JP2023059107A - 容器口部殺菌装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】容器の口部全周に殺菌ガスを噴射し、口部の殺菌を効果的に行う。
【解決手段】回転ホイール10Aの外周に設けられるグリッパ16で容器のフランジVfの下方を把持し搬送する。回転ホイール10Aによって搬送される容器の口部Vmに向けて複数のノズル20から殺菌ガスを噴射する。ノズル20として、グリッパ16によって搬送される容器の口部Vm中心の移動軌跡Lに対して回転ホイール10Aの半径方向内側に内側ノズル20Aを配置し、グリッパ16によって搬送される容器の口部Vm中心の移動軌跡Lに対して回転ホイール10Aの半径方向外側に外側ノズル20Bを配置する。内側ノズル20Aおよび外側ノズル20Bを搬送される容器の口部Vmと干渉しない位置に、それぞれ少なくとも2つ配置する。
【選択図】図5
【解決手段】回転ホイール10Aの外周に設けられるグリッパ16で容器のフランジVfの下方を把持し搬送する。回転ホイール10Aによって搬送される容器の口部Vmに向けて複数のノズル20から殺菌ガスを噴射する。ノズル20として、グリッパ16によって搬送される容器の口部Vm中心の移動軌跡Lに対して回転ホイール10Aの半径方向内側に内側ノズル20Aを配置し、グリッパ16によって搬送される容器の口部Vm中心の移動軌跡Lに対して回転ホイール10Aの半径方向外側に外側ノズル20Bを配置する。内側ノズル20Aおよび外側ノズル20Bを搬送される容器の口部Vmと干渉しない位置に、それぞれ少なくとも2つ配置する。
【選択図】図5
Description
本発明は、搬送される容器の口部を殺菌する容器口部殺菌装置に関する。
回転ホイールの外周部に設けられたグリッパによって把持・搬送される空の容器に、搬送経路上に設けられたノズルから殺菌ガスを噴射して、容器の内面や外面を殺菌する装置が知られている(特許文献1)。特許文献1の殺菌装置では、ノズル軸が容器口部の円筒側面に向けて水平に配置された殺菌剤用ノズル26aと、ノズル軸が容器肩部に向けて鉛直下向きに配置された殺菌剤用ノズル26bとから殺菌ガスが噴射され容器口部が殺菌される。
しかし、特許文献1の構成では、1つの殺菌剤用ノズル26aが一方向から口部円筒側壁に殺菌ガスが直接噴射されるため、容器口部の周囲には殺菌ガスが直接噴射されない死角が発生する。
本発明は、容器の口部全周に殺菌ガスを噴射し、口部の殺菌を効果的に行うことを課題としている。
本発明の第1の発明である容器口部殺菌装置は、外方へ突出するフランジと、このフランジ上方に設けられたねじ山が形成された口部とを有する容器の口部を殺菌する容器口部殺菌装置において、前記フランジの下方を把持するグリッパを複数設けた回転ホイールと、前記回転ホイールによって搬送される前記容器の口部に向けて殺菌ガスを噴射するノズルとを備え、前記ノズルは、前記グリッパによって搬送される前記容器の口部中心の移動軌跡に対して前記回転ホイールの半径方向内側に配置された内側ノズルと、前記グリッパによって搬送される前記容器の口部中心の移動軌跡に対して前記回転ホイールの半径方向外側に配置された外側ノズルとを備え、内側ノズルおよび外側ノズルを搬送される前記容器の口部と干渉しない位置に、それぞれ少なくとも2つ配置したことを特徴としている。
本発明の第2の発明である容器口部殺菌装置は、第1の発明において、前記グリッパの上方に設けられるとともに、前記グリッパによって搬送される前記容器の口部中心の移動軌跡に対して前記回転ホイールの半径方向内側に位置する口部を支持する支持部材を備え、前記内側ノズルは斜め上方から前記支持部材が支持する口部に向けて殺菌ガスを噴射することを特徴としている。
本発明によれば、容器の口部全周に殺菌ガスを噴射し、口部の殺菌を効果的に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態である容器口部殺菌装置の一部の配置を示す平面図である。
本実施形態の容器口部殺菌装置は、殺菌ガス噴射ホイール10と図示しない乾燥エア吹付ホイールとを備える。殺菌ガス噴射ホイール10には、供給ホイール12から空の容器Vが供給され、容器Vの外部および内部全体に過酸化水素ガス等の殺菌ガスが噴霧される。殺菌ガスが噴霧された容器Vは、排出ホイール14を介して下流側の乾燥エア吹付ホイールへと排出される。
本実施形態において、容器Vは例えば口部Vmの外周にねじ山が設けられ、その下方に外側へ突出するフランジVf(図2参照)を備える樹脂製ボトルである。各ホイールにおいて、容器VはフランジVfの上下をグリッパにより交互に把持され連続的に搬送される。殺菌ガス噴射ホイール10において、容器Vは回転ホイール10A外周に沿って搬送され、その経路には、口部殺菌区間A1、外部殺菌区間A2、内部殺菌区間A3がこの順で設けられ、各区間を搬送される間に容器Vの口部Vm、外部、内部に殺菌ガスが噴射される。なお、各部に殺菌ガスを噴射する順番は本実施形態に限定されるものではなく、区間A1、A2、A3の順番は任意である。また、本実施形態では口部殺菌区間A1と外部殺菌区間A2をそれぞれ1カ所、内部殺菌区間A3を2カ所配置しているが、各区間共に1カ所以上存在すればその数は任意である。
図2、図3、図4は、それぞれ口部殺菌区間A1、外部殺菌区間A2、内部殺菌区間A3における容器Vを保持する回転ホイール10A外周部の構成を示す一部拡大縦断面図である。
図2~図4に示されるように、殺菌ガス噴射ホイール10において、容器Vは、回転ホイール10A外周に沿って所定間隔で配置されたグリッパ16によってフランジVfの下方を把持され、吊り下げられた状態で搬送される。口部殺菌区間A1、外部殺菌区間A2、内部殺菌区間A3には、グリッパ16によって搬送される容器Vの搬送経路の両側および底部を覆うようにフード18が各区間に亘って配置される。フード18は、回転ホイール10Aの外周に沿って円弧状に配置され、径方向内側の側壁上端部はグリッパ16に干渉しないように、グリッパ16よりも低い高さにまで延出し、径方向外側の側壁上端部は、例えば容器Vの口部Vmよりも僅かに高い高さにまで延出する。
口部殺菌区間A1では、図2に示されるように、口部Vm上方に口部Vmを取り囲むように、複数(例えば4つ)のノズル20が固定配置され(図5参照)、各ノズル20にはマニホールド21を介して図示しない殺菌ガス供給手段から殺菌ガスが供給される。ノズル20から後述するように口部Vmに向けて四方から殺菌ガスが噴射される。
外部殺菌区間A2では、図3に示されるように、口部Vm上方およびフード18の内側面に沿って搬送される容器Vを取り囲むように、殺菌ガス供給パイプ22が固定配置される。殺菌ガス供給パイプ22には、複数(例えば6つ)のノズル22A、22B、22C、22D、22E、22Fがパイプに沿って設けられる。ノズル22Aは、グリッパ16によって把持される容器Vのホイール径方向内側の口部Vmの外側面に沿って上方から殺菌ガスを噴射するように配置され、ノズル22B、22C、22Dは、各々容器Vのホイール径方向外側の本体側面の肩部、中央部、底部に向けて殺菌ガスを噴射するように配置される。また、ノズル22E、22Fは、容器Vのホイール径方向内側の本体側面の中央部、底部に向けて殺菌ガスを噴射するように配置される。
内部殺菌区間A3では、図4に示されるように、口部Vmの中央に向けて上方から殺菌ガスを容器V内部へと噴射するようにノズル24が固定配置される。
次に図5、図6、図7を参照して、本実施形態のグリッパ16の構成、および口部殺菌区間A1におけるノズル20の配置とその構成について説明する。なお、図5は、口部殺菌区間A1における容器VのフランジVf下を把持したグリッパ16の平面である。また、図6は、グリッパ16の側面図であり、図7はグリッパ16の中央部の構成を示す縦断面図である。
グリッパ16は、容器Vの首部のフランジVfの下を把持する左右一対のグリッパ片16Aを備える。各グリッパ片16Aの基端部は、ベース23の左右に取り付けられた板バネ25によって支持される。板バネ25同士の間には、スプリングなどの付勢部材25Aが配置され、その両端は各板バネ25に取り付けられる。これにより、板バネ25、すなわちグリッパ片16Aは互いに閉じる方向に付勢される。
各グリッパ片16Aの基端部にはその上方に容器Vの口部Vmの側面に当接して口部Vmを側方から支持する側方支持部材26が一体的に設けられる。また、左右の板バネ25およびグリッパ片16Aの間には、グリッパ片16Aの間に位置するフランジVfの上下を支持する中央支持部材27が配置される。中央支持部材27の先端には、上下にホイール径方向外側に延出する一対の突起部27A、27Bが設けられる。下側の突起部27AはフランジVf下に当接可能であり、上側の突起部27BはフランジVf上方において、側方支持部材26と同じ高さで口部Vmの側面に当接可能である。なお、上側の突起部27Bに関しては、下側の突起部27Aに対して中央部分だけが存在し、両側は切り欠かれている。これは口部Vmとの接触部分を少なくするとともに、ノズル20から噴射される殺菌ガスを下方へ到達しやすくするためである。
中央支持部材27の基端側は、ベース23に径方向に進退自在に支持され、その基端部とベース23の間にはスプリングなどの付勢部材27Cが介装される。これにより、容器Vがグリッパ片16Aによって把持されると、突起部27A、27Bの先端がフランジVfを挟んでその上下に押し当てられ、回転搬送される容器Vはグリッパ16により遠心力によって外側へ振られるのが防止され安定的に保持される。
図5に示されるように、口部殺菌区間A1におけるノズル20は、2つの内側ノズル20Aと2つの外側ノズル20Bとから構成される。内側ノズル20Aは、グリッパ16によって搬送される容器Vの口部Vmの中心の移動軌跡Lに対して回転ホイール10Aの半径方向内側の口部Vmと干渉しない位置に2カ所(または2カ所以上)に配置される。一方、外側ノズル20Bは、グリッパ16によって搬送される容器Vの口部Vmの中心の移動軌跡Lに対して回転ホイール10Aの半径方向外側の口部Vmと干渉しない位置に2カ所(または2カ所以上)に配置される。
図2、図5に示されるように、内側ノズル20Aの先端は、口部Vmよりも回転ホイール10Aの半径方向内側にあって、口部Vmの側面に係合する側方支持部材26よりも高い位置に配置される。内側ノズル20Aの先端からは、ノズル20の中心に搬送された容器Vに対して、口部Vmの斜め上方から口部Vmの中心に向けて殺菌ガスが口部Vmの外側面に噴射される。なお、側方支持部材26の中心には、上下に貫通する穴(開口部)26Aが各々設けられ、噴射された殺菌ガスの一部は、穴26Aを通して、側方支持部材26の下方へと流通する。なお、側方支持部材26は、口部Vmの側方を支持するとともに、上方から吹き付けられる殺菌ガスを下方へと流通可能な形状であればいかなる形状でもよく、穴26Aに替えて切り欠きなどを一部に設ける構成であってもよい。
一方、外側ノズル20Bの先端は、口部Vmよりもホイール径方向外側にあって、側面高さに配置される。外側ノズル20Bの先端からは、ノズル20の中心に搬送された容器Vに対して、口部Vmの中心に向けて殺菌ガスが口部Vmの外側面に略水平に噴射される。複数のノズル20は、口部Vmの外周全体に殺菌ガスが噴射されるように配置されればよく、例えば外周に沿って略等間隔で配置される。本実施形態において、内側ノズル20Aおよび外側ノズル20Bの間は略70度、内側ノズル20A同士および外側ノズル20B同士の間が略110度の間隔とされるが、ノズル配置はこれに限定されるものではない。
なお、各ノズル20A、20B、22A、22B、22C、22D、22E、22F、24からは常時殺菌ガスが噴射されており、フード18内を連続搬送される容器Vに対して、各区間A1、A2、A3において殺菌ガスが容器Vの各部位に噴射される。
以上のように、本実施形態によれば、複数のノズルによって容器口部の全周に亘って殺菌ガスが噴射することによって、容器が口部殺菌区間を搬送される間に口部の全周に殺菌ガスが噴射されることになり、効果的に口部の殺菌が行える。
次に図8、図9を参照して、本実施形態の変形例について説明する。なお、変形例において上記実施形態と同様の構成に関しては、同様の参照符号を用い、その説明を省略する。なお、図8は変形例のノズルの配置を示す側面図であり、図9は、変形例の殺菌ガス噴射方向を示す平面図である。
第1実施形態のグリッパ16は、フランジVfの上方の口部Vmに係合する側方支持部材26および中央支持部材27を備えたが、変形例のグリッパ28は、グリッパ片16Aに関わる構成のみを備え、側方支持部材26および中央支持部材27を備えない。変形例では、側方支持部材26および中央支持部材27がないことから、変形例の内側ノズル30Aの先端は、口部Vmよりもホイール径方向外側において、図8に示されるように、外側ノズル20Bと同様に口部Vmの側面高さに配置される。内側ノズル30Aの先端からは、ノズル20の中心に搬送された容器Vに対して、口部Vmの中心に向けて殺菌ガスが口部Vmの外側面に略水平に噴射される。
また、別の変形例として、内側ノズル32A、外側ノズル32Bを上記変形例と同様の高さに配置するとともに、内側ノズル32A、外側ノズル32Bの中心に搬送されてきた容器Vに対して、口部Vmの中心からずれた向きに口部Vmの外側面に向けて略水平に殺菌ガスを噴射する構成としてもよい。図9に示される変形例では、内側ノズル32A、外側ノズル32Bは、4方から反時計回りに口部Vmの側面の接線方向よりも僅かに中心向きに殺菌ガスを吹き付けている。
以上のように、変形例においても、複数のノズルによって容器口部の全周に亘って殺菌ガスが噴射することができる。
10 殺菌ガス噴射ホイール
10A 回転ホイール
16 グリッパ
20 ノズル
20A 内側ノズル
20B 外側ノズル
26 側方支持部材
26A 穴(開口部)
27 中央支持部材
L 移動軌跡
V 容器
Vf フランジ
Vm 口部
10A 回転ホイール
16 グリッパ
20 ノズル
20A 内側ノズル
20B 外側ノズル
26 側方支持部材
26A 穴(開口部)
27 中央支持部材
L 移動軌跡
V 容器
Vf フランジ
Vm 口部
Claims (2)
- 外方へ突出するフランジと、このフランジ上方に設けられたねじ山が形成された口部とを有する容器の口部を殺菌する容器口部殺菌装置において、
前記フランジの下方を把持するグリッパを複数設けた回転ホイールと、
前記回転ホイールによって搬送される前記容器の口部に向けて殺菌ガスを噴射するノズルとを備え、
前記ノズルは、
前記グリッパによって搬送される前記容器の口部中心の移動軌跡に対して前記回転ホイールの半径方向内側に配置された内側ノズルと、
前記グリッパによって搬送される前記容器の口部中心の移動軌跡に対して前記回転ホイールの半径方向外側に配置された外側ノズルとを備え、
内側ノズルおよび外側ノズルを搬送される前記容器の口部と干渉しない位置に、それぞれ少なくとも2つ配置したことを特徴とする容器口部殺菌装置。 - 前記グリッパの上方に設けられるとともに、前記グリッパによって搬送される前記容器の口部中心の移動軌跡に対して前記回転ホイールの半径方向内側に位置する口部を支持する支持部材を備え、
前記内側ノズルは斜め上方から前記支持部材が支持する口部に向けて殺菌ガスを噴射することを特徴とする請求項1に記載の容器口部殺菌装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021169032A JP2023059107A (ja) | 2021-10-14 | 2021-10-14 | 容器口部殺菌装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021169032A JP2023059107A (ja) | 2021-10-14 | 2021-10-14 | 容器口部殺菌装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023059107A true JP2023059107A (ja) | 2023-04-26 |
Family
ID=86095472
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2023059107A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7375972B1 (ja) * | 2023-03-31 | 2023-11-08 | Toto株式会社 | 美観及び防汚性に優れた陶器 |
-
2021
- 2021-10-14 JP JP2021169032A patent/JP2023059107A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
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