JP2023043569A - 環境発電装置、及び環境発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】熱電素子の発電量を増加させることが可能となる環境発電装置、及び環境発電システムを提供する。【解決手段】熱エネルギーを電気エネルギーに変換する環境発電装置であって、熱エネルギーを蓄熱する蓄熱部と、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する際、電極間の温度差を不要とする熱電素子と、前記蓄熱部及び熱電素子に接する絶縁部と、を備え、前記蓄熱部は、絶縁性を有し、前記熱電素子は、それぞれ仕事関数の異なる一対の電極と、前記一対の電極の間に設けられた中間部と、を含み、前記熱電素子は、前記蓄熱部に接して設けられ、前記絶縁部に覆われることを特徴とする。【選択図】図1

Description

この発明は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する環境発電装置、及び環境発電システムに関する。
蓄熱材と、熱電素子との組合せを利用した発電装置として、例えば特許文献1の熱電変換システムが提案されている。
特許文献1の熱電変換システムは、一端が加熱されることにより熱電変換が可能なシート状熱電変換デバイス、及び該一端を固定する固定具を含む。
特開2017-69372号公報
ここで、特許文献1のように、熱電素子の一端のみに蓄熱材を設ける場合、蓄熱材から発生する熱が、熱電素子に伝達されずに外部へ放出し得る。これにより、熱電素子の発電量の低下が懸念として挙げられる。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、熱電素子の発電量を増加させることが可能となる環境発電装置、及び環境発電システムを提供することにある。
第1発明に係る環境発電装置は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する環境発電装置であって、熱エネルギーを蓄熱する蓄熱部と、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する際、電極間の温度差を不要とする熱電素子と、前記蓄熱部及び熱電素子に接する絶縁部と、を備え、前記蓄熱部は、絶縁性を有し、前記熱電素子は、それぞれ仕事関数の異なる一対の電極と、前記一対の電極の間に設けられた中間部と、を含み、前記熱電素子は、前記蓄熱部に接して設けられ、前記絶縁部に覆われることを特徴とする。
第2発明に係る環境発電装置は、第1発明において、前記蓄熱部及び前記熱電素子に接し、前記絶縁部に覆われる熱伝導部をさらに備えることを特徴とする。
第3発明に係る環境発電装置は、第1発明において、前記蓄熱部は、顕熱蓄熱材料を有することを特徴とする。
第4発明に係る環境発電装置は、第3発明において、前記蓄熱部は、エアロゲルを有することを特徴とする。
第5発明に係る環境発電装置は、第1発明~第4発明の何れかにおいて、前記蓄熱部の比熱は、前記絶縁部の比熱よりも大きいことを特徴とする。
第6発明に係る環境発電装置は、第1発明において、光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池パネルをさらに備え、前記熱電素子は、前記太陽電池パネルの裏面と、前記蓄熱部との間に挟まれることを特徴とする。
第7発明に係る環境発電装置は、第6発明において、前記太陽電池パネル、前記蓄熱部、及び前記熱電素子に接して設けられる熱伝導部をさらに備えることを特徴とする。
第8発明に係る環境発電システムは、第1発明~第7発明の何れかの環境発電装置と、光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池パネルと、前記熱電素子、及び前記太陽電池パネルの発電量を計測する発電量計測部と、を備えることを特徴とする。
第9発明に係る環境発電システムは、第8発明において、前記熱電素子の電力を計測する電力計測部と、前記電力計測部の計測結果に基づき、前記太陽電池パネルから発生する電力を推定する推定部と、をさらに備えることを特徴とする。
第1発明~第9発明によれば、熱電素子は、蓄熱部に接して設けられ、絶縁部に覆われる。このため、蓄熱部から発生する熱が、熱電素子に伝達され易くすることができる。これにより、熱電素子の発電量を増加させることが可能となる。
特に、第2発明によれば、熱伝導部は、蓄熱部及び熱電素子に接し、絶縁部に覆われる。このため、蓄熱部から発生する熱を、熱伝導部を介して熱電素子に伝達し易くすることができる。これにより、熱電素子の発電量をさらに増加させることが可能となる。
特に、第3発明によれば、蓄熱部は、顕熱蓄熱材料を有する。このため、潜熱蓄熱材料と比べて、利用時の温度範囲を広くすることができる。これにより、様々な用途に応じた環境発電の実現が可能となる。
特に、第5発明によれば、蓄熱部の比熱は、絶縁部の比熱よりも大きい。このため、蓄熱部から発生する熱を、絶縁部を介して外部へ放出し難い状態を保つことができる。これにより、熱電素子の発電量をさらに増加させることが可能となる。
特に、第6発明によれば、熱電素子は、太陽電池パネルの裏面と、蓄熱部との間に挟まれる。このため、蓄熱部に加えて太陽電池パネルから発生する熱を、熱電素子に伝達させることができる。これにより、熱電素子の発電量をさらに増加させることが可能となる。
特に、第7発明によれば、熱伝導部は、太陽電池パネル、蓄熱部、及び熱電素子に接して設けられる。このため、太陽電池パネルから発生する熱を、蓄熱部及び熱電素子に伝達し易くすることができる。また、蓄熱部から発生する熱を、熱伝導部を介して熱電素子に伝達し易くすることができる。これにより、熱電素子の発電量をさらに増加させることが可能となる。
特に、第8発明によれば、発電量計測部は、熱電素子、及び太陽電池パネルの発電量を計測する。このため、太陽電池パネルにおける発電量の不安定性を、熱電素子の発電量により補うことができる。これにより、経時に伴う発電量のバラつきを抑制することが可能となる。
特に、第9発明によれば、推定部は、電力計測部の計測結果に基づき、太陽電池セルから発生する電力を推定する。このため、太陽電池パネルの温度に起因する発電量のバラつきを、容易に推定することができる。これにより、環境発電装置全体の発電量のさらなる増加を図ることが可能となる。
図1は、第1実施形態における環境発電装置の一例を示す模式断面図である。 図2は、中間部の一例を示す模式断面図である。 図3(a)は、第1実施形態における熱電素子の第1変形例を示す模式断面図であり、図3(b)は、第1実施形態における熱電素子の第2変形例を示す模式断面図である。 図4(a)は、第1実施形態における熱電素子の第3変形例を示す模式断面図であり、図4(b)は、図4(a)の熱電素子の中間部の一例を示す模式断面図である。 図5は、第2実施形態における環境発電装置の一例を示す模式斜視図である。 図6は、第3実施形態における環境発電装置の一例を示す模式断面図である。 図7は、第4実施形態における環境発電装置の一例を示す模式断面図である。 図8は、第5実施形態における環境発電システムの一例を示す模式断面図である。 図9は、太陽電池パネルと熱電素子とについて、温度と電力との関係の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態としての環境発電装置及び環境発電システムの一例について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において、各電極が積層される高さ方向を第1方向Zとし、第1方向Zと交差、例えば直交する1つの平面方向を第2方向Xとし、第1方向Z及び第2方向Xのそれぞれと交差、例えば直交する別の平面方向を第3方向Yとする。また、各図における構成は、説明のため模式的に記載されており、例えば各構成の大きさや、構成毎における大きさの対比等については、図とは異なってもよい。
(第1実施形態:環境発電装置7)
図1は、第1実施形態における環境発電装置7の一例を示す模式断面図である。環境発電装置7は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する。環境発電装置7は、図示しない配線を介して負荷へ出力する。負荷は、例えば電気的な機器を示す。負荷は、例えば環境発電装置7を主電源又は補助電源に用いて駆動される。環境発電装置7は、例えばIoT(Internet of Things)デバイス及びウェアラブル機器等のモバイル機器や自立型センサ端末の内部に設けることができ、電池の代替又は補助として用いることができる。さらに、環境発電装置7は、太陽光発電等のような、より大型の発電装置への応用も可能である。
環境発電装置7は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する際、電極間の温度差を不要とする熱電素子1と、熱エネルギーを蓄熱する蓄熱部65と、蓄熱部65及び熱電素子1に接する絶縁部63と、を備える。
<熱電素子1>
図1に示すように、熱電素子1は、それぞれ仕事関数の異なる一対の電極(第1電極11、第2電極12)と、一対の電極11、12の間に設けられた中間部14と、を含む。熱電素子1は、例えば第1基板15、及び第2基板16の少なくとも何れかを備えてもよい。熱電素子1は、例えば、蓄熱部65が発した熱エネルギーを電気エネルギーに変換し、電流を生成する。
熱電素子1は、蓄熱部65に接して設けられ、絶縁部63に覆われる。熱電素子1は、例えば第1基板15の第1電極11に対向する面とは反対側の面が第1主面10aを構成し、第2基板16の第2電極12に対向する面とは反対側の面が第2主面10bを構成し、第1主面10aと第2主面10bとを繋ぐ面が側面10cを構成する。熱電素子1は、例えば第1主面10aが蓄熱部65に接して設けられる。
<絶縁部63>
絶縁部63は、絶縁性を有する。絶縁部63は、外部環境に起因する熱電素子1の劣化を抑制する。絶縁部63は、蓄熱部65に接して設けられることで、蓄熱部65から発生した熱が外部に放出することを抑制することができる。
絶縁部63として、熱電素子1を外部環境から保護できる材料が用いられ、例えば樹脂等のような公知の絶縁性を有する材料が用いられる。絶縁部63として、例えば熱伝導率の低い材料が用いられる。なお、熱伝導率が低い材料とは、例えばASTM E1530に準拠して測定された熱伝導率が、10W/(m・k)以下の材料を示す。熱伝導率が低い材料としては、例えば、セラミック、タイル、陶器等のほか、ポリウレタン、ポリイミド、スチレン、塩化ビニル等の樹脂が挙げられる。更に、絶縁部63は、異なる材料により構成された複数層の部材により構成されてもよい。
<蓄熱部65>
蓄熱部65は、蓄熱性を有する。蓄熱部65は、例えば物質の比熱(物質の温度を単位温度だけ上昇させるのに必要な熱量)を利用した顕熱蓄熱材料を有する。
例えば蓄熱部65が顕熱蓄熱材料を有する場合、蓄熱部65の比熱は、各基板15、16の比熱よりも高い。このため、蓄熱部65に蓄積された熱を、熱電素子1の各電極11、12に伝達し易くすることができる。また、例えば蓄熱部65の比熱は、支持部62の比熱よりも高い。このため、蓄熱部65には、支持部62に比べて長時間に亘って熱を蓄積させることができる。
顕熱蓄熱材料として、例えばエアロゲル、レンガ等が用いられる。エアロゲルとは、空気分子の平均自由行程よりも小さなナノサイズの多孔性を有するものであり、シリカ、カーボン、アルミナ等を素材とする。顕熱蓄熱材料として、例えばガラスの比熱(例えば10~50℃のときに0.67J/g・K)よりも高い比熱を示す材料が用いられる。なお、比熱の値は、文献値を参照するほか、JIS K 7123に準ずる測定結果を用いてもよい。
蓄熱部65は、例えば物質の相変化、転移に伴う転移熱(潜熱)を利用した潜熱蓄熱材料を有してもよい。潜熱蓄熱材料として、水、塩化ナトリウム等の相変換を利用する公知のものが用いられる。蓄熱部は、例えば化学反応時の吸熱発熱を利用した化学蓄熱材料を有してもよい。化学蓄熱材料として、例えば公知のものが用いられる。
蓄熱部65の比熱は、絶縁部63の比熱よりも大きい。
以下、各構成についての詳細を説明する。
<熱電素子1>
図2は、中間部14の一例を示す模式断面図である。第1電極11及び第2電極12は、互いに対向して設けられる。第1電極11及び第2電極12は、それぞれ異なる仕事関数を有する。中間部14は、例えば図6に示すように、第1電極11と、第2電極12との間(ギャップG)を含む空間140に設けられる。
中間部14は、ナノ粒子141と、固体の絶縁層142とを含む。ナノ粒子141は、絶縁層142に分散された状態で固定される。この場合、ギャップGにおけるナノ粒子141の移動が抑制される。このため、経時に伴いナノ粒子141が一方の電極11、12側に偏在し、電子の移動量が減少することを抑制することができる。これにより、発電量の安定化を図ることが可能となる。
中間部14は、第1電極11の上に設けられる。また、第2電極12は、絶縁層142の上に設けられる。ここで、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する際、電極間の温度差を不要とする熱電素子1では、第2方向X及び第3方向Yに沿った面におけるギャップGのバラつきを抑制することで、発電量の増加を図ることができる。この点、中間部として溶媒等の液体を用いる場合、ギャップGを維持するための支持部等を設ける必要がある。しかしながら、支持部等の形成に伴い、上記ギャップGのバラつきを大きくし得ることが懸念されていた。これに対し、本実施形態における熱電素子1では、第2電極12は、絶縁層142の上に設けられるため、ギャップGを維持するための支持部等を設ける必要がなく、支持部等の形成精度に起因するギャップのバラつきを除くことができる。これにより、発電量の増加を図ることが可能となる。
<第1電極11、第2電極12>
第1電極11及び第2電極12は、例えば図1に示すように、第1方向Zに離間する。各電極11、12は、例えば第2方向X及び第3方向Yに延在し、複数設けられてもよい。例えば1つの第2電極12は、複数の第1電極11とそれぞれ異なる位置で対向して設けられてもよい。また、例えば1つの第1電極11は、複数の第2電極12とそれぞれ異なる位置で対向して設けられてもよい。
第1電極11及び第2電極12の材料として、導電性を有する材料が用いられる。第1電極11及び第2電極12の材料として、例えばそれぞれ異なる仕事関数を有する材料が用いられる。なお、各電極11、12に同一の材料を用いてもよく、この場合、それぞれ異なる仕事関数を有していればよい。
各電極11、12の材料として、例えば鉄、アルミニウム、銅等の単一元素からなる金属導電物が用いられるほか、例えば2種類以上の元素からなる合金の金属導電物が用いられてもよい。各電極11、12の材料として、例えば非金属導電物が用いられてもよい。非金属導電物の例としては、シリコン(Si:例えばp型Si、あるいはn型Si)、及びグラフェン等のカーボン系材料等を挙げることができる。
第1電極11及び第2電極12の第1方向Zに沿った厚さは、例えば4nm以上1μm以下である。第1電極11及び第2電極12の第1方向Zに沿った厚さは、例えば4nm以上50nm以下でもよい。
第1電極11と、第2電極12との間の距離を示すギャップGは、絶縁層142の厚さを変更することで任意に設定することができる。例えばギャップGを狭くすることで、各電極11、12の間に発生する電界を大きくすることができるため、熱電素子1の発電量を増加させることができる。また、例えばギャップGを狭くすることで、熱電素子1の第1方向Zに沿った厚さを薄くすることができる。
ギャップGは、例えば500μm以下の有限値である。ギャップGは、例えば10nm以上1μm以下である。例えばギャップGが200nm以下の場合、第2方向X及び第3方向Yに沿った面におけるギャップGのバラつきに起因する発電量の低下につながり得る。また、ギャップGが1μmよりも大きい場合、各電極11、12の間に発生する電界が弱まる可能性がある。これらのため、ギャップGは、200nmよりも大きく、1μm以下であることが好ましい。
<中間部14>
中間部14は、第2方向X及び第3方向Yに沿った平面に延在する。中間部14は、各電極11、12の間に形成された空間140内に設けられる。中間部14は、各電極11、12の互いに対向する主面に接するほか、例えば各電極11、12の側面に接してもよい。
ナノ粒子141は、絶縁層142に分散され、例えば一部が絶縁層142から露出してもよい。ナノ粒子141の粒子径は、例えばギャップGよりも小さい。ナノ粒子141の粒子径は、例えばギャップGの1/5以下の有限値とされる。ナノ粒子141の粒子径を、ギャップGの1/5以下とすると、空間140内にナノ粒子141を含む中間部14を、形成しやすくなる。これにより、熱電素子1を生成する際、作業性を向上させることが可能となる。
ここで、「ナノ粒子」とは、複数の粒子を含んだものを示す。ナノ粒子141は、例えば2nm以上100nm以下の粒子径を有する粒子を含む。ナノ粒子141は、例えば、メディアン径(中央径:D50)が3nm以上150nm以下の粒子径を有する粒子を含んでもよいほか、例えば平均粒径が3nm以上150nm以下の粒子径を有する粒子を含んでもよい。メディアン径又は平均粒径は、例えば粒度分布計測器を用いることで、測定することができる。粒度分布計測器としては、例えば、動的光散乱法を用いた粒度分布計測器(例えばMalvern Panalytical 製ゼータサイザーUltra等)を用いればよい。
ナノ粒子141は、例えば導電物を含み、用途に応じて任意の材料が用いられる。ナノ粒子141は、1種類の材料を含むほか、用途に応じて複数の材料を含んでもよい。ナノ粒子141の仕事関数の値は、例えば、第1電極11の仕事関数の値と、第2電極12の仕事関数の値との間にあるほか、例えば第1電極11の仕事関数の値と、第2電極12の仕事関数の値との間以外であってもよく、任意である。
ナノ粒子141の材料の例としては、金属を含んでもよい。ナノ粒子141として、例えば金、銀等の1種類の材料を含有する粒子のほか、2種類以上の材料を含有した合金の粒子が用いられてもよい。なお、ナノ粒子141の材料には、金及び銀以外の少なくとも1種類の導電性材料を選ぶことも可能である。
ナノ粒子141は、例えば金属酸化物を含む。金属酸化物を含むナノ粒子141として、例えばジルコニア(ZrO)、チタニア(TiO)、シリカ(SiO)、アルミナ(Al)、酸化鉄(Fe、Fe)、酸化銅(CuO)、酸化亜鉛(ZnO)、イットリア(Y)、酸化ニオブ(Nb)、酸化モリブデン(MoO)、酸化インジウム(In)、酸化スズ(SnO)、酸化タンタル(Ta)、酸化タングステン(WO)、酸化鉛(PbO)、酸化ビスマス(Bi)、セリア(CeO)、酸化アンチモン(Sb、Sb)などの、金属及びSiからなる群より選ばれる少なくとも何れか1つの元素の金属酸化物が用いられる。
ナノ粒子141は、例えば誘電体を含む。誘電体を含むナノ粒子141としては、例えば公知の材料が用いられる。
ナノ粒子141は、例えば磁性体を除く金属酸化物を含んでもよい。例えばナノ粒子141が、磁性体を示す金属酸化物を含む場合、熱電素子1の設置された環境に起因して発生する磁場により、ナノ粒子141の移動が制限され得る。このため、ナノ粒子141は、磁性体を除く金属酸化物を含むことで、外部環境に起因する磁場の影響を受けずに、経時に伴う発電量の低下を抑制することが可能となる。
ナノ粒子141は、例えば被膜141aを表面に含む。被膜141aの厚さは、例えば20nm以下の有限値である。このような被膜141aをナノ粒子141の表面に設けることで、例えば絶縁層142に分散させる際の凝集を抑制することができる。また、例えば電子が、第1電極11とナノ粒子141との間、複数のナノ粒子141の間、及び第2電極12とナノ粒子141との間を、ホッピング伝導等を利用して移動する可能性を高めることが可能となる。
被膜141aとして、例えばチオール基又はジスルフィド基を有する材料が用いられる。チオール基を有する材料として、例えばドデカンチオール等のアルカンチオールが用いられる。ジスルフィド基を有する材料として、例えばアルカンジスルフィド等が用いられる。
絶縁層142は、各電極11、12の間に設けられ、例えば各電極11、12に接する。絶縁層142の厚さは、例えば500μm以下の有限値である。絶縁層142の厚さは、上述したギャップGの値やバラつきに影響する。このため、例えば絶縁層142の厚さが200nm以下の場合、第2方向X及び第3方向Yに沿った面におけるギャップGのバラつきに起因する発電量の低下につながり得る。また、絶縁層142の厚さが1μmよりも大きい場合、各電極11、12の間に発生する電界が弱まる可能性がある。これらのため、絶縁層142の厚さは、200nmよりも大きく、1μm以下であることが好ましい。
絶縁層142は、例えば1種類の材料を含むほか、用途に応じて複数の材料を含んでもよい。絶縁層142は、例えば異なる材料を含む複数の層を含み、各層を積層した構成を含んでもよい。絶縁層142が複数の層を含む場合、例えば各層にはそれぞれ異なる材料を含むナノ粒子141が分散されてもよい。
絶縁層142は、絶縁性を有する。絶縁層142に用いられる材料は、ナノ粒子141を分散した状態で固定できる絶縁性材料であれば、任意であるが、有機高分子化合物が好ましい。絶縁層142が有機高分子化合物を含む場合、絶縁層142をフレキシブルに形成できるため、湾曲や屈曲等の用途に応じた形状を有する熱電素子1を形成することができる。
有機高分子化合物としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレート、ラジカル重合系の光または熱硬化性樹脂、光カチオン重合系の光または熱硬化性樹脂、あるいはエポキシ樹脂、アクリロニトリル成分を含有する共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ノボラック樹脂、ポリフッ化ビニリデンなどを用いることができる。
なお、例えば絶縁層142として、無機物質が用いられてもよい。無機物質として、例えばゼオライトや珪藻土等の多孔無機物質のほか、籠状分子等が挙げられる。
<第1基板15、第2基板16>
第1基板15及び第2基板16は、例えば図1に示すように、各電極11、12及び中間部14を挟み、第1方向Zに離間して設けられる。第1基板15は、例えば第1電極11と接し、第2電極12と離間する。第1基板15は、第1電極11を固定する。第2基板16は、第2電極12と接し、第1電極11と離間する。第2基板16は、第2電極12を固定する。
各基板15、16の第1方向Zに沿った厚さは、例えば10μm以上2mm以下である。各基板15、16の厚さは、任意に設定することができる。各基板15、16の形状は、例えば正方形や長方形の四角形のほか、円盤状等でもよく、用途に応じて任意に設定することができる。
各基板15、16として、例えば絶縁性を有する板状の部材を用いることができ、例えばシリコン、石英、パイレックス(登録商標)等の公知の部材を用いることができる。各基板15、16は、例えばフィルム状の部材が用いられてもよく、例えばPET(polyethylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、及びポリイミド等の公知のフィルム状部材が用いられてもよい。
各基板15、16として、例えば導電性を有する部材を用いることができ、例えば鉄、アルミニウム、銅、又はアルミニウムと銅との合金等を挙げることができる。また、各基板15、16としては、例えばSi、GaN等の導電性を有する半導体の他、導電性高分子等の部材を用いてもよい。各基板15、16に導電性を有する部材を用いる場合、各電極11、12に接続するための配線が不要となる。
なお、熱電素子1は、例えば図3(a)に示すように第1基板15のみを備えるほか、第2基板16のみを備えてもよい。また、熱電素子1は、例えば図3(b)に示すように、各基板15、16を備えずに、第1電極11、中間部14、及び第2電極12の順に複数積層された積層構造(例えば1a、1b、1c等)を示すほか、例えば各基板15、16の少なくとも何れかを備えた積層構造を示してもよい。
<支持部13>
熱電素子1は、例えば図4(a)に示すように、更に支持部13を有してもよい。支持部13は、一対の基板である第1基板15及び第2基板16、又は一対の電極である第1電極11及び第2電極12の間に接して設けられる。支持部13は、例えば第2方向Xにおいて第1電極11及び第2電極12と接しているが、第1電極11及び第2電極12と離間してもよい。
支持部13の材料としては、絶縁性を有する材料を選ぶことができる。絶縁性の材料の例としては、シリコン、シリコン酸化膜、石英等のガラス、及び絶縁性樹脂等を挙げることができる。上記のほか、支持部13は、例えば、フレキシブルなフィルム状でもよく、PET(polyethylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、及びポリイミド等を用いることができる。
熱電素子1の中間部14は、例えば、絶縁層142の代わりに溶媒143を含んでもよい。この場合、ナノ粒子141は、例えば図4(b)に示すように、溶媒143内に分散される。中間部14は、例えば、ナノ粒子141が分散された溶媒143を、空間140内に充填することで得られる。
溶媒143には、例えば、沸点が60℃以上の液体を用いることができる。このため、室温(例えば15℃~35℃)以上の環境下において、熱電素子1を用いた場合であっても、溶媒143の気化を抑制することができる。これにより、溶媒143の気化に伴う熱電素子1の劣化を抑制することができる。液体の例としては、有機溶媒及び水の少なくとも1つを選ぶことができる。有機溶媒の例としては、メタノール、エタノール、トルエン、キシレン、テトラデカン、及びアルカンチオール等を挙げることができる。なお、溶媒143は、電気的抵抗値が高く、絶縁性である液体がよい。
<熱電素子1の動作例>
例えば、熱エネルギーが熱電素子1に与えられると、第1電極11と第2電極12との間に電子の移動が発生し、熱エネルギーが電気エネルギーに変換される。第1電極11と第2電極12との間を移動する電子の量は、熱エネルギーに依存する他、第2電極12の仕事関数と、第1電極11の仕事関数との差に依存する。
第1電極11と第2電極12との間を移動する電子の量は、例えば第1電極11と第2電極12との仕事関数差を大きくすること、及びギャップGを小さくすることで、増やすことができる。例えば、熱電素子1が発生させる電気エネルギーの量は、上記仕事関数差を大きくすること、及び上記ギャップGを小さくすること、の少なくとも何れか1つを考慮することで、増加させることができる。また、各電極11、12の間に、ナノ粒子141を設けることで、各電極11、12の間を移動する電子の量を増大させることができ、電流量の増加に繋げることが可能となる。
なお、「仕事関数」とは、固体内にある電子を真空中に取出すために必要な最小限のエネルギーを示す。仕事関数は、例えば、紫外光電子分光法(UPS:Ultraviolet Photoelectron Spectroscopy)、X線光電子分光法(XPS:X-ray Photoelectron Spectroscopy)やオージェ電子分光法(AES:Auger Electron Spectroscopy)を用いて測定することができる。
本実施形態によれば、熱電素子1は、蓄熱部65に接して設けられ、絶縁部63に覆われる。このため、蓄熱部65から発生する熱が、熱電素子1に伝達され易くすることができる。これにより、熱電素子1の発電量を増加させることが可能となる。
本実施形態によれば、蓄熱部65は、顕熱蓄熱材料を有する。このため、潜熱蓄熱材料と比べて、利用時の温度範囲を広くすることができる。これにより、様々な用途に応じた環境発電の実現が可能となる。
本実施形態によれば、蓄熱部65の比熱は、絶縁部63の比熱よりも大きい。このため、蓄熱部65から発生する熱を、絶縁部63を介して外部へ放出し難い状態を保つことができる。これにより、熱電素子1の発電量をさらに増加させることが可能となる。
(第2実施形態:環境発電装置7)
次に、他の実施形態について説明する。上述した実施形態と同様の構成については、以下での詳細な説明を省略する。図5は、第2実施形態における環境発電装置7の一例を示す模式断面図である。第2実施形態に係る環境発電装置7では、更に熱伝導部20を備える。
熱伝導部20は、蓄熱部65及び熱電素子1に接する。熱伝導部20は、絶縁部63に覆われる。
ここで、蓄熱部65から熱電素子1に伝達される熱は、蓄熱部65から直接伝達される熱に加え、熱伝導部20を介して伝達される熱を含む。このため、熱伝導部20と、熱電素子1との接触面積は、熱電素子1に伝達される熱量に影響する。従って、熱電素子1の発電量を増加させるためには、熱伝導部20と熱電素子1の接触面積が大きいことが望ましい。例えば第3方向Yに沿って、熱伝導部20の長さが熱電素子1の長さ以上とした場合、熱伝導部20の長さが熱電素子1の長さ未満である場合に比べて、接触面積が大きい。これにより、熱電素子1に伝達される熱量を増大させることができ、熱電素子1の発電量を増加させることが可能となる。
熱伝導部20の熱伝導率は、基板15、16の熱伝導率よりも高くてもよい。例えば、基板15、16の材料がステンレス(SUS)である場合には、熱伝導部20には基板15,16よりも熱伝導率の高い銅を使用する等、熱伝導部20には基板15、16よりも相対的にも熱伝導率の高い材料を用いればよい。これにより、熱電素子1に伝わる熱が外部に放出し難くなり、熱電素子1の発電量の増加を図ることができる。
なお、図示は省略するが、熱電素子1が支持部13を有する場合、太陽電池パネル6から熱電素子1に伝わる熱が外部に放出し難くなるためには、熱伝導部20の熱伝導率は、支持部13の熱伝導率よりも高くてもよい。また、熱伝導部20の熱伝導率は、一対の第1電極11、第2電極12の少なくとも何れかの熱伝導率よりも高くてもよい。
熱伝導部20は、導電性を有し、例えば金属材料により構成されている。なお、熱伝導部20は、金属材料に限定されることなく、導電率が高い材料であれば如何なる材料により構成されてもよい。導電率が高い材料とは、具体的にはASTM E1530に準拠して測定された熱伝導率が、10W/(m・k)以上の値であることが望ましい。導電率が高い材料としては、例えば、金、銀、銅、アルミ等の金属材料であればよく、銅又はアルミより構成されていることが好ましい。
特に、本実施形態によれば、熱伝導部20は、蓄熱部65及び熱電素子1に接し、絶縁部63に覆われる。このため、蓄熱部65から発生する熱を、熱伝導部20を介して熱電素子1に伝達し易くすることができる。これにより、熱電素子1の発電量をさらに増加させることが可能となる。
(第3実施形態:環境発電装置7)
図6は、第3実施形態における環境発電装置7の一例を示す模式断面図である。第3実施形態に係る環境発電装置7では、更に太陽電池パネル6を備える。
環境発電装置7は、光エネルギー及び熱エネルギーを電気エネルギーに変換する。環境発電装置7は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池パネル6と、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する際、電極間の温度差を不要とする熱電素子1と、を備える。
環境発電装置7は、例えば発電施設の敷地内に設けられるほか、地面や建物の屋根等に設けられる。環境発電装置7は、後述する情報処理装置75等に接続される。環境発電装置7は、例えば図示しない配線を介して、パワーコンディショナ(PCS:Power Conditioning System)、バッテリー等のような公知の機器に接続される。環境発電装置7は、パワーコンディショナ等を介して負荷へ出力する。負荷は、例えば電気的な機器を示す。負荷は、例えば環境発電装置7を主電源又は補助電源に用いて駆動される。
<太陽電池パネル6>
太陽電池パネル6は、例えば太陽光の他、室内光等の光エネルギーを電気エネルギーに変換する。図6に示すように、太陽電池パネル6は、複数の太陽電池セル61と、複数の太陽電池セル61の裏面61a側に設けられた支持部62と、支持部62に接する封止剤64と、を含む。太陽電池パネル6は、例えば図示しない保護ガラスや、フレーム等のような公知の構成を含んでもよい。ここで、太陽電池パネル6の太陽光等の光が照射される側の面を表面とし、表面とは反対側の面を裏面6a(すなわち、支持部62の裏面)とする。
<太陽電池セル61>
太陽電池セル61は、例えば太陽光等の光エネルギーを吸収して電気エネルギーに変換する素子である。太陽電池セル61は、例えばシリコン等の半導体が用いられる。複数の太陽電池セル61は、例えば光エネルギーを吸収する面に沿って、それぞれ離間して設けられる。例えば太陽電池セル61から支持部62に向かう方向から見て、太陽電池セル61の面積は、熱電素子1の面積よりも大きい。
<支持部62>
支持部62は、太陽電池セル61を裏面61a側から支持するバックシートである。支持部62は、光エネルギーを反射するほか、太陽光の高熱や紫外線、風雨から太陽電池セル61を保護する。支持部62として、例えばプラスチック材等の公知のバックシートが用いられる。
<封止剤64>
封止剤64は、例えばEVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂) 等の公知の封止材料が用いられる。封止剤64は、太陽電池セル61と支持部62の間に設けられる。
熱電素子1は、太陽電池パネル6の裏面6aと、蓄熱部65との間に挟まれる。熱電素子1は、側面10cが絶縁部63に覆われる。熱電素子1は、例えば太陽電池パネル6に吸収された熱エネルギーを電気エネルギーに変換し、電流を生成する。熱電素子1は、太陽電池パネル6に図示しない配線を介して例えば並列回路で接続される。熱電素子1は、太陽電池パネル6に図示しない配線を介して例えば直列回路で接続されてもよい。
特に、本実施形態によれば、熱電素子1は、太陽電池パネル6の裏面6aと、蓄熱部65との間に挟まれる。このため、蓄熱部65に加えて太陽電池パネル6から発生する熱を、熱電素子1に伝達させることができる。これにより、熱電素子1の発電量をさらに増加させることが可能となる。
熱電素子1は、第1主面10aと第2主面10bとが、太陽電池セル61の裏面61aに沿って設けられる。このとき、熱電素子1と、太陽電池セル61との接する面積を大きくすることができる。これにより、太陽電池セル61から熱電素子1に伝達される熱が増加し、熱電素子1の発電量を増加させることが可能となる。なお、図示は省略するが、熱電素子1は、第1主面10aと第2主面10bとが、太陽電池セル61の裏面61aに対して垂直に設けられてもよい。このとき、第1電極11及び第2電極12の何れかが太陽電池セル61と離間する場合に比べて、太陽電池セル61から各電極11、12に伝達される熱が増加する。これにより、熱電素子1における発電量を増加させることが可能となる。
(第4実施形態:環境発電装置7)
図7は、第4実施形態における環境発電装置7の一例を示す模式断面図である。第4実施形態に係る環境発電装置7では、更に熱伝導部20と、太陽電池パネル6と、を備える。
熱伝導部20は、太陽電池パネル6、蓄熱部65、及び熱電素子1に接して設けられる。熱伝導部20は、側面10cが絶縁部63に覆われる。熱伝導部20は、太陽電池パネル6の裏面6aと蓄熱部65との間に挟まれる。
特に、本実施形態によれば、熱伝導部20は、太陽電池パネル6、蓄熱部65、及び熱電素子1に接して設けられる。このため、太陽電池パネル6から発生する熱を、蓄熱部65及び熱電素子1に伝達し易くなる。また、蓄熱部65から発生する熱を、熱伝導部20を介して熱電素子1に伝達し易くすることができる。これにより、熱電素子1の発電量をさらに増加させることが可能となる。
(第5実施形態:環境発電システム700)
図8は、第5実施形態における環境発電システム700の一例を示す模式図である。環境発電システム700は、環境発電装置7と、計測部71と、情報処理装置75と、を備える。環境発電装置7は、光エネルギー及び熱エネルギーを電気エネルギーに変換する。環境発電装置7は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池パネル6と、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する際、電極間の温度差を不要とする熱電素子1と、を備える。
<計測部71>
計測部71は、電力計測部72と、発電量計測部73と、を有する。
<電力計測部72>
電力計測部72は、熱電素子1の電力を計測する。電力計測部72は、電力を計測する周知のものが用いられる。
<発電量計測部73>
発電量計測部73は、熱電素子1及び太陽電池パネル6の発電量を計測する。発電量計測部73は、発電量を計測する周知のものが用いられる。
<情報処理装置75>
情報処理装置75は、例えば発電所に設置され、発電所内の制御部として機能する。情報処理装置75は、例えばパーソナルコンピュータ等が用いられる。情報処理装置75は、推定部76と、評価部77と、を備える。情報処理装置75は、さらに、各種情報の入出力を行う入出力部と、各種情報の記憶を行う記憶部を更に備えてもよい。
図9は、太陽電池パネル6と熱電素子1とについて、温度と電力との関係の一例を示す図である。図9に示すように、太陽電池パネル6は、太陽電池パネル6の温度が上昇すると、太陽電池パネル6から発生する電力が低下する傾向を示す。また、熱電素子1は、熱電素子1の温度が上昇すると、熱電素子1から発生する電力が上昇する傾向を示す。情報処理装置75には、例えば予め太陽電池パネル6と熱電素子1とについて、温度と電力との関係が記憶されてもよい。
また、情報処理装置75には、例えば予め熱電素子1の発電量と太陽電池セル61の温度との関係が記憶されてもよい。また、情報処理装置75には、例えば予め熱電素子1の電力と太陽電池セル61の温度との関係が記憶されてもよい。
(推定部76)
推定部76は、例えば情報処理装置75に記憶された太陽電池パネル6と熱電素子1との温度と電力との関係を参照し、電力計測部72の計測結果に基づき、太陽電池セル61から発生する電力を推定する。即ち、太陽電池パネル6の温度によって変化する電力の傾向を、容易に推定することができる。このため、例えば外気温の低下に伴い、太陽電池パネル6から過大な電力の発生を予め把握でき、太陽電池パネル6の制御を施すことができる。これにより、環境発電装置7全体の発電量のさらなる増加を図ることが可能となる。
(評価部77)
評価部77は、例えば情報処理装置75に記憶された熱電素子1の電力と太陽電池セル61の温度との関係を参照し、電力計測部72の計測結果に基づき、太陽電池セル61の温度を評価する。評価部77は、例えば情報処理装置75に記憶された熱電素子1の発電量と太陽電池セル61の温度との関係を参照し、発電量計測部73の計測結果に基づき、太陽電池セル61の温度を評価する。
特に、本実施形態によれば、発電量計測部73は、熱電素子1、及び太陽電池パネル6の発電量を計測する。このため、太陽電池パネル6における発電量の不安定性を、熱電素子1の発電量により補うことができる。これにより、経時に伴う発電量のバラつきを抑制することが可能となる。
特に、本実施形態によれば、推定部76は、電力計測部72の計測結果に基づき、太陽電池セルから発生する電力を推定する。このため、太陽電池パネルの温度に起因する発電量のバラつきを、容易に推定することができる。これにより、環境発電装置7全体の発電量のさらなる増加を図ることが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 :熱電素子
10a :第1主面
10b :第2主面
10c :側面
11 :第1電極
12 :第2電極
13 :支持部
14 :中間部
140 :空間
141 :ナノ粒子
141a :被膜
142 :絶縁層
143 :溶媒
15 :第1基板
16 :第2基板
20 :熱伝導部
6 :太陽電池パネル
6a :裏面
61 :太陽電池セル
61a :裏面
62 :支持部
63 :絶縁部
64 :封止剤
65 :蓄熱部
66 :保護部
7 :環境発電装置
71 :計測部
72 :電力計測部
73 :発電量計測部
75 :情報処理装置
76 :推定部
77 :評価部
700 :環境発電システム
Z :第1方向
X :第2方向
Y :第3方向
第1発明に係る環境発電装置は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する環境発電装置であって、熱エネルギーを蓄熱する蓄熱部と、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電素子と、前記蓄熱部及び熱電素子に接する絶縁部と、を備え、前記蓄熱部は、絶縁性を有し、前記熱電素子は、それぞれ仕事関数の異なる一対の電極と、前記一対の電極の間に設けられた中間部と、を含み、前記熱電素子は、前記蓄熱部に接して設けられ、前記絶縁部に覆われ、前記中間部は、ナノ粒子が分散された状態で固定された固体の絶縁層を含むことを特徴とする。

Claims (9)

  1. 熱エネルギーを電気エネルギーに変換する環境発電装置であって、
    熱エネルギーを蓄熱する蓄熱部と、
    熱エネルギーを電気エネルギーに変換する際、電極間の温度差を不要とする熱電素子と、
    前記蓄熱部及び熱電素子に接する絶縁部と、
    を備え、
    前記蓄熱部は、絶縁性を有し、
    前記熱電素子は、
    それぞれ仕事関数の異なる一対の電極と、
    前記一対の電極の間に設けられた中間部と、
    を含み、
    前記熱電素子は、前記蓄熱部に接して設けられ、前記絶縁部に覆われること
    を特徴とする環境発電装置。
  2. 前記蓄熱部及び前記熱電素子に接し、前記絶縁部に覆われる熱伝導部をさらに備えること
    を特徴とする請求項1記載の環境発電装置。
  3. 前記蓄熱部は、顕熱蓄熱材料を有すること
    を特徴とする請求項1記載の環境発電装置。
  4. 前記蓄熱部は、エアロゲルを有すること
    を特徴とする請求項3記載の環境発電装置。
  5. 前記蓄熱部の比熱は、前記絶縁部の比熱よりも大きいこと
    を特徴とする請求項1~4の何れか1項記載の環境発電装置。
  6. 光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池パネルをさらに備え、
    前記熱電素子は、前記太陽電池パネルの裏面と、前記蓄熱部との間に挟まれること
    を特徴とする請求項1記載の環境発電装置。
  7. 前記太陽電池パネル、前記蓄熱部、及び前記熱電素子に接して設けられる熱伝導部をさらに備えること
    を特徴とする請求項6記載の環境発電装置。
  8. 請求項1~7の何れか1項記載の環境発電装置と、
    光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池パネルと、
    前記熱電素子、及び前記太陽電池パネルの発電量を計測する発電量計測部と、
    を備えること
    を特徴とする環境発電システム。
  9. 前記熱電素子の電力を計測する電力計測部と、
    前記電力計測部の計測結果に基づき、前記太陽電池パネルから発生する電力を推定する推定部と、
    をさらに備えること
    を特徴とする請求項8記載の環境発電システム。
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