JP2023038698A - ロボット用架台 - Google Patents
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Abstract
【課題】メンテナンス性の高いコンパクトなロボット用架台を提供する。【解決手段】ロボット用架台100は、産業用ロボットが搭載され、ロボット用のコントローラ70が収容される。メンテナンス時における作業側を背面側とする。ロボット用架台100は、ベースフレーム20と、制御ボックス30と、制御ボックス30を背面側に向かってスライドさせることが可能な制御ボックススライダ40と、を備える。制御ボックス30は、制御ボックススライダ40とヒンジ34で接続されており、ベースフレーム20に対して旋回可能である。メンテナンス時、作業者が制御ボックス30を背面側に引き出し、さらに制御ボックス30を旋回させることが可能である。【選択図】図2
Description
本発明は、ロボット用架台に関する。
従来、特許文献1、2に開示されているように、生産設備に用いられる産業用ロボットが搭載されるロボット用架台が知られている。
少種大量生産から多種少量生産が求められるようになり、生産設備にもフレキシビリティが求められている。1つの生産工程を実現する設備を1つのモジュールとし、複数のモジュールを組み合わせることでフレキシビリティを実現できる。このとき、1つのモジュールが占めるスペースが大きいと、組み合わせの制約となったり、そもそも必要な生産エリアが大きくなったりするため、より省面積や小型化が求められる。
さらに図7に示すように、ワークが搬送される搬送コンベア99に沿って複数のモジュール91-94が並んで配置される場合がある。各モジュール内にはロボットコントローラ97や制御ボックス98等が収容されている。このようなレイアウトでは、隣接するモジュールとの距離Lを小さくしてコンパクトな生産工程とすることが求められる。
モジュール化した設備の小型化を実現するためには設備内の空間を効率良く使用することが不可欠であるため、ロボットコントローラや、周辺機器の制御装置等が収容された制御ボックスを高密度な状態で配置せざるを得ない。すると、作業者がコントローラにアクセスしにくくなり、メンテナンス性が悪くなる。特に、隣接するモジュールとの距離Lが小さいと、隣接面のカバーを開いて作業することができなくなり、ますますメンテナンス性が悪くなるという課題が生じる。
また、制御ボックスに配電機器が収容される場合、作業者と活線との距離が近いと感電リスクが生じる。そのため、制御ボックスをコントローラから離れた場所に設置せざるを得なくなり、配線が長くなるという課題もある。特許文献1、2の従来技術には、これらの課題に関して何ら言及されていない。
本発明はこのような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、メンテナンス性の高いコンパクトなロボット用架台を提供することにある。
本発明は、産業用ロボットが搭載され、ロボット用のコントローラ(70)が収容されるロボット用架台である。メンテナンス時における作業側を背面側とする。
このロボット用架台は、ベースフレーム(20)と、制御ボックス(30)と、制御ボックスを背面側に向かってスライドさせることが可能な制御ボックススライダ(40)と、を備える。例えばコントローラは、ベースフレームの内部でコントローラブラケットに保持される。制御ボックスには、例えばコントローラ以外の機器が収容される。
制御ボックスは、制御ボックススライダとヒンジ(34)で接続されており、ベースフレームに対して旋回可能である。
メンテナンス時、作業者が制御ボックスを背面側に引き出し、さらに制御ボックスを旋回させることが可能である。
これにより、メンテナンス性の高いコンパクトなロボット用架台が実現される。また、制御ボックスに配電機器が収容される場合でも、制御ボックスの外殻により配電機器と作業者とが分離されることで感電を防止することができ、作業安全性が向上する。
好ましくは、本発明のロボット用架台は、コントローラを背面側に向かってスライドさせることが可能なコントローラスライダ(50)をさらに備える。例えば、コントローラスライダはベースフレームに設けられ、コントローラを保持したコントローラブラケットを前後方向にスライド可能に案内する。
メンテナンス時、作業者がコントローラをスライドさせて背面側に引き出すことが可能である。したがって、メンテナンス性がより向上する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態によるロボット用架台を図面に基づいて説明する。このロボット用架台は、搬送、加工、組立、洗浄等の作業を行う産業用ロボットが搭載される。また、ロボット用のコントローラが収容される。図1、図2に一実施形態のロボット用架台100の構成を示す。明細書中、「ロボット用架台100」を適宜「架台100」と省略する。ここで、メンテナンス時における作業側を背面側、背面側とは反対側を正面側とし、正面側と背面側とを結ぶ方向を前後方向とする。図1、図2において右下が背面側であり、左上が正面側である。生産ラインでの生産時における作業側が正面側に相当する。
本発明の一実施形態によるロボット用架台を図面に基づいて説明する。このロボット用架台は、搬送、加工、組立、洗浄等の作業を行う産業用ロボットが搭載される。また、ロボット用のコントローラが収容される。図1、図2に一実施形態のロボット用架台100の構成を示す。明細書中、「ロボット用架台100」を適宜「架台100」と省略する。ここで、メンテナンス時における作業側を背面側、背面側とは反対側を正面側とし、正面側と背面側とを結ぶ方向を前後方向とする。図1、図2において右下が背面側であり、左上が正面側である。生産ラインでの生産時における作業側が正面側に相当する。
ロボット用架台100にはロボット自体やコントローラは含まれない。生産設備を有するユーザがロボット及びコントローラとロボット用架台100とを別々に調達し、現場で架台100の天板上にロボットを取り付け、架台100の内部に収納されたコントローラに配線してもよい。或いは、ロボットメーカにて架台100にロボット及びコントローラをセットした状態でユーザの工場に納入してもよい。なお、図1、図2において架台100にロボットは取り付けられていないが、説明の都合上、コントローラ70のみが収容された状態を図示している。
ロボット用架台100は、主にベースフレーム20と、制御ボックス30とを備える。メンテナンス時以外の通常時、図1に示すように、制御ボックス30は、ベースフレーム20の背面側に配置されている。メンテナンス時、図2に示すように、制御ボックス30はベースフレーム20の背面側に引き出されて旋回する。
ベースフレーム20は、天板21、底板22、及び、左右の側縁に沿って底板22と天板21との間を支持する支持構造体23を有する。支持構造体23は左右の板が上部の梁によって連結された一体構造でもよく、左右の2部品に分離した構造であってもよい。少なくとも支持構造体23の背面側は塞がっていない。要するにベースフレーム20は、メンテナンス時に背面側が開放されるように構成されている。
天板21上にはロボットを取り付け可能である。天板21は、底板22及び支持構造体23に対し背面側に張り出している。これにより天板21は、ロボットや周辺装置の搭載スペース、又は、メンテナンス時に作業用具等を置くスペースとして広い面積を確保できる。底板22は、アジャスタボルトを介して床面に設置される。支持構造体23は、例えば枠部分がC型鋼で形成されることで、C型鋼の溝に沿って配線作業が容易になる。
さらにベースフレーム20には図示しない外装カバーが取り付けられてもよい。一実施形態では、天板21、外装カバー等は黒色で塗装されている。黒色に塗装されることで、ボルト、ナット等の小部品が落下した場合に発見が容易であり、保全性に優れる。
制御ボックス30は、ユーザのニーズに応じてコントローラ70以外の各種機器が収容される。例えば、200V電源を100V電源に変換するトランスや、過電流から回路を保護するサーキットプロテクタ等の配電機器が収容される。或いは、材料供給装置、搬送装置、ロボットの安全装置等の周辺装置を制御するPLC等の制御機器が収容される。制御ボックス30の背面側には開閉扉31が設けられている。なお、図1には開閉扉31を外した状態を示す。
ベースフレーム20の内部には、制御ボックススライダ40、コントローラスライダ50及びコントローラブラケット60が備えられている。制御ボックススライダ40は、ベースフレーム20の支持構造体23に沿って前後方向にスライド可能に設けられている。図1に示すように、通常時、制御ボックススライダ40はベースフレーム20の内部に収容されている。図2に示すように、メンテナンス時、制御ボックススライダ40は、ベースフレーム20の背面側に引き出される。
制御ボックス30は、制御ボックススライダ40の背面側端部とヒンジ34で接続されている。また、制御ボックス30の底面には複数の車輪(キャスター)32が取り付けられている。そのため、制御ボックス30は、メンテナンス時、制御ボックススライダ40と共にベースフレーム20の背面側に引き出された後、ベースフレーム20に対して旋回可能である。制御ボックス30は、例えばベースフレーム20に対向する側の角を支点として旋回可能である。
一実施形態では、制御ボックススライダ40は、背面側から見てベースフレーム20の右側の支持構造体23に沿って設けられている。制御ボックス30は、右側の角を支点として、上から見て反時計回り方向に旋回する。制御ボックス30が旋回するとベースフレーム20の背面側が開放される。
コントローラブラケット60は、ベースフレーム20の内部でロボット用のコントローラ70を保持する。コントローラスライダ50は、ベースフレーム20の底板22に設けられ、コントローラブラケット60を前後方向にスライド可能に案内する。
通常時、コントローラブラケット60はベースフレーム20の内部に収容されている。メンテナンス時に作業者は、コントローラブラケット60をスライドさせてベースフレーム20の背面側に引き出すことが可能である。
次に図3~図6の模式図を参照し、通常時及びメンテナンス時におけるロボット用架台100のフォーメーションを説明する。図3に示す通常時、すなわちメンテナンス時以外の時、コントローラ70を保持したコントローラブラケット60は、ベースフレーム20の内部に収納されている。
図4~図6にメンテナンス時の手順を示す。図4に示す手順1では、制御ボックススライダ40と共に制御ボックス30がベースフレーム20の背面側に引き出される。図5に示す手順2では、制御ボックス30がヒンジ34を支点として約90°旋回する。なお、制御ボックススライダ40の引き出し量や制御ボックス30の旋回角度の上限を制限するストッパ機構等が設けられてもよい。
図6に示す手順3では、コントローラスライダ50に案内されて、コントローラ70を保持したコントローラブラケット60がベースフレーム20の背面側に引き出される。コントローラスライダ50の引き出し量の上限を制限するストッパ機構等が設けられてもよい。また、図5、図6に破線で示すように、制御ボックス30の開閉扉31を90°以上開くことが可能である。
メンテナンス終了時には手順3、手順2、手順1を逆の順で行う。まず、コントローラ70を保持したコントローラブラケット60をベースフレーム20内に押し戻す。次に制御ボックス30を逆方向に旋回した後、制御ボックススライダ40と共に押し戻す。こうして図3の状態に戻る。
以上のように一実施形態のロボット用架台100では、メンテナンス時に制御ボックス30をベースフレーム20の背面側に引き出して旋回させ、ベースフレーム20の背面側を開放することができる。これにより、メンテナンス性の高いコンパクトなロボット用架台が実現される。また、コントローラ70をベースフレーム20の背面側に引き出すことで、メンテナンス性がより向上する。
したがって、図7に示すように搬送コンベア99に沿って複数のモジュール91-94が並んで配置されるレイアウトにおいて、隣接モジュールとの距離Lを最小限に設定することができる。よって、コンパクトな生産工程を実現することができる。
また、制御ボックス30に配電機器が収容される場合でも、制御ボックス30の外殻により配電機器と作業者とが分離されることで感電を防止することができ、作業安全性が向上する。さらに、感電防止のために制御ボックスを離れた場所に設置する必要がないため、配線をコンパクトにすることができる。
(その他の実施形態)
(a)上記実施形態に対し、制御ボックス30の引き出し及び旋回のみが可能であり、コントローラブラケット60を引き出す機能がなくてもよい。制御ボックス30を引き出し旋回させてベースフレーム20の背面側を開放することで、上記実施形態に準ずる効果が得られる。
(a)上記実施形態に対し、制御ボックス30の引き出し及び旋回のみが可能であり、コントローラブラケット60を引き出す機能がなくてもよい。制御ボックス30を引き出し旋回させてベースフレーム20の背面側を開放することで、上記実施形態に準ずる効果が得られる。
(b)制御ボックス30の引き出し及び旋回方向に関し、上記実施形態とは左右対称の構成としてもよい。また、制御ボックス30及び制御ボックススライダ40がベースフレーム20の左右両側に一対設けられ、制御ボックス30が観音開きのように旋回する構成としてもよい。その他、制御ボックススライダ40の具体的構成は上記実施形態に限らない。同様に、コントローラスライダ50の具体的構成も上記実施形態に限らない。
(c)コントローラ70と、コントローラ70以外の各種機器とは入れ替えて配置されてもよい。また、コントローラ70以外の各種機器の一部が、制御ボックス30内ではなく、ベースフレーム20内のコントローラ70付近に配置されてもよい。
(d)ロボット用架台の縦横比、各部の相対的大きさ、ベースフレームの形状や構造等は、図1、2等に例示したものに限らず、ロボットやコントローラ等の仕様に応じて適宜変更してよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
100・・・ロボット用架台、
20・・・ベースフレーム、
30・・・制御ボックス、
34・・・ヒンジ、
40・・・制御ボックススライダ、
50・・・コントローラスライダ、
70・・・コントローラ。
20・・・ベースフレーム、
30・・・制御ボックス、
34・・・ヒンジ、
40・・・制御ボックススライダ、
50・・・コントローラスライダ、
70・・・コントローラ。
Claims (2)
- 産業用ロボットが搭載され、ロボット用のコントローラ(70)が収容されるロボット用架台であって、メンテナンス時における作業側を背面側とすると、
ベースフレーム(20)と、
制御ボックス(30)と、
前記制御ボックスを背面側に向かってスライドさせることが可能な制御ボックススライダ(40)と、
を備え、
前記制御ボックスは、前記制御ボックススライダとヒンジ(34)で接続されており、前記ベースフレームに対して旋回可能であり、
メンテナンス時、作業者が前記制御ボックスを背面側に引き出し、さらに前記制御ボックスを旋回させることが可能であるロボット用架台。 - 前記コントローラを背面側に向かってスライドさせることが可能なコントローラスライダ(50)をさらに備え、
メンテナンス時、作業者が前記コントローラをスライドさせて背面側に引き出すことが可能である請求項1に記載のロボット用架台。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2021145560A JP2023038698A (ja) | 2021-09-07 | 2021-09-07 | ロボット用架台 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021145560A JP2023038698A (ja) | 2021-09-07 | 2021-09-07 | ロボット用架台 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023038698A true JP2023038698A (ja) | 2023-03-17 |
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JP2021145560A Pending JP2023038698A (ja) | 2021-09-07 | 2021-09-07 | ロボット用架台 |
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2021
- 2021-09-07 JP JP2021145560A patent/JP2023038698A/ja active Pending
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