JP2023050215A - 医療デバイス - Google Patents

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Miria Suzuki
直希 荒巻
Naoki Aramaki
昭宏 高橋
Akihiro Takahashi
美穂 甲斐
Miho Kai
美朱帆 白石
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Abstract

【課題】打ち抜き操作の際に、医療用部材にほつれなどの打ち抜き不良が生じることなく適切に打ち抜くこと。【解決手段】複数の貫通孔112が形成され、吻合対象となる生体器官Aの動きに追従可能なシート状の本体部110を有する医療用部材100と、本体部110が進入可能な空間部Xを有し、接合操作における一方の生体器官A1の被接合部位と他方の生体器官A2の被接合部位との接近方向に沿う第1方向に延在する張力保持部材210と、を備え、張力保持部材210は、本体部110に装着され、本体部110の一部が空間部Xに進入して第1方向に沿って延伸した際に、本体部110に付与される本体部110が空間部Xに向かう方向に沿う張力(第1張力)を保持する。【選択図】図5A

Description

本発明は、生体器官の吻合術に使用される医療デバイスに関する。
医療の分野において、生体器官を外科的手術により接合する手技(例えば、消化管を接合する吻合術)が知られている。上記のような手技が行われた場合、生体器官同士が接合された接合部(以下、「吻合部」とも記載する)における癒合の遅延が生じないことが術後の予後決定因子として重要であることも知られている。
生体器官を接合する手技では種々の方法や医療器具が用いられるが、例えば、生分解性の縫合糸により生体器官を縫合する方法や、ステープラーによる吻合を行う機械式の吻合装置(特許文献1を参照)を利用する方法が提案されている。特に、機械式の吻合装置を利用して吻合術を行う場合、縫合糸を用いた方法と比較して吻合部における生体器官同士の接合力を高めることができるため、縫合不全のリスクを低減させることが可能になる。
しかしながら、吻合部における癒合の進行の程度は、患者の吻合対象部位における生体組織の状態等にも依存する。そのため、例えば、特許文献1に記載されているような吻合装置を使用した場合においても、患者の生体組織の状態如何によっては、縫合不全のリスクを十分に低減させることができない可能性もある。
上記のような課題に対応するために、生体器官を接合する吻合術において、下記特許文献2に記載された医療用部材の使用が提案されている。
特許文献2に記載された医療用部材は、貫通孔が形成されたシート状の部材で構成されている。上記の医療用部材は、吻合対象となる生体器官の間に挟まれた状態で留置されると、生体成分を貫通孔に集積させることによって吻合部の癒合を促進する。そのため、上記の医療用部材を使用して吻合術を実施することにより、吻合部における接合力を効果的に高めることが可能になる。
特表2007-505708号公報 国際公開第2019/156230号
上記の医療用部材を使用した手技では、吻合対象となる生体器官に応じて医療用部材の形状や大きさを医療現場において加工することがある。例えば、接合対象となる生体器官として内腔を備える消化管が選択された場合、術者は、一方の消化管と他方の消化管の間に医療用部材を配置した状態で、医療用部材の面方向と交差する方向(厚み方向)に対してステープラーのカッターを押し当てて打ち抜くことにより、消化管の内腔に連通する開口部を形成する。
医療デバイスが備えるシート状の本体部は、生体内に留置された状態において生体器官の動きに追従可能となるために柔軟性、伸び、強度を備えるように構成されることがある。そのため、術者がステープラーのカッターで打ち抜いた際、本体部が切れきれずに橋掛け(ほつれ)が残る可能性がある。その後、ステープラーが対外へ抜去されると本体部のほつれが引っ張られて本体部が破損されたり、抜去操作が煩雑になったりして打ち抜き不良につながることが考えられる。
術者が上記のような破断作業(打ち抜き)を実施した際、ステープラーのカッターによって医療用部材を円滑に破断することができないと、手技が煩雑になる。また、医療用部材にほつれが生じる「打ち抜き不良」が発生し得る。
医療用部材に打ち抜き不良が生じると、生体器官の接合部に配置した吻合装置の器具を体外に抜去する際、打ち抜き不良の箇所にストレスが掛かって医療用部材の破損や、吻合装置の器具の体外への抜去が困難になることが想定される。
本発明の少なくとも一実施形態は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、具体的には、打ち抜く際に、医療用部材にほつれなどの打ち抜き不良が生じることなく適切に打ち抜くことができる医療デバイスを提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本実施形態に係る医療デバイスは、複数の貫通孔が形成され、吻合対象となる生体器官の動きに追従可能なシート状の本体部を有する医療用部材と、前記本体部が進入可能な空間部を有し、接合操作における一方の前記生体器官の被接合部位と他方の前記生体器官の被接合部位との接近方向に沿う第1方向に延在する張力保持部材と、を備え、前記張力保持部材は、前記本体部に装着され、前記本体部の一部が前記空間部に進入して前記第1方向に沿って延伸した際に、前記本体部に付与される前記本体部の径方向に沿う張力を保持する。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、医療用部材は、打ち抜き操作の際に適度な張力が付与された状態となるため、ほつれなどの打ち抜き不良が生じることなく適切に打ち抜くことができる。
本実施形態に係る医療用部材の概略斜視図である。 図1に示す2-2線に沿う医療用部材の部分断面図である。 医療用部材の平面図である。 医療用部材の平面図である。 第1実施形態に係る医療デバイスの概略分解斜視図である。 図5Aに示す医療デバイスを組み付けた状態を示す概略斜視図である。 第1実施形態に係る装着部材取り付け手順の概略図である。 第1実施形態に係る装着部材取り付け手順の概略図である。 第1実施形態に係る装着部材取り付け手順の概略図である。 第1実施形態に係る装着部材取り付け手順の概略図である。 第1実施形態に係る装着部材の変形例1において各部材の組み付け前の状態を示す概略図である。 第1実施形態に係る装着部材の変形例1において各部材を組み付けた状態を示す概略図である。 第1実施形態に係る装着部材の変形例2-1を示す概略斜視図である。 第1実施形態に係る装着部材の変形例2-2を示す概略斜視図である。 第1実施形態に係る装着部材の変形例2-3を示す概略斜視図である。 第1実施形態に係る装着部材の変形例2-4を示す概略斜視図である。 第2実施形態に係る医療デバイスの概略図である。 図9Aに示す医療デバイスを組み付けた状態を示す概略図である。 第3実施形態に係る医療デバイスの概略図である。 図10Aに示す医療デバイスを組み付けた状態を示す概略図である。 図10Bに示す医療デバイスから支持部材を除去した状態を示す概略図である。 移動抑制部の形態を示す概略図である。 医療用部材を使用した処置方法の手順を示すフローチャートである。 処置方法の実施形態(大腸吻合術)の手順を示すフローチャートである。 大腸吻合術を説明するための模試的な断面図である。 大腸吻合術を説明するための模試的な断面図である。 大腸吻合術を説明するための模試的な断面図である。 大腸吻合術を説明するための模試的な断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ここで示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するために例示するものであって、本発明を限定するものではない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者などにより考え得る実施可能な他の形態、実施例および運用技術などは全て本発明の範囲、要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
さらに、本明細書に添付する図面は、図示と理解のし易さの便宜上、適宜縮尺、縦横の寸法比、形状などについて、実物から変更し模式的に表現される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
なお、以下の説明において、「第1」、「第2」のような序数詞を付して説明する場合は、特に言及しない限り、便宜上用いるものであって何らかの順序を規定するものではない。
[第1実施形態]
第1実施形態に係る医療デバイス1について説明する。医療デバイス1は、生体器官Aの吻合部に適用される医療用部材100と、医療用部材100に装着され、医療用部材100に付与される張力が保持可能な装着部材200と、を備える(図5A、図5Bを参照)。
<医療用部材>
医療用部材100は、図14~図17に示すように、所定の生体器官同士を接合する手技(例えば、消化管の吻合術などが該当する。以下、単に「手技」と称することもある)に適用され、所定の効果を奏することを目的としたシート状の部材である。後述するように、本明細書の説明では、医療用部材100を使用した手技例として大腸吻合術を説明する。
医療用部材100は、吻合対象となる二つ以上の生体器官Aの間に留置されることにより、二つの生体器官Aの生体組織の癒合を促進する癒合促進用デバイスとしての機能を持つ。
具体的には、医療用部材100は、生体器官Aの吻合部に適用されることによって、生体器官Aの生体成分の発現を誘導する。医療用部材100は、誘導された生体成分が貫通孔112を貫通して集積することによって癒合を促進させることができる。なお、医療用部材100が奏する効果は、吻合部の癒合促進に限定されない。
医療用部材100は、図1に示すように、複数の貫通孔112が形成されたメッシュ状の本体部110を有する。
複数の貫通孔112は、本体部110の厚み方向(図2の上下方向)に沿って、本体部110の表面110aと本体部110の裏面110bとの間を貫通している。
本体部110に形成された各貫通孔112は、本体部110の面方向において規則的かつ周期的に設けられている。但し、各貫通孔112は、本体部110の面方向の各部において不規則的に設けられていてもよい。
各貫通孔112は、図1に示すように、本体部110の厚み方向(図1の上下方向)に沿って表面(上面)110aと裏面(下面)110bとの間で略垂直に延びている。なお、各貫通孔112は、本体部110の厚み方向に沿う断面において、表面110aと裏面110bとの間でジグザグ状に屈曲していたり、湾曲していたりしてもよい。
また、各貫通孔112は、厚み方向に沿う平面視において略円形の平面形状を有する。但し、各貫通孔112の平面形状は、特に限定されず、例えば、楕円形や多角形(矩形や三角形など)であってもよい。また、貫通孔112ごとに平面形状や断面形状が異なっていてもよい。なお、本明細書では、図面の見易さなどを考慮し、図2以降に示される本体部110は、貫通孔112の図示を省略している。
図3に示すように、本体部110は、領域E1と、領域E2と、領域E3と、を有する。
領域E1は、図3に示すように、領域E2の外周よりも外側に配置される。領域E1は、接合装置700を構成する第1係合器具710と第2係合器具720とによって挟まれる領域となる。領域E1は、生体器官Aの断端と対向する位置で接合対象となる生体器官Aの間に配置され(図14を参照)、生体組織の癒合を促進することができる。
領域E2は、吻合対象となる生体器官A(例えば、大腸)の内腔と連通する開口部を形成するために、接合装置700により打ち抜かれる打ち抜き部の領域である。
領域E3(図3中の網掛け部分)は、各係合器具710、720により生体器官同士を接合する際に、生体器官Aの間に挟み込まれた状態で留置される接合箇所に相当する。領域E3は、生体器官Aの間に留置されることにより、吻合部の癒合を促進する。接合装置700を使用した手技では、領域E3に対して接合部材(例えば、ステープラー)を供給し、領域E3を生体器官Aに対して接合する。なお、医療用部材100と接合装置700を用いた処置方法の詳細については、後述する。
また、本体部110は、図4に示すように、張力保持部材210の外周縁よりも内側に位置し、生体器官Aの接合操作の際に後述する空間部Xに進入する領域E4(特許請求の範囲における「進入領域」に相当)と、張力保持部材210の外周縁よりも外側に位置し、空間部Xに進入しない領域E5(特許請求の範囲における「非進入領域」に相当)と、を有する。
領域E4は、図4に示すように、後述する補強部130よりも外側であって、本体部110の略中心部分から外周縁に向かう所定の範囲(図中におけるドット状のハッチング領域)に設定される。領域E4は、生体器官同士を接合する接合操作の際に一方の生体器官(例えば生体器官Aの口側A1)と他方の生体器官(例えば生体器官Aの肛門側A2)との接近方向である第1方向(換言すると、図14や図15に示す第1係合器具710の被係合部711の軸方向)に沿って本体部110を延伸した際に、空間部Xに進入する領域である。領域E4は、生体器官Aによって空間部Xに押し込まれた際、少なくとも一部が空間部Xに進入する。
領域E5は、図4、図5Aおよび図5Bに示すように、装着部材200の外側に位置し、本体部110を第1方向に延伸した際に空間部Xに進入しない領域(図中における格子状のハッチング領域)である。領域E5には、本体部110に所定の張力が付与されるように、装着部材200の外側から本体部110の領域E5の部分が空間部Xに向かって移動するのを抑制するための後述する移動抑制部120が形成される。
本体部110は、本体部110の面方向の中心部O1を含む所定の範囲に形成された孔部113を設けてもよい。孔部113には、後述する接合装置700の第1係合器具710の被係合部711を挿通させることができる。
本体部110に形成された孔部113は、各貫通孔112よりも大きな孔径を備える。孔部113は、本体部110の中心部O1(図3に示す平面図上における中心位置)が含まれる範囲に形成してよい。なお、中心部O1は、本体部110が回転対称な形状を有する場合、本体部110の回転中心である。
孔部113は、円形の平面形状を有する。孔部113の孔径は、例えば、5mm~25mmに形成することができる。なお、孔部113の平面形状は、特に限定されず、例えば、楕円形や多角形(矩形や三角形など)であってもよい。また、孔部113の大きさも特に限定されない。
孔部113は、本体部110に予め作製されていてもよいし、吻合術を実施している間に術者が作製してもよい。また、術者は、手技の進行などに応じて、本体部110の形状や構造などに関する種々の変形を選択することができる。
第1実施形態に係る医療用部材100は、領域E1に位置する本体部110の一部を打ち抜く際にほつれなどの打ち抜き不良を低減するため、本体部110に所定の張力が付与される。本体部110に付与される「張力」は、本体部110を第1方向に延伸した際や装着部材200を装着することより付与される。この張力には、本体部110の径方向(第2方向)に沿う張力や、第1方向に沿う張力も含まれる。本体部110は、張力が付与されることにより、領域E1内における領域E4と領域E5の間の領域に位置する本体部110の一部(領域E3も含む)が張った状態となる。したがって、術者は、接合操作時において医療用部材100にほつれなどが生じることなく適切に打ち抜くことができる。
本明細書では、本体部110に付与される張力として、本体部110を第1方向に沿って延伸した際に付与される張力を「第1張力」と称し、装着部材200により本体部110に第1張力が付与される前(すなわち、生体器官Aにより領域E4が空間部Xに押し込まれて進入する前)に装着部材200により本体部110に付与される張力を「第2張力」と称する。医療用部材100は、第1張力と第2張力とが付与されることにより、打ち抜き操作の際に最適な張力が付与される。なお、以下の説明において、第1張力と第2張力の両方の作用を説明する際は、単に「張力」と称することもある。また、医療用部材100は、少なくとも本体部110に第1張力が付与されれば、ほつれなどの打ち抜き不良は低減される。
医療用部材100は、適切な張力が本体部110に付与されるように移動抑制部120を備える。移動抑制部120は、本体部110の領域E5に形成され、本体部110を第1方向に延伸した際に本体部110に付与される張力(第1張力)に抗して領域E5に位置する本体部110の一部が空間部Xに進入しないように移動を抑制する。
移動抑制部120は、医療用部材100に付与される張力に抗して領域E5に位置する本体部110の一部が空間部Xに進入しないように移動を抑制し得る構成を有する。移動抑制部120は、図4に示すように、領域E5内における本体部110の外周縁の少なくとも一部に形成され、張力保持部材210の外側から本体部110の空間部Xに向かう移動(厳密には、領域E5が空間部Xに向かう移動)を抑制する補強部材で構成している。
補強部材の構成材料は、本体部110に付与される張力に対向し得る程度の剛性を有していれば特に制限はなく、本体部110と同素材で構成してもよいし、本体部110と異なる生分解性材料または非生分解性材料で構成してもよい。補強部材は、適度な剛性を有するように、材料の性状により剛性を持たせる構成の他、本体部110よりも厚くするなど構造的に特徴を持たせた構成としてもよい。また、移動抑制部120は、本体部110の形状を保持する形状保持性を高める効果も備えており、生体器官Aの接合面に配置した際や接合操作時における本体部110の撚れなどを防止する効果も奏する。
本体部110の領域E4の外側には、本体部110に張力が付与された際に、孔部113の拡開を防止するとともに、本体部110に適度な張力を付与するための補強部130を設けてもよい。補強部130は、装着部材200を装着させる際に正しく配置できるように、張力保持部材210の立ち上がり部213の先端部分に配置するための位置決め部としても機能する。
補強部130は、本体部110よりも剛性を有するとともに、本体部110よりも厚みを有する。補強部130の厚みは、具体的には、張力保持部材210と支持部材220を組み付けた際に、張力保持部材210と支持部材220との間の隙間に入り込まない程度の厚みを有する。補強部130は、例えば張力保持部材210の内方に立設される立ち上がり部213の先端部に配置される(図7Aを参照)。
補強部130は、領域E4よりも内側に配置され、領域E4に位置する本体部110の少なくとも一部が補強部130よりも外側へ移動するのを制限する。これにより、補強部130は、本体部110に張力が付与された際、孔部113の過度の拡開を防止する。また、補強部130は、装着部材200の装着などにより補強部130よりも外側に位置する本体部110の一部を延伸する際の支点としても機能する。これにより、補強部130は、張力保持部材210に支持部材220や蓋部材230を組み付けた際、本体部110に付与される張力を高めることができる。
補強部130の構成材料は、本体部110と同素材で構成してもよいし、異なる材料(生分解性材料または非生分解性材料)で構成してもよい。
本体部110の厚み(図2に示す寸法T)は特に制限されないが、好ましくは0.05~0.3mmであり、より好ましくは0.1~0.2mmである。本体部110の厚みが0.05mm以上である場合(特に0.1mm以上である場合)、医療用部材100の取り扱い時に本体部110が破損しない程度の強度を備えさせることができる。一方、本体部110の厚みが0.3mm以下である場合(特に0.2mm以下である場合)、本体部110が適用される生体組織に本体部110が密着して生体組織の動きに追従可能な柔軟性を備えさせることができる。
本体部110は、貫通孔112のピッチP(図2に示す距離Pであり、隣接する貫通孔112の間の距離)に対する貫通孔112の孔径D(図2に示す距離D)の比の値が、0.25以上40未満であることが好ましい。なお、貫通孔112の平面形状が真円である場合、貫通孔112の孔径Dは真円の直径に等しくなる。一方、貫通孔112の平面形状が真円ではない場合には、貫通孔112の開口部(貫通孔112において表面110aまたは裏面110bに面した部分)の面積と同じ面積を有する真円の直径(円相当径)を当該貫通孔112の孔径Dとすることができる。
本体部110は、複数の貫通孔112を有するため、各貫通孔112に対応する孔径Dの値が複数存在する。そこで、本実施形態では、上記の比の値を算出するにあたっては、複数の貫通孔112にそれぞれ対応する孔径Dの値の2点以上の算術平均値を孔径Dの代表値として用いるものとする。一方、複数の貫通孔112のピッチPは、2つの貫通孔112の開口部同士の最短距離で定義する。但し、ピッチPの値についても隣接する貫通孔112の組み合わせに対応するピッチPの値が複数存在する。したがって、本実施形態では、上記の比の値を算出するにあたっては、隣接する貫通孔112の組み合わせにそれぞれ対応するピッチPの値の2点以上の算術平均値をピッチPの代表値として用いるものとする。
なお、上記の貫通孔112のピッチP、孔径D、ピッチPに対する孔径Dの比などは、一例であり、これに限定されることはない。
本体部110は、生分解性の材料で構成することができる。本体部110の構成材料について特に制限はなく、例えば、生分解性樹脂が挙げられる。生分解性樹脂としては、例えば、特表2011-528275号公報、特表2008-514719号公報、国際公報第2008-1952号、特表2004-509205号公報などに記載されるものなどの公知の生分解性(共)重合体が使用できる。具体的には、(1)脂肪族ポリエステル、ポリエステル、ポリ酸無水物、ポリオルソエステル、ポリカーボネート、ポリホスファゼン、ポリリン酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリペプチド、多糖、タンパク質、セルロースからなる群から選択される重合体;(2)上記(1)を構成する一以上の単量体から構成される共重合体などが挙げられる。すなわち、生分解性シートは、脂肪族ポリエステル、ポリエステル、ポリ酸無水物、ポリオルソエステル、ポリカーボネート、ポリホスファゼン、ポリリン酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリペプチド、多糖、タンパク質、セルロースからなる群から選択される重合体、ならびに前記重合体を構成する一以上の単量体から構成される共重合体からなる群より選択される少なくとも1種の生分解性樹脂を含むことが好ましい。
本体部110の製造方法は特に限定されないが、例えば、上記の生分解性樹脂からなる繊維を作製し、当該繊維を用いてメッシュ形状のシートを製造する方法が挙げられる。生分解性樹脂からなる繊維を作製する方法としては、特に限定されないが、例えば、エレクトロスピニング法(電界紡糸法・静電紡糸法)や、メルトブロー法などが挙げられる。本体部110は、上記の方法のうち1種のみを選択して用いてもよいし、2種以上を選択し適宜組み合わせてもよい。なお、本体部110の製造方法のさらに別の例として、上記の生分解性樹脂からなる繊維を常法にしたがって紡糸し、得られた繊維をメッシュ状に編むことによって本発明に係る生分解性シートを製造する方法、該繊維を圧縮することによって該生分解性シートを製造する方法、該繊維を織らずに絡み合わせることによって該生分解性シートを製造する方法を挙げることができる。
本体部110は、本体部110を構成する生分解性樹脂などの構成材料によって生体反応を惹起させる。本体部110は、この作用により、フィブリンなどの生体成分の発現を誘導する。このようにして誘導された生体成分は、本体部110の貫通孔112を貫通するようにして集積することで、癒合を促進することができる。したがって、接合対象となる生体器官同士の間に医療用部材100の本体部110を配置することにより、上記のメカニズムによる癒合の促進が生じる。
なお、本体部110の材質は、癒合を促進させることが可能であれば、生分解性でなくてもよい。本体部110の材質を生分解性とすると、生体に留置してから数日から数年経過した後に分解され、生体内に残存しないという利点がある。また、本体部110は、癒合を促進させることが可能であれば、材質に関わらず、貫通孔112が形成されていなくてもよい。また、本体部110は、癒合促進効果が発揮可能な材質に限らず、医療用部材100を生体器官Aの吻合部に適用する目的に応じた材質にすることができる。
<装着部材>
次に、装着部材200について説明する。装着部材200は、医療用部材100に装着され、医療用部材100を接合操作の際に少なくとも第1方向に延伸した本体部110の一部に付与される張力を保持する。
装着部材200は、図5Aまたは図5Bに示すように、概説すると、本体部110に付与された張力を保持する張力保持部材210と、医療用部材100を介在させた状態で張力保持部材210に嵌合され組み付けられる支持部材220と、張力保持部材210と支持部材220とを組み付けた状態で覆う蓋部材230と、を備える。
張力保持部材210は、本体部110よりも高い剛性を有し、第1方向に沿って延在する部材である。張力保持部材210は、底部211と、外壁部212と、立ち上がり部213と、を有する。底部211は、略中心部分から外周縁に向かう所定の領域に生体器官Aの一部や本体部110の領域E4の少なくとも一部が進入可能な連通孔211aが形成された環形状をなす。連通孔211aは、医療用部材100の孔部113と連通する。外壁部212は、底部211の外周縁に沿って上方に所定高さ延びるように設けられる。立ち上がり部213は、底部211の内周縁に沿って上方に所定高さ延びるように設けられる。
張力保持部材210は、外壁部212と立ち上がり部213との間に支持部材220が嵌合可能な有底溝状の嵌合凹部214を備える。嵌合凹部214を境に形成される外壁部212および立ち上がり部213は、本体部110に第2張力を付与する突条部として機能する。張力保持部材210において、突条部は、軸方向の断面視において連通孔211aを境に2つずつ形成される(図6Aを参照)。
張力保持部材210は、医療用部材100に第1張力を付与する際に、領域E4に位置する本体部110の少なくとも一部が生体器官Aの一部および生体器官Aによって押し込まれて進入する空間部Xを有する。空間部Xは、連通孔211aと、立ち上がり部213の内周面とで画成される空間である。空間部Xは、支持部材220の連通孔220bと、蓋部材230の連通孔231aと連通する。空間部Xは、装着部材200の軸方向に貫通した空間であり、第1係合器具710の被係合部711を挿通する挿通孔としても機能する。
なお、空間部Xは、少なくとも生体器官Aの一部および生体器官Aによって押し込まれる領域E4に位置する本体部110の少なくとも一部が進入可能であればよく、予め貫通して形成されていてもよいし、手技中に術者が貫通させてもよい。また、空間部Xと連通する支持部材220の連通孔220bや蓋部材230の連通孔231aについても、予め貫通して形成されていてもよいし、手技中に術者が貫通させてもよい。
支持部材220は、本体220aの略中心部分から外周縁に向かう所定の領域に生体器官Aの一部が進入可能な連通孔220bが形成され、嵌合凹部214に嵌合可能な形状を有する。連通孔220bは、医療用部材100の孔部113と連通する。支持部材220は、図5Aに示すように、環状の嵌合凹部214に嵌合可能な筒形状としてよい。支持部材220は、本体部110に第2張力を付与する突条部として機能する。支持部材220において、突条部は、軸方向の断面視において連通孔220bを境に形成される(図6Cを参照)。
支持部材220は、嵌合凹部214に嵌合されると、張力保持部材210と協同して本体部110を支持する。これにより、本体部110は、第2張力が付与される。また、領域E4に位置する本体部110の少なくとも一部は、補強部130よりも外側への移動が制限される。
支持部材220の肉厚は、嵌合凹部214に嵌合可能な幅を有していればよい。但し、支持部材220の幅は、嵌合凹部214に嵌合した際、蓋部材230によって張力保持部材210および支持部材220を覆わずとも、支持部材220が嵌合凹部214から容易に脱落しないように、嵌合凹部214の幅(外壁部212と立ち上がり部213との間隔)と近似させるのが好ましい。そうすることで、支持部材220は、嵌合凹部214に嵌合させた際、支持部材220の外周面と嵌合凹部214の内周面(すなわち、外壁部212の内周面および立ち上がり部213の外周面)との間に本体部110を挟持した状態を維持しつつ、張力保持部材210からの脱落が防止される。
蓋部材230は、略中央部分に連通孔231aが形成された天板部231と、天板部231の外周縁から下方に延びるように設けられる筒壁部232と、を備える。連通孔231aは、医療用部材100の孔部113と連通する。筒壁部232は、蓋部材230の外壁を構成する。蓋部材230は、図5Bに示すように、本体部110を介在させて張力保持部材210に支持部材220を組み付けた状態で両者を覆うように装着される。蓋部材230は、筒壁部232が本体部110に第2張力を付与する突条部として機能する。蓋部材230において、突条部は、軸方向の断面視において連通孔231aを境に1つずつ形成される(図6Dを参照)。また、蓋部材230は、張力保持部材210に支持部材220を組み付けた状態で両者を覆うことにより、支持部材220の脱落を防止しつつ、本体部110に付与された第2張力の保持性を高めることができる。
装着部材200は、突条部として機能する張力保持部材210の外壁部212および立ち上がり部213、支持部材220の本体、蓋部材230の筒壁部232を第1方向と交差する方向に配置して構成される凹凸構造を有する。そのため、医療用部材100は、装着部材200を装着すると、本体部110の一部が凹凸構造に入り込んだ状態で挟持されて延伸し、本体部110に第2張力が付与される。
なお、医療用部材100に第2張力を付与する場合、長時間に亘って本体部110に張力を掛け続けると、経時的に本体部110が損傷したり第2張力が弱まったりする可能性がある。そのため、術者は、手技開始時や医療用部材100を生体器官Aの接合部位に配置する際などに、装着部材200を医療用部材100に装着させて第2張力を付与するのが好ましい。また、凹凸構造は、張力保持部材210と支持部材220との嵌合や蓋部材230が装着された際に本体部110に張力が付与されるように、隣接する突条部の間に本体部110が伸縮可能な程度の僅かな隙間を設けてよい。
装着部材200は、空間部Xを有していれば、その外形は特に限定されず、図5Aや図5Bに示す円筒形状の他、軸方向から見た形状が楕円形、三角形、四角形や星形のような多角形としてもよい。張力保持部材210は、少なくとも張力保持部材210の外周縁よりも外側に領域E5が存在する形状であればよい。したがって、張力保持部材210の外形サイズ(直径、長手方向寸法)は、医療用部材100の本体部110よりも大きくてもよいし、同等または小さくてもよい。但し、張力保持部材210は、手技中の操作性などを考慮すると、本体部110の領域E2と同等若しくはそれ以下として本体部110の面内に収まる大きさとするのが好ましい。
張力保持部材210は、医療用部材100の領域E3の外側にあってもよいし、内側であってもよいし、領域E3を境に内側と外側の両方にあってもよい。また、装着部材200は、好ましくは張力保持部材210を領域E3の内側に配置し、移動抑制部120を領域E3の外側に配置する構成としてよい。
また、張力保持部材210は、第1係合器具710の被係合部711に挿通する際に除去されない構成であれば、第1係合器具710の被係合部711が挿通可能な挿通孔を設ける必要がある。
また、装着部材200は、領域E3の内側にのみ配置する場合、張力保持部材210の外径(軸方向から見た外形の最大寸法)を領域E2のサイズ(打ち抜き操作時における医療用部材100の最大打ち抜き径)までとするのが好ましい。
張力保持部材210の高さは特に制限されないが、本体部110に張力が付与可能であって、接合操作時に支障を来たさない程度の高さ(第1方向に沿う寸法)に設定するのが好ましい。
装着部材200は、図5Aに示すように、張力保持部材210と支持部材220をそれぞれ一つずつ備えた構成を示しているが、張力保持部材210や支持部材220の数は、限定されない。装着部材200は、凹凸構造を形成する突条部の数を増やすと、本体部110に付与される張力を高めることができる。
次に、第1実施形態に係る装着部材200を医療用部材100に装着させる際の装着手順について、図6A~図6Dを参照しながら説明する。
術者は、図6Aに示すように、装着部材200を医療用部材100に装着するにあたり、張力保持部材210と医療用部材100を準備する。
次に、術者は、図6Bに示すように、医療用部材100の補強部130が張力保持部材210の立ち上がり部213の先端部分に位置するように医療用部材100を配置する。この際、医療用部材100は、張力保持部材210の凹凸形状に沿わせて配置される。
次に、術者は、図6Cに示すように、支持部材220を嵌合凹部214に嵌合させる。医療用部材100は、支持部材220と嵌合凹部214との嵌合より挟持される。補強部130よりも外側に位置する本体部110の一部は、嵌合凹部214と支持部材220によって挟持された際、補強部130を支点として張力保持部材210の外側に向かって延伸して第2張力が付与される。
次に、術者は、図6Dに示すように、支持部材220を嵌合した張力保持部材210に蓋部材230を装着させる。補強部130の外側に位置する本体部110の一部は、蓋部材230が装着された際、補強部130を起点として張力保持部材210の外側に向かってさらに延伸されて第2張力がより高まる。
その後、医療デバイス1は、第2張力が事前に付与された状態で空間部Xを介して第1係合器具710に装着され、医療用部材100を接合操作の際に、生体器官Aの一部により本体部110の領域E4が空間部Xに押し込まれて第1方向に延伸される(図16を参照)。これにより、本体部110は、第2張力に加えて第1張力が付与される。
なお、医療デバイス1は、医療用部材100と装着部材200を別部材として説明したが、本体部110に張力保持部材210を一体的に取り付けた形態や、本体部110を支持部材220に一体的に取り付けた形態としてもよい。医療用部材100に張力保持部材210を一体的に取り付ける場合、例えば接着剤、熱融着、糸などで固定してもよいし、本体部110の貫通孔112や孔部113に引っ掛けるための突起部を張力保持部材210の外面に設けてもよい。
また、医療用部材100を張力保持部材210に固定する場合、立ち上がり部213の先端部分に配置した状態で取り付ければよい。医療用部材100を立ち上がり部213の先端部分に接着剤で固定する場合、接着剤が補強部130の機能を果たすため、補強部130を設けなくてもよい。
装着部材200は、術後に体外に除去される部材であるため、構成材料としては生分解性材料または非生分解性材料の何れでもよい。
<変形例>
次に、第1実施形態に係る医療デバイス1の変形例について説明する。
〈変形例1〉
上述した装着部材200は、支持部材220と蓋部材230とを別体とした。これは、医療用部材100が生体器官Aの動きに追従可能なように比較的延伸し易い性状を有しているため、張力保持部材210と支持部材220による挟持タイミングと、支持部材220を嵌合した張力保持部材210と蓋部材230との挟持タイミングとをずらして段階的に引き延ばすことで本体部110を強く張るためである。
しかし、装着部材200は、図7Aまたは図7Bに示すように、蓋部材230に支持部材220を連結させた構成とすることもできる。装着部材200を変形例1に示す構成とした場合、挟持タイミングが同等になるが、本体部110には十分に第2張力を付与することができる。なお、変形例1に示した装着部材200において、支持部材220と蓋部材230とが別体の形態と同等の第2張力を得ようとする場合、例えば支持部材220や蓋部材230の筒壁部232の長さを可変(支持部材220の高さ>筒壁部232の高さ)させて挟持タイミングを段階的にずらすことで対応可能となる。
〈変形例2〉
変形例2の医療デバイス1において、装着部材200は、医療用部材100の延伸性(延伸時の延び易い方向や延び難い方向を示す特性)を考慮し、本体部110の延伸量を略均一にして付与される張力を略均等に付与するための形態である。図8A~図8Dには、変形例2-1~変形例2-4に対応する装着部材200の形態が示されている。
〈変形例2-1〉
変形例2-1に係る装着部材200は、本体部110の延伸し易い方向の延長線上に位置する張力保持部材210および支持部材220の突条部を部分的に高くした構造を有する。張力保持部材210は、図8Aに示すように、突条部として機能する外壁部212を立ち上がり部213よりも高くした形状を有する。また、支持部材220は、図8Aに示すように、突条部として機能する本体220aの一部を高くした形状を有する。
変形例2-1に係る装着部材200によれば、本体部110の延伸し易い方向の延長線上に位置する突条部(外壁部212や支持部材220の本体220a)の高さを高くすることで、本体部110は、延伸し易い方向により延伸される。一方、延伸し難い方向の延長線上に位置する突条部の高さは変わらないため、延伸し難い方向に位置する本体部110の延伸量は変化しない。したがって、医療用部材100は、延伸性に左右されずに略均一に延伸できる。
〈変形例2-2〉
変形例2-2に係る装着部材200は、本体部110の延伸し易い方向の延長線上に位置する張力保持部材210および支持部材220の突条部の数を増加させた構造を有する。張力保持部材210は、図8Bに示すように、立ち上がり部213よりも内側に突条部として機能する第2の立ち上がり部215を設け、立ち上がり部213と第2の立ち上がり部215との間に形成される第2の嵌合凹部216に嵌合される第2の支持部材240を追加した構成とする。また、張力保持部材210の延伸し難い方向の延長線上に位置する部分は、延伸し易い方向よりも凹凸数が少なくなるように一部切り欠きを設ける。
変形例2-2に係る装着部材200によれば、本体部110の延伸し易い方向の延長線上に位置する凹凸数を増やすことで、本体部110は、延伸し易い方向により延伸される。一方、延伸し難い方向の延長線上に位置する凹凸数を少なくしたため、延伸し難い方向に位置する本体部110の延伸量は低減される。したがって、医療用部材100は、延伸性に左右されずに略均一に延伸できる。
〈変形例2-3〉
変形例2-3に係る装着部材200は、本体部110の延伸し難い方向の延長線上に位置する蓋部材230の一部に切り欠き部233を設けた構造を有する。蓋部材230は、図8Cに示すように、本体部110の延伸し難い方向の延長線上に位置する筒壁部232に切り欠き部233を設けている。
変形例2-3に係る装着部材200によれば、本体部110の延伸し難い方向の延長線上に位置する蓋部材230の筒壁部232に切り欠き部233を設けることで、本体部110は、延伸し難い方向への延伸量が低減される。一方、延伸し易い方向の延長線上に位置する筒壁部232には切り欠き部233が形成されていないため、延伸し易い方向に位置する本体部110の延伸量は変わらない。したがって、医療用部材100は、延伸性に左右されずに略均一に延伸できる。
〈変形例2-4〉
変形例2-4に係る装着部材200は、本体部110の延伸し易い方向の延長線上に位置する張力保持部材210、支持部材220および蓋部材230を部分的に長くした構造を有する。張力保持部材210、支持部材220および蓋部材230は、図8Dに示すように、一部を径方向に延伸させた形状を有する。
変形例2-4に係る装着部材200によれば、本体部110の延伸し易い方向に沿って張力保持部材210、支持部材220および蓋部材230を部分的に長くすることで、本体部110は、延伸し易い方向により延伸させることができる。一方、延伸し難い方向の延長線上に位置する張力保持部材210、支持部材220および蓋部材230の外形は変わらないため、延伸し難い方向に位置する本体部110の延伸量は変化しない。したがって、医療用部材100は、延伸性に左右されずに略均一に延伸できる。
なお、変形例2の医療用部材100は、装着部材200と別体の場合、医療用部材100に対して装着部材200の各部材を正しく取り付けられるように、張力保持部材210や補強部130に取り付け方向を示唆するガイド部を設けてよい。これにより、術者は、医療用部材100の延伸性を意識することなくスムーズに装着部材200を装着することができる。
次に、本発明に係る医療デバイス1の他の実施形態を説明する。以下に説明する第2実施形態および第3実施形態は、第1実施形態と同一の機能を有する構成要件について同一の符号を付して詳細な説明を省略する。また、第2実施形態および第3実施形態において、特に言及しない構成、部材、および使用方法などについては、前述した実施形態と同様のものとしてよい。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る医療デバイス1Aについて説明する。第2実施形態に係る医療デバイス1Aは、図9Aまたは図9Bに示すように、張力保持部材210Aと支持部材220Aとで構成され、張力保持部材210Aの空間部XAに支持部材220Aの延在部222Aを挿入し、張力保持部材210Aと支持部材220Aとで医療用部材100を挟持した状態で本体部110に第2張力を付与する形態である。
第2実施形態に係る医療デバイス1Aにおいて、装着部材200Aは、張力保持部材210Aと、支持部材220Aと、を備える。第2実施形態の装着部材200Aは、張力保持部材210Aに支持部材220Aを挿入した状態でロック部250Aにより固定され、両者の連結が維持される。
張力保持部材210Aは、筒形状をなす本体210Aaと、本体210Aaに形成され、生体器官Aの一部および生体器官Aによって押し込まれる領域E4に位置する本体部110の少なくとも一部が進入する空間部XAと、を有する。張力保持部材210Aは、図9Aに示すように、第1方向に延在する略円筒形状に形成してよい。
空間部XAは、本体210Aaの軸方向に貫通した空間であり、第1係合器具710の被係合部711を挿通する挿通孔としても機能する。空間部XAは、少なくとも生体器官Aの一部および生体器官Aによって押し込まれる領域E4に位置する本体部110の少なくとも一部が進入可能であればよいため、予め貫通して形成されていてもよいし、手技中に術者が貫通させてもよい。
支持部材220Aは、張力保持部材210Aに固定される基部221Aと、基部221Aの上面(空間部XAに挿入する際に張力保持部材210Aと対向する面)に突出して設けられて空間部XAに挿入される延在部222Aと、を有する。また、支持部材220Aは、基部221Aおよび延在部222Aを貫通して空間部XAと連通し、第1係合器具710の被係合部711が挿通される連通孔223Aが設けられている。なお、連通孔223Aは、予め貫通して形成されていてもよいし、手技中に術者が貫通させてもよい。
基部221Aは、張力保持部材210Aに固定され、その上面に延在部222Aが設けられる。基部221Aは、手技中の操作性を考慮すると、張力保持部材210Aの外形やサイズに合わせた形状とするのが好ましいが、形状やサイズは特に制限されない。延在部222Aは連通孔223Aが形成された筒形状をなし、基部221Aの上面から支持部材220Aの軸方向に沿って所定長さ突出する。延在部222Aは、本体部110を介在した状態で張力保持部材210Aの空間部XAに挿入される。
装着部材200Aは、張力保持部材210Aと支持部材220Aとの挿入状態を維持するためのロック部250Aを備える。
ロック部250Aは、図9Aに示すように、張力保持部材210Aの底面に設けられる第1係合部217Aと、張力保持部材210Aの内周面に設けられる第2係合部218Aと、基部221Aの上面に設けられる第3係合部224Aと、延在部222Aの外周面に設けられる第4係合部225Aと、で構成される。
第1係合部217Aは、第3係合部224Aと係合可能な係合孔で構成される。第2係合部218Aは、第4係合部225Aと係合可能な係合孔で構成される。第3係合部224Aは、第1係合部217Aと係合可能な係合爪で構成される。第4係合部225Aは、第2係合部218Aと係合可能な係合爪で構成される。なお、第1係合部217A、第2係合部218A、第3係合部224Aおよび第4係合部225Aは、係合対象の形態に応じて適宜設計することができる。
第2実施形態に係る医療デバイス1Aは、図9Aに示すように、張力保持部材210Aと支持部材220Aとの間に医療用部材100を配置し、支持部材220Aの延在部222Aを張力保持部材210Aの空間部XAに挿入する。この際、図9Bに示すように、張力保持部材210Aの第1係合部217Aと、支持部材220Aの第3係合部224Aとが係合し、張力保持部材210Aの第2係合部218Aと、支持部材220Aの第4係合部225Aとが係合する。これにより、本体部110は、張力保持部材210Aと支持部材220Aとの間に挟持され、延在部222Aにより延伸されて第2張力が付与される。また、張力保持部材210Aは、支持部材220Aに装着固定されることで、張力保持部材210Aと支持部材220Aとの連結および本体部110に付与された第2張力が保持される。
その後、医療デバイス1Aは、第2張力が事前に付与された状態で連通孔223Aを介して第1係合器具710に装着され、医療用部材100を接合操作の際に、生体器官Aの一部により本体部110の領域E4が空間部Xに押し込まれて第1方向に延伸される。これにより、本体部110は、第2張力に加えて第1張力がさらに付与される。
第2実施形態において、張力保持部材210Aは、空間部XAを有していれば、その外形は特に限定されず、図9Aや図9Bに示す円筒形状の他、軸方向から見た形状が楕円形、三角形、四角形や星形のような多角形としてもよい。また、張力保持部材210Aと支持部材220Aは、第1方向に沿って延在する構成であればよく、第1方向に沿って外径が徐々に漸減するテーパーを有していてもよい。
支持部材220Aは、張力保持部材210Aや空間部XAの断面形状(軸方向と交差する方向に沿う断面形状)と同形でもよいし、異なった形状でもよい。支持部材220Aの延在部222Aの外形は、空間部XAに対して1点以上の接点を有する形状であれば特に限定されない。
張力保持部材210Aは、ロック部250Aとして第1係合部217Aと第2係合部218Aを備えた構成としたが、何れか一方のみでもよい。同様に、支持部材220Aは、ロック部250Aとして第3係合部224Aと第4係合部225Aを備えた構成としたが、何れか一方のみでもよい。
また、張力保持部材210Aと支持部材220Aは、ロック部250Aにより両者の接続が維持され、本体部110に付与される第2張力を保持する構成とした。しかし、張力保持部材210Aと支持部材220Aとの固定方法は、上述したロック部250Aの構成に限定されない。ロック部250Aの他の形態としては、例えば支持部材220Aの外径と空間部XAの内径を略同一として支持部材220Aを空間部XAに圧入して固定する形態、張力保持部材210Aを弾性部材で構成して空間部XAに嵌合された延在部222Aを締め付けて固定する形態、延在部222Aの外周面に弾性部材を設けて空間部XAに圧入して固定する形態、支持部材220Aの外周面に凹溝(または凸条部)を設け空間部Xの内周面に凸条部(または凹溝)を設けて支持部材220Aを挿入する際に凸条部と凹溝を嵌合させて固定する形態、張力保持部材210Aと基部221Aとの当接面に配置した接着剤入りの袋体を押圧して潰し、袋体から接着剤を漏出させて固定する形態などが挙げられる。また、第2実施形態の医療デバイス1Aは、例えば張力保持部材210Aに延在部222Aを圧入するような形態とした場合、支持部材220Aは、延在部222Aのみで構成してもよい。
[第3実施形態]
第3実施形態に係る医療デバイス1Bについて説明する。第3実施形態に係る医療デバイス1Aは、図10A~図10Cに示すように、第2実施形態に係る医療デバイス1Aの支持部材220Aの改変例であり、張力保持部材210Bの空間部XBに支持部材220Bの延在部222Bを挿入し、張力保持部材210Bと支持部材220Bとで医療用部材100挟持した状態で本体部110に第2張力を付与した後、支持部材220Bが除去される形態である。
なお、第3実施形態の装着部材200Bは、第2実施形態の装着部材200Aの支持部材220Aが除去可能に構成される点が異なり、その他の構成や作用については第2実施形態と同様であるため、以下の説明では、第2実施形態との相違点についてのみ説明することとする。また、第3実施形態に係る各構成に付す符号は、説明の便宜上、第2実施形態の符号とは異なる番号を付している。
支持部材220Bは、基部221Bと、基部221Bの上面から上方に所定長さ突出して空間部XBに挿入される延在部222Bと、を有する。延在部222Bは、本体部110が介在した状態で空間部XBに挿入されることで、本体部110を第1方向に延伸して本体部110に第2張力を付与する。
また、延在部222Bは、本体部110の第1方向への延伸が解除可能に構成される。延在部222Bは、張力保持部材210Bと支持部材220Bとを装着固定した後に除去され、本体部110の延伸状態を解除することができる(図10Cを参照)。張力保持部材210Bと支持部材220Bとが装着固定されると、本体部110は、張力保持部材210Bと基部221Bとの間に挟持されるため、延在部222Bによる第1方向への延伸を解除しても付与された第2張力は保持される。したがって、術者は、手技中に必要に応じて延在部222Bの機能を排除して医療デバイス1Bの操作性を高めることができる。
延在部222Bは、所定のタイミングで本体部110に対する延伸状態が解除可能な構成を有していればよい。したがって、延在部222Bは、図10Cに示すように、基部221Bに対して着脱可能とし、張力保持部材210Bと支持部材220Bとを装着固定した後に離脱する構成とすることができる。また、延在部222Bは、基部221Bと一体的とし、張力保持部材210Bと支持部材220Bとを装着固定した後に基端側から折って離脱する構成とすることもできる。また、延在部222Bは、軸方向(上下方向)に伸縮可能な蛇腹構造とし、張力保持部材210Bと支持部材220Bとを装着固定した後に折り畳んで短くして本体部110の延伸作用が解除できる構成とすることもできる。
第3実施形態に係る医療デバイス1Bは、図10Aに示すように、張力保持部材210Bと支持部材220Bとの間に医療用部材100を配置し、支持部材220Bの延在部222Bを張力保持部材210Bの空間部XBに挿入する。この際、図10Bに示すように、ロック部250Bを構成する張力保持部材210Bの第1係合部217Bと、支持部材220Bの第3係合部224Bとが係合し、張力保持部材210Bの第2係合部218Bと、支持部材220Bの第4係合部225Bとが係合する。これにより、本体部110は、張力保持部材210Bと支持部材220Bとの間に挟持され、延在部222Bにより延伸されて第2張力が付与される。また、張力保持部材210Bは、支持部材220Bに装着固定されることで、張力保持部材210Bと支持部材220Bとの連結および本体部110に付与された第2張力が保持される。
次に、医療デバイス1Bは、第2張力が事前に付与された状態で連通孔223Bを介して第1係合器具710に装着される。この際、医療デバイス1Bは、図10Cに示すように、延在部222Bを除去した状態で第1係合器具710に装着することができる。延在部222Bを除去する場合、例えば本体部110の領域E2の範囲内の所定箇所に切れ目を入れ、その切れ目から取り外すことができる。医療デバイス1Bは、延在部222Bが除去されて本体部110の第1方向への延伸が解除されたとしても、張力保持部材210Bに支持部材220Bの基部221Bが固定されているため、本体部110に付与された第2張力は保持される。その後、医療用部材100は、接合操作の際に、生体器官Aの一部により本体部110の領域E4が空間部Xに押し込まれて第1方向に延伸される。これにより、本体部110は、第2張力に加えて第1張力がさらに付与される。
[その他の実施形態]
上述した第1実施形態~第3実施形態において、本体部110の領域E5に移動抑制部120として補強部材を設けた構成とした。しかし、移動抑制部120は、補強部材に限定されず、図11に示すように、生体器官Aの表面に本体部110の領域E5の少なくとも一部を付着させた付着部114(本体部110における太線領域)によって構成してもよい。付着部114は、領域E5に位置する本体部110の裏面111bを生体器官Aの表面に付着させた部位で構成される。付着部114は、生体器官Aに付着されて移動抑制部120として機能すればその形成方法に制限はない。付着部114は、例えば領域E5に位置する本体部110の裏面111bに所定の液体(蒸留水、体液、生分解性材料からなる接着剤など)を塗布して形成することができる。また、付着部114の形成範囲は、領域E5の少なくとも一部に形成され、領域E5の空間部Xへの移動が抑制できれば特に限定されない。移動抑制部120は、付着部114で構成した場合であっても、補強部材と同様、領域E5が空間部Xに進入しないように領域E5の移動を抑制する効果が得られる。
また、上述した第1実施形態~第3実施形態において、医療用部材100は、装着部材200を装着させ、接合操作の前に本体部110に第2張力を付与させる構成とした。しかし、医療用部材100は、本体部110に少なくとも第1張力が付与されれば皺や撚れを抑制され、打ち抜き不良が低減されるという技術的効果が得られる。したがって、医療デバイス1は、上記技術的効果を得るための最小構成として、医療用部材100と、医療用部材100に装着され、接合操作時に本体部110の領域E4が進入可能な空間部Xを有するとともに本体部110に付与された第1張力が保持可能な張力保持部材210(例えば図9Aに示す形態からロック部250Aを除いた構成)と、を備えた構成とすることができる。このような構成において、医療用部材100は、生体器官Aの一部によって本体部110の領域E4が空間部Xに押し込まれる。本体部110は、領域E4が空間部Xに進入することで第1方向に延伸して第1張力が付与される。本体部110に付与された第1張力は、張力保持部材210により保持される。
[処置方法]
<処置方法の実施形態(生体器官吻合術)>
次に、医療用部材100を用いた処置方法を説明する。
図12は、医療用部材100を用いた処置方法の各手順を示すフローチャートである。
処置方法は、生体器官の接合対象となる一方の生体器官の被接合部位に生体組織の癒合を促進するシート状の本体部110を備える医療用部材100を配置すること(S11)、一方の生体器官の被接合部位と他方の生体器官の被接合部位との間に医療用部材100の本体部110の少なくとも一部を配置した状態で一方の被接合部位と他方の被接合部位とを接合すること(S12)、を含む。
処置方法により接合される生体器官および生体器官における被接合部位は特に限定されず、任意に選択することができる。但し、以下の説明では、大腸吻合術を例に挙げて説明する。また、以下に説明する各手技において使用される医療用部材100としては、例えば、前述した医療用部材100の中から任意のものを選択することが可能であるし、その他の医療用部材100を選択することもできる。但し、以下の説明では、各手技に好適に用いることができる代表的な例として、特定の医療用部材100の使用例を説明する。また、以下に説明する各手技において、公知の手技手順や公知の医療装置・医療器具などについては詳細な説明を適宜省略する。
以下、本明細書の説明において「生体器官の間に医療用部材100を配置する」とは、生体器官に医療用部材100が直接的にまたは間接的に接触した状態で配置されること、生体器官との間に空間的な隙間が形成された状態で医療用部材100が配置されること、またはその両方の状態で医療用部材100が配置されること(例えば、一方の生体器官に医療用部材100が接触し、他方の生体器官には医療用部材100が接触していない状態で配置されること)の少なくとも一つを意味する。また、本明細書の説明において「周辺」とは、厳密な範囲(領域)を規定するものではなく、処置の目的(生体器官同士の接合)を達成し得る限りにおいて、所定の範囲(領域)を意味する。また、各処置方法において説明する手技/手順は、処置の目的を達成し得る限りにおいて、順番を適宜入れ替えることが可能である。また、本明細書の説明において「相対的に接近させる」とは、接近させる対象となる2つ以上のものを、互いに接近させること、一方のみを他方のみに接近させることの両方を意味する。
<処置方法の実施形態(大腸吻合術)>
図13は、処置方法の実施形態(大腸吻合術)の手順を示すフローチャートである。図14~図17は、大腸吻合術の説明に供する図である。
本実施形態に係る処置方法において、接合対象となる生体器官は、癌腫瘍の切除に伴い切断された大腸である。具体的には、接合対象となる生体器官は、切断した大腸の口側A1と、切断した大腸の肛門側A2である。以下の説明では、切断した大腸の口側A1の口部周辺(一方の被接合部位)と、切断した大腸の肛門側A2の腸壁の一部(他方の被接合部位)を接合する手順を説明する。
図13に示すように、本実施形態に係る処置方法は、本実施形態に係る処置方法は、大腸の口部周辺に医療用部材100を配置すること(S101)、大腸の口部周辺と大腸の腸壁を相対的に接近させること(S102)、大腸の口部周辺と大腸の腸壁との間で医療用部材100の本体部110を挟み込むこと(S103)、大腸の口部周辺と大腸の腸壁との間に医療用部材100の本体部110を挟み込んだ状態で接合すること(S104)を含む。
次に、図14~図17を参照して、本実施形態に係る処置方法を具体的に説明する。
まず、術者は、患者の臍の周辺部にポート(各種の医療デバイス等を生体内外に移動させるための導入部)を形成し、患者の腹部を膨らませる。
次に、術者は、臍のあたりに切開部(図示省略)を形成し、そこから口側A1の患部を体外に取り出して、大腸の口側A1に接合装置700の第1係合器具710を挿入する。術者は、第1係合器具710の被係合部711を大腸の口側A1に挿入し、被係合部711を突出させた状態で巾着縫合し、縫合部A11を形成する。縫合部A11の外表面は、縫合に伴い凹凸形状となる。
接合装置700としては、例えば、大腸吻合術に使用される公知の装置を用いることができる。接合装置700は、第1係合器具710と第2係合器具720の係合に伴い、第1係合器具710と第2係合器具720との間に配置された生体組織の切除とともに、切除した生体組織の周囲をステープルにより円周状に縫合する。第1係合器具710は、例えば、筒状の被係合部711を備える器具であり、第2係合器具720は、例えば、第1係合器具710の被係合部711に挿入および係合される係合ピン(係合シャフト)721を備える器具である。なお、第1係合器具710は、アンビルともいい、第2係合器具720は、トロッカーともいう。
次に、術者は、図14に示すように、大腸の口側A1の生体組織に医療用部材100を配置する(S101)。医療用部材100には、装着部材200が装着されて第2張力が付与された状態となる。術者は、医療用部材100を配置する際に、第1係合器具710が備える被係合部711を医療用部材100の本体部110に形成された孔部113(図1を参照)に通す。この際、術者は、医療用部材100の裏面110b側が縫合部A11の外表面と接触するように医療用部材100をセットすることができる。
次に、術者は、医療用部材100が配置された大腸の口側A1の生体組織を切開部から体内に導入する。
次に、術者は、大腸の肛門側A2に、接合装置700の第2係合器具720を配置する。第2係合器具720を大腸の肛門側A2に配置(挿入)するのに伴って、大腸の肛門側A2には貫通孔A21が形成される。なお、貫通孔A21を形成する具体的なタイミングについて特に制限はない。
術者は、大腸の口側A1に対して本体部110を保持した状態を維持しつつ、第1係合器具710の被係合部711と第2係合器具720の係合ピン721とを係合せることによって、大腸の口側A1と大腸の肛門側A2との間に医療用部材100を配置することが可能になる。
次に、術者は、大腸の口側A1の縫合部A11に対して医療用部材100を保持した状態を維持しつつ、第1係合器具710と第2係合器具720を相対的に接近させて係合させる(S102)。
次に、術者は、図15に示すように、第1係合器具710と第2係合器具720との間で、大腸の口側A1の口部周辺、医療用部材100の本体部110、大腸の肛門側A2の腸壁に形成した貫通孔A21の周辺部を挟み込む(S103)。そして、術者は、第1係合器具710と第2係合器具720との間に挟み込まれた大腸の口側A1の一部と、医療用部材100の本体部110と、大腸の肛門側A2の一部を接合装置700によって打ち抜くように切断する。また、この際、術者は、接合装置700を操作することにより、切除した部位の周囲をステープル(図示省略)により接合する(S104)。
S103の処置において、医療用部材100は、第2張力が付与された状態で第1係合器具710にセットされ、口側A1の接合面と肛門側A2の接合面とが接近する。そして、本体部110の領域E4は、図16に示すように、口側A1の一部によって空間部Xに押し込まれ、口側A1の一部とともに空間部Xに進入する。医療用部材100は、予め第2張力が付与された状態で、さらに生体器官Aによる領域E4の空間部Xへの押し込みにより第1張力が付与される。そのため、術者は、本体部110の一部を円滑に打ち抜くことができる。それにより、本体部110を打ち抜いた際に、本体部110にほつれが生じる打ち抜き不良の発生が抑えられる。
次に、術者は、接合装置700を、例えば、大腸の肛門側A2から肛門を介して生体外へ取り出す。このとき、術者は、図17に示すように、接合装置700が接合した生体器官を打ち抜く領域E2よりも内方側に位置する大腸の口側A1の一部と、医療用部材100の本体部110の一部と、大腸の肛門側A2の一部を接合装置700とともに生体外へ取り出すことができる。一方で、接合装置700が接合した生体器官を打ち抜く領域E2より外方側に配置された本体部110は、大腸の口側A1の口部周辺と大腸の肛門側A2の腸壁との間に挟み込まれた状態で生体内に留置される。そのため、本体部110は、接合対象となる大腸の口側A1の口部周辺と大腸の肛門側A2の腸壁に対して癒合の促進機能を確実に発揮することができる。
このような処置方法によれば、医療用部材100が備えるシート状の本体部110を一方の被接合部位と他方の被接合部位との間に挟み込ませるという簡便な方法により、接合手技後の縫合不全のリスクを低減させることができる。
[作用効果]
以上説明したように、本実施形態に係る医療デバイス1は、複数の貫通孔112が形成され、吻合対象となる生体器官Aの動きに追従可能なシート状の本体部110を有する医療用部材100と、本体部110が進入可能な空間部Xを有し、接合操作における一方の生体器官(口側A1)の被接合部位と他方の生体器官(肛門側A2)の被接合部位との接近方向に沿う第1方向に延在する張力保持部材210と、を備え、張力保持部材210は、本体部110に装着され、本体部110の一部が空間部Xに進入して第1方向に沿って延伸した際に、本体部110に付与される本体部110の径方向に沿う張力(第1張力)を保持する。
このような構成により、医療用部材100の本体部110は、接合操作時に生体器官Aにより空間部Xに押し込まれて第1方向に延伸することで空間部Xに向かう方向に沿う張力が付与される。したがって、医療用部材100は、付与された張力によって適度に張った状態で打ち抜けるため、ほつれなどの打ち抜き不良が低減される。
また、本実施形態に係る医療デバイス1において、張力保持部材210は、本体部110よりも剛性が高くなるように構成してもよい。
このように構成することで、張力保持部材210は、生体器官Aにより本体部110が空間部Xに押し込まれて張力が付与された際、変形せずに本体部110に付与された張力を保持することができる。
また、本実施形態に係る医療デバイス1において、本体部110は、張力保持部材210の外周縁よりも内側に位置し、空間部Xに進入する進入領域(領域E4)と、張力保持部材210の外周縁よりも外側に位置し、空間部Xに進入しない非進入領域(領域E5)と、を有する構成としてもよい。また、本体部110は、領域E5の少なくとも一部に、領域E5が空間部Xに進入しないように空間部Xへ向かう方向への移動を抑制する移動抑制部120を備えた構成としてもよい。
このような構成により、医療用部材100は、進入領域である領域E4が空間部Xに進入した際、例えば張力保持部材210の外側にある領域E5が空間部Xに進入しないように移動抑制部120を設けることができる。そのため、本体部110は、領域E4が空間部Xに進入することで張力が適切に付与され、かつ付与された張力は張力保持部材210によって保持される。
また、本実施形態に係る医療デバイス1において、張力保持部材210との間で本体部110を挟持し、本体部110に張力を付与するとともに、付与した張力を保持するように、張力保持部材210に装着される支持部材220を備えた構成してもよい。
このような構成により、医療デバイス1は、張力保持部材210と支持部材220とで本体部110を挟持することで、領域E4が空間部Xに進入した際に付与される第1張力が本体部110に付与される前に、本体部110に第2張力を付与しつつ付与した第2張力を保持することができる。そのため、医療用部材100は、接合部位に配置した時点で既に第2張力が付与された状態となり、接合操作時に生体器官Aにより本体部110を空間部Xに押し込まれて第1張力がさらに付与される。したがって、医療用部材100は、第1張力および第2張力の作用により適度に張った状態で打ち抜けるため、ほつれなどの打ち抜き不良が低減される。
また、本実施形態に係る医療デバイス1において、張力保持部材210は、空間部Xよりも外側に設けられる嵌合凹部214を有し、支持部材220は、嵌合凹部214に嵌合可能に構成され、張力保持部材210と支持部材220との間に本体部110を介在させ、支持部材220を嵌合凹部214に嵌合させることにより、本体部110に張力を付与しつつ、本体部110に付与した張力を保持するように構成してもよい。
このような構成により、医療デバイス1は、張力保持部材210の嵌合凹部214に支持部材220を嵌合して本体部110を挟持することで、領域E4が空間部Xに進入した際に付与される第1張力が本体部110に付与される前に、本体部110に第2張力を付与しつつ付与した第2張力を保持することができる。
また、本実施形態に係る医療デバイス1は、支持部材220を張力保持部材210の嵌合凹部214に嵌合させた状態で、張力保持部材210および支持部材220を覆って装着される蓋部材230を備えた構成としてもよい。
このような構成により、医療デバイス1は、張力保持部材210と支持部材220と組み付けた状態で蓋部材230を装着させることで、張力保持部材210と支持部材220とを嵌合した際に付与された第2張力をより高めることができる。また、蓋部材230を装着することで、支持部材220の張力保持部材210からの脱落が防止され、本体部110に付与される第2張力の保持性を高めることができる。
また、本実施形態に係る医療用部材100において、支持部材220Aは、張力保持部材210Aの空間部XAに挿入可能に構成され、張力保持部材210Aと支持部材220Aとの間に本体部110を介在させ、支持部材220Aを空間部XAに挿入させることにより、本体部110に張力を付与しつつ、本体部110に付与した張力を保持するように構成してもよい。
このような構成により、支持部材220Aを張力保持部材210Aの空間部XAに挿入することで、支持部材220Aにより本体部110が第1方向に延伸され、本体部110に第2張力を付与することができる。
また、本実施形態に係る医療デバイス1は、支持部材220Aを張力保持部材210Aの空間部XAに挿入させた状態を維持するロック部250Aを備えた構成としてもよい。
このような構成により、張力保持部材210Aと支持部材220Aとをロック部250Aで装着固定させれば、第2張力が付与された本体部110を、張力保持部材210Aと支持部材220Aとの間で挟持することができるため、第2張力を確実に保持することができる。
また、本実施形態に係る医療デバイス1において、支持部材220Bは、張力保持部材210Bの空間部XBと連通する連通孔223Bが形成され、張力保持部材210Bが固定される基部221Bと、基部221Bの上面から第1方向に延在し、本体部110の第1方向への延伸が解除可能に構成される延在部222Bと、を有し、張力保持部材210Bと支持部材220Bとの間に本体部110を介在させ、延在部222Bを空間部XBに挿入させることにより、本体部110に張力を付与しつつ、張力保持部材210Bが基部221Bに固定されて本体部110に付与した張力を保持する構成としてもよい。
このような構成により、本体部110の第1方向への延伸が解除可能な支持部材220Bの延在部222Bを張力保持部材210の空間部XAに挿入し、支持部材220Bの基部221Bに張力保持部材210Bが固定された後、延在部222Bによる本体部110の延伸を解除することができる。この際、本体部110は、延在部222Bによる延伸が解除されても、付与された第2張力は保持される。そのため、術者は、手技中に必要に応じて延在部222Bの機能を排除して医療デバイス1Bの操作性を高めることができる。
また、本実施形態に係る医療デバイス1において、移動抑制部120は、本体部110の非進入領域(E5)の少なくとも一部に設けられ、領域E5が空間部Xに進入しないように、領域E5の空間部Xに向かう方向への移動を抑制する補強部材で構成してもよい。また、移動抑制部120は、非進入領域(領域E5)が空間部Xに進入しないように、生体器官Aの表面に、本体部110の領域E5の少なくとも一部を付着した付着部114で構成してもよい。
このような構成により、補強部材や付着部114などで構成される移動抑制部120を領域E5に設けることで、本体部110の領域E4が空間部Xに進入する際、この進入による本体部110の移動に抗して張力保持部材210の外側から本体部110を引張する効果が得られる。したがって、本体部110は、領域E4が空間部Xに進入することで、所定の張力が付与される。
また、本実施形態に係る医療用部材100において、本体部110は、生体器官Aの吻合部に適用されることによって生体成分の発現を誘導し、誘導された生体成分が貫通孔112を貫通して集積することにより吻合部の癒合を促進する部材で構成してもよい。
このような構成により、医療用部材100は、吻合対象となる生体器官Aの間に挟まれた状態で留置されると、生体成分を貫通孔112に集積させることによって吻合部の癒合を促進する。そのため、この医療用部材100を使用して生体器官Aの吻合術を実施することにより、吻合部における接合力を効果的に高めることが可能となり、術後の縫合不全のリスクを低減させることができる。
1 医療デバイス、
100 医療用部材、
110 本体部、
112 貫通孔、
114 付着部、
120 移動抑制部、
130 補強部、
200 装着部材、
210、210A、210B 張力保持部材、
214 嵌合凹部、
220、220A、220B 支持部材、
230 蓋部材、
250A、250B ロック部、
A 生体器官、
A1 口側、
A2 肛門側、
E1 生体器官に挟まれる領域、
E2 打ち抜かれる領域、
E3 生体器官に留置される領域、
E4 空間部に進入する領域(進入領域)
E5 空間部に進入しない領域(非進入領域)、
X、XA、XB 空間部。

Claims (13)

  1. 複数の貫通孔が形成され、吻合対象となる生体器官の動きに追従可能なシート状の本体部を有する医療用部材と、
    前記本体部が進入可能な空間部を有し、接合操作における一方の前記生体器官の被接合部位と他方の前記生体器官の被接合部位との接近方向に沿う第1方向に延在する張力保持部材と、を備え、
    前記張力保持部材は、前記本体部に装着され、前記本体部の一部が前記空間部に進入して前記第1方向に沿って延伸した際に、前記本体部に付与される前記本体部の径方向に沿う張力を保持する、医療デバイス。
  2. 前記張力保持部材は、前記本体部よりも剛性が高い、請求項1に記載の医療デバイス。
  3. 前記本体部は、前記張力保持部材の外周縁よりも内側に位置し、前記空間部に進入する進入領域と、
    前記張力保持部材の外周縁よりも外側に位置し、前記空間部に進入しない非進入領域と、を有する、請求項1または2に記載の医療デバイス。
  4. 前記本体部は、前記非進入領域の少なくとも一部に、前記非進入領域が前記空間部に進入しないように前記空間部へ向かう方向への移動を抑制する移動抑制部を備える、請求項3に記載の医療デバイス。
  5. 前記張力保持部材との間で前記本体部を挟持し、前記本体部に張力を付与するとともに、付与した張力を保持するように、前記張力保持部材に装着される支持部材を備える、請求項4に記載の医療デバイス。
  6. 前記張力保持部材は、前記空間部よりも外側に設けられる嵌合凹部を有し、
    前記支持部材は、前記嵌合凹部に嵌合可能に構成され、
    前記張力保持部材と前記支持部材との間に前記本体部を介在させ、前記支持部材を前記嵌合凹部に嵌合させることにより、前記本体部に張力を付与しつつ、前記本体部に付与した張力を保持する、請求項5に記載の医療デバイス。
  7. 前記支持部材を前記張力保持部材の前記嵌合凹部に嵌合させた状態で、前記張力保持部材および前記支持部材を覆って装着される蓋部材を備える、請求項6に記載の医療デバイス。
  8. 前記支持部材は、前記張力保持部材の前記空間部に挿入可能に構成され、
    前記張力保持部材と前記支持部材との間に前記本体部を介在させ、前記支持部材を前記空間部に挿入させることにより、前記本体部に張力を付与しつつ、前記本体部に付与した張力を保持する、請求項5に記載の医療デバイス。
  9. さらに、前記支持部材を前記張力保持部材の前記空間部に挿入させた状態を維持するロック部を備える、請求項8に記載の医療デバイス。
  10. 前記支持部材は、
    前記張力保持部材の前記空間部と連通する連通孔が形成され、前記張力保持部材が固定される基部と、
    前記基部の上面から前記第1方向に延在し、前記本体部の前記第1方向への延伸が解除可能に構成される延在部と、を有し、
    前記張力保持部材と前記支持部材との間に前記本体部を介在させ、前記延在部を前記空間部に挿入させることにより、前記本体部に張力を付与しつつ、前記張力保持部材が前記基部に固定されて前記本体部に付与した張力を保持する、請求項5に記載の医療デバイス。
  11. 前記移動抑制部は、前記本体部の前記非進入領域の少なくとも一部に設けられ、前記非進入領域が前記空間部に進入しないように、前記非進入領域の前記空間部に向かう方向への移動を抑制する補強部材で構成される、請求項4~10の何れか1項に記載の医療デバイス。
  12. 前記移動抑制部は、前記非進入領域が前記空間部に進入しないように、前記生体器官の表面に、前記本体部の前記非進入領域の少なくとも一部を付着した付着部で構成される、請求項4~10の何れか1項に記載の医療デバイス。
  13. 前記本体部は、前記生体器官の吻合部に適用されることによって生体成分の発現を誘導し、誘導された前記生体成分が前記貫通孔を貫通して集積することにより前記吻合部の癒合を促進する部材で構成される、請求項1~12の何れか1項に記載の医療デバイス。
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