JP2023059808A - 画像形成装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着器を待機状態に維持する場合において、ヒータの停止時間が長くなることを抑制する。【解決手段】画像形成装置の制御部は、温度センサが検知した検知温度に基づいて、定着器の温度を、目標待機温度に維持する待機制御において、前回の制御サイクルの温度変動時間CTが第1閾値未満である場合には(S131,Yes)、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Enよりも大きくする(S132)。また、制御部は、前回の制御サイクルの温度変動時間CTが第1閾値より大きい第2閾値以上である場合には(S133,Yes)、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Enよりも小さくする(S135)。制御部は、前回の制御サイクルの温度変動時間CTが第1閾値以上、第2閾値未満である場合には(S133,No)、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Enと同じにする。【選択図】図6

Description

本発明は、シートにトナー像を定着する定着器を備える画像形成装置およびその制御方法に関する。
従来、定着器の待機中において、定着器の検知温度が下限温度以下となったときにヒータへの通電を行い、上限温度に達したときにヒータへの通電を停止する技術が知られている(特許文献1,2)。
特許文献1の技術では、ヒータへの通電後に非通電期間を設け、非通電期間中に検知温度が下限温度よりも低くなったときには上限温度を上げ、非通電期間の経過時の検知温度が下限温度よりも高いときには上限温度を下げている。
また、特許文献2の技術では、下限温度(第1温度)未満まで検知温度が下がった場合に、上限温度(第2温度)と検知温度の偏差に応じてヒータのデューティ比を決定している。そして、検出したピーク温度が目標ピーク温度よりも高い場合には、次回の偏差に応じたデューティ比を今回の偏差に応じたデューティ比よりも小さくし、検出したピーク温度が目標ピーク温度よりも低い場合、次回の偏差に応じたデューティ比を今回の偏差に応じたデューティ比よりも大きくしている。
特開平7-114296号公報 特開2020-20988号公報
ところで、ヒータの温度は定着器の温度とは、大きく乖離している。ここでの「定着器の温度」は、定着器に設けられる温度センサの位置によるが、例えばヒートローラ表面の温度である。ヒータの温度は、通電時には定着器の温度よりも遥かに高くなり、通電停止後には、定着器の温度に近づく。そのため、定着器に設けられた温度センサの検知温度が上限温度に達したことに基づいてヒータへの通電を停止しても、温度センサの検知温度はヒータの余熱などによって上昇し、その後、徐々に下がっていく。このときの定着器のピーク温度は、例えば、定着器自体や定着器の周囲の部材の蓄熱状態、周囲の環境などによって変化する。そのため、ピーク温度が高くなってしまった場合には、検知温度が下限温度まで下がるのに長い時間を要する。ヒータへの通電を停止してから時間が経過するにつれてヒータの温度は下がり、ヒータの温度が下がるとヒータの電気抵抗は小さくなる。ヒータへの通電を停止してから検知温度が下限温度に達するまでに長い時間が経つと、ヒータの温度が下がりすぎる結果、ヒータの抵抗が小さくなって、次回、ヒータの通電を開始する時に、ヒータに流れる突入電流が大きくなる。突入電流の増大は、フリッカの発生や電源電圧ノイズの発生などの問題につながる。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、定着器を待機状態に維持する場合において、ヒータの停止時間が長くなることを抑制することを目的とする。
前記した課題を解決する画像形成装置は、シートにトナー像を形成するトナー像形成部と、ヒータを有し、シートにトナー像を定着する定着器と、定着器の温度を検知する温度センサと、制御部と、を備える。
制御部は、温度センサが検知した検知温度に基づいて、定着器の温度を、目標待機温度に維持する待機制御において、検知温度が目標待機温度未満になった場合に、ヒータの通電を開始する。制御部は、設定された加熱期間の間、ヒータに通電量Eの通電をし、加熱期間の経過後、検知温度が目標待機温度以上になった場合は目標待機温度に下がるまで待機する制御サイクルを繰り返す。そして、制御部は、ヒータに通電を開始したときから1回の制御サイクルが終わるまでの時間を温度変動時間として、前回の制御サイクルの温度変動時間が第1閾値未満である場合には、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eよりも大きくする。一方、制御部は、前回の制御サイクルの温度変動時間が第1閾値より大きい第2閾値以上である場合には、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eよりも小さくする。また、制御部は、前回の制御サイクルの温度変動時間が第1閾値以上、第2閾値未満である場合には、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eと同じにする。
また、前記した課題を解決する画像形成装置の制御方法は、シートにトナー像を形成するトナー像形成部と、ヒータを有し、シートにトナー像を定着する定着器と、制御部と、を備える画像形成装置の制御方法である。
制御部は、定着器の温度を目標待機温度に維持する待機制御において、定着器の温度が目標待機温度未満となった場合に、ヒータの通電を開始する。制御部は、設定された加熱期間の間、ヒータに通電量Eの通電をし、加熱期間の経過後、定着器の温度が目標待機温度以上になった場合は目標待機温度に下がるまで待機する制御サイクルを繰り返す。そして、ヒータに通電を開始したときから1回の制御サイクルが終わるまでの時間を温度変動時間として、前回の制御サイクルの温度変動時間が第1閾値未満である場合には、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eよりも大きくする。一方、制御部は、前回の制御サイクルの温度変動時間が第1閾値より大きい第2閾値以上である場合には、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eよりも小さくする。また、制御部は、前回の制御サイクルの温度変動時間が第1閾値以上、第2閾値未満である場合には、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eと同じにする。
このような構成によれば、制御サイクルを繰り返すうちに、1回の制御サイクルの温度変動時間が第1閾値以上、第2閾値未満の時間に近づくように、適切な通電量で通電されるようになる。このため、ヒータの停止時間が長くなることを抑制することができる。これにより、ヒータの通電を開始する時にヒータに流れる突入電流が大きくなることを抑制することができる。また、制御サイクルが過度に短くなると、長期フリッカ指数(Plt)が悪化するおそれがあるが、上述の構成では、1回の制御サイクルの温度変動時間が第1閾値以上、第2閾値未満の時間に近づくので長期フリッカ指数が悪化することを抑制することができる。
制御部は、加熱期間の経過後、加熱期間の開始から所定期間を経過しても定着器の温度が目標待機温度以上にならない場合、ヒータに通電をして次の制御サイクルを開始し、当該次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eよりも大きくしてもよい。
このような構成によれば、環境温度が極端に低いために、加熱期間の経過後に、加熱期間の開始から所定期間を経過しても定着器の温度が目標待機温度以上にならない場合であっても、定着器の温度を目標待機温度に近づけることができる。
制御部は、通電量を大きい通電量に変更する場合、加熱期間を前回の制御サイクルの加熱期間よりも長い期間に変更し、通電量を小さい通電量に変更する場合、加熱期間を前回の制御サイクルの加熱期間よりも短い期間に変更してもよい。
この場合、制御部は、加熱期間におけるヒータの通電を波数制御により制御し、波数制御の所定の通電パターンを1回として、当該通電パターンの通電回数を変更することで通電量を変更してもよい。
制御部は、前回の制御サイクルの温度変動時間が第2閾値より大きい第3閾値以上である場合には、次の制御サイクルにおいて、加熱期間の前に予備加熱期間を設け、当該予備加熱期間において、第1強度で通電した後、加熱期間において、第1強度よりも強い第2強度で通電することができる。
このような構成によれば、温度変動時間が長くなって、ヒータの温度が下がった場合であっても、まず、前回の制御サイクルの加熱期間の加熱強度より小さい第1強度でヒータに通電した後、第1強度よりも強い第2強度で通電する。このため、温度が下がったことで抵抗が小さくなったヒータに少しずつ通電して、徐々に温度が上がっていくので、ヒータの通電を開始する時にヒータに流れる突入電流が大きくなることを抑制することができる。
制御部は、予備加熱期間を設ける場合、加熱期間におけるヒータの通電を波数制御により制御し、予備加熱期間におけるヒータの通電を位相制御により制御することができる。
制御部は、加熱期間におけるヒータの通電を、設定されたデューティ比で通電し、通電量を大きい通電量に変更する場合、デューティ比を前回の制御サイクルの加熱期間よりも大きな値に変更し、通電量を小さい通電量に変更する場合、デューティ比を前回の制御サイクルの加熱期間よりも小さな値に変更してもよい。
このように、デューティ比を変更することでも、加熱期間における通電量を変更することができる。
制御部は、画像形成装置の電源が入れられた後、最初に待機制御を開始する場合には、最初の制御サイクルの加熱期間の通電量を、設定可能な最小値に設定することが望ましい。
このような構成によれば、定着器に過剰な熱量の熱を供給することがないので、ヒータの停止時間が長くなることを抑制することができる。
制御部は、前回の制御サイクルの温度変動時間が第1閾値未満である場合には、当該温度変動時間が小さいほど、通電量の変更量En+1-Eを大きくしてもよい。
このような構成によれば、前回の制御サイクルの加熱期間における通電量が不十分であった場合に、速やかに適切な通電量に近づけることができる。
定着器は、ヒータにより加熱される加熱部材であって、ヒータの周囲で回転可能な回転部材を含む加熱部材と、加熱部材との間でシートを挟む加圧部材とを有していてもよい。
この場合、制御部は、シートにトナー像を定着する場合は、回転部材を回転させ、待機制御を実行する場合は、回転部材を回転させないことができる。
制御部は、定着器によりシートにトナー像を定着する場合に、検知温度が目標定着温度となるようにヒータへの通電を制御する印刷制御を実行する。目標待機温度は、目標定着温度よりも低い。
他の形態として、制御部は、加熱期間が経過し、検知温度が目標待機温度以上になった後、検知温度が目標待機温度に下がるまで待機する温度低下待機の最中において、加熱期間の開始から第2所定期間が経過したときの検知温度が目標待機温度より高い場合には、当該温度低下待機の実行中に、第3強度で前記ヒータに通電してもよい。
これによれば、ヒータの温度が下がりすぎることを抑制できるので、次回の制御サイクルにおいてヒータの通電を開始する時に、ヒータに流れる突入電流が大きくなることを抑制できる。
制御部は、第3強度でヒータに通電する場合に、通電を、デューティ比33%の波数制御により制御してもよい。
本発明によれば、定着器を待機状態に維持する場合において、ヒータの停止時間が長くなることを抑制することができる。
本実施形態に係るレーザプリンタを示す図である。 ニップ板におけるセンサの配置を示す斜視図である。 制御部の構成を示すブロック図である。 (a)波数制御における通電パターンの一例を示す図と、(b)位相制御をする予備加熱期間を設ける場合の電圧の波形の一例を示す図である。 第1実施形態における待機制御の処理を示すフローチャートである。 加熱回数を更新するサブルーチンである。 第1実施形態における待機制御におけるヒータの動作と温度の変化の一例を示すタイムチャートである。 第2実施形態における加熱回数を更新するサブルーチンの一例である。 第3実施形態におけるデューティ比を設定するためのテーブルの一例である。 第3実施形態における待機制御の処理を示すフローチャートである。 第3実施形態における加熱回数を更新するサブルーチンの一例である。 第3実施形態における待機制御におけるヒータの動作と温度の変化の一例を示すタイムチャートである。 第4実施形態における待機制御の処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における待機制御におけるヒータの動作と温度の変化の一例を示すタイムチャートである。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、画像形成装置1は、シートSに画像を形成するレーザプリンタであり、本体筐体2と、供給部3と、プロセス部PRと、定着器8と、制御部100とを備えている。
供給部3は、シートSをプロセス部PRに供給するための機構であり、本体筐体2内の下部に設けられている。供給部3は、シートSを収容する供給トレイ31と、シート押圧板32と、供給機構33とを備えている。供給機構33は、ピックアップローラ33Aと、分離ローラ33Bと、第1搬送ローラ33Cと、レジストレーションローラ33Dとを備えている。供給部3では、供給トレイ31内のシートSが、シート押圧板32によってピックアップローラ33Aに寄せられ、ピックアップローラ33Aによって分離ローラ33Bに送られる。シートSは、分離ローラ33Bによって1枚に分離され、第1搬送ローラ33Cによって搬送される。レジストレーションローラ33Dは、シートSの先端の位置を揃えた後、プロセス部PRに向けてシートSを搬送する。ここでシートSの搬送される方向を搬送方向、シートSの面内で搬送方向に直交する方向を幅方向とする。以下、シートSの幅方向を単に「幅方向」と記載する。
プロセス部PRは、供給部3から供給されたシートSにトナー像を形成する機能を有している。プロセス部PRは、トナー像形成部である。プロセス部PRは、露光装置4と、プロセスカートリッジ5とを備えている。
露光装置4は、本体筐体2内の上部に配置され、図示しないレーザ光源や、符号を省略して示すポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。露光装置4では、画像データに基づくレーザ光がレーザ光源から出射され、感光体ドラム61の表面で走査されることで、感光体ドラム61の表面を露光する。
プロセスカートリッジ5は、露光装置4の下方に配置され、本体筐体2に設けられたフロントカバー21を開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能となっている。プロセスカートリッジ5は、ドラムユニット6と、現像ユニット7とを備えている。
ドラムユニット6は、感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63とを備えている。現像ユニット7は、ドラムユニット6に着脱可能となっており、現像ローラ71と、供給ローラ72と、層厚規制ブレード73と、乾式トナーであるトナーを収容するトナー収容部74と、アジテータ75とを備えている。
プロセスカートリッジ5では、感光体ドラム61の表面が、帯電器62により一様に帯電された後、露光装置4からのレーザ光によって露光されることで、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容部74内のトナーは、アジテータ75によって撹拌されながら、供給ローラ72を介して現像ローラ71に供給され、現像ローラ71の回転に伴って、現像ローラ71と層厚規制ブレード73の間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ71上に担持される。
現像ローラ71上に担持されたトナーは、現像ローラ71から感光体ドラム61上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。その後、供給部3から供給されたシートSが、感光体ドラム61と転写ローラ63の間を搬送されることで、感光体ドラム61上に形成されたトナー像がシートS上に転写される。
定着器8は、シートSにトナー像を定着する。定着器8は、ヒータH1と、ヒータH1により加熱される加熱部材81であって、ヒータH1の周囲で回転可能な回転部材81Aを含む加熱部材81と、加熱部材81との間でシートSを挟む加圧部材82とを有する。ヒータH1は、抵抗加熱式のヒータであり、本実施形態では、一例としてハロゲンヒータである。
回転部材81Aは、回転可能な無端状のベルトである。回転部材81Aは、金属または樹脂等からなる基材と、基材の外周面を覆う離型層とを有している。加熱部材81の内側には、加熱部材81を加熱するヒータH1と、ニップ板NPが設けられている。
ヒータH1は、ハロゲンランプであり、通電によって発光するとともに発熱し、輻射熱によって回転部材81Aを加熱する。ヒータH1は、幅方向に沿って回転部材81Aの内側に配置されている。
加圧部材82は、回転可能な加圧ローラであり、表面に弾性変形可能なゴム等からなる弾性層を有している。
ニップ板NPは、ヒータH1からの輻射熱を受ける板状の部材であり、その下面に加熱部材81の内周面が摺接するように、加熱部材81の内側に配置されている。ニップ板NPは、加圧部材82との間で加熱部材81を挟む。定着器8では、トナー像が転写されたシートSが、加熱部材81と加圧部材82の間で搬送されることで、トナー像がシートS上に熱定着される。トナー像が熱定着されたシートSは、第2搬送ローラ23および排出ローラ24によって排出トレイ22上に排出される。
図2に示すように、ニップ板NPは、シートSの搬送方向の端部から突出する中央検知部131と、端部検知部132とを有する。中央検知部131は、幅方向の中央部に位置する。端部検知部132は、幅方向の端部に位置する。中央検知部131には、中央温度センサST1が対向して配置されている。端部検知部132には、端部温度センサST2が対向して配置されている。中央温度センサST1は、定着器8の温度を検知する温度センサの一例である。
中央温度センサST1は、幅方向における、加熱部材81の中央部の温度を検知するセンサである。中央温度センサST1は、ニップ板NPの中央検知部131と接触または非接触によりニップ板NPの温度を検知することで加熱部材81の中央部の温度を検知できるようになっている。
端部温度センサST2は、幅方向における、加熱部材81の端部の温度を検知するセンサである。端部温度センサST2は、ニップ板NPの端部検知部132と接触または非接触によりニップ板NPの温度を検知することで加熱部材81の端部の温度を検知できるようになっている。詳しくは、幅方向において、端部温度センサST2は、定着器8によって定着が可能なシートSの最大の領域SWの外側に位置している。端部温度センサST2は、幅方向において、領域SWの範囲内に位置していてもよい。
なお、中央温度センサST1および端部温度センサST2としては、例えばサーミスタなどを用いることができる。
図3に示すように、制御部100は、ASIC110と、通電回路120とを備えている。ASIC110は、CPU111と、ヒータコントローラ112と、ROM113やRAM114等の記憶部とを有している。通電回路120は、入力された交流電圧を通電状態と非通電状態に切り替えるスイッチング回路等を備える回路であり、ヒータH1とASIC110とに接続されている。
CPU111は、ASIC110内に機能として実装されている。CPU111は、ヒータコントローラ112に対して、中央温度センサST1が検知する検知温度Tの目標温度を出力している。各目標温度は、ヒータコントローラ112がヒータH1への通電制御を実行する場合のフィードバック処理における指令値である。
ヒータコントローラ112は、ASIC110内に作り込まれた機能または回路であり、印刷制御を実行する場合に、中央温度センサST1で検知した検知温度Tが目標定着温度になるように、通電回路120を制御することで、ヒータH1への通電を行う。詳しくは、ヒータコントローラ112は、中央温度センサST1で検知した検知温度Tと目標定着温度とに基づいて、ヒータH1に通電する交流電圧のデューティ比を決定し、決定したデューティ比で通電回路120を制御するフィードバック処理を行う。なお、ヒータコントローラ112が行うフィードバック処理は、ASIC110の外部のチップに実装してもよく、CPU111で実行してもよい。
また、ヒータコントローラ112は、定着器8の温度を目標待機温度TRに維持する待機制御において、CPU111から指示されたデューティ比および加熱時間でヒータH1への通電を行う。
制御部100は、外部のコンピュータから出力されてくる印刷ジョブと、中央温度センサST1および端部温度センサST2で検知した温度と、記憶部に記憶されたプログラムやデータに基づいて各種演算処理を行うことによって、制御を実行する。言い換えると、制御部100は、プログラムに従って動作することで、様々な制御を実行する手段として機能する。
制御部100は、シートSにトナー像を定着する場合に、供給部3、プロセス部PRおよび定着器8を制御して印刷制御を実行する。制御部100は、印刷制御を実行する場合は、検知温度Tが目標定着温度となるようにヒータH1への通電を制御する。制御部100は、シートSにトナー像を定着する場合は、回転部材81Aを回転させる。
また、制御部100は、中央温度センサST1が検知した検知温度Tに基づいて、定着器8の温度を、目標待機温度TRに維持する待機制御を実行する。待機制御は、印刷を速やかに開始することができるように、定着器8を、室温より高く、目標定着温度よりも低い所定の目標待機温度TRに維持する制御である。制御部100は、例えば、画像形成装置1の電源が入れられて、定着温度まで定着器の温度を上げた後、所定時間経過しても印字ジョブを受信しなかった場合や、印刷制御が終了した場合などに、待機制御に移行する。制御部100は、待機制御を開始してから所定時間が経過しても、印刷ジョブが入力されない場合には、定着器8のヒータH1への通電を終了してスリープモードに移行する。
制御部100は、中央温度センサST1が検知した検知温度Tに基づいて、定着器8の温度を目標待機温度TRに維持する待機制御において、検知温度Tが目標待機温度TR未満となった場合に、ヒータH1の通電を開始する。そして、制御部100は、設定された加熱期間の間、ヒータH1に通電量Eの通電をし、加熱期間の経過後、検知温度Tが目標待機温度TR以上になった場合は目標待機温度TRに下がるまで待機する制御サイクルを繰り返す。この場合の制御サイクルの期間は、ヒータH1に通電を開始したときから、検知温度Tが目標待機温度TRに下がるまでの期間である。なお、本明細書では、加熱期間の経過後、検知温度Tが目標待機温度TR以上になった場合に、目標待機温度TRに下がるまで待機することを、「温度低下待機」ということとする。つまり、温度低下待機は、制御サイクル中において、検知温度Tが目標待機温度TRを超えてから、目標待機温度TRに下がるまで待機する制御である。
加熱期間の間に通電される通電量Eは、通常は、当該通電量Eの通電によって定着器8の温度が目標待機温度TRよりも高い温度になるような大きさである。例外的に、画像形成装置1が設置された環境の温度が極端に低い場合には、通電量EでヒータH1に通電しても検知温度Tが目標待機温度TRに到達しない場合もある。このような場合のため、制御部100は、加熱期間の経過後、加熱期間の開始から所定期間が経過しても目標待機温度以上にならない場合、ヒータH1に通電をして次の制御サイクルを開始する。制御部100は、当該次の制御サイクルの通電量En+1を、前回の通電量Eよりも大きくする。この場合には、制御サイクルの期間は、ヒータH1に通電を開始したときから、所定期間が経過するまでの期間である。なお、ヒータH1の通電時には、デューティ制御により細かく通電および通電の停止を繰り返すが、デューティ制御における短期間の通電の停止期間は、加熱期間に含まれる。
前記した所定期間は、一定の長さの期間である。所定期間は、例えば、0.5~5秒程度の時間であり、画像形成装置1の動作テスト等に応じて適宜決定される。加熱期間として設定される時間の長さは、所定期間の長さよりも短く、制御部100は、所定期間の間の加熱期間に、ヒータH1に通電する。
なお、制御部100は、待機制御を実行する場合は、回転部材81Aを回転させない。
そして、制御部100は、ヒータH1に通電を開始したときから1回の制御サイクルが終わるまでの時間を温度変動時間CTとして、前回の制御サイクルの温度変動時間CTが第1閾値CT1未満である場合には、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eよりも大きくする。一方、制御部100は、前回の制御サイクルの温度変動時間CTが第1閾値CT1より大きい第2閾値CT2以上である場合には、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eよりも小さくする。また、制御部100は、前回の制御サイクルの温度変動時間CTが第1閾値CT1以上、第2閾値CT2未満である場合には、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eと同じにする。
画像形成装置1が、定着器8を目標待機温度TRに維持するのに必要な熱量、すなわち、ヒータH1への通電量は、環境温度、定着器8の温度、電源電圧、ヒータH1の加熱能力のバラツキなどによって変わってくる。そのため、制御部100は、制御周期の間の加熱期間の間にヒータH1に通電する通電量を適宜変化させる。通電量を変化させるには、加熱期間の長さを変えずにヒータH1の出力(単位時間あたりの通電量)を変化させる方法と、ヒータH1の出力を変えずに、加熱期間の長さを変化させる方法がある。本実施形態では、加熱期間の長さを変化させることでヒータH1の通電量を変える場合について説明する。すなわち、制御部100は、通電量を大きい通電量に変更する場合、加熱期間を前回の加熱期間よりも長い期間に変更し、通電量を小さい通電量に変更する場合、加熱期間を前回の加熱期間よりも短い期間に変更する。
制御部100は、加熱期間におけるヒータH1の通電を、設定されたデューティ比で、波数制御により制御することができる。本実施形態では、ヒータH1の出力は変化させないので、デューティ比は一定である。そして、制御部100は、波数制御の所定の通電パターンを1回として、当該通電パターンの通電回数を変更することで通電量を変更する。すなわち、制御部100は、通電パターンの通電回数を変更することで、加熱期間を変更する。例えば、制御部100は、図4(a)に示すように、交流電圧の連続する3つの半波のうち、最初の1波の期間だけ通電することで、デューティ比33%で通電する。そして、この通電パターンを繰り返す回数を変えることで、加熱期間を変更する。なお、図4のハッチ部分は通電することを示している。本実施形態において、最小の繰り返し数は2とする(この繰り返し数を「加熱回数」という。)。制御部100は、画像形成装置1の電源が入れられた後、最初に待機制御を開始する場合には、最初の加熱期間の通電量を、設定可能な最小値、例えば、加熱回数i=2に設定する。また、制御部100は、画像形成装置1の電源が入れられた後以外の場合にも、待機制御を開始するときには、加熱回数iを最小の2に設定する。
温度変動時間CTが長くなった場合、ヒータH1の温度が低下し、電気抵抗が小さくなる可能性がある。この場合にヒータH1に通電すると、大きな突入電流が流れるおそれがある。このため、制御部100は、温度変動時間CTが長くなった場合には、少しずつヒータH1に通電して、ヒータH1の温度が上がってから通常の加熱をする。
詳細に説明すると、ヒータH1の温度は、加熱期間の終了後、ヒータH1が通電されない時間の経過にしたがって下がる。検知温度Tも、加熱期間の終了後、ヒータH1が通電されない時間の経過にしたがって下がるが、その下がる速度は画像形成装置1が設置された環境の影響を受けやすい。例えば、画像形成装置1が設置された環境の温度が高い場合は検知温度Tが下がりにくくなり温度変動時間CTが長くなる。
そして、ヒータH1の抵抗値は、ヒータH1の温度が下がるにつれて小さくなる。そのため、温度変動時間CTが長くなった場合は、次の加熱期間においてヒータH1に通電を開始する場合に、ヒータH1に大きな突入電流が流れるおそれがある。
そこで、ヒータH1に大きな突入電流が流れることを避けるため、制御部100は、温度変動時間CTが長くなった場合には、加熱期間とは別の期間にヒータH1に通電する。これにより、ヒータH1の温度を上げ、ヒータH1の抵抗値が小さくなりすぎることを抑制する。
以下では「加熱期間とは別の期間にヒータH1に通電してヒータH1の温度を上げること」を「予備加熱」と呼び、「予備加熱を実行するための期間」を「予備加熱期間」と呼ぶことにする。
具体的には、制御部100は、前回の制御サイクルの温度変動時間CTが第2閾値CT2より大きい第3閾値CT3以上である場合には、次の制御サイクルにおいて、加熱期間の前に予備加熱期間を設ける。そして、予備加熱期間において、前回の制御サイクルの加熱期間の加熱強度よりも小さい第1強度で通電した後、加熱期間において、第1強度よりも強い第2強度で通電する。なお、本実施形態では、予備加熱期間を設ける場合に、予備加熱期間と加熱期間で通電する総通電量が大きくなりすぎないようにするため、加熱回数iが初期値2より大きい場合で、かつ、予備加熱期間を設ける場合には、実際に通電する加熱回数をiの値よりも減らすように調整する。また、本実施形態では、予備加熱期間を設けて予備加熱をする場合、予備加熱期間も温度変動時間CTのカウントをするものとする。
ここでの加熱強度とは、単位時間当たりの電力であり、交流電圧で給電する場合、ヒータH1に通電する交流電圧のデューティ比のことをいう。本実施形態においては、温度変動時間CTが第3閾値CT3以上である場合、図4(b)に示すように、制御部100は、加熱期間におけるヒータH1の通電を波数制御により制御し、予備加熱期間におけるヒータの通電を位相制御により制御する。
ここで、位相制御とは、交流電圧の半サイクルごとに点弧位相を制御することにより、負荷(本実施形態ではヒータH1)に通電する電圧のデューティ比を制御する方法である。
また、波数制御とは、交流電圧の所定の周期の中で、負荷に通電する半波の数と通電しない半波の数の比率を制御することで、負荷(本実施形態ではヒータH1)に通電する電圧のデューティ比を制御する方法である。
そして、一例として、予備加熱期間においては、加熱期間と比較してデューティ比が小さくなるように、位相制御の位相角を、交流電圧の半波のうちの半分(90°)より大きくしている。図4(b)の例では、予備加熱期間において、半波の位相制御を6回繰り返している。なお、図4(b)では、電圧の変化の例として示しているが、電流の変化としては、予備加熱期間の最初の半波では、ヒータH1が冷えてヒータH1の電気抵抗が小さくなっている分、ヒータH1に大きな電流が流れ、後の半波ほど、ヒータH1に流れる電流は小さくなっていく。
以上のような制御部100を実現するための、制御部100の待機制御の処理の一例について、図5を参照しながら説明する。図5に示すように、制御部100は、待機制御を開始すると、まず、加熱回数iを、最小値であり、かつ、初期値としての2に設定する(S110)。そして、温度変動時間CTの時間カウントを開始し(S111)、検知温度Tが目標待機温度TR未満になるまで待つ(S112,No)。制御部100は、検知温度Tが目標待機温度TR未満になったと判定すると(S112,Yes)、加熱回数iを更新する(S130)。
加熱回数iの更新は、制御サイクルにおける加熱の開始からカウントした温度変動時間CTに基づいて実行される。具体的には、図6に示すように、制御部100は、温度変動時間CTが、第1閾値CT1未満であるかを判定し(S131)、温度変動時間CTが、第1閾値CT1未満であると判定した場合(Yes)、加熱回数iを2だけ増加させて(S132)、加熱回数iの更新のサブルーチンを終了する。一方、制御部100は、温度変動時間CTが第1閾値CT1未満ではない、つまり、温度変動時間CTが第1閾値CT1以上であると判定した場合(No)、さらに、温度変動時間CTが第2閾値CT2以上であるかを判定する(S133)。制御部100は、温度変動時間CTが第2閾値CT2以上ではない(No)と判定した場合、つまり、温度変動時間CTが第1閾値CT1以上、第2閾値CT2未満である場合、前回の通電量Enは、比較的適切であったと考えられるので、加熱回数iを変更することなく加熱回数iの更新のサブルーチンを終了する。制御部100は、温度変動時間CTが第2閾値CT2以上であると判定した場合(Yes)、加熱回数iが下限の2より大きいかを判定し(S134)、大きければ(Yes)、加熱回数iを2だけ減じて(S135)、加熱回数iの更新のサブルーチンを終了する。一方、制御部100は、加熱回数iが下限の2より大きくなければ(S134,No)、加熱回数iを変更することなく加熱回数iの更新のサブルーチンを終了する。
図5に戻り、制御部100は、加熱回数iを更新(S130)した後、温度変動時間CTをリセットし、温度変動時間CTの時間カウントを開始する(S140)。このとき、リセット前の温度変動時間CTは、前回の温度変動時間CTとして別途記憶しておく。そして、前回の温度変動時間CTが第3閾値CT3以上であるか判定し(S150)、前回の温度変動時間CTが第3閾値CT3以上であると判定した場合(Yes)、加熱期間の前に予備加熱期間を設ける。すなわち、位相制御で6半波の期間、ヒータH1に通電する(S151)。そして、制御部100は、ステップS160へ進む。また、制御部100は、ステップS150で、前回の温度変動時間CTが第3閾値CT3以上ではないと判定した場合(No)、予備加熱期間を設けずにステップS160へ進む。
その後、制御部100は、通電パターンをi回繰り返してヒータH1に通電して加熱する(S160)。そして、制御部100は、加熱開始から、つまり、ヒータH1に通電を開始したときから所定時間が経過したかを判定する(S170)。制御部100は、所定期間が経過していないと判定した場合(No)、所定期間が経過するまで待つ。
制御部100は、所定期間が経過したと判定した場合(Yes)、検知温度Tが目標待機温度TR以上かを判定する(S171)。制御部100は、検知温度Tが目標待機温度TR以上ではないと判定した場合、つまり、検知温度Tが目標待機温度TR未満である場合(No)、その制御サイクルを終了して、次の加熱を開始するため、ステップS130の加熱回数iの更新に進む。一方、検知温度Tが目標待機温度TR以上であると判定した場合(Yes)、ステップS112に戻り、検知温度Tが目標待機温度TRに下がるまで待ち(S112,No)、検知温度Tが目標待機温度TRに下がったら(S112,Yes)、次の加熱を開始するため、ステップS130の加熱回数iの更新に進む。
制御部100は、新たな印刷ジョブを受信するなど、待機制御を終了する条件が満たされるまで、ステップS112~S171の処理を繰り返す。
以上のような処理により待機制御を実行した場合のヒータH1の動作と検知温度Tの変化の一例について説明する。図7の実線に示すように、印刷制御が終了した等によって時刻t0において待機制御を開始すると、制御部100は、検知温度Tが目標待機温度TRになるまで待機する。制御部100は、検知温度Tが目標待機温度TRになると(t1)、制御サイクルを開始する。制御部100は、最も少ない加熱回数i(=2)で、通電パターンを繰り返し、ヒータH1をデューティ制御によって通電する。なお、図7においては、ヒータH1をONとしている期間(加熱期間)を連続したONのように示しているが、詳細には、図4で示した33%デューティの通電パターンを加熱回数iだけ繰り返すように、細かくON,OFFを繰り返している。1回目の制御サイクル1では、例えば環境温度に対して通電量が充分ではなく、検知温度Tが目標待機温度TRを一度超えてから、目標待機温度TRに下がるまでの温度変動時間CTは、第1閾値CT1より小さくなる。この場合、制御部100は、加熱回数iを2だけ増やして、制御サイクル2では、通電パターンを4回繰り返して通電する(t2)。制御サイクル2の終了時(t3)には、例えば、温度変動時間CTは、第1閾値CT1より小さく、制御サイクル1と同様にして加熱回数iを2だけ増やす。そして、制御サイクル3では、通電パターンを6回繰り返して通電する(t3)。これにより、通電量が充分となると、温度変動時間CTは長くなり、例えば、第2閾値CT2以上になる。この場合には、制御部100は、加熱回数iを2だけ減らす。そして、次の制御サイクル4では、通電パターンを4回繰り返して通電する(t4)。これにより、例えば、制御サイクル4の温度変動時間CTは第1閾値CT1以上、第2閾値未満となるので、制御部100は、加熱回数iを変更することなく、次の制御サイクルで加熱を開始する(t5)。
待機制御がしばらく続き、環境温度が変化するなどして、例えば、制御サイクル11のように、加熱回数iが8になることがある(t11)。そして、制御サイクル11の温度変動時間CTが長くなり、第3閾値CT3以上となったとする。このような場合、制御部100は、加熱回数iを2だけ減らして6にした上、次の制御サイクル12では、加熱期間の前に予備加熱期間を設け、6半波の位相制御でヒータH1に通電する(t12)。そして、予備加熱期間の直後に、通電パターンを6回繰り返して波数制御により通電する。これにより、制御サイクル12では、徐々に電流が流され、突入電流が高くなることが抑制される。制御サイクル12において、温度変動時間CTが、第2閾値CT2以上となると、制御部100は、加熱回数iを2だけ減らして、次の制御サイクル13においては、通電パターンを4回繰り返して波数制御により通電する(t13)。制御サイクル13において、温度変動時間CTが第1閾値CT1以上、第2閾値未満となれば、制御部100は、加熱回数iを変更することなく、次の制御サイクルで加熱を開始する(t14)。
別の動作例として、環境温度が極端に低い場合などにおいては、図7の破線に示すように、時刻t1において通電パターンを2回繰り返して通電しても、所定期間内に検知温度Tが目標待機温度TR以上にならない場合がある。この場合には、制御部100は、所定期間の経過時に次の制御サイクルを開始し、加熱回数iを2だけ増やして通電パターンを4回繰り返して通電する。
さらに、図示は省略するが、別の動作例として、時刻t0から検知温度Tが目標待機温度TRに下がるまでに時間がかり、CTのカウントが第3閾値CT3以上となった場合、初回の加熱期間の前に予備加熱期間を設ける。この場合には、加熱回数iが2であるので、予備加熱期間の後、通電パターンを2回繰り返してヒータH1に通電する。
このようにして、本実施形態の画像形成装置1によれば、待機制御を開始した後、1回の制御サイクルにかかる時間である温度変動時間CTの長さが第1閾値CT1未満であれば、次の制御サイクルの通電量を大きくし、温度変動時間CTが第2閾値CT2以上であれば、次の制御サイクルの通電量を小さくし、温度変動時間CTが第1閾値CT1以上、第2閾値CT2未満であれば、次の制御サイクルの通電量を前回の制御サイクルの通電量と同じにする。このため、制御サイクルを繰り返すうちに、1回の制御サイクルの温度変動時間CTが第1閾値CT1以上、第2閾値CT2未満の時間に近づくように、適切な通電量で通電されるようになる。
したがって、本実施形態によれば、ヒータH1の停止時間が長くなることを抑制でき、これにより、ヒータH1の通電時に突入電流が大きくなることを抑制することができる。また、制御サイクルが過度に短くなると、長期フリッカ指数(Plt)が悪化するおそれがあるが、本実施形態では、1回の制御サイクルの温度変動時間CTが第1閾値CT1以上、第2閾値CT2未満の時間に近づくので長期フリッカ指数が悪化することを抑制することができる。
また、制御部100は、加熱期間の経過後、加熱期間の開始から所定期間を経過しても定着器8の温度が目標待機温度TR以上にならない場合、ヒータH1に通電をして次の制御サイクルを開始する。このため、環境温度が極端に低いために、加熱期間の経過後に、加熱期間の開始から所定期間を経過しても定着器8の温度が目標待機温度TR以上にならない場合であっても、定着器8の温度を目標待機温度TRに近づけることができる。
また、制御部100は、温度変動時間CTが第3閾値CT3以上である場合には、次の制御サイクルにおいて前回の制御サイクルの加熱期間の加熱強度よりも小さい第1強度で通電した後、加熱期間において、第1強度よりも強い第2強度で通電する。このため、温度が下がったことで抵抗が小さくなったヒータH1に対して少しずつ通電することで、ヒータH1は徐々に温度が上がっていくので、突入電流が大きくなることを抑制することができる。
また、制御部100は、画像形成装置1の電源が入れられた後、最初に待機制御を開始する場合には、最初の制御サイクルの加熱期間の通電量を、設定可能な最小値に設定する。このため、定着器8に過剰な熱量の熱を供給することがないので、ヒータH1の停止時間が長くなることを抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態と同じ部分については図面に同じ符号を付して説明を省略し、異なる点についてのみ詳細に説明する。第2実施形態に係る画像形成装置1の制御部100は、待機制御において、前回の制御サイクルの温度変動時間CTが第1閾値CT1未満である場合には、当該温度変動時間CTが小さいほど、通電量の変更量En+1-Eを大きくする点が、第1実施形態と異なる。
例えば、制御部100は、加熱回数iの更新のサブルーチンを図8に示すように処理する。制御部100は、温度変動時間CTが、第1閾値CT1未満であるかを判定し(S131)、温度変動時間CTが、第1閾値CT1未満ではないと判定した場合には(No)、第1実施形態と同様に処理する(S133~S135)。
制御部100は、温度変動時間CTが第1閾値CT1未満であると判定した場合には(S131,Yes)、温度変動時間CTが、第4閾値CT4未満であるかを判定する(S136)。第4閾値CT4は、第1閾値CT1よりも小さい値である。温度変動時間CTが、第4閾値CT4未満ではない、つまり、温度変動時間CTが、第4閾値CT4以上、第1閾値未満である場合には(No)、加熱回数iを2だけ増加させて(S132)、加熱回数iの更新のサブルーチンを終了する。
一方、制御部100は、ステップS136において、温度変動時間CTが第4閾値CT4未満であると判定した場合(Yes)、さらに、温度変動時間CTが第5閾値CT5未満であるかを判定する(S137)。第5閾値CT5は、第4閾値CT4よりも小さい値である。制御部100は、温度変動時間CTが第5閾値CT5未満でない、つまり、温度変動時間CTが、第5閾値CT5以上、第4閾値CT4未満である場合には(No)、加熱回数iを4だけ増加させて(S138)、加熱回数iの更新のサブルーチンを終了する。制御部100は、温度変動時間CTが第5閾値CT5未満であると判定した場合には(Yes)、加熱回数iを6だけ増加させて(S139)、加熱回数iの更新のサブルーチンを終了する。
このような処理によると、温度変動時間CTが第1閾値CT1未満の場合には、温度変動時間CTが第4閾値CT4と第1閾値CT1の間にあれば、加熱回数iを2だけ増加し、温度変動時間CTが第5閾値CT5と第4閾値CT4の間にあれば、加熱回数iを4だけ増加し、第5閾値CT5未満であれば、加熱回数iを6だけ増加する。このため、前回の制御サイクルの加熱期間における通電量が不十分であった場合に、通電量が不十分であった程度に合わせて加熱回数iを増加させるので、速やかに適切な通電量に近づけることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態と同じ部分については図面に同じ符号を付して説明を省略し、異なる点についてのみ詳細に説明する。第3実施形態に係る画像形成装置1は、加熱期間における通電量を変更する場合、加熱期間の長さを変更することなく、ヒータH1の出力を変更する。具体的には、制御部100は、加熱期間におけるヒータH1の通電を、設定されたデューティ比で通電し、通電量を大きい通電量に変更する場合、デューティ比を前回の加熱期間よりも大きな値に変更し、通電量を小さい通電量に変更する場合、デューティ比を前回の加熱期間よりも小さな値に変更する。
例えば、制御部100は、図9に示すテーブルを記憶している。図9は、加熱強度変数jとデューティ比の関係を示すテーブルであり、加熱強度変数jが1の場合はデューティ比が33%、加熱強度変数jが2の場合はデューティ比が40%、・・・加熱強度変数jが8の場合は、デューティ比が100%のように、加熱強度変数jが大きくなるほどデューティ比が大きくなる関係となっている。
そして、図10に示すように、制御部100は、待機制御において、加熱強度変数jを初期値の1に設定する(S210)。そして、ステップS111~S112の処理後、加熱強度変数jを更新する(S230)。
図11に示すように、加熱強度変数jの更新において、制御部100は、温度変動時間CTが、第1閾値CT1未満であるかを判定し(S231)、温度変動時間CTが、第1閾値CT1未満であると判定した場合(Yes)、加熱強度変数jが上限値の8であるかを判定し(S232)、上限値の8である場合には(Yes)、加熱強度変数jを増加させることなく加熱強度変数jの更新のサブルーチンを終了する。一方、加熱強度変数jが8でない場合には(No)、加熱強度変数jを1増加させて(S233)、加熱強度変数jの更新のサブルーチンを終了する。
一方、制御部100は、ステップS231において温度変動時間CTが第1閾値CT1未満ではない、つまり、温度変動時間CTが第1閾値CT1以上であると判定した場合(No)、さらに、温度変動時間CTが第2閾値CT2以上であるかを判定する(S234)。制御部100は、温度変動時間CTが第2閾値CT2以上ではないと判定した場合(No)、つまり、温度変動時間CTが第1閾値CT1以上、第2閾値CT2未満である場合、前回の通電量Eは、比較的適切であったと考えられるので、加熱強度変数jを変更することなく加熱強度変数jの更新のサブルーチンを終了する。制御部100は、温度変動時間CTが第2閾値CT2以上であると判定した場合(Yes)、加熱強度変数jが下限値の1であるかを判定し(S235)、下限値の1である場合には(Yes)、加熱強度変数jを減少させることなく加熱強度変数jの更新のサブルーチンを終了する。一方、加熱強度変数jが1でない場合には(No)、加熱強度変数jを1減少させて(S236)、加熱強度変数jの更新のサブルーチンを終了する。
図10に戻り、制御部100は、加熱強度変数jの更新(S230)の後、第1実施形態と同様にステップS140~S151の処理をした後、加熱強度変数jに従って設定されたデューティ比で一定の加熱期間、加熱する(S260)。その後、ステップS170,S171の後、ステップS112またはステップS230に戻って処理を繰り返す。
このような処理によると、デューティ比を変更することでも、加熱期間における通電量を変更することができる。例えば、図12に示すように、制御期間中におけるヒータH1の加熱期間は一定としたまま、加熱強度変数jを変更することで定着器8の温度を目標待機温度TR付近に維持することができる。すなわち、第1実施形態と同様に、定着器8に供給した熱量が足りなければ、ヒータH1の出力を上げることで供給熱量を大きくし、定着器8に供給する熱量が大きすぎれば、ヒータH1の出力を下げることで供給熱量を小さくすることができる。これにより、定着器8に過剰な熱量の熱を供給することがないので、ヒータH1の停止時間が長くなることを抑制することができる。なお、図12においても、ヒータH1をONとしている期間(加熱期間)を連続したONのように示しているが、詳細には、設定したデューティ比に応じて、細かくON,OFFを繰り返している。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態と同じ部分については図面に同じ符号を付して説明を省略し、異なる点についてのみ詳細に説明する。第1実施形態から第3実施形態においては、温度変動時間CTが長い場合に、ヒータH1の温度が低下してヒータH1の抵抗値が低下することにより突入電流が大きくなることを抑制するため、加熱期間の直前に、加熱期間における電力よりも小さな電力でヒータH1に通電する予備加熱期間を設けていた。これに対し、第4実施形態では、ヒータH1の温度低下を予め抑制することで過大な突入電流を抑制する。具体的には、制御部100は、加熱期間が経過し、検知温度Tが目標待機温度TR以上になった後、検知温度Tが目標待機温度TRに下がるまで待機する温度低下待機の最中において、加熱期間の開始から第2所定期間が経過したときの検知温度Tが目標待機温度TRより高い場合には、当該温度低下待機の実行中に、第3強度でヒータH1に通電する。要するに、一の制御サイクルにおける温度低下待機が長引いた場合には、当該一の制御サイクルの加熱期間の終了後、検知温度Tが目標待機温度TRまで低下する前に予備加熱を実行する。これによりヒータH1の温度を上げてヒータH1の抵抗値の低下を抑え、次の制御サイクルにおけるヒータH1の通電を開始するときの突入電流が大きくなりすぎないようにする。制御部100は予備加熱において、第3強度の一例として、デューティ比33%の波数制御で2回通電する。つまり、図4(a)で示した、3つの半波のうち1つの半波で通電する通電パターンを2回繰り返す。
第4実施形態では、図13に示すように、制御部100は、ステップS112でNoと判断された場合に、温度変動時間CTが第2所定期間CTPの整数倍と同じになったかを判定する(S201)。そして、制御部100は、温度変動時間CTが第2所定期間CTPの整数倍と同じになったと判定した場合には(S201,Yes)、デューティ比33%の波数制御で2回、ヒータH1に通電する(S202)。制御部100は、ステップS201で、温度変動時間CTが第2所定期間CTPの整数倍と同じではないと判定した場合(S201,No)、ヒータH1に通電することなく、ステップS112に戻る。また、ステップS202で通電した後も、ステップS112に戻る。なお、本実施形態の制御では、第1実施形態(図5)におけるステップS150,S151の処理は省略している。
このような制御によれば、図14に示す制御サイクル11のように、加熱期間における加熱が過大となって温度変動時間CTが長くなり、第2所定期間CTPが経過しても検知温度Tが目標待機温度TRまで下がらない場合は、ヒータH1に、デューティ比33%の波数制御で2回、ヒータH1に通電することにより予備加熱をする(t21)。この予備加熱は、検知温度Tが目標待機温度TRまで下がらない間は、第2所定期間CTPが経過する度になされる。これにより、検知温度Tが目標待機温度TRまで低下したことを契機に次回の制御サイクルを開始するまでの間にヒータH1の温度が下がりすぎることが抑制され、次回の制御サイクルにおけるヒータH1の通電を開始する時の突入電流が大きくなることを抑制することができる。なお、本実施形態においては、加熱期間の開始から第2所定期間CTPが経過する度に予備加熱を行うこととしたが、加熱期間の開始から第2所定期間CTPが経過したときのみに予備加熱を行ってもよい。例えば、ステップS201において、温度変動時間CT=CTPであることを判定したときにのみ予備加熱を行うようにしてもよい。また、ステップS201の判定をCT≧CTPで判定するようにしてもよい。この場合には、一の制御サイクルにおいて、一回のみステップS202の予備加熱をするように、別途、予備加熱をしたか否かを示すフラグを設けてもよい。
以上に実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、ヒータを交流電圧で通電していたが、直流電圧で通電してもよい。また、直流電圧で通電する場合に、デューティ制御により通電量を変更してもよいし、電圧を変更して通電量を変更してもよい。
また、前記実施形態では、待機制御を実行する場合に、加熱部材の回転部材を回転させない構成であったが、これに限定されず、待機制御を実行する場合に、回転部材を回転させる構成であってもよい。
また、前記実施形態では、回転部材として無端状のベルトを例示したが、これに限定されず、例えば、回転部材は、ローラであってもよい。また、前記実施形態では、加圧部材として加圧ローラを例示したが、これに限定されず、例えば、加圧部材は、無端状の加圧ベルトを含む加圧ユニットなどであってもよい。
また、前記実施形態では、温度センサが、加熱部材の温度を検知するように設けられていたが、これに限定されず、例えば、加圧部材など、定着器の加熱部以外の部分の温度を検知するように設けられていてもよい。また、温度センサは、サーミスタ以外の温度センサなどであってもよい。また、温度センサは、非接触式の温度センサであってもよいし、接触式の温度センサであってもよい。
また、前記実施形態では、ヒータとして、輻射熱を利用するハロゲンヒータを例示したが、これに限定されず、例えば、抵抗体の発熱を利用するセラミックヒータやカーボンヒータなどであってもよい。また、ヒータは、加熱部材の内側ではなく、加熱部材の外側に配置されていてもよい。
また、前記実施形態では、画像形成装置として、シートにモノクロの画像を形成する画像形成装置を例示したが、これに限定されず、例えば、シートにカラーの画像を形成可能に構成されたプリンタであってもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、例えば、フラットベッドスキャナなどの原稿読取装置を備える複写機や複合機などであってもよい。
また、前記した実施形態および変形例で説明した各要素は、適宜組み合わせて実施することが可能である。
1 画像形成装置
8 定着器
81 加熱部材
81A 回転部材
82 加圧部材
100 制御部
H1 ヒータ
PR プロセス部
S シート
ST1 中央温度センサ

Claims (26)

  1. シートにトナー像を形成するトナー像形成部と、
    ヒータを有し、シートにトナー像を定着する定着器と、
    前記定着器の温度を検知する温度センサと、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記温度センサが検知した検知温度に基づいて、前記定着器の温度を、目標待機温度に維持する待機制御において、
    前記検知温度が前記目標待機温度未満になった場合に、前記ヒータの通電を開始し、
    設定された加熱期間の間、前記ヒータに通電量Eの通電をし、加熱期間の経過後、前記検知温度が前記目標待機温度以上になった場合は前記目標待機温度に下がるまで待機する制御サイクルを繰り返し、
    前記ヒータに通電を開始したときから1回の制御サイクルが終わるまでの時間を温度変動時間として、
    前回の制御サイクルの温度変動時間が第1閾値未満である場合には、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eよりも大きくし、
    前回の制御サイクルの温度変動時間が前記第1閾値より大きい第2閾値以上である場合には、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eよりも小さくし、
    前回の制御サイクルの温度変動時間が前記第1閾値以上、前記第2閾値未満である場合には、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eと同じにすることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、加熱期間の経過後、加熱期間の開始から所定期間を経過しても前記目標待機温度以上にならない場合、前記ヒータに通電をして次の制御サイクルを開始し、当該次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eよりも大きくすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、
    通電量を大きい通電量に変更する場合、加熱期間を前回の制御サイクルの加熱期間よりも長い期間に変更し、
    通電量を小さい通電量に変更する場合、加熱期間を前回の制御サイクルの加熱期間よりも短い期間に変更することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、
    加熱期間における前記ヒータの通電を波数制御により制御し、波数制御の所定の通電パターンを1回として、当該通電パターンの通電回数を変更することで通電量を変更することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、
    前回の制御サイクルの温度変動時間が前記第2閾値より大きい第3閾値以上である場合には、次の制御サイクルにおいて、加熱期間の前に予備加熱期間を設け、当該予備加熱期間において、前回の制御サイクルの加熱期間の加熱強度よりも小さい第1強度で通電した後、加熱期間において、前記第1強度よりも強い第2強度で通電することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、
    加熱期間における前記ヒータの通電を波数制御により制御し、
    前記予備加熱期間における前記ヒータの通電を位相制御により制御することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、
    加熱期間における前記ヒータの通電を、設定されたデューティ比で通電し、
    通電量を大きい通電量に変更する場合、デューティ比を前回の制御サイクルの加熱期間よりも大きな値に変更し、
    通電量を小さい通電量に変更する場合、デューティ比を前回の制御サイクルの加熱期間よりも小さな値に変更することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御部は、
    前記画像形成装置の電源が入れられた後、最初に前記待機制御を開始する場合には、最初の制御サイクルの加熱期間の通電量を、設定可能な最小値に設定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、
    前回の制御サイクルの温度変動時間が前記第1閾値未満である場合には、当該温度変動時間が小さいほど、通電量の変更量En+1-Eを大きくすることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記定着器は、
    前記ヒータにより加熱される加熱部材であって、前記ヒータの周囲で回転可能な回転部材を含む加熱部材と、
    前記加熱部材との間でシートを挟む加圧部材とを有し、
    前記制御部は、
    前記シートにトナー像を定着する場合は、前記回転部材を回転させ、
    前記待機制御を実行する場合は、前記回転部材を回転させないことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記制御部は、
    前記定着器によりシートにトナー像を定着する場合に、前記検知温度が目標定着温度となるように前記ヒータへの通電を制御する印刷制御を実行し、
    前記目標待機温度は、前記目標定着温度よりも低いことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記制御部は、
    加熱期間が経過し、前記検知温度が前記目標待機温度以上になった後、前記検知温度が前記目標待機温度に下がるまで待機する温度低下待機の最中において、加熱期間の開始から第2所定期間が経過したときの前記検知温度が前記目標待機温度より高い場合には、当該温度低下待機の実行中に、第3強度で前記ヒータに通電することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御部は、
    前記第3強度での前記ヒータの通電を、デューティ比33%の波数制御により制御することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. シートにトナー像を形成するトナー像形成部と、
    ヒータを有し、シートにトナー像を定着する定着器と、
    制御部と、を備える画像形成装置の制御方法であって、
    前記制御部は、前記定着器の温度を目標待機温度に維持する待機制御において、
    前記定着器の温度が前記目標待機温度未満になった場合に、前記ヒータの通電を開始し、
    設定された加熱期間の間、前記ヒータに通電量Eの通電をし、加熱期間の経過後、前記定着器の温度が前記目標待機温度以上になった場合は前記目標待機温度に下がるまで待機する制御サイクルを繰り返し、
    前記ヒータに通電を開始したときから1回の制御サイクルが終わるまでの時間を温度変動時間として、
    前回の制御サイクルの温度変動時間が第1閾値未満である場合には、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eよりも大きくし、
    前回の制御サイクルの温度変動時間が前記第1閾値より大きい第2閾値以上である場合には、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eよりも小さくし、
    前回の制御サイクルの温度変動時間が前記第1閾値以上、前記第2閾値未満である場合には、次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eと同じにすることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  15. 前記制御部は、加熱期間の経過後、加熱期間の開始から所定期間を経過しても前記目標待機温度以上にならない場合、前記ヒータに通電をして次の制御サイクルを開始し、当該次の制御サイクルの通電量En+1を前回の通電量Eよりも大きくすることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置の制御方法。
  16. 前記制御部は、
    通電量を大きい通電量に変更する場合、加熱期間を前回の制御サイクルの加熱期間よりも長い期間に変更し、
    通電量を小さい通電量に変更する場合、加熱期間を前回の制御サイクルの加熱期間よりも短い期間に変更することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置の制御方法。
  17. 前記制御部は、
    加熱期間における前記ヒータの通電を波数制御により制御し、波数制御の所定の通電パターンを1回として、当該通電パターンの通電回数を変更することで通電量を変更することを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置の制御方法。
  18. 前記制御部は、
    前回の制御サイクルの温度変動時間が前記第2閾値より大きい第3閾値以上である場合には、次の制御サイクルにおいて、加熱期間の前に予備加熱期間を設け、当該予備加熱期間において、前回の制御サイクルの加熱期間の加熱強度よりも小さい第1強度で通電した後、加熱期間において、前記第1強度よりも強い第2強度で通電することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置の制御方法。
  19. 前記制御部は、
    加熱期間における前記ヒータの通電を波数制御により制御し、
    前記予備加熱期間における前記ヒータの通電を位相制御により制御することを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置の制御方法。
  20. 前記制御部は、
    加熱期間における前記ヒータの通電を、設定されたデューティ比で通電し、
    通電量を大きい通電量に変更する場合、デューティ比を前回の制御サイクルの加熱期間よりも大きな値に変更し、
    通電量を小さい通電量に変更する場合、デューティ比を前回の制御サイクルの加熱期間よりも小さな値に変更することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置の制御方法。
  21. 前記制御部は、
    前記画像形成装置の制御方法の電源が入れられた後、最初に前記待機制御を開始する場合には、最初の制御サイクルの加熱期間の通電量を、設定可能な最小値に設定することを特徴とする請求項14から請求項20のいずれか1項に記載の画像形成装置の制御方法。
  22. 前記制御部は、
    前回の制御サイクルの温度変動時間が前記第1閾値未満である場合には、当該温度変動時間が小さいほど、通電量の変更量En+1-Eを大きくすることを特徴とする請求項14から請求項20のいずれか1項に記載の画像形成装置の制御方法。
  23. 前記定着器は、
    前記ヒータにより加熱される加熱部材であって、前記ヒータの周囲で回転可能な回転部材を含む加熱部材と、
    前記加熱部材との間でシートを挟む加圧部材とを有し、
    前記制御部は、
    前記シートにトナー像を定着する場合は、前記回転部材を回転させ、
    前記待機制御を実行する場合は、前記回転部材を回転させないことを特徴とする請求項14から請求項20のいずれか1項に記載の画像形成装置の制御方法。
  24. 前記制御部は、
    前記定着器によりシートにトナー像を定着する場合に、前記定着器の温度が目標定着温度となるように前記ヒータへの通電を制御する印刷制御を実行し、
    前記目標待機温度は、前記目標定着温度よりも低いことを特徴とする請求項14から請求項20のいずれか1項に記載の画像形成装置の制御方法。
  25. 前記制御部は、
    加熱期間が経過し、前記検知温度が前記目標待機温度以上になった後、前記検知温度が前記目標待機温度に下がるまで待機する温度低下待機の最中において、加熱期間の開始から第2所定期間が経過したときの前記検知温度が前記目標待機温度より高い場合には、当該温度低下待機の実行中に、第3強度で前記ヒータに通電することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置の制御方法。
  26. 前記制御部は、
    前記第3強度での前記ヒータの通電を、デューティ比33%の波数制御により制御することを特徴とする請求項25に記載の画像形成装置の制御方法。
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