JP2023064070A - 排水パイプの打ち込み施工方法、及び排水パイプ - Google Patents

排水パイプの打ち込み施工方法、及び排水パイプ Download PDF

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Yukio Abe
範寛 大高
Norihiro Otaka
宏明 田井
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Abstract

【課題】排水パイプを打ち込む際、作業員の人力による反力確保が不要であり、また、足場も必要とせず、さらに排水パイプの位置決めや角度調整もスムーズに行うことができる、排水パイプの打ち込み施工方法を提供する。【解決手段】複数の水抜き孔12を有する排水パイプ1を斜面2aに打ち込む排水パイプの打ち込み施工方法であって、クレーンにより排水パイプ打込機3を吊り下げる排水パイプ打込機吊り下げ工程と、排水パイプ打込機3に排水パイプ1を打ち込む際の反力を付与する反力付与工程と、排水パイプ打込機3による打撃機能により排水パイプ1を斜面2aに打ち込む排水パイプ打設工程と、を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、複数の水抜き孔を有する排水パイプを土砂部の斜面に打ち込む排水パイプの打ち込み施工方法、及びこの排水パイプの打ち込み施工方法に好適に用いられる排水パイプに関するものである。
自然の土砂部の斜面のみならず、鉄道や道路の施工に伴う盛土や切土、宅地造成地等の土砂部の斜面は、降水量が多くなると、土砂部の雨水浸透能力を超えてしまい、地下水位が上昇したり土砂の含水比が高くなったりすることで、斜面が崩壊してしまう場合がある。このため、従来から、土砂部内の水分を排水させて、地下水位および土砂の含水比を低下させることで、斜面の崩壊を防ぐ技術が提案され、実施に供されている。
例えば、特許文献1、2には、パイプの周面に内部と連通する複数個の水抜き孔が形成された排水パイプを土砂部の斜面に打ち込み又は挿入することで、土砂部内の過剰な水分を水抜き孔からパイプ内部に吸い込み、外部に露出する外端部から排水させることで、水を原因とする盛土や切土等の土砂部の斜面の崩壊を防止する従来技術が開示されている。
このような従来技術では、前記排水パイプを盛土や切土等の土砂部の斜面に打ち込む方法として、油圧杭打機やコンクリートブレーカを用いた作業員による人力施工が一般的に用いられる。この場合、作業員の作業面や安全面等を考慮して、盛土や切土等の土砂部の斜面に作業足場を設置して施工する場合が多い。
しかしながら、このような油圧杭打機やコンクリートブレーカを用いた人力施工では、排水パイプを打ち込む際、その反力を作業員の人力で確保する必要があり、作業員の負担が大きく、施工本数が増えるに従い疲労により打ち込み時の反力を排水パイプに十分に与えられず、施工速度の低下、並びに、作業員の労働環境面で問題が生じていた。また、作業員の人力による反力が確保しやすいよう、現場に足場を組む方法があるが、この場合、足場の組立や解体の工期が掛かるほか、作業員の人力による反力確保には変わりがないため、施工本数が増えるとどうしても施工速度が低下する問題を有していた。
一方で、作業員の人力による反力確保の問題を解消させるために、バックホウにブレーカを取り付けて施工する方法も考えられるが、安全上、排水パイプの打ち込みの際、バックホウに近づくことができないため、排水パイプの位置決めや角度調整に時間が掛かるという問題がある。
特開2003-155737号公報 特開2015-166519号公報
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、排水パイプを打ち込む際、作業員の人力による反力確保が不要であり、また、足場も必要とせず、さらに排水パイプの位置決めや角度調整もスムーズに行うことができる、排水パイプの打ち込み施工方法、及びこの排水パイプの打ち込み施工方法に好適に用いられる排水パイプを提供することにある。
第1発明に係る排水パイプの打ち込み施工方法は、複数の水抜き孔を有する排水パイプを斜面に打ち込む排水パイプの打ち込み施工方法であって、クレーンにより排水パイプ打込機を吊り下げる排水パイプ打込機吊り下げ工程と、前記排水パイプ打込機に前記排水パイプを打ち込む際の反力を付与する反力付与工程と、前記排水パイプ打込機による打撃機能により前記排水パイプを斜面に打ち込む排水パイプ打設工程と、を有することを特徴とする。
第2発明に係る排水パイプの打ち込み施工方法は、第1発明において、前記反力付与工程は、前記排水パイプ打込機に対して斜面上方に反力杭を打設する反力杭打設工程と、前記反力杭と前記排水パイプ打込機とを連結する連結工程と、を有することを特徴とする。
第3発明に係る排水パイプの打ち込み施工方法は、第1発明において、前記反力付与工程は、斜面上にウェイト部材を設置するウェイト部材設置工程と、前記ウェイト部材と前記排水パイプ打込機とを連結する連結工程と、を有することを特徴とする。
第4発明に係る排水パイプの打ち込み施工方法は、第1発明~第3発明の何れかにおいて、前記排水パイプ打込機の先端部には、前記排水パイプの打ち込み方向と交わる方向を長手方向とした長手部材が固定され、前記排水パイプ打設工程は、前記長手部材を斜面に沿って配置した状態で前記排水パイプを斜面に打ち込むことを特徴とする。
第5発明に係る排水パイプの打ち込み施工方法は、第1発明~第3発明の何れかにおいて、前記排水パイプ打込機は、吊り下げ式法面穿孔機であることを特徴とする。
第6発明に係る排水パイプの打ち込み施工方法は、第1発明~第3発明の何れかにおいて、前記クレーンは、最大吊り上げ性能が16トン以下のラフタークレーンであることを特徴とする。
第7発明に係る排水パイプは、第1発明~第3発明に係る排水パイプの打ち込み施工方法の何れかに用いられる排水パイプであって、前記排水パイプの外端側からその軸方向に、当該排水パイプの外径に相当する長さ以上に水抜き孔が無い区間が設けられていることを特徴とする。
第1発明に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、排水パイプ打込機に排水パイプを打ち込む際の反力を付与させることで、作業員の人力による反力確保が不要となることから、施工スピードが速く、作業員の労働環境も改善することができる。また、この第1発明に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、作業員の人力による反力確保のために必要であった足場が不要となり、工期を短縮することもできる。
第2発明に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、排水パイプ打込機に対して斜面上方に反力杭を打設し、反力杭の基部と排水パイプ打込機の先端部とをワイヤーロープ等で連結することで、排水パイプ打込機に排水パイプを打ち込む際の反力を容易に付与することができる。
第5発明に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、排水パイプ打込機は、ロックボルト等の打設工事に広く利用されている吊り下げ式法面穿孔機であるので、リース等により入手しやすく、また、排水パイプを大きな打撃力でより速く打ち込み施工することができる。
第6発明に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、クレーンは、最大吊り上げ性能が16トン以下のラフタークレーンであるので、例えば、高速道路の盛土や切土等の土砂部の斜面に排水パイプの打ち込み施工を行う際などは、特車申請が不要であり、特段の規制もなく、自走して工事現場に移動できるため、工事に当たってのメリットが大きい。
第7発明に係る排水パイプによれば、排水パイプ打込機の排水パイプに対する打撃力が大きい場合、水抜き孔を有する排水パイプが損傷する可能性があるが、排水パイプの外端側に、少なくとも排水パイプの外径に相当する長さに水抜き孔が無い区間を設けることで、排水パイプの損傷を防止することができる。この第7発明に係る排水パイプによれば、第5発明のように、排水パイプ打込機を、ロックボルト等を岩盤に打設するための装置である打撃力が大きい吊り下げ式法面穿孔機とする場合には特に有効である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における排水パイプ打込機吊り下げ工程を説明するための説明図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における排水パイプ打込機誘導工程を説明するための説明図である。 図3は、本発明の第1実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における反力付与工程を構成する反力杭打設工程を説明するための説明図である。 図4は、本発明の第1実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における反力付与工程を構成する連結工程を説明するための説明図である。 図5(a)及び図5(b)は、本発明の第1実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における必要な反力を説明するための説明図である。 図6は、本発明の第1実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における排水パイプ打設工程を経て、排水パイプが土砂部の斜面に打ち込まれた状態を説明するための説明図である。 図7は、本発明の第1実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法に用いられる排水パイプの一例を示す側面図である。 図8は、本発明の第2実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における反力付与工程を構成するウェイト部材設置工程を説明するための説明図である。 図9は、本発明の第2実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における反力付与工程を構成する連結工程を説明するための説明図である。 図10は、図9のA部拡大図である。 図11は、本発明の第3実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における反力付与工程を構成する連結工程を説明するための説明図である。 図12は、本発明の第4実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における排水パイプ打設工程を説明するための説明図である。
以下、本発明を適用して例示した実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1~図4及び図6は、本発明の第1実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における各工程を説明するための説明図である。図5(a)及び図5(b)は、本発明の第1実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における必要な反力を説明するための説明図である。図7は、本発明の第1実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法に用いられる排水パイプの一例を示す側面図である。
この実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法は、図1~図7に示すように、複数の水抜き孔12を有する排水パイプ1を土砂部2の斜面2aに打ち込む排水パイプの打ち込み施工方法である。なお、土砂部2の斜面2aは、自然の土砂部の斜面のみならず、鉄道や道路の施工に伴う盛土や切土、宅地造成地等の土砂部の斜面も含まれる。
そして、この実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法は、排水パイプ打込機吊り下げ工程と、排水パイプ打込機誘導工程と、反力付与工程と、排水パイプ打設工程と、を有する。
先ず、排水パイプ打込機吊り下げ工程では、図1に示すように、トラック等の輸送手段で土砂部2がある現場まで搬送してきた排水パイプ打込機3を、図示省略のクレーンによりワイヤーロープW1でその吊部上端部にそれぞれ固定し、吊り下げる。なお、トラック等の輸送手段で土砂部2がある現場まで搬送してきた排水パイプ1は、通常、土砂部2の斜面2aに複数本打設するが、特に最初の1本目は、図1に示すように、クレーンによる吊り下げ前の排水パイプ打込機3に予めセットしておいてもよい。なお、クレーンによる吊手段は、ワイヤーロープW1に限定されず、例えば、チェーン等を用いて実施してもよい。
ここで、排水パイプ打込機3には、吊り下げ式法面穿孔機が用いられている。具体的には、吊り下げ式法面穿孔機は、穿孔機本体部3aと、穿孔用ドリル取付用軸3bと、油圧で穿孔用ドリル取付用軸3bをその軸方向に押し出し駆動させる駆動部3cと、を有し、穿孔用ドリル取付用軸3bの先端に、排水パイプ1の後端部1bが両者の軸方向が略同じになるように取り付けられて用いられる。なお、排水パイプ打込機3は、これに限定されず、例えば、排水パイプ打込用の専用のものを用いるなどして実施してもよい。
また、クレーンには、最大吊り上げ性能が16トン以下のラフタークレーンが用いられている。なお、クレーンは、これに限定されず、最大吊り上げ性能が16トンを超えるものを用いて実施してもよい。
続いて、排水パイプ打込機誘導工程では、図2に示すように、クレーンを操作し、排水パイプ打込機3を排水パイプ1の打ち込み位置まで誘導する。
続いて行われる反力付与工程は、図3及び図4に示すように、反力杭打設工程と、連結工程と、を有する。
先ず、反力杭打設工程では、図3に示すように、排水パイプ打込機3に対して斜面2a上方に反力杭4を作業員がハンマー等の工具を用いて打設する。
続いて、連結工程では、図4に示すように、作業員が、反力杭4の基部と排水パイプ打込機3の先端部31とをワイヤーロープW2で連結する。この際、排水パイプ1の先端部1aが斜面2aのより正確な位置P1となるように、作業員が微調整することもできる。なお、反力杭4の基部と排水パイプ打込機3の先端部31との連結手段は、ワイヤーロープW2に限定されず、例えば、チェーン等を用いて実施してもよい。
ここで、打設される排水パイプ1は、土砂部2内の排水を目的としているので、水平方向を基準に、排水パイプ1の後端部1bは、その先端部1aよりも若干下側に位置していなければならない。よって、例えば、排水パイプ1を一般的な5度の角度で傾斜させて打設するには、排水パイプ打込機3の先端部31と後端部32との間も5度の角度で傾斜させなくてはならず、排水パイプ打込機3の自重を反力として利用することはできない。そのうえ、排水パイプ打込機3には、大きな打撃力を排水パイプ1に与えることができる吊り下げ式法面穿孔機が用いられているので、それにつり合うように、上述した反力付与の構成が必要である。
すなわち、後述する排水パイプ打設工程では、図5(a)に示すように、土砂部2の斜面2aに排水パイプ1を打ち込み打設するとき、ワイヤーロープW2には、張力F10が働き、排水パイプ1には、打設反力F2が働き、排水パイプ打込機3には、その自重により働く力F30が働く。これにより、図5(b)に示すように、打ち込まれる排水パイプ1の軸方向において、ワイヤーロープW2の張力F10の成分F1が、排水パイプ1の打設反力F2と排水パイプ打込機3の自重により働く力F30の成分F3とつり合うようになっている。
なお、反力付与の構成は、上述したものに限定されず、例えば、排水パイプ打込機3の先端部31を斜面2aに突き刺したり、排水パイプ打込機3の後端部32をワイヤーロープ等でハの字型に斜面2a側に向かって張設したりするなどして実施してもよい。
そして、排水パイプ打込機3の駆動部3cを駆動し、その打撃機能により排水パイプ1を土砂部2の斜面2aに打ち込む排水パイプ打設工程を行うと、図6に示すように、排水パイプ1が土砂部2の斜面2aに打ち込まれた状態となる。
なお、上述したように、排水パイプ1は、通常、土砂部2の斜面2aに複数本打設するが、この場合、上述した図1~図4及び図6に示す各工程を斜面2aの上下左右に繰り返して行えばよい。
次に、この実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法に用いられる排水パイプ1の詳細について説明する。
この実施形態に係る排水パイプ1は、図7に示すように、その外端側からその軸方向に、この排水パイプ1の外径に相当する長さ以上に水抜き孔12が無い区間13が設けられている。
また、この排水パイプ1は、打ち込む際、土砂が流入するのを防ぐための先端が尖った蓋11が設けられた内端側からその軸方向にも、この排水パイプ1の外径に相当する長さ以上に水抜き孔12が無い区間14が設けられている。
なお、図示は省略したが、この排水パイプ1は、より深く打設する場合は、ナットなどの連結部材を用い、複数連結した構成としてもよい。また、この排水パイプ1は、径が異なるパイプを組み合わせた2重管またはそれ以上の重管とし、かつ、径の小さい方のパイプの端部を拡径し、径の大きい方のパイプの端部を縮径した継手部を有した構成としてもよい。後者の場合、パイプの内側に押出しロッドを挿入して、その端部に打撃力を与えることで、その打撃力が押出しロッドを介して排水パイプ先端の蓋11に伝達される。打撃力を直に受ける蓋11を鋳物とすることで、大きな打撃力を受けても蓋11は損傷せず、また、排水パイプは打撃力を直に受けないのでパイプの損傷も回避できる。この場合の排水パイプ打設工程は、打撃する部位が排水パイプではなく押出しロッドになる。
また、この実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法に用いられる排水パイプ1は、上述した構成に限定されず、その外端側からその軸方向に、この排水パイプ1の外径に相当する長さ以上に水抜き孔12が無い区間13のみが設けられたものを用いて実施してもよいし、その他既存のものなどを用いて実施してもよい。
以上説明した本発明の実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、排水パイプ打込機3に排水パイプ1を打ち込む際の反力を付与させることで、作業員の人力による反力確保が不要となることから、施工スピードが速く、作業員の労働環境も改善することができる。また、この実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、作業員の人力による反力確保のために必要であった足場が不要となり、工期を短縮することもできる。
また、この実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、排水パイプ打込機3に対して斜面2a上方に反力杭4を打設し、反力杭4の基部と排水パイプ打込機3の先端部31とをワイヤーロープW2で連結することで、排水パイプ打込機3に排水パイプ1を打ち込む際の反力を容易に付与することができる。
また、この実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、排水パイプ打込機3は、ロックボルト等の打設工事に広く利用されている吊り下げ式法面穿孔機であるので、リース等により入手しやすく、また、排水パイプ1を大きな打撃力でより速く打ち込み施工することができる。
また、この実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、クレーンは、最大吊り上げ性能が16トン以下のラフタークレーンであるので、例えば、高速道路の盛土や切土等の土砂部2の斜面2aに排水パイプ1の打ち込み施工を行う際などは、特車申請が不要であり、特段の規制もなく、自走して工事現場に移動できるため、工事に当たってのメリットが大きい。
さらに、この実施形態に係る排水パイプ1によれば、排水パイプ打込機3の排水パイプ1に対する打撃力が大きい場合、水抜き孔12を有する排水パイプ1が損傷する可能性があるが、排水パイプ1の外端側に、この排水パイプ1の外径に相当する長さに水抜き孔12が無い区間13を設けることで、排水パイプ1の損傷を防止することができる。
そのうえ、この実施形態に係る排水パイプ1によれば、排水パイプ打込機3に、ロックボルト等を岩盤に打設するための装置である打撃力が大きい吊り下げ式法面穿孔機を用いているので、特に有効である。
[第2実施形態]
図8は、本発明の第2実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における反力付与工程を構成するウェイト部材設置工程を説明するための説明図である。図9は、本発明の第2実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における反力付与工程を構成する連結工程を説明するための説明図である。図10は、図9のA部拡大図である。
第2実施形態では、反力付与工程は、斜面2a上にウェイト部材5を設置するウェイト部材設置工程と、ウェイト部材5と排水パイプ打込機3とを連結する連結工程と、を有する点で、主に第1実施形態と相違する。以下、相違する点について主に説明する。
先ず、ウェイト部材設置工程は、図8に示すように、斜面2aにウェイト部材5を載置する。ウェイト部材5は、自重により排水パイプ打込機3に排水パイプ1を打ち込む際の反力を付与できる。ウェイト部材5は、例えば複数の単管パイプ51などの長手部材を井桁状に組み合わせて構成される。単管パイプ51は、斜面2aに沿って配置される。単管パイプ51に代わり、棒鋼等が用いられてもよい。
ウェイト部材5は、上下方向に延びる単管パイプ51(51a)と、上下方向に交わる左右方向に延びる単管パイプ51(51b)とが、クランプ52を介して連結される。単管パイプ51aと単管パイプ51bとの少なくとも何れか一方は、斜面2aに接して設けられてもよい。
ウェイト部材5は、例えば3mの単管パイプ51を正方形状に組み合わせ、その内側に更に単管パイプ51を十字状に組み合わせたものが一つのユニットとして構成されてもよい。このユニットを斜面2aに複数並べることで、ウェイト部材5の設置を容易に行うことができる。
ウェイト部材5は、単管パイプ51が等間隔に配置されることが好ましい。これにより、ウェイト部材5を、排水パイプ1を打ち込む際の位置決めをする定規として用いることができる。
続いて、連結工程では、図9に示すように、ウェイト部材5と排水パイプ打込機3とを連結する。連結工程では、ウェイト部材5と排水パイプ打込機3とを連結部材6により掛け止めて連結する。
連結部材6は、図10に示すように、例えばウェイト部材5に掛け止め可能な掛止金具61が用いられる。掛止金具61として、例えばL字状に折り曲げられた鋼板が用いられる。掛止金具61は、一端側が単管パイプ51に掛け止められ、他端側が排水パイプ打込機3に溶接等により固定される。これにより、排水パイプ打込機3に排水パイプ1を打ち込む際の反力を付与できる。掛止金具61として、例えば一端側を半円形状に折り返した鋼板が用いられてもよい。
なお、ウェイト部材5は、排水パイプ打設時の反力が得られて排水パイプ打込機3に連結できるものであればよい。ウェイト部材5として、例えば足場板、敷き鉄板のように板材が用いられてもよい。ウェイト部材5として、例えば土嚢、じゃかご、分銅のような塊状に形成されるものが用いられてもよい。
この実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、反力付与工程は、斜面2a上にウェイト部材5を設置するウェイト部材設置工程と、ウェイト部材5と排水パイプ打込機3とを連結する連結工程と、を有する。これにより、排水パイプ打込機3に排水パイプ1を打ち込む際の反力を容易に付与することができる。
また、この実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、斜面2aにウェイト部材5を載置する。これにより、反力杭を斜面2aに打設する必要がない。このため、排水パイプ打込機3に容易に反力を付与することができる。
この実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、ウェイト部材5は、等間隔に配置された単管パイプ51等の長手部材が井桁状に組み合わせて構成される。これにより、排水パイプ1を打設する際の位置決めする定規としてウェイト部材5を用いることができる。このため、排水パイプ1の打設位置の精度を向上させることができる。
この実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、連結工程では、排水パイプ打込機3とウェイト部材5とを連結部材6により掛け止めて連結する。これにより、排水パイプ打込機3に更に容易に反力を付与することができる。また、ウェイト部材5に対する連結部材6の連結とその解除が容易となる。このため、排水パイプ1の打ち込み施工をより短時間で行うことができる。
[第3実施形態]
図11は、本発明の第3実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における反力付与工程を構成する連結工程を説明するための説明図である。図11は、図9のA部に相当する部分を拡大して示す図である。
第3実施形態では、連結工程では、ウェイト部材5と排水パイプ打込機3とを連結部材6により把持して連結される点で、主に第2実施形態と相違する。
連結部材6は、図11に示すように、ウェイト部材5を把持可能な把持金具62が用いられる。把持金具62として、例えばクランプ、ボルトクランプ等が用いられる。把持金具62は、排水パイプ打込機3に溶接等により固定され、単管パイプ51を把持して連結する。これにより、排水パイプ打込機3に排水パイプ1を打ち込む際の反力を付与できる。
この実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、連結工程では、排水パイプ打込機3とウェイト部材5とを連結部材6により把持して連結する。これにより、排水パイプ打込機3に容易に反力を付与することができる。また、排水パイプ1を打ち込む際の排水パイプ打込機3のふらつきを抑制できる。このため、排水パイプ1の打設位置の精度を向上させることができる。
[第4実施形態]
図12は、本発明の第4実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法における排水パイプ打設工程を説明するための説明図である。
第4実施形態では、排水パイプ打設工程は、長手部材7を斜面2aに沿って配置した状態で排水パイプ1を斜面2aに打ち込む点で、主に第1実施形態と相違する。
排水パイプ打込機3の先端部31には、排水パイプ1の打ち込み方向Pに交わる方向を長手方向Qとした長手部材7が溶接やボルト等の所定の固定手段により固定される。
長手部材7は、所定の方向に延びる棒状の部材であり、例えば単管パイプ71が用いられる。長手部材7として、棒鋼等が用いられてもよい。長手部材7は、斜面2aに沿って配置される。これにより、長手部材7は、排水パイプ1を打ち込む際のガイドとして機能させることができる。このため、排水パイプ1の打設位置の精度を向上させることができる。長手部材7は、例えば斜面2aに載置される。
長手部材7の両端部7a、7bは、排水パイプ打込機3の後端部32に固定部材72を介して固定される。これにより、排水パイプ打込機3の打ち込み方向Pと長手部材7の長手方向Qとがなす角度θを強固に保持できる。図12に示すように、排水パイプ打込機3の打ち込み方向Pと長手部材7の長手方向Qとがなす角度θは、垂直であることが好ましいが、任意の角度に設定できる。固定部材72は、例えばワイヤー、チェーン等の張力を付与して固定するものが用いられる。
長手部材7の長手方向Qが斜面2aの左右方向と平行となるように、長手部材7を斜面2aに配置してもよい。これにより、排水パイプ1の打ち込み方向を、斜面2aの左右方向に対して垂直とすることができる。
なお、長手部材7の長手方向が斜面2aの左右方向に対して傾斜するように、長手部材7を斜面2aに配置してもよい。これにより、排水パイプ1の打ち込み方向を、斜面2aの左右方向に対して傾斜させることができる。すなわち、長手部材7が固定されることで、排水パイプ1を斜面2aの任意の方向に打ち込むことができる。
この実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、排水パイプ打設工程は、長手部材7を斜面2aに沿って配置した状態で排水パイプ1を斜面2aに打ち込む。これにより、長手部材7は、排水パイプ1を打ち込む際のガイドとして機能させることができる。このため、排水パイプ1の打設位置の精度を向上させることができる。
この実施形態に係る排水パイプの打ち込み施工方法によれば、長手部材7の両端部7a、7bは、排水パイプ打込機3の後端部32に固定部材72を介して固定される。これにより、排水パイプ打込機3の打ち込み方向と長手部材7の長手方向とがなす角度θを強固に保持できる。このため、排水パイプ1を打ち込む際の排水パイプ打込機3のふらつきを抑制できる。その結果、排水パイプ1を斜面2aの所定の方向に打設し易くなる。
図示は省略するが、長手部材7は、アンカーを介して斜面2aに固定されてもよい。この場合、長手部材7を斜面2aに固定するアンカーは、反力杭4として機能することができる。長手部材7は、打ち込まれる排水パイプ1を挟んで両側に、アンカーが設けられることが好ましい。この場合、排水パイプ1を打ち込む際の排水パイプ打込機3のふらつきを更に抑制できる。
図示は省略するが、斜面2aにウェイト部材5が載置される場合、長手部材7は、ウェイト部材5に連結されてもよい。長手部材7とウェイト部材5とを連結する際には、例えば長手部材7を構成する単管パイプと、ウェイト部材5を構成する単管パイプ51とをクランプ等を介して連結する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 排水パイプ
12 水抜き孔
13 水抜き孔が無い区間
2 土砂部
2a 土砂部の斜面
3 排水パイプ打込機
4 反力杭
5 ウェイト部材
6 連結部材
7 長手部材
W1 ワイヤーロープ
W2 ワイヤーロープ

Claims (7)

  1. 複数の水抜き孔を有する排水パイプを斜面に打ち込む排水パイプの打ち込み施工方法であって、
    クレーンにより排水パイプ打込機を吊り下げる排水パイプ打込機吊り下げ工程と、
    前記排水パイプ打込機に前記排水パイプを打ち込む際の反力を付与する反力付与工程と、
    前記排水パイプ打込機による打撃機能により前記排水パイプを斜面に打ち込む排水パイプ打設工程と、を有すること
    を特徴とする排水パイプの打ち込み施工方法。
  2. 前記反力付与工程は、前記排水パイプ打込機に対して斜面上方に反力杭を打設する反力杭打設工程と、
    前記反力杭と前記排水パイプ打込機とを連結する連結工程と、を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の排水パイプの打ち込み施工方法。
  3. 前記反力付与工程は、
    斜面上にウェイト部材を設置するウェイト部材設置工程と、
    前記ウェイト部材と前記排水パイプ打込機とを連結する連結工程と、を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の排水パイプの打ち込み施工方法。
  4. 前記排水パイプ打込機の先端部には、前記排水パイプの打ち込み方向と交わる方向を長手方向とした長手部材が固定され、
    前記排水パイプ打設工程は、前記長手部材を斜面に沿って配置した状態で前記排水パイプを斜面に打ち込むこと
    を特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の排水パイプの打ち込み施工方法。
  5. 前記排水パイプ打込機は、吊り下げ式法面穿孔機であること
    を特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の排水パイプの打ち込み施工方法。
  6. 前記クレーンは、最大吊り上げ性能が16トン以下のラフタークレーンであること
    を特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の排水パイプの打ち込み施工方法。
  7. 請求項1~3の何れか1項に記載の排水パイプの打ち込み施工方法に用いられる排水パイプであって、
    前記排水パイプの外端側からその軸方向に、当該排水パイプの外径に相当する長さ以上に水抜き孔が無い区間が設けられていること
    を特徴とする排水パイプ。
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