JP2023043544A - 温度制御装置、温度制御システム、温度制御方法、及びプログラム - Google Patents

温度制御装置、温度制御システム、温度制御方法、及びプログラム Download PDF

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誠 ▲高▼橋
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謙 曾布川
Ken Sofukawa
信 折居
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Abstract

【課題】サーバルームにおいて、情報通信機器に対する冷却効果を維持しながら、電力料金を削減する。【解決手段】サーバルームにおける空調機の設定温度を制御する温度制御装置であって、夜間の時間帯において、前記設定温度を第1の温度から第2の温度まで段階的に下げ、前記設定温度を前記第2の温度に維持し、昼間の時間帯において、前記第2の温度から前記第1の温度まで段階的に前記設定温度を上げる温度設定部を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、サーバルームにおける温度制御技術に関連するものである。
データセンタ等におけるサーバルームでは、サーバ等の情報通信機器の多くはラックに収納され使用されている。情報通信機器の故障を防ぐため、情報通信機器が発する熱への対策を講じる必要があり、空調機を使用して情報通信機器を冷却する。
従来技術において、サーバルーム内は通年で一定の温度に保たれており、空調機の設定温度も一定である。しかし、空調機の消費電力が大きく、空調のために大きな電力料金がかかっている。そのため、空調の電力料金を削減するために、設定温度を引き上げることが一般に行われている。
特開2015-007828号公報
従来技術のように、空調の電力料金を削減するために単に設定温度を引き上げる場合、情報通信機器の吸気温度も上昇し、情報通信機器を十分に冷却できない可能性がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、サーバルームにおいて、情報通信機器に対する冷却効果を維持しながら、電力料金を削減するための技術を提供することを目的とする。
開示の技術によれば、サーバルームにおける空調機の設定温度を制御する温度制御装置であって、
夜間の時間帯において、前記設定温度を第1の温度から第2の温度まで段階的に下げ、前記設定温度を前記第2の温度に維持し、昼間の時間帯において、前記第2の温度から前記第1の温度まで段階的に前記設定温度を上げる温度設定部
を備える温度制御装置が提供される。
開示の技術によれば、サーバルームにおいて、情報通信機器に対する冷却効果を維持しながら、電力料金を削減するための技術が提供される。
サーバルームの例を説明するための図である。 サーバルームの例を説明するための図である。 実施の形態におけるシステムの全体構成図である。 実施の形態の概要を説明するための図である。 温度制御装置の構成図である。 温度制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 設定温度変更の例を示す図である。 判定装置の構成図である。 判定装置の動作を説明するためのフローチャートである。 ヒストグラムの例を示す図である。 ヒストグラムの例を示す図である。 装置のハードウェア構成例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(本実施の形態)を説明する。以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。
(実施の形態の概要)
一般に、電力事業者との電力契約において、昼間と夜間とで電力単価に差がある。このような電力契約において、夜間の電力単価は昼間の電力単価に比べて概ね2~3割程度安価である。
本実施の形態では、この単価差を利用し、夜間の安価な電力でサーバルームを空調機で冷却(蓄冷)しておき、昼間はその蓄冷分を利用して空調電力(空調機に使用する電力)を削減することにより、空調による情報通信機器に対する冷却効果を維持しながら、電力料金を削減する夜間蓄冷技術について説明する。
また、夜間蓄冷技術において、空調電力料金の削減効果が得られる条件についても説明する。
以下の実施の形態では、ラックに搭載された情報通信機器の冷却に対して本発明を適用することを想定している。情報通信機器としては、例えば、交換機、スイッチ、ルータ等の通信装置、サーバ、コンピュータ、パッチパネル、パッチパネル制御ロボット等がある。本実施の形態では、空調機が設置される部屋を「サーバルーム」と呼ぶ。「サーバルーム」を「機械室」と呼んでもよい。「サーバルーム」には、サーバに限らない情報通信機器が備えられる。
本実施の形態におけるサーバルームは、データセンタにおける一般的な規模のサーバルームであることを想定している。このようなサーバルームには、40~60kWの冷房能力を有する空調機が3台~5台程度設置されている。
(サーバルームの例)
本実施の形態における夜間蓄冷技術を詳細に説明する前に、まず、本実施の形態におけるサーバルームの基本的な構造や空気の流れについて説明する。ただし、ここで説明するサーバルームの構造は一例である。
本実施の形態におけるサーバルームは、蓄冷効果の高い鉄筋コンクリート造のビルにおける部屋であることを想定している。図1に、サーバルームを上から見た場合の配置例を示す。図1に示すように、サーバルームには、1又は複数の空調機と、複数のラックが配置される。一般に、サーバルームは、二重床構造の床を持ち、空調機から送風される冷気により、ラックに搭載されている情報通信機器を冷却する。
図2は、本実施の形態におけるサーバルームの空気の流れ方を説明するための図である。図2に示すように、この例では、多数の小孔の開いた二重床パネル30の上に、冷却対象の情報通信機器を搭載したラック20が設置されている。なお、図2に示すラック20は、複数の架(個々のラック)の集合である。
また、図示するように空調機100が設置されている。本実施の形態の空調機100は、「ラック前面」と記載されたラックの前面と平行かつ床面と平行な方向に、二重床下で冷気を吹き出す。
図2に示すように、空調機100から出力された冷気40は、空調機100からの距離が離れるにつれて勢いを弱めながら、二重床下を流れるとともに、二重床パネルの小孔から二重床上に冷気50として上る。そして、冷気50はラック前面に吸引されて、ラック20内の情報通信機器を冷却し、ラック裏面から高温の排気60となって排出される。排気60は、空調機10に戻される。
通常、サーバルームには複数のラック20が設置されているが、空調効率向上を目的として、2つずつ組として、2つのラックの前面同士が向き合うように複数のラックが平行に配置される。2つのラックの前面同士が向き合ってできた空間はコールドアイルと呼ばれ、2つのラックの裏面同士が向かい合ってできた空間はホットアイルと呼ばれる。
(システム構成例)
図3に、本実施の形態における温度制御システムの構成例を示す。図3に示すように、本温度制御システムは、空調機100、温度制御装置200、判定装置300、温度センサ400を備え、これらがネットワーク500に接続されている。ネットワーク500を介して装置間でデータ送受信が可能である。温度制御装置200については後述する実施例1において詳細を説明する。判定装置300については後述する実施例2において詳細を説明する。
空調機100の台数は、1台であってもよいし、複数台であってもよい。温度センサ400についても、1つであってもよいし、複数であってもよい。
空調機100は、冷気を送出する装置である。温度センサ400は、サーバルーム内の温度を計測する。本実施の形態では、温度センサ400は、空調機400の上部に設置され、空調機100が吸い込む空気の温度を計測することを想定している。
ネットワーク500は、例えば、LAN、無線LAN、インターネット、携帯電話網のうちのいずれか1つ又は複数の組み合わせである。温度制御装置200と判定装置300は、サーバルーム内にあってもよいし、サーバルーム外にあってもよい。
空調機100は、温度センサ400で計測する温度が、温度制御装置200において設定した温度(「空調機の設定温度」あるいは「設定温度」と呼ぶ)になるように制御される。その制御の機能は、空調機100自体が備えてもよいし、温度制御装置200が備えてもよいし、温度制御装置200以外の制御装置が備えてもよい。ここでは、温度制御装置200が制御を行うことを想定している。
温度制御装置200が制御を行う場合、例えば、温度制御装置200は、温度センサ400で計測された温度を定期的に温度センサ400から取得し、当該温度が、設定温度になるように、空調機100における冷却の強度の調整、空調機100から出力する冷却気流の量の調整、空調機100のON/OFF等を行う。
以下、夜間の時間帯の安価な電力でサーバルームを空調機で冷却(蓄冷)しておき、昼間の時間帯ではその蓄冷分を用いて空調電力を削減する夜間蓄冷技術を実施例1として説明し、夜間蓄冷技術において、電力料金の削減効果が出る条件についての実施例を実施例2として説明する。なお、本実施の形態では、電力の夜間料金が適用される時間帯を夜間の時間帯と呼び、夜間料金ではない通常の料金が適用される時間帯を昼間の時間帯と呼ぶ。
(実施例1)
まず、実施例1を説明する。前述したとおり、実施例1では、安価な夜間電力を用いて夜間の時間帯にサーバルームを冷却しておき、電力料金が高価な昼間の時間帯に設定温度を緩和することにより、電力料金を削減する。この温度制御は温度制御装置200が実行する。
図4を参照して、実施例1の夜間蓄冷技術における消費電力推移イメージを示す。図4に示すように、夜間電力料金時間帯において、安い電気代で大き目の消費電力によりサーバルームの蓄冷を行う。昼間電気料金時間帯において、外気温度が上昇し始める時点で設定温度の緩和を開始し、緩和完了後は、緩和完了時の設定温度を維持する。
このような温度制御により、蓄冷により冷やされた空気や建物の構造体(コンクリート等)により、昼間時間帯において情報通信機器から出される熱をある程度カバーできるので、電気代の高い昼間時間帯において、消費電力を低減することができ、結果として全体の電力料金を低減することができる。
(実施例1:温度制御装置200の構成例)
図5に、温度制御装置200の構成例を示す。図5に示すように、温度制御装置200は、温度設定部210、空調機制御部220、データ記憶部230を備える。温度設定部210は、空調機100の設定温度を決定する。空調機制御部220は、温度センサ400で計測する温度が設定温度になるように空調機100を制御する。データ記憶部230には、温度設定や空調機制御のために必要な情報が格納されている。例えば、設定温度を変化させる幅(例:0.125℃、0.1℃など)や、空調機100を制御するために空調機100にアクセスするためのアドレス等がデータ記憶部230に格納されている。
(実施例1:温度制御装置200による温度設定動作の例)
本実施の形態では、温度制御装置200により、夜間においてサーバルーム内で維持する空調機100の設定温度は、昼間において維持する設定温度よりも3℃~5℃の範囲のいずれかの値だけ低くしている。高い温度から低い温度に設定温度を変更する場合、及び、低い温度から高い温度に設定温度を変更する場合のいずれにおいても段階的に変更することとしている。
図6のフローチャートを参照して、温度制御装置200の温度設定部210による温度設定動作の例を説明する。
<S101>
本実施の形態では、サーバルームの冷却を2段階で行うこととしており、S101において第1段階の冷却を行う。
第1段階の冷却において、温度制御装置200は、予め定めた温度まで、設定温度を段階的に引き下げる。例えば、温度制御装置200は、X分毎にY℃ずつ設定温度を引き下げる。Xは、例えば10~30の範囲の任意の値である。Yは、例えば0.05~0.2の範囲の任意の値である。
一例として、温度制御装置200は、10分毎に0.125℃ずつ設定温度を引き下げることで、4時間で設定温度を3℃低下させる。
第1段階の時間(段階的に設定温度を下げる時間)は、例えば、22時から翌2時までの4時間であるが、3時間~5時間の範囲におけるいずれかの時間であってもよい。
<S102>
S102において、第2段階の冷却(保冷)を行う。第2段階の冷却において、温度制御装置200は、第1の段階で下げた設定温度を予め定めた時間(保冷時間)だけ維持する。保冷時間は、例えば、2時から9時までの7時間であるが、6時間~8時間の範囲におけるいずれかの時間であってもよい。
<S103>
上記の保冷時間の後、昼間の時間帯において、温度制御装置200は、設定温度の緩和を行う。つまり、設定温度を引き上げる動作を行う。
設定温度の緩和において、温度制御装置200は、予め定めた温度まで、設定温度を段階的に引き上げる。例えば、温度制御装置200は、A分毎にB℃ずつ設定温度を引き上げる。Aは、例えば10~30の範囲の任意の値である。Bは、例えば0.05~0.2の範囲の任意の値である。
一例として、温度制御装置200は、10分毎に0.1℃ずつ設定温度を引き上げることで、5時間で設定温度を3℃上昇させる。
緩和の時間(段階的に設定温度を上げる時間)は、例えば、9時から14時までの5時間であるが、4~6時間の範囲のいずれかの時間であってもよい。段階的に設定温度を引き上げた後、その温度を維持する。
<設定温度の変化の例>
図7に、温度制御装置200が設定する設定温度の変化の具体的な例を示す。図7のケースでは、22時から翌日の8時まで電力の夜間料金が適用され、8時から22時まで昼間料金が適用される。また、図7のケースでは、昼間の設定温度が30℃である。
図7の例において、夜間料金の開始時刻である22時から第1段階の冷却を開始する。ここでは、10分毎に0.125℃ずつ設定温度を下げることで、4時かけて設定温度を3℃だけ引き下げ、設定温度を27℃にする。2時から9時まで、温度制御装置200は、設定温度=27℃を維持する。
外の気温が上昇し始める9時から、温度制御装置200は、設定温度を段階的に引き上げる。図7の例では、10分毎に0.1℃ずつ設定温度を上げることで、5時間かけて設定温度を3℃だけ引き上げ、設定温度を30℃にする。その後、14時~22時までは設定温度=30℃を維持する。
なお、第1段階の冷却において、仮に、短時間で急速に設定温度を下げる場合、空調機100の電力ピークが大きくなることで消費電力が急増してしまい、電力料金削減の効果が低くなる。また、第1段階の冷却の時間を長くとる場合(例えば7時まで)、蓄冷を十分にできなくなる。
また、設定温度の緩和について、短時間(例えば1時間)で30℃まで設定温度を上昇させる場合、空調機100の冷却のOFF/ONが頻繁に生じ、空調機100の電力ピークが大きくなることで消費電力が急増し、電力料金低減の効果が低くなる。また、設定温度の緩和をゆっくり行う場合(例えば18時まで)、蓄冷を有効活用できない可能性がある。
実施例1のような夜間蓄冷を行うことで、夜間蓄冷を行わない場合と比べて、電力料金削減を実現できる。
(実施例2)
実施例1で説明した温度制御装置200により、夜間蓄冷を行うことで電力料金を削減することができる。ただし、例えば、稼働している情報通信機器の数が少なく、電力消費量が小さい場合等には、夜間蓄冷によりかえって電力料金が増加してしまう可能性がある。
そこで、実施例2では、判定装置300が、サーバルームにおいて夜間蓄冷による電力料金削減効果があるか否か(夜間蓄冷に適しているか否か)を判定する。例えば、判定装置300により、電力料金削減効果がある(夜間蓄冷に適している)と事前に判定されたサーバルームに対して、温度制御装置200による夜間蓄冷動作を実行する。
実施例1で説明したサーバルームは、例えば、判定装置300により夜間蓄冷に適していると判定されたサーバルームである。なお、温度制御装置200の中に判定装置300の機能が含まれることとしてもよい。
実施例1で説明した夜間蓄冷の実施対象は、実施例2で説明する判定装置300により夜間蓄冷に適していると判定されたサーバルームのみに限定されるわけではない。実施例1で説明した夜間蓄冷を任意のサーバルームで実施してもよい。また、実施例1で説明した夜間蓄冷により電力料金削減を行うことができるサーバルームは、実施例2で説明する判定装置300により夜間蓄冷に適していると判定されたサーバルームのみに限定されるわけではない。
(実施例2:判定装置300の構成例)
図8に、判定装置300の構成例を示す。図8に示すように、判定装置300は、データ収集部310、判定部320、及びデータ記憶部330を備える。データ収集部310は、判定部320による条件判定のためのデータを収集する。収集されたデータは、データ記憶部330に格納される。判定部320は、収集されたデータをデータ記憶部330から読み出し、当該データに基づいて、判定対象のサーバルームが後述する条件1,2を満たすか否かを判定することで、判定対象のサーバルームが夜間蓄冷に適しているか否かを判定する。
(実施例2:判定装置300による判定動作の例)
図9のフローチャートを参照して判定装置300による判定動作の例について説明する。
<S201>
S201において、判定装置300のデータ収集部310が、夜間蓄冷を実施していない判定対象のサーバルームにおけるデータを収集し、収集したデータをデータ記憶部330に記憶する。収集するデータは、ある期間における所定時間毎(例えば1時間毎)の空調電力値である。
<S202>
S202において、判定装置300の判定部320は、データ記憶部330からデータを読み出し、当該データに基づいて、下記の条件1と条件2をともに満たすか否かを判断する。下記の条件1と条件2をともに満たす場合、当該サーバルームは、夜間蓄冷に適している(電力削減効果がある)と判定する。
条件1:空調機1台当たりの平均空調電力値がMkW以上である。
条件2:サーバルーム全体の単位時間毎空調電力の標準偏差がVkW以上である。
ここで、空調機1台あたりの冷房能力が40~60kWである場合において、例えば、M=3.5である。また、例えば、単位時間毎空調電力は1時間毎の空調電力(1h空調電力)であり、V=3.0である。この具体例を当てはめると、2つの条件は下記のとおりである。
条件1:空調機(冷房能力40~60kW)1台当たりの平均空調電力値が3.5kW以上である。
条件2:サーバルーム全体の1h空調電力の標準偏差が3.0kW以上である。
なお、本実施の形態では、ばらつきを示す指標として標準偏差を使用しているが、これは例である。ばらつきを示す指標として標準偏差以外の指標を用いてもよい。
<S203>
判定部320は、S202における判定結果(夜間蓄冷に適している/適していない)を出力する。
S202における空調機1台当たりの平均空調電力値とは、例えば、評価期間における対象サーバルーム内の1時間毎の空調電力の平均値を算出し、空調機台数で除して得る値である。評価期間とは、例えば、日平均気温が15±2℃の範囲にある10~15日間である。後述する具体例では、日平均気温が13~17℃である4/1~4/15の15日間のサーバルーム全体の1h毎の空調電力値(360個)の平均値を取り、それをその部屋にある空調機台数で割ることで平均空調電力値を算出している。
S202における標準偏差とは、評価期間中の空調電力値(1時間毎の値)の標準偏差である。後述する具体例では、360個のデータの標準偏差を算出する。
(実施例2の具体例)
実施例2におけるより具体的な例を説明する。ここでは、例えば、判定対象のサーバルーム(対象サーバルーム)における空調機の制御装置において、1時間毎の空調電力(空調機に使用する電力)が格納され、判定装置300は、当該制御装置からデータを収集すると想定する。
ここでは、対象サーバルームにおける空調機は3台であり、1台あたりの冷房能力は40~60kWであるとする。対象サーバルームは、夜間蓄冷を行っていないサーバルームである。
データ収集部310は、日平均気温が13~17℃である15日間を選定(この例では4/1~4/15)し、1h毎の空調電力値を15日分(360個)収集する。例えば、「(平均気温13.2℃/日:2020/4/1 0:00 15.8115,2020/4/1 1:00 15.7538,2020/4/1 2:00 16.6998,2020/4/1 3:00 16.5237…..),.....(平均気温16.6℃/日:2020/4/15 20:00 15.3133,2020/4/15 21:00 14.7431,2020/4/15 22:00 15.6878,2020/4/15 23:00 16.1457…..)」のような形でデータが収集される。ここで、例えば、2020/4/1 0:00は日時であり、15.8115は3台分の空調電力値である。
判定部320は、上記360個の空調電力値の平均値を算出し、平均値を空調機台数で除して1台当たりの平均空調電力値mを算出する。また、判定部320は、上記360個の空調電力値のデータから標準偏差σを算出する。
一例として、判定部320は、「m≧3.5kWかつσ≧3.0kW」を満たすか否かを判定し、満たす場合に、対象サーバルームにおいて夜間蓄冷効果(電力料金削減効果)が見込めると判断する。
12ルームで実証実験を行った結果、空調電力料金削減効果のあった5ルーム全てで上記2条件(「m≧3.5kWかつσ≧3.0kW」)を満たしていることを確認した。残る効果がなかった7ルームでは、上記2条件は共に満たさないことも確認した。
また、上記2条件を満たした5ルームにおいて、夜間蓄冷運転を行うことにより、夜間蓄冷運転を行わない場合と比較して、空調電力料金を3~13%削減できた。
(判定内容の具体例)
以下では、実証実験により、電力料金削減効果があったサーバルームと、電力料金削減効果のなかったサーバルームにおける平均空調電力値と標準偏差の例を説明する。
<サーバルームA:削減効果あり>
サーバルームAにおける、夜間蓄冷実施前の空調電力状況(2020/4/1~4/10)について、空調電力は28.0kW(空調機5台合計値、平均5.6kW/台)であり、標準偏差は3.6である。つまり、「m≧3.5kWかつσ≧3.0kW」を満たす。サーバルームAでは、夜間蓄冷による電力料金削減効果が得られた。サーバルームAにおける夜間蓄冷実施前の空調電力ヒストグラムを図10に示す。
図10からもわかるように、サーバルームAでは、空調電力は高めであり、標準偏差(ばらつき)が大きい。発熱の大きさで高/中/低に分類した場合、サーバルームAは、中発熱のルームであり、空調機は中負荷運転となっている。このことから、夜間蓄冷の需要と、蓄冷のための供給余力があり、電力料金削減効果を見込める。
<サーバルームB:削減効果あり>
サーバルームBにおける、夜間蓄冷実施前の空調電力状況(2020/4/1~4/10)について、空調電力は16.6kW(空調機5台合計値、平均3.3kW/台)であり、標準偏差は2.8である。つまり、「m≧3.5kWかつσ≧3.0kW」を満足しない。サーバルームBでは、夜間蓄冷による電力料金削減効果が得られなかった。サーバルームBにおける夜間蓄冷実施前の空調電力ヒストグラムを図11に示す。
図11からもわかるように、サーバルームBでは、空調電力は低めであり、標準偏差(ばらつき)も小さい。サーバルームBは、低発熱ルームのため、空調機は低負荷運転となっている。すなわち、低負荷のため低電力(送風状態)の時間が多く、夜間蓄冷を行うとかえって空調電力増加を招き、効果が得られない。
(装置のハードウェア構成例)
温度制御装置200、及び判定装置300はいずれも、例えば、コンピュータにプログラムを実行させることにより実現することができる。コンピュータは物理マシンであってもよいし、クラウド上の仮想マシンであってもよい。
図12は、本実施の形態における上記コンピュータのハードウェア構成例を示す図である。なお、上記コンピュータが仮想マシンである場合、ハードウェア構成は仮想的なハードウェア構成である。図12のコンピュータは、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置1000、補助記憶装置1002、メモリ装置1003、CPU1004、インタフェース装置1005、表示装置1006、入力装置1007、出力装置1008等を有する。
当該コンピュータでの処理を実現するプログラムは、例えば、CD-ROM又はメモリカード等の記録媒体1001によって提供される。プログラムを記憶した記録媒体1001がドライブ装置1000にセットされると、プログラムが記録媒体1001からドライブ装置1000を介して補助記憶装置1002にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体1001より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置1002は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
メモリ装置1003は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置1002からプログラムを読み出して格納する。CPU1004は、メモリ装置1003に格納されたプログラムに従って、該当装置に係る機能を実現する。インタフェース装置1005は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。表示装置1006はプログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。入力装置1007はキーボード及びマウス、ボタン、又はタッチパネル等で構成され、様々な操作指示を入力させるために用いられる。出力装置1008は演算結果を出力する。
(実施の形態のまとめ)
本明細書には、少なくとも下記各項の温度制御装置、温度制御システム、温度制御方法、及びプログラムが開示されている。
(第1項)
サーバルームにおける空調機の設定温度を制御する温度制御装置であって、
夜間の時間帯において、前記設定温度を第1の温度から第2の温度まで段階的に下げ、前記設定温度を前記第2の温度に維持し、昼間の時間帯において、前記第2の温度から前記第1の温度まで段階的に前記設定温度を上げる温度設定部
を備える温度制御装置。
(第2項)
前記第1の温度と前記第2の温度の差は3℃~5℃の範囲のいずれかの値である
第1項に記載の温度制御装置。
(第3項)
前記温度設定部は、夜間の時間帯における3時間~5時間の範囲のいずれかの時間をかけて、前記第1の温度から前記第2の温度まで段階的に前記設定温度を下げる
第1項又は第2項に記載の温度制御装置。
(第4項)
前記温度設定部は、前記設定温度を前記第2の温度まで下げた後、6時間~8時間の範囲のいずれかの時間だけ前記設定温度を前記第2の温度に維持する
第1項ないし第3項のうちいずれか1項に記載の温度制御装置。
(第5項)
前記温度設定部は、昼間の時間帯における4時間~6時間の範囲のいずれかの時間をかけて、前記第2の温度から前記第1の温度まで段階的に前記設定温度を上げる
第1項ないし第4項のうちいずれか1項に記載の温度制御装置。
(第6項)
前記サーバルームは、平均空調電力値に関する条件と、所定時間毎の空調電力値のばらつきに関する条件とを満たすことにより、夜間蓄冷に適すると判定されたサーバルームである
第1項ないし第5項のうちいずれか1項に記載の温度制御装置。
(第7項)
請求項1ないし6のうちいずれか1項に記載の温度制御装置と、
判定対象のサーバルームについて、夜間蓄冷実施前における空調機1台当たりの平均空調電力値が第1閾値以上であり、かつ、夜間蓄冷実施前における所定時間毎の合計空調電力値の標準偏差が第2閾値以上であるという条件を満たすか否かを判定することにより、夜間蓄冷に適したサーバルームであるか否かを判定する判定装置と
を備える温度制御システム。
(第8項)
サーバルームにおける空調機の設定温度を制御する温度制御装置が実行する温度制御方法であって、
夜間の時間帯において、前記設定温度を第1の温度から第2の温度まで段階的に下げ、前記設定温度を前記第2の温度に維持し、昼間の時間帯において、前記第2の温度から前記第1の温度まで段階的に前記設定温度を上げる
温度制御方法。
(第9項)
コンピュータを、請求項1ないし6のうちいずれか1項に記載の温度制御装置として機能させるためのプログラム。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
100 空調機
200 温度制御装置
210 温度設定部
220 空調機制御部
230 データ記憶部
300 判定装置
310 データ収集部
320 判定部
330 データ記憶部
400 温度センサ
500 ネットワーク
1000 ドライブ装置
1001 記録媒体
1002 補助記憶装置
1003 メモリ装置
1004 CPU
1005 インタフェース装置
1006 表示装置
1007 入力装置
1008 出力装置

Claims (9)

  1. サーバルームにおける空調機の設定温度を制御する温度制御装置であって、
    夜間の時間帯において、前記設定温度を第1の温度から第2の温度まで段階的に下げ、前記設定温度を前記第2の温度に維持し、昼間の時間帯において、前記第2の温度から前記第1の温度まで段階的に前記設定温度を上げる温度設定部
    を備える温度制御装置。
  2. 前記第1の温度と前記第2の温度の差は3℃~5℃の範囲のいずれかの値である
    請求項1に記載の温度制御装置。
  3. 前記温度設定部は、夜間の時間帯における3時間~5時間の範囲のいずれかの時間をかけて、前記第1の温度から前記第2の温度まで段階的に前記設定温度を下げる
    請求項1又は2に記載の温度制御装置。
  4. 前記温度設定部は、前記設定温度を前記第2の温度まで下げた後、6時間~8時間の範囲のいずれかの時間だけ前記設定温度を前記第2の温度に維持する
    請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の温度制御装置。
  5. 前記温度設定部は、昼間の時間帯における4時間~6時間の範囲のいずれかの時間をかけて、前記第2の温度から前記第1の温度まで段階的に前記設定温度を上げる
    請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載の温度制御装置。
  6. 前記サーバルームは、平均空調電力値に関する条件と、所定時間毎の空調電力値のばらつきに関する条件とを満たすことにより、夜間蓄冷に適すると判定されたサーバルームである
    請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の温度制御装置。
  7. 請求項1ないし6のうちいずれか1項に記載の温度制御装置と、
    判定対象のサーバルームについて、夜間蓄冷実施前における空調機1台当たりの平均空調電力値が第1閾値以上であり、かつ、夜間蓄冷実施前における所定時間毎の合計空調電力値の標準偏差が第2閾値以上であるという条件を満たすか否かを判定することにより、夜間蓄冷に適したサーバルームであるか否かを判定する判定装置と
    を備える温度制御システム。
  8. サーバルームにおける空調機の設定温度を制御する温度制御装置が実行する温度制御方法であって、
    夜間の時間帯において、前記設定温度を第1の温度から第2の温度まで段階的に下げ、前記設定温度を前記第2の温度に維持し、昼間の時間帯において、前記第2の温度から前記第1の温度まで段階的に前記設定温度を上げる
    温度制御方法。
  9. コンピュータを、請求項1ないし6のうちいずれか1項に記載の温度制御装置として機能させるためのプログラム。
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