッテリから前記モータに電流が流れる間で、前記モータに流れる電流が少ない区間と比較して、前記モータに電流が多く流れる区間で、前記バッテリの電池電圧に応じて前記モータに流れる電流を制限する制御部を備えた
    結束機。
  2. 前記制御部は、前記モータの回転を開始する制御で前記モータに流れる電流を制限する
    請求項1に記載の結束機。
  3. 前記制御部は、前記モータの回転を停止する制御で前記モータに流れる電流を制限する
    請求項1または請求項2に記載の結束機。
  4. 前記制御部は、前記モータの環境温度に応じて、前記モータに流れる電流を制限する
    請求項1~請求項3の何れか1項に記載の結束機。
  5. 前記制御部は、前記モータに流れるモータ電流値と閾値との大小に基づき前記モータに流れる電流を制限する
    請求項1~請求項4の何れか1項に記載の結束機。
  6. 前記モータに流れるモータ電流値と閾値を相対的に可変とした
    請求項5に記載の結束機。
  7. 前記結束部は、ワイヤを係止する係止部材と、前記係止部材を作動させるスリーブと、前記スリーブを作動させる回転軸を備え、前記回転軸は、前記回転軸の回転を、前記回転軸の軸方向に沿った前記スリーブの動きに変換する送りネジを備え、前記送りネジのリード角は、8°以上15°以下である
    請求項1~請求項6の何れか1項に記載の結束機。
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