JP2023050888A - 水洗大便器 - Google Patents

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Daiki Okabe
允 戸次
Makoto Totsugi
祥子 小林
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【課題】溜水部の溜水域全体をある程度大きく確保したとしても、ボウル部(特に、壺部)内に汚物が付着することを抑制し、洗浄性能と汚物排出性能の双方を向上させることができる水洗大便器を提供する。【解決手段】本発明による水洗大便器1は、壺部12を含むボウル部8と、排水トラップ部8と、を有し、壺部は、排水トラップ部の入口の上方且つ前方に形成された底壁32と、この底壁の周囲を取り囲むように形成された側壁36,38と、底壁の外縁32bと側壁の下縁36b,38bとを接合する接合部40と、を備えており、壺部の底壁は、傾斜部44と、この傾斜部の左右外側に形成され且つ前方から排水トラップ部の入口に向かって洗浄水又は汚物をガイドするガイド部46と、を備えており、傾斜部は、側面断面視において、その全体が上方に凸状に形成されつつ、前方から排水トラップ部の入口に向かって下方に傾斜するように形成されている。【選択図】図3A

Description

本発明は、水洗大便器に係わり、特に、洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器に関する。
従来から、洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器として、例えば、特許文献1に記載されているように、便器本体が、ボウル部と、このボウル部の下方に入口が接続された排水トラップ部と、を備えているものが知られている。
また、このような従来の水洗大便器においては、便器本体のボウル部が、ボウル形状の汚物受け面と、この汚物受け面の下方に設けられた壺部と、を備えている。
さらに、壺部は、排水トラップ部の上方において、所定量の溜水を貯留する溜水部を形成している。また、この溜水部を形成する壺部の底面は、排水トラップ部の入口に向かって下方に傾斜する平坦な面を形成している。
これにより、汚物受け面から壺部内に流入した洗浄水が壺部の平坦な底面に接触すると、溜水部において縦方向に旋回する流れ(以下「縦旋回流」)を形成しながら、壺部内の洗浄水を排水トラップ部の入口に誘導するようになっている。
特に、ボウル部内の水の落差による流水作用で汚物を押し流す、いわゆる、「洗い落し式の水洗大便器」の形態においては、排水トラップ部の入口付近に広がる汚物等に対して、壺部内の縦旋回流が作用することに加えて、ボウル部のリム部から吐水された洗浄水による上方からの水圧が加わることにより、汚物を排水トラップ部内に押し込むことができる作用が顕著になっている。
特開2015-67954号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載されている従来の水洗大便器では、便器本体の壺部の溜水部において、縦旋回流を形成するために、溜水域の大きさ(溜水域の平面断面積等)を比較的小さく設計する必要がある。
しかしながら、従来よりも溜水部の溜水域の大きさを小さく設計すると、その分、ボウル部の汚物受け面や壺部内の溜水部以外の領域の表面積が大きくなるため、汚物が付着する面積も大きくなるという問題がある。
一方、従来よりも溜水部の溜水域の大きさを大きく設計すると、溜水部における洗浄水の流れが溜水部の中心側に集まり難くなるため、汚物が収集され難くなる。
これにより、溜水部で汚物が散乱し、浮遊する領域も大きくなるため、汚物と排水トラップ部との間に隙間が生じることにより、汚物に対して洗浄水の水圧が効果的に作用しなくなる、いわゆる、「圧抜け現象」が発生し、汚物排出性能の低下につながるという問題がある。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題を解決するためになされたものであり、溜水部の溜水域全体をある程度大きく確保したとしても、ボウル部(特に、壺部)内に汚物が付着することを抑制し、洗浄性能と汚物排出性能の双方を向上させることができる水洗大便器を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、
ボウル形状の汚物受け面と、この汚物受け面の上方に形成されるリム部と、上記汚物受け面の下方に設けられて貯留した溜水により溜水部を形成する壺部と、を備えたボウル部と、上記リム部に設けられ、上記ボウル部内に向かって洗浄水を吐水する吐水部と、上記壺部の下方に接続された入口を備え、上記ボウル部内の汚物を排出する排水トラップ部と、を有し、上記壺部は、上記排水トラップ部の入口の上方且つ前方に形成された底壁と、この底壁の周囲を取り囲むように形成された側壁と、上記底壁の外縁と上記側壁の下縁とを曲率を有する面で接合する接合部と、を備えており、上記壺部の底壁は、その左右の中心軸線に対して左右に亘って形成された傾斜部と、この傾斜部の左右外側に形成され且つ前方から上記排水トラップ部の入口に向かって洗浄水又は汚物をガイドするガイド部と、を備えており、上記傾斜部は、側面断面視において、その全体が上方に凸状に形成されつつ、前方から上記排水トラップ部の入口に向かって下方に傾斜するように形成されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、吐水部からボウル部内に吐水された洗浄水は、汚物受け面から壺部内に流れ込む。
この際、壺部内の洗浄水又は汚物は、壺部の底壁の傾斜部の左右外側に形成されたガイド部により、その左右中央側の傾斜部に集められるように誘導された後、排水トラップ部の入口に向かってガイドされる。
また、壺部の底壁の傾斜部が、側面断面視において、その全体が上方に凸状に形成されつつ、前方から排水トラップ部の入口に向かって下方に傾斜するように形成されているため、傾斜部に沿って流れる洗浄水の一部を剥離させることができる。
これにより、壺部の底壁の傾斜部に集められた汚物を含む洗浄水の水圧を高めることができると共に、排水トラップ部の入口の中央側に洗浄水及び汚物を誘導することができる。
したがって、排水トラップ部の入口において、汚物を含む洗浄水の押し込み力を高めることができるため、汚物排出性能を高めることができる。
本発明において、好ましくは、上記ガイド部は、正面断面視において、上方に凸状に形成されている一方、上記傾斜部は、正面断面視において、上記ガイド部の左右内側の下端から下方に凹状に形成されている。
このように構成された本発明においては、壺部の底壁の正面断面視では、ガイド部が上方に凸状に形成されている一方、傾斜部がガイド部の左右内側の下端から下方に凹状に形成されているため、凸状のガイド部を乗り越えて凹状の傾斜部に流入した洗浄水は、傾斜部の左右外側の凸状部分により、傾斜部の外部へ再び流出することが抑制される。
これにより、凹状の傾斜部内に洗浄水が保持された状態が維持されながら、排水トラップ部の入口から排水トラップ部内の流路断面の中央側に洗浄水及び汚物を誘導することができる。
したがって、壺部の底壁の傾斜部に集められた汚物を含む洗浄水の水圧を高めて、汚物排出性能を高めることができる。
本発明において、好ましくは、上記傾斜部は、正面断面視において、その上端から最低底面までの上下方向の凹み量が後方の上記排水トラップ部の入口側に向かうにつれて大きくなるように設定されている。
このように構成された本発明においては、壺部の底壁の傾斜部の正面断面視では、この傾斜部の上端から最低底面までの上下方向の凹み量が、後方の排水トラップ部の入口側に向かうにつれて大きくなるように設定されているため、傾斜部内の洗浄水が排水トラップ部の入口に流入する直前に、傾斜部の左右外側の凸状のガイド部を乗り越えることを抑制することができる。
これにより、排水トラップ部の入口に流入する洗浄水の水圧を高めて、排水トラップ部の入口から排水トラップ部内の流路断面の中央側に洗浄水及び汚物を効果的に誘導することができるため、汚物を排出する汚物排出性能を高めることができる。
本発明において、好ましくは、上記傾斜部は、平面視において、その左右方向の幅が後方の上記排水トラップ部の入口側に向かうにつれて大きくなるように設定されている。
このように形成された本発明においては、壺部の底壁の傾斜部の平面視では、その左右方向の幅が後方の排水トラップ部の入口側に向かうにつれて大きくなるように設定されているため、洗浄水が傾斜部から排水トラップ部の入口に流入する際に、洗浄水及び汚物を排水トラップ部の入口の広範囲に誘導した後、排水トラップ部内の流路断面の中央側に誘導することができる。
したがって、壺部から排水トラップ部内に汚物を排出する際の洗浄水の水圧を高めて、汚物排出性能を高めることができる。
本発明において、好ましくは、上記壺部の底壁は、さらに、上記溜水部の後方側から前方に突出する後方底面部を備えており、この後方底面部は、上記壺部内の後方側の洗浄水を前方側に誘導するように構成されている。
このように形成された本発明においては、壺部内の前方側から排水トラップ部の入口に流入した洗浄水に加えて、壺部の底壁の溜水部の後方側から前方に突出する後方底面部により、壺部内の後方側の洗浄水を前方側(排水トラップ部の入口側)に誘導し、後方側からも排水トラップ部の入口に洗浄水を流入させることができる。
これにより、排水トラップ部の入口に流入する洗浄水全体の水圧を高めて、汚物排出性能を高めることができる。
本発明において、好ましくは、上記傾斜部は、側面断面視において、その上方に凸状に形成された部分の頂点が、上記後方底面部の上端と下端との間の高さ位置の範囲内に位置する。
このように形成された本発明においては、壺部の底壁の傾斜部の側面断面視では、その上方に凸状に形成された部分の頂点が、後方底面部の上端と下端との間の高さ位置の範囲内に位置するため、洗浄水が傾斜部に対して剥離する箇所を排水トラップ部の入口よりも上方の位置に設定することができる。
これにより、排水トラップ部の入口に流入する直前の洗浄水及び汚物を中央側に集約させて、水圧を高めることができるため、汚物排出性能を高めることができる。
本発明において、好ましくは、上記傾斜部は、側面断面視において、その上方に凸状に形成された部分が曲率を有する面で形成されており、その全体が上記溜水部の前方領域から上記排水トラップ部の入口まで下方に傾斜するように形成されている。
このように形成された本発明においては、壺部の底壁の傾斜部の側面断面視では、その上方に凸状に形成された部分が曲率を有する面で形成されており、その全体が溜水部の前方領域から排水トラップ部の入口まで下方に傾斜するように形成されていることにより、溜水部の前方領域については、溜水部の後方領域に比べて壺部の底壁が下方に向かう角度が小さくなり、より平坦に近い形状になる。これにより、溜水部の前方領域において、洗浄水を底壁に衝突させて方向転換させやすく、縦旋回流を促進させることになる。
一方、溜水部の後方領域では、溜水部の前方領域に比べて、壺部の底壁が下方に向かう角度が大きくなる。これにより、溜水部の後方領域では、洗浄水及び汚物を前方領域に向かわせることなく、傾斜部の後方の排水トラップ部の入口に誘導することができる。
また、壺部内において縦旋回により汚物を撹拌し易くすることができると共に、排水トラップの入口に流入する洗浄水の水圧を高めることができるため、汚物排出性能を高めることができる。
本発明の水洗大便器によれば、溜水部の溜水域全体をある程度大きく確保したとしても、ボウル部(特に、壺部)内に汚物が付着することを抑制し、洗浄性能と汚物排出性能の双方を向上させることができる。
本発明の一実施形態による水洗大便器の概略平面図である。 図1のII-II線に沿った側面断面図である。 図2に示す本発明の一実施形態による水洗大便器の側面断面図において、便器本体の壺部の部分を拡大した拡大側面断面図である。 図3Aに示す本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体の壺部の前方部分を拡大した拡大側面断面図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体における壺部の部分を拡大した部分拡大平面図である。 図1のVA-VA線に沿った断面図である。 図5Aに示す本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体において、ボウル部の壺部の下方部分を拡大した断面図である。 図1のVIA-VIA線に沿った断面図である。 図6Aに示す本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体において、ボウル部の壺部の下方部分を拡大した断面図である。 図1のVIIA-VIIA線に沿った断面図である。 図7Aに示す本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体において、ボウル部の壺部の下方部分を拡大した断面図である。 図1のVIIIA-VIIIA線に沿った断面図である。 図8Aに示す本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体において、ボウル部の壺部の部分を拡大した断面図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器のボウル部内における第2リム吐水口から吐水された洗浄水がボウル部の後方側から前方側に旋回した後、前方側から壺部内に流入した状態の洗浄水の流れを概略的に説明した概略平面図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器のボウル部内における第1リム吐水口及び第2リム吐水口のそれぞれから吐水され、壺部内の前方領域に流入した洗浄水の流れを概略的に説明した概略側面断面図である。
以下、図1~図10を参照して、本発明の一実施形態による水洗大便器について説明する。
まず、図1は、本発明の一実施形態による水洗大便器の概略平面図である。また、図2は、図1のII-II線に沿った側面断面図である。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態による水洗大便器1は、陶器製の便器本体2を備えている。
この便器本体2は、上流側から下流側に向かって、導水路4と、ボウル形状のボウル部6と、排水トラップ部8とを備えている。
これにより、本発明の一実施形態による水洗大便器1については、ボウル部6内の水の落差による流水作用で汚物を押し流す、いわゆる、「洗い落し式の水洗大便器」の形態となっている。
なお、本発明の一実施形態による水洗大便器1については、サイホン作用を利用してボウル部6内の汚物を吸い込んで排水トラップ部8から一気に外部に排出する、いわゆる、「サイホン式の水洗大便器」の形態についても適用可能である。
また、図1及び図2に示す本実施形態の水洗大便器1では、その便器本体2の上面において、便座(図示せず)及び便蓋(図示せず)等が設けられているが、従来の水洗大便器の構造と同様であるため、具体的な説明については省略する。
さらに、便器本体2の上面における便座(図示せず)及び便蓋(図示せず)の後方側には、使用者の局部を洗浄する衛生洗浄部(図示せず)や便器本体2への給水機能に関与する給水系機能部等の機能部(図示せず)等が設けられていてもよいが、これらについても、従来の水洗大便器の構造と同様であるため、具体的な説明については省略する。
つぎに、図1に示すように、本発明の一実施形態による水洗大便器1は、便器洗浄に使用される洗浄水を貯水して便器本体2へ給水する洗浄水源である重力給水式の貯水タンク10を備えている。
ここで、本実施形態では、便器本体2へ洗浄水を供給する洗浄水源としては、上述した重力給水式の貯水タンク10のようなタンク式の形態に限定されず、他の形態でも適用可能である。すなわち、便器本体2へ洗浄水を供給する洗浄水源として、水道水の給水圧を直接利用した水道直圧式の形態やフラッシュバルブ式の形態であってもよいし、或いは、ポンプの補圧を利用して洗浄水を供給する形態であってもよい。
つぎに、図1に示す本発明の一実施形態による水洗大便器1においては、便器本体2のボウル部6の平面視において、このボウル部6の左右中央に設けられた壺部12に対し、前後方向に二等分するように水平左右方向に延びる中心軸線を符号「X」で示す。
また、図1に示す便器本体2のボウル部6の平面視において、このボウル部6を左右方向に二等分するように水平前後方向に延びる中心軸線を符号「Y」で示している。
さらに、図1に示す便器本体2のボウル部6の平面視において、各中心軸線X,Yの互いの交点を平面視のボウル部6の中心Oとし、この中心Oを通る鉛直方向に延びる中心軸線を図1及び図2に符号「Z」で示している。
また、図1に示すように、水洗大便器1の前後左右の方向については、「前」、「後」、「左」、「右」でそれぞれ示している。
さらに、図1及び図2に示すように、本実施形態の水洗大便器1においては、ボウル部6内の領域について、中心軸線Xよりも前方側の領域を「ボウル部6の前方領域F」と定義する。また、このボウル部6の前方領域Fにおいて、ボウル部6の水平前後方向の中心軸線Yに対して左側領域L、右側領域Rのそれぞれを「ボウル部6の左前方領域LF」、「ボウル部6の右前方領域RF」と定義する。
同様に、ボウル部6内の領域について、中心軸線Xよりも後方側の領域を「ボウル部6の後方領域B」と定義する。また、このボウル部6の後方領域Bにおいて、ボウル部6の水平前後方向の中心軸線Yに対して左側領域L、右側領域Rのそれぞれを「ボウル部6の左後方領域LB」、「ボウル部6の右後方領域RB」と定義する。
つぎに、図1に示すように、便器本体2の上流側に位置する導水路4は、ボウル部6の後方側に形成され、貯水タンク10から供給された洗浄水をボウル部6に導くようになっている。
また、図1及び図2に示すように、便器本体2の導水路4の下流側に位置するボウル部6は、下方から上方に向かって、詳細は後述する壺部12、汚物受け面14、棚部16、及び、リム部18を備えている。
さらに、ボウル部6の左後方領域LBのリム部18の前方側には、第1リム吐水口20が設けられており、ボウル部6の右後方領域RBのリム部18の後方側には、第2リム吐水口22が設けられている。
つぎに、図1及び図2に示すように、導水路4は、共通導水路24と、第1リム導水路26と、第2リム導水路28とを備えている。
まず、共通導水路24は、貯水タンク10に接続される後方の入口4aから前方のボウル部6の背面側近傍まで延びるようにボウル部6の後方側の便器本体2の内部に形成されている。
また、第1リム導水路26は、ボウル部6の背面側近傍で共通導水路24からボウル部6の左側方に分岐した後、ボウル部6の外周面を迂回しながら前方側の第1リム吐水口20まで延びるようにボウル部6の左前方領域LFのリム部18の内部に形成されている。
これにより、共通導水路24から第1リム導水路26に供給された洗浄水は、第1リム吐水口20からその前方側の棚部16に向けて第1リム吐水として前方へ吐水された後、ボウル部6内の左前方領域LFから右前方領域RFを経て右後方領域RBへと旋回する旋回流を形成するようになっている。
さらに、第2リム導水路28は、ボウル部6の背面側近傍で共通導水路24からボウル部6の右側方に分岐した後、便器本体2の右側方部付近で左側方の第2リム吐水口22に向けて屈曲(Uターン)し、第2リム吐水口22まで延びるようにボウル部6の右後方領域RBのリム部18の後方側の内部に形成されている。
これにより、共通導水路24から第2リム導水路28に供給された洗浄水は、第2リム吐水口22からその後方側の棚部16に向けて第2リム吐水として後方へ吐水された後、ボウル部6内の右後方領域RBから左後方領域LBを経て左前方領域LF領域へと旋回した後、この左前方領域LF領域から壺部12内の前方領域に流入するようになっている。
また、第2リム吐水口22から吐水された第2リム吐水の一部は、ボウル部6の壺部12よりも後方領域の汚物受け面14から壺部12内の後方領域に流入するようにもなっている。
なお、本実施形態では、ボウル部6の棚部16が汚物受け面14の外縁とリム部18の下端との間に設けられている形態について説明するが、必ずしも棚部16が設けられる必要はなく、この棚部16を省略し、第1リム吐水口20及び第2リム吐水口22のそれぞれから吐水される第1リム吐水及び第2リム吐水が、棚部16を経由せずに汚物受け面14の上縁部に直接的に吐水されても良い。
つぎに、図1~図8Bを参照して、ボウル部6の壺部12及びその周辺部分の詳細について説明する。
まず、図3Aは、図2に示す本発明の一実施形態による水洗大便器の側面断面図において、便器本体の壺部の部分を拡大した拡大側面断面図である。また、図3Bは、図3Aに示す本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体の壺部の前方部分を拡大した拡大側面断面図である。
つぎに、図4は、本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体における壺部の部分を拡大した部分拡大平面図である。
また、図5Aは、図1のVA-VA線に沿った断面図であり、図5Bは、図5Aに示す本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体において、ボウル部の壺部の下方部分を拡大した断面図である。
さらに、図6Aは、図1のVIA-VIA線に沿った断面図であり、図6Bは、図6Aに示す本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体において、ボウル部の壺部の下方部分を拡大した断面図である。
また、図7Aは、図1のVIIA-VIIA線に沿った断面図であり、図7Bは、図7Aに示す本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体において、ボウル部の壺部の下方部分を拡大した断面図である。
さらに、図8Aは、図1のVIIIA-VIIIA線に沿った断面図であり、図8Bは、図8Aに示す本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体において、ボウル部の壺部の下方部分を拡大した断面図である。
まず、図2及び図3Aに示すように、ボウル部6の壺部12は、汚物受け面14の下方に設けられており、貯留した溜水により溜水部W0を形成している。
ここで、図2及び図3Aでは、便器洗浄が行われる前の待機状態(封水状態)のボウル部6の壺部12の溜水部W0の溜水面の水位(封水水位)を符号「WL」で示している。
つぎに、図3A~図8Bに示すように、壺部12は、排水トラップ部8の入口30の上方且つ前方に設けられて壺部12の底面32aを形成する底壁32を備えている。
また、壺部12は、排水トラップ部8の入口30の後方側に設けられた後壁34を備えている。
さらに、壺部12は、後壁34の左右両端から前方に向かって設けられた側壁36,38(左側壁36、右側壁38)を備えている。
また、壺部12の左右の側壁36,38のそれぞれは、前方に向かって左右内側に窄まるように形成され、それぞれの前端36a,38aが互いに接合されている。
つぎに、図3B、図5B、図6B、図7B、及び、図8Bに示すように、壺部12は、さらに、その底壁32の底面32aの外縁32bと側壁36,38の下縁36b,38bとを曲率を有する面(曲がり面C1)で接合する下側接合部40を備えている。
また、図3Bの側面断面視、並びに、図5B、図6B、図7B及び図8Bの正面断面視において、下側接合部40の下縁40aと上縁40bとの間の区間の曲がり面C1の曲率は、下側接合部40の下縁40a(曲がり面C1の下縁40a)と底壁32の底面32aの外縁32bとを接合する下側接合点P1における底面32aを含む接平面C2の曲率よりも大きく設定されている。
同様に、図3Bの側面断面視、並びに、図5B、図6B、図7B及び図8Bの正面断面視において、下側接合部40の曲がり面C1の曲率は、下側接合部40の上縁40b(曲がり面C1の上縁40b)と側壁36,38の下縁36b,38bとを接合する上側接合点P2における側壁36,38の壁面を含む接平面C3の曲率よりも大きく設定されている。
つぎに、図3B、図5A、図6A、図7A、及び、図8Aに示すように、壺部12は、さらに、その側壁36,38の上縁36c,38cと汚物受け面14の下縁14aとを曲率を有する面(曲がり面C4)で接合する上側接合部42を備えている。
また、図3A及び図3Bの側面断面視、並びに、図5B、図6B、図7B及び図8Bの正面断面視において、上側接合部42の下縁42aと上縁42bとの間の区間の曲がり面C4の曲率は、上側接合部42の下縁42a(曲がり面C4の下縁42a)と側壁36,38の上縁36c,38cとを接合する下側接合点P3における側壁36,38の壁面を含む接平面C5の曲率よりも大きく設定されている。
同様に、図3A及び図3Bの側面断面視、並びに、図5B、図6B、図7B及び図8Bの正面断面視において、上側接合部42の曲がり面C4の曲率は、上側接合部42の上縁42b(曲がり面C4の上縁42b)と汚物受け面14の下縁14aとを接合する上側接合点P4における汚物受け面14の壁面を含む接平面C6の曲率よりも大きく設定されている。
ここで、図2~図4に示す本実施形態の水洗大便器1においては、壺部12の底壁32の外縁32b及び下側接合部40の下縁40aに相当する、壺部12の底壁32と下側接合部40との境界線を符号「L1」で示している。
また、壺部12の下側接合部40の上縁40b及び側壁36,38の下縁36b,38bに相当する、壺部12の下側接合部40と側壁36,38との境界線を符号「L2」で示している。
さらに、壺部12の側壁36,38の上縁36c,38c及び上側接合部42の下縁42aに相当する、壺部12の側壁36,38と上側接合部42との境界線を符号「L3」で示している。
また、壺部12の上側接合部42の上縁42b及び汚物受け面14の下縁14aに相当する、壺部12の上側接合部42と汚物受け面14との境界線を符号「L4」で示している。
つぎに、図4、図5B、図6B、図7B、及び、図8Bに示すように、壺部12の底壁32は、正面断面視において、その左右の中心軸線Zに対して左右に亘って下方に凹むように形成された凹状の傾斜部44を備えている。
また、図4、図5B、図6B、図7B、及び、図8Bに示すように、壺部12の底壁32は、傾斜部44の左右外側に形成され且つ前方から排水トラップ部8の入口30に向かって洗浄水又は汚物をガイドするガイド部46を備えている。
さらに、図5B、図6B、図7B、及び、図8Bに示すように、ガイド部46は、壺部12の底壁32において、下側接合部40と左右内側の傾斜部44との間の領域に設けられており、下側接合部40側から左右内側に向かうにつれて平面状から上方に突出するように凸状の曲面C7に形成された後、傾斜部44の凹状の曲面C8に遷移するように形成されている。
ここで、図4、図5B、図6B、図7B、及び、図8Bでは、壺部12の底壁32の傾斜部44及びガイド部46においては、左右外側の凸状のガイド部46の曲面C7から左右内側の凹状の傾斜部44の曲面C8に変曲する点(変曲点)を符号「P5」で示している。この変曲点P5は、ガイド部46の左右内側の下端と傾斜部44の左右外側の上端との接合点にもなっている。
また、図4に示すように、壺部12の底壁32の傾斜部44及びガイド部46の平面視において、変曲点P5を平面上で結ぶ軌跡、すなわち、傾斜部44の左右外側上端とガイド部46の左右内側下端との境界線を符号「L5」で示している。
これらにより、上述した壺部12の底壁32のガイド部46の曲面C7は、正面断面視において、上方に凸状に形成されている一方、傾斜部44の曲面C8は、正面断面視において、ガイド部46の左右内側の下端から下方に凹状に形成されている。
つぎに、図5B、図6B、図7B、及び、図8Bに示すように、壺部12の底壁32の傾斜部44の曲面C8は、正面断面視において、その上端(変曲点P5)から最低底面位置P6までの上下方向の凹み量d1が後方の排水トラップ部8の入口30側に向かうにつれて大きくなるように設定されている。
また、図4に示すように、壺部12の底壁32の傾斜部44の平面視において、その左右方向の幅(横幅M)が、後方の排水トラップ部8の入口30側に向かうにつれて大きくなるように設定されている。
つぎに、図3Aに示すように、壺部12の底壁32の傾斜部44は、側面断面視において、その全体が上方に凸状に形成されつつ、前方から排水トラップ部8の入口30に向かって下方に傾斜するように形成されている。
また、図3Aに示すように、傾斜部44は、側面断面視において、その上方に凸状に形成された部分が曲率を有する面(曲面C8)で形成されている。この曲面C8の全体は、溜水部W0の前方領域から排水トラップ部8の入口30まで下方に傾斜するように形成されている。
つぎに、図3Aに示すように、壺部12の底壁32は、さらに、溜水部W0の後方側から前方に突出する後方底面部48を備えている。
この後方底面部48は、より具体的には、壺部12内の後方側の洗浄水を前方側に誘導するように壺部12の後壁34の下端に前方に突出するように設けられ、かつ、排水トラップ部8の入口30の後端よりも上方かつ前方に設けられている。
また、図3Aに示すように、壺部12の底壁32の傾斜部44の側面断面視において、その上方に凸状に形成された部分(曲面C8)の頂点Q1が、後方底面部48を形成する面の上端位置Q2と下端位置Q3との間の高さ位置の範囲(上下方向の幅H1)内に位置している。
これにより、傾斜部44の洗浄水が傾斜部44に対して剥離する箇所、すなわち、傾斜部44の側面断面視の上方に凸状に形成された部分(曲面C8)の頂点Q1を排水トラップ部8の入口30よりも上方の位置に設定することができるようになっている。
つぎに、図1~図10を参照して、本発明の一実施形態による水洗大便器1における便器洗浄時のボウル部6内の洗浄水の流れについて説明する。
図9は、本発明の一実施形態による水洗大便器のボウル部内における第2リム吐水口から吐水された洗浄水がボウル部の後方側から前方側に旋回した後、前方側から壺部内に流入した状態の洗浄水の流れを概略的に説明した概略平面図である。
また、図10は、本発明の一実施形態による水洗大便器のボウル部内における第1リム吐水口及び第2リム吐水口のそれぞれから吐水され、壺部内の前方領域に流入した洗浄水の流れを概略的に説明した概略側面断面図である。
まず、図9に示すように、本実施形態の水洗大便器1において、便器洗浄が開始されると、貯水タンク10内の洗浄水Wが便器本体2の導水路4の入口4aから共通導水路24に供給される。この共通導水路24内の洗浄水Wは、第1洗浄水W1及び第2洗浄水W2のそれぞれとして第1リム導水路26及び第2リム導水路28のそれぞれに分岐する。
つぎに、図9及び図10に示すように、第1リム導水路26の第1洗浄水W1は、下流側の第1リム吐水口20から前方に第1リム吐水W1として吐水される。この第1リム吐水W1は、ボウル部6内の左前方領域LFから右前方領域RFを経て右後方領域RBへと旋回する旋回流f1を形成する。
一方、図9及び図10に示すように、第2リム導水路28の第2洗浄水W2は、第2リム吐水口22から第2リム吐水W2として吐水される。この第2リム吐水W2は、ボウル部6内の右後方領域RBから左後方領域LBを経て左前方領域LF領域へと旋回した後、この左前方領域LF領域から壺部12内の前方領域に流入する流れf2を形成する。
また、第2リム吐水口22から吐水された第2リム吐水W2の一部は、ボウル部6の壺部12よりも後方領域の汚物受け面14から壺部12内の後方領域に流入する。
つぎに、図9及び図10に示すように、壺部12内に流入した洗浄水W3においては、壺部12の底壁32の傾斜部44側(左右中央側)に集められることにより、壺部12の底壁32から排水トラップ部8の入口30に向かって収束した洗浄水の流れf3を形成し、汚物を排水トラップ部8内に強力に押し込む流れを形成する。
また、壺部12の下方に誘導された洗浄水W3のうち、壺部12の前方領域内に側方から下方に誘導された洗浄水の一部は、傾斜部44の底面44a(曲面C8)に衝突し、上方や前方等に向かって跳ね返ることにより、縦方向に旋回する流れ(以下「縦旋回流f4」)を形成する。
これにより、壺部12内の汚物が、壺部12に流入した洗浄水W3の縦旋回流f4により溜水部W0の溜水と共に撹拌された後、排水トラップ部8の入口30から排水トラップ部8内に排出される。
上述した本発明の一実施形態による水洗大便器1によれば、第1リム吐水口20及び第2リム吐水口22のそれぞれからボウル部6内に吐水された洗浄水W1,W2は、汚物受け面14から壺部12内に流れ込む。
この際、壺部12内の洗浄水W3又は汚物は、壺部12の底壁32の傾斜部44の左右外側に形成されたガイド部46により、その左右中央側の傾斜部44に集められるように誘導された後、排水トラップ部8の入口30に向かってガイドされる。
また、壺部12の底壁32の傾斜部44が、図3に示す側面断面視において、その全体が上方に凸状に形成されつつ、前方から排水トラップ部8の入口30に向かって下方に傾斜するように形成されているため、傾斜部44に沿って流れる洗浄水W3の一部を傾斜部44の曲面C8の頂点Q1付近で剥離させることができる。
これにより、壺部12の底壁32の傾斜部44に集められた汚物を含む洗浄水W3の水圧を高めることができると共に、排水トラップ部8の入口30の中央側に洗浄水W3及び汚物を誘導することができる。
したがって、排水トラップ部8の入口30において、汚物を含む洗浄水の押し込み力を高めることができるため、汚物排出性能を高めることができる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、図5B、図6B、図7B、及び、図8Bに示すように、壺部12の底壁32の正面断面視では、ガイド部46の曲面C7が上方に凸状に形成される一方、傾斜部44の曲面C8がガイド部46の左右内側の下端(変曲点P5)から下方に凹状に形成されている。
これにより、凸状のガイド部46を乗り越えて凹状の傾斜部44に流入した洗浄水W3は、傾斜部44の左右外側の凸状部分により、傾斜部44の外部へ再び流出することが抑制される。
これにより、凹状の傾斜部44内に洗浄水W3が保持された状態が維持されながら、排水トラップ部8の入口30から排水トラップ部8内の流路断面の中央側に洗浄水W3及び汚物を誘導することができる。
したがって、壺部12の底壁32の傾斜部44に集められた汚物を含む洗浄水の水圧を高めて、汚物排出性能を高めることができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器1によれば、図5B、図6B、図7B、及び、図8Bに示すように、壺部12の底壁32の傾斜部44の正面断面視では、この傾斜部44の曲面C8における上端(変曲点P5)から最低底面位置P6までの上下方向の凹み量d1が、後方の排水トラップ部8の入口30側に向かうにつれて大きくなるように設定されている。
これにより、傾斜部44内の洗浄水W3が排水トラップ部8の入口30に流入する直前に、傾斜部44の左右外側の凸状のガイド部46を乗り越えることを抑制することができる。
したがって、排水トラップ部8の入口30に流入する洗浄水W3の水圧を高めて、排水トラップ部8の入口30から排水トラップ部8内の流路断面の中央側に洗浄水W3及び汚物を効果的に誘導することができるため、汚物を排出する汚物排出性能を高めることができる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、図4に示すように、壺部12の底壁32の傾斜部44の平面視では、その左右方向の幅(横幅M)が後方の排水トラップ部8の入口30側に向かうにつれて大きくなるように設定されている。
これにより、洗浄水が傾斜部44から排水トラップ部8の入口30に流入する際に、洗浄水W3及び汚物を排水トラップ部8の入口30の広範囲に誘導した後、排水トラップ部8内の流路断面の中央側に誘導することができる。
したがって、壺部12から排水トラップ部8内に汚物を排出する際の洗浄水W3の水圧を高めて、汚物排出性能を高めることができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器1によれば、壺部12内の前方側から排水トラップ部8の入口30に流入した洗浄水W3に加えて、壺部12の底壁32の溜水部W0の後方側から前方に突出する後方底面部48により、壺部12内の後方側の洗浄水W3を前方側(排水トラップ部8の入口30側)に誘導し、後方側からも排水トラップ部8の入口30に洗浄水を流入させることができる。
これにより、排水トラップ部8の入口30に流入する洗浄水W3全体の水圧を高めて、汚物排出性能を高めることができる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、図3Aに示すように、壺部12の底壁32の傾斜部44の側面断面視では、その上方に凸状に形成された部分(曲面C8)の頂点Q1が、後方底面部48を形成する面の上端位置Q2と下端位置Q3との間の高さ位置の範囲(上下方向の幅H1)内に位置している。
これにより、傾斜部44の洗浄水W3が傾斜部44に対して剥離する箇所、すなわち、傾斜部44の側面断面視の上方に凸状に形成された部分の頂点Q1を排水トラップ部8の入口30よりも上方の位置に設定することができる。
これらの結果、排水トラップ部8の入口30に流入する直前の洗浄水W3及び汚物を中央側に集約させて、水圧を高めることができるため、汚物排出性能を高めることができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器1によれば、図3Aに示すように、壺部12の底壁32の傾斜部44の側面断面視では、その上方に凸状に形成された部分(底面44a)が曲率を有する面(曲面C8)で形成されており、その全体が溜水部W0の前方領域から排水トラップ部8の入口30まで下方に傾斜するように形成されている。
これにより、溜水部W0の前方領域については、溜水部W0の後方領域に比べて壺部12の底壁32が下方に向かう角度が小さくなり、より平坦に近い形状になる。よって、溜水部W0の前方領域において、洗浄水W3を底壁32に衝突させて方向転換させやすく、縦旋回流f4を促進させることになる。
一方、溜水部W0の後方領域では、溜水部W0の前方領域に比べて、壺部12の底壁32が下方に向かう角度が大きくなる。
これにより、溜水部W0の後方領域では、洗浄水及び汚物を前方領域に向かわせることなく、傾斜部44の後方の排水トラップ部8の入口30に誘導することができる。
また、壺部12内において縦旋回により汚物を撹拌し易くすることができると共に、排水トラップ部8の入口30に流入する洗浄水W3の水圧を高めることができるため、汚物排出性能を高めることができる。
1 水洗大便器
2 便器本体
4 導水路
4a 導水路の入口
6 ボウル部
8 排水トラップ部
10 貯水タンク
12 壺部
14 汚物受け面
14a 汚物受け面の下縁
16 棚部
18 リム部
20 第1リム吐水口(吐水部)
22 第2リム吐水口(吐水部)
24 共通導水路
26 第1リム導水路
28 第2リム導水路
30 排水トラップ部の入口
32 壺部の底壁
32a 壺部の底壁の底面
32b 壺部の底壁の外縁
34 壺部の後壁
36 壺部の左側壁(壺部の側壁)
36a 壺部の左側壁の前端
36b 壺部の左側壁の下縁(壺部の側壁の下縁)
36c 壺部の左側壁の上縁
38 壺部の右側壁(壺部の側壁)
38a 壺部の右側壁の前端
38b 壺部の右側壁の下縁(壺部の側壁の下縁)
38c 壺部の右側壁の上縁
40 下側接合部(壺部の接合部)
40a 下側接合部の下縁
40b 下側接合部の上縁
42 上側接合部
42a 上側接合部の下縁、内縁
42b 上側接合部の上縁
44 壺部の底壁の傾斜部
44a 傾斜部の底面
44b 傾斜部の後端
46 壺部の底壁のガイド部
48 壺部の底壁の後方底面部
B ボウル部の後方領域
C1 下側接合部の曲がり面(接合部の曲率を有する面)
C2 接平面
C3 接平面
C4 上側接合部の曲がり面(接合部の曲率を有する面)
C5 接平面
C6 接平面
C7 ガイド部の曲面
C8 傾斜部の曲面
d1 壺部の傾斜部の上端(ガイド部の下端)から傾斜部の最低底面位置までの上下方向の凹み量
F ボウル部の前方領域
f1 洗浄水の流れ
f2 洗浄水の流れ
f3 洗浄水の流れ
f4 洗浄水の流れ(縦旋回流)
H1 後方底面部を形成する面の上端位置と下端位置との間の上下方向の幅
L ボウル部の左側領域
LB ボウル部の左後方領域
LF ボウル部の左前方領域
L1 壺部の底壁と下側接合部との境界線
L2 壺部の下側接合部と側壁との境界線
L3 壺部の側壁と上側接合部との境界線
L4 壺部の上側接合部と汚物受け面との境界線
L5 壺部の底壁の傾斜部の左右外側上端とガイド部の左右内側下端との境界線
M 壺部の底壁の傾斜部の横幅
O ボウル部の中心、壺部の前後方向の中心
P1 下側接合部の下縁と底壁の底面の外縁とを接合する下側接合点
P2 下側接合部の上縁と側壁の下縁とを接合する上側接合点
P3 上側接合部の下縁と側壁の上縁とを接合する下側接合点
P4 上側接合部の上縁と汚物受け面の下縁とを接合する上側接合点
P5 ガイド部の左右内側の下端、傾斜部の左右外側の上端、凸状のガイド部から凹状の傾斜部に形状が変曲する点、
P6 壺部の底壁の傾斜部の最低底面位置
Q1 壺部の底壁の傾斜部の側面断面視における上方に凸状に形成された部分の頂点
Q2 壺部の底壁の後方底面部を形成する面の上端位置
Q3 壺部の底壁の後方底面部を形成する面の下端位置
R ボウル部の右側領域
RB ボウル部の右後方領域
RF ボウル部の右前方領域
W 洗浄水
W0 溜水部
W1 第1洗浄水、第1リム吐水
W2 第2洗浄水、第2リム吐水
W3 壺部内の洗浄水
WL 封水水位
X ボウル部の水平左右方向の中心軸線
Y ボウル部の水平前後方向の中心軸線
Z ボウル部の中心を通る鉛直方向の中心軸線

Claims (7)

  1. 洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、
    ボウル形状の汚物受け面と、この汚物受け面の上方に形成されるリム部と、上記汚物受け面の下方に設けられて貯留した溜水により溜水部を形成する壺部と、を備えたボウル部と、
    上記リム部に設けられ、上記ボウル部内に向かって洗浄水を吐水する吐水部と、
    上記壺部の下方に接続された入口を備え、上記ボウル部内の汚物を排出する排水トラップ部と、を有し、
    上記壺部は、上記排水トラップ部の入口の上方且つ前方に形成された底壁と、この底壁の周囲を取り囲むように形成された側壁と、上記底壁の外縁と上記側壁の下縁とを曲率を有する面で接合する接合部と、を備えており、
    上記壺部の底壁は、その左右の中心軸線に対して左右に亘って形成された傾斜部と、この傾斜部の左右外側に形成され且つ前方から上記排水トラップ部の入口に向かって洗浄水又は汚物をガイドするガイド部と、を備えており、
    上記傾斜部は、側面断面視において、その全体が上方に凸状に形成されつつ、前方から上記排水トラップ部の入口に向かって下方に傾斜するように形成されていることを特徴とする水洗大便器。
  2. 上記ガイド部は、正面断面視において、上方に凸状に形成されている一方、上記傾斜部は、正面断面視において、上記ガイド部の左右内側の下端から下方に凹状に形成されている請求項1記載の水洗大便器。
  3. 上記傾斜部は、正面断面視において、その上端から最低底面までの上下方向の凹み量が後方の上記排水トラップ部の入口側に向かうにつれて大きくなるように設定されている請求項2記載の水洗大便器。
  4. 上記傾斜部は、平面視において、その左右方向の幅が後方の上記排水トラップ部の入口側に向かうにつれて大きくなるように設定されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の水洗大便器。
  5. 上記壺部の底壁は、さらに、上記溜水部の後方側から前方に突出する後方底面部を備えており、この後方底面部は、上記壺部内の後方側の洗浄水を前方側に誘導するように構成されている請求項1乃至4の何れか1項に記載の水洗大便器。
  6. 上記傾斜部は、側面断面視において、その上方に凸状に形成された部分の頂点が、上記後方底面部の上端と下端との間の高さ位置の範囲内に位置する請求項5記載の水洗大便器。
  7. 上記傾斜部は、側面断面視において、その上方に凸状に形成された部分が曲率を有する面で形成されており、その全体が上記溜水部の前方領域から上記排水トラップ部の入口まで下方に傾斜するように形成されている請求項1乃至6の何れか1項に記載の水洗大便器。
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