JP2023041501A - 着岸支援装置、着岸支援方法、及び着岸支援プログラム - Google Patents

着岸支援装置、着岸支援方法、及び着岸支援プログラム Download PDF

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【課題】船舶へ艤装する機器類を抑制して船舶の操船のための制御、処理を軽減して船舶を円滑に着岸させるための支援を行う装置、方法及びそのプログラムを提供する。【解決手段】衛星測位システムに基づいて船舶の位置情報を取得する船舶位置取得部と、船舶に設けられたジャイロスコープに基づいて船舶の姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、船舶の着岸対象に設置された標識部を撮像し標識部から着岸対象の着岸対象情報を取得する撮像部と、位置情報、姿勢情報、着岸対象情報を解析する解析部と、位置情報、姿勢情報、着岸対象情報に基づいて船舶の航行方向、速度、船体姿勢、船舶の船体と着岸対象への着岸までの距離を算出し、船舶の操船情報を生成する操船制御部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、着岸支援装置、着岸支援方法、及び着岸支援プログラムに関し、特に船舶が自律航行により着岸することを支援するための装置、方法及びそのプログラムに関する。
船舶を停泊のため埠頭、桟橋等の着岸対象に接岸させる際、船体側及び陸地側の見張りによる監視、タグボート等の誘導を受けながら船舶は操船される。しかしながら、接岸のための操船は操舵者の操船の技量に依存することが多い。
そのため、港湾内の安全な航行、船舶の接岸を補助するため、各種のレーダ機器、衛星測位の機器等が船舶に設置されるようになった。そして、各種のレーダ機器、衛星測位の機器から船舶の位置、岸壁、桟橋等の着岸対象までの位置、速度等が計測される。そこで、各種の計測結果に基づいて、接岸のための船舶の最適な操船を導き出す着岸支援の装置が提案されている(特許文献1、2、3等参照)。
前出の特許文献等に代表される着岸支援の装置により、船舶の着岸時の操船は軽減可能となった。しかしながら、各種の機器を船舶に艤装し、さらに取得された情報から最適な航路等を決定するための処理が複雑化していた。
特開2003-276677号公報 特開2021-071800号公報 特開2010-041530号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、船舶へ艤装する機器類を抑制して船舶の操船のための制御、処理を軽減して船舶を円滑に着岸させるための支援を行う装置、方法及びそのプログラムを提供する。
すなわち、実施形態は、衛星測位システムに基づいて船舶の位置情報を取得する船舶位置取得部と、船舶に設けられたジャイロスコープに基づいて船舶の姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、船舶の着岸対象に設置された標識部を撮像し標識部から着岸対象の着岸対象情報を取得する撮像部と、位置情報、姿勢情報、着岸対象情報を解析する解析部と、位置情報、姿勢情報、着岸対象情報に基づいて船舶の航行方向、速度、船体姿勢、船舶の船体と着岸対象への着岸までの距離を算出し、船舶の操船情報を生成する操船制御部とを備えることを特徴とする。
さらに、着岸対象に設置され光及び超音波を発する発信部から発信される光及び超音波を受信し、着岸対象と船舶との間の距離情報を生成する受信部が船舶に備えられ、操船制御部は距離情報を含めて操船情報を生成することとしてもよい。
さらに、撮像部に加えて光学式により船舶の周囲の環境情報を取得する周囲環境取得部が備えられ、操船制御部は環境情報を含めて操船情報を生成することとしてもよい。
さらに、標識部がARマーカーを備え、操船制御部が着岸対象情報に基づいて船舶と着岸対象との間の相対距離を算出することとしてもよい。
さらに、標識部のARマーカーに結びつけられた情報には、着岸対象における標識部の位置、着岸対象の大きさ、及び着岸対象の形状が含まれている標識部のARマーカーに結びつけられた情報には、着岸対象の大きさ及び形状が含まれていることとしてもよい。
さらに、船舶は推進部とともに船体姿勢を制御するスラスタ部を備え、推進部及びスラスタ部の動作は操船情報に基づいて制御されることとしてもよい。
さらに、船舶が無人航行船であることとしてもよい。
本発明の着岸支援装置によると、衛星測位システムに基づいて船舶の位置情報を取得する船舶位置取得部と、船舶に設けられたジャイロスコープに基づいて船舶の姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、船舶の着岸対象に設置された標識部を撮像し標識部から着岸対象の着岸対象情報を取得する撮像部と、位置情報、姿勢情報、着岸対象情報を解析する解析部と、位置情報、姿勢情報、着岸対象情報に基づいて船舶の航行方向、速度、船体姿勢、船舶の船体と着岸対象への着岸までの距離を算出し、船舶の操船情報を生成する操船制御部とを備えるため、船舶へ艤装する機器類を抑制して船舶の操船のための制御、処理を軽減して船舶を円滑に着岸させるための支援を行うことができる。また、着岸支援方法及びそのプログラムにおいても同様に船舶へ艤装する機器類を抑制して船舶の操船のための制御、処理を軽減して船舶を円滑に着岸させるための支援を行うことができる。
実施形態の着岸支援装置を備えた船舶の概要説明図である。 着岸支援装置の構成を示すブロック図である。 操船情報を生成する工程を示す模式図である。 (A)船舶が接岸する際の第1模式図であり、(B)船舶が接岸する際の第2模式図である。 発信部と受信部を使用した際の計測の模式図である。 受信部を使用した際の模式図である。 実施形態の着岸支援方法を説明するフローチャートである。
実施形態の着岸支援装置は、船舶が港湾内の埠頭、桟橋等へ着岸する際の船舶の操船を支援(補助)するための演算を実行する制御機器(コンピュータ)である。着岸支援装置は主に船舶の操舵室(ブリッジ)、船室(キャビン)等に設けられ、船外に艤装された機器からの情報を取得して船舶の航路、着岸時の船体制御の信号等を生成する。以降の実施形態の説明では、船舶が埠頭または桟橋へ接近して着岸する状況として説明する。むろん、実施形態の着岸支援装置は、同装置を備えた船舶が他の船舶の舷側に接舷する際においても適用可能である。
図1は実施形態の着岸支援装置1を備えた船舶2の概要説明図である。図示では、船舶2が埠頭または桟橋等の着岸対象90に向けて航行している状態である。船舶2については、その大きさ(トン数)は適宜である。実施形態では、おおむね総トン数50トン未満、主に20トン以下の小型船を想定している。例えば、船舶2は、水上バス、水上タクシー等であり港湾内、湖水、河川、運河等を航行し、旅客、物資の輸送に使用される。
特に、船舶2は自律制御可能な無人航行船であってよく、操舵者がなくとも接岸、離岸、航行可能としている。船舶2を無人航行船として実現するためには、着岸支援装置1の実装が必須である。また、着岸支援装置1は、港湾内において物資を運搬する艀(はしけ)等に備えられてもよい。実施形態では、図1の船舶の模式図の通り、当該船舶2に艤装された操舵室3(ブリッジ)に、着岸支援装置1の演算制御を担う機器となるコンピュータ(解析部50と操船制御部10はともにコンピュータにおける機能部である。)が備えられる。図示では、船舶2の船首4を向けて航行中である。
実施形態の船舶2には、推進部60に航行用のエンジンが配置され、同エンジンの回転シャフトにプロペラ61(スクリュ)が装着される。船舶2の前進及び後退、速力はプロペラ61の正回転及び逆回転とその回転数により制御される。船舶2の船尾5に舵62が備えられ、船舶2の左右方向への進路制御が行われる。加えて、船舶2は推進部60とともに船体姿勢を制御するスラスタ部(サイドスラスタ)が備えられる。図示の船舶2では、船首4側に船首スラスタ部65、船尾5側に船尾スラスタ部66の2機が装備され、船舶2を船体方向と直交して左舷側または右舷側に移動可能である。なお、推進部とプロペラを一体に備えた船外機の形態としてもよい。さらに、船舶2について、スラスタ部は船首スラスタ部65のみとし、船尾側に船外機(図示せず)を2機備えて船外機が推進と姿勢制御を兼用するようにしても良い。
また、実施形態の船舶2の操舵室3には、船舶位置取得部20、姿勢情報取得部30、撮像部40、周囲環境取得部45が装備される。
船舶位置取得部20は、衛星測位システムに基づいて船舶の位置情報を取得する。船舶位置取得部20に付随して受信用のアンテナ21が操舵室3の屋上に設置される。衛星測位システムはGNSS(Global Navigation Satellite System)に基づいた衛星を用いた緯度及び経度の測位のシステムである。主に4基の衛星から発信される電波により、当該船舶2の緯度及び経度の位置情報(D2)が算出される。そして、船舶位置取得部20は、港湾の地図、海図、海底地形等とともに位置情報(D2)を取得する。
姿勢情報取得部30は、船舶2に設けられたジャイロスコープ31に基づいて船舶2の姿勢情報(D3)を取得する。姿勢情報(D3)は、船舶2のロール(右舷・左舷方向の横揺れ)、ピッチ(船首・船尾方向の縦揺れ)、及びヨー(船体の回転方向)の3軸(3次元)の船体の向きの姿勢(傾き)に関する情報である。ジャイロスコープ(ジャイロセンサ)は操舵室3または船体の適宜の箇所に設置され(図示せず)、船体における3軸方向の角度および角速度を計測する機器である。また、ジャイロスコープとして慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)が採用される。そこで、姿勢情報取得部30は、ジャイロスコープの3軸方向の角度および角速度を姿勢情報(D3)として取得する。
撮像部40は、船舶2の着岸対象90に設置された標識部91を撮像し、同標識部91から着岸対象90の着岸対象情報(D4)を取得する。撮像部40に付随して標識部91の撮影用のカメラ41が操舵室3の外に設置される。図1の模式図のように、着岸対象90の埠頭または桟橋等に標識部91が設置され、この標識部91は撮像部40のカメラ41により撮像される。着岸対象情報(D4)は、船舶2が着岸する着岸対象90の形状及び大きさ、さらには位置である。これらに加えて、着岸対象90付近の水深、干潮及び満潮の水位差等が含められても良い。船舶2が着岸するための埠頭または桟橋の大きさ、形状、接岸の位置等が撮像部40を通じて取得できなければ、船舶2を正しく操船して着岸させることができないためである。
実施形態の標識部91はARマーカーを備える。標識部91におけるARマーカーは適宜の図形を表示する看板のような形態である。船舶2側の撮像部40(カメラ41)が標識部91のARマーカーを撮影することにより、標識部91から着岸対象90の着岸対象情報(D4)を取得する。標識部91のARマーカーに結びつけられた情報には、着岸対象90における標識部91の位置、着岸対象90の大きさ、及び着岸対象90の形状が含まれている。着岸対象90に設置される標識部91(ARマーカー)の数は、1台に限られず、2台以上の適宜台数である。
着岸対象90に標識部91を予め設置しておくことにより、接岸予定の船舶2側で取得しなければならない情報量の軽減が可能である。標識部91にARマーカーが採用されているため、標識部91の撮像から取得可能な情報量は増加可能である。このように、標識部91を撮像部40が撮像することにより着岸対象情報(D4)を取得できるため、着岸対象90の形状、大きさ、位置等の情報の取得に要する処理を軽減することができる。後述の操船制御部10は着岸対象情報(D4)に基づいて船舶2と着岸対象90との間の相対距離を算出する。
また、着岸対象90には標識部91に加えて、発信部92が予め設置されている。発信部92は、着岸しようとする船舶2に対して光(パルス光)及び超音波を同時タイミングにより発信する。そして、受信部70は、発信部92から発信された光(パルス光)及び超音波を受信する。そのため、船舶2には、検出手段として、発信部92から発信される光(パルス光)を検出する光検出部71と、超音波を検出する超音波検出部72が備えられる。受信部70(光検出部71及び超音波検出部72)については船舶2において、配置場所を異なるようにして2箇所以上設置される(図示省略)。また、後出の図4のように、発信部92は着岸対象90において異なる位置に2箇所以上設置される。
このとき、発信部92から発信される光と超音波は同時であったとしても、船舶2の受信部70が光と超音波を受信する際、超音波の方は光より遅れて受信される。そこで、光の受信と超音波の受信の時間差から、船舶2と着岸対象90との間の相対的な距離が算出可能となる。
具体的には、位置の異なる2箇所の発信部92(後出の図4参照)と、着岸対象90に向かっている船舶2において異なる位置の2箇所の受信部70(それぞれの光検出部71及び超音波検出部72)の間の距離が既知であるとする。つまり、着岸対象90の2箇所の発信部92と、船舶2の2箇所の受信部70のそれぞれを辺とする四角形が形成される。同時に各辺を底辺とする三角形も形成される。
着岸対象90の2箇所の発信部92の距離、及び船舶2の複数の受信部70同士の距離は既知である。そこで、発信部92と受信部70との間では、光と超音波により距離が計測される。すると、2箇所の発信部92と船舶2の1箇所の受信部70により形成される三角形において全ての辺の長さが求まる。結果、2箇所の発信部92と船舶2の1箇所の受信部70により形成される三角形の全ての頂点の角度が求まる。
そこで、船舶2の船体の大きさと形状を踏まえての船舶2の航行する向き(船首及び船尾を結ぶ直線の向き)の角度も算出可能である。この距離の算出結果が距離情報(D5)として生成される。発信部92に関しては、同時のタイミングにより光(パルス光)及び超音波を発信可能な設備であれば、特段限定されない。
周囲環境取得部80は、光学式または超音波により船舶2の周囲の環境情報(D6)を取得する。周囲環境取得部80の設置は船舶2において選択的である。船舶2が水上バス等の船体であれば、船体が小型のため接岸時の制御が容易であり位置情報(D2)、姿勢情報(D3)、着岸対象情報(D4)に基づく操船制御においても十分である。しかし、船舶2の接岸時の制御精度を高めるため、周囲環境取得部80の設置が望ましい。環境情報(D6)は、船舶2が着岸対象90に対して徐々に接近し接岸する際の船舶2の船体と着岸対象90との距離(間隔)の情報、加えて、着岸対象90の概形の情報である。
周囲環境取得部80に付随して光学センサ81が船舶2の船体に設置される。前出のカメラ41が光学センサ81を兼用してもよい。周囲環境取得部80の一例として、LiDAR(Light Detection and Ranging)が採用される。船舶2の船体から着岸対象90にレーザ光がパルス状に照射される。着岸対象90からの反射光(散乱光)が光センサにより受光され、照射から受光までの時間により船体と着岸対象90との間の距離が計測される。また、反射光により、照射対象の形状も把握可能となる。
また、周囲環境取得部80は前出のLiDARを補足するために超音波センサを併せて備えてもよい。超音波の場合、照射した超音波はガラス、液面からも反射する。また、超音波は霧、汚れの影響を受けにくい。さらに、着岸対象90の接舷部分が複雑な形状であっても距離、形状の計測が可能である。そこで、周囲環境取得部80がLiDARのみでは外乱要因により計測が困難である状況下において超音波の計測が組み合わせられて計測精度が高められる。
解析部50は、位置情報(D2)、姿勢情報(D3)、着岸対象情報(D4)、距離情報(D5)、さらには環境情報(D6)を解析する。後出の図3において説明する。解析部50は操船制御部10とともに、船舶2に装備されるコンピュータにおける機能部である。
操船制御部10は位置情報(D2)、姿勢情報(D3)、着岸対象情報(D4)、距離情報(D5)、さらには環境情報(D6)に基づいて船舶2の航行方向、速度、船体姿勢、船舶の船体と着岸対象90への着岸までの距離を算出し、船舶2の操船情報(D1)を生成する。操船情報(D1)は、船舶2の航行方向(進路)、速度、船体姿勢、船舶2の船体と着岸対象90への着岸までの距離等を含む情報である。そして、操船情報(D1)を踏まえて、推進部60の回転シャフトに装着されたプロペラ61の回転方向及び回転数、回転時間、舵62の向き、そして、船首スラスタ部65、船尾スラスタ部66の回転の向き、時間等の船体移動を制御するための具体的な制御の情報が生成される。
図2は着岸支援装置1の構成を示すブロック図である。着岸支援装置1を備えた船舶2において、コンピュータは、ハードウェア的に、CPU11、ROM12、RAM13、記憶部14、I/O15(インプット/アウトプットインターフェイス)により構成される。その他にメインメモリ、LSI等も含まれる。I/O15に、船舶位置取得部20、姿勢情報取得部30、撮像部40、周囲環境取得部45等が接続される。着岸支援装置1のコンピュータは、パーソナルコンピュータ(PC)等の電子計算機(計算リソース)により構成される。
図2のコンピュータの各機能部をソフトウェアにより実現する場合、コンピュータは、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行することで実現される。このプログラムを格納する記録媒体は、「一時的でない有形の媒体」、例えば、CD、DVD、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、このプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワーク、放送波等)を介して着岸支援装置1のコンピュータに供給されてもよい。
コンピュータの記憶部14は、HDDまたはSSD等の公知の記憶装置である。記憶部14は、各種のデータ、情報、着岸支援プログラム、同プログラムの実行に必要な各種のデータ等を記憶する。また、各種の算出、演算等の演算実行する各機能部はCPU11等の演算素子である。加えて、キーボード、マウス等の入力装置(図示せず)、表示部(ディスプレイ等の表示装置)、データ類を出力する出力装置等も適式にコンピュータのI/O15に接続されてもよい。また、記憶部14等には船舶2の着岸時の操船の際に各部の制御を学習した学習情報が記憶され、以降、学習情報を利用した操船としてもよい。
コンピュータのCPU11における各機能部は、操船制御部10、解析部50等を備える。コンピュータの処理、実行は、ソフトウェア的に、メインメモリにロードされた着岸支援プログラム等により実現される。
着岸支援装置1のコンピュータに推進部60、舵62、船首スラスタ部65、船尾スラスタ部66が接続されている。コンピュータにおいて生成された操船情報(D1)に基づいて、船舶2が着岸対象90に向けて接岸する際の推進部60(プロペラ61)、舵62、船首スラスタ部65、船尾スラスタ部66の駆動は制御される。
図3は操船情報(D1)を生成する工程を示す模式図であり、各種の情報を解析する解析部50における処理の概要を示す。地上基準局(RTK-GNSS:Real Time Kinematic:GNSS)から補正または観測のデータ(RTCM3:Radio Technical Commission For Maritime Services 3)はサーバとなるNtrip Caster(Network Transport of RTCM via Internet Protocol)に送信され、移動基準局(RTK-GNSS)に送信される。また、移動基準局(RTK-GNSS)からはRTCM3が移動局(RTK-GNSS)(すなわち、船舶2である。)にも送信される。これらは衛星測位システムに基づき船舶位置取得部20を通じて取得される位置情報(D2)であり、具体的には、「x,y,z:推定位置」、「r,p,y:姿勢角」等である。
図示のIMUは姿勢情報取得部30に対応し、同IMUからは姿勢情報(D3)として、「ax,ay,az:加速度」、「dr,dp,dy:角速度」等が取得される。
光・超音波の速度差による相対位置検出は受信部70に対応し、受信部70より距離情報(D5)として、「sx,sy,sz:着岸対象と船舶2(船体)との相対位置(着岸に至るまでの変化している位置)」、さらには「r,p,y:姿勢角」等が取得される。
カメラとARマーカーを用いた相対位置検出は撮像部40に対応し、撮像部40より着岸対象情報(D4)として、「mx,my,mz:ARマーカーと船舶2(船体)との相対位置」、「r,p,y:姿勢角」等が取得される。
船舶位置取得部20、姿勢情報取得部30、撮像部40、周囲環境取得部45を通じて取得された各情報(D2,D3,D4,D5,D6)は、着岸支援装置1のコンピュータに集約される。そこで、コンピュータの機能部である解析部50において、解析処理される。実施形態にあっては、拡張カルマンフィルタにより処理手法が用いられる。拡張カルマンフィルタは、非線形領域の数値処理を可能としており、コンピュータが各情報を取得した時点の各情報からの最適な予測の演算に用いられる。そして、コンピュータの機能部である操船制御部10により操船情報(D1)に相当する姿勢データが生成される。むろん、拡張カルマンフィルタにより処理手法は一例であり、その他の処理手法に代替する、または併用することも自由である。
図4の模式図は船舶2が着岸対象90に接岸するまでの様子を示している。図4(A)では、着岸対象90に向けて船舶2の船首4を向けて前進し、着岸対象90に近づいた時点で船舶2の船首4は右舷方向に回頭され、着岸対象90の壁面に船舶2の左舷側が対向している状態である。このとき取得される着岸対象90の各種情報と、船舶2自体の船体形状、船体位置等に基づいて、船舶2は着岸対象90に接触しないように制御される。そして、図4(B)のとおり、着岸対象90の壁面に船舶2の左舷側が対向している状態において、操船情報(D1)に基づいてプロペラ61、船首スラスタ部65、船尾スラスタ部66等が制御され徐々に着岸対象90の壁面に船舶2の左舷が接近して着岸される。図4(B)の操船段階で必要な情報は、位置情報(D2)、姿勢情報(D3)、着岸対象情報(D4)、距離情報(D5)、さらには環境情報(D6)である。
図5の模式図は図4(A)に対応し、発信部92から発信された光(パルス光)は光検出部71により、超音波は超音波検出部72により検出され、双方からの検出信号は受信部70により受信される(図1、図2参照)。光検出部71と超音波検出部72では、光と音の進む速さの違いから検出時間にずれが生じる。光の検出時点からの超音波の検出時点の遅延より発信部92(着岸対象90の着岸予定位置P)と船舶の相対的な距離Lが算出される。距離Lは着岸予定位置Pと船舶2の中心位置(重心位置)Oとの間の距離である。
さらに、船舶2の船体形状と船体の大きさ、及び船舶2の進路(進行方向)が計算に考慮される。当該船舶2の中心位置(重心位置)Oと着岸対象90の着岸予定位置Pまでの最短距離の線分(図中の2点鎖線参照)と着岸対象90の壁面により形成される目標角度(θ)が算出可能となる。次に、現時点の船舶の進路の線分(直進として図中の鎖線参照)と最短距離の線分(図中の2点鎖線参照)により進路ずれ角度(φ)が算出可能となる。
そうすると、図5の図示において進路ずれ角度(φ)が修正されなければ、船舶2は着岸予定位置Pに到達して着岸することができない。そこで、進路ずれ角度(φ)を0°に近づけるように、船舶2の現在位置、着岸対象90の着岸予定位置Pまでの距離と目標角度(θ)、進路ずれ角度(φ)の計測が続けられ、これらの常時計測の結果が距離情報(D5)となり、プロペラ61の回転制御、舵62の向きと角度の制御等が含まれる操船情報(D1)を操船制御部10で生成するための材料となる。
図6は図4(B)の向きを変えた模式図である。撮像部40は着岸対象90に設置された標識部91のARマーカーを撮像する。撮像部40は当該ARマーカーから着岸対象情報(D4)として着岸対象90の大きさ、形状、位置(相対位置)を取得することができる。また、周囲環境取得部80からも環境情報(D6)として、船舶の船体(舷側等)と着岸対象90(壁面)までの距離、着岸対象90の概形が取得される。一連の取得された各情報(D2,D3,D4,D5,D6)に基づいて、着岸支援装置1のコンピュータの機能部である操船制御部10により操船情報(D1)が生成される。この段階では、船舶2の左舷が船首スラスタ部65と船尾スラスタ部66の駆動により徐々に着岸対象90の壁面に接近して着岸される。
これより、図7のフローチャートを用い、着岸支援装置1における着岸支援方法と着岸支援プログラムを説明する。着岸支援方法は、着岸支援プログラムに基づいて、コンピュータのCPU11により実行される。着岸支援プログラムは、図2のコンピュータに対して、取得機能、解析機能、操船制御機能の各種機能を実現させる。これらの各機能は図示の順に実行される。なお、各機能は前述の着岸支援装置1の説明と重複するため、詳細は省略する。
図7のフローチャートより、コンピュータ(CPU11)の処理は、各種情報の取得(S1)、各種情報の解析(S2)、操船情報の生成(S3)、そして出力(S4)の各種ステップを備える。むろん、コンピュータ(CPU11)自体の可動に必要な各種ステップは当然に含まれる。
各種情報の取得(S1)は、位置情報(D2)、姿勢情報(D3)、着岸対象情報(D4)、距離情報(D5)、さらには環境情報(D6)等の各種情報を取得する。各種情報の解析(S2)は、位置情報(D2)、姿勢情報(D3)、着岸対象情報(D4)、距離情報(D5)、さらには環境情報(D6)等の各種情報を解析する。前述のとおり、拡張カルマンフィルタが用いられて解析が実行される。
操船情報の生成(S3)は、位置情報(D2)、姿勢情報(D3)、着岸対象情報(D4)、距離情報(D5)、さらには環境情報(D6)に基づいて船舶2の航行方向、速度、船体姿勢、船舶の船体と着岸対象90への着岸までの距離を算出し、船舶2の操船情報(D1)を生成する。出力(S4)は、生成された操船情報(D1)を船舶の動力系に送信して操船情報(D1)に従って船舶を操船する処理である。操船情報(D1)は、船舶2の航行方向(進路)、速度、船体姿勢、船舶2の船体と着岸対象90への着岸までの距離等を含む情報である。そこで、操船情報(D1)を踏まえて、推進部60の(プロペラ61)の回転方向及び回転数、回転時間、舵62の向き、船首スラスタ部65、船尾スラスタ部66の回転の向き、時間等の出力である。取得機能、解析機能、操船制御機能等はコンピュータのCPU11により実行される。
上述した本発明のコンピュータプログラムは、プロセッサが読み取り可能な記録媒体に記録されていてよく、記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。
なお、上記コンピュータプログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装できる。
1 着岸支援装置
2 船舶
3 操舵室
4 船首
5 船尾
10 操船制御部
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 記憶部
15 インプット/アウトプットインターフェイス
20 船舶位置取得部
21 アンテナ
30 姿勢情報取得部
31 ジャイロスコープ
40 撮像部
41 カメラ
50 解析部
60 推進部
61 プロペラ
62 舵
65 船首スラスタ部
66 船尾スラスタ部
70 受信部
71 光検出部
72 超音波検出部
80 周囲環境取得部
81 光学センサ
90 着岸対象
91 標識部
92 発信部
D1 操船情報
D2 位置情報
D3 姿勢情報
D4 着岸対象情報
D5 距離情報
D6 環境情報

Claims (9)

  1. 衛星測位システムに基づいて船舶の位置情報を取得する船舶位置取得部と、
    前記船舶に設けられたジャイロスコープに基づいて前記船舶の姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、
    前記船舶の着岸対象に設置された標識部を撮像し、前記標識部から前記着岸対象の着岸対象情報を取得する撮像部と、
    前記位置情報、前記姿勢情報、前記着岸対象情報を解析する解析部と、
    前記位置情報、前記姿勢情報、前記着岸対象情報に基づいて前記船舶の航行方向、速度、船体姿勢、前記船舶の船体と前記着岸対象への着岸までの距離を算出し、前記船舶の操船情報を生成する操船制御部とを備える
    ことを特徴とする着岸支援装置。
  2. 前記着岸対象に設置され光及び超音波を発する発信部から発信される光及び超音波を受信し、前記着岸対象と前記船舶との間の距離情報を生成する受信部が前記船舶に備えられ、前記操船制御部は前記距離情報を含めて前記操船情報を生成する請求項1に記載の着岸支援装置。
  3. 前記撮像部に加え、光学式により前記船舶の周囲の環境情報を取得する周囲環境取得部が前記船舶に備えられ、前記操船制御部は前記環境情報を含めて前記操船情報を生成する請求項1または2に記載の着岸支援装置。
  4. 前記標識部がARマーカーを備え、前記操船制御部が前記着岸対象情報に基づいて前記船舶と前記着岸対象との間の相対距離を算出する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の着岸支援装置。
  5. 前記標識部の前記ARマーカーに結びつけられた情報には、前記着岸対象における前記標識部の位置、前記着岸対象の大きさ、及び前記着岸対象の形状が含まれている請求項4に記載の着岸支援装置。
  6. 前記船舶は推進部とともに前記船体姿勢を制御するスラスタ部を備え、前記推進部及び前記スラスタ部の動作は前記操船情報に基づいて制御される請求項1ないし5のいずれか1項に記載の着岸支援装置。
  7. 前記船舶が無人航行船である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の着岸支援装置。
  8. 衛星測位システムに基づいて船舶の位置情報を取得する船舶位置取得部と、
    前記船舶に設けられたジャイロスコープに基づいて前記船舶の姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、
    前記船舶の着岸対象に設置された標識部を撮像し、前記標識部から前記着岸対象の着岸対象情報を取得する撮像部と、が前記船舶に備えられ、
    コンピュータが、
    前記位置情報、前記姿勢情報、前記着岸対象情報を取得する取得ステップと、
    前記位置情報、前記姿勢情報、前記着岸対象情報を解析する解析ステップと、
    前記位置情報、前記姿勢情報、前記着岸対象情報に基づいて前記船舶の航行方向、速度、船体姿勢、前記船舶の船体と前記着岸対象への着岸までの距離を算出し、前記船舶の操船情報を生成する操船制御ステップと、を実行する
    ことを特徴とする着岸支援方法。
  9. 衛星測位システムに基づいて船舶の位置情報を取得する船舶位置取得部と、
    前記船舶に設けられたジャイロスコープに基づいて前記船舶の姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、
    前記船舶の着岸対象に設置された標識部を撮像し、前記標識部から前記着岸対象の着岸対象情報を取得する撮像部と、が前記船舶に備えられ、
    コンピュータに、
    前記位置情報、前記姿勢情報、前記着岸対象情報を取得する取得機能と、
    前記位置情報、前記姿勢情報、前記着岸対象情報を解析する解析機能と、
    前記位置情報、前記姿勢情報、前 記着岸対象情報に基づいて前記船舶の航行方向、速度、船体姿勢、前記船舶の船体と前記着岸対象への着岸までの距離を算出し、前記船舶の操船情報を生成する操船制御機能を実現させる
    ことを特徴とする着岸支援プログラム。
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