JP2023055065A - 包装機 - Google Patents

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Teruaki Kurihara
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Abstract

Figure 2023055065000001
【課題】
装置をダウンさせてしまう障害や、装置ダウンの事態に直ちに陥いることはないものの、行く行くは障害に繋がってしまう恐れのある動作不調などの包装機について生じる様々な事象を把握し、適切に対処できる包装機を提供することを目的とする。
【解決手段】
撮像手段と、イベント検知手段と、制御手段とを備える包装機であって、前記撮像手段は、包装機の包装処理を撮像し、前記イベント検知手段は、包装機に関係する所定のイベントを検知し、前記制御手段は、所定のイベントが検知された場合に撮像されたデータを記憶手段に記録させる記憶開始命令を出力することを特徴とする包装機。
【選択図】図4

Description

本発明は、包装機に関する。
フィルムを折り込むことにより被包装物を包む包装機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-057004号公報
上述した包装機では、フィルムの送り部材への引っ掛かりや貼り付き等のトラブルを防止する対策が図られている。しかし、包装機では、これらのトラブル以外にも、装置全体をダウンさせてしまう障害や、装置ダウンの事態に直ちに陥ってしまうことはないものの、行く行くは障害に繋がってしまう恐れのある動作不調が生じることがある。一方で、装置の動作を一時停止させてしまうものの、簡単に復旧可能な取るに足らないエラーもある。これらの包装機について生じる様々な事象を把握し、適切に対処できる包装機が求められていた。
このような課題に鑑みて、本発明は、少なくとも以下の構成を具備する。
撮像手段と、イベント検知手段と、制御手段とを備える包装機であって、前記撮像手段は、包装機の包装処理を撮像し、前記イベント検知手段は、包装機に関係する所定のイベントを検知し、前記制御手段は、所定のイベントが検知された場合に撮像されたデータを記憶手段に記録させる記憶開始命令を出力することを特徴とする。
ここで、包装機の包装処理とはフィルムを包み込む処理に限定されるものではなく、被包装物の搬送処理やフィルム送り処理等の包装機が制御を担う処理一般の広義の意味で理解されるものである。また、イベントとは、所定の事象、つまり、記録を残すべきものとして定義された事象であり、装置ダウンに結びつく深刻なトラブルや将来の深刻な装置ダウンに繋がる過負荷状態など、装置の円滑な運用に支障と来すものであれば、包装機に関してのあらゆる事象を対象とするものである。この他にも、例えば、オペレータがスタートスイッチを操作する等、人による操作の検知も含まれる。また、包装機は撮像されたデータを記録手段に記録させることを要件とするものであって、記憶手段は必ずしも包装機内部に備えられていなくてもよい。すなわち、記憶手段は、包装機に接続される包装機の近傍に配置される記憶媒体の他、有線ないし無線による通信線を介して離れた場所に存在するものであってもよい。
前提となる包装機の一例を示す斜視図である。 前提となる包装機の一例を示す側面概念図である。 本発明の実施形態に係る包装機の一例を示す正面概念図である。 本発明の実施形態に係る包装機の一例を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る包装機における動作チェック指示操作を行う画面の一例である。 本発明の実施形態に係る包装機の電気的な機能ブロックの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る包装機における撮像設定を行う画面の一例である。 本発明の実施形態に係る包装機における録画確認ボタンのアイコンが設けられた商品登録画面の一例である。 本発明の実施形態に係る包装機における録画データの履歴確認画面の一例である。 本発明の実施形態に係る包装機における動画ファイルの項目が表示される画面の一例である。 本発明の実施形態に係る包装機における保存された動画ファイルを個別にクラウドへ転送する際の操作画面の一例である。 本発明の実施形態に係る包装機における録画データの転送の可否を選択する画面の一例である。 録画動作の仕組みを示す説明図である。 本発明の実施形態に係る包装機における異常時の録画再生画像の一例である。 外部装置で監視している際の監視画像の一例である。
本発明の実施形態に係る包装機は、撮像手段と、イベント検知手段と、制御手段とを備える包装機であって、前記撮像手段は、包装機の包装処理を撮像し、前記イベント検知手段は、包装機に関係する所定のイベントを検知し、前記制御手段は、所定のイベントが検知された場合に撮像されたデータを記憶手段に記録させる記憶開始命令を出力することを特徴とする。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。尚、以後の各図の説明で、既に説明した部位と共通する部分は同一符号を付して重複説明を一部省略する。
(前提となる包装機の構成)
図1は前提となる包装機100の一例を示す斜視図である。
包装機100は、例えば延伸フィルム等のフィルムを用いて被包装物(食料品等の商品など)を包装する。
詳細には、包装機100は、その本体部100Bに包装部bなどを有し、本体部100Bの正面上部に表示操作部39が設けられている。表示操作部39は、キーボードやタッチパネル等からなる操作部と、液晶表示装置等で構成された表示部とを備えている。操作部は各種データ及び各種指令の入力操作のためのものである。表示部は、CPUの指令に基づいて入力データの表示、プリセットデータの表示、各種メッセージの表示を行うものである。この表示操作部39は、別名コンソール部とも呼ばれる。
包装機100の本体部100Bの正面には搬送部110が設けられており、当該搬送部110から計量部50を経由して包装機100内へと被包装物が送り込まれる。また、包装機100の本体部100Bの左部分には、フィルムを送り出すための案内部4が設けられている。さらに、包装機100の本体部100Bの上方内部にはフィルムで被包装物を包み込むための包装部bが設けられている。
これら搬送部110、計量部50、案内部4、包装部bの連携作業を包装機100が担うことになる。搬送部110は、その搬送面上に載置された被包装物を搬送方向(図1に示す例では前から後方向)へ搬送することによって、被包装物を本体部100B内へと導入する。案内部4は、包装機の本体部100Bに備えられたフィルムロール配置部にセットされたフィルムロールからフィルムを繰り出し、フィルム保持部を介して一対のフィルム把持部(フィルムフィード機構)へフィルムを引き渡し、このフィルム把持部によりフィルムの幅方向の両側端部を挟持しながら移送して包装部bへ供給する。そして、包装部bにて両側端部が挟持されたフィルムに向けて、搬送部により搬送された被包装物(商品)をエレベータ2により突き上げ、フィルム包装を行う。
図2は前提となる包装機100の一例を示す側面概念図である。図3は包装機100の一例を示す正面概念図であるが、一部、本発明の実施形態に係る包装機100の要素であるカメラについても、先行して描かれている。
包装機100では、本体部100Bに搬送された被包装物wが、搬送部110により、昇降装置としてのエレベータ2まで搬送されるように構成されている。
エレベータ2の上方には包装部bが設けられている。包装部bには、フィルムロール配置部FHにセットされたフィルムロールFRから繰り出されるフィルムF(ストレッチ性のあるフィルム;ストレッチフィルム)の先端部を保持するフィルム保持手段(保持可動機構部401)が設けられている。図3に示すように、フィルムロールFRから繰り出されたフィルムFは、ローラR1を介してフィルム保持手段(保持可動機構部401)にて保持される。
フィルム保持手段(保持可動機構部401)の近傍にはフィルムFを切断するカッタなどの切断部9が、これを駆動するカッターモータ(不図示)と共に設けられている。フィルム保持手段(保持可動機構部401)には案内部4が着脱自在に設けられている。保持可動機構部401は案内部4と共にフィルム把持部5に向かって水平方向に移動自在に構成されている。
また、フィルムロール配置部FH3にセットされたフィルムロールFR3から繰り出されるフィルムの先端部を保持するフィルム保持手段(保持可動機構部301)が設けられている。フィルムロールFR3のフィルムは、上記フィルムロールFRのフィルムFと種類が異なる。フィルムロールFR3から繰り出されたフィルムFはローラR3を介してフィルム保持手段(保持可動機構部301)に保持される。フィルム保持手段(保持可動機構部301)には案内部3が着脱自在に設けられている。保持可動機構部301は案内部3と共にフィルム把持部5に向かって水平方向に移動自在に構成されている。
また、保持可動機構部401及び案内部4と、保持可動機構部301及び案内部3は、上下動可能に構成されており、その上下動を行う駆動機構(切替部)により、フィルムの種類を切り替えることができる。
フィルム保持手段としての保持可動機構部401は、詳細には、上部保持可動機構部401T、下部保持可動機構部401Bを有する。上部保持可動機構部401Tには、後述するように、案内部4として、前側上部案内部4FT、後側上部案内部4RTが着脱自在に設けられている。また、下部保持可動機構部401Bには、後述するように、案内部4として、前側下部案内部4FB、後側下部案内部4RBが着脱自在に設けられている。
また、フィルム保持手段としての保持可動機構部301は、詳細には、上部保持可動機構部301T、下部保持可動機構部301B、案内部3として、前側上部案内部3FT、後側上部案内部3RT、前側下部案内部3FB、後側下部案内部3RBが設けられており、保持可動機構部401と略同じ構造であるので説明を省略する。
フィルム保持手段で保持されているフィルムFの先端を挟持して引き出し、包装部bまで搬送する上下の搬送ベルト5B(上部搬送ベルト5BT、下部搬送ベルト5BB)からなる前後一対のフィルム把持部5(前側フィルム把持部、後側フィルム把持部)が、フィルム保持手段の先端に接近させて配置されている。また、フィルム把持部に、フィルムの把持及び非把持動作を繰り返し行わせる駆動手段としてのソレノイド51が設けられている。
フィルム保持手段とフィルム把持部5との間には、フィルム把持部5で挟持され引き出されたフィルムFを所定長さに切断する切断部9が、これを駆動するカッターモータ(不図示)と共に配置されている。包装部bのフィルム把持部5によりフィルムFが張架される。
また、上記フィルム把持部5(フィルムフィード機構)は、フィルムFの幅方向に移動自在に、本体部100Bに設けられており、フィルム把持部5の先端(案内部側先端部)には、フィルムFの先端を挟持可能な開閉機構5Cを有する。この開閉機構5Cは、フィルムFを把持するための移動部5Caと固定部5Cbとからなる。移動部5Caはフィルム搬送面(固定部5Cbの上方)に向かって上下移動可能に構成されている。詳細には、移動部5Caと固定部5Cbの間に配置されたフィルムFを、移動部5Caと固定部5Cbにより挟持可能に構成されている。
保持可動機構部のそれぞれには、フィルム供給経路上にダンサーローラーRT,RT3と呼ばれるフィルムのテンションを均一に保つための機構が備えられている。保持可動機構部のそれぞれはフィルムをフィルム把持部5へ供給するため前後の移動を行う。またフィルム把持部5がフィルムを搬送する。このように保持可動機構の前後移動時やフィルム把持部5のフィルム搬送の際、フィルムに過渡的な負荷がかかり、フィルムはその影響により破断する可能性がある。ダンサーローラーRT,RT3はこのような過渡的な負荷がフィルムに加わった場合に、フィルムから離れる方向へ遷移するためその過渡的負荷を吸収し、フィルムへの負荷を軽減する働きがある。また、先の前後移動やフィルム搬送停止時には、その慣性によりフィルムが多く引き出されてしまい、フィルムにたるみが発生することがある。このようなたるみが発生するとフィルムは他のフィルムや装置構造体の何れかに接触し、フィルム搬送に不具合を生じることがある。このようなたるみが発生し得る状況では、ダンサーローラーRT,RT3はフィルムに近づく方向へ遷移するため、そのたるみを軽減するテンションをフィルムに加える働きがある。
また、先の駆動機構(切替部)による保持可動機構の上下移動の際には、先のダンサーローラー自体の初期位置を移動する機構も備えている。具体的には、保持可動機構が上昇した場合に、ダンサーローラーのそれぞれはこの上昇に連動して上昇し、その初期位置が上位置となる。同様に保持可動機構が下降した場合に、ダンサーローラーのそれぞれはこの下降に連動して下降し、その初期位置が下位置となる。
このようにダンサーローラーRT,RT3の初期位置を上下動させる理由は、保持可動機構が上昇することに対し、フィルムロールFH、FH3が上昇しない場合、保持可動機構とフィルムロールの距離が離れることとなるため、その上昇に応じてフィルムが引き出されてしまうことになる。引き出されるだけでは問題は発生しないが、引き出されたのち保持可動機構が再び下降すると、先のフィルムの引き出し分がたるみとなってしまい、上記の様に他のフィルムや装置構造体の何れかに接触し搬送不良の原因となってしまう。
そこで駆動機構(切替部)による上昇の際には、それぞれのダンサーローラーは初期位置よりも高い位置まで上昇し、保持可動機構とフィルムロールとの距離が開くことによるフィルムの引き出しを軽減することができる。フィルムの引き出しが軽減されると、保持可動機構が下降する際にもフィルムのたるみが発生する量は小さくなり、先の搬送不良が生じ難い状況を作り出すことができる。
また、包装機100は、フィルム把持部5の上方に、左右折板6、後折板7、排出プッシャー(不図示)などが配設されている。
包装機100は、エレベータ2(実際には、メインエレベータとサブエレベータから構成される。図示は省略。)に載せられた被包装物wを、エレベータ2の上昇により包装部bに張架されたフィルムFに対して突き上げ、引き伸ばされた状態のフィルムFの左右および後側端部を、左右折板6と後折板7とにより被包装物wの底面に折り込んだ後、排出プッシャーにより被包装物wを水平に押動させながら、前折板(不図示)で上記フィルムFの端部を折り込み、フィルム包装された商品を排出プッシャーで本体部100Bの後方へ押し出す。
包装機100は、複数の案内部を備えるものであり、図3に示す例では、上方の案内部4(上案内部4ともいう)及び下方の案内部(下案内部3という)を有する。下案内部3は上案内部4の構成と略同じであるので詳細な説明を省略する。
また、上案内部4及び下案内部3は、上述したように切替部により上下動可能に構成されており、切り替えて利用することができるように構成されている。
上案内部4と下案内部3のそれぞれに対応して上案内部用フィルムロール配置部FH、下案内部用フィルムロール配置部FH3が設けられており、それぞれフィルムロールFR、FR3を保持している。すなわち、図3に示す包装機100では、二つのフィルムを切替えて利用できるように構成されており、フィルム交換時等に要していた時間を短縮し、単位時間当たりの包装能力を上げることができる。
また、例えば、一方のフィルムロール配置部に大きいフィルム、他方のフィルムロール配置部に小さいフィルムをセットしておくことで、従来の様にフィルムを交換する時間を必要とせず、エレベータ2の上下動により切り替えることができる。
図3に示す例では、上案内部4がフィルム把持部5と同じ高さ位置にあり、上案内部4から送り出されるフィルムを使った包装処理が行われる。この際、下案内部3は上案内部4よりも下方位置へ沈み込んだ状態となっている。ただし、エレベータ2により2つの案内部4,3が上下動しても、2つのフィルムロール配置部FH,FH3の位置は変わらないように構成されている。下案内部3を利用する場合、上案内部4がフィルム把持部5の位置よりも高い位置まで上昇し、下案内部3の高さ位置がフィルム把持部5と同じ高さ位置となる。
これまでの説明により容易に理解されるように、前提となる包装機100の案内部4については、様々な内部機構に対して多用な切り替え動作を行うため(例えば、上案内部4と下案内部3の切り替えなど)、様々なトラブルが発生するものであった。また、フィルム把持部5については、フィルムのたるみや破断といったトラブルが発生する可能性があった、そのため、前提となる包装機100の構成においても、予防的に当該トラブルへの対応が既に図られてきたところである。しかし、トラブルの発生は、案内部に起因するものに限られない。例えば、搬送部110の前段のベルトコンベアで搬送中の被包装物にバタつきが発生し、それが包装部bへ送り込まれる前に十分に制振できなかった場合などには、昇降装置により被包装物を突き上げてフィルムを包装する際にトラブルが発生することがある。また、トラブルが複合的に発生した場合には、その原因究明に多大な時間を要することも少なくなかった。さらに、装置を停止させてしまうトラブルは未だ発生していないものの、放っておくとダウンタイムを長期化させてしまう深刻なトラブルに結びつく動作不調や過負荷状態が継続して表れている場合もある。これらの事象を記録し、装置の状態を把握しておくことが重要である。一方で、装置を止めてしまうエラーには違いないが、ロールフィルムエンドといった事象であって、特段、記録を残す必要のない、データ整理の容易さという点では、むしろ記録を残さない方がよい事象もある。
そこで、本発明の実施形態に係る包装機100では、撮像手段及びそれに伴う必要な手段を追加し、必要となる記録を適切に残すことによって、生じてしまったトラブルに適切に対処することや、深刻なトラブルを未然に防ぐことのできる工夫が施されている。
(イベント記録が可能な包装機の構成)
図4は、本発明の実施形態に係る包装機100の一例を示す斜視図である。ただし、カメラについては、配置位置を容易に理解できるようにするため、強調したイラストを重ねて表示した説明図の位置づけとなっている。
包装機100の本体部100Bの正面には搬送部110が設けられており、当該搬送部110から計量部50を経由して包装機100内へと被包装物が送り込まれる一方で、包装機100の本体部100Bの左部分に設けられた案内部4によりフィルムが送り出される。そして、包装機100の本体部100Bの内部に設けられたエレベータ2(不図示)により、被包装物は突き上げられ、本体部100Bの上方内部の包装部bにおいて、フィルムが折り込まれて包装が行われることになる。
本発明の実施形態に係る包装機100においては、搬送部110の手前側の位置とフィルムフィード機構と包装部bの上方位置の三箇所に撮像手段200が配設されている。これらは位置が分かり易いように大きなカメラのイラストでの図示とされているが、実際の撮像手段200はイメージセンサの類の小さなものであって、搬送部110で搬送される被包装物の障害とはならないし、フィルムをフィードする際に障害とならないし、包装部bでの包装作業を妨げることもない。包装部bは撮像手段200の位置が分かるように、本体部100Bの天板が開いた状態となっているが、包装機100の動作中は勿論、天板は閉じられている。また、本発明の実施形態に係る包装機100においては装置の筐体に撮像手段200が取り付けられるものとして図示されているが、天板の裏側に取り付けられる形態であってもよい。要は、搬送や包装処理を妨げることがなく、観察を行える箇所であれば、任意の位置、任意の態様で撮像手段200を設置することが可能であるし、撮像手段200を着脱自在な構成とすることも可能である。さらには、後記するように、スマートフォンのカメラ等、汎用的な撮影手段を着脱自在にしてもよい。
搬送部110の手前側の撮像手段200は、被包装物の搬送部110による搬送状態と包装機100の内部のエレベータ2が被包装物を突き上げる様子、左右折板6と後折板7により被包装物wの底面にフィルムFを折り込む様子、排出プッシャーが被包装物wを水平に押動する様子などが1つのカメラで撮影できるような角度に調整されて配置される。或いは、カメラが指向する角度を動的に調整できるような駆動機構を設けてもよい。つまり、商品がどのような姿勢で搬送部110と計量部50を経由して、エレベータ2のある個所まで送られ、その後の処理がなされるのかを撮影するように構成されている。図3に示されるように、カメラは、本体部100Bの天板付近の右側に配置されている。包装エリアのトレーやフィルムカスを除去したり、包装機の清掃時にエレベーターヘッドを取り外したりする作業を考慮して、作業の邪魔にならない位置を設定したものである。もっとも、機器の大きさ等によって、配置スペースの制約を然程に受けないのであれば、撮影を行うのに一番適した箇所を選べばよい。要するに、必要とされる撮影箇所と省スペースを勘案して、カメラの配置位置を決定すればよい。
図3から理解されるように、カメラは包装処理が行われる箇所に近接した位置に配置されるため、生鮮食品などの包装が行われる状況においては、レンズ部やカメラ筐体等に汚れが発生する恐れがあるし、液体が触れたりすることで、カメラに異常が生じることもあり得る。そこで、所定時間ごとに、カメラの清掃を促す報知や、カメラ自体に異常が発生した場合にその旨を告げる報知を、包装機画面に表示し、警告音を発する等して、作業者に伝達できるように構成されている。
フィルムフィード部(包装機100の案内部4とフィルム把持部5とを含む)の撮像手段200は、包装機100のフィルム保持手段で保持されているフィルムFの先端を挟持して引き出し、包装部bまで搬送するフィルム把持部5の移動及び作動の様子を含めて1つのカメラで撮影する。つまり、フィルムが吊架される間のフィルム把持部5の動き、具体的には、フィルム把持部5のフィルムFの先端を挟持可能な開閉機構5Cの動きや把持のタイミングを撮影するように構成されている。図2を参考にすれば、フィルム把持部5の真横辺りに設置される。
包装部bの上方位置の撮像手段200は、エレベータ2で被包装物を持ち上げた際の状態を撮影する。これらの撮像手段200は画像(動画)だけでなく音声も記録できるものとなっており、特に、包装部bの上方位置では、突き上げ動作やフィルムの折り込み動作が異常動作となってしまった際に発生する音声が、トラブル発生の原因究明の鍵となることがあり重要な情報となる。
これらの三個所の位置は経験則としてトラブル発生の大きな要因となっているため、ここにカメラが設置されるのであるが、この他にも、フィルムロール配置部FHや計量部50、その他、包装機各部のトラブル及び過負荷が生じるあらゆる箇所に撮像手段200を設けることが可能である。このようにして、より確度の高い形でトラブル発生の原因究明に繋げることが可能となる。
これらの箇所で生じるトラブル(不具合)の内容とトラブルが発生した際の対処方法は、表1に示された次のようなものとなっている。
Figure 2023055065000002
従来は、トラブルが発生し、その後に駆け付けたサービスマンの指示等により、搬送ラインを再稼働させ、異常事態の発生を再現するよう努める等して原因究明に取り組むのであるが、偶発的に発生したもの、特に、人為的なミスが偶々発生した場合などには、原因を把握しきれない場合もある。このトラブル発生を記録しておけば確実にその原因を掴めるという点に本発明の基本的な技術思想が存する。ただし、エラーのすべてをそのまま記録すると容量が多くなるし、また、録画しても意味のないエラー(例えば、フィルムロールエンド)まで保存すると、サービスマンが早急に対応すべきであったエラーが膨大な記録データの中に埋もれてしまい、必要なデータの検出に困難性が伴う。そこで、本発明の実施形態に係る包装機100は、エラーの種別に応じて、イベントの発生/非発生を類別して記録する、記録しないという制御を行うことにした。イベント発生時をトリガーとして、その前後の画像(動画)と音声を記憶手段に記録(保存)させるように構成されている。
エラーではないが、包装機各部に過負荷が生じている状態であって、これが継続するとやがて動作停止するような事象が発生した場合も、本発明の実施形態に係る包装機100は記録を行うように構成されている。例えば、エレベータ2は、(1)サーボモータが規定位置まで動作できず、かつ(2)エレベータ2が動作開始後、規定時間内に規定位置に位置したことを検出するセンサが検知できなかったという2つの条件が共に成立したときに、エラーが発生したと判断されて包装機100の動作が停止するようにされている。このうちの一つの条件が成立したときは、未だエラー発生とは判断されず、包装機100の動作は継続するのであるが、一つの条件の成立によってイベント発生と判断して、包装処理動作が実行される中で記録制御が行われる。別の例として、駆動ベルトの脱調が検出されることにより過負荷が生じていると判断される排出プッシャーは、(1)トレーに触れてから押し出すまでの押出時、(2)包装中であって、トレーに触れるまでの閉じ動作時、(3)リセット運転やリトライに際しての開き動作時の3つの状況での過負荷が検出されて初めてエラー発生と判断されるが、1つの過負荷が検出された時点でイベント発生と扱うようにされている。
要するに、本発明の実施形態に係る包装機100においては、エラーであっても記録しない対象とエラーでなくても記録する対象が存在し、記録される対象をイベントと定義している。この対象は、装置のダウンタイムを長期化させてしまうエラーそのものと、そのようなエラーを発生させてしまう過負荷状態等の装置の不調状態であって、簡易なエラーは対象外とされている。また、どのような状態をイベントとするかは、工場出荷時に設定されているものもあれば、これに加えて、現場にて設定することも可能とされている。
装置のダウンタイムを長期化させてしまうエラーに繋がる要素として、エレベータ2(メインエレベータとサブエレベータ)、左右折板や前後折板、切断部9を駆動するカッターモータ等が典型例として挙げられるが、これに限られるものではなく、包装機100の様々な機構部で過負荷は発生する。先述したように、エレベータ2は、規定位置センサNGの状態が発生していても、エラーとはならず、包装機100は処理を続けることができるのであるが、そのままにしておけば、エレベータ2がダウンして包装処理が全くできないという深刻なトラブルとなってしまう。このような必要な保守部品の交換を事前に行い、トラブル発生を未然に防ぐといった対応が可能となるわけである。本発明の実施形態に係る包装機100でイベントとして扱われる過負荷状態と撮影対象となるカメラ位置との関係についての例を表2に示す。
Figure 2023055065000003
この他、詳細についての説明は省略するが、左右折板や前後折板、切断部9を駆動するカッターモータ、その他、包装機機構のあらゆる箇所で過負荷が発生する。本発明の実施形態に係る包装機100では、問題とすべき過負荷をイベントとして定義つけておくものである。ところで、記録開始のトリガーとなるイベントが発生するまで、撮影される画像は、エレベータ2を中心にして広い範囲を広角レンズで撮影しているのであるが、例えば、左右折板についての過負荷が検出された際には、当該箇所周辺部のみをズームイン操作して、撮影記録するように構成されている。
トラブルではないが操作者が録画すべき状況と判断したときに何らかの操作で録画するための命令をした時をトリガーとして保存してもいい。さらに、特定の条件をトリガーとして録画することもできる。例えば、フィルムが装填されていない状態で包装機各部を試験的に動作させる動作チェック命令が実行された時をトリガーとしてもいい。図5は、動作チェック指示操作を行う画面の例であり、各項目をタッチすることで、必要な個所の試験動作が行われるとともに、対象となる動作箇所の記録が行われる。この記録のトリガーとなるタイミングも本発明におけるイベントの発生に含まれるものであり、イベントを検知する手段がイベント検知手段ということになる。イベント検知手段は、包装機100の安全確認のために設けられた各種センサや、オペレータが緊急時に操作する非常停止ボタン、その他、包装機100の動作の挙動に異常があるとオペレータが感じたときに任意に操作することのできる記録開始スイッチ、外部装置において権限を有する者からの記録開始スイッチの何れをも含むものである。外部装置からの記録開始スイッチについては後述する。これらのセンサや任意のスイッチの何れかから信号の入力があった時に、包装機100は記憶手段に画像(動画)と音声を記録させるように構成されている。
撮像手段200による画像(動画)と音声は、一時記憶手段に記録されつつも、短時間の周期で、順次、上書き更新されるようになっている。しかし、イベント検知手段からの信号入力があった際には、包装機100の制御手段が、信号入力開始時より所定期間前の時刻からの画像(動画)と音声についての一時記憶手段に記録されたデータを、記憶手段に移動させて恒常記憶させる制御を行う。
また、撮像手段200の本体は包装機に固定されているが、撮像部が移動可能であってもよく、遠隔操作で見やすい位置に調整できる。さらに、撮像部は焦点距離を変更できる機能や広角に撮影できる機能を持っていてもいい。
(イベント記録が可能な包装機の機能ブロック)
図6は本発明の実施形態に係る包装機100の電気的な機能ブロックの一例を示す図である。詳細には、包装機100は、イベント記録制御部G、包装機構制御部I等を有する。
イベント記録制御部Gは、主としてトラブルに関連して動作させる撮像手段及び記憶手段等の制御を行うもので、CPU31によって制御される。包装機構制御部Iは、主として包装装置の機構部の制御を行うもので、制御部61(CPU)によって制御される。また、制御部61(制御手段)は、イベント記録制御部Gの各構成と協働して各構成を制御してもよい。
イベント記録制御部Gについて説明する。
CPU31には、通信線(バス等)を介してROM、RAMなどの記憶部35、表示操作部39、HDやSDDなどの記憶手段210、インターフェース回路(INF)46等が接続されている。
記憶部35は、ROMやRAMなどを有し、CPU31が実行する各種制御プログラム等が記憶されている。記憶部35は、CPU31が制御プログラムを実行する場合に用いるレジスタ,フラグ等のエリア等を有する。
表示操作部39は、キーボードとタッチパネル等からなる操作部と、液晶表示装置等で構成された表示部とを備えている。操作部は各種データ及び各種指令の入力操作のためのものである。表示部は、CPU31の指令に基づいて入力データの表示、プリセットデータの表示、各種メッセージの表示を行うものである。
イベント検知部40は、包装機100の安全確認のために設けられた各種センサや、オペレータが緊急時に操作する非常停止ボタン、その他、包装機100の動作の挙動に異常があるとオペレータが感じたときに操作する記録開始スイッチの何れかの手段から信号の入力を検知するものである。
撮像手段200はCCDセンサやCMOSセンサ等の小型のイメージセンサを含んで構成されるものであり、包装機100の各箇所の様子を撮影・一時記憶するもので、複数設けられている。また、撮像手段200には音声マイクも組み込まれており、音声の一時記憶もできるようにされている。トラブルの原因解明には異常音の確認が鍵となることも少なくないところ、そのための措置である。
記憶手段210は、HDDやSSD等の記憶手段であり、イベント検知がされたときに、検知時点より少し前からのタイミングで、撮像手段200に一時記憶された内容を恒常的に記憶するための手段である。なお、本実施形態においては包装機100の内部に配設されたHDDとされているが、包装機100に装填されるSDメモリカード等であってもよいし、通信線で接続された外部サーバに設けられた記憶手段であってもよい。何れの態様の記憶手段であっても、CPU31からの制御により画像(動画)及び音声についての記録命令が実行されることになる。
ここで、画像(動画)及び音声の記録については、タイムコードやその他の付加情報も併せて記録されることになる。また、複数個所で撮像される画像(動画)及び音声は相互に関連付けがされた上で記録されることになる。
SDメモリカード等のメディアに保存される場合には、メディア容量上限の問題が生じてしまう。そこで、本発明の実施形態に係る包装機100において、録画を実行するためのプログラムには、動画ファイルがメディア容量の一定割合に達した場合に上記付加情報を参照して古い日時のデータから自動的に削除するスクリプトが記述されている。このようにすることで、より重要な最新のエラーや過負荷を保存できないという事態が生じないようにしている。また、カメラ異常についても、先述したように、迅速に対応できる構成とされているため、肝心の包装機についての異常を記録できないようなことがないようにされている。
通信用のインターフェース回路(INF)46は、イベント記録制御部Gと包装機構制御部Iとの間で、各種データ、指令などの通信を行うための回路である。
次に、包装機100の包装機構制御部Iの制御部61(CPU)について説明する。
制御部61には、通信線(バス等)を介して、通信用インターフェース回路(INF)62、ROMやRAM等の記憶部60、操作部63、通信部64、及び機構駆動部65等が接続されている。
通信用インターフェース回路(INF)62は、イベント記録制御部Gと各種データ、指令の通信を行うための回路である。
記憶部60は、制御部61が実行する制御プログラムなどを記憶している。また、記憶部60は、制御部61が制御プログラムを実行する場合に用いる各種レジスタ及びフラグのエリアの他に商品の形状データ(縦、横、高さ)に基づいて制御データを決定するための各種テーブル等を記憶している。
通信部64は、制御部61の制御により、有線式又は無線式の通信路(ネットワーク等)を介して、管理サーバ(管理用コンピュータ等)とデータ通信を行う。
そして、制御部61は、包装機100における包装動作等に関する制御を行う制御手段として機能する。まえた、制御部61は、制御プログラムを実行することにより、本発明に係る機能を実現する。
機構駆動部65には、搬送部110、エレベータ2、包装部b、フィルム把持部5の駆動手段であるソレノイド51などが電気的に接続されている。各構成については、上述したので説明を省略する。
(イベントの記録、再生、確認、転送方法)
図7~12を参照しながら、本発明の実施形態に係る包装装置の動作の一例を説明する。ここまでは、一時記憶するための撮影は常時行うこととして説明をしてきたが、包装機100の対象箇所によっては常時撮影をせずに臨時撮影する撮影項目も存在する。図7は、常時撮影する箇所を選択する画面を示している。
工場側では撮影されることを懸念する場合もあるところ、フィルム把持部5等の包装機100の完全な内部であれば常時撮影に何らの問題がない一方で、搬送部110の撮影は常時撮影の対象項目としないといった設定が可能である。そのように設定された項目については、エラーが発生した後で、エラーの再現を行う前に動画撮影の承認を求めるといった臨時撮影での対応となる。図7の画面で「いいえ」を選択すれば、常時撮影とはならなくなる。
撮影に、特段の問題がなければ、全ての項目を「はい」として、常時撮影を行う設定とされる。この他、設定画面では、撮影後の動画の利用形態、(内部手段での記憶か外部サーバでの記憶かの別といった)動画の保存方法、動画の保存期間などの設定も可能とされている。
先述したように、イベント発生の検知は、包装機100の安全確認のために設けられた各種センサや、オペレータが緊急時に操作する非常停止ボタン、その他、包装機100の動作の挙動に異常があるとオペレータが感じたときに操作する記録開始スイッチや包装機100の各部を試験的に動作させる動作チェック開始スイッチの何れをも含むものであり、これらの何れかの手段から信号の入力があった時となる。これらのエラーの発生個所(ないしエラーが発生したと思われる箇所)や過負荷が生じた箇所に応じて、当該箇所のみの撮影を行うように設定することも、複数個所の撮影を並列的に行うように設定することも可能である。トラブルの発生は複数個所、複数装置での不具合が連関して複合的に発生する場合もあり、複数個所の同時撮影及び記録はそのような場合の解析に有効である。複数個所の撮影が行われる際には、複数の記録データは相互に関連付けがなされて行われる。
また、複数個所の撮影が行われる際には、ある箇所でイベント発生を検知した場合に当該箇所以外の箇所の撮影を当該箇所の記録データに関連付けて保存することもできる。そのようにすれば、通常はイベントを検出した該当箇所の撮影画像だけしか保存できないが、複数ある撮像手段の何れかでイベントを検出した場合には、イベントを検出していない撮像手段のデータもイベント発生と同様の扱いを行い、かつ、イベントが発生したデータに関連付けて保存することができる。こうすることにより当該箇所の記録データを参照すればイベント発生時の他の箇所の包装処理を確認できる。
さらに、この場合、イベントを検出した該当箇所と他の箇所の撮像手段の位置関係を考慮して、録画するデータの少し前から録画する時間の幅を広くデータも持たせておくこともできる。通常はエラーが発生される前後一定時間の録画データが記録されるが、包装処理の最終工程である包装部bの上方位置の撮像手段200と包装処理の初期段階の搬送部の撮像手段200ではタイムラグがあるので、イベントが発生した際の被包装物が流れていた時間を計算して、一定時間前よりさらに前の段階からの録画データを保存できるようにしてもよい。
一方、搬送部110のイベント発生はそれより前の録画処理がないので、他の箇所の録画データ保存との連動を行わなくてもいいように設定することもできる。
録画データを見る際は、通常は、選択メニュー画面(不図示)から、セットアップ、メンテナンス、録画データの確認という順で命令を選択することによって、録画データの履歴確認画面を呼び出すように操作が進行するが、直接、録画データの履歴確認画面を呼び出せるようにすると便利である。図8は、そのような例で、商品登録画面に、録画確認ボタンのアイコンを設け、当該アイコンをタッチすることで、直接、録画データの履歴確認画面に飛ぶようにされている。
図9は、記録がされた録画データの履歴確認画面を示している。撮影日、撮影時間、メッセージ番号、タイトル、品番、トレー番号と動画ファイルのファイル名がリスト化されたログ一覧として表示されている。タイトルはエラーの内容でタイトルを押下するとその対処方法が表示される。なお、過負荷が検出されることによって記録される録画データは、エラー検出によって記録される録画データとは別の画面で表示されるように構成されており、包装機100の現状分析がし易いようにされている。品番は商品の番号であり、どの商品を処理しているのか把握するためのものである。トレー番号は包装に使うトレーの番号である。ファイル名にタッチすると、当該動画ファイルを保存したフォルダである、図10に示される画面にジャンプする。また、ファイル名へのタッチを継続した際に表示されるサブメニュー画面のプロパティを選択すると、エラー箇所、保存場所、データ容量、(サービスマンへの)送信有無等を確認することができる。この他、録画データには、商品の詳細情報、フィルムの種類、作業指示数の情報、包装機の情報といった商品関連情報も含まれている。この理由は、商品や処理の違いによって、どのようにエラーが発生したのかをサービスマンが確認でき、原因究明に資するためである。また、ログ一覧の中には検索ボタンが設けられている。このボタンを押して切り替えることで表示されている項目の内容を切り替え可能とされている。切替は「録画一覧」「ログ一覧」「カメラ1」等に切り替え可能で、「録画一覧」に切り替えると動画が保存されているログだけが表示される。「ログ一覧」にすると録画の有無に関係なくすべてのログが時系列に並ぶ。「カメラ1」にするとカメラアングル1の録画のみ表示され、このようにして、複数のカメラを設定可能とし、いわゆるソート機能を実現している。
適宜の選択・確定動作で対象となるファイルが選択されると、図10に示すように、動画ファイルの項目が表示される画面となる。ちなみに、ここではエレベータ2の撮像手段200がイベントに直接関係する当該撮像手段である場合の例である。この動画ファイルの項目には保存したカメラの番号が表示されており、さらに、複数のカメラ映像をまとめている場合にはその数を表示するようにしてもよい。ここでの例も、エレベータ2以外に、フィルム把持部5及び搬送部110についての動画が記録され、表示されている。
なお、録画の再生は、包装処理が進行中であるか否かにかかわらず、実行することが可能である。復旧作業においては、ダウインタイムを如何にして縮めるかということが重要である。エラーが同時多発的に発生した場合には、エラーから復旧して包装処理を進めながら、先に生じたエラーを確認したいという要求仕様があり、この点において、包装処理進行中に録画ファイルの再生が可能であることは大きなメリットである。
包装機に保存された動画ファイルは、作業者自身の操作によってクラウドに転送することが可能である。図11は、保存された動画ファイルを個別にクラウドへ転送する際の操作画面であって、指定された期間の動画ファイルが選択されている様子を示している。この他、動画ファイルの選択の態様としては、エラー等の発生した箇所を指定しての選択や、エラー/過負荷の別による選択、これらの要素を組み合わせた上での選択を行うことが可能となっている。
さらに、作業者が予め条件を設定しておくことで、動画ファイルをクラウドへ自動転送することも可能となっている。条件としては、例えば、3日間といった所定期間で、過負荷の検知が所定回数以上、発生した場合などというように設定する。このようにして、自動的に録画データが転送されるように構成することによって包装機100の調子が全体的に低下していることを管理者側は速やかに把握することができる。
再生が終了した後には、図12に示すように、対象ファイルのサービスマンへの転送の可否を選択する画面が表示される。軽微なトラブルの場合、或いは、経験のある工場スタッフが対応した場合には、サービスマンを呼ぶことなく、トラブルを解決できることもある。また、工場側では撮影されることを懸念する場合もある。このため、サービスマンへの転送はしないように選択することが可能とされている。
なお、本実施形態では、録画データの再生後に、当該転送可否の選択画面が表示されるようになっているが、ファイル名のリスト化表示の画面から、当該選択画面を呼び出せるように構成してもよい。
イベント検知がされたときに、検知時点より少し前からのタイミングで、撮像手段200に一時記憶された内容を恒常的に記憶する方式について説明する。図13(a)に示されるように、カメラの映像をカメラのRAMに記憶しておいてイベントが発生した時に前後20秒間の録画内容がカメラのSDカードに保存されるように構成されている。本発明の実施形態においては、複数個所の撮影が行われ、ある箇所でイベント発生を検知した場合に当該箇所以外の箇所の撮影を当該箇所の記録データに関連付けて保存するように構成されているのであるが、複数個所の撮影が同時に開始されるのでは都合が悪いことがある。例えば、被包装物である商品がエレベータ2で突き上げられるときにエラーが発生した場合には、それよりも上流側となるフィルム把持部5や搬送部110で原因が発生していた可能性が大いに考えられる。ところが、エレベータ2において決定的なエラーが発生したタイミングを基準としての前後20秒の動画を記録したとしても、図13(b)に示されるように、フィルム把持部5や搬送部110の撮像手段200は、搬送路を流れる後段の商品を撮影記録することになるため、その意義は小さいものとなってしまう。そこで、図13(c)に示されるように、タイムシフトを施して動画を記録するようにすれば、着目した同一の商品が搬送されている状況を全て記録できるため、後の解析に十分に資することになる。
図14は、録画を再生した画面の例を示したものである。例えば、包装部bで何らかのエラーが検出された時には、エラー検出より所定時刻前であって、エラーが発生されるよりも一定時間前の段階からの録画データが記録されることになる。図14(a)は、エラー検出がされるより前の正常稼働中の再生画像である。タイムコード部分の背景色は白色で何らの問題がない様子が示されている。一方、図14(b)は、エラー検出がされた後の再生画像である。タイムコード部分の背景色が赤色となっていて、何らかのトラブルが発生していることを一目で確認できるようになっている。
図示の例では録画データの再生は一画面であったが、例えば、搬送部110の手前側の位置とフィルムフィード部と包装部bの上方位置の三箇所といった複数の画像を、同時再生させつつ、切り替えて表示することや、並べて表示することも可能である。これらの複数の画像データは、タイムコードによって相互に関連付けがされている。例えば、エレベータ2でエラーが発生した場合には、エレベータ2だけの異常があったとは限らずに、その上流下流側であるフィルムフィード部や搬送部110で既にエラーを検出しない程度の異常が発生している場合も考えられ、これらの状態を併せて解析することが有効だからである。エレベータ2の場合は、被包装物の搬送についての上流側となるフィルムフィード部と搬送部110の録画を合わせて保存するようにするとよい。
本発明の実施形態は、パソコンから遠隔で撮像装置の撮像画像をライブで見ることができるように構成されている。図15は、外部装置で監視している際の監視画像である。この画面の下程にある「録画開始」ボタンを操作することにより録画の保存を開始することができる。当該「「録画開始」ボタンを操作することは、本発明における「記録の開始命令」を構成すると観念することができる。
本発明の実施形態については、搬送部110の手前側の位置とフィルムフィード部と包装部bの上方位置の三箇所に撮像手段200が配置されているものとして説明したが、その他の場所、既に説明したことから理解されるように、ダウンタイムの長期化という深刻なトラブルに繋がるあらゆるエラー検出や過負荷検出に応じて、あらゆる動作機構の箇所を対象とするものである。これらの場所は筐体内に格納され、外的要素が少ないし、異常発生の予防措置が十分に取られているのではあるが、複雑な機械動作が行われることもあり、機械の経年劣化等によってはトラブルが発生する可能性も高くなるため、追加しての監視・観察が有効となる。これらの場所には、撮像手段200を追加して設置できるように、撮像手段200を着脱可能な構造を用意しておくと良い。
一方、搬送部110は、監視箇所として重要な場所ではあるが、工場内の様々な箇所が映り込んでしまう虞があるため、撮像手段200を常には設置したくないという要請も考えられる。そこで、ここにも撮像手段200を追加的に設置できる構造とするのが有効である。さらには、この箇所での撮影手段の設置は、筐体内部での設置に比べてスペース的な制約を受けにくいため、ここに設置する撮影手段については、スマートフォンや携帯機器などの汎用品とすることも可能である。
(機械の経時変化に対応するための構成)
既に、説明したように、エラーだけでなく、過負荷もイベントの対象としている理由は、過負荷状態が継続するとやがてダウンタイム長期化を招く深刻なトラブルに繋がるところ、要な保守部品の交換を事前に行い、トラブル発生を未然に防ぐためである。本発明の実施形態に係る包装機100は、過負荷を監視する以外にも、保守管理を有効に行うことができるように工夫されている。すなわち、過負荷が検出されるのを待つことなく、包装機の各要素についての数値に基づいて、撮像データの記録を行うように構成されている。具体的には、包装機の各要素についての数値を、納品時や定期期間ごとの所定時において、撮像データと共に撮像データを、保存しておくようにする。この保存は、イベントが検知された時に撮像データを記録する記憶手段210とは異なる保存部36に蓄積される。さらに、上記した所定時における包装機の各要素についての数値ごとに、それと比較するための閾値が記憶部35の一部の領域に記憶される。そして、保存部36に保存された包装機に関する数値と記憶部35の一部の領域に記憶された閾値を比較して、数値が閾値を超えていたならば、記憶開始命令を出力するように構成されている。
包装機の各要素には、当然ながら交換部品が多く含まれているが、それらの交換時期は一律ではなく、部品によって異なるものである。そのため、所定時期、要素ごとの閾値が用意されている。過負荷が検出されるのを待つのではなく、それ以前に要交換の時期となったらば、早期に部品交換を行うことが好ましいし、部品によっては、完全な寿命の前に、過負荷ということが検出されないものもある。そのようなことに対処するための構成である。ベテランのサービスマンであれば、所定時期ごとに保存されている撮像データから作動部の挙動を見て、交換時期を推測することが可能であるし、実際に部品が動作不能になった時間をデータとして記録し、各撮像データと共に教師データとして与え、AIアルゴリズムによって、要交換時期を推定することも可能となる。
<実施形態の総括>
[技術分野]
本発明は、包装機に関する。
[背景技術]
フィルムを折り込むことにより対象物を包む包装機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2017-057004号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
上述した包装機では、フィルムの送り部材への引っ掛かりや貼り付き等のトラブルを防止する対策が図られている。しかし、包装機では、これらのトラブル以外にも、装置全体をダウンさせてしまう障害や、装置ダウンの事態に直ちに陥ってしまうことはないものの、行く行くは障害に繋がってしまう恐れのある動作不調が生じることがある。一方で、装置の動作を一時停止させてしまうものの、簡単に復旧可能な取るに足らないエラーもある。これらの包装機について生じる様々な事象を把握し、適切に対処できる包装機が求められていた。
[課題を解決するための手段]
(1)以上説明したように、本実施形態の一態様は、撮像手段(撮像手段200)と、イベント検知手段(イベント検知部40)と、制御手段(CPU31)とを備える包装機(包装機100)であって、前記撮像手段(撮像手段200)は、包装機の包装処理を撮像し、前記イベント検知手段(イベント検知部40)は、包装機に関係するイベントを検知し、前記制御手段(CPU31)は、所定のイベントが検知された場合に撮像されたデータを記憶手段(記憶手段210、HDD、SSD、SDカード、外部サーバに設けられた記憶手段)に記録させる記憶開始命令を出力することを特徴とする包装機(包装機100)である。
この構成によれば、包装機に発生したトラブルに適切に対処することや、深刻なトラブルを未然に防ぐことができる。
(2)本実施形態の一態様は、(1)に記載の包装機(包装機100)において、前記所定のイベントは包装機の装置動作の過負荷が所定の条件に該当する場合を含むことを特徴とする。
この構成によれば、必要な保守部品の交換といった適切な対処を行うことができる。
(3)本実施形態の一態様は、(1)又は(2)に記載の包装機(包装機100)において、所定時における包装機に関する数値を撮像データと共に保存する保存部(保存部36)と、前記所定時における包装機に関する数値に応じたイベント検知の閾値を記憶する記憶部(記憶部35の一部の領域)と、をさらに備え、前記制御手段は、検出された包装機の数値と前記閾値とを比較して、撮像された包装機の包装処理のデータを記憶手段に記録させる記憶開始命令を出力することを特徴とする。
この構成によれば、要交換の時期となった保守部品を早期に交換することが可能となる。
(4)本実施形態の一態様は、(1)から(3)のいずれか一に記載の包装機(包装機100)において、前記包装機各部の動作を行わせる動作指示操作手段を有し、前記制御手段(CPU31)は、前記動作指示操作手段が操作された場合に包装機の包装処理で撮像されたデータを記憶手段に記録させる記憶開始命令を出力することを特徴とする。
この構成によれば、現場の作業者が自身の感覚によって包装機100の不調を感じたときなどに、それを記録し、後々に検証することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。たとえば、撮像手段の設置箇所として、常時設置する箇所をエレベータ部、搬送部、フィルム把持部とし、追加的に設置する箇所を計量部としたが、これらの類別については任意に変更できる。また、撮像データの記録は、イベントが発生した場合のみとされている実施形態について説明したが、記憶容量に制限がないような場合には、常に撮像データを記録するようにしてもよい。その場合、イベントが発生していないときは単なる撮像データ(或いは、イベント無しとの情報が付された撮像データ)という扱いになり、イベントが発生した時点で撮像データにイベントについての詳細情報が追加されるところ、この態様も、撮像されたデータをイベントと関連付けて記録させるということになるものとして整理できる。
また、上述の各図で示した実施形態は、目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
2…………エレベータ
4…………案内部
5…………フィルム把持部
35………記憶部
36………保存部
39………表示操作部
40………イベント検知部
50………計量部
100……包装機
100B…本体部
110……搬送部
200……撮像手段
210……記憶手段

Claims (4)

  1. 撮像手段と、イベント検知手段と、制御手段とを備える包装機であって、
    前記撮像手段は、包装機の包装処理を撮像し、
    前記イベント検知手段は、包装機に関係する所定のイベントを検知し、
    前記制御手段は、所定のイベントが検知された場合に撮像されたデータを記憶手段に記録させる記憶開始命令を出力する
    ことを特徴とする包装機。
  2. 前記所定のイベントは包装機の装置動作の過負荷が所定の条件に該当する場合を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の包装機。
  3. 所定時における包装機動作に関する数値を撮像データと共に保存する保存部と、
    前記所定時における包装機動作に関する数値に応じたイベント検知の閾値を記憶する記憶部と、をさらに備え、
    前記制御手段は、検出された包装機動作の数値と前記閾値とを比較して、撮像された包装機の包装処理のデータを記憶手段に記録させる記憶開始命令を出力する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の包装機。
  4. 前記包装機各部の動作を行わせる動作指示操作手段を有し、
    前記制御手段は、前記動作指示操作手段が操作された場合に包装機の包装処理で撮像されたデータを記憶手段に記録させる記憶開始命令を出力する
    ことを特徴とする請求項1乃至3に記載の包装機。
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