JP2023060711A - 電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部絶縁部材によってより好適に絶縁性が確保された電池を提供すること。【解決手段】ここに開示される電池は、発電要素である電極体と、開口部を有し、電極体を内部に収容する外装体12と、外装体12の開口部を封口する封口板14と、電極体と電気的に接続しており、その一部が封口板14の外部へ延出される外部端子と、外部端子と前記封口板の外面とを隔てる外部絶縁部材と、を備える。封口板14は外装体12と嵌合され、封口板14と外装体12との嵌合部11が封口板14の外面側からレーザが照射されることにより溶接されており、外部絶縁部材は、外部端子を囲む壁部92aを有し、壁部の上面側には、外部端子側に形成される凹部96と、凹部96よりも封口板14からの高さが高い上端部98とが形成されており、凹部96は、壁部92aの少なくとも一部に形成される。【選択図】図5

Description

本発明は、電池に関する。
リチウムイオン二次電池等の電池は、例えば、電池ケース内に収容された電極体と、電池ケース外部に露出した端子とが電気的に接続された構成を有している。かかる構成の電池は、一般的に、セパレータを介して正極板と負極板とが対向した電極体と、開口部を有し電極体を収容する外装体と、外装体の開口部を封口する封口板と、外装体の内部で電極体と電気的に接続され、かつ、封口板から外装体の外側に延出された端子と、を備えている。このような電池の電池ケースは、例えば、上記外装体と封口板とが嵌合された嵌合部が溶接されて構成される。溶接方法としては、レーザ溶接法が好ましく採用され得る。
ところで、上記電池において、封口板から外装体の外側に延出された端子(外部端子)と封口板の外面とは、絶縁性を有する材料からなる外部絶縁部材により隔てられて、絶縁され得る。このような外部絶縁部材を有する電池に対してレーザ溶接を行う場合、外部絶縁部材が損傷することや、溶接時に発生する金属微粒子を含むプルーム(煙状の金属蒸気)が外部絶縁部材に付着して絶縁に必要な絶縁距離(例えば空間距離)が確保されないことにより、封口板と外部端子との絶縁不良が生じることがある。特許文献1では、このような外部絶縁部材を有し、外装体と封口板とがレーザ照射によって溶接されてなる電池において、封口板と外部絶縁部材とで形成する空間を有し、当該空間にプルームが電池ケースから鉛直方向に沿って安定して立ち昇るようにシールドガスを流して、レーザ溶接時に発生する高温のプルームが外部絶縁部材へ接触することを防ぎ、封口板と外部端子との絶縁不良を抑制することが開示されている。
特開2014-10887号公報
しかしながら、シールドガスの流量が少量の場合にはプルームが外部絶縁部材に接触して、金属微粒子が付着することにより、当該金属微粒子と外部端子との絶縁距離が確保されず、絶縁不良を生じる虞がある。また、シールドガスの流量が多量の場合にはシールドガスによってレーザ溶接時に液体溶融部が不安定になり、溶接不良を発生させる虞がある。このため、特許文献1に開示される技術によれば、安定的に絶縁性が確保することが困難であり得る。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、外部絶縁部材によってより好適に絶縁性が確保された電池を提供することにある。
ここに開示される電池は、発電要素である電極体と、開口部を有し、上記電極体を内部に収容する外装体と、上記外装体の上記開口部を封口する封口板と、上記電極体と電気的に接続しており、その一部が上記封口板の外部へ延出される外部端子と、上記外部端子と上記封口板の外面とを隔てる外部絶縁部材と、を備える。上記封口板は上記外装体と嵌合され、上記封口板と上記外装体との嵌合部が上記封口板の外面側からレーザが照射されることにより溶接されており、上記外部絶縁部材は、上記外部端子を囲む壁部を有し、上記壁部の上面側には、上記外部端子側に形成される凹部と、該凹部よりも上記封口板からの高さが高い上端部とが形成されており、上記凹部は、上記壁部の少なくとも一部において形成される。
上記のとおり外部絶縁部材の外部端子側に凹部を有することにより、該凹部は外部絶縁部材の側壁側よりも下方に位置するため、溶接時においてプルームが接触し難くなる。該凹部を外部絶縁端子側に設けることにより、外部端子の近傍に金属微粒子が付着して絶縁に必要な距離が確保されずに絶縁不良を引き起こすことを抑制する。かかる構成の外部絶縁部材によれば、好適に絶縁性が確保された電池が実現される。
ここに開示される電池の一態様において、上記凹部は、上記壁部の全周において、少なくとも上記嵌合部に近い領域に形成される。かかる構成によれば、溶接時においてより好適にプルームと接触し難くなるため、外部絶縁部材によって好適に絶縁性が確保された電池を提供することができる。
ここに開示される電池の一態様において、上記凹部は、上記上端部から上記外部端子側に向けて上記封口板からの高さが漸減する傾斜面を有する。かかる構成によれば、溶接時においてプルームが接触し難く、金属微粒子が外部端子の近傍に付着することが抑制されるため、外部絶縁部材によって好適に絶縁性が確保された電池を提供することができる。
ここに開示される電池の一態様では、上記傾斜面は、上記壁部の側壁に対して30°以上70°以下傾斜するように形成される。かかる構成によれば、外部絶縁部材によってより好適に絶縁性が確保された電池を提供することができる。
ここに開示される電池の一態様では、上記壁部は、上記上端部と上記凹部との間に段差ができるように形成されており、上記上端部は、上記封口板からの高さが略一定であり、上記凹部は、上記封口板からの高さが略一定である。外部端子側に凹部を設けることにより、金属微粒子が外部端子の近傍に付着することが抑制されるため、外部絶縁部材によって好適に絶縁性が確保された電池を提供することができる。
ここに開示される電池の一態様では、上記壁部は、上記上端部と上記凹部との間に段差ができるように形成されており、上記上端部は、上記封口板からの高さが上記凹部側に向けて漸減しており、上記凹部は、上記封口板からの高さが略一定である。これにより、外部絶縁部材によってより好適に絶縁性が確保された電池を提供することができる。
一実施形態に係る電池を模式的に示す斜視図である。 図1のII-II線に沿う模式的な縦断面図である。 一実施形態に係る正極外部端子および正極外部絶縁部材を模式的に示す平面図である。 図2の正極端子の近傍を模式的に示す部分拡大断面図である。 図4の正極外部絶縁部材の近傍の一例を模式的に示す部分拡大断面図である。 図4の正極外部絶縁部材の近傍の他の一例を模式的に示す断面図である。 封口板に取り付けられた電極体群を模式的に示す斜視図である。 正極第2集電部と負極第2集電部が取り付けられた捲回電極体を模式的に示す斜視図である。 捲回電極体の構成を示す模式図である。 図1のX-X線に沿う模式的な縦断面図である。 図1のXI-XI線に沿う模式的な横断面図である。 第2実施形態における正極外部絶縁部材の近傍の一例を模式的に示す部分拡大断面図である。 第2実施形態における正極外部絶縁部材の近傍の他の一例を模式的に示す断面図である。 第3実施形態における正極外部絶縁部材の近傍の一例を模式的に示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、ここで開示される技術のいくつかの好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。なお、本明細書において範囲を示す「A~B」の表記は、A以上B以下の意と共に、「好ましくはAより大きい」および「好ましくはBより小さい」の意を包含するものとする。
なお、本明細書において「電池」とは、電気エネルギーを取り出し可能な蓄電デバイス全般を指す用語であって、一次電池と二次電池とを包含する概念である。また、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電が可能な蓄電デバイス全般を指す用語であって、リチウムイオン二次電池やニッケル水素電池等のいわゆる蓄電池(化学電池)と、電気二重層キャパシタ等のキャパシタ(物理電池)と、を包含する概念である。
1.第1実施形態
図1は、電池100の斜視図である。図2は、図1のII-II線に沿う模式的な縦断面図である。図3は、正極外部端子34および正極外部絶縁部材92を模式的に示す平面図である。図4は、図2の正極外部端子34の近傍を模式的に示す拡大断面図である。以下の説明において、図面中の符号L、R、F、Rr、U、Dは、左、右、前、後、上、下を表し、図面中の符号X、Y、Zは、電池100の短辺方向、短辺方向と直交する長辺方向、上下方向を、それぞれ表すものとする。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、電池100の設置形態を何ら限定するものではない。
図2に示すように、電池100は、電池ケース10と、電極体群20と、正極外部端子34と、正極外部絶縁部材92と、負極外部端子44と、負極外部絶縁部材94と、を備えている。図示は省略するが、電池100は、ここでは、さらに電解液を備えている。電池100は、ここではリチウムイオン二次電池である。
電池ケース10は、電極体群20を収容する筐体である。電池ケース10は、ここでは扁平かつ有底の直方体形状(角形)の外形を有する。電池ケース10の材質は、従来から使用されているものと同じでよく、特に制限はない。電池ケース10は、金属製であることが好ましく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鉄合金等からなることがより好ましい。図2に示すように、電池ケース10は、開口部12hを有する外装体12と、開口部12hを塞ぐ封口板(蓋体)14と、を備えている。
外装体12は、図1に示すように、底壁12aと、底壁12aから延び相互に対向する一対の長側壁12bと、底壁12aから延び相互に対向する一対の短側壁12cと、を備えている。底壁12aは、略矩形状である。底壁12aは、開口部12hと対向している。短側壁12cの面積は、長側壁12bの面積よりも小さい。
封口板14は、外装体12の開口部12hを塞ぐように外装体12に取り付けられている。封口板14は、外装体12の底壁12aと対向している。封口板14は、平面視において略矩形状である。図2に示すように、封口板14には、注液孔15と、ガス排出弁17と、2つの端子引出孔18、19と、が設けられている。端子引出孔18、19は、封口板14の長辺方向Yの両端部にそれぞれ形成されている。端子引出孔18、19は、封口板14を上下方向Zに貫通している。端子引出孔18、19は、それぞれ、封口板14に取り付けられる前の正極端子30および負極端子40を挿通可能な大きさの内径を有する。注液孔15は、外装体12に封口板14を組み付けた後に電解液を注液するためのものである。注液孔15は、封止部材16により封止されている。ガス排出弁17は、電池ケース10内の圧力が所定値以上になったときに破断して、電池ケース10内のガスを外部に排出するように構成されている。
上述したように、電池100は、電解液を備えている。電解液は従来と同様でよく、特に制限はない。電解液は、例えば、非水系溶媒と支持塩とを含有する非水電解液である。非水系溶媒は、例えば、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等のカーボネート類を含んでいる。支持塩は、例えば、LiPF等のフッ素含有リチウム塩である。ただし、電解液は固体状(固体電解質)で、電極体群20と一体化されていてもよい。
正極端子30および負極端子40は、それぞれ封口板14に固定されている。正極端子30は、封口板14の長辺方向Yの一方側(図1、図2の左側)に配置されている。負極端子40は、封口板14の長辺方向Yの他方側(図1、図2の右側)に配置されている。図1に示すように、正極端子30および負極端子40は、封口板14の外側の表面に露出している。図2に示すように、正極端子30および負極端子40は、端子引出孔18、19を挿通して封口板14の内部から外部へと延びている。
図2に示すように、正極端子30は、外装体12の内部で、正極集電部50を介して電極体群20の正極板22(図9参照)と電気的に接続されている。正極端子30は、正極絶縁部材70およびガスケット90によって封口板14と絶縁されている。正極端子30は、金属製であることが好ましく、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金からなることがより好ましい。正極端子30は、2つの導電部材が接合され一体化されて構成されていてもよい。また、正極端子30は、図1に示すように、板状の正極外部導電部材32が取り付けられている。正極外部導電部材32は、複数の電池100を相互に電気的に接続する際に、バスバーが付設される部材である。正極外部導電部材32は、金属製であることが好ましく、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金からなることがより好ましい。本明細書においては、正極端子30および正極外部導電部材32をまとめて正極外部端子34と称する。正極外部端子34は、ここに開示される電池の外部端子の一例である。
正極外部端子34は、図3および図4に示すように、正極外部絶縁部材92によって封口板14の外面14Aと隔てられて電気的に絶縁されている。正極外部絶縁部材92は、正極外部端子34を囲むように設けられている。正極外部絶縁部材92は、ここに開示される電池の外部絶縁部材の一例である。
図2に示すように、負極端子40は、外装体12の内部で、負極集電部60を介して電極体群20の負極板24(図9参照)と電気的に接続されている。負極端子40は、負極絶縁部材80およびガスケット90によって封口板14と絶縁されている。負極端子40は、金属製であることが好ましく、例えば銅または銅合金からなることがより好ましい。負極端子40は、2つの導電部材が接合され一体化されて構成されていてもよい。例えば、負極集電部60と接続される部分が銅または銅合金からなり、封口板14の外側の表面に露出する部分がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなっていてもよい。また、負極端子40は、図1に示すように、板状の負極外部導電部材42が取り付けられている。負極外部導電部材42は、複数の電池100を相互に電気的に接続する際に、バスバーが付設される部材であり、正極外部導電部材32と同様の材料から構成されているとよい。本明細書においては、負極端子40および負極外部導電部材42をまとめて負極外部端子44と称する。負極外部端子44は、ここに開示される電池の外部端子の一例である。
負極外部端子44は、正極外部端子34と同様に、負極外部絶縁部材94によって封口板14の外面14Aと隔てられて電気的に絶縁されている。負極外部絶縁部材94は、負極外部端子44を囲むように設けられている。負極外部絶縁部材94は、ここに開示される電池の外部絶縁部材の一例である。
電池ケース10は、外装体12の開口部12hと封口板14とが嵌合され、封口板14の外面14Aの外縁部と開口部12hの周囲の外装体12との嵌合部11をレーザ溶接することにより封口板14が外装体12に固定されて、構成されている。上記レーザ溶接は、図4に示すように、封口板14の外面14A側からレーザ光を照射することにより行われる。これにより、電池ケース10は、気密に封止(密閉)される。外装体12と封口板14との嵌合部11をレーザ溶接する際には、高温のプルームが発生する。プルームとは主に蒸発した金属が煙のように立ち昇ったものであり、かかるプルームは金属微粒子を含んでいる。特に、高容量化等を目的とした大型電池を製造する際に使用される電池ケース10は、剛性を高めるために外装体12および封口板14の厚みが厚くなりがちである。このような外装体12と封口板14とをレーザ溶接する際には、高い出力が必要となり溶接の際に発生するプルームも広範囲に広がる傾向にある。プルームに含まれる金属微粒子が付着した部分は導電性を有するため、外部絶縁部材を設けただけでは、好適な絶縁性が確保され難い。したがって、ここに開示される外部絶縁部材においては、金属微粒子が外部絶縁部材に付着したとしても適切な絶縁距離(空間距離および沿面距離)を有することにより、絶縁性が確保されるように構成されている。このため、安全性の高い電池が実現される。
ここで、「絶縁距離」とは、絶縁物で隔離することなく導電性を有する物同士を絶縁するための最短距離のことをいう。絶縁距離の代表的なものとして、空間距離と沿面距離が挙げられ、双方を適切に確保することにより導電性を有する物同士を絶縁することができる。「空間距離」とは、導電性を有する物の間の空間を通る最短距離のことをいう。また、「沿面距離」とは、導電性を有する物の間の絶縁物の表面に沿った最短距離のことをいう。例えば、導電性を有する物の間に凹部が存在している場合には、沿面距離は空間距離よりも長くなる。ただし、凹部の幅が1mm以下である場合には無視されるため沿面距離の延長効果はない。
図5は、図4の正極外部絶縁部材92の近傍の一例を模式的に示す図であり、図6は、図4の正極外部絶縁部材92の近傍の他の一例を模式的に示す図である。ここでは、正極外部端子34および正極外部絶縁部材92を例にここに開示される電池について詳細に説明するが、負極外部端子44および負極外部絶縁部材94についても同様の構成とすることができる。
図3~図6に示すように、正極外部絶縁部材92は、正極外部端子34を囲む壁部92aと、平坦部92bとを有している。壁部92aの上面側には、正極外部端子34側に形成される凹部96と、該凹部96よりも封口板14からの高さが高い上端部98と、を有している。そして、凹部96は、壁部92aの少なくとも一部に形成される。凹部96は、壁部92aの全周に形成されていてもよい。
凹部96を設ける位置は、電池ケース10における外部端子の位置と、嵌合部11からの距離とを考慮して適宜変更されればよい。好ましい一態様では、凹部96は、壁部92aの全周において少なくとも嵌合部11に近い領域に形成されることが好ましい。嵌合部11に近い領域とは、ここでは、矩形状の正極外部絶縁部材92の壁部92aの全周を構成する四辺のうち、嵌合部11と対向している辺のことをいう。より詳細には、図3に示すように、嵌合部11と対向する一対の長辺92A、92Cと、嵌合部11と対向し、かつ、嵌合部11に近い短辺92Bとが含まれる。したがって、図4に示すように、嵌合部11と対向し、かつ、嵌合部11と近い短辺92Bに凹部96が形成され、嵌合部11と遠い短辺92Dに凹部96が形成されていなくてもよい。すなわち、壁部92aにおける嵌合部11に近い領域とは、嵌合部11に最も近い領域だけでなく、相対的に見て嵌合部11に近い領域のことをいう。
なお、正極外部絶縁部材92の形状は図示されるような矩形状である必要はなく、円形状であってもよい。この場合においても凹部が形成される位置は、電池ケース10における外部端子の位置と、嵌合部11からの距離とを考慮して適宜変更されればよい。例えば、凹部は、壁部の少なくとも一部に形成されていればよく、壁部の全周において少なくとも嵌合部11に近い領域に形成されることが好ましい。
上述したように、外装体12と封口板14との嵌合部11をレーザ溶接する際には、高温のプルームが発生し、該プルームに含まれる金属微粒子が外部絶縁部材に付着し得る。正極外部絶縁部材92は、凹部96よりも封口板14からの高さが高い上端部98に金属微粒子が付着した場合であっても、正極外部端子34側に位置する凹部96の上面には金属微粒子が付着せず、金属微粒子の付着領域と正極外部端子34において適切な絶縁距離が確保される。これにより、正極外部端子34の絶縁性が確保されて、安全性の高い電池を提供することができる。
壁部92aの幅(Y方向の長さ)T1は、嵌合部11をレーザ溶接する際の熱によって損傷しない幅に設定される。好適な絶縁距離を確保する観点からは、壁部92aの幅T1は、1mm以上であることが好ましい。壁部92aの高さ(Z方向の長さ)H1は、特に限定されず、従来公知の外部絶縁部材と同じ高さに設定されればよい。
図5および図6に示すように、凹部96は、断面視において、上端部98から正極外部端子34側に向けて封口板14からの高さが漸減する傾斜面96aを有している。凹部96の最大深さ(上端部98との最大高低差)h1は、特に限定されないが、例えば1mmとすることができる。凹部96の幅w1は、上端部98に金属微粒子が付着した場合であっても、金属微粒子の付着領域と正極外部端子34との間に適切な絶縁距離が確保されるように構成されている。凹部96の幅w1は、例えば、1mm以上であることが好ましい。ここで、金属製の正極外部端子34と導電性を有する金属微粒子の付着領域との空間距離は、凹部96の幅w1と一致する。正極外部端子34と金属微粒子の付着領域との沿面距離は、凹部96の幅w1が1mm以上である場合には空間距離よりも長くなるため、より好適な絶縁性が確保され、安全性の高い電池を提供することができる。
壁部92aの幅T1に対する凹部96の幅w1の比率(w1/T1)は、0.4以上であることが好ましく、0.6以上であることがより好ましく、0.9以上であることがさらに好ましく、1であることが特に好ましい。すなわち、図6に示すように、壁部92aの幅T1と凹部96の幅w1が同じ幅(長さ)であってもよい。図6に示すような構成である場合には、上端部98にもほとんど金属微粒子が付着せず、空間距離および沿面距離の両方において適切な距離を確保することができ、より好適に正極外部端子34の絶縁することができる。
傾斜面96aは、壁部92aの側壁92eに対して、プルームと接触せず、かつ、壁部92aが所定の強度を担保できる角度で傾斜するように形成されることが好ましい。かかる観点から、傾斜面96aは、壁部92aの側壁92eに対して30°以上70°以下の角度θで傾斜するように形成されることが好ましく、40°以上60°以下の角度θで傾斜するように形成されることがより好ましい。
正極外部絶縁部材92および負極外部絶縁部材94の構成材料としては、各種の絶縁性樹脂材料を適宜選択して用いることができる。例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィン樹脂、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル樹脂(PFA)等のフッ素化樹脂や、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミド、ポリアセタール(POM)、メタクリル樹脂等が挙げられる。なお、外部絶縁部材を構成する樹脂材料に含まれる樹脂の種類は、赤外線(IR)スペクトル分析、熱分解ガスクロマトグラフィ等の一般的な分析手法を必要に応じて組み合わせて適用することにより特定され得る。外部絶縁部材が複数の樹脂を含む場合において、それらの樹脂の配合比は、上記分析結果および外部絶縁部材の比重から把握することができる。
図7は、封口板14に取り付けられた電極体群20を模式的に示す斜視図である。電極体群20は、ここでは3つの捲回電極体20a、20b、20cを有する。ただし、1つの外装体12の内部に配置される捲回電極体の数は特に限定されず、2つ以上(複数)であってもよいし、1つであってもよい。電極体群20は、ここでは樹脂製シートからなる電極体ホルダ29(図10参照)に覆われた状態で、外装体12の内部に配置されている。
図8は、捲回電極体20aを模式的に示す斜視図である。図9は、捲回電極体20aの構成を示す模式図である。図10は、図1のX-X線に沿う模式的な縦断面図である。図11は、図1のXI-XI線に沿う模式的な横断面図である。なお、以下では捲回電極体20aを例として詳しく説明するが、捲回電極体20b、20cについても同様の構成とすることができる。
捲回電極体20aは、発電要素であって、正極板22と負極板24とセパレータ26とを有する。捲回電極体20aは、ここでは、帯状の正極板22と帯状の負極板24とが2枚の帯状のセパレータ26を介して積層され、捲回軸WLを中心として捲回されて構成されている。捲回電極体20aは、扁平形状を有している。捲回電極体20aは、捲回軸WLが長辺方向Yと略平行になる向きで、外装体12の内部に配置されている。図10に示すように、捲回電極体20aは、外装体12の底壁12aおよび封口板14と対向する一対の湾曲部(R部)20rと、一対の湾曲部20rを連結し、外装体12の長側壁12bに対向する平坦部20fと、を有している。平坦部20fは、長側壁12bに沿って延びている。
セパレータ26は、正極板22の正極活物質層22aと、負極板24の負極活物質層24aと、を絶縁する部材である。セパレータ26は、ここでは捲回電極体20aの外表面を構成している。セパレータ26としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂からなる樹脂製の多孔性シートが好適である。セパレータ26は、樹脂製の多孔性シートからなる基材部と、基材部の少なくとも一方の表面上に形成された耐熱層(Heat Resistance Layer:HRL)と、を有することが好ましい。耐熱層は、無機フィラーを含む層である。無機フィラーとしては、例えば、アルミナ、ベーマイト、水酸化アルミニウム、チタニア等を使用し得る。
正極板22は、図9に示すように、正極芯体22cと、正極芯体22cの少なくとも一方の表面上に固着された正極活物質層22aおよび正極保護層22pと、を有する。ただし、正極保護層22pは必須ではなく、他の実施形態において省略することもできる。正極芯体22cは、帯状である。正極芯体22cは、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス鋼等の導電性金属からなっている。正極芯体22cは、ここでは金属箔、具体的にはアルミニウム箔である。また、正極芯体22cの平均厚みは特に限定されない。例えば、2μm~30μmが好ましく、2μm~20μmがより好ましく、5μm~15μmがさらに好ましい。
正極芯体22cの長辺方向Yの一方の端部(図9の左端部)には、複数の正極タブ22tが設けられている。複数の正極タブ22tは、長辺方向Yの一方側(図9の左側)に突出している。複数の正極タブ22tは、セパレータ26よりも長辺方向Yに突出している。複数の正極タブ22tは、正極板22の長手方向に沿って間隔を置いて(間欠的に)設けられている。ただし、正極タブ22tは、長辺方向Yの他方の端部(図9の右端部)に設けられていてもよいし、長辺方向Yの両端部にそれぞれ設けられていてもよい。正極タブ22tは、正極芯体22cの一部であり、金属箔(アルミニウム箔)からなっている。正極タブ22tの少なくとも一部は、正極活物質層22aおよび正極保護層22pが形成されずに、正極芯体22cが露出している。
正極活物質層22aは、図9に示すように、帯状の正極芯体22cの長手方向に沿って、帯状に設けられている。正極活物質層22aは、電荷担体を可逆的に吸蔵および放出可能な正極活物質(例えば、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物)を含んでいる。正極活物質層22aの固形分全体を100質量%としたときに、正極活物質は、概ね80質量%以上、典型的には90質量%以上、例えば95質量%以上を占めていてもよい。正極活物質層22aは、正極活物質以外の任意成分、例えば、導電材、バインダ、各種添加成分等を含んでいてもよい。導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)等の炭素材料を使用し得る。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)等を使用し得る。
正極保護層22pは、図9に示すように、長辺方向Yにおいて正極芯体22cと正極活物質層22aとの境界部分に設けられている。正極保護層22pは、ここでは正極芯体22cの長辺方向Yの一方の端部(図9の左端部)に設けられている。ただし、正極保護層22pは、長辺方向Yの両端部に設けられていてもよい。正極保護層22pは、正極活物質層22aに沿って、帯状に設けられている。正極保護層22pは、無機フィラー(例えば、アルミナ)を含んでいる。正極保護層22pの固形分全体を100質量%としたときに、無機フィラーは、概ね50質量%以上、典型的には70質量%以上、例えば80質量%以上を占めていてもよい。正極保護層22pは、無機フィラー以外の任意成分、例えば、導電材、バインダ、各種添加成分等を含んでいてもよい。導電材およびバインダは、正極活物質層22aに含み得るとして例示したものと同じであってもよい。
負極板24は、図9に示すように、負極芯体24cと、負極芯体24cの少なくとも一方の表面上に固着された負極活物質層24aと、を有する。負極芯体24cは、帯状である。負極芯体24cは、例えば銅、銅合金、ニッケル、ステンレス鋼等の導電性金属からなっている。負極芯体24cは、ここでは金属箔、具体的には銅箔である。
負極芯体24cの長辺方向Yの一方の端部(図9の右端部)には、複数の負極タブ24tが設けられている。複数の負極タブ24tは、セパレータ26よりも長辺方向Yに突出している。複数の負極タブ24tは、セパレータ26よりも長辺方向Yに突出している。複数の負極タブ24tは、負極板24の長手方向に沿って間隔を置いて(間欠的に)設けられている。負極タブ24tは、長辺方向Yの一方側(図9の右側)に突出している。ただし、負極タブ24tは、長辺方向Yの他方の端部(図9の左端部)に設けられていてもよいし、長辺方向Yの両端部にそれぞれ設けられていてもよい。負極タブ24tは、負極芯体24cの一部であり、金属箔(銅箔)からなっている。負極タブ24tの一部には、負極活物質層24aが形成されている。負極タブ24tの少なくとも一部には、負極活物質層24aが形成されずに、負極芯体24cが露出している。
負極活物質層24aは、図9に示すように、帯状の負極芯体24cの長手方向に沿って、帯状に設けられている。負極活物質層24aは、電荷担体を可逆的に吸蔵および放出可能な負極活物質(例えば、黒鉛等の炭素材料)を含んでいる。負極活物質層24aの固形分全体を100質量%としたときに、負極活物質は、概ね80質量%以上、典型的には90質量%以上、例えば95質量%以上を占めていてもよい。負極活物質層24aは、負極活物質以外の任意成分、例えば、バインダ、分散剤、各種添加成分等を含んでいてもよい。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム類を使用し得る。分散剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等のセルロール類を使用し得る。
図11に示すように、複数の正極タブ22tは長辺方向Yの一方の端部(図11の左端部)で積層され、正極タブ群23を構成している。複数の正極タブ22tは、外方側の端が揃うように折り曲げられて湾曲している。これにより、電池ケース10への収容性を向上して電池100を小型化することができる。正極タブ群23は、正極集電部50を介して正極端子30と電気的に接続されている。図2および図7に示すように、正極集電部50は、封口板14の内側面に沿って延びた板状の導電部材である正極第1集電部51と、上下方向Zに沿って延びた板状の導電部材である複数の正極第2集電部52と、を備えている。正極端子30の下端部30cは、封口板14の端子引出孔18を通って電池ケース10の内部に向かって延び、正極第1集電部51と接続される(図2参照)。一方で、図7および図8に示すように、正極第2集電部52は、複数の捲回電極体20a、20b、20cの各々の正極タブ群23に接続される。そして、図7および図11に示すように、捲回電極体20a、20b、20cの正極タブ群23は、正極第2集電部52と捲回電極体20a、20b、20cの一方の側面20eとが対向するように折り曲げられている。これによって、正極第2集電部52の上端部と正極第1集電部51とが電気的に接続される。正極第1集電部51および正極第2集電部52は、正極芯体22cと同じ金属種、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス鋼等の導電性金属からなっていてもよい。
図11に示すように、複数の負極タブ24tは長辺方向Yの一方の端部(図11の右端部)で積層され、負極タブ群25を構成している。負極タブ群25は、正極タブ群23と長辺方向Yに対称的な位置に設けられている。複数の負極タブ24tは、外方側の端が揃うように折り曲げられて湾曲している。これにより、電池ケース10への収容性を向上して電池100を小型化することができる。負極タブ群25は、負極集電部60を介して負極端子40と電気的に接続されている。負極集電部60の構成は、正極集電部50の構成と同等であってよい。具体的には、図2および図7に示すように、負極集電部60は、封口板14の内側面に沿って延びた板状の導電部材である負極第1集電部61と、上下方向Zに沿って延びた板状の導電部材である複数の負極第2集電部62と、を備えている。負極端子40の下端部40cは、封口板14の端子引出孔19を通って電池ケース10の内部に向かって延び、負極第1集電部61と接続される(図2参照)。一方で、図7および図8に示すように、負極第2集電部62は、複数の捲回電極体20a、20b、20cの各々の負極タブ群25に接続される。負極第1集電部61および負極第2集電部62は、負極芯体24cと同じ金属種、例えば銅、銅合金、ニッケル、ステンレス鋼等の導電性金属からなっていてもよい。
図2に示すように、正極第1集電部51と封口板14の内側面との間には、正極絶縁部材70が配置されている。正極絶縁部材70は、封口板14と正極第1集電部51とを絶縁する部材である。正極絶縁部材70は、正極絶縁部材70は、使用する電解液に対する耐性と電気絶縁性とを有し、弾性変形が可能な樹脂材料からなり、例えば、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル樹脂(PFA)等のフッ素化樹脂や、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等からなることが好ましい。
正極絶縁部材70は、正極第1集電部51と封口板14の内側面との間に介在する板状のベース部70aを備えている。これによって、正極第1集電部51が封口板14と導通することを防止できる。さらに、正極絶縁部材70は、封口板14の内側面から電極体群20を構成する捲回電極体20a、20b、20cに向かって突出する突出部70bを備えている(図4および図10参照)。これによって、上下方向Zにおける捲回電極体20a、20b、20cの移動を規制し、捲回電極体20a、20b、20cと封口板14が直接接触することを防止できる。突出部70bの数は、ここでは電極体群20を構成する捲回電極体20a、20b、20cの数と同数である。ただし、突出部70bの数は、電極体群20を構成する電極体の数と異なっていてもよく、例えば1つであってもよい。
負極絶縁部材80は、図2に示すように、電極体群20の長辺方向Yの中央CLに対して、正極絶縁部材70と対称に配置されている。負極絶縁部材80の構成は、正極絶縁部材70と同様であってよい。負極絶縁部材80は、ここでは正極絶縁部材70と同様に、封口板14と負極第1集電部61との間に配置されるベース部80aと、複数の突出部80bと、を有する。
電池100は各種用途に利用可能であるが、例えば、乗用車、トラック等の車両に搭載されるモータ用の動力源(駆動用電源)として好適に用いることができる。車両の種類は特に限定されないが、例えば、プラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV)等が挙げられる。電池100は、組電池の構築に好適に用いることができる。
2.他の実施形態
上記した第1実施形態は、ここに開示される電池の一例に過ぎない。ここに開示される技術は、他にも種々の形態にて実施することができる。以下、ここに開示される技術の他の実施形態について説明する。
<第2実施形態>
上記した第1実施形態において正極外部絶縁部材92は、壁部92aの上面側に凹部96と上端部98とを有し、凹部96は外部端子側に向けて封口板14からの高さが漸減する傾斜面96aを有していた。しかし、ここに開示される技術は上記第1実施形態に限定されない。壁部は、例えば、上端部と凹部との間に段差できるように形成され、上端部と凹部の封口板からの高さが略一定に形成されていてもよい。
図12および図13は、第2実施形態に係る電池の正極外部端子34の近傍の模式的な断面図である。第2実施形態に係る電池は、正極外部端子34と封口板14の外面とを隔てる正極外部絶縁部材292を有している。正極外部絶縁部材292は、正極外部端子34を囲む壁部292aと、平坦部292bとを有している。壁部292aは、正極外部端子34側に形成される凹部296と、該凹部296よりも封口板14からの高さが高い上端部298と、を有している。そして、第2実施形態の壁部292aは、凹部296と上端部298との間に段差ができるように形成され、凹部296および上端部298の封口板14からの高さは略一定である。
なお、第2実施形態においては、凹部296が正極外部端子34側に形成され、かつ、上端部298と凹部296との間に段差が形成されていればよいため、図13に示すように、凹部296よりも正極外部端子34側に封口板14からの高さが凹部296よりも高い領域(以下、「凸部299」ともいう。)が存在していてもよい。
壁部292aの幅(Y方向の長さ)T2は、上記した第1実施形態と同様に、嵌合部11をレーザ溶接する際の熱によって損傷しない幅に設定される。好適な絶縁距離を確保する観点から、壁部292aの幅T2は1mm以上であることが好ましい。壁部292aの幅T2の上限は特に限定されない。また、壁部292aの高さ(Z方向の長さ)H2は、特に限定されず、従来公知の外部絶縁部材と同じ高さに設定されればよい。なお、凸部299が存在する場合に、凸部299の封口板14からの高さは、凹部296よりも高く、壁部292aの最大高さH2よりも低い範囲内であれば、特に限定されない。
凹部296は、正極外部端子34が好適に絶縁されるように構成されればよい。凹部296の幅w2は、上端部298にプルームに含まれる金属微粒子が付着した場合であっても、金属微粒子の付着領域と正極外部端子34との間に適切な絶縁距離が確保されるように1mm以上に構成されている。なお、凸部299が存在している場合に、凹部296の幅は、幅w2が上述した幅を確保できるような幅であれば特に限定されない。凹部296の幅w2が1mm以上確保されることにより、正極外部端子34の絶縁性が好適に確保される。
凹部296の深さh2は、特に限定されない。また、凹部296の深さh2は、壁部292aの最大高さH2に対する比率(h2/H2)で、例えば、0.2以上0.9以下程度に設定されているとよい。かかる高さのh2を有する凹部296であれば、金属微粒子の付着が防止され、正極外部端子34の絶縁性が好適に確保される。
なお、第2実施形態に係る電池は、上記において説明すること以外については、第1実施形態に係る電池100と同様の構成であってよい。
<第3実施形態>
上記した第1実施形態では、正極外部絶縁部材92の壁部92aの上面側に凹部96と上端部98とを有し、凹部96は外部端子側に向けて封口板14からの高さが漸減する傾斜面96aを有していた。しかし、ここに開示される技術は上記第1実施形態に限定されない。壁部は、例えば、上端部と凹部との間に段差できるように形成され、上端部は凹部側に向けて封口板からの高さが漸減し、凹部は封口板からの高さが略一定に形成されていてもよい。
図14は、第3実施形態に係る電池の正極外部端子34の近傍の模式的な断面図である。第3実施形態に係る電池は、図14に示すように、正極外部絶縁部材392は、正極外部端子34を囲む壁部392aと、平坦部392bとを有している。壁部392aの上面側には、正極外部端子34側に形成される凹部396と、該凹部396よりも封口板14からの高さが高い上端部398と、を有している。そして、第3実施形態においては、上端部398と凹部396との間に段差ができるように形成され、上端部398は、封口板14からの高さが凹部396側に向けて漸減し、凹部396は、封口板14からの高さが略一定である。
壁部392aの幅(Y方向の長さ)T3は、上記した第1実施形態と同様に、嵌合部11をレーザ溶接する際の熱によって損傷しない幅に設定される。好適な絶縁距離を確保する観点から、壁部392aの幅T3は、1mm以上であることが好ましい。また、壁部392aの高さ(Z方向の長さ)H3は、特に限定されず、従来公知の外部絶縁部材と同じ高さに設定されればよい。
図14に示すように、上端部398は、断面視において、上端部298から凹部396側に向けて封口板14からの高さが漸減する傾斜面を有している。傾斜面は、壁部392aの側壁392eに対して、30°以上70°以下の角度θで傾斜するように形成されることが好ましく、40°以上60°以下の角度θで傾斜するように形成されることがより好ましい。これにより、プルームと接触せず、かつ、壁部392aが所定の強度を担保することができる。
第3実施形態においては、上端部398も傾斜面を有していることにより、溶接時においてプルームが接触することを抑制する効果がある。したがって、上端部398の幅と凹部396との幅w3の合計の幅(すなわち、壁部392aの幅T3)が1mm以上あることにより、好適な絶縁性を確保することができる。より好適には、凹部396の幅w3は、1mm以上に構成されているとよい。また、凹部396の深さh3は、特に限定されない。傾斜面を有する上端部398と、上記した形状の凹部396を有していることにより、適切に外部端子を絶縁する外部絶縁部材が実現される。
なお、第3実施形態に係る電池は、上記において説明すること以外については、第1実施形態に係る電池100と同様の構成であってよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、上記実施形態は一例に過ぎない。本発明は、他にも種々の形態にて実施することができる。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。請求の範囲に記載の技術には、上記に例示した実施形態を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、上記した実施形態の一部を他の変形例に置き換えることも可能であり、上記した実施形態に他の変形例を追加することも可能である。また、その技術的特徴が必須なものとして説明されていなければ、適宜削除することも可能である。
10 電池ケース
11 嵌合部
12 外装体
14 封口板(蓋体)
18 端子引出孔
19 端子引出孔
20 電極体群
20a、20b、20c 捲回電極体
22 正極板
24 負極板
26 セパレータ
30 正極端子
32 正極外部導電部材
34 正極外部端子
40 負極端子
42 負極外部導電部材
44 負極外部端子
50 正極集電部
60 負極集電部
70 正極絶縁部材
80 負極絶縁部材
90 ガスケット
92 正極外部絶縁部材
92a 壁部
92b 平坦部
92e 側壁
94 負極外部絶縁部材
96 凹部
96a 傾斜面
98 上端部
100 電池
292 正極外部絶縁部材
292a 壁部
296 凹部
298 上端部
299 凸部
392 正極外部絶縁部材
392a 壁部
392e 側壁
396 凹部
398 上端部

Claims (6)

  1. 発電要素である電極体と、
    開口部を有し、前記電極体を内部に収容する外装体と、
    前記外装体の前記開口部を封口する封口板と、
    前記電極体と電気的に接続しており、その一部が前記封口板の外部へ延出される外部端子と、
    前記外部端子と前記封口板の外面とを隔てる外部絶縁部材と、
    を備える電池であって、
    前記封口板は前記外装体と嵌合され、前記封口板と前記外装体との嵌合部が前記封口板の外面側からレーザが照射されることにより溶接されており、
    前記外部絶縁部材は、前記外部端子を囲む壁部を有し、
    前記壁部の上面側には、前記外部端子側に形成される凹部と、該凹部よりも前記封口板からの高さが高い上端部とが形成されており、
    前記凹部は、前記壁部の少なくとも一部に形成される、電池。
  2. 前記凹部は、前記壁部の全周において、少なくとも前記嵌合部に近い領域に形成される、請求項1に記載の電池。
  3. 前記凹部は、前記上端部から前記外部端子側に向けて前記封口板からの高さが漸減する傾斜面を有する、請求項1または2に記載の電池。
  4. 前記傾斜面は、前記壁部の側壁に対して30°以上70°以下傾斜するように形成される、請求項3に記載の電池。
  5. 前記壁部は、前記上端部と前記凹部との間に段差ができるように形成されており、
    前記上端部は、前記封口板からの高さが略一定であり、
    前記凹部は、前記封口板からの高さが略一定である、請求項1または2に記載の電池。
  6. 前記壁部は、前記上端部と前記凹部との間に段差ができるように形成されており、
    前記上端部は、前記封口板からの高さが前記凹部側に向けて漸減しており、
    前記凹部は、前記封口板からの高さが略一定である、請求項1または2に記載の電池。

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