JP2023045925A - 電池及び電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池の外部端子の装着を簡易かつ好適にできるようにすること。【解決手段】本発明の電池は、電極体を収容する電池ケースと、蓋体貫通孔3cを備えた蓋体3と、外部端子112と、一端に蓋体の内側に配置されるかしめ基部110aと、他端に蓋体の外側に配置されるかしめ部110bとを有する集電端子110とを備え、集電端子110は蓋体貫通孔3cと外部端子貫通孔112aを貫通するとともに、かしめ基部110aとかしめ部110bにより、蓋体3と外部端子112を挟んで固定し、蓋体3には、蓋体貫通孔3cの外側に配置され、蓋体3が塑性変形して移動した材料が吸収される部分である移動材料吸収部3dを備えた。【選択図】図7

Description

本発明は、集電構造を備える電池及び電池の製造方法に係り、詳しくは、外部端子の装着が簡易かつ好適にできる電池及び電池の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池や、アルカリ二次電池等の電池は、電池ケース内部の電極体からの電流を電池ケース外部に取り出すとともに、外部からの電流を電極体に供給するための集電構造を備えている(例えば、特許文献1参照)。集電構造は、電極体に電気的に接続される金属材からなる集電端子と、二次電池のケースの外側に設けられた外部端子とを備えている。集電端子の一方の端部は、電極体に接続されている。集電端子の他方の端部は、外部端子と電池ケースの蓋体に対してかしめられる。集電端子のかしめ部は、外部端子に溶接される。これにより、気密な状態を維持しつつ、電極体、集電端子及び外部端子からなる電流経路が形成される。
外部端子を電池ケースの一部となる蓋体にかしめ部によりかしめ、この蓋体を電池ケースに溶接する集電構造においては、かしめにより蓋体が外側に膨らむことで、電池ケースに対して封缶溶接不良が生じる可能性がある。
そこで、図12に示す特許文献1には、蓋部32の貫通孔にシール材50を介して外部端子40を締結固定する方法が開示されている。ここでは貫通孔の周縁に蓋部32の厚み方向外側へ向けて突出するバーリング部34を設ける。バーリング部34の周囲に拘束リング35を配置し、バーリング部34の内側34aにシール材50を介して、外部端子40を挿入する。そして、治具60(61,62)を用いて蓋部32の延伸方向内側に向けて外力を付与した状態で、バーリング部34の突出端面の内側34aの膨出部をプレスして外部端子40を貫通孔にかしめ締結する。特許文献1に記載されたような発明では、外装の蓋部32にシール材50を介して外部端子40をかしめ締結する電池において、蓋部32の一部をかしめて外部端子40を蓋部32に締結固定する際に、蓋部32の外形寸法の変形を抑制できる。
特開2012-238510号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、力を付与するため、構造が複雑になったり、専用の治具が必要なため、設備費がかかるという問題があった。また、工程が増えるという問題があった。さらに、貫通孔内側に力を付与するため、ガスケットや集電端子にダメージを与える虞があった。
本発明の電池及び電池の製造方法が解決しようとする課題は、外部端子の装着を簡易かつ好適にできるようにすることである。
上記課題を解決するため、本発明の電池では、電極体を収容する電池ケースと、蓋体貫通孔を備えた前記電池ケースの蓋体と、外部端子貫通孔を備え、前記蓋体の外部に配置される外部端子と、一端に前記蓋体の内側に配置されるかしめ基部と、他端に前記蓋体の外側に配置されるかしめ部とを有する集電端子とを備え、前記集電端子は前記蓋体貫通孔と前記外部端子貫通孔を貫通するとともに、前記かしめ基部とかしめ部により、前記蓋体と前記外部端子を挟んで固定し、前記蓋体には、前記蓋体貫通孔の外側に配置され、前記蓋体が塑性変形して移動した材料が吸収される部分である移動材料吸収部を備えたことを特徴とする。
また、前記移動材料吸収部は、前記蓋体の蓋体貫通孔の周囲の面に形成された溝とすることができる。
この溝が連続した環状に形成してもよい。
また、この溝は、前記蓋体の下面に形成してもよい。
さらに、この溝は、複数形成してもよい。
前記外部端子と前記蓋体は、インシュレータ貫通孔を備えたインシュレータを介して積層してもよい。また、前記蓋体と前記かしめ基部は、ガスケット貫通孔を備えたガスケットを介して積層してもよい。
前記電池が非水電解液二次電池において好適に発明を実施することができる。
本発明の電池の製造方法では、電極体を収容する電池ケースと、蓋体貫通孔を備えた前記電池ケースの蓋体と、外部端子貫通孔を備え、前記蓋体の外部に配置される外部端子と、前記蓋体の内側に配置されるかしめ基部と、前記蓋体の外側に配置されるかしめ部を有する集電端子とを備え、前記集電端子は前記蓋体貫通孔と前記外部端子貫通孔とを貫通するとともに、前記かしめ部をかしめることで前記かしめ基部とかしめ部により、前記蓋体と前記外部端子を挟んで固定し、前記蓋体には、前記蓋体貫通孔の周囲に配置され、前記蓋体が塑性変形して移動した材料が吸収される空間である移動材料吸収部を備えた電池の製造方法であって、前記集電端子は前記蓋体貫通孔と前記外部端子貫通孔を貫通するとともに、前記かしめ基部とかしめ部により、前記蓋体と前記外部端子を挟んでかしめ部をかしめ、当該かしめにより塑性変形して移動した前記蓋体の前記蓋体貫通孔側の材料を、前記蓋体の前記蓋体貫通孔の周囲に配置された移動材料吸収部の空間に吸収させることを特徴とする。
本発明の電池及びその製造方法によれば、外部端子の装着を簡易かつ好適にできる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池の外観の斜視図である。 本実施形態のリチウムイオン二次電池のA-A部分の断面図である。 本実施形態のリチウムイオン二次電池の正極端子の斜視図である。 本実施形態のリチウムイオン二次電池の正極端子の断面図である。 (a)本実施形態のリチウムイオン二次電池のかしめ工程前の蓋体の一部断面図である。(b)本実施形態のリチウムイオン二次電池のかしめ工程後の蓋体の一部断面図である。 (a)本実施形態のかしめ工程前の治具と集電端子の関係を示す断面図である。(b)本実施形態のかしめ工程後の治具と集電端子の関係を示す断面図である。 本実施形態のかしめ工程の説明をする模式図である。 (a)本実施形態のかしめ工程前の蓋体を示す断面図である。(b)本実施形態のかしめ工程後の蓋体を示す断面図である。(c)従来技術のかしめ工程後の蓋体を示す断面図である。 (a)本実施形態の蓋体の別例の断面図である。(b)本実施形態の蓋体の他の別例の断面図である。(c)本実施形態の蓋体のさらに他の別例の断面図である。(d)本実施形態の蓋体のさらに他の別例の断面図である。 (a)本実施形態の蓋体の平面図である。(b)本実施形態の蓋体の別例の平面図である。 従来技術のかしめ工程の説明をする模式図である。 別の従来技術のかしめ工程を示す断面図である。
(第1の実施形態の構成)
本発明の電池及び電池の製造方法を、電気自動車又はハイブリッド自動車等の車両に搭載されるリチウムイオン二次電池及びその製造方法に具体化した一実施形態により図1~10を参照して説明する。
<リチウムイオン二次電池1の概略>
図1は、本実施形態の前提となるリチウムイオン二次電池1の一例の外観の斜視図である。図2は、本実施形態のリチウムイオン二次電池1の図1におけるA-A部分の矢視断面図である。図1に示すように、リチウムイオン二次電池1はセル電池であり、電池ケース2と、蓋体3を備える。電池ケース2及び蓋体3は、アルミニウムなどの金属材から形成されている。電池ケース2は薄板状の直方体の箱で上方に開口部を有し、蓋体3はこの開口部を封止する。ケース2及び蓋体3によって電槽4が形成される。電槽4には、電極体5及び非水電解液9を含む電池要素が収容されている。
<蓋体3>
蓋体3には、電槽4の内圧に応じて、電槽4の気体を放出するガス排出弁3aと、非水電解液9を注入する注液口3bとが設けられている。
<蓋体貫通孔3c>
図3は、本実施形態のリチウムイオン二次電池の正極端子11の斜視図である。図4は、本実施形態のリチウムイオン二次電池の正極端子11の断面図である。
図2、図4に示すように蓋体3の両端部には、蓋体貫通孔3cが開口している。この蓋体貫通孔3cには、正極端子11と負極端子12(図1参照)とが設けられている。以下、正極端子11と負極端子12を区別しないで説明する場合には、「正極端子11」を単に「端子」として説明する場合がある。
<端子の詳細な構造>
図3、図4に示す端子は、電槽4の電池要素である電極体5と、外部の発電機や負荷と電気的に接続するための構成である。端子は、正極端子11と負極端子12とから構成される。正極端子11と負極端子12とは、金属の材質が異なるが、機械的な構成は基本的に同一である。そのため、ここでは、正極端子11により端子の構成を説明し、負極端子12の詳細な説明は省略する。
<蓋体3>
図5は、本実施形態のリチウムイオン二次電池の蓋体3の一部断面図である。
<蓋体貫通孔3c>
図4、図5(a)、図5(b)に示すように蓋体3には平面視円形の蓋体貫通孔3cが開口している。蓋体貫通孔3cは、ガスケット114を介して、集電端子110を挿通するための孔である。
<移動材料吸収部3d>
図5(a)に示すように、蓋体3には移動材料吸収部3dが設けられる。移動材料吸収部3dは、蓋体貫通孔3cの外側の下面に配置される断面逆V字状の溝である。
図10(a)は、蓋体3の一部の平面図である。図10(a)に示すように、本実施形態の移動材料吸収部3dは、円形の蓋体貫通孔3cと同心の円環状に形成されている。
図5(b)に示すように、集電端子110のかしめ部110bがかしめ工程でかしめられると、ガスケット114とインシュレータ113に挟まれた蓋体3にもかしめの力が及ぶ、このとき、蓋体3が上下方向に押しつぶされるように塑性変形する。特に蓋体貫通孔3cに近い部分に大きな力が掛かる。そのため、外側に向けて蓋体3の材料が塑性変形して押し出されて移動する。移動材料吸収部3dは、この塑性変形して外側に移動した材料が吸収される部分である。移動材料吸収部3dは、蓋体3の下面の蓋体貫通孔3cの周囲の面に連続した環状に形成された溝として形成される。移動材料吸収部3dは、変形することで、それ以上外側に移動する材料の移動を阻止するための部位である。
<ガスケット114>
図4に示すように蓋体3と集電端子110を気密にするとともに、これらを絶縁するガスケット114が配設される。ガスケット114は、ガスケット貫通孔114aを備えて、蓋体3と集電端子110との間を気密にシールする。ガスケット114は、蓋体貫通孔3cの周縁から蓋体3の下面、さらにかしめ基部110aに面するように延設される。
<インシュレータ113>
蓋体3の上面には、インシュレータ貫通孔113aを備えたインシュレータ113が積層される。インシュレータ113は、インシュレータ113の電池端部側に配置された外部端子絶縁部113bと、電池中央側に配置されたボルト絶縁部113cとが一体に連続した構成となっている。電池端部側は、蓋体3と外部端子112とを絶縁するように配置された外部端子絶縁部113bを備える。外部端子絶縁部113bの周縁は、上方に積層される外部端子112を包み込むようにフランジ状に立ち上がっている。
<外部端子112>
図3、図4に示すように、外部端子112は、例えば正極端子11では、Al系の金属からなる。これはリチウムイオン二次電池1の場合では、正極板では、集電体としての基材がAl系の金属からなり、正極タブ6a、集電端子110と溶接などが容易とするためである。
なお、説明を省略した負極端子12では、外部端子は、集電端子は、同様な理由からCu系の金属から製造される。
外部端子112の長手方向外側の一端部は平面の板状に形成され、集電端子110を貫通させるための円形の外部端子貫通孔112aが中央に穿設されている。外部端子112の長手方向内側の他端部は、水平に平面視で電池内側に延びる。そして屈曲して一段高くなり、ここからさらに内側に水平に延設され接続部112eが形成される。接続部112eも水平な板状部材で、中央部にボルト115の固定接続面115aを貫通させ、ボルト固定部115cで固定するための円形のボルト貫通孔112fが穿設されている。
<ボルト115>
ボルト115は、正極の外部機器等との充放電の接続に用いる金属製の部材で、組電池ではバスバー(不図示)とボルト締め締結または溶接によりボルト接続面115aに電気的に接続される。
<集電端子110>
図1、図2に示すように、集電端子110は、蓋体3を介して、電極体5を構成する正極板(不図示)の集電構造である正極タブ6aと外部端子112とを、気密性を保ちながら電気的に接続する金属製の部材である。材質は、正極タブ6a、外部端子112と溶接するため、正極タブ6a、外部端子112と同じAl系の金属製である。
図4に示すように集電端子110の集電部110dは、電槽4内に配置され、正極タブ6aと溶接される。集電部110dは、正極タブ6aと対向する板状の部材を有し、蓋体3の蓋体貫通孔3cの下面に積層される板状のかしめ基部110aに連続している。かしめ基部110aの平面視の中央には、円柱状の貫通部110cが上方に延設される。
集電端子110の貫通部110cは、ガスケット貫通孔114aを介して蓋体貫通孔3cを貫通し、インシュレータ貫通孔113aを貫通し、外部端子貫通孔112aを貫通して、上方に突き抜ける。
貫通部110cが上方に突き抜けた部分は、完成したリチウムイオン二次電池1においては、かしめ部110bが設けられている。なお、かしめ部110bは、組み立て前の部品としては、貫通部110cと同径の円柱状で、上方に突出している。そのため、かしめ部110bは、ガスケット貫通孔114a、インシュレータ貫通孔113a、外部端子貫通孔112aを貫通して、上方に突出させることができる。その後かしめ工程において、かしめ部110bは、塑性変形する。かしめ部110bの中央には、かしめた場合に、塑性変形した肉が、周囲に円盤状に広がるように、中央部には、凹部110fが形成されている。
<リチウムイオン二次電池1の製造方法>
ここで、このような端子を備えた本実施形態のリチウムイオン二次電池1の製造方法について、概略を説明する。
<源泉工程>
リチウムイオン二次電池1の製造工程は、源泉工程において、電池要素である正極板、負極板、セパレータ8、非水電解液9をそれぞれ製造する。
<積層工程>
積層工程は、正極板、負極板、セパレータ8を積層して電極体5を作成する。
<捲回工程>
積層工程において積層された電極体5を捲回して捲回体を作成する。
<扁平プレス工程>
扁平プレス工程は、捲回工程で捲回した電極体5をプレスで扁平に整形する。
<正極端子11の製造工程>
続いて、端子製造工程を説明するが、正極端子11と負極端子12は、同様な工程であるので、ここでは、正極端子11の製造工程により端子の製造工程を説明する。
まず蓋体3の蓋体貫通孔3cと、ガスケット114のガスケット貫通孔を連通するように積層する。また、蓋体3の上にインシュレータ113と外部端子112の方向を揃えて積層する。この状態で、ガスケット114のガスケット貫通孔114aとインシュレータ113のインシュレータ113のインシュレータ貫通孔113aと、外部端子112の外部端子貫通孔112aのそれぞれの貫通孔の位置を揃えて連通するようにする。そして、この連通した場所に集電端子110の貫通部110cを下から挿入する。このようにして正極端子11のアセンブリを組み立てる。この段階では、集電端子110のかしめ部110bはかしめられていない。
<かしめ工程>
図6(a)は、本実施形態のかしめ工程前の治具JU、治具JLと集電端子110の関係を示す断面図である。図6(b)は、本実施形態のかしめ工程後の治具JU、治具JLと集電端子110の関係を示す断面図である。
上述のように正極端子11のアセンブリでは、ガスケット114、蓋体3、インシュレータ113、外部端子112を積層して、集電端子110のかしめ部110bを下から上まで貫通させている。この状態からかしめ工程を行う。
集電端子110のかしめ基部110aの下に下治具JLを当接する。下治具JLは、上方からの力に対抗する強度を備えている。一方、集電端子110の上端のかしめ部110bには、上治具JUを上から当接させる。この状態でプレス機(不図示)により、上治具JUと下治具JLにより集電端子110を上下方向からプレスする。このとき、上治具JUを回転しながらプレスして、かしめ部110bの材料が半径外側方向に塑性変形するようにプレスする。
そうすると、図6(a)に示すような円柱形だったかしめ部110bが、押しつぶされ、図6(b)に示すように水平かつ均等に塑性変形し、円盤状になる。
<かしめ工程における蓋体3>
図7は、本実施形態のかしめ工程における蓋体3の変形の説明をする模式図である。上方の上治具JUからは、集電端子110のかしめ部110bにプレス機の大きな力1(丸に1で示す。以下同様)が掛かる。この力1は、かしめ部110bを介して、かしめ部110bを下から支持する外部端子112に力2として掛かる。さらに外部端子112に掛かった力2は、インシュレータ113を介して、蓋体3に掛かる。
蓋体3に掛かった力2は、蓋体3の内側を押しつぶすような力となり、蓋体3の蓋体貫通孔3cに近い部分を扁平に塑性変形させる。扁平に組成変形した蓋体貫通孔3cに近い部分は、その材料(肉)を外側に移動させる力3となる。
外側方向のみに移動する蓋体3の蓋体貫通孔3cに近い部分の材料は、移動材料吸収部3dに向かって移動する。この材料は、移動材料吸収部3dの空間を水平方向から押しつぶす力3となる。その結果、内側から移動してきた蓋体3の蓋体貫通孔3c近い部分の材料は、この移動材料吸収部3dの空間により吸収される。
このように内側から移動してきた蓋体3の蓋体貫通孔3cに近い部分の材料は、この移動材料吸収部3dの空間により吸収される。このため、移動材料吸収部3dより外側の材料を、外側方向へ移動させる力4は、極めて小さくなる。
その結果、外側端面の溶接部3fの水平方向の移動は、ほとんどなくなる。
<端子溶接工程>
図2、図4に示すように、端子溶接工程では、正極端子11及び負極端子12を装着した蓋体3が、電極体5に溶接される。詳しくは、正極の集電端子110の集電部110dが、電極体5の正極タブ6aに溶接される。同様に図示は省略するが、負極の集電端子の集電部が、電極体5の負極タブ7aに溶接される。
<ケース挿入工程>
絶縁フィルム(不図示)を取り付けた電極体5の捲回体を電池ケース2の中に入れる。
<封缶溶接工程>
電極体5を収容した電池ケース2と蓋体3を気密にレーザ溶接で接合する。
<セル乾燥工程>
セル電池を加熱して、電槽4内の電極体5の水分の除去を行う。
<注液・封止工程>
図1に示す注液口3bから非水電解液9を注液し、充填が完了したら注液口3bを気密に封止する。
<活性化・検査工程>
注液・封止工程で、組立工程が完了したセル電池は、初充電によるSEI(solid electrolyte interphase)の形成や、微小短絡の原因となる微小金属粉の溶解やSEIの安定化のためのエージングを行う。
また、OCV(Open Circuit Voltage)、内部抵抗、自己放電、充電容量等の検査を経てセル電池が完成する。
(本実施形態の作用)
上記のような構成の本実施形態のリチウムイオン二次電池1及びその製造方法の作用を説明する。
<従来技術との比較>
本実施形態のリチウムイオン二次電池1及びその製造方法の作用を従来技術のリチウムイオン二次電池1の製造方法と比較する。
図11は、本実施形態の移動材料吸収部3d、従来技術のかしめ工程の説明をする模式図である。まず、従来のかしめ工程を説明する。
本実施形態のリチウムイオン二次電池の製造方法と同様に、上方の上治具JUからは、集電端子110のかしめ部110bにプレス機の大きな力1が掛かる。この力1は、かしめ部110b、外部端子112、インシュレータ113を介して、力2として蓋体3にも掛かる。
蓋体3に掛かった力2は、蓋体3の内側を押しつぶすような力となり、蓋体3の蓋体貫通孔3cに近い部分を扁平に塑性変形させる点で本実施形態と共通する。
本実施形態と異なるのは、以下の点である。
次に、蓋体3の蓋体貫通孔3cに近い部分の材料は、本実施形態と同様に内側から外側方向に移動させる力3が生じるが、従来技術では移動材料吸収部3dは存在しない。このため、蓋体3の蓋体貫通孔3cに近い部分の材料の移動を阻害する構成はない。そのため、内側から外側方向に移動させる力3は、そのまま溶接部3fを水平外側方向に移動させることとなる。
図8(a)は、本実施形態のかしめ工程前の蓋体3を示す断面図である。図8(b)は、本実施形態のかしめ工程後の蓋体3を示す断面図である。図8(c)は、従来技術のかしめ工程後の蓋体3を示す断面図である。
本実施形態のかしめ工程では、図8(a)に示すような状態から、図7で説明したように、図8(b)に示すように、移動材料吸収部3dの機能により、かしめ工程後でも溶接部3fの位置が変化することがない。
一方、図8(c)に示すように、従来技術のかしめ工程では、移動材料吸収部3dが存在しないため、かしめ工程後でも溶接部3fの位置が変化してしまう。そのため、従来技術では電池ケース2に溶接されている溶接部3fの水平方向の移動も、δ分だけ生じる。
溶接部3fの水平方向の移動が生じると、蓋体3の溶接部3fと、ここに溶接される電池ケース2の溶接面との間の隙間が変化する。このため、蓋体3と電池ケース2との溶接不良が発生する虞がある。
これに対し、本実施形態では、溶接部3fの移動が抑制され、溶接部3fと、ここに溶接された蓋体3の溶接面位置ずれが生じることが無く、適切な隙間を維持し、蓋体3と電池ケース2の接合の気密性を担保することができる。
(本実施形態の効果)
(1)本実施形態のリチウムイオン二次電池1及びその製造方法によれば、外部端子112の装着を簡易かつ好適にできるようにすることができる。
(2)かしめ工程において、蓋体3に応力が及んでも、移動材料吸収部3dの機能により、かしめ工程後でも溶接部3fの位置が変化することがない。
(3)溶接部3fの移動が抑制され、溶接部3fと、ここに溶接された蓋体3の溶接面位置ずれが生じることが無く、適切な隙間を維持し、蓋体3と電池ケース2の接合の気密性を担保することができる。
(4)図12に示す従来技術のような蓋体3と別部材のバーリング部34と、これを周囲から拘束する拘束リング35のような治具で押さえることは不要である。このため、上下方向にプレスするための周知の治具を除き、付加的な工程や特殊な治具の追加はない。
(5)移動材料吸収部3dは蓋体3の成型時に事前に追加するため、製造工程での工程の追加はない。
(6)蓋体貫通孔3cの内側に力を付与することもないため、ガスケット114や集電端子110にダメージを与える恐れもない。
(別例)
本実施形態は、以下のようにして実施してもよい。
○本実施形態の図面は、発明の説明のため、模式的に誇張して描いている場合があり、その寸法や縦横比などは図面に限定されるものではない。
○各部材の材質は、リチウムイオン二次電池1で例示したものを記載しているが、電池の種類によって適合した材質のものを使用することができる。
○本実施形態では、リチウムイオン二次電池1のセル電池を例に説明したが、本発明の端子構造を適用できる限り、その電池の種類は限定されない。他の非水電解液二次電池や、水性電解液二次電池などにも適用できる。また、電池の用途も車載ように限定されるず、船舶用、航空機用でもよい。また、定置用の蓄電池としてすることもできる。
○図9(a)は、本実施形態の蓋体3の変形例の断面図である。図9(a)に示すように、移動材料吸収部3dは、蓋体3の蓋体貫通孔3cの直径方向に複数個所設けてもよい。複数設けることで、移動する材料の吸収力を大きくすることができる。
○図9(b)は、本実施形態の蓋体3の変形例である。図9(b)に示すように、移動材料吸収部3dは、その断面形状が例えば円弧のような曲面であってもよい。このような形状とすることで応力の集中を抑制することができる。
○図9(c)は、本実施形態の蓋体3の変形例である。図9(c)に示すように、移動材料吸収部3dは、その断面形状が例えば矩形であってもよい。このような形状とすることで凹部を浅くすることで蓋体3の厚みを確保することができる。
○図9(d)は、本実施形態の蓋体3の変形例である。図9(d)に示すように、移動材料吸収部3dは、蓋体3の上面側に設けてもよい。このように方面側に配置することで、上からの力で塑性変形が生じやすい位置に配置することができる。
○図10(a)に示すように、本実施形態の移動材料吸収部3dは、平面視すると蓋体3の蓋体貫通孔3cの中心と同心の連続した円環状に設けられているが、必ずしも連続した円環状である必要はない。
○図10(b)は、本実施形態の蓋体3の別例の平面図である。図10(b)に示すように、移動材料吸収部3dは、2重の同心円の円環状としたり、不連続な円環状としたりしてもよい。このようにすることで、蓋体貫通孔3c近傍の変形を効果的に吸収し、蓋体貫通孔3c側端部の変形を効果的に抑制する。
○各部材の形状とは、発明を損なわない限り、その形状が実施形態に限定されるものではない。
○ボルト115は、ポスト状のものを例示しているが、平坦な形状でバスバーを溶接するようなものでもよい。さらに、外部端子112に直接バスバーを溶接するような構成でもよい。
○ガスケット114や、インシュレータ113の材質や形状は当業者により適宜変更することができる。例えば、インシュレータ113のボルト絶縁部113cを省略することもできる。また、外部端子絶縁部113bとボルト絶縁部113cを分離してもよい。
○集電端子110のかしめ部110bと、かしめ基部110aとの位置を逆にして、電池内部側の部分を塑性変形させてかしめてもよい。
○なお、端子の構造を正極端子11を例に説明したが、負極端子12を正極端子11と異なる構造とすることもできる。
○各工程は、例示でありその手順を付加し削除し変更し、順序を変えて実施することができる。
○その他、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で、当業者により適宜構成を付加し、削除し、変更して実施できることは言うまでもない。
1…リチウムイオン二次電池
2…電池ケース
3…蓋体
3a…ガス排出弁
3b…注液口
3c…蓋体貫通孔
3d…移動材料吸収部
3e…掛止部
3f…溶接部
4…電槽
5…電極体
6a…正極タブ
7a…負極タブ
8…セパレータ
9…電解液
11…正極端子
110…集電端子
110a…かしめ基部
110b…かしめ部
110c…貫通部
110d…集電部
110e…接続部
110f…凹部
112…外部端子
112a…外部端子貫通孔
112e…接続部
112f…ボルト貫通孔
113…インシュレータ
113a…インシュレータ貫通孔
113b…外部端子絶縁部
113c…ボルト絶縁部
114…ガスケット
114a…ガスケット貫通孔
115…ボルト
115a…接続面
115b…固定基部
116…スペーサ
12…負極端子
J…治具
JU…上治具
JL…下治具

Claims (9)

  1. 電極体を収容する電池ケースと、
    蓋体貫通孔を備えた前記電池ケースの蓋体と、
    外部端子貫通孔を備え、前記蓋体の外部に配置される外部端子と、
    一端に前記蓋体の内側に配置されるかしめ基部と、他端に前記蓋体の外側に配置されるかしめ部とを有する集電端子とを備え、
    前記集電端子は前記蓋体貫通孔と前記外部端子貫通孔とを貫通するとともに、前記かしめ基部とかしめ部により、前記蓋体と前記外部端子を挟んで固定し、
    前記蓋体には、前記蓋体貫通孔の外側に配置され、前記蓋体が塑性変形して移動した材料が吸収される部分である移動材料吸収部を備えたことを特徴とする電池。
  2. 前記移動材料吸収部は、前記蓋体の前記蓋体貫通孔の周囲の面に形成された溝であることを特徴とする請求項1に記載の電池。
  3. 前記溝が連続した環状に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の電池。
  4. 前記溝は、前記蓋体の下面に形成されたことを特徴とする請求項2又は3に記載の電池。
  5. 前記溝は、複数形成されたことを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の電池。
  6. 前記外部端子と前記蓋体は、インシュレータ貫通孔を備えたインシュレータを介して積層されていることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の電池。
  7. 前記蓋体と前記かしめ基部は、ガスケット貫通孔を備えたガスケットを介して積層されていることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の電池。
  8. 前記電池が、非水電解液二次電池であることを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の電池。
  9. 電極体を収容する電池ケースと、
    蓋体貫通孔を備えた前記電池ケースの蓋体と、
    外部端子貫通孔を備え、前記蓋体の外部に配置される外部端子と、
    前記蓋体の内側に配置されるかしめ基部と、前記蓋体の外側に配置されるかしめ部を有する集電端子とを備え、
    前記集電端子は前記蓋体貫通孔と前記外部端子貫通孔とを貫通するとともに、前記かしめ部をかしめることで前記かしめ基部とかしめ部により、前記蓋体と前記外部端子を挟んで固定し、
    前記蓋体には、前記蓋体貫通孔の周囲に配置され、前記蓋体が塑性変形して移動した材料が吸収される空間である移動材料吸収部を備えた電池の製造方法であって、
    前記集電端子は前記蓋体貫通孔と前記外部端子貫通孔を貫通するとともに、前記かしめ基部とかしめ部により、前記蓋体と前記外部端子を挟んでかしめ部をかしめ、
    当該かしめにより塑性変形して移動した前記蓋体の前記蓋体貫通孔側の材料を、前記蓋体の前記蓋体貫通孔の周囲に配置された前記移動材料吸収部の空間に吸収させることを特徴とする電池の製造方法。
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