JP2023061766A - バッテリ劣化診断システム - Google Patents
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Abstract
【課題】例えば車検等の定期検査の機会がない場合であっても、モータに電力を供給するバッテリの劣化度合いを定期的に診断することができるバッテリ劣化診断システムを提供すること。
【解決手段】バッテリ劣化診断システム20は、ハイブリッドシステム10のモータ2に電力を供給する第1バッテリ50と、ハイブリッドシステム10のエンジン1を始動する始動装置に電力を供給する第2バッテリ80と、ハイブリッドシステム10の始動シーケンスの作動中に、第1バッテリ50および第2バッテリ80のいずれか一方から第1バッテリ50および第2バッテリ80のいずれか他方へ向かって電流を流す制御を実行し、電流が流れたときの第1バッテリ50の電圧変動に基づいて第1バッテリ50の劣化度合いを診断する制御部150と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】バッテリ劣化診断システム20は、ハイブリッドシステム10のモータ2に電力を供給する第1バッテリ50と、ハイブリッドシステム10のエンジン1を始動する始動装置に電力を供給する第2バッテリ80と、ハイブリッドシステム10の始動シーケンスの作動中に、第1バッテリ50および第2バッテリ80のいずれか一方から第1バッテリ50および第2バッテリ80のいずれか他方へ向かって電流を流す制御を実行し、電流が流れたときの第1バッテリ50の電圧変動に基づいて第1バッテリ50の劣化度合いを診断する制御部150と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、ハイブリッドシステムに搭載されたバッテリの劣化度合いを診断するバッテリ劣化診断システムに関する。
エンジンとモータとバッテリとを併用するハイブリッドシステムは、低公害化と化石燃料の省資源化との要求に伴って、産業機械や自動車等のために開発されている。ハイブリッドシステムは、例えば化石燃料を使用し動力を発生する内燃式エンジンと、内燃式エンジンを補助するモータジェネレータと、モータジェネレータに電力を供給する例えばリチウムイオン電池等のバッテリと、を備えている。
ハイブリッドシステムでは、例えばリチウムイオン電池を含むバッテリパックが、モータジェネレータを駆動するための電源として用いられている。リチウムイオン電池では、長期の保管や長期の使用によって満充電容量が減少していく劣化現象が生ずる。例えば、ハイブリッドシステムを有する乗用車等の自動車では、車検の時に、劣化診断装置を用いて定期的にリチウムイオン電池の劣化度合いを容易に診断することができる。
しかし、ハイブリッドシステムを有する産業機械では、車検のような定期検査の機会がないので、リチウムイオン電池の劣化度合いの診断を定期的に行うことが困難である。例えば、ハイブリッドシステムを有する産業機械を使用するユーザは、リチウムイオン電池の劣化度合いの診断をユーザ自身で行うためには、別途高価なバッテリ劣化診断装置等のバッテリ評価装置を用意する必要がある。このように、ハイブリッドシステムを有する産業機械においてリチウムイオン電池の劣化度合いの診断を定期的に行うことが困難であるため、リチウムイオン電池の交換をするタイミングがユーザにとって不明確であるという問題がある。
特許文献1には、バッテリ劣化検出装置が開示されている。特許文献1に記載されたバッテリ劣化検出装置は、車両に用いられており、12V系システムの負荷に電力を供給するバッテリの劣化状態を検出する。特許文献1に記載されたバッテリ劣化検出装置は、車両の始動の度に、車両の始動時におけるバッテリの電圧値に基づいて、バッテリの劣化予兆を示すフラグを設定し、過去にフラグが記憶された回数に基づいて、バッテリに劣化予兆があるか否かを判定している。しかし、特許文献1には、車両の例として記載されたハイブリッド車のモータに電力を供給するHVバッテリの劣化状態を検出する手段が開示されていない。この点において、特許文献1に記載されたバッテリ劣化検出装置には、改善の余地がある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、例えば車検等の定期検査の機会がない場合であっても、モータに電力を供給するバッテリの劣化度合いを定期的に診断することができるバッテリ劣化診断システムを提供することを目的とする。
前記課題は、ハイブリッドシステムに搭載されたバッテリの劣化度合いを診断するバッテリ劣化診断システムであって、前記ハイブリッドシステムのモータに電力を供給する第1バッテリと、前記ハイブリッドシステムのエンジンを始動する始動装置に電力を供給する第2バッテリと、前記ハイブリッドシステムの始動シーケンスの作動中に、前記第1バッテリおよび前記第2バッテリのいずれか一方から前記第1バッテリおよび前記第2バッテリのいずれか他方へ向かって電流を流す制御を実行し、前記電流が流れたときの前記第1バッテリの電圧変動に基づいて前記第1バッテリの劣化度合いを診断する制御部と、を備えたことを特徴とする本発明に係るバッテリ劣化診断システムにより解決される。
本発明に係るバッテリ劣化診断システムによれば、制御部は、ハイブリッドシステムの始動シーケンスの作動中に、第1バッテリおよび第2バッテリのいずれか一方から第1バッテリおよび第2バッテリのいずれか他方へ向かって電流を流す制御を実行する。そして、制御部は、第1バッテリおよび第2バッテリのいずれか一方から第1バッテリおよび第2バッテリのいずれか他方へ向かって電流が流れたときの第1バッテリの電圧変動に基づいて第1バッテリの劣化度合いを診断する。このように、制御部は、ハイブリッドシステムの始動シーケンスの作動中に第1バッテリの劣化度合いを診断するため、例えば車検等の定期検査の機会がない場合であっても、ハイブリッドシステムのモータに電力を供給する第1バッテリの劣化度合いを定期的に診断することができる。これにより、ハイブリッドシステムのモータに電力を供給する第1バッテリの交換タイミングが、より明確になる。
また、制御部は、ハイブリッドシステムのエンジンの始動前におけるハイブリッドシステムの始動シーケンスの作動中に、第1バッテリの電圧変動に基づいて第1バッテリの劣化度合いを診断する。そのため、制御部は、エンジンが始動した後と比較して第1バッテリの電圧が安定したタイミングで、第1バッテリの劣化度合いを診断する。これにより、制御部は、より安定的に、より高い精度で、ハイブリッドシステムのモータに電力を供給する第1バッテリの劣化度合いを診断することができる。
本発明に係るバッテリ劣化診断システムは、好ましくは、前記第1バッテリおよび前記第2バッテリに電気的に接続され電圧を変換する電圧変換部をさらに備え、前記制御部は、前記電圧変換部を制御することにより前記電流を流す制御を実行することを特徴とする。
本発明に係るバッテリ劣化診断システムによれば、電圧変換部は、第1バッテリおよび第2バッテリに電気的に接続されており、電圧を変換する。つまり、例えば、電圧変換部は、第1バッテリの電圧を降圧したり、第2バッテリの電圧を昇圧したりする。制御部は、電圧変換部を制御することにより、第1バッテリおよび第2バッテリのいずれか一方から第1バッテリおよび第2バッテリのいずれか他方へ向かって電流を流す。このように、制御部は、電圧の変換を行う電圧変換部を用いて一定電流で第1バッテリの充電あるいは放電を行い、第1バッテリの充電時あるいは放電時の電圧変動に基づいて第1バッテリの劣化度合いを診断する。これにより、制御部は、より一層高い精度で、ハイブリッドシステムのモータに電力を供給する第1バッテリの劣化度合いを診断することができる。
本発明に係るバッテリ劣化診断システムは、好ましくは、前記第2バッテリの電圧値を検出する電圧値検出部をさらに備え、前記制御部は、前記電圧値検出部により検出された前記電圧値が所定値以上である場合に前記第2バッテリから前記第1バッテリへ向かって前記電流を流す制御を実行し、前記電圧値検出部により検出された前記電圧値が前記所定値未満である場合に前記第1バッテリから前記第2バッテリへ向かって前記電流を流す制御を実行することを特徴とする。
本発明に係るバッテリ劣化診断システムによれば、制御部は、第1バッテリの劣化度合いを診断するときの第2バッテリの電圧値に応じて、第2バッテリから第1バッテリへ向かって電流を流す制御と、第1バッテリから第2バッテリへ向かって電流を流す制御と、を切り替えて実行する。つまり、制御部は、第1バッテリの劣化度合いを診断するときの第2バッテリの電圧値に応じて、第2バッテリの放電と充電とを切り替えることができる。これにより、制御部は、第2バッテリの過充電異常および過放電異常の発生を抑えることができる。
本発明に係るバッテリ劣化診断システムにおいて、好ましくは、前記制御部は、前記ハイブリッドシステムが起動する直前の前記ハイブリッドシステムの停止時間が一定時間以上である場合に前記劣化度合いを診断することを特徴とする。
本発明に係るバッテリ劣化診断システムによれば、制御部は、ハイブリッドシステムが起動する直前のハイブリッドシステムの停止時間が一定時間以上である場合に第1バッテリの劣化度合いを診断するため、第1バッテリの電圧がより確実に安定したタイミングで、第1バッテリの劣化度合いを診断する。これにより、制御部は、より一層安定的に、より一層高い精度で、ハイブリッドシステムのモータに電力を供給する第1バッテリの劣化度合いを診断することができる。
本発明に係るバッテリ劣化診断システムにおいて、好ましくは、前記制御部は、前記電圧変動のデータを蓄積する記憶部を有し、前記記憶部に蓄積された前記データに基づいて前記劣化度合いを診断することを特徴とする。
本発明に係るバッテリ劣化診断システムによれば、制御部は、記憶部に蓄積された第1バッテリの電圧変動のデータに基づいて劣化度合いを診断するため、第1バッテリの劣化度合いをより高い精度で推定することができ、第1バッテリの交換タイミングをより明確にすることができる。
本発明に係るバッテリ劣化診断システムにおいて、好ましくは、前記第1バッテリは、リチウムイオン電池であり、前記第2バッテリは、鉛蓄電池であることを特徴とする。
本発明に係るバッテリ劣化診断システムによれば、制御部は、例えば車検等の定期検査の機会がない場合であっても、ハイブリッドシステムのモータに電力を供給するリチウムイオン電池の劣化度合いを定期的に診断することができる。また、例えば、制御部は、電圧変換部を制御することにより、リチウムイオン電池および鉛蓄電池のいずれか一方からリチウムイオン電池および鉛蓄電池のいずれか他方へ向かって一定電流を流し、一定電流でリチウムイオン電池の充電あるいは放電を行ってリチウムイオン電池の劣化度合いを診断することができる。
本発明によれば、例えば車検等の定期検査の機会がない場合であっても、モータに電力を供給するバッテリの劣化度合いを定期的に診断することができるバッテリ劣化診断システムを提供することができる。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施形態に係るバッテリ劣化診断システムを示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係るバッテリ劣化診断システム20は、ハイブリッドシステム10を備え、ハイブリッドシステム10の始動シーケンスの作動中に、ハイブリッドシステム10のモータジェネレータ2に電力を供給する第1バッテリ50の劣化度合い(劣化状況)をリアルタイムで診断する。本実施形態のモータジェネレータ2は、本発明の「モータ」の一例である。第1バッテリ50としては、例えば48Vの高電圧型のリチウムイオン電池(LiB)などが挙げられる。但し、第1バッテリ50は、リチウムイオン電池に限定されるわけではない。また、本願明細書において「始動シーケンス」とは、ハイブリッドシステム10を起動あるいは始動させるための制御工程であり、イグニッションスイッチがオンになってからエンジン1が始動するまでの期間に実行される制御工程をいうものとする。
図1に示すように、本実施形態に係るバッテリ劣化診断システム20は、ハイブリッドシステム10を備え、ハイブリッドシステム10の始動シーケンスの作動中に、ハイブリッドシステム10のモータジェネレータ2に電力を供給する第1バッテリ50の劣化度合い(劣化状況)をリアルタイムで診断する。本実施形態のモータジェネレータ2は、本発明の「モータ」の一例である。第1バッテリ50としては、例えば48Vの高電圧型のリチウムイオン電池(LiB)などが挙げられる。但し、第1バッテリ50は、リチウムイオン電池に限定されるわけではない。また、本願明細書において「始動シーケンス」とは、ハイブリッドシステム10を起動あるいは始動させるための制御工程であり、イグニッションスイッチがオンになってからエンジン1が始動するまでの期間に実行される制御工程をいうものとする。
本実施形態に係るバッテリ劣化診断システム20は、第2バッテリ80をさらに備える。第2バッテリ80は、ハイブリッドシステム10のエンジン1を始動する始動装置に電力を供給する。第2バッテリ80としては、例えば12Vの鉛蓄電池などが挙げられる。
次に、本実施形態のハイブリッドシステム10の詳細を説明する。
ハイブリッドシステム10は、エンジン1と、モータジェネレータ2と、バッテリパック40と、を備える。ハイブリッドシステム10は、DC/DCコンバータ70をさらに備える。本実施形態のDC/DCコンバータ70は、本発明の「電圧変換部」の一例である。
ハイブリッドシステム10は、エンジン1と、モータジェネレータ2と、バッテリパック40と、を備える。ハイブリッドシステム10は、DC/DCコンバータ70をさらに備える。本実施形態のDC/DCコンバータ70は、本発明の「電圧変換部」の一例である。
エンジン1は、例えばターボチャージを有する過給式の高出力な3気筒エンジンや4気筒エンジン等の多気筒ディーゼルエンジンである。但し、エンジン1は、ディーゼルエンジンに限定されるわけではない。エンジン1は、ECU(Engine Control Unit:エンジンコントロールユニット)150を有する。本実施形態のECU150は、本発明の「制御部」の一例である。ECU150は、エンジン1の動作を制御するとともに、例えばCAN(Controller Area Network)によりモータジェネレータ2およびDC/DCコンバータ70と通信を行いモータジェネレータ2およびDC/DCコンバータ70を制御する。また、ECU150は、記憶部151を有する。
モータジェネレータ2は、ハイブリッドシステム10が搭載される産業機械等の発進時や加速時などパワーが必要な時に、バッテリパック40から供給される電力により稼動しエンジン1をサポートする。なお、ハイブリッドシステム10は、例えばフォークリフト等の建設機械およびトラクタ等の農業機械を含む産業機械等に搭載される。また、モータジェネレータ2は、回生ブレーキなどを利用し、ハイブリッドシステム10が搭載される産業機械等の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して発電する。モータジェネレータ2は、インバータを内蔵している。但し、インバータは、必ずしもモータジェネレータ2に内蔵されていなくともよく、モータジェネレータ2とは別体として設けられていてもよい。
バッテリパック40は、第1バッテリ50と、正極側コンタクタ75と、負極側コンタクタ76と、電流値検出部65と、BMU(Battery Management Unit:バッテリマネージメントユニット)85と、第1電圧値検出部60と、を有する。第1バッテリ50は、モータジェネレータ2の駆動電源として設けられ、モータジェネレータ2に電力を供給する。第1バッテリ50は、正極(+)端子51と、負極(-)端子52と、を有する。
正極側コンタクタ75は、第1バッテリ50の正極端子51とモータジェネレータ2との間における電気回路に設けられている。具体的には、図1に示すように、正極側コンタクタ75は、第1バッテリ50の正極端子51とモータジェネレータ2とを接続する正極配線173、174に設けられている。つまり、第1バッテリ50の正極端子51とモータジェネレータ2との間に電気回路は、正極配線173および正極配線174を含む。正極側コンタクタ75は、信号線181によりECU150に電気的に接続されており、ECU150から信号線181を通して送信される制御信号に基づいて正極配線173、174の開閉を行う。
なお、正極側コンタクタ75は、BMU85に電気的に接続されていてもよい。この場合には、正極側コンタクタ75は、BMU85から送信される制御信号に基づいて正極配線173、174の開閉を行う。本実施形態の説明では、正極側コンタクタ75が信号線181によりECU150に電気的に接続されている場合を例に挙げる。
負極側コンタクタ76は、第1バッテリ50の負極端子52とモータジェネレータ2との間における電気回路に設けられている。具体的には、図1に示すように、負極側コンタクタ76は、第1バッテリ50の負極端子52とモータジェネレータ2とを接続する負極配線175に設けられている。つまり、第1バッテリ50の負極端子52とモータジェネレータ2との間における電気回路は、負極配線175を含む。負極側コンタクタ76は、信号線182によりBMU85に電気的に接続されており、BMU85から信号線182を通して送信される制御信号に基づいて負極配線175の開閉を行う。
なお、負極側コンタクタ76は、ECU150に電気的に接続されていてもよい。この場合には、負極側コンタクタ76は、ECU150から送信される制御信号に基づいて負極配線175の開閉を行う。本実施形態の説明では、負極側コンタクタ76が信号線182によりBMU85に電気的に接続されている場合を例に挙げる。
BMU85は、信号線193によりECU150に電気的に接続されており、ECU150から信号線193を通して送信される制御信号に基づいて負極側コンタクタ76を制御する。ECU150およびBMU85は、例えばCANにより互いに通信し互いの状態を監視している。
また、BMU85は、第1バッテリ50の状態を監視しており、第1バッテリ50の異常を検出することができる。例えば、BMU85は、第1電圧値検出部60から取得した第1バッテリ50の電圧値(すなわちセル電圧)に基づいて過充電異常および過放電異常を検出する。あるいは、例えば、BMU85は、CMU(Cell Management Unit:セルマネージメントユニット;図示せず)から取得したセル温度に基づいて過温度異常を検出する。あるいは、例えば、BMU85は、正極配線174に設けられた電流値検出部65から取得した電流値に基づいて過電流異常を検出する。
前述したように、負極配線175は、第1バッテリ50の負極端子52とモータジェネレータ2とを電気的に接続しており、グランド100Bになっている。例えば、負極配線175は、ハイブリッドシステム10が搭載される産業機械等のボディに接続され接地されている。正極配線173は、第1バッテリ50の正極端子51とモータジェネレータ2とを電気的に接続するとともに、モータジェネレータ2とDC/DCコンバータ70とを電気的に接続している。図1に示すハイブリッドシステム10のように、第1バッテリ50が48Vのリチウムイオン電池である場合には、負極配線175に対する正極配線173、174の電位は、48Vである。
DC/DCコンバータ70は、正極配線171および負極配線172を介して第2バッテリ80に電気的に接続されている。負極配線172は、第2バッテリ80の負極端子82とDC/DCコンバータ70とを電気的に接続しており、グランド100Bになっている。例えば、負極配線172は、ハイブリッドシステム10が搭載される産業機械等のボディに接続され接地されている。正極配線171は、第2バッテリ80の正極端子81とDC/DCコンバータ70とを電気的に接続している。図1に示すハイブリッドシステム10のように、第2バッテリ80が12Vの鉛蓄電池である場合には、負極配線172に対する正極配線171の電位は、12Vである。
図1に示すように、第2電圧値検出部90が、正極配線171に接続されている。第2電圧値検出部90は、第2バッテリ80の電圧値を検出する。第2バッテリ80は、CANによりECU150と通信を行い、検出した第2バッテリ80の電圧値をECU150に送信する。なお、第2バッテリ80の電圧値は、第2電圧値検出部90により検出されることには限定されず、DC/DCコンバータ70に内蔵された内部回路により検出されてもよい。この場合には、DC/DCコンバータ70に内蔵された内部回路が、第2バッテリ80の電圧値を検出する。そして、DC/DCコンバータ70が、内部回路により検出された第2バッテリ80の電圧値をECU150に送信する。そのため、第2バッテリ80の電圧値を検出する内部回路がDC/DCコンバータ70に内蔵されている場合、DC/DCコンバータ70の内部回路は、第2バッテリ80の電圧値を検出する電圧値検出部に相当する。
前述したように、モータジェネレータ2は、回生ブレーキなどを利用し、ハイブリッドシステム10が搭載される産業機械等の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して発電する。そして、モータジェネレータ2は、第1バッテリ50に電圧を供給し第1バッテリ50の充電を行うとともに、第2バッテリ80に電圧を供給し第2バッテリ80の充電を行う。ここで、図1に示すハイブリッドシステム10を例に挙げると、負極配線175に対する正極配線173の電位は、48Vである。つまり、モータジェネレータ2の発電電圧は、48Vである。一方で、負極配線172に対する正極配線171の電位は、12Vである。そこで、DC/DCコンバータ70は、モータジェネレータ2が発電した48Vの電圧を12Vの電圧に変換する。これにより、モータジェネレータ2は、DC/DCコンバータ70を介して12Vの電圧を第2バッテリ80に供給し、第2バッテリ80の充電を行うことができる。
また、DC/DCコンバータ70は、第1バッテリ50および第2バッテリ80に電気的に接続されており、ECU150から送信された制御信号に基づいて、第1バッテリ50と第2バッテリ80との間で充電および放電を行うことができる。例えば、DC/DCコンバータ70は、電圧を変換し一定電流(例えば10A)を第1バッテリ50から第2バッテリ80に向かって流すことにより第1バッテリ50の放電および第2バッテリ80の充電を行うことができる。あるいは、例えば、DC/DCコンバータ70は、電圧を変換し一定電流(例えば10A)を第2バッテリ80から第1バッテリ50に向かって流すことにより第2バッテリ80の放電および第1バッテリ50の充電を行うことができる。
第1電圧値検出部60は、正極配線174に接続されており、第1バッテリ50の電圧値(すなわちセル電圧)を検出する。第1電圧値検出部60は、CANによりECU150と通信を行い、検出した第1バッテリ50の電圧値をECU150に送信する。なお、第1バッテリ50の電圧値は、第1電圧値検出部60により検出されることには限定されず、BMU85に内蔵された内部回路により検出されてもよい。この場合には、BMU85に内蔵された内部回路が、第1バッテリ50の電圧値を検出する。そして、BMU85が、内部回路により検出された第1バッテリ50の電圧値をECU150に送信する。そのため、第1バッテリ50の電圧値を検出する内部回路がBMU85に内蔵されている場合、BMU85の内部回路は、第1バッテリ50の電圧値を検出する電圧値検出部に相当する。
ここで、ハイブリッドシステムが産業機械に搭載される場合には、車検のような定期検査の機会がないため、ハイブリッドシステムのモータに電力を供給するバッテリ(例えばリチウムイオン電池)の劣化度合いの診断を定期的に行うことが困難である。そのため、バッテリの交換をするタイミングがユーザにとって不明確である。
これに対して、本実施形態に係るバッテリ劣化診断システム20では、ECU150が、ハイブリッドシステム10の始動シーケンスの作動中に、第1バッテリ50および第2バッテリ80のいずれか一方から第1バッテリ50および第2バッテリ80のいずれか他方へ向かって電流を流す制御を実行し、電流が流れたときの第1バッテリ50の電圧変動に基づいて第1バッテリ50の劣化度合いを診断する。
以下、本実施形態に係るバッテリ劣化診断システム20が第1バッテリ50の劣化度合いを診断する動作例を、図面を参照して詳しく説明する。
図2は、本実施形態に係るバッテリ劣化診断システムの診断例を示すフローチャートである。
図3(A)は、電流が第1バッテリから第2バッテリへ流れた場合の第1バッテリの電圧変動の挙動例を示すグラフである。図3(B)は、電流が第2バッテリから第1バッテリへ流れた場合の第1バッテリの電圧変動の挙動例を示すグラフである。
図4は、第1バッテリの使用年数に応じた第1バッテリの劣化度合いの推移例を示すグラフである。
図2は、本実施形態に係るバッテリ劣化診断システムの診断例を示すフローチャートである。
図3(A)は、電流が第1バッテリから第2バッテリへ流れた場合の第1バッテリの電圧変動の挙動例を示すグラフである。図3(B)は、電流が第2バッテリから第1バッテリへ流れた場合の第1バッテリの電圧変動の挙動例を示すグラフである。
図4は、第1バッテリの使用年数に応じた第1バッテリの劣化度合いの推移例を示すグラフである。
図2に示すステップST1において、ハイブリッドシステム10が搭載された産業機械の使用者または管理者が、ハイブリッドシステム10を起動するためのスタータキーを押してイグニッションスイッチをオンする。そうすると、ECU150は、図2に示すステップST2において、ハイブリッドシステム10の起動シーケンス(すなわち、始動シーケンス)を開始する。ハイブリッドシステム10の起動シーケンスは、ステップST3からステップST7までのバッテリ劣化診断シーケンスSQを含み、ECU150の記憶部151に予め記憶されている。
続いて、ステップST3において、ECU150は、ハイブリッドシステム10の前回の運転から一定時間以上が経過したか否かを判断する。図2に例示したフローチャートでは、「一定時間」の一例として「3時間」を挙げている。具体的には、ECU150は、ハイブリッドシステム10が起動する直前、すなわちステップST1においてイグニッションスイッチがオンになる直前あるいはステップST2においてハイブリッドシステム10の起動シーケンスが開始する直前のハイブリッドシステム10の停止時間が3時間以上であるか否かを判断する。
ECU150は、ステップST3において、ハイブリッドシステム10の前回の運転から3時間以上が経過していない場合には(ステップST3:No)、ECU150は、第1バッテリ50の電圧が安定していない状態であると判断して、ステップST4からステップST7の処理を行わずに、ステップST8においてエンジン1の始動を実行する。
これに対して、ステップST3において、ハイブリッドシステム10の前回の運転から3時間以上が経過している場合には(ステップST3:Yes)、ECU150は、第1バッテリ50の電圧が安定している状態であると判断して、ステップST4からステップST7の処理をステップST3の処理の後に行う。
すなわち、ステップST3に続くステップST4では、ECU150は、第2電圧値検出部90により検出された第2バッテリ80の電圧値が所定値Th以上であるか、所定値Th未満であるかを判断する。
第2電圧値検出部90により検出された第2バッテリ80の電圧値が所定値Th未満である場合には(ステップST4:Yes)、ECU150は、ステップST5において、DC/DCコンバータ70を制御することにより電圧を変換し、第1バッテリ50から第2バッテリ80へ向かって一定電流(例えば10A)流す制御を実行する。これにより、第1バッテリ50の放電が実行され、第2バッテリ80の充電が実行される。
なお、所定値Thは、例えば約12V以上、14V以下程度である。所定値Thの一例として、例えば13Vが挙げられる。所定値Thの「13V」は、第2バッテリ80の充電状態を判定する閾値の一例である。第2バッテリ80は、例えば鉛蓄電池等の充放電可能な二次電池、すなわち、例えば定格12Vの鉛バッテリである。定格12Vの鉛バッテリの電圧は、充電状態によって変動し、例えば12V以上、13.8V以下である。このため、例えば、「13V」が所定値Thの一例として設定される。
例えば図3(A)に示すように、一定電流が第1バッテリ50から第2バッテリ80へ向かって所定時間だけ流れると、第1電圧値検出部60により検出される第1バッテリ50の電圧値が変動する。ECU150は、一定電流が第1バッテリ50から第2バッテリ80へ向かって流れたときの第1バッテリ50の電圧変動データをマップM1として記憶部151に蓄積する。
図3(A)に例示したマップM1では、SOH(State Of Health)100%の第1バッテリ50のセル電圧の例と、SOH95%の第1バッテリ50のセル電圧の例と、を示している。ここで、SOHとは、バッテリの劣化度合い(すなわち、健全度や劣化状態)を示す指標であり、
SOH=劣化時の満充電容量(Ah)/初期の満充電容量(Ah)×100
で表される。すなわち、SOHは、バッテリの初期の満充電容量を100%としたときの、劣化時の満充電容量の割合(容量変化率)である。
SOH=劣化時の満充電容量(Ah)/初期の満充電容量(Ah)×100
で表される。すなわち、SOHは、バッテリの初期の満充電容量を100%としたときの、劣化時の満充電容量の割合(容量変化率)である。
一方、第2電圧値検出部90により検出された第2バッテリ80の電圧値が所定値Th以上である場合には(ステップST4:No)、ECU150は、ステップST6において、DC/DCコンバータ70を制御することにより電圧を変換し、第2バッテリ80から第1バッテリ50へ向かって一定電流(例えば10A)流す制御を実行する。これにより、第1バッテリ50の充電が実行され、第2バッテリ80の放電が実行される。
例えば図3(B)に示すように、一定電流が第2バッテリ80から第1バッテリ50へ向かって所定時間だけ流れると、第1電圧値検出部60により検出される第1バッテリ50の電圧値が変動する。ECU150は、一定電流が第2バッテリ80から第1バッテリ50へ向かって流れたときの第1バッテリ50の電圧変動データをマップM2として記憶部151に蓄積する。図3(B)に例示したマップM2では、図3(A)に例示したマップM1と同様に、SOH100%の第1バッテリ50のセル電圧(SOH100%)の例と、SOH95%の第1バッテリ50のセル電圧(SOH95%)の例と、を示している。
ステップST5およびステップST6に続くステップST7において、ECU150は、一定電流が第1バッテリ50から第2バッテリ80へ向かって流れたとき(ステップST5の場合)あるいは一定電流が第2バッテリ80から第1バッテリ50へ向かって流れたときき(ステップST6の場合)の第1バッテリ50の電圧変動に基づいて第1バッテリ50の劣化度合いを診断する。
例えば、図4に示すように、ECU150は、記憶部151に蓄積されたマップM1における第1バッテリ50の電圧変動データ、あるいは記憶部151に蓄積されたマップM2における第1バッテリ50の電圧変動データに基づいて、第1バッテリ50の劣化度合いHを推定する。ECU150が推定した第1バッテリ50の劣化度合いHは、図4に例示するようにグラフ化される。図4に例示したグラフでは、縦軸がバッテリの容量変化率(パーセント)を示し、横軸が使用年数を示している。図4に例示したグラフの縦軸の「容量変化率」は、前述したSOH(State Of Health)に相当する。
これにより、使用者または管理者は、必要に応じて、ハイブリッドシステム10が搭載される産業機械の表示部等により、第1バッテリ50の劣化度合いHをグラフ、数値あるいは報知光などとして確認することが可能である。例えば、ECU150は、第1バッテリ50の容量変化率が予め定められた値以下になった場合に、ハイブリッドシステム10が搭載される産業機械の所定箇所に第1バッテリ50の交換タイミングを示す表示ランプを点灯させる処理を実行し、第1バッテリ50の交換タイミングを報知することができる。
ステップST7に続くステップST8において、ECU150は、エンジン1を始動する。
以上説明したように、本実施形態に係るバッテリ劣化診断システム20によれば、ECU150は、ハイブリッドシステム10の始動シーケンスの作動中に、第1バッテリ50および第2バッテリ80のいずれか一方から第1バッテリ50および第2バッテリ80のいずれか他方へ向かって電流を流す制御を実行する。そして、ECU150は、第1バッテリ50および第2バッテリ80のいずれか一方から第1バッテリ50および第2バッテリ80のいずれか他方へ向かって電流が流れたときの第1バッテリ50の電圧変動に基づいて第1バッテリ50の劣化度合いを診断する。このように、ECU150は、ハイブリッドシステム10の始動シーケンスの作動中に第1バッテリ50の劣化度合いを診断するため、例えば車検等の定期検査の機会がない場合であっても、ハイブリッドシステム10のモータジェネレータ2に電力を供給する第1バッテリ50の劣化度合いを定期的に診断することができる。これにより、ハイブリッドシステム10のモータジェネレータ2に電力を供給する第1バッテリ50の交換タイミングが、より明確になる。
また、ECU150は、ハイブリッドシステム10のエンジン1の始動前におけるハイブリッドシステム10の始動シーケンスの作動中に、第1バッテリ50の電圧変動に基づいて第1バッテリ50の劣化度合いを診断する。そのため、ECU150は、エンジン1が始動した後と比較して第1バッテリ50の電圧が安定したタイミングで、第1バッテリ50の劣化度合いを診断する。これにより、ECU150は、より安定的に、より高い精度で、ハイブリッドシステム10のモータジェネレータ2に電力を供給する第1バッテリ50の劣化度合いを診断することができる。
また、DC/DCコンバータ70は、第1バッテリ50および第2バッテリ80に電気的に接続されており、電圧を変換する。つまり、例えば、DC/DCコンバータ70は、第1バッテリ50の電圧を降圧したり、第2バッテリ80の電圧を昇圧したりする。ECU150は、DC/DCコンバータ70を制御することにより、第1バッテリ50および第2バッテリ80のいずれか一方から第1バッテリ50および第2バッテリ80のいずれか他方へ向かって電流を流す。このように、ECU150は、電圧の変換を行うDC/DCコンバータ70を用いて一定電流(例えば10A)で第1バッテリ50の充電あるいは放電を行い、第1バッテリ50の充電時あるいは放電時の電圧変動に基づいて第1バッテリ50の劣化度合いを診断する。これにより、ECU150は、より一層高い精度で、ハイブリッドシステム10のモータジェネレータ2に電力を供給する第1バッテリ50の劣化度合いを診断することができる。
また、ECU150は、第1バッテリ50の劣化度合いを診断するときの第2バッテリ80の電圧値に応じて、第2バッテリ80から第1バッテリ50へ向かって電流を流す制御と、第1バッテリ50から第2バッテリ80へ向かって電流を流す制御と、を切り替えて実行する。つまり、ECU150は、第1バッテリ50の劣化度合いを診断するときの第2バッテリ80の電圧値に応じて、第2バッテリ80の放電と充電とを切り替えることができる。これにより、ECU150は、第2バッテリ80の過充電異常および過放電異常の発生を抑えることができる。
また、ECU150は、ハイブリッドシステム10が起動する直前のハイブリッドシステム10の停止時間が一定時間(図2の例示では3時間)以上である場合に第1バッテリ50の劣化度合いを診断するため、第1バッテリ50の電圧がより確実に安定したタイミングで、第1バッテリ50の劣化度合いを診断する。これにより、ECU150は、より一層安定的に、より一層高い精度で、ハイブリッドシステム10のモータジェネレータ2に電力を供給する第1バッテリ50の劣化度合いを診断することができる。
また、ECU150は、記憶部151に蓄積された第1バッテリ50の電圧変動のデータに基づいて劣化度合いを診断するため、第1バッテリ50の劣化度合いをより高い精度で推定することができ、第1バッテリ50の交換タイミングをより明確にすることができる。
さらに、第1バッテリ50がリチウムイオン電池である場合には、ECU150は、例えば車検等の定期検査の機会がない場合であっても、ハイブリッドシステム10のモータジェネレータ2に電力を供給するリチウムイオン電池の劣化度合いを定期的に診断することができる。また、第1バッテリ50がリチウムイオン電池であり、第2バッテリ80が鉛蓄電池である場合には、例えば、ECU150は、DC/DCコンバータ70を制御することにより、リチウムイオン電池および鉛蓄電池のいずれか一方からリチウムイオン電池および鉛蓄電池のいずれか他方へ向かって一定電流を流し、一定電流でリチウムイオン電池の充電あるいは放電を行ってリチウムイオン電池の劣化度合いを診断することができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上記実施形態の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせたりすることができる。
1:エンジン、 2:モータジェネレータ、 10:ハイブリッドシステム、 20:バッテリ劣化診断システム、 40:バッテリパック、 50:第1バッテリ、 51:正極端子、 52:負極端子、 60:第1電圧値検出部、 65:電流値検出部、 70:DC/DCコンバータ、 75:正極側コンタクタ、 76:負極側コンタクタ、 80:第2バッテリ、 81:正極端子、 82:負極端子、 85:BMU、 90:第2電圧値検出部、 100B:グランド、 150:ECU、 151:記憶部、 171:正極配線、 172:負極配線、 173:正極配線、 174:正極配線、 175:負極配線、 181:信号線、 182:信号線、 193:信号線
Claims (6)
- ハイブリッドシステムに搭載されたバッテリの劣化度合いを診断するバッテリ劣化診断システムであって、
前記ハイブリッドシステムのモータに電力を供給する第1バッテリと、
前記ハイブリッドシステムのエンジンを始動する始動装置に電力を供給する第2バッテリと、
前記ハイブリッドシステムの始動シーケンスの作動中に、前記第1バッテリおよび前記第2バッテリのいずれか一方から前記第1バッテリおよび前記第2バッテリのいずれか他方へ向かって電流を流す制御を実行し、前記電流が流れたときの前記第1バッテリの電圧変動に基づいて前記第1バッテリの劣化度合いを診断する制御部と、
を備えたことを特徴とするバッテリ劣化診断システム。 - 前記第1バッテリおよび前記第2バッテリに電気的に接続され電圧を変換する電圧変換部をさらに備え、
前記制御部は、前記電圧変換部を制御することにより前記電流を流す制御を実行することを特徴とする請求項1に記載のバッテリ劣化診断システム。 - 前記第2バッテリの電圧値を検出する電圧値検出部をさらに備え、
前記制御部は、前記電圧値検出部により検出された前記電圧値が所定値以上である場合に前記第2バッテリから前記第1バッテリへ向かって前記電流を流す制御を実行し、前記電圧値検出部により検出された前記電圧値が前記所定値未満である場合に前記第1バッテリから前記第2バッテリへ向かって前記電流を流す制御を実行することを特徴とする請求項1または2に記載のバッテリ劣化診断システム。 - 前記制御部は、前記ハイブリッドシステムが起動する直前の前記ハイブリッドシステムの停止時間が一定時間以上である場合に前記劣化度合いを診断することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のバッテリ劣化診断システム。
- 前記制御部は、前記電圧変動のデータを蓄積する記憶部を有し、前記記憶部に蓄積された前記データに基づいて前記劣化度合いを診断することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のバッテリ劣化診断システム。
- 前記第1バッテリは、リチウムイオン電池であり、
前記第2バッテリは、鉛蓄電池であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のバッテリ劣化診断システム。
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