JP2023062631A - 化合物又はその塩並びに医薬組成物及び抗hiv剤 - Google Patents

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裕徳 佐藤
Hironori Sato
勝 横山
Masaru Yokoyama
治 小谷
Osamu Kotani
努 村上
Tsutomu Murakami
啓和 玉村
Hirokazu Tamamura
拓也 小早川
Takuya Kobayakawa
耕平 辻
Kohei Tsuji
真樹 倉上
Maki Kuragami
清香 朴
Sayaka Boku
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Abstract

【課題】既存薬とは異なる作用機序をもつ抗ヒト免疫不全ウイルス(HIV)剤の提供。
【解決手段】化合物は、下記一般式(1)で表される。
Figure 2023062631000045

[式中、Cyは、少なくとも1つの窒素原子を含む6員~8員のヘテロシクロアルキル基;Rは、H、C1-C10のアルキル基、C1-C10のアルコキシ基、C1-C10のアルキルカルボニル基、C1-C10のアルコキシカルボニル基、又はC6-C12の置換されていてもよいアリール基;Aは、炭素原子、酸素原子又は硫黄原子;Rは、置換されていてもよいアルキル基;nは1~10の整数を表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、化合物又はその塩並びに医薬組成物及び抗HIV剤に関する。
抗ヒト免疫不全ウイルス(HIV;human immunodeficiency virus、以下、「HIV」と称する。)は、後天性免疫不全症候群(AIDS)の原因ウイルスである。HIVは、免疫を担うCD4陽性T細胞を標的として感染し、慢性的免疫不全を引き起こすことが知られている。
HIVウイルス感染症に対する薬物治療としては、複数の薬剤を組み合わせた多剤併用療法が多大な成果を挙げている。しかし、薬剤の長期投与による副作用、薬剤耐性ウイルスの出現等が問題となっており、既存薬とは異なる作用機序をもつ新たな抗HIV薬の開発が求められている。
その一つとして、特許文献1に記載の化合物が発見された。特許文献1に記載の化合物は、HIVのRNAを包み込む殻を形成するカプシドを標的として抗HIV作用を示すと推測され、抗HIV剤として好適に使用することができる。しかし、医薬品として有用なさらに多くの化合物が求められている。
特表2019-119698号公報
本発明は、新規化合物又はその塩を提供することを課題とする。また、本発明は、HIV活性の抑制に適した医薬組成物及び抗HIV剤を提供とすることを課題とする。
本発明者らは、新規化合物を発見し、さらには、前記新規化合物又はその塩がHIV活性を抑制する作用を有することを見出した。
上記課題を解決するための具体的な手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 下記一般式(1)で表される化合物又はその塩。
Figure 2023062631000001
一般式(1)中、Cyは、少なくとも1つの窒素原子を含む6員~8員のヘテロシクロアルキル基を表し、Rは、水素原子、C1-C10のアルキル基、C1-C10のアルコキシ基、C1-C10のアルキルカルボニル基、C1-C10のアルコキシカルボニル基又はC6-C12の置換又は無置換のアリール基を表し、Aは、炭素原子、酸素原子又は硫黄原子を表し、Rは、置換又は無置換のアルキル基を表し、nは1~10の整数を表す。
<2> 下記一般式(2)で表される<1>に記載の化合物又はその塩。
Figure 2023062631000002
一般式(2)中、RはC1-C10のアルキル基、C1-C10のアルコキシ基、C1-C10のアルキルカルボニル基、C1-C10のアルコキシカルボニル基又はC6-C12の置換又は無置換のアリール基を表し、Aは、炭素原子又は硫黄原子を表し、Rは、置換又は無置換のアルキル基を表し、nは1又は2の整数を表す。
<3> <1>又は<2>に記載の化合物又はその塩と、薬学的に許容される担体と、を含有する医薬組成物。
<4> <1>又は<2>に記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する、抗HIV剤。
本発明によれば、新規化合物又はその塩を提供することができる。また、本発明によれば、HIV活性の抑制に適した医薬組成物及び抗HIV剤を提供とすることができる。新規化合物は、HIV活性の抑制に好適である。
図1は、MKN-3(化合物20)のHPLCチャートである。 図2は、TKB-059(化合物30)のHPLCチャートである。 図3は、TKB-060(化合物31)のHPLCチャートである。 図4は、TKB-062(化合物32)のHPLCチャートである。 図5-1は、TKB-063A(化合物41)のHPLCチャートである。 図5-2は、TKB-063B(化合物42)のHPLCチャートである。 図6は、TKB-065(化合物37)のHPLCチャートである。 図7は、TKB-067(化合物38)のHPLCチャートである。 図8は、TKB-083(化合物40)のHPLCチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本明細書中、数値範囲を現す「~」は、その上限及び下限としてそれぞれ記載されている数値を含む範囲を表す。また、「~」で表される数値範囲において上限値のみ単位が記載されている場合は、下限値も同じ単位であることを意味する。
本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において組成物中の各成分の含有率又は含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本明細書において、好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本明細書において使用される略語は、別途の記載又は文脈上の矛盾がない限りは以下の通り以下の意味で用いられる。
Ala又はA:アラニン
aq.:aqua
Ac:アセチル
AIDS:後天性免疫不全症候群
Bn:ベンジル
Boc:tert-ブトキシカルボニル
Bu:ノルマル-ブチル
mCPBA:3-クロロ過安息香酸
CA:カプシドタンパク質
cat.:触媒
CC50:50%細胞毒性濃度
CTD:C末端ドメイン
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
DIPEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
Dox.:1,4-ジオキサン
DMAP:N,N-ジメチル-4-アミノピリジン
DMSO:ジメチルスルホキシド
EDCI・HCl:1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
ESI:エレクトロスプレーイオン化
EC50 :半数効果濃度
h:時間
HFIP:1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロパノール
HRMS:高分解能質量分析計
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
HATU:1-[ビス(ジメチルアミノ)メチルウロニウム]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-オキシドヘキサフルオロリン酸塩
HIV-1:I型ヒト免疫不全ウイルス
IR:赤外分光光度計
MeCN:アセトニトリル
Me:メチル
Met又はM:メチオニン
min:分
MS:質量分析計
MS 4A:molecular sieve 4A
Ms:メタンスルホニル
MOE:Molecular Operating Environment
MTT:3-[4,5-ジメチルチアゾール-2-yl]-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド
NADH:ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
Bu:ノルマル-ブチル
Pr:ノルマル-プロピル
NTD:N末端ドメイン
NMR:核磁気共鳴
ORD:旋光分散
Ph:フェニル
rac:ラセミ体
rt:室温
sat.:飽和
SnAP Pip:tert-ブチル(2-アミノエチル)((トリブチルスズ)メチル)カルバメート
2:二分子求核置換
Tf:トリフルオロメタンスルホニル
THF:テトラヒドロフラン
TLC:薄層クロマトグラフィー
Bu:ターシャル-ブチル
TFA:トリフルオロ酢酸
TMS:トリメチルシリル
Trp又はW:トリプトファン
UV:紫外線
《化合物》
本発明の一実施形態の化合物は、下記一般式(1)で表される。
Figure 2023062631000003
一般式(1)中、Cyは、少なくとも1つの窒素原子を含む6員~8員のヘテロシクロアルキル基を表し、Rは、水素原子、C1-C10のアルキル基、C1-C10のアルコキシ基、C1-C10のアルキルカルボニル基、C1-C10のアルコキシカルボニル基又はC6-C12の置換又は無置換のアリール基を表し、Aは、酸素原子又は硫黄原子を表し、Rは、置換又は無置換のアルキル基を表し、nは1~10の整数を表す。
以下、本発明の一実施形態の化合物又はその塩の詳細について説明する。
一般式(1)中、Cyは、少なくとも1つの窒素原子を含む6員~8員のヘテロシクロアルキル基を表す。Cyは7員環であることが好ましい。窒素原子の数は、1~3であることが好ましく、1又は2であることがより好ましく、2であることが特に好ましい。Cyは単環であることが好ましい。
Cyに含まれる少なくとも1つの窒素原子は6員~8員のヘテロシクロアルキル基の1位の位置に存在する。Cyが2以上の窒素原子を含む場合、1位の窒素原子以外の窒素原子はいずれの位置に存在していてもよい。Cyが2つの窒素原子を含む場合、1位の窒素原子以外のもう1つの窒素原子は、Cyが6員環である場合には2~4位にあることが好ましく、Cyが7員環又は8員環である場合には3~5位にあることが好ましい。これらのうち、Cyが7員環であり、Cyに含まれる窒素原子が2つであり、前記窒素原子が1位と4位にあることが特に好ましい。Cyが3つ以上の窒素原子を含む場合、1位の窒素原子及び1つの窒素原子の位置は前述の通りであることが好ましく、その他の窒素原子はいずれの位置であってもよい。
Cyで表される少なくとも1つの窒素原子を含む6員~8員のヘテロシクロアルキル基は、窒素原子以外のヘテロ原子を含んでいてもよい。窒素原子以外のヘテロ原子としては、例えば、酸素原子、硫黄原子が挙げられる。
含窒素ヘテロ環基が窒素原子以外のヘテロ原子を含む場合、窒素原子以外のヘテロ原子の数が0~3であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、窒素原子以外のヘテロ原子を含まないことが更に好ましい。
Cyの例としては、ピペリジン環基、ピペラジン環基、ヘキサヒドロトリアジン環基、アゼパン環基、ジアゼパン環基、トリアゼパン環基、アゾカン環基、ジアゾカン環基、トリアゾカン環基、モルホリン環基、チオモルホリン環基、を挙げることができる。これらのうち、1-ピペリジン環基、1-アゼパン環基、1-アゾカン環基、1,3-ジアゼパン環基、1,3-ピペラジン環基、1,4-ピペラジン環基、1,4-ジアゼパン環基、1,5-ジアゼパン環基、1,4-アゾカン環基、1,5-アゾカン環基、1,6-アゾカン環基が好ましく、1-アゼパン環基又は1,4-ジアゼパン環基であることがさらに好ましく、1,4-ジアゼパン環基であることが特に好ましい。
一般式(1)中、Rは、化合物の抗HIV活性又は膜透過性の向上の観点から、C1-C10のアルキル基、C1-C10のアルコキシ基、C1-C10のアルキルカルボニル基、C1-C10のアルコキシカルボニル基又はC6-C12の置換又は無置換のアリール基であることが好ましい。
一般式(1)中、Rは、C1-C10のアルキル基、C1-C10のアルコキシ基、C1-C10のアルキルカルボニル基、C1-C10のアルコキシカルボニル基又はC6-C12の置換又は無置換のアリール基であることが好ましく、C1-C10のアルキル基、C1-C10のアルコキシ基、C1-C10のアルキルカルボニル基、C1-C10のアルコキシカルボニル基であることがさらに好ましい。
C1-C10のアルキル基、C1-C10のアルコキシ基、C1-C10のアルキルカルボニル基、C1-C10のアルコキシカルボニル基の炭素数は、1~8であることが好ましく、1~7であることがさらに好ましく、2~5であることがより好ましく、3~5であることが特に好ましい。
C6-C12の置換又は無置換のアリール基の炭素数は、6~10であることが好ましく、6~8であることがさらに好ましく、6又は7であることがより好ましい。
なお、本明細書において、炭素数は総炭素数(即ち、置換基を有する場合には置換基の炭素数も含めた炭素数)を意味する。
で表されるC1-C10のアルキル基は特に制限されないが、具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、1-エチルプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、2-メチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ノニル基、デシル基を挙げることができる。
で表されるC1-C10のアルコキシ基は特に制限されないが、具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、1-エチルプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、2-メチルブトキシ基、3,3-ジメチルブトキシ基、n-ペントキシ基、イソペントキシ基、ネオペントキシ基、1-メチルペントキシ基、n-ヘキトキシ基、イソヘキトキシ基、sec-ヘキトキシ基、tert-ヘキトキシ基、n-ヘプトキシ基、イソヘプトキシ基、sec-ヘプトキシ基、tert-ヘプトキシ基、n-オクトキシ基、イソオクトキシ基、sec-オクトキシ基、tert-オクトキシ基、ノナキシ基、デコキシ基を挙げることができる。
で表されるC1-C10のアルキルカルボニル基は、カルボニル結合の一方をアルキル基で置換した官能基であり、特に限定はされない。具体例としては、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n-プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、1-エチルプロピルカルボニル基、n-ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、sec-ブチルカルボニル基、tert-ブチルカルボニル基、2-メチルブチルカルボニル基、3,3-ジメチルブチルカルボニル基、n-ペンチルカルボニル基、イソペンチルカルボニル基、ネオペンチルカルボニル基、1-メチルペンチルカルボニル基、n-ヘキシルカルボニル基、イソヘキシルカルボニル基、sec-ヘキシルカルボニル基、tert-ヘキシルカルボニル基、n-ヘプチルカルボニル基、イソヘプチルカルボニル基、sec-ヘプチルカルボニル基、tert-ヘプチルカルボニル基、n-オクチルカルボニル基、イソオクチルカルボニル基、sec-オクチルカルボニル基、tert-オクチルカルボニル基、ノナキシカルボニル基が挙げられる。
で表されるC1-C10のアルコキシカルボニル基は、カルボニル結合の一方をアルコキシ基で置換した官能基であり、特に限定されない。アルコキシカルボニル基の具体例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、1-エチルプロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、2-メチルブトキシカルボニル基、3,3-ジメチルブトキシカルボニル基、n-ペントキシカルボニル基、イソペントキシカルボニル基、ネオペントキシカルボニル基、1-メチルペントキシカルボニル基、n-ヘキトキシカルボニル基、イソヘキトキシカルボニル基、sec-ヘキトキシカルボニル基、tert-ヘキトキシカルボニル基、n-ヘプトキシカルボニル基、イソヘプトキシカルボニル基、sec-ヘプトキシカルボニル基、tert-ヘプトキシカルボニル基、n-オクトキシカルボニル基、イソオクトキシカルボニル基、sec-オクトクシカルボニル基、tert-オクトキシカルボニル基、ノニルカルボニル基が挙げられる。
で表されるアリール基に導入可能な置換基としては、特に制限はなく、ハロゲン原子、炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数1~3のアルキル基で置換された置換アミノ基等が挙げられる。
で表されるC6-C12の置換又は無置換のアリール基の具体例としては、フェニル基、メチルフェニル基及びエチルフェニル基等のアルキルフェニル基、ナフチル基、ベンジル基、メチルベンジル基などのアルキルベンジル基が挙げられる。
で表される、C1-C10のアルキル基、C1-C10のアルコキシ基、C1-C10のアルキルカルボニル基、C1-C10のアルコキシカルボニル基又はC6-C12の置換又は無置換のアリール基は、Cyで表される少なくとも1つの窒素原子を含む6員~8員のヘテロシクロアルキル基のいずれの位置に結合していてもよいが、Cyが2以上の窒素原子を含む場合には、1位の窒素原子以外の窒素原子以外に結合していることが好ましい。
一般式(1)中、Aは、炭素原子、酸素原子又は硫黄原子を表す。抗HIV活性により優れる観点から、Aは硫黄原子であることが好ましい。
は、置換又は無置換のアルキル基を表す。
で表されるアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状又は環状であってもよい。
で表されるアルキル基に導入可能な置換基としては、特に制限はなく、Rで表されるアリール基に導入可能な置換基と同様である。
で表されるアルキル基としては、無置換のアルキル基であることが好ましい。アルキル基は直鎖状でも分岐鎖状でもよく、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1~10のアルキル基であることが好ましく、直鎖状の炭素数1~6のアルキル基であることが特に好ましく、直鎖状の炭素数1~4のアルキル基であることが好ましい。
アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、1-エチルプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、2-メチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ノニル基、デシル基が挙げられる。
一般式(1)中、nは1~10の整数を表す。抗HIV活性に優れる観点から、nとしては、1~8であることが好ましく、1~4であることがより好ましく、1又は2であることが更に好ましい。
また、本化合物実施形態の化合物の疎水性が抗HIV活性に影響を与えていることが推測される。化合物の疎水性が抗HIV活性に影響を与える機序は明らかではないが、化合物の膜透過性によるものであると考えられる。分配係数(LogP)を化合物の疎水性の指標として使用することができ、LogPは0.5~4.0であることが好ましく、1.0~3.0であることがさらに好ましく、1.0~2.0であることが特に好ましい。
化合物のLogPの値は疎水性置換基の付加など公知の種々の方法で調整可能である。例えば、一般式(1)中のRの疎水性を調整することにより化合物全体の疎水性を適宜調整することができる。
本発明の一実施形態の好適な化合物として以下の一般式(2)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2023062631000004
一般式(2)中、RはC1-C10のアルキル基、C1-C10のアルコキシ基、C1-C10のアルキルカルボニル基、C1-C10のアルコキシカルボニル基又はC6-C12の置換又は無置換のアリール基を表し、Aは、炭素原子又は硫黄原子を表し、R2は、置換又は無置換のアルキル基を表し、nは1又は2の整数を表す。一般式(2)中、好適なn、A、R及びRは、一般式(1)中のn、A、R及びRの例から選択してもよい。
本発明の化合物又はその塩は、光学異性体、立体異性体、互変異性体、回転異性体が存在する場合はいずれの異性体も混合物も本発明化合物に包含される。例えば、本発明化合物に光学異性体が存在する場合には、特に明記しない限り、ラセミ体及びラセミ体から分割された光学異性体も本発明化合物に包含される。これらの異性体は、自体公知の合成手法、分離手法(濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)によりそれぞれを単一化合物として得ることができる。
本発明の化合物の塩とは、薬学的に許容される塩を意味する。アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、バリウム等)、マグネシウム、遷移金属(例えば、亜鉛、鉄等)、アンモニア、有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メグルミン、エチレンジアミン、ピリジン、ピコリン、キノリン等)およびアミノ酸との塩、または無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、臭化水素酸、リン酸、ヨウ化水素酸等)、および有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マンデル酸、グルタル酸、リンゴ酸、安息香酸、フタル酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等)との塩が挙げられる。特に塩酸、硫酸、リン酸、酒石酸、メタンスルホン酸との塩等が挙げられる。これらの塩は、通常行われる方法によって形成させることができる。
本発明の一実施形態の化合物としては、例えば、以下の例示化合物が挙げられる。
なお、本発明の一実施形態の化合物は、以下の例示化合物に限定されず、既述の一般式(1)に包含される化合物であれば特に制限されない。
Figure 2023062631000005
Figure 2023062631000006
本発明の一実施形態の化合物又はその塩は、抗HIV剤として用いた場合、HIV活性を抑制することができる。従って、後述の抗HIV剤として好適に適用することができる。この理由は明らかではないが、以下の理由によるものと推測される。
本発明の一実施形態の化合物又はその塩に対して、MOE(Molecular Operating Environment)を利用したin silico解析を行った結果、HIVのカプシド(CA)タンパク質のC末端ドメインのW184とM185とを介する疎水性相互作用部位に結合することが推察された。
CAタンパク質は、HIVウイルス感染細胞で産生されるGagタンパク質前駆体からプロセッシングにより生成するタンパク質である。CAタンパク質は多量体を形成し、CAタンパク質多量体同士が相互作用することによってコアと呼ばれる砲弾型の構造体を作る。コアはHIVのRNAゲノムを包み保護する役割を持つ。このコアを正常に形成できない、又は新たに感染した細胞中で適切なタイミングでコアを崩壊できないHIV変異ウイルスは、感染力及び増殖力を失う。
CAタンパク質のC末端ドメインに含まれるW184とM185を介した疎水性相互作用が、CAコアの安定化に重要であることがX線結晶構造解析により示されている。
更に、CAタンパク質は感染前期においても重要な役割を果たしており、ウイルスが宿主細胞に侵入した後に起こる脱殻過程及びそれに続く逆転写過程を調節する重要な働きをすると考えられている。本発明の一実施形態の化合物を抗HIV剤として用いた場合、CAコアの安定化に関与するCAタンパク質中のW184とM185とを介する疎水性相互作用部位に結合し、CAコアの早期崩壊、又は安定化による脱殻不全に導くことができる。コアの適切なタイミングでの崩壊は、HIVの増殖に必要であるため、本発明の一実施形態の化合物又はその塩は、HIV活性を抑制すると推察される。
《化合物の合成方法》
本発明の化合物又はその塩の合成方法の一例として、例示化合物MKN-3(以下、単に「MKN-3」とも称する。)を合成する方法について説明する。
但し、本発明の一実施形態の化合物の合成方法については、これに限定されない。
<本発明の化合物の合成方法>
本発明の化合物は、以下にしめすMKN-3の合成方法に倣って合成することができる。 なお、本発明化合物は本明細書に示す合成方法以外の方法でも、有機化学の知識に基づいて製造することができる。
<MKN-3の合成方法>
MKN-3は、例えば以下のスキームに従って製造することができる。
Figure 2023062631000007
<誘導体の合成>
以下にいくつかのMKN-3の誘導体の合成例を示す。当業者は、本明細書の記載及び公知技術に基づいて他の誘導体を合成することが可能である。
・Rへの置換基の導入
一般式(1)のRとして種々の置換基を導入するためには、エステル(22) のBoc保護基を脱保護し、アシル基またはアルキル基等の種々の置換基を導入することで所望の中間体を得ることができる(スキーム2.4)。
Figure 2023062631000008
・MKN-3のホモピペラジンをヘキサメチレンイミンに置換した誘導体の合成
ホモピペラジンをヘキサメチレンイミンに置換した誘導体を合成するためには、α-ヒドロキシエステル(24) に対するメシラートを経由したS2反応の際、ヘキサメチレンイミンを導入することで、所望の中間体を得ることができる(スキーム2.5)。
Figure 2023062631000009
・アミド型誘導体の合成
まず、アミド中間体(27、28、29)をそれぞれ合成し、エステル(22)のBoc保護基を脱保護し、n-オクタノイルクロリドを反応させることでアミド中間体(27)を得る。同様に、2-プロピルバレリルクロリドとフェニルアセチルクロリドをそれぞれ用いることで、アミド中間体(28、29)を得る(スキーム2.9)。
Figure 2023062631000010
続いて、アミド中間体(27)のエステルを加水分解し、得られたカルボン酸とアミン (21)を縮合させ、脱保護することで、TKB059(30)を得る。同様に、アミド中間体(28、29)とアミン(21)を反応させることで、TKB060(31)及びTKB062(32)を得る(スキーム2.10)。HPLCにて精製することによりTFA塩として得ることができる。
Figure 2023062631000011
・アルキルアミン型誘導体の合成
エステル(22)のBoc保護基を脱保護し、1-ヨードヘプタンをS2反応させることでアミド中間体 (33)を得る。同様に、ベンジルブロミドをそれぞれ用いることで、アルキルアミン中間体(34)を得る(スキーム 2.11)。
Figure 2023062631000012
アルキルアミン中間体(35)は、エステル(22)のBoc保護基を脱保護し、アセトンとナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを反応させることでアルキルアミン中間体(35)を得る(スキーム 2.12)。
Figure 2023062631000013
続いて、アルキルアミン中間体(35)のエステルを加水分解し、得られたカルボン酸とアミン(21)を縮合させ、脱保護することで、TKB063(36)を得る。同様に、アルキルアミン中間体(33、34)とアミン(21)を反応させることで、TKB065(37)及びTKB067(38)を得る(スキーム 2.13)。HPLCにて精製し、TFA塩として得ることができる。
Figure 2023062631000014
・ヘキサメチレンイミン型誘導体の合成
α-ヒドロキシエステル(24)に対し、メシラートを経由したS2反応によりヘキサメチレンイミンを導入することで、エステル(39)を得る(スキーム2.14)。
Figure 2023062631000015

エステル(39)を加水分解することで得られるカルボン酸とアミン(21)を縮合し、脱保護することで、TKB083(40) を得る(スキーム 2.15)。HPLCにて精製し、TFA塩として得ることができる。
Figure 2023062631000016
[用途]
<抗HIV剤>
本発明の一実施形態の抗HIV剤は、一般式(1)で表される化合物又はその塩を有効成分として含有する。
本発明の一実施形態の抗HIV剤は、レトロウイルス科に属するウイルスに対して、優れた抗ウイルス作用を有する。
レトロウイルス科に属するウイルスとしては、ヒト免疫不全ウイルス1型及び2型(HIV-1及びHIV-2)、サル免疫不全ウイルス(SIV)、猫免疫不全ウイルス(FIV)等が挙げられる。
本発明の一実施形態の抗HIV剤は、レトロウイルスの中でも、ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)に対して、特に優れた抗ウイルス作用(即ち、抗HIV活性)を有する。本発明の一実施形態の抗HIV剤を医薬として使用した場合、具体的にはレトロウイルスの感染症の処置、特にHIV感染に起因するAIDSの治療に有用である。
また、化合物は、後述の実施例に示すようにHIV-1に対して抗HIV活性を有する。
また、本発明の一実施形態の抗HIV剤は、逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、インテグラーゼ阻害剤等の抗HIV剤と組み合わせて用いてもよい。
<医薬組成物>
本発明の一実施形態の医薬組成物は、本発明の一実施形態の化合物又はその塩と、薬学的に許容される担体とを少なくとも含有する。
担体としては、特に制限はなく、乳糖、カオリン、ショ糖、結晶セルロース、コーンスターチ、タルク、寒天、ペクチン、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、レシチン、塩化ナトリウム等の固体状担体、グリセリン、落花生油、ポリビニルピロリドン、オリーブ油、エタノール、ベンジルアルコール、プロピレングリコール、水等の液状担体などが挙げられる。
本発明の一実施形態の医薬組成物は、上記担体の他に、医薬品の製剤化に際しては通常使用される、賦形剤、その他の添加剤を更に含有していてもよい。
本発明の一実施形態の医薬組成物の剤型としては、特に制限はなく、任意の形態を採ることができる。
医薬組成物が固体状担体を含有する場合、剤型としては、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル化剤、座剤、トローチ剤等が挙げられる。また、医薬組成物が液状担体を含有する場合、剤型としては、シロップ、乳液、軟ゼラチンカプセル、クリーム、ゲル、ペースト、スプレー、注射等が挙げられる。
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り「%」はすべて質量基準である。
実施例において、空気や水分に敏感な試薬を用いる反応は、特に断りのない限り,市販の溶媒や試薬を用いて窒素雰囲気下の乾燥したガラス器具で行った。薄層クロマトグラフィー(TLC)は,Merck 60F254プレコートシリカゲルプレートを用いて行い、紫外光下での蛍光消光と、リンモリブデン、p-アニスアルデヒド、ニンヒドリンでの染色によりそれぞれ可視化した。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、シリカゲル60N(関東化学株式会社)を用いた。分析用HPLCは、Cosmosil 5C18-ARIIカラム(4.6×250 mm、ナカライテスク株式会社、日本)を採用し、JASCO PU-2089 plus(日本分光株式会社、日本、東京)を用いて0.1%(v/v)TFAを含むMeCN水溶液の直線勾配を1cm min-1の流速で行い、溶出する生成物を254nmのUVで検出した。分取HPLCは、JASCO PU-2087 plus(日本分光株式会社、東京、日本)でCosmosil 5C18-ARIIカラム(20×250mm、ナカライテスク株式会社)を用いて0.1%(v/v)TFAを含むMeCN水溶液の適切なグラジエントモードで行った。
<化合物の分析>
化合物の分析は、特に別途の記載がない限り以下の通り行った。
H-および13C-NMRスペクトルは、Bruker AVANCE III 400 spectrometerまたはAVANCE 500 spectrometerを用いて記録した。化学シフトは、内部標準であるMeSi(CDCl中)を基準にして(δ、ppm)で表記されている。赤外(IR)スペクトルはJASCO FT/IR 4100で記録し、波数(cm-1)で表記した。低分解能および高分解能の質量スペクトルは、Bruker Daltonics社のmicrOTOF focus(ESI-MS)分光計で正および負の検出モードで記録した。光学回転数は、JASCO DIP-2200偏光計を用いて100mmパスレングスのセルを用いてナトリウムD線で測定し、以下のように報告した。[α]D(濃度(g/100mL)、溶媒)。元素分析はア・ラビット・サイエンス・ジャパン株式会社(神奈川県相模原市)が行った。HPLCの溶出には0.1%TFA in HO溶液(v/v、溶媒A)と0.1%TFA in MeCN(v/v、溶媒B)からなる溶媒系を用いた。
(実施例1)
<MKN-3の合成>
以下の反応により、化合物23とSnAP Pipから化合物21(tert-ブチル3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-2-イル)-1H-インドール-1-カルボキシレート)を合成した。
Figure 2023062631000017
化合物23(1.23g、5.00mmol)およびSnAP Pip(209μL、5.00mmol)より、化合物21 の白色固体を得た(1.91g、4.77μmol、2段階で48%)(Fredrich S, Bonasera A, Valderrey V, et al. Sensitive Assays by Nucleophile-Induced Rearrangement of Photoactivated Diarylethenes. J. Am. Chem. Soc. 2018; 140: 6432-6440、Griesbeck AG, Heckroth H. Stereoselective Synthesis of 2-Aminocyclobutanols via Photocyclization of α-Amido Alkylaryl Ketones: Mechanistic Implications for the Norrish/Yang Reaction. J. Am. Chem. Soc. 2002; 124: 396-403.)。
IR(ATR) ν 3329 (NH), 1732 (CO), 1692 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.49 (s, 9H), 1.66 (s, 9H), 2.92-3.12 (m, 4H), 4.03-4.33 (m, 3H), 7.23-7.34 (m, 2H), 7.60 (br s, 1H), 7.69 (br s, 1H), 8.16 (br, 1H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3) δ 28.4 (3C), 28.6 (3C), 46.2 (2C), 52.8 (2C), 80.0, 83.8, 115.6, 119.4, 121.1, 122.7, 122.7, 124.7, 129.0, 135.8, 149.8, 154.9; HRMS (ESI), m/z calcd for C22H32N3O4[M+H]+ 402.2387, found 402.2382
以下の反応により化合物24(メチル(S)-2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)ブタノエート)を合成した。
Figure 2023062631000018

化合物26(5.57g、37.1mmol)の メタノール(90.0mL)及びCHCl(90.0mL)溶液に、0℃の(トリメチルシリル)ジアゾメタン・EtO溶液(2.00 M、28.0 mL、55.7mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、次いで、減圧下(95hPa超)で濃縮しフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)により精製して化合物24を黄色のオイルとして得た(4.09g、収率67%)。
[α]D+2.28 (c 1.00, CHCl3); IR(ATR) ν 3459 (OH), 1737 (CO) cm-1; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.88-2.14 (m, 2H), 2.11 (s, 3H), 2.62-2.66 (m, 2H), 3.08 (s, 3H), 4.32-4.35 (m, 1H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3) δ 15.6, 29.7, 33.6, 52.8, 69.3, 175.5; HRMS (ESI), m/z calcd for C6H12NaO3S [M+Na]+ 187.0399, found 187.0404.
以下の反応により、化合物22(tert-ブチル(R)-4-(1-メトキシ-4-(メチルチオ)-1-オキソブタン-2-イル)-1,4-ジアゼパン-1-カルボキシレート)を合成した。
Figure 2023062631000019
化合物24(4.96g、30.2mmol)及びDIPEA(15.8mL、90.6mmol)のCHCl(150mL)溶液に、0℃のMsCl(4.00mL、45.3mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで抽出し、次いでブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、次いで、減圧下で濃縮して粗メシレートを得た。メシレート及びDIPEA(15.8mL、90.6mmol)の DMF(60.0mL)溶液にtert-ブチル1,4-ジアゼパン-1-カルボキシレート(12.1g、60.4mmol)を室温で加えた。反応混合物を80℃で27時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)により精製し、化合物22を黄色のオイルとして得た(3.78g、2工程の収率36%)。
[α]D +4.53 (c 1.01, CHCl3); IR(ATR) ν 1688 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): (mixture of rotamers) δ 1.45 (s, 9H), 1.63-1.79, (m, 2H), 1.84-2.01 (m, 2H), 2.09 (s, 3H), 2.56-2.72 (m, 4H), 2.80-2.91 (m, 2H), 3.33-3.50 (m, 5H), 3.69 (m, 3H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3): (mixture of rotamers) δ 15.4, 28.5 (3C), 29.0, 29.1, 29.3 (2C), 30.9, 45.4, 46.1, 48.0, 48.4, 51.2, 51.5, 51.8, 52.9, 53.2, 66.5, 66.6, 79.2 (2C), 155.4, 155.5, 173.3 (2C); HRMS (ESI), m/z calcd for C16H30N2O4S [M+H]+ 347.1999, found 347.2001.
続いて、以下の反応によりMKN-3のTFA塩((2R)-1-(2-(1H-インドール-3-イル)ピペラジン-1-イル)-2-(1,4-ジアゼパン-1-イル)-4-(メチルチオ)ブタン-1-オン・3TFA)(化合物20)を得た。
Figure 2023062631000020

化合物22(34.6mg、0.100mmol)のメタノール(1.00mL)溶液に、1.00M LiOHaq.250μL、0.250mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で24時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をMgSO上で乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗カルボン酸を得た。カルボン酸のDMF(1.00mL)溶液に、HATU(41.8mg、0.110mmol)、DIPEA(105μL、0.600mmol)及び化合物21(44.2mg、0.110mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で19時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した後、ブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗アミドを得た。粗アミド及びアニソール(130μL、1.20mmol)のCHCl(500μL)溶液に4M HCl/ジオキサン(500μL、2.00mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、減圧下で濃縮し、続いてHPLCで精製することで、化合物20のトリフルオロ酢酸塩(20.6mg、27.2μmol、3工程の収率27%)を凍結乾燥粉末として得た。化合物20のHPLCのチャートを図1に示す。
tR = 21.2 min, 22.4 min (linear gradient of B in A, 15 to 20% over 60 min); IR(ATR) ν 1674 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): (mixture of diastereomers) δ 1.03 (d, 3H), 1.59-1.69 (m, 2H), 2.28-2.52 (m, 2H), 4.90 (br, 1H), 5.36 (br, 1H), 7.04-7.50 (m, 14H), 8.84 (br, 1H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d6): (mixture of diastereomers) δ 15.1, 24.9, 25.0, 25.4, 25.9, 30.8, 30.9, 31.0, 38.5, 38.6, 44.1, 44.4, 45.3, 47.1, 47.2, 47.4, 50.8, 62.8, 63.2, 109.6, 110.0, 112.1, 112.2, 113.6, 115.9, 118.3, 119.1, 119.3, 120.7, 122.0, 125.1, 125.8, 126.0, 137.1, 158.6, 158.8; HRMS (ESI), m/z calcd for C22H33N5OS [M+H]+ 416.2479, found 416.2479. Anal. Calcd for C22H32N5OS・3TFA: C, 44.39; H, 4.79; N, 9.24. Found: C, 45.23; H, 5.67; N, 9.47.
(実施例2)
<TKB-059のTFA塩(1-(4-((2R)-1-(2-(1H-インドール-3-イル)ピペラジン-1-イル)-4-(メチルチオ)-1-オキソブタン-2-イル)-1,4-ジアゼパン-1-イル)-2-プロピルペンタン-1-オン・2TFA)の合成>
以下の反応により化合物27(メチル(R)-4-(メチルチオ)-2-(4-オクタノイル-1,4-ジアゼパン-1-イル)ブタノエート)を得た。
Figure 2023062631000021
化合物22(173mg、0.500mmol)に0℃で4M塩酸/ジオキサン(2.50mL,10.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、減圧下で濃縮して粗アミンを得た。アミンのCHCl(2.5mL)溶液に、DIPEA(348μL、2.00mmol)およびノルマル塩化オクタノイル(173μg、1.00mmol)を室温で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した後、シリカゲルでクエンチした。粗製物を蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン=8.0→70%)で精製し、化合物27(102mg、2工程の収率57%)を無色のオイルとして得た。
[α]D +19.9 (c 0.45, CHCl3); IR(ATR) ν 1732 (CO), 1688 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): (mixture of rotamers) δ 0.86-0.89 (m, 3H), 1.28-1.31 (m, 8H), 1.62-1.63 (m, 2H), 1.69-2.03 (m, 4H), 2.09 (s, 3H), 2.27-2.31 (m, 2H), 2.56-2.98 (m, 6H), 3.44-3.62 (m, 5H), 3.68-3.70 (m, 3H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3): (mixture of rotamers) δ 14.2, 15.6, 22.8, 25.5, 28.4, 29.3, 29.4, 29.7, 29.9, 31.1, 31.9, 33.4, 33.6, 44.6, 47.2, 49.7, 51.3, 51.5, 52.0, 52.7, 54.0, 66.7, 173.0, 173.3; HRMS (ESI), m/z calcd for C19H37N2O3S [M+H]+373.2519, found 373.2514.
次に、以下の反応により化合物30のトリフルオロ酢酸塩を得た。
Figure 2023062631000022
化合物27(35.9mg、0.100 mmol)のメタノール(1.00mL)溶液に、1.00M LiOH aq.(250μL、0.250mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で14時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮して粗カルボン酸を得た。カルボン酸のDMF(1.00mL)溶液に、HATU(41.8mg、0.110mmol)、DIPEA(105μL、0.600mmol)、及び化合物21(44.2mg、0.110mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で4日間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した後、ブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗アミドを得た。粗アミド及びアニソール(109μL、1.00mmol)のCHCl(500μL)溶液に、0℃で4M HCl/ジオキサン(500μL、2.00mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、減圧下で濃縮し、続いてHPLCで精製して化合物30のトリフルオロ酢酸塩(8.30mg、10.8μmol、3工程の収率11%)を凍結乾燥粉末として得た。HPLCのチャートを図2に示す。
tR = 22.5 min, 22.8 min (linear gradient of B in A, 20 to 50% over 30 min); IR(ATR) ν 1673 (CO), 1620 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, MeOH-d4): (mixture of diastereomers and rotamaers) δ 0.893-0.919 (m, 3H), 1.31-4.70 (m, 37H), 6.09-7.58 (m, 5H); 13C-NMR (125 MHz, MeOH-d4): (mixture of diastereomers and rotamaers) δ 15.1, 15.2, 15.3, 23.7, 24.6, 26.6, 29.3, 30.3, 30.5, 32.1, 32.3, 32.9, 34.2, 36.4, 39.6, 44.5, 45.2, 45.9, 46.7, 47.3, 47.5, 52.9, 65.7, 109.8, 110.1, 112.9, 119.7, 120.7, 123.4, 123.5, 124.8, 124.9, 126.6, 138.7, 138.8, 162.6, 162.9, 175.4, 175.7; HRMS (ESI), m/z calcd for C30H48N5O2S [M+H]+542.3523, found 542.3523. Anal. Calcd for C30H47N5O2S・2TFA: C, 53.05; H, 6.42; N, 9.10. Found: C, 53.14; H, 6.71; N, 8.74.
(実施例3)
<TKB-060のTFA塩(1-(4-((2R)-1-(2-(1H-インドール-3-イル)ピペラジン-1-イル)-4-(メチルチオ)-1-オキソブタン-2-イル)-1,4-ジアゼパン-1-イル)オクタン-1-オン・2TFA)の合成>
以下の反応により化合物28(メチル(R)-4-(メチルチオ)-2-(4-(2-プロピルペンタノイル)-1,4-ジアゼパン-1-イル)ブタノエート)を得た。
Figure 2023062631000023
化合物22(173 mg、0.500 mmol)に4 M HCl/ジオキサン(2.50mL、10.0mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、減圧下で濃縮して粗アミンを得た。アミンのCHCl(2.5mL)溶液に、DIPEA(348μL、2.00mmol)及び2-プロピルバレロイルクロリド(171μL、1.00mmol)を室温で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した後、シリカゲルでクエンチした。粗製物を蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン=8.0→70%)で精製し、化合物28(106mg、2工程の収率59%)を無色のオイルとして得た。
[α]D +20.5 (c 1.01, CHCl3); IR(ATR) ν 1731 (CO), 1634 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): (mixture of rotamers) δ 0.89 (t, J = 7.5H, 6H), 1.21-1.41 (m, 6H), 1.62-2.04 (m, 6H), 2.09 (s, 3H), 2.56-2.98 (m, 7H), 3.49-3.64 (m, 5H), 3.68-3.69 (m, 3H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3): (mixture of rotamers) δ 14.5, 15.5, 21.1, 28.7, 29.4, 30.2, 31.1, 35.5, 35.6, 41.2, 44.6, 47.0, 49.5, 51.1, 51.4, 53.3, 54.4, 66.7, 66.8, 176.1; HRMS (ESI), m/z calcd for C19H36N2O3S [M+H]+373.2519, found 373.2514.
以下の反応により合物31を得た。
Figure 2023062631000024
化合物28(35.9mg、0.100mmol)のメタノール(1.00 mL)溶液に、1.00M LiOH aq.(250μL、0.250mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で14時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗カルボン酸を得た。カルボン酸のDMF(1.00mL)溶液に、HATU(41.8mg、40.110mmol)、DIPEA(105μL、40.600mmol)、及び化合物21(44.2mg、0.110mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で4日間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した後、ブラインで洗浄した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮して粗アミドを得た。粗アミドおよびアニソール(109μL、1.00mmol)のCHCl(500μL)溶液に、0℃で4M HCl/ジオキサン(500μL、2.00mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、減圧下で濃縮し、HPLCで精製して、化合物31のトリフルオロ酢酸塩(26.4mg、34.0μmol、3工程の収率34%)を凍結乾燥粉末として得た。HPLCのチャートを図3に示す。
tR = 20.0 min, 20.7 min (linear gradient of B in A, 20 to 50% over 30 min); IR(ATR) ν 1672 (CO), 1619 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, MeOH-d4): (mixture of diastereomers and rotamaers) δ 0.915 (br, 6H), 1.17-4.22 (m, 34H), 6.07-7.50 (m, 5H), 10.93 (br, NH); 13C-NMR (125 MHz, MeOH-d4): (mixture of diastereomers and rotamaers) δ 14.6, 14.7, 15.1, 21.8, 21.9, 27.6, 27.7, 30.8, 31.3, 31.7, 32.0, 36.4, 36.5, 36.6, 39.7, 42.2, 44.1, 44.3, 45.0, 45.3, 45.9, 46.5, 46.9, 49.9, 50.7, 50.8, 54.2, 65.6, 65.7, 110.1, 110.3, 112.9, 113.1, 119.2, 119.5, 119.7, 120.7, 123.5, 125.0, 126.2, 126.7, 138.5, 138.6, 162.7, 162.8, 178.5;HRMS (ESI), m/z calcd for C30H48N5O2S [M+H]+ 542.3523, found 542.3521. Anal. Calcd for C30H47N5O2S・2TFA: C, 53.05; H, 6.42; N, 9.10. Found: C, 50.38; H, 6.44; N, 8.67.
(実施例4)
<TKB-062のTFA塩(1-(4-((2R)-1-(2-(1H-インドール-3-イル)ピペラジン-1-イル)-4-(メチルチオ)-1-オキソブタン-2-イル)-1,4-ジアゼパン-1-イル)オクタン-1-オン・2TFA)の合成>
以下の反応により化合物29(メチル(R)-4-(メチルチオ)-2-(4-(2-フェニルアセチル)-1,4-ジアゼパン-1-イル)ブタノエート)を得た。
Figure 2023062631000025
化合物22(173mg、0.500mmol)に0℃で4M HCl/ジオキサン(2.50mL、10.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、減圧下で濃縮して、粗アミンを得た。前記アミンのCHCl(2.5mL)溶液に、DIPEA(348μL、2.00mmol)及び フェニルアセチルクロリド (132μL、1.00mmol)を室温で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した後、シリカゲルでクエンチした。粗生成物を蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィー(AcOEt/ヘキサン=12.0→100%)で精製し、化合物29(103mg、2工程の収率56%)を褐色の油として得た。
[α]D +6.27 (c 0.475, CHCl3); IR(ATR) ν 1728 (CO), 1637 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): (mixture of rotamers) δ 1.66-1.99 (m, 2H), 2.08-2.09 (m, 3H), 2.50-2.91 (m, 6H), 3.44-3.72 (m, 10 H), 7.22-7.33 (m, 5H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3): (mixture of rotamers) δ 15.6, 28.3, 29.3, 29.9, 31.0, 31.1, 41.2, 41.4, 44.8, 47.4, 47.6, 50.1, 51.9, 51.5, 52.0, 52.4, 53.8, 66.6, 66.7, 126.9, 128.8, 128.9, 135.3, 170.8, 173.2; HRMS (ESI), m/z calcd for C19H29N2O3S [M+H]+365.1893, found 365.1888.
以下の反応により化合物32((2R)-1-(2-(1H-インドール-3-イル)ピペラジン-1-イル)-4-(メチルチオ)-2-(4-(2-フェニルアセチル)-1,4-ジアゼパン-1-イル)ブタン-1-オン・2TFA)を得た。
Figure 2023062631000026
化合物29(36.5mg、0.100 mmol)のメタノール(1.00mL)溶液に、1.00M LiOH aq.(250μL、0.250mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で26時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗カルボン酸を得た。前記カルボン酸のDMF(1.00mL)溶液に、HATU(41.8mg、0.110mmol)、DIPEA(105μL、0.600mmol)、化合物21(44.2mg、0.110mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で17時間撹拌した後、飽和NHClでクエンチし、EtOAcで抽出した後、ブラインで洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗アミドを得た。前記粗アミド及びアニソール(109μL、1.00mmol)のCHCl(500μL)溶液に、0℃で4M HCl/ジオキサン(500μL、2.00mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、減圧下で濃縮し、続いてHPLCで精製し、化合物32のトリフルオロ酢酸塩(19.0mg、24.9μmol、3工程の収率25%)を凍結乾燥粉末として得た。HPLCのチャートを図4に示す。
tR = 14.0 min (linear gradient of B in A, 20 to 50% over 30 min); IR(ATR) ν 1672 (CO), 1648 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, MeOH-d4): (mixture of diastereomers and rotamaers) δ 1.71-4.47 (m, 27H), 6.02-7.64 (m, 10H), 10.94 (br, NH); 13C-NMR (125 MHz, MeOH-d4): (mixture of diastereomers and rotamaers) δ 15.0, 15.1, 27.7, 27.8, 30.1, 31.0, 31.5, 31.6, 39.7, 41.5, 41.6, 44.2, 44.9, 45.9, 46.2, 46.4, 47.2, 47.5, 50.6, 53.4, 54.6, 65.4, 108.7, 110.1, 110.2, 113.0, 113.2, 114.5, 116.9, 119.2, 119.3, 119.8, 120.7, 121.2, 122.8, 123.6, 125.0, 125.2, 126.5, 128.1, 131.0, 136.1, 136.3, 138.5, 138.6, 139.0, 141.8, 162.6, 162.8, 173.9; HRMS (ESI), m/z calcd for C30H40N5O2S [M+H]+534.2897, found 534.2897. Anal. Calcd for C30H39N5O2S・2TFA: C, 53.61; H, 5.43; N, 9.19. Found: C, 51.74; H, 5.17; N, 9.05.
(実施例5)
<TKB-063のTFA塩((2R)-1-(2-(1H-インドール-3-イル)ピペラジン-1-イル)-2-(4-イソプロピル-1,4-ジアゼパン-1-イル)-4-(メチルチオ)ブタン-1-オン・3TFA)の合成>
以下の反応により化合物35((R)-2-(4-イソプロピル-1,4-ジアゼパン-1-イル)-4-(メチルチオ)ブタノエート)を得た。
Figure 2023062631000027
化合物22(346mg、1.00 mmol)に0℃で4M HCl/ジオキサン(5.00mL、20.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、減圧下で濃縮して、粗アミンを得た。前記祖アミンのCHCl(10.0mL)溶液に、アセトン(346μL、4.70mmol)およびNaBH(OAc)(636mg、3.00mmol)を室温で加えた。反応混合物を室温で24時間撹拌した後、飽和NaHCO水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、続いてフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール/CHCl=8.0→34%)で精製して、化合物35(98.3mg、2工程の収率36%)を無色のオイルとして得た。
[α]D +5.81 (c 1.03, CHCl3); IR(ATR) ν 1686 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 1.06 (d, J = 6.0 Hz, 6 H), 1.83-2.02 (m, 5H), 2.10 (s, 3H), 2.57-2.61 (m, 2H), 2.70-2.79 (m, 5H), 2.87-2.93 (m, 2H), 3.04 (br s, 1H), 3.45 (m, 1H), 3.69 (s, 3H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3): δ 15.6, 18.2, 18.3, 29.4, 31.2 (2C), 49.6, 50.6, 51.4, 52.4 (2C), 55.6, 66.3, 173.6; HRMS (ESI), m/z calcd for C14H29N2O2S [M+H]+ 289.1944, found 289.1940.
以下のスキームにより化合物41及び42を得た。
Figure 2023062631000028
化合物35(28.9mg、0.100mmol)のメタノール(1.00 mL)溶液に、1.00M LiOH aq.(250μL、0.250mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で24時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をMgSO乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗カルボン酸を得た。前記祖カルボン酸のDMF(1.00mL)溶液に、HATU(41.8mg、0.110mmol)、DIPEA(105μL、0.600mmol)、及び化合物21(44.2mg、0.110mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で24時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した後、ブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗アミドを得た。前記粗アミド及びアニソール(109μL、1.00mmol)のCHCl(500μL)溶液に、0℃で4M HCl/ジオキサン(500μL、2.00mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、減圧下で濃縮し、続いてHPLCで精製して、化合物36のトリフルオロ酢酸塩(2.40mg、2.98μmol、3工程の収率3%)を凍結乾燥粉末として得た。化合物36はジアステレオマー混合物となっているため、HPLCを用いて化合物41及び42を分取した。それぞれのHPLCのチャートを図5-1及び図5-2として示す。
TKB063A (41); [α]D +1.29 (c 0.124,MeOH); tR = 23.0 min (linear gradient of B in A, 12 to 27% over 30 min); IR(ATR) ν 1671 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, MeOH-d4): (mixture of rotamaers) δ 0.878-4.11 (m, 32H), 6.00-7.65 (m, 5H); 13C-NMR (125 MHz, MeOH-d4): (mixture of rotamaers) δ 15.4, 16.6, 25.3, 26.1, 30.8, 32.1, 36.9, 39.6, 44.4, 45.3, 45.3, 45.9, 46.7, 51.1, 53.0, 53.9, 60.2, 60.6, 64.4, 65.3, 109.9, 110.9, 112.9, 113.4, 119.7, 120.6, 121.1, 123.6, 124.9, 125.0, 126.5, 138.7, 162.3, 162.6; HRMS (ESI), m/z calcd for C25H40N5OS [M+H]+ 458.2948, found 458.2948. Anal. Calcd for C25H39N5OS・3TFA: C, 46.56; H, 5.29; N, 8.76. Found: C, 46.10; H, 5.41; N, 8.19.
TKB063B (42); [α]D -5.03 (c 0.137, MeOH); tR = 24.7 min (linear gradient of B in A, 12 to 27% over 30 min); IR(ATR) ν 1671 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, MeOH -d4): (mixture of rotamaers) δ 0.92-4.05 (m, 32H), 6,47-7.66 (m, 5H); 13C-NMR (125 MHz, メMeOH -d4): (mixture of rotamaers) δ 15.1, 15.6, 16.3, 17.2, 24.3, 25.8, 26.6, 30.8, 32.1, 39.4, 44.7, 45.2, 46.5, 47.3, 50.7, 52.0, 52.6, 60.5, 60.7, 63.9, 111.6, 113.0, 116.8, 119.1, 120.7, 123.6, 123.7, 125.1, 125.2, 127.3, 138.4, 138.7, 162.5; HRMS (ESI), m/z calcd for C25H40N5OS [M+H]+ 458.2948, found 458.2946. Anal. Calcd for C25H39N5OS・3TFA: C, 46.56; H, 5.29; N, 8.76. Found: C, 47.34; H, 5.49; N, 8.67.
(実施例6)
<TKB-065のTFA塩((2R)-1-(2-(1H-インドール-3-イル)ピペラジン-1-イル)-2-(4-イソプロピル-1,4-ジアゼパン-1-イル)-4-(メチルチオ)ブタン-1-オン・3TFA)の合成>
以下の反応により化合物33(メチル(R)-2-(4-ヘプチル-1,4-ジアゼパン-1-イル)-4-(メチルチオ)ブタノエート)を得た。
Figure 2023062631000029
化合物22(346mg、1.00 mmol)に0℃で4M HCl/ジオキサン(5.00mL、20.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、減圧下で濃縮して、粗アミンを得た。前記祖アミンのCHCl(5.00 mL溶液に、DIPEA(697μL、4.00mmol)、1-ヨードヘプタン(銅チップで安定化、330μL、2.00mmol)を室温で加えた。反応混合物を室温で20時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、続いてフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール/CHCl=1.0→10%)で精製して、化合物33(66.4mg、2工程の収率19%)を白色固体として得た。
[α]D +2.92 (c 0.185, CHCl3); IR(ATR) ν 1731 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 0.88 (t, J= 7.0 Hz, 3H), 1.27 (br, 9H), 1.86-2.01 (m, 5H), 2.10 (s, 3H), 2.56-2.61 (m, 4H), 2.71-2.98 (m, 8H), 3.46-3.49 (m, 1H), 3.69 (s, 3H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3): δ 14.2, 15.6, 22.7, 27.6, 29.7 (2C), 31.2 (2C), 31.9 (2C), 51.5 (2C), 53.8, 57.0 (2C), 58.1, 66.1, 173.6; HRMS (ESI), m/z calcd for C18H37N2O2S [M+H]+ 345.2570, found 345.2569.
以下の反応により化合物37((2R)-1-(2-(1H-インドール-3-イル)ピペラジン-1-イル)-2-(4-ヘプチル-1,4-ジアゼパン-1-イル)-4-(メチルチオ)ブタン-1-オン・3TFA)を得た。
Figure 2023062631000030
化合物33(34.5mg、0.100 mmol)のメタノール(1.00 mL)溶液に、1.00M LiOH aq.(250μL、0.250mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で24時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗カルボン酸を得た。前記祖カルボン酸のDMF(1.00mL)溶液に、HATU(41.8mg、0.110mmol)、DIPEA(105μL、0.600mmol)、及び化合物21(44.2mg、0.110mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で14時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した後、ブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗アミドを得た。前記粗アミド及びアニソール(109μL、1.00mmol)のCHCl(500μL)に、0℃で4M HCl/ジオキサン(500μL、2.00mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、減圧下で濃縮し、続いてHPLCで精製することで、化合物37のトリフルオロ酢酸塩(22.8mg、22.8μmol、3工程の収率23%)を凍結乾燥粉末として得た。化合物37のHPLCチャートを図6に示す。
tR = 19.7 min, 20.6 min (linear gradient of B in A, 25 to 45% over 40 min); IR(ATR) ν 1670 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, MeOH -d4): (mixture of diastereomers and rotamaers) δ 0.925 (t, J = 13.5 Hz, 3H), 0.938 (br, 10H), 1.33-4.12 (m, 27H), 6.12-7.66 (m, 5H), 10.95 (br, NH); 13C-NMR (125 MHz, MeOH -d4): (mixture of diastereomers and rotamaers) δ 14.4, 15.1, 15.3, 23.6, 25.4, 25.6, 26.0, 27.5, 29.9, 32.1, 32.7, 36.9, 39.5, 44.5, 45.1, 45.2, 46.7, 52.0, 52.9, 54.2, 57.4, 58.8, 63.8, 112.9, 113.5, 117.1, 119.8, 120.6, 120.7, 121.2, 123.5, 123.8, 125.1, 126.5, 138.6, 163.3; HRMS (ESI), m/z calcd for C29H48N5OS [M+H]+514.3574, found 514.3571. Anal. Calcd for C29H47N5OS・3TFA: C, 49.12; H, 5.89; N, 8.18. Found: C, 49.35; H, 6.26; N, 8.71.
(実施例7)
<TKB-067のTFA塩((2R)-1-(2-(1H-インドール-3-イル)ピペラジン-1-イル)-2-(4-ベンジル-1,4-ジアゼパン-1-イル)-4-(メチルチオ)ブタン-1-オン・3TFA)の合成>
以下の反応により化合物34(メチル(R)-2-(4-ベンジル-1,4-ジアゼパン-1-イル)-4-(メチルチオ)ブタノエート)を得た。
Figure 2023062631000031
化合物22(173mg、0.500mmol)に0℃で4M HCl/ジオキサン(2.50mL、10.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、減圧下で濃縮して、粗アミンを得た。得られた祖アミンのCHCl(2.5mL)溶液に、DIPEA(348μL、2.00mmol)および臭化ベンジル(59.0μL、0.600mmol)を室温で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した後、シリカゲルでクエンチした。粗生成物を蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィー(AcOEt/ヘキサン=20→80%)で精製し、化合物34を無色のオイルとして得た(260mg、2工程の収率52%)。
[α]D +3.79 (c 0.515, CHCl3); IR(ATR) ν 1730 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 1.77-1.80 (br, 2H), 1.86-2.01 (m, 2H), 2.10 (s, 3H), 2.59-2.78 (m, 8H), 2.89-2.94 (m, 2H), 3.45-3.48 (m, 1H), 3.65 (s, 2H), 3.69 (s, 3H), 7.22-7.34 (m, 5H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3): δ 15.6, 28.6, 29.4, 31.2, 50.8, 51.3, 51.5, 54.2, 57.1, 62.4, 66.2, 127.1, 128.3 (4C), 129.1, 173.8; HRMS (ESI), m/z calcd for C18H29N2O2S [M+H]+ 337.1944, found 337.1940.
以下の反応により化合物38((2R)-1-(2-(1H-インドール-3-イル)ピペラジン-1-イル)-2-(4-ベンジル-1,4-ジアゼパン-1-イル)-4-(メチルチオ)ブタン-1-オン・3TFA)を得た。
Figure 2023062631000032
化合物34(33.6mg、0.100 mmol)のメタノール(1.00 mL)溶液に、1.00M LiOH aq.(250μL、0.250mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で26時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗カルボン酸を得た。前記祖カルボン酸のDMF(1.00mL)溶液に、HATU(41.8mg、0.110mmol)、DIPEA(105μL、0.600mmol)、及び化合物21(44.2mg、0.110mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で17時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した後、ブラインで洗浄した。有機層をMgSO上乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗アミドを得た。前記粗アミド及びアニソール(109μL、1.00mmol)のCHCl(500μL)溶液に、0℃で4M HCl/ジオキサン(500μL、2.00mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、減圧下で濃縮し、続いてHPLCで精製することで、化合物38のトリフルオロ酢酸塩(10.9mg、12.9μmol、3工程の収率13%)を凍結乾燥粉末として得た。化合物38のHPLCチャートを図7に示す。
tR = 21.1 min, 21.7 min (linear gradient of B in A, 15 to 45% over 30 min); IR(ATR) ν 1669 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, MeOH-d4): (mixture of diastereomers and rotamaers) δ 1.29-4.32 (m, 27H), 5.99-7.74 (10H), 10.95 (br s, NH); 13C-NMR (125 MHz, MeOH-d4): (mixture of diastereomers and rotamaers) δ 15.1, 15.3, 25.4, 25.8, 32.1, 36.9, 39.5, 44.5, 45.9, 45.1, 46.5, 51.6, 52.5, 53.8, 57.3, 57.5, 61.8, 63.7, 71.4, 110.6, 111.8, 113.0, 119.9, 120.7, 123.6, 125.0, 126.6, 127.0, 130.4, 131.2, 132.2, 138.6, 162.7, 163.0; HRMS (ESI), m/z calcd for C29H40N5OS [M+H]+506.2948, found 506.2949. Anal. Calcd for C29H39N5OS・3TFA: C, 49.59; H, 4.99; N, 8.26. Found: C, 48.76; H, 5.04; N, 7.79.
(実施例8)
<TKB-083のTFA塩((2R)-1-(2-(1H-インドール-3-イル)ピペラジン-1-イル)-2-(アゼパン-1-イル)-4-(メチルチオ)ブタン-1-オン・2TFA)の合成>
以下の反応により化合物39(メチル(R)-2-(アゼパン-1-イル)-4-(メチルチオ)ブタノエート)を得た。
Figure 2023062631000033
化合物24(328mg、2.00mmol)とDIPEA(1.05mL、6.00mmol)のCHCl(10.0mL)溶液に、0℃でMsCl(263μL、3.00mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで抽出し、ブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗メシレートを得た。前記祖メシレート及びDIPEA(1.05mL、6.00mmol)のDMF(4.00mL)溶液に、室温でヘキサメチレンイミン(451μL、4.00mmol)を加えた。反応混合物を80℃で23時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=2.0→10%)で精製して、化合物39(231mg、2工程の収率47%)を無色のオイルとして得た。
[α]D +14.1 (c 1.01, CHCl3); IR(ATR) ν 1731 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 1.57-1.63 (br, 8H), 1.88-1.98 (m, 2H), 2.11 (s, 3H), 2.58-2.67 (m, 4H), 2.80-2.84 (m, 2H), 3.43-3.46 (m, 1H), 3.68 (s, 3H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3): δ 15.6, 27.2 (2C), 29.7, 30.0 (2C), 31.2, 51.2, 52.1 (2C), 66.7, 174.1; HRMS (ESI), m/z calcd for C12H24NO2S [M+H]+ 246.1522, found 246.1526.
以下の反応により化合物40((2R)-1-(2-(1H-インドール-3-イル)ピペラジン-1-イル)-2-(アゼパン-1-イル)-4-(メチルチオ)ブタン-1-オン・2TFA)を得た。
Figure 2023062631000034
化合物39(24.5 mg, 0.100 mmol)のメタノール(1.00 mL)溶液に、1.00M LiOH aq.(250μL、0.250mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で2日間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗カルボン酸を得た。前記祖カルボン酸のDMF(1.00mL)溶液に、HATU(41.8mg、0.110mmol)、DIPEA(105μL、0.600mmol)、及び化合物21(44.2mg、0.110mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で29時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した後、ブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗アミドを得た。得られた粗アミド及びアニソール(109μL、1.00mmol)のCHCl(500μL)溶液に、0℃で4M HCl/ジオキサン(500μL、2.00mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、減圧下で濃縮し、続いてHPLCで精製することで、化合物40のトリフルオロ酢酸塩(7.10mg、11.0μmol、3工程の収率11%)を凍結乾燥粉末として得た。化合物40のHPLCチャートを図8に示す。
tR = 17.4 min, 18.5 min (linear gradient of B in A, 15 to 35% over 40 min); IR(ATR) ν 1669 (CO) cm-1; 1H-NMR (500 MHz, MeOH-d4): (mixture of diastereomers and rotamaers) δ 0.886-4.79 (m, 27H), 5.97-7.66 (m, 5H); 13C-NMR (125 MHz, MeOH-d4): (mixture of diastereomers and rotamaers) δ 14.9, 15.4, 25.0, 25.1, 27.4, 28.0, 29.4, 29.6, 30.0, 37.5, 39.8, 43.7, 44.8, 45.9, 46.3, 47.4, 50.7, 65.1, 65.3, 110.4, 112.9, 113.3, 119.2, 120.8, 121.3, 123.7, 123.9, 125.0, 125.2, 126.9, 138.3, 167.7, 169.1; HRMS (ESI), m/z calcd for C23H35N4OS [M+H]+ 415.2526, found 415.2529. Anal. Calcd for C23H34N4OS・2TFA: C, 50.46; H, 5.65; N, 8.72. Found: C, 46.70; H, 5.14; N, 7.47.
(実施例9)
<TON-3(メチル(2R)-2-(4-(sec-ブチル)-1,4-ジアゼパン-1-イル)-4-(メチルチオ)ブタノエート)の合成>
以下の反応により化合物2(tert-ブチル3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-2-イル)-1H-インドール-1-カルボキシレート)を合成した。
Figure 2023062631000035
化合物1(1.23g、5.00mmol)とSnAP Pip(209μL、5.00mmol)より、実施例1のMKN-3の合成の場合と同様に、化合物2(1.91g、4.77μmol、2工程の48%)が白色固体として得られた。
1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.49 (s, 9H), 1.66 (s, 9H), 2.92-3.12 (m, 4H), 4.03-4.33 (m, 3H), 7.23-7.34 (m, 2H), 7.60 (br s, 1H), 7.69 (br s, 1H), 8.16 (br, 1H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3) δ 28.4 (3C), 28.6 (3C), 46.2 (2C), 52.8 (2C), 80.0, 83.8, 115.6, 119.4, 121.1, 122.7, 122.7, 124.7, 129.0, 135.8, 149.8, 154.9; HRMS (ESI), m/z calcd for C22H32N3O4 [M+H]+402.2387, found 402.2382.
化合物4(メチル(S)-2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)ブタノエート)を以下の手順で合成した。
Figure 2023062631000036
メタノール(90.0mL)およびCHCl(90.0mL)に溶解した化合物3(5.57g、37.1mmol)の溶液に、0℃で(トリメチルシリル)ジアゾメタンEtO(2.00M,28.0mL,55.7mmol)の溶液を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下(95hPa以上)で濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=3/1)で精製して、化合物4(4.09g、収率67%)を黄色のオイルとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.88-2.14 (m, 2H), 2.11 (s, 3H), 2.62-2.66 (m, 2H), 3.08 (s, 3H), 4.32-4.35 (m, 1H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3) δ 15.6, 29.7, 33.6, 52.8, 69.3, 175.5; HRMS (ESI), m/z calcd for C6H12NaO3S [M+Na]+ 187.0399, found 187.0404.
化合物4を用いて、以下の反応により化合物5(tert-ブチル(R)-4-(1-メトキシ-4-(メチルチオ)-1-オキソブタン-2-イル)-1,4-ジアゼパン-1-カルボキシレート)を合成した。
Figure 2023062631000037
化合物4(4.96g、30.2mmol)とDIPEA(15.8mL、90.6mmol)のCHCl(150mL)溶液に、0℃でMsCl(4.00mL、45.3mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで抽出し、ブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗メシレートを得た。前記祖メシレートとDIPEA(15.8mL、90.6mmol)とのDMF(60.0mL)溶液に、室温でtert-ブチル1,4-ジアゼパン-1-カルボキシレート(12.1g、60.4mmol)を加えた。反応混合物を80℃で27時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をMgSO上で乾燥させた後、減圧下で濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=3/1)で精製して、化合物5(3.78g、2工程の収率36%)を黄色のオイルとして得た。
(mixture of rotamers) δ 1.45 (s, 9H), 1.63-1.79, (m, 2H), 1.84-2.01 (m, 2H), 2.09 (s, 3H), 2.56-2.72 (m, 4H), 2.80-2.91 (m, 2H), 3.33-3.50 (m, 5H), 3.69 (m, 3H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3): (mixture of rotamers) δ 15.4, 28.5 (3C), 29.0, 29.1, 29.3 (2C), 30.9, 45.4, 46.1, 48.0, 48.4, 51.2, 51.5, 51.8, 52.9, 53.2, 66.5, 66.6, 79.2 (2C), 155.4, 155.5, 173.3 (2C); HRMS (ESI), m/z calcd for C16H30N2O4S [M+H]+347.1999, found 347.2001.
次に以下の反応により化合物10(メチル(2R)-2-(4-(sec-ブチル)-1,4-ジアゼパン-1-イル)-4-(メチルチオ)ブタノエート)を得た。
Figure 2023062631000038

化合物5(194mg、0.560mmol)に0℃で4M HCl/ジオキサン (11.2 mL、2.80 mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した後、減圧下で濃縮して、粗アミンを得た。前記祖アミンのCHCl(5.60mL)溶液に、室温で2-ブタノン(236μL、2.63mmol)とNaBH(OAc)3(356mg、1.68mmol)を加えた。反応混合物を室温で17時間撹拌した後、飽和NaHCO水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、減圧下で濃縮した後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール/ CHCl=5/1)で精製し、化合物10(80.2 mg、2工程の収率47%)をオレンジ色の油として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 0.875 (t,J = 7.4 Hz, 3 H), 0.938 (dd, J = 6.5 Hz and 1.6 Hz, 3H), 2.10 (s, 3H), 1.23 (m, 2H), 1.46-1.58 (m, 2H), 1.65-1.80 (m, 2H), 1.85-2.01 (m, 2H), 2.10 (s, 3H), 2.52-2.62 (m, 4H) 2.65-2.73 (m, 4H)2.82-2.91 (m, 3H) 3.45 (dd, J = 6.3 Hz and 8.7 Hz, 1H) 3.68 (s, 3H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3): δ 11.9, 14.4, 15.7, 27.0, 29.5 , 29.7, 31.2, 49.9, 50.9 , 51.4, 52.8, 53.4, 62.1, 66.5,173.7; HRMS (ESI), m/z calcd for C15H31N2O2S [M+H]+ 303.2101, found 303.2103.
化合物10を用いて以下のように化合物11(TON-3)のTFA塩を得た。
Figure 2023062631000039
化合物10(70.0mg、0.232mmol)のメタノール(2.30mL)溶液に、1.00M LiOH aq.(579 μL、0.579 mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で24時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗カルボン酸を得た。前記祖カルボン酸のDMF(1.00mL)溶液に、HATU(79.1mg、0.208mmol)、DIPEA(181μL、1.04mmol)、および化合物2(83.51mg、0.208mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で24時間撹拌した後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した後、ブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮し、粗アミドを得た。前記粗アミドとアニソール(188μL、1.73mmol)とのCHCl(865μL)溶液に、0℃で4M HCl/ジオキサン(865μL、3.46mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、減圧下で濃縮し、続いてHPLCで精製することで、化合物11のトリフルオロ酢酸塩(23.9mg、29.4μmol、3工程の収率17%)を凍結乾燥粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, MeOH-d4): (mixture of diastereomers and rotamaers) δ 0.844-1.04 (m, 6H), 1.20-4.10 (m, 28H), 7.06 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.19 (t, J= 7.3 1H)7.42-7.65 (m, 3H); 13C-NMR (125 MHz, - MeOHd4): (mixture of diastereomers and rotamaers) δ 10.8, 13.3, 15.2, 15.4, 24.2, 25.4, 25.8, 26.5, 32.2, 37.0,39.5, 44.7, 45.4, 46.5, 47.7, 51.1, 52.3, 55.3, 64.2, 66.5, 113.1, 116.5, 118.8, 120.9, 123.8, 125.3, 161.9,; HRMS (ESI), m/z calcd for C30H48N5O2S [M+H]+472.3105, found 472.3106.
(実施例10~13)
TON-1、TON-2、TON-4及びTON-5は、それぞれ以下のスキームに従って合成した。
Figure 2023062631000040

Figure 2023062631000041
[評価]
<抗HIV活性>
1.MTTアッセイによる抗HIV活性の測定
実施例及得られた化合物を試験化合物とし、3-[4,5-ジメチルチアゾール-2-yl]-2,5-ジフェニルテトラゾリウム ブロマイド(MTT)アッセイを以下の操作手順に従い行った。
(1)96穴の平底マイクロプレート(以下、単に「96ウェルマイクロプレート」とも称する。)に10%ウシ胎児血清(FBS)添加したRPMI1640培地を100μL分注した。
(2)次いで、試験化合物溶液が2段階希釈系列(0μM~100μM)になるように分注した。
(3)多重感染度(MOI)が0.001になるように、HIV-1(NL4-3株(X4指向性株))をMT-4細胞に37℃で1時間~1.5時間培養し、HIV-1感染したMT-4細胞(以下、単に「感染MT-4細胞」とも称する。)を準備した。
(4)上記で作製した感染MT-4細胞及び非感染MT-4細胞それぞれ2.0×10/mLを上記96ウェルマイクロプレートに100μL分注した。
(5)37℃、CO濃度5%の環境下のCOインキュベーターに、96ウェルマイクロプレートを入れ、5日間培養を行った。
(6)培養終了後、COインキュベーターから96ウェルマイクロプレートを取り出し、100μLの培養上清を除去し、dye solution(MTT試薬、製品名;CellTiter 96 Non-radioactive Cell Proliferation Assay、Promega社製)15μLを各ウエルに添加した後、96ウェルマイクロプレートをCOインキュベーターに戻しし、1時間培養した。
(7)COインキュベーターから96ウェルマイクロプレートを取り出し、MTT停止液(solubilization solution/stop mix、Promega社製)100μLを各ウエルに添加し、よくピペッティングした後、4℃で一晩静置させた。
(8)96ウェルマイクロプレートを室温に戻した後、分光光度計(製品名;BIO-TEK ELx808、BioTek社製)にて、各ウエルのOD570における吸光度を測定した。なお、バックグラウンドはOD690で測定した。
OD570における吸光度の値は生細胞数に比例するため、試験化合物を添加していない非感染MT-4細胞(対照)の吸光度の値と、試験化合物を添加していない感染MT-4細胞の吸光度の値と、の差を100%としたとき、対照の吸光度の値と感染MT-4細胞の吸光度の値との差が50%となる試験化合物の濃度をEC50とした。また、同様に、非感染MT-4細胞の吸光度の値と対照の吸光度の値との差が50%になったときの試験化合物の濃度をCC50とした。
得られた試験化合物の抗HIV活性(EC50)及び細胞毒性(CC50)を算出した。
実施例1~13の化合物について、ChemDraw Professional 15.1を用いて疎水性パラメータである分配係数(Log P値)を算出した。
実施例1~13の化合物の評価結果を表1に示す。
Figure 2023062631000042
表1に示すとおり、実施例1~実施例13の化合物は、抗HIV活性を示すことが分かる。特に、TKB-063及びTON-3は抗HIV活性の強さと毒性の低さが両立している点で好ましい。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物又はその塩。
    Figure 2023062631000043

    (一般式(1)中、Cyは、少なくとも1つの窒素原子を含む6員~8員のヘテロシクロアルキル基を表し、Rは、水素原子、C1-C10のアルキル基、C1-C10のアルコキシ基、C1-C10のアルキルカルボニル基、C1-C10のアルコキシカルボニル基又はC6-C12の置換又は無置換のアリール基を表し、Aは、炭素原子、酸素原子又は硫黄原子を表し、Rは、置換又は無置換のアルキル基を表し、nは1~10の整数を表す。)
  2. 下記一般式(2)で表される請求項1に記載の化合物又はその塩。
    Figure 2023062631000044

    (一般式(2)中、RはC1-C10のアルキル基、C1-C10のアルコキシ基、C1-C10のアルキルカルボニル基、C1-C10のアルコキシカルボニル基又はC6-C12の置換又は無置換のアリール基を表し、Aは、炭素原子又は硫黄原子を表し、Rは、置換又は無置換のアルキル基を表し、nは1又は2の整数を表す。)
  3. 請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその塩と、薬学的に許容される担体と、を含有する医薬組成物。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する、抗HIV剤。
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