JP2023042072A - 射出成形機 - Google Patents

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淳一郎 木村
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Abstract

【課題】ノズルタッチロッドの付け外しの手間を生じさせることなく射出装置を旋回させることのできる射出成形機を提供すること。【解決手段】射出シリンダ30内で溶融した樹脂材料をノズル31から射出する射出装置10と、射出装置10が配置される基台15に対して、射出装置10を旋回自在に接続する旋回ピン25と、ノズル31から射出した樹脂材料の成形を行う金型63が取り付けられる固定ダイ61と、ノズル31から金型63に樹脂材料を射出する状態における射出シリンダ30の延在方向に平行に配置されて一端が固定ダイ61における射出装置10側の面に連結される複数のノズルタッチロッド80と、固定ダイ61から離間して配置されると共に固定ダイ61から離れた位置で複数のノズルタッチロッド80が接続され、且つ、旋回ピン25の軸線上に配置される接続ピン74により射出装置10が回動自在に接続されるハウジング70と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、射出成形機に関する。
射出シリンダ内で溶融した樹脂を金型内に射出することにより成形を行う射出成形機の中には、溶融した樹脂を金型に対して射出する部分であるノズルを、金型に対して適切に接触させるノズルタッチ機構を備えているものがある。例えば、特許文献1に記載された射出成形機は、リアプラテン上に射出ユニット機を支持する複数のノズルタッチ用ガイドロッドを、エアシリンダを介して立設することにより、エアシリンダによってノズルタッチやスプルーブレイク動作を行わせている。
また、射出成形機では、射出シリンダが水平方向に延びる形態のものもあるが、射出シリンダが水平方向に射出成形機の中には、高いメンテナンス性を考慮して構成されているものがある。例えば、特許文献2に記載された射出成形機は、基台と射出装置とを接続する支持ピンを中心として射出装置を旋回させることが可能になっており、これにより、溶融した樹脂を射出するノズルの確認時やメンテナンス時には、射出装置を旋回させることができる。
特開平10-100199号公報 特開2010-111020号公報
ここで、ノズルタッチ機構のノズルタッチ用のロッドは、射出シリンダが水平方向に延びる形態の射出成形機においても配置することがある。この場合、射出成形機に配置する複数のノズルタッチ用のロッドは、金型が取り付けられる固定ダイに対してロッドからの力が均等に作用するように、射出シリンダの延在方向に見た場合におけるノズルを中心とする同一円周上の均等の位置に、射出装置と固定ダイとの間に亘ってロッドは配置される。
しかし、射出装置の旋回動作が可能な射出成形機にノズルタッチ用のロッドを配置する場合は、射出装置を旋回させる際に、射出装置と固定ダイとの間に配置されるロッドを取り外す必要があるが、射出装置を旋回させる際にロッドを取り外すのは、手間となってしまう。このため、射出装置の旋回が可能な射出成形機に、射出装置の旋回時におけるロッドの付け外しの手間を発生させることなくノズルタッチ用のロッドであるノズルタッチロッドを配置するのは、大変困難なものとなっていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ノズルタッチロッドの付け外しの手間を生じさせることなく射出装置を旋回させることのできる射出成形機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る射出成形機は、内側にスクリュが配置される射出シリンダ内で樹脂材料を溶融し、溶融した前記樹脂材料をノズルから射出する射出装置と、前記射出装置が配置される基台に対して、前記射出装置を旋回自在に接続する旋回ピンと、前記ノズルから射出した前記樹脂材料の成形を行う金型が取り付けられる固定ダイと、前記ノズルから前記金型に前記樹脂材料を射出する状態における前記射出シリンダの延在方向に平行に配置されて一端が前記固定ダイにおける前記射出装置側の面に連結される複数のノズルタッチロッドと、前記固定ダイから離間して配置されると共に前記固定ダイから離れた位置で複数の前記ノズルタッチロッドが接続され、且つ、前記旋回ピンの軸線上に配置される接続ピンにより前記射出装置が回動自在に接続されるハウジングと、を備える。
本発明に係る射出成形機は、ノズルタッチロッドの付け外しの手間を生じさせることなく射出装置を旋回させることができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係る射出成形機の要部斜視図である。 図2は、実施形態に係る射出成形機の要部側面図である。 図3は、実施形態に係る射出成形機の要部平面図である。 図4は、図3のA-A断面図である。 図5は、図4に示す射出ブラケット周りの詳細図である。 図6は、図5のB-B断面図である。 図7は、図5のC-C断面図である。 図8は、図5のD-D断面図である。 図9は、図4に示す射出装置を前進させた状態を示す説明図である。 図10は、旋回ピンと接続ピンを中心として射出装置を旋回させた状態を示す平面図である。
以下に、本開示に係る射出成形機の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能、且つ、容易に想到できるもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1は、実施形態に係る射出成形機1の要部斜視図である。図2は、実施形態に係る射出成形機1の要部側面図である。図3は、実施形態に係る射出成形機1の要部平面図である。なお、以下の説明では、射出成形機1の通常の使用状態における上下方向を、射出成形機1における上下方向Zとして説明し、射出成形機1の通常の使用状態における上側を、射出成形機1における上側とし、射出成形機1の通常の使用状態における下側を、射出成形機1における下側として説明する。また、以下の説明では、射出成形機1の長手方向Yを、射出成形機1を有する各部においても長手方向Yとして説明し、射出成形機1の上下方向Zと長手方向Yとの双方に直交する方向を、射出成形機1における幅方向Xとして説明する。
<射出成形機1>
本実施形態に係る射出成形機1は、ベース5と、ベース5上に配置された射出装置10及び型締装置60等を有して構成されている。ベース5は、長手方向が射出成形機1における長手方向Yとなる略直方体の形状で形成されており、ベース5の上面には、第1レール6が配置されている。第1レール6は、ベース5上で幅方向Xに離間して2本が配置されており、2本の第1レール6は、いずれもベース5の長手方向に沿って延在して形成されている。射出装置10は、第1レール6上に、第1レール6の延在方向に沿って移動自在に載置されており、これにより、射出装置10は、長手方向Yに移動自在に配置されている。
型締装置60は、ベース5上における、長手方向Yにおける射出装置10の一方側に配置されている。型締装置60は型締機構を備え、型締機構に組み付けられた金型63を開閉させる。型締装置60は、サーボモータ駆動方式が好ましいが、油圧駆動方式であってもよい。
<射出装置10>
以下の説明では、長手方向Yにおいて射出装置10に対して型締装置60が位置する側を前方、或いは前側とし、長手方向Yにおいて射出装置10に対して型締装置60が位置する側の反対側を後方、或いは後ろ側として説明する。
射出装置10は、基台15と、射出シリンダ30と、スクリュ35(図4参照)と、スクリュ35を回転させる回転機構40と、スクリュ35を前後進させる前後進機構50とを備えている。基台15は、上下方向Zに偏平な枠体になっており、長手方向Yにおける両側と幅方向Xにおける両側との4箇所に、脚部16が配置されている。4箇所の脚部16は、ベース5上に配置される2本の第1レール6上に、第1レール6の延在方向に沿って移動自在に載置されている。これにより、基台15は、ベース5に対して長手方向Yに摺動自在に支持されている。
フレーム20は、上下方向Zに見た場合において、四角の枠体状に形成されている。詳しくは、フレーム20は、前側に配置される射出ブラケット21と、後側に配置される軸受ハウジング23と、射出ブラケット21及び軸受ハウジング23の幅方向Xにおける両側に配置されて長手方向Yに延在し、長手方向Yにおける両端がそれぞれ射出ブラケット21と軸受ハウジング23とに連結される側壁22とを有している。フレーム20は、後述する旋回ピン25(図4参照)によって射出ブラケット21が基台15に接続され、軸受ハウジング23から下側に向かって形成される後脚24が基台15上に載置されることにより、基台15に載置される。
射出シリンダ30は、フレーム20が有する射出ブラケット21に取り付けられている。射出シリンダ30は、射出ブラケット21から長手方向Yにおける前側に延び、その先端、即ち、射出シリンダ30の前側の端部には、射出シリンダ30内で溶融した樹脂材料を射出するノズル31が配置されている。このため、射出シリンダ30は、上下方向Zにおける基台15の上側で、長手方向Yにおける基台15の前側に配置されている。
詳しくは、射出シリンダ30は、略円筒状の形状で形成されると共に、軸心方向が長手方向Yに沿った向きで配置されており、バンドヒータ等のヒータ(図示省略)が設けられている。これにより、射出シリンダ30は、内部で樹脂材料を溶融可能になっている。つまり、射出シリンダ30は、ヒータによって射出シリンダ30の温度を上昇させることができ、内部で樹脂材料を加熱して溶融し、可塑化材料である溶融樹脂にすることが可能になっている。ノズル31は、このように溶融した樹脂材料を射出シリンダ30内から長手方向Yにおける前側に向かって射出する部分になっている。
図4は、図3のA-A断面図である。スクリュ35は、射出シリンダ30の内側に配置されており、軸心方向が射出シリンダ30の軸心方向と沿った方向になる螺旋形状を有しており、即ち、スクリュ35は、外周面に螺旋状の溝を有している。このように、螺旋状の溝を有するスクリュ35は、射出シリンダ30内で、軸心を中心として回転可能になっている。また、スクリュ35は、射出シリンダ30内に、射出シリンダ30の形状である円筒の中心軸と、スクリュ35の回転軸とが略一致して配置されており、さらに、スクリュ35は、射出シリンダ30の軸方向に移動可能に配置されている。射出シリンダ30内に回転可能に配置されるスクリュ35は、射出シリンダ30の内部で回転をすることにより、溶融樹脂を混練することが可能になっており、このため、射出シリンダ30は、内部で溶融樹脂の混練が可能なシリンダになっている。
射出シリンダ30におけるフレーム20に取り付けられる側の部分の近傍には、ホッパ32が配置されている。ホッパ32は、射出シリンダ30内に連通し、原料樹脂となる樹脂材料であるペレット(図示省略)を射出シリンダ30に供給することが可能になっている。
さらに、フレーム20には、フレーム20の幅方向Xにおける両側に位置する側壁22上に、それぞれ第2レール26(図2、図3参照)が配置されている。第2レール26は、長手方向Yに延在しており、即ち、射出シリンダ30と略平行に延びて形成されている。
回転機構40は、長手方向Yにおいて射出シリンダ30よりも後ろ側に配置されており、射出シリンダ30の内部に配置されるスクリュ35を、中心軸周りに回転させることが可能になっている。スクリュ35を回転させる回転機構40は、回転機構本体部41と、駆動用電動機43と、伝動ベルト44と、プーリ45とを有している。このうち、回転機構本体部41は、幅方向Xに延在するステー42(図3参照)を有しており、ステー42は、幅方向Xにおける2箇所の第2レール26上に摺動自在に載置されている。これにより、回転機構本体部41は、ステー42を介して第2レール26上に移動可能に載置されている。
駆動用電動機43は、回転機構本体部41の上側に配置されている。プーリ45は、回転機構本体部41の前方に配置されて回転機構本体部41に対して回転自在に配置されている。また、プーリ45は、伝動ベルト44を介して駆動用電動機43の駆動軸に連結されており、これにより、プーリ45は、伝動ベルト44を介して伝達される駆動用電動機43の駆動力により回転することが可能になっている。このように、駆動用電動機43から伝達される駆動力により回転可能なプーリ45は、スクリュ35に対して同軸に一体に固定されている。換言すると、スクリュ35は、長手方向Yにおける後端側が、プーリ45に連結されている。これにより、射出シリンダ30内に配置されるスクリュ35は、駆動用電動機43からプーリ45に伝達される駆動力により、プーリ45と一体に回転することが可能になっている。
長手方向Yにおける回転機構本体部41の後方には、前後進機構50が配置されている。前後進機構50は、射出シリンダ30内に配置されるスクリュ35を、スクリュ35の軸心方向に移動させることが可能になっている。即ち、スクリュ35を長手方向Yに前進させたり後退させたりすることが可能になっている。詳しくは、前後進機構50は、駆動用電動機51(図1、図3参照)と、伝動ベルト52と、プーリ53と、ボールねじ機構54(図4参照)とを有している。このうち、駆動用電動機51は、フレーム20が有する軸受ハウジング23の幅方向Xにおける両側の2箇所に配置されている。2箇所に配置される駆動用電動機51の駆動軸は、それぞれ伝動ベルト52を介してプーリ53に連結されている。
プーリ53は、軸受(図示省略)によりフレーム20の軸受ハウジング23に回動自在に支持されている。プーリ53には、ボールねじ機構54のねじ部55が一体に連結されている。ボールねじ機構54のねじ部55は、スクリュ35と同軸に配置されており、回転機構本体部41が有するプーリ45に対しても、同軸に配置されている。前後進機構50が有するボールねじ機構54のナット部56は、略円筒形の形状で形成されており、ボールねじ機構54のねじ部55は、当該ナット部56に螺合している。
長手方向Yにおける、前後進機構50が有するボールねじ機構54のナット部56と、回転機構40が有する回転機構本体部41との間には、ロードセル58が配置されている。ロードセル58は、回転機構40が有する回転機構本体部41の後ろ側で、前後進機構50が有するボールねじ機構54のナット部56の前側に配置されている。
ロードセル58は、軸方向に加えられた荷重を計測する荷重計測器で、起歪体と起歪体に取り付けられた歪みセンサ(いずれも図示省略)などから構成されている。ロードセル58は、長手方向Yにおける前側の面は回転機構40が有する回転機構本体部41に一体に固定され、長手方向Yにおける後ろ側の面は前後進機構50が有するボールねじ機構54のナット部56に一体に固定されており、回転機構本体部41とナット部56との間で長手方向Yに作用する荷重を検出することが可能になっている。
<型締装置60>
型締装置60(図2参照)は、長手方向Yにおける射出装置10の前側に配置されており、固定ダイ61と、移動ダイ62とを有している。固定ダイ61は、ベース5上に配置されてベース5に固定されている。移動ダイ62は、固定ダイ61に対して、長手方向Yにおいて射出装置10が位置する側の反対側に配置されており、型締機構(図示省略)により、長手方向Yへの移動が可能になっている。
固定ダイ61と移動ダイ62とには、ノズル31から射出した樹脂材料の成形を行う金型63が取り付けられている。金型63は、固定ダイ61に取り付けられる固定金型63fと、移動ダイ62に取り付けられる移動金型63mとを有している。固定金型63fは、固定ダイ61における移動ダイ62が位置する側の面に取り付けられており、移動金型63mは、移動ダイ62における固定ダイ61が位置する側の面に取り付けられている。
移動ダイ62に取り付けられる移動金型63mは、固定ダイ61に取り付けられる固定金型63fに対向しており、移動ダイ62が固定ダイ61に接近した際には、固定金型63fへ接近して固定金型63fに組み合わされる。移動金型63mと固定金型63fとは、互いに組み合わされて型閉めされることにより、移動金型63mと固定金型63fとの間に、成形品の形状に対応した空間が形成される。
なお、固定金型63fには、固定金型63fにおける移動金型63mが位置する側の反対側の面から、移動金型63mと固定金型63fとの間の空間にかけて連通し、溶融された樹脂材料が注入される貫通口63fpが形成されている。さらに、固定ダイ61には、固定金型63fに形成される貫通口63fpと長手方向Yにおける射出装置10側の部分とを長手方向Yに連通する連通孔が形成されている。
図5は、図4に示す射出ブラケット21周りの詳細図である。射出装置10は、当該射出装置10が配置される基台15に対して、旋回ピン25によって旋回自在に接続されている。旋回ピン25は、長手方向Yにおける基台15の前端寄りの位置で、基台15の上面から上下方向Zにおける上側に向かって突出し、軸方向が上下方向Zとなる向きで配置されている。即ち、旋回ピン25は、軸心方向が上下方向Zとなる向きで配置される、略円柱形のピンになっている。射出装置10は、フレーム20の射出ブラケット21が、このように基台15に設けられる旋回ピン25に接続されることにより、基台15に対して旋回ピン25を中心として旋回自在になっている。
また、フレーム20の射出ブラケット21は、旋回ピン25が配置されている以外の位置で、フレーム20を基台15に固定する固定ねじ(図示省略)によって、旋回ピン25を中心とする旋回が不可の状態に固定することが可能になっている。このため、射出ブラケット21は、固定ねじを取り外して固定ねじによる固定を解除した際に、旋回ピン25を中心にして基台15に対して旋回することが可能に構成されている。
また、射出成形機1は、ハウジング70と、複数のノズルタッチロッド80とを有している。ノズルタッチロッド80は、型締装置60と射出装置10との間で長手方向Yに延びる棒状の部材になっており、一端が型締装置60が有する固定ダイ61における、射出装置10側の面に連結されている。つまり、射出装置10は、旋回ピン25を中心として旋回自在になっているが、ノズルタッチロッド80は、射出装置10が、射出装置10のノズル31から型締装置60が有する金型63に樹脂材料を射出する状態における、射出シリンダ30の延在方向に平行となる向きで配置されている。
図6は、図5のB-B断面図である。ノズルタッチロッド80は、本実施形態では3本が配置されている。3本のノズルタッチロッド80は、射出シリンダ30が長手方向Yに沿った方向の状態において、長手方向Yに見た場合に、ノズル31からの距離が実質的に同じ大きさになっている。換言すると、3本のノズルタッチロッド80は、射出シリンダ30が長手方向Yに沿った方向の状態において、長手方向Yに見た場合におけるノズル31の中心Pを中心とする仮想の円vcの線上に配置されている。
さらに、3本のノズルタッチロッド80は、仮想の円vcの線上で、等間隔で配置されている。本実施形態では、3本のノズルタッチロッド80のうち、1本のノズルタッチロッド80は、幅方向Xにおける位置がノズル31と同じ位置になっており、即ち、当該ノズルタッチロッド80は、上下方向Zにおいてノズル31の真下に位置している。
3本のノズルタッチロッド80は、仮想の円vcの線上に等間隔で配置されているため、3本のノズルタッチロッド80のうち、他の2本のノズルタッチロッド80は、上下方向Zにおけるノズル31よりも上側の位置で、上下方向Zにおいて同じ位置となって、幅方向Xにおけるノズル31の両側となる位置に配置されている。これらのため、3本のノズルタッチロッド80は、射出シリンダ30よりも上下方向Zにおける上側の位置と下側の位置とにそれぞれ配置されている。
ノズルタッチロッド80は、固定ダイ61における射出装置10が位置する側の面に配置されるロッド連結部65(図5参照)により、固定ダイ61に連結されている。ロッド連結部65は、ノズルタッチロッド80に対応して固定ダイ61の3箇所に配置されており、それぞれのロッド連結部65は、ノズルタッチロッド80を固定ダイ61に対して、ノズルタッチロッド80の延在方向に相対移動可能に連結する。
詳しくは、ロッド連結部65は、ノズルタッチロッド80が内側に入り込むケース部66と、ロッド連結部65を固定ダイ61に取り付ける部分である台座部67と、ノズルタッチロッド80に対して付勢力を付与する付勢部材であるバネ部材68とを有している。台座部67は、厚み方向が長手方向Yとなる略矩形の板状の形状で形成されており、一方の面が固定ダイ61に取り付けられる。
ケース部66は、軸方向がノズルタッチロッド80の延在方向となる向きとなる略円筒形の形状で形成されており、軸方向における一方側の端部が、台座部67における固定ダイ61に取り付けられる側の面の反対側の面に取り付けられる。ケース部66における、台座部67に取り付けられる側の反対側の端部側は、中央に孔があいた底部により閉塞され、当該底部に形成された孔にノズルタッチロッド80が通される。これにより、ケース部66の内側には、ノズルタッチロッド80の端部が位置する。
ノズルタッチロッド80におけるロッド連結部65のケース部66内に位置する端部には、板状のロッドフランジ部85が設けられている。ロッドフランジ部85は、厚み方向がノズルタッチロッド80の延在方向となり、直径がケース部66の内径よりも僅かに小さい程度の円形の部材になっている。
バネ部材68は、いわゆる圧縮バネからなり、ケース部66における、ノズルタッチロッド80のロッドフランジ部85よりも長手方向Yにおける後ろ側に配置されている。これにより、バネ部材68は、ケース部66における底部となる部分とノズルタッチロッド80のロッドフランジ部85とに対して、双方が離れる方向の付勢力を付与することができ、即ち、ロッドフランジ部85に対して、長手方向Yにおける前側への付勢力を付与することが可能になっている。換言すると、バネ部材68は、ノズルタッチロッド80の延在方向における射出装置10が位置する側から、固定ダイ61が位置する側への付勢力を、ノズルタッチロッド80に付与することが可能になっている。
ハウジング70は、型締装置60の固定ダイ61から射出装置10側に離間して配置されている。また、ハウジング70には、固定ダイ61から離れた位置で、複数のノズルタッチロッド80が接続されている。即ち、ハウジング70には、3本のノズルタッチロッド80が連結されている。
詳しくは、ハウジング70は、厚み方向が長手方向Yとなる板状の部材に、3本のノズルタッチロッド80が連結される部分が設けられており、ハウジング70における板状の部材の部分は、長手方向Yにおける旋回ピン25の近傍で、旋回ピン25よりも後ろ側に位置している。ハウジング70には、当該板状の部材から、長手方向Yにおける前側に突出するロッド支持部72が設けられており、ノズルタッチロッド80は、ロッド支持部72に支持されている。
ロッド支持部72は、ノズルタッチロッド80に対応して複数がノズルタッチロッド80の位置に対応する位置に設けられており、本実施形態では、ロッド支持部72は、ノズルタッチロッド80に対応してハウジング70の3箇所に配置されている。これらのロッド支持部72は、軸方向が長手方向Yとなり、底部側が前側に位置して開口側が後ろ側に位置する、有底の略円筒形の形状で形成されている。ノズルタッチロッド80は、ロッド支持部72における、底部となる部分を貫通して配置されている。このため、ノズルタッチロッド80とロッド支持部72、即ち、ノズルタッチロッド80とハウジング70とは、ノズルタッチロッド80の延在方向である長手方向Yに相対移動が可能になっている。
各ロッド支持部72内には、ノズルタッチロッド80のねじ部81に螺合するナット82が配置されている。つまり、複数のノズルタッチロッド80のそれぞれには、ノズルタッチロッド80の延在方向における後ろ側の端部から前側に向かった所定の範囲に、ねじ部81が形成されており、ナット82は、このようにノズルタッチロッド80に形成されるねじ部81に螺合する。
ナット82は、ナット82の外周面とロッド支持部72との間に配置されるブッシュ83を介してロッド支持部72内に配置されており、ロッド支持部72に対して長手方向Yには相対移動不可で、ロッド支持部72に対して回転方向には相対回転自在に、ロッド支持部72により支持されている。つまり、ロッド支持部72に回転自在に支持されるナット82は、ロッド支持部72に支持されることを介して、ハウジング70に回転自在に支持されている。このように、ロッド支持部72に対して長手方向Yに相対移動不可となってロッド支持部72内に配置され、ノズルタッチロッド80のねじ部81に螺合するナット82は、ノズルタッチロッド80のねじ部81に対して回転することにより、ハウジング70と一体でノズルタッチロッド80の軸方向に移動することが可能になっている。
また、ナット82には、ナット82と一体となって回転可能なプーリ77が取り付けられている。プーリ77は、複数のプーリ77が、複数のナット82のそれぞれに取り付けられている。プーリ77は、長手方向Yにおけるナット82の後ろ側の端部に取り付けられており、長手方向Yにおけるロッド支持部72の後ろ側でロッド支持部72から露出して配置されている。プーリ77は、ロッド支持部72に対して相対回転するナット82と一体となって回転自在に配置されている。
図7は、図5のC-C断面図である。図8は、図5のD-D断面図である。本実施形態では、ノズルタッチロッド80は3本が用いられるのに伴い、ナット82に取り付けられるプーリ77も、ノズルタッチロッド80に対応した3つが用いられている。ハウジング70には、駆動用電動機75が取り付けられており、3つのプーリ77には、駆動用電動機75から駆動力を各プーリ77に伝達することによりプーリ77を回転させる伝動ベルト78が掛け回されている。
駆動用電動機75は、長手方向Yにおけるハウジング70の前側の面に取り付けられており、出力軸がハウジング70の厚み方向にハウジング70を貫通して長手方向Yにおけるハウジング70の後ろ側に延びている。駆動用電動機75の出力軸には、長手方向Yにおけるハウジング70の後ろ側でプーリ76が取り付けられており、駆動用電動機75の出力軸に取り付けられるプーリ76にも、伝動ベルト78が掛け回されている。
さらに、長手方向Yにおけるハウジング70の後ろ側には、伝動ベルト78の経路や張力を調節するアイドラ79が配置されており、アイドラ79にも伝動ベルト78が掛け回されている。
これらにより、駆動用電動機75で発生した駆動力は、出力軸に取り付けられるプーリ76から伝動ベルト78に伝えられ、伝動ベルト78から、ノズルタッチロッド80のねじ部81に螺合するナット82に取り付けられるプーリ77に伝達される。これにより、各プーリ77は、駆動用電動機75で発生した駆動力により回転可能になっている。
また、ハウジング70には、長手方向Yにおける前側の面に、ハウジング70と射出装置10とを接続する接続ピン74を支持する接続ピン支持部73が配置されている。接続ピン支持部73は、上下方向Zにおける射出シリンダ30の位置の上側と下側との2箇所に配置されており、接続ピン74は、略円柱状の形状で上下方向Zに延びる部材になっている。
射出装置10は、射出ブラケット21が、2箇所の接続ピン支持部73と、2本の接続ピン74により接続されている。接続ピン74は、旋回ピン25と同様に、軸心方向が上下方向Zとなる向きで配置される、略円柱形のピンになっている。接続ピン74は、基台15と射出ブラケット21と旋回自在に接続する旋回ピン25の軸線上、即ち、旋回ピン25の旋回軸ax上に配置されており、射出ブラケット21は、ハウジング70に対して相対回転自在に、接続ピン74によってハウジング70に接続されている。換言すると、ハウジング70は、旋回ピン25の旋回軸ax上に配置される接続ピン74により、射出装置10がハウジング70に対して回動自在に接続されている。
接続ピン74によって射出装置10が接続されるハウジング70には、射出装置10のスクリュ35が通る貫通孔71が形成されている。ハウジング70の貫通孔71は、ハウジング70を長手方向Yに貫通する孔になっている。このように形成されるハウジング70の貫通孔71は、接続ピン74を中心として射出装置10がハウジング70に対して回動した際に、スクリュ35が貫通孔71の内側からハウジング70に干渉しないように、スクリュ35の直径に対して大幅に大きい孔になっている。本実施形態では、ハウジング70の貫通孔71は、直径がスクリュ35の直径に対して大幅に大きい円形の孔になっている(図7参照)。
<射出成形機1の作用>
本実施形態に係る射出成形機1は、以上のような構成を含み、以下、その作用について説明する。射出成形機1は、1回の射出・成形動作を1サイクルとして、この射出・成形動作のサイクルを繰り返し実行する。各サイクルは、成形材料の射出、及び製品の成形のために複数の工程を含む。各サイクルは、例えば、型閉工程、ノズル前進工程、射出工程、計量・冷却工程、ノズル後退工程、型開工程、成形品押出工程を含む。
型閉工程は、型締装置60が有する移動ダイ62を固定ダイ61に近付ける方向に移動させることにより、移動金型63mと固定金型63fとを組み合わせ、移動金型63mと固定金型63fとの間に製品形状に対応した空間を形成する工程である。
ノズル前進工程は、射出装置10を長手方向Yにおける前側に移動させることにより、射出シリンダ30の前側の端部に配置されるノズル31を、型締装置60が有する固定金型63fに接触させる工程である。
射出工程は、射出装置10の射出シリンダ30によって溶融された樹脂材料である溶融樹脂を、型締装置60に取り付けられる移動金型63mと固定金型63fとの間の空間内に注入する工程である。
計量・冷却工程は、型締装置60に取り付けられる固定金型63fと移動金型63mとの間の空間に注入された樹脂材料である成形樹脂の温度が低下して固化し、成形樹脂が成形品となるまで一定の時間待機をしつつ、次のサイクルにおいて射出される溶融樹脂を、射出装置10が有する射出シリンダ30におけるノズル31が位置する端部側に送り、次のサイクルで用いる樹脂材料を準備する工程になっている。
ノズル後退工程は、射出装置10を長手方向Yにおける後ろ側に移動させることにより、射出シリンダ30の端部に配置されるノズル31を、型締装置60に取り付けられる金型63から後ろ側に離隔させる工程である。
型開工程は、型締装置60に取り付けられる固定金型63fと移動金型63mによって成形された成形品を取り出すために、移動ダイ62を固定ダイ61から離れる方向に移動させ、移動金型63mを固定金型63fから離す工程になっている。
成形品押出工程は、移動金型63mを固定金型63fから離した後、移動金型63mにくっ付いた状態の成形品を、型締装置60に設けられる押出装置(図示省略)によって押し出すことにより、成形品を金型63から取り除く工程である。
<射出成形機1の動作>
射出成形機1で成形品を成形する際には、これらの射出・成形動作のサイクルが繰り返し実行することにより、成形品の成形を連続的に行う。次に、これらの各工程での射出成形機1の動作を、射出装置10の動作を中心として説明する。
型閉工程で移動金型63mと固定金型63fとを組み合わせた後に行うノズル前進工程では、駆動用電動機75を駆動させることにより、射出装置10を前進させる。図9は、図4に示す射出装置10を前進させた状態を示す説明図である。射出装置10を前進させる際には、ハウジング70に取り付けられる駆動用電動機75を駆動させる。駆動用電動機75を駆動させた場合、駆動用電動機75で発生した駆動力は、伝動ベルト78を介して、ロッド支持部72に配置される複数のナット82に取り付けられる複数のプーリ77にそれぞれ伝達される。これにより、複数のロッド支持部72内で、複数のナット82がそれぞれプーリ77と共に回転をする。即ち、3つのナット82に取り付けられる3つのプーリ77は、1本の伝動ベルト78により駆動力が伝達されるため同期回転をし、3つのプーリ77が同期回転をすることにより、3つのナット82も同期回転をする。
各ナット82は、それぞれノズルタッチロッド80のねじ部81に螺合しているため、ナット82が回転をした場合、ナット82は、回転に伴ってねじ部81に沿ってノズルタッチロッド80の延在方向に移動する。ここで、射出装置10を前進させる際には、このように駆動用電動機75で発生した駆動力によりノズルタッチロッド80の延在方向に移動するナット82が、長手方向Yにおける前側に移動する方向に、駆動用電動機75を回転させる。このため、ノズルタッチロッド80のねじ部81に対して回転することによりノズルタッチロッド80の延在方向に移動するナット82は、長手方向Yにおける前側に移動する。
ナット82は、ロッド支持部72に対して長手方向Yには相対移動不可となってロッド支持部72内に配置されており、ハウジング70は、ノズルタッチロッド80に対して長手方向Yに相対移動が可能になっているため、ナット82が長手方向Yにおける前側に移動する際には、ナット82と共にハウジング70も長手方向Yにおける前側に相対移動する。
ハウジング70は、接続ピン74によって射出装置10の射出ブラケット21に接続されているため、ハウジング70が長手方向Yにおける前側に移動する際には、前側へ移動する力は、接続ピン74を介して射出装置10に伝達される。射出装置10は、旋回ピン25によって基台15に接続されているため、射出装置10が長手方向Yにおける前側に移動する際には、前側へ移動する力は、旋回ピン25を介して基台15に伝達される。旋回ピン25によって射出装置10が接続される基台15は、ベース5上に配置される第1レール6に沿って、長手方向Yに移動することが可能になっている。このため、ハウジング70が長手方向Yにおける前側に移動する際には、ハウジング70と共に射出装置10も第1レール6に沿って長手方向Yにおける前側に移動する。
射出装置10の前側には、型締装置60が配置されているため、射出装置10が長手方向Yに前側に移動した際には、射出装置10における前端に位置するノズル31が、型締装置60に近付く。型締装置60における、ノズル31の前側方向への延長線上には、固定ダイ61を長手方向Yに連通する連通孔と、固定金型63fの貫通口63fpとが位置している。このため、射出装置10が長手方向Yにおける前側に移動した際には、ノズル31が、固定ダイ61に形成される連通孔を通過して固定金型63fにおける貫通口63fpの周囲の部分に接触する。これにより、ノズル31は、固定金型63fの貫通口63fpに対して連通した状態になる。
駆動用電動機75は、ノズル31が固定金型63fに接触をした後も、所定の期間、射出装置10を前側に移動させる方向の駆動力を発生させる。つまり、射出工程において、射出装置10から金型63に対して溶融樹脂を射出した際に、射出した溶融樹脂がノズル31と金型63との隙間から漏れないように、ノズル31を固定金型63fに押し付けるようにする。
ノズル31が固定金型63fに接触した状態で、射出装置10を前側に移動させる方向の駆動力を駆動用電動機75に発生させた場合、射出装置10は、それ以上は前側には移動しないため、駆動用電動機75からの駆動力によってナット82が回転することにより、ノズルタッチロッド80が後ろ側に移動する。
詳しくは、ノズルタッチロッド80は、固定ダイ61に対してノズルタッチロッド80の延在方向に相対移動可能に、ロッド連結部65によって固定ダイ61に連結されている。さらに、ノズルタッチロッド80は、ロッド連結部65に配置されるバネ部材68により、射出装置10が位置する側から固定ダイ61が位置する側への付勢力、即ち、長手方向Yにおける前側への付勢力が付与されている。
このため、ノズル31が固定金型63fに接触した状態で、射出装置10を前側に移動させる方向の駆動力を駆動用電動機75が発生した場合は、ノズルタッチロッド80は、バネ部材68からの付勢力に抗って、ロッド連結部65内でロッドフランジ部85が移動できる範囲内で、ハウジング70に対して相対的に後ろ側に移動する。駆動用電動機75は、このように、ノズルタッチロッド80がバネ部材68からの付勢力に抗って長手方向Yにおける後ろ側に移動し、バネ部材68がロッドフランジ部85を介して、ノズルタッチロッド80に対して前側への付勢力をしている状態で、回転を停止する。
駆動用電動機75の回転が停止した場合でも、ノズルタッチロッド80は、バネ部材68からの付勢力により、長手方向Yにおける前側に移動する方向の力が作用する。ノズルタッチロッド80に作用する力は、ノズルタッチロッド80のねじ部81に螺合するナット82を介してハウジング70に伝達され、ハウジング70から接続ピン74を介して射出装置10に伝達される。これにより、射出装置10には、長手方向Yにおける前側に移動させる方向に力が作用するため、駆動用電動機75の回転が停止した状態でも、射出装置10のノズル31は、固定金型63fに押し付けられる状態が維持される。
このように、ノズル前進工程では、ノズル31が固定金型63fに接触して駆動用電動機75の回転が停止した状態でも、バネ部材68からノズルタッチロッド80に付与される付勢力により、ノズル31は固定金型63fに押し付けられ続ける。
射出工程では、前後進機構50が有する駆動用電動機51を駆動させ、ボールねじ機構54のねじ部55を回転させることにより、ねじ部55に螺合する、ボールねじ機構54のナット部56を長手方向Yにおける前側に移動させる。これにより、前後進機構50は、ナット部56が固定される回転機構40を長手方向Yにおける前側に移動させ、回転機構40と共に、射出シリンダ30内でスクリュ35を前側に移動させる。射出工程では、このようにスクリュ35を前側に移動させることにより、射出シリンダ30内においてスクリュ35の前側に位置する溶融樹脂を、ノズル31から金型63に対して射出する。
計量・冷却工程では、回転機構40が有する駆動用電動機43を駆動させることにより、射出シリンダ30内でスクリュ35を回転させながら、前後進機構50が有する駆動用電動機51を駆動させることにより、スクリュ35を後ろ側に移動させる。これにより、ホッパ32から射出シリンダ30内に樹脂材料を入り込ませ、樹脂材料を射出シリンダ30内で溶融しながら、次のサイクルの射出工程で射出を行う分の樹脂材料の計量を行い、溶融した樹脂材料を射出シリンダ30内におけるスクリュ35の前側の部分に溜める。
また、計量・冷却工程では、このように樹脂材料の計量を行いながら、射出工程で金型63に対して射出をした樹脂材料が冷却されて固化するまで、一定時間待機する。
ノズル後退工程では、ノズル前進工程とは反対方向に駆動用電動機75を駆動させることにより、射出装置10を後退させる(図4参照)。つまり、駆動用電動機75を、ノズル前進工程とは反対方向に駆動させた場合、駆動用電動機75からの駆動力により回転をするナット82は、ノズル前進工程時の回転方向とは反対方向に回転する。これにより、ナット82がねじ部81に螺合するノズルタッチロッド80は、ナット82に対して前側に相対移動するため、ノズルタッチロッド80は、ロッド連結部65での長手方向Yにおける最も前側まで移動する。即ち、ノズルタッチロッド80は、ロッドフランジ部85が台座部67に接触するまで前側に移動する。
さらに、この状態で継続して駆動用電動機75を駆動させることにより、ナット82をノズルタッチロッド80に対して長手方向Yにおける後ろ側に相対移動させる。これにより、ロッド支持部72でナット82を保持するハウジング70は、長手方向Yにおける後ろ側に移動し、接続ピン74によってハウジング70に接続される射出装置10も、ハウジング70と共に後ろ側に移動する。従って、射出装置10が有するノズル31は、型締装置60の固定ダイ61に取り付けられる固定金型63fから、後ろ側に離れる。
ノズル前進工程において、ノズル31を固定金型63fに押し付けた場合、固定金型63fは、ノズル31からの押し付け力により、僅かに倒れることがあり、固定金型63fの僅かな倒れは、成形品の成形に影響を及ぼすことがある。このため、ノズル後退工程で、ノズル31を固定金型63fから離すことにより、ノズル前進工程においてノズル31から固定金型63fに付与される力を取り除くことができ、固定金型63fに僅かな倒れが発生している場合でも、倒れを元に戻し、固定金型63fの配置状態を整えることができる。
ノズル後退工程で射出装置10を後ろ側に移動させ、ノズル31を固定金型63fから離したら、型開工程で移動ダイ62を移動させることにより移動金型63mを固定金型63fから離し、成形品押出工程で、移動金型63mにくっ付いた状態の成形品を押し出して成形品を取り出す。
射出成形機1によって成形品の成形を行う場合には、これらの動作を1サイクルとし、これらの動作を繰り返し実行することにより、成形品の成形を連続的に行う。
<射出装置10の旋回動作>
次に、射出装置10の旋回動作について説明する。本実施形態に係る射出成形機1は、旋回ピン25を中心として、基台15に対して射出装置10を旋回させることが可能になっており、例えば、射出成形機1のメンテナンス時等に、射出装置10を旋回させてメンテナンスを行うことができる。射出装置10を旋回させる際には、射出装置10を後ろ側に移動させてノズル31を固定ダイ61よりも後ろ側に位置させ、さらに、旋回ピン25を中心とする射出ブラケット21の旋回を不可にする固定ねじ(図示省略)を取り外す。これにより、旋回ピン25を中心とする射出ブラケット21の旋回、即ち、基台15に対する射出装置10の旋回が可能な状態にする。
図10は、旋回ピン25と接続ピン74を中心として射出装置10を旋回させた状態を示す平面図である。射出装置10の旋回が可能な状態になったら、旋回ピン25(図5参照)を中心として、射出装置10を基台15に対して旋回させる。射出装置10の旋回は、射出成形機1を扱う作業者が手動で行ったり、射出装置10に対して旋回方向の力を付与することのできる装置(図示省略)を用いて行ったりする。
ここで、射出装置10は、旋回ピン25の軸線上に配置される接続ピン74によって、ハウジング70に対して接続ピン74を中心として回動自在にハウジング70に接続されている。このため、射出装置10を旋回させた場合は、射出装置10は、旋回ピン25の軸線上に配置される接続ピン74を中心として、ハウジング70に対して相対的に回動する。
つまり、射出装置10の旋回時においても、ハウジング70は旋回しないため、射出装置10を旋回させた場合は、射出装置10は、旋回ピン25を中心として基台15に対して旋回すると共に、旋回しないハウジング70に対して接続ピン74を中心として相対的に回動する。これにより、射出装置10は、旋回ピン25の位置よりも前側に位置する射出シリンダ30が、射出成形機1の幅方向Xにおける側方に向かう方向に旋回する。
その際に、型締装置60とハウジング70との間に亘って配置される複数のノズルタッチロッド80は、上下方向Zにおける位置が、射出シリンダ30よりも上側の位置と下側の位置とに配置されるため、射出装置10は、射出シリンダ30がノズルタッチロッド80に接触することなく旋回することができる。
射出装置10を、基台15やハウジング70に対して、旋回ピン25や接続ピン74を中心として、射出シリンダ30が幅方向Xにおける側方に向かう方向に旋回させると、射出シリンダ30の前端に位置するノズル31は、ノズルタッチロッド80の位置よりも幅方向Xにおける外側に位置する状態になる。これにより、射出成形機1を扱う作業者は、ノズル31の状態を確認し易くなるため、ノズル31の詰まりの確認や清掃等のメンテナンスを行うことができる。さらに、射出装置10を旋回させた場合には、射出シリンダ30全体が幅方向における側方に向かうため、射出シリンダ30やスクリュ35の清掃、交換等のメンテナンスを行うことができる。
<実施形態の効果>
以上の実施形態に係る射出成形機1は、基台15に対して、射出装置10を旋回自在に接続する旋回ピン25と、旋回ピン25の軸線上に配置される接続ピン74により射出装置10が回動自在に接続されるハウジング70とを有しており、ハウジング70は、固定ダイ61から離れた位置で複数のノズルタッチロッド80が接続されている。即ち、ノズルタッチロッド80は、射出装置10に対して直接接続されておらず、ハウジング70に接続されており、射出装置10は、旋回ピン25の軸線上に配置される接続ピン74を中心として、ハウジング70に対して回動自在に接続されている。これにより、基台15に対して射出装置10を旋回させる際には、ノズルタッチロッド80を着脱させることなく、射出装置10をハウジング70に対して回動させることにより、ノズルタッチロッド80を取り付けたまま旋回させることができる。この結果、ノズルタッチロッド80の付け外しの手間を生じさせることなく、射出装置10を旋回させることができる。
また、複数のノズルタッチロッド80は、それぞれのねじ部81に螺合するナット82に取り付けられる複数のプーリ77が、伝動ベルト78を介して伝達される駆動用電動機75からの駆動力により回転し、プーリ77と共にナット82も回転することにより、複数のナット82は、同じ回転速度で回転をする。これにより、複数のノズルタッチロッド80のねじ部81に螺合する複数のナット82は、ノズルタッチロッド80の延在方向に同じ速度で移動するため、ナット82を保持するハウジング70を長手方向Yに移動させることができ、ハウジング70と共に射出装置10を長手方向Yに移動させることができる。この結果、射出装置10を長手方向Yに容易に移動させることができ、ノズル31の前進や後退を、容易に行わせることができる。
また、ノズルタッチロッド80は、ノズルタッチロッド80を固定ダイ61に連結するロッド連結部65が有するバネ部材68により、射出装置10が位置する側から固定ダイ61が位置する側への付勢力が付与されるため、ノズル31を固定金型63fに接触させた場合には、ハウジング70と射出装置10とにも、ノズルタッチロッド80を介して同方向への付勢力が付与される。これにより、ノズル31を固定金型63fに接触させた際に、より確実にノズル31を固定金型63fに押し付けることができる。この結果、射出装置10から金型63に対して樹脂材料を射出する際における樹脂材料の漏れを、より確実に抑制することができる。
また、複数のノズルタッチロッド80は、射出シリンダ30よりも上側の位置と下側の位置とに配置されるため、旋回ピン25を中心として射出装置10を旋回させる際には、射出シリンダ30をノズルタッチロッド80に接触させることなく旋回させることができる。この結果、より確実にノズルタッチロッド80の付け外しの手間を生じさせることなく、射出装置10を旋回させることができる。
また、3本のノズルタッチロッド80は、長手方向Yに見た場合に、ノズル31の中心Pを中心とする仮想の円vcの線上に、等間隔で配置されている。このため、射出装置10を前進させたり後退させたりする際に、ノズルタッチロッド80に対して作用するノズルタッチロッド80の延在方向の力が、ロッド連結部65を介して固定ダイ61に伝達される場合でも、3本のノズルタッチロッド80から均等に伝達される。これにより、固定ダイ61は、長手方向Yの力が不均衡に作用することに起因して倒れ込みが発生することを抑制でき、型閉工程において、固定金型63fと移動金型63mとが僅かにずれて組み合わされることを抑制できる。この結果、固定金型63fと移動金型63mと精度良く組み合わせることができ、高い精度で成形品を成形することができる。
[変形例]
なお、上述した実施形態では、ノズルタッチロッド80は、3本が設けられているが、ノズルタッチロッド80の本数はこれ以外でもよい。ノズルタッチロッド80は、ねじ部81に螺合するナット82を回転させることにより射出装置10を長手方向Yに移動させる際に、ノズルタッチロッド80から固定ダイ61に対して作用する力が均等になり、且つ、ハウジング70に対して射出装置10を旋回させる際に、射出装置10に接触しない位置に配置されていれば、その本数や配置位置は問わない。
また、上述した実施形態では、ノズルタッチロッド80のねじ部81にナット82を螺合させ、駆動用電動機75で発生した駆動力を伝動ベルト78とプーリ77を用いてナット82を回転させることにより、射出装置10を長手方向Yに移動させているが、射出装置10を長手方向Yに移動させるための構成は、これ以外であってもよい。例えば、ノズルタッチロッド80ごとに駆動用電動機が設けられ、それぞれのノズルタッチロッド80のねじ部81に螺合するナット82は個別の駆動用電動機により回転させるように構成し、複数の駆動用電動機の駆動のタイミングを合わせることにより、複数のナット82を同期回転させてもよい。ノズルタッチロッド80に対してハウジング70を長手方向Yに移動させることにより、射出装置10を長手方向Yに移動させることができるように構成されていれば、その構成は問わない。
また、上述した実施形態では、射出成形機1で射出・成形動作を行う際の1サイクルに、ノズル前進工程とノズル後退工程とを含んでいるが、射出成形機1で射出・成形動作を行う際には、毎サイクルで射出装置10を長手方向Yに移動させなくてもよい。射出装置10は、長手方向Yにおける前側に移動させることによってノズル31を固定金型63fに接触させたら、その後はノズル31を固定金型63fに接触させたまま、射出・成形動作のサイクルを複数回行ってもよい。
1…射出成形機、5…ベース、6…第1レール、10…射出装置、15…基台、16…脚部、20…フレーム、21…射出ブラケット、22…側壁、23…軸受ハウジング、24…後脚、25…旋回ピン、26…第2レール、30…射出シリンダ、31…ノズル、32…ホッパ、35…スクリュ、40…回転機構、41…回転機構本体部、42…ステー、43…駆動用電動機、44…伝動ベルト、45…プーリ、50…前後進機構、51…駆動用電動機、52…伝動ベルト、53…プーリ、54…ボールねじ機構、55…ねじ部、56…ナット部、58…ロードセル、60…型締装置、61…固定ダイ、62…移動ダイ、63…金型、63f…固定金型、63fp…貫通口、63m…移動金型、65…ロッド連結部、66…ケース部、67…台座部、68…バネ部材、70…ハウジング、71…貫通孔、72…ロッド支持部、73…接続ピン支持部、74…接続ピン、75…駆動用電動機、76…プーリ、77…プーリ、78…伝動ベルト、79…アイドラ、80…ノズルタッチロッド、81…ねじ部、82…ナット、83…ブッシュ、85…ロッドフランジ部

Claims (4)

  1. 内側にスクリュが配置される射出シリンダ内で樹脂材料を溶融し、溶融した前記樹脂材料をノズルから射出する射出装置と、
    前記射出装置が配置される基台に対して、前記射出装置を旋回自在に接続する旋回ピンと、
    前記ノズルから射出した前記樹脂材料の成形を行う金型が取り付けられる固定ダイと、
    前記ノズルから前記金型に前記樹脂材料を射出する状態における前記射出シリンダの延在方向に平行に配置されて一端が前記固定ダイにおける前記射出装置側の面に連結される複数のノズルタッチロッドと、
    前記固定ダイから離間して配置されると共に前記固定ダイから離れた位置で複数の前記ノズルタッチロッドが接続され、且つ、前記旋回ピンの軸線上に配置される接続ピンにより前記射出装置が回動自在に接続されるハウジングと、
    を備えることを特徴とする射出成形機。
  2. 複数の前記ノズルタッチロッドのそれぞれに形成されるねじ部と、
    前記ノズルタッチロッドの前記ねじ部に螺合すると共に前記ハウジングに回転自在に支持され、前記ねじ部に対して回転することにより前記ハウジングと一体で前記ノズルタッチロッドの軸方向に移動する複数のナットと、
    前記ナットと一体となって回転可能に複数の前記ナットのそれぞれに取り付けられる複数のプーリと、
    前記ハウジングに取り付けられる駆動用電動機と、
    複数の前記プーリに掛け回され、前記駆動用電動機から駆動力を各前記プーリに伝達することにより前記プーリを回転させる伝動ベルトと、
    を備える請求項1に記載の射出成形機。
  3. 前記ノズルタッチロッドを前記固定ダイに対して前記ノズルタッチロッドの延在方向に相対移動可能に連結するロッド連結部を備え、
    前記ロッド連結部は、前記ノズルタッチロッドの延在方向における前記射出装置が位置する側から前記固定ダイが位置する側への付勢力を前記ノズルタッチロッドに付与する付勢部材を有する請求項1または2に記載の射出成形機。
  4. 複数の前記ノズルタッチロッドは、前記射出シリンダよりも上側の位置と下側の位置とに配置される請求項1~3のいずれか1項に記載の射出成形機。
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