JP2023040794A - コンクリート湿潤状態監視装置、コンクリート養生装置、湿潤センサー用重り - Google Patents

コンクリート湿潤状態監視装置、コンクリート養生装置、湿潤センサー用重り Download PDF

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Abstract

【課題】コストの低減を図りつつ、打設されたコンクリート16の表面1602の全域にわたる湿潤状態を正確に検知し、コンクリート16の養生作業の効率化を図る。【解決手段】一対の電極線18が絶縁材20で被覆されて細長形状に形成された湿潤センサー14を、打設されたコンクリート16の表面1602のほぼ全域にわたってコンクリート16の表面1602とほぼ接触するように配置し、湿潤センサー14の上からコンクリート16の表面1602にコンクリート養生マット12を敷設し、湿潤センサー14の静電容量に対応して変化する物理量を測定し、測定された物理量に基づいてコンクリート16の表面1602が乾燥状態にあるか否かを判定し、コンクリート16の表面1602が乾燥状態にあると判定された場合に、表示部30によって警告表示を行なうようにした。【選択図】図1

Description

本発明はコンクリート湿潤状態監視装置、コンクリート養生装置、湿潤センサー用重りに関する。
コンクリートは、水和反応と呼ばれる水とセメントの化学反応により強度が発現することから、打設されたコンクリートの養生を行なう際には、コンクリートの表面の湿潤状態を保持することが重要となる。
そのため、打設されたコンクリートの表面をコンクリート養生マットで覆い、コンクリート養生マットに給水してコンクリートの表面を湿潤状態に保ち、コンクリート養生マットが乾燥したならば給水を行なうようにしている。
特許文献1には、以下のようにしてコンクリート養生マットの湿潤状態を検知する技術が開示されている。
すなわち、測定センサとしてリボン型の金属シートを2枚用意し、これら金属シートからなる2つの電極をコンクリートの表面とコンクリート養生マットの間に設置し、2つの電極間に電圧を印加して充電させたのち、電荷を放電して残留電圧を測定し、その残留電圧が所定値より低下したならばコンクリート養生マットが乾燥し湿潤状態が保たれていないと判定することが開示されている。
また、特許文献2には、以下のようにしてコンクリートの湿潤状態を検知する技術が開示されている。
すなわち、コンクリート版の表面に接触する一対の電極板と、一対の電極板を離間した状態で連結する絶縁体とからなるセンサーをコンクリート版とコンクリート養生マットの間に設置し、2つの電極板間に電圧パルスを印加することで2つの電極板間の静電容量を検出し、直近の静電容量が最初に検出した静電容量に対して所定割合以下となったときに散水を行ない、あるいは、直近の静電容量に基づいて赤ランプ(乾燥状態)、黄ランプ(低湿潤状態)、青/緑ランプ(湿潤状態)を表示する技術が開示されている。
特開2018-3240号公報 特開2015-165073号公報
しかしながら、上述した何れの従来技術においても、コンクリート養生マットあるいはコンクリート版の湿潤状態を検出するセンサーは、一対の金属シートあるいは一対の電極板を用いていることから、湿潤状態を検出する範囲が局所的に限定されている。
一方、コンクリートの養生作業の効率化を図るためには、打設されたコンクリートの表面の全域にわたる湿潤状態を正確に検知する必要がある。
そのため、従来技術では、打設されたコンクリートの表面の全域にわたって、多数のセンサーを設置すると共に、それら多数のセンサーからの検出信号に基づいて静電容量を測定する多数の装置を用意する必要があり、センサーおよび装置に要するコストが嵩むだけではなく、センサーの設置作業に要するコストがかかることが懸念される。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、コストの低減を図りつつ、打設されたコンクリートの表面の全域にわたる湿潤状態を正確に検知し、コンクリートの養生作業の効率化を図る上で有利なコンクリート湿潤状態監視装置、コンクリート養生装置、湿潤センサー用重りを提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明の一実施形態は、コンクリート湿潤状態監視装置であって、一対の電極線が絶縁材で被覆されて細長形状に形成され、打設されたコンクリートの表面のほぼ全域にわたって前記コンクリートの表面とほぼ接触するように配置され、前記コンクリートの表面の湿潤状態に応じて前記一対の電極線間に生じる静電容量が変化する湿潤センサーと、前記湿潤センサーの上から前記コンクリートの表面に敷設されたコンクリート養生マットと、前記湿潤センサーの静電容量に対応して変化する物理量を測定する物理量測定部と、前記物理量測定部で測定された前記物理量に基づいて前記コンクリートの表面が乾燥状態にあるか否かを判定する湿潤判定部と、前記湿潤判定部により前記コンクリートの表面が乾燥状態にあると判定された場合に、表示部によって警告表示を行なう警告部とを備えることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態は、コンクリート養生装置であって、一対の電極線が絶縁材で被覆されて細長形状に形成され、打設されたコンクリートの表面のほぼ全域にわたって前記コンクリートの表面とほぼ接触するように配置され、前記コンクリートの表面の湿潤状態に応じて前記一対の電極線間に生じる静電容量が変化する湿潤センサーと、前記湿潤センサーの上から前記コンクリートの表面に敷設されたコンクリート養生マットと、前記コンクリート養生マットに給水を行なう給水部と、前記湿潤センサーの静電容量に対応して変化する物理量を測定する物理量測定部と、前記物理量測定部で測定された前記物理量に基づいて前記コンクリートの表面が乾燥状態にあるか否かを判定する湿潤判定部と、前記湿潤判定部により前記コンクリートの表面が乾燥状態にあると判定された場合に、前記給水部による給水を実行させる給水制御部とを備えることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態は、前記コンクリート養生マットは一定幅と、この幅よりも大きい寸法の長さとを有し、前記湿潤センサーは、前記コンクリート養生マットの長さ方向に間隔をおき前記コンクリート養生マットの幅方向のほぼ全長にわたって延在する複数の第1延在部と、前記コンクリート養生マットの長手方向において隣り合う前記第1延在部の端部間を接続する複数の接続延在部とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態は、前記湿潤センサーは、前記コンクリート養生マットの中央部を除く周辺部の全周に沿って延在していることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態は、前記コンクリート養生マットが複数の領域に分割して設定され、前記湿潤センサーは、前記複数の領域に対応して分離独立して配置されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態は、前記湿潤センサーの長手方向に間隔をおいた複数箇所に、前記湿潤センサーに載置され、前記湿潤センサーが前記コンクリートの表面にほぼ接触した状態を保持する重りが設けられていることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態は、打設されたコンクリートの表面にほぼ接触するように配置され、前記コンクリートの表面の湿潤状態を検出する細長形状の湿潤センサーに被せられ、前記湿潤センサーを前記コンクリートの表面にほぼ接触した状態を保持する重りであって、前記重りは、下方に開放状で前記湿潤センサーの収容を可能とし前記湿潤センサーの長手方向に貫通する収容凹部を有していることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態は、前記湿潤センサーを前記収容凹部に収容して前記湿潤センサーを前記コンクリートの表面に配置した状態で、前記湿潤センサーの上部は、前記収容凹部の上部を構成する内面の箇所に当接し、前記湿潤センサーの両側に位置する前記重りの箇所の下面は前記コンクリートの表面にほぼ接触していることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態は、互いに対向する前記収容凹部を構成する内面の箇所に、前記湿潤センサーを係脱可能に保持する保持部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態は、前記重りは、細長形状を呈し、前記収容凹部は、前記重りの長手方向の中間部に前記長手方向と交差する方向に貫通形成されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態は、前記湿潤センサーの上から前記コンクリートの表面にコンクリート養生マットが敷設され、前記重りの外面で互いに対向する箇所に、前記コンクリート養生マットの上から前記重りを挟持するクリップのクリップ係止用凹部が設けられていることを特徴とする。
本発明の一実施形態によれば、湿潤センサーがコンクリートの表面のほぼ全域にわたってコンクリートの表面とほぼ接触するように配置されているので、センサーおよび装置に要するコストの抑制、および、センサーの設置作業に要するコストの抑制を図ることができ、コンクリートの表面のほぼ全域の湿潤状態を正確に検知する上で有利となる。
作業者は、警告部による警告表示に基づいて、コンクリート養生マットが乾燥状態にあることを簡単にかつ確実に把握して、コンクリート養生マットに対する給水作業を行なうことができ、コンクリートの養生作業を効率的に行なう上で有利となる。
また、本発明の一実施形態によれば、センサーおよび装置に要するコストの抑制、および、センサーの設置作業に要するコストの抑制を図ることができ、コンクリートの表面のほぼ全域の湿潤状態を正確に検知する上で有利となる。
コンクリートの表面が乾燥状態になると、給水部により自動的にコンクリート養生マットに対する給水を行なうため、省人化を図りつつ、コンクリート養生マットに対する給水作業を行なうことができ、コンクリートの養生作業を効率的に行なう上で有利となる。
また、本発明の一実施形態によれば、湿潤センサーは、複数の第1延在部と、隣り合う第1延在部の端部間を接続する複数の接続延在部とを備えているので、湿潤センサーがコンクリートの表面の全域にわたって偏ることなく配置されるため、コンクリートの表面の全域にわたって乾燥状態であるか否かを確実に判定する上で有利となる。
また、本発明の一実施形態によれば、湿潤センサーを、コンクリート養生マットの中央部を除く周辺部の全周に沿って延在させたので、乾燥しやすいコンクリート養生マットの周辺部に対応するコンクリートの表面の乾燥状態を早期に検知する上で有利となり、コンクリート養生マットに給水を行なうといった対応を迅速にとることができ、コンクリートの養生作業を効率的に行なう上で有利となる。
また、本発明の一実施形態によれば、コンクリート養生マットが複数の領域に分割して設定されると共に、湿潤センサーが複数の領域に対応して分離独立して配置されているので、コンクリート養生マットの各領域毎にコンクリートの表面が乾燥状態であるか否かをきめ細かく判定することができる。
したがって、乾燥状態と判定された領域に対応するコンクリートの表面に対して適切に給水を行なうことができ、効率的にかつきめ細かくコンクリートの養生作業を行なう上で有利となる。
また、本発明の一実施形態によれば、重りにより湿潤センサーがコンクリートの表面から浮き上がることが阻止されるので、湿潤センサーがコンクリートの表面にほぼ接触した状態が安定して保持される。そのため、湿潤センサーの静電容量がコンクリートの表面の湿潤状態を正確に反映して変化するので、コンクリートの表面の湿潤状態を正確に検知する上で有利となる。
また、本発明の一実施形態によれば、湿潤センサーが収容凹部内に収容されるので、重りによって湿潤センサーがコンクリートの表面にほぼ接触した状態を安定して保持する上でより有利となる。
また、本発明の一実施形態によれば、湿潤センサーが収容凹部内にがたつくことなく収容されるので、重りによって湿潤センサーがコンクリートの表面にほぼ接触した状態を安定して保持する上でより有利となる。
また、本発明の一実施形態によれば、互いに対向する収容凹部を構成する内面の箇所に湿潤センサーを係脱可能に保持する保持部が設けられているので、重りに湿潤センサーを確実に保持させることができ、重りによって湿潤センサーをコンクリートの表面にほぼ接触した状態を安定して保持する上でより一層有利となる。
また、本発明の一実施形態によれば、湿潤センサーの長手方向に対して重りの長手方向が交差する方向に延在しているため、湿潤センサーをコンクリートの表面上に安定して保持することができ、また、重りの部分によって湿潤センサーに及ぼす影響を抑制する上で有利となる。
また、本発明の一実施形態によれば、コンクリートの表面に敷設されたコンクリート養生マットの上からクリップにより重りを挟持するため、コンクリート養生マットがコンクリートの表面から浮き上がることを抑制できる。そのため、コンクリート養生マットをコンクリートの表面にほぼ接触させた状態を安定して保持できるので、コンクリート養生マットに給水された水分を確実にコンクリートの表面に浸透させる上で有利となり、コンクリートの養生作業を効率的に行なう上で有利となる。
第1の実施の形態におけるコンクリート養生マット、打設されたコンクリートの表面に配置された湿潤センサーを示す斜視図である。 第1の実施の形態におけるコンクリート養生マット、打設されたコンクリートの表面に配置された湿潤センサーを示す断面図である。 湿潤センサーおよび物理量測定部の説明図である。 第1の実施の形態におけるコンクリート湿潤状態監視装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態におけるコンクリート湿潤状態監視装置の使用方法を説明するフローチャートである。 第1の実施の形態の変形例における打設されたコンクリートの表面に配置された湿潤センサーを示す斜視図である。 第2の実施の形態におけるコンクリート養生装置の構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態におけるコンクリート養生装置の使用方法を説明するフローチャートである。 第3の実施の形態におけるコンクリート養生マットの複数の領域のそれぞれに対応して湿潤センサーが互いに分離独立して設置された状態を示す説明図である。 第4の実施の形態における湿潤センサー用重りの使用状態の説明図であり、(A)は断面図、(B)はコンクリート養生マットを省略した斜視図を示す。 第5の実施の形態における湿潤センサー用重りの使用状態の説明図であり、(A)は断面図、(B)はコンクリート養生マットを省略した斜視図を示す。 第6の実施の形態における湿潤センサー用重りの使用状態の説明図であり、(A)は断面図、(B)はコンクリート養生マットを省略した斜視図、(C)は(B)の平面図を示す。 第7の実施の形態における湿潤センサー用重りの使用状態の説明図であり、(A)は断面図、(B)はコンクリート養生マットを省略した斜視図、(C)は(B)の平面図を示す。 第8の実施の形態における湿潤センサー用重りおよびクリップの使用状態の説明図であり、(A)は断面図、(B)はコンクリート養生マットを省略した斜視図を示す。
(第1の実施の形態)
次に本発明の実施の形態のコンクリート湿潤状態監視装置について図面を参照して説明する。
図4に示すように、コンクリート湿潤状態監視装置10は、コンクリート養生マット12と湿潤センサー14を含んで構成されている。
図1、図2に示すように、コンクリート養生マット12は、湿潤センサー14の上から打設されたコンクリート16の表面1602に敷設され、コンクリート16を湿潤状態に維持するものである。
コンクリート養生マット12は、吸水性および保水性を有する材料、例えば、ウレタンフォームや不織布あるいは合成繊維などの材料を用いてシート状に構成された保水層を備え、あるいは、それら複数種類の材料を積層してシート状に構成された保水層を備えている。
また、保水層からの水分の蒸発を抑制するために、コンクリート16の表面1602と反対側に位置する保水層の面にフィルムを貼り付けてもよい。
なお、以下では、コンクリート養生マット12のうち、コンクリート16の表面1602の反対側に位置する面を表面1202、コンクリート16の表面1602に接触する面を裏面1204という。
したがって、コンクリート養生マット12は、給水された水分を貯えると共に、コンクリート養生マット12の裏面1204からコンクリート16の表面1602に水分を浸透させることで、打設されたコンクリート16の表面1602の湿潤状態を維持する。
コンクリート養生マット12は、一定幅Wと、この幅Wと直交する長さLとを有し、例えば、幅W=1m、長さL=30m~50m程度の寸法で形成されている。
コンクリート養生マット12は、その材質や性能が異なる様々なものが市販されており、それら様々なコンクリート養生マット12を適宜選択して使用することができる。
図3に示すように、湿潤センサー14は、一対の電極線18と、一対の電極線18を被覆する絶縁材20とを含んで構成され、細長状に形成され、可撓性を有している。
本実施の形態では、絶縁材20(湿潤センサー14)は、電極線18が並べられた方向の幅と、幅よりも小さい厚さと、幅よりも大きな長さを有する帯板状を呈している。
また、図10(A)に示すように、絶縁材20(湿潤センサー14)の断面は、幅方向に長軸を有し、厚さ方向に短軸を有する楕円形状を呈している。
一対の電極線18は、絶縁材20の内部で絶縁材20の幅方向に一定の間隔をおいて平行して延在している。
湿潤センサー14は、コンクリート16の表面1602の湿潤状態に応じて一対の電極線18間に生じる静電容量が変化するものである。
図1、図2に示すように、湿潤センサー14は、打設されたコンクリート16の表面1602のほぼ全域にわたってコンクリート16の表面1602とほぼ接触するように配置され、言い換えると、湿潤センサー14の上からコンクリート16の表面1602に敷設されたコンクリート養生マット12の輪郭の範囲内において、打設されたコンクリート16の表面1602のほぼ全域にわたってコンクリート16の表面1602とほぼ接触するように配置されている。
なお、本明細書において、湿潤センサー14がコンクリート16の表面1602にほぼ接触するとは、湿潤センサー14がコンクリート16の表面1602に接触した状態と、コンクリート16の表面1602から若干離れているものの湿潤センサー14がコンクリート16の表面1602の湿潤状態に応じて一対の電極線18間に生じる静電容量の変化を検出できる範囲内で湿潤センサー14がコンクリート16の表面1602に近接した状態とを含むものとする。
図1に示すように、湿潤センサー14は、略同一形状の複数の第1延在部22と、略同一形状の複数の接続延在部24とが接続されて構成されている。
複数の第1延在部22は、コンクリート養生マット12の長さL方向に間隔をおきコンクリート養生マット12の幅W方向のほぼ全長にわたって延在している。
複数の接続延在部24は、コンクリート養生マット12の幅W方向の端部においてコンクリート養生マット12の長手方向において隣り合う第1延在部22の端部間を接続している。
コンクリート養生マット12の長さL方向の一端に位置する第1延在部22は、コンクリート養生マット12の幅W方向の端部から突出されており、突出した第1延在部22は、電圧検知部34(図3参照)に接続されている。
このように湿潤センサー14は、コンクリート養生マット12の幅W方向および長さL方向のほぼ全域にわたって配置されている。
なお、上記とは逆に、複数の第1延在部22を、コンクリート養生マット12の幅W方向に間隔をおき、コンクリート養生マット12の長さL方向のほぼ全長にわたって延在させ、複数の接続延在部24を、コンクリート養生マット12の長さL方向の端部においてコンクリート養生マット12の幅W方向において隣り合う第1延在部22の端部間を接続させるようにしてもよい。
この場合も、湿潤センサー14は、コンクリート養生マット12の幅W方向および長さL方向のほぼ全域にわたって配置されていることになる。
図4に示すように、コンクリート湿潤状態監視装置10は、コンクリート養生マット12、湿潤センサー14に加えて、物理量測定部26と、湿潤判定部28と、表示部30と、警告部32とを備えている。物理量測定部26と、湿潤判定部28と、表示部30と、警告部32は単一の筐体(不図示)に組み込まれている。
本実施の形態では、物理量測定部26の一部を構成する後述の電圧検知部34(図3参照)と、湿潤判定部28と、警告部32はコンピュータによって構成されている。
すなわち、コンピュータはCPU、制御プログラム等を格納・記憶するROM、制御プログラムの作動領域としてのRAM、周辺回路等とのインターフェースをとるインターフェース部などを含んで構成される。
コンピュータは、CPUが制御プログラムを実行することにより、電圧検知部34、湿潤判定部28、警告部32として機能する。
物理量測定部26は、湿潤センサー14の静電容量に対応して変化する物理量を測定するものである。
図3に示すように、本実施の形態では、物理量測定部26は、入力端子2602と、直流電源2604と、固定抵抗2606と、出力端子2608と、電圧検知部34を含んでいる。
入力端子2602は、一対の電極線18の一端に接続されている。
直流電源2604は、入力端子2602に接続され、両電極線18間に一定の直流電圧Vinを印加する。
固定抵抗2606は、一対の電極線18間に生じる静電容量の変化に応じた充電電圧Etを取り出すものである。
出力端子2608は、固定抵抗2606の両端に接続して設けられている。
電圧検知部34は、出力端子2608の出力電圧Voutを検知するものである。
絶縁被覆された一対の電極線18の間には、一対の電極線18の間及びその周囲に存在する物体の比誘電率に応じたコンデンサC1が形成される。
ここで、空気の比誘電率は1であり、水の比誘電率は80.4である。
このコンデンサC1はレベルセンサー24の長さ方向に沿って並列に接続されたものとなる。
したがって、打設されたコンクリート16の表面1602が湿潤している状態、すなわち湿潤センサー14の周囲に水分が存在した状態で形成されるコンデンサC1の静電容量は、打設されたコンクリート16の表面1602が乾燥している状態、すなわち湿潤センサー14の周囲に水分が存在しない状態で形成されるコンデンサC1の静電容量よりも大きな値となる。
すなわち、打設されたコンクリート16の表面1602の湿潤状態の度合いが高いほど(水分が多いほど)コンデンサC1の静電容量は大きな値となり、打設されたコンクリート16の表面1602の湿潤状態の度合いが低いほど(水分が少ないほど)コンデンサC1の静電容量は小さな値となる。
言い換えると、打設されたコンクリート16の表面1602の水分量に応じてコンデンサC1の静電容量は変化する。
そこで、入力端子2602から両電極線18間に一定の直流電圧Vinを印加し、両電極線18に電荷を与え、両電極線18間の出力電圧Voutを電圧検知部34で測定する。
この場合、出力電圧Vout=Et/(R+2r)の関係が成立することになる。ただし、Rは固定抵抗2606の抵抗値、rは電極線18の固有抵抗である。
電圧検知部34による出力電圧Voutの測定結果は、コンデンサC1の静電容量の大きさによって変化し、したがって、出力電圧Voutの測定結果は、打設されたコンクリート16の表面1602の湿潤状態(水分量)によって変化する。
そこで、実験により、打設されたコンクリート16の表面1602の湿潤状態(水分量)が低く、打設されたコンクリート16への給水が必要な状態における出力電圧Voutの値を測定し、その値をしきい値電圧Vrとして決定しておけば、Vout<Vrとなった時点で打設されたコンクリート16の表面1602が乾燥状態であり給水が必要な状態であると判定することができる。
なお、本実施の形態では、物理量測定部26が湿潤センサー14の静電容量に対応して変化する物理量として電圧(出力電圧Vout)を測定する場合について説明したが、物理量は限定されるものではなく、物理量測定部26が湿潤センサー14の静電容量そのものを物理量として測定するものであってもかまわない。
しかしながら、本実施の形態のようにすると、物理量測定部26の構成が簡素化され、コストダウンを図る上で有利となる。
図4に示すように、湿潤判定部28は、物理量測定部26で測定された物理量(電圧値)に基づいて打設されたコンクリート16の表面1602が乾燥状態にあるか否かを判定するものである。
本実施の形態では、湿潤判定部28は出力電圧Voutとしきい値電圧Vrとを比較し、Vout<Vrとなった時点で打設されたコンクリート16の表面1602が乾燥状態であり給水が必要な状態であると判定する。
表示部30は、警告表示を行なうものであり、本実施の形態では、LEDランプで構成されている。
警告部32は、湿潤判定部28により打設されたコンクリート16の表面1602が乾燥状態にあると判定された場合に、表示部30によって警告表示を行なうものである。
本実施の形態では、警告部32は、湿潤判定部28により打設されたコンクリート16の表面1602が乾燥状態にあると判定された場合に、表示部30を点滅させ警告表示を行なう。
また、警告部32は、湿潤判定部28により打設されたコンクリート16の表面1602が乾燥状態にあると判定されない場合に(打設されたコンクリート16の表面1602が湿潤状態にある場合に)、表示部30を滅灯させる。
このような警告表示を行なうことによって、ひと目で打設されたコンクリート16の表面1602の湿潤状態(乾燥状態)を把握することができる。
なお、表示部30の警告表示の形態は、点滅に限定されるものではなく、例えば、表示部30を赤色と緑色の2色で発光可能なLEDランプで構成し、打設されたコンクリート16の表面1602が乾燥状態にあると判定された場合に表示部30を赤色で点灯させ、そうでないと判定された場合に表示部30を緑色で点灯させてもよい。
また、表示部30に代えてスピーカーを設け、警告部32によってスピーカーから警告音を発生させてもよい。警告の形態は従来公知の様々な警告の方法を用いることができる。
また、コンクリート湿潤状態監視装置10に無線回線を介して通信可能な通信部を設けると共に、湿潤判定部28により打設されたコンクリート16の表面1602が乾燥状態にあると判定された場合に、警告部32によって打設されたコンクリート16の表面1602が乾燥状態にある旨を示す警告情報を生成させるようにしてもよい。
この場合、警告情報を通信部から無線回線を介して外部の端末、例えば、スマートフォンやタブレット型端末、パーソナルコンピュータなどに送信し、端末によって警告情報を表示させるようにするなど任意である。
このようにすると、コンクリート湿潤状態監視装置10から離れた箇所にいる作業員であっても、端末を介して打設されたコンクリート16の表面1602が乾燥状態にある旨を知ることができ、コンクリート16の養生作業を効率的に行なう上で有利である。
次に、本実施の形態のコンクリート養生マット12およびコンクリート湿潤状態監視装置10の使用方法について図5のフローチャートを参照して説明する
コンクリート16が型枠内に打設され、その表面を指で触っても跡が付かない程度に硬化したならば、コンクリート16の上方を向いた表面1602のほぼ全域にわたってコンクリート16の表面1602とほぼ接触するように湿潤センサー14を配置する(ステップS10)。
詳細には、図1に示すように、コンクリート養生マット12の輪郭の範囲内のほぼ全域にわたってコンクリート16の表面1602とほぼ接触するように湿潤センサー14を配置する。
この際、複数の第1延在部22と、複数の接続延在部24とが形成されるように、湿潤センサー14を屈曲させつつ湿潤センサー14を配置する。
次いで、コンクリート16の表面1602にその表面1602の全域を覆うようにコンクリート養生マット12を広げて載置し(ステップS12)、湿潤センサー14の一端を物理量測定部26の電圧検知部34に接続し、コンクリート湿潤状態監視装置10を稼働状態とする(ステップS14)。
次いで、コンクリート養生マット12の全域に給水し、コンクリート養生マット12の全域を湿潤状態としてコンクリート16の養生が可能な状態とする(ステップS16)。
湿潤判定部28は、電圧検知部34によって検出された出力電圧Voutが基準電圧Vr未満か否かに基づいてコンクリート16の表面1602が乾燥状態にあるか否かを判定する(ステップS18)。
ステップS18の判定結果が否定ならばステップS18に戻る。
ステップS18の判定結果が肯定ならば、警告部32によって表示部30が点滅され、コンクリート16の表面1602の乾燥状態の警告表示がなされる(ステップS20)。
表示部30による警告表示を認識した作業員は、コンクリート養生マット12に対して給水を行ない、コンクリート16の表面1602を湿潤状態にさせる(ステップS22)。
コンクリート16の表面1602が湿潤状態となることで電圧検知部34によって検出された出力電圧Voutが基準電圧Vr以上となることで、湿潤判定部28によりコンクリート養生マット12が乾燥状態に無いと判定され、これにより警告部32によって表示部30が滅灯されて警告表示が解除され(ステップS24)、ステップS18に戻る。
このような動作を繰り返すことによってコンクリート養生マット12によってコンクリート16が効果的に養生され、コンクリート16の水和反応によりコンクリート16が硬化し強度が発現する。
以上説明したように、本実施の形態のコンクリート湿潤状態監視装置10によれば、一対の電極線18が絶縁材20で被覆されて細長形状に形成された湿潤センサー14を、打設されたコンクリート16の表面1602のほぼ全域にわたってコンクリート16の表面1602とほぼ接触するように配置し、湿潤センサー14の上からコンクリート16の表面1602にコンクリート養生マット12を敷設し、湿潤センサー14の静電容量に対応して変化する物理量を測定し、測定された物理量に基づいてコンクリート16の表面1602が乾燥状態にあるか否かを判定し、コンクリート16の表面1602が乾燥状態にあると判定された場合に、表示部30によって警告表示を行なうようにした。
したがって、湿潤センサー14がコンクリート16の表面1602のほぼ全域にわたってコンクリート16の表面1602とほぼ接触するように配置されているので、コンクリート16の表面1602のほぼ全域の湿潤状態を正確に検知することができる。
そのため、従来のように、多数のセンサーと、それら多数のセンサーからの検出信号に基づいて静電容量を測定する多数の装置を用意して設置する必要がなく、センサーおよび装置に要するコストの抑制、および、センサーの設置作業に要するコストの抑制を図ることができることは無論のこと、コンクリート16の表面1602のほぼ全域の湿潤状態を正確に検知する上で有利となる。
さらに、作業者は、表示部30の警告表示に基づいてコンクリート養生マット12が乾燥状態にあることを簡単にかつ確実に把握して、コンクリート養生マット12に対する給水作業を行なうことができ、コンクリート16の養生作業を効率的に行なう上で有利となる。
また、コンクリート養生マット12に給水したのち、時間経過と共に、コンクリート養生マット12の表面から空中に水分が蒸発すると共に、コンクリート養生マット12の裏面から打設されたコンクリート16の表面1602に水分が浸透するため、コンクリート養生マット12の湿潤状態は変化が生じる。
気温や風の状態にも左右されるが、コンクリート養生時において熱を発生するため、また、コンクリート16の表面1602において、コンクリートの水和反応により水分が消費されるため、コンクリート養生マット12の表面が湿潤状態であっても、コンクリート養生マット12の裏面が乾燥状態となる場合も多い。
本実施の形態では、湿潤センサー14は、打設されたコンクリート16の表面1602にほぼ接触して配置されているため、コンクリート16の表面1602に被せられたコンクリート養生マット12の湿潤状態の如何に拘わらずコンクリート16の表面1602の湿潤状態を正確に検知する上で有利となる。
また、コンクリート養生マット12と湿潤センサー14とは別体であるため、要求される性能やコストに応じて市販のコンクリート養生マット12を任意に選択して使用することができるので、使い勝手の向上を図る上で有利となる。
また、コンクリート養生マット12と湿潤センサー14とは別体であるため、コンクリート養生マット12が部分的に劣化した場合には、コンクリート養生マット12の劣化した部分のみを切り取って新たなコンクリート養生マット12に置き換えて使用すればよく、湿潤センサー14を交換する必要がないことから、コンクリート16養生作業にかかる運用コストの低減を図る上で有利となる。
また、本実施の形態では、湿潤センサー14は、コンクリート養生マット12の長さL方向に間隔をおきコンクリート養生マット12の幅W方向のほぼ全長にわたって延在する複数の第1延在部22と、コンクリート養生マット12の長手方向において隣り合う第1延在部22の端部間を接続する複数の接続延在部24とを備えている。
そのため、湿潤センサー14がコンクリート16の表面1602の全域にわたって偏ることなく配置されるため、コンクリート16の表面1602の全域にわたって乾燥状態であるか否かを確実に判定する上で有利となる。
なお、風や温度の影響にもよるが、コンクリート養生マット12に含まれる水分は、コンクリート養生マット12の中央部に比較して周辺部が蒸発しやすく、中央部に比較して周辺部が乾燥状態となりやすい傾向にある。
そこで、図6に示すように、湿潤センサー14を、コンクリート養生マット12の中央部を除く周辺部の全周に沿って延在させるようにすると、乾燥しやすいコンクリート養生マット12の周辺部に対応するコンクリート16の表面1602の乾燥状態を早期に検知する上で有利となり、コンクリート養生マット12に給水を行なうといった対応を迅速にとることができ、コンクリート16の養生作業を効率的に行なう上で有利となる。
この場合、コンクリート養生マット12の中央部に対応する湿潤センサー14を省略できるため、湿潤センサー14のコストを抑制する上でも有利となる。
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態に係るコンクリート養生装置36について図7を参照して説明する。
なお、以下の実施の形態では、第1の実施の形態と同様の部分、部材については第1の実施の形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
第2の実施の形態のコンクリート養生装置36は、第1の実施の形態の湿潤センサー14を用いて自動的に給水を行なうようにしたものである。
図7に示すように、コンクリート養生装置36は、コンクリート養生マット12と、湿潤センサー14と、物理量測定部26と、湿潤判定部28と、給水制御部38と、給水部40を備えている。
コンクリート養生マット12と、湿潤センサー14と、物理量測定部26と、湿潤判定部28とは第1の実施の形態と同様であるため、その説明を省略する。
給水部40は、コンクリート養生マット12に対して給水を行なうものであり、例えば、貯水タンクから供給される水をコンクリート養生マット12まで供給する管路と、管路の端部に設けられコンクリート養生マット12に水を散水する散水口と、管路に設けられた電磁弁などを含んで構成されている。
給水制御部38は、コンピュータによって構成され、湿潤判定部28によりコンクリート16の表面1602が乾燥状態にあると判定された場合に、給水部40による給水を実行させるものである。
すなわち、湿潤判定部28によりコンクリート16の表面1602が乾燥状態にあると判定された場合に、一定時間電磁弁を開弁してコンクリート養生マット12に対して給水を行なう。また、湿潤判定部28によりコンクリート16の表面1602が乾燥状態にあると判定されない場合に、電磁弁を閉弁してコンクリート養生マット12に対する給水を停止する。
次に、コンクリート養生装置36の使用方法について図8のフローチャートを参照して説明する。
コンクリート16が型枠内に打設され、その表面を指で触っても跡が付かない程度に硬化したならば、コンクリート16の表面1602のほぼ全域にわたってコンクリート16の表面1602とほぼ接触するように湿潤センサー14を配置する(ステップS50)。
次いで、コンクリート16の表面1602にその表面1602の全域を覆うようにコンクリート養生マット12を広げて載置する(ステップS52)。
また、コンクリート養生マット12に対して給水ができるように給水部40を設置する(ステップS54)。
次いで、湿潤センサー14の一端を物理量測定部26の電圧検知部34に接続し、コンクリート養生装置36を稼働状態とする(ステップS56)。
次いで、給水部40によりコンクリート養生マット12の全域に給水し、コンクリート養生マット12の全域を湿潤状態としてコンクリート16の養生が可能な状態とする(ステップS58)。
湿潤判定部28は、電圧検知部34によって検出された出力電圧Voutが基準電圧Vr未満か否かに基づいてコンクリート16の表面1602が乾燥状態にあるか否かを判定する(ステップS60)。
ステップS60の判定結果が否定ならばステップS60に戻る。
ステップS60の判定結果が肯定ならば、給水制御部38により給水部40を制御して一定時間、コンクリート養生マット12に対して給水を行ない(ステップS62)、ステップS60に戻る。
このような動作を繰り返すことによって自動的にコンクリート養生マット12への給水が実行されることでコンクリート16の表面1602の湿潤状態が維持され、湿潤状態が維持されることでコンクリート16が効果的に養生され、コンクリート16の水和反応によりコンクリート16が硬化し強度が発現する。
このような第2の実施の形態のコンクリート養生装置36によれば、第1の実施の形態と同様に、センサーおよび装置に要するコストの抑制、および、センサーの設置作業に要するコストの抑制を図ることができることは無論のこと、コンクリート16の表面1602のほぼ全域の湿潤状態を正確に検知する上で有利となる。
さらに、コンクリート16の表面1602が乾燥状態になると、自動的にコンクリート養生マット12に対する給水を行なうため、省人化を図りつつ、コンクリート養生マット12に対する給水作業を行なうことができ、コンクリート16の養生作業を効率的に行なう上で有利となる。
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態について図9を参照して説明する。
第3の実施の形態は、コンクリート養生マット12が複数の領域Aに分割して設定されると共に、湿潤センサー14は、複数の領域Aに対応して分離独立して配置されている点が第1の実施の形態と異なっている。
第3の実施の形態では、図9に示すように、コンクリート養生マット12は一定幅Wと、この幅と直交する長さLとを有している。
領域Aは、コンクリート養生マット12の一定の長さΔL毎に分割して設定されている。
領域Aにおいて、湿潤センサー14は、コンクリート養生マット12の長さL方向に間隔をおきコンクリート養生マット12の幅W方向のほぼ全長にわたって延在する複数の第1延在部22と、コンクリート養生マット12の幅W方向の端部においてコンクリート養生マット12の長手方向において隣り合う第1延在部22の端部間を接続する複数の接続延在部24とを備えている。
領域Aにおいてコンクリート養生マット12の長さL方向の一端に位置する第1延在部22は、コンクリート養生マット12の幅W方向の端部から突出されている。
第3の実施の形態のコンクリート養生マット12および湿潤センサー14によれば、コンクリート養生マット12の各領域A毎にコンクリート16の表面1602が乾燥状態であるか否かをきめ細かく判定することができる。
例えば、幅Wが1m、長さLが50mのコンクリート養生マット12の場合、長さL方向の全域にわたって、湿潤状態、すなわち、コンクリート養生マット12に含まれる水分量が均一になるとは限らず、気温や風の状態、打設されたコンクリート16の体積などの影響によって、ある領域Aに対応するコンクリート16の表面1202では湿潤状態が維持されていても、別のある領域Aでは乾燥状態となることが想定される。
言い換えると、コンクリート16の表面1202の湿潤状態が局所的に大きく変化する場合が考えられる。
この場合、単一の湿潤センサー14をコンクリート養生マット12に対応するコンクリート16の表面1602に設置した場合は、50mにわたるコンクリート養生マット12の全体に対応するコンクリート16の表面1602での平均的な乾燥状態であるか否かの判定はできるものの、きめ細かく乾燥状態にあるか否かを判定することは難しい。
したがって、コンクリート養生マット12の各領域A毎に第1の実施の形態で説明したコンクリート湿潤状態監視装置10を適用すれば、コンクリート養生マット12の各領域A毎に対応するコンクリート16の表面1602の湿潤状態に基づいて乾燥状態となった領域Aに対応するコンクリート16の表面1602に対してきめ細かく警告を行なうことができ、乾燥状態と判定された領域Aに対応するコンクリート16の表面1602に対して適切に給水を行なうことができ、効率的にかつきめ細かくコンクリート16の養生作業を行なう上で有利となる。
また、コンクリート養生マット12の各領域A毎に第2の実施の形態で説明したコンクリート養生装置36を適用すれば、コンクリート養生マット12の各領域A毎に対応するコンクリート16の表面1602の湿潤状態に基づいて乾燥状態と判定された領域Aに対応するコンクリート16の表面1602に対してきめ細かく給水を行なうことができ、省人化を図りつつ効率的にかつきめ細かくコンクリート16の養生作業を行なう上で有利となる。
なお、第3の実施の形態では、一定幅Wと、この幅と直交する長さLとを有するコンクリート養生マット12を、コンクリート養生マット12の一定の長さΔL毎に分割して複数の領域Aを設定した場合について説明したが、複数の領域Aの設定は任意である。
ただし、本実施の形態のようにすると、一定幅Wと、この幅と直交する長さLとを有するコンクリート養生マット12に対して効率的に複数の領域Aを設定する上で有利となる。
また、第3の実施の形態では、領域Aにおいて、湿潤センサー14は、複数の第1延在部22と複数の接続延在部24とを備え、領域Aにおいてコンクリート養生マット12の長さL方向の一端に位置する第1延在部22は、コンクリート養生マット12の幅W方向の端部から突出されたものとしたが、コンクリート養生マット12の各領域Aに対応して配置される湿潤センサー14の形状は実施の形態に限定されず、任意である。
しかしながら、本実施の形態のようにすると、湿潤センサー14がコンクリート養生マット12の各領域Aにおいて領域Aに対応するコンクリート16の表面1602の全域にわたって偏ることなく配置されるため、各領域Aに対応するコンクリート16の表面1602が乾燥状態であるか否かを確実に判定する上で有利となる。
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態について図10を参照して説明する。
第4の実施の形態は、湿潤センサー14の長手方向に間隔をおいた複数箇所に、湿潤センサー14に載置され、湿潤センサー14がコンクリート16の表面1602にほぼ接触した状態を保持する重り(湿潤センサー用重り)42Aを設けたものである。
図10(A)、(B)に示すように、重り42Aは、下方に開放状で湿潤センサー14の収容を可能とし湿潤センサー14の長手方向に貫通する収容凹部44を有している。
重り42Aは、互いに対向する両側の側面壁4402と、それら側面壁4402の上部を接続する上面壁4404とを有している。
収容凹部44は両側の側面壁4402と上面壁4404とで構成されている。
重り42Aは、例えば、比重の大きな金属材料を用いた鋳物により簡単に形成される。
両側の側面壁4402が対向する方向を重り42Aの幅とし、この幅と直交する方向を重り42Aの長さとした場合、この幅と長さは使用環境に応じて適宜決定され、収容凹部44は重り42Aの長さ方向に貫通している。
コンクリート16の表面1602上に載置された湿潤センサー14を収容凹部44に収容して重り42Aを湿潤センサー14に被せた状態で、湿潤センサー14の下面1404はコンクリート16の表面1602に当接し、湿潤センサー14の上面1402は上面壁4404に当接し、両側の側面壁4402の下面4402Aはコンクリート16の表面1602にほぼ接触しており、本実施の形態では、両側の側面壁4402の下面4402Aはコンクリート16の表面1602から上方に若干離間している。
なお、本明細書において、両側の側面壁4402の下面4402Aがコンクリート16の表面1602にほぼ接触しているとは、両側の側面壁4402の下面4402Aがコンクリート16の表面1602に接触している状態と、図10(A)に示すように、両側の側面壁4402の下面4402Aがコンクリート16の表面1602に近接している状態とを含む。
言い換えると、湿潤センサー14を収容凹部44に収容して湿潤センサー14をコンクリート16の表面1602に配置した状態で、湿潤センサー14の上部は、収容凹部44の上部を構成する内面4410の箇所に当接し、湿潤センサー14の両側に位置する重り42Aの箇所の下面4402Aはコンクリート16の表面1602にほぼ接触している。
重り42Aは、湿潤センサー14の各第1延在部22に所定の間隔をあけて複数配置してもよく、あるいは、各接続延在部24に配置してもよく、重り42Aの使用個数や配置場所は使用環境に応じて適宜決定される。
このような第4の実施の形態によれば、例えば風が吹く環境下であっても、重り42Aにより湿潤センサー14がコンクリート16の表面1602から浮き上がることが阻止されるので、湿潤センサー14がコンクリート16の表面1602にほぼ接触した状態が安定して保持される。
したがって、湿潤センサー14の静電容量がコンクリート16の表面1602の湿潤状態を正確に反映して変化することから、コンクリート16の表面1602の湿潤状態を正確に検知する上で有利となる。
そのため、第4の実施の形態を第1の実施の形態のコンクリート湿潤状態監視装置10に適用すれば、コンクリート16の表面1602の湿潤状態を正確に反映してコンクリート16の乾燥状態を的確に警告する上で有利となる。
また、第4の実施の形態を第2の実施の形態のコンクリート養生装置36に適用すれば、コンクリート16の表面1602の湿潤状態を正確に反映してコンクリート養生マット12に給水することでコンクリート16の養生作業を効率よく行なう上で有利となる。
また、第4の実施の形態によれば、重り42Aは、下方に開放状で湿潤センサー14の収容を可能とした収容凹部44を有しているので、収容凹部44に湿潤センサー14を収容することで重り42Aによって湿潤センサー14をコンクリート16の表面1602にほぼ接触した状態を安定して保持する上で有利となる。
また、第4の実施の形態によれば、湿潤センサー14を収容凹部44に収容して湿潤センサー14をコンクリート16の表面1602に配置した状態で、湿潤センサー14の上部は、収容凹部44の上部を構成する内面4410の箇所に当接し、湿潤センサー14の両側に位置する重り42Aの箇所の下面4402Aはコンクリート16の表面1602にほぼ接触している。
したがって、湿潤センサー14が収容凹部44内にがたつくことなく収容されるので、重り42Aによって湿潤センサー14をコンクリート16の表面1602にほぼ接触した状態を安定して保持する上でより有利となる。
なお、図10(A)に示すように、湿潤センサー14の両側に位置する重り42Aの箇所の下面4402Aがコンクリート16の表面1602から上方に若干離間した状態であれば、重り42Aの重量を湿潤センサー14により確実に作用させることができ、湿潤センサー14をコンクリート16の表面1602にほぼ接触した状態を保持する上でより有利となる。
(第5の実施の形態)
次に第5の実施の形態について図11を参照して説明する。
なお、以下の実施の形態では、第4の実施の形態と同一の部分、部材については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分について重点的に説明する。
第5の実施の形態は、第4の実施の形態の変形例であり、重り42Bの収容凹部44に湿潤センサー14を係脱可能に保持する保持部46が設けられている点が第4の実施の形態と異なっている。
図11(A)、(B)に示すように、互いに対向する収容凹部44を構成する内面4410の箇所に、湿潤センサー14を係脱可能に保持する保持部46が設けられている。
本実施の形態では、収容凹部44は両側の側面壁4402と上面壁4404とで構成され、両側の側面壁4402には、湿潤センサー14の上面1402が上面壁4404に当接した状態で湿潤センサー14を係脱可能に保持する保持部46が設けられている。
保持部46は、両側の側面壁4402の互いに対向する内側面から突設された一対の凸部4602によって構成されている。
したがって、湿潤センサー14を収容凹部44に押し込むと、湿潤センサー14の上面1402が上面壁4404に当接した状態で、湿潤センサー14の両側面1406が一対の凸部4602によって挟持され、湿潤センサー14が係脱可能に保持される。
この状態で、重り42Bが載置された湿潤センサー14をコンクリート16の表面1602に配置すると、第4の実施の形態と同様に、重り42Bの両側の側面壁4402の下面4402Aはコンクリート16の表面1602から上方に離れている。
第5の実施の形態によれば、第4の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、重り42Bの収容凹部44に湿潤センサー14を係脱可能に保持する保持部46が設けられているので、重り42Bに湿潤センサー14を確実に保持させることができ、重り42Bによって湿潤センサー14をコンクリート16の表面1602にほぼ接触した状態を安定して保持する上でより一層有利となる。
また、保持部46により湿潤センサー14と複数の重り42Bとが一体化されるため、コンクリート16の表面1602から湿潤センサー14を回収する際、複数の重り42Bも湿潤センサー14と一体に取り除かれるため、コンクリート16の養生作業の効率化を図る上で有利となる。
また、回収された湿潤センサー14と複数の重り42Bとが一体化されているため、再度、コンクリート16の表面1602に湿潤センサー14を設置する際に、複数の重り42Bをいちいち湿潤センサー14に取り付け直す作業を省略できるため、コンクリート16の養生作業の効率化を図る上で有利となる。
(第6の実施の形態)
次に第6の実施の形態について図12を参照して説明する。
第6の実施の形態は、第5の実施の形態の変形例であり、重り42Cの収容凹部44に設けられた湿潤センサー14を係脱可能に保持する保持部46の形状が第5の実施の形態と異なっている。
図12(A)、(B)に示すように、重り42Cは扁平な截頭円錐形状を呈し、円形の平坦な上面と、上面の外周から垂設された円錐面と、円錐面の下端を接続する円形の平坦な下面とを有する外面4210を有している。
収容凹部44は下面の中央で下面の直径方向に貫通し下方に開放状に設けられ、収容凹部44は重り42Cの内面4212により形成されている。
図12(A)に示すように、湿潤センサー14が収容凹部44に収容された状態で、湿潤センサー14の両側面1406は重り42Cの内面4212の互いに対向する箇所で保持されており、したがって、保持部46は収容凹部44の内面4410で形成され、本実施の形態では、保持部46は湿潤センサー14の両側に対応した2箇所となっている。
言い換えると、互いに対向する収容凹部44を構成する内面4410の箇所に、湿潤センサー14を係脱可能に保持する保持部46が設けられている。
図12(A)に示すように、湿潤センサー14が収容凹部44に収容され保持部46により保持された状態で、湿潤センサー14の下面はコンクリート16の表面1602にほぼ接触しており、本実施の形態では、コンクリート16の表面1602から若干上方に離れている。
したがって、湿潤センサー14を収容凹部44に押し込むと、湿潤センサー14の両側が収容凹部44の互いに対向する内面4410によって挟持され、湿潤センサー14が係脱可能に保持される。
第6の実施の形態によれば、第5の実施の形態と同様の効果が奏される。
(第7の実施の形態)
次に第7の実施の形態について図13を参照して説明する。
第7の実施の形態は、重り42Dの形状が第6の実施の形態と異なっている。
図13に示すように、重り42Dは、細長の矩形形状を呈し、長手方向に沿って延在し上方に凸状の円筒面を呈する上面と、上面の下端を接続する平坦な下面とを有する外面4220を有している。
収容凹部44は、重り42Dの長手方向の中間箇所の下面において、重り42Dの長手方向と交差する方向(本実施の形態では直交する方向)に貫通し下方に開放状に形成されている。
収容凹部44は、重り42Dの内面4222で形成され、湿潤センサー14が収容凹部44に収容された状態で、湿潤センサー14の幅方向の両側面1406は重り42Dの内面4222の互いに対向する箇所で保持されており、したがって、保持部46は収容凹部44の内面4410で形成され、本実施の形態では、保持部46は湿潤センサー14の両側に対応した2箇所となっている。
言い換えると、互いに対向する収容凹部44を構成する内面4410の箇所に、湿潤センサー14を係脱可能に保持する保持部46が設けられている。
したがって、第6の実施の形態と同様に、湿潤センサー14が収容凹部44に収容され保持部46により保持された状態で、湿潤センサー14の下面はコンクリート16の表面1602にほぼ接触しており、本実施の形態では、コンクリート16の表面1602から若干上方に離れている。
したがって、湿潤センサー14を収容凹部44に押し込むと、湿潤センサー14の両側が収容凹部44の互いに対向する内面4410によって挟持され、湿潤センサー14が係脱可能に保持される。
第7の実施の形態によれば、第6の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、湿潤センサー14の長手方向に対して重り42Dの長手方向が交差する方向(直交する方向)に延在しているため、湿潤センサー14に被さる重り42Dの長さを最小限にしつつ大きな体積で大きな重量の重り42Dによって湿潤センサー14をコンクリート16の表面1602上に安定して保持することができる。
そのため、重り42Dの部分によって湿潤センサー14の静電容量に及ぼす影響を抑制することができるので、物理量測定部26で測定される物理量(電圧)の精度を高める上で有利となり、湿潤判定部28によるコンクリート16の表面1602が乾燥状態にあるか否かの判定精度を高める上で有利となる。
(第8の実施の形態)
次に第8の実施の形態について図14を参照して説明する。
第8の実施の形態は、第4の実施の形態の変形例であり、湿潤センサー14の上からコンクリート16の表面1602にコンクリート養生マット12が敷設された状態で、重り42Eの外面4210で互いに対向する箇所に、コンクリート養生マット12の上から重り42Eを挟持するクリップ48のクリップ係止用凹部50が設けられている点が第4の実施の形態と異なっている。
本実施の形態では、クリップ係止用凹部50は、重り42Eの上面壁4404の両側部に設けられているが、クリップ係止用凹部50を両側の側面壁4402の互いに離れた外面に設けてもよい。
クリップ48は、弾性変形可能な金属材料あるいは合成樹脂材料で形成され、ほぼ円筒状に湾曲した本体部4802と、本体部4802の周方向の両側に設けられ互いに近接する方向に屈曲された一対の屈曲端部4804とを備えている。
このようなクリップ48として市販品が使用可能である。
次に、重り42Eとクリップ48の使用方法について説明する。
湿潤センサー14を収容凹部44に収容した状態で湿潤センサー14と重り42Dをコンクリート16の表面1602に載置する。
次いで、重り42Eが設けられた湿潤センサー14の上からコンクリート養生マット12を被せる。
次いで、クリップ48の一対の屈曲端部4804を把持してクリップ48を開く方向に弾性変形させた状態で、クリップ48をコンクリート養生マット12の上方から重り42Eにかぶせ、一対の屈曲端部4804を、コンクリート養生マット12を介してクリップ係止用凹部50の位置に位置決めしたのち、一対の屈曲端部4804から手を離す。
これにより、クリップ48の弾性により一対の屈曲端部4804がコンクリート養生マット12を介してクリップ係止用凹部50に係止し、これにより、クリップ48がコンクリート養生マット12の上から重り42Eを挟持する。
第8の実施の形態によれば、コンクリート16の表面1602に敷設されたコンクリート養生マット12の上からクリップ48により重り42Eを挟持するため、コンクリート養生マット12の幅方向および長さ方向に間隔をおいた複数箇所が重り42Eに連結され、コンクリート養生マット12のコンクリート16の表面1602からの浮き上がりを阻止する上で有利となる。
したがって、第4の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、コンクリート養生マット12の裏面1204をコンクリート16の表面1602にほぼ接触させた状態を安定して保持できるため、コンクリート養生マット12に給水された水分を確実にコンクリート16の表面1602に浸透させる上で有利となり、コンクリート16の養生作業を効率的に行なう上で有利となる。
なお、クリップ48を用いてコンクリート養生マット12を重り42Eに挟持することに代えて、重り42Eの上面壁4404に、コンクリート養生マット12を着脱可能に取り付ける着脱構造を設けてもよい。
着脱構造として、2本の脚部を有する割りピンを用いることができる。
割りピンの2本の脚部が上方を向くようにして重り42Eの上面壁4404に割りピンの頭部を取り付けておく。
割りピンの2本の脚部をコンクリート養生マット12に貫通させたのち、2本の脚部を押し広げることで、重り42Eの上面壁4404に養生シートを着脱可能に取り付けることができる。
また、着脱構造として、雄ねじ部とナットを用いることができる。
重り42Eの上面壁4404から上方に突出する雄ねじ部を設けておく。
雄ねじ部の先端をコンクリート養生マット12に貫通させたのち、雄ねじ部にナットを締結することで、重り42Eの上面壁4404に養生シートを着脱可能に取り付けることができる。
このような着脱構造を設けても第8の実施の形態と同様の効果が奏される。
なお、第8の実施の形態のクリップ係止用凹部50を第5、第6の実施の形態の重り42B、42Cに適用してもよく、また、上記着脱構造を第5、第6の実施の形態の重り42B、42Cに適用してもよいことは無論である。
また、実施の形態では、コンクリート養生マット12をコンクリート16の上方を向いた表面(上面)1602に載置した場合について説明したが、コンクリート養生マット12をコンクリート16の側方を向いた表面(側面)に重ね合わせて載置してもよいことは無論である。
この場合、第4~第8の実施の形態の重り42A、42B、42C、42D、42Dに代えて、耐水性を有する粘着テープや両面テープを用いて湿潤センサー14をコンクリート16の表面1602に接着すれば、湿潤センサー14がコンクリート16の表面1602にほぼ接触した状態を安定して保持する上で有利となる。
また、第4~第8の実施の形態では、湿潤センサー14がコンクリート16の表面1602の湿潤状態に応じて静電容量が変化するものである場合について説明したが、湿潤センサーは、コンクリート16の表面1602の湿潤状態を検出できるものであればよく、例えば、水分によって変化する抵抗値に基づいて湿潤状態を検出する水分センサーなど、従来公知の様々なセンサーが使用可能である。
10 コンクリート湿潤状態監視装置
12 コンクリート養生マット
1202 表面
1204 裏面
14 湿潤センサー
1402 上面
1404 下面
1406 側面
16 コンクリート
1602 表面
18 一対の電極線
20 絶縁材
22 第1延在部
24 接続延在部
26 物理量測定部
28 湿潤判定部
30 表示部
32 警告部
34 電圧検知部
36 コンクリート養生装置
38 給水制御部
40 給水部
42A、42B、42C、42D、42E 重り(湿潤センサー用重り)
4210、4220 外面
4212、4222 内面
44 収容凹部
4402 側面壁
4402A 下面
4404 上面壁
4410 内面
46 保持部
4602 凸部
48 クリップ
4802 本体部
4804 屈曲端部
50 クリップ係止用凹部

Claims (11)

  1. 一対の電極線が絶縁材で被覆されて細長形状に形成され、打設されたコンクリートの表面のほぼ全域にわたって前記コンクリートの表面とほぼ接触するように配置され、前記コンクリートの表面の湿潤状態に応じて前記一対の電極線間に生じる静電容量が変化する湿潤センサーと、
    前記湿潤センサーの上から前記コンクリートの表面に敷設されたコンクリート養生マットと、
    前記湿潤センサーの静電容量に対応して変化する物理量を測定する物理量測定部と、
    前記物理量測定部で測定された前記物理量に基づいて前記コンクリートの表面が乾燥状態にあるか否かを判定する湿潤判定部と、
    前記湿潤判定部により前記コンクリートの表面が乾燥状態にあると判定された場合に、表示部によって警告表示を行なう警告部と、
    を備えることを特徴とするコンクリート湿潤状態監視装置。
  2. 一対の電極線が絶縁材で被覆されて細長形状に形成され、打設されたコンクリートの表面のほぼ全域にわたって前記コンクリートの表面とほぼ接触するように配置され、前記コンクリートの表面の湿潤状態に応じて前記一対の電極線間に生じる静電容量が変化する湿潤センサーと、
    前記湿潤センサーの上から前記コンクリートの表面に敷設されたコンクリート養生マットと、
    前記コンクリート養生マットに給水を行なう給水部と、
    前記湿潤センサーの静電容量に対応して変化する物理量を測定する物理量測定部と、
    前記物理量測定部で測定された前記物理量に基づいて前記コンクリートの表面が乾燥状態にあるか否かを判定する湿潤判定部と、
    前記湿潤判定部により前記コンクリートの表面が乾燥状態にあると判定された場合に、前記給水部による給水を実行させる給水制御部と、
    を備えることを特徴とするコンクリート養生装置。
  3. 前記コンクリート養生マットは一定幅と、この幅よりも大きい寸法の長さとを有し、
    前記湿潤センサーは、前記コンクリート養生マットの長さ方向に間隔をおき前記コンクリート養生マットの幅方向のほぼ全長にわたって延在する複数の第1延在部と、前記コンクリート養生マットの長手方向において隣り合う前記第1延在部の端部間を接続する複数の接続延在部とを備えている、
    ことを特徴とする請求項1記載のコンクリート湿潤状態監視装置または請求項2記載のコンクリート養生装置。
  4. 前記湿潤センサーは、前記コンクリート養生マットの中央部を除く周辺部の全周に沿って延在している、
    ことを特徴とする請求項1記載のコンクリート湿潤状態監視装置または請求項2記載のコンクリート養生装置。
  5. 前記コンクリート養生マットが複数の領域に分割して設定され、
    前記湿潤センサーは、前記複数の領域に対応して分離独立して配置されている、
    ことを特徴とする請求項1記載のコンクリート湿潤状態監視装置または請求項2記載のコンクリート養生装置。
  6. 前記湿潤センサーの長手方向に間隔をおいた複数箇所に、前記湿潤センサーに載置され、前記湿潤センサーが前記コンクリートの表面にほぼ接触した状態を保持する重りが設けられている、
    ことを特徴とする請求項1記載のコンクリート湿潤状態監視装置または請求項2記載のコンクリート養生装置。
  7. 打設されたコンクリートの表面にほぼ接触するように配置され、前記コンクリートの表面の湿潤状態を検出する細長形状の湿潤センサーに被せられ、前記湿潤センサーを前記コンクリートの表面にほぼ接触した状態を保持する重りであって、
    前記重りは、下方に開放状で前記湿潤センサーの収容を可能とし前記湿潤センサーの長手方向に貫通する収容凹部を有している、
    ことを特徴とする湿潤センサー用重り。
  8. 前記湿潤センサーを前記収容凹部に収容して前記湿潤センサーを前記コンクリートの表面に配置した状態で、前記湿潤センサーの上部は、前記収容凹部の上部を構成する内面の箇所に当接し、前記湿潤センサーの両側に位置する前記重りの箇所の下面は前記コンクリートの表面にほぼ接触している、
    ことを特徴とする請求項7記載の湿潤センサー用重り。
  9. 互いに対向する前記収容凹部を構成する内面の箇所に、前記湿潤センサーを係脱可能に保持する保持部が設けられている、
    ことを特徴とする請求項7または8記載の湿潤センサー用重り。
  10. 前記重りは、細長形状を呈し、
    前記収容凹部は、前記重りの長手方向の中間部に前記長手方向と交差する方向に貫通形成されている、
    ことを特徴とする請求項7から9の何れか1項記載の湿潤センサー用重り。
  11. 前記湿潤センサーの上から前記コンクリートの表面にコンクリート養生マットが敷設され、
    前記重りの外面で互いに対向する箇所に、前記コンクリート養生マットの上から前記重りを挟持するクリップのクリップ係止用凹部が設けられている、
    ことを特徴とする請求項7~10の何れか1項記載の湿潤センサー用重り。
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