JP2023060805A - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

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Akitoshi Yamada
孝大 村澤
Kota Murasawa
隆 中村
Takashi Nakamura
英嗣 香川
Hidetsugu Kagawa
明彦 仲谷
Akihiko Nakaya
健太郎 矢野
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Abstract

【課題】印刷色域へのカラーマッピングを適切に行う画像処理装置を提供する。【解決手段】複数ページ若しくは複数領域で1ページが構成されたページから構成される原稿データから画素値を取得し、複数のページに含まれるページとページ内の一部分との少なくともいずれかを対象として、取得された画素値と印刷手段の印刷色域とに基づいて、印刷色域へのカラーマッピング方法を決定する。そして、決定されたカラーマッピング方法により、原稿データの色変換を行う。決定される対象の複数のカラーマッピング方法は、印刷色域内において色空間の圧縮を行う第1のカラーマッピング方法と、印刷色域内において色空間の圧縮を行わない第2のカラーマッピング方法とを含み、取得された複数の画素値に印刷色域外の画素値が含まれるか否かに基づいて、印刷色域へのカラーマッピング方法が決定される。【選択図】図3

Description

本発明は、カラーマッピングを実行可能な画像処理装置、画像処理方法およびプログラムに関する。
所定の色空間で記述されたデジタル原稿を受け取り、その色空間中の各色についてプリンタで再現可能な色域へのマッピングを行い、出力を行うプリンタが知られている。特許文献1には、「知覚的」(Perceptual)なマッピングと、「絶対的測色的」(Absolute Colorimetric)なマッピングについて記載されている。また、特許文献2には、入力したカラー画像信号に対する、色空間圧縮の有無および圧縮方向の決定について記載されている。
特開2020-27948号公報 特開平07-203234号公報
特許文献1における「知覚的」マッピングを行った場合、デジタル原稿の色空間中でプリンタで再現可能な色であっても、マッピングによって彩度の低下が発生することがある。また、特許文献1における「絶対的測色的」マッピングを行った場合、プリンタの再現色域外の複数の色間において、デジタル原稿上で存在していた色差がマッピングによって低下することがある。また、特許文献2においては、入力したカラー画像信号全体に対して一意に圧縮が行われる為、複数ページ若しくは複数領域で1ページが構成された入力に対しての圧縮効果に懸念が残る。
本発明は、印刷色域へのカラーマッピングを適切に行う画像処理装置、画像処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る画像処理装置は、印刷手段の印刷対象の原稿データであり、1ページ若しくは複数ページから構成される前記原稿データを取得する取得手段と、前記原稿データを少なくとも第1の部分原稿と第2の部分原稿を含む複数の部分原稿データに分割する分割手段と、前記第1の部分原稿に含まれる画素値と前記印刷手段の印刷色域とに基づいて、前記第1の部分原稿に対する印刷色域への第1のカラーマッピング方法を決定し、前記第2の部分原稿に含まれる画素値と前記印刷手段の印刷色域とに基づいて、前記第2の部分原稿に対する印刷色域への第2のカラーマッピング方法を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された第1のカラーマッピング方法により、前記第1の部分原稿データの色変換を行い、前記決定手段により決定された第2のカラーマッピング方法により、前記第2の部分原稿データの色変換を行う色変換手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、印刷手段の印刷対象の原稿データであり、複数ページから構成される前記原稿データから画素値を取得する取得手段と、前記複数ページに含まれるページと該ページ内の一部分との少なくともいずれかを対象として、前記取得手段により取得された画素値と前記印刷手段の印刷色域とに基づいて、前記印刷色域へのカラーマッピング方法を決定する決定手段と、前記決定手段により決定されたカラーマッピング方法により、前記原稿データの色変換を行う色変換手段と、を備え、前記決定手段により決定される対象の複数のカラーマッピング方法は、前記印刷色域内において色空間の圧縮を行う第1のカラーマッピング方法と、前記第1のカラーマッピング方法と異なる第2のカラーマッピング方法とを含み、前記決定手段は、前記取得手段により取得された複数の画素値に前記印刷色域外の画素値が含まれるか否かに基づいて、前記印刷色域へのカラーマッピング方法を決定する、ことを特徴とする。
本発明によれば、印刷色域へのカラーマッピングを適切に行うことができる。
記録システムの構成を示すブロック図である。 MFPにおける印刷処理を示すフローチャートである。 S203のマッピングテーブル作成処理を示すフローチャートである。 マッピングテーブルを説明するための図である。 印刷面の割り当てのイメージを示す図である。 印刷モードに応じた制御処理を示すフローチャートである。 S203のマッピングテーブル作成処理を示すフローチャートである。 S203のマッピングテーブル作成処理を示すフローチャートである。 部分ページ単位でのマッピングを説明するための図である。 S203のマッピングテーブル作成処理を示すフローチャートである。 原稿ページを説明するための図である。 領域分割をタイル単位で行う処理を示すフローチャートである。 原稿ページのタイル分割のイメージを示す図である。 領域分割終了後の各タイル領域を示す図である。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態における記録システムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、記録システムは、MFP(Multi Function Printer)(画像処理装置)10と、そのホスト装置としてのホストPC(情報処理装置)20を含んで構成される。MFP10は、本体にプリンタ機能及びスキャナ機能という複数の機能を持つプリンタであり、両機能を連携させて行うコピー機能を備えている場合もある。ホストPC20上でアプリケーションにより作成されるデータや、MFP10のスキャナ(画像読取装置)により取得されるデータが、MFP10での印刷対象のデータとなり得る。
ホストPC20は、主に以下の要素を含んで構成される。CPU201は、例えば、HDD203やRAM202に保持されているプログラムを読み出して実行することにより、本実施形態の動作を実現する。RAM202は、揮発性のストレージであり、プログラムやデータを一時的に保持する。また、HDD203は、不揮発性のストレージであり、プログラムやデータを保持する。データ転送インタフェース204は、MFP10との間におけるデータの送受信を制御する。このデータ送受信の接続方式として、例えば、USB、IEEE1394、LAN等の有線接続や、Bluetooth、WiFi等の無線接続が用いられる。キーボード・マウスインタフェース205は、キーボードやマウス等のHID(Human Interface Device)を制御するインタフェースであり、ユーザによる指示や設定等の入力を受付可能である。ディスプレイインタフェース206は、ディスプレイ(不図示)における表示を制御する。
一方、MFP10は、主に以下の要素を含んで構成される。CPU101は、例えば、ROM103やRAM102に保持されているプログラムを読み出して実行することにより、本実施形態の動作を実現する。RAM102は、揮発性のストレージであり、プログラムやデータを一時的に保持する。また、ROM103は、不揮発性のストレージであり、本実施形態の処理で用いられるテーブルデータやプログラムを保持する。データ転送インタフェース104は、PC20との間におけるデータの送受信を制御する。記録ヘッドコントローラ105は、不図示の記録ヘッドに対して、記録データに基づいて記録ヘッドに搭載されたヒータの加熱動作を制御し、インク滴を吐出させる。本実施形態では、MFP10は、インクジェット記録方式により、記録媒体に画像を記録する構成を有するプリンタとして説明する。しかしながら、他の記録方式の構成であっても良く、例えば電子写真方式による記録を行う構成であっても良い。記録ヘッドコントローラ105は、具体的には、RAM102の所定のアドレスからの制御パラメータと記録データの読込みを行うように構成される。CPU101が、制御パラメータと記録データをRAM102の所定のアドレスに書き込むと、記録ヘッドコントローラ105により処理が起動され、記録ヘッドに搭載されたヒータの加熱動作が行われる。
画像処理アクセラレータ106は、ハードウェアによって構成され、CPU101よりも高速に画像処理を実行するものである。具体的には、画像処理アクセラレータ106は、RAM102の所定のアドレスからの画像処理に必要なパラメータとデータの読込みを行うように構成される。CPU101がパラメータとデータをRAM102の所定のアドレスに書き込むと、画像処理アクセラレータ106により処理が起動され、所定の画像処理が行われる。なお、画像処理アクセラレータ106は必ずしも必要な要素でなく、プリンタの仕様などに応じてCPU101による処理のみで、上記のパラメータとデータの書込処理および画像処理を実行するように構成してもよい。
スキャナコントローラ107は、不図示のスキャナユニットに対して、原稿への光の照射と反射光をCCD等の撮像素子で取得した光量情報のスキャナコントローラ107への送信を指示する。具体的には、CPU101が、制御パラメータと読取データ書出しアドレスをRAM102の所定のアドレスに書き込むと、スキャナコントローラ107により処理が起動される。そして、スキャナユニットに搭載されたLEDの発光制御と、スキャナユニットからの光量情報取得、RAM102中の読取データ書出しアドレス以降への光量情報の書込みが行われる。
モータコントローラ108は、不図示の複数のモータユニットのモータ動作を制御する。ここで、モータには、記録ヘッドを記録用紙に対して相対的に移動させる為のモータ、スキャナユニットを読取原稿に対して相対的に移動させる為のモータが含まれる。また、他の種類のモータが含まれても良く、例えば、記録ヘッドのメンテナンス用のモータが含まれる。
ホストPC20とMFP10のブロック構成は、図1に示す構成に限られず、ホストPC20とMFP10で実施される機能に応じた構成を適宜含み得る。例えば、MFP10は、綴じ処理等のフィニッシャ機能を実現する構成を含んでも良い。
図2は、MFP10における印刷処理を示すフローチャートである。図2の処理は、例えばCPU101がROM103に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
S201において、CPU101は、印刷対象となる原稿データを取得する。具体的には、CPU101は、ホストPC20のデータ転送インタフェース204から、MFP10のデータ転送インタフェース104を介して原稿データを取得する。ここで、原稿データは、複数ページから構成される文書データとする。
S202において、CPU101は、原稿データを複数の「部分ページ」に分割する。ここで、本実施形態における「部分ページ」について説明する。上述のように、印刷対象となる原稿データは、複数ページから構成される文書データとしている。「部分ページ」とは、文書データに含まれる複数ページに対してどのようにまとめて、後述するマッピングテーブルの作成対象とするかということを表している。例えば、文書データが第1ページから第3ページで構成されているとする。各ページをマッピングテーブルの作成対象とするのであれば、第1ページ、第2ページ、第3ページのそれぞれが「部分ページ」となる。また、第1ページ及び第2ページと、第3ページとをマッピングテーブルの作成対象とするのであれば、第1ページ及び第2ページが「部分ページ」となり、また、第3ページも「部分ページ」となる。また、「部分ページ」は、文書データに含まれるページ単位でのまとまりに限られない。例えば、第1ページの一部分の領域を「部分ページ」とする場合もあり、そのような構成については、第4実施形態で説明する。S202では、予め定められた「部分ページ」のまとまりに従って、原稿データを複数の「部分ページ」に分割する。なお、「部分ページ」のまとまりはユーザにより指定可能であっても良い。本実施形態では、文書データに含まれる複数ページを各ページに分割し、それぞれを「部分ページ」とする例を説明する。
続くS203~S206は、それぞれの部分ページについて実行されるループ処理である。S203において、CPU101は、着目する部分ページを解析して、その部分ページ用のマッピングテーブルを作成する。マッピングテーブルの作成処理については図3で後述する。
作成されるマッピングテーブルは、具体的には、入力画素値(Rin,Gin,Bin)の組み合わせに対して、好適な出力画素値(Rout,Gout,Bout)の組み合わせを算出する為の3次元ルックアップテーブルである。例えば、入力値であるRin、Gin、Binがそれぞれ256階調を持つ場合、256×256×256の合計16,777,216組の出力値を持つテーブルTable1[256][256][256][3]が作成される。
S204において、CPU101は、S203で作成された部分ページ用マッピングテーブルを用いて当該部分ページの色変換を行う。具体的には、S202で分割された当該部分ページのRGB画素値で構成される画像の各画素に対して、以下の式のように実現される。
Rout=Table1[Rin][Gin][Bin][0]
Gout=Table1[Rin][Gin][Bin][1]
Bout=Table1[Rin][Gin][Bin][2]
また、ルックアップテーブルのグリッド数を256グリッドから例えば16グリッド等に減らし、複数のグリッドのテーブル値を補間して出力値を決定する等、テーブルサイズを小さくするようにしても良い。
次に、S205において、CPU101は、部分ぺージの印刷を行う。具体的には、S204で変換された部分ページの変換済み画像データの各画素に対して、インク色分解、出力特性変換、量子化、印刷、の4つの処理を行う(印刷制御)。
インク色分解は、色変換処理の出力値であるRout、Gout、Boutを、インクジェット記録方式により記録する各インク色の出力値に変換する処理である。本実施形態では、例えばシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色インクによる記録を想定する。この変換には種々の実現方法があり、例えば、色変換処理と同様、出力画素値(Rout,Gout,Bout)の組み合わせに対して、好適なインク色画素値(C,M,Y,K)の組み合わせを算出するために、3次元ルックアップテーブルが用いられる。例えば、以下のような3次元ルックアップテーブルTable2[256][256][256][4]が用いられる。
C=Table2[Rout][Gout][Bout][0]
M=Table2[Rout][Gout][Bout][1]
Y=Table2[Rout][Gout][Bout][2]
K=Table2[Rout][Gout][Bout][3]
また、ルックアップテーブルのグリッド数を256グリッドから例えば16グリッド等に減らし、複数のグリッドのテーブル値を補間して出力値を決定する等、テーブルサイズを小さくするようにしても良い。
続いて、出力特性変換は、各インク色の濃度を記録ドット数率に変換する処理である。具体的には、例えば各色256階調の濃度を、各色1024階調のドット数率Cout、Mout、Yout、Koutに変換する。そのために、例えば、以下のような、各インク色の濃度に対する好適な記録ドット数率を設定した1次元ルックアップテーブルTable3[4][256]が用いられる。
Cout=Table3[0][C]
Mout=Table3[1][M]
Yout=Table3[2][Y]
Kout=Table3[3][K]
また、ルックアップテーブルのグリッド数を256グリッドから例えば16グリッド等に減らし、複数のグリッドのテーブル値を補間して出力値を決定する等、テーブルサイズを小さくするようにしても良い。
続いて、量子化は、各インク色の記録ドット数率Cout、Mout、Yout、Koutを、実際の各画素の記録ドットのOn/Offに変換する処理である。量子化の方法については、例えば、誤差拡散法やディザ法等、様々な手法が用いられ得る。例えば、ディザ法により、以下の式のように実現される。
Cdot=Halftone[Cout][x][y]
Mdot=Halftone[Mout][x][y]
Ydot=Halftone[Yout][x][y]
Kdot=Halftone[Kout][x][y]
そして、各画素位置(x,y)に応じた閾値と比較することにより、各インク色の記録ドットのOn/Offを実現する。ここでは、Cout、Mout、Yout、Koutはそれぞれ10bitで表現され、0~1023の値域を取るとする。よって、各記録ドットの発生確率は、Cout/1023、Mout/1023、Yout/1023、Kout/1023となる。
最後に、生成された印刷画像の印刷が行われる。
次に、S206において、CPU101は、全ての部分ページの解析及び印刷が終了したか否かを判定する。全ての部分ページの解析及び印刷が終了したと判定された場合、図2の処理を終了する。一方、全ての部分ページの解析及び印刷が終了していないと判定された場合、S203に戻り、次の部分ページに着目し、後続する処理が行われる。
図3は、図2のS203におけるマッピングテーブル作成処理を示すフローチャートである。S301において、CPU101は、MFP10の印刷時に再現可能な印刷色域を取得する。これは、MFP10の印刷時に再現可能な色の範囲を示す情報であり、記録用紙(普通紙、写真用紙)や印刷モード(下書き、標準、きれい、等)によって異なる情報である。一般的には、普通紙への印刷よりも写真用紙への印刷の方が印刷色域は広く、下書きモードよりも標準モード、標準モードよりもきれいモードの方が印刷色域が広い場合が多い。これは、印刷に用いるインク量が多い程、また印刷されたインクのうち記録用紙表面に存在するインク量が多い程、印刷結果の発色が良くなるためである。
印刷色域の表現方法については種々の方法が用いられて良いが、例えば、明度(L:Lightness)、彩度(C:Chroma)、色相(H:Hue)の組で表現する方法が用いられる。具体的には、各明度及び色相に対して、最大彩度を記述する方法であり、以下で表されるようなテーブルを用いる方法である。
Cmax_Table[L][H] (L=0~100、H=0~360)
実際には、Lが101通り、Hが360通り存在するので、全部で36,360個のC情報の組となる。なお、テーブル容量を削減する為にLやHの階調を低減するようにしても良い。
本実施形態では、例えば、印刷色域をMFP10中のROM103に予め格納しておき、CPU101が格納された印刷色域を読み出す構成としている。印刷色域自体は、上述のように、印刷装置の性能として予め決められているので、例えば、事前に各RGB値で印刷パッチを印刷し、その印刷パッチの測定結果から、各明度及び色相に対する最大彩度を設定しておく。
S302~S304は、部分ページにおける各画素単位で実行されるループ処理である。
S302において、CPU101は、当該部分ページにおける1画素分の画素値を取得する。S303において、CPU101は、S302で取得された画素値が、S301で取得された印刷色域内に存在するか否かを判定する。具体的には、入力されたRGB値を上述の明度、彩度、色相に変換する。一般的に用いられるRGB値はsRGB値である為、本実施形態では一例としてsRGB値であるとして説明する。例えば、sRGB値を上述の明度、彩度、色相に変換する変換テーブルsRGBtoLCH[Rin][Gin][Bin][0~2]が、MFP10中のROM103に予め格納されている。
そして、CPU101は、以下のように、Lin、Cin、Hinを算出する。
Lin=sRGBtoLCH[Rin][Gin][Bin][0]
Cin=sRGBtoLCH[Rin][Gin][Bin][1]
Hin=sRGBtoLCH[Rin][Gin][Bin][2]
そして、CPU101は、以下の式のような比較処理を行い、印刷色域内か否かを判定する。
If(Cin<=Cmax_Table[Lin][Hin]) →印刷色域内
Else →印刷色域外
S303で印刷色域内に存在すると判定された場合、S304に進む。一方、S303で印刷色域内に存在しないと判定された場合、S306に進む。
S304において、CPU101は、当該部分ページ内の全画素の判定が終了したか否かを判定する。全画素の判定が終了したと判定された場合、S305へ進む。一方、全画素の判定が終了していないと判定された場合、S302に戻り、当該部分ページ内の次の画素について上記の処理が行われる。
S305において、CPU101は、当該部分ページのマッピングテーブルとして「測色的」マッピングテーブルを設定して処理を終了する。「測色的」マッピングテーブルの設定については図4で後述する。S305の処理が行われる場合とは、当該部分ページ内の全ての画素が印刷色域内に存在する状態である。そのため、プリンタの再現色域外の複数の色で構成されたデジタル原稿に対して「測色的」マッピングテーブルを用いたとすると発生し得る色差の低下は、当該部分ページについては発生しないと考えられる。従って、本実施形態では、S305に進む場合には「測色的」マッピングテーブルが設定される。
一方、S306において、CPU101は、当該部分ページのマッピングテーブルとして「知覚的」マッピングテーブルを設定して処理を終了する。「知覚的」マッピングテーブルの設定については図4で後述する。S306の処理が行われる場合とは、当該部分ページ内の画素の中に印刷色域外の画素がある状態である。そのため、プリンタの再現色域外の複数の色で構成されたデジタル原稿に対して「測色的」マッピングテーブルを用いたとすると発生し得る色差の低下が、当該部分ページについても発生する可能性があると考えられる。従って、本実施形態では、S306に進む場合には「知覚的」マッピングテーブルが設定される。
S305及びS306の後、図3の処理を終了する。
図4は、図3のS305及びS306で設定されるマッピングテーブルを説明するための図である。図4(a)は、標準ディスプレイの色空間とMFP10の色空間の関係を示す図である。すなわち、図4(a)中の実線401はL*a*b*均等色空間において、IEC 61966-2-1:1999として規定されているsRGB色空間であり、ホストPC20からの原稿データとして採り得る色空間である。図4(a)中の破線402は、MFP本体10の色再現範囲である。
標準ディスプレイで表示される色を印刷装置で出力する際、印刷装置の色再現域の外にある色に関しては再現域内の適当な色に対応づけを行う必要がある。これを一般に色空間圧縮(カラーマッピング)と呼ぶ。一般的に、色空間圧縮の方法は複数存在し、目的に応じて使い分けが行われる。図4(a)中において、WP4011、WP4021はそれぞれ、標準ディスプレイ、MFP10の再現範囲内の最も明るい色(ホワイトポイント)である。また、BP4012、BP4022はそれぞれ、標準ディスプレイ、MFP10の再現範囲内の最も暗い色(ブラックポイント)である。
図4(b)は、「知覚的」マッピングを説明するための図である。図4(b)中の太実線部411に示すように、標準ディスプレイのホワイトポイント及びブラックポイントは、それぞれMFP10のホワイトポイント及びブラックポイントへマッピングされる。そして、他の色は、ホワイトポイント、ブラックポイントとの相関関係が保たれるように変換される。そして、標準ディスプレイの色空間401全体がMFP本体10の印刷色域402に収まるように色方向上で彩度を圧縮する形で変換が行われる。よって、標準ディスプレイの色空間401上の色は太線411に変換され、元々の印刷色域402上の色は太破線412に変換されることとなる。図4(b)の「知覚的」マッピングは、色数の多い写真等のイメージデータの処理に向いている。図4(b)においては、ほぼ標準ディスプレイの色域全面に対して明度と彩度の両方で圧縮がかかることになる。
図4(c)は、「絶対的測色的」マッピングを説明するための図である。これは、図4(c)に示すように、MFP10の印刷色域内の色に対して圧縮を行わず、印刷色域外の色に対して、明度と彩度の両方で圧縮を行う方法である。図4(c)中の太線矢印が圧縮処理を表している。太線矢印中に含まれる複数の色は、標準ディスプレイ上では異なった色として表現されていたが、マッピング後には矢印終点の同一色となる。
図4(d)は、「相対的測色的」マッピングを説明するための図である。これは、図4(d)に示すように、標準ディスプレイのホワイトポイントのみをMFP10のホワイトポイントへマッピングした後、MFP本体10の印刷色域内の色に対して圧縮を行わず、印刷色域外の色に対して、明度と彩度の両方で圧縮を行う方法である。これは、標準ディスプレイ中の各色と白色の相対色差を、印刷時の各色と紙白の相対色差として再現することを目的としており、「相対的測色的」と呼ばれる。本マッピングにおいても、太線矢印中に含まれる複数の色は、標準ディスプレイ上では異なった色として表現されていたが、マッピング後には矢印終点の同一色となる。
他にも、標準ディスプレイのホワイトポイント及びブラックポイントをそれぞれMFP10のホワイトポイント及びブラックポイントへマッピングした後、MFP10の印刷色域内の色に対して圧縮を行わず、印刷色域外の色に対して彩度圧縮を行う方法もある。図3のS305で設定される「測色的」マッピングとしては、図4(c)で説明した「絶対的測色的」や図4(d)で説明した「相対的測色的」、更には他に説明した方法が用いられても良い。ここで、「相対的測色的」や他に説明した方法を用いた場合、S303で印刷色域内に存在するか否かの判定が行われる場合、ホワイトポイント、ブラックポイントへのマッピングを先に行う必要がある場合がある。具体的には、ホワイトポイントのみのマッピングを行う図4(d)の場合、MFP10の印刷色域のホワイトポイントのL値をLmax(Lの値域は0~100)とした場合、以下の式のように判定が行われる。
Lin2=Lin-(100-Lmax)
If(Cin<=Cmax_Table[Lin2][Hin]) →印刷色域内
Else →印刷色域外
また、ホワイトポイント及びブラックポイント両方のマッピングを行う場合、MFP10の印刷色域のホワイトポイントのL値をLmax(Lの値域は0~100)、ブラックポイントのL値をLminとした場合、以下の式のように判定が行われる。
Lin2=(Lmax-Lmin)*Lin/100+Lmin
If(Cin<=Cmax_Table[Lin2][Hin]) →印刷色域内
Else →印刷色域外
以上のように、本実施形態では、部分ページ毎に適切なマッピングを施すことができる。つまり、印刷色域外の色情報を含む部分ページに対しては「知覚的」マッピングが行われ、印刷色域外の色情報を含まない部分ページに対しては「測色的」マッピングが行われる。そのような構成により、プリンタで再現可能な色で構成されたデジタル原稿に対して彩度の低下を低減したマッピングを行うことができる。また、プリンタの再現色域外の複数の色で構成されたデジタル原稿に対して色間における色差の低下を低減したマッピングを行うことができる。また、図2のS204の色変換とS205の印刷処理は、必ずしもこのタイミングで行う必要はなく、S206で全ての部分ページの解析が終了したと判定された後に行うようにしても良い。
図2のS204~S205のタイミングで色変換処理と印刷処理を行う場合、着目された部分ページ用のマッピングテーブルを以後保持しておく必要がなくなる。そのため、削除することにより、マッピングテーブル保持用のRAM102の消費量を低減させるようにしても良い。一方、S206より後のタイミングで色変換処理と印刷処理を行う場合、全ての部分ページの解析処理が完了した後に印刷を開始するので、解析処理による印刷遅延をユーザに感じさせずに記録することができる。例えば、全ての部分ページのデータをスプールしてから印刷するシステムにおいてそのように構成しても良い。
上記では、原稿データの各ページを部分ページとして設定した。以下、本実施形態の変形例について説明する。第1の部分ページと第2の部分ページにおいて、同じ画素値(RGB値)であるにも関わらず、部分ページ間において異なる色で出力されるという現象が発生し得る。以下、上記現象における視覚的な影響を低減する変形例を説明する。
人間の視覚は、空間的に隣接、若しくは極めて近い場所に存在する2色の違いは相対的に知覚され易いが、空間的に離間している場所に存在する2色の違いは相対的に知覚されにくいという特性を持つ。つまり、上記の「異なる色で出力される」結果は、空間的に隣接、または極めて近い場所に存在する同一色に対して行われる場合には知覚され易く、空間的に離間している場所に存在している同一色に対して行われる場合には知覚されにくいこととなる。
そこで、本変形例では、複数ページの印刷ジョブに対して、部分ページの設定を表1に示すように設定する。
Figure 2023060805000002


本変形例では、4ページの印刷ジョブを例に説明する。片面印刷の場合、いずれのページも独立して参照されることが想定されるため、全ページをそれぞれ個別の4つの部分ページとして設定する。一方、両面印刷の場合、4ページの印刷ジョブを全部で3つの部分ページとして設定する。
図5は、各印刷方式時の印刷面の割り当てのイメージを示す図である。図5(a)は、表1中の片面印刷における印刷面の割り当てのイメージを示している。図5(b)は、表1中の両面印刷における印刷面の割り当てのイメージを示している。
図5(a)と図5(b)に示すように、両面印刷時には、Page2とPage3が隣接している。これは、両面印刷後に印刷文書を綴じた場合、Page2とPage3はそれぞれ1枚目裏と2枚目表に印刷され、隣接位置で鑑賞される可能性が相対的に高いことを表している。それに対し、片面印刷後に印刷文書を綴じた場合、各ページはそれぞれの用紙の表面に印刷され、隣接位置で鑑賞される可能性が相対的に低くなる。よって、両面印刷時には、Page2とPage3を同一の部分ページとして、同じマッピングを施すことが好適である。
図6は、本変形例における印刷モードに応じた制御処理を示すフローチャートである。図6の処理は、例えばCPU101がROM103に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
S601において、CPU101は、印刷ジョブから、印刷方法(印刷モード)の情報を取得する。本変形例では、片面印刷であるかもしくは両面印刷であるか、の情報を取得する。印刷方法は、例えばホストPC20上でユーザにより設定されており、印刷ジョブには、その設定された情報が含まれている。
S602において、CPU101は、S601で取得された印刷方法の情報が片面印刷を示しているか否かを判定する。片面印刷を示していると判定された場合、S603に進む。一方、片面印刷を示していない、即ち両面印刷を示していると判定された場合、S604に進む。
S603において、CPU101は、片面印刷時に原稿データの各ページがどの部分ページに含まれるかを設定する。片面印刷時には、上述のように、全ての印刷ページを別々の部分ページとして設定する。よって、第Nページは、第N部分ページとして設定される。このようなルールに基づいて、CPU101は、第1ページから最終ページまで部分ページ番号を設定する。S603の後、図6の処理を終了する。
一方、S604において、CPU101は、両面印刷時に原稿データの各ページがどの部分ページに含まれるかを設定する。両面印刷時には、上述のように、見開きとして一緒に鑑賞される全ての印刷ページを纏めて一つの部分ページとして設定する。よって、第Nページは、第int(((N+2)÷2))部分ページとして設定される。
このようなルールに基づいて、CPU101は、第1ページから最終ページまで部分ページ番号を設定する。S604の後、図6の処理を終了する。ここで、int(A)という処理は、A部分の整数部分だけを抽出し、小数点以下を切り捨てる処理を意味する。例えば、10ページの原稿データの場合、第1ページは第1部分ページ、第2ページと第3ページは第2部分ページ、第4ページと第5ページは第3部分ページとなる。さらに、第6ページと第7ページは第4部分ページ、第8ページと第9ページは第5部分ページ、第10ページは第6部分ページとなる。
このように、個別のマッピングを施す部分ページを印刷形態に応じて適切に設定することができる。つまり、部分ページ毎に「知覚的」マッピングと「測色的」マッピングのいずれかを設定する。そのような構成により、プリンタで再現可能な色で構成されたデジタル原稿に対して彩度の低下を低減したマッピングを行うことができる。また、プリンタの再現色域外の複数の色で構成されたデジタル原稿に対して色間における色差の低下を低減したマッピングを行うことができる。さらに、その際に発生する、同じ画素値(RGB値)であるにも関わらず、部分ページ間において異なる色で出力されてしまうという現象における視覚的な影響を低減させることができる。
[第2実施形態]
以下、第1実施形態と異なる点について第2実施形態を説明する。第1実施形態では、部分ページ単位で印刷色域外の色が存在するか否かで「知覚的」マッピングと「絶対的」マッピングとを切り替えていた。そして、そのような構成により、プリンタで再現可能な色で構成されたデジタル原稿に対しては彩度の低下を低減したマッピングを行うことができると説明した。また、プリンタの再現色域外の複数の色を含んで構成されたデジタル原稿に対しては色間における色差の低下を低減したマッピングを行うことができると説明した。
本実施形態では、「色域外の色が極めて少ない、例えば1色だけ存在し、そもそも色間における色差の低下が発生しない」原稿データを想定する。そのような原稿データに対して「知覚的」マッピング、すなわち色差の低下を低減するためのマッピングを行うと、出力結果において、色差の低下よりも彩度の低下が顕著になってしまうことが想定される。本実施形態では、上記のような原稿データにおいて、彩度の低下の低減を実現する構成を説明する。
図7は、本実施形態におけるS203のマッピングテーブル作成処理を示すフローチャートである。図7のS701~S705は、図3のS301~S305における説明と同じであるので、それらの説明を省略する。
本実施形態では、S703で印刷色域内に存在しないと判定された場合、S706に進む。S706において、CPU101は、当該画素値を印刷色域に「測色的」にマッピングした場合の画素値の算出を行う。ここで、「測色的」マッピングとは、図4(c)及び図4(d)で説明したマッピング方法である。このマッピングを行った際の画素値は、図4(c)及び図4(d)における「太矢印の終端の画素値」を意味する。具体的には、圧縮中心をL=Ltarget、C=0としたマッピングの場合、CPU101は、以下の式によりLin、Cin、Hinを算出する。ここで、Ltargetは、例えば、図4(c)、図4(d)では「50」である。
Lin=sRGBtoLCH[Rin][Gin][Bin][0]
Cin=sRGBtoLCH[Rin][Gin][Bin][1]
Hin=sRGBtoLCH[Rin][Gin][Bin][2]
そして、以下の式を満たすXの最大値で算出した結果得られる、明度Lmap、彩度Cmap、色相HinをL*、a*、b*に変換した値がその画素値となる。
Cmap=Cin*X%
Lmap=Ltarget+(Lin-Ltarget)*X%
Cmap<=Cmax_Table[Lmap][Hin]
次に、S707において、CPU101は、S706で算出された画素値が、部分ページ内の他の画素値のマッピング結果とほぼ同じ画素値となったか否かを判定する。ここで、他の画素値とは、S703で印刷色域外の画素であると判定された他の画素値であり、例えば、他の画素値との差分が所定範囲内であるか否かが判定される。S707で他の画素値のマッピング結果とほぼ同じ画素値となったと判定された場合、S708に進む。一方、他の画素値のマッピング結果とほぼ同じ画素値となっていないと判定された場合、S704に進む。なお、図7の処理が開始されてから最初にS703で印刷色域内に存在しないと判定された場合には、S707の判定における「他の画素値」が存在しないので、その場合には、S707からS704に進む。
S707の判定は、言い換えれば、図4(c)及び図4(d)における「太矢印線上の複数の画素値が存在するか」を判定していることを表す。つまり、「プリンタの再現色域外の複数の色で構成されたデジタル原稿に対して色間における色差の低下」が発生しているか否かを判定していることを表す。
S707の判定では、マッピング後の画素値が完全に一致しているかということではなく、マッピング後の画素値が人間の目にとって見分けが付かなくなるかということに着目している。従って、例えば2つの画素値(L1,a1,b1)及び(L2,a2,b2)間の色差ΔE=((L1-L2)^2+(a1-a2)^2+(b1-b2)^2)^(1/2)が所定の値以下となっているかに基づいてS707の判定が行われても良い。一般的には、人間の目で見て明確に異なる色と認識できる範囲は隣接色間で0.8<ΔE程度、離間色間で1.6<ΔEといわれているので、ΔE<1.6の条件でS707の判定を行うようにしても良い。
また、元々色差が小さい2つの色は、マッピング後も色差が小さくてもよいという考え方に基づいて、S707の判定における「他の画素値」を、「当該画素との間でΔE>1.6を満たす画素値」とするようにしても良い。そのような構成により、より厳密に色差の低下を判定することができる。
S707で他の画素値のマッピング結果とほぼ同じ画素値となったと判定された場合には、「プリンタの再現色域外の複数の色で構成されたデジタル原稿に対して発生し得る色間における色差の低下」が発生しているといえる。よって、当該部分ページのマッピングテーブルとして「知覚的」マッピングテーブルを設定する。その結果、「色差の低下」を低減することができる。一方、他の画素値のマッピング結果とほぼ同じ画素値にならなかったと判定された場合には、プリンタの再現色域該の色が存在するにも関わらず色差の低下が発生していないということである。その場合には、当該部分ページのマッピングテーブルとして「測色的」マッピングテーブルを設定する。その結果、「知覚的」マッピングテーブルを設定したことによる彩度の低下を低減させることができる。
以上のように、本実施形態によれば、そもそも色間における色差の低下が発生しない原稿データであるか否かを判定し、その結果に基づいてマッピング方法を設定する。そのような構成により、より適切にマッピング方法を設定することができる。
[第3実施形態]
以下、第1及び第2実施形態と異なる点について第3実施形態を説明する。第1及び第2の実施形態では、予め作成してある「知覚的」及び「測色的」マッピングテーブルを用いてマッピングを行うと説明した。本実施形態では、印刷色域から極めて小さな彩度・明度分だけ外部に画素データ値が存在する第1部分ページと、印刷色域から極めて大きな彩度・明度分だけ外部に画素データ値が存在する第2部分ページとが混在しているケースを想定する。そのようなケースでは、第1部分ページ及び第2部分ページのいずれに対しても同じ「知覚的」マッピングテーブルを設定すると、第1部分ページの方が彩度の低下による影響が大きいという現象が生ずることが想定される。
そこで、本実施形態では、部分ページ毎に、印刷色域よりも広い色域にどの程度画素データ値が分布しているかに応じて、各部分ページに好適なマッピング方法を設定する構成を説明する。
図8は、本実施形態におけるS203のマッピングテーブル作成処理を示すフローチャートである。S801において、CPU101は、MFP10の印刷時に再現可能な印刷色域を取得する。S802において、当該部分ページにおける出力色域として、S801で取得された印刷色域を設定する。これは、言い換えれば、当該部分ページにおける出力色域のデフォルトとして、S801で取得された印刷色域を設定するということである。具体的には、Cmax_Page_Table[Lin][Hin]=Cmax_Table[Lin][Hin]というテーブル値のコピーをL=0~100、Hin=0~360の範囲で行う。
S803~S805は、部分ページにおける各画素単位で実行されるループ処理である。
S803において、CPU101は、当該部分ページにおける1画素分の画素値を取得する。S804において、CPU101は、S803で取得された画素値が、S802で設定された、部分ページの色域内に存在するか否かを判定する。具体的には、CPU101は、以下の式により、Lin、Cin、Hinを算出する。
Lin=sRGBtoLCH[Rin][Gin][Bin][0]
Cin=sRGBtoLCH[Rin][Gin][Bin][1]
Hin=sRGBtoLCH[Rin][Gin][Bin][2]
そして、CPU101は、以下の式のような比較処理を行い、部分ページの色域内か否かを判定する。
If(Cin<=Cmax_Page_Table[Lin][Hin]) →当該部分ページの色域内
Else →当該部分ページの色域外
S804で部分ページの色域内に存在すると判定された場合、S805に進む。一方、S804で部分ページの色域内に存在しないと判定された場合、S806に進む。
S805において、CPU101は、当該部分ページ内の全画素の判定が終了したか否かを判定する。全画素の判定が終了したと判定された場合、S807へ進む。一方、全画素の判定が終了していないと判定された場合、S803に戻り、当該部分ページ内の次の画素について上記の処理が行われる。
S806において、CPU101は、当該部分ページの色域内に存在しないと判定された画素によって、部分ページの色域の拡張を行う。具体的には、Cin>Cmax_Page_Table[Lin][Hin]と判定されている為、CPU101は、Cmax_Page_Table[Lin][Hin]=Cinと設定する。S806で部分ページの色域の拡張が行われると、S805に進む。
S807において、CPU101は、当該部分ページの色域を印刷色域に知覚的にマッピングするようマッピングテーブルを作成する。その後、図8の処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、各部分ページの色分布に合わせたマッピングテーブルを作成することができる。
図9(a)(b)は、本実施形態における、部分ページ単位での色域の分布例、及びそれぞれに対するマッピング例を説明するための図である。
図9(a)は、印刷色域に対して、a*b*で図中右側(本実施形態においてはa*が+方向で赤色方向とする)の色が部分ページ中に多く含まれている例を示している。点線901が標準ディスプレイの色域、実線902が部分ページの色域、太線903が印刷色域を示している。部分ページの色域である実線902上の色は、マッピングの対象とされる色である。また、太破線904は、印刷色域である太線903上の色が知覚的にマッピングされる場合の色である。
一方、図9(b)は、印刷色域に対して、a*b*で図中左側(本実施形態においてはa*が-方向で緑色方向とする)の色が部分ページ中に多く含まれている例を示している。点線911が標準ディスプレイの色域、実線912が部分ページの色域、太線913が印刷色域を示している。部分ページの色域である実線912上の色は、マッピングの対象とされる色である。また、太破線914は、印刷色域である太線913上の色がマッピングされる場合の色である。
図9(a)では、図中左側である緑色側の領域は、部分ページの色域が印刷色域にほぼ保持されている。一方、図中右側である赤色領域では、複数の色が同一色になってしまわないように、マッピングテーブルが知覚的に設定されている。図9(b)では、図中右側である赤色側の領域は、部分ページの色域が印刷色域にほぼ保持されている。一方、図中左側である緑色領域では、複数の色が同一色になってしまわないように、マッピングテーブルが知覚的に設定されている。
以上のように、本実施形態によれば、部分ページ毎に、どの程度、印刷色域よりも広い色域に部分ページの画素データ値が分布しているかを解析し、その分布に応じて各部分ページに好適なマッピング方法を設定することができる。
図8のS806で部分ページの色域を拡張する際、当該画素値の明度及び色相における最大彩度を更新することを説明した。しかしながら、その1色相・1明度についての情報だけを更新すると、マッピングの変化が急峻となってしまい、それが色変換後の画像に急峻な変化を生じさせてしまうことがあり得る。よって、その急峻な変化を避けるために、S806で当該明度及び色相についてだけでなく、周辺の明度及び色相における最大彩度も更新させるようにしても良い。また、S807でマッピングテーブルを作成する際に、最大彩度の値に関しては、周辺の明度及び色相における最大彩度との間で平均化処理を行うようにしても良い。そのような構成により、スムーズなマッピングテーブルを作成することができる。
[第4実施形態]
以下、第1~第3実施形態と異なる点について第4実施形態を説明する。第1~第3実施形態では、原稿データに含まれる各ページを「部分ページ」として、マッピングの設定を行うことを説明した。ここで、ページ内の極めて微小な一部分において、印刷色域外の画素値が存在し、マッピングの結果色差がなくなるような複数の色が存在するケースを想定する。そのようなケースにおいて「知覚的」マッピングを行うと、上記の一部分以外における彩度の低下が顕著になってしまうことが想定される。
上述したように、人間の視覚は、空間的に隣接、若しくは極めて近い場所に存在する2色の違いは相対的に知覚され易いが、空間的に離間している場所に存在する2色の違いは相対的に知覚されにくいという特性を持つ。よって、本実施形態では、同一ページ内であっても、空間的に離間している部分を別領域(即ち、別の「部分ページ」)として設定し、それぞれに好適なマッピングを設定することで、彩度の低下と色差の低下の両方を低減する構成を説明する。
図10は、本実施形態におけるS203のマッピングテーブル作成処理を示すフローチャートである。S1001において、CPU101は、印刷対象となる原稿データを取得する。本実施形態では、原稿データは1ページの文書データとし、複数ページの文書データの場合には、図10の処理をページ数分繰り返すものとする。S1002において、CPU101は、原稿データ(1ページ)を複数の領域に分割する。ここでの領域分割については後述する。
S1003~S1006の処理は、各領域単位で実行されるループ処理である。
S1003において、CPU101は、当該領域を解析して、領域用のマッピングテーブルを作成する。領域用のマッピングテーブルの作成処理については図15で後述する。
S1004において、CPU101は、S1003で作成された領域用のマッピングテーブルを用いて当該領域の色変換を行う。具体的には、CPU101は、S1002で分割された領域中のRGB画素値で構成される画像の各画素に対して、以下の式により色変換を行う。
Rout=Table1[Rin][Gin][Bin][0]
Gout=Table1[Rin][Gin][Bin][1]
Bout=Table1[Rin][Gin][Bin][2]
S1005において、CPU101は、原稿ページにおける全ての領域の解析及び印刷が終了したかを判定する。全ての領域の解析及び印刷が終了したと判定された場合、S1006に進む。一方、全ての領域の解析及び印刷が終了していないと判定された場合、S1003に戻り、次の領域に着目し、以降の処理が行われる。
S1006において、CPU101は、当該原稿ページの印刷を行う。具体的には、全ての領域が色変換された当該原稿ページの変換済み画像の各画素に対して、インク色分解、出力特性変換、量子化、印刷、の4つの処理が行われる。各処理については、図2のS205と同じであるので、それらの説明を省略する。
以上のように、当該原稿ページの処理を終了する。また、図10のS1004の色変換処理は、必ずしもこのタイミングで行われなくてもよく、原稿ページ内で全ての領域の解析が終了したS1005とS1006の間のタイミングで、全領域の色変換を行うようにしても良い。図10のS1004のタイミングで色変換処理を行う場合、着目された領域用のマッピングテーブルを以後保持しておく必要がなくなる。そのため、削除することにより、マッピングテーブル保持用のRAM102の消費量を低減させるようにしても良い。一方、S1005とS1006の間のタイミングで色変換処理を行う場合、連続領域に対してマッピングテーブルを切り替えながら処理を行うので、ハードウェア処理により高速処理を実現することができる。
図11は、本実施形態における、図10のS1001で取得された原稿ページの一例を説明するための図である。ここで、文書データはPDLで記述されているものとする。PDLとはページ記述言語(Page Description Language)の略であり、ページ単位で描画命令の組から構成される。描画命令の種類は、PDL仕様毎に定義されているが、本実施形態では一例として以下の3種類を用いる。
命令1)TEXT描画命令(X1,Y1,色,フォント情報,文字列情報)
命令2)BOX描画命令(X1,Y1,X2,Y2,色,塗り形状)
命令3)IMAGE描画命令(X1,Y1,X2,Y2,画像ファイル情報)
他にも、点を描くDOT描画命令、線を描くLINE描画命令、円弧を描くCIRCLE描画命令等、用途に応じて適宜描画命令が用いられる場合がある。例えば、Adobe社提案のPDF(PortableDocumentFormat)や、MicroSoft社提案のXPS、HP社提案のHP-GL/2等の一般的なPDLが用いられても良い。
図11の原稿ページ1100が文書データの1ページを表し、一例として、画素数は、横幅600画素、縦幅800画素とする。以下、図11の原稿ページ1100の文書データに対応するPDLの例を示す。
<PAGE=001>
<TEXT>50,50,550,100,BLACK,STD-18,“ABCDEFGHIJKLMNOPQR”</TEXT>
<TEXT>50,100,550,150,BLACK,STD-18,“abcdefghijklmnopqrstuv”</TEXT>
<TEXT>50,150,550,200,BLACK,STD-18,“1234567890123456789”</TEXT>
<BOX>50,350,200,550,GRAY,STRIPE</BOX>
<IMAGE>250,300,580,700,“PORTRAIT.jpg”</IMAGE>
</PAGE>
1行目の<PAGE=001>は、本実施形態におけるページ数を表すタグである。通常、PDLは、複数ページを記述可能に設計されているので、PDL中にページの区切りを示すタグが記述されている。本例では、</PAGE>までが1ページ目であることを表す。本実施形態では、図11の原稿ページ1100に相当する。2ページ目が存在する場合には、上記PDLに続いて<PAGE=002>が記述されることとなる。
2行目の<TEXT>から3行目の</TEXT>までが描画命令1であり、図11の領域1101の1行目に相当する。最初の2座標が描画領域左上である座標(X1,Y1)を示し、続く2座標が描画領域右下である座標(X2,Y2)を示す。続いて、色はBLACK(黒色:R=0,G=0,B=0)で、文字のフォントが”STD”(標準)であること、その文字サイズが18ポイントであること、記述すべき文字列が”ABCDEFGHIJKLMNOPQR”であること、が記述されている。
4行目の<TEXT>から5行目の</TEXT>までが描画命令2であり、図11の領域1101の2行目に相当する。最初の4座標及び2つの文字列はそれぞれ、命令1と同様に、描画領域、文字色及び文字のフォントを表し、記述すべき文字列が”abcdefghijklmnopqrstuv”であること、が記述されている。
6行目の<TEXT>から7行目の</TEXT>までが描画命令3であり、図11の領域1101の3行目に相当する。最初の4座標及び2つの文字列はそれぞれ、描画命令1及び描画命令2と同様に、描画領域、文字色及び文字のフォントを表し、記述すべき文字列が”1234567890123456789”であること、が記述されている。
8行目の<BOX>から</BOX>までが描画命令4であり、図11の領域1102に相当する。最初の2座標が描画開始点である左上座標(X1,Y1)を示し、続く2座標が描画終了点である右下座標(X2,Y2)を示す。続いて、色はGRAY(灰色:R=128,G=128,B=128)で、塗り形状は縞模様であるSTRIPE(縞模様)が指定されている。本実施形態では、縞模様の向きについては右下方向への線としたが、線の角度や周期等をBOX命令中で指定可能であっても良い。
続いて、9行目及び10行目のIMAGE命令が、図11の領域1103に相当する。ここでは、当該領域に存在する画像のファイル名が”PORTRAIT.jpg”である旨が記載されており、これは、一般的に普及している画像圧縮フォーマットであるJPEGファイルであることを表す。そして、11行目に記載の</PAGE>で当該ページの描画が終了したことを示す。
実際のPDLファイルとしては、上記の描画命令群に加えて、”STD”フォントデータ、”PORTRAIT.jpg”画像ファイルを含めて一体となっているケースがある。これは、フォントデータや画像ファイルを別にして管理する場合、描画命令だけでは文字部分と画像部分が形成できず、図11の画像を形成するのに情報が不十分となるからである。また、図11中の領域1104は、描画命令の存在しない領域であり、空白となる。
図11の原稿ページ1100のようにPDLで記述された原稿ページの場合、図10のS1002における領域分割は、上記のPDLを解析することによって実現可能である。具体的には、各描画命令は、描画Y座標の始点と終点がそれぞれ以下のようであり、領域的に連続している。
描画命令 Y始点 Y終点
第一TEXT命令 50 100
第二TEXT命令 100 150
第三TEXT命令 150 200
BOX命令 350 550
IMAGE命令 300 700
また、BOX命令とIMAGE命令は、いずれもTEXT命令とはY方向に100画素離れていることが分かる。
次に、BOX命令とIMAGE命令では、描画X座標の始点と終点がそれぞれ以下のようであり、X方向に50画素離れていることが分かる。
描画命令 X始点 X終点
BOX命令 50 200
IMAGE命令 250 580
以上のことから、以下のように3つの領域が設定可能である。
領域 X始点 Y始点 X終点 Y終点
第一領域 50 50 550 200
第二領域 50 350 200 550
第三領域 250 300 580 700
上記のようにPDLを解析して領域分割する構成の他、描画結果を用いて領域分割するように構成しても良い。以下、その構成について説明する。
図12は、図10のS1002における領域分割をタイル単位で行う処理を示すフローチャートである。S1201において、CPU101は、原稿ページを単位タイルに分割する。本実施形態では、原稿ページを縦横いずれも30画素のタイルに分割するとする。ここで、まず、各タイルに対して領域番号を設定する変数をArea_number[20][27]として設定する。本原稿ページは、前述の通り600×800画素としている。よって、縦横各30画素で構成されるタイルは、X方向に20個、Y方向に27個存在することとなる。
図13は、本実施形態における原稿ページのタイル分割のイメージを示す図である。図13の原稿ページ1300が原稿ページ全体を表す。図13の領域1301はTEXT描画された領域、領域1302はBOX描画された領域、領域1303はIMAGE描画された領域、領域1304はいずれも描画されていない領域である。
S1202において、CPU101は、各タイル毎に空白タイルか否かを判定する。これは、上述のように、描画命令のXY座標の始点と終点に基づいて判定しても良いし、実際の単位タイル内の画素値が全てR=G=B=255であるタイルを検出しても良い。描画命令に基づいて判定するかもしくは画素値に基づいて判定するかは、処理速度と検出精度に基づいて決定されるようにしても良い。
S1203において、CPU101は、以下のように、各値の初期値を設定する。
・S1202で空白タイルとして判定されたタイルに対して領域番号「0」を設定
・上記以外(非空白)のタイルに対して領域番号「-1」を設定
・領域番号最大値に「0」を設定
具体的には、以下のように設定する。
空白タイル(x1,y1) area_number[x1][y1]=0
非空白タイル(x2,y2) area_number[x1][y1]=-1
領域番号最大値 max_area_number=0
即ち、S1202の処理の完了時点では、全てのタイルが「0」または「-1」と設定されていることになる。
S1204において、CPU101は、領域番号が「-1」であるタイルを検索する。具体的には、x=0~19、y=0~26の範囲に対して、以下のように判定が行われる。
if(area_number[x][y]=-1) →検出された
else →検出されない
最初に領域番号が「-1」のエリアが検出された時点でS1205へ進む。その際、S1205において、CPU101は、領域番号「-1」のタイルが存在していると判定し、S1206へ進む。全てのエリアの領域番号が「-1」でない場合には、CPU101は、S1205で領域番号「-1」のタイルが存在していないと判定し、S1210へ進む。
S1206において、CPU101は、領域番号最大値を+1インクリメントし、当該タイルの領域番号を、更新された領域番号最大値に設定する。具体的には、検出されたエリア(x3,y3)に対して、以下のように処理する。
max_area_number=max_area_number+1
area_number[x3][y3]=max_area_number
例えば、ここでは、初めてS1206の処理が実行されて初めて検出が行われた領域であるので領域番号最大値は「1」となり、よって当該タイルの領域番号を「1」とする、ということである。以後、再びS1206を処理する度に、1ずつ領域数が増えていくことになる。以降、S1207~S1209で、連続する非空白領域を同じ領域として拡張する処理を行う。
S1207において、CPU101は、領域番号が領域番号最大値のタイルの隣接タイルであり、且つ領域番号「-1」のタイルを検索する。
具体的には、x=0~19、y=0~26の範囲に対して、以下の判定が行われる。
if (area_number[x][y]=max_area_number)
if((area_number[x-1][y]=-1)or
(area_number[x+1][y]=-1)or
(area_number[x][y-1]=-1)or
(area_number[x][y+1]=-1)) →検出された
else →検出されない
最初に領域番号「-1」である隣接エリアが検出された時点で、S1208において、CPU101は、領域番号「-1」である隣接エリアが検出されたと判定し、S1209に進む。一方、全てのエリアの領域番号が「-1」でない場合には、S1208において、CPU101は、領域番号「-1」である隣接エリアが検出されなかったと判定し、S1205に進む。
S1209において、CPU101は、隣接タイルで領域番号「-1」のタイルの領域番号を領域番号最大値に設定する。具体的には、検出された隣接タイルに対して、注目タイル位置を(x4,y4)として、以下のように処理することで実現される。
if((area_number[x4-1][y4]=-1)
area_number[x4-1][y4]=max_area_number
if((area_number[x4+1][y4]=-1)
area_number[x4+1][y4]=max_area_number
if((area_number[x4][y4-1]=-1)
area_number[x4][y4-1]=max_area_number
if((area_number[x4][y4+1]=-1)
area_number[x4][y4+1]=max_area_number
S1209で隣接タイルの領域番号の更新が行われると、S1207へ戻り、他に隣接している非空白タイルが存在するかの検索が続けられる。そして、非空白の隣接タイルが存在しない状況になると、つまり当該最大領域番号を付与すべきタイルが存在しなくなれば、S1204へ戻る。
全てのエリアの領域番号が「-1」でない状態、つまり全てのエリアが空白エリアであるか、いずれかの領域番号が設定された場合には、S1205において、CPU101は、領域番号「-1」のタイルが存在していないと判定し、S1210に進む。
S1210において、CPU101は、領域番号最大値を領域数として設定する。すなわち、これまでに設定した領域番号最大値が当該原稿ページに存在する領域数となる。以上により、当該原稿ページ内の領域分割処理を終了する。
図14は、領域分割終了後の各タイル領域を示す図である。図14の原稿ページ1400が原稿ページ全体を表す。図14の領域1401は、TEXT描画された領域、領域1402はBOX描画された領域、領域1403はIMAGE描画された領域、領域1404はいずれの描画もされていない領域である。よって、領域分割の結果は以下のようになる。
・領域数=3
・領域番号=0 空白領域1404
・領域番号=1 テキスト領域1401
・領域番号=2 ボックス領域1402
・領域番号=3 イメージ領域1403
図14に示すように、それぞれの領域は少なくとも1つの空白タイルを介して空間的に離間している。言い換えれば、1つの空白タイルをも介さない複数タイル同士は隣接しているとして、同一領域として処理される。
以上のように、本実施形態では、同一の原稿ページ内であっても、空間的に離間している部分を別領域として設定し、それぞれに好適なマッピングを設定することで、彩度の低下と色差の低下の両方の低減を実現することができる。
また、本実施形態における同一の原稿ページ内の領域分割後のマッピングテーブル作成においても、第1~第3実施形態で説明したマッピングテーブル作成の効果を奏することができる。また、本実施形態における同一の原稿ページ内の領域分割後のマッピングテーブル作成と、第1~第3実施形態で説明したマッピングテーブル作成とを組み合わせても良い。その結果、原稿データに含まれるページ内及びページ間の両方において、彩度の低下を低減したマッピングと色差の低下を低減したマッピングを行うことができる。
ここで、第1~第3実施形態で説明した部分ページ、第4の実施形態で説明した領域は、いずれも印刷対象の原稿に対しての部分原稿と定義する。その場合、本開示は、以下の(1)(2)によって、好適なカラーマッピングを行う方法であると言える。
(1)部分原稿毎に、其々の部分原稿に含まれる画素値と印刷手段による印刷時に再現可能な印刷色域とに基づいて、其々の部分原稿に対する印刷色域へのカラーマッピング方法を決定する。
(2)決定された其々の部分原稿に対するカラーマッピング方法に基づいて部分原稿データの色変換を行う。
第1実施形態では、印刷色域外の色情報を含む部分原稿に対しては「知覚的」マッピングを行い、印刷色域外の色情報を含まない部分原稿に対しては「測色的」マッピングを行うことを説明した。また、第2実施形態では、認識可能な色差の低下が生ずる部分原稿に対しては「知覚的」マッピングを行い、認識可能な色差の低下が生じない部分原稿に対しては「測色的」マッピングを行うことを説明した。
しかしながら、各実施形態において、必ずしも「測色的」マッピングを行わなければ本開示の効果が得られないと言うわけでは無い。印刷色域外の色情報を含まない部分原稿に対して、「知覚的」よりも「測色的」マッピングに近いマッピングを用いれば、原稿全体に一律に「知覚的」マッピングを行う場合に比べると、彩度の低下を抑制することができる。また、認識可能な色差の低下が生じない部分原稿に対して、「知覚的」よりも「測色的」に近いマッピングを用いれば、原稿全体に一律に「知覚的」マッピングを行う場合に比べると、彩度の低下を抑制することができる。具体的には、印刷色域内において色空間の圧縮の度合が「知覚的」よりも低いマッピングであれば良い。ここで、「測色的」マッピングは、印刷色域内において色空間の圧縮の度合いはゼロ(圧縮しない)である。
「知覚的」よりも「測色的」に近いマッピングは、例えば、画素値に対して、以下の式のように算出された最終出力値を設定することで実現する。
出力値1 =「知覚的」マッピングによる変換後の画素値
出力値2 =「測色的」マッピングによる変換後の画素値
最終出力値=(出力値1+出力値2)÷2
上記のように、画素値に対して最終出力値を設定することで、印刷色域内において色空間の圧縮の度合いが半分のマッピングを実現することができる。また、他の方法により、「知覚的」よりも「測色的」に近いマッピングを実現しても良い。例えば、任意の係数α(1~0)を用いて、以下の式のように算出された最終出力値を画素値に対して設定しても良い。
最終出力値= 出力値1×α+出力値2×(1-α)
上記のように、画素値に対して最終出力値を設定することで、印刷色域内において色空間の圧縮の度合いがαのマッピングを実現することができる。
また、各実施形態における部分ページ、及び領域分割の方法や色変換方法等の構成は、各実施形態で説明した例に限定されず、上記効果を得られる限り、他の構成を用いても良い。また、各実施形態では、ホストPC20から送られてきた原稿データに対して実行される構成を説明した。しかしながら、MFP10が備えるスキャナ等の画像読取装置によって読み取られた読取画像データに対して、各実施形態の処理を実行するようにしても良い。また、各実施形態の処理はMFP10で実行されるとして説明したが、ホストPC20側のアプリケーションやプリンタドライバによって実行されるようにしても良い。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本実施形態の開示は、以下の画像処理装置、画像処理方法およびプログラムを含む。
(項目1)
印刷手段の印刷対象の原稿データであり、1ページ若しくは複数ページから構成される前記原稿データを取得する取得手段と、
前記原稿データを少なくとも第1の部分原稿と第2の部分原稿を含む複数の部分原稿データに分割する分割手段と、
前記第1の部分原稿に含まれる画素値と前記印刷手段の印刷色域とに基づいて、前記第1の部分原稿に対する印刷色域への第1のカラーマッピング方法を決定し、前記第2の部分原稿に含まれる画素値と前記印刷手段の印刷色域とに基づいて、前記第2の部分原稿に対する印刷色域への第2のカラーマッピング方法を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された第1のカラーマッピング方法により、第1の部分原稿データの色変換を行い、
前記決定手段により決定された第2のカラーマッピング方法により、第2の部分原稿データの色変換を行う色変換手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
(項目2)
前記第1のカラーマッピング方法と前記第2のカラーマッピング方法は、ディスプレイの色域から前記印刷色域へのカラーマッピング方法として定められていることを特徴とする項目1に記載の画像処理装置。
(項目3)
部分原稿データに対応させた部分原稿の色域を設定する設定手段、をさらに備え、
前記第1のカラーマッピング方法と前記第2のカラーマッピング方法は、前記設定手段により設定された前記部分原稿の色域から前記印刷色域へのカラーマッピング方法であることを特徴とする項目1又は2に記載の画像処理装置。
(項目4)
前記設定手段は、前記印刷色域をデフォルトの色域として設定し、前記部分原稿データの画素値が前記印刷色域外である場合、前記デフォルトの色域を前記印刷色域外の画素値を含むように拡張し、該拡張した色域を前記部分原稿データに対応させた部分原稿の色域として設定することを特徴とする項目3に記載の画像処理装置。
(項目5)
印刷手段の印刷対象の原稿データであり、複数ページから構成される前記原稿データから画素値を取得する取得手段と、
前記複数ページに含まれるページと該ページ内の一部分との少なくともいずれかを対象として、前記取得手段により取得された画素値と前記印刷手段の印刷色域とに基づいて、前記印刷色域へのカラーマッピング方法を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定されたカラーマッピング方法により、前記原稿データの色変換を行う色変換手段と、
を備え、
前記決定手段により決定される対象の複数のカラーマッピング方法は、前記印刷色域内において色空間の圧縮を行う第1のカラーマッピング方法と、前記第1のカラーマッピング方法と異なる第2のカラーマッピング方法とを含み、
前記決定手段は、前記取得手段により取得された複数の画素値に前記印刷色域外の画素値が含まれるか否かに基づいて、前記印刷色域へのカラーマッピング方法を決定する、
ことを特徴とする画像処理装置。
(項目6)
前記第2のカラーマッピング方法は、前記第1のカラーマッピング方法に比べて前記印刷色域内において色空間の圧縮の度合が低いことを特徴とする項目5に記載の画像処理装置。
(項目7)
前記第2のカラーマッピング方法は、前記印刷色域内において色空間の圧縮を行わないことを特徴とする項目5又は6に記載の画像処理装置。
(項目8)
前記決定手段は、前記取得手段により取得された前記複数の画素値に前記印刷色域外の画素値が含まれる場合には前記第1のカラーマッピング方法を決定し、前記取得手段により取得された前記複数の画素値に前記印刷色域外の画素値が含まれない場合には前記第2のカラーマッピング方法を決定することを特徴とする項目5乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(項目9)
前記取得手段により取得された第1の画素値と第2の画素値が前記印刷色域外の画素値であり、且つ、前記第1の画素値と前記第2の画素値が条件を満たすか否かを判定する判定手段、をさらに備え、
前記判定手段により前記条件を満たすと判定された場合、前記決定手段は、前記第1のカラーマッピング方法を決定する、
ことを特徴とする項目5乃至8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(項目10)
前記判定手段により前記条件を満たさないと判定された場合、前記決定手段は、前記第2のカラーマッピング方法を決定することを特徴とする項目9に記載の画像処理装置。
(項目11)
前記判定手段は、前記第1の画素値を前記第2のカラーマッピング方法により色変換した場合の画素値と、前記第2の画素値を前記第2のカラーマッピング方法により色変換した場合の画素値との差分を取得し、該差分が所定範囲内である場合、前記条件を満たすと判定することを特徴とする項目9又は10に記載の画像処理装置。
(項目12)
前記判定手段は、前記差分が前記所定範囲内でない場合、前記条件を満たさないと判定することを特徴とする項目11に記載の画像処理装置。
(項目13)
前記第1のカラーマッピング方法と前記第2のカラーマッピング方法は、ディスプレイの色域から前記印刷色域へのカラーマッピング方法として定められていることを特徴とする項目5乃至12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(項目14)
前記原稿データに対応させた色域を設定する設定手段、をさらに備え、
前記第1のカラーマッピング方法と前記第2のカラーマッピング方法は、前記設定手段により設定された色域から前記印刷色域へのカラーマッピング方法であることを特徴とする項目5乃至13のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(項目15)
前記設定手段は、前記印刷色域をデフォルトの色域として設定し、前記取得手段により取得された画素値が前記印刷色域外である場合、前記デフォルトの色域を前記印刷色域外の画素値を含むように拡張し、該拡張した色域を前記原稿データに対応させた色域として設定することを特徴とする項目14に記載の画像処理装置。
(項目16)
前記決定手段は、前記複数ページに含まれ両面印刷における見開きページを対象とすることを特徴とする項目5乃至15のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(項目17)
前記ページを複数の領域に分割する分割手段、をさらに備え、
前記決定手段は、前記分割手段により分割された第1の領域と第2の領域それぞれについて、前記印刷色域へのカラーマッピング方法を決定することを特徴とする項目5乃至15のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(項目18)
前記複数の領域は、テキスト領域、ボックス領域、イメージ領域のうち、少なくともいずれかを含むことを特徴とする項目17に記載の画像処理装置。
(項目19)
前記色変換手段により変換された原稿データに基づいて、前記印刷手段で印刷させる印刷制御手段、をさらに備えることを特徴とする項目5乃至18のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(項目20)
前記画像処理装置は、前記印刷手段を含むことを特徴とする項目5乃至19のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(項目21)
画像処理装置において実行される画像処理方法であって、
印刷手段の印刷対象の原稿データであり、複数ページから構成される前記原稿データから画素値を取得する取得工程と、
前記複数ページに含まれるページと該ページ内の一部分との少なくともいずれかを対象として、前記取得工程において取得された画素値と前記印刷手段の印刷色域とに基づいて、前記印刷色域へのカラーマッピング方法を決定する決定工程と、
前記決定工程において決定されたカラーマッピング方法により、前記原稿データの色変換を行う色変換工程と、
を有し、
前記決定工程において決定される対象の複数のカラーマッピング方法は、前記印刷色域内において色空間の圧縮を行う第1のカラーマッピング方法と、前記印刷色域内において色空間の圧縮を行わない第2のカラーマッピング方法とを含み、
前記決定工程では、前記取得工程において取得された複数の画素値に前記印刷色域外の画素値が含まれるか否かに基づいて、前記印刷色域へのカラーマッピング方法を決定する、
ことを特徴とする画像処理方法。
(項目22)
項目5乃至20のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段としてコンピュータを実行させるためのプログラム。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
10 MFP: 20 ホストPC: 101、202 CPU: 102、202 RAM: 103 ROM

Claims (22)

  1. 印刷手段の印刷対象の原稿データであり、1ページ若しくは複数ページから構成される前記原稿データを取得する取得手段と、
    前記原稿データを少なくとも第1の部分原稿と第2の部分原稿を含む複数の部分原稿データに分割する分割手段と、
    前記第1の部分原稿に含まれる画素値と前記印刷手段の印刷色域とに基づいて、前記第1の部分原稿に対する印刷色域への第1のカラーマッピング方法を決定し、前記第2の部分原稿に含まれる画素値と前記印刷手段の印刷色域とに基づいて、前記第2の部分原稿に対する印刷色域への第2のカラーマッピング方法を決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定された第1のカラーマッピング方法により、第1の部分原稿データの色変換を行い、
    前記決定手段により決定された第2のカラーマッピング方法により、第2の部分原稿データの色変換を行う色変換手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記第1のカラーマッピング方法と前記第2のカラーマッピング方法は、ディスプレイの色域から前記印刷色域へのカラーマッピング方法として定められていることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 部分原稿データに対応させた部分原稿の色域を設定する設定手段、をさらに備え、
    前記第1のカラーマッピング方法と前記第2のカラーマッピング方法は、前記設定手段により設定された前記部分原稿の色域から前記印刷色域へのカラーマッピング方法であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記設定手段は、前記印刷色域をデフォルトの色域として設定し、前記部分原稿データの画素値が前記印刷色域外である場合、前記デフォルトの色域を前記印刷色域外の画素値を含むように拡張し、該拡張した色域を前記部分原稿データに対応させた部分原稿の色域として設定することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 印刷手段の印刷対象の原稿データであり、複数ページから構成される前記原稿データから画素値を取得する取得手段と、
    前記複数ページに含まれるページと該ページ内の一部分との少なくともいずれかを対象として、前記取得手段により取得された画素値と前記印刷手段の印刷色域とに基づいて、前記印刷色域へのカラーマッピング方法を決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定されたカラーマッピング方法により、前記原稿データの色変換を行う色変換手段と、
    を備え、
    前記決定手段により決定される対象の複数のカラーマッピング方法は、前記印刷色域内において色空間の圧縮を行う第1のカラーマッピング方法と、前記第1のカラーマッピング方法と異なる第2のカラーマッピング方法とを含み、
    前記決定手段は、前記取得手段により取得された複数の画素値に前記印刷色域外の画素値が含まれるか否かに基づいて、前記印刷色域へのカラーマッピング方法を決定する、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  6. 前記第2のカラーマッピング方法は、前記第1のカラーマッピング方法に比べて前記印刷色域内において色空間の圧縮の度合が低いことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記第2のカラーマッピング方法は、前記印刷色域内において色空間の圧縮を行わないことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  8. 前記決定手段は、前記取得手段により取得された前記複数の画素値に前記印刷色域外の画素値が含まれる場合には前記第1のカラーマッピング方法を決定し、前記取得手段により取得された前記複数の画素値に前記印刷色域外の画素値が含まれない場合には前記第2のカラーマッピング方法を決定することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  9. 前記取得手段により取得された第1の画素値と第2の画素値が前記印刷色域外の画素値であり、且つ、前記第1の画素値と前記第2の画素値が条件を満たすか否かを判定する判定手段、をさらに備え、
    前記判定手段により前記条件を満たすと判定された場合、前記決定手段は、前記第1のカラーマッピング方法を決定する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  10. 前記判定手段により前記条件を満たさないと判定された場合、前記決定手段は、前記第2のカラーマッピング方法を決定することを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記判定手段は、前記第1の画素値を前記第2のカラーマッピング方法により色変換した場合の画素値と、前記第2の画素値を前記第2のカラーマッピング方法により色変換した場合の画素値との差分を取得し、該差分が所定範囲内である場合、前記条件を満たすと判定することを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  12. 前記判定手段は、前記差分が前記所定範囲内でない場合、前記条件を満たさないと判定することを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 前記第1のカラーマッピング方法と前記第2のカラーマッピング方法は、ディスプレイの色域から前記印刷色域へのカラーマッピング方法として定められていることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  14. 前記原稿データに対応させた色域を設定する設定手段、をさらに備え、
    前記第1のカラーマッピング方法と前記第2のカラーマッピング方法は、前記設定手段により設定された色域から前記印刷色域へのカラーマッピング方法であることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  15. 前記設定手段は、前記印刷色域をデフォルトの色域として設定し、前記取得手段により取得された画素値が前記印刷色域外である場合、前記デフォルトの色域を前記印刷色域外の画素値を含むように拡張し、該拡張した色域を前記原稿データに対応させた色域として設定することを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。
  16. 前記決定手段は、前記複数ページに含まれ両面印刷における見開きページを対象とすることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  17. 前記ページを複数の領域に分割する分割手段、をさらに備え、
    前記決定手段は、前記分割手段により分割された第1の領域と第2の領域それぞれについて、前記印刷色域へのカラーマッピング方法を決定することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  18. 前記複数の領域は、テキスト領域、ボックス領域、イメージ領域のうち、少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項17に記載の画像処理装置。
  19. 前記色変換手段により変換された原稿データに基づいて、前記印刷手段で印刷させる印刷制御手段、をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  20. 前記画像処理装置は、前記印刷手段を含むことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  21. 画像処理装置において実行される画像処理方法であって、
    印刷手段の印刷対象の原稿データであり、複数ページから構成される前記原稿データから画素値を取得する取得工程と、
    前記複数ページに含まれるページと該ページ内の一部分との少なくともいずれかを対象として、前記取得工程において取得された画素値と前記印刷手段の印刷色域とに基づいて、前記印刷色域へのカラーマッピング方法を決定する決定工程と、
    前記決定工程において決定されたカラーマッピング方法により、前記原稿データの色変換を行う色変換工程と、
    を有し、
    前記決定工程において決定される対象の複数のカラーマッピング方法は、前記印刷色域内において色空間の圧縮を行う第1のカラーマッピング方法と、前記印刷色域内において色空間の圧縮を行わない第2のカラーマッピング方法とを含み、
    前記決定工程では、前記取得工程において取得された複数の画素値に前記印刷色域外の画素値が含まれるか否かに基づいて、前記印刷色域へのカラーマッピング方法を決定する、
    ことを特徴とする画像処理方法。
  22. 請求項5乃至20のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段としてコンピュータを実行させるためのプログラム。
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