JP2023051798A - ケラチンのための染色用固体組成物 - Google Patents

ケラチンのための染色用固体組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】アルカリ安定性が低い染料と固体アルカリ剤とを混合して保存する際でも、保存安定性に優れる、ケラチンのための染色用固体組成物を提供すること。【解決手段】融点が30℃以上である、アルコール、エーテル、エステル、及び炭化水素から選ばれる1種以上を含む被覆材で少なくとも表面の一部が被覆された固体アルカリ剤と、染料と、を含有する、ケラチンのための染色用固体組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ケラチンのための染色用固体組成物及びその製造方法、並びに染毛剤キットに関する。
従来、アルカリ剤及び酸化染料前駆体を含有する剤と、酸化剤とを混合することで得られた酸化染料による染毛方法が開示されている。
例えば、特許文献1には、次の工程(I)及び(II)を有する染毛方法が開示されている。工程(I):アルカリ剤及び酸化染料前駆体を含有する第1剤、酸化剤を含有する第2剤、並びに1種又は2種以上の染料(A)を含有し、水で10質量倍希釈したときの25℃におけるpHが7.5以上12以下である第3剤を混合する工程、及び工程(II):工程(I)にて調製された混合液を毛髪へ塗布する工程
また、特許文献2には、ケラチン繊維、特に人毛の脱色・染色剤に添加される固体状アルカリ化剤を微粒子の核に包含し、その周囲を脂肪酸、ラクトン、酸無水物、水溶性ポリマー等で被覆することで、酸化剤と混合した時に、酸化剤の急速な分解を抑制し、取扱いが容易になると共に、酸素ガスの発生も抑えることで、潜在的な危険を減少することができる染毛剤が記載されている。
特開2019-151615号公報 欧州特許第1752191号明細書
しかしながら、特許文献1の方法では、用いる酸化染料前駆体の種類によっては、保存時にアルカリ剤との接触により酸化染料前駆体が分解するため、用いる酸化染料前駆体の種類や剤型に制限があった。
また、特許文献2の固体状アルカリ化剤は、酸化剤と混合する際の固体状アルカリ化剤の溶解性を調整することを課題としているものであり、保存時に固体状アルカリ化剤を被覆する脂肪酸、ラクトン、酸無水物、水溶性ポリマー等が空気中の水分で溶けてしまうことがあるため、酸化染料前駆体と固体状アルカリ化剤が接触した状態での保存安定性は十分ではなかった。
本発明は、アルカリ安定性が低い染料と固体アルカリ剤とを混合して保存する際でも、保存安定性に優れる、固体組成物及びその製造方法、前記固体組成物を含む染毛剤キット、並びに、固体組成物の化粧料への使用に関する。
本発明者らは、固体アルカリ剤と、染料と、を含有するケラチンのための染色用固体組成物において、固体アルカリ剤の表面の少なくとも一部を特定の被覆材で被覆することにより、固体組成物の保存安定性に優れる、固体組成物を提供できることを見出した。
すなわち、本発明は、次の<1>~<5>に関する。
<1>融点が30℃以上である、アルコール、エーテル、エステル、及び炭化水素から選ばれる1種以上を含む被覆材で少なくとも表面の一部が被覆された固体アルカリ剤と、染料と、を含有するケラチンのための染色用固体組成物。
<2><1>に記載の固体組成物と、酸化剤を含む液状組成物と、を有する染毛剤キット。
<3>下記工程1及び2を有する、<1>に記載の固体組成物の製造方法。
工程1:溶融した前記被覆材と前記固体アルカリ剤とを混合し、固体アルカリ剤の被覆物を得る工程
工程2:得られた前記被覆物と染料とを混合する工程
<4>融点が30℃以上である、アルコール、エーテル、エステル、及び炭化水素から選ばれる1種以上を含む被覆材で少なくとも表面の一部が被覆された固体アルカリ剤と、染料と、を含有する固体組成物の化粧料への使用。
<5>アルコール、エーテル、エステル、及び炭化水素から選ばれる1種以上を含む被覆材で少なくとも表面の一部が被覆された固体アルカリ剤を用いる、染料と前記固体アルカリ剤との反応抑制方法。
本発明によれば、保存安定性に優れた固体組成物及びその製造方法、並びに、前記固体組成物を含む染毛剤キット、固体組成物の化粧料への使用、並びに染料と固体アルカリ剤との反応抑制方法を提供することができる。
[ケラチンのための染色用固体組成物]
本発明のケラチンのための染色用固体組成物(以下、単に「固体組成物」ということもある)は、融点が30℃以上である、アルコール、エーテル、エステル、及び炭化水素から選ばれる1種以上を含む被覆材で少なくとも表面の一部が被覆された固体アルカリ剤と、染料と、を含有する、25℃(1013.25hPa)で、ケラチンのための染色用固体の組成物である。本発明のケラチンのための染色用固体組成物は、固体アルカリ剤の表面が被覆材で被覆されることにより、加湿下、保存時に固体アルカリ剤との接触による、アルカリによる染料の分解を防ぐことで、固体組成物の保存安定性(以下、単に保存安定性ともいう)が向上する。従って、固体アルカリ剤の表面は保存安定性が向上する程度に被覆材で被覆されていればよい。
さらに、本発明のケラチンのための染色用固体組成物は、アルカリ剤が被覆材で被覆されているにも係わらず染色性は、ほとんど低下しない。これは、比較的疎水性の被覆材と親水性の固体アルカリ剤との密着性がそれほど高くないため、ケラチンの染色に用いるために液状の酸化剤と接触する際に、酸化剤の浸透がほとんど阻害されないためと推定される。
ケラチンは、人毛に含まれるケラチンであることが好ましく、ヒトの髪の毛に含まれるケラチンであることがより好ましい。
〔固体アルカリ剤〕
固体組成物が含有する固体アルカリ剤は、融点が30℃以上であり、その水溶液が塩基性を示す。固体アルカリ剤としては、アンモニアの塩、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、オルトケイ酸塩、ピロケイ酸塩、メタケイ酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム等のメタケイ酸塩、メタ二ケイ酸塩、リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウム等のリン酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸グアニジン等の炭酸塩等の無機塩が挙げられ、無機塩が好ましい。塩としてはナトリウム又はカリウムの塩が好ましい。上記固体アルカリ剤のうち、オルトケイ酸塩、ピロケイ酸塩、メタケイ酸塩、リン酸塩、メタ二ケイ酸塩、炭酸塩、及び水酸化物から選ばれる1種以上が好ましく、メタケイ酸塩、リン酸塩、及び炭酸塩から選ばれる1種以上がより好ましく、リン酸三ナトリウム及び/又はメタケイ酸ナトリウムが更に好ましい。
被覆前の固体アルカリ剤の平均粒径は、固体組成物の保存安定性(以下、単に保存安定性ともいう)の観点から、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上、更に好ましくは30μm以上であり、固体組成物を用いる際の染色性の観点から、好ましくは5mm以下、より好ましくは1mm以下、更に好ましくは500μm以下、より更に好ましくは150μm以下である。
固体アルカリ剤の平均粒径は、実施例に記載の方法により測定される。
固体組成物中の固体アルカリ剤の含有量は、固体組成物を用いる際の染色性の観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは20質量%以上であり、固体組成物の保存安定性の観点から、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。
〔被覆材〕
固体アルカリ剤を被覆する被覆材は、アルコール、エーテル、エステル、及び炭化水素から選ばれる1種以上を含む。これら被覆材は、融点が30℃以上であれば、いかなるアルコール、エーテル、エステル、及び炭化水素から選ばれる化合物を用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。被覆材中、これらの化合物の合計含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、更に好ましくは99質量%以上であり、100質量%であってもよい。
これらの化合物は直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよい。また、ポリオキシアルキレン基が付加していてもよい。更に、脂環族であってもよく、芳香族であってもよい。
これらの化合物の炭素数は、一般に、固体組成物の保存安定性の観点から、好ましくは16以上、より好ましくは18以上、更に好ましくは21以上、更に好ましくは25以上、更に好ましくは30以上、更に好ましくは35以上であり、固体組成物の製造のし易さの観点から、好ましくは200以下、より好ましくは100以下、更に好ましくは80以下、更に好ましくは60以下である。
また、被覆材が、アルコール、エーテル又はエステルである場合、固体組成物の保存安定性の観点から、炭素数が好ましくは14以上、より好ましくは16以上、更に好ましくは18以上の1価の炭化水素基を有するものが好ましく、固体組成物の製造のし易さの観点から、炭素数が好ましくは100以下、より好ましくは60以下、更に好ましくは30以下、更に好ましくは22以下の1価の炭化水素基を有するものが好ましい。1価の炭化水素基は直鎖であっても分岐鎖であってもよい。1価の炭化水素基は飽和炭化水素基が好ましい。なお、1価の炭化水素基は、炭化水素から水素原子1個を取り除いてできる基であり、例えば、前記アルコールにおいては水酸基に結合した炭化水素基、前記エーテルにおいては酸素原子に結合した炭化水素基、前記エステルにおいてはカルボン酸由来の基及びアルコール由来の基を意味する。
これらの化合物の中では、固体組成物の保存安定性の観点から、エステルが好ましい。なお、脂肪酸は、アルカリ剤と反応して、石鹸になることで、水への溶解性が高まるため、被覆材として好ましくないと考えられる。
被覆材の融点は、固体組成物の保存安定性の観点から、30℃以上であり、好ましくは40℃以上、より好ましくは45℃以上、更に好ましくは50℃以上、更に好ましくは55℃以上であり、固体アルカリ剤を被覆する際の被覆工程の製造のし易さから、好ましくは150℃以下、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは90℃以下である。
被覆材の融点は、医薬部外品原料規格一般試験法の第1法、第2法、又は第3法のいずれかにより測定される。いずれの方法を採用するかは、主に被覆材の融点によって選択され、融点が75℃を超えるような高い場合には第1法を、融点が50℃以上75℃以下の場合には第2法を、更に50℃未満の場合には第3法を用いることができる。融点はカタログ値を用いてもよい。
被覆材の融点を30℃以上にするには、被覆材に含まれる化合物の融点を30℃以上にすればよい。
被覆材に用いられるアルコールの炭素数は、保存安定性の観点から、好ましくは14以上、より好ましくは16以上、更に好ましくは18以上であり、製造のし易さの観点から、好ましくは200以下、より好ましくは100以下、更に好ましくは80以下、更に好ましくは60以下、更に好ましくは炭素数30以下、更に好ましくは22以下である。アルコールは、直鎖又は分岐鎖の1価アルコールが好ましく、具体的には、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられる。
被覆材に用いられるエーテルの炭素数は、保存安定性の観点から、好ましくは25以上、より好ましくは30以上、更に好ましくは35以上であり、製造のし易さの観点から、好ましくは200以下、より好ましくは100以下、更に好ましくは80以下、更に好ましくは60以下である。エーテルは、ジアルキルエーテルが好ましく、具体的には、ジステアリルエーテル等が挙げられる。
被覆材に用いられるエステルの炭素数は、保存安定性の観点から、好ましくは25以上、より好ましくは30以上、更に好ましくは35以上であり、製造のし易さの観点から、好ましくは200以下、より好ましくは100以下、更に好ましくは80以下、更に好ましくは60以下である。
被覆材に用いられるエステルの原料アルコールとして、例えば、1価アルコール、及び、グリセリン、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖等の多価アルコールが挙げられる。1価アルコールの炭素数は、好ましくは1以上30以下、より好ましくは8以上30以下、更に好ましくは12以下22以下、更に好ましくは14以上22以下、更に好ましくは16以上22以下、より更に好ましくは18以上22以下である。
被覆材に用いられるエステルの原料カルボン酸としては、1価カルボン酸、好ましくは1価の脂肪酸、及び、アジピン酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の多価カルボン酸が挙げられる。1価カルボン酸の炭素数は、好ましくは1以上30以下、より好ましくは8以上30以下、更に好ましくは12以上22以下、更に好ましくは14以上22以下、更に好ましくは16以上22以下、より更に好ましくは18以上22以下である。
エステルは、1価の脂肪酸と1価アルコールとの脂肪酸エステル、1価の脂肪酸と多価アルコールとの脂肪酸エステル、及び多価カルボン酸と1価アルコールとの多価カルボン酸エステルから選ばれる1種以上を含むことが好ましく、1価の脂肪酸と1価アルコールとの脂肪酸エステル及び/又は1価の脂肪酸と多価アルコールとの脂肪酸エステルを含むことがより好ましい。具体的には、1価の脂肪酸と1価アルコールのエステルとして、パルミチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル等が挙げられ、1価の脂肪酸と多価アルコールのエステルとして、ペンタエリスリトールテトラステアレート等が挙げられる。
被覆材に用いられる炭化水素の炭素数は、例えば、保存安定性の観点から、好ましくは21以上、より好ましくは25以上、更に好ましくは30以上であり、製造のし易さの観点から、好ましくは200以下、より好ましくは100以下、更に好ましくは80以下、更に好ましくは60以下である。被覆材に用いられる炭化水素としてはアルカン又はパラフィンが挙げられ、具体的には、パラフィンワックス140及びパラフィンワックス9ND等が挙げられる。
また、固体組成物の保存安定性の観点から、被覆材は水に溶解しにくい化合物であることが好ましい。そのため、被覆材の水100gへの溶解度は、25℃(1013.25hPa)で、好ましくは100mg/100g以下、より好ましくは10mg/100g以下、更に好ましくは1mg/100g以下、より更に好ましくは0.1mg/100g以下である。下限は0mg/100g(不溶)である。
溶解度の測定は、例えば、日本化学会誌、1985,No.11,p2116~2119及び1982,No.11,p1830~1834等を参照することができる。
固体アルカリ剤の質量に対する前記被覆材の質量比(被覆材/固体アルカリ剤)は、固体組成物の保存安定性の観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.08以上、更に好ましくは0.15以上であり、固体組成物を用いる際の染色性の観点から、好ましくは1以下、より好ましくは0.5以下、更に好ましくは0.3以下である。
固体組成物中の被覆材の含有量は、固体組成物の保存安定性の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、更に好ましくは8質量%以上であり、固体組成物を用いる際の染色性の観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。
被覆後の固体アルカリ剤の平均粒径は、保存安定性の観点から、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上、更に好ましくは30μm以上であり、固体組成物を用いる際の染色性の観点から、好ましくは5mm以下、より好ましくは1mm以下、更に好ましくは500μm以下である。
被覆後の固体アルカリ剤の平均粒径は、実施例に記載の方法により測定される。
〔染料〕
染料は、プレカーサー、カップラー及び直接染料から選ばれる1種以上を含むことが好ましく、プレカーサー及びカップラーを含むことがより好ましい。これらは、固体アルカリ剤と接触した際に、分解等により保存安定性が低下する可能性がある。
染料は、25℃(1013.25hPa)で固体であることが好ましい。
固体組成物中における染料の含有量は、十分な染色性を得る観点から、好ましくは0.03質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、そして、固体組成物の保存安定性の観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下である。
(プレカーサー)
プレカーサーは、酸化染料前駆体とも言われ、アルカリ剤の作用で酸化剤から生じた酸素により酸化され、後述するカップラー等の染料連結体と反応することで酸化染料を生じる。
プレカーサーとしては、パラフェニレンジアミン、オルトクロロパラフェニレンジアミン、N-フェニルパラフェニレンジアミン、N,N-ビス(ヒドロキシエチル)パラフェニレンジアミン、2-ヒドロキシエチルパラフェニレンジアミン、2-メトキシメチルパラフェニレンジアミン、N-メトキシエチル-パラフェニレンジアミン、PEG-3,2,2’-パラフェニレンジアミン、2,6-ジメチル-パラフェニレンジアミン等のパラフェニレンジアミン系化合物;3-メチル-4-アミノフェノール、パラアミノフェノール、パラメチルアミノフェノール、オルトアミノフェノール、2-アミノメチル-4-アミノフェノール、2-(2-ヒドロキシエチルアミノメチル)-4-アミノフェノール、2-アミノ-5-メチルフェノール、2-アミノ-6-メチルフェノール、2-アミノ-5-アセタミドフェノール等のアミノフェノール系化合物;4,4’-ジアミノジフェニルアミン、1,3-ビス(N-(2-ヒドロキシエチル)-N-(4-アミノフェニル)アミノ)-2-プロパノール、3,4-ジアミノ安息香酸、5-アミノサリチル酸、2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、2,5,6-トリアミノ-4-ヒドロキシピリミジン、4,5-ジアミノ-1-(4’-クロロベンジル)ピラゾール、トルエン-2,5-ジアミン、4-アミノ-メタクレゾール、ヒドロキシエトキシアミノピラゾロピリジン、2,3-ジアミノジヒドロキシピラゾロピラゾロン等及びこれらの塩が挙げられる。
中でも、本発明の固体組成物が含有するプレカーサーとしては、好ましくはフェニレンジアミン系化合物、アミノフェノール系化合物、及びこれらの塩から選ばれる1種以上であり、より好ましくは2-メトキシメチルパラフェニレンジアミン、N-メトキシエチル-パラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、及びこれらの塩であり、更に好ましくは2-メトキシメチルパラフェニレンジアミン及びその塩である。塩としては、酢酸塩、塩酸塩、硫酸塩等が例示される。
プレカーサーは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。固体組成物中におけるプレカーサーの含有量は、十分な染色性を得る観点から、好ましくは0.03質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、また、固体組成物の保存安定性の観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
(カップラー)
カップラーとしては、レゾルシノール、2-メチルレゾルシノール、1-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、5-アミノオルトクレゾール、メタフェニレンジアミン、メタアミノフェノール、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2-メチル-5-アミノ-6-クロロフェノール、2-アミノ-4-ヒドロキシエチルアミノアニソール、5-アミノ-6-クロロ-o-クレゾール、3-アミノ-2,4-ジクロロフェノール、2,6-ジアミノピリジン、2-メチル-5-ヒドロキシエチルアミノフェノール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、パラアミノフェノール、オルトアミノフェノール、2-アミノ-4-(2-ヒドロキシエチルアミノ)アニソール、2,4-ジアミノ-5-メチルフェネトール、2,4-ジアミノ-5-(2-ヒドロキシエトキシ)トルエン、2,4-ジメトキシ-1,3-ジアミノベンゼン、2,6-ビス(2-ヒドロキシエチルアミノ)トルエン、2,4-ジアミノ-5-フルオロトルエン、1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、2-メチル-5-アミノフェノール、2,4-ジクロロ-3-アミノフェノール、2-クロロ-3-アミノ-6-メチルフェノール、2-メチル-4-クロロ-5-アミノフェノール、N-シクロペンチル-メタアミノフェノール、2-メチル-4-メトキシ-5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)フェノール、2-メチル-4-フルオロ-5-アミノフェノール、4-クロロレゾルシノール、1,7-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナフタレン、2-イソプロピル-5-メチルフェノール、4-ヒドロキシインドール、5-ヒドロキシインドール、6-ヒドロキシインドール、7-ヒドロキシインドール、6-ヒドロキシベンゾモルホリン、3,4-メチレンジオキシフェノール、2-ブロモ-4,5-メチレンジオキシフェノール、3,4-メチレンジオキシアニリン、1-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-3,4-メチレンジオキシベンゼン、2,6-ジヒドロキシ-3,4-ジメチルピリジン、2,6-ジメトキシ-3,5-ジアミノピリジン、2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジン、2-メチルアミノ-3-アミノ-6-メトキシピリジン等及びこれらの塩が挙げられる。
中でも、芳香環に1つ以上のアミノ基を有する芳香族アミンを骨格に有する芳香族アミン系化合物、芳香環に1つ以上の水酸基を有するフェノール骨格を有する、フェノール系化合物、ピリジン骨格を有するピリジン系化合物、及びこれらの塩から選ばれる1種以上を含むことが好ましい。本発明の固体組成物が含有するカップラーとしては、好ましくは1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、2-クロロ-3-アミノ-6-メチルフェノール、4-クロロレゾルシノール、2-メチルレゾルシノール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2-メチル-5-アミノ-6-クロロフェノール、2-アミノ-4-ヒドロキシエチルアミノアニソール、5-アミノ-6-クロロ-o-クレゾール、3-アミノ-2,4-ジクロロフェノール、及びこれらの塩から選ばれる1種以上であり、より好ましくは1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、2-クロロ-3-アミノ-6-メチルフェノール、又はこれらの塩である。塩としては、酢酸塩、塩酸塩、硫酸塩等が例示される。
カップラーは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。固体組成物中におけるカップラーの含有量は、十分な染色性を得る観点から、好ましくは0.03質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、また、固体組成物の保存安定性の観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
(直接染料)
直接染料としては、アゾ染料、アニオン染料、カチオン染料、中性染料が挙げられる。アゾ染料としては、下記構造式(A-1)、(A-2)、及び(A-3)のいずれかで表される染料が挙げられる。
Figure 2023051798000001
アニオン染料としては、例えば酸性黒1、酸性青1、酸性青3、食用青色2号、食用青色5号、酸性青7、酸性青9、酸性青74、酸性橙3、酸性橙6、酸性橙7、酸性橙10、酸性赤1、酸性赤14、酸性赤18、酸性赤27、酸性赤50、酸性赤52、酸性赤73、酸性赤87、酸性赤88、酸性赤92、酸性赤155、酸性赤180、酸性紫9、酸性紫43、酸性紫49、酸性黄1、酸性黄23、酸性黄3、食用黄色8号、酸性橙24、酸性緑25、溶剤緑7、溶剤赤73、酸性赤95、溶剤赤43、溶剤赤48、酸性赤33、溶剤紫13、酸性黄73、食用赤色17号、食用赤色1号、食用黄色3号、食用青色2号、食用黒色1号、食用黒色2号、分散黒9、分散紫1と、それらのアルカリ金属塩(ナトリウム塩やカリウム塩)等が挙げられる。
カチオン染料としては、例えば塩基性青6、塩基性青7、塩基性青9、塩基性青26、塩基性青41、塩基性青99、塩基性茶4、塩基性茶16、塩基性茶17、Natural Brown 7、塩基性緑1、塩基性赤2、塩基性赤12、塩基性赤22、塩基性赤76、塩基性紫1、塩基性紫2、塩基性紫3、塩基性紫10、塩基性紫14、塩基性黄57、塩基性赤51、塩基性黄87、塩基性青17、塩基性橙31等が挙げられる。
ニトロ染料を含む中性染料としては、HC青2、HC青4、HC青5、HC青6、HC青7、HC青8、HC青9、HC青10、HC青11、HC青12、HC青13、HC茶1、HC茶2、HC緑1、HC橙1、HC橙2、HC橙3、HC橙5、HC赤BN、HC赤1、HC赤3、HC赤7、HC赤8、HC赤9、HC赤10、HC赤11、HC赤13、HC赤54、HC赤14、HC紫BS、HC紫1、HC紫2、HC黄2、HC黄4、HC黄5、HC黄6、HC黄7、HC黄8、HC黄9、HC黄10、HC黄11、HC黄12、HC黄13、HC黄14、HC黄15、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、ピクラミン酸、1,2-ジアミノ-4-ニトロベンゼン、1,4-ジアミノ-2-ニトロベンゼン、3-ニトロ-4-アミノフェノール、1-ヒドロキシ-2-アミノ-3-ニトロベンゼン、2-ヒドロキシエチルピクラミン酸、3-ニトロ-p-ヒドロキシエチルアミノフェノール、4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2’-ニトロ-p-フェニレンジアミン等が挙げられる。
直接染料は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。固体組成物中における直接染料の含有量は、十分な染色性を得る観点から、好ましくは0.03質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、また、固体組成物の保存安定性の観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
被覆材による固体アルカリ剤の被覆方法は、以下の[固体組成物の製造方法]に詳述する。
〔その他の成分〕
固体組成物は、上記の被覆材で少なくとも表面の一部が被覆された固体アルカリ剤及び染料の他に、表面改質剤、バランス剤、流動性向上剤、キレート剤、油剤などを含んでもよい。
被覆材で被覆された固体アルカリ剤表面を更に表面改質剤で被覆することにより、保存安定性を向上させることができる。表面改質剤としては、有機粉末や無機粉末が好ましい。有機粉末としては、ブドウ糖、果糖、乳糖、麦芽糖、蔗糖、デキストリン、マルトデキストリン、シクロデキストリン、マルトース、フルクトース、トレハロース、セルロース、コーンスターチ、タピオカスターチ、ライススターチ、ウィートスターチ、ポテトスターチ、エリスリトール、マンニトール等の単糖又は多糖が挙げられる。無機粉末としては、シリカ、ゼオライト、ベントナイト、カオリン、ケイ酸カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ポリ燐酸ナトリウム、燐酸ナトリウムが挙げられる。
表面改質剤の平均粒径は、被覆材で被覆された固体アルカリ剤表面を更に被覆する観点から、好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下、更に好ましくは30μm以下である。
固体アルカリ剤の質量に対する前記表面改質剤の質量比(表面改質剤/固体アルカリ剤)は、固体組成物の保存安定性の観点から、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.15以上であり、固体組成物を用いる際の染色性の観点から、好ましくは1以下、より好ましくは0.5以下、更に好ましくは0.3以下である。
バランス剤としては、例えばコーンスターチ等が挙げられる。流動性向上剤としては、例えばシリカ等が挙げられる。キレート剤としては、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)等が挙げられる。油剤としては、例えば融点が30℃未満の液体油、ミリスチン酸イソプロピル等が挙げられる。なお、本発明の固体組成物がバランス剤を含む場合、バランス剤の含有量は、固体組成物の保存安定性の観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは8質量%以上であり、そして、好ましくは75質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。
本発明の固体組成物中、保存安定性の観点から、水の含有量は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下、より更に好ましくは0.5質量%以下であり、下限は0質量%以上、好ましくは0.001質量%以上である。
固体組成物としては、粉末、ブリケット(錠剤)等が挙げられるが、粉末組成物が好ましい。
粉末の平均粒径は、前記被覆後のアルカリ剤の平均粒径の好ましい範囲と同じである。
圧縮成形したブリケット(錠剤)の場合、最大長は、好ましくは1mm以上、より好ましくは3mm以上、更に好ましくは5mm以上であり、好ましくは50mm以下、より好ましくは30mm以下、更に好ましくは10mm以下である。最大長は、光学顕微鏡で観察した、無作為に抽出した50個の長径(粒子の表面で、最も離れている点の間を結んだ直線の長さ)の数平均値を意味する。
また、本発明の固体組成物は、染毛剤組成物であることが好ましく、染毛剤用の固体組成物であることがより好ましい。
[ジャー型容器]
本発明の固体組成物は、ジャー型容器に収納して用いることが好ましい。
ジャー型容器とは、内容物を収容し、上端部に開口部を有する有底筒状又は角柱状の容器本体に、蓋体を螺合(螺子(ねじ)で嵌め合わせること)してなるジャー型容器が好ましい。
このような収納容器は、蓋体を取り外し、容器本体内に指を入れて内容物を直接すくい取るか、付属のヘラ(スパチュラ)を用いてすくい取って利用される。
蓋体と本体とは、嵌合であっても、ヒンジで開閉可能に連結されていてもよい。ジャー型容器では、上記のように使用時に内容物が空気と接触し易いが、本発明の固体組成物は、空気中の水分と接触しても保存安定性に優れるため問題とならない。
[染毛剤キット]
本発明の固体組成物は、酸化剤を含有する液状組成物と別々に包装した染毛剤キットとして適用することができる。
染毛剤キットを用いた染毛のメカニズムは以下のように考えられる。
まず、固体組成物と液状組成物とを混合する際に加えられる外力により、固体アルカリ剤と被覆材が分離し、液状組成物に含まれる水に固体アルカリ剤が溶解することでアルカリ液を生じる。このアルカリ液が、毛のキューティクルを開くことで固体組成物と液状組成物の混合液が毛の内部に浸透する。また、アルカリ液は酸化剤と反応することで酸素を生じ、毛に存在するメラニン色素を脱色すると同時にプレカーサーを酸化する。酸化されたプレカーサーは、カップラー等の染料連結体と反応することで酸化染料を生じ、発色する。発色した酸化染料の分子は、重合により大きくなることでキューティクルの隙間から抜け出ることがなくなり、毛の内部に染料が定着することで染毛が完了する。同時に、直接染料も毛の内部に浸透し、発色する。
本発明の固体組成物は、酸化剤を含有する液状組成物と塗布前に混合することで、染毛に用いられることが好ましい。
本発明の固体組成物と液状組成物の合計量中、本発明の固体組成物の含有割合は、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり、そして、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下である。
液状組成物に含まれる酸化剤としては、例えば、過酸化水素水、過酸化尿素、過酸化メラミン等の過酸化物が挙げられ、好ましくは過酸化水素水である。過酸化水素水を用いる場合、液状組成物中の過酸化水素の濃度は、プレカーサーとの反応性の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上であり、ハンドリング性の観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
染毛は、好ましくは室温以上、より好ましくは30℃以上で、好ましくは45℃以下の温度で行われる。また、染毛時間は好ましくは15分間以上、より好ましくは25分間以上であり、そして、好ましくは45分間以下、より好ましくは35分間以下である。
[固体組成物の製造方法]
本発明の固体組成物は、下記工程1及び2を含む製造方法により製造することが好ましい。
工程1:溶融した被覆材と固体アルカリ剤とを混合し、固体アルカリ剤の被覆物を得る工程
工程2:得られた被覆物と染料とを混合する工程
被覆材の融点以上に被覆材を加温することで溶融することができる。被覆材と固体アルカリ剤との質量比は、すなわち、固体アルカリ剤の質量に対する前記被覆材の質量比(被覆材/固体アルカリ剤)は、固体組成物の保存安定性の観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.08以上、更に好ましくは0.15以上であり、固体組成物を用いる際の染色性の観点から、好ましくは1以下、より好ましくは0.5以下、更に好ましくは0.3以下である。
[化粧料への使用]
融点が30℃以上であり、アルコール、エーテル、エステル、及び炭化水素から選ばれる1種以上を含む被覆材で少なくとも表面の一部が被覆された固体アルカリ剤と、染料と、を含有するケラチンのための染色用固体組成物は、化粧料、とりわけ粉体化粧料に使用することが好ましい。被覆材、固体アルカリ剤の好ましい態様は、前記と同じである。
上記固体組成物は、更に顔料、抗菌剤、防腐剤、紫外線吸収剤、香料、保湿成分等を含むことができる。
例えば、粉体化粧料としては、メイクアップ化粧料や染毛剤、パーマ剤、トリートメント等の毛髪処理剤等が挙げられ、これらの中でも染毛剤が好ましい。
[反応抑制方法]
アルコール、エーテル、エステル、及び炭化水素から選ばれる1種以上を含む被覆材で少なくとも表面の一部が被覆された固体アルカリ剤を用いることで、前記固体アルカリ剤と染料と接触しても、染料の分解による染色性の低下を抑制することができる。即ち、染料と前記固体アルカリ剤との反応を抑制することができる。被覆材、固体アルカリ剤の好ましい態様は、前記と同じである。
本発明は、以下の<1>~<77>の態様を含む。
<1> 融点が30℃以上である、アルコール、エーテル、エステル、及び炭化水素から選ばれる1種以上を含む被覆材で少なくとも表面の一部が被覆された固体アルカリ剤と、染料と、を含有する、ケラチンのための染色用固体組成物。
<2> 被覆材の融点が40℃以上である、<1>に記載の固体組成物。
<3> 被覆材の融点が50℃以上である、<1>又は<2>に記載の固体組成物。
<4> 被覆材の融点が55℃以上である、<1>~<3>のいずれかに記載の固体組成物。
<5> 被覆材の融点が150℃以下である、<1>~<4>のいずれかに記載の固体組成物。
<6> 被覆材の融点が120℃以下である、<1>~<5>のいずれかに記載の固体組成物。
<7> アルコールが、直鎖又は分岐鎖の1価アルコールを含む、<1>~<6>のいずれかに記載の固体組成物。
<8> エーテルが、ジアルキルエーテルを含む、<1>~<7>のいずれかに記載の固体組成物。
<9> エステルが、1価の脂肪酸と1価アルコールとの脂肪酸エステル、1価の脂肪酸と多価アルコールとの脂肪酸エステル、及び多価カルボン酸と1価アルコールとの多価カルボン酸エステルから選ばれる1種以上を含む、<1>~<8>のいずれかに記載の固体組成物。
<10> エステルが、1価の脂肪酸と1価アルコールとの脂肪酸エステル及び/又は1価の脂肪酸と多価アルコールとの脂肪酸エステルを含む、<1>~<9>のいずれかに記載の固体組成物。
<11> 炭化水素が、アルカン又はパラフィンを含む、<1>~<10>のいずれかに記載の固体組成物。
<12> 前記固体アルカリ剤の質量に対する前記被覆材の質量比(被覆材/固体アルカリ剤)が、0.01以上1以下である、<1>~<11>のいずれかに記載の固体組成物。
<13> 前記固体アルカリ剤の質量に対する前記被覆材の質量比(被覆材/固体アルカリ剤)が、0.05以上0.5以下である、<1>~<12>のいずれかに記載の固体組成物。
<14> 前記固体アルカリ剤の質量に対する前記被覆材の質量比(被覆材/固体アルカリ剤)が、0.08以上0.3以下である、<1>~<13>のいずれかに記載の固体組成物。
<15> 前記固体アルカリ剤の質量に対する前記被覆材の質量比(被覆材/固体アルカリ剤)が、0.15以上0.3以下である、<1>~<14>のいずれかに記載の固体組成物。
<16> 前記固体アルカリ剤が、オルトケイ酸塩、ピロケイ酸塩、メタケイ酸塩、リン酸塩、メタ二ケイ酸塩、炭酸塩、及び水酸化物から選択される1種以上を含む、<1>~<15>のいずれかに記載の固体組成物。
<17> 前記固体アルカリ剤が、メタケイ酸塩、リン酸塩、及び炭酸塩から選択される1種以上を含む、<1>~<16>のいずれかに記載の固体組成物。
<18> 前記固体アルカリ剤が、リン酸三ナトリウム及びメタケイ酸ナトリウムから選択される1種以上を含む、<1>~<17>のいずれかに記載の固体組成物。
<19> 前記被覆材の水への溶解度が、25℃で100mg/100g以下である、<1>~<18>のいずれかに記載の固体組成物。
<20> 前記被覆材の水への溶解度が、25℃で10mg/100g以下である、<1>~<19>のいずれかに記載の固体組成物。
<21> 前記被覆材の水への溶解度が、25℃で1mg/100g以下である、<1>~<20>のいずれかに記載の固体組成物。
<22> 前記被覆材の水への溶解度が、25℃で0.1mg/100g以下である、<1>~<21>のいずれかに記載の固体組成物。
<23> 前記被覆材に用いられる化合物の炭素数が16以上である、<1>~<22>のいずれかに記載の固体組成物。
<24> 前記被覆材に用いられる化合物の炭素数が18以上である、<1>~<23>のいずれかに記載の固体組成物。
<25> 前記被覆材に用いられる化合物の炭素数が21以上である、<1>~<24>のいずれかに記載の固体組成物。
<26> 前記被覆材に用いられる化合物の炭素数が25以上である、<1>~<25>のいずれかに記載の固体組成物。
<27> 前記被覆材に用いられる化合物の炭素数が30以上である、<1>~<26>のいずれかに記載の固体組成物。
<28> 前記被覆材に用いられる化合物の炭素数が200以下である、<1>~<27>のいずれかに記載の固体組成物。
<29> 前記被覆材に用いられる化合物の炭素数が100以下である、<1>~<28>のいずれかに記載の固体組成物。
<30> 前記被覆材に用いられる化合物の炭素数が80以下である、<1>~<29>のいずれかに記載の固体組成物。
<31> 前記被覆材に用いられる化合物が炭素数14以上の1価の炭化水素基を有する、<1>~<22>のいずれかに記載の固体組成物。
<32> 前記被覆材に用いられる化合物が炭素数16以上の1価の炭化水素基を有する、<1>~<22>のいずれかに記載の固体組成物。
<33> 前記被覆材に用いられる化合物が炭素数18以上の1価の炭化水素基を有する、<1>~<22>のいずれかに記載の固体組成物。
<34> 前記被覆材に用いられる化合物が炭素数60以下の1価の炭化水素基を有する、<1>~<22>のいずれかに記載の固体組成物。
<35> 前記被覆材に用いられる化合物が炭素数30以下の1価の炭化水素基を有する、<1>~<22>のいずれかに記載の固体組成物。
<36> 前記被覆材に用いられる化合物が炭素数22以下の1価の炭化水素基を有する、<1>~<22>のいずれかに記載の固体組成物。
<37> さらに、表面改質剤を含む、<1>~<36>のいずれかに記載の固体組成物。
<38> 前記固体アルカリ剤の質量に対する前記表面改質剤の質量比(表面改質剤/固体アルカリ剤)は、0.05以上1以下である、<37>に記載の固体組成物。
<39> 前記固体アルカリ剤の質量に対する前記表面改質剤の質量比(表面改質剤/固体アルカリ剤)は、0.1以上0.5以下である、<37>又は<38>に記載の固体組成物。
<40>前記表面改質剤が、有機粉末又は無機粉末である<37>~<39>のいずれかに記載の固体組成物。
<41> 前記有機粉末がコーンスターチである、<40>に記載の固体組成物。
<42> 前記無機粉末がシリカである、<40>に記載の固体組成物。
<43> 染料が、プレカーサー、カップラー、及び直接染料から選ばれる1種以上を含む、<1>~<42>のいずれかに記載の固体組成物。
<44> 染料が、プレカーサー及びカップラーを含む、<43>に記載の固体組成物。
<45> 前記プレカーサーがフェニレンジアミン系化合物、アミノフェノール系化合物、及びこれらの塩から選ばれる1種以上を含む、<43>又は<44>に記載の固体組成物。
<46> 前記プレカーサーが2-メトキシメチルパラフェニレンジアミン、N-メトキシエチル-パラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、及びこれらの塩から選ばれる1種以上を含む、<43>~<45>のいずれかに記載の固体組成物。
<47> 前記カップラーが、芳香族アミン系化合物、フェノール系化合物、ピリジン系化合物、及びこれらの塩から選ばれる1種以上を含む、<43>~<46>のいずれかに記載の固体組成物。
<48> 前記カップラーが1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、2-クロロ-3-アミノ-6-メチルフェノール、4-クロロレゾルシノール、2-メチルレゾルシノール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2-メチル-5-アミノ-6-クロロフェノール、2-アミノ-4-ヒドロキシエチルアミノアニソール、5-アミノ-6-クロロ-o-クレゾール、3-アミノ-2,4-ジクロロフェノール、及びこれらの塩から選ばれる1種以上を含む、<43>~<47>のいずれかに記載の固体組成物。
<49> 前記被覆前の固体アルカリ剤の平均粒径は、10μm以上5mm以下である、<1>~<48>のいずれかに記載の固体組成物。
<50> 前記被覆前の固体アルカリ剤の平均粒径は、20μm以上1mm以下である、<1>~<49>のいずれかに記載の固体組成物。
<51> 前記被覆前の固体アルカリ剤の平均粒径は、30μm以上500μm以下である、<1>~<50>のいずれかに記載の固体組成物。
<52> 前記被覆前の固体アルカリ剤の平均粒径は、30μm以上150μm以下である、<1>~<51>のいずれかに記載の固体組成物。
<53> 被覆後の固体アルカリ剤の平均粒径は、10μm以上5mm以下である、<1>~<48>のいずれかに記載の固体組成物。
<54> 被覆後の固体アルカリ剤の平均粒径は、20μm以上1mm以下である、<1>~<48>のいずれかに記載の固体組成物。
<55> 被覆後の固体アルカリ剤の平均粒径は、30μm以上500μm以下である、<1>~<48>のいずれかに記載の固体組成物。
<56> 固体組成物中、被覆材の含有量は、1質量%以上30質量%以下である、<1>~<55>のいずれかに記載の固体組成物。
<57> 固体組成物中、被覆材の含有量は、3質量%以上20質量%以下である、<1>~<56>のいずれかに記載の固体組成物。
<58> 固体組成物中、被覆材の含有量は、5質量%以上15質量%以下である、<1>~<57>のいずれかに記載の固体組成物。
<59> 固体組成物中、固体アルカリ剤の含有量は、10質量%以上70質量%以下である、<1>~<58>のいずれかに記載の固体組成物。
<60> 固体組成物中、固体アルカリ剤の含有量は、15質量%以上65質量%以下である、<1>~<59>のいずれかに記載の固体組成物。
<61> 固体組成物中、固体アルカリ剤の含有量は、20質量%以上60質量%以下である、<1>~<60>のいずれかに記載の固体組成物。
<62> 固体組成物中、染料の含有量は、0.03質量%以上30質量%以下である、<1>~<61>のいずれかに記載の固体組成物。
<63> 固体組成物中、染料の含有量は、0.05質量%以上20質量%以下である、<1>~<62>のいずれかに記載の固体組成物。
<51> 固体組成物中、染料の含有量は、0.1質量%以上10質量%以下である、<1>~<63>のいずれかに記載の固体組成物。
<64> 固体組成物中、染料の含有量は、0.3質量%以上5質量%以下である、<1>~<51>のいずれかに記載の固体組成物。
<65> 固体組成物中、水の含有量が10質量%以下である、<1>~<64>のいずれかに記載の固体組成物。
<66> 固体組成物中、水の含有量が1質量%以下である、<1>~<65>のいずれかに記載の固体組成物。
<67> 固体組成物中、水の含有量が0.5質量%以下である、<1>~<66>のいずれかに記載の固体組成物。
<68> 粉末組成物である、<1>~<67>のいずれかに記載の固体組成物。
<69> 染毛剤用である、<1>~<68>のいずれかに記載の固体組成物。
<70> ジャー型容器に収容されている、<1>~<69>のいずれかに記載の固体組成物。
<71> <1>~<70>のいずれかに記載の固体組成物と、酸化剤を含有する液状組成物と、を含む染毛剤キット。
<72> 前記酸化剤が過酸化水素水を含む、<71>記載の染毛剤キット。
<73> 下記工程1及び2を有する、<1>~<69>のいずれかに記載の固体組成物の製造方法。
工程1:溶融した前記被覆材と前記固体アルカリ剤とを混合し、固体アルカリ剤の被覆物を得る工程
工程2:得られた前記被覆物と染料とを混合する工程
<74> 融点が30℃以上である、アルコール、エーテル、エステル、及び炭化水素から選ばれる1種以上を含む被覆材で少なくとも表面の一部が被覆された固体アルカリ剤と、染料と、を含有する固体組成物の化粧料への使用。
<75> 前記化粧料が毛髪処理剤である、<74>記載の使用。
<76> 前記化粧料が染毛剤である、<74>又は<75>記載の使用。
<77> アルコール、エーテル、エステル、及び炭化水素から選ばれる1種以上を含む被覆材で少なくとも表面の一部が被覆された固体アルカリ剤を用いる、染料と前記固体アルカリ剤との反応抑制方法。
以下の実施例及び比較例において、「%」は特記しない限り「質量%」である。なお、各物性値の測定は、以下の方法により行った。
[測定方法]
<固体アルカリ剤及び被覆された固体アルカリ剤の平均粒径>
固体アルカリ剤の平均粒径は、JIS K 8801-1:2016規定の標準篩(目開き:45~2000μm)を用いて、固体アルカリ剤100gを5分間振動させた後、各篩目のサイズによる質量分布から算出した。
より具体的には、JIS Z 8801-1:2006(2000年5月20日制定、2006年11月20日最終改正)規定の2000、1400、1000、710、500、355、250、180、125、90、63、45μmの篩を用いて5分間振動させた後、篩分け法による篩下質量分布について50%平均径を算出し、これを平均粒径とした。すなわち、上記の篩を、受け皿上に目開きの小さな篩から順に積み重ね、最上部の2000μmの篩の上から100gの固体アルカリ剤を添加し、蓋をしてロータップ型ふるい振とう機(株式会社平工製作所製、タッピング156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、5分間振動させたあと、それぞれの篩及び受け皿上に残留した固体アルカリ剤の質量を測定し、各篩上の固体アルカリ剤の割合(質量%)を算出した。受け皿から順に目開きの小さな篩上の固体アルカリ剤の割合を積算していき、合計が50質量%となる粒径を平均粒径とした。
被覆された固体アルカリ剤の平均粒径も同様に算出した。
製造例においては、下記の原料を用いた。
(固体アルカリ剤)
・リン酸三ナトリウム:太平化学産業株式会社製、平均粒径70.7μm
・リン酸三ナトリウム:米山化学工業株式会社製、平均粒径170.3μm
・メタケイ酸ナトリウム:SILMACO NV社製、平均粒径86.0μm
(被覆材)
・ステアリン酸ステアリル:花王株式会社製、商品名:エキセパールSS、融点60℃
・ベヘン酸ベヘニル:日油株式会社製、商品名:ユニスターM-2222SL、融点70℃
・ステアリルアルコール:花王株式会社製、商品名:カルコール8098、融点59℃
・ベヘニルアルコール:花王株式会社製、商品名:カルコール220-98、融点69℃
・パラフィンワックス-140(商品名):日本精蝋株式会社製、炭化水素ワックス、C2n+2(n=20~39)、融点61℃
・パラフィンワックス9ND(商品名):日本精蝋株式会社製、炭化水素ワックス、C2n+2(n=28~52)、融点75℃
・ペンタエリスリトールテトラステアレート:日油株式会社製、商品名:WE-476-H、融点62℃
・ラウリルアルコール:花王株式会社製、商品名:カルコール2098、融点24℃
・ラウリン酸:花王株式会社製、商品名:ルナックL-98、タイター43℃
・ステアリン酸:花王株式会社製、商品名:ルナックS-98、融点69℃
(表面改質剤)
・コーンスターチ:ROQUETTE FRERES社製、商品名:MAIZE STARCH B
(プレカーサー)
・プレカーサーA160S:Dragon Chemical社製(2-メトキシメチルパラフェニレンジアミン硫酸塩)
(カップラー)
・カップラーA79:Extrachem GmbH製(1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン四塩酸塩)
・カップラーA94:Grafox Chemie VERTRIEBS-GmbH製(2-クロロ-3-アミノ-6-メチルフェノール)
(その他の成分)
・コーンスターチ:ROQUETTE FRERES社製、商品名:MAIZE STARCH B
・シリカ:EVONIK Industries社製、商品名:SIPERNAT-22
・EDTA:富士フイルム和光純薬株式会社製、試薬
・イソプロピルミリステート:富士フイルム和光純薬株式会社製、試薬
〔固体組成物の製造〕
(製造例1)
2Lハイスピードミキサー(株式会社アーステクニカ製:LFS-2、アジテータ回転数600r.p.m./チョッパー回転1500r.p.m./ジャケット温水温度80℃)に、固体アルカリ剤としてのリン酸三ナトリウム(粒径:70μm)300gを添加し、粉温度が60℃以上となったことを確認して、被覆材として溶融したステアリン酸ステアリルを33.3g添加し、3分間混合し、混合物を抜出した。得られた混合物はバットに受け、25℃で冷却し、被覆材で表面が被覆された固体アルカリ剤の顆粒を得た。
得られた顆粒と表1に示すプレカーサー、カップラー、及びその他の成分を表1に示す含有量となるように混合してスクリュー管に測り取り固体組成物とした。
(製造例2~3)
ステアリン酸ステアリルの含有量を表1に記載のとおり変更した以外は、製造例1と同様に固体組成物を製造した。
(製造例4~9)
被覆材を表1に記載の被覆材に変更した以外は、製造例1と同様に固体組成物を製造した。
(製造例10)
被覆材を用いず、バランス剤の含有量を表1に記載のとおり変更した以外は、製造例1と同様に固体組成物を製造した。
(製造例11)
被覆材として脂肪酸であるステアリン酸を用いた以外は、製造例1と同様に固体組成物を製造した。
(製造例12)
リン酸三ナトリウムとして平均粒径が170.3μmのリン酸三ナトリウムを使用し、各成分の含有量を表1に記載のとおり変更した以外は、製造例5と同様に固体組成物を製造した。
(製造例13)
被覆材を用いず、バランス剤の含有量を表1に記載のとおり変更した以外は、製造例12と同様に固体組成物を製造した。
(製造例14)
プレカーサーの配合量を0.5質量部に変更し、カップラーとして、A79を0.8質量部使用し、バランス剤の含有量を表1に記載のとおり変更した以外は、製造例7と同様に固体組成物を製造した。
(製造例15)
被覆材を用いず、バランス剤の含有量を表1に記載のとおり変更した以外は、製造例14と同様に固体組成物を製造した。
(製造例16)
固体アルカリ剤としてメタケイ酸ナトリウムを使用し、各成分の含有量を表1に記載のとおり変更した以外は、製造例5と同様に固体組成物を製造した。
(製造例17)
2Lハイスピードミキサー(株式会社アーステクニカ製:LFS-2、アジテータ回転数600r.p.m./チョッパー回転1500r.p.m./ジャケット温水温度80℃)に、固体アルカリ剤としてのリン酸三ナトリウム(粒径:170.3μm)300gを添加し、粉温度が60℃以上となったことを確認して、被覆材として溶融したステアリルアルコールを33.3g添加し、3分間混合し、更に表面改質剤としてコーンスターチを66.7g添加し、3分間混合し、混合物を抜出した。得られた混合物はバットに受け、25℃で冷却し、被覆材と表面改質剤で表面が被覆された固体アルカリ剤の顆粒を得た。
得られた顆粒と表1に示すプレカーサー、カップラー、及びその他の成分を表1に示す含有量となるように混合してスクリュー管に測り取り固体組成物とした。
Figure 2023051798000002
Figure 2023051798000003
製造例12及び17の結果から、バインダーとして作用しない表面改質剤を使用することで、固体組成物の粒径の増大を抑制できていることが分かる。表面改質剤を使用することで、被覆材による固体アルカリ剤同士の結着を抑制できたためと考えられる。このため、被覆材と表面改質剤を組み合わせることで、固体アルカリ剤の被覆と製造時の過造粒の抑制が可能である。
〔固体組成物の評価方法〕
上記で製造した固体組成物を40℃、25%RHで保存した。なお、保存開始から1週間毎に25℃、60%RH、16時間の条件で加湿を行った。保存開始後、2週間又は4週間経過した時点で下記の評価を行った。ただし、上記加湿は、2週間後の評価までに1回、4週間後の評価までに3回を行った。
保存した固体組成物の評価は、トレス(ヤギ毛:LB-W)に以下の操作を施すことで行った。
酸化剤を含む液状組成物として、表2に示す配合を有する液状組成物を用いた。スクリュー管に固体組成物を0.5g、液状組成物を4.5g(固体組成物:液状組成物=1:9の質量比となるよう)正確に量り取り、ボルテックスミキサーで約10秒間混合しペーストを調製した。トレーにトレスを設置し、得られたペーストを1.5g滴下し、毛束全体に染み込むようにスパチュラを用いて丁寧に塗布した。塗布後のトレスをサランラップ(登録商標)で覆い、40℃の電気乾燥機内で30分間静置した。その後電気乾燥機から取り出し、40℃のお湯でトレスの両面を10ストロークずつすすいだ。すすいだ後のトレスをシャンプーで15秒間洗い、40℃のお湯で再度トレスの両面を10ストロークずつすすいだ。染色性の評価には、コニカミノルタ株式会社製の分光測色計CM-700dを使用し、1束のトレスに対して、表側3点、裏側3点の計6点を測色し、L*a*b*表色系で表される値の平均値を算出した。
製造直後の固体組成物を用いた染色性と、保存開始後2週間又は4週間経過した固体組成物を用いた染色性の色差ΔEを用いて、固体組成物の保存安定性の評価を行った。なお、色差ΔEは以下の式(1)から求められる。
Figure 2023051798000004
式(1)中、ΔL、Δa、及びΔbは、それぞれ製造直後の固体組成物を用いた染色性と保存開始後2週間又は4週間経過した固体組成物を用いた染色性の測定値から算出された平均値の差である。
また、製造直後の実施例の固体組成物と製造直後の比較例の固体組成物を用いた染色性の色差ΔE0を用いて、固体組成物の被覆材の染色性への影響を評価した。色差ΔE0は上記式(1)から求められ、式(1)中、ΔL、Δa、及びΔbは、それぞれ製造直後の実施例の固体組成物を用いた染色性と製造直後の比較例の固体組成物を用いた染色性の測定値から算出された平均値の差である。ΔE0が小さいほど被覆材の染色性への影響は小さい。
Figure 2023051798000005
各製造例で製造した固体組成物を用い、前述の方法に従って、染色性を測定した。評価基準は、用いたカップラーごとの基準とし、結果を表3に示す。
実施例1~10、12、及び13、並びに比較例1~3
カップラーとして、A94(2-クロロ-3-アミノ-6-メチルフェノール)、固体アルカリ剤として、リン酸三ナトリウムを用いた実施例1~10、12、及び13、並びに比較例1~3の評価基準は、以下のとおりであり、評価結果がC以上であると、本発明の効果を奏している。
A:2週間保存後のΔEが6以下であり、且つ、4週間保存後のΔEが10以下である。
B:2週間保存後のΔEが6以下であり、且つ、4週間保存後のΔEが10より大きく16以下である。
C:2週間保存後のΔEが6より大きく8以下であり、且つ、4週間保存後のΔEが20以下である。
D:2週間保存後のΔEが8より大きい、又は、4週間保存後のΔEが20より大きい。
実施例11及び比較例4
カップラーとして、A79(1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン)、固体アルカリ剤として、リン酸三ナトリウムを用いた実施例11及び比較例4の評価基準は、以下のとおりであり、評価結果がC以上であると、本発明の効果を奏している。
A:2週間保存後及び4週間保存後のΔEが5以下である。
B:2週間保存後のΔEが5以下であり、且つ、4週間保存後のΔEが5より大きく7以下である。
C:2週間保存後のΔEが5以下であり、且つ、4週間保存後のΔEが7より大きく9以下である。
D:2週間保存後のΔEが5より大きい。
Figure 2023051798000006
実施例と比較例の評価結果から、固体アルカリ剤の表面を被覆材で被覆することにより、固体組成物の保存安定性が向上し、染色性の低下が抑制されることが分かる。
また、実施例1~3の結果から、被覆材の含有量を増やすことで、固体組成物の保存安定性がより向上することが分かる。実施例1、4、及び9の結果から、被覆材としてエステルを用いた場合、エステルの融点が高いと固体組成物の保存安定性が、染色性の低下が抑制される傾向を示す。
実施例5及び10の結果から、固体アルカリ剤の粒径が小さい方が固体組成物の保存安定性が向上することが分かる。固体アルカリ剤の平均粒径が大きいと、全体として固体アルカリ剤の表面積が小さくなるため、必要とされる被覆材の量が少なくなることから、実施例1~3の結果に鑑みて、固体アルカリ剤の平均粒径が大きい方が固体組成物の保存安定性が向上すること考えられたが、予想外にも、逆の結果となった。これは、固体アルカリ剤の平均粒径が大きいことにより1つ当たりの表面積が大きくなり、固体アルカリ剤が被覆材により均一に被覆されていないためと考えられる。
実施例5と実施例12の結果から、リン酸三ナトリウム及びメタケイ酸ナトリウムのいずれも固体アルカリ剤として好ましく用いることができることが分かる。被覆材としてステアリン酸ステアリルなどのエステルを用いてメタケイ酸ナトリウムを被覆した場合にも、同様に保存安定性が向上することが予想される。
実施例1~9と比較例1、実施例10と比較例3、及び実施例11と比較例4の製造直後の染色性にほとんど差がないことから、固体アルカリ剤を被覆しても、意外なことに染色性に影響がほとんどないことがわかった。
比較例2では、脂肪酸がリン酸三ナトリウムと塩(石鹸)を形成したために、保存中に固体アルカリ剤の表面を被覆する脂肪酸の塩が空気中の水分により溶解し、固体組成物の保存安定性が低かったと考えられる。
実施例10及び13の結果から、表面改質剤としてさらにコーンスターチを使用することで保存安定性が向上することが分かる。ステアリルアルコールで被覆された固体アルカリ剤表面に粉末のコーンスターチが付着することで固体アルカリ剤と酸化染料前駆体との接触抑制効果が高まったためだと考えられる。

Claims (21)

  1. 融点が30℃以上である、アルコール、エーテル、エステル、及び炭化水素から選ばれる1種以上を含む被覆材で少なくとも表面の一部が被覆された固体アルカリ剤と、染料と、を含有する、ケラチンのための染色用固体組成物。
  2. 前記固体アルカリ剤の質量に対する前記被覆材の質量比(被覆材/固体アルカリ剤)が、0.01以上1以下である、請求項1に記載の染色用固体組成物。
  3. 前記固体アルカリ剤が、オルトケイ酸塩、ピロケイ酸塩、メタケイ酸塩、リン酸塩、メタ二ケイ酸塩、炭酸塩、及び水酸化物から選択される1種以上を含む、請求項1又は2に記載の染色用固体組成物。
  4. 前記被覆材の水への溶解度が、25℃で100mg/100g以下である、請求項1~3のいずれかに記載の染色用固体組成物。
  5. 前記被覆材に用いられる化合物の炭素数が16以上である、請求項1~4のいずれかに記載の染色用固体組成物。
  6. 前記被覆材に用いられる化合物が、炭素数14以上の1価の炭化水素基を有する、請求項1~5いずれかに記載の染色用固体組成物。
  7. 染料が、プレカーサー、カップラー、及び直接染料から選ばれる1種以上を含む、請求項1~6のいずれかに記載の染色用固体組成物。
  8. 前記プレカーサーがフェニレンジアミン系化合物、アミノフェノール系化合物、及びこれらの塩から選ばれる1種以上を含む、請求項7に記載の染色用固体組成物。
  9. 前記プレカーサーが2-メトキシメチルパラフェニレンジアミン、N-メトキシエチル-パラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、及びこれらの塩から選ばれる1種以上を含む、請求項7又は8に記載の染色用固体組成物。
  10. 前記カップラーが、芳香族アミン系化合物、フェノール系化合物、ピリジン系化合物、及びこれらの塩から選ばれる1種以上を含む、請求項7~9のいずれかに記載の染色用固体組成物。
  11. 前記カップラーが1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、2-クロロ-3-アミノ-6-メチルフェノール、4-クロロレゾルシノール、2-メチルレゾルシノール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2-メチル-5-アミノ-6-クロロフェノール、2-アミノ-4-ヒドロキシエチルアミノアニソール、5-アミノ-6-クロロ-o-クレゾール、3-アミノ-2,4-ジクロロフェノール、及びこれらの塩から選ばれる1種以上を含む、請求項7~9のいずれかに記載の染色用固体組成物。
  12. 前記固体アルカリ剤の平均粒径が10μm以上5mm以下である、請求項1~11のいずれかに記載の染色用固体組成物。
  13. 固体組成物中、水の含有量が10質量%以下である、請求項1~12のいずれかに記載の染色用固体組成物。
  14. 粉末組成物である、請求項1~13のいずれかに記載の染色用固体組成物。
  15. ジャー型容器に収容されている、請求項1~14のいずれかに記載の染色用固体組成物。
  16. 請求項1~15のいずれかに記載の染色用固体組成物と、酸化剤を含有する液状組成物と、を含む染毛剤キット。
  17. 前記酸化剤が過酸化水素水を含む、請求項16に記載の染毛剤キット。
  18. 下記工程1及び2を有する、請求項1~14のいずれかに記載の固体組成物の製造方法。
    工程1:溶融した前記被覆材と前記固体アルカリ剤とを混合し、固体アルカリ剤の被覆物を得る工程
    工程2:得られた前記被覆物と染料とを混合する工程
  19. 融点が30℃以上である、アルコール、エーテル、エステル、及び炭化水素から選ばれる1種以上を含む被覆材で少なくとも表面の一部が被覆された固体アルカリ剤と、染料と、を含有する染色用固体組成物の化粧料への使用。
  20. 前記化粧料が毛髪処理剤である、請求項19に記載の使用。
  21. アルコール、エーテル、エステル、及び炭化水素から選ばれる1種以上を含む被覆材で少なくとも表面の一部が被覆された固体アルカリ剤を用いる、染料と前記固体アルカリ剤との反応抑制方法。
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