JP2023046575A - スラブの幅圧下制御装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 入側、出側のピンチロール30,31を備えた幅プレス設備2の鉛直方向過荷重を防止する幅圧下制御装置であって、温度測定部5と、予測プレス荷重の算出部6と、スラブねじれ角取得部7と、圧下可否判定部8とを有してなり、温度測定部5はスラブSのプレス進入温度を測定し、予測プレス荷重の算出部6は前記プレス進入温度を用いてスラブ幅圧下時の予測プレス荷重Ppを算出し、スラブねじれ角取得部7はピンチロール30,32のピンチロール傾斜角からスラブねじれ角φを測定し、圧下可否判定部8は前記φ及び前記Fcrに基づき推定上限プレス荷重Pmaxを導出し、Ppと比較し、PpがPmaxを超える場合スラブ搬送を停止させる。
【選択図】図1
Description
本発明者らは、上記の課題を解決するために、スラブの定常部から尾端部にかけて過大なスラブねじれが発生した時に、幅圧下を途中で中断して幅プレス設備の損傷発生を防止する手法について鋭意検討を重ねた。
F=P×tanφ ‥‥(4)
となる。
図3(a)に、幅圧下前後のスラブSの断面を示すとおり、幅圧下の前後でスラブねじれが増長されている。すなわち、ねじれ量δがδ0からδ1に、スラブねじれ角φがφ0からφ1に増長されている。図3(b)に幅圧下後の長手方向ねじれ量(=幅圧下後スラブ幅×長手方向のtanφ)の変化を示すとおり、尾端(TE)に行くほどねじれが増大した。なお、スラブねじれ角φは、水平方向線20からのスラブ幅中心周りの時計回りを正、反時計回りを負とした。
よって、幅圧下前にプレス荷重Pを予測し、推定上限プレス荷重Pmaxを超える場合に、スラブ搬送を停止させ幅圧下を中断することにより、幅プレス設備の損傷を防止できる。
Pp=Qp×Km×H×Lp ‥‥式(6)
ここで、Pp=予測プレス荷重、Km=変形抵抗(美坂の式より)、H=スラブ厚さ、Qp=圧下力関数、Lp=金型接触投影長さである。
加熱炉抽出時のスラブ温度は、例えば1000~1200℃の範囲内に目標温度が設定されるが、炉内搬送中にスラブ表面に酸化スケール層があるため、放射温度計等によるスラブ温度を直接測定することは行わず、スラブへの伝熱形態を表す総括熱伝達係数φcgを用い、加熱炉内の雰囲気温度と、雰囲気温度下の在炉時間に基づいてスラブ表面からの入熱量を算出し、差分計算モデル等によりスラブ温度を推定するのが一般的である。しかし、このように推定された加熱炉抽出時のスラブ温度は、操業トラブルにより加熱炉内に長時間滞留され、加熱燃焼ガスの加熱炉内への投入量が大きいような場合には、長時間在炉によりスラブ表層に生成するスケール層が厚くなり、スラブへの入熱量が想定よりも低くなる等の影響により、計算精度を十分に得られない問題があった。
図8(a)は幅プレス設備2の全体概略図である。入側のピンチロール30及び出側のピンチロール32は、上下ロールでスラブSを挟み込み、スラブSを搬送する。入側のピンチロール30及び出側のピンチロール32は、一定の押し力でスラブSを挟み込むが、スラブねじれを矯正することはできず、図8(b)のように、ねじれたスラブ形状に倣い入側のピンチロール30(出側のピンチロール32の場合でも同様)が水平方向に対して傾斜する。ピンチロール30の幅方向両端部(左右)に配置された抑えシリンダー40の左右シリンダー位置差より、スラブねじれ角φを測定することができる。
[本発明の要旨]
本発明は上述の検討に基づいて、なされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
[1] ピンチロール及びロードセルを備えた幅プレス設備の鉛直方向過荷重を防止する幅圧下制御装置であって、温度測定部と、予測プレス荷重の算出部と、スラブねじれ角取得部と、圧下可否判定部とを有してなり、
前記温度測定部は、スラブの幅プレス設備への進入時の表面温度であるプレス進入温度を測定する手段を具備し、
前記予測プレス荷重の算出部は、前記プレス進入温度を用いて前記スラブの幅圧下時の予測プレス荷重Ppを算出する手段を具備し、
前記スラブねじれ角取得部は、前記幅プレス設備の入側及び/又は出側のピンチロールのピンチロール傾斜角からスラブねじれ角φを測定する手段を具備し、
前記圧下可否判定部は、前記スラブねじれ角取得部で測定されたスラブねじれ角φ及び前記幅プレス設備の鉛直方向耐荷重Fcrに基づき推定上限プレス荷重Pmaxを導出し、前記予測プレス荷重Ppと比較し、PpがPmaxを超える場合スラブ搬送を停止させる手段を具備する、
ことを特徴とする幅圧下制御装置。
[2] 前記圧下可否判定部は、前記ロードセルよりスラブの幅圧下中の実測プレス荷重Paを取得し、前記推定上限プレス荷重Pmaxと比較し、PaがPmaxを超える場合スラブ搬送及び幅圧下を停止させる手段を具備することを特徴とする[1]に記載の幅圧下制御装置。
[3] 前記プレス進入温度が、加熱炉から抽出されたスラブの表面スケールを除去してから20秒を経過して以降の温度であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の幅圧下制御装置。
[4] 前記プレス進入温度を測定する手段が、放射温度計であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の幅圧下制御装置。
[5] 前記予測プレス荷重を算出する手段が、前記プレス進入温度を説明変数として前記予測プレス荷重を目的変数とする一次式で構成されることを特徴とする[1]~[4]のいずれか一つに記載の幅圧下制御装置。
[6] 前記圧下可否判定部が、前記スラブねじれ角φ及び前記鉛直方向耐荷重Fcrに基づき推定上限プレス荷重Pmaxを下記式(1)及び式(2)によりそれぞれ演算する手段を具備することを特徴とする[1]~[5]のいずれか一つに記載の幅圧下制御装置。
Pmax1=Fcr/tanφmax ‥‥(1)
Pmax2=Fcr/tanφ ‥‥(2)
ここで、Pmax1は式(1)による推定上限プレス荷重、Pmax2は式(2)による推定上限プレス荷重、Fcrは幅プレス設備の鉛直方向耐荷重、φはスラブねじれ角、φmaxは許容上限ねじれ角である。
[7] [1]~[6]のいずれか一つに記載の幅圧下制御装置を用いて幅プレス設備の鉛直方向過荷重を防止する幅圧下制御方法であって、
前記スラブねじれ角取得部で過去に測定された、幅プレス設備が損傷に至らなかった場合の、スラブねじれ角φの測定データの最大値を、許容上限ねじれ角φmaxとして予め求めておき、
前記スラブが前記幅プレス設備の入側のピンチロールで挟持される前に、
前記温度測定部がプレス進入温度を測定し、
前記予測プレス荷重の算出部が、前記温度測定部で測定されたプレス進入温度を用いて前記スラブの幅圧下時の予測プレス荷重P1を算出し、
前記圧下可否判定部が、前記許容上限ねじれ角φmax及び前記幅プレス設備の鉛直方向耐荷重Fcrを用いて下記式(1)で推定上限プレス荷重Pmax1を算出し、前記予測プレス荷重P1と比較し、P1がPmax1を超える場合スラブ搬送を停止させる
ことを特徴とする幅圧下制御方法。
Pmax1=Fcr/tanφmax ‥‥(1)
ここで、Pmax1は式(1)による推定上限プレス荷重、Fcrは幅プレス設備の鉛直方向耐荷重、φmaxは許容上限ねじれ角である。
さらに、前記スラブの搬送中に、前記温度測定部が前記スラブの長手方向のプレス進入温度T2を測定し、
前記スラブが前記幅プレス設備の入側及び/又は出側のピンチロールで挟持されている間で、
前記スラブねじれ角取得部が、前記入側及び/又は出側のピンチロール傾斜角から前記スラブの長手方向のスラブねじれ角φを測定し、
前記予測プレス荷重の算出部が、前記長手方向のプレス進入温度T2を用いて長手方向の予測プレス荷重P2を算出し、
前記圧下可否判定部が、前記長手方向のスラブねじれ角φ及び前記幅プレス設備の鉛直方向耐荷重Fcrを用いて下記式(2)で長手方向の推定上限プレス荷重Pmax2を算出し、前記長手方向の予測プレス荷重P2と比較し、P2がPmax2を超える場合スラブ搬送及び幅圧下を停止させる
ことを特徴とする[7]に記載の幅圧下制御方法。
Pmax2=Fcr/tanφ ‥‥(2)
ここで、Pmax2は式(2)による推定上限プレス荷重、Fcrは幅プレス設備の鉛直方向耐荷重、φは入側及び/又は出側のピンチロール傾斜角からのスラブねじれ角である。
[9] 前記圧下可否判定部が、前記ロードセルより前記スラブの幅圧下中の長手方向の実測プレス荷重Paを取得し、前記長手方向の推定上限プレス荷重Pmax2と比較し、PaがPmax2を超える場合スラブ搬送及び幅圧下を停止させることを特徴とする[8]に記載の幅圧下制御方法。
[幅圧下制御装置]
図1は、本発明に係る幅圧下制御装置(以下、本発明装置ともいう。)の一例を示している。
本発明装置は、幅プレス設備2の鉛直方向の過荷重を防止するものである。スラブSは、図1に図示しない加熱炉(図6(a)参照)から抽出され、複数の搬送ローラー1で搬送され、高圧水デスケーリング装置3でスラブ表層のスケール層が除去された後、幅プレス設備2へ到着する。幅プレス設備2は、入側及び出側にそれぞれのピンチロール30及び32と、プレスによる幅圧下圧延を行う金型10と、上下の座屈防止ロール15とを備え、さらに幅圧下時のプレス荷重を測定するロードセルを具備していて、到着したスラブSを入側のピンチロール30で挟持し搬送しつつ金型10で幅圧下し、さらに出側のピンチロール32でも挟持し搬送しつつ、幅圧下を続行する。幅圧下の進行中は上下の座屈防止ロール15で押さえて座屈を防止する。このとき、スラブSのねじれに起因して幅プレス設備2の鉛直方向の過荷重が発生し設備損傷を誘発する場合がある。
また、スラブ諸元や幅プレス設備の設定条件(プレス用の基本データと称す)を格納するデータ部4についても併せて説明する。
データ部4は、プレス用の基本データを格納する手段(データ格納手段)を具備する。データ格納手段としては例えばプロセスコンピュータの記憶手段が好ましい。基本データは、好ましくは、スラブSの鋼種、寸法(スラブ厚、スラブ幅)等のスラブ諸元、幅圧下量及び搬送量(平均の送り速度)等の幅プレス設備2の設定条件を含む。これらのデータはスラブSに紐付いており、予測プレス荷重Ppの算出部6に入力され、予測プレス荷重の算出に用いられる。基本データの値の範囲としては例えば以下が挙げられる。
鋼種:JIS規格、ASTM規格等の諸規格に規定される範囲の鋼種
寸法:厚さ140~300mm、幅600~1910mm、長さ4500~10000mm
幅圧下量:0~400mm
搬送量(平均の送り速度):5~20mpm
温度測定部5は、加熱炉から抽出されたスラブSの幅プレス設備2への進入時のスラブ表面温度であるプレス進入温度を測定する手段(測温手段)を具備する。測定されたプレス進入温度は予測プレス荷重の算出部6へ入力され、予測プレス荷重Ppの算出に用いられる。
測温手段としては高温材料の測温に適するとされる放射温度計が好ましく、なかでも高圧水デスケーリング装置3によるデスケーリングで発生する水蒸気等の外乱の影響を受けにくい二波長放射温度計(別名:二色温度計)がより好ましい。
予測プレス荷重の算出部6は、前記基本データ及び前記プレス進入温度を用いてスラブSの幅圧下時の予測プレス荷重Ppを算出する手段(予測荷重算出手段)を具備する。算出された予測プレス荷重Ppは圧下可否判定部8へ入力される。
予測プレス荷重の算出部6においては、前記予測荷重算出手段として、予め、前記基本データの内、スラブ諸元であるスラブの鋼種、寸法(スラブ厚さ、スラブ幅)、幅プレス設備の設定条件である幅圧下量及び搬送量を含む基本データの項目により層別された区分毎に、プレス進入温度(実測値)と実測プレス荷重Paとの関係(例えば図7参照)に基づいて、プレス進入温度(Tsとする)から予測プレス荷重Ppを算出するプレス荷重予測モデルを取得しておくのが好ましい。このプレス荷重予測モデルとしては、例えば下記式(7)に示すような、プレス進入温度Tsを説明変数として予測プレス荷重Ppを目的変数とする一次式が挙げられる。
Pp=a×Ts+b ‥‥(7)
ただし、Ppは予測プレス荷重[ton]、Tsはプレス進入温度[℃]、a[ton/℃],b[ton]は回帰係数
回帰係数a,bは、予めスラブの鋼種、寸法(スラブ厚さ、スラブ幅)、幅圧下量及び搬送量を含む基本データの項目により層別された区分毎に、図7のような相関関係を回帰分析して取得し、予測プレス荷重の算出部6内の記憶手段(図示せず)に前記区分毎に記憶させておく。
スラブねじれ角取得部7は、幅プレス設備2の入側及び/又は出側のピンチロール30及び32のそれぞれのピンチロール傾斜角からスラブの長手方向のスラブねじれ角φを測定する手段(ねじれ角測定手段)を具備する。このねじれ角測定手段は、例えば図8(b)に入側のピンチロール30の場合について示すように、スラブSを挟持した状態でピンチロール30の幅方向両端部(左右)の抑えシリンダー40,40の抑え高さ位置の差(例えば152mm)と左右の抑えシリンダー40,40の水平方向間隔(例えば2650mm)を検出し、arctan(抑え高さ位置の差/水平方向間隔)の式でピンチロール傾斜角を算出し、この算出結果をスラブねじれ角φとするよう構成される。測定されたスラブねじれ角φは圧下可否判定部8へ入力される。
圧下可否判定部8は、スラブねじれ角取得部7で測定されたスラブねじれ角φ及び幅プレス設備2の鉛直方向耐荷重Fcrに基づき推定上限プレス荷重Pmaxを導出し、前記予測プレス荷重Ppと比較し、PpがPmaxを超える場合スラブ搬送を停止させる手段を具備する。
また、圧下可否判定部8は、スラブの幅圧下中にロードセルよりスラブの幅圧下中の実測プレス荷重Paを取得し、前記推定上限プレス荷重Pmaxと比較し、PaがPmaxを超える場合スラブ搬送及び幅圧下を停止させる手段を具備する。
Pmax1=Fcr/tanφmax ‥‥(1)
Pmax2=Fcr/tanφ ‥‥(2)
ここで、Pmax1は式(1)による推定上限プレス荷重、Pmax2は式(2)による推定上限プレス荷重、Fcrは幅プレス設備の鉛直方向耐荷重、φはスラブねじれ角、φmaxは許容上限ねじれ角である。
次に、本発明に係る幅圧下制御方法(以下、本発明方法ともいう。)の実施形態について説明する。
本発明方法は、上述の本発明装置を用いて幅プレス設備2の鉛直方向過荷重を防止する方法である。
図11は、幅プレス設備2へのスラブ進入前(図11(a))及び幅プレス設備2内へのスラブ進入後(図11(b)~(d))の、スラブSと幅プレス設備2との位置関係を示している。
まず、スラブねじれ角取得部7で過去に測定された、幅プレス設備2が損傷に至らなかった場合の、スラブねじれ角φの測定データの最大値を、許容上限ねじれ角φmaxとして予め求めておく。
[幅プレス設備内での幅圧下進行時(図11(b)~(e))]
本発明方法では、前記P1がPmax1以下の場合、スラブSを幅プレス設備2に進入させ、さらに、スラブSの幅プレス設備2内の搬送中又は幅圧下進行中も、温度測定部5の直下にスラブSが存在する間(図11(b)、図11(c))、温度測定部5はスラブSの長手方向のプレス進入温度T2を継続して測定する。
(幅プレス設備進入前の実施例)
被圧延材の出発素材としてスラブ厚263mm、スラブ幅1020mm、幅圧下量356mmのハイテン材のスラブを用いた。図9に示す位置に温度測定部5の測温手段として二波長放射温度計を設置して、温度測定部5において、加熱炉抽出後のスラブ表層のスケール層を高圧水デスケーリングにより除去してから20秒経過以降で前記プレス進入温度を測定したところ880℃であった。
(幅プレス設備内で幅圧下進行中の実施例)
被圧延材の出発素材としてスラブ厚250mm、スラブ幅990mm、プレス幅圧下量246mmの高炭素鋼のスラブを用いた。実施例1と同様に二波長放射温度計を用い、加熱炉抽出後のスラブ表層のスケール層を高圧水デスケーリングにより除去してから20秒経過以降でプレス進入温度を測定したところ1020℃であった。
2 幅プレス設備
3 高圧水デスケーリング装置
4 データ部
5 温度測定部(例えば放射温度計)
6 予測プレス荷重の算出部
7 スラブねじれ取得部
8 圧下可否判定部
10 金型
15 座屈防止ロール
20 スラブの幅断面中心を通る水平方向線
22 スラブの幅断面中心を通る、ねじれを表す傾斜方向線
220 初期の傾斜方向線
221 幅圧下後の傾斜方向線
30 入側のピンチロール
32 出側のピンチロール
40 抑えシリンダー
F 浮き上がり力
Fcr 鉛直方向耐荷重
P プレス荷重
Pcr 水平方向耐荷重
Pmax 推定上限プレス荷重
Pp、P1、P2 予測プレス荷重
Pa 実測プレス荷重
S スラブ
Ts、T1、T2 プレス進入温度
φ スラブねじれ角
φ0 初期のスラブねじれ角
φ1 幅圧下後のスラブねじれ角
φmax 許容上限ねじれ角
φe 入側ピンチロール傾斜角から測定されたスラブねじれ角
φo 出側ピンチロール傾斜角から測定されたスラブねじれ角
δ ねじれ量
δ0 初期のねじれ量
δ1 幅圧下後のねじれ量
Claims (9)
- ピンチロール及びロードセルを備えた幅プレス設備の鉛直方向過荷重を防止する幅圧下制御装置であって、温度測定部と、予測プレス荷重の算出部と、スラブねじれ角取得部と、圧下可否判定部とを有してなり、
前記温度測定部は、スラブの幅プレス設備への進入時の表面温度であるプレス進入温度を測定する手段を具備し、
前記予測プレス荷重の算出部は、前記プレス進入温度を用いて前記スラブの幅圧下時の予測プレス荷重Ppを算出する手段を具備し、
前記スラブねじれ角取得部は、前記幅プレス設備の入側及び/又は出側のピンチロールのピンチロール傾斜角からスラブねじれ角φを測定する手段を具備し、
前記圧下可否判定部は、前記スラブねじれ角取得部で測定されたスラブねじれ角φ及び前記幅プレス設備の鉛直方向耐荷重Fcrに基づき推定上限プレス荷重Pmaxを導出し、前記予測プレス荷重Ppと比較し、PpがPmaxを超える場合スラブ搬送を停止させる手段を具備する、
ことを特徴とする幅圧下制御装置。 - 前記圧下可否判定部は、前記ロードセルよりスラブの幅圧下中の実測プレス荷重Paを取得し、前記推定上限プレス荷重Pmaxと比較し、PaがPmaxを超える場合スラブ搬送及び幅圧下を停止させる手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の幅圧下制御装置。
- 前記プレス進入温度が、加熱炉から抽出されたスラブの表面スケールを除去してから20秒を経過して以降の温度であることを特徴とする請求項1又は2に記載の幅圧下制御装置。
- 前記プレス進入温度を測定する手段が、放射温度計であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の幅圧下制御装置。
- 前記予測プレス荷重を算出する手段が、前記プレス進入温度を説明変数として前記予測プレス荷重を目的変数とする一次式で構成されることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の幅圧下制御装置。
- 前記圧下可否判定部が、前記スラブねじれ角φ及び前記鉛直方向耐荷Fcrに基づき推定上限プレス荷重Pmaxを下記式(1)及び式(2)によりそれぞれ演算する手段を具備することを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の幅圧下制御装置。
Pmax1=Fcr/tanφmax ‥‥(1)
Pmax2=Fcr/tanφ ‥‥(2)
ここで、Pmax1は式(1)による推定上限プレス荷重、Pmax2は式(2)による推定上限プレス荷重、Fcrは幅プレス設備の鉛直方向耐荷重、φはスラブねじれ角、φmaxは許容上限ねじれ角である。 - 請求項1~6のいずれか一項に記載の幅圧下制御装置を用いて幅プレス設備の鉛直方向過荷重を防止する幅圧下制御方法であって、
前記スラブねじれ角取得部で過去に測定された、幅プレス設備が損傷に至らなかった場合の、スラブねじれ角φの測定データの最大値を、許容上限ねじれ角φmaxとして予め求めておき、
前記スラブが前記幅プレス設備の入側のピンチロールで挟持される前に、
前記温度測定部がプレス進入温度を測定し、
前記予測プレス荷重の算出部が、前記温度測定部で測定されたプレス進入温度を用いて前記スラブの幅圧下時の予測プレス荷重P1を算出し、
前記圧下可否判定部が、前記許容上限ねじれ角φmax及び前記幅プレス設備の鉛直方向耐荷重Fcrを用いて下記式(1)で推定上限プレス荷重Pmax1を算出し、前記予測プレス荷重P1と比較し、P1がPmax1を超える場合スラブ搬送を停止させる
ことを特徴とする幅圧下制御方法。
Pmax1=Fcr/tanφmax ‥‥(1)
ここで、Pmax1は式(1)による推定上限プレス荷重、Fcrは幅プレス設備の鉛直方向耐荷重、φmaxは許容上限ねじれ角である。 - 前記P1がPmax1以下の場合、
さらに、前記スラブの搬送中に、前記温度測定部が前記スラブの長手方向のプレス進入温度T2を測定し、
前記スラブが前記幅プレス設備の入側及び/又は出側のピンチロールで挟持されている間で、
前記スラブねじれ角取得部が、前記入側及び/又は出側のピンチロール傾斜角から前記スラブの長手方向のスラブねじれ角φを測定し、
前記予測プレス荷重の算出部が、前記長手方向のプレス進入温度T2を用いて長手方向の予測プレス荷重P2を算出し、
前記圧下可否判定部が、前記長手方向のスラブねじれ角φ及び前記幅プレス設備の鉛直方向耐荷重Fcrを用いて下記式(2)で長手方向の推定上限プレス荷重Pmax2を算出し、前記長手方向の予測プレス荷重P2と比較し、P2がPmax2を超える場合スラブ搬送及び幅圧下を停止させる
ことを特徴とする請求項7に記載の幅圧下制御方法。
Pmax2=Fcr/tanφ ‥‥(2)
ここで、Pmax2は式(2)による推定上限プレス荷重、Fcrは幅プレス設備の鉛直方向耐荷重、φは入側及び/又は出側のピンチロール傾斜角からのスラブねじれ角である。 - 前記圧下可否判定部が、前記ロードセルより前記スラブの幅圧下中の長手方向の実測プレス荷重Paを取得し、前記長手方向の推定上限プレス荷重Pmax2と比較し、PaがPmax2を超える場合スラブ搬送及び幅圧下を停止させることを特徴とする請求項8に記載の幅圧下制御方法。
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