JP2023063058A - ラスト - Google Patents

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Abstract

【課題】板状パーツを含む複数のパーツが組み合わせることで構成されたラストにおいて、板状パーツを容易にかつ確実に固定できるようにする。【解決手段】ラスト1Aは、第1板状部111を有する第1パーツ110と、スリット状の第2パーツ側受け部122を有する第2パーツ120とを含む。第1パーツ110と第2パーツ120とは、第1板状部111が第2パーツ側受け部122に受け入れられることによって組付けられる。第2パーツ120は、第2パーツ側受け部122を規定する部分の内側側面に突起状の第2パーツ側係止部123を有し、第1板状部111の主面には、貫通孔状または凹状の第1パーツ側被係止部114が設けられる。第1板状部111が第2パーツ側受け部122に挿入されることにより、第1板状部111が、第2パーツ側受け部122に嵌合され、さらに、第1パーツ側被係止部114が、第2パーツ側係止部123によって係止される。【選択図】図10

Description

本発明は、シューアッパーが被せ付けられることでこれを成形することができるシューアッパー成形用のラストに関する。
一般に、靴を製造する場合には、シューアッパー(以下、単に「アッパー」とも称する)を所定形状に成形するためのラスト(靴型)が用いられる。このラストは、その表面に成形面を有しており、このラストにアッパーを構成する布地等が被せ付けられることにより、アッパーの成形が行なわれる。
米国特許出願公開第2018/0014609号明細書には、可搬型のハウジング内においてシューズを製造することが開示されている。米国特許出願公開第2016/0206049号明細書には、形状記憶ポリマーにより再成形することができるラストプリフォームが開示されている。また、中国特許第109732913号明細書には、3Dプリントによりラストを製造することが開示されている。
米国特許出願公開第2018/0014609号明細書 米国特許出願公開第2016/0206049号明細書 中国特許第109732913号明細書
着用者の足の形状に合わせた成形面を有するラストを容易に製作することができれば、フィット性が高められた靴を広く提供することが可能になる。そのための一つの手法としては、板状パーツを含む複数のパーツを組み立てることでラストを製造することが考えられる。そのような手法にてラストを製造する場合には、板状パーツを含む複数のパーツが容易にかつ互いに確実に固定されることが必要になる。
したがって、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、板状パーツを含む複数のパーツが組み合わせることで構成されたラストにおいて、板状パーツを容易にかつ確実に固定できるようにすることを目的とする。
本発明に基づくラストは、シューアッパー成形用のものであり、着脱可能な複数のパーツが組み合わされることで構成され、シューアッパーが被せ付けられることでこれを成形することができるものである。上記複数のパーツには、第1パーツおよび第2パーツが含まれている。上記第1パーツおよび上記第2パーツのうちの少なくとも一方は、シューアッパーを成形するための成形面を規定している。上記第1パーツは、第1板状部を有しており、上記第2パーツは、スリット状の第2パーツ側受け部を有している。上記第1パーツと上記第2パーツとは、上記第1板状部が上記第2パーツ側受け部に受け入れられることによって組付けられる。上記第2パーツは、上記第2パーツ側受け部を規定する部分の内側側面に突起状の第2パーツ側係止部を有しており、上記第1板状部の主面には、貫通孔状または凹状の第1パーツ側被係止部が設けられている。上記本発明に基づくラストにあっては、上記第1板状部が上記第2パーツ側受け部に挿入されることにより、上記第1板状部が、上記第2パーツ側受け部に嵌合され、さらに、上記第1パーツ側被係止部が、上記第2パーツ側係止部によって係止される。
本発明によれば、板状パーツを含む複数のパーツが組み合わせることで構成されたラストにおいて、板状パーツを容易にかつ確実に固定することができる。
実施の形態1に係るラストを用いて製造された靴の一例を示す斜視図である。 図1に示す靴の断面図である。 図1に示す靴の分解斜視図である。 足型モデルを得るために着用者の足を撮影している様子を示す図である。 足型モデルの斜視図である。 足型モデルに基づいて作成されたラストモデルの斜視図である。 実施の形態1に係るラストの斜視図である。 図7に示すラストに含まれる複数の板状パーツの一部が切り出される木質ボードの裁断パターンを可視化して示す平面図である。 図7に示すラストに含まれる複数の板状パーツの残りが切り出される木質ボードの裁断パターンを可視化して示す平面図である。 図7に示すラストの組み立て方法を示す斜視図である。 図7に示すラストにおける板状パーツ同士の組付構造を説明するための一部破断斜視図である。 図7に示すラストにおける板状パーツ同士の組付構造を説明するための模式断面図である。 第1ないし第6変形例に係るラストにおける板状パーツ同士の組付構造を説明するための模式断面図である。 第7変形例に係るラストにおける板状パーツ同士の組付構造を説明するための一部破断斜視図である。 第8変形例に係るラストにおける板状パーツ同士の組付構造を説明するための一部破断斜視図である。 第9変形例に係るラストにおける板状パーツ同士の組付構造を説明するための一部破断斜視図である。 第10変形例に係るラストにおける板状パーツ同士の組付構造を説明するための一部破断斜視図である。 第11変形例に係るラストにおける板状パーツ同士の組付構造を説明するための一部破断斜視図である。 実施の形態2に係るラストの斜視図である。 図19に示すラストの組み立て方法を示す斜視図である。 図19に示すラストのベースパーツの分解斜視図である。 実施の形態3に係るラストの組み立て方法を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。以下の説明では、前後方向、左右方向、上下方向等の用語が用いられる。これら方向を指す用語は、地面等の平らな面に置かれた靴を着用した着用者の視点から見た方向を意味する。たとえば、前方は、爪先側を指し、後方は、踵側を指す。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るラストを用いて製造された靴の一例を示す斜視図であり、図2は、図1中に示すII-II線に沿った断面図である。また、図3は、図1に示す靴の分解斜視図である。まず、これら図1ないし図3を参照して、本実施の形態に係るラストについて説明するに先立って、当該ラストを用いて製造された靴1について説明する。
図1ないし図3に示すように、靴1は、着用者の足のほぼ全体(すなわち、足首よりも末端側の部位)を覆うソック状のものであり、シェル10と、ソール20と、アッパー30とを備えている。靴1の上部には、足を挿入するための部分である履き口31が設けられており、靴1の内部には、着用時において着用者の足が挿入される空間が形成されている。
靴1においては、ソール20が、シェル10に収容されており、アッパー30が、ソール20上に位置するようにシェル10に収容されている。これにより、ソール20は、シェル10とアッパー30とによって挟み込まれている。
シェル10は、靴1の最外殻を構成しており、袋状に形成された単一の可撓性部材からなる。シェル10は、その上端に開口部11を有している。シェル10は、ソール20の底面および周面と、アッパー30の表面とを覆っている。また、シェル10の底部の外側表面は、靴1の接地面を構成している。
シェル10は、可撓性を有していれば基本的にどのような材料によって構成されていてもよいが、適度な強度を有していることが好ましい。当該観点から、シェル10は、樹脂材料またはゴム材料にて構成されていることが好ましい。また、シェル10は、たとえば射出成形や注型成形、あるいは三次元積層造形装置を用いた造形によって製作することができる。特に、三次元積層造形装置を用いた造形によってシェル10を製作することとすれば、射出成形や注型成形では製作することが困難な多種多様な構造のシェル10を製作することができる。
ソール20は、靴1のうちの着用者の足裏を支持するものであり、弾性変形が可能な偏平な部材からなる。ソール20は、シェル10の内部に設けられた空間のうち、接地面に近い下方の空間に配置されている。
ソール20は、弾性変形が可能であれば基本的にどのような材料によって構成されていてもよいが、適度な強度を有しつつもクッション性に優れた部材にて構成されることが好ましい。当該観点から、ソール20としては、たとえば、主成分としての樹脂材料と、副成分としての発泡剤や架橋剤とを含む樹脂製の発泡材が用いられる。また、これに代えて、主成分としてのゴム材料と、副成分としての可塑剤や発泡剤、補強剤、架橋剤とを含むゴム製の発泡材を用いてもよい。
アッパー30は、靴1のうちの着用者の足に接触する部分を構成しており、柔軟に変形が可能な袋状の部材からなる。アッパー30は、シェル10の内部に設けられた空間のうち、開口部11に近い上方の空間に配置されている。また、アッパー30の上端は、開口部11から外側に食み出るように位置しており、この開口部11から食み出た部分のアッパー30により、上述した履き口31が構成されている。
アッパー30は、柔軟に変形が可能であれば基本的にどのような材料によって構成されていてもよいが、好ましくは、織地や編地、不織布、合成皮革、樹脂等が用いられる。特に、後述するように、熱収縮性を有する合成繊維の織地や編地、不織布等を用いることとすれば、着用者の足によりフィットするアッパーとすることができる。なお、熱収縮性を有する合成繊維としては、たとえばポリエステル、ポリウレタン等を主成分とするものが挙げられる。
すなわち、アッパー30を熱収縮性を有する合成繊維の織地や編地、不織布等にて構成することとした場合には、これを予め袋状に形成し、その内部に後述するラストを挿入した状態で加熱処理を行なうことにより、加熱によって熱収縮することでアッパーがラストの成形面に密着した状態に形状変化を起こし、その変化後の形状が保持されることになる。したがって、着用者の足の形状に対応したラストを準備し、これを用いて上述したアッパー30の成形を行なえば、着用者の足にフィットしたアッパー30を製作することができる。さらには、上述したラストを用いての加熱処理をシェル10にアッパー30を組み込んだ状態で行なえば、アッパー30がシェル10にもフィットすることになり、さらなるフィット性の向上を図ることもできる。
図4は、足型モデルを得るために着用者の足を撮影している様子を示す図であり、図5は、足型モデルの斜視図である。また、図6は、足型モデルに基づいて作成されたラストモデルの斜視図である。次に、これら図4ないし図6を参照して、着用者の足の形状に対応したラストを製造する場合における、ラストモデルの生成方法の一例について説明する。
図4に示すように、ラストモデルを生成する際には、まず、スマートフォンPやデジタルカメラ等の撮影可能な携帯端末を用いることにより、着用者の足Fが撮影され、足Fの画像データが取得される。足Fの画像データは、着用者が訪問した店舗で撮影されてもよい。店舗は、固定的な店舗であってもよく、自動車やトレーラー等を用いた移動店舗であってもよい。また、足Fの画像データは、着用者の自宅で撮影されてもよい。その場合には、たとえば着用者自身によって撮影された足Fの画像データがシューズメーカーのサーバーに送信される。
図5に示すように、足型モデルFMは、足Fの画像データから取得された着用者の足Fの各部の採寸データから生成された三次元のモデルである。たとえば、スマートフォンPによって着用者の足Fを撮影する場合には、そのスマートフォンPに予めインストールされているソフトウェアにより、画像データを基に足型モデルFMを生成することができる。また、撮影された画像データとシューズメーカーが使用するサーバー内のデータとの双方を用いた演算を行なうことにより、足型モデルFMが生成されてもよい。
足型モデルFMは、着用者の足Fの形状と同一の形状に形成されてもよい。また、デザインもしくは機能上の理由により、足型モデルFMの特定の部位が、所望の寸法だけ、着用者の足Fの形状に対して補正されてもよい。
図6に示すように、ラストモデルLMは、図5に示す足型モデルFMに基づいて作成された、着用者の足Fの形状に合わせてカスタマイズされたモデルである。このラストモデルLMに従って製作されたラストとすることにより、着用者の足の形状に対応したラストが製造できることになる。
図7は、本実施の形態に係るラストの斜視図である。次に、この図7を参照して、本実施の形態に係るラスト100Aの構成について説明する。なお、本実施の形態に係るラスト100Aは、上述したラストモデルの生成方法に基づいて製作された、着用者の足の形状に対応したものである。
図7に示すように、ラスト100Aは、着脱可能な複数の板状パーツが組み合わされることで構成されたものである。複数の板状パーツには、複数の足長方向パーツ101と、複数の爪先パーツ102と、複数の足甲パーツ103と、複数の足首パーツ104と、複数の踵周方向パーツ105と、複数の踵上下方向パーツ106と、複数の側方パーツ107とが含まれている。
複数の足長方向パーツ101の各々は、前後方向(すなわち足長方向)および上下方向(すなわち足長方向および足幅方向の双方に直交する方向)に沿って延在する板状パーツからなる。複数の足長方向パーツ101には、長短2種類のものが含まれる(図8参照)。複数の足長方向パーツ101のうちの長尺のものは、ラスト100Aの基枠となるものであり、左右方向(すなわち足幅方向)の略中央部において前後方向に延びるように配置される。複数の足長方向パーツ101のうちの短尺のものは、着用者の爪先の前端に対応する位置に配置される。
複数の爪先パーツ102の各々は、左右方向および上下方向に沿って延在する板状パーツからなる。複数の爪先パーツ102は、着用者の爪先に対応する位置に配置されるものであり、複数の足長方向パーツ101に組付けられる。
複数の足甲パーツ103の各々は、左右方向および上下方向に沿って延在する板状パーツからなる。複数の足甲パーツ103は、着用者の足甲に対応する位置に配置されるものであり、複数の足長方向パーツ101に組付けられる。
複数の足首パーツ104の各々は、左右方向および上下方向に沿って延在する板状パーツからなる。複数の足首パーツ104は、着用者の足首に対応する位置に配置されるものであり、複数の足長方向パーツ101に組付けられる。
複数の踵周方向パーツ105の各々は、前後方向および左右方向に沿って延在する板状パーツからなる。複数の踵周方向パーツ105は、着用者の踵に対応する位置に配置されるものであり、複数の足長方向パーツ101に組付けられる。
複数の踵上下方向パーツ106の各々は、上下方向に沿って延在する板状パーツからなる。複数の踵上下方向パーツ106は、上下方向に延びる軸を中心として略180°の範囲にわたって放射状に配列される。複数の踵上下方向パーツ106は、着用者の踵に対応する位置に配置されるものであり、複数の踵周方向パーツ105に組付けられる。
複数の側方パーツ107の各々は、前後方向および左右方向に沿って延在する板状パーツからなる。複数の側方パーツ107は、着用者の爪先および足甲に対応する位置に配置されるものであり、複数の爪先パーツ102および複数の足甲パーツ103に組付けられる。
これら複数の足長方向パーツ101、複数の爪先パーツ102、複数の足甲パーツ103、複数の足首パーツ104、複数の踵周方向パーツ105、複数の踵上下方向パーツ106および複数の側方パーツ107は、組み合わされた状態において、その各々の端面(すなわち、板状パーツの厚み方向に延在する面)によってラスト100Aの成形面Sを規定している。この成形面Sを覆うように未成形のアッパー(以下、アッパー成形材とも言う)が被せ付けられることにより、アッパー30の成形が行なわれる。
具体的には、アッパー30の成形を行なうに際しては、上述したように成形面Sを覆うようにアッパー成形材がラスト100Aに被せ付けられ、その後、加熱処理が施される。上述したように、特にアッパー30を熱収縮性を有する合成繊維の織地や編地、不織布等にて構成することとした場合には、この加熱処理によって当該アッパー30に含まれる熱収縮糸が収縮することになり、これによってラスト100Aの成形面Sに沿ったアッパー30が製作されることになる。
ここで、複数の板状パーツの各々の所定位置には、スリット状の溝部や突起状の係止部、貫通孔状の被係止部が設けられている。これら溝部、係止部および被係止部は、いずれも複数の板状パーツを相互に組付ける際の組付け部となるものであるが、その詳細については後述することとする。
また、ラスト100Aのうちの、製造される靴1の履き口31(図1等参照)に対応する部分には、窪み部109が形成されている。具体的には、窪み部109は、当該履き口31に対応する位置に配置されるパーツの端部の一部を切り欠くことで形成されており、全体としてループ状を成すように設けられている。より詳細には、窪み部109は、複数の足長方向パーツ101のうちの長尺のもの、複数の足首パーツ104、複数の踵周方向パーツ105のうちの一部、および、複数の踵上下方向パーツ106に設けられている。
この履き口に31に対応する部分に設けられた窪み部109は、アッパー30の成形の際に、アッパー成形材の上端部(すなわち、履き口31となる部分)の位置決めの指標として用いられたり、アッパー成形材の上端部が引っ掛けられることでその位置ずれを防止するための部位として用いられたりすることができる。
上述した複数の足長方向パーツ101、複数の爪先パーツ102、複数の足甲パーツ103、複数の足首パーツ104、複数の踵周方向パーツ105、複数の踵上下方向パーツ106および複数の側方パーツ107は、いずれも木質ボードによって構成されており、より具体的には、材料としての後述する木質ボードB1,B2(図8および図9参照)から裁断されて切り出されたものである。
図8は、図7に示すラストに含まれる複数の板状パーツの一部が切り出される木質ボードの裁断パターンを可視化して示す平面図であり、図9は、図7に示すラストに含まれる複数の板状パーツの残りが切り出される木質ボードの裁断パターンを可視化して示す平面図である。次に、これら図8および図9を参照して、複数の板状パーツが裁断される木質ボードB1,B2について説明する。
図8に示すように、木質ボードB1には、上述した複数の板状パーツのうち、複数の足長方向パーツ101、複数の踵周方向パーツ105および複数の踵上下方向パーツ106が配列される。複数の足長方向パーツ101、複数の踵周方向パーツ105および複数の踵上下方向パーツ106は、それぞれ木質ボードB1上において区画される領域R1,R5,R6に並べて配列される。
図9に示すように、木質ボードB2には、上述した複数の板状パーツのうち、複数の爪先パーツ102、複数の足甲パーツ103、複数の足首パーツ104および複数の側方パーツ107が配列される。複数の爪先パーツ102、複数の足甲パーツ103、複数の足首パーツ104および複数の側方パーツ107は、それぞれ木質ボードB2上において区画される領域R2~R4,R7に並べて配列される。
ここで、木質ボードB1,B2の裁断は、たとえばレーザ照射によって行なわれる。このようにレーザ照射によって木質ボードB1,B2の裁断を行なえば、迅速にかつ精度よく、複数の板状パーツを切り出すことができる。また、レーザ照射による裁断とすれば、レーザの照射条件を変えることで切り出される複数の板状パーツの各々にたとえば数字やアルファベット等の刻印(図8および図9参照)を付すこともでき、これにより複数の板状パーツの組付けの際の指標としてこれを用いることができる。なお、裁断方法はこれに限定されず、金属刃による裁断や高圧水の噴射による切断等によって行なってもよい。
また、木質ボードB1,B2において複数の板状パーツが配列される領域R1~R7の面積がそれぞれ最小となる条件にて裁断パターンを生成することにより、廃材の発生を大幅に抑制することができる。たとえば標準的な靴を製造する場合には、上記条件を満たすように裁断パターンを生成することで、木質ボードB1,B2の各々サイズを300mm×450mmの大きさにまで小型化することができる。
木質ボードB1,B2としては、好適に中質繊維板(MDF:Medium-Density Fiberboard)が利用できる。また、木質ボードB1,B2は、MDFに限られず、軟質繊維板(IB:Insulation Fiberboard)、硬質繊維板(HB:Hard Fiberboard)等であってもよい。IBとしては、A級IB、タタミボード、シージングボード等が利用できる。また、HBとしては、スタンダードボード、テンパードボード等が利用できる。さらには、木質ボードB1,B2に代えて、リサイクル性の高い段ボールや、コルク、金属、熱可塑性樹脂等、様々な材質のボードを用いることもできる。
図10は、図7に示すラストの組み立て方法を示す斜視図である。次に、この図10を参照して、本実施の形態に係るラスト100Aの組み立て方法について説明する。
図10に示すように、ラスト100Aを組み立てるに際しては、複数の板状パーツが順次互いに係合するように組付けられることで行なわれる。本実施の形態に係るラスト100Aにあっては、たとえば複数の足長方向パーツ101のうちの長尺のものに複数の足首パーツ104が組付けられ、これにさらに複数の踵周方向パーツ105、複数の踵上下方向パーツ106、複数の足甲パーツ103、複数の爪先パーツ102、複数の側方パーツ107、複数の足長方向パーツ101のうちの短尺のものの順でこれら板状パーツが組付けられる。
これにより、図7に示すラスト100Aが組み立てられることになる。ここで、図10は、その組み立て途中を例示的に示したものであり、複数の爪先パーツ102の一つを複数の足長方向パーツ101に組付ける段階を示している。なお、上述した組付け順序はあくまでも一例であり、その順序は適宜変更可能である。
板状パーツの組付けは、これら板状パーツの各々に設けられた、上述した組付け部としてのスリット状の溝部や突起状の係止部、貫通孔状の被係止部が用いられる。具体的には、図10に示すように、たとえば複数の爪先パーツ102の一つを複数の足長方向パーツ101に組付ける段階においては、このうちの複数の足長方向パーツ101の各々に設けられた溝部、係止部および被係止部と、このうちの一つの爪先パーツ102に設けられた複数の溝部、係止部および被係止部とが用いられる。
以下、この点についてより詳細に説明するために、前述の図10に加えて、図11および図12を参照する。図11および図12は、それぞれ図7に示すラストにおける板状パーツ同士の組付構造を説明するための一部破断斜視図および模式断面図である。なお、図11においては、組付け前の状態を示しており、図12においては、組付け後の状態を示している。
ここで、以下の説明では、理解を容易とするために、上述した複数の足長方向パーツ101のうちの一つと上述した一つの爪先パーツ102との組付け部に着目して説明を行なうこととし、また、複数の足長方向パーツ101のうちの一つを第1パーツ110とし、一つの爪先パーツ102を第2パーツ120として説明を行なう。
図10および図11に示すように、第1パーツ110は、一対の主面111a,111bと端面121cとを含む第1板状部111を有しており、第1板状部111には、第1パーツ側受け部としての第1パーツ側溝部である溝部112と、第1パーツ側係止部としての一対の係止部113と、第1パーツ側被係止部としての被係止部114とが設けられている。
溝部112は、第1板状部111の端面111cに達するように直線状に延びる切り欠き形状を有している。この溝部112を規定する部分の第1板状部111の内側側面には、一対の係止部113が設けられており、当該一対の係止部113の各々は、突起状の形状を有している。一対の係止部113は、溝部112の延在方向と交差する方向において対向するように、一対ある上述した内側側面の一方および他方に設けられている。一対の係止部113の各々は、半円柱状の形状を有している。
被係止部114は、貫通孔状の形状を有しており、第1板状部111の一対の主面111a,111bに達するように当該第1板状部111に設けられている。被係止部114は、溝部112の延在方向における延長線上の位置に設けられている。被係止部114は、平面視矩形状である。
一方、第2パーツ120は、一対の主面121a,121bと端面121cとを含む第2板状部121を有しており、第2板状部121には、第2パーツ側受け部としての第2パーツ側溝部である溝部122と、第2パーツ側係止部としての一対の係止部123と、第2パーツ側被係止部としての被係止部124とが設けられている。
溝部122は、第2板状部121の端面121cに達するように直線状に延びる切り欠き形状を有している。この溝部122を規定する部分の第2板状部121の内側側面には、一対の係止部123が設けられており、当該一対の係止部123の各々は、突起状の形状を有している。一対の係止部123は、溝部122の延在方向と交差する方向において対向するように、一対ある上述した内側側面の一方および他方に設けられている。一対の係止部123の各々は、半円柱状の形状を有している。
被係止部124は、貫通孔状の形状を有しており、第2板状部121の一対の主面121a,121bに達するように当該第2板状部121に設けられている。被係止部124は、溝部122の延在方向における延長線上の位置に設けられている。被係止部124は、平面視矩形状である。
これら第1パーツ110および第2パーツ120を組付けるに際しては、第1パーツ110の第1板状部111と第2パーツ120の第2板状部121とが互いに交差するように向きが合わされつつ、第1パーツ110に設けられた溝部112に対応した位置に第2パーツ120に設けられた溝部122が配置されるように位置決めされ、この状態において図中に示す矢印AR1方向に向けて第2パーツ120が第1パーツ110に向けて押し込まれる。
これにより、第1パーツ110の第1板状部111が、第2パーツ120に設けられた溝部122によって受け入れられることになるとともに、第2パーツ120の第2板状部121が、第1パーツ110に設けられた溝部112によって受け入れられることになり、これに伴って第1板状部111と第2板状部121とが係合することになる。
その際、第1板状部111が溝部122に挿入されることにより、第1板状部111が溝部122に嵌合されるばかりでなく、さらには、図12に示すように、第2パーツ120に設けられた突起状の一対の係止部123が、第1パーツ110に設けられた貫通孔状の被係止部114に嵌まり込むことにより、被係止部114が一対の係止部123によって係止されることになる。
このとき、第1板状部111の一対の主面111a,111bのうちの一方において露出する部分の被係止部114は、一対の係止部123のうちの一方によって係止されることになり、第1板状部111の一対の主面111a,111bのうちの他方において露出する部分の被係止部114は、一対の係止部123のうちの他方によって係止されることになる。
また、これに加えて、第2板状部121が溝部112に挿入されることにより、第2板状部121が溝部112に嵌合されるばかりでなく、さらには、図示は省略するものの、第1パーツ110に設けられた突起状の一対の係止部113が、第2パーツ120に設けられた貫通孔状の被係止部124に嵌まり込むことにより、被係止部124が一対の係止部113によって係止されることになる。
このとき、第2板状部121の一対の主面121a,121bのうちの一方において露出する部分の被係止部124は、一対の係止部113のうちの一方によって係止されることになり、第2板状部121の一対の主面121a,121bのうちの他方において露出する部分の被係止部124は、一対の係止部113のうちの他方によって係止されることになる。
なお、第1板状部111の溝部122に対する嵌合および第2板状部121の溝部112に対する嵌合は、これらが密着するように構成してもよいし、挿入を容易とするためにあるいは寸法精度の誤差を考慮して、僅かにこれらの間にクリアランスが生じるようにしてもよい。
このように構成することにより、第1板状部111が溝部122に嵌合されることで図11中に示すY軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになり、第2板状部121が溝部112に嵌合されることで図11中に示すX軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになり、被係止部114が係止部123によって係止されることで図11中に示すX軸方向およびZ軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになり、被係止部124が係止部113によって係止されることで図11中に示すY軸方向およびZ軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになる。
そのため、上記構成を採用することにより、第1パーツ110と第2パーツ120とを位置決めして第2パーツ120を第1パーツ110に押し込むという簡便な作業にて、第1パーツ110および第2パーツ120を相互に強固に固定することが可能になる。なお、本実施の形態に係るラスト100Aにおいては、上述した組付構造が、当該ラスト100Aに含まれるすべての板状パーツの組付け部に適用されている。
したがって、本実施の形態に係るラスト100Aとすることにより、これに含まれる複数の板状パーツを容易にかつ確実に固定することが可能になり、容易には板状パーツが外れない機械的強度のあるラストを迅速にかつ簡便に製作することが可能になる。
なお、上記においては、第2パーツ120が第1パーツ110に向けて押し込まれるように操作される場合を例示して説明を行なったが、第1パーツ110が第2パーツ120に向けて押し込まれるように操作してもよい。
ここで、上述した組付構造を採用した場合には、第2パーツ120が第1パーツ110に向けて押し込まれる際に、第2パーツ120に設けられた一対の係止部123が、第1パーツ110に設けられた溝部112を通過した後に、第1パーツ110に設けられた溝部112と被係止部114との間に位置する部分の第1板状部111に当接する。その際、さらに第2パーツ120が第1パーツ110に向けて押し込まれることにより、一対の係止部123が外側に開くように第2パーツ120が弾性変形し、その後、被係止部114に嵌まり込むことになる。
また、同様に、第2パーツ120が第1パーツ110に向けて押し込まれる際に、第1パーツ110に設けられた一対の係止部113が、第2パーツ120に設けられた溝部122を通過した後に、第2パーツ120に設けられた溝部122と被係止部124との間に位置する部分の第2板状部121に当接する。その際、さらに第2パーツ120が第1パーツ110に向けて押し込まれることにより、一対の係止部113が外側に開くように第1パーツ110が弾性変形し、その後、被係止部124に嵌まり込むことになる。
そのため、上記構成を採用することにより、第1パーツ110および第2パーツ120の組付けが完了したことが、これらの組付けを行なう作業者の手指に衝撃となって伝わることになるため、いわゆるクリック感を得ることが可能になり、作業者は組付けが完了したことを容易に察知することができる。したがって、当該構成を採用することにより、組み立て作業の利便性に資することにもなる。
なお、上述したように、一対の係止部113および一対の係止部123は、いずれも半円柱状の形状を有しているため、第1パーツ110に対する第2パーツ120の押し込みの際には、これらの間に生じる摩擦抵抗を低減することが可能になり、より小さい力で第1パーツ110に対する第2パーツ120の押し込みが可能になる。
ここで、図11を参照して、第1パーツ110に設けられた溝部112と被係止部114との間の距離Dは、組付け時における作業性や組付け後における固定性に影響を与える(第2パーツ120に設けられた溝部122と被係止部124との間の距離も同様である)。
すなわち、距離Dを大きくした場合には、上述した溝部112が開くように第1パーツ110が弾性変形する際に生じる歪みを小さくすることができるため、より小さい力でこれら第1パーツ110と第2パーツ120とを組付けることができ、作業性が向上することになる。
一方で、距離Dを小さくした場合には、上述した溝部112が開くように第1パーツ110が弾性変形する際に生じる歪みを大きくすることができるため、一旦嵌まり合った状態にある第1パーツ110と第2パーツ120とを引き離すためにより大きな力が必要となることから、より固定性が向上することになる。
これら観点に基づけば、上述した距離Dは、作業性および固定性の両立を図る観点から適度な大きさであることが好ましく、たとえば5mm以上12mm以下とされる。
なお、本実施の形態においては、第1パーツ110に設けられる一対の係止部113を、これらが設けられる溝部112の一対の内側側面の一方および他方にこれが互いに対向するようにそれぞれ一つずつ設けるとともに、第2パーツ120に設けられる一対の係止部123を、これらが設けられる溝部122の一対の内側側面の一方および他方にこれが互いに対向するようにそれぞれ一つずつ設けるように構成した場合を例示して説明を行なったが、必ずしもこのように構成する必要はない。
たとえば、一対の係止部を、これらが設けられる溝部の一対の内側側面の一方および他方にこれが互いに対向しないように位置をずらしてそれぞれ一つずつ設けてもよいし、係止部を一対設けずに、溝部の一対の内側側面のうちの一方にのみ一つあるいは複数、係止部を設けることとしてもよい。さらには、溝部の一対の内側側面のうちの一方に係止部を一つあるいは複数設け、溝部の一対の内側側面のうちの他方に係止部を一つあるいは複数設けることとしてもよい。その場合にも、一方の内側側面に設けられた係止部の全部または一部を他方の内側側面に設けられた係止部に対向させてもよいし、これをすべて対向させなくてもよい。
このように、第1パーツ110に設けられる係止部113および第2パーツ120に設けられる係止部123の数やその設置位置は、種々変更することができる。ただし、その場合には、これら係止部113の数や設置位置に対応するように第2パーツ120に被係止部124を設けることが必要であり、また、これら係止部123の数や設置位置に対応するように第1パーツ110に被係止部114を設けることが必要である。
また、上述したように、本実施の形態に係るラスト100Aとすることにより、迅速にかつ簡便にこれを製作することが可能になるため、これをたとえば着用者自らが体験することも可能になる。すなわち、一例としては、着用者が訪問した店舗において着用者の足Fを撮影して画像データを取得し、これに基づいてラストモデルLMを生成し、さらにこれに基づいて複数の板状パーツを製作し、これを着用者自らが組み立てることでラスト100Aを製作するという作業を着用者自らが体験することもできる。
(第1ないし第6変形例)
図13(A)ないし図13(E)は、それぞれ第1ないし第6変形例に係るラストにおける板状パーツ同士の組付構造を説明するための模式断面図である。以下、これら図13(A)ないし図13(B)を参照し、上述した実施の形態1に基づいた第1ないし第6変形例に係るラスト100A1~100A6について説明する。
図13(A)に示すように、第1変形例に係るラスト100A1においては、一対の係止部123の突出量が、上述した実施の形態1に係るラスト100Aのそれらに比べて小さくされている。このように構成した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られ、さらには、より小さい力で組付け作業が行なえることになり、作業性の向上が図られることになる。
図13(B)に示すように、第2変形例に係るラスト100A2においては、一対の係止部123の断面形状が、台形状にされている。このように構成した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られ、さらには、それらの突出量を小さくすれば、より小さい力で組付け作業が行なえることになり、作業性の向上が図られることになる。
図13(C)に示すように、第3変形例に係るラスト100A3においては、一対の係止部123の断面形状が、三角形状にされている。このように構成した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られ、さらには、それらの突出量を小さくすれば、より小さい力で組付け作業が行なえることになり、作業性の向上が図られることになる。
図13(D)に示すように、第4変形例に係るラスト100A4においては、一対の係止部123の断面形状が、一部の角が丸められた略矩形状にされている。このように構成した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られ、さらには、それらの突出量を小さくすれば、より小さい力で組付け作業が行なえることになり、作業性の向上が図られることになる。加えて、組付け後においては、丸められていない方の角において一対の係止部123と被係止部114との係止がより強固に行なわれることになり、一対の係止部123が丸められていない方の角側に向けて容易には外れない、いわゆる嵌め殺しの状態とすることができる。
図13(E)に示すように、第5変形例に係るラスト100A5においては、一対の係止部123の断面形状が、先端が膨出した略矩形状にされている。このように構成した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られ、さらには、それらの突出量を小さくすれば、より小さい力で組付け作業が行なえることになり、作業性の向上が図られることになる。
図13(F)に示すように、第6変形例に係るラスト100A6においては、上述した第1変形例に係るラスト100A1と同様に、一対の係止部123の突出量が、上述した実施の形態1に係るラスト100Aのそれらに比べて小さくされているとともに、さらには、貫通孔状の被係止部114(図13(A)参照)に代えて、凹状の一対の被係止部114a,114bが設けられることにより、このうちの主面111aに設けられた凹状の被係止部114aに一対の係止部123の一方が係止され、このうちの主面111bに設けられた凹状の被係止部114bに一対の係止部123の他方が係止されるようにしている。このように構成した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られ、さらには、より小さい力で組付け作業が行なえることになり、作業性の向上が図られることになる。
このように、第1パーツ110に設けられる一対の係止部113および被係止部114ならびに第2パーツ120に設けられる一対の係止部123および被係止部124の形状は、種々変更することができる。
(第7変形例)
図14は、第7変形例に係るラストにおける板状パーツ同士の組付構造を説明するための一部破断斜視図である。以下、この図14を参照し、上述した実施の形態1に基づいた第7変形例に係るラスト100A7について説明する。
図14に示すように、第7変形例に係るラスト100A7は、上述した実施の形態に係るラスト100Aと比べた場合に、第1パーツ110に一対の係止部113(図11等参照)が設けられていない点、および、第2パーツ120に被係止部124(図11等参照)が設けられていない点においてのみ、その構成が相違している。
このように構成した場合には、第1板状部111が溝部122に嵌合されることで図中に示すY軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになり、第2板状部121が溝部112に嵌合されることで図中に示すX軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになり、被係止部114が係止部123によって係止されることで図中に示すX軸方向およびZ軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになる。
そのため、このように構成した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られることになる。
(第8変形例)
図15は、第8変形例に係るラストにおける板状パーツ同士の組付構造を説明するための一部破断斜視図である。以下、この図15を参照し、上述した実施の形態1に基づいた第8変形例に係るラスト100A8について説明する。
図15に示すように、第8変形例に係るラスト100A8は、上述した比較例7に係るラスト100A7と比べた場合に、第1パーツ110に溝部112(図14参照)が設けられていない点においてのみ、その構成が相違している。
このように構成した場合には、第1板状部111が溝部122に嵌合されることで図中に示すY軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになり、被係止部114が係止部123によって係止されることで図中に示すX軸方向およびZ軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになる。
そのため、このように構成した場合にも、上述した第7変形例において説明した効果と同様の効果が得られることになる。
(第9変形例)
図16は、第9変形例に係るラストにおける板状パーツ同士の組付構造を説明するための一部破断斜視図である。以下、この図16を参照し、上述した実施の形態1に基づいた第9変形例に係るラスト100A9について説明する。
図16に示すように、第9変形例に係るラスト100A9においては、第1パーツ110に設けられる貫通孔状の被係止部114および第2パーツ120に設けられる貫通孔状の被係止部124が、平面視円形状とされている。この平面視円形状の被係止部114,124は、それぞれ係止部123,113が嵌まり込んで係止される大きさとされている。
このように構成した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られることになる。
(第10変形例)
図17は、第10変形例に係るラストにおける板状パーツ同士の組付構造を説明するための一部破断斜視図である。以下、この図17を参照し、上述した実施の形態1に基づいた第10変形例に係るラスト100A10について説明する。
図17に示すように、第10変形例に係るラスト100A10は、上述した実施の形態1に係るラスト100Aと比較した場合に、第1パーツ110に設けられる係止部113および被係止部114a(実施の形態1においては、被係止部114)の構成、ならびに、第2パーツ120に設けられる係止部123および被係止部124a(実施の形態1においては、被係止部124)の構成が相違している。
具体的には、第2パーツ120に設けられる係止部123が、溝部122を規定する部分の第2板状部121の一対の内側側面のうちの一方にのみ複数設けられており、これら複数の係止部123は、当該溝部122の延在方向に沿って並んで配置されている。また、第1パーツ110には、貫通孔状の被係止部114(図11等参照)に代えて、複数の凹状の被係止部114aが第1板状部111の主面111aに設けられており、これら複数の被係止部114aは、第2パーツ120に設けられた溝部122に対する第1板状部111の挿入方向に沿って並んで配置されている。
一方、第1パーツ110に設けられる係止部113は、溝部112を規定する部分の第1板状部111の一対の内側側面のうちの一方にのみ複数設けられており、これら複数の係止部113は、当該溝部112の延在方向に沿って並んで配置されている。また、第2パーツ120には、貫通孔状の被係止部124(図11等参照)に代えて、複数の凹状の被係止部124aが第2板状部121の主面121aに設けられており、これら複数の被係止部124aは、第1パーツ110に設けられた溝部112に対する第2板状部121の挿入方向に沿って並んで配置されている。
このように構成した場合には、第1板状部111が溝部122に嵌合されることで図中に示すY軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになり、第2板状部121が溝部112に嵌合されることで図中に示すX軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになり、複数の被係止部114aが複数の係止部123によって係止されることで図中に示すX軸方向およびZ軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになり、複数の被係止部124aが複数の係止部113によって係止されることで図中に示すY軸方向およびZ軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになる。
そのため、このように構成した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られるばかりでなく、係止部113,123および被係止部114a,124aの数を増やした分だけ、第1パーツ110と第2パーツ120との係止箇所の数が増えることになり、その分だけ第1パーツ110および第2パーツ120を相互により強固に固定することが可能になる。
(第11変形例)
図18は、第11変形例に係るラストにおける板状パーツ同士の組付構造を説明するための一部破断斜視図である。以下、この図18を参照し、上述した実施の形態1に基づいた第11変形例に係るラスト100A11について説明する。
図18に示すように、第11変形例に係るラスト100A11においては、上述した第10変形例に係るラスト100A10と比較した場合に、第1パーツ110に設けられる複数の係止部113および複数の被係止部114aの構成、ならびに、第2パーツ120に設けられる複数の係止部123および複数の被係止部124aの構成が相違している点においてのみ、その構成が相違している。
具体的には、第11変形例に係るラスト100A11においては、第10変形例に係るラスト100A10と比較した場合に、第2パーツ120に設けられる複数の係止部123が、溝部122のうちのより端面121c側の位置に数を減らして集約して設けられており、第1パーツ110に設けられる複数の凹状の被係止部114aが、互いに隣接するように数を増やして設けられている。
また、第1パーツ110に設けられる複数の係止部113も、溝部112のうちのより端面111c側の位置に数を減らして集約して設けられており、第2パーツ120に設けられる複数の凹状の被係止部124aも、互いに隣接するように数を増やして設けられている。
このように構成した場合にも、上述した第10変形例において説明した効果と同様の効果が得られることになる。
(実施の形態2)
図19は、実施の形態2に係るラストの斜視図であり、図20は、図19に示すラストの組み立て方法を示す斜視図である。また、図21は、図19に示すラストのベースパーツの分解斜視図である。以下、これら図19ないし図21を参照して、本実施の形態に係るラスト100Bについて説明する。なお、本実施の形態に係るラスト100Bは、上述したラストモデルの生成方法に準じて製作された、着用者の足の形状に基本的に対応したものである。
図19に示すように、ラスト100Bは、着脱可能な複数のパーツが組み合わされることで構成されたものである。複数のパーツには、ブロック状パーツとしてのベースパーツ108と、板状パーツとしての複数の爪先パーツ102、複数の足甲パーツ103および複数の踵周方向パーツ105が含まれている。また、ベースパーツ108は、前側ベースパーツ130と、後側ベースパーツ140とに2分割されている。
前側ベースパーツ130は、着用者の爪先の前端に対応する部分である前端側爪先部131と、着用者の爪先の後端および足甲に対応する位置の足裏に対応する部分である前側足裏部132と、着用者の足首の前端に対応する部分である前側足首部133とを含んでいる。一方、後側ベースパーツ140は、着用者の足首の後端に対応する部分である後側足首部141と、着用者の踵に対応する位置の足裏に対応する部分である後側足裏部142とを含んでいる。
前側ベースパーツ130および後側ベースパーツ140からなるベースパーツ108は、上述した複数の板状パーツが組付けられる基枠となるものであり、ラスト100Bの底面を規定している。前側ベースパーツ130および後側ベースパーツ140は、たとえば樹脂や金属、木材等によって構成することができ、好ましくは硬質樹脂によって構成される。
一方、複数の爪先パーツ102、複数の足甲パーツ103および複数の踵周方向パーツ105は、いずれも上述した実施の形態1に係るラスト100Aにおけるそれらと基本的に同様の構成のものであり、その各々が木質ボードにて構成されている。ここで、複数の爪先パーツ102および複数の足甲パーツ103は、前後方向(すなわち足長方向)に沿って多層状に配置されており、複数の踵周方向パーツ105は、上下方向(すなわち足長方向および足幅方向の双方に直交する方向)に沿って多層状に配置されている。
これらベースパーツ108、複数の爪先パーツ102、複数の足甲パーツ103および複数の踵周方向パーツ105は、組み合わされた状態においてラスト100Bの成形面Sを規定している。より具体的には、ベースパーツ108にあっては、その外表面によってラスト100Bの成形面Sを規定しており、複数の爪先パーツ102、複数の足甲パーツ103および複数の踵周方向パーツ105にあっては、その各々の端面(すなわち、板状パーツの厚み方向に延在する面)によってラスト100Bの成形面Sを規定している。
ここで、ベースパーツ108によって規定された部分の成形面Sは、足の外表面全体のうち、着用者毎にその形状に差異が生じ難い部分である。一方、複数の爪先パーツ102、複数の足甲パーツ103および複数の踵周方向パーツ105によって規定された部分の成形面Sは、足の外表面全体のうち、着用者毎にその形状に差異が生じ易い部分である。
したがって、このように、ブロック状パーツとしてのベースパーツ108と、複数の板状パーツとしての複数の爪先パーツ102、複数の足甲パーツ103および複数の踵周方向パーツ105との組み合わせによってラスト100Bを構成することにより、このうちのベースパーツ108を、製造する靴のサイズ毎に予め準備しておくことで、より効率的にラストを製作することが可能になる。
ここで、図20に示すように、複数の板状パーツの各々の所定位置には、スリット状の溝部や突起状の係止部が設けられており、ブロック状パーツには、板状部や貫通孔状の被係止部が設けられている。これら溝部、係止部、板状部および被係止部は、いずれも複数の板状パーツとブロック状パーツとを互いに組付ける際の組付け部となるものである。
なお、図20は、ラスト100Bの組み立て途中を例示的に示したものであり、複数の足甲パーツ103の一つを前側ベースパーツ130に組付ける段階を示している。以下の説明では、この図20を参照して、前側ベースパーツ130と複数の足甲パーツ103のうちの一つとの組付け部に着目して説明を行なうこととし、また、前側ベースパーツ130を第1パーツ110とし、一つの足甲パーツ103を第2パーツ120として説明を行なう。
図20に示すように、第1パーツ110は、前後方向(すなわち足長方向)に沿って延在する前側ガイド部132aと、当該前側ガイド部132aの延在する方向と交差する方向に沿って延びる複数の前側仕切り部132bとを有している。これら前側ガイド部132aおよび前側仕切り部132bは、いずれも前側足裏部132の上面に設けられている。なお、このうちの前側ガイド部132aは、第1パーツ110に設けられる第1板状部111に相当するため、以下においては、これを第1板状部111として説明を行なう。
第1板状部111の主面には、第1パーツ側被係止部としての被係止部114が設けられている。被係止部114は、貫通孔状の形状を有しており、第1板状部111の一対の主面に達するように(すなわち足幅方向に沿って延びるように)当該第1板状部111に設けられている。被係止部114は、平面視円形状である。
一方、第2パーツ120は、第2板状部121を有しており、第2板状部121には、第2パーツ側受け部としての第2パーツ側溝部である溝部122と、第2パーツ側係止部としての一対の係止部123とが設けられている。
溝部122は、第2板状部121の端面121cに達するように直線状に延びる切り欠き形状を有している。この溝部122を規定する部分の第2板状部121の内側側面には、一対の係止部123が設けられており、当該一対の係止部123の各々は、突起状の形状を有している。一対の係止部123は、溝部122の延在方向と交差する方向において対向するように、一対ある上述した内側側面の一方および他方に設けられている。一対の係止部123の各々は、半円柱状の形状を有している。
これら第1パーツ110および第2パーツ120を組付けるに際しては、第1パーツ110の第1板状部111と第2パーツ120の第2板状部121とが互いに交差するように向きが合わされつつ、第1パーツ110に設けられた被係止部114に対応した位置に第2パーツ120に設けられた溝部122が配置されるように位置決めされ、この状態において図中に示す矢印AR2方向に向けて第2パーツ120が第1パーツ110に向けて押し込まれる。
これにより、第1パーツ110の第1板状部111が、第2パーツ120に設けられた溝部122によって受け入れられることになるとともに、第2パーツ120の第2板状部121が、上述した第1パーツ110に設けられた隣り合う一対の前側仕切り部132bの間に位置する間隙部132cによって受け入れられることになり、これに伴って第1板状部111と第2板状部121とが係合することになる。
その際、第1板状部111が溝部122に挿入されることにより、第1板状部111が溝部122に嵌合されるばかりでなく、さらには、第2パーツ120に設けられた突起状の一対の係止部123が、第1パーツ110に設けられた貫通孔状の被係止部114に嵌まり込むことにより、被係止部114が一対の係止部123によって係止されることになる。
このとき、第1板状部111の一対の主面のうちの一方において露出する部分の被係止部114は、一対の係止部123のうちの一方によって係止されることになり、第1板状部111の一対の主面のうちの他方において露出する部分の被係止部114は、一対の係止部123のうちの他方によって係止されることになる。
このように構成することにより、第1板状部111が溝部122に嵌合されることで図中に示すY軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになり、第2板状部121が上述した間隙部132cに嵌合されることで図中に示すX軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになり、被係止部114が係止部123によって係止されることで図中に示すX軸方向およびZ軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになる。
そのため、上記構成を採用することにより、第1パーツ110と第2パーツ120とを位置決めして第2パーツ120を第1パーツ110に押し込むという簡便な作業にて、第1パーツ110および第2パーツ120を相互に強固に固定することが可能になる。なお、本実施の形態に係るラスト100Bにおいては、上述した組付構造あるいはこれに準じた組付構造が、当該ラスト100Bに含まれるすべての板状パーツとブロック状パーツとの組付け部に適用されている。
特に、図20および図22に示すように、第1パーツとしての後側ベースパーツ140は、上述した前側ベースパーツ130と同様に、第1板状部としての後側ガイド部141aと、複数の後側仕切り部141bとをその後端面に有しており、第2パーツとしての複数の踵周方向パーツ105の各々は、上述した複数の足甲パーツ103の一つと同様に、第2板状部と、図には現われないものの、第2パーツ側受け部としての第2パーツ側溝部と、第2パーツ側係止部とを有しており、これらによって後側ベースパーツ140と複数の踵周方向パーツ105との強固な組付けが実現されている。
なお、図中に示す固定用バー105aは、複数の踵周方向パーツ105の各々に設けられた貫通孔に挿通されることにより、これら複数の踵周方向パーツ105を相互に補助的に固定するものである。
したがって、本実施の形態に係るラスト100Bとすることにより、これに含まれる複数の板状パーツをブロック状パーツに対して容易にかつ確実に固定することが可能になり、容易には板状パーツが外れない機械的強度のあるラストを迅速にかつ簡便に製作することが可能になる。
ここで、本実施の形態に係るラスト100Bにあっては、図20に示すように、第1パーツ110としての前側ベースパーツ130に設けられた第1板状部111としての前側ガイド部132aに、上述した被係止部114が、整列して複数設けられている。より詳細には、複数の被係止部114は、第2パーツ120に設けられた溝部122に対する前側ガイド部132aの挿入方向と交差する方向であってかつ第2パーツ120の第2板状部121の主面と交差する方向沿って複数設けられている。
このように構成することにより、複数の板状パーツをブロック状パーツに整列させた状態で組付けることができることになり、結果として、上述したように、複数の板状パーツを多層状に配置することが可能になる。
また、本実施の形態に係るラスト100Bにあっては、図19および図21に示すように、前側ベースパーツ130の前側足首部133には、その上面および後端面に達するように係合凹部133aが設けられており、後側ベースパーツ140の後側足首部141には、その前端面に係合凸部141cが設けられている。これら係合凹部133aおよび係合凸部141cは、互いに上下方向(すなわち足長方向および足幅方向の双方に直交する方向)に嵌まり合うように構成されている。
これにより、図21に示すように、後側ベースパーツ140は、前側ベースパーツ130に対して上下方向に抜き差しできることになり、アッパー30の成形後において、当該部分において後側ベースパーツ140を前側ベースパーツ130から分離することにより、後側ベースパーツ140、前側ベースパーツ130の順でこれらをアッパー30の履き口31から容易に取り出すことができる。
(実施の形態3)
図22は、実施の形態3に係るラストの組み立て方法を示す斜視図である。以下、この図22を参照して、本実施の形態に係るラスト100Cについて説明する。なお、本実施の形態に係るラスト100Cは、上述したラストモデルの生成方法に準じて製作された、着用者の足の形状に基本的に対応したものである。
図22に示すように、本実施の形態に係るラスト100Cは、上述した実施の形態2に係るラスト100Bと比較した場合に、複数の板状パーツとブロック状パーツとを互いに組付ける際の組付け部となる部分の構成においてのみ相違している。
具体的には、ブロック状パーツには、スリット状の受け部や突起状の係止部が設けられており、複数の板状パーツの各々の所定位置には、貫通孔状の被係止部が設けられている。これら受け部、係止部および被係止部は、いずれも複数の板状パーツとブロック状パーツとを互いに組付ける際の組付け部となるものである。
ここで、図22は、ラスト100Cの組み立て途中を例示的に示したものであり、複数の足甲パーツ103の一つを前側ベースパーツ130に組付ける段階を示している。以下の説明では、この図22を参照して、前側ベースパーツ130と複数の足甲パーツ103のうちの一つとの組付け部に着目して説明を行なうこととし、また、一つの足甲パーツ103を第1パーツ110とし、前側ベースパーツ130を第2パーツ120として説明を行なう。
図21に示すように、第1パーツ110は、第1板状部111を有している。第1板状部111の主面には、第1パーツ側被係止部としての被係止部114が設けられている。被係止部114は、貫通孔状の形状を有しており、第1板状部111の一対の主面に達するように当該第1板状部111に設けられている。被係止部114は、平面視円形状である。
一方、第2パーツ120には、左右方向(すなわち足幅方向)に沿って延在する複数の前側仕切り部132bと、これら複数の前側仕切り部132bのうちの隣り合う一対の前側仕切り部132bの間に位置する間隙部132cとが設けられている。なお、このうちの間隙部132cは、第2パーツ120に設けられる第2パーツ側受け部に相当する。
間隙部132cを規定する部分の前側仕切り部132bの主面には、一対の係止部123が設けられており、当該一対の係止部123の各々は、突起状の形状を有している。一対の係止部123は、間隙部132cの延在方向と交差する方向において対向するように、隣り合って向き合うこととなる一対の前側仕切り部132bの各々の主面の一方および他方に設けられている。一対の係止部123の各々は、半円球の形状を有している。
これら第1パーツ110および第2パーツ120を組付けるに際しては、第2パーツ120の第2パーツ側受け部としての間隙部132cと、第1パーツ110の第1板状部111とが互いに平行となるように向きが合わされつつ、第2パーツ120に設けられた一対の係止部123に対応した位置に第1パーツ110に設けられた被係止部114が配置されるように位置決めされ、この状態において図中に示す矢印AR3方向に向けて第1パーツ110が第2パーツ120に向けて押し込まれる。
これにより、第1パーツ110の第1板状部111が、第2パーツ120に設けられた間隙部132cによって受け入れられることになり、これに伴って第1板状部111と前側仕切り部132bとが係合することになる。
その際、第1板状部111が間隙部132cに挿入されることにより、第1板状部111が間隙部132cに嵌合されるばかりでなく、さらには、第2パーツ120に設けられた突起状の一対の係止部123が、第1パーツ110に設けられた貫通孔状の被係止部114に嵌まり込むことにより、被係止部114が一対の係止部123によって係止されることになる。
このとき、第1板状部111の一対の主面のうちの一方において露出する部分の被係止部114は、一対の係止部123のうちの一方によって係止されることになり、第1板状部111の一対の主面のうちの他方において露出する部分の被係止部114は、一対の係止部123のうちの他方によって係止されることになる。
このように構成することにより、第1板状部111が間隙部132cに嵌合されることで図中に示すX軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになり、被係止部114が係止部123によって係止されることで図中に示すY軸方向およびZ軸方向において第1パーツ110と第2パーツ120とが固定されることになる。
そのため、上記構成を採用することにより、第1パーツ110と第2パーツ120とを位置決めして第1パーツ110を第2パーツ120に押し込むという簡便な作業にて、第1パーツ110および第2パーツ120を相互に強固に固定することが可能になる。なお、本実施の形態に係るラスト100Cにおいては、上述した組付構造あるいはこれに準じた組付構造が、当該ラスト100Cに含まれるすべての板状パーツとブロック状パーツとの組付け部に適用されている。
したがって、本実施の形態に係るラスト100Cとすることにより、これに含まれる複数の板状パーツをブロック状パーツに対して容易にかつ確実に固定することが可能になり、容易には板状パーツが外れない機械的強度のあるラストを迅速にかつ簡便に製作することが可能になる。
ここで、本実施の形態に係るラスト100Cにあっては、図22に示すように、第2パーツ120としての前側ベースパーツ130に設けられた前側仕切り部132bが整列して複数設けられることにより、当該前側仕切り部132bによって規定される第2パーツ側受け部としての間隙部132cもまた、整列して複数設けられている。より詳細には、間隙部132cが、当該間隙部132cに対する第1パーツ110の第1板状部111の挿入方向と交差する方向であってかつ当該第1板状部111の主面と交差する方向に沿って複数設けられている。
このように構成することにより、複数の板状パーツをブロック状パーツに整列させた状態で組付けることができることになり、結果として、上述したように、複数の板状パーツを多層状に配置することが可能になる。
(実施の形態等における開示内容の要約)
上述した実施の形態およびそれらの変形例において開示した特徴的な構成を要約すると、以下のとおりとなる。
本開示のある態様に従ったラストは、シューアッパー成形用のものであり、着脱可能な複数のパーツが組み合わされることで構成され、シューアッパーが被せ付けられることでこれを成形することができるものである。上記複数のパーツには、第1パーツおよび第2パーツが含まれている。上記第1パーツおよび上記第2パーツのうちの少なくとも一方は、シューアッパーを成形するための成形面を規定している。上記第1パーツは、第1板状部を有しており、上記第2パーツは、スリット状の第2パーツ側受け部を有している。上記第1パーツと上記第2パーツとは、上記第1板状部が上記第2パーツ側受け部に受け入れられることによって組付けられる。上記第2パーツは、上記第2パーツ側受け部を規定する部分の内側側面に突起状の第2パーツ側係止部を有しており、上記第1板状部の主面には、貫通孔状または凹状の第1パーツ側被係止部が設けられている。上記本開示のある態様に従ったラストにあっては、上記第1板状部が上記第2パーツ側受け部に挿入されることにより、上記第1板状部が、上記第2パーツ側受け部に嵌合され、さらに、上記第1パーツ側被係止部が、上記第2パーツ側係止部によって係止される。
上記本開示のある態様に従ったラストにあっては、上記第2パーツが、第2板状部を有していてもよく、また、上記第2パーツ側受け部が、上記第2板状部の端面に達するように当該第2板状部に設けられた第2パーツ側溝部によって構成されていてもよい。その場合には、上記第1板状部と上記第2板状部とが互いに交差するように組付けられることが好ましい。
上記本開示のある態様に従ったラストにあっては、上記第2パーツ側係止部が、上記第2パーツ側溝部の延在方向と交差する方向において互いに対向するように一対設けられていてもよく、また、上記第1パーツ側被係止部が、貫通孔状の形状を有していてもよい。その場合には、上記第1板状部の一対の主面のうちの一方において露出する部分の上記第1パーツ側被係止部が、上記一対の第2パーツ側係止部のうちの一方によって係止されるとともに、上記第1板状部の一対の主面のうちの他方において露出する部分の上記第1パーツ側被係止部が、上記一対の第2パーツ側係止部のうちの他方によって係止されることが好ましい。
上記本開示のある態様に従ったラストにあっては、上記第2パーツ側係止部が、上記第2パーツ側溝部の延在方向に沿って複数設けられていてもよく、また、上記第1パーツ側被係止部が、上記第2パーツ側溝部に対する上記第1板状部の挿入方向に沿って複数設けられていてもよい。その場合には、上記複数の第1パーツ側被係止部が、上記複数の第2パーツ側係止部によって係止されることが好ましい。
上記本開示のある態様に従ったラストにあっては、上記第1パーツが、スリット状の第1パーツ側受け部を有していてもよく、また、上記第1パーツ側受け部が、上記第1板状部の端面に達するように当該第1板状部に設けられた第1パーツ側溝部によって構成されていてもよく、さらには、上記第1パーツ側被係止部が、上記第1パーツ側溝部の延在方向における延長線上の位置に設けられていてもよい。その場合には、上記第2板状部が上記第1パーツ側溝部に挿入されることにより、さらに、上記第2板状部が、上記第1パーツ側溝部に嵌合されることが好ましい。
上記本開示のある態様に従ったラストにあっては、上記第1板状部は、上記第1パーツ側溝部を規定する部分の内側側面に突起状の第1パーツ側係止部を有していてもよく、また、上記第2板状部の主面には、貫通孔状または凹状の第2パーツ側被係止部が設けられていてもよく、さらには、上記第2パーツ側被係止部が、上記第2パーツ側溝部の延在方向における延長線上の位置に設けられていてもよい。その場合には、さらに、上記第2パーツ側被係止部が、上記第1パーツ側係止部によって係止されることが好ましい。
上記本開示のある態様に従ったラストにあっては、上記第1パーツ側係止部が、上記第1パーツ側溝部の延在方向と交差する方向において互いに対向するように一対設けられていてもよく、また、上記第2パーツ側被係止部が、貫通孔状の形状を有していてもよい。その場合には、上記第2板状部の一対の主面のうちの一方において露出する部分の上記第2パーツ側被係止部が、上記一対の第1パーツ側係止部のうちの一方によって係止されるとともに、上記第2板状部の一対の主面のうちの他方において露出する部分の上記第2パーツ側被係止部が、上記一対の第1パーツ側係止部のうちの他方によって係止されることが好ましい。
上記本開示のある態様に従ったラストにあっては、上記第1パーツ側係止部が、上記第1パーツ側溝部の延在方向に沿って複数設けられていてもよく、また、上記第2パーツ側被係止部が、上記第1パーツ側溝部に対する上記第2板状部の挿入方向に沿って複数設けられていてもよい。その場合には、上記複数の第2パーツ側被係止部が、上記複数の第1パーツ側係止部によって係止されることが好ましい。
上記本開示のある態様に従ったラストにあっては、上記第1パーツが、上記第1板状部のみからなる木質ボードにて構成されていてもよく、また、上記第2パーツが、上記第2板状部のみからなる木質ボードにて構成されていてもよい。その場合には、上記第1板状部および上記第2板状部の各々の端面が、上記成形面を規定していてもよい。
上記本開示のある態様に従ったラストにあっては、上記第1パーツおよび上記第2パーツをそれぞれ複数有していてもよく、その場合には、上記複数の第1パーツおよび上記複数の第2パーツが相互に組付けられてもよい。
上記本開示のある態様に従ったラストにあっては、上記第1パーツが、上記第1板状部に加え、当該ラストの底面の少なくとも一部を規定する部分を有する樹脂製ブロックにて構成されていてもよく、また、上記第2パーツが、上記第2板状部のみからなる木質ボードにて構成されていてもよい。その場合には、上記第2板状部の端面が、上記成形面を規定していてもよい。
上記本開示のある態様に従ったラストにあっては、上記第2パーツを複数有していてもよい。その場合には、上記第1パーツ側被係止部が、上記第2パーツ側溝部に対する上記第1板状部の挿入方向と交差する方向であってかつ上記第2板状部の主面と交差する方向沿って複数設けられることにより、上記複数の第2パーツが、多層状に配置された状態で上記第1パーツに組付けられてもよい。
上記本開示のある態様に従ったラストにあっては、上記第1パーツが、上記第1板状部のみからなる木質ボードにて構成されていてもよく、また、上記第2パーツが、当該ラストの底面の少なくとも一部を規定する部分を有する樹脂製ブロックにて構成されていてもよい。その場合には、上記第1板状部の端面が、上記成形面を規定していてもよい。
上記本開示のある態様に従ったラストにあっては、上記第1パーツを複数有していてもよい。その場合には、上記第2パーツ側受け部が、当該第2パーツ側受け部に対する上記第1板状部の挿入方向と交差する方向であってかつ上記第1板状部の主面と交差する方向に沿って複数設けられることにより、上記複数の第1パーツが、多層状に配置された状態で上記第2パーツに組付けられていてもよい。
なお、上述した実施の形態およびそれらの変形例に係るラストは、いずれもアッパーの成形が完了した後においては、これをシューキーパーとして使用することができるものである。その場合には、ラストの成形面は、これが靴の形状を保持する保持面として機能することになる。また、当初より、上述した実施の形態およびそれらの変形例において示した構成の物品をラストしてではなく、シューキーパーとして使用することも当然に可能である。当該物品をシューキーパーとした場合の特徴的な構成は、以下のとおりとなる。
シューキーパーは、着脱可能な複数のパーツが組み合わされることで構成され、靴に挿入されることで当該靴の形状を保持することができるものである。上記複数のパーツには、第1パーツおよび第2パーツが含まれている。上記第1パーツおよび上記第2パーツのうちの少なくとも一方は、靴の形状を保持するための保持面を規定している。上記第1パーツは、第1板状部を有しており、上記第2パーツは、スリット状の第2パーツ側受け部を有している。上記第1パーツと上記第2パーツとは、上記第1板状部が上記第2パーツ側受け部に受け入れられることによって組付けられる。上記第2パーツは、上記第2パーツ側受け部を規定する部分の内側側面に突起状の第2パーツ側係止部を有しており、上記第1板状部の主面には、貫通孔状または凹状の第1パーツ側被係止部が設けられている。当該シューキーパーにあっては、上記第1板状部が上記第2パーツ側受け部に挿入されることにより、上記第1板状部が、上記第2パーツ側受け部に嵌合され、さらに、上記第1パーツ側被係止部が、上記第2パーツ側係止部によって係止される。
(その他の形態等)
上述した実施の形態およびそれらの変形例においては、着用者の足を撮影して画像データを取得し、これに基づいて着用者専用のラストモデルを生成し、さらにこれに基づいて複数の板状パーツを製作する過程を経て製作されるラストに本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、本発明の適用対象は、このようなラストに限定されるものではなく、異なる過程を経て製作されるラストにも当然にその適用が可能である。たとえば着用者専用のラストではなく、従来公知の手法によって製作されるラストにも、本発明の適用が可能である。
また、上述した実施の形態およびそれらの変形例においては、本発明が適用されたラストを用いて製造される靴として、熱収縮性を有するアッパー成形材を用いてアッパーが製作されてなるものを例示したが、本発明が適用されたラストを用いて製造される靴としては、このようなものに限定されず、どのようなものであってもよい。すなわち、本発明が適用されたラストは、従来公知の構成のどのような靴の製造に際してもその使用が行なえるものである。
また、上述した実施の形態およびそれらの変形例において開示したラストにおけるパーツの割り振り(すなわち、各パーツ(板状パーツおよびフロック状パーツを含む)をラストのどの位置にレイアウトするか等)は、当然にこれを種々変更することができる。すなわち、上述した実施の形態およびそれらの変形例において開示したラストにおける各パーツの数や大きさ、その配置位置、各パーツの組み合わせの仕方等は、あくまでも一例を示したものに過ぎない。
さらには、上述した実施の形態およびそれらの変形例において開示した組付け部(すなわち、スリット状の受け部や突起状の係止部、貫通孔状または凹状の被係止部等)の数や大きさ、形状、形成位置等は、これを種々変更することができる。
加えて、上述した実施の形態およびそれらの変形例において開示した特徴的な構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、相互に組み合わせることが可能である。
このように、今回開示した上記実施の形態およびそれらの変形例はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 靴、10 シェル、11 開口部、20 ソール、30 アッパー、31 履き口、100A~100C,100A1~100A11 ラスト、101 足長方向パーツ、102 爪先パーツ、103 足甲パーツ、104 足首パーツ、105 踵周方向パーツ、105a 固定用バー、106 踵上下方向パーツ、107 側方パーツ、108 ベースパーツ、109 窪み部、110 第1パーツ、111 第1板状部、111a,111b 主面、111c 端面、112 溝部、113 係止部、114,114a,114b 被係止部、120 第2パーツ、121 第2板状部、121a,121b 主面、121c 端面、122 溝部、123 係止部、124,124a 被係止部、130 前側ベースパーツ、131 前端側爪先部、132 前側足裏部、132a 前側ガイド部、132b 前側仕切り部、132c 間隙部、133 前側足首部、133a 係合凹部、140 後側ベースパーツ、141 後側足首部、141a 後側ガイド部、141b 後側仕切り部、141c 係合凸部、142 後側足裏部、B1,B2 木質ボード、F 足、FM 足型モデル、LM ラストモデル、P スマートフォン、R1~R7 領域、S 成形面。

Claims (14)

  1. 着脱可能な複数のパーツが組み合わされることで構成され、シューアッパーが被せ付けられることでこれを成形することができるシューアッパー成形用のラストであって、
    前記複数のパーツには、第1パーツおよび第2パーツが含まれ、
    前記第1パーツおよび前記第2パーツのうちの少なくとも一方は、シューアッパーを成形するための成形面を規定し、
    前記第1パーツは、第1板状部を有し、
    前記第2パーツは、スリット状の第2パーツ側受け部を有し、
    前記第1板状部が前記第2パーツ側受け部に受け入れられることにより、前記第1パーツと前記第2パーツとが組付けられ、
    前記第2パーツは、前記第2パーツ側受け部を規定する部分の内側側面に突起状の第2パーツ側係止部を有し、
    前記第1板状部の主面には、貫通孔状または凹状の第1パーツ側被係止部が設けられ、
    前記第1板状部が前記第2パーツ側受け部に挿入されることにより、前記第1板状部が、前記第2パーツ側受け部に嵌合され、
    さらに、前記第1パーツ側被係止部が、前記第2パーツ側係止部によって係止される、ラスト。
  2. 前記第2パーツが、第2板状部を有し、
    前記第2パーツ側受け部が、前記第2板状部の端面に達するように当該第2板状部に設けられた第2パーツ側溝部によって構成され、
    前記第1板状部と前記第2板状部とが互いに交差するように組付けられる、請求項1に記載のラスト。
  3. 前記第2パーツ側係止部が、前記第2パーツ側溝部の延在方向と交差する方向において互いに対向するように一対設けられ、
    前記第1パーツ側被係止部が、貫通孔状の形状を有し、
    前記第1板状部の一対の主面のうちの一方において露出する部分の前記第1パーツ側被係止部が、前記一対の第2パーツ側係止部のうちの一方によって係止され、
    前記第1板状部の一対の主面のうちの他方において露出する部分の前記第1パーツ側被係止部が、前記一対の第2パーツ側係止部のうちの他方によって係止される、請求項2に記載のラスト。
  4. 前記第2パーツ側係止部が、前記第2パーツ側溝部の延在方向に沿って複数設けられ、
    前記第1パーツ側被係止部が、前記第2パーツ側溝部に対する前記第1板状部の挿入方向に沿って複数設けられ、
    前記複数の第1パーツ側被係止部が、前記複数の第2パーツ側係止部によって係止される、請求項2または3に記載のラスト。
  5. 前記第1パーツが、スリット状の第1パーツ側受け部を有し、
    前記第1パーツ側受け部が、前記第1板状部の端面に達するように当該第1板状部に設けられた第1パーツ側溝部によって構成され、
    前記第1パーツ側被係止部が、前記第1パーツ側溝部の延在方向における延長線上の位置に設けられ、
    前記第2板状部が前記第1パーツ側溝部に挿入されることにより、さらに、前記第2板状部が、前記第1パーツ側溝部に嵌合される、請求項2から4のいずれかに記載のラスト。
  6. 前記第1板状部は、前記第1パーツ側溝部を規定する部分の内側側面に突起状の第1パーツ側係止部を有し、
    前記第2板状部の主面には、貫通孔状または凹状の第2パーツ側被係止部が設けられ、
    前記第2パーツ側被係止部が、前記第2パーツ側溝部の延在方向における延長線上の位置に設けられ、
    さらに、前記第2パーツ側被係止部が、前記第1パーツ側係止部によって係止される、請求項5に記載のラスト。
  7. 前記第1パーツ側係止部が、前記第1パーツ側溝部の延在方向と交差する方向において互いに対向するように一対設けられ、
    前記第2パーツ側被係止部が、貫通孔状の形状を有し、
    前記第2板状部の一対の主面のうちの一方において露出する部分の前記第2パーツ側被係止部が、前記一対の第1パーツ側係止部のうちの一方によって係止され、
    前記第2板状部の一対の主面のうちの他方において露出する部分の前記第2パーツ側被係止部が、前記一対の第1パーツ側係止部のうちの他方によって係止される、請求項6に記載のラスト。
  8. 前記第1パーツ側係止部が、前記第1パーツ側溝部の延在方向に沿って複数設けられ、
    前記第2パーツ側被係止部が、前記第1パーツ側溝部に対する前記第2板状部の挿入方向に沿って複数設けられ、
    前記複数の第2パーツ側被係止部が、前記複数の第1パーツ側係止部によって係止される、請求項6または7に記載のラスト。
  9. 前記第1パーツが、前記第1板状部のみからなる木質ボードにて構成され、
    前記第2パーツが、前記第2板状部のみからなる木質ボードにて構成され、
    前記第1板状部および前記第2板状部の各々の端面が、前記成形面を規定している、請求項2から8のいずれかに記載のラスト。
  10. 前記第1パーツおよび前記第2パーツをそれぞれ複数有し、
    前記複数の第1パーツおよび前記複数の第2パーツが相互に組付けられる、請求項9に記載のラスト。
  11. 前記第1パーツが、前記第1板状部に加え、当該ラストの底面の少なくとも一部を規定する部分を有する樹脂製ブロックにて構成され、
    前記第2パーツが、前記第2板状部のみからなる木質ボードにて構成され、
    前記第2板状部の端面が、前記成形面を規定している、請求項2から8のいずれかに記載のラスト。
  12. 前記第2パーツを複数有し、
    前記第1パーツ側被係止部が、前記第2パーツ側溝部に対する前記第1板状部の挿入方向と交差する方向であってかつ前記第2板状部の主面と交差する方向沿って複数設けられることにより、前記複数の第2パーツが、多層状に配置された状態で前記第1パーツに組付けられる、請求項11に記載のラスト。
  13. 前記第1パーツが、前記第1板状部のみからなる木質ボードにて構成され、
    前記第2パーツが、当該ラストの底面の少なくとも一部を規定する部分を有する樹脂製ブロックにて構成され、
    前記第1板状部の端面が、前記成形面を規定している、請求項1に記載のラスト。
  14. 前記第1パーツを複数有し、
    前記第2パーツ側受け部が、当該第2パーツ側受け部に対する前記第1板状部の挿入方向と交差する方向であってかつ前記第1板状部の主面と交差する方向に沿って複数設けられることにより、前記複数の第1パーツが、多層状に配置された状態で前記第2パーツに組付けられる、請求項13に記載のラスト。
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