JP2023058460A - 姿勢支持装置 - Google Patents

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JP2023058460A JP2022163519A JP2022163519A JP2023058460A JP 2023058460 A JP2023058460 A JP 2023058460A JP 2022163519 A JP2022163519 A JP 2022163519A JP 2022163519 A JP2022163519 A JP 2022163519A JP 2023058460 A JP2023058460 A JP 2023058460A
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Kento Nishikawa
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Abstract

【課題】本発明の課題は、自宅等でPC作業を行う必要のあるビジネスパーソンや、長時間の読書、ゲーム等を行う者が着席姿勢をとっている時間を短縮し、腰痛を気にせず高効率で仕事をしたり、快適に読書・ゲームなどを楽しんだりすることができる環境を提供することにある。【解決手段】課題は、よつんばい姿勢で作業を行う利用者の姿勢を支持する姿勢支持装置であって、当該姿勢支持装置は、1以上の弾性体からなっており、当該弾性体は、外部カバー内に充填材が充填されることにより形成されている姿勢支持装置において、当該弾性体が、利用者のよつんばい姿勢における顎部、胸部、腹部、及び股部と、姿勢支持装置が載置される床の間の空間の形状に合致するよう事前形成されていることにより解決される。【選択図】図1

Description

本発明は、よつんばい姿勢で作業を行う利用者の姿勢を支持する、1以上の弾性体からなる姿勢支持装置に関する。
近年、新型コロナウイルスの影響により在宅ワークが広まっている。長時間の作業・着席に適するよう設計されたオフィス用のデスク・チェアと異なり、自宅ではリビングルームやダイニングルームのテーブル・椅子で作業をすることも増えている。リビング・ダイニングの椅子やテーブルは、通常、長時間の作業に適するよう設計されておらず、むしろデザイン面を重視した作りとなっている。
そのような環境で長時間作業を行うと腰痛が気になるという問題が少なからず生じる。そこで腰痛コルセットなど使用することも考えられるが根本的な解決策にはならない。
もちろん自宅にオフィス用のデスク・椅子を用意することも考えられるが、長時間の労働を行う場合などには腰痛の問題が発生する可能性は排除し得ない。
そこで着席姿勢で作業する時間の短縮を図るため、うつぶせに寝そべった姿勢で作業をすることが考えられる(図7)。しかしながらこのようなうつぶせ寝の姿勢はいわゆる「反り腰」といわれる問題を引き起こす。また、このようなクッションにより形成することができるうつぶせ状態の姿勢は、スマートフォン・タブレット端末などの比較的小型の情報端末を操作することを可能とするが、ノートブックタイプのPCなどにより本格的な作業を行うのには適していない。
特許文献1、2に示されるようないわゆる抱き枕の活用も考えられるが、やはりノートパソコンなどによる作業を行う作業姿勢を確保するための補助具としてはいずれも不適切である。
また、重度の腰痛を抱える場合には、着座姿勢そのものが不可能であったり、定期的に休憩を取らないと(1時間作業に15分程度休憩するなどしないと)作業を進められなかったりということもある。このような非効率的な作業時間は社会全体としても著しい経済的損失へと通じる可能性がある。
更には、そのような作業上・仕事上・業務上の問題ばかりでなく、読書やゲームなどの娯楽も長時間着座姿勢で行う行為があり、そのような長時間の着座姿勢は腰痛の問題を引き起こす可能性が存在する。
そもそも腰痛の問題は人類が直立二足歩行を行うようになったことに起因し、四足歩行を行うサルには腰痛の問題は存在しないとの見方も存在する。直立二足歩行において上半身の体重が腰一点集中し、そこに負荷が集中することが腰痛の原因と考えられるからである。
特開2019-180476号公報 特開2020ー124371号公報
そこで本発明の課題は、自宅等でPC作業を行う必要のあるビジネスパーソンや、長時間の読書、ゲーム等を行う者が着席姿勢をとっている時間を短縮し、腰痛を気にせず高効率で仕事をしたり、快適に読書・ゲームなどを楽しんだりすることができる環境を提供することにある。
この課題は、よつんばい姿勢で作業を行う利用者の姿勢を支持する、1以上の弾性体からなる姿勢支持装置であって、当該弾性体が、利用者のよつんばい姿勢における顎部、首部、脇部、胸部、腹部、及び股部と、姿勢支持装置が載置される床の間の空間の形状に合致するよう事前形成されていることを特徴とする姿勢支持装置により解決される。これにより上半身の体重が本発明にかかる姿勢支持装置により分散支持され、利用者の姿勢は直立二足歩行の姿勢から四足歩行の姿勢へと近づくこととなる。
一つの実施形では、弾性体が、高さの異なる複数の部分領域からなり、各部分領域の高さが、利用者のよつんばい姿勢における頭部側、つまり顎部又は首部の領域において最も高く、股部の領域において最も低く構成されていることが考えられる。
有利には、弾性体が、高さの異なる複数の部分領域からなり、各部分領域の高さが、利用者のよつんばい姿勢における顎部、首部、脇部、胸部、腹部、及び股部と、姿勢支持装置が載置される床の間の高さに合致するよう事前形成されていることが可能である。
別の実施形では、弾性体が、3つの平面、つまり底面部、第一及び第二の側面部と、1つの曲面、つまり上面部から形成されており、曲面である上面部の推移の変化によって、各部分領域の高さが、利用者のよつんばい姿勢における顎部、胸部、腹部、股部、及び腰部と、支持装置が載置される床の間の高さに合致するよう構成されていることも考えられる。
更に、上面部が、凹湾曲面、凸湾曲面、又は平面として構成されていると有利である。
また、弾性体の複数の部分領域のうち、利用者の顎部に相当する位置に存在する部分領域上部に、利用者の顎部を保持するための補助支持装置が設けられていることも考えられる。
更に別の実施形では、弾性体が、弾性度の異なる複数の素材から構成されることも可能である。
さらに、別の実施形においては、よつんばい姿勢で作業を行う利用者の姿勢を支持する姿勢支持装置であって、当該姿勢支持装置は、1以上の弾性体からなっており、当該弾性体は、外部カバー内に充填材が充填されることにより形成されている姿勢支持装置において、当該弾性体が、利用者のよつんばい姿勢における顎部、胸部、腹部、及び股部と、姿勢支持装置が載置される床の間の空間の形状に合致するよう事前形成されていることも可能である。
更に、弾性体を形成する外部カバーが、二気室式に形成されており、姿勢支持装置の使用状態においてより下側に位置する下側気室と、下側気室の上に形成される上側気室が互いに分離していることによって、外部カバー内におけるこれら気室間での充填材の流動が制限されていることも考えられる。
更に、弾性体を形成する外部カバーが、複数気室式に形成されており、姿勢支持装置の使用状態においてより下側に位置する下側気室群と、下側気室群の上に形成される上側気室群が互いに分離していることによって、外部カバー内におけるこれら気室群間での充填材の流動が制限されていることも可能である。
更には、外部カバーの素材に、部分的に伸縮性が低い素材が採用され、他の部分に伸縮性が高い素材が採用されていることも可能である。
外部カバーの素材は、上側気室の側面部及び前面部と、下側気室の底面部、側面部及び前面部を形成する部分に伸縮性が低い素材が採用され、上側気室の上面を形成する部分には伸縮性の高い素材が採用されていることも考えられる。
別の実施形では、姿勢支持装置上で使用者がよつんばい姿勢を取った状態において、使用者の目から使用者が使用する機器のディスプレイ又は書籍若しくは書類までの距離が、使用者の健康上適切な距離、つまり40cm―60cmとなるよう調整されていることが可能である。
本発明にかかる姿勢支持装置の全体図(側面図及び斜視図) 本発明にかかる姿勢支持装置に用いられる弾性体の素材の一例 本発明にかかる姿勢支持装置の実施例の図(側面図及び斜視図) 本発明にかかる姿勢支持装置の別の実施例の図(側面図及び斜視図) 本発明にかかる姿勢支持装置の更に別の実施例の図(側面図) 本発明にかかる姿勢支持装置の更に別の実施例の図(斜視図、図5に対する変形例) うつぶせ状態で寝そべる際に使用される従来のクッションの例 本発明にかかる姿勢支持装置の別の実施例の図(側面図及び上面図) 本発明にかかる姿勢支持装置の別の実施例の図 別の実施例にかかる姿勢支持装置の使用状態の一例の図 別の実施例にかかる姿勢支持装置の使用状態の他の例の図 別の実施例にかかる姿勢支持装置の使用状態の他の例の図
以下に本発明を添付の図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明にかかる姿勢支持装置の側面図および斜視図を示す。図1に示されるように本発明にかかる姿勢支持装置は、平面により形成される底面部1、同じく平面により形成される2つの側面部2,3、そして曲面により形成される上面部4を有する。
図1に見て取れるように底面部1は床面に接している。底面部1両脇に設けられる側面部2,3は底面部1から鉛直上方に向かって切り立つように形成されている。これら2つの側面部2,3を接続するように上面部4が形成されている。この実施形では上面部4は、湾曲面により形成される。上面部4は、底面部1の一端1aから出発し、連続する複数のアーチ形状によりカーブを描きつつ底面部1の他端部1bまで延びている。
このような本発明にかかる姿勢支持装置は、一般的なクッション・ソファーと類似した弾性体より形成される。よって本発明にかかる姿勢支持装置は、例えば、布生地などを上述した形状の各部分パーツに裁断し、それらを縫製したカバーの内部にクッション材などの弾性部材を挿入して形成されることが可能である。
図1に見て取れるように、本発明にかかる姿勢支持装置は、よつんばい姿勢をとった利用者の顎部5、首部6、脇部7、胸部8、腹部9、股部10などに形成される空間を埋め尽くすように構成されている。つまり、当該姿勢支持装置は、弾性体が、利用者のよつんばい姿勢における顎部5、首部6、脇部7、胸部8、腹部9、股部10と、支持装置が載置される床の間の空間の形状におおよそ合致するよう事前形成されている。
事前形成は、弾性体の各部分領域の高さを決定することにより行われる。例えば図1の実施例では、利用者の顎部5、首部6、脇部7、胸部8、腹部9、股部10に相当する弾性体の各部分領域の高さ方向の寸法をそれぞれ決定し、当該姿勢支持装置上で利用者がよつんばい姿勢を取った際に、床に置いたノートPCのキーボードに利用者の手が届くとともに、利用者がノートPCのディスプレイを良好に視認できるように構成する。
姿勢支持装置の全長は、利用者の身長等を考慮して決定されることが可能である。特に、利用者が当該姿勢支持装置上でよつんばい姿勢を取った際に、姿勢支持装置の全長が利用者の顎部5から股部10の長さを超えるサイズに構成されていることが重要である。従来のクッション等のように利用者の上半身を支持するだけでなく下半身も支持し、腰が反ってしまう状態を回避するためである。
この実施例では、弾性体の各部分領域の高さは、顎部5より首部6が高く、以後、図1の右から左に向かって脇部7、胸部8、腹部9、股部10と向かうに連れ徐々に低くなるよう構成さている。この実施例では、姿勢支持装置を側面方向から見た際の、弾性体の上面部の首部5から股部10の間の湾曲面は、凹湾曲面として形成されている。顎部5の高さが首部6の高さよりも高く、以後、図1の右から左に向かって脇部7、胸部8、腹部9、股部10と向かうに連れ徐々に低くなるよう構成することも考えうる。なお、各部分領域の高さは、ここに記載した以外にも、多様な構成が考えられる。例えば、使用者の下半身部分の高さがより低く、上半身部分の高さがより高く、一般的な椅子に近い姿勢となるようなものも考えられる。下半身部分(座る部分)を設けず、上半身部分のみの構成を取ることももちろん可能である。
弾性体の幅方向(図面に直行する方向)の寸法は、この実施例では、利用者の肩幅(脇の間の幅)におよそ合致するよう構成されている。これにより利用者の腕が姿勢支持装置により支持され、腕を持ち上げておく必要がなくなり利用者の負担・疲労がいっそう低減される。
図2は、本発明にかかる姿勢支持装置を形成する弾性体に用いる素材の一例を示す。素材は例えばウレタン素材である。この図に示すように、弾性体はその上半分を比較的柔らかめ、低反発の素材により構成し、下半分を比較的固め、高反発の素材により構成することも可能である。利用者と接触する部分の素材に柔らかめのものを用いることで、使用感が向上する。もちろんこの構成と異なる他の構成も考えられる。
図2においては、柔らかめの素材(低反発素材)と、硬めの素材(高反発素材)が、およそ半々の比率で用いられているが、この比率を図2の比率と異なるものとすることも可能である。例えば、硬めの素材の比率を高め、柔らかめの素材を用いる比率を減らすことが考えられる。
図3は、本発明にかかる姿勢支持装置の一つの実施形の利用状態の例を示す。この実施例では、弾性体の上面部の湾曲面は凸湾曲面として構成されている。これにより利用者の顎部、首部、胸部、腹部、股部などのより広い範囲の部位が姿勢支持装置に接触している。利用者が姿勢支持装置を両足で挟み込み自らの姿勢を保持している様子がみてとれる。
図4は、本発明にかかる姿勢支持装置の別の実施形の利用状態の例を示す。この実施例では、弾性体の上面部の湾曲面は、凹湾曲面として構成されている。これにより利用者の頭部の位置が、図3の例よりも高い位置に位置しているのがわかる。そのような利用者の頭部を支持するために、図4の実施例では、補助支持装置11が設けられている。この補助支持装置は、利用者の顎部5に相当する位置に存在する部分領域上部に設けられ、利用者の顎部5を支持している。補助支持装置11は、図4の実施例だけでなく他の実施例において設けられることも可能である。補助支持装置を、姿勢支持装置と別体式の柔らかいクッション等とすることが考えられる。
図3の実施例と図4の実施例の両状態を実現するよう、つまり上面部の湾曲面の状態を凸湾曲面から凹湾曲面の状態へと変化させることが可能であるよう構成されていることも考えられる。
図5は、本発明にかかる姿勢支持装置の更に別の実施例を示す。この実施例では、姿勢支持装置を構成する弾性体の高さ方向の寸法が顎部5、首部6、股部10、そして股部後方の端部のみ決定される構成となっている。この場合、上面部は、アーチ形状というよりもむしろ折れ線形状・曲線形状となる。これにより、弾性体の作成が大幅に簡易化されることが可能である。
図6は、本発明にかかる姿勢支持装置の図5に示された実施形と、その変形例(ハッチングを付した部分)を斜視図にて示す。当該変形例の図5に示す実施型に対する相違点は、上面部の幅が、頭部側から足部側に向けて、特に首部から股部に向けて、徐々に小さくなるよう形成されている点にある。上面部の幅が首部においては底面部と同様であるが、股部においては底面部に対して小さく、その幅方向断面は台形状に形成されることとなる。これにともない側面部は、図5の実施例のように底面部から垂直上方に向けて切り立つのではなく、上面部中央方向に向けて傾斜して形成されている。このような形状によって、利用者はその両脚の間に、当該姿勢支持装置をより簡単かつ快適にホールドすることが可能となる。
本発明にかかる姿勢支持装置の上面部の、利用者の胸部に相当する部分に、ポケット状又はくぼみ状の部分を設けることが考えられる。これにより胸部に強い圧迫感を受けることなくよつんばい姿勢をとることが可能となる。ポケット状又はくぼみ状の部分に替えて、局所的に柔らかい素材を用いることも考えうる。これによって外観上・美観上の形状を保ったまま、胸部に対する圧迫感を回避することが可能となる。
姿勢支持装置の上面部の最上層部、又はこれに近い部分の素材に、通気性の良い素材を使用することも考えられる。長時間使用の際の利用者の発汗を抑え、快適に長時間使用することを可能とするためである。
図8、図9は、本発明にかかる姿勢支持装置の別の実施例の図である。図8の上側には、本実施例にかかる姿勢支持装置を側方から見た図、下側には上方から見た図が表されている。図9は本実施例にかかる姿勢支持装置を様々な角度から見た斜視図である。
図1から7の実施例においては、本発明にかかる姿勢支持装置はいわゆるクッション材(ウレタン素材のものなど)から形成されていたが、この実施例においては、姿勢支持装置は、外側を覆うカバー(外部カバー)とその内部に充填される充填材(クッション用のビーズなど)から形成されている。充填材の素材としては、そのようなビーズ素材の他、まくらなどに使用されるそばがらや、これらを代替可能な他の素材の使用も考えられる。
この実施例においては、外部カバーは、二気室式に形成されている。つまり上側に形成される部分(上側気室)と下側に形成される部分(下側気室)は別気室として形成されている。これら両気室に充填される充填材(ビーズ)は、各気室内にとどまり、互いに流動しない構造に形成されていると有利である。製造上の理由などから(製造を容易にする理由などのため)、外部カバーを一気室式に形成することももちろん考えられる。また外部カバーを、三気室以上の気室を有する構造として形成することも、もちろん考えられる。つまりこの場合、弾性体を形成する外部カバーが、複数気室式に形成されており、姿勢支持装置の使用状態においてより下側に位置する下側気室群と、下側気室群の上に形成される上側気室群が互いに分離していることによって、外部カバー内におけるこれら気室群間での充填材の流動が制限されている。
図からは見て取ることはできないが、外部カバーの素材は、上側気室の側面部及び前面部と、下側気室の底面部、側面部及び前面部を形成する部分には伸縮性が低い素材が採用され、上面を形成する部分には伸縮性の高い素材が採用されていることが可能である。これにより内部の充填材の流れに制限をかけることが可能となり、よつんばい姿勢において体重をかけた際にも、姿勢支持装置の形状が適切に保持され、使用者の体重を分散支持するという目的をより良好に達成することが可能となる。
図10は、本発明にかかる姿勢支持装置の別の実施例の通常の使用状態を示す。そして、図11は、当該別の実施例にかかる姿勢支持装置の別の使用状態の例を示す。図1や図3などに示した使用状態の例と異なり、この使用状態の例においては、使用者は姿勢支持装置の上面に肘を置く姿勢で姿勢支持装置を使用している。ベッドなどにうつぶせで漫画・書籍などを読むと、腰に負担がかかるのみならず、肘にも痛みを感じることとなるが、本発明にかかる姿勢支持装置においては、上面に、上述したとおりの伸縮性の高い外部カバーを採用し、及び/又は、内部にビーズ素材などの充填材を充填していることにより、これが柔らかく形成されていることから肘が痛くなることが無い。
図12は、本発明にかかる姿勢支持装置の更に別の使用状態の例を示す。この使用状態の例においては、姿勢支持装置の下側気室の底面部を背面部(背もたれ部分)として使用している。通常の使用状態で頭部側に位置するはずの面(顎部側の面)は床側に位置している。
上述した通り、この実施例にかかる姿勢支持装置の外部カバーは、下側気室の底面部及び側面部を伸縮性の低い素材(伸びない生地)で形成しているので、使用者が後方に体重をかけた際にも姿勢支持装置全体の形状は保たれ、いわゆる形状崩れをおこさない。
この使用状態においては、姿勢支持装置上に着座した使用者の膝の位置・角度が、ちょうどその上にノートパソコンなどを置き作業しやすい姿勢となるよう、姿勢支持装置全体が設計されている。
本発明にかかる姿勢支持装置をよつんばい姿勢で使用する際、または図10の姿勢で使用する際などには、使用者が姿勢支持装置を足で挟むことで各気室内の充填材(ビーズなど)の流れ・位置・配置を制御し、胸部や顎部など各部の高さを調整することができる。使用者が姿勢支持装置を足で挟みこむことにより、姿勢支持装置全体の幅が狭まるが、外部カバー内の充填材の量は一定であるので、これにより姿勢支持装置の高さが高まる。本実施例にかかる姿勢支持装置の下側気室の底面部及び側面部を形成する外部カバーに伸縮性の低い素材を用いることは、この機能・作用にも貢献する。
いずれの実施形においても、本発明にかかる姿勢支持装置はよつんばいの姿勢での使用状態が主たる使用状態である点で共通している(図11のような使用状態においても使用可能であるとしても)。すなわち、よつんばい状態において使用者の膝は床に直接接地することとなる。床との直接接触による膝の痛みを軽減するため、膝当て部分が追加されることも可能である。
別の実施形においては、使用者がよつんばい状態で姿勢支持装置を使用しつつ使用するノートパソコン等のツールを載置する載置部が設けられていることも考えられる。このような載置部は、図1や3のような主たる使用状態において、頭部側から先の方に延長された構造として形成されていることが考えられる。

1 弾性体の底面部
2 弾性体の側面部
3 弾性体の側面部
4 弾性体の上面部
5 顎部
6 首部
7 脇部
8 胸部
9 腹部
10 股部
11 補助支持装置
20 上側気室
30 下側気室

Claims (6)

  1. よつんばい姿勢で作業を行う利用者の姿勢を支持する姿勢支持装置であって、
    当該姿勢支持装置は、1以上の弾性体からなっており、当該弾性体は、外部カバー内に充填材が充填されることにより形成されている姿勢支持装置において、
    当該弾性体が、利用者のよつんばい姿勢における顎部、胸部、腹部、及び股部と、姿勢支持装置が載置される床の間の空間の形状に合致するよう事前形成されていることを特徴とする姿勢支持装置。
  2. 弾性体を形成する外部カバーが、二気室式に形成されており、姿勢支持装置の使用状態においてより下側に位置する下側気室と、下側気室の上に形成される上側気室が互いに分離していることによって、外部カバー内におけるこれら気室間での充填材の流動が制限されていることを特徴とする請求項1に記載の姿勢支持装置。
  3. 弾性体を形成する外部カバーが、複数気室式に形成されており、姿勢支持装置の使用状態においてより下側に位置する下側気室群と、下側気室群の上に形成される上側気室群が互いに分離していることによって、外部カバー内におけるこれら気室群間での充填材の流動が制限されていることを特徴とする請求項1に記載の姿勢支持装置。
  4. 外部カバーの素材に、部分的に伸縮性が低い素材が採用され、他の部分に伸縮性が高い素材が採用されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の姿勢支持装置。
  5. 外部カバーの素材は、上側気室の側面部及び前面部と、下側気室の底面部、側面部及び前面部を形成する部分に伸縮性が低い素材が採用され、上側気室の上面を形成する部分には伸縮性の高い素材が採用されていることを特徴とする請求項4に記載の姿勢支持装置。
  6. 姿勢支持装置上で使用者がよつんばい姿勢を取った状態において、使用者の目から使用者が使用する機器のディスプレイ又は書籍若しくは書類までの距離が、使用者の健康上適切な距離、つまり40cm―60cmとなるよう調整されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の姿勢支持装置。





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