JP2023062110A - 脂質の代謝産物を調節するための食品および方法 - Google Patents

脂質の代謝産物を調節するための食品および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コンパニオンアニマルの食餌の前後で内因性マルガリン酸のレベルを決定する方法を提供する。【解決手段】食餌が、マルガリン酸の内因性レベルを食後に増加させるのに有用であり、有益な効果を有する、特定のタンパク質対脂肪比を有するペット用食品である、方法に関する。そのペット用食品は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有する。本発明は、コンパニオンアニマルの食餌の前後で、パルミチン酸、ジアシルグリセロール(DAG)、トリアシルグリセロール(TAG)およびセラミドなどの脂質の代謝産物のレベルを決定する方法であって、その食餌が、脂質の代謝産物を食後に制御し、調節し、安定化させて、コンパニオンアニマルにおいて脂肪毒性を防ぐおよび/または低下させるのに有用である、特定のタンパク質対脂肪比を有するペット用食品である、方法にも関する。【選択図】なし

Description

本発明は、コンパニオンアニマルの食餌の前後で内因性マルガリン酸のレベルを決定する方法であって、その食餌が、マルガリン酸の内因性レベルを食後に増加させるのに有用であり、ここに記載されたような有益な効果を有する、特定のタンパク質対脂肪の比を有するペット用食品である方法に関する。そのペット用食品は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有する。本発明は、コンパニオンアニマルの食餌の前後で、パルミチン酸、ジアシルグリセロール(DAG)、トリアシルグリセロール(TAG)およびセラミドなどの脂質の代謝産物のレベルを決定する方法であって、その食餌が、脂質の代謝産物を食後に制御し、調節し、安定化させて、コンパニオンアニマルにおいて脂肪毒性を防ぐおよび/または低下させるのに有用である、特定のタンパク質対脂肪比を有するペット用食品である、方法にも関する。記載されたペット用食品は、内因性マルガリン酸レベルを増加させるのに使用するために、および/またはコンパニオンアニマルにおいて脂肪毒性を防ぐおよび/または低下させるのに使用するために、コンパニオンアニマルに給餌される。本発明は、記載されたペット用食品を給餌する方法および/または内因性マルガリン酸レベルを増加させる、および/またはコンパニオンアニマルにおいて脂肪毒性を防ぐおよび/または低下させるのに使用する恩恵をコンパニオンアニマルに提供するための食餌療法にも関する。
2型糖尿病の症状および合併症の多くは、グルコース代謝異常の結果であると認識されている。次第に増えている証拠により、インスリン抵抗性および2型糖尿病の発生の根底にある大きな要因として、脂質異常症(例えば、高トリグリセリド血症)および脂肪毒性の重要性が指摘されている(Lee等、1994年;Rhee等、2011年;Savage等、2007年;Schaffer、2003年;Unger等、2010年)。
白色脂肪(white adipose)(脂肪(fat))組織の特異性細胞(すなわち、含脂肪細胞)は、過剰な遊離脂肪酸(FFA)を蓄積し、それらをトリグリセリド(トリアシルグリセロール、TAG)として貯蔵する独特な容量を有し、非脂肪組織の細胞(例えば、骨格筋、肝臓、膵臓、心臓)は、そのような脂質の貯蔵のため容量は限られている。血漿FFAおよびトリグリセリドレベルが高いと、FFAの非脂肪組織中への取り込みが増加し、細胞内脂質蓄積に寄与する。これらの細胞のTAG貯蔵容量が一旦飽和すると、ジアシルグリセロール(DAG)などの反応性脂質が蓄積するであろう、および/またはFFAが、非酸化的経路に向けられ、例えば、セラミド形成が増加するであろう。これらの反応性脂質誘導体は、骨格筋、肝臓、膵臓、腎臓および心臓などの組織中に蓄積して、脂肪毒性をもたらし得る。この脂肪毒性は、脂質の過負荷に影響を受ける器官系に応じて、インスリン抵抗性、2型糖尿病、心不全、腎不全、肝不全を含む様々な病的状態の発生に寄与する過程である(Schaffer、2003年;Slawik & Vidal-Puig、2006年)。
さらに、マルガリン酸(奇数鎖長の飽和脂肪酸、(OCS-FA))は、通常は食物摂取、特に、乳製品の脂肪の摂取に関連する別の脂質の代謝産物である。マルガリン酸は、ヒトにおけるインスリン抵抗性、2型糖尿病、炎症および環状動脈性心臓病の低いリスク/発生に関連するマーカーとして特定されてきた。
血中の栄養素およびその代謝産物のレベルにおける最も著しい変化は、食物摂取後(すなわち、食後期間)に生じる。食物の摂取は、典型的に、消化管から吸収されるときに、血中の栄養素の循環濃度の初期増加をもたらし、次いで、体の様々なホメオスタシス機構が、それら栄養素を代謝できるように細胞中への摂取を刺激するにつれて、徐々に低下する。様々な栄養素およびそれらの代謝産物が増加するレベルは、少なくとも一部には、食物が消費される量に依存するが、それらがどのように代謝されるかに影響し、それらの食後の経時的プロファイルを変えるであろう相互作用も、異なる栄養素間にあるであろう。
パルミチン酸、ジアシルグリセロール(DAG)、トリアシルグリセロール(TAG)およびセラミドを含む多数の脂質の代謝産物の食後の血漿中濃度は、濃度の増加が健康への有害な作用に関連するので重要であるのに対して、これらの代謝産物の食後レベルの減少および/または安定化は、哺乳類、特にヒトの健康に有益な効果を与える。
栄養素および代謝産物のレベルの急性食後変化に加え、特定の規定食の長期間の摂取の結果として、より長い時間枠に亘り生じる変化もあるであろう。そのようなより長い期間の変化には、食物栄養素の特定の組合せの摂取により開始され、栄養素の代謝産物の内生的形成のための適切な基質を与えるであろう特定の酵素経路の上方調節を必要とするであろう。例えば、マルガリン酸は、乳製品の脂肪中に存在する脂肪酸であるが、最近の証拠により、マルガリン酸は、乳製品の脂肪を摂取せずに内生的に合成されるかもしれないという可能性が提起された。増加したマルガリン酸レベルは、2型糖尿病、環状動脈性心臓病および炎症などの症状のリスクを低下させることに結びつけられてきた。
コンパニオンアニマルが「健康な」食後のホメオスタシスを維持するのを助け、コンパニオンアニマルの健康および満足できる生活状態に恩恵を与える規定食またはペットフード製品を開発し、提供する必要性がある。
本発明は、(a)コンパニオンアニマル、特にネコに、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有する食品を給餌する工程、および(b)その食品の給餌の前後で、そのコンパニオンアニマルからの血液サンプル中のマルガリン酸のレベルを測定する工程を有してなる方法であって、内因性マルガリン酸のレベルの食後の増加は、コンパニオンアニマルにおける環状動脈性心臓病、2型糖尿病および/または炎症のリスクの予防および/または低下に使用するための食品を表すものである、方法に関する。
マルガリン酸のレベルは、食品がコンパニオンアニマル、好ましくはネコに給餌される1時間前から直前までの間に少なくとも一回、および食品がコンパニオンアニマル、好ましくはネコに給餌された少なくとも30分後から5時間後の間に少なくとも一回、測定される。
その食品は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで約1:0.33から1:0.55のタンパク質対脂肪の比を有することがある。その食品は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで約1:0.45のタンパク質対脂肪の比を有することがある。その食品は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで約1:0.37のタンパク質対脂肪の比を有することがある。その食品が栄養バランスのとれたペット用食品であることが好ましい。
その方法は、コンパニオンアニマル(すなわち、ネコ)に食品を給餌する工程の前に、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有する食品を配合する工程をさらに含む。
いくつかの実施の形態において、そのペット用食品は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質:脂肪の比を有し、コンパニオンアニマルにおけるマルガリン酸の内因性レベルを増加させるのに使用するためのものである。マルガリン酸の内因性レベルの増加は、コンパニオンアニマルにおける環状動脈性心臓病、2型糖尿病および/または炎症のリスクを防ぐおよび/または低下させる。
いくつかの実施の形態において、本発明は、コンパニオンアニマルにおけるマルガリン酸の内因性レベルを増加させる方法であって、そのコンパニオンアニマルには、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有するペット用食品が給餌される方法に関する。マルガリン酸の内因性レベルの増加は、コンパニオンアニマルにおける環状動脈性心臓病、2型糖尿病および/または炎症のリスクを防ぐおよび/または低下させる。
いくつかの実施の形態において、前記食品は、コンパニオンアニマルにおける脂肪毒性を防ぐおよび/または低下させるのに使用するために、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有する。脂肪毒性の低下または予防は、コンパニオンアニマルにおけるインスリン抵抗性のリスクまたは脂肪組織および骨格筋の炎症のリスクを防ぐおよび/または低下させる、および/またはコンパニオンアニマルにおける神経機能の障害および/または神経細胞の損傷または細胞死のリスクを防ぐおよび/または低下させる。
いくつかの実施の形態において、本発明は、コンパニオンアニマルにおける脂肪毒性を予防するおよび/または低下させる方法であって、そのコンパニオンアニマルには、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有するペット用食品が給餌される方法に関する。脂肪毒性の低下または予防は、コンパニオンアニマルにおけるインスリン抵抗性のリスクまたは脂肪組織および骨格筋の炎症のリスクを防ぐおよび/または低下させる、および/またはコンパニオンアニマルにおける神経機能の障害および/または神経細胞の損傷または細胞死のリスクを防ぐおよび/または低下させる。
記載された方法に使用するためのおよび/または使用されるペット用食品は、完全食の栄養バランスのとれたペット用食品である。そのコンパニオンアニマルは、イヌまたはネコ、好ましくはネコである。
そのペット用食品は、(a)群および(b)群から選択される1種類以上の栄養素をさらに含むことがあり、ここで、(a)群の栄養素は、アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニンまたはプロリンであり、(b)群の栄養素は、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸またはリノレン酸である。好ましくは、そのペット用食品は、(a)群からの1種類の栄養素および(b)群からの1種類の栄養素を含み、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.006から1:4.5の比を有する、またはそのペット用食品は、(a)群から選択された2種類の栄養素および(b)群から選択された2種類の栄養素を含み、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.014から1:3.5の比を有する、またはそのペット用食品は、(a)群から選択された3種類の栄養素および(b)群から選択された3種類の栄養素を含み、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.025から1:2.5の比を有する。
いくつかの実施の形態において、本発明は、脂肪毒性を予防するおよび/または低下させる、および/またはマルガリン酸の内因性レベルを増加させるのに使用するためにコンパニオンアニマルに給餌するための食餌療法であって、そのコンパニオンアニマルに、少なくとも2種類のペット用食品の組合せが給餌され、一方のペット用食品は、ウェットまたはドライであり、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質:脂肪の比を有し、第2のペット用食品は、ウェットまたはドライであり、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質:脂肪の比を有し、組み合わされた場合、そのコンパニオンアニマルに、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質:脂肪の全体比で給餌される、食餌療法に関する。
本出願の発明者等は、食餌における食餌タンパク質および脂肪の含有量および比率が、食後の経時変化による特定の血漿代謝産物プロファイルに影響を与えることを発見した。本発明の発明者等は、2週間の期間に亘り特定のタンパク質対脂肪の比を有する食品を摂取すると、健康上の利益に関連する脂肪酸である、マルガリン酸の内因性レベルが増加することを発見した。そのような健康上の利益は、インスリン抵抗性、2型糖尿病、環状動脈性心臓病(CHD)、脂肪組織と骨格筋の炎症、神経機能の障害および/または神経炎症および神経変性疾患などの症状の低下および/または予防に役立ち得る。本発明の発明者等は、特定の血漿代謝産物は、摂取した食餌のタンパク質対脂肪の比によって、食後の状態において、制御、調節、および/または安定化することができることも究明した。これらの代謝産物(トリアシルグリセロール、ジアシルグリセロール、パルミチン酸およびセラミドなど)の制御、調節および安定化は、コンパニオンアニマルに、脂肪毒性の低下および/または予防の結果として確立された健康上の利益を与える。
第1の態様において、本発明は、コンパニオンアニマルにおける食餌の前後の、コンパニオンアニマルにおけるマルガリン酸のレベル、特に内因性マルガリン酸のレベルを増加させる方法であって、その食餌が、マルガリン酸のレベル、特に内因性レベルを食後に増加させるのに有用であり、ここに記載されたような有益な効果がある、特定のタンパク質対脂肪の比を有するペット用食品である方法に関する。
本発明の方法は、以下の工程:(a)コンパニオンアニマルに、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有する食品を給餌する工程、および(b)その食品の給餌の前後で、そのコンパニオンアニマルからの血液サンプル中のマルガリン酸のレベルを測定する工程を有してなる方法であって、マルガリン酸のレベル(特に、内因性マルガリン酸のレベル)の食後の増加は、コンパニオンアニマルにおける環状動脈性心臓病、2型糖尿病および/または炎症のリスクの予防および/または低下に使用するための食品を表すものである。
本発明の方法の目的は、そのペット用食品が、コンパニオンアニマルにおける内因性マルガリン酸のレベルを増加させる効果を与える要因であり、それゆえ、そのようなペット用食品は、環状動脈性心臓病、2型糖尿病および/または炎症のリスクを防ぐおよび/または低下させるのに有用であり得るという診断法を提供することにある。
本発明に使用されるペット用食品は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有する。
マルガリン酸(ヘプタデカン酸CH3(CH215COOHとしても知られている、奇数鎖長の飽和脂肪酸(OCS-FA))は、食物摂取、特に、乳製品の脂肪の摂取に関連する脂質の代謝産物である。
マルガリン酸は、インスリン抵抗性、2型糖尿病、炎症および環状動脈性心臓病のリスク/発生の低下に関連するマーカーとして特定されてきた。
本発明の発明者等は、意外なことに、コンパニオンアニマルに、ここに記載されたような、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有するペット用食品(すなわち、脂肪のレベルが低く、それゆえ、脂肪の摂取量が効果的に少ない食品)を給餌することには、コンパニオンアニマルにおける内因性マルガリン酸のレベルを増加させるのに有益であることを発見した。
内因性とは、コンパニオンアニマルがマルガリン酸を体内で産生することを意味する。マルガリン酸は、食物摂取からは得られない;それは、コンパニオンアニマルによって内部で産生される。
本発明は、コンパニオンアニマルにおける、有益な脂質であるマルガリン酸の体内生産を食後に増加させるのに有用である。
本発明の発明者等は、動物に、記載されたような、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有するペット用食品を給餌した場合、内因性マルガリン酸のレベルが驚くほどに増加することを実証した。記載されたようなペット用食品をコンパニオンアニマル、特にネコに給餌すると、そのコンパニオンにどのような乳製品も給餌されておらず、その食品による脂肪摂取は少ないという事実にもかかわらず、マルガリン酸(特に、内因性マルガリン酸)の食後レベルが驚くほどに増加することも示された。
本発明の発明者等は、記載されたようなペット用食品は、コンパニオンアニマルにとって有益であることを示した。内因性マルガリン酸のレベルの増加は、インスリン抵抗性、2型糖尿病、炎症および環状動脈性心臓病のリスク/発生の低下に関連することが示されてきた。
本発明は、全ての態様に関して、どのコンパニオンアニマルにも関する。特に、本発明は、イヌやネコなどのコンパニオンアニマルに関する。特に、そのコンパニオンはネコである。
前記ペット用食品は、1:0.27から1:0.63、1:0.28から1:0.62、1:0.29から1:0.61、1:0.30から1:0.60、1:0.31から1:0.59、1:0.32から1:0.58、1:0.33から1:0.57、1:0.34から1:0.56、1:0.35から1:0.55、1:0.36から1:0.54、1:0.37から1:0.53、1:0.38から1:0.52、1:0.39から1:0.51、1:0.40から1:0.50、1:0.41から1:0.49、1:0.42から1:0.48、1:0.43から1:0.47、1:0.44から1:0.46、および/またはその組合せに及ぶことがある、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムでのタンパク質対脂肪の比を有することがある。そのペット用食品は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.33から1:0.55に及ぶタンパク質対脂肪の比を有することが好ましいであろう。そのペット用食品が有することのあるタンパク質対脂肪の比は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで、1:0.27、1:0.28、1:0.29、1:0.30、1:0.31、1:0.32、1:0.33、1:0.34、1:0.35、1:0.36、1:0.37、1:0.38、1:0.39、1:0.40、1:0.41、1:0.42、1:0.43、1:0.44、1:0.45、1:0.46、1:0.47、1:0.48、1:0.49、1:0.50、1:0.51、1:0.52、1:0.53、1:0.54、1:0.55、1:0.56、1:0.57、1:0.58、1:0.59、1:0.60、1:0.61、1:0.62、または1:0.63から選択される。そのペット用食品のタンパク質対脂肪の比が、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで約および/またはほぼ1:0.45であることが好ましく、そのペット用食品のタンパク質対脂肪の比が、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで約および/またはほぼ1:0.37であることが最も好ましいであろう。
前記ペット用食品は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.33から1:0.55のタンパク質対脂肪の比からなり得る。
前記ペット用食品が、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで約1:0.45のタンパク質対脂肪の比からなり得ることが好ましい、または供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで約1:0.37のタンパク質対脂肪の比からなり得ることが最も好ましい。
そのペット用食品は、完全食の栄養バランスのとれたペット用食品であり得る。
記載されたペット用食品は、コンパニオンアニマルにおけるマルガリン酸の内因性レベルを増加させるのに使用するためのものであり、マルガリン酸の内因性レベルが増加すると、コンパニオンアニマルにおける環状動脈性心臓病、2型糖尿病および/または炎症のリスクが防がれるおよび/または低下する。
その食品は、ドライタイプの食品、セミモイストタイプの食品、ウェットタイプの食品、または液体などの、コンパニオンアニマルが摂取するどのタイプであっても差し支えなく、任意の栄養補助食品、スナックまたはおやつも含む。これは、液体を含む標準的な食品、並びにペットフード用スナック(例えば、スナックバー、ペット向け噛み物、ザクザクしたおやつ、シリアルバー、スナック、ビスケットおよび甘い製品)を含む。
そのペット用食品がドライタイプの食品またはウェットタイプの食品の形態にあることが好ましいであろう。前記食品は、特に、栄養バランスのとれた食品および/または栄養補助食品、例えば、ペット用食品および/またはペット用栄養補助食品である。
そのペット用食品がペット向け製品であることが好ましい。そのような製品が、コンパニオンアニマル、特に、ネコまたはイヌに給餌/投与するための製品として販売されることが好ましい。
記載されたようなペット用食品中のタンパク質および/または脂肪の含有量は、タンパク質対脂肪の最終比が、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63であるという条件で、所望のペット用食品のどの尺度および/または質量百分率であっても差し支えない。
典型的なドライタイプのペット用食品は、約10~40%の粗タンパク質および約5~40%の脂肪を含有し、残りは、食物繊維および灰分を含む炭水化物である。典型的なウェットまたはモイストタイプの製品は(乾燥物質基準で)、約40%の脂肪、50%のタンパク質を含有し、残りは繊維および灰分である。本発明の食品は、ドライタイプの製品(約5から約15%の水分を有する)、セミモイストタイプの製品(約15から約70%の水分を有する)、またはウェットタイプの製品(約70から約90%の水分を有する)であることがある。
上述したように、記載されたようなペット用食品中のタンパク質および/または脂肪の含有量は、タンパク質対脂肪の最終比が、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63であるという条件で、所望のペット用食品のどの尺度および/または質量百分率であっても差し支えない。例えば、そのペット用食品は、1:0.27から1:0.63に及ぶ、供給基準のグラム:グラムのタンパク質対脂肪の比を有するウェットタイプの食品であることがあり、ここで、タンパク質の含有量は供給基準で10g/100gであり、脂肪の含有量は、供給基準で2.7g/100gから6.3g/100gであり得、供給基準で4.5g/100gであることが最も好ましい。例えば、そのペット用食品は、1:0.27から1:0.63に及ぶ、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムのタンパク質対脂肪の比を有するドライタイプのペット用食品であることがあり、ここで、タンパク質の含有量は供給基準で32g/100gであり、脂肪の含有量は、供給基準で8.6g/100gから20.2g/100gであり得、供給基準で約14.4g/100gであることが最も好ましい。
その食品が調理済み製品であることが好ましい。その製品が、肉または動物由来材料(牛肉、鶏肉、七面鳥の肉、子羊の肉、魚、血漿、骨髄など、またはその1つ以上のような)を含むことがある。あるいは、その製品は、タンパク源を提供するために、肉を含まない(大豆、トウモロコシ・タンパク質または大豆製品などの肉の代用食品を含むことが好ましい)ことがある。その食品は、大豆タンパク質濃縮物、乳タンパク質、グルテンなどの追加のタンパク質源を含有することがある。その食品は、鶏脂、七面鳥の脂、牛脂、アヒルの脂、豚の脂、子羊の脂など、魚油、ヒマワリ油、植物油などの1つ以上のような脂肪源も含有することがある。その食品は、1種類以上の穀物(例えば、小麦、トウモロコシ、米、オート麦、大麦など)などのデンプン源も含有しても、もしくはデンプンを含まなくてもよい。
記載されたような食品は、単独で使用しても、または例えば、National Research Council, 2006, Nutrient Requirements for Dogs and Cats, National Academy Press, Washington DC (ISBN:0-309-08628-0);またはAssociation of American Feed Control Officials, Official Publication 2015に記載されているように、問題のコンパニオンアニマルにとって推奨されているビタミンおよびミネラルの全てを提供する、完全食のバランスのとれた食品と組み合わせて使用してもよい。
本記載は、ここに記載されたペット用食品を調製する方法を含む。ここに記載された食品の製造のための過程は、当該技術分野で公知のどの方法により行っても差し支えない。
その食品の残りの成分は本発明に必須ではなく、典型的な標準製品が含まれ得る。その食品の合計成分が、問題の特定の動物にとって推奨されているビタミンおよびミネラルの全て(完全食のバランスのとれた食品)を提供できる。
そのペット用食品は、(a)群および(b)群から選択される1種類以上の栄養素を含むことがあり、ここで、(a)群の栄養素は、アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニンまたはプロリンであり、(b)群の栄養素は、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸またはリノレン酸である。
例えば、下記の表に、二組の栄養素の群が提示されている。
Figure 2023062110000001
そのペット用食品は、(a)群および(b)群からの栄養素のどの組合せを含んでもよい。そのペット用食品は、アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニンまたはプロリンもしくはその任意の組合せ、並びにミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸またはリノレン酸もしくはその任意の組合せを含んでよい。
そのペット用食品は、(a)群からの1種類の栄養素(すなわち、アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニンまたはプロリンである)および(b)群からの1種類の栄養素(すなわち、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸またはリノレン酸)を含むことがある。特に、そのペット用食品が(a)および(b)群の各々から1種類の栄養素を含む場合、その栄養素は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.006から1:4.5の(a)群の栄養素対(b)群の栄養素の比で提供できる。
そのペット用食品は、(a)群からの2種類の栄養素(すなわち、アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニンまたはプロリンである)および(b)群からの2種類の栄養素(すなわち、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸またはリノレン酸)を含むことがある。特に、そのペット用食品が(a)および(b)群の各々から2種類の栄養素を含む場合、その栄養素は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.014から1:3.5の(a)群の栄養素対(b)群の栄養素の比で提供できる。
そのペット用食品は、(a)群からの3種類の栄養素(すなわち、アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニンまたはプロリンである)および(b)群からの3種類の栄養素(すなわち、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸またはリノレン酸)を含むことがある。特に、そのペット用食品が(a)および(b)群の各々から3種類の栄養素を含む場合、その栄養素は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.025から1:2.5の(a)群の栄養素対(b)群の栄養素の比で提供できる。
血液サンプルは、食前に少なくとも一回、および食後に一回以上、コンパニオンアニマルから採取する。特に、血液サンプルは、食後の少なくとも30分から5時間の間で選択された間隔(例えば、15分毎、30分毎、1時間毎、もしくは20分間の食餌の終わりから15分後、60分後、120後および300分後)で、食後に一回以上採取して差し支えない。ここに述べられた食餌は、特定のタンパク質対脂肪のレベルを有する、記載されたペット用食品である。コンパニオンアニマルから採取された各血液サンプルは、内因性マルガリン酸の濃度レベルを決定するために、当該技術分野で公知の標準検定法を使用して検査される。サンプルが採取され、内因性マルガリン酸濃度が測定される時間間隔は、厳密に時刻が決められるべきではなく、時間は近似である。
食後(すなわち、コンパニオンアニマルに、ここに記載されたような特定のタンパク質対脂肪の比を有する食餌が給餌された後)の血液サンプル中の内因性マルガリン酸の濃度レベルは、コンパニオンアニマルに、ここに記載されたような特定のタンパク質対脂肪の比以外のタンパク質対脂肪の比を有する食餌が給餌された場合に測定されたマルガリン酸の測定値と比べて、増加している。具体的には、マルガリン酸の濃度は、コンパニオンアニマルに、ここに記載されたような特定のタンパク質対脂肪の比を有さない従来の食品を給餌した場合に測定されたマルガリン酸の測定値と比べて、著しく増加している。
コンパニオンアニマル、特にネコに、ここに記載されたような特定のタンパク質対脂肪の比を有するペット用食品を給餌すると、そのコンパニオンアニマルに、ここに記載されたような特定のタンパク質対脂肪の比を有さない他の規定食が給餌された場合に測定されたマルガリン酸のレベルと比べて、マルガリン酸のレベル、特に内因性マルガリン酸のレベルが著しく増加する。コンパニオンアニマルに、ここに記載されたようなタンパク質対脂肪の比を有するペット用食品を給餌すると、そのコンパニオンアニマルにおける内因性マルガリン酸のレベルが増加し、それゆえ、コンパニオンアニマルにおける、環状動脈性心臓病、2型糖尿病および/または炎症を防ぐおよび/または低下させるなどの有益な健康効果がコンパニオンアニマルに与えられる。
前記方法は、本発明に使用されるペット用食品を調製する工程を含み得る。本発明に使用される食品の製造のための過程は、当該技術分野に公知のどの方法により行っても差し支えない。
記載されたような本発明の方法は、ネコに食品を給餌する工程の前に行われる、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有する食品(ここに記載されたような)を配合する工程も含み得る。
そのペット用食品は、食餌療法の形態で使用することもでき、ここで、その食餌療法は、ウェットタイプおよびドライタイプ両方の食品の摂取により、コンパニオンアニマルが、ここに記載されたような特定のタンパク質:脂肪の比を達成することを可能にするウェットタイプの食品およびドライタイプの食品を含む。そのウェットタイプおよびドライタイプの食品の各々は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63の範囲内のタンパク質:脂肪の比を有する。
その食品は、ウェットタイプおよびドライタイプ両方の食品の摂取により、動物が、両方のタイプの食品を同じ食餌で食べて、ここに記載されたような特定のタンパク質対脂肪の比を達成できるように、同時に提供されることがある。あるいは、例えば、ウェットタイプの食品が朝に与えられ、ドライタイプの食品が午後または夕方の別の食餌として与えられることがあり、これは、24時間の過程で、その動物が、ここに記載されたような特定のタンパク質:脂肪の比を達成することを意味する。
その好ましいタンパク質:脂肪の比は、ウェットタイプの食品のみ、またはドライタイプの食品のみの摂取により、もしくはコンパニオンアニマルに与えられるウェットタイプおよびドライタイプの食品の各々の組合せにより、達成されることがある。その食餌療法において与えられる食品により、好ましいタンパク質:脂肪の比(供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63)は、コンパニオンアニマルが、それに与えられるウェットタイプおよび/またはドライタイプの食品の各々の必要量を自己選択することによって達成されることがある。
マルガリン酸のレベルは、1つの測定値を得るために、一日の始まり、コンパニオンアニマルに給餌する前、およびその日の最初の食餌の後の食後に測定され、次に、第2の読み取り値を得るために、コンパニオンアニマルにその日の二回目の食餌を給餌する前、およびその日の二回目の食餌の後の食後に測定することができる。ウェットタイプおよびドライタイプの食品の各々は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63の範囲内のタンパク質:脂肪の比を有し、よって、マルガリン酸のレベルは、一回目と二回目の両方の食餌の後の食後に増加する。
本発明は、そのような食餌療法に使用するための、ウェットタイプの食品を含む第1のパッケージおよびドライタイプの食品を含む第2のパッケージを有してなるキットも提供する。そのウェットタイプおよびドライタイプの食品の各々は、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63の範囲内、および/または組み合わされたときに、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63の範囲内のタンパク質:脂肪の比を与える、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63の範囲の下または上のタンパク質:脂肪の比を有する。
第2の態様において、本発明は、コンパニオンアニマルにおける食餌の前後でパルミチン酸、ジアシルグリセロール(DAG)、トリアシルグリセロール(TAG)およびセラミドなどの脂質の代謝産物のレベルを決定する方法であって、その食餌が、そのコンパニオンアニマルにおける脂肪毒性を予防するおよび/または低下させるために脂質の代謝産物を食後に制御し、調節し、安定化させるのに有用である、特定のタンパク質対脂肪の比を有するペット用食品である方法に関する。
本発明の発明者等は、意外なことに、コンパニオンアニマルに、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有するペット用食品を給餌することは、コンパニオンアニマルにおける脂肪毒性を防ぐおよび/または低下させるのに有益であることを発見した。
脂肪毒性は、非脂肪細胞中の脂質中間体の蓄積から生じ、細胞機能障害および細胞死を代謝症候群である。通常影響を受ける組織には、腎臓、肝臓、心臓および骨格筋がある。
脂肪毒性は、脂肪が体内に蓄積されるのにつれて、インスリン抵抗性、2型糖尿病、心不全、腎不全、肝不全を含む様々な症状の発生に寄与する。
本発明は、コンパニオンアニマルにおける食後の脂質の代謝産物を制御する、調節する、安定化させるのに有用である。食後の代謝産物の制御、調節および安定化は、食餌を摂取する前と後の代謝産物のホメオスタシスの制御と調節に関し、それらを含む。調節、制御および安定化は、食餌の前と後の代謝産物のレベルが、かなり維持されており、バランスがとれていることを意味する。食後に代謝産物を維持し、制御し、調節し、安定化させることは、コンパニオンアニマルの体が食餌前の状態の基準をより迅速に(すなわち、ホメオスタシスを得るのに要する時間の減少)再確立できるので、有益である。
本発明は、脂質の代謝産物を制御し、調節し、安定化させることによって、脂肪毒性を低下させることに相関関係があることを示す。本発明の発明者等は、動物に、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有する、ここに記載されたようなペット用食品を給餌した場合、パルミチン酸(飽和遊離脂肪酸)、ジアシルグリセロール(DAG)、トリアシルグリセロール(TAG)およびセラミドなどの脂質の代謝産物が食後に減少することを示した。
本発明の発明者等は、脂肪毒性を低下させることは、コンパニオンアニマルにとって有益であることを示した。脂肪毒性の低下は、インスリン抵抗性、2型糖尿病、環状動脈性心臓病(CHD)、脂肪組織と骨格筋の炎症、神経機能の障害および/または神経炎症および神経変性疾患におけるリスクを低下させるおよび/または防ぐことに相関することが示された。
脂肪毒性の低下は、コンパニオンアニマルにおける、インスリン抵抗性、2型糖尿病、環状動脈性心臓病、脂肪組織と骨格筋の炎症、神経機能の障害および/または神経炎症および神経変性疾患のリスクを低下させる、または防ぐのに有益である。このことは、コンパニオンアニマルにおける血漿中の脂質の代謝産物の食後レベルの予期せぬ低下によって示された。
記載されたペット用食品は、コンパニオンアニマル、特にネコにおける脂肪毒性を防ぐおよび/または低下させるのに使用するためのものである。脂肪毒性の低下または予防により、コンパニオンアニマルにおけるインスリン抵抗性のリスクまたは脂肪組織と骨格筋の炎症のリスクが防がれるおよび/または低下する。それに代えて、またはそれに加え、脂肪毒性の低下または予防により、コンパニオンアニマルにおける神経機能の障害および/または神経細胞の損傷または細胞死のリスクが防がれるおよび/または低下する。
本発明の第1の態様の好ましい特徴は、変更すべきところは変更して、本発明の第2の態様にも適応される。
ここで、説明目的のためだけに与えられ、本発明に対する制限と解釈すべきではない以下の実施例および図面を参照して、本発明をさらに説明する。
図1:規定食が給餌されたネコにおけるマルガリン酸の血漿中濃度を示すグラフ。このグラフは、規定食4(供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.37のP:Fを有する)を給餌したネコが、他の規定食と比べて、内因性マルガリン酸の増加した食後血漿中濃度を得たことを示す。y軸は、倍率変化測定である。 図2:規定食が給餌されたネコにおける飽和遊離脂肪酸であるパルミチン酸の血漿中濃度を示すグラフ。このグラフは、規定食4(供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.37のP:Fを有する)を給餌したネコが、他の規定食と比べて、飽和遊離脂肪酸であるパルミチン酸の低く安定した血漿中濃度を得たことを示す。y軸は、倍率変化測定である。 図3:規定食が給餌されたネコにおけるジアシルグリセロール(DAG)の血漿中濃度を示すグラフ。このグラフは、規定食4(供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.37のP:Fを有する)を給餌したネコが、他の規定食と比べて、ジアシルグリセロール(DAG)の安定した食後血漿中濃度を得たことを示す。y軸は、倍率変化測定である。 図4:規定食が給餌されたネコにおける様々なトリアシルグリセロール(TAG)の血漿中濃度を示すグラフ。このグラフは、規定食4(供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.37のP:Fを有する)を給餌したネコが、他の規定食と比べて、様々なトリアシルグリセロール(TAG)の安定した食後血漿中濃度を得たことを示す。y軸は、倍率変化測定である。 図5:規定食が給餌されたネコにおけるセラミドの血漿中濃度を示すグラフ。このグラフは、規定食4(供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.37のP:Fを有する)を給餌したネコが、他の規定食と比べて、セラミドの低く安定した食後血漿中濃度を得たことを示す。y軸は、倍率変化測定である。
この研究の目的は、ネコにおける主要栄養素規定食からの異なる恩恵を判定し、ネコにおける食後の代謝産物プロファイルに対する主要栄養素組成物における差を調査することであった。
食後の消化管ホルモンレベルに対する異なる栄養素の規定食の影響を調査するために、1歳と2歳の間の年齢の19匹のネコに研究を行った。パルミチン酸、ジアシルグリセロール(DAG)、トリアシルグリセロール(TAG)の脂質の代謝産物のレベルおよびマルガリン酸の内因性レベルを調査するために、4つの規定食(規定食1、規定食2、規定食3、および規定食4)を使用した。その上、パルミチン酸、ジアシルグリセロール(DAG)、トリアシルグリセロール(TAG)の脂質の代謝産物のレベルを調査するために、さらに2つの規定食(規定食5および規定食6)も使用した。様々な範囲のタンパク質対脂肪の比を提供するために、異なる比率であるが同じ原材料を使用して、6つの規定食(規定食1、規定食2、規定食3、規定食4、規定食5および規定食6と表示される)を製造した。規定食4は、1:0.27から1:0.63の目標範囲内のタンパク質:脂肪の比(1:0.37のP:F)を有するように製造した。他の規定食は、タンパク質対脂肪の比が、その目標範囲のいずれかの側になる、並びに目標範囲内に入るように製造した。表1から分かるように、規定食1~3は目標範囲より高くなるのに対し、規定食5および6は目標範囲より低くなり、規定食4は目標範囲内に入った。
全てのネコに無作為クロスオーバー計画で14日間の4つまたは6つの連続段階でそれぞれ給餌し、各ネコに規定食の各々を順々に給餌した。全てのネコは、試験の開始時に理想体重の5%以内であった。各段階の最初の13日間について、ネコに、安定な健康体重を維持する量で、一日当たり2回の食餌を給餌した。各段階の14日目に、5つの時点(ベースラインとしての給餌前の一回と、次いで、20分間の食餌の終わりから15分後、60分後、120分後および300分後)で、ネコから血液サンプルを採取した。
Figure 2023062110000002
Figure 2023062110000003
代謝産物のプロファイリング
全てのサンプルに2つのタイプの質量分析を行った。GC-MS(ガスクロマトグラフィー質量分析;Agilent 5973 MS-Systemに連結されたAgilent 6890 GC、独国、ヴァルトブロン、Agilent)およびLC-MS/MS(液体クロマトグラフィー-MS/MS;Applied Biosystems API4000 MS/MS-System(独国、ダルムシュタット、Applied Biosystems)に連結されたAgilent 1100 HPLC-System(独国、ヴァルトブロン、Agilent))を広いプロファイリングのために使用した(van Ravenzwaay et al. 2007)。
タンパク質は、沈殿によって血漿サンプル(60μl)から除去した。その後、水、およびエタノールとジクロロメタンの混合物を添加することによって、GC-MSおよびLC-MS/MSの両方の分析のために、極性画分および非極性画分を分離した。GC-MS分析について、非極性画分を酸性条件下でメタノールにより処理して、遊離脂肪酸および加水分解複合脂質の両方に由来する脂肪酸メチルエステルを生成した。極性および非極性画分を、O-メチル-ヒドロキシアミン塩化物(ピリジン中20mg/ml、50μl)でさらに誘導体化して、オキソ基をO-メチルオキシムに転化させ、その後、GC-MS分析の前にシリル化剤(MSTFA、50μl)で誘導体化した。LC-MS/MS分析については、両方の画分を適切な溶媒混合物中で再構成した。逆相分離カラムにメタノール/水/ギ酸を使用した勾配溶離によって、高速LC(HPLC)を行った。米国特許第7196323号明細書に記載されているように、質量分析検出技術を適用した。これは、標的高感度「多重反応モニタリング」のフルスクリーン分析への同時のプロファイリングを可能にする。GC-MSおよびLC-MS/MS両方のプロファイリングにおける装置間および装置内の変動を考慮して、データを、その種からの全てのサンプルのアリコートから形成したプールに由来する基準サンプルの中央値に正規化した。プールした基準サンプルを全過程に亘り平行して試験した。検出限界および半定量的測定のダイナミックレンジは、方法開発中に希釈およびスパイク実験により決定した。毎日、代謝産物が「半定量的」と考えられるように、15の信号対雑音(S/N)比の閾値を使用した。
データ分析
データ分析は、単変量統計(混合線形モデル)および多変量解析(主成分分析(PCA))を含んだ。
多変量統計
全ての代謝産物データを対数変換し(近似正規分布を確実にするために)、中央揃えし、単位変化に対してスケーリングした。ソフトウェアのSimca(バージョン13;スウェーデン国、ウメオ、Umetrics AB)を使用して、多変量解析を行った。
単変量統計
全データセットおよび統計学的に分析すべき一つ一つの群について、最小値、最大値、平均値および中央値を決定した。平均値および中央値を対数尺度で計算し、次いで、非対数尺度に逆変換した。図は、95%の信頼区間で、JMP内で構成した。
図面のy軸は、倍率変化測定である。倍率変化は、初期値から最終値までどれだけ量が変化するかを記載する尺度である。例えば、30の初期値および60の最終値は、1の倍率変化(または同等に、2倍への変化)、もしくは一般的な用語では、1倍の増加に相当する。
結果
マルガリン酸の血漿中濃度は、規定食4のネコにおいて最高であった。ネコには乳製品の脂肪を給餌しなかったので、その濃度は、摂取した脂肪の量とは一致せず、規定食4の上昇したマルガリン酸の濃度は、向上した体内生産の結果であると思われる(図1)。規定食4の食餌P:F比は、マルガリン酸の体内生産の増加をもたらす。これは、環状動脈性心臓病、2型糖尿病および炎症の低下した疾病リスクに関連付けられるので、代謝の健康を支援する。
マルガリン酸は、インスリン抵抗性、2型糖尿病、炎症および環状動脈性心臓病の低いリスク/発生に関連するマーカーとして特定されてきた。したがって、規定食4が給餌されたネコに見られるようにマルガリン酸の内因性レベルを増加させることは、コンパニオンアニマルにおけるインスリン抵抗性、2型糖尿病、炎症および環状動脈性心臓病のリスク/発生を低下させるのに有益である。
パルミチン酸、ジアシルグリセロール(DAG)、トリアシルグリセロール(TAG)およびセラミドを含む多数の脂肪毒性脂質の絶食時血漿中濃度は、1:0.37のタンパク質:脂肪の比を有する規定食(規定食4)の摂取後のネコにおいて最低であり、この規定食では食後に増加しなかった(図2~5)。
パルミテート(パルミチン酸)は、含脂肪細胞(Ajuwon & Spurlock、2005年;Bradley等、2008年)および筋細胞(Jove等、2005年;Jove等、2006年)における炎症性サイトカイン(例えば、IL-6、TNF-α)の発現と分泌を増加させることが示されてきた。炎症性サイトカインの増加は、組織損傷をもたらし、それらが高まった組織における代謝機能障害(例えば、インスリン抵抗性)にも寄与する。したがって、絶食状態と食餌後の両方において、1:0.37のタンパク質:脂肪の比を有する規定食(規定食4)を給餌したネコにおいて、パルミチン酸の血漿中濃度が最低であるという事実は、低下した炎症の恩恵を与える。
パルミテートは、インスリンのシグナル伝達経路を損なう(多数の組織(例えば、骨格筋細胞、含脂肪細胞、肝細胞)におけるインスリン抵抗性をもたらし得る)ことが示されてきた(Chavez & Summers、2003年;ナカムラ等、2009年;Reynoso等、2003年;Sinha等、2004年;Xi等、2007年)。インスリンシグナル伝達障害およびインスリン抵抗性により、グルコースを細胞中に効果的に取り込むことができなくなり、血中グルコース濃度が上昇し、最終的に、2型糖尿病を発症する。前記結果は、他の5つの規定食が給餌された場合のパルミテートの上昇したレベルと比べて、規定食4(1:0.37のタンパク質:脂肪の比を有する)が給餌されたネコにおけるパルミテートの低いレベルは、インスリン抵抗性および2型糖尿病の発症のリスクを低下させるまたは防ぐであろうことを示す。
パルミテートは、骨格筋細胞におけるセラミドおよびジアシルグリセロール(DAG)の蓄積を誘発することも示されてきた(Chavez & Summers、2003年)。これら2種類の脂質の代謝産物は、培養細胞中のインスリンのシグナル伝達を阻害し、インスリン抵抗性組織中に蓄積して、インスリン抵抗性に寄与することが示されてきた(Holland等、2011年;Itani等、2002年;Summers、2006年;Yu等、2002年)。前記結果は、血漿中DAG濃度は、1:0.37のタンパク質:脂肪の比を有する規定食(規定食4)が給餌された場合、食後に増加しないのに対し、他の5つの規定食の摂取後に、DAG濃度は食後に大きく増加したことを示す。規定食4を給餌した場合、絶食時と食後の血漿中セラミドは最低であった。DAGおよびセラミドの両方のレベルは、インスリンのシグナル伝達を阻害し、インスリン抵抗性に寄与するので、その結果は、規定食4は、これらの脂質メディエータの蓄積を防ぐのに有益であり、したがって、インスリン抵抗性および2型糖尿病の発症のリスクを低下させるであろうことを示す。神経細胞中のセラミドの蓄積が増加すると、アポトーシス(細胞死の一形態)をもたらして、神経機能の障害および神経変性に寄与し得、したがって、これらの毒性セラミドの食後の形成を最小にした規定食(規定食4)は、神経細胞死および神経学的障害の発生を防ぐのに有益であろう。

Claims (24)

  1. 供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有する、ペット用食品であって、
    コンパニオンアニマルに給餌されたときに、パルミチン酸、ジアシルグリセロール(DAG)、トリアシルグリセロール(TAG)、または、セラミドを1つ以上含む、前記コンパニオンアニマルの脂質の代謝産物のレベルが、前記ペット用食品を食べた後5時間以内に測定して、1.0未満の倍率変化を有する、ペット用食品。
  2. 1.0未満の倍率変化を有する、前記コンパニオンアニマルの前記脂質の代謝産物のレベルが、前記コンパニオンアニマルにおける、インスリン抵抗性、脂肪組織、または、骨格筋の炎症のリスクの内の1つ以上を低下させる、請求項1記載のペット用食品。
  3. 1.0未満の倍率変化を有する、前記コンパニオンアニマルの前記脂質の代謝産物のレベルが、前記コンパニオンアニマルにおける、神経機能の障害、神経細胞の損傷、または、細胞死のリスクの内の1つ以上を低下させる、請求項1記載のペット用食品。
  4. 前記コンパニオンアニマルに給餌されたときに、前記ペット用食品を食べた後少なくとも5時間の間、前記コンパニオンアニマルにおけるマルガリン酸の内因性レベルが、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有していない食品を食べた後の前記コンパニオンアニマルにおけるマルガリン酸の内因性レベルよりも高い、請求項1記載のペット用食品。
  5. 前記コンパニオンアニマルに給餌されたときに、前記ペット用食品を食べた後5時間の間に測定して、パルミチン酸、ジアシルグリセロール(DAG)、トリアシルグリセロール(TAG)、または、セラミドを1つ以上含む、脂肪毒性脂質の絶食時血漿中レベルが、食後に増加しない、請求項1記載のペット用食品。
  6. 前記食品が、5~15%の水分を有するドライタイプの製品、15~70%の水分を有するセミモイストタイプの製品、または、70~90%の水分を有するウェットタイプの製品である、請求項1記載のペット用食品。
  7. 前記食品が、調理済み製品である、請求項1記載のペット用食品。
  8. アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニン、または、プロリンの内の1つ以上、及び、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、または、リノレン酸の内の1つ以上を含む、請求項1記載のペット用食品。
  9. 前記アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニン、または、プロリンの内の1つ以上について、前記ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、または、リノレン酸の内の1つ以上に対する比が、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで、1:0.006~1:4.5である、請求項8記載のペット用食品。
  10. アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニン、または、プロリンの内の2つ以上を含み、それらに対して、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、または、リノレン酸の内の2つ以上を、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで、1:0.014~1:3.5の比で含む、請求項1記載のペット用食品。
  11. アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニン、または、プロリンの内の3つ以上を含み、それらに対して、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、または、リノレン酸の内の3つ以上を、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで、1:0.025~1:2.5の比で含む、請求項1記載のペット用食品。
  12. 前記コンパニオンアニマルが、犬または猫である、請求項1記載のペット用食品。
  13. コンパニオンアニマルにおいて脂肪毒性を予防するか低減させる方法であって、
    供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有する、ペット用食品を給餌する工程を含み、
    コンパニオンアニマルに給餌されたときに、パルミチン酸、ジアシルグリセロール(DAG)、トリアシルグリセロール(TAG)、または、セラミドを1つ以上含む、前記コンパニオンアニマルの脂質の代謝産物のレベルが、前記ペット用食品を食べた後5時間以内に測定して、1.0未満の倍率変化を有する、方法。
  14. 1.0未満の倍率変化を有する、前記コンパニオンアニマルの前記脂質の代謝産物のレベルが、前記コンパニオンアニマルにおける、インスリン抵抗性、脂肪組織、または、骨格筋の炎症のリスクの内の1つ以上を低下させる、請求項13記載の方法。
  15. 1.0未満の倍率変化を有する、前記コンパニオンアニマルの前記脂質の代謝産物のレベルが、前記コンパニオンアニマルにおける、神経機能の障害、神経細胞の損傷、または、細胞死のリスクの内の1つ以上を低下させる、請求項13記載の方法。
  16. 前記コンパニオンアニマルに給餌されたときに、前記ペット用食品を食べた後少なくとも5時間の間、前記コンパニオンアニマルにおけるマルガリン酸の内因性レベルが、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで1:0.27から1:0.63のタンパク質対脂肪の比を有していない食品を食べた後の前記コンパニオンアニマルにおけるマルガリン酸の内因性レベルよりも高い、請求項13記載の方法。
  17. 前記コンパニオンアニマルに給餌されたときに、前記ペット用食品を食べた後5時間の間に測定して、パルミチン酸、ジアシルグリセロール(DAG)、トリアシルグリセロール(TAG)、または、セラミドを1つ以上含む、脂肪毒性脂質の絶食時血漿中レベルが、食後に増加しない、請求項13記載の方法。
  18. 前記食品が、5~15%の水分を有するドライタイプの製品、15~70%の水分を有するセミモイストタイプの製品、または、70~90%の水分を有するウェットタイプの製品である、請求項13記載の方法。
  19. 前記食品が、調理済み製品である、請求項13記載の方法。
  20. 前記ペット用食品が、アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニン、または、プロリンの内の1つ以上、及び、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、または、リノレン酸の内の1つ以上を含む、請求項13記載の方法。
  21. 前記アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニン、または、プロリンの内の1つ以上について、前記ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、または、リノレン酸の内の1つ以上に対する比が、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで、1:0.006~1:4.5である、請求項20記載の方法。
  22. アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニン、または、プロリンの内の2つ以上を含み、それらに対して、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、または、リノレン酸の内の2つ以上を、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで、1:0.014~1:3.5の比で含む、請求項13記載の方法。
  23. アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニン、または、プロリンの内の3つ以上を含み、それらに対して、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、または、リノレン酸の内の3つ以上を、供給または乾燥物質基準のグラム:グラムで、1:0.025~1:2.5の比で含む、請求項13記載の方法。
  24. 前記コンパニオンアニマルが、犬または猫である、請求項13記載の方法。
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