JP2023045096A - ステータ製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステータコイルとの干渉を抑制しつつ強度を確保する。【解決手段】第1のクランプ部11及び第2のクランプ部21は、軸方向に貫通する貫通孔113,213を備えるクランプ本体部110,210と、クランプ内径部120,220と、クランプ外径部130,230と、を有し、クランプ本体部110,210は、貫通孔113,213に対して一方向に位置して、複数の電気導体対90を挟持する中心部111,211と、貫通孔113,213に対して他方側に位置する縁側部112,212と、を有し、軸方向から見た場合の縁側部112,212の周方向の幅は一定であり、軸方向から見た場合の中心部111,211の周方向の幅は、外径側に向かうにつれて大きく形成されており、軸方向から見た場合の貫通孔113,213の周方向の幅は、外径側に向かうにつれて小さく形成されている。【選択図】図4
Description
本発明は、ステータのスロットコイルの溶接時に利用されるステータ製造装置に関する。
一般に、ステータのスロットコイルを形成する際に、ステータ製造装置によって、直線状に並んでいるスロットコイルの複数の電気導体をまとめてクランプし、電気導体の端部同士を溶接することが行われている。
このような分野の技術として、特許文献1がある。この公報では、2つの電極をステータ製造装置として用いて溶接対象となるスロットコイルを挟持する際に、電極が隣接するスロットコイルと干渉することを抑制するために、一部に肉抜きを施した形状が開示されている。
ステータ製造装置として用いる電極には、各スロットコイルを確実にクランプ状態で保つことができるだけの剛性が求められる。また、スロットコイルでは、同心円上かつ一定角度で溶接点が配される場合、内径ほど溶接点間の隙間が狭くなる。ここで、スロットコイルの位置決め機能を有する電極を用いる場合、スロットコイルにおける溶接を行う箇所と周方向に隣接しているステータコイルを電極に設けた隙間に挿し込むことができ、かつ、溶接対象であるコイルからの位置決め荷重の反力を受け止めることができることが必要となる。しかしながら、電極の剛性の確保と隙間の形成は背反するものであり、剛性を確保しつつ、必要な位置に十分な隙間が形成されている電極が望まれていた。
本発明は、ステータコイルとの干渉を抑制しつつ、ステータコイルからの反力に対する強度を確保したステータ製造装置を提供するものである。
本発明にかかるステータ製造装置は、ステータコアにおいて、円周上に連続して設けられた複数のスロットに挿入された複数の電気導体対を、第1のクランプ部と、第2のクランプ部とで挟持するステータ製造装置であって、第1のクランプ部及び第2のクランプ部は、それぞれが、軸方向に貫通する貫通孔を備えるクランプ本体部と、前記クランプ本体部を内径側でつなぐクランプ内径部と、前記クランプ本体部を外径側でつなぐクランプ外径部と、を有し、前記クランプ本体部は、前記貫通孔に対して一方向に位置して、前記複数の電気導体対を挟持する中心部と、前記貫通孔に対して他方側に位置する縁側部と、を有し、軸方向から見た場合の前記縁側部の周方向の幅は一定であり、軸方向から見た場合の前記中心部の周方向の幅は、外径側に向かうにつれて大きく形成されており、軸方向から見た場合の前記貫通孔の周方向の幅は、外径側に向かうにつれて小さく形成されている。
これにより、溶接対象に隣接するステータコイルの位置に合致する貫通孔を設けることができる。
これにより、溶接対象に隣接するステータコイルの位置に合致する貫通孔を設けることができる。
これにより、ステータコイルとの干渉を抑制しつつ、ステータコイルからの反力に対する強度を確保したステータ製造装置を提供することができる。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。本発明に係るステータ製造装置は、SC(セグメントコンダクタ)ステータの製造において、複数の電気導体対を結線するために溶接する際に用いる治具である。以下では、ステータの径方向に沿って互いに隣接するコイル端部の対を電気導体対とする。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。本発明に係るステータ製造装置は、SC(セグメントコンダクタ)ステータの製造において、複数の電気導体対を結線するために溶接する際に用いる治具である。以下では、ステータの径方向に沿って互いに隣接するコイル端部の対を電気導体対とする。
図1は、ステータ製造装置1が、ステータコア10(以下、コア10)に設けられた複数の対となっているステータコイル(以下、電気導体対)90を挟持した状態を模式的に示す部分斜視図である。ここでは図1を参照して、本実施の形態に係るステータ製造装置1を用いる対象であるコア10の構成について説明する。
図1には、一例として、コア10の周方向に連続して設けられた複数のスロット(不図示)の一つに、電気導体対91~94の端部が挿入された状態を示している。ここで、電気導体対91~94はコア10の径方向に等間隔に配列されている。以下、電気導体対91~94を纏めて、複数の電気導体対90と呼ぶ。また、電気導体対90は、コア10の周方向に等間隔に配列されている。より具体的には、複数の電気導体対90の周方向両側には複数の電気導体対95,96が配列され、さらに周方向に連続するように複数の電気導体対が配列されている。
なお、複数の電気導体対90や、電気導体対95,96に含まれる電気導体対の数、すなわちコア10の径方向に配列される電気導体対の数は、図1においては4対の例を示しているが、所望のステータの形状や大きさによって適宜変更される。例えば、図2、図3、図4は、3対の電気導体対を挟むステータ製造装置1を示した図となっている。
図1に示すように、本実施の形態に係るステータ製造装置1は、周方向に並んだ隣り合う複数の電気導体対91~94を間に挟んで配置されるものである。またステータ製造装置1は、溶接対象となる複数の電気導体対90を、第1のクランプ部(以下、第1の電極)11及び第2のクランプ部(以下、第2の電極)21が挟持する治具である。すなわち、ステータ製造装置1は、溶接対象となる複数の電気導体対90を挟持することで、溶接に適した位置に修正しつつ保持できる。
なお、各電気導体対は、例えばエナメルなどの絶縁被膜で被覆され周囲と絶縁状態となっているが、複数の電気導体対90の端部、すなわちステータ製造装置1によって挟持される溶接対象となる部分は、導体が露出した状態である。他の電気導体対95,96等についても同様である。
ここで図1では、構成要素の位置関係を説明するために、コア10の中心軸を基準とした3軸直交座標系が示されている。コア10は、上面視において円環状であり、3軸直交座標系のうち、軸方向とはコア10の中心軸に沿って延びる方向である。また、径方向とは、コア10の中心軸に直交する面において、かかる中心軸から放射状に延びる方向である。周方向とは、コア10の中心軸に直交する面において、かかる中心軸と交差する点を中心とした任意の円に接する方向である。また、図1以外においても、3軸直交座標系が示されている場合には、図1のそれぞれの軸に対応するものとする。
図1に示すように、第1の電極11および第2の電極21は、径方向に延びる略角柱状の金属部材である。第1の電極11および第2の電極21は、互いに隣接するセグメントコイルの電気導体対90を周方向から挟み込んで位置規制する。また、第1の電極11および第2の電極21は、かかる電気導体対90を挟み込んだ状態において、接触している電気導体対90と通電可能な状態となる。なお、本実施の形態において、第1の電極11および第2の電極21がコイル端部を挟み込むことを、クランプする、とも称する。
次に、図2、図3、図4を参照して、ステータ製造装置1の具体的な構成について説明する。図2は、ステータ製造装置1を構成している第1の電極11の形状を示す斜視図であり、図3は第1の電極11の上面視及び下面視した状態を示している。さらに図4は、第1の電極11と第2の電極21により電気導体対90を挟んだ状態を示した上面視の図である。
図2、図3、図4に示すように、第1の電極11は、中心部111と縁側部112とを有するクランプ本体部110と、クランプ本体部110を内径側でつなぐクランプ内径部120と、クランプ本体部110を外径側でつなぐクランプ外径部130と、を有している。
また図4に示すように、第2の電極21は、中心部211と縁側部212とを有するクランプ本体部210と、クランプ本体部210を内径側でつなぐクランプ内径部220と、クランプ本体部210を外径側でつなぐクランプ外径部230と、を有している。
クランプ本体部110およびクランプ本体部210は、中心部111及び中心部211により電気導体対90を挟み込み、電気導体対90の位置を規制する。
ここで、第1の電極11と第2の電極21は互いに同様の構成を有し、互いにクランプ本体部110,210に設けられた中心部111,211が周方向に対向する。したがって以下では、第1の電極11について詳細な構成について説明し、第2の電極21の構成については説明を省略することがある。
図2、図3、図4に示すように、第1の電極11のクランプ本体部110は、径方向に沿って延伸している中心部111と、縁側部112と、上面視において中心部111と縁側部112の間に配される貫通孔113と、を備える。ここで図4に示すように、ステータ製造装置1において、第1の電極11に設けられたクランプ本体部110の中心部111と、第2の電極21に設けられたクランプ本体部210の中心部211と、が周方向において互いに近接して配されている。なお図2、図3、図4に示すように、周方向において、この第1の電極11と第2の電極21が近接する方向を閉じ方向側とし、逆方向を開き方向側とする。
第1の電極11のクランプ本体部110の中心部111の閉じ方向側には、電気導体対90に当接する当接部114が形成されている。具体的には、この当接部114は、中心部111における閉じ方向側において、径方向における所定の間隔ごとに、周方向に凹んで形成された箇所である。
また同様に、第2の電極21のクランプ本体部210の中心部211の閉じ方向側には、電気導体対90に当接する当接部214が形成されている。具体的には、この当接部214は、中心部211における閉じ方向側において、径方向における所定の間隔ごとに、周方向に凹んで形成された箇所である。
図3に示すように、中心部111及び中心部211では、それぞれの当接部114,214の凹みに、電気導体対90を構成している一対のコイルを挟み込むとともに、この一対のコイルの端部側面に接触し、コイル端部をガタツキなく位置規制する。
言い換えると、中心部111,211の当接部114,214は、周方向においてオフセットした位置で径方向に沿って延びる箇所と、径方向に沿って延びる面から閉じ方向側に向かって突出する部分とを有している。中心部111,211は、これらの構成により形成される面により電気導体対90を構成しているコイルの側面を囲むようにして位置規制する。
さらに図2に示すように、中心部111の周方向の幅は、内径側ほど短く、外径側ほど大きく形成されている。より具体的には、軸方向からの視点において、中心部111は、当接部114が形成されている側である閉じ方向側の辺は、径方向に対して略平行に形成されている。一方で、中心部111の開き方向側における辺は、内径側ほど閉じ方向側に設けられ、外径側ほど開き方向側であるように形成されている。
貫通孔113は、中心部111において径方向に長く形成された、軸方向に貫通する孔である。また、貫通孔113は、軸方向からの視点における周方向の幅が、内径側ほど長く、外径側ほど短く形成されている。
ここで図2に示すように、軸方向からの視点において、貫通孔113の閉じ方向側を形成する辺113aは、中心部111の開き方向側を形成している辺と、共通の箇所である。したがって、中心部111の開き方向側における辺が、外径側ほど開き方向側であるように傾斜して形成されていることから、貫通孔113の閉じ方向側を形成する辺113aもまた、外径側ほど開き方向側であるように傾斜して形成されている。
なお、この貫通孔113の閉じ方向側を形成している辺113aの傾きは、軸方向側の視点において、コア10において放射状に設けられた電気導体対の放射の角度と、合致するように形成されている。
言い換えると、図1に示すように、コア10には、電気導体対90と、周方向における両側に隣接する電気導体対95,96が、それぞれ径方向に連続して配されている。ここで電気導体対95,96は、それぞれ内径側では電気導体対90に近接し、外径側では電気導体対90から離れるように放射状に傾斜して配されている。ここで、第1の電極11の貫通孔113はこの電気導体対95の傾斜に合致する形状であることから、第1の電極11と第2の電極21で電気導体対90を挟持した際に、電気導体対95は、閉じ方向側の隙間が少ない状態で貫通孔113に挿入される。
一方で、軸方向からの視点における上面視において、貫通孔113において開き方向側を形成する辺113bは、径方向に略平行に形成されている。これは上面視において、後述する縁側部112の閉じ方向側を形成する辺と同一である。
縁側部112は、径方向に沿って延伸しており、軸方向からの視点において周方向側の幅が一定の長さで形成されている。また、縁側部112の閉じ方向側における辺、及び、開き方向側における辺は、径方向に対して略平行であるように配されている。
クランプ内径部120は、クランプ本体部110より内径側に配され、所定の径方向の長さ及び所定の軸方向の厚みを有する。また、クランプ内径部120は、クランプ本体部110の中心部111の内径側の端部と、縁側部112の内径側の端部が、それぞれ繋がっている。
クランプ外径部130は、クランプ本体部110より外径側に配され、所定の径方向の長さ及び所定の軸方向の厚みを有する。また、クランプ外径部130は、クランプ本体部110の中心部111の内径側の端部と、縁側部112の内径側の端部が、それぞれ繋がっている。
言い換えると、径方向内側に配されたクランプ内径部120と、径方向外側に配されたクランプ外径部130と、の間に、クランプ本体部110の中心部111と、縁側部112の夫々が架設されている。
なお典型的には、中心部111及び縁側部112は、クランプ内径部120及びクランプ外径部130に比べて、軸方向に薄く形成されている。さらに、中心部111はコア10に近接するように、軸方向における下方に配されており、縁側部112はコア10から離れるように、軸方向における上方に配されている。
ここで、縁側部112は、その上面がクランプ内径部120及びクランプ外径部130の夫々の上面より高い位置となるように屈曲した形状である。ここで縁側部112は、軸方向において縁側部112をコア10から離すように配することができるとともに、縁側部112には、電気導体対95を配することができる空間115が設けられた状態となる。これにより、縁側部112では下方の空間115には、挟持する対象である電気導体対90に隣接する電気導体対95を配することができ、縁側部112と電気導体対95の干渉の発生を抑制できる。
なお、この縁側部112に設けられた空間115は、貫通孔113と連続する空間である。また、第2の電極21における空間215と貫通孔213も同様に連続する空間である。すなわち、これらの空間には、それぞれ電気導体対95,96を配することができる。
また図2に示すように、縁側部112は、クランプ内径部120及びクランプ外径部130に比べて、周方向における開き方向側に屈曲した形状であってもよい。言い換えると、縁側部112とクランプ内径部120との接続箇所、及び縁側部112とクランプ外径部130との接続箇所が、上面視において開き方向側に屈曲して接続するような形状とすることができる。これにより、縁側部112では、周方向の幅を広く設けることが可能となり、第1の電極11の剛性を向上させることができる。
次に、ステータ製造装置1を使用して、電気導体対90をクランプして溶接する工程について説明する。
図5(a)~図5(c)は、電気導体対90を溶接する流れを示した図である。なお図5(a)~図5(c)では、電気導体対90の上方に溶接装置300の一部である溶接トーチが配置された状態が示されている。
ここで図5(a)は、複数のセグメントコイルがスロットの下側から挿入されたコア10の一部分を、斜め上方から観察した状態である。図5(a)~図5(c)に示したコア10には、上側に突出する複数の電気導体対が示されている。複数の電気導体対は、コア10の中心軸から放射状に配置されている。一例として、電気導体対90及び電気導体対95,96は、軸方向からの視点において放射状となるように配されている。
ステータ製造装置1は、溶接の対象となる電気導体対90を選択する。そして、ステータ製造装置1は、コア10の軸方向における上方向から、対象となる電気導体対90に向けて下降し、溶接の対象となる4組の電気導体対90を同時に挟み込む。すなわち図5(b)に示した状態となる。なお、図5(b)の太線矢印は、これらのステータ製造装置1が下降動作した後に電気導体対90を挟み込む、閉じ方向の動作を示している。
ここで図4に示すように、第1の電極11および第2の電極21は、互いの中心部111,211が近接し、当接部114,214の凹みに、電気導体対90を挟み込むように動作する。ここで典型的には、第1の電極11は固定側の電極であり、第2の電極21は可動側の電極であって、第2の電極21が第1の電極11に近接するように動作することによって、電気導体対90を挟み込む。これにより、第1の電極11および第2の電極21は、電気導体対の位置を規制することができる。
典型的には、電気導体対90の軸方向における上方の端部は、中心部111,211より上方に位置している。また、電気導体対90に対して周方向に隣接して配されている電気導体対95,96も、電気導体対90と同様に中心部111,211より上方に突出している。
ここで図3及び図4に示すように、第1の電極11及び第2の電極21では、中心部111,211の周方向における幅が外径側に向かうにつれて大きく、貫通孔113,213の周方向における幅が外径側に向かうにつれて小さくなるように傾斜している。言い換えると、ステータ製造装置1は、中心部111,211の当接部114,214において電気導体対90がクランプされた場合に、貫通孔113,213は、電気導体対95,96の放射状の配置に合致するように形成されている。
したがって図4に示すように、第1の電極11では、軸方向からの視点において、貫通孔113の夫々の閉じ方向側の辺113aと、電気導体対95の放射状の配置が略平行の状態で、電気導体対95が貫通孔113及び空間115に挿入された状態となる。第2の電極21における貫通孔213と、電気導体対96についても同様である。
さらにこのとき、電気導体対95,96の上方側の端面は、縁側部112及び縁側部212よりも下方の空間115,215に位置している。言い換えると、図3に示すように、軸方向からの視点において、電気導体対95,96の一部が貫通孔113,213に挿入され、電気導体対95,96の残りの箇所は、縁側部112,212の下方の空間115,215に配されていることから、電気導体対95,96がステータ製造装置1と接触することが抑制される。
次に、ステータ製造装置1が溶接の対象となる電気導体対90を挟み込んだ状態において、溶接装置300が電気導体対90の上方から下降を始める。なお図5(b)では、電気導体対90の上方に、溶接装置300の一部である溶接トーチが配置された状態が示されている。ここで、溶接装置300はTIG溶接(TIG=Tungsten Inert Gas)またはアーク溶接と称される溶接を行う装置である。
溶接装置300は、電気導体対90に接近するとともに高温のアークを発生させることにより、一対のコイルの端部である電気導体対90を互いに溶融して接合する。図5(c)は、溶接装置300が、電気導体対90のうち、最も外周側に位置する電気導体対91に向かって下降した状態を示している。なお図5(c)の太線矢印は、溶接装置300の移動を示している。
溶接装置300は、1組の電気導体対の溶接が終わると、順次、径方向に移動して、他の電気導体対を溶接する。このようにして径方向に配置された4組の電気導体対90の溶接が終わると、溶接装置300およびステータ製造装置1は、上昇し、他の電気導体対95などに対して同様の行程を繰り返す。
なお例えば、溶接装置300では、ガス吐出口と、電極棒と、を有している。ガス吐出口は、電極棒の周りに設けられた開口部であり、溶接トーチの内部から不活性ガスを吐出する。不活性ガスはシールドガスとも称されるものであり、不活性ガスは空気中で活性化しにくい気体を含み、例えばアルゴンガスである。
電極棒は、例えばタングステンを主成分とする棒である。電極棒は、電流が流れることにより、高温のアークを発生する。溶接装置は、溶接の対象となる電気導体対に接近したときに、電極棒に電流を流すとともに、吐出口から不活性ガスを吐出する。これにより、電極棒は不活性ガスに覆われた状態で高温のアークを発生させ、電極棒に近接する電気導体対が溶融させることができる。
このように、ステータ製造装置1では、溶接対象となる電気導体対90を固定し、電気導体対90の先端部の溶接を実行することができる。
このとき特に、ステータ製造装置1では、軸方向からの視点において、中心部111,211では貫通孔113,213と、架設されている縁側部112,212の下方の空間115,215に隣接する電気導体対95,96が配された状態となる。これにより、ステータ製造装置1は、隣接する電気導体対95,96との接触を回避する空間を確保することができる。
さらに、ステータ製造装置1では、貫通孔113,213が、外径側ほど幅が広くなるように設けられているとともに、縁側部112,212が径方向に架設された状態で周方向に一定の幅で形成されている。すなわち、貫通孔113,213は、内径側ほど狭くなるが、外径側は広くできることから位置決め荷重に対して有利となる。これにより、ステータ製造装置1では、第1の電極11及び第2の電極21の夫々の剛性を向上させることができる。
さらに、ステータ製造装置1では、貫通孔113,213を設けつつ、中心部111,211や縁側部112,212の表面積を広くすることができるため、熱容量を下げ、かつ、冷却性を向上させることができる。
ここで、ステータ製造装置1は、溶接対象である電気導体対90を挟み込みために、第1の電極11の中心部111を電気導体対90と電気導体対95の間、第2の電極21の中心部211を電気導体対90と電気導体対95の間に差し込む必要がある。一方で、ステータ製造装置1では、貫通孔113,213は外径側ほど幅が広い形状であって、軸方向からの視点において放射状に配された電気導体対95,96の位置に合致する形状で形成されている。そのため、貫通孔113,213をこのような形状で設けたステータ製造装置1では、電気導体対間に差し込む際の容易性への影響は少ない。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。すなわち上記の記載は、説明の明確化のため、適宜、省略及び簡略化がなされており、当業者であれば、実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。
1 ステータ製造装置
10 ステータコア
11 第1の電極(第1のクランプ部)
21 第2の電極(第2のクランプ部)
90 電気導体対
91~94 電気導体対
95,96 電気導体対
110,210 クランプ本体部
111,211 中心部
112,212 縁側部
113,213 貫通孔
113a 辺
113b 辺
114,214 当接部
115,215 空間
120,220 クランプ内径部
130,230 クランプ外径部
300 溶接装置
10 ステータコア
11 第1の電極(第1のクランプ部)
21 第2の電極(第2のクランプ部)
90 電気導体対
91~94 電気導体対
95,96 電気導体対
110,210 クランプ本体部
111,211 中心部
112,212 縁側部
113,213 貫通孔
113a 辺
113b 辺
114,214 当接部
115,215 空間
120,220 クランプ内径部
130,230 クランプ外径部
300 溶接装置
Claims (1)
- ステータコアにおいて、円周上に連続して設けられた複数のスロットに挿入された複数の電気導体対を、第1のクランプ部と、第2のクランプ部と、で挟持するステータ製造装置であって、
第1のクランプ部及び第2のクランプ部は、それぞれが、
軸方向に貫通する貫通孔を備えるクランプ本体部と、
前記クランプ本体部を内径側でつなぐクランプ内径部と、
前記クランプ本体部を外径側でつなぐクランプ外径部と、を有し、
前記クランプ本体部は、
前記貫通孔に対して一方向に位置して、前記複数の電気導体対を挟持する中心部と、
前記貫通孔に対して他方側に位置する縁側部と、を有し、
軸方向から見た場合の前記縁側部の周方向の幅は一定であり、
軸方向から見た場合の前記中心部の周方向の幅は、外径側に向かうにつれて大きく形成されており、
軸方向から見た場合の前記貫通孔の周方向の幅は、外径側に向かうにつれて小さく形成されている、
ステータ製造装置。
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JP2021153310A JP2023045096A (ja) | 2021-09-21 | 2021-09-21 | ステータ製造装置 |
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JP2021153310A JP2023045096A (ja) | 2021-09-21 | 2021-09-21 | ステータ製造装置 |
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ID=85777208
Family Applications (1)
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2021
- 2021-09-21 JP JP2021153310A patent/JP2023045096A/ja active Pending
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