JP2023063241A - 人体の運動器をサポートするためのテキスタイル及び支持性を有するホットスタンプ材料 - Google Patents

Abstract

【課題】 人体の運動器をサポートするためのテキスタイル及び支持性を有するホットスタンプ材料を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明は、織物の表面に設けられ、印刷層と、層状の弾性支持体とを備え、前記弾性支持体は熱可塑性エラストマー素材であり、前記印刷層と結合する支持機構と、前記支持機構内に設けられた複数の通気性要素とを含むテキスタイルを提供する。本発明のテキスタイルは、人体用の被服に作られることができ、前記支持機構で人体の運動器を支持することができる。本発明は、基材の表面に印刷層及び熱可塑性エラストマー材料層を設け、印刷層及び熱可塑性エラストマー材料層を織物上に結合することで、本発明のテキスタイルを形成する支持性を有するホットスタンプ材料も提供する。
【選択図】 図１Ａ

Description

本発明は、テキスタイルに関し、特に、支持性を有し、人体の運動器に支持及び保護を提供できるテキスタイルに関する。

従来技術において、衣服（例えばコンプレッションウェア、コンプレッションパンツ、体型補整ウェア）に束縛性を持たせて、人体の筋肉、関節を支えることで、身体の保護作用を提供し、フィットネスに有利となる。或いはこの種の束縛機能を有する衣服で体型を整える。

束縛性或いは支持性を有する衣服には、主に３つのタイプがあり、第１のタイプは弾性繊維で織り上げられ、例えば２０％の弾性繊維と８０％の一般繊維でコンプレッションウェア（ストレッチ性のあるウェア）して織り上げられ、支持部位にはより密な弾性繊維が織り込まれ、支持しない部位の織り密度が疎であり、弾性繊維で圧力差を起こさせる。弾性繊維で織り上げられた束縛性テキスタイルは、人体の体幹、筋肉又は関節への支持性には理想的ではなく、この種のテキスタイルが伸ばされた後、或いは洗濯と着用後に、弾性繊維の伸張回復性（耐疲労性）が徐々に低下し、テキスタイルのサイズが大きくなるため、サポート効果が徐々に低下していく。また、テキスタイル上の弾性繊維は、一方向に織り込まれ、弾性繊維の織り方向には前記テキスタイルに弾性があり、他の方向にはテキスタイルは織り構造によって形成された伸縮性のみがあるため、弾性繊維で織られたテキスタイルの支持性が全面的ではなく、特定の方向のみが弾性を有する。さらに、弾性繊維の製造コストは高く、製造工程も多いため、省エネと二酸化炭素排出量削減にはつながらない。

第２のタイプは、弾性繊維の生地のカットピースを織物に縫い付けることである。このタイプの衣服は、同様に弾性疲労の欠点を有し、コストがより高くなる。

第３のタイプは、シート状又は帯状のプラスチック材料を衣服に縫い付け又はホットプレスし、プラスチック材料でサポートするものとする。このタイプの衣服の支持性は、織りタイプの衣服よりも優れているが、このタイプの衣服の厚さが大きく、圧力が集中しすぎるため、着脱し難く、プラスチック材料の通気性が悪く、着用時に蒸れ、通気性に劣り、不快感があり、かつプラスチック材料の製造工程が複雑であり、多くの廃材が発生し、環境汚染を引き起こし、発生する汚染にはプラスチック材料の製造工程が複雑であり、プラスチック材料を所望の形状にカットした後廃材が発生すること及び染色が含まれる。

生地及び革などの素材の染色には大量の水が必要であり、染色仕上げ後の工業廃水は環境に大きな影響を与える。廃水処理設備の費用が高く、製品の製造コストを増加させる。

人体をサポートするための被服には、ブラジャー及び靴も含まれる。ブラジャーは、特定の形状にカットされた生地又はカットピースを接合してから成り、内設されたカップでバストを支える。この種のカップの製造工程は多く、大量のマンパワーを投入する必要となる。カップのもう１つの製造方法は、弾性繊維の生地から半製品を作り、前記半製品をカップ状に熱間プレスする。熱間プレス温度は、１８５～１９５℃で、１２０秒熱間プレスする。熱間プレス工程の温度は高く、製造スピードが遅く、欠陥品が生じやすくなる。熱間プレスの高温は、繊維を損傷し、繊維の割れが生じる。現在支持性を有する全てのテキスタイルは、圧力とサポートを実現するため、全ての生地の目付が非常に重く、材料の膨大な無駄、及び製造プロセス中のマンパワー及び電力の消費につながる。

靴に関して言えば、編地で作られた靴は、丸編みと横編みの編み地の変形量が大きいため、足への支持性が不十分である。革で作られた靴の包み込み力が優れているが、革靴は蒸れ、通気性に劣り、革靴の製造工程は環境に優しくなく、革靴の製造工程は複雑で製造スピードが遅く、前述のように染色は地球環境に有害であり、革の溶媒も環境に大きなダメージを与えていた。

現在テキスタイルで作られたカップ又は靴の多くは、プラスチックのカットピースで補強されているが、プラスチックのカットによる材料の損耗が極めて大きい。また、補強用のプラスチックは、高温ホットプレス方法でテキスタイルと結合される場合、テキスタイル上の染料の色が前記補強用のプラスチックに移行し、例えば黒色のテキスタイルの色がプラスチックに色移りすることで、テキスタイルの外観に影響を与えていた。

スポーツシューズのアッパーに使用される生地は、先に染色し、次にカット、縫製又は貼り合わせるため、製程工程が多く、製造スピードも遅く、染色も汚染が生じていた。

一部の靴は、熱昇華方法で図案を作成し、熱昇華で作成された図案は明確、細緻ではなく、立体（３Ｄ）図案を作成できない。

人体をサポートするための上述の様々な衣服又は被服は、均しく複数の製造工程を有し、二酸化炭素排出量が多くなり、製造コストが高くなり、汚染が生じる。一部の製造工程の廃材はリサイクルできず、一部の廃材をリサイクルできたとしても、リサイクル過程はやはり汚染を引き起こし、例えばリサイクルされたプラスチック或いは皮革のリサイクルでは、強酸で溶媒を除去する必要があるため、リサイクル過程はやはり汚染が生じていた。

本発明は、上記の欠点を解決することを意図し、テキスタイルで作られた被服に人体の運動器を支持し保護する革新的な支持構造を持たせる人体の運動器をサポートするためのテキスタイルを提供することを目的とする。

本発明の別の目的は、その構造に使用される製造方法が環境に配慮し、汚染を低減することができる人体の運動器をサポートするためのテキスタイルを提供することである。

本発明の別の目的は、製造工程が少なく、省エネ・二酸化炭素排出量削減及びマンパワーの減少が可能な人体の運動器をサポートするためのテキスタイルを提供することである。

本発明の更なる目的は、テキスタイルの支持機構は色を有し、染色する必要がない人体の運動器をサポートするためのテキスタイルを提供することである。

本発明の目的はまた、ホットスタンプ材料とテキスタイルとを結合して、上述の様々な目的に記載の人体の運動器をサポートするためのテキスタイルを製造する支持性を有するホットスタンプ材料を提供することである。

本発明により提供される人体の運動器をサポートするためのテキスタイルは、
織物と、
前記織物の少なくとも１つの表面に結合され、印刷層と、層状の弾性支持体とを備え、前記印刷層は樹脂印刷により形成され、前記弾性支持体は熱可塑性エラストマー素材であり、形状が前記印刷層と一致し、前記印刷層と結合し、前記印刷層及び前記弾性支持体が前記織物の上で一緒に結合される少なくとも１つの支持機構と、
前記支持機構の設置範囲内に位置する複数の通気性要素とを含む。

本発明のテキスタイルは、人体用の被服を作るために用いられることができ、前記支持機構は弾性圧力及び伸張弾性度を有し、人体の体幹、筋肉、関節、コアマッスル及び骨などの運動器を支持及び保護することができ、筋群の回復を助け、運動・フィットネスにおいて人々をより省力化・便利にし、スポーツ傷害の発生を減らす。支持機構の通気性要素は、前記テキスタイルを通気させ、湿気を逃がすために用いられる。

本発明のテキスタイルの構造において、前記支持機構は、前記印刷層と前記弾性支持体によって形成され、製造過程がより環境を配慮し、工程数を減らし、汚染物質を発生させず、省エネ・二酸化炭素排出量削減の効果を有する。従来の染色工程を経ずに前記支持機構の色を得ることができるため、水資源を無駄にせず、廃水処理設備を必要としない。

本発明の一実施態様において、少なくとも１つの支持機構は、前記織物の表面に設けられる。本発明の一実施態様において、少なくとも２つの支持機構は、前記織物の内側と外側の２つの表面に各々設けられる。織物の内面にある支持機構は、筋肉を固定するため、滑り止め効果をさらに提供する。

前記支持機構は、非線状サポーター又は線状サポーターから成り、非線状サポーターは単体サポーター体又は面状サポーターであり得る。

複数の隣り合う単体サポーターは、１つの支持機構を構成でき、隣り合う２つの単体サポーターの間に通気隙間がある。

１つ又は複数の面状サポーターは、１つの支持機構を構成でき、各面状サポーター体内に複数の通気孔を有し、隣り合う面状サポーターの間に通気隙間がある。少なくとも２つの方向の線は、互いに連結して、複数の格子を形成することで、前記支持機構の構造強度を高めることができる。

前記テキスタイルは、織物或いは例えば衣服、ズボン、靴、膝当て、肘当て又は手首当てなどの保護具などの人体用の被服に作られて、人体の運動器を支持と保護する。

前記印刷層は、有色でも無色でもよい。前記熱可塑性エラストマーとしては、ポリウレタン熱可塑性エラストマー（ＴＰＵ）、ポリアミド熱可塑性エラストマー（ＴＰＡＥ）、ポリエステル熱可塑性エラストマー（ＴＰＥＥ）或いはポリオレフィン熱可塑性エラストマー（ＴＰＯ）が挙げられる。

本発明は、支持性を有するホットスタンプ材料をさらに提供する。支持性を有するホットスタンプ材料は、
片面が離型面である基材と、
前記基材の前記離型面に設けられ、複数の通気性要素が印刷層の印刷範囲内に形成される印刷層と、
加熱されると粘着性が生じ、前記印刷層に設けられ、前記複数の通気性要素を遮蔽しない熱可塑性エラストマー材料層とを含む。

前記ホットスタンプ材料の印刷層及び前記熱可塑性エラストマー材料層は、テキスタイルに熱間プレスされることで、本発明のテキスタイルを作る。

前記熱可塑性エラストマー材料層は、粉末状又は顆粒状の形態で前記印刷層と結合する。本発明の一実施態様において、前記熱可塑性エラストマー材料層は、印刷層が乾く前に、前記印刷層と結合する。

前記印刷層は、複数の単体状印刷体、又は少なくとも１つの面状印刷体、或いは少なくとも１つの線状印刷体である。前記通気性要素は、通気隙間又は通気孔である。

本発明の目的、特徴及び奏する効果は、下記の好ましい実施例の説明及び図面から理解することができる。

本発明の好ましい実施例に係るテキスタイルの外面の概略図である。 本発明の好ましい実施例に係るテキスタイルの内面の概略図である。 本発明の第１の好ましい実施例に係る支持性を有するホットスタンプ材料の一実施態様の概略立体図である。 図２の概略断面図である。 本発明の第１の好ましい実施例に係る支持性を有するホットスタンプ材料の別の実施態様の概略立体図である。 図４の５－５線に沿った断面図である。 図２のホットスタンプ材料がテキスタイルに接着された状態を示す断面図である。 本発明の第１の好ましい実施例に係る支持機構を備えたテキスタイルの一実施態様の断面図である。 図４のホットスタンプ材料がテキスタイルに接着された状態を示す断面図である。 本発明の第１の好ましい実施例に係る支持機構を備えたテキスタイルの別の実施態様の断面図である。 本発明の支持機構を備えたテキスタイルの実物写真である。 図１０の部分的拡大図である。 テキスタイルの伸張を示す図１０のテキスタイルの実物写真である。 テキスタイルの伸張を示す図１０のテキスタイルの実物写真である。 本発明の第２の好ましい実施例に係る支持性を有するホットスタンプ材料の一実施態様の概略立体図である。 図１３の１４－１４線に沿った概略断面図である。 図１３のホットスタンプ材料の線状印刷体の一実施態様を示す図である。 線状印刷体の異なる実施態様を示す図である。 線状印刷体の異なる実施態様を示す図である。 線状印刷体の異なる実施態様を示す図である。 線状印刷体の異なる実施態様を示す図である。 線状印刷体の異なる実施態様を示す図である。 線状印刷体の異なる実施態様を示す図である。 線状印刷体の異なる実施態様を示す図である。 線状印刷体の異なる実施態様を示す図である。 本発明の支持機構を備えたテキスタイルの概略図である。 本発明の支持機構を備えたテキスタイルの概略図である。 本発明の支持機構を備えたテキスタイルの概略図である。 本発明の支持機構を備えたテキスタイルをフィットネスパンツに応用した場合の概略図である。 本発明の支持機構を備えたテキスタイルをフィットネスパンツに応用した場合の概略図である。 本発明の支持機構を備えたテキスタイルをフィットネスパンツに応用した場合の概略図である。 本発明の支持機構を備えたテキスタイルをフィットネスパンツに応用した場合の概略図である。 本発明のテキスタイルをスポーツウェアに応用した場合の概略図である。 本発明のテキスタイルをカップに応用した場合の概略図である。 本発明のテキスタイルをカップに応用した場合の概略図である。 本発明のテキスタイルを靴のアッパーに応用した場合の概略図である。 本発明のテキスタイルを衣服に応用した場合の概略図である。 本発明のテキスタイルを衣服に応用した場合の概略図である。

本発明は、人体の運動器を支持と保護するためのテキスタイル５０を提供する。前記運動器とは、身体運動に関わる筋肉、関節、靭帯、腱、及び骨を指す。前記テキスタイルは、多種多様な人体用の被服に作ることができ、例えば衣服、ズボン、靴下、ストッキング、手袋、ブラカップ、膝当て、肘当て、手首当て、及び様々なタイプの靴等の様々な被服を含むがこれらに限定されない。前記被服は、着用する位置及び種類に応じて、人体の躯体、筋肉、肘、手首、膝及び足首などの関節、胸（バスト）、足及び骨にサポート効果を提供し、フィットネス、スポーツの実施を促進することができる。前記テキスタイル５０で作られた被服は、滑り止め及び／又は加圧の方法で筋肉の活動範囲を制限することで、運動者への怪我の可能性を回避或いは低減することができる。前記被服は、人の上半身又は下半身の体型作りに使用されることができ、人の血液の流れの方向を制御するためにも使用することができる。

図１Ａ及び図１Ｂを参照すると、本発明は、人造繊維又は天然繊維或いは紡ぎ糸で織り成されるテキスタイル（例えば生地５１）の外面５２及び内面５４に支持機構４０（４０Ａ、４０Ｃ）を設けることで、本発明の支持機構を備えたテキスタイル５０を形成することができる。前記内面５４とは、テキスタイル（生地５１）は、人体に接触する表面を指し、前記外面５２とは生地５１が露出し、外部に面する表面を指す。図１Ａの支持構造４０Ａは、非線状の構成で、図１Ｂの支持構造４０Ｃが線状の構成である。本明細書で言及する支持構造４０とは、非線状支持構造４０Ａ、４０Ｂ及び線状支持構造４０Ｃを含む。

本発明は、ホットスタンプ材料１０（１０Ａ、１０Ｃ）をさらに提供し、前記ホットスタンプ材料のプリセット機構３０（３０Ａ、３０Ｂ、３０Ｃ）をホットスタンプ方法でテキスタイル（例えば衣服、ズボン或いは生地）に結合させると、本発明の支持機構を備えたテキスタイル５０を作ることができる。

図２～図５は、本発明の第１の好ましい実施例で提供される支持性を有するホットスタンプ材料１０（１０Ａ）の概略図であり、基材２０を含み、前記基材の表面は離型面で、プリセット機構３０（３０Ａ）が前記基材２０の離型面に設けられる。

前記基材２０は、適度な剛性、低伸張性を有するプラスチックシートで、１３０℃以上の温度でも溶融することなく耐えることができる。本実施例は、ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート、ｐｏｌｙｅｔｈｙｌｅｎｅ ｔｅｒｅｐｈｔｈａｌａｔｅ）フィルムを前記基材として選択した。前記基材２０の表面は、離型処理を施して離型面にしてもよい。本実施例は、離型層２２を前記基材２０の表面に設けて前記離型面を形成する。

前記プリセット機構３０（３０Ａ）は、樹脂印刷層（以下、印刷層と略する）３２と、熱可塑性エラストマー材料層３６とを含み、前記印刷層３２はデジタル印刷の方法で前記基材２０の離型面に印刷され、すなわち、前記離型層２２に印刷される。前記印刷層３２と前記離型面との結合性を増加させるため、本実施例は、前記離型層２２上に結合促進層２４を塗布し、前記結合促進層２４を介して前記離型面に付着する前記印刷層３２の付着性を高める。前記結合促進層２４は、本実施例においてアクリル樹脂を選択したが、印刷層３２と離型層との結合を促進できる他の材料又は物質を本発明に応用することができる。

前記樹脂印刷層３２は、有色インク又は無色インクであり、インクは樹脂成分を含有する。本発明のインクは、水性インク（水性洋墨で、水性インキとも呼ばれる）或いは油性インク（油性洋墨）を選択できる。この好ましい実施例の印刷層３２は、生地、衣服に適し、水で洗っても色あせず、環境配慮かつ安全で、人体に無害な水性インクを使用した。前記印刷層３２に使用される水性インクは、水、水性ＰＵ（ポリウレタン、Ｐｏｌｙｕｒｅｔｈａｎｅ）及び顔料を含み、顔料は有色又は無色であり得る。使用する顔料に応じて、さまざまな色又は無色の印刷層３２を印刷することができる。印刷層３２は、顔料を含まず、ポリウレタン類を含む熱可塑性高分子弾性ポリマーであり得る。本発明では、ＰＵ及びび顔料を含む油性インキも選択できる。デジタル印刷を介して様々な面積、様々なサイズ、様々な色、様々な図案又は形状の印刷層３２を正確に印刷することができる。

前記熱可塑性エラストマー材料層（以下、エラストマー材料層と略する）３６は、前記印刷層３２に設けられ、前記印刷層３２の第１表面が前記基材２０の離型面に直接的又は間接的に接続され、第２表面が前記エラストマー材料層３６と結合する。前記エラストマー材料層３６の素材は、回復性が良好な熱可塑性エラストマー（Ｔｈｅｒｍｏｐｌａｓｔｉｃ Ｅｌａｓｔｏｍｅｒ、ＴＰＥ）を使用する。本発明で選択された環境配慮型の熱可塑性エラストマーは、ポリウレタン熱可塑性エラストマー（Ｐｏｌｙｕｒｅｔｈａｎｅ ｔｈｅｒｍｏｐｌａｓｔｉｃ ｅｌａｓｔｏｍｅｒ、ＴＰＵ或いはＴＰＥ－Ｕ）、ポリアミド熱可塑性エラストマー（Ｐｏｌｙａｍｉｄｅ Ｔｈｅｒｍｏｐｌａｓｔｉｃ ｅｌａｓｔｏｍｅｒ、ＴＰＡＥ）、ポリエステル熱可塑性エラストマー（Ｔｈｅｒｍｏｐｌａｓｔｉｃ ｅｓｔｅｒ ｅｌａｓｔｏｍｅｒ、ＴＰＥＥ）、又はポリオレフィン熱可塑性エラストマー（Ｔｈｅｒｍｏｐｌａｓｔｉｃ Ｏｌｅｆｉｎ ｅｌａｓｔｏｍｅｒ、ＴＥＯ、ＴＰＯ或いはＴＰＥ－Ｏ）が挙げられるがこれらに限定されない。

この好ましい実施例は、前記熱可塑性エラストマー材料層３６として粉末状又は微粒状のＴＰＵホットメルト接着剤を選択し、前記印刷層３２が乾かず、まだ湿っていて水分を有する時、粉末状のＴＰＵホットメルト接着剤を前記印刷層（例えば水性樹脂）３２上に塗布して、粉末状のホットメルト接着剤と前記印刷層３２とを結合させ、印刷層３２がない場所に粉末状のホットメルト接着剤がない。さらに前記印刷層３２及び印刷層上のホットメルト接着剤を乾燥させ、印刷層３２及びホットメルト接着剤を形状に固定化させて、前記ホットスタンプ材料１０を作製する。形状固定化後のホットメルト接着剤は、前記エラストマー材料層３６を形成する。前記プリセット機構３０（３０Ａ）は、製造時に多数の通気性要素が密に分布され、前記通気性要素は通気孔或いは通気隙間である。

具体的には、図２及び図４を参照すると、前記印刷層３２は、１つ又は複数の非線状印刷体３４から成り、前記非線状印刷体３４は２つの形態に分割され、１つは独立した単体状印刷体３４ａで、もう１つは明らかに長さと幅を有する面状印刷体３４ｂであり、例えば図２に示すような帯状印刷体３４ｂ１、矩形状印刷体３４ｂ２、或いは特定図形の印刷体３４ｂ３である。本発明は、前記印刷層３２をデジタル印刷し、前記印刷層３２を構成するさまざまな非線状印刷体３４を正確に印作することができ、印刷体３４は必要に応じて異なる構成及びサイズに印刷することができ、幾何学的形状、非幾何学的形状、或いは任意に設計された形状とパターンに印刷できる。図２図２を例にとると、単体状印刷体３４ａは、幾何学的形状（例えば円形、楕円形、矩形、多角形）又は非幾何学形状の点状物であり得る。面状印刷体３４ｂは、規則的な形状又は不規則な形状の印刷物であってよく、特定図形の印刷体３４ｂ３は、ＮＩＫＥのＬＯＧＯなどの既知の各種図形又は図案であってよい。印刷体３４のサイズ、形状は印刷パラメータにより変更することができる。隣り合う２つの単体状印刷体３４ａ間に通気隙間３７が形成され、隣り合う２つの印刷体３４ｂ３間にも通気隙間３７が形成される。面状印刷体３４ｂは複数の通気孔３８に密に分布し、通気孔３８が幾何学的形状或いは不規則な形状であり得る。デジタル印刷機（図示せず）は、複数の単体状印刷体３４ａを前記基材２０の離型面に印刷し、印刷後、複数の印刷体３４ａ間に複数の通気隙間３７が形成される。面状印刷体３４ｂの場合、水性インクが印刷されていない箇所に前記複数の通気孔３８が形成される。本発明の好ましい実施例に示される非線状印刷体３４及び通気性要素の形状或いは構成は単なる例であり、限定ではない。通気性要素は、前記印刷層３２の印刷範囲にある。

印刷層３２の印刷が完了した後、粉末状のＴＰＵホットメルト接着剤を前記印刷層３２に塗布し、粉末状のホットメルト接着剤は前記水分を含有する印刷体３４とのみ結合し、通気性要素（通気隙間３７又は通気孔３８）に付着せず、通気性要素は中空状を維持する。これにより、製造後のプリセット機構３０は、空気の流通と汗又は水の排出のための通気性要素を自然に形成する。

隣り合う２つの単体状印刷体３４ａ間の各通気孔隙３７の幅は、１ｍｍ（ミリメートル）以下であることが好ましく、例えば各通気孔隙３７の幅は０．１ｍｍ～１ｍｍの範囲で、好ましくは０．２ｍｍ～０．７ｍｍの範囲である。各通気孔３８の直径又はサイズは、１ｍｍ（ミリメートル）以下であることが好ましく、例えば０．１ｍｍ～１ｍｍの範囲であり、０．２ｍｍ～０．７ｍｍの範囲であることが好ましい。異なる位置にある通気孔３８は、通気性及び支持性を配慮するため、異なるサイズを有することができる。各印刷体３４と各印刷体３４の上に結合されたホットメルト接着剤とは１つの支持ユニット３１（３１Ａ）を形成し、支持ユニット３１Ａの形状及びサイズは印刷体３４と同じで、点状、帯状或いは面状である。好ましくは、点状の支持ユニット３１Ａの直径又は幅は、０．５ｍｍ～１．５ｃｍ（センチメートル）の範囲である。

前記印刷層３２の形状、サイズ、色は、必要に応じて設定又は変更することができる。印刷層３２内の印刷体３４の疎密度、通気性要素の疎密度も異なっていてよい。図１Ａは、前記支持構造４０Ａ内のサポーターＳと通気隙間３７のサイズの疏密度とが異なることを示している。

前記プリセット機構３０（３０Ａ）は、必要に応じて、異なる厚さ、硬度、及び剛性に作ることができる。図３は、右側のエラストマー材料層３６ａがより大きなサイズ及び厚さで作られていることを示している。ホットメルト接着剤の成分、厚さ、サイズ又は純度を変えることによって、異なる硬度或いは剛性を有するプリセット機構３０を作ることができる。前記剛性とは、前記プリセット機構３０が伸長変形しやすいか否かを意味し、プリセット機構３０の剛性が高いほど伸び変形しにくい。

前記粉末状のホットメルト接着剤内に０．５～６％のグラフェン或いはコラーゲン粉末を混ぜて前記エラストマー材料層３６にグラフェン或いはコラーゲンの成分を持たせ、人体に役立つ。

本発明の支持機構を備えたテキスタイル５０を作りたい場合、図６を参照すると、図２のホットスタンプ材料１０（１０Ａ）を織物上に置き、例えば生地５１或いは衣服の表面に置き、前記エラストマー材料層３６を前記生地５１の外面５２に接触させ、ホットアイロン或いはホットスタンピングマシンで前記ホットスタンプ材料１０（１０Ａ）を加熱し、前記ホットメルト接着剤素材のエラストマー材料層３６を溶融させて粘着性を生じさせ、前記生地５１の繊維の中に浸透し、前記生地と結合し、溶融したホットメルト接着剤が印刷層３２と結合し、前記エラストマー材料層３６は、前記印刷層３２の色に影響を与えない。その後、図７に示すように、前記基材２０、離型層２２及び結合促進層２４を前記プリセット機構３０（３０Ａ）から分離して、前記テキスタイル５０を作る。分離後、ホットスタンプ材料のプリセット機構３０が前記生地５１と熱的に結合され、前記熱可塑性エラストマー材料層３６は冷却され、形状に固定化された後、層状の弾性支持体４２に変換されて、前記生地５１の表面及び繊維の中に分布されている。前記印刷層３２が前記弾性支持体４２と結合して、１つの支持機構４０（４０Ａ）を形成し、印刷層３２のＰＵ及び顔料は前記弾性支持体４２に混入され、前記弾性支持体４２に色を持たせることで、前記テキスタイル５０の外面５２に色及び図案を形成する。前記印刷層３２が無色である場合、前記弾性支持体４２は材料自体の色である。前記複数の通気隙間３７は、空気を流通し、湿気を逃がすために用いられ、空気が通気隙間３７及び前記生地５１の繊維中の空隙を通って流れることができる。

本実施態様は、図１Ａ及び図７に示されるように、複数の隣り合い、非線状の単体サポーターＳを有する非線状の支持機構４０Ａを提供し、各単体サポーターＳは前記支持ユニット３１Ａから成るため、印刷層及び熱可塑性エラストマーの成分を含む。前記複数の通気隙間３７は、前記複数の単体サポーターＳ間に存在し、前記支持機構４０Ａの設置範囲内には通気隙間３７で密に分布されている。前記複数のサポーターＳは、前記表面５２の一定範囲に分布し、各単体サポーターＳの形状が規則的な形状又は不規則な形状の点状であり得る。本実施態様の支持機構４０Ａは、テキスタイル５０の外面５２又は内面５４に作製されることができ、外面上に作製されることが好ましい。

前記ＰＥＴ素材の基材２０は、リサイクル可能であり、前記基材２０には染色又は他の汚染物質がないため、回収作業でも汚染を引き起こさない。

同様に、図８を参照すると、図４のホットスタンプ材料１０（１０Ａ）をテキスタイルに置き、例えば生地５１の外面５２に置き、ホットアイロン又はホットスタンピングマシンで前記ホットスタンプ材料１０（１０Ａ）を加熱し、前記エラストマー材料層３６を溶融させて、前記生地５１の繊維の中に浸透し、前記生地と結合し、その後、図９に示すように、前記基材２０、離型層２２及び結合促進層２４を前記プリセット機構３０（３０Ａ）から分離すると、本発明のテキスタイル５０を作ることができる。前記熱可塑性エラストマー材料層３６は冷却され、形状に固定化された後、層状の弾性支持体４２に変換されて、前記生地５１の表面及び繊維の中に分布されている。前記印刷層３２が前記弾性支持体４２と結合して、１つの支持機構４０（４０Ｂ）を形成し、支持機構４０Ｂの設置範囲内には空気を流通し、湿気を逃がすための通気孔３８で密に分布されている。

本実施態様は、１つ以上の非線状の面状サポーターＮから成る面状支持機構４０Ｂを提供し、各面状サポーターＮは前記面状印刷体３４ｂ及び前記印刷体３４ｂ上のエラストマー材料層３６から成り、前記支持機構４０Ｂ上に形成される通気孔３８は、規則的な形状或いは不規則な形状であり得る。図１０、図２０、図２１及び図２２は、面状サポーターＮになる支持機構４０Ｂを示し、各サポーターＮは人体の運動器を支持及び保護するため、前記表面５２上に一定の面積を有する。

図１０は、本発明で作製された支持機構を備えたテキスタイル５０の実物写真で、前記支持機構４０Ｂがテキスタイル５０に作製され、図案を作製したことを示している。前記印刷層３２は、りんご図案で印刷され、弾性支持体４２の形状、輪郭、サイズが前記印刷層３２と同じである。図１１に示すように、前記弾性支持体４２と前記印刷層３２とが前記テキスタイル５０の回復性を有する支持機構４０Ｂを構成し、通気孔（通気性要素）３８は前記支持機構４０Ｂに密に分布され、弾性支持体４２及び印刷層３２を貫通し、空気を流通し、湿気及び汗を逃がすための通路となる。本発明の前記支持機構４０Ｂを備えたテキスタイル５０は、通気性が絶好で、蒸れない。

図１２Ａ及び図１２Ｂは、前記テキスタイル５０の前記支持機構４０（４０Ｂ）を伸張している状態を示し、前記弾性支持体４２は、回復性の良い熱可塑性エラストマー（Ｔｈｅｒｍｏｐｌａｓｔｉｃ Ｅｌａｓｔｏｍｅｒ）であり、伸張した後極めて良好な回復性を有し、前記テキスタイル５０を衣服、ズボン又は保護具に作った場合、前記弾性支持体４０の包み込み効果と束縛効果により、筋肉或いは関節に絶好なサポートを提供できる。本発明者らの試験によると、前記弾性支持体４２の引張後の回復率が９９％に達し、良い弾性圧力及び支持性を有し、かつ３０００回以上の引張試験を経た後も回復でき、良い耐疲労性を有する。本実施例の印刷層３２は、高分子量の純粋なＴＰＵホットメルト接着剤を用い、製造された弾性支持体４２の弾性、回復性などの物理特性に優れる。

前記印刷層３２と前記弾性支持体４２とが結合して、テキスタイル５０の表面に位置し、印刷層３２は目まぐるしいほどの色を印刷することができる。図１０は、前記テキスタイル５０の図案がグラデーション色であることを示している。

図１３及び図１４は、本発明の第２の好ましい実施例で提供される支持性を有するホットスタンプ材料１０（１０Ｃ）の概略図であり、同様に基材２０と、前記基材２０の離型面に設けられたプリセット機構３０（３０Ｃ）とを含む。前記基材２０の表面に離型層２２を設けて離型面とすることができ、また前記離型層２２上に結合促進層２４を塗布する。基材２０、離型層２２及び結合促進層２４は、第１の好ましい実施例から理解することができる。

前記プリセット機構３０（３０Ｃ）は、樹脂印刷層（以下、印刷層と略する）３２と、熱可塑性エラストマー材料層３６とを含み、前記印刷層３２はデジタル印刷の方法で前記基材２０の離型面に印刷される。

前記印刷層３２は、少なくとも１つの線状印刷体３５から成る。前記線状とは、印刷体３５の構成が線を構成要素とすることを意味する。前記印刷体３５は、少なくとも２つの方向の線３５１が密に分布して形成され、線３５１の間に中空の通気隙間３７が多数形成されている。前記線状印刷体３５の特徴は図１３及び図１６Ａ～図１６Ｅに示すように、通気隙間３７の通気面積は印刷線３５１の面積よりも大きいため、線状印刷体３５の通気性は極めて良好である。

図１３に示す印刷体３５は、互いに直交する方向に配置された第１方向の線３５１ａ及び第２方向の線３５１ｂを有する。前記２つの方向の線３５１ａ、３５１ｂが連結される。各線３５１の幅は、０．５～２．５ｍｍの範囲で、好ましくは１ｍｍ或いは２ｍｍであるが、これに限定されない。

印刷層３２の印刷が完了した後、粉末状のＴＰＵホットメルト接着剤を前記印刷層３２に塗布し、粉末状のホットメルト接着剤は、印刷体３５の水分を介して印刷体３５と結合し、通気隙間３７に付着しない。

印刷体３５と印刷体３５の上に結合されたホットメルト接着剤とが、１つの支持ユニット３１（３１Ｃ）を形成し、支持ユニット３１Ｃの形状及びサイズが印刷体３５と同じである。

前記印刷層３２の形状、サイズ、色は、必要に応じて設定又は変更することができる。印刷体３５の線３５１の疎密度は、必要に応じて変更可能であり、図１５に示すように、印刷体３５の異なる位置に線３５１（３５１ａ及び３５１ｂ）を異なる疎密度で印刷でき、密度は高い箇所で、テキスタイル５０上の支持機構４０がより大きいな圧力及び弾性を形成し、対照的に線３５１の密度が低い箇所で、支持機構４０から形成される圧力及び弾性が小さい。

図１３及び図１６Ａ～図１６Ｇに示す印刷体３５は、異なる方向の線３５１が連結して格子Ｇを形成することで、印刷体３５から成る支持機構４０に優れた支持強度、弾性圧力及び弾力を持たせる。例えば図１５、図１６Ａ及び図１６Ｅの線３５１ａ及び３５１ｂが連結されてレンガ形、矩形の格子Ｇ（Ｇ１）を形成し、図１６Ｂ及び図１６Ｆの線３５１ａ～３５１ｃが連結されて六角形格子Ｇ（Ｇ２）を形成し、図１６Ｆの六角形格子Ｇ（Ｇ２）がハニカム状に連結され、図１６Ｃ及び図１６Ｇの線３５１ａ～３５１ｃが三角形格子Ｇ（Ｇ３）に連結される。図１６Ｂを例にとると、六角形格子Ｇ２内及び格子周辺の異なる方向の線３５１ａ～３５１ｃを通じて各六角形格子Ｇ２は優れた構造強度を有する。前記格子Ｇ１～Ｇ３は、縦方向、横方向及び斜め方向などの様々な方向の作用力及び分力に耐えることがで、運動器全方向から支持及び保護する。図１６Ｈの異なる方向の線３５１ａ、３５１ｂも異なる方向の作用力にも耐えることができる。

印刷層３２の印刷が完了した後、粉末状のＴＰＵホットメルト接着剤を前記印刷層３２に塗布し、粉末状のホットメルト接着剤は、水を含む前記印刷体３５とのみ結合し、通気性要素（通気隙間３７）に付着せず、通気性要素は中空状に維持する。製造したプリセット機構３０（３０Ｃ）は、空気を流通し、湿気又は汗を逃がすための通気部位が自然に形成される。

本実施例のホットスタンプ材料１０（１０Ｃ）のプリセット機構３０（３０Ｃ）を生地５１の表面、例えば内面５４に結合すると、図１Ｂに示すテキスタイル５０を作ることができる。前記テキスタイル５０の表面には、線を密に分布して形成された少なくとも１つの線状支持機構４０（４０Ｃ）を有する。プリセット機構３０（３０Ｃ）が生地５１に結合される方法は、前述の実施例と同じである。プリセット機構３０（３０Ｃ）の前記熱可塑性エラストマー材料層３６は冷却されて形状に固定化された後層状の弾性支持体４２に変換され、前記生地５１の表面及び繊維の中に分布する。前記印刷層３２と前記弾性支持体４２とが結合して、１つの支持機構４０（４０Ｃ）を形成し、支持機構４０Ｃの設置範囲内には空気を流通し、湿気を逃がすための通気隙間３７で密に分布される。

本実施例は、図１Ｂに示すように線状サポーターＬを有する線状支持機構４０Ｃを提供する。前記サポーターＬは、前記支持ユニット３１Ｃから成るため、支持ユニット３１Ｃと同じ形状及びサイズであり、印刷層３２及び熱可塑性エラストマー３６の成分を含む。複数の通気隙間３７は、前記サポーターＬの線の間に存在し、前記サポーターＬは、前記表面５４上に一定の面積を有することで、人体の運動器を支持及び保護する。線状サポーターＬの線配列形態は、図１３、図１６Ａ～図１６Ｈに示すいずれかの配列形態或いはその他の配列形態であり得る。

図１７Ａ～図１７Ｃは、於テキスタイル５０（例えば生地、衣服、ズボン、靴下、又は肘当て、膝当てなどの保護具）に作製された本発明の支持機構４０の応用例を示すが、限定しない。図１７Ａ及び図１７Ｂは、前記テキスタイル５０の外面５２に少なくとも１つの非線状支持機構が設けられ、例えば支持機構４０Ａ又は支持機構４０Ｂが設けるか、同時に支持機構４０Ａ及び４０Ｂが設けられることを示す。図１７Ａ及び図１７Ｃは、テキスタイル５０の内面５４に少なくとも１つの線状支持機構４０Ｃを有することを示す。人が前記テキスタイル５０で作られたフィットネスウェアを着用した時、フィットネスウェア上の支持機構４０（４０Ａ～４０Ｃ）が筋肉を弾性的に包み込み、支持機構４０の伸張回復性により、前記テキスタイル５０が着用者に弾性圧力及び弾性束縛の作用を提供することで、人体の筋肉、関節及び骨をサポートすることができる。例えば運動者がスクワットなどのストレッチ運動を行う場合、フィットネスパンツ上の支持機構４０は太ももの筋群回復を助けることで、フィットネス運動をより省力化させ、かつ支持機構４０は運動器の怪我も回避できる。外面５２にある支持機構４０Ａ又は／及び４０Ｂは、衣服の特色或いは必要性に応じて任意の形状及び図案、例えば図１０の図案に設計することができる。内面５４にある支持機構４０Ｃは、皮膚に接触し、支持機構がポリマー材料で作られ、滑り止め作用を有するため、衣服、ズボン或いは保護具は人体の上を滑ることがなく、支持機構４０は支持又は保護する的人体の筋肉組織などの運動器の箇所に確実に保持される。

本発明の支持機構４０を備えたテキスタイル５０の応用例を以下にさらに説明する。前記テキスタイル５０は、人体用のため、例えば衣服、ズボン、靴下、ストッキング、靴、ブラカップ及び保護具などの様々な被服に作ることができる。テキスタイル５０上の前記支持機構４０は、人体の体幹、筋肉、関節、コアマッスルなどを覆うことで、支持及び保護作用を提供する。

図１８Ａ～図１８Ｄに示すように、本発明のテキスタイル５０は、コンプレッションウェア・パンツ又はフィットネスウェア・パンツに作ることができ、コンプレッションパンツ又はフィットネスパンツ６０を例にとると、支持機構４０（弾性支持体４２及び印刷層３２）をフィットネスパンツ６０の外面及び／又は内面に設けて、フィットネスパンツの支持条片６１、６２に作って太もも及びふくらはぎを包み込み、支持し、又は１つの環状の包み込み領域６３を作製して、膝を包み込み、保護する。フィットネスパンツ正面にある斜め支持条片６４に作って骨盤を保護でき、或いはフィットネスパンツ背面にある斜め方向の支持条片６５に作ってヒップを持ち上げ、若しくはパンツの股下部に沿って包み込みリング６６、６７、６８に作って太もも、膝、ふくらはぎ、足首などの部位を包み込み、保護することができる。フィットネスをする人がフィットネスパンツ６０を履いてスクワットなどの運動をする時、テキスタイル５０の支持機構４０が筋肉、膝、足首などを弾性的に包み込むか、束縛し、コアマッスルを安定させ、使用者の筋肉、関節の怪我又は肉離れの状況を防ぎ、かつ支持機構の弾性回復により、使用者はフィットネスをより簡単及び安全に実施できるようにさせる。フィットネスパンツ６０内面にある支持機構４０は、サポート作用を提供する以外に、滑り止め効果も有し、フィットネスパンツが人体上で自由に動かないようにするため、支持機構から成るサポート部位（６１～６８）をサポート位置に保持させる。

図１９は、本発明のテキスタイル５０をコンプレッションウェア、フィットネスウェア又はスポーツウェア６９に応用した場合の概略図である。本発明の支持機構４０をスポーツウェアの内面及び／又は外面に設け、かつスポーツウェアの身頃或いは袖に設けることで、着用者の体幹又は腕をサポートする。図１９は、支持機構４０を袖６９１に設けることを例にし、このスポーツウェア６９はバスケットボール又は野球選手に適し、腕を支持及び保護することができる。

本発明のテキスタイル５０は、ブラカップを作るのに適し、図２０に示すように、カップの輪郭に従って、テキスタイル５０の表面に前記支持機構４０を備えたカップの半製品７２を作り、次に、図２１に示すように、前記半製品７２をカットして金型で前記半製品７２を熱間プレスしてカップ７０に成型する。前記カップ７０の製造スピードは速く、支持機構４０の通気性要素（通気孔３８）は、前記カップ７０の通気性を良好にし、前記支持機構４０が前記カップの成型性及び支持性を良好にし、バストをしっかりサポートする。前記カップの内面、外面には、支持機構４０を設けることができ、カップ７０の下半分には密度が高い或いは質量の大きい支持機構４０を設けてバストを支えることができる。

本発明のテキスタイル５０を靴の製造に応用でき、図２２に示すように、アッパーのサイズ及びスタイルに応じて、テキスタイル５０を、前記支持機構４０を備えたアッパー８０に作り、次に、前記アッパー８０をカットし、前記アッパー８０をソールと結合すると、靴を作ることができる。前記靴の製造スピードが速く、前記支持機構４０は靴を支持し、アッパー８０の各部位が異なる支持度に応じて疎密度が異なり、支持強度が異なる支持機構４０を作り、通気性要素（通気孔３８）により空気が靴に簡単に出入りできる。本実施例の支持機構４０は、前記アッパー８０上に目的性のある支持領域を配列し、図１５の方向を基準として前記支持領域の形状はほぼ上下対称である。同様に、前記アッパー８０の内面、外面に支持機構を設けることができ、内面の支持機構は足と接触して、靴と足との間の滑りを低減する。

本発明のテキスタイル５０を体型補整ウェアの作りにも応用でき、図２３Ａ及び図２３Ｂに示すように、前記テキスタイル５０を、体型補整機能を有する衣服９０に作り、前記支持機構４０を前記衣服９０のウエストなどの特定部位に位置させる。前記支持機構４０は、ウエストを引き締め、皮膚と筋肉を胸部に集中させ、ボディラインを美しく整える効果を奏することができる。

本発明により提供されるテキスタイル５０は、人々が着用するための被服に作られることができ、作られた被服は、前記支持機構４０にカスタマイズすることができ、前記テキスタイル５０の支持機構４０は支持作用を提供するための弾性支持体４２と、図案及び色を形成するための印刷層３２とを含む。前記支持機構４０の作製スピードは速く、図案、色、サイズ、形状・輪郭は、設計に従って作製でき、支持機構４０の厚さ及び支持強度などは必要に応じて調整又は変更することができる。

前記支持機構４０の弾性支持体４２は、被服に支持作用を提供し、回復性、耐摩耗性などの効果を有する。支持機構４０は、鮮明な図案及び３Ｄ図案に作ることができる。通気性要素は、前記テキスタイル５０に良好な通気性を持たせる。

本発明のテキスタイル５０で作られた様々な被服は、省エネ・二酸化炭素排出量削減、製造コスト削減、汚染低減などの効果を有する。

靴の製造を例にとると、本発明でアッパー８０を製造する場合、ホットスタンプ材料１０内の熱可塑性エラストマー材料層３６及び印刷層３２をテキスタイル５０上にホットスタンプして、前記支持機構４０を形成し、次に前記アッパー８０を切り出すだけでよい。前記印刷層３２はアッパーの色で直接印刷され、前記アッパーの各部位は異なる色で印刷することができる。本発明によって製造された靴は、革靴及びスポーツシューズを置き換えることができる。前記アッパー８０上の支持機構４０の支持性は、革靴の包み込み性に匹敵し、通気性が編み地で作られた靴の通気性に近い。前記アッパー８０の色は、テキスタイル５０の繊維上に物理的に結合され、染色の必要がなく、染色工程による環境汚染の問題がなく、すなわち、従来の染色工程と比較して、支持機構の色は印刷によって形成され、水を使用せず、水資源を無駄にせず、工業廃水を発生せず、工業廃水を処理するための設備の購入必要がなく、汚染が生じない。さらに、本発明の製造スピードは速く、製法は環境に優しい。革靴の製造工程と比較して、本発明のアッパー８０は、複数のカットピースに切り出してからカットピースを接合する必要がなく、染色する必要がないため、製造工程及び労働力の使用が大幅に削減され、省エネ・二酸化炭素排出量削減が達成され、かつ本発明は再生革の汚染問題も解決する。スポーツシューズに関して言えば、本発明のアッパーは、１枚の生地のみが必要であり、従来のスポーツシューズの構造及び製造工程と比較して、生地を何層にも重ねて縫製することや生地を染色する必要がない。同様に工程の削減、製造の簡素化、汚染なし、労働力の使用減少などの省エネ・二酸化炭素排出量削減及び製造コスト削減の効果を有する。

本発明でコンプレッションウェア、パンツ（ストレッチ性のあるウェア、パンツ）に作る場合、前記テキスタイル５０の支持機構４０は、人体の筋肉、関節、コアマッスル、骨に良好なサポート効果を提供し、使用者の運動・フィットネス時の怪我の可能性を低減し，本発明で作られるフィットネスウェアの通気性が良く、着脱が容易である。 同様に、本発明をフィットネスウェアに応用した場合も、省エネ・二酸化炭素排出量削減の効果を有し、すなわち、プラスチック及び縫製などの工程などが不要で、染色も不要である。本発明のテキスタイル５０を応用すると、弾性繊維を必要としないか、少量の弾性繊維（例えば２％）のみを使用するため、コストを削減できる。

本発明は、カップに応用される場合、１枚の生地上に前記支持機構４０を作ってからカップの形状を成形するだけでよいため、多くの製造工程及び労働力を削減し、カップの製造スビートを大幅に上げることができる。従来のカップと比較して、同じ支持力を提供する場合において、本発明は生地の目付を大幅に減らすことができる。従来のカップは極端な高温（１８５～１９５℃）下で成型する必要があり、糸割れが生じ、従来のカップは染色仕上げの生地を使用した場合、紡ぎ糸の染色の影響が大きくなる。本発明は、低温（１２５℃）でカップ７０を熱間プレスし、成型し、熱昇華の状況を減らし、カップの色は歪まず、糸割れの状況が少ない。

本発明は、靴下、ストッキング、タイツなどの足部及び腿部の被服に応用して、支持機構４０を備えた弾性のある靴下本体を作ることができ、支持機構４０を弾性靴下本体の上に配列し、靴下本体の異なる位置に弾性圧力差を形成させることで、血流を導き、前記弾性靴下本体を静脈瘤の予防及び治療に使用させることができる。

本発明は、織物５１を作った後に支持機構４０と結合し、支持構造４０が低温で織物上に結合されるため、織物の繊維が割れない。

本発明の支持機構４０の形状、サイズ、支持強度は、自由に変えることができるため、人体の被服に異なる構造的支持が生じさせる。前記支持構造４０は、グラフェン又はコラーゲンなどの成分を有する場合、グラフェンが遠赤外線を発生させ、血中酸素濃度を上昇させ、血液循環を促進することができる。コラーゲンの保湿機能が良く、人体の肌の保湿効果及び美白効果を促進できる。本発明のテキスタイルは、犬、猫、馬、牛などの様々な動物の運動器をサポートするため、又は四肢の運動或いはリハビリテーションを支援するため、動物用の被服に作ることもできる。

本発明により提供されるテキスタイルは、従来技術を打ち破り、新しい道を切り開き、従来の技術の多くの欠陥を解決する。本発明で開示された実施例は、本発明の技術的手段を説明することのみを意図し、本発明を限定するものではなく、本発明の均等物による修正は、本発明の保護範囲と見なされるべきである。

１００ 人体
１０（１０Ａ、１０Ｃ） ホットスタンプ材料
２０ 基材
２２ 離型層
２４ 結合促進層
３０（３０Ａ、３０Ｂ、３０Ｃ） プリセット機構
３１（３１Ａ、３１Ｃ） 支持ユニット
３２ 印刷層
３４ 非線状印刷体
３４ａ、３４ｂ、３４ｂ１、３４ｂ２、３４ｂ３ 印刷体
３５ 線状印刷体
３３６、３６ａ 熱可塑性エラストマー材料層
３７ 通気隙間
３８ 通気孔
４０（４０Ａ、４０Ｂ、４０Ｃ） 支持機構
４２ 弾性支持体
５０ テキスタイル
５１ 生地
５２ 外面
５４ 内面
６０ フィットネスパンツ
６１、６２ 支持条片
６３ 包み込み領域
６４、６５ 支持条片
６６、６７、６８ 包み込みリング
６９ スポーツウェア
６９１ 袖
７０ カップ
７２ 半製品
８０ アッパー
９０ 衣服
Ｇ（Ｇ１～Ｇ３） 格子
Ｌ 線状支持体
Ｎ 面状サポーター
Ｓ 単体サポーター

Claims (27)

1. 織成される織物と、
   前記織物の少なくとも１つの表面に結合され、印刷層と、層状の弾性支持体とを備え、前記印刷層は樹脂印刷により形成され、前記弾性支持体は熱可塑性エラストマーの素材で作製され、形状が前記印刷層と一致し、前記印刷層と結合し、前記印刷層及び前記弾性支持体が前記織物の上に結合される少なくとも１つの支持機構と、
   前記支持機構の設置範囲内に密に分布される複数の通気性要素と、
   を含む人体の運動器をサポートするためのテキスタイル。
2. 前記織物は、２つの表面を有し、少なくとも２つの支持機構が各々前記織物の２つの表面に結合される請求項１に記載のテキスタイル。
3. 前記支持機構は、非線状サポーター又は線状サポーターから成り、前記サポーターは前記印刷層と、前記弾性支持体とを備える請求項１又は２に記載のテキスタイル。
4. 前記支持機構は、隣り合う複数の単体サポーターから成り、各前記単体サポーターは前記印刷層と、前記弾性支持体とを備え、隣り合う２つの前記単体サポーター間に通気隙間を有する請求項１又は２に記載のテキスタイル。
5. 前記複数の単体サポーターのサイズ、形状又はその間の隙間は、同一又は異なることができる請求項４に記載のテキスタイル。
6. 前記支持機構が少なくとも１つの面状サポーターで、前記面状サポーターが前記印刷層と、前記弾性支持体とを備え、複数の通気性要素が前記支持機構の範囲内にある請求項１又は２に記載のテキスタイル。
7. 複数の通気孔は、前記面状サポーターの範囲内に形成される請求項６に記載のテキスタイル。
8. 前記支持機構は、複数の面状サポーターを備え、隣り合う２つの面状サポーター間に通気隙間を有する請求項６に記載のテキスタイル。
9. 前記支持機構は、少なくとも１つの線状サポーターから成り、前記線状サポーターが前記印刷層と、前記弾性支持体とを備え、複数の通気隙間は前記線状サポーターの範囲内にある請求項１又は２に記載のテキスタイル。
10. 前記線状サポーターは、少なくとも２つの方向の線から成り、前記複数の通気隙間が前記複数の線の間にある請求項９に記載のテキスタイル。
11. 前記少なくとも２つの方向の線は、互いに連結して、複数の格子を形成する請求項１０に記載のテキスタイル。
12. 前記複数の通気隙間の面積は、前記線の面積よりも大きい請求項１０に記載のテキスタイル。
13. 外面と、内面とを有し、前記内面は前記テキスタイルの使用者に接触し、少なくとも１つの支持機構は前記内面又は前記外面のいずれかに設けられる請求項１又は２に記載のテキスタイル。
14. 外面と、前記テキスタイルの使用者に接触する内面とを有し、ならびに少なくとも２つの支持機構を含み、少なくとも１つの前記支持機構は前記外面に設けられ、少なくとも１つの前記支持機構は前記内面に設けられた線状サポーターで、前記印刷層及び前記弾性支持体を有し、複数の通気隙間が前記線状サポーター内にある請求項１又は２に記載のテキスタイル。
15. 織物或いは織物で作られた被服である請求項１又は２に記載のテキスタイル。
16. 前記熱可塑性エラストマーとしては、ポリウレタン熱可塑性エラストマー（ＴＰＵ）、ポリアミド熱可塑性エラストマー（ＴＰＡＥ）、ポリエステル熱可塑性エラストマー（ＴＰＥＥ）或いはポリオレフィン熱可塑性エラストマー（ＴＰＯ）が挙げられる請求項１又は２に記載のテキスタイル。
17. 前記印刷層が、有色又は無色であること請求項１又は２に記載のテキスタイル。
18. 前記印刷層が、熱可塑性高分子弾性ポリマーである請求項１又は２に記載のテキスタイル。
19. 前記弾性支持体にグラフェン或いはコラーゲンが添加されている請求項１又は２に記載のテキスタイル。
20. 片面が離型面である基材と、
    前記基材の前記離型面に設けられ、かつ印刷により形成され、複数の通気性要素が印刷層の印刷範囲内に形成される印刷層と、
    加熱されると粘着性が生じ、前記印刷層に設けられ、前記複数の通気性要素を遮蔽しない熱可塑性エラストマー材料層と、
    を含む支持性を有するホットスタンプ材料。
21. 前記熱可塑性エラストマー材料層は、粉末状又は顆粒状の形態で前記印刷層と結合する請求項２０に記載のホットスタンプ材料。
22. 前記熱可塑性エラストマー材料層は、印刷層が乾く前に、前記印刷層と結合する請求項２１に記載のホットスタンプ材料。
23. 前記印刷層は、複数の単体状印刷体、又は面状印刷体、或いは線状印刷体であり、前記通気性要素は通気孔又は通気隙間である請求項２０又は２１に記載のホットスタンプ材料。
24. 前記基材の前記離型面に設けられた結合促進層をさらに含み、前記印刷層は、前記結合促進層上に印刷される請求項２０又は２２に記載のホットスタンプ材料。
25. 前記印刷層は、ポリウレタンと、顔料とを備え、前記顔料は有色或いは無色である請求項２０又は２１に記載のホットスタンプ材料。
26. 前記印刷層が、熱可塑性高分子弾性ポリマーを含む請求項２０又は２１に記載のホットスタンプ材料。
27. 前記熱可塑性エラストマー材料層としては、ポリウレタン熱可塑性エラストマー（ＴＰＵ）、ポリアミド熱可塑性エラストマー（ＴＰＡＥ）、ポリエステル熱可塑性エラストマー（ＴＰＥＥ）或いはポリオレフィン熱可塑性エラストマー（ＴＰＯ）が挙げられる請求項２０に記載のホットスタンプ材料。

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