JP2023045019A - ディスクブレーキ - Google Patents

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Abstract

【課題】モータの回転角検出手段において、その構成部材の配置に対する自由度を向上させると共に、その検出精度を向上させるディスクブレーキを提供する。【解決手段】ディスクブレーキ1は、電動モータ32と、該電動モータ32からの回転によって、インナブレーキパッド2を押圧するピストン53と、電動モータ32からの回転が伝達され、電動モータ32の回転軸線とは異なる位置に配置される回転軸線を中心に回転する磁石部材141と、該磁石部材141に対向して配置され、磁石部材141の回転に伴う磁束の変化を検出する磁気検出ICチップ142と、を備えている。これにより、磁石部材141及び磁気検出ICチップ142の配置に対して自由度が増し、ギヤハウジング60内、及び制御基板64上のスペースを有効に活用することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、車両の制動に用いられるディスクブレーキに関するものである。
従来技術として、特許文献1には、部品点数を低減すると共に、小型化を可能にして、車両への搭載性を向上させるディスクブレーキが開示されている。また、当該特許文献1に記載のディスクブレーキでは、電動モータの回転軸の回転角度を検出するための回転角検出手段が備えられている。該回転角検出手段は、磁石部材と、磁気検出ICチップと、を備えている。磁石部材は、電動モータの回転軸の先端から軸方向に沿ってその延長線上に同心状に配置され、電動モータの回転軸の回転に伴って回転するものである。一方、磁気検出ICチップは、電動モータの回転軸の軸方向に沿って、磁石部材と対向するように、制御基板上に配置されている。
特開2020-34045号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載のディスクブレーキでは、電動モータの回転角検出手段を構成する構成部材(例えば磁石部材や磁気検出ICチップ等)の配置に対して自由度が無く、スペースを有効に活用することができない。しかも、回転角検出手段の検出精度を向上させることは従前からの課題であった。
そして、本発明の目的の一つは、モータの回転角検出手段において、その構成部材の配置に対する自由度を向上させると共に、その検出精度を向上させるディスクブレーキを提供することにある。
上記課題を解決するための手段として、本発明に係るディスクブレーキは、モータと、該モータからの回転によって、摩擦パッドを押圧する押圧部と、前記モータからの回転が伝達され、前記モータの回転軸線とは異なる位置に配置される回転軸線を中心に回転する被検出部と、該被検出部に対向して配置され、前記被検出部の回転に伴う変化を検出する検出部と、を備えることを特徴とするものである。
本発明のディスクブレーキによれば、モータの回転角検出手段において、その構成部材の配置に対する自由度を向上させると共に、その検出精度を向上させることができる。
本実施形態に係るディスクブレーキの斜視図。 本実施形態に係るディスクブレーキにおいてアウタ側から見た図。 本実施形態に係るディスクブレーキの断面図。 図3において、ギヤハウジング内の拡大断面図。 本実施形態に係るディスクブレーキにおいてインナ側から見た図であって、カバー部材及び制御基板の図示を省略した図。 本実施形態に係るディスクブレーキにおいてインナ側から見た図であって、カバー部材の図示を省略した図。 本実施形態に係るディスクブレーキにおける、電動モータが駆動される際の、電動モータへ供給される電気角(電動モータへの出力電流の位相)に対応する、回転軸の機械角及び磁石部材のセンサ角の推移を示す図。 他の実施形態に係るディスクブレーキにおいてインナ側から見た図であって、カバー部材及び制御基板の図示を省略した図。
以下、本実施形態を図1乃至図8に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係るディスクブレーキ1は、通常走行時、電動モータ32の駆動によって制動力を発生させる電動ブレーキ装置である。なお、以下の説明において、車両内側をインナ側と称し、車両外側をアウタ側と称する。図1及び図2に示すように、本ディスクブレーキ1には、車両の回転部に取り付けられたディスクロータD(図3参照)を挟んで軸方向両側に配置された一対のインナブレーキパッド2(図3参照)及びアウタブレーキパッド3と、キャリパ4と、が備えられている。本ディスクブレーキ1は、キャリパ浮動型として構成されている。なお、一対のインナブレーキパッド2及びアウタブレーキパッド3と、キャリパ4とは、車両のナックル等の非回転部に固定されたブラケット5にディスクロータDの軸方向へ移動可能に支持されている。なお、一対のインナブレーキパッド2及びアウタブレーキパッド3が摩擦パッドに相当する。
図1及び図2に示すように、ブラケット5は、スライドピン10、10がそれぞれ挿通される一対のピン挿嵌部12、12と、一対のピン挿嵌部12、12に一体的に接続され、インナ及びアウタブレーキパッド2、3をそれぞれ独立して支持するインナ側及びアウタ側支持部14、15と、を備えている。一対のピン挿嵌部12、12は、ディスクロータDの回転方向に沿って間隔を置いて配置され、共にディスクロータDの軸方向に沿ってそれぞれ延びている。各ピン挿嵌部12は、有底円筒状に形成される。各ピン挿嵌部12の内部にスライドピン10が挿通される。各ピン挿嵌部12は、その開口側がインナ側を指向して、その底部側がアウタ側に指向する。各ピン挿嵌部12のインナ側端部には、円筒状のピン穴ボス部16が形成される。各ピン挿嵌部12のインナ側に、インナ側支持部14が一体的に接続される。各ピン挿嵌部12の、インナ側支持部14からディスクロータDの軸方向に沿ってアウタ側に間隔を置いてアウタ側支持部15が接続される。
インナ側支持部14は、一対のピン挿嵌部12、12から略直交する方向にそれぞれ延びる一対のインナ側腕部20、20と、該一対のインナ側腕部20、20の端部を連結するインナ側ビーム部21と、から構成される。インナブレーキパッド2は、一対のインナ側腕部20、20の内側にディスクロータDの軸方向に沿って移動自在に支持される。インナ側ビーム部21のディスクロータDの回転方向両端には、ディスクロータDの軸方向に沿って貫通する貫通孔23、23がそれぞれ形成される。そして、ブラケット5は、インナ側支持部14(インナ側ビーム部21)に設けた各貫通孔23、23を介して車両の非回転部分に取り付けられる。一方、アウタ側支持部15は、各ピン挿嵌部12、12から略直交する方向に延びる一対のアウタ側腕部25、25と、該一対のアウタ側腕部25、25の端部を連結するアウタ側ビーム部26と、から構成される。アウタブレーキパッド3は、一対のアウタ側腕部25、25の内側にディスクロータDの軸方向に沿って移動自在に支持される。
図1~図3に示すように、キャリパ4は、キャリパ4の主体であるキャリパ本体30と、キャリパ本体30のシリンダ部34内のピストン53に推力を付与する駆動機構31と、を備えている。キャリパ本体30は、インナブレーキパッド2に対向する基端側に配置され、該インナブレーキパッド2に対向して開口する円筒状のシリンダ部34と、シリンダ部34からディスクロータDを跨いでアウタ側へ延び、アウタブレーキパッド3に対向する先端側に配置される一対の爪部35、35と、シリンダ部34から外方に延びる一対のキャリパ腕部36、36と、が備えられている。各キャリパ腕部36、36には、スライドピン10、10が取付ボルト38によりそれぞれ固定される。そして、各スライドピン10、10が各ピン挿嵌部12、12内に摺動自在に挿通されることで、キャリパ本体30(キャリパ4)を、ブラケット5に対して、ディスクロータDの軸方向に沿って摺動自在に支持している。キャリパ本体30の各キャリパ腕部36、36と、ブラケット5の各ピン挿嵌部12、12との間には、スライドピン10、10を覆う伸縮自在な蛇腹部を有するゴム製のピンブーツ40、40が設けられている。
なお、以下の説明において、説明の便宜上、インナ側(カバー部材78側)を一端側として、アウタ側(ディスクロータD側)を他端側として適宜説明する。
図3及び図4に示すように、キャリパ本体30のシリンダ部34には、インナブレーキパッド2側の他端側が開口され、一端側が挿通孔47を有する底壁46により閉じられた有底のシリンダボア50が形成されている。シリンダ部34の底壁46に設けた挿通孔47に、後述するスピンドル150の主ロッド部151が回転自在に支持される。当該シリンダ部34のシリンダボア50内にピストン53がシリンダ部34に対して相対回転不能に、且つ軸方向に移動可能に収容されている。ピストン53は、インナブレーキパッド2を押圧するものであって、底部54と円筒部55とからなる有底のカップ状に形成される。該ピストン53は、その底部54がインナブレーキパッド2に対向するようにシリンダ部34のシリンダボア50内に収容されている。当該ピストン53が押圧部に相当する。
ピストン53の底部54の、インナブレーキパッド2に対向する他端面の外周側に凹部58が複数設けられている。これら凹部58には、インナブレーキパッド2の背面に形成されている凸部(図示略)が係合される。この係合によってピストン53は、シリンダボア50、ひいてはキャリパ本体30に対して相対回転不能になる。なお、シリンダボア50には、他端側内周面にシール部材57が配置されている。そして、ピストン53は、このシール部材57に接触した状態で軸方向に移動可能にシリンダボア50に収容されている。ピストン53の底部54側の外周面と、シリンダボア50の他端側内周面との間にはダストブーツ56が介装されている。これらシール部材57及びダストブーツ56により、シリンダボア50内への異物の侵入を防ぐようにしている。
キャリパ本体30のシリンダ部34の底壁46側には、ギヤハウジング60が配置されている。当該ギヤハウジング60の内部に、モータギヤアッシ63及び制御基板64が収容される。ギヤハウジング60の底壁部の他端側の面には、シリンダ部34(シリンダボア50)の底壁46が支持される支持凹部67が形成される。シリンダ部34(シリンダボア50)の底壁46は、シール部材68により気密的にギヤハウジング60支持凹部67に支持されている。支持凹部67の底壁には、後述するスピンドル150を含むキャリア117の小径円筒部153が挿通される第1開口部71が形成される。またギヤハウジング60の底壁部には、電動モータ32の本体部が挿通されて固定される第2開口部72が形成される。
ギヤハウジング60の、電動モータ32に近接する側壁部に、制御基板64と電気的に接続されるコネクタ76、76が設けられる。ギヤハウジング60の一端側開口は、カバー部材78により閉塞されており、当該カバー部材78は、シール部材79を介して気密的にギヤハウジング60に取り付けられている。図1を参照して、カバー部材78を含むギヤハウジング60は、キャリパ本体30のシリンダ部34に複数の取付ボルト86(図1では1箇所だけ図示されている)により連結されている。
図3及び図4に示すように、駆動機構31は、電動モータ32と、電動モータ32からの回転トルクを増力する平歯減速機構88及び遊星歯車減速機構89と、平歯減速機構88及び遊星歯車減速機構89からの回転が伝達されてピストン53に推力を付与する回転直動変換機構90と、が備えられている。電動モータ32は、シリンダ部34と略平行に配置されている。電動モータ32は、その本体部がギヤハウジング60の第2開口部72に挿通されて固定されている。電動モータ32の回転軸33は、ディスクロータDの軸方向に沿って、ギヤハウジング60内に延びている。
平歯減速機構88は、第1減速歯車93及び第2減速歯車94を有している。なお、第1減速歯車93が減速歯車に相当する。第1減速歯車93は、円筒状に形成されて、電動モータ32の回転軸33が圧入固定される孔部98と、外周面に形成される歯車99と、を有している。第2減速歯車94は、他端側に延び、第1減速歯車93の歯車99に噛合する大径の大歯車105と、大歯車105の内側から、大歯車105に対して同心状に他端側に向かって延びる円筒状のサンギヤ106と、を備えている。サンギヤ106は、大歯車105よりも小径である。大歯車105に一端とサンギヤ106の一端とは、円環状壁部108によって一体的に接続される。
第2減速歯車94には、その径方向中心に孔部110が軸方向に沿って貫通される。該孔部110に、後述するスピンドル150の支持ロッド部153が挿通される。これにより、第2減速歯車94は、スピンドル150の支持ロッド部153により、ギヤハウジング60に対して回転自在に支持される。サンギヤ106は、その外周面に歯車107を有する。サンギヤ106は、後述する遊星歯車減速機構89の一部として構成される。そして、電動モータ32の回転軸33からの回転は、第1減速歯車93の歯車99を介して第2減速歯車94に伝達される。
遊星歯車減速機構89は、上述した第2減速歯車94のサンギヤ106と、複数個(本実施形態では4個)のプラネタリギヤ115と、インターナルギヤ116と、キャリア117と、を有する。各プラネタリギヤ115は、第2減速歯車94のサンギヤ106の歯車107に噛合する歯車120と、キャリア117から立設されるピン148が回転自在に挿通される孔部121と、を有している。各プラネタリギヤ115は、サンギヤ106の周りに周方向に沿って等間隔に配置される。
インターナルギヤ116は、第2減速歯車94の大歯車105の内側に配置される。インターナルギヤ116は、各プラネタリギヤ115の歯車120がそれぞれ噛合する内歯135と、該内歯135の一端から連続して径方向中心に向かって延び、各プラネタリギヤ115の軸方向の移動を規制する円環状壁部136と、を備えている。インターナルギヤ116は、ギヤハウジング60に対して、径方向及び軸方向に沿う移動が規制され、また、相対回転不能に支持される。
キャリア117は、その径方向略中央に多角形孔部124が軸方向に貫通するように形成される。多角形孔部124は、その内周面が例えば六角形状に形成される。キャリア117は、大径円環板状部125と、大径円環板状部125から同心状に他端側に突設される小径円筒状部126と、から構成される。キャリア117の小径円筒状部126は、ギヤハウジング60の第1開口部71に挿通される。キャリア117の大径円環板状部125の外周側には、周方向に沿って間隔を置いて、各プラネタリギヤ115と対応するように複数のピン129が一端側に向かって延びている。各ピン129が、各プラネタリギヤ115の孔部121に回転自在にそれぞれ挿通されている。そして、電動モータ32の回転軸33からの回転は、平歯減速機構88(第1減速歯車93及び第2減速歯車94)を経由して、遊星歯車減速機構98のサンギヤ106に伝達され、該遊星歯車減速機構89のサンギヤ106の回転に伴って、各プラネタリギヤ115が自身の回転軸線を中心に自転しながら、サンギヤ106の回転軸線を中心に公転することで、キャリア117が自身の回転軸線を中心に回転する。
また、キャリア117の多角形孔部124と、後述する回転直動変換機構90のスピンドル150の多角形ロッド部152とが嵌合することで、キャリア117とスピンドル150との間で互いに回転トルクを伝達できるようになっている。なお、キャリア117の小径円筒状部126には、ウエーブワッシャ131及びワッシャ132が挿通される。該ワッシャ132はシリンダ部34の底壁46の一端面に当接される。ウエーブワッシャ131の付勢力により、シリンダ部34とキャリア117とが離間する方向に付勢されている。なお、本実施形態では、ピストン53を推進する回転力を得るために、電動モータ32からの回転トルクを増力する減速機構として平歯減速機構88及び遊星歯車減速機構89を採用したが、遊星歯車減速機構89だけで構成しても良い。また、サイクロイド減速機構や波動減速機等、他の公知技術による減速機を遊星歯車減速機構89と組み合せても良い。
図4~図6に示すように、本実施形態に係るディスクブレーキ1には、電動モータ32の回転軸33の回転角度を検出する回転角検出手段140が備えられている。該回転角検出手段140は、磁石部材141と、磁気検出ICチップ142と、を備えている。なお、磁石部材141が被検出部に相当する。磁気検出ICチップ142が検出部に相当する。磁石部材141は、挿通孔144を有する円筒状に形成される。磁石部材141は、挿通孔144に挿通される支持ピン145により、ギヤハウジング60に対して回転自在に支持される。磁石部材141の外周面に歯車143が形成される。
磁石部材141の歯車143は、平歯減速機構88の第1減速歯車93の歯車99と噛み合っている。磁石部材141は、第1減速歯車93の外径よりも相当小径に形成される。磁石部材141は、第1減速歯車93の厚み(軸方向の長さ)よりも薄く形成される。図5を参照して、磁石部材141は、ギヤハウジング60内であって、各コネクタ76から離れる側で、且つディスクロータDの中心に近い側に配置される。言い換えれば、磁石部材141は、電動モータ32の回転軸33の回転軸線よりも各コネクタ76から離れる側、すなわちピストン53に近い側に配置される。なお、図8に示すように、磁石部材141を、ギヤハウジング60内であって、各コネクタ76に近い側で、且つディスクロータDの中心に近い側に配置してもよい。言い換えれば、磁石部材141を、電動モータ32の回転軸33の回転軸線に対して、各コネクタ76に近い側、すなわちピストン53側とは反対側に配置してもよい。なお、図8に示す磁石部材141の外径は、図5に示す磁石部材141の外径よりも小径に形成される。
要するに、図5から解るように、磁石部材141の回転軸線(支持ピン145の中心)と、電動モータ32の回転軸33の回転軸線とは、互いに平行であって、ギヤハウジング60内において、異なった位置にそれぞれ配置される。図4から解るように、磁石部材141は、電動モータ32の回転軸33の軸方向において、平歯減速機構88の第1減速歯車93と重なった位置に配置される。具体的には、磁石部材141の一端面と、平歯減速機構88の第1減速歯車93の一端面とが同一平面上に位置するように、磁石部材141が、電動モータ32の回転軸33の軸方向において、第1減速歯車93と重なった位置に配置される。なお、磁石部材141は、その軸方向に沿う一部分が、電動モータ32の回転軸33の軸方向において、平歯減速機構88の第1減速歯車93と重なるように配置されてもよい。磁石部材141は、電動モータ32の回転軸33の回転に対して所定の減速比にて回転する。減速比は、自然数(N):モータ極対数(P)の関係にて設定される。
本実施形態では、図7に示すように、モータ極対数(P)=3,自然数(N)=2であり、減速比は2:3(速度比3/2)の関係にて設定される。要するに、磁石部材141は、電動モータ32の回転軸33に対して増速、すなわち速度は3/2倍にて回転される。なお、図7は、電動モータ32が駆動される際の、電動モータ32へ供給される電気角θe(電動モータ32への出力電流の位相)に対応する、回転軸33の機械角θm及び磁石部材141のセンサ角θsの推移を示す図である。図7では、電気角θeは2点鎖線にて、機械角θmは実線にて、またセンサ角θsは1点鎖線にて、その推移が示されている。
このように、磁石部材141の回転が、電動モータ32の回転軸33の回転に比して増速(減速比2:3(速度比3/2))される形態を採用することで(N<P)、電動モータ32が駆動する際、電動モータ32の回転軸33の機械角θmに対して、磁石部材141のセンサ角θsが大きくなるため,より細かい角度を検出することが可能となる。その結果,電動モータ32の回転軸33の回転角度を検出する際の分解能を等速(従来技術)より向上することができ、その検出精度を向上させることができる。なお、本実施形態において、自然数(N)=1にして、減速比1:3(速度比3/1)に設定すれば、その分解能を最も向上させることができる。
図3及び図4に示すように、電動モータ32の回転軸33の軸方向に沿って、磁石部材141と対向するように磁気検出ICチップ142が配置されている。磁石部材141の一端側に対向して磁気検出ICチップ142が配置されている。磁気検出ICチップ142は、磁石部材141の回転に伴って発生する磁束(磁束密度)の変化を検出するものである。当該磁気検出ICチップ142は、制御基板64の一端面に取り付けられている。制御基板64の構成は後述する。図5及び図6を参照して、具体的に、磁気検出ICチップ142は制御基板64上であって、磁石部材141と対向するように、各コネクタ76から離れる側で、且つディスクロータDの中心に近い側に配置される。言い換えれば、磁気検出ICチップ142は、磁石部材141と対向するように、電動モータ32の回転軸33の回転軸線よりも各コネクタ76から離れる側、すなわちピストン53に近い側に配置される。
なお、図8に示す実施形態では、磁気検出ICチップ142は制御基板64上であって、磁石部材141と対向するように、各コネクタ76に近い側で、且つディスクロータDの中心に近い側に配置される。言い換えれば、磁気検出ICチップ142は、磁石部材141と対向するように、電動モータ32の回転軸33の回転軸線に対して、各コネクタ76に近い側、すなわちピストン53側とは反対側に配置される。そして、磁石部材141の回転に伴う磁束の変化を磁気検出ICチップ142により検出することで、制御基板64により、電動モータ32の回転軸33の回転角度を演算して検出している。
図3に示すように、回転直動変換機構90は、スピンドル15からの回転運動、すなわち電動モータ32の回転運動を直線運動(以下、便宜上直動という)に変換し、ピストン53に推力を付与するものである。回転直動変換機構90は、シリンダ部34のシリンダボア50内に配置される。なお、スピンドル150は、軸方向中央から一端寄りに、シリンダ部34の底壁46に設けた挿通孔47に回転自在に支持される主ロッド部151と、該主ロッド部151から一端側に向かって一体的に延び、キャリア117の径方向略中央に設けた多角形孔部124に係合する多角形ロッド部152と、該多角形ロッド部152から一端側に向かって一体的に延び、第2減速機構126の孔部110に挿通され、サンギヤ106を回転自在に支持する支持ロッド部153と、を備えている。
回転直動変換機構90は、例えば、ボールアンドランプ機構、ボールねじ機構やねじ機構等がそれぞれ単独で、またはそれらを適宜組み合わせて構成される。ここでの、当該回転直動変換機構90の具体的な構成の説明は省略する。なお、図3に示すように、回転直動変換機構90とシリンダ部34の底壁46との間には、推力センサ155が配置される。推力センサ155は、円筒状に形成される。推力センサ155は、ピストン53からインナ及びアウタブレーキパッド2、3への推力に対する反力を検出するものである。この推力センサ155内にスピンドル150の主ロッド部151が挿通されている。そして、電動モータ32の回転に伴って、平歯減速機構88を介して遊星歯車減速機構89のキャリア117及びスピンドル150が回転すると、回転直動変換機構90の作用により、ピストン53が前進し、該ピストン53によってインナブレーキパッド2をディスクロータDに押し付けることができる。
制御基板64からの指令により電動モータ32の駆動が制御される。制御基板64は、通常走行における制動時において、例えば、運転者の要求に対応した検出センサや、ブレーキが必要な様々な状況を検出する検出センサからの検出信号、車輪速を検出する車輪速検出センサからの検出信号、電動モータ32の回転軸33の回転角度を検出する回転角検出手段140からの検出信号、及びインナ及びアウタブレーキパッド2、3からディスクロータDへの推力(押圧力)を検出する推力センサ155等からの検出信号など、様々な検出信号に基づいて、電動モータ32の回転(回転方向や回転速度等)を制御するものである。図3及び図4に示すように、制御基板64は、電動モータ32から一端側に配置される。言い換えれば、制御基板64は、ギヤハウジング60内の電動モータ32から一端側であって、平歯減速機構88及び遊星歯車減速機構89と、カバー部材78との間に配置される。
次に、本実施形態に係るディスクブレーキ1において、通常走行における制動及び制動解除の作用について説明する。
通常走行における制動時には、制御基板64からの指令により、電動モータ32が駆動されて、その正方向、すなわち制動方向の回転が、平歯減速機構88(第1減速歯車93及び第2減速歯車94)を介して遊星歯車減速機構89のサンギヤ106に伝達される。該遊星歯車減速機構89のサンギヤ106の回転により、各プラネタリギヤ115が自身の回転軸線を中心に自転しながら、サンギヤ106の回転軸線を中心に公転することで、キャリア117が自身の回転軸線を中心に回転する。すなわち、電動モータ32からの回転が、平歯減速機構88及び遊星歯車減速機構89を経由することで所定の減速比で減速、増力されてキャリア117に伝達される。そして、キャリア117からの回転がスピンドル150に伝達される。なお、電動モータ32の回転軸33の回転に伴って、平歯減速機構88の第1減速歯車93を介して磁石部材141が回転するとき、磁気検出ICチップ142により磁石部材141からの磁束の変化を検出することで、制御基板64により、電動モータ32の回転軸33の回転角度が演算されて検出される。
続いて、キャリア117の回転に伴ってスピンドル150が回転すると、回転直動変換機構の作用により、ピストン53が前進して、インナブレーキパッド2をディスクロータDに押し付ける。そして、ピストン53によるインナブレーキパッド2への押圧力に対する反力により、キャリパ本体30がブラケット5に対してインナ側に移動して、各爪部35、35によってアウタブレーキパッド3をディスクロータDに押し付ける。なお、ピストン53によるインナブレーキパッド2への押圧力に対する反力は、推力センサ155により検出される。この結果、ディスクロータDが一対のインナ及びアウタブレーキパッド2、3により挟みつけられて摩擦力が発生し、ひいては、車両の制動力が発生することになる。
一方、制動解除時には、制御基板64からの指令により、電動モータ32の回転軸33が逆方向、すなわち制動解除方向に回転すると共に、その逆方向の回転が平歯減速機構88及び遊星歯車減速機構89を介してスピンドル150に伝達される。その結果、スピンドル150の逆方向への回転により、回転直動変換機構90が作用して、ピストン53が後退して初期状態に戻り、ディスクロータDへの一対のインナ及びアウタブレーキパッド2、3による制動力が解除される。
以上説明したように、本実施形態に係るディスクブレーキ1では、回転角検出手段140の構成である磁石部材141の回転軸線と、電動モータ32の回転軸33の回転軸線とが、異なった位置にそれぞれ配置される。これにより、磁石部材141及び磁気検出ICチップ142の配置に対して自由度が増し、ギヤハウジング60内、及び制御基板64上のスペースを有効に活用することができ、ひいては、ディスクブレーキ1の小型化を達成することができる。
また、本実施形態に係るディスクブレーキ1では、磁石部材141及び磁気検出ICチップ142は、電動モータ32の回転軸33の回転軸線に対して、ピストン53が設けられている側とは反対側に設けられている。その結果、磁石部材141をギヤハウジング142内の所望位置に、また磁気検出ICチップ142を制御基板64上の所望位置に配置することができ、スペース効率を向上させることができる。
さらに、本実施形態に係るディスクブレーキ1では、磁石部材141は歯車143を有し、磁石部材141は、電動モータ32の回転軸33からの回転が歯車143を介して伝達されるので、電動モータ32からの回転を容易に磁石部材141に伝達することができ、その構造を簡素化することができる。
さらにまた、本実施形態に係るディスクブレーキ1では、磁石部材141は、電動モータ32の回転軸33の回転よりも増速されて回転する構成であるので、電動モータ32の回転軸33の回転角度(機械角θm)に対して、磁石部材141の回転角度(センサ角度θs)が大きくなる。その結果,電動モータ32の回転軸33の回転角度に対して、より細かい角度を検出することができ、電動モータ32の回転軸33の回転角度を検出する際の分解能を等速(従来技術)よりも向上させることができる。これにより、回転角検出手段140による、電動モータ32の回転軸33の回転角度の検出精度を向上させることができる。
さらにまた、本実施形態に係るディスクブレーキ1では、磁石部材141は、電動モータ32の回転軸33の軸方向において、平歯減速機構88の第1減速歯車93と重なった位置に配置されるので、本ディスクブレーキ1において、回転軸33の軸方向に沿って小型化することができ、ひいては車両への搭載性を向上させることができる。
なお、上述した本実施形態を、通常走行における制動時には、キャリパ本体30のシリンダボア50内に供給されるブレーキ液圧にて、ピストン53を前進させて、ディスクロータDを一対のインナ及びアウタブレーキパッド2、3により挟みつけて制動力が発生させ、駐車時等の駐車ブレーキ時には、駆動機構31、すなわち電動モータ32からの回転を平歯減速機構88、遊星歯車減速機構89及び回転直動変換機構90を介してピストン53に伝達することで該ピストン53を前進させて、ディスクロータDを一対のインナ及びアウタブレーキパッド2、3により挟みつけて制動力が発生させる、ディスクブレーキに採用してもよい。
1 ディスクブレーキ,2 インナブレーキパッド(摩擦パッド),3 アウタブレーキパッド(摩擦パッド),32 電動モータ(モータ),53 ピストン(押圧部),93 第1減速歯車(減速歯車),140 回転直動変換機構,141 磁石部材(被検出部),142 磁気検出ICチップ(検出部),143 歯車,D ディスクロータ

Claims (5)

  1. モータと、
    該モータからの回転によって、摩擦パッドを押圧する押圧部と、
    前記モータからの回転が伝達され、前記モータの回転軸線とは異なる位置に配置される回転軸線を中心に回転する被検出部と、
    該被検出部に対向して配置され、前記被検出部の回転に伴う変化を検出する検出部と、
    を備える、ディスクブレーキ。
  2. 前記被検出部及び前記検出部は、前記モータの回転軸の軸線に対して、前記押圧部が設けられている側とは反対側に設けられている、請求項1に記載のディスクブレーキ。
  3. 前記被検出部は、前記モータからの回転が歯車を介して伝達される、請求項1または2に記載のディスクブレーキ。
  4. 前記被検出部は、前記モータの回転よりも増速されて回転する、請求項1~3いずれかに記載のディスクブレーキ。
  5. 前記被検出部は、前記モータの回転軸の軸方向において、該モータからの回転を前記押圧部に伝達する減速歯車と重なった位置に配置される、請求項1~4いずれかに記載のディスクブレーキ。
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