JP2023057903A - 吸音構造体および作業用足場 - Google Patents

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佑 崎本
Yu Sakimoto
晃宏 勝崎
Akihiro Katsuzaki
圭介 佐々木
Keisuke Sasaki
仁計 冨岡
Kimikazu Tomioka
考 永田
Takashi Nagata
英二 三木
Eiji Miki
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Nikkei Engineering Co Ltd
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Yokogawa Bridge Corp
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Abstract

【課題】第1方向において第1共鳴器と第2共鳴器とが重ね合わされても、製造しやすい吸音構造体および作業用足場を提供する。【解決手段】吸音構造体は、第1吸音口と、第1吸音口に接続された第1空気室とを備え、ヘルムホルツ共鳴により第1周波数の音を吸収する第1共鳴器と、第2吸音口と、第2吸音口に接続された第2空気室とを備え、ヘルムホルツ共鳴により第1周波数と異なる第2周波数の音を吸収する第2共鳴器と、を含む。第1吸音口と、第2吸音口とが、第1方向からみて、異なる位置に開口している。そして、第1空気室と、第2空気室とは、非連通であって、かつ第1方向にみて重畳する。【選択図】図2

Description

本発明は吸音構造体および作業用足場に関する。
特許文献1では、内部にヘルムホルツ共鳴器として機能する複数のセルが並設された中空板状の樹脂構造体が開示されている。
特許文献2では、パネル材と、略コの字形の開口部がパネル材に臨むように取り付けられた共鳴器空気室と、パネル材および共鳴器空気室で形成された内部空間を区画する隔壁部とを備え、隔壁部により区画されたスペースのうちの少なくとも1つが、ヘルムホルツ共鳴器として機能する吸音室である吸音構造体が開示されている。
非特許文献1には、有孔板の背後に2つの空洞部を重ねて配置して形成された2つのヘルムホルツ共鳴器が連結共鳴器として開示されている。
特開2017-065026号公報 特開2018-087481号公報
日本音響学会,日本音響学会誌,62(11),p.759-p.766,2006
特許文献1のように複数の同容積のヘルムホルツ共鳴器が平面視して重ならないように並べて配置されている場合、共鳴器本体が吸収できる音の周波数は一定となる。
特許文献2のように容積の異なるヘルムホルツ共鳴器が平面視して重ならないように並べて配置されている場合、吸収できる音の周波数は広くなるものの、単位面積当たりの共鳴器の数を増やすには限界がある。
そこで、非特許文献1に示すように、ヘルムホルツ共鳴器を平面視して重なるように並べることで、単位面積当たりの共鳴器の数を増やすことができる。非特許文献1の連結共鳴器は、第1のヘルムホルツ共鳴器と第2のヘルムホルツ共鳴器とが第1の孔で連通しており、上側の第1のヘルムホルツ共鳴器に外気と通じている第2の孔を設けている。
しかしながら、第1のヘルムホルツ共鳴器の内部に第1の孔を設けるには、第1の孔は、第2の孔を通るドリルなどで開ける必要がある。その結果、第1の孔と、第2の孔とは、平面視して重なる位置にあり、製造上の制約がある。非特許文献1の連結共鳴器では、さらなる製造効率の向上には限界があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、第1方向において第1共鳴器と第2共鳴器とが重ね合わされても、製造しやすい吸音構造体および作業用足場を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る吸音構造体は、第1吸音口と、前記第1吸音口に接続された第1空気室とを備え、ヘルムホルツ共鳴により第1周波数の音を吸収する第1共鳴器と、第2吸音口と、前記第2吸音口に接続された第2空気室とを備え、ヘルムホルツ共鳴により前記第1周波数と異なる第2周波数の音を吸収する第2共鳴器と、を含み、前記第1吸音口と、前記第2吸音口とが、第1方向からみて、異なる位置に開口しており、前記第1空気室と、前記第2空気室とは、非連通であって、かつ前記第1方向にみて重畳する。
この構成によれば、第1周波数の音を吸収する第1共鳴器の第1吸音口と、第1周波数と異なる第2周波数の音を吸音する第2共鳴器の第2吸音口とが、異なる位置にある。このため、第1吸音口または第2吸音口で、第1共鳴器と第2共鳴器とが連通されない。その結果、第1方向において第1共鳴器と第2共鳴器とが重ね合わされても、製造しやすい。
望ましい態様として、上記吸音構造体は、前記第1方向と直交する第2方向に延びる第1底板部と、前記第1底板部で接続される少なくとも2つの第1壁板部とを備え、前記第2方向からみて前記第1底板部と2つの前記第1壁板部で形成されたU字状を含む、第1部材と、2つの前記第1壁板部の間に配置され、前記第1空気室の少なくとも一部を囲む、第2部材と、前記第1部材の前記第2方向の両端部を塞ぐ、2つの蓋部材と、を含み、前記第1部材と、前記第2部材と、前記蓋部材とに囲まれて、前記第1空気室が形成され、前記第1部材と前記第2部材との間の隙間が前記第1吸音口となる。
これにより吸音構造体では、第2部材が第1部材の内部に組み込まれることで、第1吸気口および第1空気室が簡便にできる。
望ましい態様として、上記吸音構造体は、前記第2部材は、前記第2方向に延びる第2底板部と、前記第2底板部で接続される少なくとも2つの第2壁板部とを備え、前記第2方向からみて前記第2底板部と2つの前記第2壁板部で形成されたU字状を含み、2つの前記第2壁板部の間に配置され、前記第2空気室の少なくとも一部を囲む、第3部材と、 2つの前記蓋部材は、前記第2部材の前記第2方向の両端部を塞いでおり、前記第2部材と、前記第3部材と、前記蓋部材とに囲まれて、前記第2空気室が形成され、前記第2部材と前記第3部材との間の隙間が前記第2吸音口となる。
これにより吸音構造体では、第3部材が第2部材に組み込まれることで、第2吸気口および第2空気室が簡便にできる。
望ましい態様として、上記吸音構造体の前記第3部材は、前記第2方向からみて、中空矩形の形状を有する。
これにより、吸音構造体は、変形しにくくなる。
望ましい態様として、上記吸音構造体の前記第2部材は、3つの前記第2壁板部と前記第2底板部とにより、隣接する2つのU字状を含む。
これにより、吸音構造体は、単位面積当たりの第2共鳴器を増やすことができる。
望ましい態様として、上記吸音構造体の前記第2部材は、前記第2底板部から前記第1底板部へ延び、前記第1底板部と連結する第1支持板部を備え、前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向に、前記第1空気室が前記第1支持板部を境界として2つ並ぶ。
これにより、吸音構造体は、単位面積当たりの第1共鳴器を増やすことができる。
望ましい態様として、上記吸音構造体の前記第3部材は、前記第2底板部へ延び、前記第2底板部と連結する第2支持板部を備え、前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向に、前記第2空気室が前記第2支持板部を境界として2つ並ぶ。
これにより、吸音構造体は、単位面積当たりの第2共鳴器を増やすことができる。
望ましい態様として、前記第1部材、前記第2部材の少なくとも1つは、押し出し形材または曲げ加工部材である。
これにより、吸音構造体の製造効率を高め、製造コストを下げることができる。
望ましい態様として、前記押し出し形材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を含む。
これにより吸音構造体を軽量とすることができる。
望ましい態様として、橋梁に設置された作業用足場は、上記吸音構造体を有する。
これにより作業用足場は、単位面積当たりに配置される共鳴器の数を減少させることなく、複数の異なる周波数の音を吸収することができる。
本発明によれば、第1方向において第1共鳴器と第2共鳴器とが重ね合わされても、製造しやすい吸音構造体および作業用足場を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係る吸音構造体の平面図である。 図2は、図1のY1-Y1断面矢視における吸音構造体の断面図である。 図3は、吸音構造体の正面図である。 図4は、第1部材の正面図である。 図5は、第2部材の正面図である。 図6は、第3部材の正面図である。 図7は、第4部材の正面図である。 図8は、第1実施形態に係る吸音構造体の蓋部を取り外した状態の正面図である。 図9は、第2実施形態に係る吸音構造体の蓋部を取り外した状態の正面図である。 図10は、本実施形態に係る吸音構造体を用いた作業用足場を説明する説明図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る第1実施形態について、図1から図7を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係る吸音構造体の平面図である。図2は、図1のY1-Y1断面矢視における吸音構造体の断面図である。図3は、吸音構造体の正面図である。図4は、第1部材の正面図である。図5は、第2部材の正面図である。図6は、第3部材の正面図である。図7は、第4部材の正面図である。図8は、第1実施形態に係る吸音構造体の蓋部を取り外した状態の正面図である。
<ヘルムホルツ共鳴>
ヘルムホルツ共鳴を利用した共鳴器について、以下に説明する。ヘルムホルツ共鳴を利用した共鳴器は、空気室と、空気室の壁に備えられる孔と含む。この孔は、吸音口となる。ここで空気室の壁は所定の厚さを有する。また、壁の孔の大きさは、空気室の容積に対して十分小さい。このため、空気室内の空気は固有振動数を有する。空気室外からの音は、まず、壁の孔内の空気に伝わり、次に、壁の孔内の空気の振動が空気室内に伝わり、空気室内の空気を振動させる。壁の孔から伝わる音の周波数と空気室の固有振動数とが一致する場合、共鳴が生じて、音のエネルギーを低下させる。空気室内の空気の固有振動数fは、f=c/2π・√(s/(V/L))で与えられる。ここで、c:音速、s:吸音口の面積、L:管路の長さ、V:空気室の容積である。
<吸音構造体>
図1に示すように、吸音構造体1は、第1部材100、第2部材200、第3部材300、第4部材400および蓋部材500を備える。以下の説明において、XYZ直交座標系が用いられる。X軸は、蓋部材500の側面と平行であって、Z軸と直交する。Y軸は、第1部材100、第2部材200および第3部材300が延びる方向であって、X軸およびY軸と直交する。Z軸は、X軸およびY軸の両方に対して垂直である。X軸に沿う方向はX方向と記載され、Y軸に沿う方向はY方向と記載され、Z軸に沿う方向はZ方向と記載される。本発明では、X方向を第3方向といい、Y方向を第2方向といい、Z方向を第1方向ということがある。
吸音構造体1は、図2に示すように、第1共鳴器10および第2共鳴器20を含む。第1共鳴器10および第2共鳴器20は、上述したヘルムホルツ共鳴を利用した共鳴器である。例えば、第1周波数が400Hzである場合、第1共鳴器10は、第1周波数の音に対して、0.7以上の吸音率を有する。例えば、第2周波数が1000Hzである場合、第2共鳴器20は、第2周波数の音に対して、0.8以上の吸音率を有する。ここで、吸音率は、物体に入射される音のエネルギーに対する、物体から反射されなかった音のエネルギーの割合である。吸音率は、例えばJIS A 1409:1998「残響室法吸音率の測定方法」、または、JIS A 1405-1および2「音響管による吸音率およびインピーダンスの測定」により測定される。
第1部材100、第2部材200および第3部材300および第4部材400は、図1に示すように、Y方向(長手方向)に延びる。第1部材100、第2部材200および第3部材300の、Y方向(長手方向)の長さは、それぞれ等しい。第1部材100、第2部材200および第3部材300のY方向(長手方向)の長さは、例えば約1000mmである。
第1部材100、第2部材200、第3部材300および第4部材400は、押出加工により作られる押し出し形材である。このため、第1部材100、第2部材200、第3部材300および第4部材400は、製造効率がよく、製造コストが低廉である。第1部材100、第2部材200、第3部材300および第4部材400の材料は、アルミニウムまたはアルミニウム合金である。具体的には、第1部材100、第2部材200、第3部材300および第4部材400の材料は、例えば6000系のアルミニウム合金である。第1部材100、第2部材200、第3部材300および第4部材400は、成形された後、表面にアルマイト処理がされる。第1部材100、第2部材200および第3部材300の、長手方向のそれぞれの両端の端面は、平滑なX-Y平面に平行な面となっている。図1および図3に示すように、第1部材100、第2部材200および第3部材300の、長手方向のそれぞれの両端の端面は、ビスBで固定された蓋部材500で塞がれている。第1部材100、第2部材200、第3部材300および第4部材400は、押出加工ではなく、曲げ加工により形成された曲げ加工部材であってもよい。さらに、第1実施形態では、蓋部材500は、第1部材と別体として説明するが、これに限られない。例えば、蓋部材500は、第1部材100と一体成形され、折り曲げ加工により、第1部材100、第2部材200および第3部材300の、長手方向のそれぞれの両端の端面を塞いでもよい。
図1に示すように、吸音構造体1は、Z方向からみて、第1吸音口12と、第2吸音口22とが異なる位置に開口している。図2に示すように第2部材200は、第1部材100の内部に組み込まれている。図1および図2に示すように、第1部材100と第2部材200との間の隙間が第1吸音口12となる。図1に示すように、第1吸音口12は、Y方向に延びている。図2に示すように、第3部材300は、第2部材200の内部に組み込まれている。第2部材200と第3部材300との間の隙間が第2吸音口22となる。
第4部材400は、第1部材100に対する第2部材200および第3部材300の位置を規制している。これにより第4部材400は、第1吸音口12および第2吸音口22のX方向の大きさの精度を保つことができる。第1実施形態では、第4部材400は、第3部材300にブラインドリベットRにより固定される。以下、第1部材100、第2部材200、第3部材300、第4部材400および蓋部材のそれぞれについて、図4から図8を参照してより詳細に説明する。
<第1部材>
第1部材100は、図4に示すように、第1底板部110、第1壁板部120、係合部130および固定部140を含む。第1底板部110、第1壁板部120、係合部130および固定部140は一体となっている。第1部材100は、第1部材100の第1底板部110のX方向(短手方向)の中心を通るY-Z平面と平行な基準面RFに対して対称な形状となっている。第1底板部110および第1壁板部120は、それぞれ所定の厚さを有する。第1底板部110および第1壁板部120の厚さは、それぞれ均一の厚さとなっている。
第1底板部110は、Z方向から第1部材100をみたときのX-Y平面である第1底面112を備える。第1底板部110は、第1部材100の長手方向に延びる。第1底板部110は、X方向(短手方向)に所定の幅を有する。
第1壁板部120は、第1底板部110のX方向(短手方向)の両端にそれぞれ備えられる。隣り合う2つの第1壁板部120は、第1部材100のX方向(短手方向)の中心を通るY-Z平面と平行な基準面RFに対して対称な位置にある。第1壁板部120は、第1底面112からZ方向に延び、所定の高さの位置に端124を備える。2つの第1壁板部120の端124同士は、X-Y平面と平行な同じ面にある。2つの第1壁板部120の内側の側面122同士は、対向している。なお、側面122は、Y-Z平面と平行な面である。
図4に示す係合部130は、図5に示す第2部材200の第1支持板部240の被係合部242と係合して連結する。図4に示すように、係合部130は、第1底板部110の第1底面112に、第1底面112から突出して備えられる。係合部130は、第1底板部110の第1底面112の、X方向(短手方向)の中央に備えられる。係合部130は、溝132を有する。溝132は、いわゆるアリ溝であり、略台形形状の溝形状を有する。具体的には、溝132の溝形状は、第1底面112側でX方向の幅が広く、第1底面112からZ方向に離れるにつれて幅が狭くなる。また、溝132は、係合部130の第1底面112と反対側の端に、第1底面112と反対方向に開放した間隙134を有している。溝132の間隙134のX方向の幅は、第1支持板部240の厚さと対応した幅となっている。
固定部140は、固定穴142を備える。固定部140は、第1底板部110のX方向(短手方向)のそれぞれの端の、第1底板部110と第1壁板部120とにより形成される角の内側に備えられる。固定部140は、Y方向を軸線とする固定穴142を備える中空円柱形状である。固定部140の中空円柱形状の外周は、第1底板部110および第1壁板部120と一体でもよい。また、固定部140の中空円柱形状の周方向の一部には、切欠き144がある。
2つの第1壁板部120は、第1底板部110で接続され、Y方向からみてU字状の形状となっている。本実施形態においてU字状とは、第1底板部110がX-Z平面に平行な断面または正面で直線状である(いわゆるコの字状)が、第1底板部110が曲線であってもよい。
<第2部材>
第2部材200は、図5に示すように、第2底板部210、第2壁板部220、係合部230および第1支持板部240を含む。第2底板部210、第2壁板部220、係合部230および第1支持板部240は一体となっている。第2部材200は、第2部材200のX方向(短手方向)の中心を通るY-Z平面と平行な基準面RFに対して対称な形状となっている。第2底板部210、第2壁板部220および第1支持板部240の厚さは、第1支持板部240の被係合部242を除いて、均一となっている。第2部材200の高さは、第1部材100の高さより高い。すなわち、図5に示す第2壁板部220の端226から第1支持板部240の端までの距離は、図4に示す第1底板部110の第1底面112と反対側の面から第1壁板部120の端124までの距離より高い。
第2底板部210は、Z方向から第2部材200をみたときのX-Y平面である第2底面212を備える。また、第2底板部210は、第2底面212の反対の面である第1裏面214を備える。
第2壁板部220は、第2底板部210の第2底面212の、X方向(短手方向)の両端および中央に備えられる。具体的には、第2壁板部220は、第2底板部210のX方向(短手方向)の一端に第2壁板部220A、第2底板部210のX方向(短手方向)の他端に第2壁板部220B、および第2底板部210のX方向(短手方向)の中央に第2壁板部220Cを備える。第2壁板部220は、第2底板部210の第2底面212から、第2底面212の直交方向に、所定の高さ延びる。第2壁板部220A、第2壁板部220Bおよび第2壁板部220Cの高さは、それぞれ等しい。また、第2部材200のX方向(短手方向)の幅、すなわち、第2部材200の第2壁板部220Aから第2壁板部220Bまでの距離は、第1部材100のX方向(短手方向)の幅よりも小さい。第2壁板部220Aの側面224と第2壁板部220Bの側面224とは、対向している。第2壁板部220Bの側面224と第2壁板部220Cの側面224とは、対向している。第2壁板部220Aの側面224とは反対側の側面222は、第2部材200の外側にある。第2壁板部220Cの側面224とは反対側の側面222も、第2部材200の外側にある。側面222および側面224は、Y-Z平面と平行な面である。
図5に示す係合部230は、図6に示す第3部材300の第2支持板部330の被係合部332と係合して連結する。図5に示すように、係合部230は、第2底板部210の第2底面212に、第2底面212から突出して備えられる。係合部230は、第2底板部210の第2底面212のX方向(短手方向)の第2壁板部220Aと第2壁板部220Cとの中央、および第2壁板部220Bと第2壁板部220Cとの中央に、それぞれ備えられる。係合部230は、溝232を有する。溝232は、いわゆるアリ溝であり、略台形形状の溝形状を有する。具体的には、溝232の溝形状は、第2底面212側でX方向の幅が広く、第2底面212からZ方向に離れるにつれて幅が狭くなる。また、溝232は、係合部230の第2底面212と反対側の端に、第2底面212と反対方向に開放した間隙234を有している。溝232の間隙234のX方向の幅は、第2支持板部330の厚さと対応した幅となっている。
第1支持板部240は、第2底板部210の第1裏面214の、第2底板部210のX方向(短手方向)の中央に備えられる。第1支持板部240は、第1裏面214から、第1裏面214の直交方向に所定の距離延びる。第1支持板部240は、Z方向の端部に被係合部242を備える。被係合部242のY方向からみた形状は、図4に示す第1部材100の係合部130の溝132の溝形状と対応する。すなわち、被係合部242のY方向からみた形状は、第1支持板部240のZ方向の端側が上辺より長い下辺となる略台形形状となっている。
隣り合う2つの第2壁板部220は、第2底板部210で接続され、Y方向からみてU字状の形状となっている。第2壁板部220A、第2底板部210および第2壁板部220Bにより、U字状の形状となっている。また、第2壁板部220B、第2底板部210および第2壁板部220Cにより、U字状の形状となっている。第2部材200は、3つの第2壁板部220と第2底板部210とにより、隣接する2つのU字状を含む。これにより、図2および図8に示すように、X方向に並ぶ2つの第2共鳴器20を形成できる。これにより、吸音構造体1は、単位面積当たりの第2共鳴器20を増やすことができる。
本実施形態においてU字状とは、第2底板部210がX-Z平面に平行な断面または正面で直線状である(いわゆるコの字状)が、第2底板部210が曲線であってもよい。
<第3部材>
第3部材300は、Y方向(長手方向)に延びる。第3部材300は、図6に示すように、第3底板部310、第3壁板部320、第2支持板部330、固定部340および天板部346を含む。第3底板部310、第3壁板部320、第2支持板部330、固定部340および天板部346は、一体となっている。第3底板部310、第3壁板部320および天板部346は、Y方向からみて中空矩形の形状である。第3部材300は、第3底板部310のX方向(短手方向)の中心を通るY-Z平面と平行な基準面RFに対して対称な形状となっている。第3底板部310、第3壁板部320、天板部346および第2支持板部330は、それぞれ所定の厚さを有する。第3底板部310、第3壁板部320、第2支持板部330および天板部346の厚さは、第2支持板部330の被係合部332を除いて、均一となっている。第3部材300の高さは、第2部材200の第2壁板部220の高さより高い。すなわち、第2支持板部330のZ方向の端から天板部346の天井面348までの距離は、第2部材200の第2底板部210の第2底面212から第2壁板部220の端226までの距離より高い。
第3底板部310は、第3底面312と、第3底面312と反対の面である第2裏面314を備える。第3底面312および第2裏面314は、Z方向から第3部材300をみたときの天板部346の天井面348(X-Y平面)と平行な面である。第3底板部310は、X方向(短手方向)に所定の幅を有する。
第3壁板部320は、第3底板部310のX方向(短手方向)の両端にそれぞれ備えられる。第3壁板部320は、第3底板部310から直交方向に所定の高さ延びる。隣り合う第3壁板部320は、第3部材300のX方向(短手方向)の中心を通るY-Z平面と平行な基準面RFに対して対称な位置にある。第3壁板部320の側面322は、Y-Z平面と平行な面である。
天板部346は、第3底板部310に接続された第3壁板部320同士の間隔を保持するとともに、Z方向からの荷重を分散させる。天板部346は、Z方向からみたときの天井面348(X-Y平面)を備える。天板部346は、X方向(短手方向)に所定の幅を有する。天板部346のX方向(短手方向)のそれぞれの端部は、第3底板部310の両端に備えらえる第3壁板部320とそれぞれ連結する。天板部346は、なくてもよいが、天板部346があると、第3壁板部320間の隙間が埋まり、剛性が高くなるとともに、第3部材300がZ方向から押されても、吸音構造体1が変形しにくくなる。
第2支持板部330は、第3底板部310の第2裏面314の、第3底板部310のX方向(短手方向)の中央に備えられる。第2支持板部330は、第2裏面314の直交方向に所定の距離延びる。第2支持板部330は、Z方向の端部に被係合部332を備える。被係合部332の断面は、第2部材200の係合部230の溝232の形状と対応する形状となっている。すなわち、被係合部332のY方向からみた形状は、第2支持板部330のZ方向の端側が上辺より長い下辺となる略台形形状となっている。
固定部340は、固定穴342を備える。固定部340は、第3底板部310のX方向(短手方向)のそれぞれの端部に備えられる第3壁板部320と、天板部346とにより形成される角の内側に、それぞれ備えられる。固定部340は、Y方向に軸線を有する固定穴342を中心とする中空円柱形状である。固定部340の中空円柱形状の外周は、天板部346および第3壁板部320と一体でもよい。また、固定部340の中空円柱形状の径方向の一部に切り欠き344を有している。
<第4部材>
第4部材400は、第1部材100と第2部材200との間隙および第2部材200と第3部材300との間隙を保持する。第4部材400は、図7に示すように、天板部410、側板部420、第1スペーサー部430および第2スペーサー部440を含む。天板部410、側板部420、第1スペーサー部430および第2スペーサー部440は一体となっている。第4部材400は、第4部材400の天板部410のX方向(短手方向)の中心を通るY-Z平面と平行な基準面RFに対して対称な形状となっている。天板部410および側板部420は、それぞれ所定の厚さを有する。第4部材400の、X方向(短手方向)の幅は、第1部材100のX方向(短手方向)の幅と等しい。第4部材400のY方向(長手方向)の長さは、例えば20mmである。
天板部410は、Z方向からみたX-Y平面である第1面412を備える。また、天板部410は、第1面412と反対の面である第2面414を備える。天板部410は、X方向(短手方向)に所定の幅を有する。
側板部420は、天板部410の第1面412の、X方向(短手方向)の両端にそれぞれ備えられる。側板部420は、天板部410の第1面412から、第1面412の直交方向に所定の高さ延びる。側板部420の高さは、第2部材200の第1支持板部240の長さと、第1部材100の第1壁板部120の高さとの差に等しい。側板部420の端部422は、X-Y平面と平行な面となっている。
第1スペーサー部430は、第1部材100の第1壁板部120と第2部材200の第2壁板部220との間隙を保持する。第1スペーサー部430は、第4部材400の側板部420の端部422に備えられる。第1スペーサー部430は、側板部420の端部422の面から、端部422の面の直交方向に突出して備えられる。第2スペーサー部440の突出する高さは、例えば2mmである。第1スペーサー部430の厚さは、側板部420の厚さより薄い。第1スペーサー部430の厚さは、第1部材100の第1壁板部120と第2部材200の第2壁板部220との距離d1と対応している。
第2スペーサー部440は、第2部材200の第2壁板部220と第3部材300の第3壁板部320との間隙を保持する。第2スペーサー部440は、第4部材400の天板部410の第2面414に、第2面414の直交方向に突出して備えられる。第2スペーサー部440の突出する高さは、例えば2mmである。第2スペーサー部440は、天板部410の第2面414の4ヶ所に、天板部410のX方向(短手方向)に所定の間隔を有して備えられる。第2スペーサー部440は、第2部材200の第2壁板部220と第3部材300の第3壁板部320との間隙および、第2部材200の第2壁板部220と第3部材300の第3壁板部320との間隙に対応する位置に備えられる。第2スペーサー部440の厚さは、側板部420の厚さより薄い。第2スペーサー部440の厚さは、第2部材200の第2壁板部220と第3部材300の第3壁板部320との距離d2と対応する。
<蓋部材>
図1および図3に示すように、蓋部材500は、第1部材100、第2部材200および第3部材300の、Y方向(長手方向)の端を塞いでいる。蓋部材500は矩形状の板部材である。蓋部材500の、第1部材100、第2部材200および第3部材300と接合する面は、平滑な面となっている。蓋部材500は、第1部材100の固定部140の固定穴142および第3部材300の固定部340の固定穴342と対応する位置に、ビスBが貫通する固定穴を例えば8ヶ所に備える。蓋部材500は、ステンレス系材料により作られる。
蓋部材500のX方向の外形の幅は、第1部材100を2つX方向に隣接して並べた分の幅と等しい。また、蓋部材500の高さは、第1部材100と第4部材400とを組み合わせたもののZ方向の高さと等しい。蓋部材500の厚さは、例えば3mmである。
<第1共鳴器>
第1共鳴器10は、ヘルムホルツ共鳴により、第1周波数の音を吸収する。図2に示すように、第1共鳴器10は、第1吸音口12、管路14および第1空気室16を備える。第1吸音口12および第1空気室16は、管路14で接続される。
第1吸音口12は、外から第1共鳴器10内に、第1波長の音を含む空気を取り込むため取込口である。第1共鳴器10の第1吸音口12は、図1に示すように、吸音構造体1のZ方向からみるように開口している。図2に示すように、第1吸音口12は、第1部材100の第1壁板部120と、第2部材200の第2壁板部220とに挟まれた間隙の開口である。具体的には、第1吸音口12は、第1部材100の第1壁板部120のZ方向の端124(図4参照)と、第2壁板部220の側面222(図5参照)、および蓋部材500に囲まれる。ここで、図8に示すように、第1吸音口12のX方向の間隙は、第1スペーサー部430で規制され、距離d1である。
管路14は、第1吸音口12と第1空気室16とを空気が流通可能に繋ぐ空間である。管路14は、第1部材100の第1壁板部120と、第2部材200の第2壁板部220とに挟まれた間隙である。管路14は、第1吸音口12から第1空気室16まで、所定の長さを有する。具体的には、管路14は、第1吸音口12から第1空気室16まで、Z方向の、第1部材100の第1壁板部120の端124(図4参照)から、第2底板部210の第1裏面214(図5参照)までの長さを有する。具体的には、管路14は、第1壁板部120の側面122(図4参照)と、第2壁板部220の側面222(図5参照)、および蓋部材500に囲まれる。
第1空気室16は、所定の容積の空気を蓄える。空気室は、第1部材100の第1底板部110、第1部材100の第1壁板部120、第2部材200の第1支持板部240、第2部材200の第2底板部210および第1部材100のY方向(長手方向)のそれぞれの端に備えられる蓋部材500により囲まれる空間である。
<第2共鳴器>
第2共鳴器20は、ヘルムホルツ共鳴により、第2周波数の音を吸収する。ここで、第2周波数は、第1周波数と異なる。図2および図8に示すように、第2共鳴器20は、第2吸音口22、管路24および第2空気室26を備える。第2吸音口22および第2空気室26は、管路24で接続される。
第2吸音口22は、外から第2共鳴器20内に第2波長の音を含む空気を取り込むため取込口である。第2共鳴器20の第2吸音口22は、図1に示すように、Z方向からみるように開口している。第2吸音口22は、図2に示すように、第2部材200の第2壁板部220と、第3部材300の第3壁板部320とに挟まれた間隙の開口である。具体的には、第2吸音口22は、第2部材200の第2壁板部220のZ方向の端226(図5参照)と、第3部材300の側面322(図6参照)、および蓋部材500に囲まれる。ここで、図8に示すように、第2吸音口22のX方向の間隙は、第2スペーサー部440で規制され、距離d2である。第2共鳴器20の第2吸音口22は、第1共鳴器10の第1吸音口12とX方向に異なる位置に配置され、Z方向からみて、X方向に隣接している。
管路24は、第2吸音口22と第2空気室26とを空気が流通可能に繋ぐ空間である。管路24は、第2部材200の第2壁板部220と、第3部材300の第3壁板部320とに挟まれた間隙である。管路24は、第2吸音口22から第2空気室26まで、所定の長さを有する。具体的には、管路24は、第2壁板部220のZ方向の端226(図5参照)から、第3底板部310の第2裏面314(図6参照)までの長さを有する。第2共鳴器20の管路24は、第1共鳴器10の管路14の長さと等しくてよく、異なっていてもよい。管路24は、第2部材200の第2壁板部220の側面224、第3部材300の第3壁板部320の側面および蓋部材500により囲まれる。
第2空気室26は、所定の容積の空気を蓄える空間である。図2および図8に示すように、第2空気室26は、第1共鳴器10の第1空気室16と、Z方向に重畳する。第2空気室26は、第1空気室16と第2底板部210で仕切られており、第2空気室26と、第1空気室16とは非連通である。第2空気室26は、第2部材200の第2底板部210、第2部材200の第2壁板部220、第2部材200の第1支持板部240、第3部材300の第3底板部310および蓋部材500により囲まれた空間である。第2空気室26の容積は、第1空気室16の容積と異なるので、第2共鳴器20のヘルムホルツ共鳴する周波数が、第1共鳴器10のヘルムホルツ共鳴する周波数と異なる。
これによれば、第1周波数の音を吸収する第1共鳴器10の第1吸音口12と、第1周波数と異なる第2周波数の音を吸音する第2共鳴器20の第2吸音口22とが、Z方向(第1方向)からみて異なる位置にある。このため、第1吸音口12または第2吸音口22で、第1共鳴器10と第2共鳴器20とが連通されない。その結果、Z方向(第1方向)において第1共鳴器10と第2共鳴器20とが重ね合わされても製造しやすいので、製造効率がよく、製造コストが低減できる。
<組立方法>
吸音構造体1の組立方法について、図1から図8を参照して以下に説明する。吸音構造体1の組立方法は、第1部材と第2部材とを組立を行うステップと、第2部材と第3部材とを組立を行うステップと、蓋部材を取り付けるステップと、第4部材を取り付けるステップと、を有する。
まず、第1部材と第2部材とを組立を行うステップにおいて、第1部材100と第2部材200との組立を行う。具体的には、第1部材100の係合部に130、第2部材200の第1支持板部240の被係合部242を連結させる。具体的には、第1部材100のY方向(長手方向)の一端から、第2部材200を、第2部材200のY方向(長手方向)の向きで差し込む。ここで、第2部材200の第1支持板部240の被係合部242が、第1部材100の係合部130の溝132に挿入される。第2部材200のY方向(長手方向)の全長が、第1部材100に差し込まれると、第1部材100と第2部材200とは、第1部材100と第2部材200とのY方向(長手方向)の一端同士の位置および他端同士の位置が一致するとともに、第1部材100の係合部130と第2部材200の第1支持板部240の被係合部242とが、Y方向(長手方向)の全長において係合して連結する。
次に、第2部材と第3部材とを組立を行うステップにおいて、第2部材200と第3部材300との組立を行う。具体的には、第2部材200の係合部230に、第3部材300の第2支持板部330の被係合部332を連結させる。具体的には、第2部材200のY方向(長手方向)の一端から、第3部材300を、第3部材300のY方向(長手方向)の向きで差し込む。ここで、第3部材300の第2支持板部330の被係合部332が、第2部材200の係合部230の溝232に挿入される。第3部材300のY方向(長手方向)の全長が、第2部材200に差し込まれると、第2部材200と第3部材300とは、第2部材200と第3部材300とのY方向(長手方向)の一端同士の位置および他端同士の位置が一致するとともに、第2部材200の係合部230と第3部材300の被係合部332とが、Y方向(長手方向)の全長において係合して連結する。
次に、蓋部材を取り付けるステップにおいて蓋部材500を、第1部材100および第3部材300のY方向(長手方向)のそれぞれの端に取り付ける。具体的には、蓋部材500を、蓋部材500を、第1部材100および第3部材300のY方向(長手方向)の端面に配置した後、ビスBを蓋部材500の固定穴510に貫通させ、第1部材100の固定部140の固定穴142および第3部材300の固定部340の固定穴342に締め付ける。ここで、ビスBは、締め付けられることにより、固定穴142および固定穴342に、メネジを形成する。
次に、第4部材を取り付けるステップにおいて、第4部材400を、第1部材100のZ方向から取り付ける。具体的には、第1部材100のY方向(長手方向)の所定の位置に、第4部材400をZ方向から取り付け、第4部材400の側板部420の端部422と第1部材100の第1壁板部120の端124とを接触させる。ここで、第4部材400の第1スペーサー部430は、第1部材100の第1壁板部120の端124から、第1部材100の第1壁板部120と第2部材200の第2壁板部220との間隙に差し込まれるとともに、第4部材400の第2スペーサー部440は、第2部材200の第2壁板部220の端226から、第2部材200の第2壁板部220と第3部材300の第3壁板部320との間隙に差し込まれる。
第4部材400は、第3部材300に固定されている。第3部材300と第4部材400とは、例えば、ブラインドリベットRにより固定される。この場合において、予め第4部材400の天板部410は、第1面412に、穴加工により図示しない固定穴が備えられ、第3部材300の天板部346は、第4部材400の第1面412の穴加工により備えられる固定穴と対応する位置に、穴加工により、図示しない固定穴が備えられる。第4部材400のZ方向から、第4部材400の第1面412に穴加工により備えられる固定穴および第3部材300の天井面348に穴加工により備えられる固定穴に、マンドリルに装着されたブラインドリベットRを貫通させて、マンドリルを引き抜くことにより、ブラインドリベットRの先端が、カシメられる。第4部材400は、このようにして第3部材300に固定される。
以上説明したように、第1実施形態の吸音構造体1は、Z方向と直交するY方向に延びる第1底板部110と、第1底板部110で接続される少なくとも2つの第1壁板部120と、を備える。第1実施形態の吸音構造体1は、Y方向からみて第1底板部110と2つの第1壁板部120で形成されたU字状の形状を含む。第2部材200は、2つの第1壁板部120の間に配置され、第1空気室16の少なくとも一部を囲む。2つの蓋部材は、第1部材100の第2方向の両端部を塞いで、第1部材100と、第2部材200と、蓋部材500とに囲まれて、第1空気室16が形成される。そして、第1部材100と第2部材200との間の隙間が第1吸音口12となる。これにより吸音構造体1では、第2部材が第1部材の内部に組み込まれることで、第1吸気口および第1空気室が簡便にできる。
第2部材200は、第2底板部210から第1底板部110へ延び、第1底板部110と連結する第1支持板部240を備える。これにより、Z方向(第1方向)およびY方向(第2方向)に直交するX方向(第3方向)に、第1空気室16が第1支持板部240を境界として2つ並ぶ。その結果、吸音構造体1は、単位面積当たりの第1共鳴器10を増やすことができる。
第1実施形態の吸音構造体1の第2部材200は、Y方向に延びる第2底板部210と、第2底板部210で接続される少なくとも2つの第2壁板部220とを備える。第1実施形態の吸音構造体1は、Y方向からみて第2底板部210と2つの第2壁板部220で形成されたU字状の形状を含む。第3部材300は、2つの第2壁板部220の間に配置され、第2空気室26の少なくとも一部を囲む。2つの蓋部材500は、第2部材200のY方向の両端部を塞いで、第2部材200と、第3部材300と、蓋部材500とに囲まれて、第2空気室26が形成される。そして、第2部材200と第3部材300との間の隙間が第2吸音口22となる。これにより吸音構造体1では、第3部材が第2部材に組み込まれることで、第2吸気口および第2空気室が簡便にできる。
第1実施形態の吸音構造体1の第3部材300は、第3底板部310から第2底板部210へ延び、第2底板部210と連結する第2支持板部330を備える。これにより、Z方向(第1方向)およびY方向(第2方向)に直交するX方向(第3方向)に、第2空気室26が第2支持板部330を境界として2つ並ぶ。その結果、吸音構造体1は、単位面積当たりの第2共鳴器20を増やすことができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る吸音構造体1Aについて、図9を参照して以下に説明する。なお、第2実施形態に係る吸音構造体1Aのうち、第1実施形態に係る吸音構造体1と重複する部分について、同じ符号を付して説明は省略する。
第2実施形態に係る吸音構造体1Aは、第1部材100、第2部材250、第3部材350、第4部材450および上述した蓋部材500と同様の蓋部材を備える。
第1部材100、第2部材250および第3部材350および第4部材450は、第1実施形態と同様に、Y方向(長手方向)に延びる。第2実施形態に係る吸音構造体1Aは、1つの第2部材250に対して、1つの第3部材350が連結される。第2実施形態に係る吸音構造体1Aは、第1実施形態に係る吸音構造体1と比較して、第2部材250、第3部材350および第4部材450の形状並びに蓋部材の固定穴の個数が4つとなる点が異なる。
第2部材250は、図9示すように、第2底板部260、第2壁板部270、係合部280および第1支持板部290を含む。第2底板部260、第2壁板部270、係合部280および第1支持板部290は、一体となっている。第2部材250は、第2部材250のX方向(短手方向)の中心を通るY-Z平面と平行な基準面RFに対して対称な形状となっている。
第2底板部260は、Z方向から第2部材250をみたときのX-Y平面である第2底面262を備える。また、第2底板部260は、第2底面262の反対の面である第1裏面264を備える。第2壁板部270の側面272は、第2部材250の外側にある。
第2実施形態に係る第2部材250は、第2部材250のX方向(短手方向)の中央に第2壁板部を備えない点、および係合部280を、第2底板部260のX方向(短手方向)の中央に1つ備える点で、第1実施形態に係る第2部材200と異なる。
第3部材350は、図9に示すように、第3底板部360、第3壁板部370、第2支持板部380、固定部386および天板部392を含む。第3底板部360、第3壁板部370、第2支持板部380、固定部386および天板部392は、一体となっている。
天板部396は、第3底板部360に接続された第3壁板部370同士の間隔を保持するとともに、Z方向からの荷重を分散させる。天板部396は、Z方向からみたときの天井面398(X-Y平面)を備える。
第2実施形態に係る第3部材350は、第3部材350のX方向(短手方向)の長さが、第1実施形態に係る第3部材300のX方向(短手方向)の長さより長い点、第3部材350のX方向(短手方向)の中央に第2支持板部380および係合部382をそれぞれ1つ備える点で、第1実施形態に係る第3部材300と異なる。
第4部材450は、第1部材100と第2部材250との間隙および第2部材250と第3部材350との間隙を保持する。第4部材450は、図9示すように、天板部460、側板部470、第1スペーサー部480および第2スペーサー部490を含む。天板部460、側板部470、第1スペーサー部480および第2スペーサー部490は一体となっている。第1スペーサー部480とはY方向にずれた位置に、第2実施形態の第1吸音口が露出する。第2スペーサー部490とはY方向にずれた位置に、第2実施形態の第2吸音口が露出する。
第2実施形態に係る第4部材450は、第2スペーサー部490を、2ヶ所備える点で、第1実施形態に係る第4部材400と異なる。第4部材450は、第2スペーサー部490を、天板部460のX方向(短手方向)の、第2部材250の第2壁板部270と、第3部材350の第3壁板部370との間隙に対応する位置に備える。
第2実施形態に係る吸音構造体1Aによれば、第2共鳴器20の第2空気室26のX方向の幅を、第1実施形態に係る吸音構造体1の第2共鳴器20の第2空気室26よりも大きくできるので、第1実施形態に係る第2空気室26よりも第2空気室26の容積を大きくとることができる。これにより、第2実施形態に係る吸音構造体1Aの第2共鳴器20は、第1実施形態に係る吸音構造体1の第2共鳴器20よりも、吸音できる音の周波数の選択の幅が大きい。また、第2実施形態に係る吸音構造体1Aは、第3部材350の個数が1つで形成される。これにより、吸音構造体1Aの組立をさらに簡便にすることができるので、吸音構造体1Aの製造コストを、さらに抑制することが可能となる。
(実施形態の変形例)
以上説明した吸音構造体1は、他の変形例をとることができる。例えば、吸音構造体1は、第1支持板部240および第2支持板部330を備えなくてもよい。すなわち、第1共鳴器10は、1つの第1空気室16に対して2つの第1吸音口12を備える。また、第2共鳴器20も第1共鳴器10と同様に、1つの第2空気室26に対して、2つの第2吸音口22を備える。これにより、第1共鳴器10の第1空気室16と、第2共鳴器20の第2空気室26を、第1支持板部240および第2支持板部330を備える場合より広くとることができるので、それぞれの空気室の容積を大きくとることができる。これにより、より高い周波数の音を吸音することが可能となる。なお、この場合、第2部材200および第3部材300は、蓋部材500により保持される。
<作業用足場>
本実施形態に係る吸音構造体1の使用態様の一例として、橋梁600の作業用足場610に用いる場合について説明する。作業用足場610は、図10に示すように、橋梁600の下部に備えられ、橋梁600の点検を行う作業者が、点検作業や通行等をする足場に用いられる。
橋梁600は、作業用足場610と、桁620とを備える。作業用足場610は、下面パネルであり、橋梁600の下部フランジ604に、スタッドボルト640とナット642とにより固定され、橋梁600の下部を保護する。作業用足場610は、例えば平板状であり、橋梁600の下部に沿って配置される。
作業用足場610は、このように橋梁600の下部を覆うことにより、腐食環境から橋梁600を保護する。また、作業用足場610は、作業者が橋梁600の点検作業等を行う場合の足場となる。そのため、作業用足場610は、作業者が作業可能な間隔を空けて配置される。
作業用足場610は、網目状の部材612および吸音構造体1を含む。作業用足場610は、網目状の部材612と吸音構造体1とが、上下に積層した積層構造となっている。吸音構造体1は、網目状の部材612の上層に備えられる。網目状の部材612は、格子により形成される面形状の部材であり、面の表面と裏面とが空隙で連通している。網目状の部材612の材料は、アルミニウムまたはアルミニウム合金である。
作業用足場610は、吸音構造体1の第1共鳴器10の第1吸音口12と第2共鳴器20の第2吸音口22とが下側を向くよう配置される。作業用足場610は、裏面吸音の機能を有している。なお、作業用足場610は、吸音構造体1の第1共鳴器10の第1吸音口12と第2共鳴器20の第2吸音口22とが上側を向くよう配置されてもよい。
1、1A 吸音構造体
10 第1共鳴器
12 第1吸音口
14 管路
16 第1空気室
20 第2共鳴器
22 第2吸音口
24 管路
26 第2空気室
100 第1部材
110 第1底板部
112 第1底面
120 第1壁板部
200、250 第2部材
210、260 第2底板部
212 第2底面
214 第1裏面
220、220A、220B、220C、270 第2壁板部
240、290 第1支持板部
300、350 第3部材
310、360 第3底板部
320、370 第3壁板部
330、380 第2支持板部
346、392 天板部
400、450 第4部材
410、460 天板部
420、470 側板部
430、480 第1スペーサー部
440、490 第2スペーサー部
500 蓋部材
610 作業用足場

Claims (10)

  1. 第1吸音口と、前記第1吸音口に接続された第1空気室とを備え、ヘルムホルツ共鳴により第1周波数の音を吸収する第1共鳴器と、
    第2吸音口と、前記第2吸音口に接続された第2空気室とを備え、ヘルムホルツ共鳴により前記第1周波数と異なる第2周波数の音を吸収する第2共鳴器と、を含み、
    前記第1吸音口と、前記第2吸音口とが、第1方向からみて、異なる位置に開口しており、
    前記第1空気室と、前記第2空気室とは、非連通であって、かつ前記第1方向にみて重畳する、吸音構造体。
  2. 前記第1方向と直交する第2方向に延びる第1底板部と、前記第1底板部で接続される少なくとも2つの第1壁板部とを備え、前記第2方向からみて前記第1底板部と2つの前記第1壁板部で形成されたU字状を含む、第1部材と、
    2つの前記第1壁板部の間に配置され、前記第1空気室の少なくとも一部を囲む、第2部材と、
    前記第1部材の前記第2方向の両端部を塞ぐ、2つの蓋部材と、を含み、
    前記第1部材と、前記第2部材と、前記蓋部材とに囲まれて、前記第1空気室が形成され、
    前記第1部材と前記第2部材との間の隙間が前記第1吸音口となる、請求項1に記載の吸音構造体。
  3. 前記第2部材は、前記第2方向に延びる第2底板部と、前記第2底板部で接続される少なくとも2つの第2壁板部とを備え、前記第2方向からみて前記第2底板部と2つの前記第2壁板部で形成されたU字状を含み、
    2つの前記第2壁板部の間に配置され、前記第2空気室の少なくとも一部を囲む、第3部材と、
    2つの前記蓋部材は、前記第2部材の前記第2方向の両端部を塞いでおり、前記第2部材と、前記第3部材と、前記蓋部材とに囲まれて、前記第2空気室が形成され、
    前記第2部材と前記第3部材との間の隙間が前記第2吸音口となる、請求項2に記載の吸音構造体。
  4. 前記第3部材は、前記第2方向からみて、中空矩形の形状を有する、請求項3に記載の吸音構造体。
  5. 前記第2部材は、3つの前記第2壁板部と前記第2底板部とにより、隣接する2つのU字状を含む、請求項3または4に記載の吸音構造体。
  6. 前記第2部材は、前記第2底板部から前記第1底板部へ延び、前記第1底板部と連結する第1支持板部を備え、前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向に、前記第1空気室が前記第1支持板部を境界として2つ並ぶ、請求項3から5のいずれか1項に記載の吸音構造体。
  7. 前記第3部材は、前記第2底板部へ延び、前記第2底板部と連結する第2支持板部を備え、前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向に、前記第2空気室が前記第2支持板部を境界として2つ並ぶ、請求項3から6のいずれか1項に記載の吸音構造体。
  8. 前記第1部材、前記第2部材の少なくとも1つは、押し出し形材または曲げ加工部材である、請求項2から7のいずれか1項に記載の吸音構造体。
  9. 前記押し出し形材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を含む、請求項8に記載の吸音構造体。
  10. 橋梁に設置された作業用足場であって、請求項2から7のいずれか1項に記載の吸音構造体を有する作業用足場。
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