JP2023061149A - 着用物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】接合部が胴本体部から外れることを防止できる着用物品を提供する。
【解決手段】接合部は、シート状に構成され、幅方向の一方の端部3Aが胴本体部における表裏の一方の面に重ねられて第一溶着部Aを介して前記胴本体部に溶着され、前記幅方向の他方の端部が前記胴本体部における表裏の他方の面に重ねられて前記第一溶着部Aよりも他方の端部寄りに形成される第二溶着部Bを介して前記胴本体部に溶着されており、前記第一溶着部Aと前記第二溶着部Bとは、超音波溶着により形成されたものであり、前記第一溶着部Aは、前記第二溶着部Bよりも溶着強度が強く形成され、前記第二溶着部Bは、前記接合部の他方の端部が前記胴本体部から剥離可能な程度に、前記第一溶着部Aよりも溶着強度が弱く形成されていることを特徴とする着用物品。
【選択図】図3
【解決手段】接合部は、シート状に構成され、幅方向の一方の端部3Aが胴本体部における表裏の一方の面に重ねられて第一溶着部Aを介して前記胴本体部に溶着され、前記幅方向の他方の端部が前記胴本体部における表裏の他方の面に重ねられて前記第一溶着部Aよりも他方の端部寄りに形成される第二溶着部Bを介して前記胴本体部に溶着されており、前記第一溶着部Aと前記第二溶着部Bとは、超音波溶着により形成されたものであり、前記第一溶着部Aは、前記第二溶着部Bよりも溶着強度が強く形成され、前記第二溶着部Bは、前記接合部の他方の端部が前記胴本体部から剥離可能な程度に、前記第一溶着部Aよりも溶着強度が弱く形成されていることを特徴とする着用物品。
【選択図】図3
Description
本発明は、おむつなどの着用物品に関する。
従来の着用物品として特許文献1に記載された使い捨ておむつが存在する。この使い捨ておむつは、前身頃、股下部及び後身頃の各部から構成され、吸収体と、少なくとも一部が液透過性材料からなり、前記吸収体の表面を被覆するように配置されたトップシートと、液不透過性材料からなり、前記吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートと、前記後身頃の左右の各側縁から延出するように配置された止着テープと、を備える。また、前記止着テープとしては、不織布からなる基材の表面にメカニカルファスナーのフック材が付設された構造を有するものが用いられている。そして、この止着テープは、前記基材の端部をおむつの本体(例えば、おむつのサイドフラップの部分等)に取り付けることによってテープ型の使い捨ておむつを構成している。
しかし、特許文献1の使い捨ておむつにおいて、止着テープは、ホットメルト接着剤でおむつのサイドフラップを構成するサイドシートに取り付けられている。そのため、例えば、腰回りにワセリンを塗布した着用者が装着した際には、ワセリンがサイドシートを介して止着テープに浸透し、サイドテープと止着テープとを取り付けているホットメルト接着材と混じり合う。そうすると、ホットメルト接着剤が分解して接着性を失い、止着テープがサイドテープから外れてしまうという問題が生じる。なお、このような問題は、ワセリンが浸透した場合だけに限られず、ホットメルト接着剤を分解して接着性を失わせる性質を有するものが浸透すれば生じるものと考えられる。また、着用者が着用した場合に限らず、使い捨ておむつの保管時や運搬時にも生じる。
そこで、本発明は、接合部が胴本体部から外れることを防止できる着用物品を提供することを目的とする。
本発明は、着用者の前側を覆う前胴部と、着用者の後側を覆う後胴部と、前記前胴部と前記後胴部を連結し、着用者の股間に配置される股間部とを備え、前記前胴部及び前記後胴部の一方は、着用者の身体を覆う胴本体部と、該胴本体部における着用者の胴回り方向となる幅方向の両端部に設けられている接合部と、を備え、前記前胴部及び前記後胴部の他方は、前記接合部と接合される被接合部を備え、前記接合部が前記被接合部に接合されることで、前記前胴部と前記後胴部の幅方向の両端部同士が接合されるように構成され、前記接合部は、シート状に構成され、前記幅方向の一方の端部が前記胴本体部における表裏の一方の面に重ねられて第一溶着部を介して前記胴本体部に溶着され、前記幅方向の他方の端部が前記胴本体部の表裏における他方の面に重ねられて前記第一溶着部よりも他方の端部寄りに形成される第二溶着部を介して前記胴本体部に溶着されており、前記第一溶着部と前記第二溶着部とは、超音波溶着により形成されたものであり、前記第一溶着部は、前記第二溶着部よりも溶着強度が強く形成され、前記第二溶着部は、前記接合部の他方の端部が前記胴本体部から剥離可能な程度に、前記第一溶着部よりも溶着強度が弱く形成されていることを特徴とする着用物品である。
前記構成によれば、前記接合部は、前記幅方向の一方の端部が前記胴本体部における表裏の一方の面に重ねられて前記第一溶着部を介して前記胴本体部に溶着され、前記幅方向の他方の端部が前記胴本体部における表裏の他方の面に重ねられて前記第一溶着部よりも他方の端部寄りに形成される前記第二溶着部を介して前記胴本体部に溶着されており、前記第一溶着部と前記第二溶着部とは、超音波溶着により形成されているため、例えば、前記胴本体部に溶着された前記接合部に対して、ワセリンが付着した場合でも、前記第一溶着部と前記第二溶着部とは分解されることなく、前記接合部が前記胴本体部に溶着された状態が維持され、また、前記第一溶着部は、前記第二溶着部よりも溶着強度が強く形成され、前記第二溶着部は、前記接合部の他方の端部が前記胴本体部から剥離可能な程度に、前記第一溶着部よりも溶着強度が弱く形成されているため、前記接合部のうち、前記他方の端部は前記胴本体部における表裏の他方の面から剥離しやすい。
前記第一溶着部の溶着面積は、前記第二溶着部の溶着面積よりも大きくてもよい。
前記構成によれば、前記第一溶着部の溶着面積は、前記第二溶着部の溶着面積よりも大きいため、前記第二溶着部よりも前記第一溶着部の溶着強度を強くできる。
本発明によれば、前記接合部は、前記幅方向の一方の端部が前記胴本体部における表裏の一方の面に重ねられて第一溶着部を介して前記胴本体部に溶着され、前記幅方向の他方の端部が前記胴本体部における表裏の他方の面に重ねられて、前記第二溶着部を介して前記胴本体部に溶着されており、前記第一溶着部と前記第二溶着部とは、超音波溶着により形成されているため、例えば、前記胴本体部に溶着された前記接合部に対して、ワセリンが付着した場合でも、前記第一溶着部と前記第二溶着部とは分解されることなく、前記接合部が前記胴本体部に溶着された状態が維持され、前記接合部が前記胴本体部から外れることが防止できる。
以下、本発明の着用物品の一実施形態について、図1~3を参照して説明する。着用物品1とは、例えば、乳幼児や老人などの着用者の股下にあてがうためのものであり、おむつなどが含まれる。以下では、着用物品1として、使い捨ておむつを例に説明を行う。なお、本実施形態の着用物品1としての使い捨ておむつは、予め着用者が着用可能ないわゆるパンツ式のものではなく、着用前は図1に示すような展開状態となっており、所定部分同士をテープなどで接着することによって、着用者が着用可能となるいわゆるテープ式のものである。また、前述した「着用者」には人間だけでなく、例えば、犬や猫などの動物も含まれる。
以下の説明に際しては、着用者の胴回り方向であって、図1の左右方向を「幅方向α」と特定する。また、着用者が着用物品1を着用した際、着用者の股間の前後方向に延びる方向であって、図1の上下方向を「長さ方向β」と特定する。加えて、幅方向αと長さ方向βにより形成される面の方向であり、図1の紙面の表裏方向を「厚み方向γ」として特定する。
着用物品1は、着用者の前側である腹側を覆う前胴部10と、着用者の後側である背中側を覆う後胴部11と、前胴部10と後胴部11を連結し、着用者の股間に配置される股間部12とを備える。また、前胴部10及び後胴部11の一方は、着用者の身体を覆う胴本体部110と、胴本体部110における着用者の胴回り方向となる幅方向αの両端部111に設けられている接合部3と、を備える。本実施形態において、前胴部10及び後胴部11の一方は、後胴部11である。また、本実施形態の着用物品1は、図1に示すように、幅方向αと長さ方向βにより規定される面に形成されるおむつ本体2と、付着テープ3とを備える。
おむつ本体2は、図1に示すように、液体を吸収する吸収体21と、図1にて図示しない厚み方向γで、吸収体21を挟み込むように重なる一対の帯状シート基材20と、から構成されている。一対の帯状シート基材20は、着用者の肌に接する側に配置される内側シート200と、該内側シート200と反対側に配置される外側シート201とを備える。
内側シート200は、不織布などの液透過性シートにより形成されている。この内側シート200には、図2に示すように、着用者の肌と対面する肌面200αと、該肌面200αとは反対側の面である非肌面200βとが設けられている。図1に示すように、本実施形態の内側シート200には、排泄物の漏れを防止する立体ギャザー22が設けられている。この立体ギャザー22は、図1にして図示しない肌面200α上に設けられている。外側シート201は、液不透過性シートにより構成されている。この外側シート201には、非肌面200β側から内側シート200に重なる図示しない内面と、着用者が着用物品1を着用した際に外側に配置される図示しない外面とが設けられている。
おむつ本体2では、図1に示すように、長さ方向βにおいて、一方側が前胴部10に、他方側が後胴部11に、一方側と他方側との間の部分が股間部12に、それぞれ対応している。なお、本実施形態において、股間部12は、幅方向αで前胴部10と後胴部11よりも短く形成されている。そして、股間部12の幅方向αの端は、着用者の脚を通す間隙部23として構成される。
前胴部10及び後胴部11の他方は、接合部3と接合される被接合部を備える。本実施形態では、前胴部10が被接合部を備える。すなわち、前胴部10のうち、外側シート201の外面には、幅方向αにおいて、図示しない被接合部が設けられている。この被接合部は、後述する付着部31が付着される被付着部として構成されている。被付着部としては、例えば、雄型面ファスナーと雌型面ファスナーとから構成される面ファスナーにおける雄型面ファスナーと雌型面ファスナーのいずれか一方が該当する。本実施形態の被付着部は、雌型面ファスナーである。
接合部3は、着用者の胴回り方向で前胴部10と後胴部11を接合するためのものである。接合部3は、シート状に構成される。接合部3は、幅方向αの一方の端部3Aと、幅方向αの他方の端部3Bと、を備える。本実施形態では、図3に示すように、幅方向αの一方の端部3Aが胴本体部110における表裏の一方の面に重ねられている。具体的には、一方の端部3Aが非肌面200βに重ねられている。そのため、接合部3は、幅方向αの一方の端部3Aが後述する第一溶着部Aを介して非肌面200βに溶着されることで、胴本体部110に溶着されている。また、幅方向αの他方の端部3Bが胴本体部110における表裏の他方の面に重ねられている。具体的には、図2に示すように、他方の端部3Bが肌面200αに重ねられる。そのため、接合部3は、第一溶着部Aよりも他方の端部3B寄りに形成される後述する第二溶着部Bを介して胴本体部110に溶着されている。
本実施形態の接合部3は、付着テープ3として構成されている。この付着テープ3は、おむつ本体2に取り付けられている。本実施形態の付着テープ3は、図1、3に示すように、後述する本止め部300及び仮止め部301が内側シート200に溶着する収束状態Pで、おむつ本体2に取り付けられている。具体的に、本実施形態の収束状態Pでは、本止め部300の表面が内側シート200の非肌面200βに溶着され、仮止め部301の表面が内側シート200の肌面200αに溶着される。また、付着テープ3は、前記収束状態Pで、溶着された仮止め部301を内側シート200から剥離して、図1に示すように、本止め部300が内側シート200に溶着する展開状態Qに展開可能である。なお、展開状態Qにある付着テープ3では、仮止め部301が胴本体部110の幅方向αの端部111からはみ出た状態となる。本実施形態の付着テープ3は、図1に示すように、テープ基材30と、テープ基材30に設けられる付着部31とを備える。
テープ基材30は、不織布などのシートにより構成されている。本実施形態のテープ基材30は、図2に示すように、その厚みが内側シート200よりも厚く構成されている。また、テープ基材30は、本止め部300と、仮止め部301とを備える。本実施形態のテープ基材30では、図示しない長さ方向βの仮想線をはさんで、幅方向αの一方側が本止め部300として構成され、幅方向αの他方側が仮止め部301として構成されている。そのため、テープ基材30において、本止め部300と仮止め部301とは、図示しない長さ方向βの仮想線を境界にして、幅方向αに折り返される。
本止め部300は、表面が非肌面200βに面接触した状態で超音波溶着により内側シート200に溶着されている。そのため、本実施形態の本止め部300は、胴本体部110における表裏の一方の面に重合している。また、本止め部300は、図1の状態で、裏面が外側シート201の内面に面接触している。
仮止め部301は、表面が肌面200αに面接触した状態で超音波溶着により内側シート200に溶着されている。そのため、本実施形態の仮止め部301は、胴本体部110における表裏の他方の面に重合している。また、図1に示すように、仮止め部301は、図示しない長さ方向βの仮想線をはさんで、幅方向αで本止め部300に連続している。なお、本実施形態では、幅方向αにおいて、仮止め部301は本止め部300よりも長い。
仮止め部301は、図1に示すように、幅方向αにおいて自由端側の端部として構成される折り返し部3010と、該折り返し部3010と本止め部300とを連結する連結部3011とを備える。折り返し部3010には、表面に付着部31が付設される。折り返し部3010は、付着部31が連結部3011の表面に当接するように折り返される。本実施形態の折り返し部3010は、図1に示すように、長さ方向βの幅が連結部3011よりも短い。連結部3011は、幅方向αで、折り返し部3010よりも本止め部300に近く配置されている。本実施形態の連結部3011は、幅方向αで、折り返し部3010よりも長い。本実施形態では、図2に示すように、仮止め部301の表面が内側シート200の肌面200αに重ねられた際に、仮止め部301は、胴本体部110の幅方向αの端部111に予め塗布された接着部Xに接着される。具体的には、図2に示すように、付着部31が連結部3011の表面に当接するように折り返された折り返し部3010の裏面が接着部Xに接着される。なお、本実施形態において、接着部Xは、剥離可能なホットメルト接着剤である。
付着部31は、胴回り方向において前胴部10と後胴部11を付着する際に利用される。この付着部31は、前胴部10の外面に設けられる被付着部に付着される。本実施形態の付着部31は、図1、2に示すように、折り返し部3010の表面に付設されている。付着部31としては、例えば、雄型面ファスナーと雌型面ファスナーとから構成される面ファスナーにおける雄型面ファスナーと雌型面ファスナーのいずれか他方が該当する。本実施形態の被付着部は、雄型面ファスナーである。
第一溶着部Aと第二溶着部Bとは、超音波溶着により形成される。第一溶着部Aは、接合部3の幅方向αの一方の端部3Aと胴本体部110における表裏一方の面との間に形成される。図3に示すように、本実施形態の第一溶着部Aは、厚み方向γにおいて、本止め部300の表面が非肌面200βに面接触した状態で、本止め部300と内側シート200が超音波溶着されることにより構成される。すなわち、本実施形態の第一溶着部Aは、本止め部300と内側シート200との間に形成されている。
第二溶着部Bは、接合部3における胴本体部110の表裏他方の面に重なる部分のうち、幅方向αの一方の端部3Aに対して表裏方向で対向する部分と、胴本体部110の表裏他方の面との間に形成される。図3に示すように、本実施形態の第二溶着部Bは、肌面200αに重ねられる仮止め部301のうち、厚み方向γにおいて、折り返し部3010と連結部3011が重なる部分よりも本止め部300側の連結部3011であって、厚み方向γで、本止め部300と対向する幅方向途中部3011αと、肌面200αとの間が超音波溶着されることにより構成される。すなわち、本実施形態の第二溶着部Bは、幅方向途中部3011αと肌面200αとの間に形成されている。
図3に示すように、第一溶着部Aと第二溶着部Bとは、表裏方向で対向して配置されている。本実施形態では、厚み方向γにおいて、第一溶着部Aと第二溶着部Bとは、内側シート200をはさむように対向して配置されている。また、第一溶着部Aは、第二溶着部Bよりも溶着強度が強く形成されている。本実施形態の第一溶着部Aは、本止め部300の表面が内側シート200の非肌面200βから外れないように一体化される程度の溶着強度で形成されている。一方で、第二溶着部Bは、接合部3の他方の端部3Bが胴本体部110から剥離可能な程度に、第一溶着部Aよりも溶着強度が弱く形成されている。すなわち、付着テープ3を収束状態Pから展開状態Qに展開可能にするべく、第二溶着部Bは、幅方向途中部3011αと肌面200αとを剥離可能な程度の溶着強度で形成されている。なお、溶着強度については、溶着時間や加圧力、超音波出力などを適宜調整することにより、調整可能である。
前記接合部3が前記被接合部に接合されることで、前記前胴部10と前記後胴部11の幅方向αの両端部同士が接合されるように構成される。本実施形態では、おむつ本体2を長さ方向βに折り返して、前胴部10と後胴部11とを対向させた際に、付着部31を外側シート201の外面に設けられる被付着部に付着させる。これにより、接合部3が被接合部に接合される。
続いて、本発明の一実施形態に係る着用物品1の製造装置4について、図4~5を用いて説明する。
着用物品1の製造装置4は、着用物品1を製造するための装置である。この着用物品1の製造装置4は、位置決め手段40と、折り返し手段41と、溶着手段42とを含む。本実施形態の着用物品1の製造装置4は、図4に示すように、上流から下流へと流れる搬送装置に、位置決め手段40と、折り返し手段41と、溶着手段42とが設けられていることにより構成されている。なお、本実施形態では、図4に示すように、付着テープ3を搬送する搬送装置Yと、帯状シート基材20としての内側シート200を搬送する搬送装置Zとが合流している。
以下では、帯状シート基材20としての内側シート200を搬送する搬送装置Zと、付着テープ3を搬送する搬送装置Yが合流するところから説明を行う。すなわち、位置決め手段40から説明する。なお、内側シート200を搬送する搬送装置Zでは、図5(d)に示すように、胴本体部110の幅方向αの端部111に予め接着部Xが塗布されている。また、付着テープ3を搬送する搬送装置Yでは、図5(a)~(c)に示すように、テープ基材30に付着部31を付設し、複数の付着テープ3を切り離し、折り返し部3010を折り返す工程が行われている。
位置決め手段40は、搬送装置の上流から下流に流れる帯状シート基材20に対して接合部3を位置決めするためのものである。ここで、「位置決め」とは、帯状シート基材20と接合部3としての付着テープ3とを重ねて、剥離可能に固定することである。本実施形態における「位置決め」は、図5(e)に示すように、内側シート200の肌面200αにおける胴本体部110の幅方向αの端部111と仮止め部301の表面側とを重ねて接着することにより、内側シート200と付着テープ3とを剥離可能に固定することである。具体的には、折り返された折り返し部3010の裏面と内側シート200の肌面200αとが剥離可能に固定される。
位置決め手段40は、付着テープ搬送部401と、内側シート搬送部400とを備える。付着テープ搬送部401は、図4に示すように、付着テープ3を下流に進める搬送本体部401αと、該搬送本体部401αを動かす駆動部材401βとを備える。本実施形態では、搬送本体部401αとして構成される搬送ベルト401αが駆動部材401βとして構成されるロール401βの回転によって動くことで、搬送ベルト401αに載置される付着テープ3が下流に進む。内側シート搬送部400は、図4に示すように、内側シート200を下流に進める搬送本体部400αと、該搬送本体部400αを動かす駆動部材400βとを備える。本実施形態では、図4に示すように、駆動部材400βとして構成されるロール400βが時計回りに回転することで、該ロール400βに巻き付けられる搬送本体部400αとしての搬送ベルト400αが時計回りに動く。そのため、搬送ベルト400αに載置される内側シート200が搬送方向において下流に進む。
本実施形態の位置決め手段40では、図4に示すように、内側シート搬送部400上に、付着テープ搬送部401としてのロール401βが配置されている。すなわち、付着テープ搬送部401の下流が内側シート搬送部400の搬送ベルト400αに合流している。具体的には、図4の左右方向を搬送方向として、搬送方向に沿って配置される搬送ベルト400αに対して、図4の上側から付着テープ搬送部401が合流している。そのため、図5(e)に示すように、付着テープ3と内側シート200とが重なる。ここで、本実施形態の位置決め手段40では、胴本体部110の幅方向αの端部111と、付着テープ3における仮止め部301とが重なる。具体的には、胴本体部110の幅方向αの端部111に予め塗布された接着部Xを介して、内側シート200の肌面200αと、折り返された折り返し部3010の裏面とが接着される。なお、本実施形態では、付着テープ3の搬送装置Yと帯状シート基材20の搬送装置Zを合流させて、内側シート200と付着テープ3とが重なった際には、ロール401βによる加圧が行われる。
折り返し手段41は、位置決め手段40により位置決めされた接合部3のうち、一方の端部3Aを胴本体部110における表裏の一方の面に重ねるように折り返す。折り返し手段41は、図4に示すように、無端状に構成される搬送体410と、該搬送体410を動かす駆動部材411とを備える。本実施形態では、搬送体410としての折りベルト410は、搬送方向に沿って配置され、搬送方向の上流側から下流側に向かって角度が徐々に変化するように捻られている。また、搬送体410は、駆動部材411であるローラ411の周りをまわるように構成されている。そのため、折りベルト410は、搬送方向に沿って動き、付着テープ3を折り返すように構成されている。よって、駆動部材411の駆動により折りベルト410が搬送方向に動き、接合部3の一方の端部3Aが折りベルト410に当たりながら、搬送方向に移動する。よって、接合部3の一方の端部3Aが胴本体部110の一方の面に重なる。本実施形態では、図5(f)に示すように、本止め部300の表面が内側シート200の非肌面200βに重なるように、内側シート200における幅方向αの端縁に沿って本止め部300が折り返される。なお、本実施形態の折り返し手段41は、位置決め手段40よりも下流に配置されている。
溶着手段42は、胴本体部110の幅方向αの端部における表裏一方の面に接合部3の幅方向αの一方の端部3Aを重ね、表裏他方の面に幅方向αの他方の端部3Bを重ねた状態で、表面及び裏面の重なり部分を挟持して超音波溶着する。溶着手段42は、図4に示すように、ロール状に構成されるアンビル420と、ホーン421とを備える。また、アンビル420は、円筒状のロール本体420αと、ロール本体420αの外周面に設けられた複数の突部420βとを備える。なお、本実施形態の突部420βは、図2、3に示すように、ロール本体420αの外周面から突出し、先端側の外形がロール本体420αの外周面から垂直に突出する長方形状に形成されている。ホーン421は、ホーン本体421βと、ホーン本体421βに設けられる振動装置421αとを備える。本実施形態では、図2に示すように、厚み方向γにおいて、アンビル420が胴本体部110における表裏の一方の面側に配置され、ホーン421が胴本体部110における表裏の他方の面側に配置されている。そして、突部420βとホーン本体421βの先端面とが対向するように配置されている。
本実施形態の溶着手段42では、振動装置421αが振動することにより、ホーン本体421βの先端面からアンビル420に向かう方向に超音波振動が出力される。すなわち、本実施形態では、ホーン421が超音波を出力し、アンビル420が超音波を受ける。ここで、本実施形態の溶着手段42では、本止め部300が仮止め部301よりも強く、内側シート200に溶着するように、超音波が調整されている。また、溶着手段42では、幅方向途中部3011αが内側シート200から剥離可能に溶着するように、超音波が調整されている。なお、本実施形態の溶着手段42は、折り返し手段41よりも下流に配置されている。
次に、図2~5を参照して、着用物品1の製造方法について説明する。着用物品1の製造方法は、位置決め工程と、折り返し工程と、溶着工程とを含む。なお、本実施形態では、図5(a)~(c)に示すように、位置決め工程の前工程として、接合部3としてのテープ基材30の折り返し部3010に付着部31を塗布した後、折り返し部3010を折り返して、仮止め部301を折り返し状態にしておく。また、図5(d)に示すように、内側シート200の肌面200αにおいて、胴本体部110の幅方向αの両端部111に接着部Xを塗布しておく。
位置決め工程は、接合部3の他方の端部3Bを帯状シート基材20の他方の面に重ねて接着して位置決めする工程である。この位置決め工程は、図4における位置決め手段40にて行われる。具体的に、図4に示すように、本実施形態の位置決め工程では、付着テープ搬送部401としてのロール401βが回転することで、搬送ベルト401αが動き、搬送ベルト401αに載置されている付着テープ3が下流側に流れる。そして、図5(e)に示すように、付着テープ搬送部401の下流に流れた付着テープ3が、内側シート搬送部400によって下流に流れる内側シート200に載置される。ここで、本実施形態では、付着テープ3のうち、仮止め部301が内側シート200の肌面200α側に載置される。具体的には、胴本体部110の幅方向αの端部111において、本止め部300が胴本体部110の幅方向αの端縁からはみ出すように載置される。なお、本実施形態の位置決め工程では、胴本体部110の幅方向αの端部111に塗布された接着部Xにより、折り返された折り返し部3010の裏面と内側シート200の肌面200αとが接着される。すなわち、位置決め工程では、厚み方向γにおいて、折り返された折り返し部3010の裏面と内側シート200の肌面200αとが剥離可能に固定される。
折り返し工程は、位置決め工程と溶着工程との間で行われる。この折り返し工程は、図4における折り返し手段41で行われる。折り返し工程は、位置決め工程で位置決めされた接合部3のうち、一方の端部3Aを帯状シート基材20の一方の面に重ねるように折り返す。本実施形態の折り返し工程では、胴本体部110の幅方向αの端縁に沿って本止め部300を折り曲げる折り曲げ工程と、折り曲げ工程で折り曲げた本止め部300を内側シート200の非肌面200βに重ねる重ね工程とを含む。すなわち、図4、5(f)に示すように、本実施形態の折り返し工程では、折りベルト410が角度を徐々に変化するように捻じれることで、初めに、付着テープ3の本止め部300が胴本体部110の幅方向αの端縁に沿って内側シート200の非肌面200β側に折り曲げられる折り曲げ工程が行われる。その後、折りベルト410の捻じれに伴い、本止め部300の折り曲げが継続し、図2、5(f)に示すように、厚み方向γで、本止め部300の表面と内側シート200の非肌面200βとが重なる重ね工程が行われる。
溶着工程は、帯状で長尺の帯状シート基材20の幅方向αの一方の端部111における表裏一方の面に接合部3の幅方向αの一方の端部3Aを重ね、表裏他方の面に幅方向αの他方の端部3Bを重ねた状態で、表面及び裏面の重なり部分を挟持して超音波溶着する。本実施形態の溶着工程は、折り返し工程の後に行われる。溶着工程は、図4に示す溶着手段42にて行われる。すなわち、本実施形態の溶着工程では、内側シート200の非肌面200β側にアンビル420を押し当て、肌面200α側にホーン421を押し当てた状態で超音波溶着を行う。具体的には、図2に示すように、内側シート200の非肌面200β側では、厚み方向γで、内側シート200の非肌面200βと本止め部300とが重なる部分に突部420βの先端側が押し当てられる。一方、内側シート200の肌面200α側では、内側シート200の肌面200αと幅方向途中部3011αとが重なる部分にホーン本体421βの先端面が押し当てられる。このようにして、内側シート200と付着テープ3とがアンビル420とホーン421とに挟持され、ホーン421からアンビル420に向かって超音波が出力されることにより、超音波溶着が行われる。ここで、本実施形態では、突部420βとホーン本体421βの先端面とが対向するように配置されている。そのため、振動装置421αが振動することにより、ホーン本体421βの先端面から超音波振動が出力され、突部420βが、接合部3と内側シート200とを介して、ホーン421からの超音波振動を受ける。よって、突部420βとホーン本体421βとの間において、内側シート200の肌面200αと幅方向途中部3011αとの重なる部分が超音波振動を受けて超音波溶着されることにより、肌面200αと幅方向途中部3011αとの間に第二溶着部Bが構成される。また、本止め部300の表面と内側シート200の非肌面200βとの重なる部分が超音波溶着されることにより、本止め部300と非肌面200βとの間に第一溶着部Aが構成される。したがって、図3、5(g)に示すように、本止め部300及び仮止め部301が内側シート200に溶着することにより、付着テープ3は収束状態Pとなる。
溶着工程では、接合部3の一方の端部3Aは、該一方の端部3Aよりも他方の端部3B側より溶着強度が強く溶着される。また、他方の端部3B側は、帯状シート基材20から剥離可能な程度に、一方の端部3Aよりも溶着強度が弱くなるように溶着する。ここで、本実施形態の溶着手段42では、本止め部300が仮止め部301よりも強く、内側シート200に溶着するように、超音波が調整されている。また、溶着手段42では、幅方向途中部3011αが内側シート200から剥離可能に溶着するように、超音波が調整されている。そのため、本実施形態では、第一溶着部Aは、第二溶着部Bよりも溶着強度が強く構成される。よって、本止め部300は、その表面が非肌面200βから外れないように一体化される程度の溶着強度で内側シート200に溶着される。一方で、幅方向途中部3011αは、肌面200αから剥離可能な程度の溶着強度で内側シート200に溶着される。
以上、本実施形態の着用物品1によれば、第一溶着部Aは、第二溶着部Bよりも溶着強度が強く構成されている。そのため、本止め部300は、仮止め部301よりも内側シート200から外れ難くできる。具体的に、第一溶着部Aは、本止め部300の表面が内側シート200の非肌面200βから外れないように一体化される程度の溶着強度で形成されている。よって、例えば、着用者は、本止め部300が内側シート200から外れてしまうことを危惧することなく、着用物品1を安心して使用できる。
また、第二溶着部Bは、仮止め部301が内側シート200の肌面200αから剥離可能な程度に、第一溶着部Aよりも溶着強度が弱く形成されている。具体的に、第二溶着部Bは、幅方向途中部3011αと肌面200αとが剥離可能な程度の溶着強度で形成されている。そのため、本止め部300及び仮止め部301が内側シート200に溶着する収束状態Pから、仮止め部301をおむつ本体2から剥離して展開状態Qに展開する際には、仮止め部301をおむつ本体2から剥離しやすい。
また、本実施形態の着用物品1では、仮止め部301は超音波溶着に加えて、肌面200αに塗布された接着部Xを介して内側シート200に接着されている。そのため、例えば、着用物品1が使用される前の段階において、仮止め部301が内側シート200から剥離することを防止できる。
また、本実施形態の着用物品1の製造装置4においては、図4に示すように、折り返し手段41が位置決め手段40よりも下流に配置される。また、溶着手段42は、折り返し手段41よりも下流に配置されている。そのため、本実施形態の着用物品1の製造装置4では、位置決め手段40による位置決め工程と、折り返し手段41による折り返し工程とを経た後に、溶着手段42による溶着工程を行うことができる。
また、第一実施形態に係る着用物品1の製造方法は、着用者の前側を覆う前胴部10と、着用者の後側を覆う後胴部11と、前記前胴部10と前記後胴部11を連結し、着用者の股間に配置される股間部12とを備え、前記前胴部10及び前記後胴部11の一方は、着用者の身体を覆う胴本体部110と、該胴本体部110における着用者の胴回り方向となる幅方向αの両端部111に設けられた接合部3と、を備え、前記前胴部10及び前記後胴部11の他方は、前記接合部3と接合される被接合部とを備え、前記接合部3が前記被接合部に接合されることで、前記前胴部10と前記後胴部11の幅方向αの両端部111同士が接合されるように構成される着用物品1の製造方法であって、前記胴本体部110となる帯状で長尺の帯状シート基材20の幅方向αの一方の端部111における表裏一方の面に、前記接合部3の幅方向αの一方の端部3Aを重ね、表裏他方の面に幅方向αの他方の端部3Bを重ねた状態で、表面及び裏面の重なり部分を挟持して超音波溶着する溶着工程を含み、前記溶着工程では、前記接合部3の一方の端部3Aは、該一方の端部3Aよりも他方の端部3B側より溶着強度が強く溶着され、他方の端部3Bは、帯状シート基材20から剥離可能な程度に、一方の端部3Aよりも溶着強度が弱くなるように溶着されている。そのため、接合部3の一方の端部3Aは他方の端部3Bよりも帯状シート基材20から外れ難く、接合部3の他方の端部3Bは、帯状シート基材20から剥離しやすい。
また、本実施形態では、溶着工程において、内側シート200と付着テープ3がアンビル420とホーン421に挟持された状態で、ホーン421側から超音波が出力されることにより、超音波溶着が行われる。具体的に、本実施形態の溶着工程では、内側シート200の肌面200αと幅方向途中部3011αとの重なる部分が超音波溶着され、本止め部300の表面と内側シート200の非肌面200βとの重なる部分が超音波溶着される。よって、本実施形態の溶着工程は、内側シート200の肌面200αと非肌面200βの両側での溶着を一括に行うため、製造時間を短縮することに寄与できる。
また、本実施形態では、溶着工程の前に、接合部3を帯状シート基材20に対して位置決めする位置決め工程を有し、前記位置決め工程で前記接合部3を前記帯状シート基材20に位置決めした状態で、溶着工程を実行する。そのため、接合部3と帯状シート基材20とが外れることを防止でき、安定して溶着工程を行うことができる。ここで、本実施形態の位置決め工程は、前記接合部3の他方の端部3Bを帯状シート基材20の他方の面に重ねて接着して位置決めする工程である。そのため、位置決め工程で、接合部3の他方の端部3Bを帯状シート基材20の他方の面に重ねて接着することにより、帯状シート基材20と接合部3とを固定できる。
また、本実施形態では、付着テープ3の幅方向αにおいて、仮止め部301は本止め部300よりも長く構成されている。そして、位置決め工程では、本止め部300が胴本体部110の幅方向αの端縁からはみ出すように、付着テープ3が帯状シート基材20に載置される。そのため、本実施形態の位置決め工程では、付着テープ3のうち、胴本体部110の幅方向αの端部111からはみ出す部分を短くできる。
また、本実施形態の着用物品1の製造方法は、位置決め工程と溶着工程との間の折り返し工程を含み、折り返し工程は、位置決め工程で位置決めされた接合部3の一方の端部3Aを帯状シート基材20の一方の面に重ねるように接合部3を折り返す。そのため、着用物品1を製造する過程において、折り返し工程で接合部3の一方の端部3Aを帯状シート基材20の一方の面に重ねるように接合部3を折り返すことで、接合部3の一方の端部3Aがバタつくなどして、折り不良が生じることを防止できる。
なお、着用物品は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態では、前胴部10及び後胴部11の一方は後胴部11であり、後胴部11が接合部3を備える場合について説明したが、これに限らず、前胴部10及び後胴部11の一方は前胴部10であり、前胴部10が接合部3を備えていてもよい。また、この場合、前胴部10及び後胴部11の他方は後胴部11となるため、後胴部11が被接合部を備える。
また、上記実施形態では、幅方向途中部3011αと肌面200αとの間が超音波溶着され、第二溶着部Bが、幅方向途中部3011αと肌面200αとの間に形成されている場合について説明した。しかし、これに限らず、例えば、仮止め部301の幅方向αの全域と肌面200αとの間が超音波溶着され、第二溶着部Bが、仮止め部301の幅方向αの全域と肌面200αとの間に形成されていてもよい。すなわち、第二溶着部Bは、第一溶着部Aよりも他方の端部3B寄りに形成されていればよい。
また、上記実施形態の溶着手段42では、本止め部300が仮止め部301よりも強く、内側シート200に溶着するように、超音波が調整されていた。しかし、これに限らず、超音波を調整することなく、例えば、厚み方向γにおいて、本止め部300と仮止め部301の厚みに差を設けることで、本止め部300の溶着を強くし、仮止め部301の溶着を弱くするようにしてもよい。
上記実施形態では、位置決め工程において、仮止め部301が肌面200αに載置される際に、接着部Xにより、折り返された折り返し部3010の裏面と肌面200αとが接着される場合について説明した。しかし、これに限らず、例えば、肌面200αと折り返し部3010の裏面との接着をヒートシールにより行ってもよい。この場合、位置決め工程よりも前工程において、胴本体部110の幅方向αの端部に接着部Xを接着しておく手間を省くことができる。また、付着部31を用いて、肌面200αと仮止め部301の表面を接着してもよい。この場合、折り返し部3010は、付着部31が連結部3011の表面に当接するように折り返されず、また、付着部31は、剥離した後に再度の付着が可能な性質のものであることが考えられる。さらに、例えば、位置決め工程において、バキュームで仮止め部301を内側シート200に重ねた状態を保持することにより、付着テープ3が内側シート200から離れないようにしてもよい。
また、上記実施形態の突部420βは、図2、3に示すように、先端側の外形がロール本体420αの外周面から垂直に突出する長方形状に形成されていた。しかし、これに限らず、例えば、図6に示すように、突部420βは、先端側の外形が基端から先端に進むにつれて幅が狭くなるテーパ状に構成されていてもよい。この場合、突部420βを備える溶着手段42で超音波溶着した際には、第一溶着部Aの溶着面積が第二溶着部Bの溶着面積よりも大きくなる。よって、第一溶着部Aの溶着強度を第二溶着部Bの溶着強度よりも強くできる。したがって、接合部3の一方の端部3Aと帯状シート基材20との溶着を強くでき、接合部3における他方の端部3Bと帯状シート基材20との溶着強度を弱くできる。なお、第一溶着部Aと第二溶着部Bとの溶着面積については、例えば、第二溶着部Bの溶着面積が第一溶着部Aの溶着面積よりも大きくてもよいし、第一溶着部Aの溶着面積と第二溶着部Bの溶着面積が同じであってもよい。
1:着用物品、10:前胴部、11:後胴部、110:胴本体部、111:幅方向の端部、12:股間部、2:おむつ本体、20:帯状シート基材、200:内側シート、200α:肌面、200β:非肌面、201:外側シート、21:吸収体、22:立体ギャザー、23:間隙部、3:接合部、3A:一方の端部、3B:他方の端部、3:付着テープ、30:テープ基材、300:本止め部、301:仮止め部、3010:折り返し部、3011:連結部、3011α:幅方向途中部、31:付着部、4:製造装置、40:位置決め手段、400:内側シート搬送部、400α:搬送本体部、400β:駆動部材、401:付着テープ搬送部、401α:搬送本体部、401β:駆動部材、41:折り返し手段、410:搬送体、411:駆動部材、42:溶着手段、420:アンビル、420α:ロール本体、420β:突部、421:ホーン、421α:振動装置、421β:ホーン本体、A:第一溶着部、B:第二溶着部、Q:展開状態、P:収束状態、X:接着部、Y:搬送装置、Z:搬送装置、α:幅方向、β:長さ方向、γ:厚み方向
Claims (2)
- 着用者の前側を覆う前胴部と、着用者の後側を覆う後胴部と、前記前胴部と前記後胴部を連結し、着用者の股間に配置される股間部とを備え、
前記前胴部及び前記後胴部の一方は、着用者の身体を覆う胴本体部と、該胴本体部における着用者の胴回り方向となる幅方向の両端部に設けられている接合部と、を備え、
前記前胴部及び前記後胴部の他方は、前記接合部と接合される被接合部を備え、
前記接合部が前記被接合部に接合されることで、前記前胴部と前記後胴部の幅方向の両端部同士が接合されるように構成され、
前記接合部は、シート状に構成され、前記幅方向の一方の端部が前記胴本体部における表裏の一方の面に重ねられて第一溶着部を介して前記胴本体部に溶着され、前記幅方向の他方の端部が前記胴本体部における表裏の他方の面に重ねられて前記第一溶着部よりも他方の端部寄りに形成される第二溶着部を介して前記胴本体部に溶着されており、
前記第一溶着部と前記第二溶着部とは、超音波溶着により形成されたものであり、
前記第一溶着部は、前記第二溶着部よりも溶着強度が強く形成され、
前記第二溶着部は、前記接合部の他方の端部が前記胴本体部から剥離可能な程度に、前記第一溶着部よりも溶着強度が弱く形成されていることを特徴とする着用物品。 - 前記第一溶着部の溶着面積は、前記第二溶着部の溶着面積よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の着用物品。
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