JP2023046281A - 造形装置、造形方法、液体吐出装置、及び液体吐出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】造形物の造形を高い精度で適切に行う。【解決手段】造形物50を造形する造形装置10であって、吐出ヘッドであるヘッドユニット204a、bと、ヘッドユニット204a、bを保持するキャリッジ202と、主走査駆動部18と、平坦化ローラを有する平坦化手段である平坦化ローラユニット104とを備え、主走査駆動部18は、主走査方向へのキャリッジ202の移動をガイドするガイド部材と、ガイド部材に沿ってキャリッジ202を移動させる駆動機構とを有し、平坦化ローラユニット104は、キャリッジ202の外部において、主走査方向へ移動可能にガイド部材に保持され、かつ、主走査動作においてキャリッジ202と共に移動するように、キャリッジ202と連結される。【選択図】図1
Description
本発明は、造形装置、造形方法、液体吐出装置、及び液体吐出方法に関する。
従来、造形物を造形する造形装置(3Dプリンタ)等の液体吐出装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような造形装置においては、例えば、インクジェットヘッド等の吐出ヘッドにより形成する造形の材料の層を複数層重ねることにより、積層造形法で造形物を造形する。
造形装置において、造形の材料を重ねて造形物を造形する場合、それぞれの層に対し、平坦化ローラで平坦化を行うことが好ましい。また、この場合において、高い品質での造形を行うためには、通常、平坦化ローラの高さの調整等を行うことが必要になる。そのため、従来、平坦化ローラの高さの調整等をより行いやすくする構成が望まれていた。そこで、本発明は、上記の課題を解決できる造形装置、造形方法、液体吐出装置、及び液体吐出方法を提供することを目的とする。
本願の発明者は、平坦化ローラの高さの調整等をより行いやすくするための構成について、鋭意研究を行った。そして、平坦化ローラについて、吐出ヘッドを保持するキャリッジの外部に配設することを考えた。より具体的に、造形の材料を重ねて造形物を造形する場合、例えば、造形の材料を吐出する吐出ヘッドをキャリッジによって保持し、キャリッジを移動させつつ、造形物の造形を行うことが考えられる。そして、この場合、通常、キャリッジによって吐出ヘッドと共に平坦化ローラを保持することで、造形の層を形成する動作の中で層の平坦化を行う。これに対し、本願の発明者は、あえてキャリッジの外部に平坦化ローラを配設することで、平坦化ローラの高さの調整等が行いやすくなることを見出した。この場合、例えば、キャリッジの外部に平坦化ローラがあることで、例えば、キャリッジの傾きの調整等への影響を抑えつつ、平坦化ローラの高さ等の調整を行うことができる。また、これにより、例えば、平坦化ローラに対する調整の自由度を高めて、より高い精度での高さ等の調整を行うことが可能になる。
また、本願の発明者は、更に、単にキャリッジの外部に平坦化ローラを配設するのではなく、平坦化ローラを有する平坦化手段(例えば、平坦化ローラユニット)について、キャリッジの移動をガイドするガイド部材により、キャリッジと独立に、移動可能に保持することを考えた。このように構成すれば、例えば、ガイド部材に撓みが生じること等を適切に防止することができる。また、本願の発明者は、更に、ガイド部材によってキャリッジと独立に平坦化手段を保持しつつ、キャリッジと平坦化手段を連結することを考えた。このように構成すれば、例えば、キャリッジの移動時にキャリッジと共に平坦化手段を適切に移動させることができる。また、これにより、例えば、平坦化手段をキャリッジの外部に配設しつつ、平坦化手段による平坦化の動作を適切に実行することができる。
また、本願の発明者は、更なる鋭意研究により、このような効果を得るために必要な特徴を見出し、本発明に至った。上記の課題を解決するために、本発明は、造形の材料で形成される層を重ねることで造形物を造形する造形装置であって、前記造形の材料を吐出する吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドを保持するキャリッジと、予め設定された主走査方向へ移動しつつ前記造形の材料を吐出する主走査動作を前記吐出ヘッドに行わせる主走査駆動部と、前記造形の材料で形成される層を平坦化する平坦化ローラを有する平坦化手段とを備え、前記主走査駆動部は、前記主走査方向への前記キャリッジの移動をガイドするガイド部材と、前記ガイド部材に沿って前記キャリッジを移動させる駆動機構とを有し、前記平坦化手段は、前記キャリッジの外部において、前記主走査方向へ移動可能に前記ガイド部材に保持され、かつ、前記主走査動作において前記キャリッジと共に移動するように、前記キャリッジと連結される。
このように構成した場合、平坦化手段をキャリッジの外部に配設することで、例えば、平坦化手段における平坦化ローラの高さ等について、高い精度で適切に調整を行うことができる。また、キャリッジの外部においてガイド部材によって平坦化手段が移動可能に保持され、かつ、平坦化手段がキャリッジと連結されることで、例えば、平坦化ローラをキャリッジの外部に配設しつつ、平坦化ローラによる平坦化の動作を適切に実行することができる。そのため、このように構成すれば、例えば、造形物の造形を高い精度で適切に行うことができる。また、この場合、吐出ヘッドを保持するキャリッジの外部に平坦化手段を配設することで、例えば、キャリッジの小型化や軽量化等を実現すること等も可能になる。
この構成において、ガイド部材としては、例えば、レール状のガイド部材であるガイドレール等を好適に用いることができる。また、平坦化手段とキャリッジとの連結については、例えば、両者の位置関係が完全には固定される状態ではなく、ある程度の緩やかさをもって両者がつながる状態にすることが考えられる。この場合、例えば、ガイド部材に沿ってキャリッジを移動させることでキャリッジと共に平坦化手段が移動し、かつ、キャリッジ及び平坦化手段のうちの一方を動かさずに他方の傾き又は高さ等の微調整を行い得る状態で両者を連結すること等が考えられる。より具体的に、平坦化手段は、例えば、水平方向に対するキャリッジの傾きを変化させずに鉛直方向における平坦化ローラの位置を調整できるように、キャリッジと連結される。このように構成すれば、例えば、キャリッジの傾きに影響を与えることなく、平坦化ローラの高さの調整を適切に行うことができる。また、これにより、例えば、平坦化ローラの高さについて、高い自由度でより適切に調整を行うことができる。また、この場合、平坦化手段について、更に、鉛直方向における平坦化ローラの位置を変化させずに水平方向に対するキャリッジの傾きを調整できるように、キャリッジと連結されることが好ましい。このように構成すれば、例えば、平坦化ローラの高さに影響を与えることなく、キャリッジの傾きの調整を適切に行うことができる。また、この構成において、平坦化手段は、例えば、磁石の吸着力でキャリッジとつながることで、キャリッジと連結される。このように構成すれば、例えば、上記の調整を適切に行い得る状態で、キャリッジと平坦化手段とを適切に連結することができる。
また、この構成において、駆動機構は、例えば、主走査方向におけるキャリッジの移動範囲に沿って張り渡される環状のベルト部材を有し、ベルト部材を回転移動させることで、主走査方向へ前記キャリッジを移動させる。そして、この場合、平坦化手段は、例えば、ベルト部材に対して直接つながらずに、主走査方向へ移動可能にガイド部材に保持され、かつ、キャリッジと連結されることで、主走査動作においてキャリッジと共に移動する。このように構成すれば、主走査動作時において、キャリッジと共に平坦化手段を適切に移動させることができる。
また、この構成において、平坦化手段は、例えば、平坦化ローラを回転させる駆動力を発生する回転用モータを有する。このように構成すれば、例えば、造形の材料の層を平坦化ローラで適切に平坦化することができる。また、平坦化手段は、例えば、鉛直方向へ平坦化ローラを移動させる駆動力を発生するローラ移動用モータを更に有してもよい。このように構成すれば、例えば、鉛直方向における平坦化ローラの位置を容易かつ適切に変化させることができる。また、この場合、平坦化手段が複数のモータを有することで、平坦化手段の重量が重くなることが考えられる。そのため、例えばキャリッジ内に平坦化ローラを配設すると、キャリッジによって保持する構成の重量化の問題が生じやすくなる。また、この場合、ガイド部材がキャリッジを保持する位置に重量が集中することで、ガイド部材の撓み等も生じやすくなる。これに対し、キャリッジの外部に平坦化手段を配設した場合、このような問題の発生を適切に防ぐこともできる。
また、平坦化手段は、吐出ヘッドに対し、例えば、主走査方向の一方の側のみに配設される。この場合、例えばキャリッジ内に平坦化ローラを配設すると、主走査方向における一方側と他方側とで重量に差が生じ、キャリッジにおいて平坦化ローラが設置されている側が下がるようなキャリッジの傾きが生じやすくなる場合がある。そのため、この構成において、平坦化手段は、例えば、キャリッジの外部において、キャリッジに対する主走査方向の一方の側のみに配設される。このように構成すれば、例えば、平坦化手段の重量によってキャリッジに傾きが生じること等をより適切に防ぐことができる。
また、本発明の特徴については、例えば、上記の構成の造形装置で造形物を造形する造形方法の発明の特徴として考えることもできる。この場合も、例えば、上記と同様の効果を得ることができる。また、この場合、造形方法について、例えば、造形物の製造方法等と考えることもできる。
更に、本願発明の特徴について、例えば、造形装置以外の装置の構成の特徴として考えることもできる。また、平坦化手段と異なる機能を有する部材について、吐出ヘッド用のキャリッジに対して連結すること等も考えられる。この場合、このような構成によって、例えば、上記において説明をした効果の少なくとも一部と同様の効果が得られると考えることができる。また、本発明の構成に関し、例えば、液体を吐出する液体吐出装置であって、前記液体を吐出する吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドを保持するキャリッジと、予め設定された主走査方向へ移動しつつ前記液体を吐出する主走査動作を前記吐出ヘッドに行わせる主走査駆動部と、前記吐出ヘッドと異なる所定の機能を有する部材である機能部材とを備え、前記機能部材は、前記キャリッジの外部において、前記主走査動作において前記キャリッジと共に移動するように、前記キャリッジと連結されることを特徴とすること等を考えることができる。このように構成すれば、例えば、キャリッジの小型化や軽量化等を実現することが可能になる。また、吐出ヘッド用のキャリッジの外部に機能部材を配設しつつ、主走査動作時にキャリッジと共に機能部材を適切に移動させることができる。また、本願発明の特徴について、例えば、このような構成に対応する液体吐出方法の特徴として考えることもできる。
本発明によれば、例えば、造形物の造形を高い精度で適切に行うことができる。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る造形装置10について説明をする図である。図1(a)は、造形装置10の要部の構成の一例を示す。図1(b)は、造形装置10におけるヘッド部12の構成の一例を示す。図2は、ヘッド部12のより具体的な構成の一例を示す。図2(a)、(b)は、ヘッド部12の具体的な構成の一例を造形装置10における主走査駆動部18の一部と共に示す一部分解斜視図及び下面図である。
本例において、造形装置10は、積層造形法で立体的な造形物を造形する装置(3Dプリンタ)であり、造形の材料としてインクを用い、インクの層を重ねて形成することで、少なくとも一部が着色された造形物50を造形する。また、本例において、造形装置10は、液体を吐出する液体吐出装置の一例である。また、造形物50については、例えば、立体的な三次元構造物等と考えることができる。本例において、造形装置10は、フルカラーでの着色がされた造形物を造形可能なフルカラー造形装置であり、造形しようとする造形物を示すデータである造形物データに基づき、造形物50の造形の動作を実行する。この場合、造形装置10は、例えば、造形装置10の動作を制御するコンピュータ(制御PC)から、造形物データを受け取る。
また、図中に示すように、本例において、造形装置10は、ヘッド部12、造形台14、複数のインクタンク16、主走査駆動部18、造形台駆動部20、及び制御部22を備える。以下に説明をする点を除き、造形装置10は、公知の造形装置と同一又は同様の構成を有してよい。より具体的に、以下に説明をする点を除き、造形装置10は、造形の材料となるインクをインクジェット方式で吐出して造形を行う公知の造形装置と同一又は同様の特徴を有してよい。また、造形装置10は、図示した構成以外にも、例えば、造形物50の造形等に必要な各種構成を更に備えてよい。
ヘッド部12は、造形物50の材料を吐出する構成である。本例において、造形物50の材料としては、上記においても説明をしたように、インクを用いる。インクについては、例えば、機能性の液体等と考えることができる。また、インクについて、例えば、インクジェット方式でヘッド部12から吐出する液体等と考えることもできる。また、本例において、ヘッド部12は、インクジェット方式でインクを吐出するインクジェットヘッドを有し、インクジェットヘッドから、紫外線の照射により液体状態から硬化する紫外線硬化型インク(UVインク)を吐出する。この場合、紫外線硬化型インクについて、例えば、所定の条件に応じて硬化するインクの一例と考えることができる。また、ヘッド部12は、造形物50の材料となるインクに加え、サポート層52の材料となるインクであるサポート材インクを更に吐出する。これにより、ヘッド部12は、造形物50の周囲等に、必要に応じて、サポート層52を形成する。サポート層52については、例えば、造形中の造形物50の少なくとも一部を支持する積層構造物等と考えることができる。サポート層52は、造形物50の造形時において、必要に応じて形成され、造形の完了後に除去される。また、本例において、ヘッド部12は、インクジェットヘッドとして、互いに異なる複数種類のインクを吐出するヘッドユニットを有する。この場合、インクの種類が異なることについては、例えば、色又は用途が異なること等と考えることができる。また、以下においては、説明の便宜上、インクの用途が異なる場合も含めて、インクの種類が異なることについて、単に、インクの色が異なるという場合がある。ヘッド部12の具体的な構成や、ヘッド部12において用いるインクの種類については、後に更に詳しく説明をする。
造形台14は、造形中の造形物50を支持する台状部材であり、ヘッド部12と対向する位置に配設され、造形中の造形物50及びサポート層52を上面に載置する。また、本例において、造形台14は、造形台駆動部20に駆動されることで、造形装置10において予め設定される副走査方向(図中のX方向)及び積層方向(図中のZ方向)のそれぞれへ移動可能な構成を有している。この場合、副走査方向や積層方向への移動については、例えば、副走査方向や積層方向と平行な方向への移動と考えることができる。積層方向については、例えば、積層造形法において造形の材料が積層される方向等と考えることができる。また、本例において、積層方向は、造形装置10において予め設定される主走査方向(図中のY方向)及び副走査方向と直交する方向である。複数のインクタンク16のそれぞれは、インクを貯留するインク容器である。インクタンク16としては、例えば、公知のインクボトル等を好適に用いることができる。また、本例において、複数のインクタンク16は、ヘッド部12から吐出する各色のインクを貯留し、造形の動作の進行に応じて、ヘッド部12の外部からヘッド部12へ、各色のインクを供給する。
主走査駆動部18は、ヘッド部12に主走査動作(Y走査)を行わせる駆動部である。主走査動作については、例えば、主走査方向へ移動しつつインクを吐出する動作等と考えることができる。この場合、ヘッド部12に主走査動作を行わせることについては、例えば、ヘッド部12におけるインクジェットヘッド(ヘッドユニット)に主走査動作を行わせること等と考えることができる。また、本例において、主走査駆動部18は、造形台14の位置を固定して、ヘッド部12を主走査方向へ移動させることで、ヘッド部12に主走査動作を行わせる。主走査駆動部18の具体的な構成については、後に更に詳しく説明をする。
造形台駆動部20は、造形台14を移動させる駆動部であり、副走査方向及び積層方向のそれぞれにおいて、造形台14を移動させる。また、より具体的に、本例において、造形台駆動部20は、一つのインクの層の形成中における主走査動作の合間に副走査方向へ造形台14を移動させる。また、これにより、造形台駆動部20は、造形中の造形物50に対して相対的に副走査方向へ移動する副走査動作(X走査)をヘッド部12に行わせる。副走査動作については、例えば、予め設定された送り量だけ副走査方向へ造形台14に対して相対的に移動する動作等と考えることもできる。また、一つのインクの層が形成された後、次のインクの層の形成が開始される前に、造形台駆動部20は、積層方向においてヘッド部12から離れる方向へ造形台14を移動させる。また、これにより、造形台駆動部20は、造形中の造形物50に対して相対的に積層方向へ移動する積層方向走査動作(Z走査)をヘッド部12に行わせる。積層方向走査動作については、例えば、造形の動作の進行に合わせて積層方向における造形中の造形物50とヘッド部12との相対位置を調整する動作等と考えることもできる。
制御部22は、例えば造形装置10のCPUを含む構成であり、造形装置10の各部を制御することにより、造形物50の造形の動作を制御する。この場合、制御部22は、例えば、造形物データに基づき、造形しようとする造形物50の断面を示すデータであるスライスデータを生成する。そして、造形物50を構成するそれぞれのインクの層を形成する動作において、スライスデータに基づいてヘッド部12の動作を制御することにより、造形物50の造形に用いる各色のインクをヘッド部12に吐出させる。本例によれば、例えば、造形物50の造形を適切に実行することができる。
続いて、造形装置10におけるヘッド部12の構成等について、更に詳しく説明をする。本例において、ヘッド部12は、インク吐出部102、平坦化ローラユニット104、及び複数の光源ユニット106を有する。インク吐出部102は、ヘッド部12においてインクを吐出する部分であり、キャリッジ202及び複数のヘッドユニット204a、bを有する。
キャリッジ202は、複数のヘッドユニット204a、bを保持する保持部材であり、複数のヘッドユニット204a、bのそれぞれについて、インクの吐出方向が造形台14へ向かう方向になるように保持する。また、以下において詳しく説明をするように、本例のヘッド部12において、平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106は、キャリッジ202の外部に配設されている。そのため、キャリッジ202について、例えば、複数のヘッドユニット204a、bを保持し、かつ、平坦化ローラユニット104の各構成(例えば、平坦化ローラ等)や光源ユニット106の各構成を保持していないと考えることができる。また、この場合、平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106について、例えば、インク吐出部102の各構成とは別のユニットとして構成されていると考えることができる。また、本例において、キャリッジ202は、造形台14と対向する側においてキャリッジ202のベース部分を構成する部材であるキャリッジベースにおいて、複数のヘッドユニット204a、bを交換可能(着脱自在)に保持する。また、キャリッジ202は、複数のヘッドユニット204a、bについて、副走査方向における位置を揃えて、主走査方向へ並べて保持する。この場合、ヘッドユニット204a、bについて、例えば、各回の主走査動作においてインクを吐出する領域が同じになるようにインライン配置で並べられていると考えることができる。
複数のヘッドユニット204a、bは、造形の材料を吐出する吐出ヘッドの一例である。本例において、複数のヘッドユニット204a、bのそれぞれは、互いに異なる色の複数色のインクを吐出するインクジェットヘッドであり、互いに異なるインクの供給経路を介していずれかのインクタンク16から供給されるインクをそれぞれが吐出する複数のノズル列212を有する。この場合、インクの供給経路が異なることについては、例えば、インクタンク16からヘッド部12へインクを供給する供給経路が互いに独立であること等と考えることができる。また、本例において、それぞれのノズル列212へのインクの供給経路が異なることについては、例えば、それぞれのノズル列212が互いに異なるインクタンク16からインクの供給を受けること等と考えることもできる。また、ノズル列212については、例えば、所定のノズル列方向における位置をずらして並ぶノズルの列等と考えることができる。また、本例において、ヘッドユニット204a、bのそれぞれにおける複数のノズル列212は、副走査方向と平行な方向をノズル列方向として、副走査方向における位置を揃えて、主走査方向へ並ぶ。
また、より具体的に、本例において、ヘッドユニット204a、bのそれぞれは、4色分のノズル列212を有する4色用ヘッドユニットである。ヘッドユニット204aは、第1のヘッドユニットの一例であり、図中にノズル列212y、m、c、kとして区別して示すように、互いに異なる色のカラーインクをそれぞれが吐出する複数のノズル列212y~kを有する。ヘッドユニット204aにおける複数のノズル列212y~kから吐出する各色のカラーインクは、造形物50における着色領域の形成時に用いる着色用のインクである。本例において、これらの各色のカラーインクは、有色のインクの一例である。また、ヘッドユニット204aにおける複数のノズル列212y~kのそれぞれについては、例えば、着色領域の形成に用いる複数色のカラーインクのそれぞれを吐出すると考えることができる。また、本例において、ノズル列212yは、イエロー色(Y色)のインクを吐出するノズル列である。ノズル列212mは、マゼンタ色(M色)のインクを吐出するノズル列である。ノズル列212cは、シアン色(C色)のインクを吐出するノズル列である。ノズル列212kは、ブラック色(K色)のインクを吐出するノズル列である。これらのYMCKの各色は、減法混色法での色表現の基本色(プロセスカラー)の一例である。
また、ヘッドユニット204bは、第2のヘッドユニットの一例であり、図中にノズル列212s、w、t、xとして区別して示すように、ヘッドユニット204aから吐出するカラーインクと異なる色のインクをそれぞれが吐出する複数のノズル列212s~xを有する。この場合、ノズル列212sは、サポート材インクを吐出するノズル列である。ノズル列212wは、白色のインクを吐出するノズル列である。本例において、白色のインクは、光反射性のインクの一例であり、造形物50における光反射領域の形成時に用いられる。ノズル列212tは、クリアインクを吐出するノズル列である。クリアインクについては、例えば、無色で透明なインク等と考えることができる。クリアインクについては、例えば、着色されていない透光性のインクや、意図的に着色材を添加していないインク等と考えることもできる。また、本例において、クリアインクは、YMCKの各色のインクと共に、造形物50における着色領域の形成時に用いられる。
また、ヘッドユニット204bにおいて、ノズル列212xは、必要に応じて様々な色又は用途のインクを吐出するためのノズル列である。ノズル列212xについては、例えば造形時に特に消費量が多くなるインク用の第2のノズル列として用いることが考えられる。この場合、ノズル列212xにおいて、例えば、サポート材インクや、白色のインク等を吐出すること等が考えられる。また、ノズル列212xについて、予備のノズル列として用いること等も考えられる。この場合、ノズル列212xについて、例えば、ヘッドユニット204a、bにおけるいずれかのノズル列212が故障した場合に代わりに用いること等が考えられる。また、ノズル列212xについて、上記において説明をした各色のインク以外の特色のインクを吐出するために用いること等も考えられる。
また、ヘッド部12において、平坦化ローラユニット104は、平坦化手段の一例である。本例において、平坦化ローラユニット104は、例えば図2(a)、(b)に示すように、平坦化ローラ402、及び複数のモータ404、406を有し、ヘッド部12のインク吐出部102におけるキャリッジ202の外部において、キャリッジ202と隣接する位置に配設される。平坦化ローラ402は、インクの層を平坦化するローラであり、主走査動作時において、インクの層の表面と接触して、硬化前のインクの一部を除去することにより、インクの層を平坦化する。また、より具体的に、本例において、平坦化ローラ402は、主走査動作時に所定の方向へ回転しつつ未硬化のインクと接触して、所定の高さよりも高い位置にあるインクをかき取ることで、インクの層を平坦化する。モータ404は、回転用モータの一例であり、平坦化ローラ402を回転させる駆動力を発生する。モータ406は、ローラ移動用モータの一例であり、鉛直方向へ平坦化ローラ402を移動させる駆動力を発生する。本例において、モータ406は、鉛直方向において平坦化ローラ402を移動させる機構部へ動力を供給することで、鉛直方向の上下に平坦化ローラ402を移動させる。
また、本例において、平坦化ローラユニット104は、主走査方向におけるインク吐出部102の一方側において、連結部112によって、インク吐出部102におけるキャリッジ202と連結されている。この場合、平坦化ローラユニット104がキャリッジ202と連結されていることについては、例えば、主走査動作時におけるヘッド部12の移動時にキャリッジ202に従って平坦化ローラユニット104が移動するように、キャリッジ202と平坦化ローラユニット104とが接合されていること等と考えることができる。このように構成すれば、例えば、平坦化ローラ402をキャリッジ202の外部に配設しつつ、平坦化ローラ402による平坦化の動作を適切に実行することができる。また、これにより、例えば、造形物50の造形を高い精度で適切に行うことができる。
また、本例において、連結部112は、磁石の吸着力によって、平坦化ローラユニット104とキャリッジ202とを連結する。このように構成すれば、例えば、平坦化ローラユニット104とキャリッジ202とについて、両者の相対位置の変更等が容易であり、かつ、主走査動作時にキャリッジ202と共に平坦化ローラユニット104が移動する状態を適切に実現することができる。また、この場合、平坦化ローラユニット104とキャリッジ202との連結の仕方について、例えば、両者の位置関係が完全には固定される状態ではなく、相対位置の調整を行いやすい状態になっていると考えることもできる。また、このような連結の仕方について、例えば、ある程度の緩やかさをもって両者がつながる状態等と考えることもできる。また、本例のように磁石の吸着力で実現する連結については、例えば、容易に離接自在であり、位置関係の変更及び調整を行いやすい接合の一例と考えることもできる。また、この場合、キャリッジ202に対して平坦化ローラユニット104を取り付ける位置(接合位置)についても、容易かつ適切に調整を行うことができる。
尚、磁石の吸着力による平坦化ローラユニット104とキャリッジ202との連結については、必ずしも平坦化ローラユニット104及びキャリッジ202に対して直接的に磁石の吸着力を及ぼすのではなく、例えば、平坦化ローラユニット104及びキャリッジ202のそれぞれに対して固定されている部材に対して磁石の吸着力を及ぼすことで実現してもよい。また、本例において、連結部112は、平坦化ローラユニット104の一部であり、平坦化ローラ402に対して位置が固定されている。また、連結部112は、磁石を有し、インク吐出部102のいずれかの位置に対して磁石の吸着力で吸着することで、平坦化ローラユニット104とキャリッジ202とを連結する。また、磁石については、平坦化ローラユニット104における連結部112ではなく、インク吐出部102の側に配設すること等も考えられる。この場合、連結部112は、磁石に吸着される金属の部材等を有することで、インク吐出部102側にある磁石の吸着力で、キャリッジ202に連結される。また、ヘッド部12の変形例において、連結部112は、平坦化ローラユニット104と別の構成であってもよい。この場合、連結部112は、例えば、平坦化ローラユニット104のいずれかの位置に対し、磁石の吸着力で吸着する。また、連結部112は、例えばインク吐出部102の一部であってもよい。また、ヘッド部12の更なる変形例において、連結部112は、磁石の吸着力以外の方法で、平坦化ローラユニット104とキャリッジ202とを連結してもよい。平坦化ローラユニット104とキャリッジ202との連結の仕方等については、後に更に詳しく説明をする。
複数の光源ユニット106は、インクを硬化させるための光源(UV光源)を有するユニット部品であり、紫外線硬化型インクを硬化させる紫外線を発生する。本例において、複数の光源ユニット106のそれぞれは、間にインク吐出部102及び平坦化ローラユニット104を挟むように、ヘッド部12における主走査方向の一端側及び他端側のそれぞれに配設される。光源ユニット106における光源としては、例えば、UVLED(紫外LED)等を好適に用いることができる。また、光源ユニット106における光源として、メタルハライドランプや水銀ランプ等を用いることも考えられる。また、本例においては、複数の光源ユニット106も、インク吐出部102におけるキャリッジ202の外部に配設され、主走査動作時にキャリッジ202に従って複数の光源ユニット106が移動するように、キャリッジ202と連結されている。この場合、キャリッジ202に対する光源ユニット106の連結については、例えば、キャリッジ202に対する平坦化ローラユニット104の連結とは異なる構成で行うことが考えられる。より具体的に、複数の光源ユニット106のそれぞれについては、例えば、インク吐出部102、及び複数の光源ユニット106のそれぞれにおける所定の位置に対して固定される部材等を用いて、互いの位置関係が固定されるように連結することが考えられる。このように構成すれば、例えば、平坦化ローラユニット104と比べて重量が大きな光源ユニット106について、インク吐出部102と適切に接合することができる。また、この場合、光源ユニット106とキャリッジ202との連結について、例えば、平坦化ローラユニット104とキャリッジ202との連結よりも強固につながっていると考えることができる。また、ヘッド部12の変形例では、光源ユニット106とキャリッジ202との連結についても、平坦化ローラユニット104とキャリッジ202との連結と同様に、磁石の吸着力によって行ってもよい。
以上のような構成のヘッド部12を用いることにより、例えば、造形物50を構成するインクの層を適切に形成できる。また、複数のインクの層を重ねて形成することにより、例えば、造形物50を適切に造形できる。また、本例のヘッド部12においては、上記の構成により、例えば、キャリッジ202の小型化及び軽量化を実現することもできる。この場合、キャリッジ202の軽量化については、例えば、キャリッジ202で保持する構成の合計重量の軽量化等と考えることができる。より具体的に、上記においても説明をしたように、本例において、ヘッドユニット204a、bのそれぞれは、複数色のインクを吐出する。そして、この場合、1色のインクのみを吐出する単色用のインクジェットヘッドを複数個用いる場合と比べて、同じ色数の複数色のインクを吐出するための構成のサイズ及び重量が少なくなる。そのため、ヘッド部12において、ヘッドユニット204a、bを用いて複数色のインクを吐出することで、キャリッジ202の小型化及び軽量化を適切に実現することができる。また、本例においては、平坦化ローラユニット104をキャリッジ202の外部に配設することで、キャリッジ202の更なる小型化及び軽量化を実現することができる。
ここで、本例において、複数のヘッドユニット204a、bは、キャリッジ202におけるキャリッジベースに対し、所定の取付機構(取付手段)により、着脱自在に取り付けられる。また、本例におけるヘッドユニット204a、bのそれぞれについては、例えば、互いに異なる色又は用途のインクをそれぞれが吐出する単色用のインクジェットヘッドの複数個分の機能を兼ね備えたインクジェットヘッド等と考えることができる。また、ヘッドユニット204a、bのようなヘッドユニットについては、例えば、ユニット単位で一体化されており、修理時やメンテナンス時にまとめて交換される部品等と考えることができる。また、ヘッドユニットについて、例えば、そのヘッドユニット内のいずれかのノズル列が故障した場合にまとめて交換対象となる交換の単位の部品等と考えることもできる。ノズル列の故障については、例えば、交換が必要になる故障等と考えることができる。また、交換の単位の部品について、例えば、造形装置10の通常の保守作業で行われる交換の作業で交換される部品等と考えることもできる。通常の保守作業については、例えば、保守マニュアル等で説明がされている方法で行われる保守の作業等と考えることができる。また、この場合、ヘッドユニットについて、例えば、保守作業において色毎のノズル列への分解を行わない構成等と考えることもできる。
また、ヘッドユニット204a、bとして用いるヘッドユニットについて、例えば、複数色用のインクジェットヘッドとして販売がされている販売の単位の部品等と考えることもできる。一つのヘッドユニットにおける複数のノズル列については、例えば、一つの部品の中で一体に形成されていると考えることができる。この場合、ヘッドユニットにおける一つの部品の中で複数のノズル列が一体に形成されていることについては、例えば、ヘッドユニットの外面形状を構成する固定形状の筐体の中の所定の位置に複数のノズル列が形成されていること等と考えることができる。また、それぞれのヘッドユニットにおいて、複数のノズル列については、例えば、所定の位置関係を保って並んでいると考えることができる。また、ヘッドユニットにおいて、それぞれのノズル列の位置は、例えば、所定の調整可能範囲内での調整(微調整)が可能であってもよい。この場合、複数のノズル列が所定の位置関係を保って並ぶことについては、例えば、それぞれのノズル列に対応する調整可能範囲が所定の位置関係を保つこと等と考えることができる。また、複数のノズル列が所定の位置関係を保って並ぶことについて、例えば、それぞれのノズル列における調整の基準位置の位置関係が決まっていること等と考えることもできる。また、それぞれのヘッドユニットは、例えば、ノズル列のおけるノズルとなる貫通孔が並べて形成される板状体であるノズルプレートを有する。この場合、例えば、複数色分のノズル列が形成されたノズルプレート等を好適に用いることができる。また、ヘッドユニット204a、bのそれぞれは、複数のノズルプレートを有してもよい。また、複数のノズルプレートのそれぞれとして、例えば、それぞれが複数のノズル列を有するノズルプレートを用いてもよい。この場合、例えば、ヘッドユニット204a、bのそれぞれが2個のノズルプレートを有し、かつ、それぞれのノズルプレート(一つのノズルプレート)に2色分のノズル列が形成されている構成等を考えることができる。
また、ヘッドユニットについて、より一般化して考えた場合、ヘッドユニットとして、例えば、単色用のインクジェットヘッドを複数個組み合わせた構成を用いること等も考えられる。この場合も、複数個の単色用のインクジェットヘッドをコンパクトにまとめた構成を交換の単位とすることで、例えば、それぞれの単色用のインクジェットヘッドを個別にキャリッジに取り付ける場合等と比べて、キャリッジの小型化や軽量化が可能になる。また、この場合、ヘッドユニットにまとめられるそれぞれの単色用のインクジェットヘッドについて、ヘッドユニット内での位置関係の微調整を可能にしてもよい。
また、上記においても説明をしたように、本例のインク吐出部102におけるキャリッジ202は、複数のヘッドユニット204a、bを保持するための構成である。これに対し、例えば平坦化ローラユニット104においては、平坦化ローラ402を保持するための保持部材を別途用いることが考えられる。そして、この場合、平坦化ローラユニット104における保持部材について、例えば、平坦化ローラユニット104におけるキャリッジ等と考えることもできる。また、この場合、平坦化ローラユニット104の構成について、例えば、インク吐出部102におけるキャリッジ202とは別体のキャリッジによって平坦化ローラ402を保持していると考えることができる。また、インク吐出部102におけるキャリッジ202について、例えば、平坦化ローラ402を保持せずに、ヘッドユニット204a、bを保持していると考えることができる。そして、この場合、連結部112について、例えば、平坦化ローラユニット104における平坦化ローラ402用のキャリッジをインク吐出部102におけるキャリッジ202に連結する構成等と考えることもできる。
また、本例のヘッド部12では、単にヘッドユニット204a、bを用いるのではなく、ヘッドユニット204a、bのそれぞれによって吐出するインクの種類について、インクの用途に合わせて決定をしている。より具体的に、上記においても説明をしたように、本例においては、ヘッドユニット204aの複数色のノズル列により、造形物50における着色領域の形成に用いるYMCKの各色のインクを吐出する。そして、ヘッドユニット204bにおける複数のノズル列により、その他のインクを吐出する。また、これにより、造形物50の造形時に消費量が少なくなるYMCKの各色のインクについて、ヘッドユニット204aのみから吐出している。このように構成すれば、例えば、同じヘッドユニットから吐出するインクの間での消費量の差を適切に低減することができる。また、これにより、例えば、ヘッドユニットの交換によって造形装置10における部品の交換のコストが過度に上昇することを適切に防止することができる。また、以下においては、造形装置10において造形する造形物50の構成と関連付けて、この点について、更に詳しく説明をする。
図3は、造形装置10(図1参照)により造形する造形物50の構成の一例を示す図であり、積層方向(Z方向)と直交する造形物50の断面であるX-Y断面の構成の一例を示す。この場合、Y方向やZ方向と垂直な造形物50のZ-X断面やZ-Y断面の構成も、同様の構成になる。上記においても説明をしたように、本例において、造形装置10は、ヘッド部12のインク吐出部102におけるヘッドユニット204a(図1参照)から吐出するカラーインク(YMCKの各色のインク)を用いて、表面が着色された造形物50を造形する。この場合、造形物50の表面が着色されることについては、例えば、造形物50において外部から色彩を視認できる領域の少なくとも一部が着色されること等と考えることができる。また、本例において、造形装置10は、光反射領域152及び着色領域154を備える造形物50を造形する。また、必要に応じて、造形物50の周囲等にサポート層52を形成する。
光反射領域152は、着色領域154等を介して造形物50の外側から入射する光を反射するための光反射性の領域である。着色領域154については、例えば、造形物50表面に対してフルカラー表現での着色を行う場合に造形物50の外部から入射する光を反射する領域等と考えることもできる。フルカラー表現については、例えば、プロセスカラーのインクによる減法混色法の可能な組み合わせで行う色の表現等と考えることができる。また、本例において、造形装置10は、インク吐出部102におけるヘッドユニット204b(図1参照)から吐出する白色のインクを用いて、造形物50の内部領域を兼ねた光反射領域152を形成する。この場合、内部領域については、例えば、造形物50の内部を構成する領域等と考えることができる。また、この場合、光反射領域152の形成に用いる白色のインクについて、内部領域の形成に用いる造形インクの一例と考えることができる。造形物50の変形例においては、内部領域について、光反射領域152とは別の領域として形成してもよい。この場合、造形装置10は、例えば、サポート材インク以外の任意のインクを用いて、内部領域を形成する。また、内部領域の周囲に、光反射領域152を形成する。
着色領域154は、ヘッドユニット204aから吐出するYMCKの各色のインクにより着色がされる領域である。本例において、造形装置10は、ヘッドユニット204aから吐出するYMCKの各色のインクと、ヘッドユニット204bから吐出するクリアインクとを用いて、光反射領域152の周囲(外側)に着色領域154を形成する。また、この場合、造形装置10では、例えば、各位置への各色のカラーインクの吐出量を調整することにより、様々な色を表現する。また、色の違いによって生じるカラーインクの合計量の変化を補填するために、クリアインクを用いる。このように構成すれば、例えば、着色領域154の各位置を所望の色で適切に着色できる。また、これにより、例えば、着色された造形物50を適切に造形することができる。
ここで、本例において、着色領域154は、ヘッドユニット204aから吐出される複数色のカラーインク(YMCKの各色のインク)、及びヘッドユニット204bから吐出されるクリアインクのみで形成される。また、本例のように、造形物50の表面に着色領域154を形成する場合、着色領域154の形成に用いる複数色のカラーインクの消費量は、造形物50の内部を構成する光反射領域152の形成に用いる白色のインクやサポート層52の形成に用いるサポート材インク等の消費量と比べ、懸絶して小さくなる。また、その結果、造形時にヘッドユニット204a、bの各ノズル列からインクを吐出するショット数に着目すると、白色のインクやサポート材インクのショット数は、カラーインクのショット数と比べて、懸絶して大きくなる。
また、ヘッドユニット204a、bにおいては、通常、いずれかのノズル列からのショット数が多くなると、故障が生じやすくなる。また、上記においても説明をしたように、ヘッドユニット204a、bについては、通常、ヘッドユニット単位での交換を行うことになる。そのため、ヘッドユニット204a、bについては、通常、最もショット数が多くなるノズル列でのショット数に応じて、交換の時期が決まることになる。そして、この場合、一つのヘッドユニット(ヘッドユニット204a、bのいずれか)に消費量が大きく異なるノズル列が混在すると、一部のノズル列の影響で早期に交換の時期が到来することで、ヘッドユニットの交換の頻度が上がり、造形装置10の運用コストの増大を招くことになる。より具体的に、例えば、ヘッドユニット204a、bの両方にいずれかの色のカラーインク用のノズル列を設け、更に、一つのヘッドユニットにおいて、カラーインク用のノズル列と、白色のインク又はサポート材インク用のノズル列とが存在すると、ヘッドユニット204a、bの両方について、交換の頻度が高くなることが考えられる。また、その結果、造形装置10において、ヘッドユニットの交換の頻度が上がることが考えられる。
これに対し、本例においては、消費量の少ないカラーインク用のノズル列をヘッドユニット204aに集めて、それ以外のインク用のノズル列をヘッドユニット204bに集めている。そして、ヘッドユニット204aでは、カラーインクのみを吐出している。このように構成すれば、例えば、消費量が特に多くなるインクである白色のインク及びサポート材インクのノズル列と、カラーインク用のノズル列とを、互いに異なるヘッドユニットに配置することができる。そのため、本例によれば、例えば、ヘッドユニット204a、bのそれぞれから吐出する複数色のインクについて、消費量の差を適切に低減することができる。また、これにより、例えば、ヘッドユニット204a、bの交換について、より効率的かつ適切に行うことができる。
尚、上記のように、本例においては、着色領域154の形成に用いるインクのうち、クリアインクについては、ヘッドユニット204bから吐出している。しかし、この場合も、特に消費量が少なくなるカラーインク用のノズル列をヘッドユニット204aに集めることで、ヘッドユニット204aにおいてインクの消費量の差を適切に低減することができる。また、クリアインクについては、通常、カラーインクよりも消費量が多くなりやすい。そのため、白色のインクやサポート材インクを吐出するヘッドユニット204bについても、例えばいずれかのカラーインク用のノズル列を設ける場合と比べて、インクの消費量の差が小さくなると考えることができる。
また、本例においては、消費量の多いインクを吐出するヘッドユニット204bについて、ヘッドユニット204aと比べて、早期に寿命に達することが考えられる。そのため、造形装置10のメンテナンスの方法として、例えば、ヘッドユニット204bの交換の周期をヘッドユニット204aよりも短くすることが好ましい。また、この場合、例えば、ヘッドユニット204a、bに実際に故障が生じる前に、造形装置10が稼働した稼働量に基づき、ヘッドユニット204a、bの交換をユーザに促すことが考えられる。より具体的に、この場合、例えば、造形装置10の稼働量とヘッドユニット204a、bの交換のタイミングとを予め対応付けておくことが考えられる。また、この場合、例えば、稼働量と交換のタイミングとの対応付けをヘッドユニット204aとヘッドユニット204bとで異ならせることで、ヘッドユニット204aよりもヘッドユニット204bが頻繁に交換されるように、ヘッドユニット204a、bのそれぞれの交換をユーザに促す。このように構成すれば、例えば、消費量の多いインクを吐出するヘッドユニット204bについて、ヘッドユニット204aよりも短い周期で適切に交換することができる。また、これにより、例えば、ヘッドユニット204a、bのそれぞれから吐出するインクの用途等に応じて、造形装置10のメンテナンスをより適切に行うことができる。
また、この場合、造形装置10は、例えば、稼働量と交換のタイミングとの対応付けた対応付情報を記憶する記憶部や、ヘッドユニット204a、bの交換をユーザに促すための表示部等を更に備える。そして、造形装置10の制御部22(図1参照)は、例えば、この対応付情報と、造形装置10の稼働量とに基づき、ヘッドユニット204a、bの交換をユーザに促すメッセージ等を表示部に表示させる。また、造形装置10の稼働量としては、例えば、造形装置10が造形の動作を実行した稼働時間等を管理すること等が考えられる。造形装置10の稼働量としては、例えば、ヘッドユニット204a、bのそれぞれを交換してからの経過時間(例えば、経過日数等)を管理すること等も考えられる。また、造形装置10の稼働量として、例えば、ヘッドユニット204a、bのそれぞれのノズル列から吐出したインクの量を管理すること等も考えられる。
続いて、本例における主走査駆動部18(図1参照)及びヘッド部12における平坦化ローラユニット104(図1参照)の特徴について、更に詳しく説明をする。図4は、主走査駆動部18及びヘッド部12について更に詳しく説明をする図であり、主走査駆動部18の具体的な構成の一例をヘッド部12の一部と共に示す。また、図4においては、図示の便宜上、ヘッド部12のうち、光源ユニット106(図1参照)を省略して、インク吐出部102及び平坦化ローラユニット104を図示している。
上記においても説明をしたように、本例のヘッド部12は、インク吐出部102におけるキャリッジ202の外部に、平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106を有する。この場合、主走査駆動部18は、ヘッド部12におけるキャリッジ202の外部で平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106を保持しつつ、ヘッド部12に主走査動作を行わせる。また、本例において、主走査駆動部18は、ガイドレール302、駆動機構304、及びリニアエンコーダ306を有する。ガイドレール302は、インク吐出部102におけるキャリッジ202の主走査方向への移動をガイドするガイド部材の一例である。また、本例において、ガイドレール302は、主走査方向へ延伸するレール状の部材であり、レールに沿ってキャリッジ202が移動可能になるように、キャリッジ202を保持する。この場合、ガイドレール302は、例えば、キャリッジ202自体又はキャリッジ202に対して位置が固定されている部材をガイドレール302に対して係合させることで、ガイドレール302に沿ってキャリッジ202を移動可能にする。
また、より具体的に、ガイドレール302としては、例えば、レール部及び移動部を有する構成等を用いることが考えられる。この場合、レール部は、ガイドレール302におけるレール状の部分である。また、移動部は、レール部に沿って移動する構成である。このような構成のガイドレール302を用いる場合、例えば、キャリッジ202を移動部に対して固定することで、ガイドレール302において、キャリッジを移動可能に保持する。また、レール部に沿って移動部を移動させることで、キャリッジ202を主走査方向へ移動させる。このようなガイドレール302としては、例えば、公知のLMガイド(登録商標)等を好適に用いることができる。LMガイドについては、例えば、ころがりの動作によって機械の直線運動部をガイドする部材等と考えることができる。
また、本例において、ガイドレール302は、平坦化ローラユニット104について、インク吐出部102と独立に、主走査方向へ移動可能に保持する。また、レール部及び移動部を有するガイドレール302を用いる場合、ガイドレール302によってインク吐出部102と独立に平坦化ローラユニット104を保持することについては、例えば、ガイドレール302における移動部に対し、インク吐出部102とは別に、平坦化ローラユニット104を固定すること等と考えることができる。この場合、平坦化ローラユニット104について、例えば、インク吐出部102の固定位置とは異なる位置で移動部に対して固定することが考えられる。また、上記においても説明をしたように、平坦化ローラユニット104において、平坦化ローラ402を保持するための保持部材については、インク吐出部102におけるキャリッジ202とは別体の、平坦化ローラユニット104におけるキャリッジ等と考えることができる。そして、この場合、ガイドレール302によってインク吐出部102と独立に平坦化ローラユニット104を保持することについては、例えば、ガイドレール302によって、平坦化ローラユニット104におけるキャリッジと、インク吐出部102におけるキャリッジ202とを保持すること等と考えることもできる。
また、図示は省略しているが、ガイドレール302は、光源ユニット106についても、インク吐出部102及び平坦化ローラユニット104とは独立に、主走査方向へ移動可能に保持する。この場合、平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106のそれぞれをガイドレール302が移動可能に保持することについては、例えば、平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106のそれぞれにおける一部をガイドレール302に対して係合させることで、ガイドレール302に沿って平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106のそれぞれを移動可能にすること等と考えることができる。また、ガイドレール302について、例えば、インク吐出部102におけるキャリッジ202の外部で、主走査方向へ移動可能に平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106を保持していると考えることができる。
このように構成した場合、例えば、ヘッド部12の各構成の重量について、ガイドレール302の複数の位置で分散して支えることができる。そのため、このように構成すれば、例えばインク吐出部102におけるキャリッジ202によって平坦化ローラ等も保持する場合等と比べ、ガイドレール302がキャリッジ202を保持する位置に重量が集中することを適切に防ぐことができる。また、これにより、例えば、ガイドレール302に撓みが発生すること等を適切に防止することができる。また、図2(b)に示す構成等から理解できるように、本例において、ガイドレール302は、副走査方向における一方側からキャリッジ202を支持することで、片持ち状態でキャリッジ202を支持する。そして、この場合、例えばキャリッジ202の重量が大きくなると、キャリッジ202においてガイドレール302と反対になる側が下側へ撓むことで、いわゆるお辞儀の状態になりやすい。これに対し、本例においては、平坦化ローラユニット104をキャリッジ202の外部に配設することで、このような問題を適切に防止することもできる。
ここで、上記のように、ガイドレール302としては、例えば、レール部及び移動部を有する構成を用いることが考えられる。この場合、ガイドレール302では、例えば、移動部に平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106を取り付けることで、平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106を保持することが考えられる。また、この場合、一つの移動部に対して、インク吐出部102、平坦化ローラユニット104、及び複数の光源ユニット106を取り付けることが考えられる。このように構成すれば、例えば、インク吐出部102におけるキャリッジ202と共に、平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106を適切に移動させることができる。また、この場合、連結部112によってキャリッジ202と平坦化ローラユニット104とを連結することで、例えば、平坦化ローラユニット104をより適切に移動させることができる。また、ガイドレール302は、一つのレール部材に沿って移動する複数の移動部を有してもよい。この場合、平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106のそれぞれについて、インク吐出部102が固定される移動部とは別の移動部に対して固定してもよい。このように構成すれば、例えば、ガイドレール302がキャリッジ202を保持する位置に重量が集中することをより適切に防ぐことができる。
また、上記においても説明をしたように、本例において、平坦化ローラユニット104は、インク吐出部102に対し、主走査方向の一方側のみに配設されている。この点に関し、例えばインク吐出部102におけるキャリッジ202によって平坦化ローラも保持することを考えた場合、キャリッジ202における主走査方向の一方側のみに平坦化ローラを配設すると、主走査方向における一方側と他方側とで重量に差が生じることが考えられる。そして、この場合において、ヘッドユニット204a、bを用いること等でキャリッジ202の小型化及び軽量化がされていると、平坦化ローラの重量の影響で、キャリッジ202において平坦化ローラが設置されている側が下がるようなキャリッジ202の傾きが生じやすくなることが考えられる。これに対し、本例によれば、例えば、キャリッジ202の外部に平坦化ローラユニット104を配設することで、キャリッジ202の一方側のみに平坦化ローラが配設される場合にも、平坦化ローラの重量によってキャリッジ202に傾きが生じること等をより適切に防ぐことができる。
また、主走査動作時には、例えば、主走査方向においてヘッド部12を往復させ、往路及び復路の両方で、インク吐出部102からインクを吐出することが考えられる。そして、本例のように、主走査方向におけるインク吐出部102の一方側のみに平坦化ローラユニット104が配設される場合、例えば、平坦化ローラユニット104がインク吐出部102よりも後ろ側になる向きでのヘッド部12の移動時のみに、平坦化ローラ402をインクの層に接触させることが考えられる。そのため、本例において、平坦化ローラユニット104は、モータ406の駆動力によって鉛直方向へ平坦化ローラ402を移動させることで、平坦化ローラユニット104がインク吐出部102よりも後ろ側になる向きでヘッド部12が移動する主走査動作時には、平坦化ローラ402の位置を下げて、インクの層と平坦化ローラ402とを接触させる。また、平坦化ローラユニット104がインク吐出部102よりも前側になる向きでヘッド部12が移動する主走査動作時には、平坦化ローラ402を上側に待避させて、インクの層と平坦化ローラ402とを接触させない。本例によれば、例えば、鉛直方向における平坦化ローラ402の位置を容易かつ適切に変化させることができる。また、これにより、例えば、往復の主走査動作でインクの層を形成する場合において、インクの層の平坦化をより適切に行うことができる。
尚、本例のように、平坦化ローラユニット104が複数のモータ404、406を有する場合、平坦化ローラユニット104の重量が重くなることが考えられる。そして、この場合、平坦化ローラユニット104に対応する構成をインク吐出部102のキャリッジ202で保持すると、キャリッジ202の重量化の問題が特に顕著になると考えられる。そのため、本例においては、キャリッジ202の外部に平坦化ローラユニット104を配設することで得られる効果が特に大きくなっていると考えることもできる。
駆動機構304は、インク吐出部102におけるキャリッジ202をガイドレール302に沿って移動させる駆動機構である。本例において、駆動機構304は、ベルト312、駆動プーリ314、従動プーリ316、及びモータ318を有する。ベルト312は、主走査方向におけるキャリッジ202の移動範囲に沿って張り渡される環状のベルト部材であり、駆動プーリ314と従動プーリ316とを主走査方向における一方側及び他方側の端とする回転経路に沿って回転移動する。また、ベルト312は、キャリッジ202又はインク吐出部102においてキャリッジ202に対して位置が固定されている部分が所定の位置に取り付けられた状態で回転移動することで、主走査方向へキャリッジ202を移動させる。また、この場合、ベルト312は、回転の向きを適宜反転させることで、主走査方向におけるキャリッジ202の移動範囲において、キャリッジ202を往復させる。この場合、駆動機構304について、例えば、ベルト312を回転移動させることで、主走査方向へキャリッジ202を移動させると考えることができる。
駆動プーリ314及び従動プーリ316は、ベルト312を張り渡して回転移動させるためのプーリである。駆動プーリ314は、モータ318から受け取る動力に応じて回転するプーリであり、主走査方向における一方側においてベルト312と噛み合うことで、ベルト312の回転移動の動力をベルト312に与える。従動プーリ316は、主走査方向における他方側においてベルト312と噛み合うプーリであり、ベルト312の回転移動に従って回転する。モータ318は、駆動プーリ314を回転させるモータであり、造形装置10の制御部22(図1参照)の指示に応じて駆動プーリ314を回転させる。このように構成すれば、例えば、主走査動作時において、キャリッジ202を適切に移動させることができる。また、これにより、例えば、キャリッジ202に保持されているヘッドユニット204a、b等について、主走査方向へ適切に移動させることができる。
ここで、本例において、ベルト312は、平坦化ローラユニット104に対しては直接的につながっていない。また、図示を省略しているが、ベルト312は、光源ユニット106に対しても、直接的につながっていない。そのため、主走査動作時において、駆動機構304は、インク吐出部102を移動させることで、インク吐出部102の移動に従って、平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106を移動させる。より具体的に、上記においても説明をしたように、本例において、平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106は、連結部112等によって、インク吐出部102のキャリッジ202と連結されている。そして、この場合、ベルト312が主走査方向へキャリッジ202を移動させると、キャリッジ202の移動に従って、平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106も、主走査方向へ移動する。そのため、本例によれば、例えば、ヘッド部12の各構成について、主走査動作時に主走査方向へ適切に移動させることができる。また、上記の説明等から理解できるように、この場合、ベルト312が平坦化ローラユニット104に対して直接的につながっていないことについては、例えば、ベルト312を回転移動させた場合において、ベルト312が直接的に平坦化ローラユニット104を移動させるのではなく、ベルト312の回転移動によってインク吐出部102が移動し、連結部112によってインク吐出部102と平坦化ローラユニット104とが連結していることでインク吐出部102の移動に伴って平坦化ローラユニット104が移動すること等と考えることができる。また、本例において、ベルト312が平坦化ローラユニット104に対して直接的につながっていないことについては、例えば、ベルト312の回転移動に伴う動力がインク吐出部102におけるキャリッジ202及び連結部112を介して平坦化ローラユニット104に伝わり、かつ、それ以外の経路からは伝わらないこと等と考えることもできる。ベルト312が平坦化ローラユニット104に対して直接的につながっていないことについては、例えば、連結部112によってキャリッジ202と平坦化ローラユニット104とが連結されない状態でベルト312に対して平坦化ローラユニット104が固定されていないこと等と考えることもできる。
また、上記のように、本例において、モータ318は、制御部22の指示に応じて、駆動プーリ314を回転させる。この場合、制御部22は、リニアエンコーダ306の出力に応じてモータ318の動作を制御することで、駆動プーリ314の回転の制御を行う。また、本例において、リニアエンコーダ306は、リニアスケール322及びセンサ324を有する。リニアスケール322は、位置の基準となる目盛りを示す部材であり、ガイドレール302に沿って主走査方向へ延伸するように配設される。また、より具体的に、本例において、リニアスケール322は、ガイドレール302に取り付けられることで、ガイドレール302の各位置を示す。センサ324は、リニアスケール322の目盛りを読み取る光学センサであり、インク吐出部102においてキャリッジ202に対する位置が固定された所定の位置に配設される。このように構成した場合、例えば、センサ324によってリニアスケール322の目盛りを読み取ることで、キャリッジ202の位置を高い精度で適切に検知することができる。また、センサ324での検出結果に基づいて制御部22がモータ318の動作を制御することで、キャリッジ202の位置を検出しつつ、キャリッジ202を移動させることができる。そのため、本例によれば、例えば、主走査動作時において、キャリッジ202の移動を高い精度で適切に制御することができる。
尚、上記のように、本例においては、リニアエンコーダ306におけるリニアスケール322及びセンサ324について、主走査駆動部18が有する構成と考えることができる。しかし、造形装置10の構成の分け方によっては、リニアスケール322におけるセンサ324について、例えば、ヘッド部12又はインク吐出部102の構成等と考えることもできる。また、リニアエンコーダ306について、ガイドレール302と別の部材にするのではなく、例えば、リニアエンコーダの機能を兼ね備えたガイドレール302を用いること等も考えられる。
以上のように、本例によれば、例えば、主走査動作時において、ヘッド部12の各構成を主走査方向へ適切に移動させることができる。また、ヘッド部12におけるインク吐出部102において、ヘッドユニット204a、bを用いること等により、例えば、キャリッジ202の小型化及び軽量化を適切に実現することができる。そして、この場合、小型化及び軽量化がされたキャリッジ202に合わせて、例えば、主走査駆動部18において主走査方向へ延伸する部分であるYバー構造を適切に簡素化することができる。更には、この場合において、ガイドレール302によって平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106をインク吐出部102と独立に保持することで、例えば、Yバー構造を簡素化した場合でも、ガイドレール302の撓み等を適切に防止して、ヘッド部12の各構成を適切に支持することができる。
また、主走査動作時には、インク吐出部102からインクを吐出するタイミングについて、高い精度で制御することが必要になる。そのため、主走査動作時には、インク吐出部102における各構成の位置うち、インク吐出部102の位置が特に重要になる。これに対し、平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106について、主走査方向の位置に求められる精度は、インク吐出部102と比べて低いといえる。そのため、本例においては、上記のように、インク吐出部102におけるキャリッジ202の位置をリニアエンコーダ306で検知しつつ、ベルト312によってキャリッジ202を移動させている。また、平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106については、キャリッジ202の移動に従って移動をさせている。そのため、本例によれば、例えば、主走査方向におけるインク吐出部102の位置を高い精度で適切に制御することができる。
また、本例においては、インク吐出部102におけるキャリッジ202の外部に平坦化ローラユニット104を配設して、キャリッジ202と平坦化ローラユニット104とを所定の構成で連結することで、例えば、キャリッジ202の傾きの調整や平坦化ローラユニット104における平坦化ローラ402の高さの調整について、より容易かつ適切に行うこと等も可能になる。そこで、以下、平坦化ローラユニット104とキャリッジ202との連結の仕方等について、更に詳しく説明をする。
インク吐出部102のキャリッジ202によって平坦化ローラも保持する場合、例えばキャリッジ202の傾きを変化させる調整を行うと、鉛直方向における平坦化ローラの高さにも直接的に変化が生じることになる。この場合、キャリッジ202の傾きについては、例えば、キャリッジ202において造形台14(図1参照)と対向する面の水平方向に対する傾き等と考えることができる。水平方向に対する傾きについては、例えば、水平面に対する傾き等と考えることもできる。また、平坦化ローラの高さについては、例えば、平坦化ローラにおいて平坦化が行われる高さ(鉛直方向における位置)等と考えることができる。これに対し、本例のように、キャリッジ202の外部に平坦化ローラユニット104を配設する場合、キャリッジ202の傾きの調整の影響について、例えば、平坦化ローラユニット104における平坦化ローラ402の高さへの直接的な影響を生じにくくすることができる。また、平坦化ローラ402の高さの調整を行う場合においても、平坦化ローラ402の高さの調整の影響について、例えば、キャリッジ202の傾きへの直接的な影響を生じにくくすることができる。
また、この点に関し、上記においても説明をしたように、本例において、平坦化ローラユニット104は、磁石の吸着力でインク吐出部102におけるキャリッジ202とつながることで、キャリッジ202と連結される。そして、この場合、例えばねじ止め等で強固に平坦化ローラユニット104とキャリッジ202との位置関係を固定する場合と比べて、キャリッジ202の傾きと、平坦化ローラ402の高さとについて、一方の変化が他方に影響を与えにくくなる。また、このようなキャリッジ202と平坦化ローラユニット104との連結の仕方については、例えば、ガイドレール302に沿ってキャリッジ202を移動させた場合にキャリッジ202と共に平坦化ローラユニット104が移動し、かつ、キャリッジ202及び平坦化ローラユニット104のうちの一方を動かさずに他方の傾き又は高さ等の微調整を行い得る状態で両者を連結すること等と考えることもできる。
また、より具体的に、上記においても説明をしたように、本例において、平坦化ローラユニット104は、インク吐出部102におけるキャリッジ202と独立に、自身でガイドレール302に支持されている。また、平坦化ローラユニット104は、磁石の吸着力によって、キャリッジ202と連結されている。そして、磁石の吸着力による連結については、例えばねじ止めによる固定等と比べて緩い接合と考えることができる。そのため、キャリッジ202の傾きの調整を行う程度であれば、平坦化ローラユニット104における平坦化ローラ402の高さへの影響を適切に抑えつつ、キャリッジ202に対する調整を適切に行うことができる。また、反対に、例えば、キャリッジ202の傾き等への影響を抑えつつ、平坦化ローラユニット104の位置を変化させて、平坦化ローラ402の高さの調整等を行うことも可能である。そのため、本例によれば、例えば、キャリッジ202の傾きの調整や平坦化ローラ402の高さの調整等について、互いに独立に、より適切に行うことができる。また、これにより、例えば、これらの調整について、高い精度で容易かつ適切に行うことが可能になる。
また、より具体的に、本例において、平坦化ローラユニット104は、磁石の吸着力によってキャリッジ202と連結されることで、例えば、水平方向に対するキャリッジ202の傾きを変化させずに鉛直方向における平坦化ローラ402の位置を調整できるように、キャリッジ202と連結される。この場合、水平方向に対するキャリッジ202の傾きを変化させずに鉛直方向における平坦化ローラ402の位置を調整できることについては、例えば、平坦化ローラ402の位置の調整量が所定の範囲内である場合にキャリッジ202の傾きを変化させないこと等と考えることができる。また、キャリッジ202の傾きを変化させないことについては、例えば、造形時の求められる造形の精度に応じて、キャリッジ202の傾きを実質的に変化させないこと等と考えることができる。キャリッジ202の傾きを実質的に変化させないことについては、例えば、キャリッジ202の傾きの再調整を行わなくても造形が可能であること等と考えることができる。このように構成すれば、例えば、キャリッジ202の傾きに影響を与えることなく、平坦化ローラ402の高さの調整を適切に行うことができる。また、これにより、例えば、平坦化ローラ402の高さについて、高い自由度でより適切に調整を行うことができる。
また、この場合、平坦化ローラ402の位置の調整については、例えば、平坦化ローラユニット104の全体の位置の調整によって実行することが考えられる。平坦化ローラユニット104の全体の位置の調整については、例えば、キャリッジ202に対する平坦化ローラユニット104の相対位置を変化させる調整等と考えることができる。また、平坦化ローラ402の位置の調整(例えば、微調整)については、例えば、モータ406の駆動力によって鉛直方向における平坦化ローラ402の位置を変化させることで行うことも考えられる。この場合、例えば、平坦化ローラユニット104の全体の位置の調整を調整した後に、モータ406の駆動力によって鉛直方向における平坦化ローラ402の位置を更に調整すること等が考えられる。このように構成すれば、例えば、平坦化ローラ402の高さを高い精度でより適切に調整することができる。
また、平坦化ローラユニット104については、例えば、磁石の吸着力によってキャリッジ202と連結されることで、鉛直方向における平坦化ローラ402の位置を変化させずに水平方向に対するキャリッジ202の傾きを調整できるように、キャリッジ202と連結されていると考えることもできる。この場合、平坦化ローラ402の位置を変化させずに水平方向に対するキャリッジ202の傾きを調整できることについては、例えば、キャリッジ202の傾きの調整量が所定の範囲内である場合に平坦化ローラ402の位置を変化させないこと等と考えることができる。また、平坦化ローラ402の位置を変化させないことについては、例えば、造形時の求められる造形の精度に応じて、平坦化ローラ402の位置を実質的に変化させないこと等と考えることができる。平坦化ローラ402の位置を実質的に変化させないことについては、例えば、平坦化ローラ402の位置の再調整を行わなくても造形が可能であること等と考えることができる。このように構成すれば、例えば、平坦化ローラ402の高さに影響を与えることなく、キャリッジ202の傾きの調整を適切に行うことができる。また、これにより、例えば、キャリッジ202の傾きについて、高い自由度でより適切に調整を行うことができる。
続いて、上記において説明をした各構成に関する補足説明等を行う。上記においては、インク吐出部102におけるキャリッジ202が保持する複数のヘッドユニット204a、bの並べ方について、主に、副走査方向における位置を揃えて、主走査方向へ並べる場合について、説明をした。ヘッド部12の変形例において、複数のヘッドユニット204a、bの並べ方は、上記と異ならせてもよい。この場合、例えば、キャリッジ202によって、副走査方向における位置をずらして並ぶ複数のヘッドユニット204a、bを保持すること等が考えられる。また、上記においては、主に、インク吐出部102においてキャリッジ202が保持するヘッドユニットの数が2個の場合について、説明をした。ヘッド部12の変形例において、キャリッジ202が保持するヘッドユニットの個数は、3個以上であってもよい。この場合も、例えばYMCKの各色のインクをいずれかのヘッドユニットから吐出し、他の色のインクを他のヘッドユニットから吐出することで、一つのヘッドユニットから吐出する複数色のインクについて、消費量の差を適切に低減することができる。
また、上記においても説明をしたように、本例のヘッド部12において、平坦化ローラユニット104は、インク吐出部102のキャリッジ202の外部に配設される。そして、この場合、上記において説明をした事項以外にも、様々な効果を得ることができる。より具体的に、上記においても説明をしたように、主走査動作時において、平坦化ローラユニット104における平坦化ローラ402は、インクの層に接触した状態で、モータ404の駆動力に応じて回転する。そして、この場合、接触による力を受けつつ平坦化ローラ402が回転することで、微少な振動等が生じやすくなる。そのため、例えば平坦化ローラ402がヘッドユニット204a、bと共にキャリッジ202に保持されていると、平坦化ローラ402の位置に生じた振動等の影響がヘッドユニット204a、bに及びやすくなる。また、その結果、ヘッドユニット204a、bでのインクの吐出の精度に影響を与えること等も考えられる。これに対し、本例においては、上記のように、平坦化ローラユニット104をキャリッジ202の外部に配設して、磁石の吸着力によって、キャリッジ202と平坦化ローラユニット104とを連結させている。このように構成すれば、例えば、平坦化ローラ402の位置に生じた振動等の影響がヘッドユニット204a、bに及ぶことを適切に防ぐことができる。また、これにより、例えば、ヘッドユニット204a、bにおいて、高い精度でより適切にインクの吐出を行うことができる。
また、上記においても説明をしたように、本例の主走査駆動部18の駆動機構304において、ベルト312は、平坦化ローラユニット104及び光源ユニット106に対して、直接的につながっていない。そして、この場合、平坦化ローラユニット104について、ベルト312と直接につながっていないことで、位置の調整等が行いやすくなっていると考えることもできる。そのため、平坦化ローラユニット104については、例えば、ベルト312と直接つながっていないことが特に好ましいと考えることができる。これに対し、光源ユニット106の場合、平坦化ローラユニット104と比べて重量が大きいため、ベルト312に対して固定すること等も考えられる。このように構成すれば、例えば、主走査駆動部18において、光源ユニット106をより確実に保持することができる。
また、上記においては、主に、主走査方向におけるインク吐出部102の一方側に平坦化ローラユニット104を配設する構成について、説明をした。ヘッド部12の変形例においては、例えば、主走査方向におけるインク吐出部102の両側に平坦化ローラユニット104を配設してもよい。このように構成すれば、例えば、往復の主走査動作でインクの層を形成する場合において、往路及び復路の両方でインクの層の平坦化を行うことができる。また、本例のように、インク吐出部102におけるキャリッジ202の外部に平坦化ローラユニット104を配設する場合、平坦化ローラユニット104の取り付けや取り外しについて、より容易に行うことができる。そのため、例えば、造形に求められる品質等に応じて、平坦化ローラユニット104を配設する位置について、インク吐出部102の片側のみにするか両側にするかを切り替えてもよい。
また、上記においては、インク吐出部102におけるキャリッジ202と平坦化ローラユニット104との連結について、主に、磁石の吸着力によってキャリッジ202と平坦化ローラユニット104とを接合する構成について、説明をした。ヘッド部12の変形例においては、キャリッジ202と平坦化ローラユニット104との連結について、磁石の吸着力以外の方法で行ってもよい。この場合も、上記において説明をした構成と同様に、主走査動作時にキャリッジ202と共に平坦化ローラユニット104が移動し、かつ、キャリッジ202の傾き及び平坦化ローラ402の高さを適切に調整できる構成を用いることが好ましい。
また、上記においては、主に、インク吐出部102においてインクジェットヘッドとしてヘッドユニット204a、bを用いる構成について、説明をした。しかし、ヘッド部12の変形例において、インク吐出部102では、単色用のインクジェットヘッドを用いてもよい。この場合、インク吐出部102におけるキャリッジ202は、例えば、使用するインクの種類に合わせて、複数個のインクジェットヘッドを保持する。このように構成した場合も、キャリッジ202の外部に平坦化ローラユニット104を配設することに関し、上記と同様の効果を得ることができる。
また、上記においても説明をしたように、本例において、造形装置10は、液体を吐出する液体吐出装置の一例である。そして、この場合、造形装置10が備える構成について、例えば、液体吐出装置の構成の一例と考えることもできる。また、上記においても説明をしたように、本例の造形装置10において、ヘッド部12は、インク吐出部102及び平坦化ローラユニット104等を有する。そして、この場合、平坦化ローラユニット104について、例えば、機能部材の一例と考えることができる。機能部材については、例えば、吐出ヘッドと異なる所定の機能を有する部材等と考えることができる。また、この場合、液体吐出装置の構成について、例えば、インク吐出部102におけるキャリッジの外部に機能部材が配設され、かつ、主走査動作時にこのキャリッジと共に移動するように、機能部材とキャリッジとを連結していると考えることもできる。そして、このような特徴に着目して考えた場合、液体吐出装置の構成に関し、例えば、インク吐出部102におけるキャリッジに対し、平坦化ローラユニット104とは異なる機能の機能部材を連結すること等も考えられる。また、液体吐出装置として、例えば、造形装置10とは異なる用途の装置を用いること等も考えられる。より具体的に、液体吐出装置としては、例えば、媒体に対して印刷を行う印刷装置等を用いること等も考えられる。また、この場合、例えば、図5に示す構成の液体吐出装置を用いること等が考えられる。
図5は、造形装置とは異なる液体吐出装置100について説明をする図である。図5(a)は、液体吐出装置100の構成の一例を示す。図5(b)は、液体吐出装置100におけるヘッド部12の構成の一例を示す。図5に示す構成については、例えば、液体吐出装置の構成の変形例等と考えることができる。また、以下に説明をする点を除き、液体吐出装置100は、図1~4を用いて説明をした造形装置10と同一又は同様の特徴を有してよい。例えば、液体吐出装置100は、図示した構成以外に、造形装置10と同一又は同様の構成を更に有してよい。また、図5において、図1~4と同じ符号を付した構成は、図1~4における構成と、同一又は同様の特徴を有してよい。
本変形例において、液体吐出装置100は、印刷対象の媒体60(メディア)に対してインクジェット方式で印刷を行う印刷装置(インクジェットプリンタ)であり、ヘッド部12及び主走査駆動部18を備える。また、本変形例において、ヘッド部12は、印刷用のインクを吐出する構成であり、インク吐出部102及び機能ユニット108を有する。この場合、インクについて、液体吐出装置100が吐出する液体の一例と考えることができる。また、インク吐出部102は、図1~4を用いて説明をした造形装置10におけるインク吐出部102と同様に、キャリッジ及びヘッドユニットを有する。この場合、ヘッドユニットについて、例えば、吐出ヘッドの一例と考えることができる。インク吐出部102が有するヘッドユニットの個数は、複数であってもよく、1個であってもよい。インク吐出部102におけるキャリッジについては、例えば、吐出ヘッドを保持するキャリッジと考えることができる。また、本変形例において、機能ユニット108は、機能部材の一例であり、造形装置10における平坦化ローラユニット104(図1参照)と同一又は同様に、連結部112によって、インク吐出部102におけるキャリッジと連結される。この場合も、連結部112は、例えば磁石の吸着力によって、インク吐出部102におけるキャリッジと機能ユニット108とを連結する。また、連結部112は、機能ユニット108又はインク吐出部102のいずれかの一部であってもよく、機能ユニット108及びインク吐出部102とは別の構成であってもよい。また、連結部112は、磁石の吸着力以外で、インク吐出部102におけるキャリッジと機能ユニット108とを連結してもよい。
また、本変形例においても、主走査駆動部18は、図1~4を用いて説明をした造形装置10における主走査駆動部18と同一又は同様の構成を有し、ヘッド部12に主走査動作を行わせる。そして、機能ユニット108は、インク吐出部102におけるキャリッジの外部において、主走査動作においてこのキャリッジと共に移動するように、このキャリッジと連結される。このように構成すれば、例えば、インク吐出部102におけるキャリッジの外部に機能ユニット108を配設しつつ、主走査動作時にキャリッジと共に機能ユニット108を適切に移動させることができる。また、この場合、インク吐出部102におけるキャリッジの外部に機能ユニット108を配設することで、例えば、インク吐出部102のキャリッジの小型化や軽量化等を実現すること等も可能になる。
また、この場合、インク吐出部102におけるキャリッジの外部に機能ユニット108を配設することで、例えば、機能ユニット108の取り付けや取り外しを行うことも容易になる。また、必要に応じて、様々な機能の機能ユニット108を用いること等も容易になる。そのため、本変形例において、機能ユニット108としては、様々な部材を用いることが考えられる。より具体的に、機能ユニット108としては、例えば、カメラ、センサ、カッター、ミスト吸引ユニット、ヘッド牽引用の動力ユニット、緩衝装置、又はUV仕切壁等を用いることが考えられる。この場合、例えば、これらのうちの少なくとも一つを機能ユニット108として用いることが考えられる。また、液体吐出装置100の構成の更なる変形例においては、複数の機能ユニット108をインク吐出部102におけるキャリッジに連結すること等も考えられる。この場合、例えば、機能が互いに異なる複数の機能ユニット108を用いてもよい。
また、これらの機能ユニット108の例に関し、カメラとしては、例えば、媒体60に印刷される画像の画質を確認するためのカメラ(画質確認用カメラ)を用いることが考えられる。また、センサとしては、例えば、ヘッドギャップセンサ、トンボ検知用のセンサ、又はジャムセンサ等を用いることが考えられる。この場合、ヘッドギャップセンサについては、例えば、ヘッドユニット等の吐出ヘッドとインクの着弾位置との間の距離を検知するセンサ等と考えることができる。トンボ検知用のセンサについては、例えば、媒体60に描かれている位置合わせ用のマークであるトンボを検知するためのセンサ等を考えることができる。ジャムセンサについては、例えば、媒体60の搬送時に生じるジャムを検知するためのセンサ等と考えることができる。ジャムセンサとしては、例えば機械式のセンサや光電式のセンサ等を好適に用いることができる。
また、カッターについては、例えば、媒体60の少なくとも一部を切るための切断手段等を考えることができる。カッターとしては、例えばVカット用のカッターのような、可動域の小さいカッターを好適に用いることができる。このように構成すれば、例えば、機能ユニット108として用いるカッターをインク吐出部102におけるキャリッジの外部に配設する場合にも、カッターの機能をより適切に発揮させることができる。このような可動域の小さいカッターについては、例えば、カッティングプロッタ用のカッターのように切断方向が360度変更できるものではなく、例えば、造形物50を搬送(フィード)しつつヘッド部12を主走査方向へ移動させることで小さな角度(例えば、15度程度)を付けた切断面を得るカッター等と考えることができる。
また、ミスト吸引ユニットについては、例えば、インク吐出部102によるインクの吐出によって生じるインクのミストを吸引する構成等と考えることができる。ヘッド牽引用の動力ユニットについては、例えば、主走査方向へインク吐出部102を移動させるための動力を発生する構成等と考えることができる。より具体的に、ヘッド牽引用の動力ユニットについては、例えば、図1~4を用いて上記において説明をした構成とは異なる構成の主走査駆動部18を用いる場合において、主走査駆動部18における駆動機構の少なくとも一部として機能する部材等と考えることができる。また、この場合、ヘッド牽引用の動力ユニットとしての機能ユニット108について、例えば、主走査駆動部18の一部を兼ねると考えることもできる。また、このようなヘッド牽引用の動力ユニットについて、例えば、インク吐出部102を移動させるための駆動力専用のユニット等と考えることもできる。
また、緩衝装置については、例えば、主走査動作時におけるヘッド部12の加減速時に生じる衝撃を緩衝する装置等と考えることができる。より具体的に、例えば、オンキャリッジのカートリッジ(インクカートリッジ)や樹脂製の構造部材等のような、主走査方向への加速度への耐久性が低い構成を用いる場合において、インク吐出部102におけるキャリッジに緩衝装置としての機能ユニット108を連結することで、加速度の影響を低減することが考えられる。また、この場合、緩衝装置として、例えば、ダンパ機能を有するユニット等を用いることが考えられる。また、UV仕切壁については、例えば、インクとして紫外線硬化型インクを用いる場合に迷光対策で用いる部材等と考えることができる。UV仕切壁としては、例えば、インク吐出部102の下面に対してZ方向へ突出させた壁状部材等を好適に用いることができる。この場合、Z方向については、例えば、媒体60の被印刷面と直交する方向等と考えることができる。また、インクとして紫外線硬化型インクを用いる場合、ヘッド部12は、例えば、UV仕切壁として用いる機能ユニット108及びインク吐出部102の他に、紫外線光源を更に有する。そして、この場合、UV仕切壁について、例えば、インク吐出部102における吐出ヘッドと紫外線光源との間の距離を隔てるように配設することが考えられる。また、UV仕切壁としては、例えば、下面を黒色処理した部材等を好適に用いることができる。
また、これらのような機能ユニット108を用いる場合にも、インク吐出部102におけるキャリッジの外部に機能ユニット108を配設し、連結部112によってこのキャリッジに機能ユニット108を連結させることで、例えば、インク吐出部102におけるキャリッジの傾きの調整等への影響を抑えつつ、機能ユニット108の位置の調整等を容易かつ適切に行うことができる。そして、このような調整の容易さ等については、例えば、インク吐出部102における吐出ヘッドによってインクを吐出している間に使用される機能ユニット108を用いる場合に特に好ましい特徴等と考えることができる。また、このような機能ユニット108については、例えば、液体吐出装置100における液体の吐出時にインク吐出部102における吐出ヘッドと同時に使用される構成等と考えることができる。また、このような機能ユニット108について、例えば、液体吐出装置100で製造する成果物の作成に直接用いる部材等と考えることもできる。成果物の作成に直接用いる部材については、例えば、成果物を作成するために行う主走査動作の中で作成中の成果物の状態を変化させる動作を行う部材等と考えることができる。
また、主走査駆動部18の構成との関係において、機能ユニット108は、例えば、図4に示す平坦化ローラユニット104と同一又は同様の特徴を有してよい。より具体的に、例えば図4に示すように、ガイドレール302(図4参照)及びベルト312(図4参照)を有する主走査駆動部18を用いる場合、機能ユニット108について、ベルト312に対して直接つながらずに、主走査方向へ移動可能にガイドレール302に保持されるように配設することが考えられる。このように構成すれば、例えば、ガイドレール302によって機能ユニット108を適切に保持しつつ、主走査動作において、インク吐出部102におけるキャリッジと共に機能ユニット108を適切に移動させることができる。
また、機能ユニット108の配設の仕方については、機能ユニット108の機能やサイズ等に応じて、図4に示す平坦化ローラユニット104の場合と異ならせてもよい。例えば、造形装置10における平坦化ローラユニット104等と比べて重量の小さな機能ユニット108を用いる場合、ベルト312に対して直接つながらず、かつ、ガイドレール302での保持も行われない状態で、連結部112によってインク吐出部102のキャリッジと機能ユニット108とを連結してもよい。また、重量の大きな機能ユニット108を用いる場合には、主走査駆動部18におけるベルト312に対して機能ユニット108を固定すること等も考えられる。このように構成すれば、例えば、機能ユニット108の重量が大きい場合にも、主走査動作時に機能ユニット108をより確実に移動させることができる。
また、上記においては、平坦化ローラユニット104と異なる機能の機能ユニット108を用いる構成について、主に、媒体60に対して印刷を行う印刷装置としての液体吐出装置100の場合の例を説明した。しかし、平坦化ローラユニット104と異なる機能の機能ユニット108について、印刷装置以外の液体吐出装置100において用いること等も考えられる。例えば、平坦化ローラユニット104と異なる機能の機能ユニット108について、造形装置10において用いること等も考えられる。
本発明は、例えば造形装置等の液体吐出装置に好適に利用できる。
10・・・造形装置、100・・・液体吐出装置、102・・・インク吐出部、104・・・平坦化ローラユニット、106・・・光源ユニット、108・・・機能ユニット、112・・・連結部、12・・・ヘッド部、14・・・造形台、152・・・光反射領域、154・・・着色領域、16・・・インクタンク、18・・・主走査駆動部、20・・・造形台駆動部、202・・・キャリッジ、204・・・ヘッドユニット、212・・・ノズル列、22・・・制御部、302・・・ガイドレール、304・・・駆動機構、306・・・リニアエンコーダ、312・・・ベルト、314・・・駆動プーリ、316・・・従動プーリ、318・・・モータ、322・・・リニアスケール、324・・・センサ、402・・・平坦化ローラ、404・・・モータ、406・・・モータ、50・・・造形物、52・・・サポート層、60・・・媒体
Claims (10)
- 造形の材料で形成される層を重ねることで造形物を造形する造形装置であって、
前記造形の材料を吐出する吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドを保持するキャリッジと、
予め設定された主走査方向へ移動しつつ前記造形の材料を吐出する主走査動作を前記吐出ヘッドに行わせる主走査駆動部と、
前記造形の材料で形成される層を平坦化する平坦化ローラを有する平坦化手段と
を備え、
前記主走査駆動部は、
前記主走査方向への前記キャリッジの移動をガイドするガイド部材と、
前記ガイド部材に沿って前記キャリッジを移動させる駆動機構と
を有し、
前記平坦化手段は、前記キャリッジの外部において、前記主走査方向へ移動可能に前記ガイド部材に保持され、かつ、前記主走査動作において前記キャリッジと共に移動するように、前記キャリッジと連結されることを特徴とする造形装置。 - 前記駆動機構は、前記主走査方向における前記キャリッジの移動範囲に沿って張り渡される環状のベルト部材を有し、前記ベルト部材を回転移動させることで、前記主走査方向へ前記キャリッジを移動させ、
前記平坦化手段は、前記ベルト部材に対して直接つながらずに、前記主走査方向へ移動可能に前記ガイド部材に保持され、かつ、前記キャリッジと連結されることで、前記主走査動作において前記キャリッジと共に移動することを特徴とする請求項1に記載の造形装置。 - 前記平坦化手段は、水平方向に対する前記キャリッジの傾きを変化させずに鉛直方向における前記平坦化ローラの位置を調整できるように、前記キャリッジと連結されることを特徴とする請求項1に記載の造形装置。
- 前記平坦化手段は、鉛直方向における前記平坦化ローラの位置を変化させずに水平方向に対する前記キャリッジの傾きを調整できるように、前記キャリッジと連結されることを特徴とする請求項3に記載の造形装置。
- 前記平坦化手段は、磁石の吸着力で前記キャリッジとつながることで、前記キャリッジと連結されることを特徴とする請求項1に記載の造形装置。
- 前記平坦化手段は、
前記平坦化ローラを回転させる駆動力を発生する回転用モータと、
鉛直方向へ前記平坦化ローラを移動させる駆動力を発生するローラ移動用モータと
を更に有することを特徴とする請求項1に記載の造形装置。 - 前記平坦化手段は、前記キャリッジに対する前記主走査方向の一方の側のみに配設されることを特徴とする請求項1に記載の造形装置。
- 造形の材料で形成される層を重ねることで造形物を造形する造形方法であって、
前記造形の材料を吐出する吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドを保持するキャリッジと、
前記造形の材料で形成される層を平坦化する平坦化ローラを有する平坦化手段と
を用い、
主走査駆動部により、予め設定された主走査方向へ移動しつつ前記造形の材料を吐出する主走査動作を前記吐出ヘッドに行わせ、
前記主走査駆動部は、
前記主走査方向への前記キャリッジの移動をガイドするガイド部材と、
前記ガイド部材に沿って前記キャリッジを移動させる駆動機構と
を有し、
前記平坦化手段について、前記キャリッジの外部において、前記主走査方向へ移動可能に前記ガイド部材に保持させ、かつ、
前記主走査動作において前記キャリッジと共に移動するように、前記キャリッジと連結することを特徴とする造形方法。 - 液体を吐出する液体吐出装置であって、
前記液体を吐出する吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドを保持するキャリッジと、
予め設定された主走査方向へ移動しつつ前記液体を吐出する主走査動作を前記吐出ヘッドに行わせる主走査駆動部と、
前記吐出ヘッドと異なる所定の機能を有する部材である機能部材と
を備え、
前記機能部材は、前記キャリッジの外部において、前記主走査動作において前記キャリッジと共に移動するように、前記キャリッジと連結されることを特徴とする液体吐出装置。 - 液体を吐出する液体吐出方法であって、
前記液体を吐出する吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドを保持するキャリッジと
前記吐出ヘッドと異なる所定の機能を有する部材である機能部材と
を用い、
主走査駆動部により、予め設定された主走査方向へ移動しつつ前記液体を吐出する主走査動作を前記吐出ヘッドに行わせ、
前記機能部材について、前記キャリッジの外部において、前記主走査動作において前記キャリッジと共に移動するように、前記キャリッジと連結することを特徴とする液体吐出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2022/034902 WO2023048116A1 (ja) | 2021-09-21 | 2022-09-20 | 造形装置、造形方法、液体吐出装置、及び液体吐出方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021152977 | 2021-09-21 | ||
JP2021152977 | 2021-09-21 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2022141040A Pending JP2023046281A (ja) | 2021-09-21 | 2022-09-05 | 造形装置、造形方法、液体吐出装置、及び液体吐出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023046281A (ja) |
-
2022
- 2022-09-05 JP JP2022141040A patent/JP2023046281A/ja active Pending
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