JP2023044887A - 遊技機 - Google Patents

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良孝 土屋
Yoshitaka Tsuchiya
智久 川添
Tomohisa Kawazoe
覚 中山
Satoru Nakayama
智宣 牧
Tomonobu Maki
浩志 柏木
Hiroshi Kashiwagi
浩司 梶野
Koji Kajino
諒 下田
Ryo Shimoda
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Abstract

【課題】興趣性が高い演出を実行可能な遊技機を提供すること。【解決手段】演出制御手段は、判定の権利が保留されていることを示唆する保留示唆画像を表示し、その判定の権利に対応する事前判定の結果に基づいて、表示中の保留示唆画像の表示態様を変化させる変化演出を実行可能である。この変化演出には、第1表示態様の保留示唆画像の表示態様を変化させる第1変化演出と、第2表示態様の保留示唆画像の表示態様を変化させる第2変化演出と、がある。第1変化演出を実行する場合は、第1表示態様の保留示唆画像の表示態様を、第3表示態様に変化させるときと、第3表示態様とは異なる表示態様に変化させるときと、がある。一方、第2変化演出を実行する場合は、第2表示態様の保留示唆画像の表示態様を、第3表示態様に変化させるときがある一方、第3表示態様とは異なる表示態様に変化させるときがない。【選択図】図13

Description

本発明は、演出を制御する演出制御手段を備える遊技機に関する。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機では、始動口に遊技球が入賞すると、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かが判定され、図柄を変動表示した後に上記判定の結果を示す図柄が停止表示される。この種の遊技機の中には、上記判定の権利が保留された場合にその旨を示唆する保留アイコンを表示し、始動口に遊技球が入賞した際に行われる事前判定処理の結果に基づいて、保留アイコンの表示色を変化させるアイコン変化演出を実行するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2020-142031号公報
ところで、従来の遊技機で行われる演出は必ずしも十分な興趣性を有しているとは言えず、興趣性を向上させるという点で改善の余地があった。
それ故に、本発明の目的は、興趣性が高い演出を実行可能な遊技機を提供することである。
前述の課題を解決するための第1発明の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
所定の図柄表示手段に図柄を変動表示させてから前記判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを示す図柄が前記図柄表示手段に停止表示された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記判定の権利を所定数まで保留可能な保留手段と、
前記保留手段によって保留された前記権利に対して前記判定が行われる前に、前記特別遊技を実行するか否かの事前判定を行う事前判定手段と、
演出を制御する演出制御手段と、を備える、ことを特徴とするものである。
この発明によれば、興趣性が高い演出を実行可能である。
遊技機1の正面図 遊技盤2の正面図 図2における主表示器40の拡大図 第2大入賞口28およびV入賞口287の開閉制御について説明するための説明図 遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図 各種乱数に基づく処理や大当たりの種類等について説明するための説明図 遊技機1における遊技状態や遊技の流れについて説明するための説明図 通常遊技状態におけるリーチ演出等の各種演出の流れを例示する説明図 通常遊技状態におけるアイコン変化演出を例示する画面図(その1) 通常遊技状態におけるアイコン変化演出を例示する画面図(その2) 通常遊技状態におけるアイコン変化演出を例示する画面図(その3) 各アイコンの大当たり信頼度や特徴について説明するための説明図 アイコン変化演出前のアイコンとアイコン変化演出後のアイコンとの関係について説明するための説明図 代替キャラ連続バトル演出の流れを例示するタイムチャート 代替キャラ連続バトル演出の具体例を示す画面図(その1) 代替キャラ連続バトル演出の具体例を示す画面図(その2) 先読み対象キャラ別の大当たり信頼度について説明するための説明図 メインRAM83の記憶領域と各記憶領域に記憶される情報について説明するための説明図 メイン制御基板80において実行される割込み処理を例示するフローチャート 図19のステップS2におけるセンサ検知処理の詳細フローチャート 図20のステップS211,219における事前判定処理の詳細フローチャート 図19のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャート 図22のステップS308における大当たり判定処理の詳細フローチャート 図22のステップS309における変動パターン選択処理の詳細フローチャート 図22のステップS317における特図停止時処理の詳細フローチャート 図19のステップS6における大入賞口開閉制御処理の詳細フローチャート(その1) 図19のステップS6における大入賞口開閉制御処理の詳細フローチャート(その2) 図19のステップS6における大入賞口開閉制御処理の詳細フローチャート(その3) サブ制御基板90において実行される割込み処理を例示するフローチャート 図29のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャート 図30のステップS13における保留コマンド受信処理の詳細フローチャート 図31のステップS135におけるアイコン変化演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図31のステップS138における代替キャラ連続バトル演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図30のステップS16における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャート 図34のステップS163における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャート 画像音響制御基板100において実行される割込み処理を例示するフローチャート 図36のステップS71における画像表示制御処理の詳細フローチャート
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係る遊技機(パチンコ遊技機)1について説明する。
[遊技機1の構成例]
まず、図1,2を参照しつつ、遊技機1の構成例について説明する。ここで、図1は遊技機1の正面図であり、図2は遊技盤2の正面図である。図1,2に示されるように、遊技機1は、遊技機枠30と、遊技機枠30内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠30は、装飾面を有する前面枠31と、遊技盤2等を取り付けるための本体枠と、遊技機1をホールの島設備に固定するための外枠とを有して構成されている。前面枠31は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行に配置されたガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域3が形成されている。
また、図1に示されるように、前面枠31には、遊技球を発射させるための発射ハンドル32と、発射装置(不図示)へ供給される遊技球を貯留する上皿33と、上皿33に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿34とが設けられている。遊技者が発射ハンドル32を握って時計回りに回転させると、上皿33に貯留されていた遊技球が発射装置へと案内され、発射ハンドル32の回転角度に応じた発射強度で発射される。発射された遊技球は、遊技領域3の左側に位置するレール部材4に沿って移動した後に遊技領域3の上部位置へと案内され、遊技領域3に設けられた遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って遊技領域3を流下する。
なお、レール部材4の終端には球戻り防止片6が設けられており、この球戻り防止片6によって、一旦遊技領域3に進入した遊技球が発射装置側に戻ることが防止される。また、発射ハンドル32と近接する位置に停止ボタンが設けられており、遊技者は、この停止ボタンを操作することによって、発射ハンドル32を初期姿勢に戻さなくても遊技球の発射を一時的に停止させることが可能である。
遊技者が発射ハンドル32を小さい回転角度だけ回転させる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い発射強度で発射され、この遊技球は、左遊技領域3Lを流下する。一方、遊技者が発射ハンドル32を大きい回転角度だけ回転させる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い発射強度で発射され、この遊技球は、センター装飾体10の右上方に位置するレール部材4に沿って移動した後に右遊技領域3Rを流下する。
左遊技領域3Lにおける遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口21、第2始動口22、開閉部材23、及び3つの一般入賞口24が設けられている(図2参照)。また、右遊技領域3Rにおける遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口22、上記開閉部材23、1つの一般入賞口24、ゲート25、第1大入賞口26、開閉部材27、第2大入賞口28、及び開閉部材29が設けられている(図2参照)。
発射装置から発射された遊技球は、遊技盤2に沿って遊技領域3を流下する過程で、第1始動口21、第2始動口22、一般入賞口24、第1大入賞口26、及び第2大入賞口28のいずれかに入賞する場合がある。この場合、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿33または下皿34に払い出される。例えば、第1始動口21に1個の遊技球が入賞する毎に4個の賞球が払い出され、第2始動口22に1個の遊技球が入賞する毎に1個の賞球が払い出され、一般入賞口24に1個の遊技球が入賞する毎に5個の賞球が払い出される。また、第1大入賞口26に1個の遊技球が入賞する毎に10個の賞球が払い出され、第2大入賞口28に1個の遊技球が入賞する毎に10個の賞球が払い出される。なお、いずれにも入賞しなかった遊技球は、遊技盤2の下端部に形成された排出口を介して遊技領域3から排出される。
なお、遊技盤2の中央に形成された開口部には、センター装飾体10が設けられている。このセンター装飾体10は、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11と、ワープ入口およびワープ出口を両端とするワープ部12とを有して構成されている。左遊技領域3Lを流下する遊技球は、ワープ入口からワープ部12に進入する場合があり、この遊技球は、ワープ出口から排出されてステージ部11へと案内される。このステージ部11の左右中央の位置には、ステージ部11上を転動する遊技球を第1始動口21に向けて落下させる案内溝が形成されている。このため、ワープ部12を介してステージ部11へと案内された遊技球は、ワープ部12を通過することなく左遊技領域3Lを流下する遊技球に比べて、第1始動口21に入賞し易い。
第1始動口21は、常時開放されている始動領域である。第2始動口22は、普通電動役物としての開閉部材23が作動していないときには閉塞されており、開閉部材23が作動することによって開放される始動領域である。遊技機1では、遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞した場合、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かが判定される。そして、後述する第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)において、図柄が変動表示され、上記判定の結果を示す図柄(大当たり図柄またはハズレ図柄)が停止表示される。ここで、大当たり図柄が停止表示された場合、第1大入賞口26および第2大入賞口28を開放する大当たり遊技が実行される。
なお、以下の説明では、第1始動口21に対する遊技球の入賞に応じて実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口22に対する遊技球の入賞に応じて実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらを総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
第1大入賞口26は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この第1大入賞口26の開口部には、第1大入賞口26を開閉するプレートである開閉部材27が設けられている。第1大入賞口26は、通常は開閉部材27が遊技盤2と同一平面を形成する閉姿勢を維持しているために、この開閉部材27によって閉塞されている。これに対して、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に大当たり図柄としての第1特別図柄(又は第2特別図柄)が停止表示された場合、開閉部材27を作動させて第1大入賞口26を開放する大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技中は、開閉部材27が第1大入賞口26を開放する開姿勢(図2参照)を維持してから第1大入賞口26を閉塞する閉姿勢に戻る長開放ラウンド遊技が行われる。なお、第1大入賞口26を開放する長開放ラウンド遊技は、第1大入賞口26に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、或いは、第1大入賞口26が開放されてから(第1大入賞口26に所定個数の遊技球が入賞することなく)所定時間(例えば、25秒)が経過するまで継続する。このように、大当たり遊技中は第1大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技が行われる。このため、遊技者は、第1大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べて多くの賞球を得ることができる。
第2大入賞口28は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この第2大入賞口28の開口部には、第2大入賞口28を開閉する羽根部材である開閉部材29が設けられている。第2大入賞口28は、通常はこの開閉部材29によって閉塞されている(図4(A)参照)。これに対して、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に大当たり図柄としての第1特別図柄(又は第2特別図柄)が停止表示された場合、開閉部材29を作動させて第2大入賞口28を開放する大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技中は、開閉部材29が第2大入賞口28を開放する開姿勢(図2、図4(B)及び(C)参照)を維持してから第2大入賞口28を閉塞する閉姿勢に戻るラウンド遊技が行われる。
後に詳述するが、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技には、第2大入賞口28に所定個数(例えば、10個)の遊技球が容易に入賞し得るように第2大入賞口28を長開放する長開放ラウンド遊技と、第2大入賞口28への遊技球の入賞が極めて困難となるように第2大入賞口28を短開放する短開放ラウンド遊技とが用意されている。第2大入賞口28を長開放する長開放ラウンド遊技では、遊技者が右打ちを行うことによって、100個(=10個×10カウント)の賞球が払い出される。このため、遊技者は、第2大入賞口28を長開放する長開放ラウンド遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べて多くの賞球を得ることができる。
本実施形態の遊技機1では、メインCPU81によって、大当たり遊技を実行すると判定された場合に、開閉部材27および開閉部材29の動作が制御されて、遊技者が遊技媒体としての遊技球を獲得可能な大当たり遊技が実行される。
一方、本実施形態では、第2大入賞口28を短開放する短開放ラウンド遊技に関して、開閉部材29が第2大入賞口28を開放する開姿勢を維持する時間である開放時間が0.1秒と極めて短い時間に設定されている。このため、第2大入賞口28の短開放ラウンド遊技中に遊技者が右打ちを行ったとしても、基本的には第2大入賞口28に遊技球が入賞することはなく、賞球の払い出しも行われない。
なお、説明の便宜上、図2には、画像表示装置7の表示画面70において演出図柄が変動表示されているときに、開閉部材27,29が大入賞口26,28を開放する開姿勢となっている状態が図示されているが、実際には、演出図柄の変動表示中に開閉部材27,29が開姿勢となることはない。また、大当たり遊技における各ラウンド遊技では、第1大入賞口26および第2大入賞口28のいずれか一方が用いられるため、実際には、図2に示されるようにこれらの大入賞口が同時に開放されることはない。
第2始動口22には開閉部材23(図2参照)が近接配置されている。この開閉部材23は、開閉部材23が第2始動口22を閉塞する閉姿勢と、第2始動口22を開放する開姿勢(図2参照)とに姿勢変化可能である。
第2始動口22は、通常は開閉部材23によって閉塞されている。これに対して、遊技者が右打ちした遊技球がゲート25を通過すると、賞球は払い出されないものの、第2始動口22を開放するか否かの判定が行われる。ここで、第2始動口22を開放すると判定された場合、開閉部材23が所定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口22は、開閉部材23が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、開閉部材23が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。
なお、以下の説明では、ゲート25に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
一般入賞口24は、第1始動口21と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数(例えば、5個)の賞球が払い出される入賞口である。ただし、第1始動口21等とは異なり、一般入賞口24に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[主表示器40の構成例]
図3は、図2における主表示器40の拡大図である。図3に例示されるように、主表示器40は、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、普通図柄表示器43、第1特図保留表示器44、第2特図保留表示器45、普図保留表示器46、ラウンド表示器47、遊技状態表示器48、発射方向表示器49等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、「i~p」で示す8個のLEDを有して構成されており、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記8個のLEDを順に点灯させることで図柄の変動表示を行い、第1特別図柄判定の判定結果に応じた組み合わせで各LEDを所定の確定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。
第2特別図柄表示器42は、「a~h」で示す8個のLEDを有して構成されており、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記8個のLEDを順に点灯させることで図柄の変動表示を行い、第2特別図柄判定の判定結果に応じた組み合わせで各LEDを所定の確定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。
第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)には、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す図柄として、大当たりであることを報知する「大当たり図柄」、又はハズレであることを報知する「ハズレ図柄」が停止表示される。なお、遊技機1では、大当たりの種類によって互いに異なる複数の大当たり図柄が用意されており、大当たり図柄が停止表示された場合、その大当たり図柄の種類に応じた開放パターンで第1大入賞口26および第2大入賞口28を開放する大当たり遊技が行われる。
普通図柄表示器43は、「s~t」で示す2個のLEDを有して構成されており、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記2個のLEDを交互に点灯させることで図柄の変動表示を行い、普通図柄判定の判定結果に応じた点灯態様で各LEDを所定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。ここで、当たり図柄が停止表示された場合、現在の遊技状態に応じた開放パターンで開閉部材23を動作させることによって第2始動口22を開放する補助遊技が行われる。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41や第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器43に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。また、第1特別図柄表示器41に表示される特別図柄を「第1特別図柄」と呼び、第2特別図柄表示器42に表示される特別図柄を「第2特別図柄」と呼んで両者を区別する場合がある。
第1特図保留表示器44は、「u~v」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特図保留表示器45は、「w~x」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって第2特別図柄判定の保留数を表示する。なお、本実施形態では、これらの保留数の上限がいずれも「4」に設定されている。普図保留表示器46は、「q~r」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって普通図柄判定の保留数を表示する。
ラウンド表示器47は、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されるのに伴って、その大当たり図柄に対応する大当たりに応じて実行される大当たり遊技において何回のラウンド遊技が実行されるかを示すラウンド数を表示する。本実施形態の遊技機1では、3回のラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される場合と、10回のラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される場合とがある。このため、ラウンド表示器47は、本実施形態では、3R用LEDと、10R用LEDとを有して構成されており、これらのLEDのいずれかが点灯することによってラウンド数が報知される。
遊技状態表示器48は、「a1~a3」で示す3個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって遊技機1の遊技状態を表示する。発射方向表示器49は、「y~z」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって遊技球の発射方向を表示する。すなわち、左打ちを行うべき状態であるか、或いは右打ちを行うべき状態であるかを表示する。
[遊技機1が備える演出手段の構成例]
図1,2に例示されるように、遊技盤2や前面枠31には、各種の演出を行うものとして、装飾部材13、可動装飾部材14、枠ランプ37、スピーカ38、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、演出第2特図保留表示器127等が設けられている。また、遊技盤2の後方には、画像表示装置7が設けられている。
装飾部材13は、複数のLEDを有して構成される盤面ランプ5(図5参照)を内蔵しており、各LEDの点灯や点滅のパターンを変更したり、各LEDの発光色を変更したりすることによって、光による各種の演出を行う。
可動装飾部材14は、画像表示装置7の前方であって且つ装飾部材13の後方に配置されている。この可動装飾部材14には複数のLEDが内蔵されており、可動装飾部材14は、可動装飾部材14自体の動きと光の両方或いは一方によって所定の演出を行う。本実施形態では、遊技盤2と画像表示装置7の表示画面70との間に、可動装飾部材14が動作可能な所定の空間が設けられており、可動装飾部材14は、表示画面70に沿って上下動可能に構成されている。可動装飾部材14は、通常は、その大部分が装飾部材13の後ろに隠れて可動装飾部材14の下端部だけが視認可能な初期位置(図2参照)に配置されている。これに対して、可動装飾部材14は、画像表示装置7やスピーカ38を用いて大当たり信頼度が相対的に高い予告演出が実行される際に、所定の発光パターンで発光すると共に表示画面70の大部分を覆う動作位置へと落下する。
枠ランプ37は、前面枠31の各所に内蔵された複数のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯や点滅のパターンを変更したり、各LEDの発光色を変更したりすることによって、光による各種の演出を行う。
画像表示装置7は、その表示画面70に演出画像を表示する液晶表示装置であり、遊技者は、遊技盤2の中央部に形成された開口部を通して表示画面70を視認可能である。この表示画面70には、特別図柄判定の判定結果を報知する演出図柄、キャラクタやアイテム、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の保留数と同じ数だけ表示される保留示唆画像(保留アイコン)、特別図柄の変動表示中であることを示唆する変動示唆画像(当該アイコン)等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置7は、演出画像を表示可能なものであれば液晶表示装置に限らず、EL表示装置等の他の画像表示装置であってもよい。
スピーカ38は、表示画面70上で行われる表示演出と同期するように、或いは非同期に、楽曲や音声、効果音といった演出音を出力して音による演出を行う。
演出表示器125は、2個のLEDを有して構成されており、特別図柄および演出図柄の変動表示に伴って図柄を変動表示し、特別図柄および演出図柄の停止表示に伴って特別図柄判定の判定結果を報知する図柄を停止表示する。この演出表示器125は、各LEDの点灯・消灯の組み合わせや点灯色によって、特別図柄判定の判定結果を報知する。
演出第1特図保留表示器126は、2個のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯・消灯の組み合わせによって、第1特図保留表示器44に表示されるのと同じ第1特別図柄判定の保留数を表示する。演出第2特図保留表示器127は、2個のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯・消灯の組み合わせによって、第2特図保留表示器45に表示されるのと同じ第2特別図柄判定の保留数を表示する。
[遊技機1が備える入力手段の構成例]
図1に例示されるように、前面枠31には、遊技者による入力が可能な入力手段として、第1演出ボタン35および第2演出ボタン36が設けられている。第1演出ボタン35は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。第2演出ボタン36は、遊技者が第2演出ボタン36の把持部を把持して第2演出ボタン36を前方に押し込むことによって操作情報を入力するための押ボタンである。遊技機1では、第1演出ボタン35や第2演出ボタン36の操作に応じた演出が行われることがある。
なお、入力手段の構成は本実施形態で例示するものに限らず、他のものであってもよい。すなわち、例えば、本実施形態では、遊技機1が2つの入力手段を備える場合について説明するが、入力手段は1つ或いは3つ以上であってもよい。また、入力手段は押ボタンに限らず、遊技者のタッチ操作を検知可能なタッチパネル、例えば表示画面70に対してかざされた遊技者の手を検知可能な光センサ、前後左右に動かして位置や方向を指定するジョイスティック、遊技者が把持して姿勢変化させることが可能な操作手段といった他の入力手段であってもよい。
[第2大入賞口28の内部構成例]
図4は、第2大入賞口28およびV入賞口287の開閉制御について説明するための説明図である。第2大入賞口28の開口部には、第2大入賞口28を開閉する開閉部材29が設けられている(図1、図4(A)参照)。また、図4(A)~(C)に例示されるように、第2大入賞口28の内部には、第2大入賞口センサ281、V入賞口センサ283、排出口センサ284、スライド部材285等が設けられている。
第2大入賞口センサ281は、第2大入賞口28に進入した遊技球を検知するものであり、本実施形態では、第2大入賞口センサ281を遊技球が通過する毎に10個の賞球が払い出される。V入賞口センサ283は、V入賞口センサ283によって区画されたV入賞口287(特別入賞領域の一例)に対する遊技球の通過を検知するものである。排出口センサ284は、排出口センサ284によって区画された排出口に対する遊技球の通過を検知するものである。スライド部材285は、第2大入賞口センサ281を通過した遊技球をV入賞口287または排出口へと案内するものであり、図4における左右方向(遊技機1の幅方向)にスライド可能に構成されている。図4(A)及び(B)には、スライド部材285がV入賞口287を閉塞する右位置に配置された状態が例示され、図4(C)及び(D)には、スライド部材285がV入賞口287を開放する左位置に配置された状態が例示されている。
大当たり遊技が行われていないときや、第1大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技の実行中は、第2大入賞口28が開閉部材29によって閉塞されると共に、V入賞口287がスライド部材285によって閉塞されている(図4(A)参照)。これに対して、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、第2大入賞口28およびV入賞口287は以下の状態になり得る。
具体的には、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、図4(A)及び(B)に例示されるように、スライド部材285が右位置に配置された状態のまま、開閉部材29が回動して第2大入賞口28が開放された開放状態となる場合がある。この場合、第2大入賞口28が開放されているもののV入賞口287が依然としてスライド部材285によって閉塞されているため、遊技球が第2大入賞口28に進入したとしても、その遊技球がV入賞口287を通過することはなく、排出口センサ284を通過する。
また、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、図4(B)及び(C)に例示されるように、第2大入賞口28が開放された状態のまま、スライド部材285が右位置から左位置へと移動してV入賞口287が開放された開放状態となる場合がある。この場合、第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が開放されているため、第2大入賞口28内に進入した遊技球は、V入賞口287を通過する(すなわち、V入賞口センサ283によって検知される)ことになる。
V入賞口センサ283は、いわゆる確変スイッチとして機能するものであり、上記のように、第2大入賞口28とV入賞口287の両方が開放状態となっているときに遊技球がV入賞した(V入賞口センサ283によって遊技球が検知された)場合には、このV入賞があった大当たり遊技が終了した後に、後述する「確変遊技状態」で遊技が制御されることになる。一方、第2大入賞口28とV入賞口287の両方が開放状態となっているときに遊技球がV入賞しなかった場合には、大当たり遊技が終了した後に、後述する「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
また、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、図4(D)に例示されるように、開閉部材29が動作していないために第2大入賞口28が閉塞された閉塞状態となり、且つ、スライド部材285が右位置から左位置へと移動してV入賞口287が開放された開放状態となる場合がある。この場合、V入賞口287が開放されているものの、第2大入賞口28が進入困難状態であるため、第2大入賞口28内に遊技球が進入することはない。
なお、第2大入賞口センサ281、V入賞口センサ283、排出口センサ284、スライド部材285等が内包されている領域と対応する位置に設けられた透明部材において、V入賞口センサ283と対応する位置に「V」の文字が表記されている(図2参照)。このため、遊技者は、この「V」の文字を見て、V入賞口センサ283の位置(V入賞口287の位置)を容易に特定することが可能である。
[遊技機1が備える制御装置の構成]
図5は、遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図である。
遊技盤2の裏側には、遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図5に例示されるように、遊技機1の制御装置は、遊技球を用いる遊技の進行を制御するメイン制御基板80、メイン制御基板80からの情報に基づいて演出を統括的に制御するサブ制御基板90、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板100、各種のランプや可動部材による演出を制御するランプ制御基板120等から構成されている。本実施形態では、メイン制御基板80が遊技の進行を制御する遊技制御部として機能し、サブ制御基板90、画像音響制御基板100、及びランプ制御基板120が演出を制御する演出制御部として機能する。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えばサブ制御基板90、画像音響制御基板100、及びランプ制御基板120が1つの基板で構成されていてもよい。
<メイン制御基板80の構成例>
メイン制御基板80は、メインCPU81、メインROM82、及びメインRAM83を備えている。メインCPU81は、メインROM82に記憶されているプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM83は、メインCPU81が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。
メイン制御基板80には、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、ゲートセンサ251、第1大入賞口センサ261、第2大入賞口センサ281、V入賞口センサ283、排出口センサ284、一般入賞口センサ241、第2始動口ソレノイド222、第1大入賞口ソレノイド262、第2大入賞口ソレノイド282、V入賞口ソレノイド286が接続されている。なお、本実施形態の遊技機1は、4つの一般入賞口24に対応する4つの一般入賞口センサ241を備えているが、図5では、説明の便宜上、一般入賞口センサ241が1つだけ表記されている。
第1始動口センサ211は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第2始動口センサ221は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。ゲートセンサ251は、ゲート25に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第1大入賞口センサ261は、第1大入賞口26に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第2大入賞口センサ281は、第2大入賞口28に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。V入賞口センサ283は、V入賞口287に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。排出口センサ284は、排出口に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。一般入賞口センサ241は、一般入賞口24に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。
第2始動口ソレノイド222は、開閉部材23に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材23を動作させて、第2始動口22を開閉する。第1大入賞口ソレノイド262は、開閉部材27に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材27を動作させて、第1大入賞口26を開閉する。第2大入賞口ソレノイド282は、開閉部材29に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材29を動作させて、第2大入賞口28を開閉する。V入賞口ソレノイド286は、スライド部材285に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいてスライド部材285を動作させて、V入賞口287を開閉する。
図には示されていないが、遊技機1は、遊技盤2の裏面側に設けられた球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御して上皿33又は下皿34に遊技球を供給する払出制御基板を備えている。メインCPU81は、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、第1大入賞口センサ261、第2大入賞口センサ281、又は一般入賞口センサ241からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した箇所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板に指示し、また、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
また、メインCPU81は、第1始動口センサ211からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、メインCPU81は、第2始動口センサ221からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。ここで、各種乱数とは、具体的には、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数である。
大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類(大当たり遊技のラウンド数や大当たり遊技終了後の遊技状態など)を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有り演出を行うか或いはリーチ無し演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の特別図柄の変動パターンを決定するための乱数である。
メインCPU81は、第1始動口21(又は第2始動口22)に遊技球が入賞したタイミングでこれらの乱数を取得し、先ず、取得した大当たり乱数が、メインROM82に記憶されている所定の乱数値(当選値)と一致するか否かに基づいて、大当たり遊技を実行するか否かを判定する。ここで、大当たり乱数が当選値と一致したことに基づいて大当たり遊技を実行すると判定した場合、上記大当たり乱数と一緒に取得した図柄乱数が、メインROM82に記憶されている(図柄乱数と比較される)所定の乱数値のどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
一方、メインCPU81は、取得した大当たり乱数が当選値と一致しなかったことに基づいて大当たり遊技を実行しないと判定した場合、その大当たり乱数と一緒に取得したリーチ乱数が、メインROM82に記憶されている(リーチ乱数と比較される)所定の乱数値と一致するか否かに基づいて、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかを決定する。また、メインCPU81は、大当たり乱数に基づく判定の結果に関わらず、大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数に基づいて、特別図柄を変動表示する際の特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、特別図柄の変動時間が決定されることになる。
メインCPU81は、大当たり遊技を実行すると判定して、大当たりの種類を決定した場合、大当たりの種類に応じて、第1大入賞口ソレノイド262を介して第1大入賞口26の開閉(開閉部材27の動作)を制御し、第2大入賞口ソレノイド282を介して第2大入賞口28の開閉(開閉部材29の動作)を制御し、V入賞口ソレノイド286を介してV入賞口287の開閉(スライド部材285の動作)を制御することによって、大当たりの種類に応じた大当たり遊技を実行する。
また、メインCPU81は、ゲートセンサ251からの検知信号が入力されたタイミングで乱数(普通図柄乱数)を取得し、取得した普通図柄乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、この普通図柄判定の結果として第2始動口22を開放すると判定した場合、第2始動口ソレノイド222を介して第2始動口22の開閉(開閉部材23の動作)を制御することによって、第2始動口22を開放する補助遊技を実行する。
また、メイン制御基板80には、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、普通図柄表示器43、第1特図保留表示器44、第2特図保留表示器45、普図保留表示器46、ラウンド表示器47、遊技状態表示器48、発射方向表示器49が接続されている。
メインCPU81は、主表示器40を構成するこれらの表示器41~49を制御して、図3に基づいて上述した表示処理を実行させる。
<サブ制御基板90の構成例>
サブ制御基板90は、サブCPU91、サブROM92、サブRAM93、及びRTC(リアルタイムクロック)94を備えている。サブCPU91は、サブROM92に記憶されているプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM93は、サブCPU91が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。RTC94は、現時点の日時(日付や時刻)を計測する。
サブ制御基板90には、第1演出ボタン検知センサ96および第2演出ボタン検知センサ97が接続されている。第1演出ボタン検知センサ96は、第1演出ボタン35(図1参照)が操作された場合に、その旨を示す操作情報(操作信号)をサブ制御基板90に出力する。第2演出ボタン検知センサ97は、第2演出ボタン36(図1参照)が操作された場合に、その旨を示す操作情報(操作信号)をサブ制御基板90に出力する。
サブCPU91は、メイン制御基板80から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容を設定する。その際、第1演出ボタン35や第2演出ボタン36からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU91は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信する。
<画像音響制御基板100の構成例>
画像音響制御基板100は、画像表示装置7による画像表示の制御と、スピーカ38による演出音の出力の制御とを行うものである。この画像音響制御基板100は、本実施形態では、画像音響制御CPU101、制御ROM102、制御RAM103、VDP(Video Display Processor)104、CGROM105、VRAM106、音響DSP(Digital Signal Processor)107、音響ROM108、SDRAM109、及びアンプ110を備えている。
制御ROM102は、マスクROMで構成されており、画像音響制御CPU101の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、ディスプレイリストを作成する処理に使用されるディスプレイリスト作成テーブル等の各種テーブルが記憶されている。ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。制御RAM103は、画像音響制御CPU101が上記制御プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。
画像音響制御CPU101は、上記制御プログラムやディスプレイリスト作成テーブル等の各種テーブル、サブ制御基板90から受信したコマンド等に基づいて、VDP104に対して、CGROM105に記憶されている画像データを画像表示装置7に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。また、画像音響制御CPU101は、音響DSP107に対して、音響ROM108に記憶されている音響データをスピーカ38から出力させる指示を行う。
CGROM105は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出や大当たり遊技に伴う演出等を実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM105は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM105は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM105に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM106は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、図には示されていないが、ディスプレイリスト記憶領域、展開記憶領域、フレームバッファ等を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域は、画像音響制御CPU101から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域は、CGROM105から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。フレームバッファは、表示画面70に表示される画像データの描画および表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP104は、CGROM105に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域に格納する。また、VDP104は、ディスプレイリスト記憶領域に記憶されたディスプレイリストに基づいて、展開記憶領域に格納した画像データを用いて、フレームバッファに対する描画処理を行う。また、VDP104は、フレームバッファに記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成して、生成したRGB信号を画像表示装置7に出力する。
音響DSP107には、音響ROM108、SDRAM109、及びアンプ110が接続されている。音響ROM108は、楽曲や音声、効果音、警告音等に関する各種音響データを記憶している。SDRAM109は、音響DSP107によるデータ処理等の作業領域として使用されるものである。音響DSP107は、画像音響制御CPU101からの指示に対応する音響データを音響ROM108からSDRAM109に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データを(アンプ110を介して)スピーカ38に出力する。アンプ110は、画像音響制御CPU101から音響DSP107を介して得られる音量に関する指示に従って音量を調整して音響データをスピーカ38に出力させる。
なお、本実施形態では、VDPが描画管理を担うと共に音響DSPがサウンド管理を担う場合について説明するが、他の実施形態では、VDPが描画管理とサウンド管理との両方を担うような構成を採用してもよい。この場合、音響DSPを別途設ける必要はない。
<ランプ制御基板120の構成例>
ランプ制御基板120は、ランプCPU121、ランプROM122、及びランプRAM123を備え、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、及び演出第2特図保留表示器127が接続されている。ランプROM122は、ランプCPU121によって実行されるプログラム、発光パターンデータ、動作パターンデータ等を記憶している。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14に内蔵されたLED等のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、可動装飾部材14等の動作パターンを示すデータである。
ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されているプログラムに基づいて、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、演出第2特図保留表示器127等の動作を制御する際の演算処理を行う。
ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されている発光パターンデータの中から、サブ制御基板90から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM123に読み出して、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14に内蔵されたLEDの発光を制御する。また、ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されている動作パターンデータの中から、サブ制御基板90から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM123に読み出して、可動装飾部材14を動作させるモータの駆動を制御する。
また、ランプCPU121は、サブ制御基板90からのコマンドに基づいて、演出表示器125における図柄の変動表示および停止表示を制御する。また、ランプCPU121は、サブ制御基板90からのコマンドに基づいて、演出第1特図保留表示器126による第1特別図柄判定に係る保留数の表示、演出第2特図保留表示器127による第2特別図柄判定に係る保留数の表示を制御する。
[遊技状態について]
次に、遊技機1の遊技状態について説明する。本実施形態の遊技機1では、「通常遊技状態」、「確変遊技状態」、及び「時短遊技状態」の3つの遊技状態のいずれかの遊技状態で遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、第2始動口22に対する遊技球の入賞をサポートするサポート機能(いわゆる「電サポ」等と呼ばれる機能)が付与されない遊技状態である。通常遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/210)に設定される(図6(A)参照)。また、普通図柄判定によって第2始動口22を開放すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/11)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば20秒)に設定され、且つ第2始動口22を開放すると判定された場合の第2始動口22の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される。
「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われると共に、上記サポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、確変遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば1/60)に設定される(図6(A)参照)。また、普通図柄判定によって第2始動口22を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば11/11)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば1.5秒)に設定され、且つ第2始動口22を開放すると判定された場合の第2始動口22の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.5秒×3回)に設定される。
「時短遊技状態」は、上述した低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、時短遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/210)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば11/11)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば1.5秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.5秒×3回)に設定される。
特別図柄の変動時間に関してこれらの遊技状態を比較すると、「通常遊技状態」における特別図柄の変動時間に比べて、「確変遊技状態」や「時短遊技状態」における特別図柄の変動時間の方が相対的に短い時間に設定され易い。なお、各遊技状態の説明で示した、特別遊技を実行すると判定される確率(大当たり確率)、第2始動口22を開放すると判定される確率(普通図柄判定の当選確率)、普通図柄の変動時間、第2始動口22の開放時間は単なる一例であって、他の確率や時間であってもよいことは言うまでもない。
なお、以下の説明では、上記サポート機能が付与されていることによって第2始動口22への遊技球の入賞が容易な状態を「高ベース状態」と呼び、サポート機能が付与されていないことによって第2始動口22への遊技球の入賞が困難な状態を「低ベース状態」と呼ぶものとする。本実施形態では、「通常遊技状態」が低ベース状態に該当し、「確変遊技状態」と「時短遊技状態」が高ベース状態に該当する。
[遊技の流れ]
遊技者が右打ちした遊技球は、第1始動口21には入賞せず、第2始動口22に入賞し得る。しかしながら、低ベース状態のときには、第2始動口22が開放され難く、開放されたとしてもその開放時間は極めて短い。このため、低ベース状態(本実施形態では「通常遊技状態」がこれに該当)で遊技が制御されているときには、遊技者は、第1始動口21を狙った左打ちにより遊技を行うことになる。
通常遊技状態のときに左打ちされた遊技球が第1始動口21に入賞すると、第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄として、大当たり図柄またはハズレ図柄が停止表示される。
ここで、ハズレ図柄が停止表示された場合は、大当たり遊技が行われることはなく、遊技状態も変化しない。一方、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示された場合、その大当たり図柄に応じた所定回数のラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行され、大当たり遊技終了後は、「確変遊技状態」または「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
なお、大当たり遊技終了を契機として遊技状態が「確変遊技状態」または「時短遊技状態」に移行した場合、すなわち、低ベース状態から高ベース状態に移行した場合、第2始動口22への遊技球の入賞を容易にする上記のサポート機能によって、第1始動口21よりも第2始動口22の方が、遊技球が入賞し易くなる。このため、高ベース状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口22を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。また、第1特別図柄判定の権利と第2特別図柄判定の権利の両方が保留されている場合は、第2特別図柄判定の方が第1特別図柄判定よりも優先して実行される。このため、確変遊技状態または時短遊技状態で遊技が制御されているときには、基本的には、第2特別図柄判定が行われる。
確変遊技状態または時短遊技状態において第2特別図柄として大当たり図柄が停止表示された場合には、大当たり遊技終了後は、確変遊技状態または時短遊技状態で遊技が制御されることになる。なお、本実施形態の遊技機1では、確変遊技状態または時短遊技状態で特別図柄判定(基本的には、第2特別図柄判定)が実行される上限回数が設けられており、上限回数以下の特別図柄判定の判定結果が「大当たり」とならなければ、遊技状態が確変遊技状態(又は時短遊技状態)から通常遊技状態に戻される、すなわち、高ベース状態から低ベース状態に戻ることになる。
[乱数を用いる特別図柄判定について]
次に、図6を参照しつつ、大当たり乱数および図柄乱数を用いる判定処理について説明する。ここで、図6は、各種乱数に基づく処理や大当たりの種類等について説明するための説明図である。なお、図6以降に例示されている各乱数に関する説明図では、説明を容易に行うために、乱数の取り得る範囲が実際よりも少ない範囲に設定されている。遊技機1では、第1始動口21(又は第2始動口22)を遊技球が通過すると、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数といった取得情報がメインCPU81によって取得される。
<大当たり乱数に基づく処理>
図6(A)に例示される大当たり乱数は、大当たり遊技を実行するか否かの大当たり判定処理(図22のステップS308)に使用される乱数であり、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態と、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態のそれぞれについて、個別に設定されている。
本実施形態では、低確率状態に関して4個の当選値がメインROM82に記憶されており、メインCPU81は、低確率状態(本実施形態では「通常遊技状態」と「時短遊技状態」がこれに該当)で遊技が制御されているときに、取得した大当たり乱数がこれら4個の当選値のうちのいずれかと一致した場合に、大当たり遊技を実行すると判定し、いずれの当選値とも一致しなかった場合は、大当たり遊技を実行しないと判定する。また、高確率状態(本実施形態では「確変遊技状態」がこれに該当)に関して、14個の当選値がメインROM82に記憶されており、高確率状態で遊技が制御されているときに、取得した大当たり乱数がこれら14個の当選値のうちのいずれかと一致した場合に、大当たり遊技を実行すると判定し、いずれの当選値とも一致しなかった場合は、大当たり遊技を実行しないと判定する。
なお、本実施形態では、第1始動口21または第2始動口22に遊技球が入賞したタイミングで取得される大当たり乱数が、低確率状態と高確率状態とのいずれの場合も「0」~「839」の840個の値を取り得る(図6(A)参照)。このため、図6(A)に例示されるように、低確率状態での大当たり確率は1/210(=4/840)であり、高確率状態での大当たり確率は1/60(=14/840)である。
<図柄乱数に基づく処理>
メインCPU81は、大当たり遊技を実行すると判定した場合、その判定に用いた大当たり乱数と一緒に取得した図柄乱数が、大当たりの種類毎に予め設定された乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。言い換えれば、大当たり図柄として第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示する第1特別図柄(又は第2特別図柄)を選択する。
(第1特別図柄判定に係る大当たりの種類)
図6(B)に例示されるように、本実施形態では、通常遊技状態のときに第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて当選し得る大当たりの種類として、「3R確変A」および「3R通常X」の2種類が用意されている。
ここで、「3R確変A」(図6(B)参照)は、第1特別図柄表示器41に大当たり図柄X1が停止表示されたことに応じて、第2大入賞口28を長開放する1回の長開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する2回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~3ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計3回の長開放ラウンド遊技から構成される大当たり遊技が実行される大当たりである。
この「3R確変A」に当選した場合、1ラウンド目のラウンド遊技において、第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が長開放される。このため、遊技者は、単に右打ちを行ってさえいればV入賞口287に遊技球を容易に通過させることができ、1ラウンド目のラウンド遊技中にV入賞口センサ283によって遊技球が1個でも検知された場合は、大当たり遊技終了後に「確変遊技状態」で遊技が制御されることになる。
なお、本実施形態では、「3R確変A」に係る大当たり遊技終了後に「確変遊技状態」で第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)および第2特別図柄(又は第1特別図柄)の変動表示が実行される回数(図6(B)におけるST回数)が100回に設定されており、途中で大当たりと判定されることがなければ、「3R確変A」に係る大当たり遊技が終了した後は、100回の特別図柄判定が実行されるまで確変遊技状態が継続する。そして、この100回の特別図柄判定が全てハズレであった場合には、その後に100回の「時短遊技」が付与される。ここで、「時短遊技」とは、「時短遊技状態」において実行される第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)と、その特別図柄判定に応じて実行される第2特別図柄(又は第1特別図柄)の変動表示と、を含む遊技を意味する。
一方、「3R通常X」(図6(B)参照)は、第1特別図柄表示器41に大当たり図柄X2が停止表示されたことに応じて、第2大入賞口28を短開放する1回の短開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する2回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~3ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計3回のラウンド遊技から構成される大当たり遊技が実行される大当たりである。この「3R通常X」に当選した場合、1ラウンド目のラウンド遊技では、基本的に第2大入賞口28に遊技球が入賞しないために賞球の払い出しが行われない。このため、「3R通常X」に当選した場合は、大当たり遊技中に実行される長開放ラウンド遊技の回数が2回であり、「3R通常X」は、実質2ラウンドの大当たりであると言える。
この「3R通常X」に当選した場合、1ラウンド目のラウンド遊技として、第2大入賞口28を短開放する短開放ラウンド遊技が実行される。このため、3R通常Xに係る大当たり遊技中に遊技球がV入賞することはなく、「3R通常X」に係る大当たり遊技の終了後は、「時短遊技状態」で遊技が制御される。本実施形態の遊技機1では、「3R通常X」に対する時短回数が100回に設定されており、第1特別図柄表示器41に(「3R通常X」に当選したことを報知する)大当たり図柄X2が停止表示されたことに応じて大当たり遊技が実行された場合、途中で大当たりと判定されることがなければ、大当たり遊技終了後に100回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が実行されるまで時短遊技状態で遊技が制御される。
このように、「3R確変A」が、ST回数が「100」であると共に(時短遊技の回数である)時短回数が「100」である大当たりであるのに対して、「3R通常X」は、ST回数が「0」であると共に時短回数が「100」である大当たりである(図6(B)参照)。
ところで、「3R確変A」の当選によって大当たり遊技終了後に「確変遊技状態」で遊技が制御される権利を取得できているにも拘わらず、例えば、遊技領域3における球詰まり等が原因で、1ラウンド目のラウンド遊技中にV入賞口センサ283によって遊技球が検知されないといった状況が発生することが考えられる。このため、本実施形態の遊技機1では、このような状況が発生した場合であっても、大当たり遊技の終了後に遊技者が大当たりを容易に狙えるようにすべく、「3R確変A」に係る1ラウンド目のラウンド遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合は、大当たり遊技終了後に100回の時短遊技を付与することとしている。すなわち、「3R通常」に係る大当たり遊技の終了後と同様の遊技制御を行うこととしている。
なお、本実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合にその大当たりの種類を決定するための乱数値がメインROM82に記憶されている。具体的には、図6(B)に例示されるように、「3R確変A」に対して50個の乱数値が記憶され、「3R通常X」に対して50個の乱数値が記憶されている。
本実施形態では、図柄乱数の取り得る範囲が「0」~「99」の100個に設定されており、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得された大当たり乱数に基づいて大当たりと判定された場合、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類として、「3R確変A」が50%(=50/100×100)の割合で選択され、「3R通常X」が同じく50%(=50/100×100)の割合で選択される(図6(B)参照)。
このため、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合に、「3R確変A」を示す大当たり図柄X1が第1特別図柄表示器41に停止表示される確率と、「3R通常X」を示す大当たり図柄X2が第1特別図柄表示器41に停止表示される確率は、いずれも50%である。
このように、通常遊技状態における第1特別図柄判定の結果が「3R確変A」または「3R通常X」となった場合、どちらの場合も大当たり遊技終了後は高ベース状態となるため、遊技者は、ゲート25および第2始動口22を狙った右打ちによる遊技を行うことになる。
(第2特別図柄判定に係る大当たりの種類)
図6(C)に例示されるように、第2始動口22に遊技球が入賞したことに応じて実行される第2特別図柄判定に係る大当たりの種類として、「10R確変A」、「10R確変B」、「3R確変B」、及び「3R通常Y」の4種類が用意されている。
ここで、「10R確変A」(図6(C)参照)は、第2特別図柄表示器42に大当たり図柄Y1が停止表示されたことに応じて、第2大入賞口28(及びV入賞口287)を長開放する1回の長開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する9回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~10ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計10回の長開放ラウンド遊技から構成される大当たり遊技が実行される大当たりである。
「10R確変B」(図6(C)参照)は、第2特別図柄表示器42に大当たり図柄Y2が停止表示されたことに応じて、「10R確変A」に当選した場合と同様に、第2大入賞口28(及びV入賞口287)を長開放する1回の長開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する9回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~10ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計10回の長開放ラウンド遊技から構成される大当たり遊技が実行される大当たりである。
一方、「3R確変B」に当選した場合は、第2特別図柄表示器42に大当たり図柄Y3が停止表示され、第1特別図柄判定に係る「3R確変A」(図6(B)参照)に当選した場合と同様に、第2大入賞口28(及びV入賞口287)を長開放する1回の長開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する2回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~3ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計3回の長開放ラウンド遊技が実行される。
このように、「10R確変A」に当選した場合と、「10R確変B」に当選した場合と、「3R確変B」に当選した場合は、いずれの場合も、1ラウンド目のラウンド遊技中に第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が長開放される。このため、遊技者は、これらの大当りに係る1ラウンド目のラウンド遊技中に右打ちを行ってさえいれば、大当たり遊技の終了後に「確変遊技状態」で遊技が行われる権利を容易に獲得することができる。
一方、「3R通常Y」に当選した場合は、図6(C)に例示されるように、第2特別図柄表示器42に大当たり図柄Y4が停止表示され、第1特別図柄判定に係る「3R通常X」(図6(B)参照)に当選した場合と同様に、第2大入賞口28を短開放する1回の短開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する2回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~3ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計3回のラウンド遊技が実行される。
なお、第2特別図柄判定に係るこれら4種類の大当りに関しては、上述したST回数および時短回数が以下のように設定されている。すなわち、「10R確変A」と「3R確変B」に関しては、ST回数および時短回数の両方が「100」に設定されており、また、「10R確変B」に関しては、ST回数が「100」で時短回数が「0」に設定されている。また、「3R通常Y」に関しては、ST回数が「0」で時短回数が「100」に設定されている。このため、「10R確変B」に当選した場合は、大当たり遊技終了後の(確変遊技状態における)100回の特別図柄判定がいずれもハズレであった場合には、遊技状態が「通常遊技状態」に戻される。これに対して、「10R確変A」または「3R確変B」に当選した場合は、大当たり遊技終了後の(確変遊技状態における)100回の特別図柄判定がいずれもハズレであった場合には、遊技状態が「確変遊技状態」から「時短遊技状態」に移行することになる。そして、「3R通常Y」に当選した場合は、大当たり遊技終了後の(時短遊技状態における)100回の特別図柄判定がいずれもハズレであった場合は、遊技状態が「時短遊技状態」から「通常遊技状態」に戻される。
このため、高ベース状態において遊技者が大当たりを引き当てる確率は、「10R確変A」または「3R確変B」に当選した場合の方が、「10R確変B」に当選した場合よりも高く、「3R通常Y」に当選した場合が、遊技者が大当たりを引き当てる確率が最も低いと言える。
本実施形態では、第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合にその大当たりの種類を決定するための乱数値が、メインROM82に記憶されている。具体的には、図6(C)に例示されるように、「10確変A」に対して40個の乱数値が記憶され、「10R確変B」に対して35個の乱数値が記憶され、「3確変B」に対して15個の乱数値が記憶され、「3通常Y」に対して10個の乱数値が記憶されている。
本実施形態では、上記のように図柄乱数の取り得る範囲が「0」~「99」の100個に設定されており、第2始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得された大当たり乱数に基づいて大当たりと判定された場合、第2特別図柄判定に係る大当たりの種類として、「10R確変A」が40%(=40/100×100)の割合で選択され、「10R確変B」が35%(=35/100×100)の割合で選択され、「3R確変B」が15%(=15/100×100)の割合で選択され、「3R通常Y」が10%(=10/100×100)の割合で選択される(図6(C)参照)。
このため、第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合に、「10R確変A」を示す大当たり図柄Y1が第2特別図柄表示器42に停止表示される確率は40%であり、「10R確変B」を示す大当たり図柄Y2が第2特別図柄表示器42に停止表示される確率は35%であり、「3R確変B」を示す大当たり図柄Y3が第2特別図柄表示器42に停止表示される確率は15%であり、「3R通常Y」を示す大当たり図柄Y4が第2特別図柄表示器42に停止表示される確率は10%である。
<リーチ乱数に基づく処理>
メインCPU81は、大当たり遊技を実行しないと判定した場合、その判定に用いた大当たり乱数と一緒に取得したリーチ乱数が、リーチ有り演出に対応する乱数値と、リーチ無し演出に対応する乱数値のどちらの乱数値と一致するかに基づいて、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかを決定する。
図には示されていないが、本実施形態では、メインROM82において、リーチ有り演出に対して10個の乱数値が記憶されており、メインCPU81は、取得したリーチ乱数がこれら10個の乱数値のいずれかと一致した場合には、リーチ有り演出を行うと決定する。また、リーチ無し演出に対しては90個の乱数値が記憶されており、メインCPU81は、取得したリーチ乱数がこれら90個の乱数値のいずれかと一致した場合には、リーチ無し演出を行うと決定する。本実施形態では、リーチ乱数の取り得る範囲が「0」~「99」に設定されており、大当たり遊技を実行しないと判定された場合に、リーチ演出が行われる割合は10%(=10/100×100)であり、リーチ演出が行われない割合(リーチ無し演出が行われる割合)は90%(=90/100×100)である。
メインCPU81は、リーチ有り演出を行うと決定した場合は、特別図柄の変動パターンとして、リーチ演出を伴う演出図柄の変動演出パターンがサブ制御基板90で選択されることになる変動パターンを選択する。逆に、リーチ無し演出を行うと決定した場合は、特別図柄の変動パターンとして、リーチ演出を伴わない演出図柄の変動演出パターンがサブ制御基板90で選択されることになる変動パターンを選択する。
[遊技の流れについて]
次に、図7を参照しつつ、遊技の流れについて説明する。ここで、図7は、遊技機1における遊技の流れについて説明するための説明図である。遊技盤2の盤面構成上、左遊技領域3Lに打ち出された遊技球が第1始動口21に入賞可能である一方、右遊技領域3Rに打ち出された遊技球が第1始動口21に入賞することはない。また、通常遊技状態のときは、第2始動口22が開放状態になり難く、仮に開放状態になったとしても第2始動口22の開放時間が極めて短く、第2始動口22に遊技球が入賞する可能性は極めて低い。このため、通常遊技状態のときに遊技者が右打ちするメリットはない。これらのことから明らかなように、通常遊技状態は、遊技球を左遊技領域3Lに打ち出した方が右遊技領域3Rに打ち出すよりも大当たりを引き当て易い(特別図柄判定が実行され易い)左側有利状態である。このため、遊技者は、通常遊技状態のときは左打ちを行う。
通常遊技状態のときに左打ちされた遊技球が第1始動口21に入賞すると、第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示された後に、第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示される。一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は、大当たり図柄として、大当たり図柄X1~X2(図6(B)参照)のいずれかが停止表示され、停止表示された大当たり図柄に対応する大当たり遊技が実行される。これらの大当たり遊技については、図6(B)に基づいて上述した通りである。
通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、確変大当たりを報知する大当たり図柄(大当たり図柄X1:図6(B)参照)が停止表示されるとき(図7(A)参照)と、通常大当たりを報知する大当たり図柄(大当たり図柄X2:図6(B)参照)が停止表示されるとき(図7(D)参照)と、がある。
ここで、確変大当たりを報知する大当たり図柄X1が停止表示された場合は、図6(B)に基づいて上述した大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技が実行された場合、第2大入賞口28およびV入賞口287を長開放する長開放ラウンド遊技中(1ラウンド目のラウンド遊技中)に遊技球がV入賞したことを条件として、大当たり遊技が終了した後は、確変遊技状態で遊技が制御される(図7(B)参照)。上述したように、この確変遊技状態は、途中で大当たりと判定されることがなければ、100回の特別図柄判定(及び特別図柄の変動表示)が行われるまで継続する。一方、上記の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行されたにも拘わらず、例えば、遊技領域3における球詰まり等が原因で、遊技球がV入賞しなかった場合は、大当たり遊技終了後は、第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が100回実行されるまで継続し得る時短遊技状態で遊技が制御される(図7(C)参照)。
ここで、確変遊技状態では、遊技球がゲート25を通過したことを条件として行われる普通図柄判定の当選確率が相対的に高い確率(本実施形態では11/11)に設定され、また、普通図柄判定に当選した場合の第2始動口22の開放時間が相対的に長い時間(本実施形態では1.5秒×3回)に設定される。このため、確変遊技状態は、遊技球を右遊技領域3Rに打ち出した方が左遊技領域3Lに打ち出すよりも大当たりを引き当て易い(特別図柄判定が実行され易い)右側有利状態である。このため、確変遊技状態で遊技が制御されているときには、遊技者は右打ちを行う。このことは、確変遊技状態と同様に高ベース状態である時短遊技状態で遊技が制御されているときも同様である。
確変遊技状態で遊技が制御されているときに右打ちされた遊技球が第2始動口22に入賞すると、第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄表示器42において、第2特別図柄が変動表示された後に、第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示される。この場合、大当たり遊技は実行されない。一方、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、大当たり図柄として大当たり図柄Y1~Y4(図6(C)参照)のいずれかが停止表示され(図7(F)参照)、停止表示された大当たり図柄に対応する大当たり遊技が実行される。ここで、確変大当たりを報知する大当たり図柄Y1~Y3のいずれかが停止表示されたことに応じて実行される大当たり遊技中に遊技球がV入賞した場合は、大当たり遊技終了後に再び確変遊技状態で遊技が制御され(図7(B)参照)、大当たり遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合は、大当たり遊技終了後は時短遊技状態で遊技が制御される(図7(C)参照)。また、通常大当たりを報知する大当たり図柄Y4(図6(C)参照)が停止表示されたことに応じて実行される大当たり遊技中には遊技球がV入賞することがないため、大当たり遊技が終了した後は、時短遊技状態で遊技が制御される(図7(F)及び(E)参照)。
また、時短遊技状態で遊技が制御されているときに右打ちされた遊技球が第2始動口22に入賞すると、第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄表示器42において、第2特別図柄が変動表示された後に、第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄が停止表示される。このことは、同じ高ベース状態である確変遊技状態で遊技が制御されているときに右打ちされた遊技球が第2始動口22に入賞した場合と同様である。ここで、第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示される。
一方、通常遊技状態における第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は、大当たり図柄Y1~Y4のいずれかが停止表示され、停止表示された大当たり図柄に応じた大当たり遊技が実行された後は、停止表示された大当たり図柄に応じた遊技状態で遊技が制御されることになる。具体的には、確変大当たりを報知する大当たり図柄Y1~Y3のいずれかが停止表示されたことに応じて実行される大当たり遊技が終了すると、大当たり遊技中に遊技球がV入賞していれば、確変遊技状態で遊技が制御されることになる(図7(I)及び(J)参照)。その一方で、確変大当たりに係る大当たり遊技であるにも拘わらず大当たり遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合は、大当たり遊技終了後は時短遊技状態で遊技が制御されることになる(図7(I)及び(K)参照)。
また、時短遊技状態における第2特別図柄判定の判定結果が通常大当たりであることを報知する大当たり図柄Y4(図6(C)参照)が停止表示されたことに応じて大当たり遊技が実行されると、大当たり遊技終了後は、再び時短遊技状態で遊技が制御されることになる(図7(M)及び(E)参照)。なお、100回の特別図柄判定(及び特別図柄の変動表示)が行われるまで継続する時短遊技状態において一度も大当たりと判定されなかった場合は、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる(図7(L)参照)。
また、図6(C)に基づいて上述したように、第2特別図柄判定に係る大当たりには、100回の確変遊技の後に同じく100回の時短遊技が付与される「10R確変A」及び「3R確変B」と、100回の確変遊技の後に時短遊技が付与されない「10R確変B」と、が用意されている。このため、「10R確変A」又は「3R確変B」に係る大当たり遊技の終了に伴って確変遊技状態に移行した場合、100回の特別図柄判定(及び特別図柄の変動表示)が行われるまで一度も大当たりと判定されなければ、100回の時短遊技が行われるまで継続する時短遊技状態へと移行することになる(図7(H)参照)。一方、「10R確変B」に係る大当たり遊技の終了に伴って確変遊技状態に移行した場合は、100回の特別図柄判定(及び特別図柄の変動表示)が行われるまで一度も大当たりと判定されなければ、遊技状態が確変遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる(図7(G)参照)。
[変動演出について]
本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄(又は第2特別図柄)が変動表示されてから停止表示されるのに伴って、表示画面70において各種の演出が行われるが、ここでは、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示に伴って表示画面70で行われる変動演出について説明する。
遊技機1では、通常遊技状態のときに第1始動口21に遊技球が入賞して第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。表示画面70には、第1特別図柄判定の判定結果を報知する演出図柄が表示される演出図柄表示領域73(図2参照)が設けられており、表示画面70では、第1特別図柄の変動表示に伴って、演出図柄の変動表示を含む変動演出が行われる(図2参照)。そして、第1特別図柄判定が実行された際に選択された変動パターンに応じた変動時間だけ第1特別図柄が変動表示されると、この第1特別図柄が停止表示されるのに伴って、第1特別図柄判定の判定結果を示す態様で演出図柄が停止表示される。
このような演出図柄の変動表示中には、いわゆるリーチ演出が行われる場合がある。具体的には、表示画面70の演出図柄表示領域73には、例えば、1~9の数字が下から上へ縦方向に連続して記された演出図柄の図柄列の一部が横方向に3列表示されており、第1特別図柄の変動表示が開始されると、これらの図柄列が上から下へスクロールするように変動表示(スクロール表示)される(例えば、図10(B)参照)。これに対して、リーチ演出が行われる場合には、全ての演出図柄が停止表示されるのに先立って、まず、例えば左列の演出図柄(左図柄)と右列の演出図柄(右図柄)が順番に、或いは同時に、完全には停止しないように擬似停止する。図2には、左図柄として3図柄が擬似停止すると共に右図柄として同じく3図柄が擬似停止し、中列の図柄列がスクロール表示を継続している状態が例示されている。
なお、「擬似停止」とは、演出図柄をほとんど移動させずにその場で揺動させる演出であり、以下の説明では、演出図柄を完全に静止させる本停止(単に「停止表示」と呼ぶ場合もある)と区別する場合には、擬似停止と呼ぶ場合がある。また、以下の説明では、リーチを形成する左図柄および右図柄を「リーチ図柄」と呼ぶ場合がある。
リーチ図柄として互いに共通する左図柄および右図柄が有効ライン上に擬似停止するとリーチ成立となり、同一の演出図柄が3つ揃うこと、すなわち、リーチ図柄と共通する中図柄が停止することを遊技者に期待させるリーチ演出が行われる。このリーチ演出は、リーチ図柄(左図柄および右図柄)を擬似停止させた状態で中列の図柄列を構成する演出図柄(中図柄)を遊技者が識別可能に低速でスクロールさせ、最終的に、リーチ図柄と共通する中図柄、又はリーチ図柄とは異なる中図柄を有効ライン上に停止させて当落を報知する演出が一例として挙げられる。
なお、詳細な説明は省略するが、このようなリーチ演出には、演出図柄の他に、キャラクタやアイテムといった他の表示オブジェクトが用いられる。また、以下の説明では、リーチ演出が行われる変動演出において、リーチが成立するまでに行われる演出を「リーチ前演出」と呼ぶ場合がある。
リーチ演出の種類については後に詳述するが、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、ハズレを報知すべくリーチハズレ目(例えば「323」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、これら3つの演出図柄が本停止する。一方、リーチ演出が行われない場合には、ハズレを報知すべくバラケ目(例えば「629」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、これら3つの演出図柄が本停止する。このように、大当たり遊技を実行しないと判定された場合、ハズレを示すリーチハズレ目またはバラケ目で3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させてハズレ(大当たり遊技が実行されないこと)を報知するハズレ報知演出が実行される。
このハズレ報知演出が実行された場合は大当たり遊技が実行されず、第1特別図柄判定の権利が保留されていれば、所定の確定時間(例えば0.5秒間)だけ第1特別図柄および演出図柄が停止表示された後にその保留されていた第1特別図柄判定が行われて、この判定に対応する第1特別図柄の次の変動表示が開始される。なお、第1特別図柄判定の権利が保留されていなければ、第1始動口21に遊技球が新たに入賞するまで、第1特別図柄および演出図柄が停止表示された状態が維持されることになる。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、第1特別図柄の変動表示中に大抵はリーチ演出が実行され、大当たりを報知すべくゾロ目(例えば「333」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示されるのに伴って、これら3つの演出図柄が本停止する。このように、大当たり遊技を実行すると判定された場合、大当たりを示す態様で3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させて大当たり(大当たり遊技が実行されること)を報知する当たり報知演出が実行される。この当たり報知演出が実行された場合、図6に基づいて上述した大当たりの種類に応じた大当たり遊技が実行される。
[表示画面70の画面構成]
図2には、通常遊技状態における表示画面70の画面構成が例示されている。通常遊技状態で遊技が制御されているときには、図2に例示されるように、保留アイコン表示領域71、当該アイコン表示領域72、及び、演出図柄表示領域73が表示画面70上に形成される。演出図柄表示領域73は、上述したように、左列の図柄列を構成する左図柄と、中列の図柄列を構成する中図柄と、右列の図柄列を構成する右図柄と、が表示される表示領域である。
<保留アイコン表示領域71>
保留アイコン表示領域71(図2参照)は、第1特別図柄判定の権利が保留されていることを示す保留アイコンが表示される表示領域である。遊技機1では、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中といった、特別図柄判定および特別図柄の変動表示を直ちに開始できない状況で第1始動口21に遊技球が入賞した場合には、第1特別図柄判定の権利が所定数(本実施形態では4つ)を上限として保留される。
このように、第1特別図柄判定の権利が保留された場合、保留アイコン表示領域71には、第1特図保留表示器44が示す第1特別図柄判定の保留数と同数の保留アイコンが表示される。図2には、第1特別図柄判定の保留数が「2」であることを示唆するために、保留アイコン表示領域71に2個の保留アイコンが表示された状態が例示されている。図2に例示されるように、保留アイコン表示領域71の直下には、保留アイコン表示領域71に表示される各保留アイコンの台座となる4つの台座画像が表示される。このため、遊技者は、これらの台座画像を見て、保留アイコンが表示される表示位置を容易に特定することが可能である。
なお、後述するSPSPリーチといった高信頼度のリーチ演出が行われているときに保留アイコン表示領域71に保留アイコンを表示していると、リーチ演出に用いる表示領域が制限されるだけでなく、保留アイコンの表示がリーチ演出の興趣性を低下させる可能性がある。このため、本実施形態の遊技機1では、リーチ前演出中やノーマルリーチ中、SPリーチ中は、上記の台座画像や保留アイコンを表示する一方、SPSPリーチ中は(第1特別図柄判定の権利が保留されていても)台座画像や保留アイコンを表示しない、といった構成が採用されている。このような構成を採用することによって、例えば、保留アイコンが通常とは異なる表示態様で表示されているために、遊技者がSPSPリーチに係るSPSPリーチ演出画像よりも保留アイコンを注視してしまい、結果として、SPSPリーチによる十分な演出効果が得られない、といった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
また、通常遊技状態で遊技が制御されているときには、基本的に第2始動口22に遊技球が入賞することがない。このため、通常遊技状態では、基本的には、第2特別図柄判定の権利が保留されることもなく、表示画面70に第2特別図柄判定に係る保留アイコンが表示されたり、この保留アイコンを表示するための表示領域が形成されたりすることはない。
<当該アイコン表示領域72>
当該アイコン表示領域72(図2参照)は、第1特別図柄が変動表示されていることを示唆する変動示唆画像としての当該アイコンを表示する表示領域である。当該アイコンは、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って当該アイコン表示領域72に表示され、例えば、第1特別図柄が停止表示されるタイミングで当該アイコン表示領域72から消去される。ただし、当該アイコンの消去タイミングはこれに限定されるものではなく、第1特別図柄の変動表示中に当該アイコンを消去してもよく、例えば、後述するSPSPリーチ発展時やSPSPリーチの途中、第1特別図柄が停止表示される直前のタイミングで当該アイコンを消去するようにしてもよい。
ところで、特別図柄の変動表示が行われておらず、且つ特別図柄判定の権利が保留されていない状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、第1特別図柄の変動表示の開始に伴い、当該アイコン表示領域72に当該アイコンが表示される。一方、保留アイコン表示領域71に保留アイコンが表示されている状態で、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに対応する第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示が終了すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(当該アイコン表示領域72に最も近い位置に表示されている保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定の実行に応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72へシフトして、新たな当該アイコンとして表示されることになる。このように、当該アイコン表示領域72にシフトした保留アイコン(ここでは、当該アイコン)は、保留アイコン表示領域71に表示されていたときに比べて大きく表示される(図2参照)。このため、遊技者に対して、保留アイコン表示領域71に表示されている保留アイコンよりも、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに注目させることが可能である。
なお、上記最先の保留アイコンとは異なる他の保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示されている場合、当該アイコン表示領域72への最先の保留アイコンのシフトに伴い、保留アイコン表示領域71において、他の保留アイコンが保留アイコン表示領域71内で当該アイコン表示領域72へ近づく方向にシフトする。ここまでの説明から明らかなように、遊技機1では、保留アイコン表示領域71に表示されていた保留アイコンが、当該アイコン表示領域72にシフトして以降は当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示される場合がある。このため、以下の説明では、保留アイコンと当該アイコンとを区別しない場合には、これらを総称して単に「アイコン」と呼ぶ場合がある。
(アイコン変化演出について)
本実施形態の遊技機1では、アイコンの表示態様を変化させるアイコン変化演出(変化演出の一例)が実行される場合がある。ここで、アイコンの表示態様を変化させるとは、表示中のアイコンの表示色や形状、大きさ等の少なくともいずれか1つを変化させることを言う。アイコン変化演出は、大別すると、第1のアイコン変化演出、第2のアイコン変化演出、第3のアイコン変化演出、及び、第4のアイコン変化演出に分類される。ここで、第1のアイコン変化演出は、通常とは異なる表示態様で保留アイコンの表示を開始するアイコン変化演出であり、第2のアイコン変化演出は、保留アイコン表示領域71に表示されている保留アイコンの表示態様を変化させるアイコン変化演出である。また、第3のアイコン変化演出は、保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトするのに伴って、そのアイコンの表示態様を変化させるアイコン変化演出であり、第4のアイコン変化演出は、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンの表示態様を変化させるアイコン変化演出である。
第1のアイコン変化演出は、第2~第4のアイコン変化演出とは異なり、既に表示されているアイコンの表示態様を変化させる演出ではないが、通常の保留アイコン(本実施形態では、白色アイコン)とは異なるアイコンを表示する演出であるという点では、第2~第4のアイコン変化演出と共通している。このため、本実施形態では、通常とは異なる表示態様で保留アイコンの表示を開始する演出を「第1のアイコン変化演出」と呼ぶものとする。
第2のアイコン変化演出としては、アイコン変化演出の対象となる保留アイコン(以下、「対象保留アイコン」ともいう。)が保留アイコン表示領域71に表示されている期間中に、その対象保留アイコンの表示態様を1回だけ変化させる第2のアイコン変化演出が実行される場合と、対象保留アイコンの表示態様を複数回変化させる第2のアイコン変化演出が実行される場合と、がある。また、第4のアイコン変化演出としては、アイコン変化演出の対象となる当該アイコン(以下、「対象当該アイコン」ともいう。)が当該アイコン表示領域72に表示されている期間中に、その対象当該アイコンの表示態様を1回だけ変化させる第4のアイコン変化演出が実行される場合と、対象当該アイコンの表示態様を複数回変化させる第4のアイコン変化演出が実行される場合と、がある。
なお、本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中に第1始動口21に遊技球が入賞すると、第1特別図柄判定の権利が保留されていることを示す保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示される。そして、保留されていた第1特別図柄判定が実行されて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、保留アイコン表示領域71に表示されている保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトする。このため、1つのアイコンを対象として、第1のアイコン変化演出が実行される場合と実行されない場合とがある。また、対象保留アイコンを対象として、第2のアイコン変化演出が1または複数回実行される場合と実行されない場合とがある。また、対象保留アイコンが対象当該アイコンとして表示され始める際に、第3のアイコン変化演出が1回実行される場合と実行されない場合とがある。また、対象当該アイコンを対象として、第4のアイコン変化演出が1または複数回実行される場合と実行されない場合とがある。
ここまで、4つのアイコン変化演出の概要を説明したが、アイコン変化演出が実行されたことに応じて表示される、通常とは異なる表示態様のアイコン(以下、「特別アイコン」とも言う。)の大当たり信頼度やその特徴については、図12に基づいて後に詳述する。
[第1特別図柄の変動表示に伴う演出の流れ]
図8は、リーチ演出等の各種演出の流れを例示する説明図である。通常遊技状態において第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す態様で第1特別図柄が停止表示される。これに対して、表示画面70では、第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、演出図柄表示領域73における3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図8(A)、図10(B)参照)。
ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、例えば、有効ライン上に左図柄および右図柄として互いに異なる演出図柄が擬似停止し、この非リーチの態様で中列の図柄列のみをスクロール表示させるリーチ無し演出(図8(B)参照)が行われることがある。このリーチ無し演出(リーチ演出を含まない変動演出)が行われた場合、第1特別図柄の変動表示の終盤でバラケ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させ、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴ってこれら3つの演出図柄を本停止させるハズレ報知演出(図8(C)参照)が行われることになる。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合や、「ハズレ」であるもののリーチ有り演出(リーチ演出を含む変動演出)を行うことが第1特別図柄の変動表示の開始時に決定されている場合、第1特別図柄の変動表示中に、例えば、演出図柄表示領域73の有効ライン上に所定の左図柄を擬似停止させ、続いて左図柄と同じ演出図柄である右図柄を有効ライン上へと移行させるリーチ前演出(図8(D)参照)が行われる。そして、有効ライン上に同一の左図柄および右図柄が擬似停止するとリーチが成立する(図8(E)参照)。そして、このようにしてリーチが成立すると、リーチ図柄(左図柄および右図柄)と同じ演出図柄である中図柄が有効ライン上に停止して図柄揃いとなることを遊技者に期待させる所定のリーチ演出が行われる。
本実施形態では、第1特別図柄の変動表示に伴って実行され得るリーチ演出として、ノーマルリーチ、SPリーチ、及びSPSPリーチの3種類のリーチ演出が用意されている(図8参照)。
ノーマルリーチ(図8(F)参照)は、大当たり信頼度が相対的に低いリーチ演出(例えば、大当たり信頼度:約2%)である。リーチが成立すると先ずはノーマルリーチが行われ、ノーマルリーチ中は、2つのリーチ図柄(左図柄および右図柄)の間を高速でスクロール表示されていた中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下していく。
ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、ノーマルリーチにてハズレ報知演出を実行する変動演出パターンがサブCPU91によって設定されている場合、例えば、リーチ図柄とは異なる中図柄を有効ライン上に擬似停止させることでリーチハズレ目(例えば「434」)の演出図柄を表示し、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、これらの演出図柄を本停止させるハズレ報知演出(図8(G)参照)が行われる。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、ノーマルリーチにて当たり報知演出を実行する変動演出パターンがサブCPU91によって設定されている場合、例えば、リーチ図柄と同じ中図柄を有効ライン上に擬似停止させることでゾロ目(例えば「444」)の演出図柄を表示し、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示されるのに伴って、これらの演出図柄を本停止させる当たり報知演出(図8(G)参照)が行われる。
また、第1特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合、ノーマルリーチにおいて当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われることなく、リーチ図柄と同じ演出図柄である中図柄が有効ライン上を通過し、その後、中列の図柄列のスクロール速度が上昇して、SPリーチ(図8(H)参照)またはSPSPリーチ(図8(I)参照)に発展する。
なお、図には示されていないが、SPリーチやSPSPリーチといった(ノーマルリーチに比べて大当たり信頼度が高い)高信頼度リーチ演出に発展する場合、擬似停止していた左図柄が縮小しながら表示画面70における左上方の位置へと移動すると共に、擬似停止していた右図柄が縮小しながら表示画面70における右上方の位置へと移動し、これらの左図柄および右図柄は、移動後の位置で擬似停止し、中列の図柄列は、高信頼度リーチ演出の終盤まで非表示となる(例えば、図11(A)~(H)参照)。そして、保留アイコン表示領域71を形成する表示オブジェクトや保留アイコンも非表示となる(例えば、図11(C)~(H)参照)。その結果、演出図柄表示領域73よりも広い表示領域で高信頼度リーチ演出を行うことが可能になり、高信頼度リーチ演出の興趣性を向上させることが可能である。
SPリーチとSPSPリーチは、例えば、自キャラが敵キャラと闘うバトル演出として構成されており、SPリーチがバトルの前半、SPSPリーチがバトルの後半という位置付けになっており、バトル前半とバトル後半とでは、闘う敵キャラが共通している。すなわち、例えば、バトル前半のSPリーチで敵キャラAと闘うバトル演出が行われ、その後にバトル後半のSPSPリーチへと発展する場合、SPSPリーチでも敵キャラAと闘うバトル演出が行われることになる。
これらのSPリーチとSPSPリーチとを比較した場合、SPSPリーチ(例えば、大当たり信頼度:約35%)の方がSPリーチ(例えば、大当たり信頼度:約15%)よりも大当たり信頼度が高く、SPリーチまでしか発展しない場合に比べて、SPSPリーチまで発展する場合の方が、当たり報知演出が実行され易いという特徴がある。
遊技機1では、ノーマルリーチ(図8(F)参照)からバトル前半のSPリーチ(図8(H)参照)へと発展して、このSPリーチにて図8(G)の当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われる場合がある。また、ノーマルリーチからSPリーチを経由してSPSPリーチへと発展する場合(図8(F),(H),及び(I)参照)と、ノーマルリーチからSPリーチを経由せずにSPSPリーチへと直接発展する場合(図8(F)及び(I)参照)とがあり、これらの場合、このSPSPリーチの終盤で当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われることになる(図8(I)及び(G)参照)。
なお、図8に例示されるリーチ演出の種類やリーチ演出の発展の仕方は単なる一例であって、リーチ演出の種類や発展の流れは、他のものであってもよい。
[事前判定処理について]
本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中に第1始動口21に遊技球が入賞すると、第1特別図柄判定の権利が保留される。この場合、保留された第1特別図柄判定の権利に対して第1特別図柄判定が行われるのに先立って、大当たり遊技を実行するか否かを判定する事前判定処理が行われることがある。具体的には、メインCPU81は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを検知すると、大当たり乱数等の取得情報を取得し、取得した大当たり乱数に基づいて、第1特別図柄の変動表示開始時に行われる第1特別図柄判定における大当たり判定処理(図22のステップS308参照)と同様の大当たり判定処理を行い、第1特別図柄判定が実行された場合に「大当たり」と判定されることになるか否かを事前に判定する。すなわち、メインCPU81は、第1始動口21に遊技球が入賞するのとほぼ同時に、この入賞に応じて実行される第1特別図柄の変動表示の開始時に行われる大当たり判定処理と同様の判定処理を行う。また、大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数に基づいて、後述する変動パターン選択処理(図22のステップS309参照)と同様の処理を行い、第1特別図柄判定が実行された場合にどの変動パターンが選択されることになるかを事前に判定する。
このように、メインCPU81は、第1特別図柄判定の権利が保留されたことに応じて事前判定処理を行った場合、その事前判定処理の結果を示す事前判定情報を含む保留コマンドをサブ制御基板90に送信する。これに対して、サブ制御基板90のサブCPU91は、保留コマンドに含まれている事前判定情報に基づいて、上述したアイコン変化演出を実行するか否かを決定する。そして、アイコン変化演出を実行すると決定した場合、どのような変化パターンでアイコン(保留アイコンや当該アイコン)の表示態様を変化させるかを決定し、その決定結果に基づくアイコン変化演出を画像音響制御基板100に実行させる。
[通常遊技状態におけるアイコン変化演出の具体例]
次に、図9~図11を参照しつつ、通常遊技状態におけるアイコン変化演出の具体例について説明する。ここで、図9~図11は、通常遊技状態におけるアイコン変化演出を例示する画面図である。図9~図11では、各アイコンの表示色を分かり易く表現するために、「白」、「青」、「緑」、「赤」、「金」といったアイコンの表示色を表す文字を含むアイコンを表記しているが、これは説明の便宜上のものであって、表示されるアイコンが実際にこのような文字を含んでいる訳ではない。
なお、図9~図11における「先読み対象」は、アイコン変化演出の実行契機となった事前判定処理が行われた第1特別図柄判定の権利に対応するアイコン(保留アイコンまたは当該アイコン)を指しており、この先読み対象のアイコンを対象としてアイコン変化演出が行われる。アイコンの種類や表示態様については図12に基づいて後に詳述するが、ここでは、第1のアイコン変化演出、第2のアイコン変化演出、第3のアイコン変化演出、及び、第4のアイコン変化演出の全てのアイコン変化演出が実行される場合を例に説明を行う。
上記4つのアイコン変化演出は、概ね以下の通りである。すなわち、第1のアイコン変化演出(図9(B)参照)は、先読み対象の保留アイコンとして、白色アイコン以外の特別アイコン(ここでは、振動白色アイコン)の表示を開始する演出である。第2のアイコン変化演出(図9(F)及び(G)参照)は、保留アイコン表示領域71に表示されているアイコンを特別アイコンに変化させる演出(ここでは、振動白色アイコンを青色アイコンに変化させる演出)である。第3のアイコン変化演出(図10(A)及び(B)参照)は、最先の保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されているアイコン(ここでは、青色アイコン)を当該アイコン表示領域72にシフトさせるのに伴って、このアイコンを特別アイコン(ここでは、緑色アイコン)に変化させる演出である。第4のアイコン変化演出は、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコン(ここでは、緑色アイコン)を、特別アイコンに変化させる演出(ここでは、赤色アイコン(図10(G)参照)、金色上位アイコン(図11(E)参照)の順に複数回変化させる演出)である。
図9(A)には、表示画面70において、保留アイコン表示領域71に2つの保留アイコン(例えば、通常の保留アイコンである白色アイコン)が表示された状態で、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコン(ここでは、白色アイコン)に対応する演出図柄の変動表示(3つの図柄列のスクロール表示)が行われている様子が例示されている。当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、左列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下していき、例えば、左6図柄が擬似停止する場合がある(図9(B)参照)。
図9(B)には、左6図柄が擬似停止するのとほぼ同時に第1始動口21に遊技球が入賞して、この入賞に応じて保留された第1特別図柄判定の権利に対応する保留アイコンとして、振動白色アイコンを新たに表示する第1のアイコン変化演出が実行された様子が例示されている。なお、ここでは、保留アイコン表示領域71に2つの保留アイコンが表示された状態で第1始動口21に遊技球が入賞しているため、保留アイコン表示領域71における3つ目の保留アイコンとして振動白色アイコンの表示が開始される。この振動白色アイコンは、通常のアイコン(白色アイコン)と表示内容が共通しているももの、振動白色アイコンが所定の時間間隔で振動と静止とを交互に繰り返す様子を表すものであるという点で、通常アイコンである白色アイコンとは異なっている。
この振動白色アイコンが表示されている間は、白色アイコンが振動する様子を表す振動表示と、白色アイコンが静止した様子を表す静止表示と、が交互に繰り返される。図9(C)~(F)には、振動表示が行われている様子が例示されている一方で、静止表示が行われている様子の図示が省略されているが、本実施形態における振動表示は、小刻みに振動する白色アイコンと、「ブルブル」という白色アイコンの振動音を表す文字と、を表示画面70に表示する表示演出として構成されており、振動表示が行われているときには、「ブルブル」という演出音がスピーカ38から出力される。
なお、ここでは、通常遊技状態において第1特別図柄判定の権利が保留されたタイミングで、保留アイコンとして白色アイコンとは異なる特別アイコンの表示を開始する第1のアイコン変化演出として、振動白色アイコンの表示を開始する第1のアイコン変化演出について説明するが、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンの表示を開始する第1のアイコン変化演出や、
青色アイコンの表示を開始する第1のアイコン変化演出、変化示唆アイコンの表示を開始する第1のアイコン変化演出、緑色アイコンの表示を開始する第1のアイコン変化演出、橙色アイコンの表示を開始する第1のアイコン変化演出、赤色アイコンの表示を開始する第1のアイコン変化演出が実行される場合もある。ただし、図12に例示される、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、虹色上位アイコンは、当該アイコンとして表示されることはあっても、保留アイコンとして表示されることはない。このため、通常遊技状態において第1特別図柄判定の権利が保留されたタイミングで実行される第1のアイコン変化演出によって、これらの上位アイコンのうちのいずれかの上位アイコンの表示が開始されることはない。
図9(B)に例示されるように、左6図柄が擬似停止表示されてから所定時間が経過すると、右列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下していき、例えば、右3図柄が擬似停止する場合がある(図9(C)参照)。そして、右3図柄が擬似停止してから所定時間が経過すると、中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下していき、例えば、中4図柄が擬似停止した状態となる。このように、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示の終盤になると、「643」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止表示された状態となり、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、これらの演出図柄が本停止する(図9(D)参照)。
なお、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄が停止表示されるのに伴って、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンを消去するといった構成が採用されている。このため、図9(D)には、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコン(図9(C)参照)が消去された状態が例示されている。
上記のように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に、ハズレを報知する「643」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(ここでは、白色アイコン:図9(D)参照)に対応する第1特別図柄判定が実行される。最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄の変動表示が開始される。これに伴い、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図9(D)及び(E)参照)。図9(E)には、保留アイコン表示領域71に表示されている残りの保留アイコンに対するシフト処理によって、3つ目の保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されていた先読み対象の保留アイコン(ここでは、振動白色アイコン:図9(D)参照)が、2つ目の保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されている様子が例示されている。
例えば、第1特別図柄、及び、演出図柄の変動表示(図9(E)参照)の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、第1特別図柄の変動時間が相対的に短い第1特別図柄の変動パターン(例えば、変動時間が4秒である変動パターン)が選択されている場合、第1特別図柄の変動表示の終盤で左5図柄、中1図柄、右8図柄がほぼ同時に擬似停止し、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、これらの「518」のバラケ目を示す3つの演出図柄がそのまま本停止する(図9(E)及び(F)参照)。
次に、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に、ハズレを報知する「518」の3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(ここでは、白色アイコン:図9(F)参照)に対応する第1特別図柄判定が実行される。最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄の変動表示が開始される。これに伴い、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトし、残りの保留アイコンが保留アイコン表示領域71内で当該アイコン表示領域72に近付く方向にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図9(F)及び(G)参照)。図9(F)~(G)には、3つの図柄列のスクロール表示の開始に伴い、2つ目の保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されていた先読み対象の保留アイコンが最先の保留アイコンとして表示されるのに伴い、その保留アイコンが振動白色アイコンから青色アイコンに変化する様子が例示されている。
図9(F)及び(G)には、振動白色アイコンが青色アイコンに変化する第2のアイコン変化演出が実行される様子が例示されているが、以下のような第2のアイコン変化演出が実行される場合もある。すなわち、振動白色アイコンとは異なる特別アイコン或いは白色アイコンが、特別アイコンへと変化する第2のアイコン変化演出が実行される場合もある。ただし、本実施形態の遊技機1では、図12に例示される各上位アイコンが保留アイコンとして表示されることがない。このため、白色アイコンや特別アイコン(各上位アイコンを除く)が上位アイコンへと変化する第2のアイコン変化演出や、上位アイコンが他の上位アイコンへと変化する第2のアイコン変化演出が実行されることはない。
また、第2のアイコン変化演出の実行タイミングは、先読み対象としての2つ目の保留アイコンが最先の保留アイコンとして表示され始めるタイミング(図9(F)~(G)参照)に限らない。すなわち、先読み対象の保留アイコンが4つ目の保留アイコンとして表示されているとき、先読み対象の保留アイコンがシフトして3つ目の保留アイコンとして表示され始めるタイミング、先読み対象の保留アイコンが3つ目の保留アイコンとして表示されているとき、先読み対象の保留アイコンがシフトして2つ目の保留アイコンとして表示され始めるタイミング、先読み対象の保留アイコンが2つ目の保留アイコンとして表示されているとき、先読み対象の保留アイコンが1つ目の保留アイコンとして表示されているときに、先読み対象の保留アイコンに対して第2のアイコン変化演出が実行される場合もある。
また、先読み対象の保留アイコンに対する第2のアイコン変化演出の実行回数は1回に限らず、先読み対象の保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示されている期間中、すなわち、先読み対象の保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示され始めてから当該アイコン表示領域72にシフトするまでの期間中に、その先読み対象の保留アイコンに対して複数回の第2のアイコン変化演出が実行される場合もある。また、先読み対象の保留アイコンに対して第2のアイコン変化演出が実行されず、その後に、第3のアイコン変化演出および第4のアイコン変化演出の両方或いはいずれか一方が実行されるような場合もある。
図9の説明に戻り、図9(G)に例示される図柄変動の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、第1特別図柄の変動時間が相対的に短い第1特別図柄の変動パターン(例えば、変動時間が8秒である変動パターン)が選択されている場合、例えば、左列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下して左4図柄が擬似停止し(図9(H)参照)、その後に、右列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下して右2図柄が擬似停止する(図9(I)参照)。そして、中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下して中6図柄が擬似停止し、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、これらの「462」のバラケ目を示す3つの演出図柄がそのまま本停止する(図9(I)及び図10(A)参照)。
次に、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に、ハズレを報知する「462」の3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(ここでは、先読み対象である青色アイコン:図10(A)参照)に対応する第1特別図柄判定が実行される。最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示が開始される。これに伴い、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図10(A)及び(B)参照)。図10(A)~(B)には、先読み対象である青色アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトするのに伴い、その青色アイコンが緑色アイコンに変化する第3のアイコン変化演出が実行される様子が例示されている。
図10(A)~(B)には、青色アイコンが緑色アイコンに変化する第3のアイコン変化演出が実行される様子が例示されているが、以下のような第3のアイコン変化演出が実行される場合もある。すなわち、青色アイコンとは異なる特別アイコン或いは白色アイコンが、特別アイコンへと変化する第3のアイコン変化演出が実行される場合もある。
ここからは、先読み対象である緑色アイコン(図10(B)参照)に対応する第1特別図柄の変動表示の開始時に、第1特別図柄の変動パターンとして、ノーマルリーチから発展したSPSPリーチにおいて当たり報知演出が行われることになる変動パターンが選択されている場合に実行される演出について説明する。また、ここでは、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中に、当落報知演出(ここでは、当たり報知演出)が実行されるのに先立って、大当たり遊技が実行される可能性があること(すなわち、当たり報知演出が実行される可能性があること)を予告する(リーチ演出とは異なる)予告演出として、第1予告、第2予告、第3予告、及び第4予告の4種類の予告演出が実行される場合を例に説明する。
上記のように、第3のアイコン変化演出(図10(A)及び(B)参照)を伴う形で先読み対象の第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、第1予告が実行される場合がある(図10(C)参照)。例えば、第1予告として、表示画面70の中央領域に表示されたステップアップ予告に係る演出画像(第1予告演出画像)の表示態様を段階的に変化させると共に、ステップアップ予告に係る演出音をスピーカ38から出力するステップアップ予告が実行される。
上記の第1予告に続いて、擬似連演出が実行される場合がある(図10(D)参照)。ここで、擬似連演出とは、1回の特別図柄(ここでは、第1特別図柄)の変動表示中に、演出図柄表示領域73に表示されている演出図柄が複数回変動表示されたように見せ掛ける演出である。この擬似連演出に関しては、以下のような演出表示が行われる。
すなわち、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば6図柄)が擬似停止し、続いて、右列の図柄列のスクロール速度が低下して(先に擬似停止した左図柄とは異なる)右図柄(例えば4図柄)が擬似停止し、その後、中列の図柄列のスクロール速度が低下して、擬似連演出の実行を報知する中図柄として7図柄が擬似停止する(図10(D)参照)。
このように、左図柄および右図柄として互いに異なる演出図柄が擬似停止した後に、擬似連図柄である7図柄が中列に擬似停止すると、擬似1連目の変動演出に続く擬似2連目の変動演出が開始される。具体的には、擬似2連目の変動演出の開始を示唆する「×2」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示された後に、この「×2」の文字が表示画面70の左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、演出図柄表示領域73において3つの図柄列のスクロール表示が再開される(図10(D)及び(E)参照)。
この擬似2連目の変動演出が行われているときには、第2予告として、例えばセリフ予告が実行される。具体的には、図10(F)に例示されるように、所定のキャラクタがセリフを発する様子を表す演出画像(第2予告演出画像)が表示画面70の中央領域に表示されると共に、セリフ予告に係る演出音(例えばキャラクタの音声)がスピーカ38から出力される。
上記のように、擬似2連目の変動演出中に第2予告としてセリフ予告が実行されると、今回の第1特別図柄の変動表示中における2回目の擬似連演出が実行される(図10(G)参照)。具体的には、図10(G)に例示されるように、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば2図柄)が擬似停止し、続いて、右列の図柄列のスクロール速度が低下して右図柄(例えば5図柄)が擬似停止し、その後、中列の図柄列のスクロール速度が低下して中図柄として7図柄が擬似停止する。
なお、図10(E)~(G)には、擬似2連目の変動演出が開始されてから2回目の擬似連演出が実行されるまでの期間中に、表示画面70の右下方に出現した所定のキャラクタが当該アイコン表示領域72に表示されている緑色アイコンにアイテムを投げつけて、緑色アイコンを赤色アイコンに変化させる第4のアイコン変化演出が行われる様子が例示されている。
上記のように、第1特別図柄の変動表示中における2回目の擬似連演出が実行されると、擬似2連目の変動演出に続く擬似3連目の変動演出が開始される。具体的には、擬似3連目の変動演出の開始を示唆する「×3」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示された後に、この「×3」の文字が表示画面70の左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、演出図柄表示領域73において3つの図柄列のスクロール表示が再開される(図10(G)及び(H)参照)。
そして、このようにして擬似3連目の変動演出が開始されてから所定時間が経過すると、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば3図柄)が擬似停止し、続いて、右列の図柄列のスクロール速度が低下して(左図柄と同じ)右図柄(ここでは3図柄)が擬似停止してリーチが成立する(図10(I)参照)。
なお、ここでは、リーチ成立前に各図柄列の演出図柄を擬似停止させてから各図柄列のスクロール表示を再開させる「リーチ前擬似連」が実行される場合を例に説明したが、リーチ成立後に各図柄列のスクロール表示を再開させる「リーチ後擬似連」が実行される場合もある。また、同一変動内で、リーチ前擬似連とリーチ後擬似連とが両方とも実行される場合もある。
上記のように、左図柄および右図柄として同一の演出図柄が擬似停止してリーチが成立すると、ノーマルリーチ(図8(F)参照)が実行される(図11(A)参照)。具体的には、リーチ成立後に中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下していき、リーチ図柄(ここでは左3図柄および右3図柄)と同じ中図柄(ここでは中3図柄)がリーチ図柄によって規定される有効ラインに近付いていく様子を表す演出表示が行われる。
ここで、上述したようにノーマルリーチからSPSPリーチへと発展する変動演出パターンが設定されている場合、以下のような演出表示が行われる。すなわち、中列の図柄列のスクロール表示が行われているときに、リーチ図柄と同じ中図柄(ここでは3図柄)が有効ライン上を通過し、これに伴い、中列の図柄列のスクロール速度が上昇して中図柄の識別が困難な状態となり、SPSPリーチに発展することを示唆する発展演出が行われる(図11(B)参照)。具体的には、図11(B)に例示されるように、左3図柄が縮小されながら表示画面70の左上方への領域へと移動する過程でスクロール方向を軸方向として時計回りに1回転してから左上方の領域へと移動し、同時に、右3図柄が縮小されながら表示画面70の右上方の領域へと移動する過程でスクロール方向を軸方向として時計回りに1回転してから右上方の領域へと移動する。その後、今回の第1特別図柄の変動表示の終盤まで、左3図柄は左上方の領域において擬似停止表示され、右3図柄は右上方の領域において擬似停止表示される(図11(C)~(H)参照)。
次に、上記のようにSPSPリーチへの発展を示唆する発展演出(図11(B)参照)が行われると、上述した第3予告(図11(D)参照)が発生することを遊技者に期待させる暗転演出が行われる(図11(C)参照)。具体的には、発展演出が行われてから所定時間(例えば3秒間)が経過するまでの間、図11(C)に例示されるように、黒一色の背景画像に対してリーチ図柄(ここでは左3図柄および右3図柄)と当該アイコンのみを重畳表示させて、他の演出画像を非表示にする演出表示が行われる。なお、図11(B)及び(C)には、発展演出が実行される際に保留アイコン表示領域71に保留アイコンが表示されていないために、各保留アイコンの台座となる台座画像が非表示になる様子が例示されているが、暗転演出が開始される直前に保留アイコンが表示されている場合には、その保留アイコンも併せて非表示となり、この保留アイコンの非表示状態は、少なくとも今回の第1特別図柄の変動表示が終了するまで継続することになる。
上記の暗転演出に続いて、第3予告として、例えば群予告が行われる場合がある(図11(D)参照)。具体的には、図11(D)に例示されるように、多数のキャラクタが表示画面70上を右から左へと移動していく様子を表す演出表示が行われる。
なお、このような第3予告は、暗転演出が行われれば必ず実行される訳ではなく、暗転演出に続いて第3予告が実行されてからSPSPリーチが開始される場合と、暗転演出に続く第3予告が実行されずにSPSPリーチが開始される場合と、があり、前者の場合の方が後者の場合に比べて大当たり信頼度が高い。
このように、SPSPリーチが開始されると、SPSPリーチに係る演出画像であるSPSPリーチ演出画像が表示画面70に表示される(図11(E)参照)。これにより、例えば、自キャラと敵キャラとが攻防を繰り広げる様子を表す演出表示が行われる。
なお、本実施形態の遊技機1では、上記の群予告を利用した第4のアイコン変化演出が実行される場合がある。図11(D)には、多数のキャラクタが表示画面70上を右から左へと移動していく様子が例示されているが、多数のキャラクタが更に移動すると、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコン(ここでは、赤色アイコン:図11(D)参照)が、多数のキャラクタのうちの一部のキャラクタによって覆われ、一時的に非表示の状態となる。そして、多数のキャラクタが表示画面70上を通り過ぎるのとほぼ同時に当該アイコンが露わになるが、この当該アイコンは、赤色アイコンではなく、金色上位アイコンとなっている(図11(E)参照)。
図11(D)~(E)の表記から明らかなように、多数のキャラクタが通過した後に当該アイコン表示領域72に表示される当該アイコン(ここでは、金色上位アイコン:図11(E)参照)を、多数のキャラクタが当該アイコン表示領域72を覆う前に表示されていた当該アイコン(ここでは、赤色アイコン:図11(D)参照)とは異なるものとすることで、群予告に登場する多数のキャラクタが当該アイコンの表示態様を変化させたという印象を遊技者に与えることが可能であり、極めて興趣性が高い第4のアイコン変化演出を実現することが可能である。
自キャラと敵キャラとが攻防を繰り広げる様子を表す演出表示が行われてSPSPリーチの終盤に差し掛かると、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図11(F)参照)。具体的には、図11(F)に例示されるように、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像と、第1演出ボタン35の操作が有効な第1演出ボタン操作促進演出に係る有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、を表示する第1演出ボタン操作促進演出が行われる。
この第1演出ボタン操作促進演出では、その有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたタイミング、又は、第1演出ボタン35が操作されることなく有効期間が終了したタイミングで、第4予告として、例えば、表示画面70に表示されている(リーチ図柄以外の)演出画像に所定のカットイン画像を重畳表示させるカットインが行われる(図11(G)参照)。このカットインは、大当たり信頼度がどの程度であるかを示唆する演出であって、緑色のカットイン画像を重畳表示させる緑カットインが行われる場合と、赤色のカットイン画像を重畳表示させる赤カットインが行われる場合と、金色のカットイン画像を重畳表示させる金カットインが行われる場合とがあり、これらのカットインを大当たり信頼度が低いものから高いものの順に並べると、緑カットイン、赤カットイン、金カットインの順となる。
このようにカットインが発生すると、その直後に、今度は第2演出ボタン36の操作を遊技者に促す第2演出ボタン操作促進演出が行われる(図11(H)参照)。具体的には、図11(H)に例示されるように、第2演出ボタン36を模した第2演出ボタン画像と、「押せ!」という第2演出ボタン36の操作内容を示す文字と、第2演出ボタン36の操作が有効な第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、を表示する第2演出ボタン操作促進演出が行われる。
この第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第2演出ボタン36が操作されるか、或いは、第2演出ボタン36が操作されることなく第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間が終了すると、その操作に応じた操作対応演出として、ゾロ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させる当たり報知演出が行われる(図11(I)参照)。
なお、ここでは、今回の第1特別図柄の変動表示開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるために、操作対応演出として当たり報知演出が行われるが、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、操作対応演出として、リーチハズレ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させるハズレ報知演出が行われる。
ここでは、擬似2連目の変動演出が開始されてから2回目の擬似連演出が実行されるまでの期間中に当該アイコンとしての緑色アイコンを赤色アイコンに変化させる1回目の第4のアイコン変化演出が実行され(図10(E)~(G)参照)、当該アイコンとしての赤色アイコンを金色上位アイコンに変化させる2回目の第4のアイコン変化演出が実行される場合を例に説明した。これに関して、当該アイコンに対する第4のアイコン変化演出の実行回数は2回に限定されるものではなく、当該アイコンに対する第4のアイコン変化演出が0回である場合(第4のアイコン変化演出が一度も実行されない場合)や、当該アイコンに対する第4のアイコン変化演出が1回だけ実行される場合、当該アイコンに対する第4のアイコン変化演出が3回以上実行される場合もある。
また、当該アイコンに対する第4のアイコン変化演出の実行タイミングも、図10,11に基づいて上述したタイミングに限定されるものではなく、例えば、擬似1連目の変動演出の実行中や、2回目の擬似連演出(図10(G)参照)の実行中、擬似3連目の変動演出の開始時(図10(H)参照)、リーチ成立時(図10(I)参照)、ノーマルリーチ中(図11(A)参照)、カットイン(図11(G)参照)の後など、様々なタイミングで第4のアイコン変化演出が実行される可能性がある。
[各アイコンについて]
次に、図12を参照しつつ、表示画面70に表示される各アイコンについて説明する。ここで、図12は、各アイコンの大当たり信頼度や特徴について説明するための説明図である。図12には、保留アイコン表示領域71(又は当該アイコン表示領域72)に表示される各アイコンのアイコン種別、表示内容、大当たり信頼度、特徴が例示されている。
本実施形態の遊技機1では、図12に例示されるアイコンの一部は、低ベース状態(本実施形態では、通常遊技状態)における第1特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する保留アイコンとして表示されるだけでなく、高ベース状態(本実施形態では、確変遊技状態、時短遊技状態)における第2特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する保留アイコンとしても表示される。これに対して、以下の説明では、説明の便宜上、主に、図12に例示される各アイコンが通常遊技状態における第1特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示され、その後に、当該アイコン表示領域72へとシフトして当該アイコンとして表示される場合に行われる各アイコン変化演出について説明する。
図12には、保留アイコンまたは当該アイコンとして表示される各アイコンが例示されているが、本実施形態の遊技機1では、一部の例外を除き、大当たり信頼度が低い方のアイコンから高い方のアイコンへと変化するアイコン変化演出を実行可能である一方で、大当たり信頼度が高い方のアイコンから低い方のアイコンへと変化するアイコン変化演出が実行されることはない。
なお、本実施形態では、高ベース状態における第2特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する保留アイコンとして、低ベース状態における第1特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する保留アイコンと同じアイコンが表示される場合を例に説明を行う。これに対して、他の実施形態では、高ベース状態における第2特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する保留アイコンとして、低ベース状態における第1特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する保留アイコンと表示色は共通しているものの表示内容(例えば、模様や形状、大きさの少なくともいずれか1つ)が異なるアイコンを表示する、といった構成を採用してもよい。
本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中に保留された第1特別図柄判定の権利に対応する保留アイコンとして、基本的には、白色アイコンが保留アイコン表示領域71に表示される。その一方で、保留された第1特別図柄判定の権利に係る事前判定結果に基づいて、上述した第1のアイコン変化演出および第2のアイコン変化演出の少なくともいずれか一方が実行された場合は、先読み対象の保留アイコンとして、振動白色アイコン、赤色エフェクト有りの振動白色アイコン、青色アイコン、変化示唆アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、又は、赤色アイコンが保留アイコン表示領域71に表示される。
これらの、振動白色アイコン、赤色エフェクト有りの振動白色アイコン、青色アイコン、変化示唆アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、赤色アイコンは、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示される場合の他に、当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示される場合もある。一方、図12に例示される橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、虹色上位アイコンの各上位アイコンは、当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示されるアイコンであって、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されることがないアイコンとなっている。
白色アイコンは、大当たり信頼度がどの程度であるかを示唆しないアイコンである一方、白色アイコン以外のアイコンである各特別アイコンは、大当たり信頼度を示唆するアイコン、すなわち、特別アイコンに対応する図柄の変動表示が行われた結果として当たり報知演出が実行される可能性がどの程度であるかを示唆するアイコンとして機能する。振動白色アイコンは、大当たり信頼度が2%未満であることを示唆するアイコンであり、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンは、大当たり信頼度が3%未満であることを示唆するアイコンであり、青色アイコンは、大当たり信頼度が約3%であることを示唆するアイコンである。また、変化示唆アイコンは、大当たり信頼度が約6%であることを示唆するアイコンであり、緑色アイコンは、大当たり信頼度が約8%であることを示唆するアイコンであり、橙色アイコンは、大当たり信頼度が約16%であることを示唆するアイコンであり、赤色アイコンは、大当たり信頼度が約37%であることを示唆するアイコンである。
また、橙色上位アイコンは、大当たり信頼度が約29%であることを示唆するアイコンであり、赤色上位アイコンは、大当たり信頼度が約67%であることを示唆するアイコンであり、金色上位アイコンは、大当たり信頼度が約87%であることを示唆するアイコンであり、虹色上位アイコンは、大当たり信頼度が100%であることを示唆するアイコンである。
図12には、各アイコンが、示唆する大当たり信頼度が低いものから高いものの順に並べて表記されているが、本実施形態の遊技機1は、大当たり信頼度が所定の程度であるアイコンが、大当たり信頼度が所定の程度よりも高いアイコンへと変化するアイコン変化演出の実行が可能である一方、大当たり信頼度が所定の程度であるアイコンが、大当たり信頼度が所定の程度よりも低いアイコンへと変化するアイコン変化演出が実行されないように構成されている。このような関係性を有する各アイコンの特徴は以下の通りである。
(白色アイコン)
本実施形態における白色アイコン(図12参照)は、大当たり信頼度がどの程度であるかを示唆しない、白色を用いて表現された円形のアイコンとして構成されている。この白色アイコンは、先読み対象の保留アイコンとしてアイコン変化演出が実行されない場合に保留アイコン表示領域71に表示されるアイコンである。また、先読み対象の保留アイコンに対して、上述した第1のアイコン変化演出が実行されることなく第2のアイコン変化演出が実行される場合は、先読み対象の保留アイコンの表示が開始されてからその保留アイコンが(第2のアイコン変化演出によって)特別アイコンに変化するまでの期間中に、先読み対象の保留アイコンとして白色アイコンが表示されることになる。
一方、保留アイコンに対して第1のアイコン変化演出および第2のアイコン変化演出がどちらも実行されない場合は、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示された白色アイコンが、その白色アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示(先読み対象変動)が開始されるのに伴い、保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトする。その際、白色アイコンに対して第3のアイコン変化演出が実行される場合は、白色アイコンが、保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトするのに伴って、特別アイコンへと変化することになる。ここでの特別アイコンは、青色アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、赤色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、及び、虹色上位アイコンのいずれかであって、白色アイコンが第3のアイコン変化演出によって、振動白色アイコンや赤色エフェクト有りの振動白色アイコン、変化示唆アイコンに変化することはない(図13参照)。
また、先読み対象の白色アイコンに対して、第1のアイコン変化演出~第3のアイコン変化演出は実行されないものの、第4のアイコン変化演出が実行される場合もある。この場合、先読み対象の保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示された白色アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示され、その白色アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示(先読み対象変動)の途中で、白色アイコンが特別アイコンへと変化することになる。ここでの特別アイコンは、白色アイコンに対して第3のアイコン変化演出が実行される場合と同様であり、青色アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、赤色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、及び、虹色上位アイコンのいずれかである(図13参照)。
一方、白色アイコンに対して、第1のアイコン変化演出~第4のアイコン変化演出がいずれも実行されない場合は、保留アイコンとして白色アイコンが表示され始めてから、その白色アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示が終了するまで、白色アイコンの表示が継続されることになる。
なお、後述する振動白色アイコン、赤色エフェクト有りの振動白色アイコン、変化示唆アイコンは、いずれも、第1のアイコン変化演出によって、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されるアイコンであり、白色アイコンに限らず、他のアイコンがこれらのアイコンのいずれかに変化することはないという特徴がある。
また、上述したように、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、虹色上位アイコンの各上位アイコンは、当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示されるアイコンであって、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されることがないアイコンとなっている(図12参照)。すなわち、白色アイコン、振動白色アイコン、赤色エフェクト有りの振動白色アイコン、青色アイコン、変化示唆アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、及び、赤色アイコンは、保留アイコンとして表示される場合と、当該アイコンとして表示される場合と、がある。その一方で、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、及び、虹色上位アイコンは、当該アイコンとして表示されることはあっても、保留アイコンとして表示されることはない、という特徴を有している。
このため、白色アイコンが、保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトするのに伴って(或いは、当該アイコン表示領域72にシフトしてから所定時間が経過した後に)、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化することはあっても、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されている白色アイコンが、保留アイコン表示領域71においてこれらの上位アイコンのいずれかに変化することはない。
(振動白色アイコン)
本実施形態における振動白色アイコン(第1表示態様の保留示唆画像の一例:図12参照)は、白色を用いて表現された円形のアイコンである点で、白色アイコンと共通している。一方、白色アイコンは振動しないのに対して、振動白色アイコンは振動と静止とを所定の時間間隔で交互に繰り返す点で、両者は相違している。また、両アイコンの大当たり信頼度について比較すると、白色アイコンは、大当たり信頼度がどの程度であるかを示唆しないのに対して、振動白色アイコンは、大当たりの可能性があることを示唆するものの大当たり信頼度が2%未満と相対的に低いことを示唆する点で、両者は相違している。上記のように、白色アイコンは振動しないのに対して、振動白色アイコンは振動と静止とを交互に繰り返すため、振動白色アイコンを見た遊技者は、振動白色アイコンに対応する図柄変動で当たり報知演出が実行される可能性はかなり低いものの、白色アイコンが表示される場合に比べるとチャンスである(大当たりを若干期待できる)ということを容易に認識することが可能である。
このような振動白色アイコンは、図9(B)等に基づいて上述したように、先読み対象の保留アイコンに対する第1のアイコン変化演出によって保留アイコン表示領域71に新たに表示されるアイコンである。振動白色アイコンが示唆する大当たり信頼度が相対的に低いことからも明らかなように、新たな保留アイコンとして振動白色アイコンが表示されると、大抵は、振動白色アイコンに対する第2のアイコン変化演出が実行されることなく、振動白色アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72へとシフトする。そして、このようにして当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示された振動白色アイコンに対応する先読み対象変動(例えば、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示)では、大抵は、リーチ演出すら実行されずに、ハズレ報知演出が実行されることになる。
その一方で、振動白色アイコンが保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されているときに、振動白色アイコンを各種の色アイコンに変化させる第2のアイコン変化演出(第1変化演出の一例)が実行されることがある(図12参照)。具体的には、振動白色アイコンを、青色アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、及び、赤色アイコンのいずれかに変化させる第2のアイコン変化演出が実行されることがある。
ただし、本実施形態の遊技機1では、振動白色アイコンを(大当たり信頼度を示唆しない)白色アイコンに変化させる第2のアイコン変化演出が実行されることはない。また、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンや変化示唆アイコンは、振動白色アイコンと同様、先読み対象のアイコンに対する第1のアイコン変化演出によって、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されるアイコンであって、先読み対象のアイコンに対する第2~第4のアイコン変化演出のいずれかが実行された結果として、振動白色アイコンや赤色エフェクト有りの振動白色アイコン、変化示唆アイコンが表示されることはない。このため、本実施形態の遊技機1では、振動白色アイコンが、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンや変化示唆アイコンに変化することはない。
また、本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態(低ベース状態の一例)のときに保留アイコン表示領域71に振動白色アイコンが表示された状態で、2つ目の振動白色アイコンが保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に新たに表示される場合がある。
通常遊技状態のときに保留アイコン表示領域71に振動白色アイコンが表示された状態で第1始動口21に遊技球が入賞すると、第1特別図柄判定の権利は保留されるものの、上記の通り、メインCPU81による事前判定処理が実行される。ここで、保留された第1特別図柄判定が実行された場合に「大当たり」と判定されることを示す事前判定結果が得られた場合、先読み対象の保留アイコンとして振動白色アイコンを表示するか否かを決定するための演出抽選がサブCPU91によって実行される。そして、振動白色アイコンを表示すると決定された場合は、2つ目の振動白色アイコンとなる保留アイコンが保留アイコン表示領域71に新たに表示されることになる。
一方、保留された第1特別図柄判定が実行された場合に「ハズレ」と判定されると共に、例えば、SPSPリーチが実行されるような、第1特別図柄の変動時間が所定時間以上である第1特別図柄の変動パターンが選択されることを示す事前判定結果が得られた場合も、先読み対象の保留アイコンとして振動白色アイコンを表示するか否かを決定するための演出抽選が同様に実行される。そして、振動白色アイコンを表示すると決定された場合は、2つ目の振動白色アイコンとなる保留アイコンが保留アイコン表示領域71に新たに表示されることになる。
このように、保留アイコン表示領域71に振動白色アイコンが表示された状態で新たに保留された第1特別図柄判定の権利に対応する事前判定結果が、「大当たり」を示すものである場合と、「ハズレ」であっても第1特別図柄の変動時間が相対的に長い場合と、の一部に関して、保留アイコンとして振動白色アイコンを保留アイコン表示領域71に新たに表示する第1のアイコン変化演出が実行される。すなわち、先読み対象変動で「当たり報知演出」が実行される場合の一部と、先読み対象変動で「ハズレ報知演出」が実行されるものの高信頼度のリーチ演出(ここでは、SPSPリーチ)が実行される場合の一部に関して、振動白色アイコンが新たに表示される。このため、2つ目の振動白色アイコンが示唆する大当たり信頼度は約40%となる(図12参照)。
ここでは、保留アイコン表示領域71に2つの振動白色アイコンが同時に表示された状態となる場合があり、この場合、2つ目の振動白色アイコンの大当たり信頼度が約40%となることについて説明した。その一方で、本実施形態の遊技機1では、保留アイコン表示領域71に表示された振動白色アイコンが1つであっても、その振動白色アイコンが示唆する大当たり信頼度が相対的に高い値となる場合がある。
保留アイコン表示領域71に1つの振動白色アイコンが表示されている場合、その振動白色アイコンが示唆する大当たり信頼度は、基本的には2%未満である。これについては図12に基づいて上述した通りである。これに対して、本実施形態の遊技機1では、第1のアイコン変化演出によって振動白色アイコンが保留アイコン表示領域71に新たに表示されるのに伴って、例えば、「信頼度は35%だから期待してね!」といった音声がスピーカ38から出力される場合があり、この場合は例外的に、振動白色アイコンが示唆する大当たり信頼度、すなわち、この振動白色アイコンに対応する先読み対象変動で当たり報知演出が実行される確率が、スピーカ38から出力される音声によって表される大当たり信頼度(ここでは、35%)へと飛躍的に向上することになる。
本実施形態の遊技機1では、大当たり信頼度を示唆する音声の出力を伴わずに振動白色アイコンが表示される場合と、大当たり信頼度を示唆する音声の出力を伴って振動白色アイコンが表示される場合とがあり、後者の場合の方が前者の場合に比べて、大当たり信頼度が高いという特徴がある。このように、大当たり信頼度を示唆する音声の出力を伴って振動白色アイコンが表示されると、振動白色アイコンが示唆する大当たり信頼度が飛躍的に向上するため、遊技者は、このような音声の出力を伴う形で振動白色アイコンが表示されることを期待しながら、遊技を楽しむことができる。
なお、ここでは、保留アイコンとして振動白色アイコンが新たに表示されるのに伴って、「信頼度は35%だから期待してね!」といった音声がスピーカ38から出力される場合を例に説明したが、例えば、「信頼度は55%だから大チャンスだよ!」といった、異なる大当たり信頼度を示唆する別の音声がスピーカ38から出力される場合もある。
大当たり信頼度を示唆する音声の出力を伴わずに振動白色アイコンが表示された場合の大当たり信頼度は、図12に例示されるように2%未満であり、振動白色アイコンに対応する先読み対象変動で当たり報知演出が実行されることは稀である。これに対して、上記のように、保留アイコン表示領域71に2つ目の振動白色アイコンを表示する演出や、大当たり信頼度を示唆する音声の出力を伴って振動白色アイコンを表示する演出によって、振動白色アイコンの大当たり信頼度が飛躍的に向上することがある。このため、これらの演出を実行することによって、振動白色アイコンが表示されてはハズレ報知演出が実行される、といった一連の演出が繰り返されることによって、振動白色アイコンに対応する図柄変動で当たり報知演出が実行されることに対する遊技者の期待感が徐々に低下していき、結果として、振動白色アイコンを表示する演出による演出効果が得られなくなる、といった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
次に、振動白色アイコンに対応する先読み対象変動での演出(振動白色アイコンを対象とする第3のアイコン変化演出や第4のアイコン変化演出)について説明する。本実施形態における振動白色アイコンは、図12に基づいて上述したように、大当たり信頼度が2%未満であることを示唆するアイコンとして構成されている。このため、振動白色アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトするのに伴って、その振動白色アイコンの表示態様を変化させる第3のアイコン変化演出が実行される可能性は低い。しかしながら、可能性は低いものの、このような第3のアイコン変化演出が実行されることもあり、このような第3のアイコン変化演出が実行されることによって、振動白色アイコンが、保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72へとシフトするのに伴って、青色アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、赤色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、及び、虹色上位アイコンのいずれかに変化する。
ところで、赤色エフェクト有りの振動白色アイコン(図12参照)は、振動白色アイコンと同様の機能を有するアイコンであり、変化示唆アイコン(図12参照)は、第2~第4のアイコン変化演出のうちのいずれかのアイコン変化演出後のアイコンとして表示されることがないアイコンとして構成されている。このため、本実施形態の遊技機1では、振動白色アイコンを赤色エフェクト有りの振動白色アイコンへと変化させる第3のアイコン変化演出や、振動白色アイコンを変化示唆アイコンへと変化させる第3のアイコン変化演出が実行されることはない。
また、可能性は低いものの、当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示されている振動白色アイコンの表示態様を変化させる第4のアイコン変化演出が実行されることもあり、このような第4のアイコン変化演出が実行されることによって、第3のアイコン変化演出が実行される場合と同様に、振動白色アイコンが、青色アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、赤色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、及び、虹色上位アイコンのいずれかに変化する。その一方で、振動白色アイコンを赤色エフェクト有りの振動白色アイコンへと変化させる第4のアイコン変化演出や、振動白色アイコンを変化示唆アイコンへと変化させる第4のアイコン変化演出が実行されることはない。これについては、振動白色アイコンを対象とする第3のアイコン変化演出が実行される場合と同様である。
ここまで、低ベース状態(本実施形態では、通常遊技状態)のときに保留された第1特別図柄判定の権利に対応する保留アイコンとしての振動白色アイコンについて説明したが、本実施形態の遊技機1では、高ベース状態(本実施形態では、確変遊技状態または時短遊技状態)のときに保留された第2特別図柄判定の権利に対応する保留アイコンとして、表示内容は異なるものの、上述した振動白色アイコンと同様に振動と静止とを交互に繰り返す振動白色アイコンが表示される場合がある。
低ベース状態における第1特別図柄判定の権利に対応する保留アイコンとしての振動白色アイコン(前者の振動白色アイコン)と、高ベース状態における第2特別図柄判定の権利に対応する保留アイコンとしての振動白色アイコン(後者の振動白色アイコン)と、には、以下のような特徴がある。
すなわち、前者の振動白色アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行されると、前者の振動白色アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトするのに伴い、先読み対象変動としての第1特別図柄の変動表示が開始されるが、振動白色アイコンが示唆する大当たり信頼度は2%未満であることから、この先読み対象変動の途中で演出図柄(左図柄および右図柄)によるリーチが成立してリーチ演出に発展したとしても、当たり報知演出が実行される可能性は極めて低い。
これに対して、後者の振動白色アイコンに対応する第2特別図柄判定が実行されると、後者の振動白色アイコンが保留アイコン表示領域76(図15(A)参照)から当該アイコン表示領域77(図15(A)参照)にシフトするのに伴い、先読み対象変動としての第2特別図柄の変動表示が開始されるが、この第2特別図柄の変動表示中に後者の振動白色アイコンが当該アイコンとして表示された状態でリーチが成立すると、その時点で大当たり濃厚となる。すなわち、後者の振動白色アイコンに対する第4のアイコン変化演出が実行されず、当該アイコンとして振動白色アイコンが表示された状態のままリーチが成立した場合の大当たり信頼度は100%である(図12参照)。
本実施形態の遊技機1では、先読み対象変動としての第2特別図柄の変動表示の開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に限って、当該アイコン表示領域77に振動白色アイコンが表示された状態で演出図柄によるリーチを成立させるリーチ成立演出が実行され、上記第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、このようなリーチ成立演出が実行されない。このため、後者の振動白色アイコンが当該アイコンとして表示された状態でリーチ成立演出が実行された場合は、そのリーチ成立演出に続くリーチ演出の終盤か、或いは、そのリーチ演出から発展した発展した発展先のリーチ演出の終盤において、当たり報知演出が必ず実行されることになる。
低ベース状態で遊技が制御されているときには、当該アイコンとして当該アイコン表示領域72(例えば、図11(A)参照)に表示されている振動白色アイコンが他のアイコンに変化することなくリーチ成立演出が実行されるよりも、振動白色アイコンが他のアイコン(例えば、大当たり信頼度が約37%である赤色アイコン:図12参照)に変化してからリーチ成立演出が実行される方が、当たり報知演出が実行され易い。一方、高ベース状態で遊技が制御されているときには、当該アイコンとして当該アイコン表示領域77(図15(A)参照)に表示されている振動白色アイコンが他のアイコンに変化してからリーチ成立演出が実行されるよりも、振動白色アイコンが他のアイコンに変化することなくリーチ成立演出が実行される方が、当たり報知演出が実行され易い。
このため、低ベース状態で遊技が制御されているときには、当該アイコンとしての振動白色アイコンが他のアイコンに変化してからリーチ成立演出が実行されることを遊技者に期待させ、高ベース状態で遊技が制御されているときには、当該アイコンとしての振動白色アイコンが他のアイコンに変化することなくリーチ成立演出が実行されることを遊技者に期待させることができ、両ベース状態における振動白色アイコンの表示とリーチ成立演出との相乗効果によって、極めて高い演出効果を得ることが可能である。
なお、本実施形態では、高ベース状態における第2特別図柄判定の権利に対応する振動白色アイコンが当該アイコンとして表示された状態のままリーチ成立演出が実行された場合の大当たり信頼度が100%に設定されているが、この場合の大当たり信頼度は100%に限定されるものではなく、振動白色アイコンが当該アイコンとして表示された状態のままリーチ成立演出が実行される方が、振動白色アイコンが他のアイコンに変化してからリーチ成立演出が実行されるよりも当たり報知演出が実行され易ければ、上記の場合の大当たり信頼度は100%未満の値であってもよい。
(赤色エフェクト有りの振動白色アイコン)
本実施形態における赤色エフェクト有りの振動白色アイコン(第2表示態様の保留示唆画像の一例:図12参照)は、振動と静止とを所定の時間間隔で交互に繰り返す振動白色アイコンに対して赤色のエフェクト画像が付加されている点で振動白色アイコンとは異なり、それ以外の点では振動白色アイコンと共通している。すなわち、赤色のエフェクト画像の有無に関してのみ、振動白色アイコンと異なっている。ただし、これらの振動白色アイコンが示唆する大当たり信頼度は互いに異なっており、振動白色アイコンが示唆する大当たり信頼度が2%未満であるのに対して、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが示唆する大当たり信頼度は3%未満となっている。このため、振動白色アイコンが保留アイコンとして表示される場合に比べて、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが保留アイコンとして表示される方が、大当たり信頼度が高い可能性がある。赤色エフェクト有りの振動白色アイコンは、上記の通り赤色のエフェクト画像が付加されたアイコンであるため、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンを表示することによって、振動白色アイコンが表示される場合に比べて大当たりの期待が持てるという印象を遊技者に与えることが可能である。
なお、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンは、上述した振動白色アイコンと類似するアイコンであり、以下の説明では、振動白色アイコンと異なる点を中心に、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンについて説明する。
このような赤色エフェクト有りの振動白色アイコンは、図9(B)等に基づいて上述した振動白色アイコンと同様に、先読み対象の保留アイコンに対する第1のアイコン変化演出によって保留アイコン表示領域71に新たに表示されるアイコンである。赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが示唆する大当たり信頼度が相対的に低いことからも明らかなように、新たな保留アイコンとして赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが表示されると、大抵は、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンに対する第2のアイコン変化演出が実行されることなく、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72へとシフトする。そして、このようにして当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示された赤色エフェクト有りの振動白色アイコンに対応する先読み対象変動(例えば、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示)では、大抵は、リーチ演出すら実行されずに、ハズレ報知演出が実行されることになる。
その一方で、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されているときに、この赤色エフェクト有りの振動白色アイコンを対象とする第2のアイコン変化演出(第2変化演出の一例)が実行されることがあり、このような第2のアイコン変化演出が実行された場合、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが、大当たり信頼度が約37%である赤色アイコン(第3表示態様のアイコン)に変化することになる(図12参照)。赤色エフェクト有りの振動白色アイコンは、その赤色エフェクト有りの振動白色アイコンを構成するエフェクト画像が、赤色アイコンと共通する表示色(本実施形態では、赤色)を用いて表現されている。このため、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンを対象とするアイコン変化演出が実行されるか否かに関わらず、赤色アイコンが表示されることに対する遊技者の期待感を向上させることが可能である。
なお、本実施形態の遊技機1では、第2のアイコン変化演出によって、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが赤色アイコン以外のアイコン(第3表示態様とは異なる表示態様のアイコン)に変化することが制限されており、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが、白色アイコン、振動白色アイコン、青色アイコン、変化示唆アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、又は赤色アイコンに変化することはない。
次に、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンに対応する先読み対象変動での演出(赤色エフェクト有りの振動白色アイコンを対象とする第3のアイコン変化演出や第4のアイコン変化演出)について説明する。本実施形態における赤色エフェクト有りの振動白色アイコンは、図12に基づいて上述したように、大当たり信頼度が3%未満であることを示唆するアイコンとして構成されている。このため、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトするのに伴って、その赤色エフェクト有りの振動白色アイコンの表示態様を変化させる第3のアイコン変化演出が実行される可能性は低い。しかしながら、可能性は低いものの、このような第3のアイコン変化演出が実行されることもあり、このような第3のアイコン変化演出が実行されることによって、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが、保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72へとシフトするのに伴って、赤色アイコンに変化する。なお、第3のアイコン変化演出によって、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが赤色アイコン以外のアイコンに変化しないのは、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンに対する第2のアイコン変化演出が実行される場合と同様である。
なお、上述したように、変化示唆アイコン(図12参照)は、第2~第4のアイコン変化演出のうちのいずれかのアイコン変化演出後のアイコンとして表示されることがないアイコンとして構成されている。このため、本実施形態の遊技機1では、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンを変化示唆アイコンへと変化させる第3のアイコン変化演出が実行されることはない。
また、可能性は低いものの、当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示されている赤色エフェクト有りの振動白色アイコンの表示態様を変化させる第4のアイコン変化演出が実行されることもあり、このような第4のアイコン変化演出が実行されることによって、第3のアイコン変化演出が実行される場合と同様に、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが赤色アイコンに変化する。なお、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンは、赤色アイコン以外のアイコンへと直接変化することはないものの、例えば、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが赤色アイコンへと変化した後は、その赤色アイコンを対象とする第4のアイコン変化演出によって、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は虹色上位アイコンへと変化することがある。
(青色アイコン)
本実施形態における青色アイコン(図12参照)は、大当たり信頼度が約3%であることを示唆する、青色を用いて表現された円形のアイコンとして構成されている。先読み対象の保留アイコンに対する第1のアイコン変化演出が実行された場合は、この青色アイコンが保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示され始める場合がある。また、先読み対象の保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示され始めた、白色アイコンまたは振動白色アイコンが、第2のアイコン変化演出、第3のアイコン変化演出、又は、第4のアイコン変化演出によって青色アイコンへと変化する場合もある。
青色アイコンが保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されている場合、この青色アイコンを緑色アイコン、橙色アイコン、又は、赤色アイコンに変化させる第2のアイコン変化演出が実行される場合がある。その一方で、保留アイコンとして表示されている青色アイコンを変化示唆アイコンに変化させる第2のアイコン変化演出や、保留アイコンとして表示されている青色アイコンを(保留アイコンとして表示されることがない)上位アイコン(橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコン)へと変化させる第2のアイコン変化演出が実行されることはない。
上述したように、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、虹色上位アイコンは、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されることはないものの、当該アイコンとして表示することは可能なアイコンである。このため、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されていた青色アイコンが、当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示され始めるのに伴い、緑色アイコン、橙色アイコン、赤色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化する第3のアイコン変化演出が実行される場合がある。
一方、青色アイコンが当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示されている場合、この青色アイコンを、緑色アイコン、橙色アイコン、赤色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化させる第4のアイコン変化演出が実行される場合がある。
なお、高ベース状態(本実施形態では、確変遊技状態または時短遊技状態)における第2特別図柄の変動表示中に、青色アイコンが当該アイコンとして表示される場合がある。この場合、当該アイコンが青色アイコンから他のアイコンへと変化することなくゾロ目を示す3つの演出図柄が擬似停止表示されると、その時点で、遊技者にとって最も有利な大当たりである10R確変A(図6(C)参照)に当選していることが濃厚となる(図12参照)。
本実施形態の遊技機1では、大当たりに係る第2特別図柄の変動表示の終盤になると、「777」以外の3つの演出図柄(例えば、「444」)が擬似停止表示される。そして、大当たりを報知する第2特別図柄が停止表示されるまでの期間中に、10R確変Aに当選したことを報知すべく3つの演出図柄を「777」に変化させることに成功する様子を表す昇格成功演出、又は、10R確変A以外の大当たりに当選したことを報知すべく、3つの演出図柄を「777」に変化させることに失敗する様子を表す昇格失敗演出が実行される。
このように、高ベース状態における第2特別図柄判定の大当たりに係る第2特別図柄の変動表示中には、昇格成功演出または昇格失敗演出が実行され、基本的には、昇格成功演出および昇格失敗演出のどちらかが実行されるまでは、どちらの演出が実行されるかを遊技者が判別できない演出構成となっている。これに対して、上記のように、当該アイコンが青色アイコンから他のアイコンへと変化することなくゾロ目を示す3つの演出図柄が擬似停止表示されると、その後に昇格失敗演出が実行されることはなく、昇格成功演出が必ず実行される。
本実施形態の遊技機1は、低ベース状態であるか高ベース状態であるかに関わらず、基本的には、保留アイコン(又は当該アイコン)がより上位のアイコンに変化するほど、大当たり信頼度が高くなるという特徴を有している。このため、遊技者は、アイコンがより上位のアイコンへと変化することを期待しながら、遊技を楽しむことになる。これに対して、高ベース状態における第2特別図柄の変動表示中に、当該アイコンが青色アイコンから他のアイコンへと変化することなくゾロ目を示す3つの演出図柄が擬似停止表示されると、その後に昇格成功演出が必ず実行される。このため、青色アイコンが他のアイコンに変化しないことを遊技者に期待させることができ、当該アイコンとして青色アイコンを表示する演出をより効果的なものとすることが可能である。
(変化示唆アイコン)
本実施形態における変化示唆アイコン(図12参照)は、大当たり信頼度が約6%であることを示唆する、「変化?」の文字を含む楕円形のアイコンとして構成されている。先読み対象の保留アイコンに対する第1のアイコン変化演出が実行された場合は、この変化示唆アイコンが保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示され始める場合があり、第2のアイコン変化演出、第3のアイコン変化演出、又は、第4のアイコン変化演出によって、表示中のアイコンが変化示唆アイコンに変化することはない。
この変化示唆アイコンは、緑色アイコンや橙色アイコン、赤色アイコンを経由せずに、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに直接変化する可能性があることを示唆するアイコンである。変化示唆アイコンが保留アイコン表示領域71に保留アイコンとして表示された場合、この変化示唆アイコンを対象とする第2のアイコン変化演出が実行されることはない。
その一方で、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されている変化示唆アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトすると、その直後に、変化成功演出または変化失敗演出が実行される。ここで、変化失敗演出は、例えば、所定のキャラクタが変化示唆アイコンをいずれかの上位アイコンに変化させることに失敗する様子を表す演出表示を含む演出である。この変化失敗演出が実行された場合は、リーチが成立することなくハズレ報知演出が実行される。これに対して、変化成功演出は、例えば、所定のキャラクタが変化示唆アイコンをいずれかの上位アイコンに変化させることに成功する様子を表す演出表示を含む演出である。この変化成功演出が実行された場合は、その後に必ず高信頼度のリーチ演出(例えば、SPSPリーチ)に発展し、そのリーチ演出の終盤で当たり報知演出(又は、ハズレ報知演出)が実行されることになる。
上記の変化成功演出によって変化示唆アイコンから変化する上位アイコンは、図12に例示される、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンであるが、これらの上位アイコンのうち、大当たり信頼度が最も低い橙色上位アイコンに変化した場合でも、大当たり信頼度は約29%あり、他の上位アイコンに変化した場合は、大当たり信頼度が更に高くなる。変化示唆アイコンの大当たり信頼度は約6%と相対的に低く、また、変化成功演出が実行される確率よりも変化失敗演出が実行される確率の方が高いため、変化示唆アイコンが表示されているときには、大当たりを期待することは難しい。しかしながら、変化成功演出が実行された場合は、大当たり信頼度が最低でも約29%となるため、変化成功演出を実行することによって、大当たりに対する遊技者の期待感を瞬時に向上させることが可能である。
(緑色アイコン)
本実施形態における緑色アイコン(図12参照)は、大当たり信頼度が約8%であることを示唆する、緑色を用いて表現された円形のアイコンとして構成されている。先読み対象の保留アイコンに対する第1のアイコン変化演出が実行された場合は、この緑色アイコンが保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示され始める場合がある。また、先読み対象の保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示され始めた、白色アイコン、振動白色アイコン、又は青色アイコンが、第2のアイコン変化演出、第3のアイコン変化演出、又は、第4のアイコン変化演出によって緑色アイコンへと変化する場合もある。
緑色アイコンが保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されている場合、この緑色アイコンを橙色アイコンまたは赤色アイコンに変化させる第2のアイコン変化演出が実行される場合がある。その一方で、保留アイコンとして表示されている緑色アイコンを変化示唆アイコンに変化させる第2のアイコン変化演出や、保留アイコンとして表示されている緑色アイコンを(保留アイコンとして表示されることがない)上位アイコン(橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコン)へと変化させる第2のアイコン変化演出が実行されることはない。
また、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されていた緑色アイコンが、当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示され始めるのに伴い、橙色アイコン、赤色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化する第3のアイコン変化演出が実行される場合がある。
一方、緑色アイコンが当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示されている場合、この緑色アイコンを、橙色アイコン、赤色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化させる第4のアイコン変化演出が実行される場合がある。
(橙色アイコン)
本実施形態における橙色アイコン(図12参照)は、大当たり信頼度が約16%であることを示唆する、橙色を用いて表現された円形のアイコンとして構成されている。先読み対象の保留アイコンに対する第1のアイコン変化演出が実行された場合は、この橙色アイコンが保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示され始める場合がある。また、先読み対象の保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示され始めた、白色アイコン、振動白色アイコン、青色アイコン、又は、緑色アイコンが、第2のアイコン変化演出、第3のアイコン変化演出、又は、第4のアイコン変化演出によって緑色アイコンへと変化する場合もある。
橙色アイコンが保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されている場合、この橙色アイコンを赤色アイコンに変化させる第2のアイコン変化演出が実行される場合がある。その一方で、保留アイコンとして表示されている赤色アイコンを変化示唆アイコンに変化させる第2のアイコン変化演出や、保留アイコンとして表示されている橙色アイコンを(保留アイコンとして表示されることがない)上位アイコン(橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコン)へと変化させる第2のアイコン変化演出が実行されることはない。
また、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されていた橙色アイコンが、当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示され始めるのに伴い、赤色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化する第3のアイコン変化演出が実行される場合がある。一方、橙色アイコンが当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示されている場合、この橙色アイコンを、赤色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化させる第4のアイコン変化演出が実行される場合がある。
(赤色アイコン)
本実施形態における赤色アイコン(図12参照)は、大当たり信頼度が約37%であることを示唆する、赤色を用いて表現された円形のアイコンとして構成されている。先読み対象の保留アイコンに対する第1のアイコン変化演出が実行された場合は、この赤色アイコンが保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示され始める場合がある。また、先読み対象の保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示され始めた、白色アイコン、振動白色アイコン、赤色エフェクト有りの振動白色アイコン、青色アイコン、緑色アイコン、又は、橙色アイコンが、第2のアイコン変化演出、第3のアイコン変化演出、又は、第4のアイコン変化演出によって赤色アイコンへと変化する場合もある。
赤色アイコンが保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されている場合、この赤色アイコンを他のアイコンに変化させる第2のアイコン変化演出が実行されることはなく、この赤色アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示され始めるのに伴い、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化する第3のアイコン変化演出が実行される場合がある。一方、赤色アイコンが当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示されている場合、この赤色アイコンを、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化させる第4のアイコン変化演出が実行される場合がある。
なお、橙色上位アイコン(大当たり信頼度:約29%:図12参照)は、上位アイコンではあるものの、赤色アイコン(大当たり信頼度:約37%:図12参照)よりも大当たり信頼度が低いアイコンである。このため、本実施形態の遊技機1では、赤色アイコンを橙色上位アイコンに変化させる第3のアイコン変化演出や、赤色アイコンを橙色上位アイコンに変化させる第4のアイコン変化演出が実行されることはない。
(橙色上位アイコン)
本実施形態における橙色上位アイコン(図12参照)は、大当たり信頼度が約29%であることを示唆する、橙色を用いて表現された六角形のアイコンとして構成されている。図12に示されるように、この橙色上位アイコンは、他の上位アイコン(ここでは、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、虹色上位アイコン)と同様、当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示される可能性があるものの、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されることがないアイコンである。
上記のように、橙色上位アイコンは、当該アイコンとして表示され得るアイコンである。このため、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されているアイコン(例えば、白色アイコン、振動白色アイコン、青色アイコン、変化示唆アイコン、緑色アイコン、又は、橙色アイコン)が当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示され始める際に、そのアイコンを橙色上位アイコンに変化させる第3のアイコン変化演出が実行される場合がある。また、先読み対象のアイコンが当該アイコン表示領域72にシフトした際には、そのアイコンに対する第3のアイコン変化演出が実行されず、先読み対象変動が開始されてから所定時間が経過したタイミングで、当該アイコンとしてのそのアイコンを橙色上位アイコンに変化させる第4のアイコン変化演出が実行される場合もある。
なお、橙色上位アイコンは、橙色アイコン(大当たり信頼度:約16%:図12参照)の上位に位置付けられたアイコンであるものの、赤色アイコン(大当たり信頼度:約37%:図12参照)よりも大当たり信頼度が低いアイコンである。このため、赤色アイコンが橙色上位アイコンに変化する第3のアイコン変化演出(又は第4のアイコン変化演出)が実行されることはない。
上記のように、先読み対象のアイコンに対する第3のアイコン変化演出(又は第4のアイコン変化演出)によって、橙色上位アイコンが当該アイコンとして表示されている場合、その橙色上位アイコンをより上位の上位アイコン(ここでは、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコン)へと変化させる第4のアイコン変化演出が実行される場合もある。
(赤色上位アイコン)
本実施形態における赤色上位アイコン(図12参照)は、大当たり信頼度が約67%であることを示唆する、赤色を用いて表現された六角形のアイコンとして構成されている。図12に示されるように、この赤色上位アイコンは、他の上位アイコン(ここでは、橙色上位アイコン、金色上位アイコン、虹色上位アイコン)と同様、当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示される可能性があるものの、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されることがないアイコンである。
上記のように、赤色上位アイコンは、当該アイコンとして表示され得るアイコンである。このため、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されているアイコン(例えば、白色アイコン、振動白色アイコン、赤色エフェクト有りの振動白色アイコン、青色アイコン、変化示唆アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、又は、赤色アイコン)が当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示され始める際に、そのアイコンを赤色上位アイコンに変化させる第3のアイコン変化演出が実行される場合がある。また、先読み対象のアイコンが当該アイコン表示領域72にシフトした際には、そのアイコンに対する第3のアイコン変化演出が実行されず、先読み対象変動が開始されてから所定時間が経過したタイミングで、当該アイコンとしてのそのアイコンを赤色上位アイコンに変化させる第4のアイコン変化演出が実行される場合もある。
上記のように、先読み対象のアイコンに対する第3のアイコン変化演出(又は第4のアイコン変化演出)によって、赤色上位アイコンが当該アイコンとして表示されている場合、その赤色上位アイコンをより上位の上位アイコン(ここでは、金色上位アイコンまたは虹色上位アイコン)へと変化させる第4のアイコン変化演出が実行される場合もある。
(金色上位アイコン)
本実施形態における金色上位アイコン(図12参照)は、大当たり信頼度が約87%であることを示唆する、金色を用いて表現された六角形のアイコンとして構成されている。図12に示されるように、この金色上位アイコンは、他の上位アイコン(ここでは、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、虹色上位アイコン)と同様、当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示される可能性があるものの、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されることがないアイコンである。
上記のように、金色上位アイコンは、当該アイコンとして表示され得るアイコンである。このため、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されているアイコン(例えば、白色アイコン、振動白色アイコン、青色アイコン、変化示唆アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、又は、赤色アイコン)が当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示され始める際に、そのアイコンを金色上位アイコンに変化させる第3のアイコン変化演出が実行される場合がある。また、先読み対象のアイコンが当該アイコン表示領域72にシフトした際には、そのアイコンに対する第3のアイコン変化演出が実行されず、先読み対象変動が開始されてから所定時間が経過したタイミングで、当該アイコンとしてのそのアイコンを金色上位アイコンに変化させる第4のアイコン変化演出が実行される場合もある。
一方、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトして第3のアイコン変化演出が実行される場合は、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンは赤色アイコンに変化し、他のアイコンに変化することはない。このため、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトした際に、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが金色上位アイコンに変化することはない。
上記のように、先読み対象のアイコンに対する第3のアイコン変化演出(又は第4のアイコン変化演出)によって、金色上位アイコンが当該アイコンとして表示されている場合、その金色上位アイコンをより上位の上位アイコン(ここでは、虹色上位アイコン)へと変化させる第4のアイコン変化演出が実行される場合もある。ただし、虹色上位アイコンは、大当たり信頼度が100%であること(すなわち、大当たり濃厚であること)を示唆するアイコンである。このため、当該アイコン(ここでは、金色上位アイコン)に対応する先読み対象変動の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合の一部に関して、当該アイコンを虹色上位アイコンに変化させる第4のアイコン変化演出が実行され、その第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、当該アイコンを虹色上位アイコンに変化させる第4のアイコン変化演出が実行されることはない。このことは、金色上位アイコン以外の当該アイコンを虹色上位アイコンに変化させる場合についても同様である。
(虹色上位アイコン)
本実施形態における虹色上位アイコン(図12参照)は、大当たり信頼度が100%であることを示唆する、虹色を用いて表現された六角形のアイコンとして構成されている。図12に示されるように、この虹色上位アイコンは、他の上位アイコン(ここでは、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン)と同様、当該アイコンとして当該アイコン表示領域72に表示される可能性があるものの、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されることがないアイコンである。
上記のように、虹色上位アイコンは、当該アイコンとして表示され得るアイコンである。このため、保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されているアイコン(例えば、白色アイコン、振動白色アイコン、青色アイコン、変化示唆アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、又は、赤色アイコン)が当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示され始める際に、そのアイコンを虹色上位アイコンに変化させる第3のアイコン変化演出が実行される場合がある。また、先読み対象のアイコンが当該アイコン表示領域72にシフトした際には、そのアイコンに対する第3のアイコン変化演出が実行されず、先読み対象変動が開始されてから所定時間が経過したタイミングで、当該アイコンとしてのそのアイコンを虹色上位アイコンに変化させる第4のアイコン変化演出が実行される場合もある。
ただし、虹色上位アイコンを表示する演出の大当たり信頼度は100%であるため、先読み対象のアイコンを虹色上位アイコンに変化させる第3のアイコン変化演出(又は、第4のアイコン変化演出)は、その先読み対象のアイコンに対応する先読み対象変動の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に実行可能であり、「ハズレ」の場合には実行されないという特徴がある。
<アイコン変化パターンについて>
次に、図13を参照しつつ、第2~第4のアイコン変化演出のいずれかによってアイコンの表示態様が変化する場合に、変化前のアイコンと変化後のアイコンとの関係性について説明する。ここで、図13は、アイコン変化演出前のアイコンとアイコン変化演出後のアイコンとの関係について説明するための説明図である。なお、図13には、先読み対象のアイコンに対するアイコン変化演出が行われる場合の変化前のアイコンと変化後のアイコンとの対応関係が例示されており、図13における「〇」は、変化前のアイコンから変化後のアイコンへの変化が可能であることを示し、図13における「×」は、変化前のアイコンから変化後のアイコンへの変化が不可能であることを示し、また、図13における「\」は、変化前のアイコンと変化後のアイコンとが同一であってアイコン変化演出が行われないことを示している。
また、図13における、「白色」は白色アイコンのことであり、「振動白色」は振動白色アイコンのことであり、「振動白色(赤エフェ)」は赤エフェクト付きの振動白色アイコンのことである。また、図13における、「青色」は青色アイコンのことであり、「変化示唆」は変化示唆アイコンのことであり、「緑色」は緑色アイコンのことであり、「橙色」は橙色アイコンのことであり、「赤色」は赤色アイコンのことである。また、図13における、「橙色上位」は橙色上位アイコンのことであり、「赤色上位」は赤色上位アイコンのことであり、「金色上位」は金色上位アイコンのことであり、「虹色上位」は虹色上位アイコンのことである。
(白色アイコンが表示されている場合)
図13に例示されるように、先読み対象のアイコンとして白色アイコンが表示されている場合、その白色アイコンは、変化後のアイコンとしての、青色アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、赤色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化可能である。その一方で、白色アイコンが、振動白色アイコン、赤エフェクト付きの振動白色アイコン、又は、変化示唆アイコンに変化することはない。
(振動白色アイコンが表示されている場合)
図13に例示されるように、先読み対象のアイコンとして振動白色アイコンが表示されている場合、その振動白色アイコンは、白色アイコンと同様に、変化後のアイコンとしての、青色アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、赤色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化可能である。その一方で、振動白色アイコンが、白色アイコン、赤エフェクト付きの振動白色アイコン、又は、変化示唆アイコンに変化することはない。
(赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが表示されている場合)
図13に例示されるように、先読み対象のアイコンとして赤色エフェクト有りの振動白色アイコンが表示されている場合、その赤色エフェクト有りの振動白色アイコンは、変化後のアイコンとしての(赤色エフェクト有りの振動白色アイコンと同色を用いて表現された)赤色アイコンに変化可能である。その一方で、赤色エフェクト有りの振動白色アイコンは、白色アイコン、振動白色アイコン、青色アイコン、変化示唆アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化することはない。
(青色アイコンが表示されている場合)
図13に例示されるように、先読み対象のアイコンとして青色アイコンが表示されている場合、その青色アイコンは、変化後のアイコンとしての、緑色アイコン、橙色アイコン、赤色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化可能である。その一方で、青色アイコンが、白色アイコン、振動白色アイコン、赤エフェクト付きの振動白色アイコン、又は、変化示唆アイコンに変化することはない。
(変化示唆アイコンが表示されている場合)
図13に例示されるように、先読み対象のアイコンとして変化示唆アイコンが表示されている場合、その変化示唆アイコンは、変化後のアイコンとしての、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化可能である。その一方で、変化示唆アイコンが、白色アイコン、振動白色アイコン、赤エフェクト付きの振動白色アイコン、青色アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、又は、赤色アイコンに変化することはない。
(緑色アイコンが表示されている場合)
図13に例示されるように、先読み対象のアイコンとして緑色アイコンが表示されている場合、その緑色アイコンは、変化後のアイコンとしての、橙色アイコン、赤色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化可能である。その一方で、緑色アイコンが、白色アイコン、振動白色アイコン、赤エフェクト付きの振動白色アイコン、青色アイコン、又は、変化示唆アイコンに変化することはない。
(橙色アイコンが表示されている場合)
図13に例示されるように、先読み対象のアイコンとして橙色アイコンが表示されている場合、その橙色アイコンは、変化後のアイコンとしての、赤色アイコン、橙色上位アイコン、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化可能である。その一方で、橙色アイコンが、白色アイコン、振動白色アイコン、赤エフェクト付きの振動白色アイコン、青色アイコン、変化示唆アイコン、又は、緑色アイコンに変化することはない。
(赤色アイコンが表示されている場合)
図13に例示されるように、先読み対象のアイコンとして赤色アイコンが表示されている場合、その赤色アイコンは、変化後のアイコンとしての、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化可能である。その一方で、赤色アイコンが、白色アイコン、振動白色アイコン、赤エフェクト付きの振動白色アイコン、青色アイコン、変化示唆アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、又は、橙色上位アイコンに変化することはない。
(橙色上位アイコンが表示されている場合)
図13に例示されるように、先読み対象のアイコンとして橙色上位アイコンが表示されている場合、その橙色上位アイコンは、変化後のアイコンとしての、赤色上位アイコン、金色上位アイコン、又は、虹色上位アイコンに変化可能である。その一方で、橙色上位アイコンが、白色アイコン、振動白色アイコン、赤エフェクト付きの振動白色アイコン、青色アイコン、変化示唆アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、又は、赤色アイコンに変化することはない。
(赤色上位アイコンが表示されている場合)
図13に例示されるように、先読み対象のアイコンとして赤色上位アイコンが表示されている場合、その赤色上位アイコンは、変化後のアイコンとしての、金色上位アイコンまたは虹色上位アイコンに変化可能である。その一方で、赤色上位アイコンが、白色アイコン、振動白色アイコン、赤エフェクト付きの振動白色アイコン、青色アイコン、変化示唆アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、赤色アイコン、又は、橙色上位アイコンに変化することはない。
(金色上位アイコンが表示されている場合)
図13に例示されるように、先読み対象のアイコンとして金色上位アイコンが表示されている場合、その金色上位アイコンは、変化後のアイコンとしての虹色上位アイコンに変化可能である。その一方で、金色上位アイコンが、白色アイコン、振動白色アイコン、赤エフェクト付きの振動白色アイコン、青色アイコン、変化示唆アイコン、緑色アイコン、橙色アイコン、赤色アイコン、橙色上位アイコン、又は、赤色上位アイコンに変化することはない。
(アイコン変化演出に関する他の構成)
アイコン変化演出に関して、以下のような構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、低ベース状態(本実施形態では、通常遊技状態)において第1特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆するアイコンが保留アイコン表示領域71に表示され、これらのアイコンが、高ベース状態(本実施形態では、確変遊技状態または時短遊技状態)において第2特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆するアイコンとしても保留アイコン表示領域71に表示される場合を例に説明する。これに対して、他の実施形態では、低ベース状態において第1特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆するアイコンと、高ベース状態において第2特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆するアイコンとが、表示色は共通するものの表示内容(例えば、アイコンの模様や形状、大きさの少なくともいずれか1つ)が互いに異なる、といった構成を採用してもよい。
また、図9(F)~(G)には、保留アイコン表示領域71に保留アイコンとして表示されている振動白色アイコンが(他の表示オブジェクトとは無関係に)青色アイコンに変化する第2のアイコン変化演出が行われる様子が例示されているが、第2のアイコン変化演出は、図9(F)~(G)に例示されるものとは異なる演出であってもよい。例えば、図10(E)~(G)に例示されるのと同様に、表示画面70に表示された所定のキャラクタが振動白色アイコンにアイテムを投げつけて、その振動白色アイコンを青色アイコンに変化させる第2のアイコン変化演出を実行してもよい。
また、図10(E)~(G)には、表示画面70に表示された所定のキャラクタが、当該アイコン表示領域72に当該アイコンとして表示されている緑色アイコンにアイテムを投げつけて、その緑色アイコンを赤色アイコンに変化させる第3のアイコン変化演出が行われる様子が例示されているが、第3のアイコン変化演出は、図10(E)~(G)に例示されるものとは異なる演出であってもよい。例えば、当該アイコン表示領域72に当該アイコンとして表示されている緑色アイコンが(他の表示オブジェクトとは無関係に)赤色アイコンに変化する第3のアイコン変化演出を実行してもよい。また、このように、他の表示オブジェクトとは無関係にアイコン(ここでは、当該アイコン)が変化するといった構成を、図11(D)~(E)に例示される第4のアイコン変化演出にも同様に適用してもよい。
また、本実施形態では、図12に例示されるように、低ベース状態において第1特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する青色アイコンの大当たり信頼度は3%であり、高ベース状態において第2特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する青色アイコンの大当たり信頼度も同じ3%であるというように、低ベース状態において第1特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆するアイコンと、高ベース状態において第2特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆するアイコンとが、同じアイコンであれば大当たり信頼度も同じである場合を例に説明する。これに対して、他の実施形態では、高ベース状態において第2特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する特定のアイコンの方が、低ベース状態において第1特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する特定のアイコンよりも大当たり信頼度が高いといった構成を採用してもよい。
[代替キャラ連続バトル演出の流れ]
次に、図14を参照しつつ、代替キャラ連続バトル演出の流れについて説明する。ここで、図14は、代替キャラ連続バトル演出の流れを例示するタイムチャートである。本実施形態の遊技機1では、確変遊技状態において第2特別図柄の変動表示が断続的に行われている状況下で第2始動口22に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定の権利が保留される場合がある。第2特別図柄判定の権利が保留される場合としては、確変遊技状態における第2特別図柄の変動表示中であって、第2特別図柄判定の保留数が上限の「4」に達していない状態で第2始動口22に遊技球が新たに入賞する場合が一例として挙げられる。このように、確変遊技状態のときに第2始動口22に遊技球が入賞して第2特別図柄判定の権利が保留されると、その入賞時に取得された取得情報(大当たり乱数や変動パターン乱数等)に基づいて、通常遊技状態において第1特別図柄判定の権利が保留された場合と同様に、上述した事前判定処理が実行される。本実施形態の遊技機1では、このようにして実行された事前判定処理の結果である事前判定結果(事前判定情報)に基づいて、代替キャラ連続バトル演出が実行されることがある。
代替キャラ連続バトル演出は、保留された第2特別図柄判定の権利に対応する第2特別図柄の変動表示(図14に例示される「先読み対象変動」)と、この先読み対象変動よりも前に行われる第2特別図柄の変動表示と、を含む複数の第2特別図柄の変動表示に跨って複数回のバトル演出を連続的に実行し、これらのバトル演出のうちの最後のバトル演出(図14における「当該バトル演出」)の結果によって、事前判定処理の対象となった先読み対象である第2特別図柄判定の判定結果を報知する演出である。
代替キャラ連続バトル演出では、第2特別図柄の変動表示中であることを示唆する当該アイコン(図15(D)参照)に代えて、味方キャラである当該対応キャラ(図15(E)参照)が表示され、且つ、当該アイコンが表示されていたときに保留アイコン表示領域76に表示されていた複数の保留アイコン(図15(D)参照)に代えて、複数の敵キャラ(図15(E)に示される例では、保留1対応キャラ、保留2対応キャラ、保留3対応キャラ、先読み対象キャラ、及び増援キャラ)が表示される。代替キャラ連続バトル演出では、当該対応キャラが、複数の敵キャラと順番にバトルを行う演出が実行され、複数の敵キャラのボスキャラである先読み対象キャラとのバトルの結果によって、先読み対象である第2特別図柄判定の判定結果が報知される。
図14(A)には、先読み対象である第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に実行される代替キャラ連続バトル演出の流れが例示され、同図14(B)には、先読み対象である第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合に実行される代替キャラ連続バトル演出の流れが例示されている。
なお、図14における第2特別図柄の「入賞時変動」は、代替キャラ連続バトル演出の実行契機となった第2始動口22への遊技球の入賞(契機入賞)が発生したタイミング(契機入賞タイミング)で実行されている第2特別図柄の変動表示のことである。本実施形態の遊技機1では、この契機入賞タイミングで取得された取得情報に基づいて、上記のように事前判定処理が実行される。そして、その事前判定結果に基づいて、代替キャラ連続バトル演出を実行するか否か、代替キャラ連続バトル演出を実行する場合にはどのような演出パターンで実行するかが、サブCPU91によって決定される。すなわち、第2特別図柄判定の権利が保留されて事前判定処理が行われたとしても、代替キャラ連続バトル演出が実行されない場合もある。
図14における第2特別図柄の「先読み対象変動」は、契機入賞に応じて契機入賞タイミングで保留された第2特別図柄判定が実行されたことに応じて行われる第2特別図柄の変動表示のことである。図14(A)には、代替キャラ連続バトル演出に係る契機入賞が、契機入賞タイミングにおける第2特別図柄判定の4つ目の保留となったために、「入賞時変動」が終了してから、「保留1変動」、「保留2変動」、「保留3変動」の3回の第2特別図柄の変動表示が断続的に実行され、その後に「先読み対象変動」が実行される場合が例示されている。このような場合、「先読み対象変動」を含めて「入賞時変動」の後に行われる4回の第2特別図柄の変動表示に跨って代替キャラ連続バトル演出が実行される(図14(A)参照)。なお、図14(A)に示される例では、代替キャラ連続バトル演出の開始タイミングは、契機入賞タイミングであり、また、その代替キャラ連続バトル演出の終了タイミングは、「先読み対象変動」が終了する所定時間前(例えば、3秒前)のタイミングである。
一方、図14(B)には、代替キャラ連続バトル演出に係る契機入賞が、契機入賞タイミングにおける第2特別図柄判定の2つ目の保留となったために、「入賞時変動」が終了してから、「保留1変動」の1回の第2特別図柄の変動表示が実行され、その後に「先読み対象変動」が実行される場合が例示されている。このような場合、「先読み対象変動」を含めて「入賞時変動」の後に行われる2回の第2特別図柄の変動表示に跨って代替キャラ連続バトル演出が実行される(図14(B)参照)。なお、図14(B)に示される例でも、代替キャラ連続バトル演出の開始タイミングは、契機入賞タイミングであり、また、その代替キャラ連続バトル演出の終了タイミングは、「先読み対象変動」が終了する所定時間前(例えば、3秒前)のタイミングである。
なお、図14(A)に例示されるように、第2特別図柄の変動表示として、「入賞時変動」、「保留1変動」、「保留2変動」、「保留3変動」が行われているときには、演出図柄を変動表示させる変動演出として、「リーチ無しハズレ変動演出」(図14では「リーチ無しハズレ」と表記)が行われる。この「リーチ無しハズレ変動演出」は、第2特別図柄の変動表示の開始に伴って、3つの図柄列の高速スクロール表示を開始し、その第2特別図柄の変動表示の終盤において、これらの図柄列の高速スクロール表示を同時に終了させて、演出図柄によるリーチを成立させることなくバラケ目(例えば、「415」)を示す3つの演出図柄を擬似停止表示する演出である。図14において「リーチ無しハズレ変動演出」(リーチ無しハズレ)に続く「停止」は、ハズレを報知する第2特別図柄の停止表示に伴って、このようなバラケ目を示す3つの演出図柄を本停止させるハズレ報知演出が実行されていることを意味している。これらのことは、図14(B)に例示されている「リーチ無しハズレ」とそれに続く「停止」についても同様である。
ところで、例えば、「入賞時変動」となり得る、確変遊技状態における第2特別図柄の変動表示中に、所定のリーチ演出が実行されている場合、第2始動口22に遊技球が入賞したことに応じて代替キャラ連続バトル演出を開始してしまうと、遊技者が代替キャラ連続バトル演出に注目してしまい、結果として、実行中のリーチ演出の興趣性を著しく低下させてしまうおそれがある。このことは、「入賞時変動」に限らず、「保留1変動」、「保留2変動」、「保留3変動」においてリーチ演出が実行される場合についても同様である。
このため、本実施形態の遊技機1では、このような問題が生じるのを抑制すべく、「先読み対象変動」よりも前に行われる第2特別図柄の変動表示のいずれにおいてもリーチ演出が実行されず、これらの第2特別図柄の変動表示に伴う変動演出が全てリーチ無しハズレ変動演出(リーチ無しハズレ)であることを条件として、代替キャラ連続バトル演出を実行することとしている。
<代替キャラ連続バトル演出の具体例>
次に、図15,16を参照しつつ、代替キャラ連続バトル演出の具体例について説明する。ここで、図15,16は、代替キャラ連続バトル演出の具体例を示す画面図であり、図14(A)に基づいて上述した代替キャラ連続バトル演出の具体例を示すものである。なお、図15,16における「先読み対象」は、事前判定処理の対象となった第2特別図柄判定に対応する保留アイコン(又は、その保留アイコンの代わりに表示される代替アイコン)を指している。
図15(A)には、確変遊技状態で遊技が制御されているときに、保留アイコン表示領域76に3つの保留アイコン(例えば、確変遊技状態における通常の保留アイコンである白色アイコン)が表示された状態で、第2特別図柄の変動表示に伴って、当該アイコン表示領域77に表示されている当該アイコン(ここでは、白色アイコン)に対応する演出図柄の変動表示(3つの図柄列の高速スクロール)が演出図柄表示領域78で行われている様子が例示されている。
本実施形態の遊技機1には、リーチ無し演出が行われる特別図柄の変動パターンに関しては、遊技状態に関わらず、特別図柄の変動表示の開始時における特別図柄判定の保留数が多いほど、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択され易いという特徴がある。また、確変遊技状態で遊技が制御されているときには、通常遊技状態で遊技が制御されているときに比べて、特別図柄の変動時間が相対的に短い特別図柄(ここでは、第2特別図柄)の変動パターンが選択され易い。このため、図15(A)に例示される演出図柄の変動表示を伴う第2特別図柄の変動表示の終盤になると、3つの図柄列の高速スクロールが同時に終了して、バラケ目(ここでは、「236」)を示す3つの演出図柄が停止表示、今回の第2特別図柄の変動表示が終了するまでの間、これらの演出図柄が擬似停止表示された状態が継続することになる。
そして、今回の第2特別図柄の変動表示が終了すると、バラケ目(ここでは、「236」)を示す3つの演出図柄が本停止する(図15(B)参照)。これにより、今回の図柄変動の開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であったことが報知される。なお、本実施形態では、確変遊技状態における第2特別図柄の変動表示に伴って演出図柄が表示される演出図柄表示領域78(図15(A)参照)が、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示に伴って演出図柄が表示される演出図柄表示領域73(図2参照)よりも狭くなるように設けられている。
ところで、本実施形態の遊技機1は、確変遊技状態において第2特別図柄が停止表示されると、第2特別図柄判定の権利が保留されていたとしても、少なくとも0.5秒間は第2特別図柄が停止表示された状態が継続する。このことは、通常遊技状態において、第1特別図柄判定の権利が保留された状態で第1特別図柄が停止表示された場合と同様である。
図15(B)には、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に、「236」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止した状態が例示されているが、この状態で、第2始動口22に遊技球が新たに入賞したことに応じて、保留アイコン表示領域76に4つ目の保留アイコン(ここでは、白色アイコン)が表示される場合がある(図15(B)参照)。このように、保留アイコン表示領域76に4つ目の保留アイコンが表示されたことに基づいて、遊技者は、第2特別図柄判定の保留数が上限の「4」に達したことを容易に認識することが可能である。
第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に、図15(B)に例示されるように「236」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域76に表示されている最先の保留アイコン(ここでは、白色アイコン)に対応する第2特別図柄判定が実行される。最先の保留アイコンに対応する第2特別図柄判定が実行されると、第2特別図柄の変動表示が開始される。これに伴い、保留アイコン表示領域76に表示されている最先の保留アイコンが当該アイコン表示領域77にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図15(B)~(C)参照)。また、図15(B)~(C)に例示されるように、最先の保留アイコンのシフトに伴い、2つ目の保留アイコン、3つ目の保留アイコン、及び3つ目の保留アイコンが、それぞれ、当該アイコン表示領域77に近付く方向(本実施形態では、左方向)にシフトする。その結果、保留アイコン表示領域76において、2つ目の保留アイコンが最先の保留アイコンとして表示され、3つ目の保留アイコンが2つ目の保留アイコンとして表示され、4つ目の保留アイコンが3つ目の保留アイコンとして表示され、4つ目の保留アイコンが表示されていない状態となる(図15(C)参照)。
このように、後述する代替キャラ連続バトル演出が実行されていないときには、保留アイコン表示領域76に表示された保留アイコン(第1対応画像の一例)を当該アイコン表示領域77へと左方向(第1方向の一例)に移動させる第1移動演出が実行される。
図15(D)に例示されるように、保留アイコン表示領域76に3つの保留アイコンが表示された状態で、当該アイコン表示領域77に表示されている当該アイコンに対応する演出図柄の変動表示(3つの図柄列の高速スクロール)が行われているときに、第2始動口22に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定の権利が保留される。このように、第2特別図柄判定の権利が保留されると、メインCPU81は、この第2特別図柄判定を実際に実行するのに先立って、大当たり遊技を実行するか否かを判定する事前判定処理を実行する。具体的には、メインCPU81は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを検知すると、大当たり乱数等の取得情報を取得し、取得した大当たり乱数に基づいて、この入賞に応じて実行される第2特別図柄の変動表示開始時に行われる第2特別図柄判定における大当たり判定処理(図22のステップS308参照)と同様の大当たり判定処理を行い、第2特別図柄判定が実行された場合に「大当たり」と判定されることになるか否かを事前に判定する。すなわち、メインCPU81は、第2始動口22に遊技球が入賞するのとほぼ同時に、この入賞に応じて実行される第2特別図柄の変動表示(先読み対象変動:図14(A)参照)の開始時に行われる大当たり判定処理と同様の判定処理を行う。また、大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数に基づいて、後述する変動パターン選択処理(図22のステップS309参照)と同様の処理を行い、第2特別図柄判定が実行された場合にどの変動パターンが選択されることになるかを事前に判定する。
このように、メインCPU81は、第2特別図柄判定の権利が保留されたことに応じて事前判定処理を行った場合、その事前判定処理の結果を示す事前判定情報を含む保留コマンドをサブ制御基板90に送信する。これに対して、サブ制御基板90のサブCPU91は、保留コマンドに含まれている事前判定情報に基づいて、代替キャラ連続バトル演出を実行するか否か、実行する場合には代替キャラ連続バトル演出をどのような演出パターンで実行するかを決定する。そして、代替キャラ連続バトル演出を実行すると決定した場合、代替キャラ連続バトル演出の演出パターンを示す設定情報を含む保留アイコン表示コマンドを画像音響制御基板100に送信することによって、代替キャラ連続バトル演出の実行を指示する。
ここからは、図14(A)に基づいて上述したように、確変遊技状態における第2特別図柄の変動表示中における契機入賞によって、先読み対象の保留アイコンとして保留アイコン表示領域76に4つ目の保留アイコンが表示され、且つ、この4つ目の保留アイコンに対応する第2特別図柄判定の権利に係る事前判定結果に基づいて、代替キャラ連続バトル演出を実行すると決定された場合に実行される演出の具体例について説明する。
図15(D)には、図14に基づいて上述した「入賞時変動」が行われているときに、同じく図14に基づいて上述した「契機入賞」が発生した契機入賞タイミングにおける表示画面70の表示状態が例示されている。契機入賞が発生すると、その直後に、代替キャラ連続バトル演出として、先ずは初期対峙演出(図14では「初期対峙」と表記)が実行される(図15(D)及び(E)参照)。この初期対峙演出は、味方キャラと複数の敵キャラとが対峙する様子を表す演出である。
上記のように契機入賞が発生すると、その直後に、当該アイコン表示領域77に表示されている当該アイコン(図15(D)参照)と、保留アイコン表示領域76に表示されている複数の保留アイコン(ここでは、先読み対象を含む4つの保留アイコン:図15(D)参照)とが、それぞれの代替アイコンへと同時に変化する表示変化演出が行われる。具体的には、当該アイコン表示領域77に表示されている当該アイコン(図15(D)参照)が表示画面70から消去され、その直後に、当該アイコンが表示されていたのとほぼ同じ表示位置に、味方キャラに相当する当該対応キャラ(図15(E)において「当該対応」の文字から矢印が向けられている剣を振り上げた状態のキャラクタ)が表示される(図15(D)~(E)参照)。また、保留アイコン表示領域76に表示されている4つの保留アイコン(最先の保留アイコン、2つ目の保留アイコン、3つ目の保留アイコン、及び4つ目の保留アイコンとしての先読み対象の保留アイコン:図15(D)参照)が表示画面70から同時に消去され、その直後に、これら4つの保留アイコンが表示されていたのとほぼ同じ表示位置に、複数の敵キャラに相当する、保留1対応キャラ(図15(E)において「保留1対応」の文字から矢印が向けられているキャラクタ)、保留2対応キャラ(図15(E)において「保留2対応」の文字から矢印が向けられているキャラクタ)、保留3対応キャラ(図15(E)において「保留3対応」の文字から矢印が向けられているキャラクタ)、先読み対象キャラ(図15(E)において「先読み対象」の文字から矢印が向けられているキャラクタ)が同時に表示される(図15(D)~(E)参照)。
この表示変化演出では、契機入賞タイミングにおいて表示されていた当該アイコンおよび保留アイコンが消去された直後に、当該アイコン表示領域77を含む所定の表示領域に当該対応キャラが表示され、且つ、保留アイコン表示領域76を含む所定の表示領域に4つの敵キャラ(保留1対応キャラ、保留2対応キャラ、保留3対応キャラ、先読み対象キャラ)が表示される。このため、初期対峙演出が終了した後のバトル演出によって、当該アイコンと保留アイコンとによるバトルが行われているかのような印象を遊技者に与えることが可能であり、極めて高い演出効果を得ることが可能である。
ただし、後に詳述するが、本実施形態における代替キャラ連続バトル演出では、当該アイコンに代えて表示された当該対応キャラ(味方キャラ)の表示が先読み対象変動まで継続される一方、先読み対象である4つ目の保留アイコンを除く3つの保留アイコンに代えて表示された敵キャラ(ここでは、保留1対応キャラ、保留2対応キャラ、保留3対応キャラ:図15(E)参照)は、先読み対象変動が開始されるよりも前に消去されるため、当該アイコンよりも先に保留アイコンが消去されてしまったと遊技者が誤認するおそれがある。
そこで、本実施形態の遊技機1では、敵キャラの数が、保留アイコン表示領域76に表示される保留アイコンの上限個数(本実施形態では「4」)よりも多くなるように、先読み対象キャラの右隣りに、保留1対応~保留3対応の3つのキャラと共通する増援キャラ(図15(E)において「増援」の文字から矢印が向けられているキャラクタ)を表示することとしている(図15(E)参照)。その結果、図15(E)に例示されるように、当該対応キャラ、保留1対応キャラ、保留2対応キャラ、保留3対応キャラ、先読み対象キャラ、及び増援キャラの計6体のキャラクタが表示された状態となり、キャラクタの合計数が、当該アイコンの個数と保留アイコンの上限個数とを足し合わせた「5」(=1+4)よりも多くなる。これにより、上記のように、当該アイコンと保留アイコンとによるバトルが行われているかのような印象を遊技者に与えつつも、代替キャラ連続バトル演出に登場するキャラクタが当該アイコンや保留アイコンではないことを明確にすることで、当該アイコンよりも先に保留アイコンが消去されてしまったと遊技者が誤認するといった問題が生じるのを容易に抑制することが可能である。
なお、ここでは、図15(E)に例示されるように1体の増援キャラが表示される場合を例に説明するが、図14(B)における例では、図14(A)に示される保留2変動や保留3変動がない(保留2変動が先読み対象変動となる)ため、表示変化演出によって表示されるキャラクタが、当該対応キャラ、保留1対応キャラ、及び先読み対象キャラの3体となる。よって、このような場合は、キャラクタの合計数が、当該アイコンの個数と保留アイコンの上限個数とを足し合わせた「5」よりも多くなるように、先読み対象キャラの右側に3体の増援キャラが表示されることになる。
また、図15では、先読み対象キャラの右側に1体の増援キャラが表示される場合を例に説明するが、キャラクタの合計数は、必ずしも、当該アイコンの個数と保留アイコンの上限個数とを足し合わせた「5」よりも「1」多い数である必要はなく、例えば、図15(E)に示される先読み対象キャラの右側に2体以上の増援キャラを表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、当該アイコンが表示されていたのとほぼ同じ表示位置に当該対応キャラを新たに表示し、各保留アイコンが表示されていたのとほぼ同じ表示位置に保留1対応キャラ、保留2対応キャラ、保留3対応キャラ、先読み対象キャラを新たに表示する場合を例に説明する。ただし、これらの対応キャラや先読み対象キャラの表示の仕方はこれに限定されるものではなく、例えば、当該対応キャラ、保留1対応キャラ、保留2対応キャラ、保留3対応キャラ、先読み対象キャラ、及び増援キャラを一旦別の表示位置に表示し、これらのキャラを図15(E)に例示される表示位置に移動させるようにしてもよい。
ここまで、当該アイコンおよび保留アイコンをそれぞれの代替アイコンに変化させる表示変化演出について説明したが、この表示変化演出が実行されると、初期対峙演出(図15(E)参照)が開始される。この初期対峙演出では、味方キャラ(本実施形態では、当該対応キャラ)と、敵キャラ(保留1対応キャラ、保留2対応キャラ、保留3対応キャラ、先読み対象キャラ、増援キャラ)とが対峙している様子が表現されるが、初期対峙演出を開始した後も演出図柄表示領域78(図15(A)参照)における演出図柄の変動表示を継続させると、代替キャラ連続バトル演出で登場する各キャラクタの視認性を低下させ、結果として、代替キャラ連続バトル演出の興趣性を低下させるおそれがある。
このため、本実施形態の遊技機1では、代替キャラ連続バトル演出が実行されていないときには、演出図柄表示領域78に演出図柄を比較的大きく表示する一方、代替キャラ連続バトル演出が実行されている間は、演出図柄を表示画面70における右上方の領域に小さく表示することとしている。図15(E)には、契機入賞タイミングで実行されている入賞時変動(演出図柄表示領域78における3つの図柄列の高速スクロール:図15(D)参照)が、表示画面70における右上方の領域にて小図柄表示された状態で継続されている様子が例示されている。
図15(F)には、入賞時変動(図15(C)~(E)参照)の開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、「458」のバラケ目を示す3つの演出図柄が表示画面70における右上方の領域で本停止した状態が例示されている。図15(F)に例示されるように、契機入賞タイミングの直後に開始された初期対峙演出は、入賞時変動に対応するハズレ報知演出が実行される期間中にも継続して実行される。
第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に、図15(F)に例示されるように、「458」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、図14(A)に基づいて上述した「保留1変動」が開始される(図15(G)参照)。この「保留1変動」は、図15(D)における最先の保留アイコンに対応する図柄変動であり、「保留1変動」の開始時には、先ず、この最先の保留アイコンに対応する第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄の変動表示が開始されるのに伴って、表示画面70における右上方の領域にて演出図柄の変動表示が開始される(図15(G)参照)。
上記最先の保留アイコンに対応する第2特別図柄判定の判定結果は「ハズレ」であり、演出図柄を変動表示させる変動演出としては、リーチ無しハズレ変動演出が実行される(図14(A)参照)。このリーチ無しハズレ変動演出は、図14(A)に基づいて上述したように、第2特別図柄の変動表示の開始に伴って、3つの図柄列の高速スクロール表示を開始し(図15(G)参照)、その第2特別図柄の変動表示の終盤において、これらの図柄列の高速スクロール表示を同時に終了させて、演出図柄によるリーチを成立させることなくバラケ目(ここでは、「661」)を示す3つの演出図柄を擬似停止表示する演出である。
このようなリーチ無しハズレ変動演出を伴う保留1変動の実行中には、1回目の事前バトル勝利演出(図14(A)参照)が実行される(図15(G)参照)。この事前バトル勝利演出は、先読み対象変動で実行される当該バトル演出(図14(A)参照)に先立って実行されるバトル演出であって、入賞時変動が終了してから先読み対象変動が開始されるまでの期間中における保留変動の数だけ実行されるバトル演出である。図14(A)に示される例では、保留1変動、保留2変動、保留3変動の3回の保留変動が行われるため、事前バトル演出も3回実行される。一方、図14(B)に示される例では、保留変動が保留1変動の1回のみであるため、事前バトル演出も1回だけ実行される。
図15(G)の説明に戻り、保留1変動の実行中における事前バトル勝利演出では、当該対応キャラが(図15(D)に示される最先の保留アイコンに対応する)保留1対応キャラを吹き飛ばした後、その保留1対応キャラが表示されていた位置まで右方向に移動する様子を表す演出表示が行われる(図15(G)及び(H)参照)。このように、保留1変動では、リーチ無しハズレ変動演出が行われるにも拘らず、当該対応キャラが保留1対応キャラに勝利する演出が実行されるという特徴がある。
保留1変動に対応する第2特別図柄の変動表示が終了すると、表示画面70における右上方の領域に擬似停止表示されていた「661」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止し、これにより、保留1変動の開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることが報知される(図15(H)参照)。なお、当該対応キャラ(味方キャラ)は、1回目の事前バトル勝利演出(図15(G)参照)によって、保留1対応キャラを吹き飛ばした後に、保留1対応キャラが表示されていた位置まで右方向に移動しており、第2特別図柄としてのハズレ図柄および「661」のバラケ目を示す3つの演出図柄が所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)だけ停止表示される期間中には、当該対応キャラが保留2対応キャラと対峙した様子を表す次対峙演出が実行される(図15(H)参照)。
第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に、図15(H)に例示されるように、「661」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、図14(A)に基づいて上述した「保留2変動」が開始される(図15(I)参照)。この「保留2変動」は、図15(D)における2つ目の保留アイコンに対応する図柄変動であり、「保留2変動」の開始時には、先ず、この2つ目の保留アイコンに対応する第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄の変動表示が開始されるのに伴って、表示画面70における右上方の領域にて演出図柄の変動表示が開始される(図15(I)参照)。
上記2つ目の保留アイコンに対応する第2特別図柄判定の判定結果は「ハズレ」であり、演出図柄を変動表示させる変動演出としては、図14(A)に基づいて上述したように、リーチ無しハズレ変動演出が実行され、保留2変動に対応する第2特別図柄の変動表示の終盤になると、「312」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止表示される。
このようなリーチ無しハズレ変動演出を伴う保留2変動の実行中には、2回目の事前バトル勝利演出(図14(A)参照)が実行される(図15(I)参照)。保留2変動の実行中における事前バトル勝利演出では、当該対応キャラが(図15(D)に示される2つ目の保留アイコンに対応する)保留2対応キャラを吹き飛ばした後、その保留2対応キャラが表示されていた位置まで右方向に移動する様子を表す演出表示が行われる(図15(I)及び図16(A)参照)。このように、保留2変動では、リーチ無しハズレ変動演出が行われるにも拘らず、当該対応キャラが保留2対応キャラに勝利する演出が実行されるという特徴がある。
保留2変動に対応する第2特別図柄の変動表示が終了すると、表示画面70における右上方の領域に擬似停止表示されていた「312」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止し、これにより、保留2変動の開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることが報知される(図16(A)参照)。なお、当該対応キャラ(味方キャラ)は、2回目の事前バトル勝利演出(図15(I)参照)によって、保留2対応キャラを吹き飛ばした後に、保留2対応キャラが表示されていた位置まで右方向に移動しており、第2特別図柄としてのハズレ図柄および「312」のバラケ目を示す3つの演出図柄が所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)だけ停止表示される期間中には、当該対応キャラが保留3対応キャラと対峙した様子を表す次対峙演出が実行される(図16(A)参照)。
第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に、図16(A)に例示されるように、「312」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、図14(A)に基づいて上述した「保留3変動」が開始される(図16(B)参照)。この「保留3変動」は、図15(D)における3つ目の保留アイコンに対応する図柄変動であり、「保留3変動」の開始時には、先ず、この3つ目の保留アイコンに対応する第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄の変動表示が開始されるのに伴って、表示画面70における右上方の領域にて演出図柄の変動表示が開始される(図16(B)参照)。
上記3つ目の保留アイコンに対応する第2特別図柄判定の判定結果は「ハズレ」であり、演出図柄を変動表示させる変動演出としては、図14(A)に基づいて上述したように、リーチ無しハズレ変動演出が実行され、保留3変動に対応する第2特別図柄の変動表示の終盤になると、「684」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止表示される。
このようなリーチ無しハズレ変動演出を伴う保留3変動の実行中には、3回目の事前バトル勝利演出(図14(A)参照)が実行される(図16(B)参照)。保留3変動の実行中における事前バトル勝利演出では、当該対応キャラが(図15(D)に示される3つ目の保留アイコンに対応する)保留3対応キャラを吹き飛ばした後、その保留3対応キャラが表示されていた位置まで右方向に移動する様子を表す演出表示が行われる(図16(B)~(C)参照)。このように、保留3変動では、リーチ無しハズレ変動演出が行われるにも拘らず、当該対応キャラが保留3対応キャラに勝利する演出が実行されるという特徴がある。
保留3変動に対応する第2特別図柄の変動表示が終了すると、表示画面70における右上方の領域に擬似停止表示されていた「684」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止し、これにより、保留3変動の開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることが報知される(図16(C)参照)。なお、当該対応キャラ(味方キャラ)は、3回目の事前バトル勝利演出(図16(B)参照)によって、保留3対応キャラを吹き飛ばした後に、保留3対応キャラが表示されていた位置まで右方向に移動しており、第2特別図柄としてのハズレ図柄および「684」のバラケ目を示す3つの演出図柄が所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)だけ停止表示される期間中には、当該対応キャラが先読み対象キャラと対峙した様子を表す次対峙演出が実行される(図16(C)参照)。
ここまでの説明から明らかなように、本実施形態では、代替キャラ連続バトル演出の開始時に、当該アイコン(図15(D)参照)に代えて当該対応キャラ(第2対応画像の一例)が表示される(図15(D)~(E)参照)。そして、代替キャラ連続バトル演出の実行中には、事前バトル勝利演出と次対峙演出とが交互に繰り返されることによって、当該対応キャラが、保留アイコンが移動する方向(本実施形態では、左方向)とは逆の右方向(第2方向の一例)に移動する第2移動演出が実現される。この第2移動演出では、当該アイコンの代わりに表示された当該対応キャラが、保留アイコンが移動するのと反対方向に移動する。このため、保留アイコンが、当該アイコン表示領域77まで移動して当該アイコンとして表示された後に、そのアイコンが今度は逆方向に移動しているといった印象を遊技者に与えることが可能であり、従来にはない極めて高い演出効果を得ることが可能である。
第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に、図16(C)に例示されるように、「684」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、図14(A)に基づいて上述した「先読み対象変動」が開始される(図16(D)参照)。この「先読み対象変動」は、図15(D)における4つ目の保留アイコン(先読み対象の保留アイコン)に対応する図柄変動であり、「先読み対象変動」の開始時には、先ず、この先読み対象の保留アイコンに対応する第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄の変動表示が開始されるのに伴って、表示画面70における右上方の領域にて演出図柄の変動表示が開始される(図16(D)参照)。
この先読み対象変動の開始に伴い、当該バトル演出(図16(D)~(F)参照)が開始される(図14(A)参照)。この当該バトル演出は、当該対応キャラ(味方キャラ)と先読み対象キャラ(敵キャラ)とが攻防を繰り広げる様子を表す演出であり、図16(D)には、先読み対象キャラの攻撃を受けた当該対応キャラが跳ね飛ばされて、所持していた剣を手から放してしまう様子が例示されている。
なお、図16(D)に例示される当該バトル演出が行われている状況では、演出図柄が表示画面70における右上方の領域で小図柄表示(3つの図柄列が小さく表示された状態での高速スクロール表示)されており、また、表示画面70には、当該対応キャラと先読み対象キャラ、増援キャラ以外の表示オブジェクトが表示されていない。このため、当該バトル演出を行うための十分な表示領域を確保することが可能である。
そこで、本実施形態の遊技機1では、当該バトル演出が開始されてから所定時間(例えば、2.5秒)が経過すると、当該対応キャラと先読み対象キャラの両方が拡大表示されて、表示画面70の全域を用いた当該バトル演出が展開されることになる(図16(E)参照)。図16(E)には、拡大表示された先読み対象キャラが、同じく拡大表示された当該対応キャラに攻撃を加え、当該対応キャラが光線銃で応戦する様子が例示されている。なお、本実施形態では、先読み対象キャラの右側に増援キャラが表示されるものの、当該対応キャラと増援キャラとのバトルが行われることはない。このため、当該対応キャラおよび先読み対象キャラが拡大表示されるのに伴い、増援キャラが表示画面70から消去される(図16(D)~(E)参照)。
このような流れで展開される当該バトル演出が開始されてから所定時間(例えば、5秒)が経過すると、第2演出ボタン36の操作を遊技者に促す第2演出ボタン操作促進演出が行われる(図16(F)参照)。この第2演出ボタン操作促進演出によって、図16(F)に例示されるように、第2演出ボタン36を模した第2演出ボタン画像と、「押せ!」という第2演出ボタン36の操作内容を示す文字と、第2演出ボタン36の操作が有効な第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、が表示画面70に表示される。
ここで、今回の先読み対象変動の開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は、第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第2演出ボタン36が操作されたタイミングか、或いは、第2演出ボタン36が操作されることなく第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間が終了したタイミングで、所定の勝利演出が行われる(図16(G)参照)。図16(G)には、当該対応キャラが先読み対象キャラを倒して喜んでいる様子と「撃破!」の文字とを表示画面70に表示する勝利演出が行われている様子が例示されている。図14(A)には、当該バトル演出の途中で第2演出ボタン操作促進演出(図14(A)では、「操作促進」と表記)が開始され、第2演出ボタン36が操作された操作タイミングで勝利演出が開始される様子が例示されている。
また、このような勝利演出が開始されるのとほぼ同時に、表示画面70の右上方の領域における3つの図柄列の高速スクロール表示が終了して、例えば「333」のゾロ目を示す3つの演出図柄が擬似停止表示される(図16(G)参照)。そして、図14(A)に例示されるように、勝利演出が終了してから先読み対象変動が終了するまでの期間中は、ゾロ目(ここでは、「333」)を示す3つの演出図柄が表示画面70の中央領域に大きく擬似停止表示され(図16(H)参照)、先読み対象変動が終了する(第2特別図柄として大当たり図柄が停止表示される)のに伴い、これら3つの演出図柄が本停止して、大当たりが確定的に報知される(図16(I)参照)。
なお、ここでは、先読み対象変動の開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるために、第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中における第2演出ボタン36の操作に応じて勝利演出が行われる場合を例に説明した。
これに対して、先読み対象変動の開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合(図14(B)のような場合)は、第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中における第2演出ボタン36の操作に応じて、当該対応キャラが先読み対象キャラに敗北する様子を表す敗北演出が実行される。その際、例えば、「343」といったリーチ外れ目を示す3つの演出図柄が表示画面70における右上方の領域に小さく擬似停止表示される。そして、敗北演出の終了に伴い、「343」のリーチ外れ目を示す3つの演出図柄が表示画面70の中央領域に大きく擬似停止表示され、先読み対象変動が終了する(第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示される)のに伴い、これら3つの演出図柄が本停止して、ハズレが確定的に報知される。
<先読み対象キャラ別の大当たり信頼度>
図17は、先読み対象キャラ別の大当たり信頼度について説明するための説明図である。ここまで、図15,16を参照しつつ、代替キャラ連続バトル演出の具体例について説明したが、本実施形態における代替キャラ連続バトル演出には、初期対峙演出(図15(E)参照)で登場する先読み対象キャラの種類によって、大当たり信頼度、すなわち、先読み対象変動における当該バトル演出の結果として勝利演出(及び当たり報知演出)が実行される可能性が変化する、という特徴がある。
本実施形態における代替キャラ連続バトル演出では、初期対峙演出(例えば、図15(E)参照)において、先読み対象キャラとして、キャラAが登場する場合と、キャラBが登場する場合と、キャラCが登場する場合と、キャラXが登場する場合と、がある(図17参照)。図17に例示されるように、キャラAが登場した場合の大当たり信頼度は約29%であり、キャラBが登場した場合の大当たり信頼度は約47%であり、キャラCが登場した場合の大当たり信頼度は約65%であり、キャラXが登場した場合の大当たり信頼度は100%(大当たり濃厚)である。
本実施形態の遊技機1では、代替キャラ連続バトル演出が実行される場合に、先読み対象キャラとして、キャラA、キャラB、キャラC、及びキャラXのうちのどのキャラを登場させるかが決定される。キャラXが登場した場合の大当たり信頼度は、上記のように100%であるから、先読み対象の第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合の一部に関して、先読み対象キャラとしてキャラXが登場し、先読み対象の第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、先読み対象キャラとしてキャラXが登場することがないという特徴がある。
図17に例示される先読み対象キャラを大当たり信頼度が高いものから低いものの順に並べると、キャラX、キャラC、キャラB、キャラAの順となり、遊技者は、キャラXやキャラCが登場することを期待しながら、代替キャラ連続バトル演出を楽しむことが可能である。なお、本実施形態では、図17に例示される4種類の先読み対象キャラのいずれかが登場する場合を例に説明するが、先読み対象キャラの種類は4種類に限定されるものではなく、3種類以下、或いは、5種類以上であってもよいことは言うまでもない。また、図17に例示される各先読み対象キャラの大当たり信頼度も単なる一例であって、他の値であってもよい。
(代替キャラ連続バトル演出に関する変形例)
なお、代替キャラ連続バトル演出に関して、以下のような構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、図15(D)~(E)の表記から明らかなように、当該アイコンが表示されていた位置に当該対応キャラを表示し、先読み対象を含む4つの保留アイコンが表示されていた位置に保留1~保留3の対応アイコンと先読み対象アイコンとを表示する場合を例に説明する。これに対して、他の実施形態では、当該アイコン(図15(D)参照)が消去されるのに伴って当該対応キャラを所定位置(例えば、表示画面70における左上方の領域)に表示し、その後に、当該対応キャラを所定位置から当該アイコンが表示されていた位置に移動させるようにしてもよい。また、4つの保留アイコン(図15(D)参照)が消去されるのに伴って、保留1対応キャラ、保留2対応キャラ、保留3対応キャラ、先読み対象キャラ、及び増援キャラの各敵キャラを所定位置(例えば、表示画面70における右上方の領域)に表示し、その後に、これらの敵キャラを4つの保留アイコンが表示されていた位置に移動させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、代替キャラ連続バトル演出の実行中に、保留アイコンのシフト方向(左方向)とは逆の方向(右方向)に当該対応キャラが移動する場合を例に説明するが、当該対応キャラの移動方向はこれに限らず、保留アイコンのシフト方向とは異なる方向であれば、上記逆の方向以外の方向であってもよい。
また、本実施形態では、当該アイコンを当該対応キャラに変化させ、最先の保留アイコンを保留1対応キャラに変化させ、2つ目の保留アイコンを保留2対応キャラに変化させ、3つ目の保留アイコンを保留3対応キャラに変化させ、先読み対象の保留アイコンを先読み対象キャラに変化させる場合を例に説明する。これに対して、他の実施形態では、保留アイコンは変化させずに、当該アイコンを当該対応キャラに変化させ、当該対応キャラが、最先の保留アイコン、2つ目の保留アイコン、3つ目の保留アイコンを順番に撃破していき、先読み対象の保留アイコンとの当該バトル演出の結果によって、先読み対象の保留アイコンに対応する第2特別図柄判定の判定結果を報知する代替キャラ連続バトル演出を実行するようにしてもよい。
このような構成を採用する場合、例えば、先読み対象の保留アイコンに対して上述した第1のアイコン変化演出を実行して、先読み対象の保留アイコンとして特別アイコン(色付きの保留アイコン)を表示し、当該対応キャラと特別アイコンとのバトルの結果によって、先読み対象の保留アイコンに対応する第2特別図柄判定の判定結果を報知するといった構成を併せて採用してもよい。このような構成を採用した場合、特別アイコンの表示態様(表示色や形状など)によって大当たり期待度がどの程度であるかを遊技者が事前に認識することが可能であるため、代替キャラ連続バトル演出において当該対応キャラが勝利することに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
また、本実施形態では、先読み対象キャラの右側に増援キャラを表示する場合を例に説明する。これに対して、他の実施形態では、このような増援キャラを表示しない構成を採用してもよい。
ところで、例えば図15(G)~(H)に示されるように、当該対応キャラが敵キャラ(ここでは、保留1対応キャラ)に勝利する事前バトル勝利演出が行われたにも拘わらずバラケ目(ここでは、「661」)を示す3つの演出図柄が停止表示されると、敵キャラに勝利しているにも拘らずハズレ報知演出が実行されることに関して、遊技者が違和感を覚える可能性がある。そこで、他の実施形態では、例えば、図14に例示される代替キャラ連続バトル演出が開始されてから終了するまでの期間中には、演出図柄を一切表示しないようにして、このような問題が生じるのを抑制してもよい。なお、本実施形態の遊技機1は、特別図柄の変動表示に伴って図柄を変動表示し、特別図柄の停止表示に伴って特別図柄判定の判定結果を報知する図柄を停止表示する演出表示器125(図2参照)を備えている。このため、代替キャラ連続バトル演出の実行中に演出図柄を表示しなかったとしても、特別図柄の変動表示中であるか否かを認識できなくなるといった問題や、特別図柄判定(ここでは、第2特別図柄判定)の判定結果を認識できなくなるといった問題が生じることはない。
また、本実施形態では、通常遊技状態で遊技が制御されているときには、第1特別図柄の変動表示中であることを示唆する当該アイコン、及び、第1特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する保留アイコンのそれぞれの台座となる台座画像を表示し(図11(A)参照)、確変遊技状態で遊技が制御されているときには、第2特別図柄の変動表示中であることを示唆する当該アイコン、及び、第2特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する保留アイコンのそれぞれの台座となる台座画像を表示しない場合(図15(A)参照)を例に説明する。これに対して、他の実施形態では、確変遊技状態で遊技が制御されているときには、第2特別図柄の変動表示中であることを示唆する当該アイコンの台座となる台座画像を表示し、また、第2特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する保留アイコンの台座となる台座画像を表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、確変遊技状態で遊技が制御されている場合にのみ代替キャラ連続バトル演出を実行可能とし、通常遊技状態または時短遊技状態で遊技が制御されている場合には代替キャラ連続バトル演出を実行しない場合を例に説明する。これに対して、他の実施形態では、代替キャラ連続バトル演出を通常遊技状態のときに実行してもよいし、代替キャラ連続バトル演出を時短遊技状態のときに実行してもよいし、確変遊技状態、時短遊技状態、及び通常遊技状態のうちの2以上の遊技状態において代替キャラ連続バトル演出を実行可能としてもよい。なお、通常遊技状態では、第2始動口22への遊技球の入賞が極めて困難であるため、基本的には、第2特別図柄判定の権利が保留されることはない。このため、通常遊技状態おいて代替キャラ連続バトル演出を実行する場合は、保留されている第1特別図柄判定の権利に係る事前判定結果に基づいて、先読み対象変動を含む複数回の第1特別図柄の変動表示に跨って代替キャラ連続バトル演出を実行すればよい。
[メインRAM83の構成例]
図18は、メインRAM83の記憶領域と各記憶領域に記憶される情報について説明するための説明図である。図18(A)に例示されるように、メインRAM83には、第1始動口21に遊技球が入賞した際に取得された取得情報等を記憶する記憶領域として、判定用記憶領域830、特図1・第1保留記憶領域831、特図1・第2保留記憶領域832、特図1・第3保留記憶領域833、及び特図1・第4保留記憶領域834が設けられている。また、メインRAM83には、第2始動口22に遊技球が入賞した際に取得された取得情報等を記憶する記憶領域として、上記判定用記憶領域830、特図2・第1保留記憶領域835、特図2・第2保留記憶領域836、特図2・第3保留記憶領域837、及び特図2・第4保留記憶領域838が設けられている。
判定用記憶領域830は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域であり、特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838は、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。そして、第1特別図柄判定と第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、第2特別図柄判定の方が第1特別図柄判定よりも優先消化される。このため、判定用記憶領域830には、保留されている特別図柄判定の実行に際して、第2特別図柄判定が保留されている場合には特図2・第1保留記憶領域835に記憶されている各種情報がシフトされ、第1特別図柄判定のみが保留されている場合には特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている各種情報がシフトされる。
図18(B)に例示されるように、保留記憶領域831~838は、特別図柄判定の権利を保留するための情報を記憶する領域であって、それぞれ、メインCPU81によって取得された、大当たり乱数を記憶する領域、図柄乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、変動パターン乱数を記憶する領域、事前判定結果を示す情報である事前判定情報を記憶する領域等を含んでいる。
ここで、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数については、上述した通りである。事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理(図21参照)によって得られる情報である。事前判定情報は、具体的には、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。ここで、入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口21に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口22に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。これらの情報を含む事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。
遊技機1では、第1始動口21に遊技球が入賞する毎に、図18(B)に基づいて説明した5つの情報が、特図1・第1保留記憶領域831から順に、特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834のいずれかに格納される。また、第2始動口22に遊技球が入賞する毎に、上記5つの情報が、特図2・第1保留記憶領域835から順に、特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838のいずれかに格納される。
例えば、判定用記憶領域830に情報が記憶されると共に特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834のいずれにも情報が記憶されていない状態で、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて新たに取得された第1特別図柄判定に係る5つの情報が特図1・第1保留記憶領域831に格納される。また、例えば、判定用記憶領域830、特図1・第1保留記憶領域831、及び特図1・第2保留記憶領域832のそれぞれに5つの情報が記憶された状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて新たに取得された第1特別図柄判定に係る5つの情報が特図1・第3保留記憶領域833に格納される。
また、第1特別図柄判定の実行に際して特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている情報が判定用記憶領域830にシフトされると、特図1・第2保留記憶領域832以降の第1特別図柄判定に係る保留記憶領域に記憶されている情報が特図1・第1保留記憶領域831側にシフトされる。例えば、特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第3保留記憶領域833のそれぞれに情報が記憶された状態で特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている情報が判定用記憶領域830にシフトされると、特図1・第2保留記憶領域832に記憶されている情報が特図1・第1保留記憶領域831にシフトされ、特図1・第3保留記憶領域833に記憶されている情報が特図1・第2保留記憶領域832にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838においても同様に行われる。なお、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定および第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち特図1・第1保留記憶領域831と特図2・第1保留記憶領域835の両方に情報が記憶されている場合、特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834を対象とするシフト処理に先立って、特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838を対象とするシフト処理が優先して行われる。
ところで、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中に第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞して各種乱数が取得されたとしても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。このため、メインCPU81は、このような状況下で各種乱数が取得された場合には、上述したように、取得された各種乱数等を、特別図柄判定の権利を保留する情報として保留記憶領域831~838のいずれかの領域に格納することとしている。その一方で、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、メインCPU81は、始動口入賞を契機として取得した各種乱数等を判定用記憶領域830に直接格納する。
[メイン制御基板80による割込み処理]
次に、図19を参照しつつ、メイン制御基板80において実行される割込み処理について説明する。ここで、図19は、メイン制御基板80において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。メイン制御基板80は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図19に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図19以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御基板80の処理は、メインROM82に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU81が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU81は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻されて更新される。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU81は、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、ゲートセンサ251の各センサからの検知信号が入力されたことに応じて各種の乱数を取得する処理を含むセンサ検知処理を実行する(ステップS2)。このセンサ検知処理については、図20に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU81は、特別図柄判定を実行して、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図22に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU81は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器43に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU81は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口22を開放すると判定した場合に、開閉部材23を動作させる第2始動口ソレノイド222を制御して第2始動口22を開閉する第2始動口開閉制御処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS3の特別図柄処理において実行される大当たり判定処理で「大当たり」であると判定した場合に、第1大入賞口ソレノイド262(又は第2大入賞口ソレノイド282)を制御して第1大入賞口26(又は第2大入賞口28)を開閉する大入賞口開閉制御処理を実行する(ステップS6)。この大入賞口開閉制御処理については、図26~図28に基づいて後に詳述する。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU81は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS7以前の処理ステップにおいてメインRAM83にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報をサブ制御基板90に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。
[メイン制御基板80によるセンサ検知処理]
図20は、図19のステップS2におけるセンサ検知処理の詳細フローチャートである。図20に例示されるように、メインCPU81は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、ゲートセンサ251からの検知信号の入力の有無に基づいて、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知したか否かを判定する(ステップS201)。ここで、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知したと判定した場合(ステップS201:YES)、メインRAM83に記憶されている普通図柄判定の保留数Fが、予め設定されている普通図柄判定の最大保留数Fmax(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS202)。
メインCPU81は、保留数Fが「4」未満であると判定した場合(ステップS202:YES)、保留数Fを「1」加算した値に更新し(ステップS203)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される普通図柄乱数に関して、ゲート25に対する遊技球の通過を検知したタイミングの値を取得して、メインRAM83の所定領域に格納する(ステップS204)。
一方、メインCPU81は、ステップS204の処理を実行した場合、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知していないと判定した場合(ステップS201:NO)、保留数Fが「4」未満ではないと判定した場合(ステップS202:NO)、第2始動口センサ221からの検知信号の入力の有無に基づいて、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したか否かを判定する(ステップS206)。ここで、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したと判定した場合(ステップS206:YES)、メインRAM83に記憶されている第2特別図柄判定の保留数T2が、予め設定されている第2特別図柄判定の最大保留数T2max(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS207)。
メインCPU81は、保留数T2が「4」未満であると判定した場合(ステップS207:YES)、保留数T2を「1」加算した値に更新し(ステップS208)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に関して、第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したタイミングの値をそれぞれ取得する(ステップS209)。
このように、保留数T2が最大保留数T2max未満の状態で第2始動口22に対する遊技球の入賞が検知されるという取得条件の成立に応じて、第2特別図柄判定に係る各種の乱数が取得される。なお、第2特別図柄判定および第2特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域830に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838のいずれかの領域に格納される。
メインCPU81は、ステップS209の処理を実行した場合、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS210)。メインRAM83には、時短遊技フラグが記憶されている。この時短遊技フラグは、第2始動口22に遊技球が入賞し難い低ベース状態となるように開閉部材23の動作を制御する場合に「OFF」に設定され、第2始動口22に遊技球が入賞し易い高ベース状態となるように開閉部材23の動作を制御する場合に「ON」に設定されるフラグである。メインCPU81は、ステップS210において、この時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する。
メインCPU81は、現在の状態が高ベース状態であると判断した場合(ステップS210:YES)、すなわち時短遊技フラグが「ON」に設定されている場合、第2特別図柄判定の保留に係る事前判定処理を実行する(ステップS211)。具体的には、第2始動口22に遊技球が入賞したことに応じて取得した各種乱数に基づいて、後述する大当たり判定処理(図23参照)や変動パターン選択処理(図24参照)が実行されるのに先立って、ステップS209の処理で取得された各種乱数に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第2特別図柄判定が実行された際に第2特別図柄の変動パターンとしてどの変動パターンが選択されるかを事前判定する事前判定処理を実行する。この事前判定処理の結果である事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数等が記憶されているのと同じ保留記憶領域に格納される。
なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第2特別図柄判定の保留数T2が「0」の状態で第2始動口22に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域830に直接格納されて、これらの乱数に基づく第2特別図柄判定が直ちに実行される。この場合、第2特別図柄判定は保留されないため、第2特別図柄判定に係る事前判定処理は行われない。このような事前判定処理については、図21に基づいて後に詳述する。
メインCPU81は、ステップS211の処理を実行した場合、又は高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS210:NO)、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS212)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであり、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。なお、ステップS211の事前判定処理が行われることなくステップS212の処理が行われた場合には、事前判定情報を含まない保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。一方、ステップS211の事前判定処理が行われた後にステップS212の処理が行われた場合には、事前判定情報を含む保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、ステップS212の処理を実行した場合、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知していないと判定した場合(ステップS206:NO)、第2特別図柄判定の保留数T2が「4」未満ではないと判定した場合(ステップS207:NO)、第1始動口センサ211からの検知信号の入力の有無に基づいて、第1始動口センサ211が第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したか否かを判定する(ステップS214)。ここで、第1始動口センサ211が第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したと判定した場合(ステップS214:YES)、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1が、予め設定されている第1特別図柄判定の最大保留数T1max(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS215)。
メインCPU81は、保留数T1が「4」未満であると判定した場合(ステップS215:YES)、保留数T1を「1」加算した値に更新し(ステップS216)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に関して、第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したタイミングの値をそれぞれ取得する(ステップS217)。
このように、保留数T1が最大保留数T1max未満の状態で第1始動口21に対する遊技球の入賞が検知されるという取得条件の成立に応じて、第1特別図柄判定に係る各種の乱数が取得される。なお、第1特別図柄判定および第1特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域830に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834のいずれかの領域に格納される。
メインCPU81は、ステップS217の処理を実行した場合、ステップS210の処理と同様に、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS218)。ここで、現在の状態が高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS218:NO)、すなわち時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、第1特別図柄判定の保留に係る事前判定処理を実行する(ステップS219)。具体的には、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得した各種乱数に基づいて、後述する大当たり判定処理(図23参照)や変動パターン選択処理(図24参照)が実行されるのに先立って、ステップS217の処理で取得された各種乱数に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第1特別図柄判定が実行された際に第1特別図柄の変動パターンとしてどの変動パターンが選択されるかを事前判定する事前判定処理を実行する。この事前判定処理の結果である事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数等が記憶されているのと同じ保留記憶領域に格納される。
なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第1特別図柄判定の保留数T1が「0」の状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域830に直接格納されて、これらの乱数に基づく第1特別図柄判定が直ちに実行される。この場合、第1特別図柄判定は保留されないため、第1特別図柄判定に係る事前判定処理は行われない。このような事前判定処理については、図21に基づいて後に詳述する。
メインCPU81は、ステップS219の処理を実行した場合、又は高ベース状態であると判断した場合(ステップS218:YES)、第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS220)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであり、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。なお、ステップS219の事前判定処理が行われることなくステップS220の処理が行われた場合には、事前判定情報を含まない保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。一方、ステップS219の事前判定処理が行われた後にステップS220の処理が行われた場合には、事前判定情報を含む保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。
[メイン制御基板80による事前判定処理]
以下、図21を参照しつつ、メイン制御基板80によって実行される事前判定処理について説明する。ここで、図21は、図20のステップS211,219における事前判定処理の詳細フローチャートである。なお、ここでは、第1特別図柄判定の権利が保留された場合に行われる事前判定処理を例に説明を行うが、使用される乱数やテーブルが異なる点を除き、第2特別図柄判定の権利が保留された場合にも同様の事前判定処理が行われる。
メインCPU81は、図20のステップS210の処理で高ベース状態であると判断した場合(ステップS210:YES)、又は図20のステップS218の処理で高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS218:NO)、大当たり判定処理を実行する(ステップS2191)。具体的には、低確率状(本実施形態では「通常遊技状態」や「時短遊技状態」がこれに該当)である場合には、低確率時用大当たり乱数テーブル(図6(A)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする。一方、高確率状態(本実施形態では「確変遊技状態」がこれに該当)である場合には、高確率時用大当たり乱数テーブル(図6(A)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする。そして、図20のステップS209の処理(又は図20のステップS217の処理)で取得した大当たり乱数が、メインRAM83にセットした大当たり乱数テーブルに格納されている当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、当該変動開始時に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。
次に、メインCPU81は、ステップS2191の判定結果に基づいて、当該変動開始時に大当たりであると判定されるか否かを判断する(ステップS2192)。ここで、当該変動開始時に大当たりであると判定されると判断した場合(ステップS2192:YES)、大当たり用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2193)。
一方、メインCPU81は、当該変動開始時に大当たりではないと判定されると判断した場合(ステップS2192:NO)、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する(ステップS2194)。具体的には、ステップS2191の大当たり判定処理に使用された大当たり乱数と一緒に取得されたリーチ乱数が、メインROM82に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する。
メインCPU81は、リーチ演出が行われると判定した場合(ステップS2194:YES)、リーチハズレ用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2195)。
ところで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ当該変動中にリーチ演出が行われない場合、当該変動開始時における第1特別図柄判定の保留数に基づいて第1特別図柄の変動パターンが決定される。そして、保留されている第1特別図柄判定が消化される前と後では第1特別図柄判定の保留数が相異なる場合がある。このため、第1特別図柄判定が消化される前に取得した特別図柄の変動パターンが、その第1特別図柄判定が実際に消化される際に選択される特別図柄の変動パターンとは異なる場合がある。すなわち、当該変動中にリーチ演出が行われない第1特別図柄判定の権利に対しては、その第1特別図柄判定に先立って正確な第1特別図柄の変動パターンを取得できない場合がある。
このため、リーチ演出が行われないとメインCPU81によって判定された場合には(ステップS2194:NO)、後述するステップS2196の変動パターン乱数判定処理や、ステップS2197の事前判定情報を格納する処理が行われることなく、図20のステップS212(又はステップS220)に処理が進められる。よって、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」となって、リーチ無し演出が行われることになる場合には、事前判定情報を含まない保留コマンドがセットされることになる。
ただし、リーチ無しハズレ用の変動パターンとして、変動開始時の保留数に関わらず選択可能な変動パターンを用意しておけば、先読み対象変動の開始時に選択される特別図柄の変動パターンを事前判定処理によって特定することが可能である。このため、このような変動パターンに関しては、後述するステップS2196の処理(当該変動開始時に選択される変動パターンを特定する処理)やステップS2197の処理を実行することが可能である。
メインCPU81は、大当たり用変動パターン選択テーブル又はリーチハズレ用変動パターン選択テーブルをセットすると、変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS2196)。具体的には、ステップS2191の処理で使用された大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が、メインRAM83にセットされている変動パターン選択テーブルに規定されている乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、当該変動開始時に行われる特別図柄判定で選択されることになる特別図柄の変動パターンを特定する。
メインCPU81は、ステップS2196の処理を実行した場合、事前判定情報を生成してメインRAM83に格納する(ステップS2197)。この事前判定情報が格納される領域については、図18に基づいて上述した通りである。
このように、メインCPU81は、遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報に基づいて、この取得情報に基づく大当たり判定処理や変動パターン選択処理が行われるのに先立って、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動パターン(すなわち変動時間)を取得する。
[メイン制御基板80による特別図柄処理]
次に、図22を参照しつつ、メイン制御基板80によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図22は、図19のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
図22に例示されるように、メインCPU81は、メインRAM83に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM83に記憶されている第2特別図柄判定の保留数T2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数T2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数T2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU81は、保留数T2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数T1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、保留数T1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
メインCPU81は、ステップS304の処理またはステップS306の処理を実行した場合、メインRAM83の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS307)。具体的には、ステップS304の処理に続いてステップS307の処理を実行する場合、特図2・第1保留記憶領域835に記憶されている情報を判定用記憶領域830にシフトさせるシフト処理を実行する。その際、特図2・第2保留記憶領域836以降の保留記憶領域にも情報が記憶されている場合には、これらの情報を特図2・第1保留記憶領域835側にシフトさせるシフト処理も併せて実行する。一方、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合、特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている情報を判定用記憶領域830にシフトさせるシフト処理を実行する。その際、特図1・第2保留記憶領域832以降の保留記憶領域にも情報が記憶されている場合には、これらの情報を特図1・第1保留記憶領域831側にシフトさせるシフト処理も併せて実行する。
メインCPU81は、ステップS307のシフト処理によって大当たり乱数や図柄乱数等の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)に必要な情報を判定用記憶領域830に格納すると、これらの情報に基づいて、ステップS308の大当たり判定処理とステップS309の変動パターン選択処理を実行する。
なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第1特別図柄判定の保留数T1と第2特別図柄判定の保留数T2が両方とも「0」の状態で遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞した場合、その入賞に応じて取得された大当たり乱数や図柄乱数等の情報が判定用記憶領域830に直接格納される。このような場合は、ステップS307のシフト処理が実行されることなく、大当たり判定処理および変動パターン選択処理が実行されることになる。
メインCPU81は、判定用記憶領域830に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS308)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類(大当たり図柄)が決定されることになる。そして、これらの処理の結果を示す特別図柄の設定情報がメインRAM83にセットされる。この大当たり判定処理については、図23に基づいて後に詳述する。
ステップS308の大当たり判定処理に続いて、メインCPU81は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行する(ステップS309)。この変動パターン選択処理については、図24に基づいて後に詳述する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS308の処理で設定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS309の処理で選択した変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS310)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。これにより、表示画面70における演出図柄の変動表示を含む変動演出が開始されることになる。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS310の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS311)。その際、判定用記憶領域830に第1特別図柄判定に係る情報が記憶された状態でステップS308~ステップS310の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41における第1特別図柄の変動表示を開始する。一方、判定用記憶領域830に第2特別図柄判定に係る情報が記憶された状態でステップS308~ステップS310の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42における第2特別図柄の変動表示を開始する。
次に、メインCPU81は、ステップS311における特別図柄の変動表示を開始してからの経過時間の計測を開始する(ステップS312)。メインCPU81は、ステップS312の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS312の処理で計測を開始した経過時間が、ステップS309の変動パターン選択処理で選択された変動パターンの変動時間に到達したか否かを判定する(ステップS313)。ここで、経過時間が変動時間に到達していないと判定された場合(ステップS313:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU81は、経過時間が変動時間に到達したと判定した場合(ステップS313:YES)、特別図柄の変動表示が終了することを通知する変動終了コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS314)。この変動終了コマンドは、ステップS8における送信処理によってサブ制御基板90に送信される。これにより、表示画面70に変動表示されていた演出図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS314の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS311の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS315)。具体的には、ステップS308の処理で設定した特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば0.5秒)が経過するまで継続される。
このように、メインCPU81は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
ステップS315の処理に続いて、メインCPU81は、上記ステップS312の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(ステップS316)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む特図停止時処理を実行する(ステップS317)。この特図停止時処理については、図25に基づいて後に詳述する。
[メイン制御基板80による大当たり判定処理]
図23は、図22のステップS308における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、まず、判定用記憶領域830に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行する(ステップS3081)。具体的には、判定用記憶領域830に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値(図6(A)参照)と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。ここでの当選値は、高確率時用大当たり乱数テーブル又は低確率時用大当たり乱数テーブルに規定されている大当たりの当選値である。高確率状態(本実施形態では「確変遊技状態」がこれに該当)のときに大当たり判定が実行される場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。一方、低確率状態(本実施形態では「通常遊技状態」と「時短遊技状態」がこれに該当)のときに大当たり判定が実行される場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。
このように、メインCPU81は、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域830に記憶されるといった始動条件が成立すると、その大当たり乱数に基づいて、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS3081の処理に続いて、メインCPU81は、大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判断する(ステップS3082)。ここで、大当たり判定の判定結果が「大当たり」ではないと判断した場合(ステップS3082:NO)、すなわち大当たり判定の判定結果が「ハズレ」である場合、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3083)。これにより、上記ステップS315の処理の際に、ここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示されることになる。この場合、大当たり遊技は行われない。
一方、メインCPU81は、大当たり判定の判定結果が「大当たり」であると判断した場合(ステップS3082:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される大当たり図柄を選択する大当たり図柄選択処理を実行する(ステップS3084)。具体的には、ステップS3081の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域830に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第1始動口入賞用の図柄決定テーブル(図6(B)参照)に規定されているどの大当たり図柄の乱数値と一致するかに基づいて、いずれかの大当たり図柄を選択する。この場合、図6(B)に例示される大当たり図柄X1~X2のいずれかが選択される。また、図柄乱数が第2特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第2始動口入賞用の図柄決定テーブル(図6(C)参照)に規定されているどの大当たり図柄の乱数値と一致するかに基づいて、いずれかの大当たり図柄を選択する。この場合、図6(C)に例示される大当たり図柄Y1~Y4のいずれかが選択される。
そして、メインCPU81は、選択した大当たり図柄の設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3085)。これにより、上記ステップS315の処理の際に、ここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示され、その後、その大当たり図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
[メイン制御基板80による変動パターン選択処理]
図24は、図22のステップS309における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、図22のステップS308における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3081の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3091)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3091:YES)、大当たり用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3092)。
一方、メインCPU81は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3091:NO)、判定用記憶領域830に記憶されているリーチ乱数がメインROM82に記憶されているリーチ乱数の当選値(リーチ有り演出に対応する乱数値)と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3093)。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3093:YES)、リーチハズレ用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3094)。逆に、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3093:NO)、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3095)。
メインCPU81は、ステップS3092の処理、ステップS3094の処理、又はステップS3095の処理によってメインRAM83にセットされた変動パターン選択テーブルを参照して変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS3096)。具体的には、大当たり用変動パターン選択テーブル又はリーチハズレ用変動パターン選択テーブルがメインRAM83にセットされた場合、判定用記憶領域830に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターン選択テーブルから読み出すことによって、1の変動パターンを選択する。また、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルがメインRAM83にセットされた場合、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1(又は第2特別図柄判定の保留数T2)に基づいて保留数を特定し、特定した保留数に対応する変動パターンをリーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルから読み出すことによって、1の変動パターンを選択する。このようにして特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU81は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンの設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3097)。この変動パターンの設定情報は、上述したステップS308の大当たり判定処理によってメインRAM83にセットされた図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれてサブ制御基板90に送信される。
[メイン制御基板80による特図停止時処理]
図25は、図22のステップS317における特図停止時処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、上記ステップS316の処理によって経過時間をリセットした後、図25に例示されるように、ステップS3082(図23参照)の処理と同様に、大当たりであるか否かを判断する(ステップS3171)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3171:YES)、メインRAM83に記憶されている大当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3172)。
次に、メインCPU81は、メインRAM83に記憶されている確変遊技フラグを「OFF」に設定し(ステップS3173)、同じくメインRAM83に記憶されている時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3174)。ここで、確変遊技フラグは、特別図柄判定において大当たりであると判定される確率が相対的に高い高確率状態であるか否かを示すフラグである。
本実施形態の遊技機1では、確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの設定により遊技状態が制御される。すなわち、遊技状態を「確変遊技状態」に制御する場合には、確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「ON」に設定される。また、遊技状態を「通常遊技状態」に制御する場合には、確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「OFF」に設定される。また、遊技状態を「時短遊技状態」に制御する場合には、確変遊技フラグが「OFF」に設定されると共に時短遊技フラグが「ON」に設定される。
ステップS3174の処理に続いて、メインCPU81は、大当たり遊技が開始されることを通知するためのオープニングコマンドをメインRAM83にセットする(ステップS3175)。このオープニングコマンドは、大当たりの種類、大当たり遊技中の第1大入賞口26(又は第2大入賞口28やV入賞口287)の開放パターン等の情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3171:NO)、確変遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3176)。ここで、確変遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3176:YES)、すなわち特別図柄判定が高確率状態で行われている場合、メインRAM83に記憶されている高確率遊技残回数Kを「1」減算した値に更新する(ステップS3177)。この高確率遊技残回数Kは、高確率状態で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3177の処理に続いて、メインCPU81は、高確率遊技残回数Kが「0」であるか否かを判定する(ステップS3178)。ここで、高確率遊技残回数Kが「0」であると判定した場合(ステップS3178:YES)、確変遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3179)。これにより、特別図柄判定が低確率状態で行われるようになる。
メインCPU81は、ステップS3179の処理を実行した場合、確変遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3176:NO)、又は高確率遊技残回数Kが「0」ではないと判定した場合(ステップS3178:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3180)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3180:YES)、メインRAM83に記憶されている時短遊技残回数Jを「1」減算した値に更新する(ステップS3181)。この時短遊技残回数Jは、時短状態(高ベース状態)で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3181の処理に続いて、メインCPU81は、時短遊技残回数Jが「0」であるか否かを判定する(ステップS3182)。ここで、時短遊技残回数Jが「0」であると判定した場合(ステップS3182:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3183)。これにより、第2始動口22への遊技球の入賞を容易にするサポート機能が付与されなくなる。
[メイン制御基板80による大入賞口開閉制御処理]
図26~図28は、図19のステップS6における大入賞口開閉制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、図19におけるステップS5の第2始動口開閉制御処理に続いて、図26に例示されるように、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS601)。ここで、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS601:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS601:YES)、例えばステップS3175(図25参照)の処理によって大当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、大当たり遊技におけるオープニング期間中であるか否かを判定する(ステップS602)。
メインCPU81は、大当たり遊技におけるオープニング期間中であると判定した場合(ステップS602:YES)、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS603)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS603:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。一方、メインCPU81は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS603:YES)、大当たり遊技のラウンド数Rmax、動作パターン等を設定して、その設定情報をメインRAM103に格納する(ステップS604)。具体的には、メインCPU81は、図6(B)及び(C)に例示される各大当たりにおける大入賞口の開放パターンに基づいて、ラウンド数Rmaxを設定し、第1大入賞口26、第2大入賞口28、及びV入賞口287が大当たりの種類に応じた開放パターンで開放されるように、開閉部材27、開閉部材29、及びスライド部材285のそれぞれの動作パターンを設定する。
このステップS604の処理が実行されることによって、ラウンド遊技が終了して次のラウンド遊技が開始されるまでの時間であるインターバル時間、最終ラウンド遊技終了後のエンディング時間等の大当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
メインCPU81は、ステップS604の処理を実行した場合、メインRAM83に記憶されているラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS605)。このラウンド数Rは、大当たり遊技が開始される前は「0」に設定されており、ステップS605の処理が行われる毎に「1」加算した値に更新される。
メインCPU81は、ステップS605の処理に続いて、ステップS605の処理で更新したラウンド数Rが「1」であるか否かを判定する(ステップS606)。本実施形態では、図6(B)及び(C)に基づいて上述したように、全ての大当たりに関して、1ラウンド目のラウンド遊技には第2大入賞口28を使用し、2ラウンド目以降のラウンド遊技には第1大入賞口26を使用することとしている。このため、メインCPU81は、ラウンド数Rが「1」であると判定した場合(ステップS606:YES)、第2大入賞口ソレノイド282(及びV入賞口ソレノイド286)を介して第2大入賞口28(及びV入賞口287)の開閉を制御する第2大入賞口開閉制御を開始する(ステップS607)。そして、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技が開始されることを通知する第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS808)。
一方、メインCPU81は、ステップS605の処理で更新したラウンド数Rが「1」ではないと判定した場合(ステップS606:NO)、すなわち、ラウンド数Rが「2」以上である場合、第1大入賞口ソレノイド262を介して第1大入賞口26の開閉を制御する第1大入賞口開閉制御を開始する(ステップS609)。
メインCPU81は、ステップS609の処理に続いて、第1大入賞口26を開閉するラウンド遊技が開始されることを通知する第1大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS610)。
なお、ステップS608の処理でセットされた第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンド、ステップS610の処理でセットされた第1大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドは、図19におけるステップS8の送信処理によって、サブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、ステップS602の処理で大当たり遊技におけるオープニング期間中ではないと判定した場合(ステップS602:NO)、大当たり遊技におけるエンディング期間中であるか否かを判定する(ステップS613)。具体的には、大当たり遊技における最終ラウンドのラウンド遊技が終了してからの経過時間が所定のエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング期間中であるか否かを判定する。ここで、エンディング期間中であると判定された場合(ステップS613:YES)、後述するステップS626(図28参照)に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり遊技におけるエンディング期間中ではないと判定した場合(ステップS613:NO)、例えば前回のラウンド遊技が終了してから所定のインターバル時間が経過したか否かに基づいて、インターバル期間中であるか否かを判定する(ステップS614)。ここで、インターバル期間中ではないと判定された場合(ステップS614:NO)、後述するステップS617(図27参照)に処理が進められる。
メインCPU81は、インターバル期間中であると判定した場合(ステップS614:YES)、前回のラウンド遊技が終了してから、上記ステップS604の処理で設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップS615)。ここで、インターバル時間が経過していないと判定された場合は(ステップS615:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過したと判定した場合は(ステップS615:YES)、上述したステップS605以降の処理を実行する。
メインCPU81は、インターバル期間中ではないと判定した場合(ステップS614:NO)、すなわち、ラウンド遊技中である場合、図27に例示されるように、第2大入賞口28の開放中であるか否かを判定する(ステップS617)。具体的には、ステップS607の処理を実行した後、第2大入賞口28の開放開始から所定個数の遊技球が入賞するという第2大入賞口28の開閉制御に関する第1の終了条件と、第2大入賞口28の開放開始から所定時間(例えば、15秒)が経過するという第2大入賞口28の開閉制御に関する第2の終了条件がどちらとも満たされていないか否かに基づいて、第2大入賞口28の開放中であるか否かを判定する。第1の終了条件と第2の終了条件がどちらとも満たされていなければ、第2大入賞口28の開放中であると判定することができる。ここで、第2大入賞口28の開放中では無いと判定された場合(ステップS617:NO)、後述するステップS621に処理が進められる。
一方、メインCPU81は、第2大入賞口28の開放中であると判定した場合(ステップS616:YES)、V入賞口センサ283からの検知信号の有無に基づいて、遊技球がV入賞口287を通過したか否かを判定する(ステップS618)。ここで、遊技球がV入賞口287を通過していないと判定された場合(ステップS618:NO)、後述するステップS621に処理が進められる。
メインCPU81は、遊技球がV入賞口287を通過したと判定した場合(ステップS618:YES)、メインRAM83に記憶されているV入賞フラグを「ON」に設定する(ステップS619)。このV入賞フラグは、遊技球がV入賞口287を通過したか否か(すなわち、遊技球がV入賞したか否か)を示すフラグであり、通常は「OFF」に設定されているものの、V入賞口センサ283によって遊技球の通過が検知されると「ON」に設定される。
メインCPU81は、このステップS619の処理に続いて、遊技球がV入賞したことを通知するV入賞コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS620)。
メインCPU81は、ステップS620の処理を実行した場合、第2大入賞口28の開放中ではないと判定した場合(ステップS617:NO)、又は遊技球がV入賞口287を通過していないと判定した場合(ステップS618:NO)、ステップS607の処理で開始した第2大入賞口開閉制御(又はステップS609の処理で開始した第1大入賞口開閉制御)が終了したか否かを判定する(ステップS621)。ここで、大入賞口開閉制御が終了していないと判定された場合(ステップS621:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、大入賞口開閉制御が終了したと判定した場合(ステップS621:YES)、メインRAM83に記憶されているラウンド数Rが、ステップS604の処理で設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS622)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定された場合(ステップS622:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップS622:YES)、エンディング期間が始まってからの経過時間であるエンディング時間の計測を開始し(ステップS623)、エンディング期間が始まることを通知するエンディングコマンドをメインRAM83にセットする(ステップS624)。このエンディングコマンドは、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、図26におけるステップS613の処理でエンディング期間中であると判定した場合(ステップS613:YES)、図28に例示されるように、エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS626)。具体的には、ステップS623の処理で計測を開始したエンディング時間が、ステップS604の処理で設定されたエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング時間が経過したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS626:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS626:YES)、メインRAM83に記憶されているV入賞フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS627)。ここで、V入賞フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS627:YES)、メインRAM83に記憶されている確変遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS628)、メインRAM83に記憶されている高確率遊技残回数Kを「100」に設定し(ステップS629)、図28には示されていないが、メインRAM83に記憶されているV入賞フラグを「OFF」に設定する。
メインCPU81は、ステップS629の処理を実行した場合、又は、V入賞フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS627:NO)、時短遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS630)。そして、例えば、ステップS3175(図25参照)の処理によってメインRAM83にセットしたオープニングコマンドに含まれている大当たりの種類を示す情報に基づいて、今回の大当り遊技の実行契機となった大当たりが、合計時短回数(ST回数と時短回数とを足し合わせた回数:図6(B)及び(C)参照)が「200」の大当たりであるか否かを判定する(ステップS631)。
メインCPU81は、今回の大当り遊技の実行契機となった大当たりが、時短回数が「200」の大当たりであると判定した場合(ステップS631:YES)、時短遊技残回数Jを「200」に設定し(ステップS632)、時短回数が「200」の大当たりではないと判定した場合(ステップS631:NO)、時短遊技残回数Jを「100」に設定する(ステップS633)。このように、ステップS632の処理またはステップS633の処理を実行した場合、大当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS634)。
[サブ制御基板90による割込み処理]
遊技機1の電源が投入されると、サブ制御基板90のサブCPU91は、後述する割込み処理を行う周期である割込み周期を設定する。そして、サブCPU91は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理を割込み周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU91は、遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、割込み周期で割込み処理を繰り返す。
以下、図29を参照しつつ、サブ制御基板90において実行される割込み処理について説明する。ここで、図29は、サブ制御基板90において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。サブCPU91は、メイン制御基板80で行われる割込み処理(図19参照)と同様に、図29に例示される一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図29以降のフローチャートに基づいて説明するサブ制御基板90で行われる処理は、サブROM92に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU91が発行する命令に従って行われる。
サブCPU91は、まず、メイン制御基板80からコマンドを受信した場合にそのコマンドに応じた処理を行うコマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理については、図30に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU91は、図5に示される第1演出ボタン検知センサ96、第2演出ボタン検知センサ97、又はキー操作検知センサからの操作情報の入力の有無に基づいて、図1に示される第1演出ボタン35や第2演出ボタン36、不図示の十字キーのいずれかのキーが操作されたか否かを判定する(ステップS30)。ここで、第1演出ボタン35、第2演出ボタン36、又は十字キーが操作されたと判定した場合(ステップS30:YES)、その旨を通知するための操作コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS31)。この操作コマンドが後述するステップS32の処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120へ送信されることによって、第1演出ボタン35、第2演出ボタン36、又は十字キーの操作に応じた演出上の効果を実現するための処理が行われる。
サブCPU91は、ステップS31の処理を実行した場合、又は、操作がないと判定した場合(ステップS30:NO)、コマンド送信処理を実行する(ステップS32)。具体的には、ステップS10のコマンド受信処理やステップS31の処理によってサブRAM93にセットされたコマンドを画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信する。このコマンド送信処理が実行されることによって、画像表示や演出音の出力等による演出の実行が画像音響制御基板100に対して指示され、各種ランプの点灯や可動役物等による演出の実行がランプ制御基板120に対して指示される。
ステップS32の処理に続いて、サブCPU91は、データ転送処理を実行する(ステップS33)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御基板100から送信されるので、そのデータをランプ制御基板120に転送する。これにより、表示画面70およびスピーカ38で行われる演出と同期するように、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14等の演出手段による演出がランプ制御基板120によって制御される。
[サブ制御基板90によるコマンド受信処理]
図30は、図29のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図30に例示されるように、サブCPU91は、まず、メイン制御基板80からのコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS11)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS11:NO)、上述したステップS30に処理が進められる。
サブCPU91は、メイン制御基板80からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS11:YES)、そのコマンドが図20のステップS212の処理またはステップS220の処理に応じてメイン制御基板80から送信された保留コマンドであるか否かを判定する(ステップS12)。ここで、保留コマンドではないと判定された場合(ステップS12:NO)、後述するステップS15に処理が進められる。
サブCPU91は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、保留コマンド受信処理を実行する(ステップS13)。この保留コマンド受信処理については、図31に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、受信したコマンドが保留コマンドではないと判定した場合(ステップS12:NO)、そのコマンドが図22のステップS310の処理に応じてメイン制御基板80から送信された変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS15)。ここで、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定された場合(ステップS15:NO)、後述するステップS17に処理が進められる。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS16)。この変動開始コマンド受信処理については、図34に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS15:NO)、そのコマンドが図22のステップS314の処理に応じてメイン制御基板80から送信された変動終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS17)。サブCPU91は、変動終了コマンドであると判定した場合(ステップS17:YES)、演出図柄の変動表示を終了して図柄変動開始時に実行された特別図柄判定の判定結果を示す態様で演出図柄を停止表示する処理の実行を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS18)。
この変動演出終了コマンドがステップS32のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信されることによって、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す特別図柄が第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示されるのに伴い、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す演出図柄が表示画面70に停止表示されることになる。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動終了コマンドではないと判定した場合(ステップS17:NO)、そのコマンドが図25のステップS3175の処理に応じてメイン制御基板80から送信されたオープニングコマンドであるか否かを判定する(ステップS19)。ここで、受信したコマンドがオープニングコマンドであると判定した場合(ステップS19:YES)、大当たり遊技のオープニング期間において大当たりの種類を報知したり遊技者に右打ちを促したりするオープニング演出の開始を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示するためのオープニング演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS20)。
一方、サブCPU91は、受信したコマンドがオープニングコマンドではないと判定した場合(ステップS19:NO)、そのコマンドがラウンド遊技開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS21)。すなわち、図26のステップS608の処理に応じてメイン制御基板80から送信された第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンド、又は、図26のステップS610の処理に応じてメイン制御基板80から送信された第1大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドを受信したか否かを判定する。
サブCPU91は、受信したコマンドがラウンド遊技開始コマンドであると判定した場合(ステップS21:YES)、受信したラウンド遊技開始コマンドに応じた処理を行うラウンド遊技開始コマンド受信処理を実行する(ステップS22)。
サブCPU91は、受信したコマンドがラウンド遊技開始コマンドではないと判定した場合(ステップS21:NO)、そのコマンドが図27のステップS620の処理に応じてメイン制御基板80から送信されたV入賞コマンドであるか否かを判定する(ステップS23)。ここで、受信したコマンドがV入賞コマンドであると判定した場合(ステップS23:YES)、そのV入賞コマンドに応じて処理を行うV入賞コマンド受信処理を実行する(ステップS24)。具体的には、V入賞報知演出の実行を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示するV入賞報知コマンドをサブRAM93にセットする。
一方、サブCPU91は、受信したコマンドがV入賞コマンドではないと判定した場合(ステップS23:NO)、所定のエンディング演出の実行を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示する指示するエンディング演出開始コマンドをサブRAM93にセットする処理を含むエンディングコマンド受信処理を実行する(ステップS25)。
[サブ制御基板90による保留コマンド受信処理]
図31は、図30のステップS13における保留コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、図31に例示されるように、サブRAM93に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップS131)。具体的には、第1特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新し、第2特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する。
サブCPU91は、ステップS131の処理に続いて、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれているか否かを判定する(ステップS132)。ここで、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれていないと判定した場合(ステップS132:NO)、保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS133)。この保留アイコン表示コマンドは、アイコン変化演出の設定情報(後述するアイコン変化演出パターン情報)を含まない保留アイコンの表示を指示するコマンドであって、ステップS32のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信される。
画像音響制御基板100の画像音響制御CPU101は、例えば、アイコン変化演出の設定情報を含まない第1特別図柄判定に係る保留アイコン表示コマンドを受信した場合、VDP104による描画処理を制御して、保留アイコン表示領域71(例えば、図2参照)に白色の保留アイコンを表示させる。そして、この白色の保留アイコンに関しては、アイコン変化演出に関する設定がなされていないため、上述したアイコン変化演出は行われない。また、画像音響制御CPU101は、例えば、アイコン変化演出の設定情報を含まない第2特別図柄判定に係る保留アイコン表示コマンドを受信した場合、VDP104による描画処理を制御して、保留アイコン表示領域76(例えば、図15(A)参照)に白色の保留アイコンを表示させる。そして、この白色の保留アイコンに関しては、アイコン変化演出に関する設定がなされていないため、アイコン変化演出は行われない。
一方、サブCPU91は、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれていると判定した場合(ステップS132:YES)、その事前判定情報をサブRAM93に格納する(ステップS134)。そして、サブRAM93に格納した事前判定情報に基づいてアイコン変化演出の演出パターンを設定するためのアイコン変化演出パターン設定処理を実行する(ステップS135)。このアイコン変化演出パターン設定処理については、図32に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、ステップS135の処理に続いて、メイン制御基板80から受信した保留コマンドが、第2特別図柄判定の権利が保留されたことを通知する保留コマンドであるか否かを判定する(ステップS136)。具体的には、メイン制御基板80から送信される保留コマンドには、第1特別図柄判定の権利が保留されたのか、或いは、第2特別図柄判定の権利が保留されたのかを示す識別情報が含まれており、サブCPU91は、この識別情報に基づいて、メイン制御基板80から受信した保留コマンドが、第2特別図柄判定の権利が保留されたことを通知する保留コマンドであるか否かを判定する。
ところで、本実施形態の遊技機1では、図14~図17に基づいて上述したように、確変遊技状態で遊技が制御されているときに、先読み対象の保留アイコン(例えば、図15(D)参照)に代えて、敵キャラとしての先読み対象キャラ(例えば、図15(E)参照)を表示し、この先読み対象キャラを用いて、上述した代替キャラ連続バトル演出が実行される。このように、代替キャラ連続バトル演出の実行中には先読み対象の保留アイコンが表示されなくなるため、例えば、先読み対象の保留アイコンを対象とする第1のアイコン変化演出によって、先読み対象の保留アイコンとして赤色アイコンといった特別アイコンが表示されている状況下で代替キャラ連続バトル演出を開始してしまと、アイコン変化演出が途中で強制終了することになり、代替キャラ連続バトル演出がアイコン変化演出の興趣性を著しく低下させてしまう可能性がある。
このため、本実施形態では、上記のような問題が生じるのを抑制すべく、確変遊技状態において第2特別図柄判定の権利が保留されていることを示す保留アイコンを対象とするアイコン変化演出の設定情報がサブRAM93にセットされている場合には、代替キャラ連続バトル演出の演出パターンを設定する代替キャラ連続バトル演出パターン設定処理(図31のステップS138)を実行しないこととしている。具体的な処理の流れは以下の通りである。
すなわち、サブCPU91は、メイン制御基板80から受信した保留コマンドが、第2特別図柄判定の権利が保留されたことを通知する保留コマンドではないと判定した場合(ステップS136:NO)、すなわち、第1特別図柄判定の権利が保留されたことを通知する保留コマンドをメイン制御基板80から受信した場合、代替キャラ連続バトル演出は実行しないため、後述するステップS137,S138の処理を実行することなく、後述するステップS139の処理を実行する。
一方、サブCPU91は、メイン制御基板80から受信した保留コマンドが、第2特別図柄判定の権利が保留されたことを通知する保留コマンドであると判定した場合(ステップS136:YES)、アイコン変化演出の設定情報がサブRAM93にセットされているか否かに基づいて、アイコン変化演出の設定の有無を判定する(ステップS137)。ここで、アイコン変化演出の設定が有ると判定された場合(ステップS137:YES)、ステップS138の処理を実行することなく、ステップS139の処理を実行する。
逆に、サブCPU91は、アイコン変化演出の設定が無いと判定した場合(ステップS137:YES)、代替キャラ連続バトル演出の演出パターンを設定するための代替キャラ連続バトル演出パターン設定処理を実行する(ステップS138)。この代替キャラ連続バトル演出パターン設定処理については、図33に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、ステップS138の処理を実行した場合、メイン制御基板80から受信した保留コマンドが、第2特別図柄判定の権利が保留されたことを通知する保留コマンドではないと判定した場合(ステップS136:NO)、又は、アイコン変化演出の設定が有ると判定した場合(ステップS137:YES)、保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS139)。具体的には、ステップS135のアイコン変化演出パターン設定処理によって、アイコン変化演出の設定情報がサブRAM93にセットされている場合は、そのアイコン変化演出の設定情報を含む保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする。また、ステップS138の代替キャラ連続バトル演出パターン設定処理によって、代替キャラ連続バトル演出の設定情報がサブRAM93にセットされている場合は、その代替キャラ連続バトル演出の設定情報を含む保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする。また、アイコン変化演出の設定情報と、代替キャラ連続バトル演出の設定情報と、がどちらもサブRAM93にセットされていない場合は、これらの設定情報を含まない保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする。
これに対して、画像音響制御CPU101は、アイコン変化演出の設定情報を含む第1特別図柄判定に係る保留アイコン表示コマンドを受信した場合、そのアイコン変化演出の設定情報を制御RAM103に格納し、この設定情報に基づいて、保留アイコン表示領域71(例えば、図9(A)参照)に表示される先読み対象の保留アイコンを対象とするアイコン変化演出を実現するために必要な処理の実行をVDP104および音響DSP107に指示する。また、アイコン変化演出の設定情報を含む第2特別図柄判定に係る保留アイコン表示コマンドを受信した場合、そのアイコン変化演出の設定情報を制御RAM103に格納し、この設定情報に基づいて、保留アイコン表示領域76(例えば、図15(A)参照)に表示される先読み対象の保留アイコンを対象とするアイコン変化演出を実現するために必要な処理の実行をVDP104および音響DSP107に指示する。
また、画像音響制御CPU101は、代替キャラ連続バトル演出の設定情報を含む第2特別図柄判定に係る保留アイコン表示コマンドを受信した場合、その代替キャラ連続バトル演出の設定情報を制御RAM103に格納し、この設定情報に基づいて、図14~図17に基づいて上述した代替キャラ連続バトル演出を実現するために必要な処理の実行をVDP104および音響DSP107に指示する。
[サブ制御基板90によるアイコン変化演出パターン設定処理]
次に、図32を参照しつつ、サブ制御基板90において実行されるアイコン変化演出パターン設定処理について説明する。ここで、図32は、図31のステップS135におけるアイコン変化演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。
サブCPU91は、上述したステップS134(図31参照)の処理によって事前判定情報を格納すると、図32に例示されるように、アイコン変化演出乱数を取得してサブRAM93に格納する(ステップS1351)。このアイコン変化演出乱数は、サブ制御基板90における乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU91は、メイン制御基板80からの保留コマンドを受信した時点のカウント値をアイコン変化演出乱数として取得し、取得したアイコン変化演出乱数をサブRAM93に格納する。
そして、サブCPU91は、このようにして取得・格納したアイコン変化演出乱数に基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを判定する(ステップS1352)。図には示されていないが、サブROM92には、特別図柄判定の判定結果(大当たりか否か)と、特別図柄の変動パターンと、上記のアイコン変化演出乱数と比較される乱数値と、が対応付けられたテーブルが記憶されている。サブCPU91は、上記ステップS1352の処理において、このテーブルを参照し、取得したアイコン変化演出乱数が、ステップS134(図31参照)の処理でサブRAM93に格納した事前判定情報に基づいて特定される特別図柄判定の判定結果および特別図柄の変動パターンに対応付けられている乱数値のうちのいずれかと一致するか否かに基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを判定する。
なお、このテーブルでは、特別図柄判定に係る事前判定結果に関して、「ハズレ」よりも「大当たり」に対してより多くの乱数値が対応付けられている。また、特別図柄の変動時間が長い変動パターンほど、より多くの乱数値が対応付けられている。このため、本実施形態の遊技機1では、大当たり信頼度が高いほどアイコン変化演出が実行され易く、逆に、大当たり信頼度が低いほどアイコン変化演出が実行され難くなっている。
サブCPU91は、ステップS1352の処理において、アイコン変化演出を実行しないと判定した場合(ステップS1352:NO)、一連のアイコン変化演出パターン設定処理を終了して、上述したステップS136(図31参照)の処理を実行する。
一方、サブCPU91は、アイコン変化演出を実行すると判定した場合(ステップS1352:YES)、ステップS134(図31参照)の処理でサブRAM93に格納した事前判定情報に含まれている、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報に基づいて、保留された特別図柄判定が実行された場合に、その判定結果が「大当たり」となるか否かを判定する(ステップS1353)。ここで、「大当たり」となると判定した場合(ステップS1353:YES)、大当たり用アイコン変化演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1354)。
サブCPU91は、「大当たり」とならないと判定した場合(ステップS1353:NO)、同じくステップS134の処理でサブRAM93に格納した事前判定情報に含まれている、特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて、保留された特別図柄判定が実行されたことに応じてメインCPU81によって選択される特別図柄の変動パターンが、リーチハズレ演出(リーチ演出を実行してその最後にハズレ報知演出を実行する演出)が実行される変動パターンであるか否かを判定する(ステップS1355)。ここで、リーチハズレ演出が実行される変動パターンであると判定した場合(ステップS1355:YES)、リーチハズレ用アイコン変化演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1356)。逆に、リーチハズレ演出が実行される変動パターンではないと判定した場合(ステップS1355:NO)、すなわち、保留された特別図柄判定が実行された場合に、リーチ無し演出(リーチ演出を実行することなくハズレ報知演出を実行する演出)が実行される変動パターンが選択される場合、リーチ無しハズレ用アイコン変化演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1357)。
サブCPU91は、ステップS1354の処理、ステップS1356の処理、又は、ステップS1357の処理によって、いずれかのアイコン変化演出パターン選択テーブルをサブRAM93にセットすると、アイコン変化演出パターン選択処理を実行する(ステップS1358)。
図には示されていないが、サブROM92に記憶されている3つのアイコン変化演出パターン選択テーブルでは、特別図柄の変動パターンと、アイコン変化演出を開始する際の特別図柄判定の保留数と、アイコンの変化パターンと、アイコン変化演出乱数と比較される乱数値と、が対応付けられている。サブCPU91は、ステップS1358の処理において、サブRAM93に格納した事前判定情報により特定される特別図柄の変動パターンと、ステップS131の処理で更新した特別図柄判定の保留数と、ステップS1351の処理で取得したアイコン変化演出乱数と、に対応する変化パターンを、サブRAM93にセットされているアイコン変化演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、アイコン変化演出に係る1の変化パターンを選択する。
そして、サブCPU91は、このようにして選択した変化パターンを示す情報を、アイコン変化演出の設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS1359)。なお、ここでの詳細な説明は省略するが、サブROM92に記憶されている3つのアイコン変化演出パターン選択テーブルのそれぞれにおいて、アイコンの変化パターンと、アイコン変化演出乱数と比較される乱数値と、が適切なものに設定されていることによって、保留アイコン(又は当該アイコン)として表示されるアイコンが、図12に基づいて上述した特徴を有するものとなり、また、図12に基づいて説明した変化パターンで変化することになる。
なお、ここでは、アイコン変化演出を実行するか否かを決定する抽選と、アイコン変化演出の演出パターン(アイコンの変化パターン)を選択する抽選とが別抽選である場合を例に説明したが、アイコン変化演出を実行するか否かと、実行する場合にはアイコン変化演出をどのような演出パターンで実行するかを、1回の抽選で決定するようにしてもよい。
[サブ制御基板90による代替キャラ連続バトル演出パターン設定処理]
次に、図33を参照しつつ、サブ制御基板90において実行される代替キャラ連続バトル演出パターン設定処理について説明する。ここで、図33は、図31のステップS138における代替キャラ連続バトル演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。
サブCPU91は、メイン制御基板80から受信した保留コマンドが、第2特別図柄判定の権利が保留されたことを通知する保留コマンドであると判定し(ステップS136:YES)、且つ、アイコン変化演出の設定が無いと判定した場合(ステップS137:NO)、図33に例示されるように、代替キャラ連続バトル演出を実行可能であるか否かを判定する(ステップS1381)。
本実施形態における代替アイコン連続バトル演出では、図14等に基づいて上述したように、少なくとも1回の事前バトル勝利演出を実行してから、事前判定処理の対象(先読み対象)となった第2特別図柄判定の判定結果を当該バトル演出にて報知することとしている。このため、本実施形態では、ステップS131(図31参照)の処理によって更新した第2特別図柄判定の保留数が「2」以上となったことを条件(第1条件)として、代替キャラ連続バトル演出を実行することとしている。
また、図14(A)等に基づいて上述したように、当該バトル演出が実行される先読み対象変動よりも前の第2特別図柄の変動表示(入賞時変動と保留変動)でリーチ演出が実行される場合に代替キャラ連続バトル演出を開始すると、そのリーチ演出の興趣性を著しく低下させる可能性がある。このため、本実施形態では、入賞時変動と保留変動でリーチ演出が実行されないこと、すなわち、入賞時変動と保留変動で実行される変動演出がいずれも上述したリーチ無しハズレ変動演出であることを条件(第2条件)として、代替キャラ連続バトル演出を実行することとしている。具体的には、例えば、図14(A)に示される例では、先読み対象変動に対応する保留コマンドよりも前に、入賞時変動に対応する保留コマンド、保留1変動に対応する保留コマンド、保留2変動に対応する保留コマンド、及び、保留3変動に対応する保留コマンドがメイン制御基板80から送信されるため、サブCPU91は、これらの保留コマンドに基づいて、入賞時変動および保留変動で実行される変動演出が全てリーチ無しハズレ変動演出であると判定した場合に、代替キャラ連続バトル演出を実行可能としている。
ここまで、代替キャラ連続バトル演出を実行するための第1条件および第2条件について説明したが、サブCPU91は、上記ステップS1381の処理において、これらの第1条件および第2条件が両方とも満たされているか否かに基づいて、代替キャラ連続バトル演出を実行可能であるか否かを判定する。ここで、第1条件および第2条件がどちらか一方でも満たされていない場合は、代替キャラ連続バトル演出を実行可能ではないと判定され(ステップS1381:NO)、上述したステップS139(図31参照)に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、第1条件および第2条件が両方とも満たされていることに基づいて、代替キャラ連続バトル演出を実行可能であると判定した場合(ステップS1381:YES)、代替キャラ連続バトル演出乱数を取得してサブRAM93に格納する(ステップS1382)。この代替キャラ連続バトル演出乱数は、サブ制御基板90における乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU91は、メイン制御基板80からの保留コマンドを受信した時点のカウント値を代替キャラ連続バトル演出乱数として取得し、取得した代替キャラ連続バトル演出乱数をサブRAM93に格納する。
次に、サブCPU91は、このようにして取得・格納した代替キャラ連続バトル演出乱数に基づいて、代替キャラ連続バトル演出を実行するか否かを判定する(ステップS1383)。図には示されていないが、サブROM92には、第2特別図柄判定の判定結果(大当たりか否か)と、第2特別図柄の変動パターンと、上記の代替キャラ連続バトル演出乱数と比較される乱数値と、が対応付けられたテーブルが記憶されている。サブCPU91は、上記ステップS1383の処理において、このテーブルを参照し、取得した代替キャラ連続バトル演出乱数が、ステップS134(図31参照)の処理でサブRAM93に格納した事前判定情報に基づいて特定される第2特別図柄判定の判定結果および第2特別図柄の変動パターンに対応付けられている乱数値のうちのいずれかと一致するか否かに基づいて、代替キャラ連続バトル演出を実行するか否かを判定する。
なお、このテーブルでは、第2特別図柄判定に係る事前判定結果に関して、「ハズレ」よりも「大当たり」に対してより多くの乱数値が対応付けられており、大当たり信頼度が高いほど代替キャラ連続バトル演出が実行され易く、逆に、大当たり信頼度が低いほど代替キャラ連続バトル演出が実行され難くなっている。
サブCPU91は、ステップS1383の処理において、代替キャラ連続バトル演出を実行しないと判定した場合(ステップS1383:NO)、一連の代替キャラ連続バトル演出パターン設定処理を終了して、上述したステップS139(図31参照)の処理を実行する。
一方、サブCPU91は、代替キャラ連続バトル演出を実行すると判定した場合(ステップS1383:YES)、ステップS134(図31参照)の処理でサブRAM93に格納した事前判定情報に含まれている、第2特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報に基づいて、保留された第2特別図柄判定が実行された場合に、その判定結果が「大当たり」となるか否かを判定する(ステップS1384)。ここで、「大当たり」となると判定した場合(ステップS1384:YES)、大当たり用代替キャラ連続バトル演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1385)。一方、「大当たり」とならないと判定した場合(ステップS1384:NO)、ハズレ用代替キャラ連続バトル演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1386)。
サブCPU91は、ステップS1385の処理、又は、ステップS1386の処理によって、いずれかの代替キャラ連続バトル演出パターン選択テーブルをサブRAM93にセットすると、代替キャラ連続バトル演出パターン選択処理を実行する(ステップS1387)。
図には示されていないが、サブROM92に記憶されている2つの代替キャラ連続バトル演出パターン選択テーブルでは、第2特別図柄の変動パターン(リーチ無しハズレ変動演出が実行される第2特別図柄の変動パターン)と、代替キャラ連続バトル演出を開始する際の第2特別図柄判定の保留数と、代替キャラ連続バトル演出の演出パターン(事前バトル勝利演出の実行回数と先読み対象キャラの種類とによって決まる演出パターン)と、代替キャラ連続バトル演出乱数と比較される乱数値と、が対応付けられている。サブCPU91は、ステップS1387の処理において、サブRAM93に格納した事前判定情報により特定される第2特別図柄の変動パターンと、ステップS131の処理で更新した第2特別図柄判定の保留数と、ステップS1382の処理で取得した代替キャラ連続バトル演出乱数と、に対応する演出パターンを、サブRAM93にセットされている代替キャラ連続バトル演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、代替キャラ連続バトル演出に係る1の演出パターンを選択する。
そして、サブCPU91は、このようにして選択した演出パターンを示す情報を、代替キャラ連続バトル演出の設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS1388)。なお、大当たり用代替キャラ連続バトル演出パターン選択テーブルでは、先読み対象キャラがキャラC(図17参照)である演出パターンに対して最も多くの乱数値が対応付けられており、次に多くの乱数値が対応付けられているのは先読み対象キャラがキャラX(図17参照)である演出パターンであり、先読み対象キャラがキャラB(図17参照)である演出パターン、先読み対象キャラがキャラA(図17参照)である演出パターンの順に、対応付けられている乱数値の数が少なくなる。一方、ハズレ用代替キャラ連続バトル演出パターン選択テーブルでは、先読み対象キャラがキャラAである演出パターンに対して最も多くの乱数値が対応付けられており、先読み対象キャラがキャラBである演出パターン、先読み対象キャラがキャラCである演出パターンの順に、対応付けられている乱数値の数が少なくなる。また、ハズレ用代替キャラ連続バトル演出パターン選択テーブルでは、先読み対象キャラがキャラXである演出パターンは規定されておらず、ハズレ用代替キャラ連続バトル演出パターン選択テーブルが参照された場合は、先読み対象キャラがキャラXである演出パターンが選択されることがない。
本実施形態では、大当たり用代替キャラ連続バトル演出パターン選択テーブル、及び、ハズレ用代替キャラ連続バトル演出パターン選択テーブルが上記のように構成されているため、先読み対象キャラとしての、キャラA、キャラB、キャラC、及びキャラXの大当たり信頼度が図17に基づいて上述した通りとなる。
なお、ここでは、代替キャラ連続バトル演出を実行するか否かを決定する抽選と、代替キャラ連続バトル演出の演出パターンを選択する抽選とが別抽選である場合を例に説明したが、代替キャラ連続バトル演出を実行するか否かと、実行する場合には代替キャラ連続バトル演出をどのような演出パターンで実行するかを、1回の抽選で決定するようにしてもよい。
[サブ制御基板90による変動開始コマンド受信処理]
図34は、図30のステップS16における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、メイン制御基板80から受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、図34に例示される一連の変動開始コマンド受信処理を実行する。
すなわち、サブCPU91は、サブ制御基板90における乱数更新処理によって適宜更新される演出乱数に関して、メイン制御基板80から変動開始コマンドを受信した時点の値を取得してサブRAM93に格納する(ステップS161)。そして、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS162)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す入賞始動口情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定することができる。すなわち、大当たりであるか或いはハズレであるか、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであるか否かを特定することにより、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断することができる。また、同じく変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
サブCPU91は、変動開始コマンドを解析すると、その解析結果に基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の変動演出パターンを設定する変動演出パターン設定処理を実行する(ステップS163)。この変動演出パターン設定処理が実行されることによって、演出図柄の変動態様、リーチ演出の有無、擬似連演出の有無、リーチ図柄を構成する演出図柄の種類、リーチ演出の種類や内容、擬似連演出の内容、停止表示される演出図柄の種類等が決定される。この変動演出パターン設定処理については、図35に基づいて後に詳述する。
ステップS163の処理に続いて、サブCPU91は、ステップS163の処理で設定した変動演出パターンで演出図柄が変動表示されているときに実行される各種予告演出に関する設定を行う予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS164)。
次に、サブCPU91は、ステップS163の処理で設定した変動演出パターンでの変動演出の開始、及びステップS164の処理で設定した予告演出パターンでの予告演出の実行を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS165)。
この変動演出開始コマンドは、ステップS163の処理によって設定された変動演出パターンを示す情報と、ステップS164の処理によって設定された予告演出パターンを示す情報とを含むものであり、ステップS32のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信される。これにより、サブ制御基板90において演出パターンが決定された変動演出および予告演出が、画像音響制御基板100およびランプ制御基板120によって実現されることになる。
ステップS165の処理に続いて、サブCPU91は、サブRAM93に記憶されている保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS166)。具体的には、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドが第1特別図柄の変動表示の開始を通知するものである場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。一方、受信した変動開始コマンドが第2特別図柄の変動表示の開始を通知するものである場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。
[サブ制御基板90による変動演出パターン設定処理]
図35は、図34のステップS163における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、ステップS162の処理に続いて、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の停止表示に伴って表示画面70に最終的に確定表示(本停止)させる演出図柄を設定する確定演出図柄設定処理を実行する(ステップS1631)。
次に、サブCPU91は、受信した変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンの設定情報に基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴ってリーチ有り演出を行う必要があるか否かを判断する(ステップS1632)。ここで、リーチ有り演出を行う必要が無いと判断した場合(ステップS1632:NO)、リーチ無し演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1633)。例えば、特別図柄の変動パターン毎に複数種類のリーチ無し演出の変動演出パターンが対応付けられたリーチ無し用変動演出パターン選択テーブルから、ステップS161の処理で取得した演出乱数に対応するいずれか1つの変動演出パターンを読み出して、その変動演出パターンを示す情報をサブRAM93にセットする。
一方、サブCPU91は、リーチ有り演出を行う必要があると判断した場合(ステップS1632:YES)、リーチ有り演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1634)。例えば、特別図柄判定の判定結果と特別図柄の変動パターンとの組み合わせのそれぞれに対して複数種類のリーチ有り演出の変動演出パターンが対応付けられたリーチ有り用変動演出パターン選択テーブルから、ステップS161の処理で取得した演出乱数に対応するいずれか1つの変動演出パターンを読み出して、その変動演出パターンを示す情報をサブRAM93にセットする。
このステップS1633の処理またはステップS1634の処理が行われることによって、演出図柄をどのような変動パターンで変動表示するか、リーチ演出を行う場合にどのリーチ演出を行うか、リーチ演出を発展させる場合にはどのような流れでリーチ演出を発展させるか等が決定されることになる。
本実施形態の遊技機1では、ステップS1633の処理(又はステップS1634の処理)で設定された変動演出パターンでの変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドがサブ制御基板90から画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)へ送信されることによって、演出図柄の変動表示を含む変動演出が実現される。
[画像音響制御基板100による割込み処理]
次に、図36を参照しつつ、画像音響制御基板100において実行される割込み処理について説明する。ここで、図36は、画像音響制御基板100において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。画像音響制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図36に例示される一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、画像音響制御CPU101は、サブ制御基板90から受信したコマンドに基づいて表示画面70における画像表示を制御する画像表示制御処理を実行する(ステップS71)。この画像表示制御処理については、図37に基づいて後に詳述する。
ステップS71の処理に続いて、画像音響制御CPU101は、表示画面70で行われる画面表示と同期するように或いは非同期に、スピーカ38から各種の演出音を出力させるための演出音出力制御処理を実行する(ステップS72)。
ステップS72の処理に続いて、画像音響制御CPU101は、データ送信制御処理を実行する(ステップS73)。具体的には、画像音響制御基板100において行われる画像音響制御に関するデータをサブ制御基板90に送信する。これに対して、サブ制御基板90は、画像音響制御基板100から受信したデータをランプ制御基板120に転送する。これにより、表示画面70およびスピーカ38によって実行される演出と同期するように、枠ランプ37や盤面ランプ5、可動装飾部材14等が制御される。
[画像音響制御基板100による画像表示制御処理]
図37は、図36のステップS71における画像表示制御処理の詳細フローチャートである。画像音響制御CPU101は、まず、サブ制御基板90から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS711)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS711:NO)、ステップS72に処理が進められる。
一方、画像音響制御CPU101は、サブ制御基板90からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS711:YES)、そのコマンドに含まれている設定情報を制御RAM103にセットする(ステップS712)。そして、制御RAM103にセットした設定情報に基づいて、表示画面70に演出画像をどのように表示すべきかを判断し、VDP104の描画処理を制御するためのディスプレイリストを作成して制御RAM103の所定領域に格納し(ステップS713)、そのディスプレイリストをVRAM106のディスプレイリスト記憶領域にセットする(ステップS714)。このディスプレイリスト記憶領域にセットされたディスプレイリストに基づいてVDP104が描画処理を実行することによって、サブ制御基板90から指示された演出表示が実現されることになる。
なお、上記実施形態で説明した遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、乱数値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。上記実施形態で例示した図面等も単なる一例であって、他の態様であってもよい。
[参考発明]
以下、本明細書で開示した実施形態に関連する発明を参考発明として開示しておく。
(参考発明1)
参考発明1-1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
所定の図柄表示手段に図柄を変動表示させてから前記判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを示す図柄が前記図柄表示手段に停止表示された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記判定の権利を所定数まで保留可能な保留手段と、
前記保留手段によって保留された前記権利に対して前記判定が行われる前に、前記特別遊技を実行するか否かの事前判定を行う事前判定手段と、
演出を制御する演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定の権利が保留されていることを示唆する保留示唆画像を表示し、当該判定の権利に対応する前記事前判定の結果に基づいて、表示中の保留示唆画像の表示態様を変化させる変化演出を実行可能であり、
前記変化演出には、第1表示態様の保留示唆画像の表示態様を変化させる第1変化演出と、第2表示態様の保留示唆画像の表示態様を変化させる第2変化演出と、があり、
前記演出制御手段は、
前記第1変化演出を実行する場合は、前記第1表示態様の保留示唆画像の表示態様を、第3表示態様に変化させるときと、当該第3表示態様とは異なる表示態様に変化させるときと、があり、
前記第2変化演出を実行する場合は、前記第2表示態様の保留示唆画像の表示態様を、前記第3表示態様に変化させるときがある一方、当該第3表示態様とは異なる表示態様に変化させるときがない、ことを特徴とするものである。
この遊技機によれば、第1変化演出が実行される場合は、保留示唆画像の表示態様が第1表示態様から第3表示態様とは異なる表示態様へと変化し得るのに対して、第2変化演出が実行される場合は、保留示唆画像の表示態様が第2表示態様から必ず第3表示態様に変化する。このため、保留示唆画像の表示態様が第3表示態様に変化することを期待する遊技者に対して、第1変化演出よりも第2変化演出が実行されることを期待させることができる。また、第1変化演出が実行される場合にも保留示唆画像の表示態様が第3表示態様に変化することがあるため、第1変化演出を実行する場合であっても、保留示唆画像の表示態様が第3表示態様に変化することを遊技者に期待させることができ、第1変化演出と第2変化演出との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
また、参考発明1-2の遊技機は、参考発明1-1の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記第1変化演出を実行しない場合にも前記第1表示態様の保留示唆画像を表示し、前記第2変化演出を実行しない場合にも前記第2表示態様の保留示唆画像を表示することが可能である、ことを特徴とするものである。
この遊技機によれば、第1変化演出が実行されない場合でも第1表示態様の保留示唆画像が表示され、第2変化演出が実行されない場合でも第2表示態様の保留示唆画像が表示されることがある。このため、第1変化演出や第2変化演出が実行されない期間が長く続くことによって、保留示唆画像の表示態様が第3表示態様に変化することに対する遊技者の期待感が低下していく、といった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
また、参考発明1-3の遊技機は、参考発明1-1または1-2の遊技機において、
前記第2表示態様の保留示唆画像は、前記第3表示態様の保留示唆画像と共通する表示色を用いて表現された保留示唆画像である、ことを特徴とするものである。
この遊技機によれば、第2表示態様の保留示唆画像は、第3表示態様の保留示唆画像と共通する表示色を用いて表現された保留示唆画像である。このため、遊技者は、第3表示態様の保留示唆画像が何色を用いて表現された保留示唆画像であるかを、第2表示態様の保留示唆画像を視認することで、保留示唆画像の表示態様が第3表示態様へと変化する前に認識することが可能であり、結果として、第2変化演出が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
(参考発明2)
参考発明2-1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
所定の図柄表示手段に図柄を変動表示させてから前記判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを示す図柄が前記図柄表示手段に停止表示された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記判定の権利を所定数まで保留可能な保留手段と、
演出を制御する演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定の権利に対応する第1対応画像を第1方向に移動させる第1移動演出と、前記判定の権利に対応する第2対応画像を前記第1方向とは異なる第2方向に移動させる第2移動演出と、を実行可能である、ことを特徴とするものである。
この遊技機によれば、保留手段によって保留された判定の権利に対応する第1対応画像を第1方向に移動させる第1移動演出とは別に、保留手段によって保留された判定の権利に対応する第2対応画像を(第1方向とは異なる)第2方向に移動させる第2移動演出が実行されることがある。このため、対応画像(例えば、保留アイコン)が第1方向にしか移動しないことによって対応画像を移動させる演出が単調になり、結果として、対応画像を移動させる移動演出の興趣性が低下して行くといった問題が生じるのを効果的に抑制して、興趣性が高い演出を実行することが可能である。
また、参考発明2-2の遊技機は、参考発明2-1の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記第1移動演出によって前記第1対応画像を所定位置まで移動させ、当該第1対応画像に代えて前記第2対応画像を表示して、当該第2対応画像を前記第2方向に移動させる前記第2移動演出を実行する、ことを特徴とするものである。
この遊技機によれば、第1移動演出によって所定位置まで移動した第1対応画像に代えて第2対応画像が表示され、この第2対応画像が(第1方向とは異なる)第2方向に移動するというように、第1移動演出と連続するように第2移動演出が行われる。このため、対応画像が第1方向にしか移動しないと考えていた遊技者に意外性を感じさせることが可能であり、第1移動演出と第2移動演出との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
なお、上記参考発明1~2の発明を組み合せてもよい。
1 遊技機(パチンコ遊技機)、7 画像表示装置、21 第1始動口、22 第2始動口、23 開閉部材、26 第1大入賞口、28 第2大入賞口、41 第1特別図柄表示器、42 第2特別図柄表示器、70 表示画面、71 保留アイコン表示領域、72 当該アイコン表示領域、73 演出図柄表示領域、76 保留アイコン表示領域、77 当該アイコン表示領域、78 演出図柄表示領域、80 メイン制御基板、81 メインCPU、90 サブ制御基板、91 サブCPU、100 画像音響制御基板、101 画像音響制御CPU、211 第1始動口センサ、221 第2始動口センサ、261 第1大入賞口センサ、262 第1大入賞口ソレノイド、281 第2大入賞口センサ、282 第2大入賞口ソレノイド、283 V入賞口センサ、284 排出口センサ、285 スライド部材、286 V入賞口ソレノイド、287 V入賞口。

Claims (1)

  1. 遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
    所定の図柄表示手段に図柄を変動表示させてから前記判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、
    前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを示す図柄が前記図柄表示手段に停止表示された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記判定の権利を所定数まで保留可能な保留手段と、
    前記保留手段によって保留された前記権利に対して前記判定が行われる前に、前記特別遊技を実行するか否かの事前判定を行う事前判定手段と、
    演出を制御する演出制御手段と、を備える、ことを特徴とする遊技機。
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