JP2023056573A - 測定方法及び基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】試料の状態を検出すること。【解決手段】第1の測定工程は、プリズムに赤外光を照射し、プリズムで全反射した反射光を測定する。第2の測定工程は、プリズムを基板に配置した状態でプリズムに赤外光を照射し、プリズムの基板側の面で全反射した反射光を測定する。算出工程は、第1の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルと第2の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルから吸光度スペクトルを算出する。【選択図】図7

Description

本開示は、測定方法及び基板処理装置に関するものである。
特許文献1は、基板の表面にプリズムを接触させ、プリズムの基板と接する側の面で光を全反射させた、プリズムから基板側に滲み出た光によって、基板の表層または表面の評価を行なう技術を開示する。
特開平7-297247号公報
本開示は、試料の状態を検出する技術を提供する。
本開示の一態様による測定方法は、第1の測定工程と、第2の測定工程と、算出工程とを有する。第1の測定工程は、プリズムに赤外光を照射し、プリズムで全反射した反射光を測定する。第2の測定工程は、プリズムを基板に配置した状態でプリズムに赤外光を照射し、プリズムの基板側の面で全反射した反射光を測定する。算出工程は、第1の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の吸光度を示す強度スペクトルと第2の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の吸光度を示す強度スペクトルから吸光度スペクトルを算出する。
本開示によれば、試料の状態を検出できる。
図1は、実施形態に係る成膜装置の一例を示す概略断面図である。 図2は、実施形態に係る成膜装置において基板を載置台から上昇させた状態を示す図である。 図3は、実形態に係るプリズム部分を拡大した拡大図である。 図4は、実施形態に係る成膜装置の他の一例を示す概略構成図である。 図5は、実施形態に係るプラズマによる成膜を説明する図である。 図6は、実施形態に係る膜を成膜した基板の一例を示す図である。 図7は、実施形態に係る吸光度データの一例を説明する図である。 図8は、実施形態に係る吸光度データの他の一例を説明する図である。 図9は、全反射が起こる条件を説明する図である。 図10は、凹部を含むパターンでの全反射が起こる条件を説明する図である。 図11は、プリズムのみを参照物質とした場合について、全反射した場合と全反射していない場合の吸光度スペクトルの形状の一例を概略的に示した図である。 図12は、成膜前試料を参照物質とした場合について、全反射した場合と全反射していない場合の吸光度スペクトルの形状の一例を概略的に示した図である。 図13は、実施形態に係る測定方法を含む基板処理方法の流れの一例を示すフローチャートである。 図14は、実施形態に係るスペクトルの一例を示す図である。 図15は、スペクトルの一部部分を拡大した図である。 図16は、実施形態に係るエバネッセント波の染み込む深さの変化を説明する図である。 図17は、実施形態に係る深さ依存性の分析を説明する図である。 図18は、ラインとスペース(L/S)の割合に応じたパターンの屈折率と染み込み深さの一例を示す図である。 図19は、トレンチの幅、深さを同じとしたパターンの一例を示す図である。 図20は、トレンチの幅、深さを同じとしたパターンの一例を示す図である。 図21は、赤外光に対するパターンの設置角度の一例を示す図である。 図22は、赤外光に対するパターンの設置角度の一例を示す図である。 図23は、赤外光に対するパターンの設置角度によるスペクトルの変化の一例を示す図である。 図24は、実施形態に係る試料の設置角度依存性を調査する一例を説明する図である。 図25は、実施形態に係る試料の設置角度依存性を調査する一例を説明する図である。 図26は、実施形態に係る試料の設置角度依存性を調査する他の一例を説明する図である。 図27は、実施形態に係る試料の設置角度依存性を調査する他の一例を説明する図である。 図28は、実施形態に係る試料の設置角度依存性を調査する他の一例を説明する図である。 図29は、パターンを倒壊させてATR法の測定を実施した一例を示す図である。 図30は、基板の裏面をATR法で測定する一例を示す図である。 図31は、基板の裏面側からパターンの状態を検出する一例を示す図である。 図32は、赤外光を基板W内で全反射させてATR法の測定を実施する一例を示す図である。 図33は、実施形態に係る成膜装置の他の一例を示す概略構成図である。 図34は、実施形態に係る基板処理工程の一例を示す図である。 図35は、実施形態に係る吸光度スペクトルの一例を示す図である。 図36は、実施形態に係る基板処理工程の一例を示す図である。 図37は、実施形態に係る吸光度スペクトルの一例を示す図である。
以下、図面を参照して本願の開示する測定方法及び基板処理装置の実施形態について詳細に説明する。なお、本実施形態により、開示する測定方法及び基板処理装置が限定されるものではない。
基板の表層を分析する手法として、ATR(Attenuated Total Reflection)法が知られている。ATR法では、基板の表面にプリズムを接触させ、プリズムの基板と接する側の面で全反射させた光を測定して試料の状態を検出する。
しかし、測定される光に、プリズム等によるノイズが含まれる場合、試料の状態を精度良く検出できない。
そこで、試料の状態を検出する技術が期待されている。
[実施形態]
[成膜装置の構成]
次に、実施形態について説明する。最初に、本開示の基板処理装置の一例について説明する。以下では、本開示の基板処理装置を成膜装置100とし、成膜装置100により、基板処理として成膜を行う場合を主な例として説明する。図1は、実施形態に係る成膜装置100の概略構成の一例を示す概略断面図である。本実施形態では、成膜装置100が本開示の基板処理装置に対応する。成膜装置100は、1つの実施形態において、基板Wに対して成膜を行う装置である。図1に示す成膜装置100は、気密に構成され、電気的に接地電位とされたチャンバ1を有している。このチャンバ1は、円筒状とされ、例えば表面に陽極酸化被膜を形成されたアルミニウム、ニッケル等から構成されている。チャンバ1内には、載置台2が設けられている。
載置台2は、例えばアルミニウム、ニッケル等の金属により形成されている。載置台2の上面には、半導体ウエハ等の基板Wが載置される。載置台2は、載置された基板Wを水平に支持する。載置台2の下面は、導電性材料により形成された支持部材4に電気的に接続されている。載置台2は、支持部材4によって支持されている。支持部材4は、チャンバ1の底面で支持されている。支持部材4の下端は、チャンバ1の底面に電気的に接続されており、チャンバ1を介して接地されている。支持部材4の下端は、載置台2とグランド電位との間のインピーダンスを下げるように調整された回路を介してチャンバ1の底面に電気的に接続されていてもよい。
載置台2には、ヒータ5が内蔵されており、載置台2に載置される基板Wをヒータ5によって所定の温度に加熱することができる。載置台2は、冷媒を流通させるための流路(図示せず)が内部に形成され、チャンバ1の外部に設けられたチラーユニットによって温度制御された冷媒が流路内に循環供給されてもよい。ヒータ5による加熱と、チラーユニットから供給された冷媒による冷却とにより、載置台2は、基板Wを所定の温度に制御してもよい。なお、載置台2は、ヒータ5を搭載せず、チラーユニットから供給される冷媒のみで基板Wの温度制御を行ってもよい。
なお、載置台2には、電極が埋め込まれていてもよい。この電極に供給された直流電圧によって発生した静電気力により、載置台2は、上面に載置された基板Wを吸着させることができる。
載置台2は、基板Wを昇降するためのリフターピン6が設けられている。成膜装置100では、基板Wを搬送する場合や、基板Wに対して赤外分光法による測定を行う場合、載置台2からリフターピン6を突出させ、リフターピン6で基板Wを裏面から支持して基板Wを載置台2から上昇させる。図2は、実施形態に係る成膜装置100において基板Wを載置台2から上昇させた状態を示す図である。成膜装置100には、基板Wが搬送される。例えば、チャンバ1の側壁には、基板Wを搬入出するための不図示の搬入出口が設けられている。この搬入出口には、当該搬入出口を開閉するゲートバルブが設けられている。基板Wを搬入出する際、ゲートバルブは、開状態とされる。基板Wは、搬送室内の搬送機構(図示せず)により搬入出口からチャンバ1内に搬入される。成膜装置100は、チャンバ1外に設けられた昇降機構(図示せず)を制御してリフターピン6を上昇させて搬送機構から基板Wを受け取る。成膜装置100は、搬送機構の退出後、昇降機構を制御してリフターピン6を下降させて基板Wを載置台2に載置する。
載置台2の上方であってチャンバ1の内側面には、略円盤状に形成されたシャワーヘッド16が設けられている。シャワーヘッド16は、セラミックス等の絶縁部材45を介して、載置台2の上部に支持されている。これにより、チャンバ1とシャワーヘッド16とは、電気的に絶縁されている。シャワーヘッド16は、例えばニッケル等の導電性の金属により形成されている。
シャワーヘッド16は、天板部材16aと、シャワープレート16bとを有する。天板部材16aは、チャンバ1内を上側から塞ぐように設けられている。シャワープレート16bは、天板部材16aの下方に、載置台2に対向するように設けられている。天板部材16aには、ガス拡散空間16cが形成されている。天板部材16aとシャワープレート16bは、ガス拡散空間16cに向けて開口する多数のガス吐出孔16dが分散して形成されている。
天板部材16aには、ガス拡散空間16cへ各種のガスを導入するためのガス導入口16eが形成されている。ガス導入口16eには、ガス供給路15aが接続されている。ガス供給路15aには、ガス供給部15が接続されている。
ガス供給部15は、成膜に用いる各種のガスのガス供給源にそれぞれ接続されたガス供給ラインを有している。各ガス供給ラインは、成膜のプロセスに対応して適宜分岐し、開閉バルブなどのバルブや、マスフローコントローラなどの流量制御器など、ガスの流量を制御する制御機器が設けられている。ガス供給部15は、各ガス供給ラインに設けられた開閉バルブや流量制御器などの制御機器を制御することにより、各種のガスの流量の制御が可能とされている。
ガス供給部15は、ガス供給路15aに成膜に用いる各種のガスを供給する。例えば、ガス供給部15は、成膜の原料ガスをガス供給路15aに供給する。また、ガス供給部15は、パージガスや原料ガスと反応する反応ガスをガス供給路15aに供給する。ガス供給路15aに供給されたガスは、ガス拡散空間16cで拡散されて各ガス吐出孔16dから吐出される。
シャワープレート16bの下面と載置台2の上面とによって囲まれた空間は、成膜処理が行われる処理空間をなす。また、シャワープレート16bは、載置台2と対になり、処理空間に容量結合プラズマ(CCP)を形成するための電極板として構成されている。シャワーヘッド16には、整合器11を介して高周波電源10が接続されている。高周波電源10からシャワーヘッド16を介して処理空間40に供給されたガスに高周波電力(RF電力)が印加されると共にシャワーヘッド16からガスが供給されることで、処理空間にプラズマが形成される。なお、高周波電源10は、シャワーヘッド16に接続される代わりに載置台2に接続され、シャワーヘッド16が接地されるようにしてもよい。本実施形態では、シャワーヘッド16、ガス供給部15、高周波電源10などの成膜を実施する部分が本開示の基板処理部に対応する。本実施形態では、基板処理部により、基板Wに対して、基板処理として、成膜処理を行う。
チャンバ1の底部には、排気口71が形成されている。排気口71には、排気管72を介して排気装置73が接続されている。排気装置73は、真空ポンプや圧力調整バルブを有する。排気装置73は、真空ポンプや圧力調整バルブを作動させることにより、チャンバ1内を所定の真空度まで減圧、調整できる。
本実形態に係る成膜装置100は、チャンバ1内の基板Wに対して赤外分光法(IR:infrared spectroscopy)の測定を行い、基板Wに成膜した膜の状態など試料の状態の検出が可能とされている。本実形態に係る成膜装置100では、赤外分光法の一手法であるATR法により試料の状態を検出する。
チャンバ1は、載置台2を介して相対する側壁に、窓80a、窓80bが設けられている。窓80a、窓80bは、例えば石英などの赤外光に対して透過性を有する部材がはめ込まれ、封止されている。窓80aの外側には、赤外光を照射する照射部81が設けられている。窓80bの外側には、赤外光を検出可能な検出部82が設けられている。
ATR法での測定を行う場合、成膜装置100は、図2に示したように、載置台2からリフターピン6を突出させ、基板Wを載置台2から上昇させる。基板Wの表面には、プリズムユニット50が配置される。プリズムユニット50は、不図示の搬送機構により搬送されて基板Wの表面に配置される。プリズムユニット50は、成膜装置100内に格納されていてもよく、成膜装置100外に格納されていてもよい。
プリズムユニット50は、プリズム51と、ミラー52a、52bとを含んで構成されている。
プリズム51は、赤外光を透過する高屈折な材料により形成されている。例えば、プリズム51は、ゲルマニウム(Ge)により形成されている。プリズム51は、断面形状が半円形に形成されている。プリズム51の形状を半円形にすることで、基板Wに対して様々な角度から赤外光を入射させることができる。なお、プリズム51は、入射した赤外光を基板W側の面で全反射可能であれば、材料、形状はこれに限定されるものではない。
ミラー52aは、プリズム51に対して赤外光の入射側に設けられている。ミラー52aは、プリズム51に入射する光の入射角を調整するため、回転および移動可能とされている。ミラー52aは、プリズム51に入射した光が全反射するように角度と位置が調整されている。
ミラー52bは、プリズム51に対して赤外光の出射側に設けられている。ミラー52bは、プリズム51から出射する光を、検出部82に導くため、回転および移動可能とされている。ミラー52bは、プリズム51内で全反射した光が検出部82に入射するように角度と位置が調整されている。
図3は、実形態に係るプリズム51部分を拡大した拡大図である。プリズムユニット50を基板Wの表面に配置することで、プリズム51は、基板Wの表面に密着する。基板Wには、測定のために入射する赤外光の波長(2.5μm~100μm)よりも小さい、ナノメートルからマイクロメートルスケールの凹部90aを含むパターン90が形成されている。例えば、基板Wは、複数の凹部90aを含むパターン90としてトレンチ92が形成されている。トレンチ92の幅は、赤外光の波長よりも小さいことが好ましい。測定結果の均質性から、トレンチ92の幅は、より小さい方が好ましい。例えば、トレンチ92の幅は、100μm以下である必要があり、好ましくは2.5μmよりも小さい1μm以下、より好ましくは0.1μm(100nm)以下であることが好ましい。プリズム51に入射した赤外光は、プリズム51の基板Wと接する側の面で全反射する。赤外光が全反射する際に基板W側に光が染み込む。この染み込み光は、エバネッセント波と呼ばれる。エバネッセント波が染み込む深さは、試料の屈折率に依存する。例えば、エバネッセント波が染み込む深さは、シリコンウエハの場合、全反射した面から1μm程度の範囲である。ATR法は、エバネッセント波の染み込み領域において生じる光の吸収を利用して測定を行う。
図2に戻る。窓80a及び照射部81は、照射部81から照射された赤外光が窓80aを介して、上昇させた基板Wの上面に配置されたプリズムユニット50に入射されるように位置が調整されている。プリズムユニット50に入射した赤外光は、ミラー52aで反射してプリズム51に入射し、プリズム51の基板W側の面で全反射する。全反射した赤外光は、ミラー52bで水平方向に反射する。窓80b及び検出部82は、プリズムユニット50のミラー52bで水平方向に反射した赤外光が窓80bを介して検出部82に入射するように位置が調整されている。
本実形態に係る成膜装置100は、赤外分光法により、基板Wに成膜した膜の状態など試料の状態を検出する。例えば、成膜装置100は、ATR法による測定により、基板Wに成膜した膜や基板Wに含まれる物質を検出する。
照射部81は、赤外光を発する光源や、ミラー、レンズ等の光学素子を内蔵し、干渉させた赤外光を照射可能とされている。例えば、照射部81は、光源で発生した赤外光が外部へ出射されるまでの光路の中間部分を、ハーフミラー等で2つの光路に分光し、一方の光路長を、他方の光路長に対して変動させて光路差を変えて干渉させて、光路差の異なる様々な干渉波の赤外光を照射する。なお、照射部81は、光源を複数設け、それぞれの光源の赤外光を光学素子で制御して、光路差の異なる様々な干渉波の赤外光を照射可能としてもよい。
検出部82は、入射する赤外光の信号強度を検出する。本実施形態では、照射部81、検出部82などのATR法の測定を実施する部分が本開示の計測部に対応する。
上記のように構成された成膜装置100は、制御部60によって、その動作が統括的に制御される。制御部60には、ユーザインターフェース61と、記憶部62とが接続されている。
ユーザインターフェース61は、工程管理者が成膜装置100を管理するためにコマンドの入力操作を行うキーボード等の操作部や、成膜装置100の稼動状況を可視化して表示するディスプレイ等の表示部から構成されている。ユーザインターフェース61は、各種の動作を受け付ける。例えば、ユーザインターフェース61は、プラズマ処理の開始を指示する所定操作を受け付ける。
記憶部62には、成膜装置100で実行される各種処理を制御部60の制御にて実現するためのプログラム(ソフトウエア)や、処理条件、プロセスパラメータ等のデータが格納されている。なお、プログラムやデータは、コンピュータで読み取り可能なコンピュータ記録媒体(例えば、ハードディスク、CD、フレキシブルディスク、半導体メモリ等)などに格納された状態のものを利用してもよい。或いは、プログラムやデータは、他の装置から、例えば専用回線を介して随時伝送させてオンラインで利用したりすることも可能である。
制御部60は、例えば、プロセッサ、メモリ等を備えるコンピュータである。制御部60は、ユーザインターフェース61からの指示等に基づいてプログラムやデータを記憶部62から読み出して成膜装置100の各部を制御することで、後述する基板処理方法の処理を実行する。
制御部60は、データの入出力を行う不図示のインタフェースを介して、照射部81及び検出部82と接続され、各種の情報を入出力する。制御部60は、照射部81及び検出部82を制御する。例えば、照射部81は、制御部60からの制御情報に基づいて、光路差の異なる様々な干渉波を照射する。また、制御部60は、検出部82により検出された赤外光の信号強度の情報が入力する。
ここで、図1及び図2では、基板Wに対してATR法の測定を行う場合、載置台2からリフターピン6を突出させ、リフターピン6で基板Wを裏面から支持して基板Wを載置台2から上昇させる構成とした場合の例を説明した。しかし、成膜装置100は、載置台2に配置した基板Wに対してATR法の測定を行う構成してもよい。図4は、実施形態に係る成膜装置100の他の一例を示す概略構成図である。図4に示した成膜装置100は、基板Wを載置台2に配置した状態で基板Wに対してATR法の測定を可能とした場合の例を示している。
図4に示す成膜装置100では、載置台2が支持部材4によって照射部81及び検出部82と同程度の高さに支持されている。試料の状態を検出する場合、基板Wを載置台2に配置した状態で基板Wの表面にプリズムユニット50が配置される。このように、図4に示す成膜装置100は、基板Wを載置台2に配置した状態で基板WにATR法での測定が可能とされている。
ところで、半導体デバイスは、微細化が進み、基板Wに形成されるパターンもナノスケールの複雑な形状を有する。プラズマを用いた成膜では、微細なパターンに含まれる凹部の側壁・底部の膜質が悪くなりやすい。図5は、実施形態に係るプラズマによる成膜を説明する図である。図5には、基板Wが示されている。基板Wには、ナノスケールの凹部90aを含むパターン90が形成されている。例えば、基板Wは、複数の凹部90aを含むパターン90としてトレンチ92が形成されている。プラズマを用いた成膜では、イオンやラジカルが凹部90aの側壁や底部に届きづらく、凹部90aの側壁・底部の膜質が悪くなりやすい。膜質改善するために、凹部90aの側壁・底部の膜の組成を分析する必要がある。図6は、実施形態に係る膜を成膜した基板Wの一例を示す図である。図6は、凹部90aを有するパターン90にプラズマALDにより膜91を成膜した状態を模式的に示している。例えば、図6では、基板Wに形成されたトレンチ92に膜91が成膜されている。
成膜した膜を分析する技術としては、例えば、フーリエ変換赤外分光法(FT-IR:Fourier transform Infrared spectroscopy)が知られている。FT-IR分析は、基板Wに赤外光を照射し、基板Wを透過又は反射した光を検出することで、基板Wの状態を検出する。しかし、半導体デバイスの製造に使用されている基板Wは、例えば、低抵抗シリコン基板などが使用されて赤外光を吸収する場合があり、FT-IR分析を適用できない場合がある。
一方、ATR法は、プリズム51と基板Wの界面で全反射した光を検出するため、赤外光を吸収する基板Wが使用された場合でも、基板Wの状態を検出できる。しかし、ATR法は、測定される光にプリズム等によるノイズが含まれ、試料の状態を精度良く検出できない場合がある。
そこで、本実施形態に係る測定方法では、以下のような処理を実施して、試料の状態を検出する。例えば、プリズム51に対してATR法により第1の測定工程を実施する。また、成膜後の基板Wに対してATR法により第2の測定工程を実施する。そして、第1の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルと第2の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルから吸光度スペクトルを算出する。例えば、第1の測定工程により測定した反射光の強度の常用対数のスペクトルから第2の測定工程により測定した反射光の強度の常用対数のスペクトルを減算して、波数毎の赤外光の吸光度スペクトルを算出する。
第1の測定工程は、基板Wにプリズム51を配置せずに、プリズム51のみに赤外光を照射し、プリズム51で全反射した反射光の強度の測定を実施するものであってもよい。また、第1の測定工程は、成膜前の基板Wにプリズム51を配置した状態でプリズム51に対してATR法により測定を実施するものであってもよい。
例えば、第1の測定工程では、プリズム51のみに赤外光を照射し、プリズム51で全反射した反射光を測定する。第1の測定工程の後、基板Wに対して成膜処理を行う。第2の測定工程では、成膜処理された基板Wにプリズム51を配置した状態でプリズム51に赤外光を照射し、基板Wとプリズム51の界面で全反射した反射光を測定する。そして、第1の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルと第2の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルから以下の式(1)により吸光度スペクトルを算出する。
A = log101 - log102 ・・・ (1)
ここで、Aは、吸光度である。
log10は、常用対数である。
1は、参照光強度である。
2は、試料の光強度である。
図7は、実施形態に係る吸光度データの一例を説明する図である。基板Wには、複数の凹部90aを含むパターン90としてトレンチ92が形成されている。図7は、第1の測定工程として、プリズム51のみを測定し、第2の測定工程として、成膜後の基板Wにプリズム51を密着させて全反射した反射光を測定した場合を模式的に示している。成膜後のパターン90には、プラズマALDにより膜91が成膜されている。例えば、基板Wは、トレンチ92に膜91が成膜されている。第1の測定工程の測定結果には、プリズム51、及び光源のスペクトル情報が含まれる。第2の測定工程の測定結果には、プリズム51、成膜後の基板W、及び光源のスペクトル情報が含まれる。第1の測定工程の光強度を参照光強度とし、第2の測定工程の光強度を試料の光強度として、波数毎に、上述の式(1)の演算を行って、第2の測定工程のスペクトルに対してプリズム51のみを参照物質とした吸光度スペクトルを算出することで、プリズム51や光源の信号をキャンセルすることができ、成膜後の基板Wのスペクトルの信号を算出できる。
また、例えば、第1の測定工程では、成膜前の基板Wにプリズム51を配置した状態でプリズム51に赤外光を照射し、基板Wとプリズム51の界面で全反射した反射光を測定する。第1の測定工程の後、基板Wに対して成膜処理を行う。第2の測定工程では、成膜処理された基板Wにプリズム51を配置した状態でプリズム51に赤外光を照射し、基板Wとプリズム51の界面で全反射した反射光を測定する。そして、第1の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の反射光強度を参照光とし、第2の測定工程により測定した反射光の吸光度スペクトルを算出する。図8は、実施形態に係る吸光度データの他の一例を説明する図である。基板Wには、複数の凹部90aを含むパターン90としてトレンチ92が形成されている。図8は、第1の測定工程として、成膜前の基板Wにプリズム51を密着させて全反射した反射光を測定し、第2の測定工程として、成膜後の基板Wにプリズム51を密着させて全反射した反射光を測定した場合を模式的に示している。成膜後のパターン90には、プラズマALDにより膜91が成膜されている。例えば、基板Wは、トレンチ92に膜91が成膜されている。第1の測定工程の測定結果には、プリズム51、成膜前の基板W、及び光源のスペクトル情報が含まれる。第2の測定工程の測定結果には、プリズム51、成膜後の基板W、及び光源のスペクトル情報が含まれる。第1の測定工程の光強度を参照光強度とし、第2の測定工程の光強度を試料の光強度として、波数毎に、上述の式(1)の演算を行って、吸光度スペクトルを算出することで、プリズム51、基板W、及び光源のスペクトル信号をキャンセルすることができ、成膜された膜91の信号を算出できる。
以下では、第1の測定工程において、成膜前の基板Wにプリズム51を配置した状態でプリズム51に赤外光を照射し、基板Wとプリズム51の界面で全反射した反射光を測定する場合を主な例として説明する。
ここで、基板Wとプリズム51の界面で全反射が起こる条件について説明する。図9は、全反射が起こる条件を説明する図である。図9には、2つの層93aと、層93bが接している。層93bは、例えば、プリズム51とする。層93aは、例えば、基板Wとする。層93aと、層93bの界面で全反射する角度θの条件は、以下の式(2)から求めることができる。
θ ≧ θm = Arcsin(na/nb) ・・・ (2)
ここで、
aは、層93aの屈折率である。
bは、層93bの屈折率である。
θmは、全反射となる臨界角である。
基板Wに凹部90aを含むパターン90が形成されている場合、全反射が起こる条件は、以下のようになる。図10は、凹部90aを含むパターン90での全反射が起こる条件を説明する図である。図10では、層93aとして、凹部90aを含むパターン90が形成されている。パターン90には、膜91が成膜されている。
このようなパターン90部分の屈折率は、以下の式(3)から求めることができる。
trench=(nfin・Vfin+nair・Vair+nfilm・Vfilm)/(Vfin+Vair+Vfilm)・・(3)
ここで、
trenchは、パターン90部分の屈折率である。
finは、凹部90a間の凸部(Fin)の屈折率である。
finは、凹部90a間の凸部の体積である。
airは、凹部90a、つまり大気(Air)の屈折率である。
airは、凹部90a、つまり大気部分の体積である。
filmは、膜91の屈折率である。
filmは、膜91の体積である。
凹部90aを含むパターン90が形成された層93aと、層93bの界面で全反射する角度θの条件は、上述の式(2)の層93aの屈折率naを、パターン90部分の屈折率ntrenchに代えることで、求めることができる。例えば、パターン90には、赤外光の波長よりも小さいナノメートルからマイクロメートルスケールの凹部90aが形成されている。このように測定のために入射する赤外光の波長よりも小さいスケールの凹部90aを含むパターン90が形成されている場合、パターン90の形状を考慮して屈折率ntrenchを求めることで測定部位の屈折率を求めることができる。求めた屈折率ntrenchから界面で全反射する角度を求めることができる。
実施形態に係る成膜装置100では、プリズムユニット50を基板Wに配置した際に、基板Wとプリズム51の界面で全反射が起こるように、ミラー52a、52bの回転角度と位置が調整されている。
なお、実施形態に係る成膜装置100は、プリズムユニット50にミラー52a、52bの回転角度と位置を変更する駆動機構を設けて、動的にミラー52a、52bの回転角度と位置を調整可能としてもよい。例えば、基板Wとプリズム51の界面での反射が全反射である場合と全反射ではない場合では、吸光度スペクトルのスペクトル形状が変化する。図11は、プリズムのみを参照物質とした場合について、全反射した場合と全反射していない場合の吸光度スペクトルの形状の一例を示した図である。図12は、成膜前試料を参照物質とした場合について、全反射した場合と全反射していない場合の吸光度スペクトルの形状の一例を示した図である。図11、12ともに、入射角45度では全反射せず、入射角65度では全反射している。全反射している場合は、ベースラインの歪みが小さく、振動共鳴が起こる波数で光吸収に起因したピークが出現する。一方、全反射していない場合は、ベースラインの歪みが大きく、ベースラインに対して正負のピークが混在し、また信号強度が非常に大きくなっている。成膜装置100は、吸光度スペクトルの形状から、全反射が起きているかを判定し、全反射となるように動的にミラー52a、52bの回転角度と位置を調整してもよい。例えば、制御部60は、吸光度スペクトルの形状から、全反射が起きているかを判定する。制御部60は、全反射が起きていない場合は、入射角が大きくなるようにミラー52a、52bの回転角度と位置を調整して吸光度スペクトルを測定することを繰り返して、全反射条件を探索してもよい。制御部60は、全反射条件が見つかれば、その入射角で第1の測定工程、第2の測定工程を実施する。第1の測定工程、第2の測定工程の入射角は、同じ角度であることが好ましいが、異なる角度であってもよい。
次に、実施形態に係る成膜装置100が実施する基板処理方法の流れを説明する。図13は、実施形態に係る測定方法を含む基板処理方法の流れの一例を示すフローチャートである。本実施形態では、基板処理を成膜処理とし、基板処理方法により、基板に成膜を行う場合を例に説明する。
最初に、成膜前の基板Wにプリズムユニット50を配置し、プリズムユニット50のプリズム51に赤外光を照射し、プリズム51で全反射した反射光を測定する(ステップS10)。例えば、凹部90aを含むパターン90が表面に形成された基板Wが載置台2に載置される。また、不図示の搬送機構によりプリズムユニット50が搬送され、基板W上にプリズムユニット50が配置される。成膜装置100では、制御部60が、照射部81を制御し、成膜前に、照射部81からプリズムユニット50のプリズム51に赤外光を照射し、プリズム51の基板W側の面で全反射した反射光を検出部82で検出する。
次に、CVD、ALDなどを用いて基板に膜を成膜する(ステップS11)。例えば、不図示の搬送機構によりプリズムユニット50が搬送され、基板W上からプリズムユニット50が取り除かれる。制御部60は、ガス供給部15、高周波電源10を制御し、プラズマALDにより基板Wの表面に膜91を成膜する。
次に、成膜後の基板にプリズムユニット50を配置し、プリズムユニット50のプリズム51に赤外光を照射し、プリズム51で全反射した反射光を測定する(ステップS12)。例えば、不図示の搬送機構によりプリズムユニット50が搬送され、基板W上にプリズムユニット50が配置される。成膜装置100では、制御部60が、照射部81を制御し、成膜前に、照射部81からプリズムユニット50のプリズム51に赤外光を照射し、プリズム51の基板W側の面で全反射した反射光を検出部82で検出する。
次に、ステップS10で測定した成膜前の反射光のスペクトルと、ステップS12で測定した成膜後の反射光のスペクトルから吸光度スペクトルを算出する(ステップS13)。例えば、制御部60は、ステップS10で検出部82により検出したデータから、成膜前の反射光のスペクトルを求める。また、制御部60は、ステップS12で検出部82により検出したデータから、成膜後の反射光のスペクトルを求める。制御部60は、成膜前の反射光を参照光として、成膜後の試料の吸光度スペクトルを算出する。例えば、制御部60は、波数毎に、成膜前の反射光強度の常用対数のスペクトルから成膜後の反射光強度の常用対数のスペクトルを減算して、膜91による波数毎の吸光度スペクトルを算出する。これにより、上述した図8に示したように、吸光度スペクトルとして膜91のスペクトルの信号を算出できる。
次に、算出された吸光度スペクトルに基づき、基板Wに成膜した膜の状態を表示する(ステップS14)。例えば、制御部60は、吸光度スペクトルに基づき、膜91に含まれる化学結合を検出し、検出した化学結合をユーザインターフェース61に表示する。
また、算出された吸光度スペクトルに基づき、成膜のプロセスパラメータを制御する(ステップS15)。例えば、制御部60は、吸光度スペクトルに基づき、膜91に含まれる化学結合を検出し、検出した化学結合に応じてプロセスパラメータを制御する。
図14は、実施形態に係るスペクトルの一例を示す図である。図14の横軸は、赤外光の波数である。縦軸は、赤外光の吸光度である。図14には、プリズムのみを参照光として算出した成膜前の吸光度スペクトルを示す線L1と、プリズムのみを参照光として算出した成膜後の吸光度スペクトルを示す線L2と、成膜前を参照光として算出した成膜後の吸光度スペクトルを示す線L3が示されている。L3は、以下の式(4)の通り、L2-L1とすることでも算出できる。
L2-L1 = (log10prism - log10after depo
-(log10prism - log10before depo
= log10before depo - log10after depo ・・・ (4)
ここで、
prismは、プリズムのみの反射光強度である。
before depoは、成膜前の反射光強度である。
after depoは、成膜後の反射光強度である。
図15は、スペクトルの一部部分を拡大した図である。図15には、プリズムのみを参照光として算出した成膜前の吸光度スペクトルを示す線L1と、プリズムのみを参照光として算出した成膜後の吸光度スペクトルを示す線L2とが示されている。図15では、線L1と線L2は、左側の縦軸の赤外光の吸光度と、横軸の赤外光の波数を用いて示している。また、図15には、成膜前を参照光として算出した成膜後の吸光度スペクトルを示す線L3が示されている。図15では、線L3は、右側の縦軸の赤外光の吸光度と、横軸の赤外光の波数を用いて示している。
プリズムのみを参照物質とする場合、吸光度スペクトルには、基板W由来の大きな信号が含まれ、試料の状態を精度良く検出できない。例えば、図14及び図15の線L1、線L2には、基板Wによる大きな信号が含まれ、成膜した膜91の微弱な信号が埋もれてしまう。また、線L1、線L2は、ベースラインが平らにならず、ピーク検出や定量などのスペクトル解析の妨げとなる。
そこで、実施形態に係る測定方法では、成膜前を参照光として成膜後の吸光度スペクトルを算出する。このように算出された吸光度スペクトルでは、基板Wの信号が相殺され、成膜した膜91に含まれる組成の成分に対応した波数の位置で吸光度が変化する。これにより、試料の状態を精度良く検出できる。例えば、図14及び図15は、NHを含んだ膜91を成膜した基板Wの分析結果である。吸光度スペクトルを示す線L3は、NHに応じた波数の位置で吸光度が変化している。このことから、成膜した膜91は、NHを含むことを精度良く検出できる。また、成膜した膜91の膜質によって吸光度スペクトルの形状が変化する。例えば、膜に含まれる化学結合が強いほどスペクトルのピーク波数が高くなる。また、膜の構造乱れが小さい程、スペクトル幅は小さくなる。このことから、吸光度スペクトルの形状から成膜した膜91の膜質を推測できる。
制御部60は、吸光度スペクトルに基づき、基板Wに成膜された膜91の状態を表示する。例えば、制御部60は、成膜された膜91のスペクトルをユーザインターフェース61に表示する。また、例えば、制御部60は、成膜された膜91のスペクトルにおける、物質や化学結合の振動に共鳴する波数の位置での吸光度から、膜91に含まれる物質や化学結合を特定し、特定した物質や化学結合をユーザインターフェース61に表示する。なお、制御部60は、波数ごとの吸光度から、膜91の膜厚を推定し、推定した膜厚をユーザインターフェース61に表示してもよい。
また、制御部60は、吸光度スペクトルに基づき、成膜された膜91の状態を検出し、検出した膜91の状態に応じてプロセスパラメータを制御する。例えば、制御部60は、膜91が酸化や窒化不足である場合、反応を促進するように成膜のプロセスパラメータを制御する。これにより、成膜装置100は、以降の成膜においてパターン90上に成膜される膜91の膜質を改善できる。
ところで、上述したように、エバネッセント波の染み込む深さは、試料の屈折率に依存する。ATR法は、エバネッセント波の染み込み領域において生じる光の吸収を利用して測定を行う。このため、ATR法は、試料の屈折率によって検出領域が変化する。例えば、凹部90aを含むパターン90としてトレンチ92が形成された基板Wでは、トレンチ92の密度によってパターン90部分の屈折率が変化し、エバネッセント波の染み込み領域が変化する。例えば、トレンチ92の密度が高くなると、パターン90は、凹部90a(大気部分)の割合が多くなり上記の式(3)で示した、パターン90部分の屈折率ntrenchが低下する。パターン90部分の屈折率ntrenchが低下すると、エバネッセント波の染み込む深さが深くなる。
図16は、実施形態に係るエバネッセント波の染み込む深さの変化を説明する図である。図16には、2つの基板W1、W2が示されている。基板W1、W2は、同様の形状の凹部90aを含むパターン90としてトレンチ92が形成されている。また、図16には、基板W1、W2に染み込むエバネッセント波の強度と染み込む深さとの関係が示されている。エバネッセント波は、表面から染み込む深さが深くなるほど指数関数的に減衰する。エバネッセント波の染み込む深さは、表面での強度に対して1/eの強度となった深さとしている。基板W1、W2は、トレンチ92の密度が異なっている。基板W1は、基板W2よりも、トレンチ92の密度が高くなっており、パターン90部分の屈折率ntrenchが低下している。これにより、基板W1は、基板W2よりも、エバネッセント波の染み込む深さが深くなる。
このように染み込み深さがトレンチ92の密度に依存することを用いて深さ依存性調査できる。例えば、凹部90aの形状(トレンチ92の幅、深さ)を同じとして、パターン90のトレンチ92の粗密を制御することで、深さ依存性を分析することが可能である。実施形態に係る測定方法は、算出工程により算出された基板Wごとの吸光度スペクトルから深さ依存性を分析する分析工程をさらに有してもよい。本実施形態に係る測定方法では、以下のような処理を実施して、深さ依存性の分析を行ってもよい。上述した第1の測定工程及び第2の測定工程では、同様の形状の凹部90aが異なる密度で形成された複数の基板Wをそれぞれ測定する。算出工程では、基板Wごとに、第1の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の吸光度を示すスペクトルと第2の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の吸光度を示すスペクトルから吸光度スペクトルを算出する。分析工程では、算出工程により算出された基板Wごとの吸光度スペクトルから深さ依存性を分析する。
図17は、実施形態に係る深さ依存性の分析を説明する図である。図17には、凹部90aの形状(トレンチ92の幅、深さ)を同じとして、密度の異なる3つのパターン90が示されている。また、図17には、トレンチ92が形成されていないフラットなパターン90が示されている。
上述したように、エバネッセント波の染み込む深さは、試料の屈折率に依存する。エバネッセント波の染み込む深さは、以下の式(5)から求めることができる。
Figure 2023056573000002
ここで、
dpは、エバネッセント波の染み込む深さである。
1は、プリズム51の屈折率である。
2は、試料の屈折率である。
λは、赤外光の波長である。
θは、全反射させた赤外光の入射角である。
試料の屈折率n2は、試料がパターン90である場合、パターン90部分の屈折率ntrenchであり、上記の式(3)から求まる。
例えば、ラインとスペースの割合が1:1であり、シリコンで形成された未成膜のパターン90の場合は、Vfin=1、Vair=1、Vfilm=0となり、屈折率ntrenchが以下の式(6-1)のように求まる。
trench=nfin/2+nair/2=2.2 ・・・(6-1)
また、例えば、ラインとスペースの割合が1:100であり、シリコンで形成された未成膜のパターン90の場合は、Vfin=1、Vair=100、Vfilm=0となり、屈折率ntrenchが以下の式(6-2))のように求まる。
trench=(nfin×100/101)+nair/101=3.4 ・・・(6-2)
このように、パターン90は、トレンチ92の粗密によって、屈折率ntrenchが変化し、染み込み深さが変わる。また、トレンチ92の粗密によって信号強度も変わり、染み込み深さが深い程、信号強度も強くなる。また、トレンチ92の密度が高いほどトレンチ92が多くなるため、トレンチ92部分の信号強度が大きくなる。膜91が存在する場合、トレンチ92の密度が高い程膜91部分の信号強度が大きくなる。
通常、シリコンウエハのATR法での測定は、赤外光の入射角θが65度付近とされる。赤外光の波長を1μmとし、全反射させた赤外光の入射角θを65度とし、パターン90がシリコンで形成されているものとする。ラインとスペース(L/S)の割合が1:1、1:10、1:100としたパターン90の屈折率と染み込み深さは、図18のようになる。図18は、ラインとスペース(L/S)の割合に応じたパターン90の屈折率と染み込み深さの一例を示す図である。
成膜処理では、パターン90のトレンチ92の粗密によってトレンチ92の上面(トップ)、側面(サイド)、底面(ボトム)への成膜量が変化する。測定されるスペクトルの信号強度と成膜量には、比例関係がある。このため、トレンチ92の粗密によって、吸光度スペクトルの信号に占める上面部分の信号、側面部分の信号、底面部分の信号の割合が変化する。このため、トレンチ92の密度が異なる基板Wを測定して得られた吸光度スペクトルのデータをそのまま比較できない。
そこで、本実施形態に係る測定方法では、以下のような処理を実施することで、トレンチ92の密度が異なる基板Wを測定して得られた吸光度スペクトルのデータを比較する。
図19及び図20は、トレンチ92の幅、深さを同じとしたパターンの一例を示す図である。図19及び図20には、トレンチ92の幅、深さ(凹部90aの形状)を同じとした2つのパターン90(90-1、90-2)が示されている。パターン90-1、90-2は、トレンチ92の密度に依らず、トレンチ92の側面(サイド)と底面(ボトム)の比率が1:Yで同じとなる。一方、パターン90-1、90-2は、トレンチ92の密度に応じて、トレンチ92の側面(サイド)と上面(トップ)の比率が変化する。
そこで、トレンチ92の側面(サイド)と上面(トップ)の比率が同じになるように解析する。上面部分の信号は、フラットなパターン90(べた膜)を測定して得られた吸光度スペクトルの信号と同じと仮定する。
パターン90-2は、トレンチ92の上面(トップ)と底面(ボトム)の比率が1:Xである場合、以下の式(7)の演算を行うことで、上面部分の信号を除去して、側面部分と底面部分の吸光度スペクトルの信号を算出できる。
Trench信号-{Flat信号×X/(1+X)} ・・・(7)
ここで、
Trench信号は、パターン90-2の基板Wを測定して得られた吸光度スペクトルの信号である。
Flat信号は、フラットなパターン90の基板Wを測定して得られた吸光度スペクトルの信号である。
実施形態に係る測定方法は、フラットなパターン90を測定して得られた吸光度スペクトルを用いて、凹部90aを含むパターン90の上面部分の信号を除去することで、凹部90aを含むパターン90の側面部分と底面部分の吸光度スペクトルの信号を算出できる。また、実施形態に係る測定方法は、算出したパターン90-2の側面部分と底面部分の吸光度スペクトルの信号を、トレンチ92の疎密に応じて、膜91の成膜量で規格化すれば、膜91の深さ依存性を分析できる。例えば、トレンチ92の密度が異なるパターン90にそれぞれ膜91を成膜し、それぞれ上述した手法でパターン90の側面部分と底面部分の吸光度スペクトルの信号を算出する。エバネッセント波が染み込む深さは、パターン90の屈折率に依存する。このため、密度が異なるパターン90からそれぞれ算出した吸光度スペクトルの信号を比較することで、トレンチ92の深さに応じた膜91の状態を検出できる。例えば、トレンチ92の密度が異なるパターン90からそれぞれ算出された吸光度スペクトルの差分を求めることで、特定の深さの膜91の状態を検出できる。ここでは、上面部分の信号強度を除去する例を示したが、密度の異なるパターン試料でデータを比較できるように、上面部分の強度が統一出来ていれば、完全に除去しなくてもよい。例えばFlat試料の信号を適切に規格化して差し引くことで、上面:側面:底面=1:Y:1になるようにして、トレンチの粗密依存性を比較してもよい。
ところで、ラインとスペースで形成されたパターンのように、面内等方性がないパターン90が形成された基板Wは、フラットなパターン90が形成された基板Wと異なり、ATRで測定されるスペクトルに面内の異方性が発現する場合がある。ラインとスペースで形成されたパターンのように、面内等方性がないパターン90が形成された基板Wは、ATR法の測定を行う際、表面垂直方向の軸回りの回転角(基板Wの方位角)を変えることで、スペクトル形状が変化しうる。図21及び図22は、試料の設置角度の一例を示す図である。図21は、光の入射面に対して、ラインとスペースを垂直に設置した90度配置の場合を示している。図22は、光の入射面に対して、ラインとスペースを平行に設置した0度配置の場合を示している。図23は、赤外光に対するパターン90の設置角度によるスペクトルの変化の一例を示す図である。図23には、トレンチ92が形成されたパターン90を赤外光に対して0度、45度、90度でそれぞれ設置した場合のATRで測定されるスペクトルが示されている。図23に示すように、面内の回転角を変えることで、スペクトルが変化する。
実施形態に係る測定方法は、赤外光に対して試料の設置角度を適切に選択することで、注目するピークの信号強度を相対的に高めたり、余計な信号の強度を相対的に弱めたりすることができる。なお、吸光度スペクトルを算出する場合は、赤外光に対する試料の設置角度を統一する必要がある。例えば、第1の測定工程、及び第2の測定工程は、基板Wの表面垂直方向の軸回りの回転角を同じにして、反射光を測定する。これにより、試料の面内異方性起因の信号を相殺できる。このような設置角度によるスペクトルの変化は、ATR法以外の各種分光法でも発生する。このため、ATR以外の赤外光分析の測定でも、赤外光に対して試料の設置角度度を適切に選択することで、注目する信号の強度を相対的に高めたり、余計な信号を相対的に弱めたりすることができる。また、試料設置角ではなくて、赤外光の偏光を変えることでも、スペクトルの信号強度が変化する。このため、赤外光の偏光を適切に選択することで、注目する信号の強度を相対的に高めたり、余計な信号を相対的に弱めたりすることができる。また、試料の設置角度依存性を調査することで、試料の異方性を評価することができる。また、参照物質測定時と試料測定時で試料設置角度を変えると、異方性に起因した信号が相殺されず、基板Wや膜91の信号にノイズが重畳する。そのため、異方性のある試料を測定する場合は、参照物質測定時と試料測定時とで試料設置角度を同じにすることが望ましい。
実施形態に係る測定方法は、基板Wに形成されたパターン90に面内等方性がない場合、基板Wの表面垂直方向の軸回りの回転角を変えることで、吸光度スペクトルのスペクトル形状が変化することを利用して、試料の設置角度依存性を調査してもよい。例えば、第1の測定工程、及び第2の測定工程は、基板Wの表面垂直方向の軸回りの回転角を同じにして、反射光を測定する。算出工程は、同じ回転角として第1の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルと第2の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルから吸光度スペクトルを算出する。そして、測定方法では、算出工程により算出した吸光度スペクトルの表面垂直方向の軸回りの回転角依存性から、試料の面内異方性を評価する評価工程をさらに実施してもよい。
試料の設置角度依存性を調査する一例を説明する。面内異方性を有する試料について、表面垂直方向の軸回りの角度と吸光度スペクトルの関係を予め測定し、測定した角度と吸光度スペクトルの関係を関係データとして記憶部62に記憶する。例えば、ラインとスペースが同一方向に並んだパターン90について、回転角と吸光度スペクトルの形状の関係を関係データとして記憶部62に記憶する。実施形態に係る測定方法は、基板Wの同一箇所に対して、基板Wの表面垂直方向の軸回りの様々な回転角でパターン90を測定して吸光度スペクトルを算出する。そして、実施形態に係る測定方法は、記憶部62に記憶された関係データに基づき、算出された回転角ごとの吸光度スペクトルから面内異方性を評価する。例えば、記憶部62に記憶された関係データに基づき、算出された回転角ごとの吸光度スペクトルからパターン90の方向を特定する。これにより、パターン90の方向を評価できる。
試料の設置角度依存性を調査する他の一例を説明する。実施形態に係る測定方法は、基板Wの同一箇所に対して、基板Wの表面垂直方向の軸回りの様々な回転角でパターン90を測定して吸光度スペクトルを算出する。そして、実施形態に係る測定方法は、算出された回転角ごとの吸光度スペクトルに基づき、パターン90の面内等方性を評価する。例えば、第1の測定工程、及び第2の測定工程は、基板Wの同一箇所に対して、基板Wの表面垂直方向の軸回りの回転角を変えつつ、同じ回転角でそれぞれ反射光を測定する。算出工程は、回転角ごとに、第1の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルと第2の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルから吸光度スペクトルを算出する。評価工程は、算出された回転角ごとの吸光度スペクトルに基づき、パターン90の面内等方性を評価する。図24及び図25は、実施形態に係る試料の設置角度依存性を調査する一例を説明する図である。図24及び図25には、基板Wに形成されたパターン90の上面図が概略的に示されている。基板Wには、ホール状のパターン90が形成されている。図24に示したパターン90は、ホール90bが円形とされており、面内等方性を有する。このため、図24に示したパターン90では、回転角ごとの吸光度スペクトルが同様の形状となる。図25に示したパターン90は、ホール90bが楕円形とされており、面内等方性を有しない。このため、図25に示したパターン90では、回転角ごとの吸光度スペクトルが回転角に応じて変化する。評価工程は、算出された回転角ごとの吸光度スペクトルを比較し、回転角ごとの吸光度スペクトルの変化を求めることで、パターン90の面内等方性(形状が真円か楕円のように歪んでいるか)を評価できる。
試料の設置角度依存性を調査する他の一例を説明する。実施形態に係る測定方法は、基板Wの複数箇所に対して、それぞれの箇所で基板Wの表面垂直方向の軸回りの様々な回転角でパターン90を測定して吸光度スペクトルを算出する。そして、実施形態に係る測定方法は、複数箇所でそれぞれ算出された回転角ごとの吸光度スペクトルに基づき、パターン90の面内等方性を評価する。例えば、第1の測定工程、及び第2の測定工程は、基板Wの複数箇所に対して、それぞれの箇所で基板Wの表面垂直方向の軸回りの回転角を変えつつ、同じ回転角でそれぞれ反射光を測定する。算出工程は、複数箇所について、回転角ごとに、第1の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルと第2の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルから吸光度スペクトルを算出する。評価工程は、複数箇所でそれぞれ算出された回転角ごとの吸光度スペクトルに基づき、パターン90の面内等方性を評価する。図26及び図27は、実施形態に係る試料の設置角度依存性を調査する他の一例を説明する図である。図26及び図27には、基板Wに形成されたパターン90の上面図が概略的に示されている。基板Wには、ライン90cとスペース90dによるパターン90が形成されている。図26に示したパターン90は、ライン90cとスペース90dが同一方向に並んでいる。このため、図26に示したパターン90では、箇所95aと箇所95bで同じ回転角の吸光度スペクトルが同様の形状となる。図27に示したパターン90は、ライン90cとスペース90dが共に湾曲して並んでいる。このため、図27に示したパターン90では、箇所95cと箇所95dで同じ回転角の吸光度スペクトルが異なる形状となる。評価工程は、複数箇所でそれぞれ算出された回転角ごとの吸光度スペクトルを箇所ごとに比較し、回転角ごとの吸光度スペクトルの変化を求めることで、パターン90の直線性(ライン90cが湾曲しているか否か)を評価できる。また、回転角ごとの吸光度スペクトルを箇所ごとに比較することで、パターン90がどのように湾曲しているかを評価できる。例えば、箇所95dでパターン90が45度湾曲している場合は、箇所95cの0度のデータと箇所95dの45度のデータが一致する。このことから、湾曲している角度や、右に湾曲しているか、左に湾曲しているかを評価できる。また、例えば、何れかの箇所での回転角ごとの吸光度スペクトルの特徴量の角度依存性をプロットし、他の箇所の吸光度スペクトルの特徴量と比較することでも、試料の異方性を評価できる。図28は、実施形態に係る試料の設置角度依存性を調査する他の一例を説明する図である。図28には、箇所95cでの回転角と吸光度スペクトルの特徴量の関係を示している。図28に対して、箇所95dの吸光度スペクトルの特徴量を比較することで、湾曲している角度や、右に湾曲しているか、左に湾曲しているかを評価できる。スペクトルの特徴量としては、スペクトルのピーク強度、ピーク面積、ピーク波数、スペクトル幅、ピーク強度比、面積強度比が挙げられる。例えば、図23のようにスペクトルの変化する場合、800cm-1付近のピーク強度、ピーク面積、ピーク波数、スペクトル幅、830cm-1のピーク強度と1050cm-1のピーク強度比、830cm-1のピークと1050cm-1のピークの面積強度比を、スペクトルの特徴量することができる。
また、本実施形態では、第1の測定工程において、成膜前の基板Wにプリズム51を配置した状態でプリズム51に赤外光を照射し、基板Wとプリズム51の界面で全反射した反射光を測定する場合を主な例に説明したが、これに限定されるものではない。第1の測定工程では、プリズム51のみに赤外光を照射し、プリズム51で全反射した反射光を測定してもよい。この場合、第1の測定工程により測定したスペクトルと第2の測定工程により測定したスペクトルから吸光度スペクトルを算出することで、図7を用いて説明したように、プリズム51と入射光のスペクトル情報をキャンセルできる。また、吸光度スペクトルとして基板W全体のスペクトルの信号を算出でき、基板Wの状態を検出できる。
また、本実施形態では、成膜装置100においてATR法の測定を実施する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。成膜装置100以外の装置でATR法の測定を実施してもよい。例えば、成膜装置100に基板Wを搬送するトランスファーモジュールなどの搬送系の装置や他のモジュールにおいてATR法の測定を実施してもよい。ATR法の測定は、基板Wとプリズム51の間にごみが挟まって隙間ができると、信号強度が低下する。このため、ATR法の測定は、パーティクルが少ない場所や、タイミングで実施することが好ましい。また、ATR法の測定は、プリズム51を基板Wに押し付けて行うことで、プリズム51と試料の間にごみが入りにくくすることが好ましい。また、プリズム51は、基板Wとの密着性を高めるため、例えば、高い圧力に耐えられるプリズム材質を用いたり、プリズムと試料の接触面積を小さくすることが好ましい。基板Wでは、プリズム51が強く押し付けられた場合や、パターン90の構造がもろい場合、パターン90が倒壊する恐れがある。試料を破壊せずにATR法の測定を実施するため、成膜装置100あるいはプリズムユニット50は、プリズム51を基板Wに押し付ける圧力を変更可能な機構が設けられ、プリズム51を基板Wに押し付ける圧力を調整可能としてもよい。また、プリズム51や他の加圧機、洗浄工程で表面張力などを活用して、パターン90を意図的に倒壊させてATR法の測定を実施してもよい。図29は、パターン90を倒壊させてATR法の測定を実施した一例を示す図である。このようにパターン90を倒壊させることで、パターンを倒壊させない場合に比べて、トレンチ92のより深い部分の測定が可能となる。
また、本実施形態では、プリズム51を断面が半円形の形状とした場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。プリズム51は、入射した赤外光を基板W側の面で全反射可能であれば、形状はこれに限定されるものではない。例えば、プリズム51は、断面が三角形の形状であってもよく、断面が台形状の形状であってもよい。
また、本実施形態では、入射した赤外光をプリズム51の基板W側の面で1回全反射させる場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。プリズム51は、入射した赤外光を基板W側の面で複数回全反射可能な形状としてもよい。例えば、特許文献1に記載のように、プリズム51を断面が台形状の形状とすることで、入射した赤外光を基板W側の面で複数回全反射させることができる。
また、本実施形態では、プリズム51を基板Wのパターン90側の面に配置してATR法の測定を実施する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。プリズム51を基板Wのパターン90側の面とは反対側の裏面に配置してATR法の測定を実施してもよい。図30は、基板Wの裏面をATR法で測定する一例を示す図である。このように基板Wの裏面をATR法で測定することで、基板Wの裏面側から試料の状態を検出できる。また、基板Wの裏面側からパターン90の状態を検出してもよい。図31は、基板Wの裏面側からパターン90の状態を検出する一例を示す図である。図31では、プリズム51の代わりに、赤外光を透過するシリコン製の治具55を基板Wの裏面に配置してATR法の測定を実施している。治具55は、断面が台形状の形状とされ、入射した赤外光を基板W側の面で複数回全反射する。このような測定を実施することで、パターン90に形成された凹部90aの底部付近の状態を検出できる。また、赤外光を基板W内で全反射させてATR法の測定を実施してもよい。図32は、赤外光を基板W内で全反射させてATR法の測定を実施する一例を示す図である。図32では、基板Wは赤外光を透過する例えばシリコンウエハとしており、基板Wの側面を斜めにカットしている。基板Wは、側面から入射した赤外光を複数回全反射する。このようなATR法の測定を実施することで、パターン90に形成された凹部90aの底部付近の状態を検出できる。
また、本実施形態では、膜91の成膜前と成膜後にATR法の測定を行う場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。成膜装置100は、成膜中の特定の工程の前後でATR法の測定を行い、特定の工程での吸光度スペクトルを算出してもよい。例えば、成膜装置100は、膜91をプラズマALDで成膜するものとする。プラズマALDでは、プリカーサの吸着工程、改質工程、反応工程、排気工程となどの各種の工程を順に実施する。成膜装置100は、プラズマALDの特定の工程の前後でATR法の測定を行い、特定の工程での吸光度スペクトルを算出してもよい。これにより、成膜装置100は、プラズマALDの特定の工程の状態を検出できる。また、プラズマALDでプリカーサの吸着工程、改質工程、反応工程、排気工程となどの各種の工程を複数回繰り返す際に、所定の回数を繰り返した時点で測定してもよい。これにより、成膜装置100は、プラズマALDの各種の工程を所定の回数を繰り返した時点での膜91の状態を検出できる。また、成膜装置100は、各工程中に常時、ATR法の測定を行い、各工程前のスペクトルと、リアルタイムに測定されるスペクトルから吸光度スペクトルを求めて、リアルタイムモニターしてもよい。これにより、成膜装置100は、プラズマALDの各工程の状態をリアルタイムに検出できる。制御部60は、吸光度スペクトルに基づき、プロセスパラメータを制御する。例えば、制御部60は、吸着工程、改質工程、反応工程において、吸光度スペクトルから吸着や、改質、反応の状態を検出した結果、吸着や、改質、反応が不足している場合、不足した工程を実施するようにプロセスパラメータを制御する。これにより、吸着や、改質、反応の不足を抑制でき、成膜される膜91の膜質を改善できる。また、不必要に長時間処理を行っている場合は、プロセス時間を短くし、生産性を高めることができる。また、例えば、成膜装置100は、プラズマALDの各工程の前又は後でATR法の測定を行い、それぞれ工程で前の工程のスペクトルを参照光として吸光度スペクトルを算出することで、各工程のスペクトル情報を取得してもよい。これにより、成膜装置100は、各工程の吸光度スペクトルから各工程の状態をリアルタイムで検出できる。
このように、実施形態に係る測定方法は、第1の測定工程(ステップS10)と、第2の測定工程(ステップS12)と、算出工程(ステップS13)とを有する。第1の測定工程は、プリズム51に赤外光を照射し、プリズム51で全反射した反射光を測定する。第2の測定工程は、プリズム51を基板Wに配置した状態でプリズム51に赤外光を照射し、プリズム51の基板W側の面で全反射した反射光を測定する。算出工程は、第1の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルと第2の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルから吸光度スペクトルを算出する。これにより、実施形態に係る測定方法は、プリズム51や光源等によるノイズやスペクトルをキャンセルすることができ、算出された吸光度スペクトルから、試料の状態を検出できる。例えば、実施形態に係る測定方法は、算出された吸光度スペクトルから、基板Wに成膜した膜91や基板Wの状態を検出できる。
また、実施形態に係る測定方法は、基板処理工程(ステップS11)をさらに有する。第1の測定工程は、基板処理前の基板Wにプリズム51を配置した状態でプリズム51に赤外光を照射し、プリズム51の基板W側の面で全反射した反射光強度を測定する。基板処理工程は、第1の測定工程の後、基板Wに対して基板処理を行う。第2の測定工程は、基板処理工程で基板処理された基板Wにプリズム51を配置した状態でプリズム51に赤外光を照射し、基板Wとプリズム51の界面で全反射した反射光を測定する。これにより、実施形態に係る測定方法は、算出された吸光度スペクトルから、基板処理による試料の状態を検出できる。例えば、実施形態に係る測定方法は、算出された吸光度スペクトルから、基板Wに成膜した膜91の状態を検出できる。
また、実施形態に係る測定方法は、基板処理工程(ステップS11)をさらに有する。第1の測定工程は、プリズム51のみに赤外光を照射し、プリズム51で全反射した反射光強度を測定する。基板処理工程は、基板Wに対して基板処理を行う。第2の測定工程は、基板処理後の基板Wにプリズム51を配置した状態でプリズム51に赤外光を照射し、基板Wとプリズム51の界面で全反射した反射光を測定する。これにより、実施形態に係る測定方法は、算出された吸光度スペクトルから、基板処理による試料の状態を検出できる。例えば、実施形態に係る測定方法は、算出された吸光度スペクトルから、基板処理された基板Wの状態を検出できる。
また、記第1の測定工程と第2の測定工程は、プリズム51に同じ入射角で赤外光を照射し、全反射した反射光を測定する。このように、同じ入射角で測定されたスペクトルから吸光度スペクトルを算出することで、プリズム51や光源等によって生じるノイズやスペクトルを精度良くキャンセルできる。
また、基板Wは、凹部90aを含むパターン90が形成されている。これにより、算出された吸光度スペクトルから、試料の状態を検出できる。例えば、実施形態に係る測定方法は、算出された吸光度スペクトルから、パターン90の凹部90a部分の状態を検出できる。
また、実施形態に係る測定方法は、分析工程をさらに有する。第1の測定工程及び第2の測定工程は、同様の形状の凹部90aが異なる密度で形成された複数の基板Wをそれぞれ測定する。算出工程は、基板Wごとに、第1の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の吸光度を示すスペクトルと第2の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の吸光度を示すスペクトルから吸光度スペクトルを算出する。分析工程は、算出工程により算出された基板Wごとの吸光度スペクトルから深さ依存性を分析する。これにより、実施形態に係る測定方法は、試料の状態の深さ依存性を分析できる。
分析工程は、フラットなパターン90を測定して得られた吸光度スペクトルを用いて、基板Wごとに、算出工程により算出された吸光度スペクトルから当該基板Wに形成されたパターン90の上面部分の信号を除去して、パターン90の側面部分と底面部分の吸光度スペクトルを算出する。分析工程は、算出したパターン90の側面部分と底面部分の吸光度スペクトルの信号を比較することで、パターン90の深さに応じた試料の状態を検出する。これにより、実施形態に係る測定方法は、パターン90の深さに応じた試料の状態を検出できる。例えば、特定の深さの膜91の状態を検出できる。
第1の測定工程、及び第2の測定工程は、基板Wの表面垂直方向の軸回りの回転角を同じにして、反射光を測定する。算出工程は、同じ回転角として第1の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルと第2の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルから吸光度スペクトルを算出する。評価工程は、算出した吸光度スペクトルの表面垂直方向の軸回りの回転角依存性から、試料の面内異方性を評価する。これにより、実施形態に係る測定方法は、試料の異方性を評価することができる。
算出工程は、第1の測定工程により測定した反射光の強度の常用対数のスペクトルから第2の測定工程により測定した反射光の強度の常用対数のスペクトルから、波数毎の赤外光の吸光度スペクトルを算出する。これにより、実施形態に係る測定方法は、プリズム51や光源等によるノイズやスペクトルをキャンセルすることができ、算出された吸光度スペクトルから、試料の状態を検出できる。例えば、実施形態に係る測定方法は、算出された吸光度スペクトルから、基板Wに成膜した膜91や基板Wの状態を検出できる。
また、実施形態に係る測定方法は、表示工程(ステップS14)をさらに有する。表示工程は、算出工程により算出された吸光度スペクトルに基づき、基板処理工程により基板処理された基板Wの状態を表示する。これにより、実施形態に係る測定方法は、試料の状態を提示できる。例えば、実施形態に係る測定方法は、基板Wに実際に成膜した膜91の状態を工程管理者に提示できる。
また、実施形態に係る測定方法は、制御工程(ステップS15)をさらに有する。制御工程は、算出工程により算出された吸光度スペクトルに基づき、基板処理工程のプロセスパラメータを制御する制御工程をさらに有する。これにより、実施形態に係る測定方法は、基板処理による試料の状態に応じてプロセスパラメータを調整でき、以降の基板処理において試料の状態を改善できる。例えば、実施形態に係る測定方法は、基板Wに実際に成膜した膜91の状態に応じてプロセスパラメータを調整でき、以降の成膜において基板Wに成膜される膜91の膜質を改善できる。
以上、実施形態について説明してきたが、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上述した実施形態は、多様な形態で具現され得る。また、上述した実施形態は、請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
また、上記の実施形態では、基板Wの中央付近にプリズムユニット50を配置してATR法の測定を行い、基板Wの中央付近の膜の状態を検出する場合を説明したが、これに限定されない。例えば、成膜装置100は、ATR法の測定箇所を光学的または物理的に変更可能な機構を設ける。基板Wに対してATR法の測定を行う場合、基板Wの中央付近、周辺付近など複数の個所にプリズムユニット50を順に、または、同時に配置する。成膜装置100は、チャンバ1内に設けた光学素子を介して、複数の個所に配置したプリズムユニット50に赤外光を照射し、それぞれの個所でATR法の測定を実施して基板Wの複数の個所それぞれの基板処理された基板Wの状態を検出してもよい。例えば、成膜前と成膜後に、基板Wの面内の複数個所でATR法の測定を行って光のスペクトルを取得する。制御部60は、複数個所のそれぞれについて、成膜前の基板Wで検出した光のスペクトルと成膜後の基板Wで検出した光のスペクトルから吸光度スペクトルを算出する。制御部60は、算出した複数個所の吸光度スペクトルに基づいて基板処理工程のプロセスパラメータを制御する。例えば、制御部60は、何れかの個所で膜91が反応不足である場合、反応を促進するように成膜のプロセスパラメータを制御する。制御部60は、複数個所の吸光度スペクトルに基づいて、基板Wの複数の個所で膜厚を推定して、膜厚の分布を検出してもよい。そして、制御部60は、膜厚の分布を均一化しつつ所定の膜質となるようにプロセスパラメータを制御してもよい。例えば、制御部60は、膜91の膜厚の分布が不均一であり、何れかの個所で膜91が反応不足である場合、膜91を均一化しつつ反応を促進するように成膜のプロセスパラメータを制御する。
また、上記の実施形態では、1つの基板Wの吸光度スペクトルから基板処理工程のプロセスパラメータを制御する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。複数の基板Wの吸光度スペクトルから基板W間の吸光度スペクトルの比較に基づいて基板処理工程のプロセスパラメータを制御してもよい。例えば、成膜装置100は、複数の基板Wに成膜を行うと経時的な変化等に伴い、成膜される膜の状態が変化する場合がある。制御部60は、基板W間の吸光度スペクトルの比較に基づいて、膜の状態の変化を抑制するように基板処理工程のプロセスパラメータを変更する。例えば、制御部60は、膜91が反応不足する場合、反応を促進するよういに成膜のプロセスパラメータを制御する。これにより、複数の基板Wに成膜される膜の状態の変化を抑制できる。
また、上記の実施形態では、1つの基板Wの吸光度スペクトルから基板処理工程のプロセスパラメータを制御する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。成膜装置100は経時的にコンディションが変化し、同じ成膜条件(レシピ)で成膜を実施しても成膜される膜の状態が変化する場合がある。そこで、成膜装置100は、数日毎や所定のタイミング毎など定期的に同じ成膜条件で成膜し、成膜前後でATR法の測定を行い、測定の結果から成膜装置100のコンディション診断を行ってもよい。例えば、成膜装置100は、定期的に同じ成膜条件で基板Wに膜を成膜する。制御部60は、同じ成膜条件で成膜された複数の基板Wの吸光度スペクトルから基板W間の吸光度スペクトルの比較に基づいて成膜装置100のコンディションを診断する。これにより、成膜装置100は、同じ成膜条件で成膜された膜の状態の変化からコンディションの変化を検出できる。
また、上記の実施形態では、本開示の基板処理装置を、チャンバを1つ有するシングルチャンバータイプの成膜装置100とした場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。本開示の基板処理装置は、チャンバを複数有するマルチチャンバタイプの成膜装置であってもよい。
図33は、実施形態に係る成膜装置200の他の一例を示す概略構成図である。図33に示すように、成膜装置200は、4つのチャンバ201~204を有するマルチチャンバタイプの成膜装置である。成膜装置200では、4つのチャンバ201~204においてそれぞれプラズマALDを実施する。
チャンバ201~チャンバ204は、平面形状が七角形をなす真空搬送室301の4つの壁部にそれぞれゲートバルブGを介して接続されている。真空搬送室301内は、真空ポンプにより排気されて所定の真空度に保持される。真空搬送室301の他の3つの壁部には3つのロードロック室302がゲートバルブG1を介して接続されている。ロードロック室302を挟んで真空搬送室301の反対側には大気搬送室303が設けられている。3つのロードロック室302は、ゲートバルブG2を介して大気搬送室303に接続されている。ロードロック室302は、大気搬送室303と真空搬送室301との間で基板Wを搬送する際に、大気圧と真空との間で圧力を制御するものである。
大気搬送室303のロードロック室302が取り付けられた壁部とは反対側の壁部には基板Wを収容するキャリア(FOUP等)Cを取り付ける3つのキャリア取り付けポート305が設けられている。また、大気搬送室303の側壁には、基板Wのアライメントを行うアライメントチャンバ304が設けられている。大気搬送室303内には清浄空気のダウンフローが形成されるようになっている。
真空搬送室301内には、搬送機構306が設けられている。搬送機構306は、チャンバ201~チャンバ204、ロードロック室302に対して基板Wを搬送する。搬送機構306は、独立に移動可能な2つの搬送アーム307a,307bを有している。
大気搬送室303内には、搬送機構308が設けられている。搬送機構308は、キャリアC、ロードロック室302、アライメントチャンバ304に対して基板Wを搬送するようになっている。
成膜装置200は、制御部310を有している。成膜装置200は、制御部310によって、その動作が統括的に制御される。
このように構成された成膜装置200では、基板WをATR法により測定する測定部をチャンバ201~チャンバ204以外に設けてもよい。例えば、成膜装置200は、基板WをATR法により測定する測定部を、真空搬送室301、ロードロック室302、大気搬送室303、及びアライメントチャンバ304の何れかに設ける。測定部は、赤外光を照射する照射部と、赤外光を検出する検出部を配置する。
成膜装置200は、ATR法の測定を行う場合、搬送機構306により基板Wを測定部に配置し、基板Wの表面にプリズム51を配置する。測定部は、照射部から基板Wに配置されたプリズム51に赤外光を照射し、プリズム51の基板W側の面で全反射した反射光を検出部で検出する。
制御部310は、成膜前の基板Wを測定部により測定する。制御部310は、チャンバ201~チャンバ204の何れかにより基板Wに膜を成膜する。制御部310は、成膜後の基板Wを測定部により測定する。
制御部310は、成膜前の反射光のスペクトルと成膜後の反射光のスペクトルから吸光度スペクトルを算出する。これにより成膜装置200においても、凹部90aを含むパターン90が形成された基板Wに成膜した膜の状態を検出できる。
また、上記の実施形態では、基板処理工程を基板Wに成膜する成膜工程とし、本開示の技術を適用して基板処理による基板Wの状態として、基板Wに成膜した膜の状態を検出する例を説明してきたが、これに限定されるものではない。基板Wの状態を検出する基板処理工程は、例えば、成膜工程、エッチング工程、改質工程、レジスト塗布工程、洗浄工程、リソグラフィ工程、化学機械研磨工程、検査工程など半導体デバイスを製造する半導体製造工程に係る任意の工程であってもよいし、任意の工程の組合せを含む複数工程であってもよい。また、半導体製造工程に係る任意の工程及び/又はその組合せを含む複数工程の観点から、任意の工程や複数工程の前後に本開示の技術を適用することで、本開示の技術を工程内、工程間の診断、監視として適用してもよい。例えば、半導体製造の生産性(稼働率や歩留まりなど)に関わる各種トリガー(パーティクルや面内/面間分布など)に適用してもよい。
ここで、基板処理工程を成膜工程以外とした例を説明する。図34は、実施形態に係る基板処理工程の一例を示す図である。図34は、基板処理工程をドライエッチング工程とした場合を示している。図34では、左側に、ドライエッチング前の基板Wが示されており、右側に、ドライエッチング後の基板Wが示されている。基板Wには、ナノスケールの凹部90aを含むパターン90が形成されている。パターン90には、SiN膜110が成膜されている。図34は、基板Wに対して、NFガスを用いたドライエッチングを実施した場合を示している。基板処理装置は、ドライエッチングを行うエッチング装置とする。本実施形態に係る基板処理方法は、エッチング前の基板Wにプリズムユニット50を配置し、プリズムユニット50のプリズム51に赤外光を照射し、プリズム51で全反射した反射光を測定する。基板処理方法は、測定後、基板Wに対して、基板処理としてドライエッチングを行う。基板処理方法は、ドライエッチングの後、ドライエッチング後の基板Wにプリズムユニット50を配置し、プリズムユニット50のプリズム51に赤外光を照射し、プリズム51で全反射した反射光を測定する。基板処理方法は、エッチング前の反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルと、エッチング後の反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルから吸光度スペクトルを算出する。図35は、実施形態に係る吸光度スペクトルの一例を示す図である。図35の横軸は、赤外光の波数である。縦軸は、赤外光の吸光度である。図35には、吸光度スペクトルを示す線L10が示されている。また、図35には、NH、SiNに対応する波数の位置が示されている。本実施形態に係る基板処理方法は、吸光度スペクトルから、基板処理による基板Wの状態を検出できる。例えば、ドライエッチングなどのエッチングでは、スペクトルでエッチングされた成分の信号が減少する。このため、吸光度スペクトルでは、エッチングされた成分に対応した波数の信号が負の値となる。よって、信号が負の値となる波数に対応する成分がエッチングされた成分であると検出できる。例えば、図35では、SiNやNHの位置で線L10の信号が減少していていることから膜中にNHを含むSiN膜110がエッチングされたことを検出できる。
図36は、実施形態に係る基板処理工程の一例を示す図である。図36は、成膜工程やエッチング工程などの基板処理工程により、基板Wに副生成物(byproduct)120が付着した場合を示している。基板Wは、凹部を含むパターンとしてトレンチ121が形成されている。本実施形態に係る基板処理方法は、基板処理前の基板Wにプリズムユニット50を配置し、プリズムユニット50のプリズム51に赤外光を照射し、プリズム51で全反射した反射光を測定する。基板処理方法は、測定後、基板Wに対して、基板処理を行う。基板処理方法は、基板処理の後、基板処理後の基板Wにプリズムユニット50を配置し、プリズムユニット50のプリズム51に赤外光を照射し、プリズム51で全反射した反射光を測定する。基板処理方法は、基板処理前の反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルと、基板処理後の反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルから吸光度スペクトルを算出する。図37は、実施形態に係る吸光度スペクトルの一例を示す図である。図37の横軸は、赤外光の波数である。縦軸は、赤外光の吸光度である。図37には、吸光度スペクトルを示す線L20が示されている。また、図37には、NHClに対応する波数の位置が示されている。本実施形態に係る基板処理方法は、吸光度スペクトルから、基板処理による基板Wの状態を検出できる。例えば、基板処理の結果で意図しない成分の信号に変化が吸光度スペクトルに生じているかから、基板Wの状態を検出できる。例えば、図36に示したように、基板Wに副生成物120が付着した場合、吸光度スペクトルでは、副生成物120の成分に対応する波数の信号に変化が生じる。例えば、図37では、副生成物120の成分であるNHClに対応する波数の信号に変化が生じている。このことから、本実施形態に係る基板処理方法は、基板処理により、基板Wに副生成物120が付着したことを検出できる。
また、上述の通り、本開示の基板処理装置は、シングルチャンバやチャンバを複数有するマルチチャンバタイプの基板処理装置を例に開示してきたが、このかぎりではない。例えば、複数枚の基板を一括で処理可能なバッチタイプの基板処理装置であってもよいし、カルーセル式のセミバッチタイプの基板処理装置であってもよい。
なお、今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
W 基板
1 チャンバ
2 載置台
6 リフターピン
10 高周波電源
15 ガス供給部
16 シャワーヘッド
50 プリズムユニット
51 プリズム
52a、52b ミラー
60 制御部
61 ユーザインターフェース
62 記憶部
80a 窓
80b 窓
81 照射部
82 検出部
90 パターン
90a 凹部
91 膜
100 成膜装置
200 成膜装置
201~204 チャンバ

Claims (17)

  1. プリズムに赤外光を照射し、前記プリズムで全反射した反射光を測定する第1の測定工程と、
    前記プリズムを基板に配置した状態で前記プリズムに赤外光を照射し、前記プリズムの前記基板側の面で全反射した反射光を測定する第2の測定工程と、
    前記第1の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルと前記第2の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルから吸光度スペクトルを算出する算出工程と、
    を有する測定方法。
  2. 前記第1の測定工程は、基板処理前の前記基板に前記プリズムを配置した状態で前記プリズムに赤外光を照射し、前記プリズムの前記基板側の面で全反射した反射光強度を測定し、
    前記第1の測定工程の後、前記基板に対して基板処理を行う基板処理工程をさらに有し、
    前記第2の測定工程は、前記基板処理工程で基板処理された前記基板に前記プリズムを配置した状態で前記プリズムに赤外光を照射し、前記基板と前記プリズムの界面で全反射した反射光強度を測定する、
    請求項1に記載の測定方法。
  3. 前記第1の測定工程は、プリズムのみに赤外光を照射し、前記プリズムで全反射した反射光強度を測定し、
    前記基板に対して基板処理を行う基板処理工程をさらに有し、
    前記第2の測定工程は、基板処理後の前記基板に前記プリズムを配置した状態で前記プリズムに赤外光を照射し、前記基板と前記プリズムの界面で全反射した反射光強度を測定する、
    請求項1に記載の測定方法。
  4. 前記第1の測定工程と前記第2の測定工程は、前記プリズムに同じ入射角で赤外光を照射し、全反射した反射光を測定する
    請求項1~3の何れか1つに記載の測定方法。
  5. 前記基板は、凹部を含むパターンが形成された
    請求項1~4の何れか1つに記載の測定方法。
  6. 前記第1の測定工程及び前記第2の測定工程は、同様の形状の凹部が異なる密度で形成された複数の基板をそれぞれ測定し、
    前記算出工程は、前記基板ごとに、前記第1の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルと前記第2の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルから吸光度スペクトルを算出し、
    前記算出工程により算出された前記基板ごとの吸光度スペクトルから深さ依存性を分析する分析工程をさらに有する
    請求項1~5の何れか1つに記載の測定方法。
  7. 前記分析工程は、フラットなパターンを測定して得られた吸光度スペクトルを用いて、前記基板ごとに、前記算出工程により算出された吸光度スペクトルから当該基板に形成されたパターンの上面部分の信号を除去して、前記パターンの側面部分と底面部分の吸光度スペクトルを算出し、算出した前記パターンの側面部分と底面部分の吸光度スペクトルの信号を比較することで、前記パターンの深さに応じた試料の状態を検出する
    請求項6に記載の測定方法。
  8. 前記第1の測定工程、及び前記第2の測定工程は、前記基板の表面垂直方向の軸回りの回転角を同じにして、反射光を測定する
    請求項1~5の何れか1つに記載の測定方法。
  9. 前記算出工程は、同じ回転角として前記第1の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルと前記第2の測定工程により測定した反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルから吸光度スペクトルを算出し、
    算出した吸光度スペクトルの表面垂直方向の軸回りの回転角依存性から、試料の面内異方性を評価する評価工程をさらに有する
    請求項8に記載の測定方法。
  10. 前記算出工程は、前記第1の測定工程により測定した反射光の強度の常用対数のスペクトルから前記第2の測定工程により測定した反射光の強度の常用対数のスペクトルを減算して、波数毎の赤外光の吸光度スペクトルを算出する
    請求項1~9の何れか1つに記載の測定方法。
  11. 前記算出工程により算出された吸光度スペクトルに基づき、前記基板処理工程により基板処理された前記基板の状態を表示する表示工程をさらに有する
    請求項2又は3に記載の測定方法。
  12. 前記算出工程により算出された吸光度スペクトルに基づき、前記基板処理工程のプロセスパラメータを制御する制御工程をさらに有する
    請求項2、3又は11に記載の測定方法。
  13. 前記制御工程は、複数の基板の前記吸光度スペクトルから基板間の吸光度スペクトルの比較に基づいて前記基板処理工程のプロセスパラメータを制御する
    請求項12に記載の測定方法。
  14. 前記第1の測定工程及び前記第2の測定工程は、前記基板の面内の複数個所でそれぞれ測定し、
    前記制御工程は、前記複数個所のそれぞれで、前記第1の測定工程により測定した反射光の強度スペクトルと前記第2の測定工程により測定した反射光の強度スペクトルから吸光度スペクトルを算出し、算出した前記複数個所の吸光度スペクトルに基づいてプロセスパラメータを制御する
    請求項12に記載の測定方法。
  15. 前記基板処理工程は、前記基板に成膜する工程であり、
    前記制御工程は、前記複数個所の吸光度スペクトルから前記基板に成膜された膜の膜厚の分布と膜質を求め、膜厚の分布を均一化しつつ所定の膜質となるようにプロセスパラメータを制御する
    請求項14に記載の測定方法。
  16. 前記基板処理工程は、定期的に同じ処理条件で基板に基板処理を行い、
    同じ処理条件で基板処理された複数の基板の前記吸光度スペクトルから基板間の吸光度スペクトルの比較に基づいて前記基板処理工程を実施する装置のコンディションを診断する診断工程
    をさらに有する請求項2又は3に記載の測定方法。
  17. 基板を載置する載置台と、
    前記基板に基板処理を行う基板処理部と、
    前記基板に配置されたプリズムに赤外光を照射し、前記プリズムの前記基板側の面で全反射した反射光強度を測定する測定部と、
    前記測定部により、基板処理前の前記基板に対して赤外光を照射して前記プリズムの前記基板側の面で全反射した反射光を測定し、前記基板処理部により前記基板に基板処理を行い、前記測定部により、基板処理後の前記基板に対して赤外光を照射して前記プリズムの前記基板側の面で全反射した反射光を測定し、測定した基板処理前の反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルと基板処理後の反射光の波数毎の赤外光の強度スペクトルから吸光度スペクトルを算出する制御を行う制御部と、
    を有する基板処理装置。
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