JP2023047741A - 検査装置、検査方法、検査プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の検査装置は、受信信号を高速フーリエ変換して周波数スペクトラムを求め、周波数領域においてグレーティングローブを抑圧するというものであり、装置構成が複雑である。【解決手段】アレイセンサ1における複数の受信素子111~1mnは、それぞれが反射波を受け、受けた反射波を電気信号に変換して時間的に短いパルスからなる受信信号を出力する。合成信号算出部205が複数の受信素子111~1mnから出力された時間的に短いパルスである受信信号を時間領域において加算し、合成信号を得る。閾値算出部206が複数の受信素子111~1mnから出力された時間的に短いパルスである受信信号から閾値を算出する。比較部207が合成信号算出部205により得られた合成信号の振幅の値と閾値算出部206で得られた閾値とを比較し、比較結果を出力する。【選択図】図1

Description

本開示は、反射波を電気信号に変換して受信信号として出力する複数の受信素子を有するアレイセンサを用い、反射源の位置及び形状を求める検査装置に関する。
アレイセンサを用いた検査装置の一種として水中探知装置が特許文献1に示されている。
特許文献1に示された水中探知装置は、素子の配列に関わらず、低コストでグレーティングローブを低減するために、受信信号が到来する方位方向と該受信信号に含まれる周波数とで特定される2次元領域における、受信信号の強度スペクトラムを算出する強度スペクトラム算出部と、強度スペクトラム算出部で算出された強度スペクトラムのうちの、各方位方向における強度スペクトラムである周波数領域強度スペクトラムに基づく対象信号と、該対象信号の比較対象となる参照情報とを比較する比較部と、比較部での比較結果に応じて周波数領域強度スペクトラムのエコー強度を低減するエコー強度低減部を備えている。
強度スペクトラム算出部により算出する2次元領域における信号は、受信信号に対して高速フーリエ変換処理を行ない生成された周波数領域信号に対して、ビームフォーミングを行い到来する方位方向と該受信信号に含まれる周波数とで特定される信号である。
特開2015-175776号公報
このように、特許文献1に示された水中探知装置は、受信信号を高速フーリエ変換して周波数スペクトラムを求め、周波数領域においてグレーティングローブを抑圧するというものであり、装置構成が複雑になるという課題があった。
本開示は、上記した点に鑑みてなされたものであり、グレーティングローブの抑圧を時間領域だけの信号処理により行う検査装置を得ることを目的とする。
本開示に係る検査装置は、それぞれが反射波を受け、受けた反射波を電気信号に変換して時間的に短いパルスからなる受信信号を出力する複数の受信素子を有するアレイセンサと、複数の受信素子から出力された時間的に短いパルスである受信信号を時間領域において加算し、合成信号を得る合成信号算出部と、複数の受信素子から出力された時間的に短いパルスである受信信号から閾値を算出する閾値算出部と、合成信号算出部により得られた合成信号の振幅の値と閾値算出部で得られた閾値とを比較し、比較結果を出力する比較部とを備える。
本開示によれば、グレーティングローブの抑圧を、時間的に短いパルスである受信信号の時間領域だけの信号処理により行うことができる。
実施の形態1に係る検査装置を示す構成図である。 実施の形態1に係る検査装置におけるアレイセンサの受光素子及び送信素子の配置を示す図である。 実施の形態1に係る検査装置におけるアレイセンサの受信信号の一例を示す波形図である。 送信波に対して垂直な壁を反射源としてセンシングする時の各受光素子からの各チャンネルにおける受信信号を示す波形図である。 実施の形態1に係る検査装置において、アレイセンサの受光素子から出力されたチャンネルの受信信号を受信時間である時間領域において遅延をかけずに合成信号を求める説明図である。 隣接する受信素子間において、遠方からの距離差を説明する図である。 実施の形態1に係る検査装置において、アレイセンサの受光素子から出力されたチャンネルの受信信号を受信時間である時間領域において遅延を与えて合成信号を求める説明図である。 実施の形態1に係る検査装置において、合成信号算出部から得られた、選択されたチャンネルの受信信号において、メインローブの合成信号及びグレーティングローブの合成信号とそれぞれのマッピング値を示した図である。 各チャンネルの受信信号が連続波のような時間的に長い波形の場合の、各チャンネルの受信信号を、遅延をかけずに加算した合成信号を説明する図である。 各チャンネルの受信信号が連続波のような時間的に長い波形の場合の、各チャンネルの受信信号を、遅延を与えて加算した合成信号を説明する図である。 実施の形態1に係る検査装置において、合成信号算出部から得られた、選択されたチャンネルの受信信号において、メインローブの合成信号及びグレーティングローブの合成信号の振幅を閾値処理してそれぞれのマッピング値を求めた説明図である。 実施の形態1に係る検査装置における信号処理部のハードウェア構成示す図である。 実施の形態1に係る検査装置における受信側信号処理部の動作例を示すフローチャートである。 シミュレーションで想定した受信信号を示す図である。 シミュレーションで想定した、反射源として想定した送信波に垂直な壁とアレイセンサとの位置関係を示す図である。 実施の形態1に係る検査装置において、シミュレーションにより、垂直な壁をマッピングした結果を示す図である。 比較のために、シミュレーションにより、閾値処理をせずに、垂直な壁をマッピングした結果を示す図である。 シミュレーションで想定した、反射源として想定した送信波に傾斜した壁とアレイセンサとの位置関係を示す図である。 実施の形態1に係る検査装置において、シミュレーションにより、傾斜した壁をマッピングした結果を示す図である。 比較のために、シミュレーションにより、閾値処理をせずに、傾斜した壁をマッピングした結果を示す図である。
実施の形態1.
実施の形態1に係る検査装置を図に基づいて説明する。
実施の形態1に係る検査装置は、それぞれが反射源からの反射波を電気信号に変換して時間的に短いパルスからなる受信信号として出力する複数の受信素子を有するアレイセンサを用い、反射源の位置又は形状の少なくとも一方を求める検査装置である。特に、複数の受信素子からの時間的に短いパルスである受信信号を合成することによりマッピングを行う検査装置である。
ここで、マッピングとは、アレイセンサの複数の受信素子それぞれから出力された各チャンネルの受信信号に基づいて、信号処理により合成信号を求め、合成信号から、反射源の位置、材質、形状等の反射源情報を反映した値(以下、マッピング値と言う)を求め、マッピング値を空間に展開する作業を意味する。
実施の形態1に係る検査装置は、図1に示すように、アレイセンサ1と送受信器2と表示器3を備える。
送受信器2は送信部21と受信部22と信号処理部23を備える。
信号処理部23は送信側信号処理部100と受信側信号処理部200と制御部300を備える。
実施の形態1に係る検査装置は、アレイセンサ1の受信信号が、図3に示したような時間的に短いパルスとなるようなアレイセンサ1と送受信器2を用いている。
時間的に短いパルスとは、図3に示すように、振幅の絶対値の最大値と、2番目以降の振幅の絶対値の値との差が、有意である波形を意味している。
図3では、最大値から4番目までの振幅について矢印を付して示しており、絶対値において、振幅の最大値が2番目から4番目の振幅の値との間に有意な差を有している。
なお、図3は受信信号の波形の一例を示したものであり、受信信号が図3に示した波形に限られるものではない。
要は、受信信号が、異なる複数の振幅を有し、絶対値が最大値の振幅とそれ以外の振幅との間に有意の差がある時間的に短いパルスであればよい。
以下の説明では、説明の煩雑さを避けるため、振幅の絶対値に有意差のある短いパルスを、単に、時間的に短いパルスとして説明する。
アレイセンサ1は複数(m)行、複数(n)列にマトリクスに配列された複数(m×n)の受信素子111~1mnと送信素子1Sを有する。
実施の形態1では、図2に示すように、一例として8行×16列の128個の受信素子と、中央に配置した1個の送信素子により構成される。
なお、以下、受信素子111~1mnを、区別して説明しなくて済む場合は、説明の煩雑さを避けるため、受信素子1Rとして説明する。
また、送信素子1Sは1個に限られるものではなく複数でもよく、また、送信素子と受信素子を兼用した送受信素子でもよい。すなわち、複数行、複数列に送受信素子を配列したものでもよい。
複数の送信素子を用い、複数の送信素子からそれぞれ送信波を出射(放射)することにより、各受信素子1Rにおける受信信号のSN比が向上する。
送信素子1Sは、送信部21からの送信信号により励振して送信波に変換し、送信波を反射源に向けて外部に出射する。
送信信号は、一例として図3に示した受信信号の波形と同様の波形である時間的に短いパルスであり、送信波の波形も送信信号に基づいた同様の波形である。
送信波は、実施の形態1では超音波を用いているが、音波又は電磁波でもよい。
送信部21は、信号処理部23からの制御信号により励振し、送信信号を送信素子1Sに出力する。
送信素子1Sから放射される送信波は、送信部21から出力される送信信号のタイミングにより決定され、どのような送信波を形成するかは、信号処理部23からの制御信号で決められる。
送信素子1Sから放射される送信波は、送信部21から出力される時間的に短いパルスである送信信号により決定される。
複数の受信素子1それぞれは、送信素子1Sから放射される送信波が反射源を反射した反射波を受け、受けた反射波を電気信号に変換して受信信号として出力する。
反射波は送信波と同様に時間的に短いパルスであり、複数の受信素子1Rそれぞれは、図3に一例として示した時間的に短いパルスからなる受信信号を出力する。
受信部22は、必要があれば受信信号を増幅し、受信信号をデジタルデータにして信号処理部23に送る。
以下の説明において、受信素子111~1mnからの受信信号を伝送する送受信器2内の伝送経路をチャンネルch11~chmnという。
チャンネルch11~chmnは複数の受信素子111~1mnそれぞれに対応して存在する。
なお、以下、チャンネルch11~chmnを、区別して説明しなくて済む場合は、説明の煩雑さを避けるため、チャンネルchとして説明する。
信号処理部23における送信側信号処理部100は制御部300の制御の下、制御信号を送信部21に出力する。
信号処理部23における受信側信号処理部200は制御部300の制御の下、受信部22から出力された複数の受信素子1Rそれぞれの受信信号を用いて、時間領域において合成信号を算出し、算出した合成信号によりグレーティングローブの合成信号を抑圧し、その後、マッピングを行い、マッピング値を表示器3に出力する。
受信側信号処理部200は、入力インタフェース201と、記憶部202と、マッピングポイント決定部203と、時間領域決定部204と、合成信号算出部205と、閾値算出部206と、比較部207と、マッピング値生成部208と、出力インタフェース209を備える。
記憶部202は、入力インタフェース201を介して受信部22から出力された複数の受信素子1Rそれぞれの受信信号を記憶する。
マッピングポイント決定部203は、反射源に対するマッピングポイントOを決定する。マッピングポイントは、マッピング値を求める座標であり、3次元空間の場合は、例えばO(xO、yO、zO)という値で現わす。
マッピングポイントは、反射源に対して複数行、複数列にマトリクスに配列された複数のポイントである。
時間領域決定部204は、送信素子1sから出射された送信波が反射源におけるマッピングポイントOを反射し、反射した反射波を受信素子1Rが受信するまでの時間Tに基づいた時間領域T~T+ΔTを決定する。
時間領域決定部204における時間領域T~T+ΔTの決定はマッピングポイントOそれぞれに対して複数の受信素子1Rそれぞれに対して行われる。
複数の受信素子1Rそれぞれに対して、しかも、マッピングポイントOそれぞれに対して、少なくとも時間Tは異なるが、説明が煩雑になるので、時間Tとして説明する。
時間領域決定部204における時間領域T~T+ΔTの決定は次のようにして行われる。
まず、送信素子1Sが位置する送信点SからマッピングポイントOまでの距離r1を、例えば、次式(1)により求める。
距離r1は、マッピングポイントOの位置によって異なる値であるが煩雑さを避けるためr1として示す。
1=√{(xO-xs2+(yO-ys2+(zO-zs2} ・・・(1)
但し、式(1)において、xO、yO、zOはマッピングポイントO(xO、yO、zO)のx座標、y座標、z座標の値、xs、ys、zsは送信波の原点として扱う送信点S(xs、ys、zs)のx座標、y座標、z座標の値である。
受信素子1Rそれぞれが位置する受信点RからマッピングポイントOまでの距離r2を、例えば、次式(2)により求める。
距離r2は受信素子1Rそれぞれの位置によって異なる値であるが煩雑さを避けるためr2として示す。
2=√{(xO-xR2+(yO-yR2+(zO-zR2} ・・・(2)
但し、式(2)において、xR、yR、zRは反射波の受信点R(xR、yR、zR)のx座標、y座標、z座標の値である。
送信点Sからの送信波がマッピングポイントOにより反射されて受信点Rにより反射波を受信するまでの時間Tを、次式(3)により求める。
次式(3)により求められた時間Tを、以下、送信波の到達時間Tと言う。
T=(r+r)/V ・・・(3)
但し、式(1)において、Vは送信波として超音波を用い、超音波が伝搬媒質を伝搬した時の速度である。
そして、TからT+ΔTまでの時間は、上式(3)により求められた到達時間Tから、到達時間TにΔTを加算した時間であり、時間領域とする。
ΔTは受信素子1Rからの受信信号の継続時間及び隣接するマッピングポイントOの間隔などによって事前に決定した値である。
すなわち、ΔTは、送信波が送信素子1S(送信点S)から出射されてから反射源により反射され、反射された反射波を受信素子1R(受信点R)が受信した到達時間Tの後、受信信号を時間的に短いパルスとしてチャンネルch内に取り込む時間に相当する。
ΔTは、図3に示したような時間的に短いパルスが発生している時間を含む時間である。
合成信号算出部205は、制御部300の制御の下、複数の受信素子1Rから選択された受信素子1Rに対する受信時間である時間領域T~T+ΔTにおいて、記憶部202に記憶された時間領域T~T+ΔTにおける複数の受信素子1Rから出力された受信信号の全てを読み出し、読みだした複数の受信素子1Rから出力された受信信号の全てを加算し、マッピングポイントOにおける合成信号を得る。
合成信号算出部205により得た合成信号により、メインローブの合成信号かグレーティングローブの合成信号かの区別が可能な理由は次の理由による。
送信素子1Sから送信波を出射し、送信波に対して垂直な壁を反射源としてセンシングすると、壁から反射された受信波を受けた複数の受信素子1Rから出力された各チャンネルchでの受信信号は、図4に示すように、殆ど同じ波形であり、受信時間も殆ど同じとなる。
従って、合成信号算出部205は、正面方向をマッピングする、つまり、合成信号を用いて正面方向のマッピング値を求める場合、受信素子1Rから出力された各チャンネルchでの受信信号の全てを、遅延を与えずに合成する。
合成信号算出部205による合成信号は、各チャンネルchでの受信信号の位相が一致し、振幅最大値が重なるため、図5に示すように、振幅が大きい信号となる。
図5は1列分の受信素子111~1m1についてのチャンネルch11~chm1での受信信号に対する合成信号を示しているが、他の列についても同様であり、各チャンネルchでの受信信号を全て加算した合成信号も、図5に示した波形と同様に、振幅が大きい信号となる。これがメインローブの合成信号となる。
一方、合成信号算出部205は、正面方向ではなく、斜め方向をマッピングする場合、つまり、選択したチャンネルchでの受信信号において、合成信号を用いて斜め方向のマッピング値を求める場合、各チャンネルchでの受信信号に遅延を与えて合成する。
すなわち、次のようにして各チャンネルchでの受信信号に遅延を与え、遅延を与えた各チャンネルchでの受信信号を全て合成する。
隣接する受信素子1Rの間の遅延量τは、隣接する受信素子1Rの間隔dと、正面方向に対する斜め方向の角度φとの関数であり、隣接する受信素子1Rは図6に示す関係にあり、遅延量τは次式(4)により求めることができる。
行方向に隣接する受信素子1Rの間隔及び列方向に隣接する受信素子1Rの間隔は共に等間隔とする。
τ=D÷V
=d×sinφ÷V ・・・(4)
Dは、隣接する受信素子1R間において、十分遠方からの距離差、つまり、送信点Sから受信点Rまでの送信波から反射波までの伝搬経路の距離差である。
距離差Dはd×sinφとなる。
隣接する受信素子1Rの間の遅延量τが各チャンネルchでの受信信号の周期τ0と一致すると、例えば、図3に示した時間的に短いパルスの場合、図7に示すように、各チャンネルchでの受信信号の全てを加算した合成信号は、各チャンネルchでの受信信号の位相は一致するものの、各チャンネルchでの受信信号の振幅最大値が重ならない。
この例においては、振幅最大値と3番目以降の振幅が重なるが、合成信号の振福の最大値は、振幅最大値が重なる合成信号の振幅の最大値より小さい。
従って、合成信号算出部205は、選択したチャンネルchでの受信信号において、斜め方向である角度φ方向をマッピングする場合、隣接する受信素子1Rの間に対して受信信号の周期τ0だけ遅延を与えた、時間領域T~T+ΔTにおける各チャンネルchでの受信信号の全てを加算して合成信号を求める。
図7は1列分の受信素子111~1m1についてのチャンネルch11~chm1での受信信号に対する合成信号を示しているが、他の列についても同様であり、各チャンネルchでの受信信号を全て加算した合成信号も、図7に示した波形と同様に、合成信号の振福の最大値は、振幅最大値が重なる合成信号の振幅の最大値より小さい。これがグレーティングローブの合成信号となる。
要するに、合成信号算出部205は、選択したチャンネルchでの受信信号において、時間領域T~T+ΔTにおける各チャンネルchでの受信信号を遅延せずに全て加算することによりメインローブの合成信号を得、各チャンネルchでの受信信号を受信信号の周期τ0ずつ遅延し、遅延された各チャンネルchでの受信信号を全て加算することによりグレーティングローブの合成信号を得ている。
すなわち、合成信号算出部205は、選択したチャンネルchでの受信信号において、時間領域T~T+ΔTにおける各チャンネルchでの受信信号を、整数倍の周期τ0により遅延して全て加算して合成信号を得ている。
整数倍の整数がゼロであるとメインローブの合成信号となり、整数倍の整数が1、2、・・・の自然数であるとグレーティングローブの合成信号となる。
このようにして得られた選択したチャンネルchにおけるメインローブの合成信号とグレーティングローブの合成信号を、一例として図8に示す。
図8において、メインローブの合成信号は正面方向をマッピングした場合であり、グレーティングローブの合成信号は角度φ(=sin-1(λ/d))の斜め方向をマッピングした場合である。
図8に示すように、合成信号の振幅から求まる値であるマッピング値は、グレーティングローブの合成信号におけるマッピング値が、メインローブの合成信号におけるマッピング値より小さいものの、大きい値を示す。
このようにして得たメインローブの合成信号におけるマッピング値とグレーティングローブの合成信号のマッピング値との間に差を得ることができるのは、チャンネルchでの受信信号として時間的に短いパルスを用いていることによる。
例えば、チャンネルchでの受信信号として時間的に短いパルスではなく、連続波のような時間的に長い波形を用いると、各チャンネルchでの受信信号を加算して合成信号を得てもメインローブの合成信号とグレーティングローブの合成信号を区別できない。
チャンネルchでの連続波である受信信号を用いて正面方向をマッピングする場合、各チャンネルでの受信信号の全てを、遅延を与えずに加算すると、図9に示すように、各チャンネルでの受信信号全ての位相が一致し、各チャンネルchでの受信信号の振幅の最大値が重なるため、合成信号は振幅が大きい。
また、チャンネルchでの連続波である受信信号を用いて斜め方向をマッピングする場合、各チャンネルchでの受信信号に遅延を与えて加算すると、図10に示すように、各チャンネルchでの受信信号の位相が重なり、各チャンネルchでの受信信号の振幅の最大値が重なるため、合成信号は振幅が大きい。
斜め方向をマッピングする場合の合成信号の振幅は、正面方向をマッピングする場合の合成信号の振幅と同程度であり、メインローブの合成信号とグレーティングローブの合成信号を区別することは困難である。
ところで、合成信号算出部205により得られた、選択したチャンネルchでの受信信号における、グレーティングローブの合成信号とメインローブの合成信号は、図8に示すように、グレーティングローブの合成信号のマッピング値は、メインローブのマッピング値と比較して小さい値となるが、合成する際に位相が一致しているため、無視できない大きさとなる。
マッピング値が大きい値のグレーティングローブの合成信号が存在すると、反射源が存在しないにも関わらず、存在するかの如く見えてしまうので、グレーティングローブは抑圧する必要がある。
実施の形態1に係る検査装置における受信側信号処理部200は、さらに、合成信号算出部205により得られた合成信号の振幅値と比較するための閾値を算出する閾値算出部206を有している。
閾値は、合成信号算出部205により得られるメインローブの合成信号の最大値より小さく、なおかつ、グレーティングローブの合成信号の最大値より大きい値とする。
閾値算出部206は、制御部300の制御の下、マッピングポイントOに対し、複数の受信素子1Rから選択された受信素子1Rに対する受信時間である時間領域T~T+ΔTにおいて、記憶部202に記憶された時間領域T~T+ΔTにおける複数の受信素子1Rから出力された受信信号から閾値を算出する。
閾値の算出は、例えば、複数の受信素子1Rから受信信号が示す振幅の値のうちの最大の値の1より大きい倍数の値であり、あるいは複数の受信素子1Rから受信信号が示す振幅の平均値の1より大きい倍数の値である。
このようにして決定された閾値は、合成信号算出部205により得られるメインローブの合成信号の最大値より小さく、グレーティングローブの合成信号の最大値より大きい値となる。
また、このようにして決定された閾値は、複数の受信素子1Rそれぞれにおいて受信時間である時間領域T~T+ΔTが異なるので、複数の受信素子1Rそれぞれにより異なる値になり、マッピングポイントOにより異なる値にもなる。
比較部207は、合成信号算出部205により得られた合成信号の振幅の値と閾値算出部206により得られた閾値と比較し、比較結果を出力する。
比較部207は、合成信号算出部205により得られた合成信号の振幅の値が閾値算出部206により得られた閾値以上であると、比較結果を合成信号算出部205により得られた合成信号とする。
この合成信号はメインローブの合成信号となる。
一方、比較部207は、合成信号算出部205により得られた合成信号の振幅の値が閾値算出部206により得られた閾値より小さいと、比較結果をゼロにする。
この場合、比較結果をゼロにするに限るものではなく、合成信号算出部205により得られた合成信号の振幅を小さくした合成信号としてもよい。
マッピング値生成部208は、比較部207からの比較結果により、マッピング値を生成し、生成したマッピング値を出力インタフェース209を介して表示器3に出力する。
比較結果が合成信号算出部205により得られた合成信号であると、メインローブの合成信号と認識し、図11に示すように、合成信号の振幅の最大値をマッピング値とする。
比較結果がゼロであると、グレーティングローブの合成信号と認識し、図11に示すように、マッピング値生成部208はマッピング値をゼロとする。
この結果、各チャンネルchでの受信信号におけるグレーティングローブが抑圧される。
また、比較結果が合成信号算出部205により得られた合成信号の振幅を小さくした合成信号であると、マッピング値生成部208は、小さくされた合成信号の振幅の最大値をマッピング値とする。
この場合でも、各チャンネルchでの受信信号におけるグレーティングローブが抑圧される。
表示器3は、マッピング値生成部208からのマッピング値を出力インタフェース209を介して入力され、検査結果を表示する。
検査結果は数字として表示しても良いし、LEDランプの明るさで表示しても良い。表示の方法はこれらに限られるものではなく、これらに限定されるものではない。
信号処理部23は、例えば、パーソナルコンピュータ又はワークステーションなどのCPU(Central Processing Unit)内蔵のコンピュータ、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)などのLSI(Large Scale Integrated circuit)によって構成される。
信号処理部23は、図12に示すように、CPUを含むプロセッサ231と、ROM(Read Only Memory)232と、RAM(Random Access Memory)233と、送受信インタフェース回路234と、表示インタフェース回路235と、記録媒体236を有している。
プロセッサ231と、ROM232と、RAM233と、送受信インタフェース回路234と、表示インタフェース回路235と、記録媒体236は、バス回路などの信号路237を介して相互に接続されている。
プロセッサ231は、RAM233を作業用メモリとして使用して、ROM232から読み出された検査用コンピュータ・プログラムを実行する。
プロセッサ231とROM232とRAM233は、制御部300と、送信側信号処理部100と、マッピングポイント決定部203と、時間領域決定部204と、合成信号算出部205と、閾値算出部206と、比較部207と、マッピング値生成部208の機能を果たす。
RAM233は記憶部202として機能する。
送受信インタフェース回路234は、送信部21との間の信号伝達及び受信部22との間の信号伝達に使用される回路であり、送信側信号処理部100の出力インタフェース(図示せず)及び入力インタフェース201として機能する。
表示インタフェース回路235は、表示器3との間の信号伝達に使用される回路であり、出力インタフェース209として機能する。
記録媒体236は、例えば、SDRAM(Synchronous DRAM)などの揮発性メモリ、又はHDD(ハードディスクドライブ)もしくはSSD(ソリッドステートドライブ)を用いて構成される。
次に、実施の形態1に係る検査装置の動作について説明する。
まず、制御部300の制御の下、送信側信号処理部100から制御信号が送信部21に出力される、送信部21は、信号処理部23からの制御信号により励振し、送信信号を送信素子1Sに出力する。送信素子1Sは、送信部21からの送信信号により励振して送信波に変換し、送信波を反射源に向けて外部に出射する。
送信部21からの送信信号は、例えば、図3に示した時間的に短いパルスを断続的に繰り返した信号である。
送信素子1Sから放射される送信波は、送信部21から出力される時間的に短いパルスである送信信号により決定される。
送信素子1Sから放射される送信波は反射源に反射され、反射波が複数の受信素子1に受信される。
複数の受信素子1Rは、それぞれ受信した反射波を電気信号に変換して受信信号として出力する。
複数の受信素子1Rから出力された受信信号は、受信部22及び入力インタフェース201を介して、アナログ信号からデジタルデータに変換されて記憶部202に記憶される。
受信部22では、必要があれば受信信号を増幅する。
記憶部202に記憶される受信信号は、受信した受信素子1R及び受信した時間が紐付けされている。
複数の受信素子1Rから出力されたて受信信号は、例えば、図3に示した時間的に短いパルスを断続的に繰り返した信号である。
受信側信号処理部200は、受信部22及び入力インタフェース201を介して入力された複数の受信素子1Rから出力された受信信号を用いて、各チャンネルchでの受信信号を加算して合成信号を求め、合成信号からマッピングを行い、マッピング値を表示器3に出力する。
以下、受信側信号処理部200での処理について、図13に示したフローチャートを用いて説明する。以下のステップは制御部300の下、実行される。つまり、プロセッサ231がROM232に記憶された検査プログラムを実行することにより行われる。
まず、ステップST1において、マッピングポイント決定部203により、反射源に対する設定された複数のマッピングポイントOのそれぞれの座標(xO、yO、zO)を求め、複数のマッピングポイントOのうちの1つのマッピングポイントOを決定する。
次に、ステップST2において、時間領域決定部204により、複数のチャンネルchのうち1つのチャンネルchを選択し、決定したマッピングポイントOに対する選択したチャンネルchにおける時間Tを上式(1)から上式(3)を用いて求める。
求めた時間Tに基づいて、受信時間である時間領域であるTからT+ΔTまでの時間を決定する。
ステップST3において、時間領域決定部204により求められた時間領域T~T+ΔTにある全てのチャンネルchでの受信信号を記憶部202から読み出す。
ステップST4において、合成信号算出部205により、記憶部202から読み出された全てのチャンネルchでの受信信号に対して、隣接する受信素子1Rの間に受信信号の整数倍の周期τ0だけ遅延させ、遅延させた全てのチャンネルchでの受信信号を加算して合成信号を得る。
例えば、図2に示すように、8行16列に配列された128個の受信素子1による受信信号が受信側信号処理部200に入力された場合、決定されたマッピングポイントOに対して記憶部202から128個のチャンネルchでの受信信号を読み出し、128個のチャンネルchでの受信信号を加算して合成信号を得る。
整数倍は、0倍、1倍・・・であり、0倍の周期τ0の遅延量は0であり、遅延させないことを意味している。
マッピングポイントOにおいて、選択されたチャンネルchに対して、合成信号は、0倍の周期τ0の遅延量の場合はメインローブを、1倍以上の周期τ0の遅延量の場合はグレーティングローブを形成する。
ステップST5において、複数のチャンネルchについて全てのチャンネルchが選択されたかを制御部300が判定し、全てのチャンネルchに対して決定したマッピングポイントOに対して合成信号を得ていないと判定すると、ステップST2に戻る。
ステップST2に戻ると、新たに、複数のチャンネルchのうち1つのチャンネルchを選択し、ステップST3からステップST5の処理を実行する。
例えば、128個の受信素子1による受信信号を得ている場合、ステップST2からステップST5は128回繰り返される。
ステップST5において、複数のチャンネルchについて全てのチャンネルchが選択されたかを制御部300が判定すると、ステップST6に進む。
ステップST6において、決定したステップST1において決定したマッピングポイントOに対する閾値を閾値算出部により算出する。
閾値は、ステップST3において記憶部202から読み出された時間領域T~T+ΔTにある全てのチャンネルchでの受信信号から算出される。
ステップST7において、ステップST4において算出された合成信号の振幅の値とステップST6において算出された閾値とを比較部207により比較し、比較結果を得る。
また、比較部207により得た比較結果に基づき、マッピング値生成部208によりマッピング値を求める。
比較部207による比較結果が合成信号の振幅の値が閾値以上であると、マッピング値生成部208は合成信号の振幅の値に基づいた値をマッピング値とし、比較部207による比較結果が合成信号の振幅の値が閾値未満であると、マッピング値生成部208は0又は合成信号の振幅の値をより低くした振幅の値に基づいた値をマッピング値とする。
ステップST8において、設定された複数のマッピングポイントOについて全てのマッピングポイントOが選択されたかを制御部300が判定し、全てのマッピングポイントOに対して合成信号を得ていないと判定すると、ステップST1に戻る。
ステップST1に戻ると、新たに、複数のマッピングポイントOのうち1つのマッピングポイントOを決定し、ステップST2からステップST7の処理を実行する。
ステップST8において、設定された複数のマッピングポイントO全てについて処理が実行されたと制御部300が判定すると処理が終了する。
以上のように、「受信素子1の数×マッピングポイントOの数」の処理がなされ、合成信号算出部205により時間的に短いパルスである受信信号を時間領域において加算し、合成信号の振幅の値が閾値以上であると、マッピング値生成部208が合成信号の振幅の値に基づいた値をマッピング値とし、合成信号の振幅の値が閾値未満であると、0又は合成信号の振幅の値をより低くした振幅の値に基づいた値をマッピング値としているので、設定した全てのマッピングポイントOにおいて、グレーティングローブのマッピング値を0もしくは小さくでき、グレーティングローブを抑圧して、メインローブによるマッピング値が得られる。
ステップST8において、マッピング値生成部208により得られたマッピング値は、表示器3に出力され、マッピング値に応じた表示が表示器3においてなされる。
図13に示された処理ステップを、図12に示すROM232にプログラムとして格納されてもよい。
すなわち、ROMに格納されるプログラムは、複数の受信素子から出力された時間的に短いパルスである受信信号を時間領域において加算し、合成信号を得る手順と、複数の受信素子から出力された時間的に短いパルスである受信信号から閾値を算出する手順と、合成信号の振幅の値と閾値とを比較し、比較結果を出力する手順とをプロセッサ(コンピュータ)に実行させる検査プログラムとなる。
次に、実施の形態1に係る検査装置において、グレーティングローブが抑圧されていることを確認するためにシミュレーションを行った。
シミュレーションでは、図14に示す受信信号を用い、図2に示すアレイセンサ1の受信素子111~1mnの配置とし、図15に示す反射源として想定した送信波に垂直な壁とアレイセンサ1との位置関係とした。
また、
図14に示す受信信号の特性は、アレイセンサ1に対して垂直で平坦な壁からの受信信号であり、中心周波数0.5MHzの時間的に短いパルスとした。図14において、左図は時間波形、右図は時間波形の周波数スペクトルを示す。
8行×16列の128個の受信素子111~1mnは等間隔に配置され、隣接する受信素子の間隔を10mmとした。
送信波の音速Vは1,500m/sとしたので、中心周波数0.5MHzの時間的に短いパルスであり、中心周波数における波長が3mmである。
従って、隣接する受信素子の間隔10mmは時間的に短いパルスの中心周波数における波長3mmの3倍以上とした。
すなわち、隣接する受信素子の間隔を大きくして少ない受信素子の数で大きな開口面を実現し、分解能を高めることを想定した。
その反面、隣接する受信素子の間隔が中心周波数における波長以上であるため、グレーティングローブが発生する想定である。
また、図15に示すように、アレイセンサ1を深さ0.5mの位置に設置し、壁との距離は4mとした。壁の大きさは縦1m、横3mとした。伝搬媒質は水とした。
壁は平坦ではなく、凹凸があるものとした。
閾値算出部206における閾値を、受信時間である時間領域T~T+ΔTにある各チャンネルchでの受信信号の振幅における最大値の16倍とした。比較部207において、合成信号算出部205により得られた合成信号の振幅の値が閾値算出部206により得られた閾値より小さいと、比較結果をゼロとし、マッピング値生成部208によるマッピング値をゼロとした。
実施の形態1に係る検査装置において、上記したシミュレーションの条件により、垂直な壁をマッピングした結果、図16に示す結果が得られた。
図16から明らかなように、グレーティングローブが抑圧され、特に、上面図から壁が明確にマッピングされている様子が分かる。
なお、比較のために、閾値処理を行わずにマッピングを行った結果を図17に示す。
すなわち、図17は、合成信号算出部205により得られた合成信号をそのままマッピング値生成部208によりマッピング値を求めた結果を示す図である。
図17は、アレイセンサ1に正対する領域で、マッピング値が大きくなっており、これがメインローブ(ML)である。また、メインローブの両サイドにもマッピング値が大きい領域があり、これがグレーティングローブ(GL)である。
図17に示すように、グレーティングローブがあるため、壁が明確にマッピングされていない。
実施の形態1に係る検査装置におけるシミュレーション結果は、垂直な壁を明確にマッピングしており、比較例に対して非常に優位な結果が得られていることが分かる。
次に、図18に示すように、反射源としての壁を垂直な壁に対して30°傾斜した壁とした。その他の条件は垂直な壁と同じにしてシミュレーションを行った。
実施の形態1に係る検査装置において、上記したシミュレーションの条件により、30°傾斜した壁をマッピングした結果、図19に示す結果が得られた。
図19から明らかなように、グレーティングローブは完全には消えていないが、かなり抑圧されており、特に、上面図から壁が明確にマッピングされている様子が分かる。
なお、比較のために、閾値処理を行わずにマッピングを行った結果を図20に示す。
すなわち、図20は、合成信号算出部205により得られた合成信号をそのままマッピング値生成部208によりマッピング値を求めた結果を示す図である。
図20は、壁がある位置でマッピング値が大きくなっており、これがメインローブ(ML)である。また、上面図から明らかなように、メインローブの他にもマッピング値が大きい領域があり、これがグレーティングローブである。
図20に示すように、グレーティングローブがあるため、壁が明確にマッピングされていない。
実施の形態1に係る検査装置におけるシミュレーション結果は、30°傾斜した壁を明確にマッピングしており、比較例に対して非常に優位な結果が得られていることが分かる。
以上に述べたように、実施の形態1に係る検査装置は、アレイセンサにおける複数の受信素子から出力された時間的に短いパルスである受信信号を時間領域において加算し、合成信号を得る合成信号算出部と、複数の受信素子から出力された時間的に短いパルスである受信信号から閾値を算出する閾値算出部と、合成信号算出部により得られた合成信号の振幅の値と閾値算出部で得られた閾値とを比較し、比較結果を出力する比較部と備えたものとしたので、グレーティングローブを抑圧できる。
しかも、時間的に短いパルスである受信信号を時間領域において信号処理を行うことにより、グレーティングローブの抑圧を行えるため、装置構成が簡単である。
さらに、グレーティングローブを抑圧した上で、アレイセンサにおける複数の受信素子の素子間隔を大きくして少ない受信素子の数で大きな開口面を実現し、分解能を高めることができる。
なお、実施の形態の任意の構成要素の変形、又は実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
実施の形態1に係る検査装置は、超音波、音波、又は電磁波などを反射できる反射源の位置及び形状を求めるアレイセンサを備えた検査装置に適用できる。
例えば、水中探知装置に適用できる。
1 アレイセンサ、111~1mn 受信素子、1S 送信素子、2 送受信器、21 送信部、22 受信部、23 信号処理部、100 送信側信号処理部、200 受信側信号処理部、201 入力インタフェース、202 記憶部、203 マッピングポイント決定部、204 時間領域決定部、205 合成信号算出部、206 閾値算出部、207 比較部、 208 マッピング値生成部、209 出力インタフェース、300 制御部、3 表示器。

Claims (8)

  1. それぞれが反射波を受け、受けた反射波を電気信号に変換して時間的に短いパルスからなる受信信号を出力する複数の受信素子を有するアレイセンサと、
    前記複数の受信素子から出力された時間的に短いパルスである受信信号を時間領域において加算し、合成信号を得る合成信号算出部と、
    前記複数の受信素子から出力された時間的に短いパルスである受信信号から閾値を算出する閾値算出部と、
    前記合成信号算出部により得られた合成信号の振幅の値と前記閾値算出部で得られた閾値とを比較し、比較結果を出力する比較部と、
    を備えた検査装置。
  2. 前記閾値は、前記複数の受信素子から出力された受信信号が示す振幅の値のうちの最大の値の1より大きい倍数の値である請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記閾値は、前記複数の受信素子から出力された受信信号が示す振幅の平均値の1より大きい倍数の値である請求項1に記載の検査装置。
  4. 前記比較部は、前記合成信号の振幅の値が前記閾値より小さいと、前記比較結果を前記合成信号の振幅の値を小さくした合成信号とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の検査装置。
  5. 前記比較部は、前記合成信号の振幅の値が前記閾値より小さいと、前記比較結果をゼロとする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の検査装置。
  6. 合成信号算出部が、複数の受信素子から出力された時間的に短いパルスである受信信号を時間領域において加算し、合成信号を得るステップと、
    閾値算出部が、前記複数の受信素子から出力された時間的に短いパルスである受信信号から閾値を算出するステップと、
    比較部が、前記合成信号の振幅の値と前記閾値とを比較し、比較結果を出力するステップと、
    を備えた検査方法。
  7. 複数の受信素子から出力された時間的に短いパルスである受信信号を時間領域において加算し、合成信号を得る手順と、
    前記複数の受信素子から出力された時間的に短いパルスである受信信号から閾値を算出する手順と、
    前記合成信号の振幅の値と前記閾値とを比較し、比較結果を出力する手順と、
    をコンピュータに実行させる検査プログラム。
  8. 複数の受信素子から出力された時間的に短いパルスである受信信号を加算し、合成信号を得る手順と、
    前記複数の受信素子から出力された時間的に短いパルスである受信信号から閾値を算出する手順と、
    前記合成信号の振幅の値と前記閾値とを比較し、比較結果を出力する手順と、
    をコンピュータに実行させるプログラムを記憶してある記録媒体。
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