JP2023044322A - 塞栓物装填済カテーテルおよび塞栓物装填済カテーテルの使用方法 - Google Patents

塞栓物装填済カテーテルおよび塞栓物装填済カテーテルの使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カテーテルによって瘤内に塞栓物を留置する際にカテーテルの管腔から空気が瘤内の空間に吐出されることを防止または抑制する。【解決手段】本発明は、装填用ルーメン22と、装填用ルーメンの先端と連通した先端開口部27bと、を含む長尺状のカテーテル本体21と、装填用ルーメンの基端と連通した挿通路23aを含む基端ハブ23と、装填用ルーメンに装填された塞栓物10と、を有し、カテーテル本体は、装填用ルーメンにおいて塞栓物をカテーテル本体の先端開口部から外部に移動できないまたは移動が困難な第1形状v1から、装填用ルーメンに液体fを流通させることによって装填用ルーメンにおいて塞栓物を先端開口部から外部に移動可能なまたは第1形状よりも先端開口部から外部への塞栓物の移動が容易な第2形状v2に、変形可能である。【選択図】図4A

Description

本発明は、塞栓物装填済カテーテルおよび塞栓物装填済カテーテルの使用方法に関する。
患者の大動脈に生じた瘤(大動脈瘤)は、瘤径の増大、破裂を防ぐ薬物的治療はなく、破裂の危険を伴う瘤径のものに対しては、一般的に外科的療法(手術)が行われる。また、大動脈瘤の手術は、従来、開腹または開胸して人工血管を移植する人工血管置換術が主流であったが、近年では、より低侵襲なステントグラフト内挿術(Endovascular Aneurysm Repair;EVAR)の適用が急速に拡大しつつある。
一例として、腹部大動脈瘤(AAA:Abdominal aortic aneurysm)に対するステントグラフト内挿術においては、先端にステントグラフトを収納したカテーテルを患者の末梢血管から挿入し、ステントグラフトを動脈瘤患部に展開・留置することにより、動脈瘤への血流が遮断されて動脈瘤の破裂が防止され得る。
一般的に、ステントグラフト内挿術で使用されるステントグラフトは、略Y字状に分岐した分岐部を備える「主本体部」と、分岐部に装着されると共に右腸骨動脈および左腸骨動脈にそれぞれ装着される「脚部」の2種類の部材を組み立てられる構造を有している。
そのため、ステントグラフト内挿術において、内挿したステントグラフトの密着不足によるステントグラフト周囲からの血液漏れ、動脈瘤から枝分れした細い血管(側枝血管)からの血液の逆流などにより、動脈瘤内に血流が残存する、所謂「エンドリーク」が生じることがある。この場合、動脈瘤内に浸入した血流によって動脈瘤壁に圧がかかってしまうため、動脈瘤破裂の危険性が潜在する。
下記特許文献1には、エンドリークを起因とする大動脈瘤内への血流残存を遮断するため、圧縮した比較的細長なスポンジ(塞栓物)をその管腔内に保持可能なカテーテルと、カテーテル内に保持された塞栓物を血液で満たされた動脈瘤内に押し出すプランジャーとを備えたデバイスについて開示されている。このデバイスに使用されるスポンジは、血液に曝されると直ちに拡張するため、動脈瘤内に押し出されて瘤内の血液を吸収すると膨張し、その状態で動脈瘤内に留置されて血流を遮断して破裂を防止するものである。
米国特許第9561096号明細書
塞栓物を管腔に収容したカテーテルを用いて塞栓物を大動脈瘤内に留置する際に、塞栓物を収納するカテーテルの管腔には空気が存在する場合がある。このような場合、管腔の空気を患者の生体管腔に送達しないように、上述したカテーテルの使用前にはカテーテルの管腔に存在する空気を生理食塩水などで置換するプライミングなどと呼ばれる操作が一般的に行われる。また、塞栓物を大動脈瘤内に留置する手技では瘤内に留置するために必要な塞栓物が、塞栓物を収容したカテーテルの複数本分に該当する場合がある。本発明者らはこのようなカテーテルのプライミング操作をする際であって、塞栓物を装填したカテーテルが複数必要な場合などに、複数のカテーテルのいずれかに対して術者がプライミングを失念等することによってカテーテル中に空気が残存したまま、当該空気が患者に投与される事項について検討している。瘤内に空気が吐出された場合、空気は側枝血管に流れ込み、エアーエンボリズムを引き起こす虞がある。もちろん、術者によるプライミングの失念は塞栓物を装填したカテーテルが複数の場合だけでなく、一本の場合であっても起こり得る。
そこで本発明は、カテーテルによって瘤内に塞栓物を留置する手技を行う際にカテーテルの管腔から空気が瘤内の空間に吐出されることを防止または抑制することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の一態様は、カテーテル本体と、基端ハブと、塞栓物と、を有する塞栓物装填済カテーテルである。カテーテル本体は、装填用ルーメンと、装填用ルーメンの先端と連通した先端開口部と、を含み、長尺状に構成している。基端ハブは、装填用ルーメンの基端と連通した挿通路を含む。塞栓物は、装填用ルーメンに装填される。カテーテル本体は、装填用ルーメンにおいて塞栓物をカテーテル本体の先端開口部から外部に移動できないまたは移動が困難な第1形状から、装填用ルーメンに液体を流通させることによって装填用ルーメンにおいて塞栓物を先端開口部から外部に移動可能または第1形状よりも先端開口部から外部への塞栓物の移動が容易な第2形状に、変形可能である。
また、本発明の一態様は塞栓物装填済カテーテルの使用方法である。当該方法では、前記塞栓物装填済カテーテルと、送達用カテーテルと、送達用プッシャーと、を準備する。送達用カテーテルは、塞栓物を流通可能な流通ルーメンを備え、基端側において塞栓物装填済カテーテルと接続可能に構成している。送達用プッシャーは、装填用ルーメンと流通ルーメンに挿入可能であって、装填用ルーメンに配置された塞栓物を流通ルーメンに向けて移動可能に構成している。次に、装填用ルーメンに液体を流通させることによってカテーテル本体を第1形状から第2形状に変形させる。次に、塞栓物装填済カテーテルと送達用カテーテルとを接続する。次に、送達用プッシャーの先端部を装填用ルーメンに挿入して塞栓物を流通ルーメンに向けて移動させる。
本発明の一態様に係る塞栓物装填済カテーテルおよび塞栓物装填済カテーテルの使用方法によれば、カテーテルによって瘤内に塞栓物を留置する手技を行う際に装填用ルーメンというカテーテルの管腔から空気が瘤内の空間に吐出されることを防止または抑制できる。
本発明の第1実施形態に係る医療器具セットおよびデリバリーシステムの構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る塞栓物デリバリー医療システムの構成を示す図である。 第1実施形態に係る塞栓物装填済カテーテルの変形部に係る第1形状(プライミング前の形状)を示す図である。 第1実施形態に係る塞栓物装填済カテーテルの変形部に係る第2形状(プライミング後の形状)を示す図である。 第1実施形態の塞栓物装填済カテーテルの変形部に係る第1形状および第2形状を示す、カテーテル本体の長手方向に交差する断面である。 第1実施形態の変形例1の塞栓物装填済カテーテルの変形部に係る第1形状および第2形状を示す、カテーテル本体の長手方向に交差する断面である。 第1実施形態の変形例2の塞栓物装填済カテーテルの変形部に係る第1形状および第2形状を示す、カテーテル本体の長手方向に交差する断面である。 第1実施形態の変形例3の塞栓物装填済カテーテルの変形部に係る第1形状および第2形状を示す図である。 第1実施形態の変形例4に係る塞栓物装填済カテーテルの変形部の第1形状を示す図である。 第1実施形態の変形例4に係る塞栓物装填済カテーテルの変形部の第2形状を示す図である。 医療器具セットの係合部の一形態例を示す概略断面図である。 図5Aの係合部の係合状態を示す概略断面図である。 送達用プッシャーのハンドル部近傍の部分拡大図である。 送達用プッシャーの挿入状態を示す部分拡大図である。 第1実施形態に係る塞栓物装填済カテーテルの使用方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る塞栓物デリバリー医療システムの動作例であって、送達用カテーテルが瘤内に送達された状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る塞栓物デリバリー医療システムの動作例であって、瘤内にステントグラフトが展開された状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る塞栓物デリバリー医療システムの動作例であって、塞栓物装填済カテーテルを送達用カテーテルに装着する前の状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る塞栓物デリバリー医療システムの動作例であって、塞栓物装填済カテーテルを送達用カテーテルに装着した状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る塞栓物デリバリー医療システムの動作例であって、送達用プッシャーを塞栓物装填済カテーテルに挿入中の状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る塞栓物デリバリー医療システムの動作例であって、送達用プッシャーによって塞栓物が瘤内に押し出された状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る塞栓物デリバリー医療システムの動作例であって、送達用カテーテルから塞栓物装填済カテーテルを離脱させる状態を示す図である。 第2実施形態の塞栓物装填済カテーテルの変形部の第1形状を示す図である。 第2実施形態の塞栓物装填済カテーテルの変形部の第2形状を示す図である。 第2実施形態の塞栓物装填済カテーテルの変形部に係る第1形状および第2形状を示す、カテーテル本体の長手方向に交差する断面である。 第2実施形態の変形例1の塞栓物装填済カテーテルの変形部に係る第1形状および第2形状を示す図である。 第2実施形態の変形例2の塞栓物装填済カテーテルの変形部に係る第1形状および第2形状を示す、カテーテル本体の長手方向に交差する断面である。 第2実施形態の変形例3の塞栓物装填済カテーテルの変形部に係る第1形状および第2形状を示す、カテーテル本体の長手方向に交差する断面である。 第2実施形態の変形例4の塞栓物装填済カテーテルの変形部に係る第1形状および第2形状を示す図である。 第2実施形態の変形例5の塞栓物装填済カテーテルの変形部に係る第1形状および第2形状を示す図である。 第2実施形態の変形例6の塞栓物装填済カテーテルの変形部に係る第1形状を示す図である。 第2実施形態の変形例6の塞栓物装填済カテーテルの変形部に係る第2形状を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ここで示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するために例示するものであって、本発明を限定するものではない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者などにより考え得る実施可能な他の形態、実施例および運用技術などは全て本発明の範囲、要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
さらに、本明細書に添付する図面は、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺、縦横の寸法比、形状などについて、実物から変更し模式的に表現される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
図1は本発明の第1実施形態に係る医療器具セット100およびデリバリーシステム200の構成を示す図、図2は塞栓物デリバリー医療システム300の構成を示す図である。図3Aは塞栓物装填済カテーテル20の変形部21aの第1形状v1を示す図、図3Bは変形部21aの第2形状v2を示す図である。図4Aは変形部21aの第1形状v1および第2形状v2を示す、長手方向Xと交差する方向における断面図である。
なお、本明細書において、塞栓物デリバリー医療システム300を構成する各部の操作方向は、例えば送達用カテーテル40の軸方向に沿った方向であって塞栓物10が瘤内に搬送される側を「先端側(または先端部)」とし、先端側と軸方向で反対側に位置して術者が手元で操作する側(送達用カテーテル40が抜去される側)を「基端側(または基端部)」とする。なお、「先端」とは、最先端を含む軸方向の一定の範囲を意味し、「基端」とは、最基端を含む軸方向の一定の範囲を意味するものとする。
また、図3A、図4Aなどでは座標系を表記する。直交座標系のXは塞栓物装填済カテーテル20のカテーテル本体21の長手方向に沿い、長手方向Xと称する。YZは長手方向Xに交差する平面であって面方向YZと称する。円筒座標系のrは面方向YZにおいてカテーテル本体21の中心軸から径方向または放射方向に沿い、径方向rと称する。円筒座標系のθは面方向YZにおいてカテーテル本体21の周方向または角度方向に沿い、周方向θと称する。
本実施形態に係る医療器具セット100、デリバリーシステム200、および塞栓物デリバリー医療システム300は、一例として血管内に生じた瘤(例えば動脈瘤)の破裂を防止するための治療法である、腹部大動脈瘤(AAA)のステントグラフト内挿術に対するエンドリーク塞栓術に適用され得る。また、本実施形態に係る医療器具セット100、デリバリーシステム200、および塞栓物デリバリー医療システム300が適用可能な治療法としては、上記エンドリーク塞栓術に限らず、血管内に生じた瘤の破裂を防止させるための他のインターベンション治療法にも適用可能である。
[構成]
次に、本実施形態に係る医療器具セット100、デリバリーシステム200、および塞栓物デリバリー医療システム300の構成について説明する。図1には、本実施形態に係る医療器具セット100、デリバリーシステム200を構成する各デバイスが示されており、図2には、本実施形態に係る塞栓物デリバリー医療システム300を構成する各デバイスが示されている。
まず、本実施形態に係る医療器具セット100、デリバリーシステム200、および塞栓物デリバリー医療システム300で使用される塞栓物10について説明する。
〈塞栓物〉
塞栓物10は、血管内に生じた動脈瘤のような瘤内に留置され、瘤内に流入される血液を含む液体を吸収して膨張する。塞栓物10は、塞栓物装填済カテーテル20の装填用ルーメン22に装填され、塞栓物装填済カテーテル20が送達用カテーテル40に装着された状態で送達用プッシャー30により押し出されて瘤内に留置される。
塞栓物10は、生理条件下で血液を含む水性液体との接触により膨脹する膨張性材料(高分子材料(吸水ゲル材料)など)からなる細長い繊維状の線体(線状体)である。塞栓物10は、長手方向Xと直交する方向の断面形状が略円形の細長な線状体である。なお、塞栓物10の断面形状は特に限定されず、略円形の他、多角形でもよい。
ここで、「生理条件」とは、哺乳動物(例えば、ヒト)の体内または体表面における少なくとも1つの環境特性を有する条件を意味する。そのような特性は、等張環境、pH緩衝環境、水性環境、中性付近(約7)のpH、またはそれらの組み合わせを包含する。また、「水性液体」は、例えば、等張液、水;血液、髄液、血漿、血清、ガラス体液、尿などの哺乳動物(例えば、ヒト)の体液を包含する。塞栓物10の外径は、塞栓物装填済カテーテル20および送達用カテーテル40の内径に収容可能であればよく、これらカテーテルの内径と略同等とすることができる。また、塞栓物10の全長は、特に制限はないが、装填容易性と手技時間の短縮化などを考慮しつつ留置先となる瘤の大きさなどによって適宜決定されてよい。
なお、塞栓物10の構成材料は、少なくとも血液のような液体を吸収して膨張し、かつ瘤内に留置された状態でも人体への有害性がない(または極めて低い)材料であれば、特に限定されない。また、塞栓物10は、X線、蛍光X線、超音波、蛍光法、赤外線、紫外線などの確認方法によって生体内の存在位置が確認可能な可視化材料が添加されていてよい。
<医療器具セット>
次に、本実施形態に係る医療器具セット100の構成について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る医療器具セット100は、塞栓物装填済カテーテル20と、送達用プッシャー30を備えている。
〈塞栓物装填済カテーテル〉
塞栓物装填済カテーテル20は、内方に装填用ルーメン22が設けられる長尺状のカテーテル本体21と、カテーテル本体21の基端側に設けられる基端ハブ23と、一端が基端ハブ23の基端側と接続されて他端が三方活栓などの活栓25のポート26と接続される可撓性を有するチューブ24を備えている。
カテーテル本体21は、軸方向に沿って先端開口部27bから基端側の開口部にかけて連通する孔(装填用ルーメン22)が形成された管状部材である。カテーテル本体21は、第1形状v1から第2形状v2に変形可能な変形部21aを備える。変形部21aを含む第1実施形態と第1実施形態の変形例1~変形例3に係る変形部は、カテーテル本体21の長手方向Xにおけるほぼ全体にわたって、具体的には基端側から少なくとも後述する図5Aの第2係合部28まで設けるように構成している。
変形部21aの第1形状v1は、本明細書において装填用ルーメン22において塞栓物10がカテーテル本体21の先端開口部27bから外部に移動できない、または移動が困難な形状を意味する。
変形部21aは、第1形状v1において図4Aの上側に示すようにカテーテル本体21の内壁面の少なくとも一部が塞栓物10と接触するように構成している。変形部21aの第1形状v1は、本実施形態において図4Aに示すように長手方向Xに交差する断面形状として凹凸形状が周方向θに無造作(不規則)に配置した形状となるように構成している。
このような形状の成形方法は、一例として、塞栓物10を装填用ルーメン22に装填した状態において装填用ルーメン22を陰圧にすることによって成形することができる。本実施形態では図4Aの上の図に示すように、カテーテル本体21の内壁面の少なくとも一部と塞栓物10を接触させることで塞栓物10の装填用ルーメン22における先端側への移動を不可能または困難にしている。
変形部21aの第2形状v2は、装填用ルーメン22に生理食塩水等の液体fを流通させることによって第1形状v1のときよりもカテーテル本体21の内壁面が塞栓物10から離間し、塞栓物10とカテーテル本体21の内壁面との間に隙間を形成する。これにより、変形部21aは図4Aの下の図に示すように第2形状v2において装填用ルーメン22における塞栓物10の先端開口部27bから外部への移動が可能になる、または第1形状v1よりも先端開口部27bから外部への移動が容易になる。
変形部21aの第2形状v2は、本実施形態において一例として長手方向Xに交差する断面を円形状に形成することができる。ただし、塞栓物10が装填用ルーメン22の先端側に移動可能または第1形状v1よりも装填用ルーメン22において容易に先端側に移動できれば、変形部の第2形状は円形状に限定されない。
装填用ルーメン22の内径は、送達用カテーテル40のシースルーメン42(流通ルーメンに相当)の内径と略同等に設計されている。これにより、塞栓物10の外径は、塞栓物装填済カテーテル20および送達用カテーテル40の内径と略同等にできる。カテーテル本体21の特に変形部の肉厚は一例として0.05~0.15mm、第2形状v2での内径は1.3~1.9mmに構成できる。
塞栓物装填済カテーテル20は、主として予め塞栓物10が装填された状態で供される。カテーテル本体21は後述する係合部60によって塞栓物10が収容された状態で送達用カテーテル40のシースハブ43と係合して装着される。この装着状態において、送達用プッシャー30が基端ハブ23から挿入されることにより、装填される塞栓物10は、送達用カテーテル40に向けて押し出される。
カテーテル本体21の構成材料は、少なくとも変形部21aが第1形状v1から第2形状v2に変形でき、包装時などに装填される塞栓物10の破損が防止される程度の適度な硬さ(または柔軟性)が得られる材料であれば、特に限定されない。カテーテル本体21の構成材料の一例としては、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれら二種以上の混合物など)、ポリオレフィンエラストマー、ポリオレフィンの架橋体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、フッ素系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリイミド、ポリエーテルイミド、芳香族ポリエーテルケトンなどの高分子材料またはこれらの混合物のような樹脂材料を好適に用いることができる。なお、造影性の付与や機械的強度の向上などを目的に、これらの樹脂材料に、形状記憶合金、ステンレス、タンタル、チタン、プラチナ、金、タングステンのような金属材料を混合してもよい。
なお、カテーテル本体21は、塞栓物10の破損防止の観点からシース41よりも剛性を有していればよいため、材料自体を硬質なものにする他、シース41と同材料を採用したときには肉厚を厚くしてキンクし難い形態としてもよい。肉厚を可変した形態の場合、カテーテル本体21の外径がシース41の外径よりも太径となるが、塞栓物装填済カテーテル20は送達用カテーテル40と係合部60を介して装着されるため、特に問題とはならない。
基端ハブ23は、カテーテル本体21の装填用ルーメン22とチューブ24を連通させる挿通路23a(ルーメン)を備え、活栓25から流入する流体(プライミング用の生理食塩水など)を、チューブ24を介してカテーテル本体21に流通させる中間部材である。装填用ルーメン22に装填された塞栓物10は、送達用プッシャー30が基端ハブ23の挿通路23aを介して装填用ルーメン22に挿通されることにより、送達用カテーテル40に向けて押し出される。
基端ハブ23の構成材料としては、硬質樹脂のような硬質材料であれば、特に限定されない。基端ハブ23の構成材料の一例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレンなどを好適に用いることができる。
また、基端ハブ23の基端側の内方には、図示しない止血弁が取り付けられている。止血弁は、例えば弾性部材であるシリコーンゴム、ラテックスゴム、ブチルゴム、イソプレンゴムなどで構成された略楕円形の膜状(円盤状)の弁体を用いてよい。
チューブ24は、一端が基端ハブ23の基端側と連結され、他端が活栓25のポート26と連結される。チューブ24は、ポート26に連結されるプライミング用シリンジS(図3B参照)から流出される生理食塩水などの液体fが流通する管路である。
チューブ24は、操作性を考慮して可撓性を有する樹脂材料であれば、特に限定されない。チューブ24の構成材料の一例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどを好適に用いることができる。
活栓25は、基端ハブ23の挿通路23aと、チューブ24を介してカテーテル本体21の装填用ルーメン22と連通する。活栓25のポート26には、チューブ24の基端側が接続される他、カテーテル本体21の装填用ルーメン22をプライミングするためのプライミング用シリンジSを接続することもできる。
図3に示すように、塞栓物装填済カテーテル20の先端側には、送達用カテーテル40のシースハブ43と接続される先端接続部27(接続部に相当)が設けられている。先端接続部27には、シースハブ43の基端側に設けられる第1係合部48と係合する第2係合部28が設けられている。
本実施形態に係る医療器具セット100において、第1係合部48と第2係合部28は、塞栓物装填済カテーテル20と送達用カテーテル40との接続状態を維持するための係合部60を構成する。
図3には、係合部60の形態例が示されている。係合部60において、第1係合部48は雌部として機能し、第2係合部28が雄部として機能する。
図5Aに示すように、係合部60は、塞栓物装填済カテーテル20が送達用カテーテル40に対して外側嵌合する形態としてよい。この形態において、第1係合部48は、シースハブ43の基端側の外周面に周方向に沿って設けられた溝部48aとし、第2係合部28は、カテーテル本体21の先端部の外周面上に固定された別体のスカート部材として設けられ、カテーテル本体21の先端部の外周の少なくとも一部を覆うように設けられた複数の係合爪28aを有する。図5Bに示すように、係合部60は、第2係合部28の係合爪28aが第1係合部48となる溝部48aと嵌合されることにより、塞栓物装填済カテーテル20と送達用カテーテル40の接続状態を維持する。塞栓物装填済カテーテル20と送達用カテーテル40が接続状態となることにより、装填用ルーメン22とシースルーメン42は連通する。
なお、係合部60は、塞栓物装填済カテーテル20と送達用カテーテル40の接続状態が維持される構成であれば、図5A、図5Bに示すような嵌合形態に限定されず、例えばねじ込み式のような他の接続構成を採用することもできる。また、係合部60は、塞栓物装填済カテーテル20と送達用カテーテル40との装着状態を維持するための構成であり、手技中に両者の装着状態が外れることを防止する。しかし、塞栓物装填済カテーテル20と送達用カテーテル40は、必ずしも係合部60を介して係合させなくてもよい。例えば先端接続部27がシースハブ43に挿入された状態を、塞栓物装填済カテーテル20と送達用カテーテル40との装着状態としてもよい。
図5Bに示すように、装填用ルーメン22の内径とシースルーメン42の内径は略同等に設計され、それに合わせて塞栓物10の外径も設計されるため、塞栓物10は、径サイズを比較的太径にすることができる。これにより、エンドリーク塞栓術において、塞栓物10の挿入本数を減らすことができ、その結果、手技時間を短縮することができる。また、装填用ルーメン22とシースルーメン42の内径が略同等なため、係合部60による塞栓物装填済カテーテル20と送達用カテーテル40の接続状態において、先端開口部27bと連通先端部43bの基端側の開口部との段差(クリアランス)を限りなくゼロにすることができる。そのため、送達用プッシャー30のプッシャー本体31が装填用ルーメン22からシースルーメン42へと挿通される際、塞栓物10は、塞栓物装填済カテーテル20から送達用カテーテル40の間をスムーズに移動することができる。
先端接続部27は、塞栓物装填済カテーテル20と送達用カテーテル40が接続状態のときに、シースハブ43の内部に設けられた連通拡径部43c内に挿入される挿入部27aを有している。挿入部27aは、塞栓物装填済カテーテル20と送達用カテーテル40の接続状態において、装填用ルーメン22とシースルーメン42が軸方向で揃うようにシースハブ43に挿入される。これにより、塞栓物10は、装填用ルーメン22からシースハブ43を介して外部に露出されることなく、シースルーメン42へと押し出される。
また、挿入部27aは、塞栓物装填済カテーテル20と送達用カテーテル40の接続状態において、その先端側に連通拡径部43cに設けられたテーパ部43dの内面と当接する先端当接部を先端開口部27bに有している。挿入部27aを連通拡径部43c内に挿入させた際に、先端当接部がテーパ部43dと当接することにより、装填用ルーメン22とシースルーメン42は、連通拡径部43cの空間を含む他の空間と交わらないように連通される。そのため、塞栓物10は、塞栓物装填済カテーテル20から送達用カテーテル40に押し出された際に、シースハブ43の内壁面に突き当たることによる破損(折れ曲がりまたは先端側の潰れ)が防止されると共に、シースハブ43内の他の空間への誤挿入(シースハブ43と接続されるチューブ44への迷入など)が防止され、シースルーメン42へと確実に送出される。
〈送達用プッシャー〉
送達用プッシャー30は、基端ハブ23に挿通されてカテーテル本体21に収容された塞栓物10を押し出し、送達用カテーテル40のシースルーメン42を介して瘤内へと送達させるための長尺な棒状部材である。送達用プッシャー30は、棒状のプッシャー本体31と、プッシャー本体31の基端側に設けられて塞栓物10を瘤内に送達する際に術者が把持するハンドル部32を備えている。
送達用プッシャー30は、塞栓物装填済カテーテル20を送達用カテーテル40に装着した状態において、術者によりハンドル部32が把持された状態で所定操作されると、装填用ルーメン22に装填された塞栓物10を、送達用カテーテル40のシースルーメン42を介して瘤内へと押し出す。具体的に、送達用プッシャー30は、塞栓物装填済カテーテル20および送達用カテーテル40の軸方向に沿って押し出し操作されることにより、塞栓物装填済カテーテル20に装填された塞栓物10を外部(瘤内)へと押し出す。
送達用プッシャー30のプッシャー本体31の本体長は、塞栓物装填済カテーテル20が送達用カテーテル40に装着された装着状態において、基端ハブ23の挿通路23aの基端から、送達用カテーテル40のシース41の先端開口部41a(シースルーメン42と連通する先端側の開口部)に至るまでの距離よりも長い。そのため、塞栓物装填済カテーテル20を送達用カテーテル40に装着させた状態で送達用プッシャー30を基端ハブ23から挿入させれば、一度の押し出し操作によって、装填用ルーメン22内に装填された塞栓物10を、先端開口部27b→シースハブ43→シースルーメン42の順で通過させて瘤内に押し出すことができる。
図6Aに示すように、ハンドル部32は、先端側に大径傘部32aを有し、大径傘部32aの基端側に延在する小径柄部32bを有する略キノコ型の形状をなしており、ハンドル部32の最大外径となる大径傘部32aの外径寸法は、基端ハブ23の挿通路23aの内径寸法よりも大きく設計されている。これにより、図6Bに示すように、送達用プッシャー30を塞栓物装填済カテーテル20に挿入した際に、大径傘部32aが基端ハブ23の挿通路23aに挿入されないため、送達用プッシャー30の挿入長を制限することができる。また、ハンドル部32は、大径傘部32aによって基端ハブ23に入り込むことがないため、送達用プッシャー30により塞栓物10の押し出し操作が終了した際に、塞栓物装填済カテーテル20の離脱操作に連れて挿入状態のまま同時に引き抜き易く、離脱操作が簡便となる。なお、送達用プッシャー30は、塞栓物装填済カテーテル20の離脱操作前に、塞栓物装填済カテーテル20から引き抜いてもよい。
なお、ハンドル部32は、塞栓物装填済カテーテル20に挿入した際に、大径傘部32aが基端ハブ23の基端側と嵌合可能な構成とすることもできる。このような構成とすることにより、塞栓物装填済カテーテル20の離脱の際に、送達用プッシャー30が塞栓物装填済カテーテル20から外れることなく確実に引き抜くことができる。
プッシャー本体31の構成材料は、塞栓物10が搬送可能な適度な硬さと可撓性が得られる材料であれば、特に限定されない。プッシャー本体31の構成材料の一例としては、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれら二種以上の混合物など)、ポリオレフィンエラストマー、ポリオレフィンの架橋体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ETFEなどのフッ素系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリイミド、ポリエーテルイミド、芳香族ポリエーテルケトンなどの高分子材料またはこれらの混合物のような樹脂材料、形状記憶合金、ステンレス、タンタル、チタン、プラチナ、金、タングステンのような金属材料を好適に用いることができる。
<デリバリーシステム>
次に、本実施形態に係るデリバリーシステム200について説明する。図1に示すように、本実施形態に係るデリバリーシステム200は、医療器具セット100に加えて、生体管腔内に留置された状態で塞栓物装填済カテーテル20が着脱される送達用カテーテル40を備えている。
送達用カテーテル40は、例えば生体管腔内に留置可能な既存のカテーテルを利用することもできる。そのため、本実施形態に係るデリバリーシステム200において、医療器具セット100および送達用カテーテル40をセット販売して市場に供給することもできるが、医療器具セット100のみを販売して市場に供給したとしても、既存のカテーテルを送達用カテーテル40として利用することにより、デリバリーシステム200として機能させることができる。
〈送達用カテーテル〉
送達用カテーテル40は、例えば軸方向に沿って先端側の開口部から基端側の開口部にかけて連通する孔(シースルーメン42)が形成された長尺な管状部材からなるシース41を備え、生体管腔内に留置されて塞栓物10を瘤内まで送達させるための導入路として機能する。シース41は、その全長に亘って後述する挿通補助部材50の本体51が挿通可能である。従って、シース41の軸方向の長さは、少なくとも挿通補助部材50の本体51よりも短く設定される。
シースルーメン42の内径は、装填用ルーメン22の内径と略同等に設計されている。これにより、係合部60による塞栓物装填済カテーテル20と送達用カテーテル40の接続状態において装填用ルーメン22からシースルーメン42へと塞栓物10をスムーズに移動させることができる。
シース41の構成材料は、蛇行や湾曲といった生体管腔の曲がり形状に追従できる程度の可撓性および剛性を有する材料であれば、特に限定されない。シース41の構成材料の一例としては、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれら二種以上の混合物など)、ポリオレフィンエラストマー、ポリオレフィンの架橋体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、フッ素系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリイミド、ポリエーテルイミド、芳香族ポリエーテルケトンなどの高分子材料、またはこれらの混合物のような樹脂材料を好適に用いることができる。
また、送達用カテーテル40は、シース41の基端側に連結されるシースハブ43と、一端がシースハブ43の基端側と接続されて他端が三方活栓などの活栓45と接続される可撓性を有するチューブ44を備える。
シースハブ43は、シースルーメン42とチューブ44との間、および装填用ルーメン22とシースルーメン42との間を連通させる連通路43aを備え、活栓45から流入する流体(プライミング用の生理食塩水など)を、チューブ44を介してシース41に流通させると共に、塞栓物装填済カテーテル20から押し出された塞栓物10をシースルーメン42内に導くための中間部材である。シースハブ43は、送達用カテーテル40を生体管腔内に留置させる際に挿通補助部材50が挿通される。
なお、シースハブ43の構成材料は、上述した基端ハブ23の構成材料として例示した材料と同様のものを用いることができる。
連通路43aは、シースルーメン42の径と略同等の内径を有する連通先端部43bと、連通先端部43bから基端方向に延び、かつ、連通先端部43bよりも拡径した内部空間となる連通拡径部43cを備えている。また、連通拡径部43cの連通先端部43bとの接続部分には、連通先端部43bの基端側の開口部から基端方向に拡径したテーパ部43dが設けられている。
塞栓物装填済カテーテル20と送達用カテーテル40の装着状態において、装填用ルーメン22の先端は、連通先端部43bの基端側の開口部と隣接するように挿入される。これにより、塞栓物10は、塞栓物装填済カテーテル20から送達用カテーテル40に押し出された際に、外部に露出されることなく装填用ルーメン22からシースルーメン42へと送出することができる。
また、挿入部27aの挿入状態は、装填用ルーメン22とシースルーメン42が軸方向で揃うようにテーパ部43dの内面と先端開口部27bの当接部が当接するようにするのが好ましい。これにより、挿入部27aの先端と連通先端部43bの基端側の開口部とが軸方向に沿って連続するため、押し出された塞栓物10がシースハブ43の内壁面に突き当たることによる破損(折れ曲がりまたは先端側の潰れ)が防止されると共に、装填用ルーメン22とシースルーメン42が連通拡径部43c内の空間と交わらないように連通されることによりシースハブ43内の他の空間に誤挿入(シースハブ43と接続されるチューブ44への迷入など)されることが防止される。
また、送達用カテーテル40は、基端側に位置するシースハブ43において塞栓物装填済カテーテル20と接続可能に構成している。シースハブ43の基端側には、図5A、図5Bに示すように、塞栓物装填済カテーテル20の先端接続部27に設けられた第2係合部28と係合する第1係合部48が設けられている。
第1係合部48は、一例として上述した第2係合部28の係合爪28aが嵌合される溝部48aで構成されてよい。溝部48aは、図5Aにおいてシースハブ43の基端側における外周面の周方向に沿って設けられている。
チューブ44は、一端がシースハブ43の基端側と連結され、他端が活栓45のポート46と連結される。チューブ44は、ポート46に連結される図示しないプライミング用シリンジから流出される生理食塩水などの液体が流通する管路である。なお、チューブ44の構成材料は、上述したチューブの構成材料として例示した材料と同様のものを用いることができる。
活栓45は、シースハブ43の連通路43aと、チューブ44を介してシース41のシースルーメン42と連通する。活栓45のポート46には、チューブ44の基端側が接続される他、シース41のシースルーメン42をプライミングするためのプライミング用シリンジ、造影剤または薬剤などを注入する液剤投入用シリンジを接続することもできる。
また、シースハブ43の基端側の内方には、止血弁47が取り付けられている。止血弁47は、例えば弾性部材であるシリコーンゴム、ラテックスゴム、ブチルゴム、イソプレンゴムなどで構成された略楕円形の膜状(円盤状)の弁体を用いてよい。塞栓物装填済カテーテル20が送達用カテーテル40に装着された場合、挿入部27aは、少なくとも先端開口部27bの当接部が止血弁47を通過して連通拡径部43c内へと挿入されることとなる。
ここで、本実施形態に係るデリバリーシステム200を構成する各デバイスの寸法例について説明する。なお、以下に示される数値は一例であって、これらに限定されるものではない。
本実施形態に係るデリバリーシステム200において、送達用カテーテル40を外径5Frサイズ(内径1.5mm)のカテーテルとし、適用される術式を腹部大動脈瘤(AAA)のステントグラフト内挿術に対するエンドリーク塞栓術とした場合、塞栓物10の外径を0.4~1.5mm(好ましくは1.3mm程度)、塞栓物装填済カテーテル20の内径を送達用カテーテル40の内径と同等の1.0~1.8mm(好ましくは1.5mm程度)とすることができる。また、塞栓物装填済カテーテル20のカテーテル本体21の本体長は30~105cm(好ましくは42cm程度)、送達用カテーテル40のシース41の本体長は39~90cm(好ましくは70cm程度)、送達用プッシャー30のプッシャー本体31の本体長は79~205cm(好ましくは119cm程度)とすることができる。また、塞栓物10の全長は、瘤サイズによって適宜決定されるが、塞栓物装填済カテーテル20への装填容易性と手技時間短縮の観点から10~100cmの範囲(好ましくは40cm程度)とすることができる。
<塞栓物デリバリー医療システム>
次に、本実施形態に係る塞栓物デリバリー医療システム300の構成について説明する。図2に示すように、本実施形態に係る塞栓物デリバリー医療システム300は、デリバリーシステム200に加えて、生体管腔内に送達用カテーテル40を送達させる挿通補助部材50を備えている。
〈挿通補助部材〉
挿通補助部材50は、本体51の軸方向に沿って先端側から基端側にかけて挿通するガイドワイヤルーメン52が形成され、事前に生体管腔内に挿通されたガイドワイヤに沿って送達用カテーテル40を瘤内まで送達させる際の挿入を補助するための補助具である。
挿通補助部材50は、生体管腔内に送達用カテーテル40を挿入する際の折れ曲がりなどを防ぐため、送達用カテーテル40に挿入して組み付けられる。また、ガイドワイヤルーメン52は、送達用カテーテル40のシースルーメン42よりも内径が小さい。このため、送達用カテーテル40を瘤内に送達させる際に、送達用カテーテル40のガイドワイヤに対する軸ずれを小さくでき、より送達が容易になる。
挿通補助部材50の構成材料は、送達用カテーテル40よりも硬質で可撓性を有する材料であれば、特に限定されない。挿通補助部材50の構成材料の一例としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ETFEなどのフッ素系樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ポリイミドのような樹脂材料、形状記憶合金、ステンレス、タンタル、チタン、プラチナ、金、タングステンのような金属材料を好適に用いることができる。
[動作]
次に、図7、図8A~図8Gを適宜参照しながら、本実施形態に係る塞栓物デリバリー医療システム300の動作について説明する。ここでは、塞栓物デリバリー医療システム300を、腹部大動脈瘤(AAA)のステントグラフト内挿術に対するエンドリーク塞栓術に適用した際の動作例について説明する。また、図8Cから図8Gにおいて、瘤内を「A」、血管内を「V」、体外を「O」とし、塞栓物デリバリー医療システム300の各デバイスの配置位置が体系的に把握可能なように表現した。
塞栓物装填済カテーテル20の使用方法について図7を参照して概説すれば、塞栓物装填済カテーテル20等の準備(S1)、プライミング(S2)、塞栓物装填済カテーテル20と送達用カテーテル40との接続(S3)、塞栓物10の留置(S4)を実施する。以下、詳述する。
まず、術前の準備工程として、術者は、塞栓物装填済カテーテル20、送達用プッシャー30、送達用カテーテル40、挿通補助部材50などを準備する(S1)。そして、術者は、図8Aに示すように、挿通補助部材50を挿入した送達用カテーテル40のシース41を、穿刺部位となる患者の肢体からイントロデューサーを介して経皮的に生体管腔へと挿入し、送達用カテーテル40の先端開口部41aを腹部大動脈瘤まで送達させる。先端開口部41aが瘤内まで送達されると、挿通補助部材50を抜去する。なお、送達用カテーテル40は、挿通補助部材50を使用せず、予め動脈瘤内に挿入したガイドワイヤを用いて動脈瘤患部まで送達させてもよい。また、送達用カテーテル40と塞栓物装填済カテーテル20については生体管腔への導入前に生理食塩水等の液体fを用いてプライミングを行う(S2)。
ここで、塞栓物装填済カテーテル20の装填用ルーメン22にプライミングを行うと、カテーテル本体21は装填用ルーメン22への生理食塩水等の液体fの流通により断面形状がプライミング前よりも径方向rに拡張する。これにより、カテーテル本体21の内壁面が径方向rの外方に変位して変形部21aは第1形状v1から第2形状v2に変形する。そのため、プライミング前であれば送達用プッシャー30を使用しても塞栓物10を送達用カテーテル40のシースルーメン42に移動できない、または移動が困難であることにより、術者にプライミングの実施確認を促すきっかけを与えることができる。
次に、術者は、図8Bに示すように、イントロデューサーを介してステントグラフトSGを圧縮挿入したカテーテル(ステントグラフトデバイス)を生体管腔内に挿入し、予め動脈瘤内に挿入したガイドワイヤを用いて動脈瘤患部まで移動させる。その後、患部にてカテーテルからステントグラフトSGを展開し留置する。これにより、図8Bに示すように、送達用カテーテル40は、ステントグラフトSGの脚部と血管壁との間を介して、送達用カテーテル40の先端部がステントグラフトSGと動脈瘤の血管壁との間、すなわち動脈瘤内に挿入され、先端開口部41aが瘤内に位置した状態で生体管腔内に留置される。
送達用カテーテル40が留置されると、術者は、図8Cから図8Dに示すように、送達用カテーテル40のシースハブ43の基端に塞栓物装填済カテーテル20の先端接続部27を装着(接続)させる(S3)。この際、図5Bに示すように先端開口部27bの当接部は、シースハブ43の連通拡径部43c内に挿入されて、テーパ部43dの内面と当接する。これにより、装填用ルーメン22の先端が連通先端部43bと隣接して装填用ルーメン22とシースルーメン42の軸が揃う。
次に、術者は、図8Eに示すように、ハンドル部32を把持した状態でプッシャー本体31の先端を基端ハブ23の基端側から挿入する。術者は、基端ハブ23から挿入された送達用プッシャー30の先端を、塞栓物装填済カテーテル20内に装填された塞栓物10の基端と当接させ、押し出し操作によって塞栓物10を送達用カテーテル40のシースルーメン42へと押し出して移動させる(S4)。
そして、術者は、図8Fに示すように、基端ハブ23から挿入された送達用プッシャー30を押し出し操作してシースルーメン42から塞栓物10を瘤内へと押し出す。その後、術者は、図8Gに示すように、空になった塞栓物装填済カテーテル20を送達用プッシャー30と共に、送達用カテーテル40から離脱させる。送達用プッシャー30は、塞栓物装填済カテーテル20に挿入した状態で送達用カテーテル40から離脱させることができる。これにより、瘤内に対する塞栓物10の1回目の挿入動作が完了する。なお、挿入動作において、送達用プッシャー30は、塞栓物装填済カテーテル20の離脱操作前に、塞栓物装填済カテーテル20から引き抜いてもよい。このような図8Cから図8Gに示す一連の塞栓物留置動作を、瘤内に塞栓物10が必要量だけ装填されるまで繰り返す。なお、必要量は、患者のCTデータを基に動脈瘤の体積を計算し、その値から当該動脈瘤に展開した場合のステントグラフトSGの体積分を引いた値として算出する。
動脈瘤内に必要量の塞栓物10の留置が完了すると、術者は、送達用カテーテル40を瘤内及び生体管腔から引き抜く。この際、塞栓物装填済カテーテル20が送達用カテーテル40に装着され、かつ、送達用プッシャー30が送達用カテーテル40に挿入された状態で、送達用カテーテル40を瘤内及び生体管腔から引き抜いてもよい。また、送達用カテーテル40を瘤内及び生体管腔から引き抜く前に、送達用カテーテル40から塞栓物装填済カテーテル20を離脱させつつ、送達用プッシャー30を送達用カテーテル40から引き抜いてもよい。また、送達用カテーテル40を瘤内及び生体管腔から引き抜く前に、送達用プッシャー30を送達用カテーテル40および塞栓物装填済カテーテル20から引き抜いた後に、送達用カテーテル40から塞栓物装填済カテーテル20を離脱させてもよい。なお、いずれの場合でも、塞栓物10の留置後のバルーンによるステントグラフトSGの追加拡張や造影操作などのために、イントロデューサーは生体管腔内に留置したままにする。
その後、動脈瘤内に留置された塞栓物10は、瘤内の血液などの液体と接触して徐々に膨潤し、完全に膨脹した塞栓物10が動脈瘤内面とステントグラフト外面との間の空間を埋めて瘤内が閉塞される。これにより、動脈瘤は、破裂が防止されることとなる。
(第1実施形態の変形例1)
なお、上述した実施形態は以下のような構成に改変することができる。
図4Bは塞栓物装填済カテーテル20のカテーテル本体21の変形部の変形例1を示す長手方向Xに交差する断面図である。第1実施形態では変形部21aの長手方向Xと交差する断面形状が第1形状v1において凹凸形状を周方向θに無造作に配置した形状であると説明した。ただし、プライミング前に装填用ルーメン22における塞栓物10の先端側への移動を不可能または困難にできれば、第1形状v1の具体的な形状は上記に限定されない。
変形部21bの第1形状v1は、上記以外にも図4Bの上の図に示すように長手方向Xに交差する断面において放射方向に延び展開可能な切れ目s1をカテーテル本体の内壁面の周方向θにおいて所定個数設けるように構成してもよい。本変形例1では図4Bにおいて例示的に切れ目s1を周方向θにおいて4つ等間隔に図示しているが、個数は4つに限定されず、間隔も等間隔でなくてもよい。
変形部21bの第1形状v1は、切れ目s1が閉じる(畳まれる)ようにカテーテル本体21を形成することによって、カテーテル本体21の内壁面の少なくとも一部が塞栓物10と接触するように構成している。変形例1における第2形状v2は図4Bの下の図に示すように第1実施形態と同様であり、変形例1に係る塞栓物装填済カテーテルの使用例も第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(第1実施形態の変形例2)
図4Cは第1実施形態の変形例2に係る塞栓物装填済カテーテルの変形部21cの第1形状v1および第2形状v2を示す図である。第1形状v1として長手方向Xに交差する断面形状は図4A、図4Bのように周方向θに複数の凹凸形状を設けたり、所定個数の切れ目s1を設けたりする以外にも図4Cに示すように多角形の形状に構成してもよい。
変形部21cは、第1形状v1において長手方向Xに交差する内壁面の断面を多角形に形成しており、塞栓物10は多角形の少なくとも一辺において内壁面の少なくとも一部と接触するように構成している。変形部21cの多角形は、変形例2では図4Cの上の図に示すように例示的に五角形を採用しているが、塞栓物10の長手方向Xにおける先端側への移動が不可能または移動を困難にできれば五角形以外の多角形、例えば五芒星のような星形多角形であってもよい。
また、多角形の辺の長さは塞栓物10の長手方向Xにおける先端側への移動を不可能または移動を困難にできれば正五角形のように辺同士の長さが等しくなくてもよい。変形例2における第2形状v2は図4Cの下の図に示すように第1実施形態と同様であり、変形例2に係る塞栓物装填済カテーテルの使用例も第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(第1実施形態の変形例3)
図4Dは第1実施形態の変形例3に係る変形部21dの第1形状v1および第2形状v2を示す図である。第1実施形態ではカテーテル本体21が樹脂材料を含むと説明したが、カテーテル本体21は樹脂材料以外に以下の構成を含むように構成してもよい。変形部21dは、図4Dの上の図に示すように筒状に形成された樹脂材料m1と、カテーテル本体21の長手方向Xと交差する径方向において樹脂材料m1よりも内側に隣接して設けられ筒状かつ網目形状の金属材料m2とを含む。
樹脂材料m1は、カテーテル本体21にて述べた材料と同様の材料を用いることができる。金属材料m2は、ステンレス鋼、ニッケル-チタン合金等の超弾性合金等を用いることができる。
変形部21dは、第1形状v1から金属材料m2が変形することによって径方向外方に拡張して図4Dの下の図に示すように第2形状v2に変形可能に構成している。変形例3における第2形状v2は樹脂材料m1の径方向内方に金属材料m2を一体的に配置している点を除いて第1実施形態と同様であり、変形例3に係る塞栓物装填済カテーテルの使用例も第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(第1実施形態の変形例4)
図4Eは変形例4に係る変形部21eの第1形状v1を示す図であり、図4Fは変形例4に係る変形部21eの第2形状v2を示す図である。第1実施形態では第1形状v1から第2形状v2に変形する変形部21aをカテーテル本体21の長手方向Xにおけるほぼ全体に設けると説明したが、これに限定されない。
変形部21eは、図4E、図4Fに示すようにカテーテル本体21の長手方向Xにおいて、塞栓物10の一部とのみ重複する位置に設けるように構成してもよい。この場合、変形部21eは、例えば、塞栓物10の基端部よりも長手方向Xにおける先端側から図5Aの第2係合部28まで設けることができる。なお、変形例4における第2形状v2は第1実施形態と同様であり、変形例4に係る塞栓物装填済カテーテルの使用例も第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上説明したように本実施形態に係る塞栓物装填済カテーテル20は、カテーテル本体21と、基端ハブ23と、塞栓物10と、を有する。カテーテル本体21は、装填用ルーメン22と、装填用ルーメン22の先端と連通した先端開口部27bと、を含む。基端ハブ23は、装填用ルーメン22の基端と連通した挿通路23aを含む。カテーテル本体21は、第1形状v1から第2形状v2に変形可能に構成している。第1形状v1は装填用ルーメン22において塞栓物10をカテーテル本体21の先端開口部27bから外部に移動できないまたは移動が困難に構成している。第2形状v2は、装填用ルーメン22に液体fを流通させることによって装填用ルーメン22において塞栓物10を先端開口部27bから外部に移動可能または第1形状v1よりも先端開口部27bから外部への塞栓物10の移動を容易に構成している。
また、塞栓物装填済カテーテル20の使用方法としては、塞栓物装填済カテーテル20と、送達用カテーテル40と、送達用プッシャー30と、を準備する。送達用カテーテル40は、塞栓物10を流通可能なシースルーメン42を備え、基端側において塞栓物装填済カテーテル20と接続可能に構成している。送達用プッシャー30は、装填用ルーメン22とシースルーメン42に挿入可能であって、装填用ルーメン22に配置された塞栓物10をシースルーメン42に向けて移動可能に構成している。そして、装填用ルーメン22に液体fを流通させることによってカテーテル本体21を第1形状v1から第2形状v2に変形させる。そして、塞栓物装填済カテーテル20と送達用カテーテル40とを接続する。そして、送達用プッシャー30の先端部を装填用ルーメン22に挿入して塞栓物10をシースルーメン42に向けて移動させる。
これにより、術者がプライミングを忘れた場合、送達用プッシャー30等を使用してもカテーテル本体21は変形部21aが第1形状v1の状態であることから塞栓物10は送達用カテーテル40のシースルーメン42を通過して瘤内に留置できないか、留置が困難である。
これにより、塞栓物10の留置の際に塞栓物装填済カテーテル20のプライミングの実施確認を術者に促すきっかけを与えることができる。そのため、カテーテルによって瘤内に塞栓物10を留置する手技を行う際にプライミング忘れによってカテーテルの管腔から空気が瘤内の空間に吐出されることを防止または抑制できる。
また、第1形状v1においてカテーテル本体21の内壁面の少なくとも一部は塞栓物10と接触(密着)しており、第2形状v2において内壁面の少なくとも一部はカテーテル本体21の長手方向Xと交差する方向において第1形状v1よりも塞栓物10から離間するように構成している。
このように構成することによって、プライミング前の第1形状v1では塞栓物10を瘤内に留置できない、または留置操作が困難であることから、塞栓物装填済カテーテル20のプライミングの実施確認を術者に促すきっかけを与えることができる。そのため、カテーテルによって瘤内に塞栓物10を留置する手技を行う際にカテーテルの管腔から空気が瘤内の空間に吐出されることを防止または抑制できる。
また、第1実施形態の変形例1ではカテーテル本体21の長手方向Xに交差する断面において内壁面の周方向θに1以上の切れ目s1を形成している。そして、第1形状v1において切れ目s1が閉じるようにカテーテル本体21が変形していることにより、内壁面の少なくとも一部が塞栓物10と接触する。
このように、プライミング前の第1形状v1では切れ目s1が閉じていることでカテーテル本体21の軸直角断面を第2形状v2よりも小さくして塞栓物10を瘤内に留置できない、または留置操作を困難にできる。これにより、術者に塞栓物装填済カテーテル20のプライミングの実施確認を促すきっかけを与え、カテーテルによって瘤内に塞栓物10を留置する手技を行う際にカテーテルの管腔から空気が瘤内の空間に吐出されることを防止または抑制できる。なお、切れ目s1はカテーテルの内壁面にスリットを入れることによって形成している。ただし、切れ目s1は、上記以外にもカテーテルの断面積が減少するようにカテーテルを折ることによって形成してもよい。すなわち、図4Bに示すようにカテーテルを折り、折られた部分の内壁面同士を接触させることによって形成した折り目の境界線を切れ目s1としてもよい。
また、第1実施形態の変形例2では第1形状v1がカテーテル本体21の長手方向Xに交差する内壁面の断面を多角形に形成している。多角形の少なくとも一辺において内壁面の少なくとも一部は塞栓物10と接触するように構成している。
このようにプライミング前の第1形状v1ではカテーテル本体21の長手方向Xに交差する軸直角断面を多角形に構成することによって塞栓物10を瘤内に留置できない、または留置操作が困難であることを術者に気づかせることができる。これにより、術者に塞栓物装填済カテーテル20のプライミングの実施確認を促すきっかけを与え、カテーテルによって瘤内に塞栓物10を留置する手技を行う際にカテーテルの管腔から空気が瘤内の空間に吐出されることを防止または抑制できる。
また、第1実施形態の変形例3ではカテーテル本体21が筒状に形成された樹脂材料m1と、カテーテル本体21の長手方向Xと交差する径方向において樹脂材料m1よりも内側に隣接して設けられ筒状かつ網目形状の金属材料m2と、を含む。カテーテル本体21は金属材料m2が変形することによって第1形状v1から第2形状v2に変形可能に構成している。
このように構成することによってもカテーテル本体21がプライミングによって第2形状v2に変形しなければ塞栓物10を瘤内に留置できない、または留置操作を困難にできる。これにより、術者に塞栓物装填済カテーテル20のプライミングの実施確認を促すきっかけを与え、カテーテルによって瘤内に塞栓物10を留置する手技を行う際にカテーテルの管腔から空気が瘤内の空間に吐出されることを防止または抑制できる。
(第2実施形態)
図9Aは第2実施形態に塞栓物装填済カテーテルの変形部21fの第1形状v1を示す図、図9Bは第2実施形態に塞栓物装填済カテーテルの変形部21fの第2形状v2を示す図である。図10Aは、変形部21fを示す、カテーテル本体21の長手方向Xと交差する断面である。
第1実施形態ではカテーテル本体21の装填用ルーメン22において塞栓物10の装填されている部位の少なくとも一部の内壁面が塞栓物10と接触すると説明したが、以下のように構成することもできる。
本実施形態においてカテーテル本体21は、図9A、図9Bに示すように装填用ルーメン22において第1形状v1から第2形状v2に変形する変形部21fを長手方向Xにおける塞栓物10を収容した部位よりも先端側に設けている。図9A,図9B、後述する図10B、図10E、図10F、図10Gでは図示を省略しているが、第2実施形態および第2実施形態の変形例に係る変形部は図5Aに示す第2係合部28よりも長手方向Xの先端側に設けている。
変形部21fは、第1実施形態と同様にプライミングにより第1形状v1から第2形状v2に変形可能である。変形部21fは、第1形状v1から第2形状v2への変形によりカテーテル本体21の長手方向Xに交差する断面における変形部21fの断面積が大きくなるように構成している。
変形部21fは、本実施形態において図10Aの上の図に示すように周方向θに凹凸形状を無造作(不規則)に設けた形状を備えるように構成している。変形部21fは、プライミングにより第1形状v1から第2形状v2に変形して長手方向Xに交差する断面積が大きくなり、これにより塞栓物10は送達用カテーテル40のシースルーメン42を移動可能になるように構成している。
なお、本実施形態に係る塞栓物デリバリーシステムの構成は塞栓物装填済カテーテルの変形部以外の構成が第1実施形態と同様であるため、共通する説明を省略する。また、塞栓物装填済カテーテルの使用例は変形部が第1形状v1から第2形状v2に変形する部位を除いて第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(第2実施形態の変形例1)
図10Bは第2実施形態の変形例1に係る変形部21gの第1形状v1および第2形状v2を示す図である。第2実施形態では変形部21fが長手方向Xと交差する周方向θに凹凸形状を無造作に複数形成すると説明した。
ただし、上記以外にも変形部21gは図10Bの上の図に示すようにカテーテル本体21の長手方向Xを回転軸としてカテーテル本体21の塞栓物10より先端側を捩じることによって第1形状v1を形成してもよい。
変形部21gに係る捩じられた部位(第1形状v1)はプライミングによって上述したねじりがほどけ(解除され)、変形部21gは図10Bの下の図に示すように他の部位と同様に中空の筒形状(第2形状v2)に変形する。このように、プライミングをしなければ塞栓物10は第1形状v1において変形部21gより先端側に移動できない、または移動が困難になる。なお、塞栓物デリバリーシステムの変形部以外の構成および塞栓物装填済カテーテルの使用例は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(第2実施形態の変形例2)
図10Cは第2実施形態の変形例2に係る変形部21hの第1形状v1および第2形状v2を示す図である。変形部21hは、カテーテル本体21の長手方向Xの先端部の形状を潰すような形状に形成することによって、当該先端部の軸直交方向における断面積が当該先端部の手前の位置での断面積よりも小さい第1形状v1を形成してもよい。なお、変形部21hに係る第1形状v1は、本変形例において図10Cに示すように先端部が若干開口するように構成しているが、プライミングの液体を流通させるまで該当部分を完全に閉口させるように構成してもよい。
このように変形部21hは、第1形状v1において先端部の形状が潰されるように構成されることで塞栓物10の装填用ルーメン22の先端側への移動を不可能または困難にする。これに対して、第2形状v2では潰された部位を広げるように変形させることで塞栓物10の装填用ルーメン22における移動を可能または第1形状v1より容易にできる。なお、塞栓物デリバリーシステムの変形部以外の構成および塞栓物装填済カテーテルの使用例は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(第2実施形態の変形例3)
図10Dは第2実施形態の変形例3に係る変形部21kの第1形状v1および第2形状v2を示す図である。変形部21kは、カテーテル本体21の長手方向Xにおいて塞栓物10よりも先端側に周方向θに所定個の切れ目s2を設けるように構成してもよい。
変形部21kは、第1実施形態の変形例1と同様に第1形状v1では切れ目s2が閉じた状態となることによって変形部21kの断面積が第2形状v2よりも小さい状態となって塞栓物10は装填用ルーメン22の先端側に移動できない、または移動が困難になる。
これに対して第2形状v2では切れ目s2が広がるように変形することで変形部21kの断面積がプライミング前よりも大きくなり、塞栓物10は装填用ルーメン22の先端側に移動できる、またはプライミング前よりも装填用ルーメン22の先端側に移動しやすくなる。なお、塞栓物デリバリーシステムの変形部以外の構成および塞栓物装填済カテーテルの使用例は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(第2実施形態の変形例4)
図10Eは、第2実施形態の変形例4に係る変形部21mの第1形状v1および第2形状v2を示す図である。変形部21mは、カテーテル本体21の長手方向Xにおいて塞栓物10よりも先端側に他の部位よりも断面積が小さく、図10Eに示すように第1形状v1の内壁面が多角形の部位を含むように構成してもよい。なお、塞栓物10の長手方向Xにおける先端側への移動が不可能または移動を困難にできれば五角形以外の多角形、例えば五芒星のような星形多角形であってもよい。
変形部21mは、プライミングにより第2形状v2が図10Eの下の図に示すように断面積が第2実施形態と同様に第1形状v1よりも大きくなる。これにより、第1形状v1では塞栓物10の装填用ルーメン22の先端側への移動が不可能又は困難である一方で、第2形状v2では塞栓物10が装填用ルーメン22の先端側に移動可能または第1形状v1よりも移動が容易になる。
なお、塞栓物デリバリーシステムの変形部以外の構成および塞栓物装填済カテーテルの使用例は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(第2実施形態の変形例5)
図10Fは第2実施形態の変形例5に係る変形部21nの第1形状v1および第2形状v2を示す図である。変形部21nは、図10Fの上の図に示すように先端部が当該先端部の手前より縮小した樹脂材料m1を用意し、縮小して形成された樹脂材料m1の内側にステントのような金属材料m2を一体に配置して第1形状v1を構成してもよい。
長手方向Xにおいて樹脂材料m1の先端部の断面積が当該先端部の手前より小さい第1形状v1は、プライミングによって樹脂材料m1の断面積の小さい先端部と金属材料m2の形状が径方向外方に拡張して第2形状v2に変形する。これにより、第1形状v1では塞栓物10の装填用ルーメン22の先端側への移動が不可能又は困難である一方で、第2形状v2では塞栓物10の上記移動が可能または第1形状v1よりも容易にできる。
また、樹脂材料m1および金属材料m2の具体的な材料は第1実施形態の変形例3と同様であり、その他の塞栓物デリバリーシステムの構成および塞栓物装填済カテーテルの使用例は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(第2実施形態の変形例6)
図10Gは第2実施形態の変形例6に係る変形部21pの第1形状v1を示す図であり、図10Hは変形部21pの第2形状v2を示す図である。変形部21pは、図10Gに示すように第1形状v1としてカテーテル本体21の先端部を長手方向Xに対して湾曲させるように形状付けすることによって形成することができる。また、変形部21pは、図10Gに示すように、カテーテル本体21の長手方向Xにおいて塞栓物10よりも先端側に位置している。なお、変形部21pは、カテーテル本体21の長手方向Xにおいて塞栓物10と重複する位置を形状付けすることによって形成してもよい。この場合、塞栓物10は、変形部21pに沿って湾曲した状態で装填用ルーメン22内に装填される。
塞栓物10は、カテーテル本体21の長手方向Xにおいて先端開口部27bから離間した位置(装填用ルーメン22)に装填するように構成している。また、塞栓物10は、第1形状v1においてカテーテル本体21の内壁面と径方向において離間するように装填している。
第2形状v2は、図10Hに示すようにプライミングによって先端部が湾曲した第1形状v1よりも長手方向Xに沿って直線状に変形する。変形例5に係る変形部21pはこのように構成することによって、第1形状v1では第2係合部28が送達用カテーテル40の第1係合部48と接続することが困難な一方で、第2形状v2に変形することで第1係合部48と第2係合部28が接続しやすくなるように構成している。
第1形状v1から第2形状v2へはプライミングによって変形するため、変形例6では第1形状v1において塞栓物装填済カテーテル20を送達用カテーテル40に接続し難いことによって、術者にプライミングの実施確認を促すきっかけを与えることができる。
第2形状v2は、装填用ルーメン22に液体fを流通させることによって、湾曲形状の第1形状v1からカテーテル本体21の先端部を第1形状v1よりも長手方向Xに沿って直線状に変形した形状に構成している。第2形状v2は、第1実施形態と同様に中空の円形状に構成できる。
なお、塞栓物デリバリーシステムの変形部以外の構成および塞栓物装填済カテーテルの使用例は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上のように本実施形態においてカテーテル本体21は第1形状v1から第2形状v2に変形する変形部21fをカテーテル本体21の長手方向Xにおいて塞栓物10よりも先端側に設けている。カテーテル本体21の長手方向Xと交差する断面において変形部21fの断面積は第1形状v1から第2形状v2への変形により大きくなるように構成している。
そのため、第1実施形態と同様にプライミングを行なわなければ塞栓物10は送達用カテーテル40のシースルーメン42に移動できないまたは移動が困難になる。これにより、術者に塞栓物装填済カテーテル20のプライミングの実施確認を促すきっかけを与え、カテーテルによって瘤内に塞栓物10を留置する手技を行う際にカテーテルの管腔から空気が瘤内の空間に吐出されることを防止または抑制できる。
また、変形部21gは、図10Bに示すようにカテーテル本体21の長手方向Xを軸として長手方向Xにおける塞栓物10よりも先端側を捩じることによって第1形状v1を形成するように構成している。
そのため、プライミング前であれば塞栓物10は変形部21gを通過してシースルーメン42を移動できない、または移動が困難になる。これにより、術者に塞栓物装填済カテーテル20のプライミングの実施確認を促すきっかけを与え、カテーテルによって瘤内に塞栓物10を留置する手技を行う際にカテーテルの管腔から空気が瘤内の空間に吐出されることを防止または抑制できる。
また、カテーテル本体21は、塞栓物10を流通させるシースルーメン42を含むシースを備えた送達用カテーテル40が接続可能な先端接続部27をカテーテル本体21の先端部に有する。塞栓物10は、カテーテル本体21の長手方向Xにおいて先端開口部27bから離間した位置に装填される。変形部21pの第1形状v1は図10Gに示すように先端部をカテーテル本体21の長手方向Xに対して湾曲させるように形状付けすることによって形成される。
カテーテル本体21は、プライミングの液体fの流通により先端部が湾曲して形状付けされた第1形状v1から直線状の第2形状v2に変形する。塞栓物装填済カテーテル20は先端接続部27が第1形状v1から第2形状v2への変形に伴って送達用カテーテル40に接続できる、または第1形状よりも接続しやすくなる。
このように構成することによって、プライミング前の第1形状v1では先端接続部27を送達用カテーテル40に接続できないことから術者に塞栓物装填済カテーテル20のプライミングの実施確認を促すきっかけを与えることができる。そのため、カテーテルによって瘤内に塞栓物10を留置する手技を行う際にカテーテルの管腔から空気が瘤内の空間に吐出されることを防止または抑制できる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲において種々の変更が可能である。第2実施形態の変形例6ではカテーテル本体21の先端部が第1形状v1においてカテーテル本体21の長手方向Xに対して湾曲し、カテーテル本体21の内壁面は径方向において塞栓物10と離間していると説明した。
ただし、第1形状v1においてカテーテル本体21の少なくとも先端部が長手方向Xに湾曲するとともに、第1実施形態と同様に第1形状v1においてカテーテル本体21の内壁面が塞栓物10と接触する態様も本発明の一実施形態に含まれる。
また、変形部21a等は第1形状v1において塞栓物10のカテーテル本体21の長手方向Xにおける先端側に移動できない、または移動が困難と説明した。これにあたり、カテーテル本体21の内壁面には少なくとも一部が塞栓物10と接触した状態で塞栓物10の先端側への移動を抑制するようにカテーテル本体の内壁面の摩擦係数を高めるような表面処理等を施してもよい。
10 塞栓物、
20 塞栓物装填済カテーテル、
21 カテーテル本体、
21a、21b、21d、21e、21f、21k、21n 変形部、
21c、21m 変形部(長手方向に交差する断面が多角形に形成されている)、
21g 変形部(長手方向を軸としてカテーテル本体の先端を捩じることによって形成される)、
21p 変形部(第1形状においてカテーテル本体の先端部を長手方向に対して湾曲させている)、
22 装填用ルーメン、
23 基端ハブ、
23a 挿通路、
27 先端接続部(接続部)、
27b 先端開口部、
30 送達用プッシャー、
40 送達用カテーテル、
41 シース、
42 シースルーメン(流通ルーメン)、
m1 樹脂材料、
m2 金属材料、
v1 第1形状、
v2 第2形状、
f 液体、
r 径方向、
s1、s2 切れ目、
X 長手方向、
θ 周方向。

Claims (9)

  1. 装填用ルーメンと、前記装填用ルーメンの先端と連通した先端開口部と、を含む長尺状のカテーテル本体と、
    前記装填用ルーメンの基端と連通した挿通路を含む基端ハブと、
    前記装填用ルーメンに装填された塞栓物と、を有し、
    前記カテーテル本体は、前記装填用ルーメンにおいて前記塞栓物を前記カテーテル本体の前記先端開口部から外部に移動できないまたは移動が困難な第1形状から、前記装填用ルーメンに液体を流通させることによって前記装填用ルーメンにおいて前記塞栓物を前記先端開口部から外部に移動可能または前記第1形状よりも前記先端開口部から外部への前記塞栓物の移動が容易な第2形状に、変形可能である塞栓物装填済カテーテル。
  2. 前記第1形状において、前記カテーテル本体の内壁面の少なくとも一部が前記塞栓物と接触しており、
    前記第2形状において、前記内壁面の少なくとも一部が前記カテーテル本体の長手方向と交差する方向において前記第1形状よりも前記塞栓物から離間している請求項1に記載の塞栓物装填済カテーテル。
  3. 前記カテーテル本体の長手方向に交差する断面において前記内壁面の周方向に一以上の位置に略放射方向に延びる切れ目が形成されており、
    前記第1形状において、前記切れ目が閉じるように前記カテーテル本体が変形していることにより、前記内壁面の少なくとも一部が前記塞栓物と接触している請求項2に記載の塞栓物装填済カテーテル。
  4. 前記第1形状は、前記カテーテル本体の長手方向に交差する前記内壁面の断面が多角形に形成されており、
    前記多角形の少なくとも一辺において、前記内壁面の少なくとも一部が前記塞栓物と接触している請求項2に記載の塞栓物装填済カテーテル。
  5. 前記カテーテル本体は、前記第1形状から前記第2形状に変形可能な変形部を前記カテーテル本体の長手方向において前記塞栓物よりも先端側に有し、
    前記第1形状から前記第2形状への変形により、前記カテーテル本体の長手方向に交差する断面において前記変形部の断面積が大きくなる請求項1に記載の塞栓物装填済カテーテル。
  6. 前記カテーテル本体は、筒状に形成された樹脂材料と、前記カテーテル本体の長手方向と交差する径方向において前記樹脂材料よりも内側に隣接して設けられ筒状かつ網目形状の金属材料と、を含み、
    前記カテーテル本体は、前記金属材料が変形することにより、前記第1形状から前記第2形状に変形可能である請求項1から5のいずれか1項に記載の塞栓物装填済カテーテル。
  7. 前記第1形状は、前記カテーテル本体の長手方向を軸として前記長手方向における前記塞栓物よりも先端側を捩じる、または潰すことによって形成される請求項1に記載の塞栓物装填済カテーテル。
  8. 前記カテーテル本体は、前記塞栓物を流通させるルーメンを含むシースを備えた送達用カテーテルが接続可能な接続部を前記カテーテル本体の先端部に有し、
    前記塞栓物は、前記カテーテル本体の長手方向において先端開口部から離間した位置に装填され、
    前記第1形状は、前記先端部を前記カテーテル本体の前記長手方向に対して湾曲して形状付けすることによって形成されており、
    前記装填用ルーメンに流通させた前記液体により、前記カテーテル本体は、湾曲して形状づけされた前記先端部が前記第1形状よりも前記長手方向に沿って直線状に変形した前記第2形状に変形し、
    前記カテーテル本体の前記第1形状から前記第2形状への変形に伴って、前記接続部が前記送達用カテーテルに接続しやすくなる請求項1に記載の塞栓物装填済カテーテル。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の塞栓物装填済カテーテルと、前記塞栓物を流通可能な流通ルーメンを備え、基端側において前記塞栓物装填済カテーテルと接続可能な送達用カテーテルと、前記装填用ルーメンと前記流通ルーメンに挿入可能であって、前記装填用ルーメンに配置された前記塞栓物を前記流通ルーメンに向けて移動可能な送達用プッシャーと、を準備し、
    前記装填用ルーメンに前記液体を流通させることによって前記カテーテル本体を前記第1形状から前記第2形状に変形させ、
    前記塞栓物装填済カテーテルと前記送達用カテーテルとを接続し、
    前記送達用プッシャーの先端部を前記装填用ルーメンに挿入して前記塞栓物を前記流通ルーメンに向けて移動させる塞栓物装填済カテーテルの使用方法。
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JP2021152291A Pending JP2023044322A (ja) 2021-09-17 2021-09-17 塞栓物装填済カテーテルおよび塞栓物装填済カテーテルの使用方法

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