JP2023049513A - カラオケ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異なる旋律で交互に歌唱する掛け合い歌唱区間でのカラオケ歌唱を評価する。【解決手段】二人の歌唱者が交互にカラオケ歌唱する掛け合い歌唱区間を有するデュエット楽曲のカラオケ演奏を行うカラオケ装置1は、二人の歌唱者の歌唱音声の評価に用いる第1リファレンスデータ及び掛け合い歌唱区間における二人の原曲歌手の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を示す第2リファレンスデータを、デュエット楽曲と対応付けて記憶する記憶部11と、掛け合い歌唱区間における二人の歌唱者の歌唱音声と第1リファレンスデータとの比較に基づいて、掛け合い歌唱区間における二人の歌唱者の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を取得する取得部20と、掛け合い歌唱区間における二人の歌唱者の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を第2リファレンスデータと比較し、その比較結果に基づいて、二人の歌唱者によるデュエット楽曲のカラオケ歌唱を評価する評価部21と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、カラオケ装置に関する。
カラオケ装置がカラオケ演奏する楽曲には、二人の歌唱者のそれぞれの歌唱区間(歌唱パート)を有するデュエット楽曲がある。
カラオケ装置では、デュエット楽曲のカラオケ演奏に合わせてカラオケ歌唱する二人の歌唱者の歌唱音声データを個別に入力すると共に分析して、その分析結果からハモリ歌唱を評価する技術が知られている。
例えば、特許文献1によれば、カラオケ採点装置は、メロディパートの歌唱を評価するためのメロディパートリファレンスデータと、コーラスパートの歌唱を評価するためのコーラスパートリファレンスデータとを記憶する記憶手段と、メロディパートの歌唱音声信号とコーラスパートの歌唱音声信号から、それぞれ独立に歌唱音高を抽出する抽出手段と、コーラスパートの歌唱音高とメロディパートの歌唱音高との音高差である歌唱ハモリ音程を算出し、コーラスパートリファレンスデータの音高とメロディパートリファレンスデータの音高との音高差であるリファレンスハモリ音程を算出し、歌唱ハモリ音程とリファレンスハモリ音程との一致度により、コーラスパートの歌唱を採点するコーラスパート採点手段とを備えて、ハモリ歌唱の採点を行う。
また、特許文献2によれば、カラオケ採点装置は、第1マイクロフォンからの歌声信号(例えば、男性パート)の音量推移・ピッチ推移と、第2マイクロフォンからの歌声信号(例えば、女性パート)の音量推移・ピッチ推移とを比較し、音量推移の時間的相似性に相関すると共にピッチ推移の時間的相似性に相関した採点データを出力し、これにより、時間的に重ならない男性パート及び女声パートの歌唱区間(即ち、二人の歌唱者が交互に歌唱する掛け合い歌唱区間)で同じ旋律を歌う場合の同期性採点を行う。
特開2016-085393号公報 特開2006-259237号公報
ところで、カラオケ装置を利用してデュエット楽曲をカラオケ歌唱する場合、二人の歌唱者が必ずしも同じ旋律で交互に歌唱するとは限らず、掛け合い歌唱区間において、異なる旋律で交互にカラオケ歌唱することがある。しかしながら、従来のカラオケ装置では、異なる旋律で交互に歌唱する掛け合い歌唱区間でのカラオケ歌唱を評価することができない。例えば、二人の歌唱者が掛け合い歌唱区間でのカラオケ歌唱を上手く行った場合でも、その点を考慮した採点を受けることができず、不満が生じることがある。
本発明の目的は、異なる旋律で交互に歌唱する掛け合い歌唱区間でのカラオケ歌唱を評価することができるカラオケ装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のカラオケ装置は、二人の歌唱者が交互にカラオケ歌唱する掛け合い歌唱区間を有するデュエット楽曲のカラオケ演奏を行うカラオケ装置であって、前記デュエット楽曲をカラオケ歌唱する前記二人の歌唱者の歌唱音声のそれぞれの評価に用いる第1リファレンスデータ及び当該デュエット楽曲の前記掛け合い歌唱区間における二人の原曲歌手の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を示す第2リファレンスデータを、当該デュエット楽曲と対応付けて記憶する記憶部と、前記掛け合い歌唱区間における前記二人の歌唱者の歌唱音声と前記第1リファレンスデータとの比較に基づいて、前記掛け合い歌唱区間における前記二人の歌唱者の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を取得する取得部と、前記掛け合い歌唱区間における前記二人の歌唱者の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を前記第2リファレンスデータと比較し、その比較結果に基づいて、前記二人の歌唱者による前記デュエット楽曲のカラオケ歌唱を評価する評価部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、異なる旋律で交互に歌唱する掛け合い歌唱区間でのカラオケ歌唱を評価することができる。
本発明の第1の実施形態のカラオケ装置を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態のカラオケ装置で演奏されるデュエット楽曲の構成例を示す表である。 本発明の第1の実施形態のカラオケ装置における第2リファレンスデータの例を示す表である。 本発明の第1の実施形態のカラオケ装置におけるデュエット楽曲のカラオケ歌唱の評価動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態のカラオケ装置におけるデュエット楽曲のカラオケ歌唱の評価結果の例を示す表である。 本発明の第1の実施形態のカラオケ装置におけるデュエット楽曲のカラオケ歌唱の評価結果の例を示す表である。 本発明の第2の実施形態のカラオケ装置を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態のカラオケ装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態のカラオケ装置を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態のカラオケ装置の動作を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態のカラオケ装置1について説明する。
[カラオケ装置]
図1は、第1の実施形態のカラオケ装置1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、カラオケ装置1は、カラオケ本体2と、第1マイクロフォン3と、第2マイクロフォン4と、スピーカ5と、モニタ等の表示装置6と、リモコン装置7とを備えている。カラオケ装置1は、例えば、カラオケルーム等の設置場所に設置される。
カラオケ本体2は、有線又は無線により第1マイクロフォン3と、第2マイクロフォン4と、スピーカ5、表示装置6及びリモコン装置7と接続されている。第1マイクロフォン3及び第2マイクロフォン4は、利用者の歌唱音声を音声信号に変換してカラオケ本体2に入力する。スピーカ5は、カラオケ本体2からの放音信号に基づいて、利用者の音声や楽曲のカラオケ演奏を放音する。表示装置6は、カラオケ本体2からの映像信号等に基づいて様々な画面を表示し、例えば、カラオケ演奏に合わせて背景映像と共に歌詞テロップを表示する。
リモコン装置7は、タッチパネルを主体に構成されている。リモコン装置7は、各種画面や各種操作ボタンをタッチパネルに表示すると共に、タッチパネルによってログイン操作や選曲(予約)操作を受け付けている。リモコン装置7とカラオケ本体2は無線通信を介してペアリングされることで、リモコン装置7とカラオケ本体2の間で各種情報が相互に送受信される。
リモコン装置7は、利用者のログイン操作に応じて入力された利用者識別情報(利用者ID)等をカラオケ本体2へ送信する。リモコン装置7は、楽曲の検索や選曲(予約)を受け付けて、利用者の選曲操作に応じて選曲された楽曲の楽曲識別情報(楽曲ID)を予約楽曲情報としてカラオケ本体2へ送信する。
また、カラオケ本体2は、選曲された楽曲のカラオケ演奏を行う機能に加えて、歌唱者の歌唱音声を評価する機能を有する。
カラオケ本体2は、制御部10と、記憶部11と、音源12と、音声入出力部13とを備えている。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)等を有して構成され、カラオケ本体2を統括制御する。記憶部11は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)等の記憶媒体を有して構成され、カラオケ装置1の各部及び各機能を制御するためのプログラムやデータを記憶する。
例えば、記憶部11は、カラオケ装置1の各利用者の利用者IDを記憶して各利用者を識別している。また、記憶部11は、カラオケ装置1がカラオケ演奏可能な各楽曲について、楽曲ID、曲名、歌手名、ジャンル等の基本情報を記憶している。また、記憶部11は、楽曲毎に楽曲データを記憶し、楽曲データは、伴奏データやリファレンスデータ、歌詞データを含んでいる。また、楽曲データは、楽曲における前奏区間、間奏区間及び後奏区間等の非歌唱区間や、歌唱区間を識別する演奏区間情報を含む。伴奏データは、カラオケ演奏の伴奏音の元となるMIDI形式のデータである。リファレンスデータは、歌唱者によるカラオケ歌唱を評価する際の基準として用いられる音高情報である。歌詞データは、表示装置6に表示される歌詞テロップの元になるデータである。
カラオケ装置1がカラオケ演奏する楽曲には、二人の歌唱者のそれぞれの歌唱区間(歌唱パート)を有するデュエット楽曲がある。デュエット楽曲は、二人の歌唱者のうち、一方の歌唱者が歌唱する第1歌唱パート(例えば、女性パート)と他方の歌唱者が歌唱する第2歌唱パート(例えば、男性パート)とを含み、例えば、各歌唱者が独唱する独唱区間や二人の歌唱者が合唱する合唱区間を有する。
デュエット楽曲において、独唱区間は、二人の歌唱者が交互に歌唱する掛け合い歌唱区間(例えば、時間的に重ならない男性パート及び女声パートの歌唱区間)を含み、例えば、本実施形態では、一方の歌唱者の単独の第1歌唱パートの後で他方の歌唱者の単独の第2歌唱パートがある区間であって、これらの歌唱パートが掛け合いのような対応関係にある区間を示す。合唱区間は、二人の歌唱者の第1歌唱パートと第2歌唱パートとに音高差のあるハモリ歌唱区間を含む。デュエット楽曲の楽曲データは、演奏区間情報として、各掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート及び第2歌唱パートの情報や、各ハモリ歌唱区間の情報を含む。
図2では、男性パート(男声)と女性パート(女声)とを有して48小節で構成されるデュエット楽曲X1の一例を示していて、以下では、各小節の内訳を説明する。小節01~04は前奏区間(非歌唱区間)である。小節05~08は第1掛け合い歌唱区間であって、小節05~06は女声パートであり、小節07~08は男声パートである。小節09~12は第2掛け合い歌唱区間であって、小節09~10は女声パートであり、小節11~12は男声パートである。小節13~17は間奏区間(非歌唱区間)である。小節18~25は第3掛け合い歌唱区間であって、小節18~21は女声パートであり、小節22~25は男声パートである。小節26~27は第4掛け合い歌唱区間であって、小節26は女声パートであり、小節27は男声パートである。小節28~29は第5掛け合い歌唱区間であって、小節28は女声パートであり、小節29は男声パートである。小節30~31は男声パート及び女性パートの両方を有する第1ハモリ歌唱区間である。小節32~35は第6掛け合い歌唱区間であって、小節32~33は女声パートであり、小節34~35は男声パートである。小節36~39は第7掛け合い歌唱区間であり、小節36は女声パートであり、小節37~39は男声パートである。小節40~43は男声パート及び女性パートの両方を有する第2ハモリ歌唱区間である。小節44~48は後奏区間(非歌唱区間)である。
本実施形態では特に、デュエット楽曲のリファレンスデータは、デュエット楽曲をカラオケ歌唱する二人の歌唱者の歌唱音声のそれぞれの評価に用いる第1リファレンスデータと、デュエット楽曲の掛け合い歌唱区間における二人の原曲歌手の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を示す第2リファレンスデータとを含む。記憶部11は、所定のデュエット楽曲の第1リファレンスデータ及び第2リファレンスデータを、当該デュエット楽曲(例えば、その楽曲識別情報)と対応付けて記憶している。
第1リファレンスデータは、二人の歌唱者のうち、一方の歌唱者が歌唱する第1歌唱パートに対応するリファレンスデータと、他方の歌唱者が歌唱する第2歌唱パートに対応するリファレンスデータとを含み、例えば、各フレーズの発声タイミングが原曲の譜面通りとなるように作成されている。
第2リファレンスデータは、掛け合い歌唱区間での各原曲歌手の発声タイミングと第1リファレンスデータに基づく発声タイミングとの関係を示す。例えば、掛け合い歌唱区間を構成する歌唱パートでの原曲歌手の発声タイミング(例えば、各フレーズの最初の音の発声タイミング)が、第1リファレンスデータに比べて所定の走り時間閾値(例えば、50msec)以上早い場合には、当該歌唱パートの第2リファレンスデータは「走り歌唱」に設定され、また、第1リファレンスデータに比べて所定の溜め時間閾値(例えば、50msec)以上遅い場合には、当該歌唱パートの第2リファレンスデータは「溜め歌唱」に設定され、また、何れにも該当しない場合(例えば、第1リファレンスデータに基づく発声タイミングとの差が50msec未満の場合)には、当該歌唱パートの第2リファレンスデータは「どちらでもない」に設定される。
なお、第2リファレンスデータは、原曲歌手によるデュエット楽曲の歌唱(例えば、CD)を聴取した結果に基づいて、掛け合い歌唱区間での各原曲歌手の発声タイミングを判定して作成してよい。あるいは、第2リファレンスデータは、各原曲歌手によるデュエット楽曲の歌唱音声を、コンピュータを用いて周波数解析等の様々な分析手段の何れかによって分析することで、掛け合い歌唱区間での各原曲歌手の発声タイミングを検出すると共に、第1リファレンスデータと比較することにより、判定されて作成されてもよい。
第2リファレンスデータにおいて、二人の原曲歌手A1及びA2による各掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は、「A1:走り歌唱、A2:溜め歌唱」、「A1:溜め歌唱、A2:溜め歌唱」、「A1:どちらでもない、A2:走り歌唱」等の9パターンがあり、それぞれ、楽曲の雰囲気や歌詞の内容と密接な関係がある。
例えば、男声パート及び女声パートを有するデュエット楽曲は、男女の心情を歌うものが多く、その掛け合い歌唱区間では、先行する女声パートで「走り歌唱」が行われ、後行する男声パートで「溜め歌唱」が行われると、大人の雰囲気のカラオケ歌唱が表現される。また、掛け合い歌唱区間では、二人の歌唱者の両方により「溜め歌唱」が行われると、重苦しい雰囲気のカラオケ歌唱が表現され、例えば、悲哀を切々と訴え掛けたい楽曲に適したカラオケ歌唱となる。一方、掛け合い歌唱区間では、二人の歌唱者の両方により「走り歌唱」が行われると、軽快な雰囲気のカラオケ歌唱が表現され、例えば、歌詞の内容がコミカルな楽曲に適したカラオケ歌唱となる。プロのアーティスト(原曲歌手)は、様々な表現を行う歌唱技法に長けているため、カラオケ装置1では、原曲歌手の「走り歌唱」や「溜め歌唱」の情報に基づいて第2リファレンスデータを構成する。
図3では、二人の原曲歌手A1及びA2によるデュエット楽曲X1の歌唱に基づく第2リファレンスデータの一例を示していて、以下では、各掛け合い歌唱区間の内訳を説明する。
第1掛け合い歌唱区間において、原曲歌手A1及びA2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が、「走り歌唱」及び「溜め歌唱」である場合、第2リファレンスデータは、「第1掛け合い歌唱区間、原曲歌手A1:走り歌唱、原曲歌手A2:溜め歌唱」と設定され、この場合、相対的に走り気味で歌唱しているのは原曲歌手A1の方である。第2掛け合い歌唱区間において、原曲歌手A1及びA2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が、「走り歌唱」及び「溜め歌唱」である場合、第2リファレンスデータは、「第2掛け合い歌唱区間、原曲歌手A1:走り歌唱、原曲歌手A2:溜め歌唱」と設定され、この場合も、相対的に走り気味で歌唱しているのは原曲歌手A1の方である。
また、第3掛け合い歌唱区間において、原曲歌手A1及びA2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が、「溜め歌唱」及び「どちらでもない」である場合、第2リファレンスデータは、「第3掛け合い歌唱区間、原曲歌手A1:溜め歌唱、原曲歌手A2:どちらでもない」と設定され、この場合、相対的に走り気味で歌唱しているのは原曲歌手A2の方である。第4掛け合い歌唱区間において、原曲歌手A1及びA2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が、「どちらでもない」及び「走り歌唱」である場合、第2リファレンスデータは、「第4掛け合い歌唱区間、原曲歌手A1:どちらでもない、原曲歌手A2:走り歌唱」と設定され、この場合も、相対的に走り気味で歌唱しているのは原曲歌手A2の方である。第5掛け合い歌唱区間において、原曲歌手A1及びA2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が、「どちらでもない」及び「走り歌唱」である場合、第2リファレンスデータは、「第5掛け合い歌唱区間、原曲歌手A1:どちらでもない、原曲歌手A2:走り歌唱」と設定され、この場合も、相対的に走り気味で歌唱しているのは原曲歌手A2の方である。
また、第6掛け合い歌唱区間において、原曲歌手A1及びA2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が、「走り歌唱」及び「溜め歌唱」である場合、第2リファレンスデータは、「第6掛け合い歌唱区間、原曲歌手A1:走り歌唱、原曲歌手A2:溜め歌唱」と設定され、この場合、相対的に走り気味で歌唱しているのは原曲歌手A1の方である。第7掛け合い歌唱区間において、原曲歌手A1及びA2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が、「溜め歌唱」及び「溜め歌唱」である場合、第2リファレンスデータは、「第7掛け合い歌唱区間、原曲歌手A1:溜め歌唱、原曲歌手A2:溜め歌唱」と設定され、この場合、原曲歌手A1、A2ともに「溜め歌唱」なので、相対的に走り気味で歌唱している原曲歌手はいない(A1=A2)。
また、本実施形態では特に、デュエット楽曲の歌詞データは、デュエット楽曲をカラオケ歌唱する二人の歌唱者のそれぞれの歌唱パートを識別して記憶される。例えば、デュエット楽曲の歌詞データは、掛け合い歌唱区間における二人の歌唱者の第1歌唱パート及び第2歌唱パートや、ハモリ歌唱区間を識別可能に記憶される。
音源12は、例えば、MIDI音源で構成され、楽曲データの伴奏データに基づいてカラオケ演奏の伴奏音信号を生成するカラオケ演奏手段である。
音声入出力部13は、ミキサ(デジタルミキサ)やアンプ等から構成され、カラオケ演奏の伴奏音信号やカラオケ歌唱の音声信号をミキシングし、このミキシング信号をスピーカ5から放音するために増幅する。例えば、音声入出力部13は、第1マイクロフォン3及び第2マイクロフォン4と通信可能に接続されていて、第1マイクロフォン3及び第2マイクロフォン4のそれぞれから音声信号を入力する。
制御部10は、記憶部11に記憶されたプログラムやデータに基づいて演算処理を実行することにより、カラオケ装置1の各部及び各機能を制御する。例えば、本実施形態の制御部10は、記憶部11に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部20、評価部21及び提示部22として動作して、デュエット楽曲のカラオケ歌唱を評価する機能を有する。
取得部20は、カラオケ装置1がデュエット楽曲のカラオケ演奏を行うときに、掛け合い歌唱区間における二人の歌唱者の歌唱音声と第1リファレンスデータとの比較に基づいて、掛け合い歌唱区間における二人の歌唱者の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を取得するように構成される。走り歌唱及び溜め歌唱の情報を取得するには、特開2007-072316や特開2005-107330に開示の公知技術を用いることができる。
取得部20は、第1マイクロフォン3及び第2マイクロフォン4から入力された二人の歌唱者の歌唱音声をそれぞれ示す第1音声信号及び第2音声信号を、音声入出力部13を介して入力する。取得部20は、デュエット楽曲の楽曲データの演奏区間情報に基づいて掛け合い歌唱区間を判別し、当該掛け合い歌唱区間に対応する二人の歌唱者の歌唱音声を第1音声信号及び第2音声信号から取得して第1掛け合い歌唱及び第2掛け合い歌唱とする。また、取得部20は、この掛け合い歌唱区間における第1掛け合い歌唱及び第2掛け合い歌唱を第1リファレンスデータと比較して、当該掛け合い歌唱区間における二人の歌唱者の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を取得する。
例えば、デュエット楽曲が第1歌唱パート及び第2歌唱パートからなるとき、第1マイクロフォン3を用いた歌唱が第1歌唱パートに対応し、第2マイクロフォン4を用いた歌唱が第2歌唱パートに対応する場合を説明する。取得部20は、第1リファレンスデータにおける当該掛け合い歌唱区間での第1歌唱パート及び第2歌唱パートの発声タイミングとして第1発声基準及び第2発声基準を取得し、また、当該掛け合い歌唱区間での二人の歌唱者の第1掛け合い歌唱及び第2掛け合い歌唱の発声タイミングとして第1発声タイミング及び第2発声タイミングを取得する。
そして、取得部20は、第1歌唱パートの第1発声基準と第1掛け合い歌唱の第1発声タイミングとを比較して、第1発声タイミングが第1発声基準よりも所定の走り時間閾値以上早い場合には、第1掛け合い歌唱を「走り歌唱」と判定し、第1発声タイミングが第1発声基準よりも所定の溜め時間閾値以上遅い場合には、第1掛け合い歌唱を「溜め歌唱」と判定し、何れにも該当しない場合(第1発声タイミングが所定の走り時間閾値より遅く所定の溜め時間閾値より早い場合)には、第1掛け合い歌唱を「どちらでもない」と判定する。
同様に、取得部20は、第2歌唱パートの第2発声基準と第2掛け合い歌唱の第2発声タイミングとを比較して、第2発声タイミングが第2発声基準よりも所定の走り時間閾値以上早い場合には、第2掛け合い歌唱を「走り歌唱」と判定し、第2発声タイミングが第2発声基準よりも所定の溜め時間閾値以上遅い場合には、第2掛け合い歌唱を「溜め歌唱」と判定し、何れにも該当しない場合(第2発声タイミングが所定の走り時間閾値より遅く所定の溜め時間閾値より早い場合)には、第2掛け合い歌唱を「どちらでもない」と判定する。
なお、取得部20は、第1マイクロフォン3及び第2マイクロフォン4から得られる第1音声信号及び第2音声信号の何れが、デュエット楽曲の第1歌唱パート及び第2歌唱パートの何れに対応するかを判定するとき、第1音声信号及び第2音声信号の発声タイミングと、第1歌唱パート及び第2歌唱パートの発声タイミングとに基づいて判定してよい。即ち、第1音声信号及び第2音声信号のうち、第1歌唱パートの発声タイミングにより近い音声信号を、第1歌唱パートに対応すると判定し、また、第2歌唱パートの発声タイミングにより近い音声信号を、第2歌唱パートに対応すると判定してよい。
評価部21は、基本的には、楽曲のカラオケ演奏に合わせて歌唱者が歌唱した歌唱音声を評価して、その評価結果として採点情報を算出するように構成される。具体的には、評価部21は、カラオケ本体2が第1マイクロフォン3及び第2マイクロフォン4から入力した第1音声信号及び第2音声信号を、音声入出力部13を介して取得して、記憶部11に記憶された楽曲のリファレンスデータと比較することで歌唱音声を評価する。
本実施形態では特に、評価部21は、カラオケ装置1がデュエット楽曲のカラオケ演奏を行うときに、二人の歌唱者によるデュエット楽曲のカラオケ歌唱を評価するように構成される。このとき、評価部21は、第1マイクロフォン3及び第2マイクロフォン4から入力された第1音声信号及び第2音声信号を、第1リファレンスデータにおける第1歌唱パート及び第2歌唱パートに対応するリファレンスデータと比較し、その比較結果に基づいて、第1音声信号及び第2音声信号の歌唱音声を評価して採点する。
例えば、評価部21は、第1音声信号の示す歌唱音声の音高正確性や歌唱技法を評価して、第1音声信号に基づく第1歌唱パートの評価を40点満点で採点し、また、第2音声信号の示す歌唱音声の音高正確性や歌唱技法を評価して、第2音声信号に基づく第2歌唱パートの評価を40点満点で採点し、更に、第1歌唱パート及び第2歌唱パートを両方含むハモリ歌唱区間の評価を10点満点で採点する。
また、評価部21は、取得部20によって取得した掛け合い歌唱区間における二人の歌唱者の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を、第2リファレンスデータと比較し、その比較結果に基づいて、掛け合い歌唱区間の歌唱音声を評価して採点する。例えば、評価部21は、第1歌唱パート及び第2歌唱パートを両方含む掛け合い歌唱区間の評価を10点満点で採点する。
そして、評価部21は、第1音声信号(第1歌唱パート)の採点情報、第2音声信号(第2歌唱パート)の採点情報、ハモリ歌唱区間の採点情報及び掛け合い歌唱区間の採点情報に基づいて、デュエット楽曲のカラオケ歌唱に対して総合採点情報を算出し、例えば、100点満点で採点する。
提示部22は、評価部21によって評価されたカラオケ歌唱の採点情報を表示装置6やリモコン装置7に表示させて利用者へ提示するように構成される。このとき、提示部22は、デュエット楽曲のカラオケ歌唱の総合採点情報だけでなく、第1音声信号(第1歌唱パート)の採点情報、第2音声信号(第2歌唱パート)の採点情報、ハモリ歌唱区間の採点情報及び掛け合い歌唱区間の採点情報を個別に表示するとよく、また、第1音声信号(第1歌唱パート)の採点情報、第2音声信号(第2歌唱パート)の採点情報及びハモリ歌唱区間の採点情報に関して、複数の採点項目(例えば、音高正確性、リズム、ビブラート等)の採点結果を表示するとよい。
[第1の実施形態の評価動作]
次に、第1の実施形態において、二人の歌唱者U1及びU2が図2に示すデュエット楽曲X1のカラオケ歌唱を行ったときに、そのカラオケ歌唱を図3に示す第2リファレンスデータを用いて評価するカラオケ装置1の評価動作について、図4を参照して説明する。図4は、第1の実施形態のカラオケ装置1の評価動作を示すフローチャートである。
先ず、二人の歌唱者U1及びU2の何れかがリモコン装置7を操作してデュエット楽曲X1を予約すると、カラオケ本体2の制御部10は、リモコン装置7から受信したデュエット楽曲X1の予約楽曲情報を記憶部11の予約管理テーブルに登録する。制御部10は、予約管理テーブルからデュエット楽曲X1の予約楽曲情報を読み出し、この予約楽曲情報の楽曲IDに対応するデュエット楽曲X1の楽曲データ等を記憶部11から読み出す。
カラオケ本体2は、デュエット楽曲X1のカラオケ演奏を開始し(ステップS1)、デュエット楽曲X1の楽曲データを記憶部11から読み出して、音源12及び音声入出力部13によってデュエット楽曲X1のカラオケ演奏を行ってデュエット楽曲X1の伴奏音をスピーカ5から放音する。なお、歌唱者U1及びU2がカラオケ演奏に合わせて第1マイクロフォン3及び第2マイクロフォン4をそれぞれ用いてカラオケ歌唱すると、スピーカ5からデュエット楽曲X1の伴奏音と共に歌唱音声が放音される。
また、カラオケ本体2は、デュエット楽曲X1の歌詞データに基づいて歌詞テロップを表示装置6に表示し、また、楽曲データの演奏区間情報に応じて歌詞テロップの表示態様(例えば、色等)を変更し、更に、デュエット楽曲X1の第1歌唱パート(例えば、女性パート)の歌詞テロップと第2歌唱パート(例えば、男性パート)の歌詞テロップとを色等で識別可能に表示する。例えば、歌詞テロップの表示態様は、既歌唱部分と未歌唱部分とを色等で識別可能に表示していて、演奏区間情報に応じて歌詞が歌唱済みとなるタイミングをリアルタイムに判別して、このタイミングに基づいて未歌唱部分の歌詞テロップが既歌唱部分に切り替わるように変更する。即ち、歌詞テロップの未歌唱部分を既歌唱部分に切り替える表示切替タイミング(例えば、色替えタイミング)は、楽曲データに基づいている。
デュエット楽曲X1のカラオケ演奏では、先ず、前奏区間(小節01~04)が演奏される(ステップS2:NO)。
次に、第1掛け合い歌唱区間(小節05~08)が演奏されると(ステップS2:YES)、取得部20は、歌唱者U1の歌唱音声を示す第1音声信号から、第1掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節05~06)に相当する第1掛け合い歌唱を取得する。取得部20は、第1掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節05~06)において、歌唱者U1の第1掛け合い歌唱と第1リファレンスデータとを比較して、第1リファレンスデータに対する第1掛け合い歌唱の発声タイミングを取得する。一例として、歌唱者U1と第1リファレンスデータとの発声タイミングの差が所定の走り時間閾値未満且つ溜め時間閾値未満であれば、取得部20は、歌唱者U1による第1掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節05~06)を「どちらでもない」と判定する。
また、取得部20は、歌唱者U2の歌唱音声を示す第2音声信号から、第1掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節07~08)に相当する第2掛け合い歌唱を取得する。取得部20は、第1掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節07~08)において、歌唱者U2の第2掛け合い歌唱と第1リファレンスデータとを比較して、第1リファレンスデータに対する第2掛け合い歌唱の発声タイミングを取得する。一例として、歌唱者U2の発声タイミングが第1リファレンスデータよりも所定の溜め時間閾値以上遅ければ、取得部20は、歌唱者U2による第1掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節07~08)を「溜め歌唱」と判定する。そして、取得部20は、第1掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報として、図5に示すように、「第1掛け合い歌唱区間、歌唱者U1:どちらでもない、歌唱者U2:溜め歌唱、相対的に走り気味:U1」を取得する(ステップS3)。
次に、評価部21は、二人の歌唱者U1及びU2の第1掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を、第2リファレンスデータと比較し、その比較結果に基づいて、第1掛け合い歌唱区間の歌唱を評価する(ステップS4)。一例として、第1掛け合い歌唱区間において、二人の歌唱者U1及びU2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が「第1掛け合い歌唱区間、歌唱者U1:どちらでもない、歌唱者U2:溜め歌唱、相対的に走り気味:U1」であり、第2リファレンスデータが「第1掛け合い歌唱区間、原曲歌手A1:走り歌唱、原曲歌手A2:溜め歌唱」であって、即ち、「相対的に走り気味:A1」である場合、両者の第1歌唱パートの走り歌唱及び溜め歌唱の情報は不一致であるが、両者の第2歌唱パートの走り歌唱及び溜め歌唱の情報は一致していて、相対的に第1歌唱パートでの歌唱が走り気味で第2歌唱パートでの歌唱が溜め気味である相対関係は一致している。この場合、評価部21は、第1掛け合い歌唱区間の評価を5.0点と採点して記憶部11に記憶する。
次に、第2掛け合い歌唱区間(小節09~12)が演奏されると(ステップS2:YES)、取得部20は、歌唱者U1の歌唱音声を示す第1音声信号から、第2掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節09~10)に相当する第1掛け合い歌唱を取得する。取得部20は、第2掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節09~10)において、歌唱者U1の第1掛け合い歌唱と第1リファレンスデータとを比較して、第1リファレンスデータに対する第1掛け合い歌唱の発声タイミングを取得する。一例として、歌唱者U1の発声タイミングが第1リファレンスデータよりも所定の走り時間閾値以上早ければ、取得部20は、歌唱者U1による第2掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節09~10)を「走り歌唱」と判定する。
また、取得部20は、歌唱者U2の歌唱音声を示す第2音声信号から、第2掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節11~12)に相当する第2掛け合い歌唱を取得する。取得部20は、第2掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節11~12)において、歌唱者U2の第2掛け合い歌唱と第1リファレンスデータとを比較して、第1リファレンスデータに対する第2掛け合い歌唱の発声タイミングを取得する。一例として、歌唱者U2の発声タイミングが第1リファレンスデータよりも所定の溜め時間閾値以上遅ければ、取得部20は、歌唱者U2による第2掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節11~12)を「溜め歌唱」と判定する。そして、取得部20は、第2掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報として、図5に示すように、「第2掛け合い歌唱区間、歌唱者U1:走り歌唱、歌唱者U2:溜め歌唱、相対的に走り気味:U1」を取得する(ステップS3)。
次に、評価部21は、二人の歌唱者U1及びU2の第2掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を、第2リファレンスデータと比較し、その比較結果に基づいて、第2掛け合い歌唱区間の歌唱を評価する(ステップS4)。一例として、第2掛け合い歌唱区間において、二人の歌唱者U1及びU2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が「第2掛け合い歌唱区間、歌唱者U1:走り歌唱、歌唱者U2:溜め歌唱、相対的に走り気味:U1」であり、第2リファレンスデータが「第2掛け合い歌唱区間、原曲歌手A1:走り歌唱、原曲歌手A2:溜め歌唱」であって、即ち、「相対的に走り気味:A1」である場合、両者の第1歌唱パートの走り歌唱及び溜め歌唱の情報は一致し、両者の第2歌唱パートの走り歌唱及び溜め歌唱の情報は一致していて、相対的に第1歌唱パートでの歌唱が走り気味で第2歌唱パートでの歌唱が溜め気味である相対関係も一致している。この場合、評価部21は、第2掛け合い歌唱区間の評価を10.0点と採点して記憶部11に記憶する。
次に、間奏区間(小節13~17)が演奏された後(ステップS2:NO)、第3掛け合い歌唱区間(小節18~25)が演奏されると(ステップS2:YES)、取得部20は、歌唱者U1の歌唱音声を示す第1音声信号から、第3掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節18~21)に相当する第1掛け合い歌唱を取得する。取得部20は、第3掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節18~21)において、歌唱者U1の第1掛け合い歌唱と第1リファレンスデータとを比較して、第1リファレンスデータに対する第1掛け合い歌唱の発声タイミングを取得する。一例として、歌唱者U1と第1リファレンスデータとの発声タイミングの差が所定の走り時間閾値未満且つ溜め時間閾値未満であれば、取得部20は、歌唱者U1による第3掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節18~21)を「どちらでもない」と判定する。
また、取得部20は、歌唱者U2の歌唱音声を示す第2音声信号から、第3掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節22~25)に相当する第2掛け合い歌唱を取得する。取得部20は、第3掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節22~25)において、歌唱者U2の第2掛け合い歌唱と第1リファレンスデータとを比較して、第1リファレンスデータに対する第2掛け合い歌唱の発声タイミングを取得する。一例として、歌唱者U2の発声タイミングが第1リファレンスデータよりも所定の走り時間閾値以上早ければ、取得部20は、歌唱者U2による第3掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節22~25)を「走り歌唱」と判定する。そして、取得部20は、第3掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報として、図5に示すように、「第3掛け合い歌唱区間、歌唱者U1:どちらでもない、歌唱者U2:走り歌唱、相対的に走り気味:U2」を取得する(ステップS3)。
次に、評価部21は、二人の歌唱者U1及びU2の第3掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を、第2リファレンスデータと比較し、その比較結果に基づいて、第3掛け合い歌唱区間の歌唱を評価する(ステップS4)。一例として、第3掛け合い歌唱区間において、二人の歌唱者U1及びU2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が「第3掛け合い歌唱区間、歌唱者U1:どちらでもない、歌唱者U2:走り歌唱、相対的に走り気味:U2」であり、第2リファレンスデータが「第3掛け合い歌唱区間、原曲歌手A1:溜め歌唱、原曲歌手A2:どちらでもない」であって、即ち、「相対的に走り気味:A2」である場合、両者の第1歌唱パートの走り歌唱及び溜め歌唱の情報は不一致であり、両者の第2歌唱パートの走り歌唱及び溜め歌唱の情報は不一致であるが、相対的に第1歌唱パートでの歌唱が溜め気味で第2歌唱パートでの歌唱が走り気味である相対関係は一致している。この場合、評価部21は、第3掛け合い歌唱区間の評価を5.0点と採点して記憶部11に記憶する。
次に、第4掛け合い歌唱区間(小節26~27)が演奏されると(ステップS2:YES)、取得部20は、歌唱者U1の歌唱音声を示す第1音声信号から、第4掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節26)に相当する第1掛け合い歌唱を取得する。取得部20は、第4掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節26)において、歌唱者U1の第1掛け合い歌唱と第1リファレンスデータとを比較して、第1リファレンスデータに対する第1掛け合い歌唱の発声タイミングを取得する。一例として、歌唱者U1の発声タイミングが第1リファレンスデータよりも所定の走り時間閾値以上早ければ、取得部20は、歌唱者U1による第4掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節26)を「走り歌唱」と判定する。
また、取得部20は、歌唱者U2の歌唱音声を示す第2音声信号から、第4掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節27)に相当する第2掛け合い歌唱を取得する。取得部20は、第4掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節27)において、歌唱者U2の第2掛け合い歌唱と第1リファレンスデータとを比較して、第1リファレンスデータに対する第2掛け合い歌唱の発声タイミングを取得する。一例として、歌唱者U2と第1リファレンスデータとの発声タイミングの差が所定の走り時間閾値未満且つ溜め時間閾値未満であれば、取得部20は、歌唱者U2による第4掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節27)を「どちらでもない」と判定する。そして、取得部20は、第4掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報として、図5に示すように、「第4掛け合い歌唱区間、歌唱者U1:走り歌唱、歌唱者U2:どちらでもない、相対的に走り気味:U1」を取得する(ステップS3)。
次に、評価部21は、二人の歌唱者U1及びU2の第4掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を、第2リファレンスデータと比較し、その比較結果に基づいて、第4掛け合い歌唱区間の歌唱を評価する(ステップS4)。一例として、第4掛け合い歌唱区間において、二人の歌唱者U1及びU2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が「第4掛け合い歌唱区間、歌唱者U1:走り歌唱、歌唱者U2:どちらでもない、相対的に走り気味:U1」であり、第2リファレンスデータが「第4掛け合い歌唱区間、原曲歌手A1:どちらでもない、原曲歌手A2:走り歌唱」であって、即ち、「相対的に走り気味:A2」である場合、両者の第1歌唱パートの走り歌唱及び溜め歌唱の情報は不一致であり、両者の第2歌唱パートの走り歌唱及び溜め歌唱の情報は不一致であり、二人の歌唱者U1及びU2の歌唱は歌唱者U1(第1歌唱パート)が相対的に走り気味であるのに対して、二人の原曲歌手A1及びA2の歌唱(第2リファレンスデータ)は原曲歌手A2(第2歌唱パート)が相対的に走り気味であり、両者の相対関係が逆転している。この場合、評価部21は、第4掛け合い歌唱区間の評価を0.0点と採点して記憶部11に記憶する。
次に、第5掛け合い歌唱区間(小節28~29)が演奏されると(ステップS2:YES)、取得部20は、歌唱者U1の歌唱音声を示す第1音声信号から、第5掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節28)に相当する第1掛け合い歌唱を取得する。取得部20は、第5掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節28)において、歌唱者U1の第1掛け合い歌唱と第1リファレンスデータとを比較して、第1リファレンスデータに対する第1掛け合い歌唱の発声タイミングを取得する。一例として、歌唱者U1の発声タイミングが第1リファレンスデータよりも所定の走り時間閾値以上早ければ、取得部20は、歌唱者U1による第5掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節28)を「走り歌唱」と判定する。
また、取得部20は、歌唱者U2の歌唱音声を示す第2音声信号から、第5掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節29)に相当する第2掛け合い歌唱を取得する。取得部20は、第5掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節29)において、歌唱者U2の第2掛け合い歌唱と第1リファレンスデータとを比較して、第1リファレンスデータに対する第2掛け合い歌唱の発声タイミングを取得する。一例として、歌唱者U2の発声タイミングが第1リファレンスデータよりも所定の走り時間閾値以上早ければ、取得部20は、歌唱者U2による第5掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節29)を「走り歌唱」と判定する。そして、取得部20は、第5掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報として、図5に示すように、「第5掛け合い歌唱区間、歌唱者U1:走り歌唱、歌唱者U2:走り歌唱、相対的に走り気味:U1=U2」を取得する(ステップS3)。この場合、歌唱者U1、U2ともに「走り歌唱」なので、上述したように相対的に走り気味で歌唱している歌唱者はいない。
次に、評価部21は、二人の歌唱者U1及びU2の第5掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を、第2リファレンスデータと比較し、その比較結果に基づいて、第5掛け合い歌唱区間の歌唱を評価する(ステップS4)。一例として、第5掛け合い歌唱区間において、二人の歌唱者U1及びU2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が「第5掛け合い歌唱区間、歌唱者U1:走り歌唱、歌唱者U2:走り歌唱、相対的に走り気味:U1=U2」であり、第2リファレンスデータが「第5掛け合い歌唱区間、原曲歌手A1:どちらでもない、原曲歌手A2:走り歌唱」であって、即ち、「相対的に走り気味:A2」である場合、両者の第1歌唱パートの走り歌唱及び溜め歌唱の情報は不一致であるが、両者の第2歌唱パートの走り歌唱及び溜め歌唱の情報は一致していて、二人の歌唱者U1及びU2の歌唱はどちらも走り気味でないのに対して、二人の原曲歌手A1及びA2の歌唱(第2リファレンスデータ)は原曲歌手A2(第2歌唱パート)が相対的に走り気味であり、両者の相対関係が逆転しないが不一致である。この場合、評価部21は、第5掛け合い歌唱区間の評価を2.5点と採点して記憶部11に記憶する。
次に、第1ハモリ歌唱区間(小節30~31)が演奏された後(ステップS2:NO)、第6掛け合い歌唱区間(小節32~35)が演奏されると(ステップS2:YES)、取得部20は、歌唱者U1の歌唱音声を示す第1音声信号から、第6掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節32~33)に相当する第1掛け合い歌唱を取得する。取得部20は、第6掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節32~33)において、歌唱者U1の第1掛け合い歌唱と第1リファレンスデータとを比較して、第1リファレンスデータに対する第1掛け合い歌唱の発声タイミングを取得する。一例として、歌唱者U1の発声タイミングが第1リファレンスデータよりも所定の走り時間閾値以上早ければ、取得部20は、歌唱者U1による第6掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節32~33)を「走り歌唱」と判定する。
また、取得部20は、歌唱者U2の歌唱音声を示す第2音声信号から、第6掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節34~35)に相当する第2掛け合い歌唱を取得する。取得部20は、第6掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節34~35)において、歌唱者U2の第2掛け合い歌唱と第1リファレンスデータとを比較して、第1リファレンスデータに対する第2掛け合い歌唱の発声タイミングを取得する。一例として、歌唱者U2の発声タイミングが第1リファレンスデータよりも所定の溜め時間閾値以上遅ければ、取得部20は、歌唱者U2による第6掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節34~35)を「溜め歌唱」と判定する。そして、取得部20は、第6掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報として、図5に示すように、「第6掛け合い歌唱区間、歌唱者U1:走り歌唱、歌唱者U2:溜め歌唱、相対的に走り気味:U1」を取得する(ステップS3)。
次に、評価部21は、二人の歌唱者U1及びU2の第6掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を、第2リファレンスデータと比較し、その比較結果に基づいて、第6掛け合い歌唱区間の歌唱を評価する(ステップS4)。一例として、第6掛け合い歌唱区間において、二人の歌唱者U1及びU2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が「第6掛け合い歌唱区間、歌唱者U1:走り歌唱、歌唱者U2:溜め歌唱、相対的に走り気味:U1」であり、第2リファレンスデータが「第6掛け合い歌唱区間、原曲歌手A1:走り歌唱、原曲歌手A2:溜め歌唱」であって、即ち、「相対的に走り気味:A1」である場合、両者の第1歌唱パートの走り歌唱及び溜め歌唱の情報は一致し、両者の第2歌唱パートの走り歌唱及び溜め歌唱の情報は一致していて、相対的に第1歌唱パートでの歌唱が走り気味で第2歌唱パートでの歌唱が溜め気味である相対関係も一致している。この場合、評価部21は、第6掛け合い歌唱区間の評価を10.0点と採点して記憶部11に記憶する。
次に、第7掛け合い歌唱区間(小節36~39)が演奏されると(ステップS2:YES)、取得部20は、歌唱者U1の歌唱音声を示す第1音声信号から、第7掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節36)に相当する第1掛け合い歌唱を取得する。取得部20は、第7掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節36)において、歌唱者U1の第1掛け合い歌唱と第1リファレンスデータとを比較して、第1リファレンスデータに対する第1掛け合い歌唱の発声タイミングを取得する。一例として、歌唱者U1と第1リファレンスデータとの発声タイミングの差が所定の走り時間閾値未満且つ溜め時間閾値未満であれば、取得部20は、歌唱者U1による第7掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート(小節36)を「どちらでもない」と判定する。
また、取得部20は、歌唱者U2の歌唱音声を示す第2音声信号から、第7掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節37~39)に相当する第2掛け合い歌唱を取得する。取得部20は、第7掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節37~39)において、歌唱者U2の第2掛け合い歌唱と第1リファレンスデータとを比較して、第1リファレンスデータに対する第2掛け合い歌唱の発声タイミングを取得する。一例として、歌唱者U2と第1リファレンスデータとの発声タイミングの差が所定の走り時間閾値未満且つ溜め時間閾値未満であれば、取得部20は、歌唱者U2による第7掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート(小節37~39)を「どちらでもない」と判定する。そして、取得部20は、第7掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報として、図5に示すように、「第7掛け合い歌唱区間、歌唱者U1:どちらでもない、歌唱者U2:どちらでもない、相対的に走り気味:U1=U2」を取得する(ステップS3)。この場合、歌唱者U1、U2ともに「どちらでもない」なので、上述したように相対的に走り気味で歌唱している歌唱者はいない。
次に、評価部21は、二人の歌唱者U1及びU2の第7掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を、第2リファレンスデータと比較し、その比較結果に基づいて、第7掛け合い歌唱区間の歌唱を評価する(ステップS4)。一例として、第7掛け合い歌唱区間において、二人の歌唱者U1及びU2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が「第7掛け合い歌唱区間、歌唱者U1:どちらでもない、歌唱者U2:どちらでもない、相対的に走り気味:U1=U2」であり、第2リファレンスデータが「第7掛け合い歌唱区間、原曲歌手A1:溜め歌唱、原曲歌手A2:溜め歌唱」であって、即ち、「相対的に走り気味:A1=A2」である場合、両者の第1歌唱パートの走り歌唱及び溜め歌唱の情報は不一致であり、両者の第2歌唱パートの走り歌唱及び溜め歌唱の情報は不一致であるが、相対的に第1歌唱パート及び第2歌唱パートでの歌唱が何れも走り気味でない相対関係が一致している。この場合、評価部21は、第7掛け合い歌唱区間の評価を5.0点と採点して記憶部11に記憶する。
次に、第2ハモリ歌唱区間(小節40~43)が演奏された後(ステップS2:NO)、後奏区間(小節44~48)が演奏されて(ステップS2:NO)、デュエット楽曲X1のカラオケ演奏が終了する(ステップS5:YES)。
デュエット楽曲X1のカラオケ演奏が終了すると、評価部21は、歌唱者U1の歌唱音声を示す第1音声信号を第1リファレンスデータと比較して、歌唱者U1の歌唱音声を評価し、図6に示すように、一例として、35.0点と採点し、また、歌唱者U2の歌唱音声を示す第2音声信号を第1リファレンスデータと比較して、歌唱者U2の歌唱音声を評価し、一例として、37.5点と採点する。また、評価部21は、第1ハモリ歌唱区間及び第2ハモリ歌唱区間の第1音声信号及び第2音声信号を第1リファレンスデータと比較して、ハモリ歌唱区間の歌唱音声を評価し、一例として、7.2点と採点する。
更に、評価部21は、第1掛け合い歌唱区間~第7掛け合い歌唱区間の評価結果に基づいて、掛け合い歌唱区間の歌唱音声を評価し、図6に示すように、一例として、第1掛け合い歌唱区間~第7掛け合い歌唱区間の採点を平均化して5.4点と採点する。そして、評価部21は、歌唱者U1の歌唱音声の評価結果と、歌唱者U2の歌唱音声の評価結果と、ハモリ歌唱区間の評価結果と、掛け合い歌唱区間の評価結果とに基づいて、デュエット楽曲X1のカラオケ歌唱を評価し、一例として、採点結果を合計して85.1点と採点する。
そして、提示部22は、評価部21によるデュエット楽曲X1のカラオケ歌唱の評価結果を表示装置6やリモコン装置7に表示して提示する(ステップS6)。
上記したように、本発明の第1の実施形態によれば、カラオケ装置1は、二人の歌唱者が交互にカラオケ歌唱する掛け合い歌唱区間を有するデュエット楽曲のカラオケ演奏を行うカラオケ装置1であって、デュエット楽曲をカラオケ歌唱する二人の歌唱者の歌唱音声のそれぞれの評価に用いる第1リファレンスデータ及び当該デュエット楽曲の掛け合い歌唱区間における二人の原曲歌手の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を示す第2リファレンスデータを、当該デュエット楽曲と対応付けて記憶する記憶部11と、掛け合い歌唱区間における二人の歌唱者の歌唱音声と第1リファレンスデータとの比較に基づいて、掛け合い歌唱区間における二人の歌唱者の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を取得する取得部20と、掛け合い歌唱区間における二人の歌唱者の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を第2リファレンスデータと比較し、その比較結果に基づいて、二人の歌唱者によるデュエット楽曲のカラオケ歌唱を評価する評価部21と、を有する。
これにより、カラオケ装置1を利用してデュエット楽曲のカラオケ歌唱を行うときに、単に各歌唱パートのカラオケ歌唱を評価するだけでなく、異なる旋律で交互に歌唱する掛け合い歌唱区間でのカラオケ歌唱を評価することができる。そのため、例えば、二人の歌唱者が掛け合い歌唱区間でのカラオケ歌唱を上手く行った場合には、その点を考慮した採点を受けることができ、場の雰囲気を盛り上げることができ、デュエット楽曲のカラオケ歌唱を奨励することができる。
[変形例]
また、第1の実施形態のカラオケ装置1では、変形例として、提示部22は、評価部21によるデュエット楽曲のカラオケ歌唱の評価結果に基づいて、当該デュエット楽曲をカラオケ歌唱した二人の歌唱者の少なくとも一方の歌唱者に対して、デュエット楽曲の掛け合い歌唱区間における走り歌唱及び溜め歌唱に関するアドバイスを提示するように構成してもよい。
提示部22は、掛け合い歌唱区間における歌唱者のカラオケ歌唱の走り歌唱及び溜め歌唱が原曲歌手の歌唱と異なることや、推奨される走り歌唱及び溜め歌唱をアドバイスとして提示してよい。また、提示部22は、掛け合い歌唱区間における歌唱者のカラオケ歌唱の走り歌唱及び溜め歌唱が原曲歌手の歌唱と同じであるために高評価であることをアドバイスとして提示してもよい。提示部22は、アドバイスを示すメッセージを表示装置6やリモコン装置7に表示して提示してもよく、アドバイスを示す音声を作成してスピーカ5を介して放音して提示してもよい。
例えば、デュエット楽曲X1の第1掛け合い歌唱区間において、第1歌唱パートの第2リファレンスデータは「走り歌唱」であるのに対して、歌唱者U1の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」である。一方、第1掛け合い歌唱区間において、第2歌唱パートの第2リファレンスデータは「溜め歌唱」であるのに対して、歌唱者U2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「溜め歌唱」である。
この場合、提示部22は、「U1さんは、『(第1掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート)』を譜面通りのタイミングで歌唱しています。歌手A1さんは走り歌唱をしています。走り歌唱を行えば、より楽曲X1の雰囲気に合わせることができます。」のアドバイスや、「U2さんは、『(第1掛け合い歌唱区間の第2歌唱パート)』を溜め歌唱しています。歌手A2さんは溜め歌唱をしています。楽曲X1の雰囲気が良く出ています。」のアドバイスを作成して提示する。
これにより、デュエット楽曲の掛け合い歌唱区間のカラオケ歌唱の評価結果に基づいて、提示部22が、カラオケ歌唱の評価結果を提示するだけでなく、掛け合い歌唱区間における走り歌唱及び溜め歌唱のアドバイスをすることで、歌唱者によるデュエット歌唱を支援することができ、デュエット歌唱を奨励することができる。
なお、上記の第1の実施形態では、デュエット楽曲の原曲歌手による掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を示す第2リファレンスデータや、取得部20によって歌唱者のカラオケ歌唱から取得される掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を、第1リファレンスデータに基づく発声基準に対して、「走り歌唱」、「溜め歌唱」及び「どちらでもない」の3段階に識別する例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。
他の例では、第2リファレンスデータとして設定される掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報や、歌唱者によるカラオケ歌唱から取得される掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報に関して、第1リファレンスデータに基づく発声基準に対して、早いタイミングである「走り歌唱」を更に複数段階に識別して、また、「溜め歌唱」を更に複数段階に識別してもよい。
この場合、第1リファレンスデータの掛け合い歌唱区間の発声タイミングを発声基準として、異なる複数の走り時間閾値を予め設定し、また、異なる複数の溜め時間閾値を予め設定する。そして、原曲歌手の歌唱や歌唱者のカラオケ歌唱による掛け合い歌唱区間の発声タイミングを、発声基準に対する時間量で表し、この時間量を走り時間閾値又は溜め時間閾値と比較して判定することで、「走り歌唱」の程度や「溜め歌唱」の程度を数値化する。一例として、掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は、「走り歌唱5」、「走り歌唱4」、「走り歌唱3」、「走り歌唱2」、「走り歌唱1」、「0(どちらでもない)」、「溜め歌唱1」、「溜め歌唱2」、「溜め歌唱3」、「溜め歌唱4」、「溜め歌唱5」の何れかに識別される。なお、走り時間閾値の上限値や溜め時間閾値の上限値を設定し、発声タイミングが発声基準に対して上限値を超える場合には、「走り歌唱」や「溜め歌唱」の判定、評価を行わず、各歌唱パートの採点情報において歌唱ミスとして減点対象にするとよい。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態のカラオケ装置1について説明する。図7は、第2の実施形態のカラオケ装置1の構成を示すブロック図である。第2の実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の構成要素には第1の実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
第2の実施形態のカラオケ装置1は、第1の実施形態の構成に加えて、デュエット楽曲のカラオケ歌唱の評価結果を記憶し、当該デュエット楽曲の次回のカラオケ演奏において、当該評価結果に基づいて歌詞テロップの表示切替タイミングを補正するように構成される。
第2の実施形態において、制御部10は、第1の実施形態と同様に、記憶部11に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部20、評価部21及び提示部22として動作し、更に、第1補正部30として動作する。
第2の実施形態において、記憶部11は、二人の歌唱者がカラオケ歌唱したデュエット楽曲のカラオケ演奏の終了後に、評価部21によって評価されたデュエット楽曲のカラオケ歌唱の評価結果を、当該二人の歌唱者(利用者識別情報)及び当該デュエット楽曲(楽曲識別情報)と対応付けて記憶する。二人の歌唱者の利用者識別情報は、カラオケ装置1へのログイン操作時に入力された情報であり、デュエット楽曲の楽曲識別情報は、デュエット楽曲の選曲(予約)時に入力された情報である。
第1補正部30は、デュエット楽曲のカラオケ歌唱の評価結果に基づいて、歌詞テロップの未歌唱部分と既歌唱部分との表示切替タイミング(例えば、色替えタイミング)を補正するように構成される。
図8は、第2の実施形態のカラオケ装置1の動作を示すフローチャートである。先ず、第1補正部30は、二人の歌唱者がカラオケ装置1にログインしている状態で、当該二人の歌唱者の何れかによってデュエット楽曲の選曲(予約)が行われた場合(ステップS11)、当該二人の歌唱者の利用者識別情報と当該デュエット楽曲の楽曲識別情報とに基づいて、当該二人の歌唱者が当該デュエット楽曲のカラオケ歌唱を過去に行った際の評価結果が記憶部11に記憶されているかを確認する(ステップS12)。
そして、このような評価結果が記憶部11に記憶されている場合(ステップS12:YES)、第1補正部30は、今回の当該デュエット楽曲のカラオケ演奏において、当該評価結果に基づいて、歌詞テロップの未歌唱部分と既歌唱部分との表示切替タイミングを補正する(ステップS13)。このとき、第1補正部30は、所定の掛け合い歌唱区間において、過去の評価結果の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報と異なる場合、当該掛け合い歌唱区間の歌唱者の発声タイミングが第2リファレンスデータに近付くように、歌詞テロップの表示切替タイミングを補正する。
これにより、カラオケ装置1は、選曲(予約)されたデュエット楽曲のカラオケ演奏を行うとき(ステップS14)、デュエット楽曲の歌詞データに基づいて歌詞テロップを表示装置6に表示する際に、過去の評価結果に基づいて補正された表示切替タイミングで歌詞テロップを表示することができる(ステップS15)。
具体的には、図2に示すような第2リファレンスデータに対して、図5に示すようなデュエット楽曲X1のカラオケ歌唱の過去の評価結果が記憶部11に記憶されている場合、第1補正部30は、この評価結果を参照する。
このとき、第1掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「走り歌唱」であるのに対し、歌唱者U1の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」である。そこで、第1補正部30は、歌唱者U1を相対的に走り気味に歌唱させるように促すために、第1掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートの歌詞テロップの表示切替タイミングを、所定時間(例えば、50msec)早めるように補正する。また、第1掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「溜め歌唱」であり、歌唱者U2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報も「溜め歌唱」である。このように、両者の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が一致する場合には、第1補正部30は、第1掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートの歌詞テロップの表示切替タイミングを補正しない。
第2掛け合い歌唱区間では、第1歌唱パート及び第2歌唱パートの両方において、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報と、歌唱者U1及びU2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が一致するので、第1補正部30は、第2掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート及び第2歌唱パートの歌詞テロップの表示切替タイミングを補正しない。
第3掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「溜め歌唱」であるのに対し、歌唱者U1の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」である。そこで、第1補正部30は、歌唱者U1を相対的に溜め気味に歌唱させるように促すために、第3掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートの歌詞テロップの表示切替タイミングを、所定時間遅らせるように補正する。また、第3掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」であるのに対し、歌唱者U2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「走り歌唱」である。そこで、第1補正部30は、歌唱者U2を相対的に溜め気味に歌唱させるように促すために、第3掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートの歌詞テロップの表示切替タイミングを、所定時間遅らせるように補正する。
第4掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」であるのに対し、歌唱者U1の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「走り歌唱」である。そこで、第1補正部30は、歌唱者U1を相対的に溜め気味に歌唱させるように促すために、第4掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートの歌詞テロップの表示切替タイミングを、所定時間遅らせるように補正する。また、第4掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「走り歌唱」であるのに対し、歌唱者U2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」である。そこで、第1補正部30は、歌唱者U2を相対的に走り気味に歌唱させるように促すために、第4掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートの歌詞テロップの表示切替タイミングを、所定時間早めるように補正する。
第5掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」であるのに対し、歌唱者U1の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「走り歌唱」である。そこで、第1補正部30は、歌唱者U1を相対的に溜め気味に歌唱させるように促すために、第5掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートの歌詞テロップの表示切替タイミングを、所定時間遅らせるように補正する。また、第5掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「走り歌唱」であり、歌唱者U2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報も「走り歌唱」である。このように、両者の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が一致する場合には、第1補正部30は、第5掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートの歌詞テロップの表示切替タイミングを補正しない。
第6掛け合い歌唱区間では、第1歌唱パート及び第2歌唱パートの両方において、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報と、歌唱者U1及びU2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が一致するので、第1補正部30は、第6掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート及び第2歌唱パートの歌詞テロップの表示切替タイミングを補正しない。
第7掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「溜め歌唱」であるのに対し、歌唱者U1の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」である。そこで、第1補正部30は、歌唱者U1を相対的に溜め気味に歌唱させるように促すために、第7掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートの歌詞テロップの表示切替タイミングを、所定時間遅らせるように補正する。また、第7掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「溜め歌唱」であるのに対し、歌唱者U2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」である。そこで、第1補正部30は、歌唱者U2を相対的に溜め気味に歌唱させるように促すために、第7掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートの歌詞テロップの表示切替タイミングを、所定時間遅らせるように補正する。
第2の実施形態によれば、カラオケ装置1は、デュエット楽曲を過去にカラオケ歌唱したときの掛け合い歌唱区間の評価結果を、今回、デュエット楽曲のカラオケ演奏をするときの歌詞テロップの表示切替タイミングに反映させる。これにより、歌唱者が掛け合い歌唱区間をカラオケ歌唱する際の走り歌唱及び溜め歌唱の傾向を、第2リファレンスデータ(即ち、原曲歌手)に近付けさせることができる。
なお、第2の実施形態において、デュエット楽曲のカラオケ歌唱の評価結果を記憶する記憶部11は、常に最新の評価結果を記憶してもよいし、若しくは、より高い評価結果が得られる度に更新して記憶してもよいし、あるいは、評価結果が得られたときに歌唱者が記憶するか否かを選択できるようにしてもよい。
[第3の実施形態]
以下、本発明の第3の実施形態のカラオケ装置1について説明する。図9は、第3の実施形態のカラオケ装置1の構成を示すブロック図である。第3の実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の構成要素には第1の実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
第3の実施形態のカラオケ装置1は、第1の実施形態の構成に加えて、デュエット楽曲をカラオケ歌唱した歌唱音声を記憶し、記憶された歌唱音声の掛け合い歌唱区間における発声タイミングを第2リファレンスデータに基づいて補正するように構成される。
第3の実施形態において、制御部10は、第1の実施形態と同様に、記憶部11に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部20、評価部21及び提示部22として動作し、更に、第2補正部40として動作する。
第3の実施形態において、記憶部11は、二人の歌唱者がデュエット楽曲をカラオケ歌唱したときの歌唱音声をそれぞれ示す第1音声信号及び第2音声信号を、音声入出力部13を介して取得して、録音音声として録音し、当該二人の歌唱者(利用者識別情報)及び当該デュエット楽曲(楽曲識別情報)と対応付けて記憶する。二人の歌唱者の利用者識別情報は、カラオケ装置1へのログイン操作時に入力された情報であり、デュエット楽曲の楽曲識別情報は、デュエット楽曲の選曲(予約)時に入力された情報である。
第2補正部40は、二人の歌唱者によるデュエット楽曲のカラオケ歌唱を録音した録音音声において、掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱を、デュエット楽曲のカラオケ歌唱の評価結果と、第2リファレンスデータとに基づいて補正するように構成される。
図10は、第3の実施形態のカラオケ装置1の動作を示すフローチャートである。先ず、二人の歌唱者U1及びU2の何れかがリモコン装置7を操作して、補正付き録音モードを設定すると共に、デュエット楽曲X1を予約すると、カラオケ本体2は、デュエット楽曲X1のカラオケ演奏を開始し(ステップS21)、デュエット楽曲X1の伴奏音を、音声入出力部13を介してスピーカ5から放音する。
カラオケ本体2は、デュエット楽曲X1のカラオケ演奏が開始されると、補正付き録音モードであるため、二人の歌唱者U1及びU2のカラオケ歌唱の録音を開始し(ステップS22)、第1マイクロフォン3及び第2マイクロフォン4から入力された二人の歌唱者U1及びU2の歌唱音声をそれぞれ示す第1音声信号及び第2音声信号を、音声入出力部13を介して取得し、録音音声として録音して記憶部11に記憶する。
カラオケ本体2は、図4に示す第1実施形態のフローチャートの評価動作(ステップS2~S6)と同様にして、デュエット楽曲X1のカラオケ演奏を進行し、デュエット楽曲X1のカラオケ演奏が終了すると、二人の歌唱者U1及びU2によるデュエット楽曲X1のカラオケ歌唱を評価部21によって評価し、その評価結果を提示部22によって提示する(ステップS23~S27)。
次に、二人の歌唱者U1及びU2の何れかがリモコン装置7を操作して、デュエット楽曲X1のカラオケ歌唱を録音した録音音声の再生を指示すると、第2補正部40は、二人の歌唱者U1及びU2によるデュエット楽曲X1のカラオケ歌唱に相当する録音音声を記憶部11から取得する。第2補正部40は、補正付き録音モードであるため、取得した録音音声の掛け合い歌唱区間での走り歌唱及び溜め歌唱を、録音音声の元となるカラオケ歌唱の評価結果と、第2リファレンスデータとに基づいて補正する(ステップS28)。カラオケ装置1は、第2補正部40によって発声タイミングを補正された録音音声を、音声入出力部13を介してスピーカ5に出力して放音させる(ステップS29)。
なお、第2補正部40は、デュエット楽曲のカラオケ歌唱が終了したときに、録音音声を補正して記憶部11に記憶してもよく、あるいは、デュエット楽曲のカラオケ歌唱が終了したときに、録音音声をそのまま記憶部11に記憶して、録音音声の再生時に補正してもよい。
具体的には、第2補正部40は、図5に示すようにデュエット楽曲X1のカラオケ歌唱が評価される場合の録音音声を、図2に示すような第2リファレンスデータを用いて補正する。
このとき、第1掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「走り歌唱」であるのに対し、歌唱者U1の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」である。そこで、第2補正部40は、第1掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートにおいて、歌唱者U1の録音音声が、第2リファレンスデータと同様の「走り歌唱」となるように、発声タイミングを早めて補正する。また、第1掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「溜め歌唱」であり、歌唱者U2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報も「溜め歌唱」である。このように、両者の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が一致する場合には、第2補正部40は、第1掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートにおいて歌唱者U2の録音音声を補正しない。
第2掛け合い歌唱区間では、第1歌唱パート及び第2歌唱パートの両方において、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報と、歌唱者U1及びU2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が一致するので、第2補正部40は、第2掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート及び第2歌唱パートにおいて歌唱者U1及びU2の録音音声を補正しない。
第3掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「溜め歌唱」であるのに対し、歌唱者U1の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」である。そこで、第2補正部40は、第3掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートにおいて、歌唱者U1の録音音声が、第2リファレンスデータと同様の「溜め歌唱」となるように、発声タイミングを遅くして補正する。また、第3掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」であるのに対し、歌唱者U2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「走り歌唱」である。そこで、第2補正部40は、第3掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートにおいて、歌唱者U2の録音音声が、第2リファレンスデータと同様の「どちらでもない」となるように、発声タイミングを遅くして補正する。
第4掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」であるのに対し、歌唱者U1の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「走り歌唱」である。そこで、第2補正部40は、第4掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートにおいて、歌唱者U1の録音音声が、第2リファレンスデータと同様の「どちらでもない」となるように、発声タイミングを遅くして補正する。また、第4掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「走り歌唱」であるのに対し、歌唱者U2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」である。そこで、第2補正部40は、第4掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートにおいて、歌唱者U2の録音音声が、第2リファレンスデータと同様の「走り歌唱」となるように、発声タイミングを早めて補正する。
第5掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」であるのに対し、歌唱者U1の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「走り歌唱」である。そこで、第2補正部40は、第5掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートにおいて、歌唱者U1の録音音声が、第2リファレンスデータと同様の「どちらでもない」となるように、発声タイミングを遅くして補正する。また、第5掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「走り歌唱」であり、歌唱者U2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報も「走り歌唱」である。このように、両者の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が一致する場合には、第2補正部40は、第5掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートにおいて歌唱者U2の録音音声を補正しない。
第6掛け合い歌唱区間では、第1歌唱パート及び第2歌唱パートの両方において、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報と、歌唱者U1及びU2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報が一致するので、第2補正部40は、第6掛け合い歌唱区間の第1歌唱パート及び第2歌唱パートにおいて歌唱者U1及びU2の録音音声を補正しない。
第7掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「溜め歌唱」であるのに対し、歌唱者U1の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」である。そこで、第2補正部40は、第7掛け合い歌唱区間の第1歌唱パートにおいて、歌唱者U1の録音音声が、第2リファレンスデータと同様の「溜め歌唱」となるように、発声タイミングを遅くして補正する。また、第7掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートにおいて、第2リファレンスデータが示す走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「溜め歌唱」であるのに対し、歌唱者U2の走り歌唱及び溜め歌唱の情報は「どちらでもない」である。そこで、第2補正部40は、第7掛け合い歌唱区間の第2歌唱パートにおいて、歌唱者U2の録音音声が、第2リファレンスデータと同様の「溜め歌唱」となるように、発声タイミングを遅くして補正する。
第3の実施形態によれば、カラオケ装置1は、デュエット楽曲のカラオケ歌唱を録音した録音音声を、カラオケ歌唱の評価結果と第2リファレンスデータとに基づいて補正することで、録音音声の再生によって放音される掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱の傾向を、第2リファレンスデータ(即ち、原曲歌手)に近付けさせることができる。これにより、歌唱者は、デュエット楽曲をカラオケ歌唱する際に、より好ましい走り歌唱及び溜め歌唱を参照、習得することができるので、カラオケ装置1は、デュエット歌唱を奨励することができる。
なお、第3の実施形態では、カラオケ装置1は、補正付き録音モードが設定されている場合に、デュエット楽曲のカラオケ歌唱を録音すると共に補正して、補正後の録音歌唱を再生可能とする例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。他の例では、カラオケ装置1は、補正なし録音モードが設定されている場合に、デュエット楽曲のカラオケ歌唱をそのまま録音して、録音歌唱を再生する際に、掛け合い歌唱区間の走り歌唱及び溜め歌唱が第2リファレンスデータ(即ち、原曲歌手)と異なる箇所で、アドバイスを提示してもよい。
また、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うカラオケ装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
1 カラオケ装置
2 カラオケ本体
3 第1マイクロフォン
4 第2マイクロフォン
6 表示装置
10 制御部
11 記憶部
20 取得部
21 評価部
22 提示部
30 第1補正部
40 第2補正部

Claims (4)

  1. 二人の歌唱者が交互にカラオケ歌唱する掛け合い歌唱区間を有するデュエット楽曲のカラオケ演奏を行うカラオケ装置であって、
    前記デュエット楽曲をカラオケ歌唱する前記二人の歌唱者の歌唱音声のそれぞれの評価に用いる第1リファレンスデータ及び当該デュエット楽曲の前記掛け合い歌唱区間における二人の原曲歌手の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を示す第2リファレンスデータを、当該デュエット楽曲と対応付けて記憶する記憶部と、
    前記掛け合い歌唱区間における前記二人の歌唱者の歌唱音声と前記第1リファレンスデータとの比較に基づいて、前記掛け合い歌唱区間における前記二人の歌唱者の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を取得する取得部と、
    前記掛け合い歌唱区間における前記二人の歌唱者の走り歌唱及び溜め歌唱の情報を前記第2リファレンスデータと比較し、その比較結果に基づいて、前記二人の歌唱者による前記デュエット楽曲のカラオケ歌唱を評価する評価部と、
    を有することを特徴とするカラオケ装置。
  2. 前記評価部による評価結果に基づいて、前記二人の歌唱者の少なくとも一方の歌唱者に対して、前記掛け合い歌唱区間における走り歌唱及び溜め歌唱に関するアドバイスを提示する提示部を有することを特徴とする請求項1に記載のカラオケ装置。
  3. 前記記憶部は、前記評価部による評価結果を、前記二人の歌唱者及び前記デュエット楽曲と対応付けて記憶し、
    前記二人の歌唱者の何れか一方により前記デュエット楽曲のカラオケ演奏が予約された場合に、当該二人の歌唱者及び当該デュエット楽曲に対応する前記評価結果に基づいて、当該デュエット楽曲の前記掛け合い歌唱区間における歌詞テロップの表示切替タイミングを補正する第1補正部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のカラオケ装置。
  4. 前記記憶部は、前記デュエット楽曲をカラオケ歌唱した前記二人の歌唱者の歌唱音声を録音して記憶し、
    前記第2リファレンスデータに基づいて、録音された前記二人の歌唱者の前記歌唱音声の前記掛け合い歌唱区間における走り歌唱及び溜め歌唱を補正する第2補正部を有することを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載のカラオケ装置。
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